JP2010095171A - 車両用シートのスライドレール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも部品点数が少なく、装置構造も簡素で組み立てが容易な車両用シートのスライドレール装置を提供する。
【解決手段】スライドレール装置3は、ロアレール10と、アッパーレール20と、アッパーレールをロックするためのロック部材30と、ロック部材に連結される操作レバー5とを備える。ロック部材30はバネ弾性を有する長尺な部材である。ロック部材30の中央連結部33の両側に設けられた非円形状の嵌合凸部41と、アッパーレール20の両側壁部に設けられた非円形状の嵌合凹部42との凹凸嵌合に基づいて、ロック部材30がアッパーレール20に単純回動不能に装着される。このためロック解除のための操作レバー5の操作時、ロック部材30には元の状態に戻ろうとするバネ力が発現し、このバネ力が、ロック位置への復帰力と、操作レバー5の元位置への復帰力とを併せて提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用シートを前後にスライドさせて所定位置に位置決めするための車両用シートのスライドレール装置に関する。
特許文献1は、スライドレール装置の一種である車両用スライドアジャスタを開示する(以下では特許文献1中の参照符号を引用する)。このスライドアジャスタは、ロアレール2と、そのロアレール2に前後摺動自在に取り付けられたアッパーレール4と、ロアレールに対してアッパーレール4をロック又はロック解除するためのロック機構とを備えている。このロック機構は、アッパーレール4内に回動可能に設けられたロックプレート12と、そのロックプレート12を上向き回動方向に付勢する弾性部材20と、操作部材26(操作レバー)と、アッパーレール4に対しピン24を介して揺動可能に設けられると共に前記操作部材26に前端部が連結されたロックプレート作動部材22と、そのロックプレート作動部材22の前端部を常時下方に付勢する弾性部材28とを具備している。
特許文献1のロック機構では、ロアレール2のロック爪2fに対し、弾性部材20によって上向きに付勢されたロックプレート12のロック孔12cが係合することにより、ロアレール2に対してアッパーレール4がロックされる。他方、乗員が操作部材26を引き上げ操作することでロックが解除される。即ち操作部材26の引き上げ操作に伴い、弾性部材28の付勢力に抗して操作部材26がその前端部を持ち上げる方向に揺動する一方、操作部材26の後端部が、弾性部材20の付勢力に抗してロックプレート12を下向き回動させる。その結果、ロアレール2のロック爪2fからロックプレート12が離脱してロアレール2に対するアッパーレール4のロックが解除される。
特許文献2は、スライドレール装置の一種である自動車用シートのランナーを開示する(以下では特許文献2中の参照符号を引用する)。このランナーは、固定レール6(ロアレール)に対して移動レール7(アッパーレール)をロック又はロック解除するためのロック機構を備え、そのロック機構の主要部は、主ラッチ20と追加ラッチ21を有するラッチ装置19からなっている。主ラッチ20は、ばね鋼で作られたブレード25と一体形成されており、その一部が移動レール7の上壁部裏側に固定され、第1ピボット軸Y1を中心としてピボット運動可能となっている。追加ラッチ21は、第2ピボット軸Y2を中心としてピボット運動可能となるように主ラッチ20上に取り付けられている。
特許文献2のロック機構では、主ラッチ20及び追加ラッチ21上の一連歯26,30が、固定レール6のキャッチ33に係合することにより、移動レール7がロックされる。他方、乗員が操作バー16を引き上げ操作することで、ロック・非ロック手段15が横軸Yを中心として回動し、当該手段15の後端に設けられた制御指部17が、主ラッチ20及び追加ラッチ21をそのばね弾性に抗して上から下に押圧することで、上記一連歯26,30が固定レール6のキャッチ33から離脱し、移動レール7がロック解除される。
特開2007−131033号 特開2004−314961号
しかしながら、上記従来のスライドレール装置にも種々の問題点がある。
特許文献1の装置では、ロックプレート12用の弾性部材20とロックプレート作動部材22用の弾性部材28という別個独立した二つの弾性部材(付勢バネ)が必要であるために、部品点数が多く、組付けにも困難をきたすという欠点があった。
