JP2010093477A - 色処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】より狭い色域への色域変換における色再現精度及び階調保存性の向上を実現する。
【解決手段】入力色域を出力色域へ変換する色域変換条件を生成するにあたり、出力色域外の特定色値(例えばLC10)に対して色差最小マッピングを行い、マッピング後の色値(例えばLC2)に対して目標点(例えばLCanc)へ近づける定点マッピングを行い(マッピング後の色値は例えばLC3)、特定色値LC10の色域変換後の出力色値として、定点マッピング後の色値LC3に対し、色差最小マッピング後の色値LC2へ向かう方向へ、色値LC3と色値LC2の距離に対する特定色値LC10と色値LC2の距離の比率を、色値LC3と色値LC2の距離に乗じた距離だけ隔てた位置の色値を演算する。
【選択図】図8

Description

本発明は色処理装置、色処理方法及び色処理プログラムに関する。
印刷機やカラープリンタ、ディスプレイ、スキャナ等の画像入出力デバイスは色再現域(色域という)等の色再現特性が互いに異なっている。このため、各デバイス間で色を受け渡す場合には、デバイス毎の色再現特性の相違を補正して色再現の整合をとるための色変換(色域変換)が必要となる。
色域変換における変換条件の生成に適用する色域マッピング方法として、例えば特許文献1には、入力された色信号の中で出力デバイスで再現できない色については、出力デバイスの色域の中で明度差、彩度差、色相差の重みを変えて計算した色差が最小となる色にマッピングすることで、色域変換技術が記載されている。
また特許文献2には、他の色域マッピング方法として、無彩色軸上に投影目標点を設定し、出力デバイスの色域外の色を色相を一定にして出力デバイスの色域内にマッピングする技術が開示されている。
また特許文献3には、他の色域マッピング方法として、入力画像信号の色相と明度を調整し入力デバイスの色域に基づいた中間的な色域内の中間画像信号に変換し、色相毎に、中間色域の高明度領域は明度を保存して彩度を圧縮し、低明度領域は目標点に向かって明度と彩度を圧縮することで、出力デバイスの色域内にマッピングする技術が開示されている。
特開平10−84487号公報 特開平9−168097号公報 特開2000−184222号公報
本発明は、より狭い色域への色域変換においても色再現精度及び階調保存性の向上を実現することが可能な色処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る色処理装置は、所定の色空間上で第1色域内かつ第2色域外に位置している演算対象の色値に対し、前記第2色域の外郭上へ移動させる第1マッピングを行った場合の第1色値を演算する第1演算手段と、前記第1演算手段によって演算された前記第1色値に対し、前記第2色域内に設定した目標点へ近づける第2マッピングを行った場合の第2色値を演算する第2演算手段と、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記所定の色空間上の前記第1色値と前記第2色値の間で、かつ、前記第1色値と前記第2色値の距離に相当する第1距離に対する演算対象の色値と前記第1色値の距離に相当する第2距離の比率、又は、前記第1色値及び前記第2色値を通る直線と前記第1色域の交点に相当する特定色値と前記第1色値の距離に相当する第3距離に対する前記第2距離の比率に応じた位置の色値を演算する第3演算手段と、を含んで構成されている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第3演算手段は、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、所定の色空間上の前記第2色値の位置に対し、前記第1色値へ向かう方向へ、前記第1距離に対する前記第2距離の比率を前記第1距離に乗じた距離だけ隔てた位置の色値を演算する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記第3演算手段は、前記第2距離が前記第1距離よりも大きい場合には、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として前記第1色値を設定する。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第3演算手段は、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、所定の色空間上の前記第2色値の位置に対し、前記第1色値へ向かう方向へ、前記第3距離に対する前記第2距離の比率を前記第1距離に乗じた距離だけ隔てた位置の色値を演算する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記第3演算手段は、前記第2距離が前記第3距離よりも大きい場合には、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として前記第1色値を設定する。
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明において、前記第1演算手段は、前記第1マッピングとして、前記演算対象の色値を前記第2色域の外郭上でかつマッピングの前後の色差が最小となる位置へ移動させるマッピングを行った場合の色値を、前記第1色値として演算する。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記第1演算手段は、前記演算対象の色値が前記第1色域の最大彩度点よりも低明度である場合、前記第1色域の最大彩度点に対する前記演算対象の色値の距離が大きくなるに従って、マッピングの前後の明度差に対する重みが色相差及び彩度差に対する重みよりも相対的に小さくなるように定められた色差算出式を用いて前記マッピングの前後の色差を評価する。
請求項8記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の発明において、前記第2演算手段は、前記第1色域の最低明度点と前記第2色域の最低明度点の明度差が大きくなるに従って最大圧縮率が大きくなるように最大圧縮率を設定し、設定した最大圧縮率に基づいて前記第1色値に対する圧縮率を演算し、前記第2マッピングとして、前記第1色値と目標点との距離を演算した圧縮率で圧縮するマッピングを行った場合の色値を、前記第2色値として演算する。