特許文献2の装置では、主ラッチ20をばね鋼製のブレード25と一体形成することで部品点数の減少を図っているものの、主ラッチ20及び追加ラッチ21からなるラッチ装置19の構造上、ロック解除のためには、主ラッチ20及び追加ラッチ21をそのばね弾性に抗して上から下に押圧する必要があった。それ故、操作バー16を直接的にラッチ装置19に作用させることができず、主ラッチ20及び追加ラッチ21を上から下に押圧するための制御指部17を備えたロック・非ロック手段15を、操作バー16とラッチ装置19との間に介在させる必要があった。このように特許文献2の技術は、装置全体として見た場合、部品点数の減少や装置構造の簡素化に成功しているとは言い難い。
本発明の目的は、従来よりも部品点数が少なく、装置構造も簡素で組み立てが容易なスライドレール装置を提供することにある。
請求項1の発明は、ロアレールと、前記ロアレールに対し摺動可能に取り付けられたアッパーレールと、前記ロアレールに対して前記アッパーレールをロックすべく当該アッパーレールに装着されるロック部材と、前記ロック部材によるロック状態を解除すべく操作される操作レバーとを備えたスライドレール装置であって、
前記ロアレールは、複数のロック歯が形成された側壁部を有し、
前記アッパーレールは、側方視が非円形状の嵌合部が設けられた側壁部を有し、
前記ロック部材は、バネ弾性を有する長尺な部材であって、前記操作レバーと連結される前端部と、前記ロアレールのロック歯に係合可能な係合部を有する後端部と、これら前後両端部の中間位置において前記アッパーレールの側壁部の嵌合部に対向する嵌合部とを有しており、前記ロック部材の嵌合部は、前記アッパーレールの側壁部の非円形嵌合部に嵌合可能な側方視が非円形状の嵌合部であり、当該ロック部材の非円形嵌合部と前記アッパーレールの非円形嵌合部とを相互嵌合させることで、前記ロック部材が前記アッパーレールに装着されている、ことを特徴とするスライドレール装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスライドレール装置において、
前記アッパーレールの側壁部の非円形嵌合部は、側方視が四角形状の嵌合凹部であり、
前記ロック部材の非円形嵌合部は、前記アッパーレールの側壁部の嵌合凹部の四角形状に対応した側方視が四角形状の嵌合凸部である、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のスライドレール装置において、前記ロック部材は、長手方向に延設されると共に幅方向に所定間隔を隔てて互いに平行な一対の側壁部を有しており、前記側方視が四角形状の嵌合凸部は、前記ロック部材の各側壁部の一部をその内側から外側に向けて打ち出し加工することにより形成されている、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライドレール装置において、前記ロック部材の非円形嵌合部と前記アッパーレールの非円形嵌合部とを相互嵌合してなるロック部材のアッパーレールへの装着状態において、前記ロック部材は、その後端部の係合部が前記ロアレールのロック歯に係合するロック位置に配置されており、
ロック解除のために前記操作レバーが操作されたとき、前記ロック部材は、元の状態に戻ろうとする反発力を蓄えながら弾性変形して、前記ロック位置から、当該ロック部材の後端部の係合部が前記ロアレールのロック歯から離脱するアンロック位置に切り替え配置される、ことを特徴とする。
[作用]
本発明によれば、ロック部材の非円形嵌合部とアッパーレール側壁部の非円形嵌合部とを相互に嵌合させることで、ロック部材がアッパーレールに取り付けられた初期状態となる。この初期状態では、ロック部材の後端部の係合部とロアレールのロック歯とが相互に係合し、この係合関係に基づいてアッパーレールがロアレールに対しロックされる。ところで本発明では、ロック部材自体がバネ弾性を有する長尺な部材として形成され、更には、ロック部材の非円形嵌合部(好ましくは四角形状の嵌合凸部)とアッパーレール側壁部の非円形嵌合部(好ましくは四角形状の嵌合凹部)とが相互に嵌合している。このため、上記初期状態(ロック状態)からのロック解除のために乗員が操作レバーを上向き(又は下向き)に操作してロック部材の前端部を上向き(又は下向き)に変位させたときでも、ロック部材は、その非円形嵌合部を中心として単純回動はせず(即ち単純回動不能)、その代わりにロック部材全体に元の状態に戻ろうとする反発力を蓄積しながら弾性変形する。そして、このロック部材の弾性変形に付随して、ロック部材の後端部はその係合部がロアレールのロック歯から離脱する方向に変位し、その結果、ロアレールに対するアッパーレールのロックが解除される。その後に(例えば、ロアレールに対するアッパーレールの前後位置調節後に)、乗員が操作レバーから手を離すと、ロック部材に蓄えられた上記反発力に基づいて、操作レバー及びロック部材前端部が操作開始前の初期位置に復帰すると共に、ロック部材後端部もその係合部がロアレールのロック歯に係合するロック位置(初期状態)に復帰する。
請求項1の発明によれば、ロック部材自体がバネ弾性を有する長尺な部材として構成されると共に、ロック部材に設けられた非円形嵌合部とアッパーレールの側壁部に設けられた非円形嵌合部とを相互嵌合させることで、ロック部材がアッパーレールに単純回動不能に装着されている。それ故、ロック解除のために乗員が操作レバーを操作することで、ロック部材に元の状態に戻ろうとする反発力を発現させることができると共に、ロック解除後に乗員が操作レバーから手を離したときには、当該単一のロック部材を「操作レバー及びロック部材前端部を操作開始前の初期位置に復帰させるための付勢バネ」及び「ロック部材後端部をロック位置(初期状態)に復帰させるための付勢バネ」として両用に機能させることができる。従って、従来よりも部品点数が少なく、装置構造も簡素で組み立てが容易なスライドレール装置とすることができる。
請求項2の発明によれば、アッパーレールの側壁部の非円形嵌合部が四角形状の嵌合凹部である一方で、それに対応するロック部材の非円形嵌合部が四角形状の嵌合凸部となっている。それ故、これらの嵌合部が四角形状以外の他の非円形状である場合に比べて、凹凸嵌合関係に基づくロック部材のアッパーレールに対する装着が確実になる。また、ロック解除のための操作レバーの操作時、ロック部材における反発力の発生・蓄積がより確実となる。従って、この構成によれば、ロック部材を上記のような両用の付勢バネとして最も有効に機能させることができる。
請求項3の発明によれば、ロック部材側の四角形状の嵌合凸部は、ロック部材の各側壁部の一部をその内側から外側に向けて打ち出し加工することで形成されるため、比較的低コストで、アッパーレールの側壁部側の四角形状の嵌合凹部に対応した形状の嵌合凸部とすることができる。
請求項4の発明によれば、アッパーレールへの装着状態において、ロック部材は、その後端部の係合部がロアレールのロック歯に係合するロック位置に配置される一方、ロック解除のために操作レバーが操作されたときに、ロック部材は、上記のような両用の付勢バネとしての機能を発現する。このようにロック部材は、主としてロック解除のための操作レバーの操作時に付勢バネとして弾性変形するだけなので、比較的長い寿命を維持することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のスライドレール装置を備えた車両用シートの側面図であり、図2は、スライドレール装置の平面配置状況を示す概略平面図である。図1及び図2に示すように、車両用シートはシートクッション1及びシートバック2を備えており、シートクッション1の下側に左右一対のスライドレール装置3が設けられている。左右のスライドレール装置3は、シートクッション1の前部下方に配設された単一の操作レバー5を介して連結されており、この操作レバー5によって同時に操作される。このレバー操作に基づいて、シートの前後スライド位置のロック及びロック解除が可能になる。
図1〜図3に示すように、スライドレール装置3は、左右のレール装置3に共通の操作レバー5の他に、ロアレール10と、そのロアレール10に対し前後摺動自在に取り付けられたアッパーレール20と、ロック部材としてのロックプレート30とを備えている。ロアレール10は、その前部及び後部付近に設けられたブラケット6a,6bを介して車体フロアFに固定される。他方、アッパーレール20の上面側には、ボルト及びナット等の公知の締結手段(図示略)によってシートクッション1が固定される。
図3に示すように、ロアレール10は、鉄等の金属板からなり、この金属板にプレス加工や折り曲げ加工等を施すことにより左右対称な横断面略U字形状に形成されている。このロアレール10は、平板状の基部11と、その基部11の両側から上向きに延設された左右一対の縦壁12と、各縦壁の上端部から内側下方に向かって折り返された一対のフランジ部13とを有している。縦壁12及びそれに連なるフランジ部13は、ロアレール10の側壁部を構成する。なお、縦壁12とフランジ部13とは略平行の関係にあり、両者間には溝が形成される。また、左右の各側壁部のフランジ部13の下方先端部には、所定間隔で直列配列された複数のロック歯(鋸歯)14が形成されている。
図3並びに図6(a)及び(b)に示すように、アッパーレール20は、鉄等の金属板からなり、この金属板にプレス加工や折り曲げ加工等を施すことにより左右対称な横断面略U字形状に形成されている。このアッパーレール20は、平板状の基部21と、その基部21の両側から下向きに延設された左右一対の縦壁22と、各縦壁の下端から外側上方に向かって折り返された一対のフランジ部23とを有している。縦壁22及びそれに連なるフランジ部23は、アッパーレール20の側壁部を構成する。なお、アッパーレール20の側壁部の長手方向略中央位置には、縦壁22とフランジ部23とを一体的に切り欠いて下向きに開口した左右一対の係止凹部24が形成されている。
なお、本実施形態では、アッパーレール20の左右フランジ部23とロアレール10の左右の縦壁12との間にボールその他の転動手段15(図7(b)参照)を介在させることにより、アッパーレール20がロアレール10に対して長手方向に摺動可能となっている。
図3に示されたロック部材としてのロックプレート30は、板状のバネ鋼にプレス加工等を施すことにより形成された、バネ弾性を有する長尺な部材である。図4並びに図5(a)及び(b)に示すように、ロックプレート30は、操作レバー5を連結可能な前端部31と、ロアレール10のロック歯14に対し係脱(係合及び離脱)可能な後端部32と、これら前端部31及び後端部32の中間に位置して前後両端部を連結する中央連結部33とから構成されている。
ロックプレートの後端部33は、平面視が略四角形状をなし、その幅方向中央部には、上方向(アッパーレールの基部21の方向)に向かって突出し且つロックプレートの長手方向に延びるリブ34が設けられている。そして、当該リブ34の両側部にはそれぞれ、複数のロック孔35(本実施形態では片側3個)が形成されている。これらのロック孔35は、ロアレールのロック歯14に対し係脱可能な係合部として機能する。
ロックプレートの前端部31は、平板状の基部36と、その幅方向両側において上方向に立設された左右一対の側壁部37とからなる略U字断面状の部位として形成されている。これら一対の側壁部37は、ロックプレートの幅方向に所定間隔を隔てて互いに平行な関係にあり、更には両側壁部37ともに、基部36の前端縁36aよりも更に前方に向かうと共に基部36の後端縁36bよりも更に後方に向かうように前後に延設されている。そして、ロックプレートの中央連結部33は、ロックプレート前端部31とロックプレート後端部32とを連結するように延びている前記一対の側壁部37の後半部分によって構成されている。このため、この中央連結部33では左右の側壁部37間が開口した領域となっている。
図4並びに図5(a)及び(b)に示すように、ロックプレート前端部31の基部36には、その後端縁36bから延びる舌片を折り曲げて形成したクリップバネ部38が設けられている。このクリップバネ部38は、基部36と協働して操作レバー5の基端部(連結端)をロックプレートの前端部31に連結するためのものである(図7(a)参照)。
また図3に示すように、操作レバー5の基端部近傍には係合ピン5aが水平に装着されており、装着完了状態で係合ピン5aの左右端部は操作レバー本体から左右にそれぞれ突出している。そして、ロックプレート前端部31の最前端にあたる各側壁部37の前端部には、操作レバー5に装着された係合ピン5aの突出端を係合させるための係合部39が切り欠き形成されている。このため、乗員によって操作レバー5が上向き(図7(a)の矢印A1の向き)に操作されると、係合ピン5aと係合部39との係合関係に基づき、操作レバー5の上動に追従してロックプレートの前端部31も上向きに変位する。
図4並びに図5(a)及び(b)に示すように、ロックプレートの中央連結部33における左右側壁部37の各々には、その外面側から外方向(アッパーレール20の側壁部に向かう方向)に突出する嵌合凸部41が設けられている。この嵌合凸部41は、当該側壁部37の一部をその内側から外側に向けて打ち出し加工することにより形成されており、その嵌合凸部41は側方視が四角形状(より具体的には横長の長方形状)をなしている。
図6(a)及び(b)はアッパーレール20を示し、特に図6(a)はアッパーレールのフランジ部23の一部(A−A線位置付近)を切り欠いて示す側面図である。この図に示すように、アッパーレールの左右の縦壁22の各々には、前記ロックプレート30の各側壁部の嵌合凸部41を嵌合させるための嵌合凹部42が形成されている。これらの嵌合凹部42は、前記嵌合凸部41の四角形状に対応するように、側方視が四角形状(より具体的には横長の長方形状)をなしている。
本実施形態では、アッパーレール20の両側壁部の嵌合凹部42に対し、ロックプレート30の両側壁部の嵌合凸部41をそれぞれ嵌合させることにより、ロックプレート30がアッパーレール20に対し装着される。この装着状態(初期状態)では、ロックプレートの後端部32がアッパーレールの係止凹部24内に進入すると共に、各ロック孔35がロアレール10のロック歯14に係合する。こうしてロックプレート30は、ロアレール10に対してアッパーレール20をロックすることになる「ロック位置」に配置される。なお、後ほど詳述するように、ロックプレート30は、操作レバー5の操作に基づいて各ロック孔35がロアレールのロック歯14から離脱し、ロアレール10に対するアッパーレール20のロックを解除することになる「アンロック位置」にも配置され得る。
さて、ロックプレート30がロック位置に配置された上記初期状態からロックを解除する場合、乗員によって操作レバー5は上向き(図7(a)の矢印A1の向き)に操作される。そのとき、操作レバー5の上動に追従してロックプレート前端部31も上向きに変位するが、当該ロックプレートの中央連結部33に設けられた四角形状の嵌合凸部41がアッパーレールの縦壁22に設けられた四角形状の嵌合凹部42に嵌まり込んでいるため、ロックプレート30自体は嵌合凸部41を中心として単純回動はしない。その代わりに、ロックプレート30はその全体が元の状態に戻ろうとする反発力を蓄えながら弾性変形する。より具体的には、嵌合凸部41よりも前方に位置するロックプレート前端部31が、たわみながら操作レバー5に追従して上向きに変位する一方、嵌合凸部41よりも後方に位置するロックプレート後端部32が、逆方向にたわみながら下向きに変位する。その結果、ロックプレート後端部32の各ロック孔35がロアレール10のロック歯14から離脱し、ロックプレート30がロック位置からアンロック位置に切り替えられてロアレール10に対するアッパーレール20のロックが解除される。
ロック解除状態で乗員は、シートの前後位置調節、即ちロアレール10に対するアッパーレール20の前後位置調節を行うことができる。その後に乗員が操作レバー5から手を離すと、ロックプレート30に蓄えられた上記反発力に基づいて、操作レバー5及びロックプレート前端部31が操作開始前の初期位置に復帰すると共に、ロックプレート後端部32もロック孔35がロアレールのロック歯14に噛み合うロック位置に復帰する。
このように本実施形態によれば、単一のロックプレート30を「操作レバー5及びロックプレート前端部31を操作開始前の初期位置に復帰させるための付勢バネ」及び「ロックプレート後端部32をアンロック位置からロック位置(初期状態)に復帰させるための付勢バネ」として両用に機能させることができる。それ故、従来よりも部品点数が少なく、装置構造も簡素で組み立てが容易なスライドレール装置3とすることができる。
また、本実施形態によれば、アッパーレール20への装着状態において、ロックプレート30は、その後端部33のロック孔35がロアレール10のロック歯14に係合するロック位置に配置される一方、ロック解除のために操作レバー5が操作されたときに、ロックプレート30は上記のような両用の付勢バネとしての機能を発現する。このようにロックプレート30は、主としてロック解除のための操作レバー5の操作時に付勢バネとして弾性変形するだけなので、比較的長い寿命を維持することができる。
なお、本実施形態のスライドレール装置3では、乗員によって操作レバー5を下向き(図7(a)の矢印A2の向き)に操作することができる。即ち、図7(a)に示す初期状態から、ロックプレート前端部31の基部の先端縁36aを回動支点(回動中心)として、左右一対のスライドレール装置3を連結している操作レバー5を矢印A2の向きに微少回動させる余地がある。かかるロック解除時と反対向きのレバー操作は、俗に「キャンセル操作」と呼ばれる。
一般に、スライドレール装置3が固定される車体フロアFは必ずしも理想通りにフラットであるとは限らず、多少の凹凸又は歪みの存在は避けられない。そのような平らでない車体フロアF上に左右一対のスライドレール装置3を平行配置した場合、一方のスライドレール装置3がロック状態であるにもかかわらず、他方のスライドレール装置3がアンロック状態に陥るという事態が時として生ずる。かかる左右でのロック/アンロック状態の不均衡が生じた場合、上述のように操作レバー5を矢印A2の向きに操作することで、アンロック状態に陥った側のスライドレール装置3を強制的にロック状態に再セットすることができる。これが上記キャンセル操作の意味である。
上記のキャンセル操作時、ロックプレート前端部31の基部の先端縁36aを回動支点とした矢印A2向きへの操作レバー5の微少回動に伴い、クリップバネ部38には、操作レバー5の基端部を元の位置に戻そうとする反発力が蓄力される。それ故、キャンセル操作後、乗員が操作レバー5を押し下げる力を解除すると、クリップバネ部38に蓄えられた反発力によって操作レバー5は図7(a)に示す初期位置に復帰する。このように、クリップバネ部38は、キャンセル操作された操作レバー5を元の位置に復帰させる付勢バネとしても機能させることができる。
[変更例]上記実施形態では、アッパーレール20側の嵌合凹部42およびロックプレート30側の嵌合凸部41の形状を側方視四角形状としたが、本発明での側方視形状は、四角形状に限定されるものではない。操作レバー5の操作時にロックプレート30の単純回動を阻止してロックプレート30自体に元の状態に戻ろうとする反発力(反発弾性)を生じさせ得る非円形状であれば、どのような非円形状も採用し得る。そのような非円形状としては、三角形その他の多角形、楕円形、長円形などを例示することができる。
車両用シートの側面図。 左右一対のスライドレール装置の平面配置状況を示す概略平面図。 一実施形態に従うスライドレール装置の分解斜視図。 ロックプレートの全体斜視図。 図4のロックプレートを示し、(a)はその平面図、(b)はその側面図。 アッパーレールを示し、(a)はその側面図、(b)はA−A線での拡大横断面図。 (a)はスライドレール装置の長手方向に沿った断面図、(b)はB−B線での拡大横断面図。
符号の説明
3…スライドレール装置
5…操作レバー
10…ロアレール
12…縦壁(ロアレール側壁部)
13…フランジ部(ロアレール側壁部)
14…ロック歯
20…アッパーレール
22…縦壁(アッパーレール側壁部)
23…フランジ部(アッパーレール側壁部)
30…ロックプレート(ロック部材)
31…前端部
32…後端部
33…中央連結部
35…ロック孔(ロック部材後端部の係合部)
41…嵌合凸部41(側方視非円形状の嵌合部)
42…嵌合凹部42(側方視非円形状の嵌合部)

Claims (4)

  1. ロアレールと、
    前記ロアレールに対し摺動可能に取り付けられたアッパーレールと、
    前記ロアレールに対して前記アッパーレールをロックすべく当該アッパーレールに装着されるロック部材と、
    前記ロック部材によるロック状態を解除すべく操作される操作レバーと、を備えたスライドレール装置であって、
    前記ロアレールは、複数のロック歯が形成された側壁部を有し、
    前記アッパーレールは、側方視が非円形状の嵌合部が設けられた側壁部を有し、
    前記ロック部材は、バネ弾性を有する長尺な部材であって、前記操作レバーと連結される前端部と、前記ロアレールのロック歯に係合可能な係合部を有する後端部と、これら前後両端部の中間位置において前記アッパーレールの側壁部の嵌合部に対向する嵌合部とを有しており、
    前記ロック部材の嵌合部は、前記アッパーレールの側壁部の非円形嵌合部に嵌合可能な側方視が非円形状の嵌合部であり、当該ロック部材の非円形嵌合部と前記アッパーレールの非円形嵌合部とを相互嵌合させることで、前記ロック部材が前記アッパーレールに装着されている、ことを特徴とするスライドレール装置。
  2. 前記アッパーレールの側壁部の非円形嵌合部は、側方視が四角形状の嵌合凹部であり、
    前記ロック部材の非円形嵌合部は、前記アッパーレールの側壁部の嵌合凹部の四角形状に対応した側方視が四角形状の嵌合凸部である、ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール装置。
  3. 前記ロック部材は、長手方向に延設されると共に幅方向に所定間隔を隔てて互いに平行な一対の側壁部を有しており、前記側方視が四角形状の嵌合凸部は、前記ロック部材の各側壁部の一部をその内側から外側に向けて打ち出し加工することにより形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のスライドレール装置。
  4. 前記ロック部材の非円形嵌合部と前記アッパーレールの非円形嵌合部とを相互嵌合してなるロック部材のアッパーレールへの装着状態において、前記ロック部材は、その後端部の係合部が前記ロアレールのロック歯に係合するロック位置に配置されており、
    ロック解除のために前記操作レバーが操作されたとき、前記ロック部材は、元の状態に戻ろうとする反発力を蓄えながら弾性変形して、前記ロック位置から、当該ロック部材の後端部の係合部が前記ロアレールのロック歯から離脱するアンロック位置に切り替え配置される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライドレール装置。
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