請求項9記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れかに記載の発明において、前記第2演算手段は、色相毎の前記第2の色域の最大彩度点と前記目標点とを結ぶ直線と前記所定の色空間の明度軸の成す基準角度に対する、前記第1色値と前記目標点とを結ぶ直線と前記所定の色空間の明度軸の成す角度の比率に基づいて前記第1色値に対する圧縮率を演算し、前記第2マッピングとして、前記第1色値と目標点との距離を演算した圧縮率で圧縮するマッピングを行った場合の色値を、前記第2色値として演算する。
請求項10記載の発明は、請求項1〜請求項9の何れかに記載の発明において、所定の色空間上で前記第1色域内かつ前記第2色域内に位置している演算対象の色値に対し、前記演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記目標点へ近づく方向へ移動させるマッピングを行った場合の色値を演算する第4演算手段を更に備えている。
請求項11記載の発明に係る色処理プログラムは、コンピュータを、所定の色空間上で第1色域内かつ第2色域外に位置している演算対象の色値に対し、前記第2色域の外郭上へ移動させる第1マッピングを行った場合の第1色値を演算する第1演算手段、前記第1演算手段によって演算された前記第1色値に対し、前記第2色域内に設定した目標点へ近づける第2マッピングを行った場合の第2色値を演算する第2演算手段、及び、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記所定の色空間上の前記第1色値と前記第2色値の間で、かつ、前記第1色値と前記第2色値の距離に相当する第1距離に対する演算対象の色値と前記第1色値の距離に相当する第2距離の比率、又は、前記第1色値及び前記第2色値を通る直線と前記第1色域の交点に相当する特定色値と前記第1色値の距離に相当する第3距離に対する前記第2距離の比率に応じた位置の色値を演算する第3演算手段として機能させる。
請求項1、11記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、より狭い色域への色域変換においても色再現精度及び階調保存性の向上を実現することができる、という効果を有する。
請求項2、3記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、出力色値を簡易な演算で得られる、という効果を有する。
請求項4、5記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、第2距離が第1距離よりも大きく第3距離以下の範囲でも階調を保存することができる、という効果を有する。
請求項6記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、色再現精度を向上させることができる、という効果を有する。
請求項7記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、第2色域の外郭の一部に外へ凸の形状の領域が存在していた場合の階調保存性の悪化を抑制できる、という効果を有する。
請求項8記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して階調の潰れを抑制できる、という効果を有する。
請求項9記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、彩度が比較的高い色値に悪影響を及ぼすことなく階調の潰れを抑制できる、という効果を有する。
請求項10記載の発明は、本構成を有しない場合と比較して、第1色域内かつ第2色域内に位置している色値についても色域変換の出力色値が得られる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には本実施形態に係る印刷システム10の概略構成が示されている。印刷システム10は、LAN等から成るネットワーク12に、PC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)等から成る複数台のクライアント端末14と、印刷システム10から入力された画像データが表す画像を出力する出力デバイスとして、画像データが表す画像を記録用紙に記録するプリンタ16及び刷版印刷システム18が各々接続されて構成されている。プリンタ16としては、色材として複数色(例えばC,M,Y,K)のトナーを用い、入力された画像データに基づき電子写真プロセスによりフルカラーのトナー像を形成し、所定の記録用紙に転写することで、入力された画像データが表すカラー画像を記録用紙に記録する構成であってもよいし、色材として複数色(例えばC,M,Y,K)のインクを用い、入力された画像データに基づきインクジェット方式により各色のインクをノズルから吐出させて記録用紙に付着させることで、入力された画像データが表すカラー画像を記録用紙に記録する構成であってもよい。なお、プリンタ16は、プリンタに複写機やファクシミリ装置としての機能も付加された複合機であってもよい。
一方、刷版印刷システム18は、入力された画像データに基づいて複数色(例えばC,M,Y,K)の印刷版(刷版)を作成する製版装置(CTP:Computer To Plate)と、製版装置によって作成された印刷版がセットされ、色材として複数色(例えばC,M,Y,K)のインクを用いて記録用紙に画像を印刷する印刷機(プレス装置)を含んで構成されている。なお、製版装置としては、例えば円筒形の回転ドラムの外周面にシート状の印刷版を巻き付けて固定し、回転ドラムを回転させると共に、入力された特定色成分の印刷データに応じて変調した光ビームを回転ドラムと一体回転する印刷版に照射することで印刷版に印刷画像を記録した後に、印刷画像を記録した印刷版を現像することで、特定色の印刷版を作成する構成を採用することができる。この場合、上記工程をC,M,Y,Kの各色について繰り返すことで各色の印刷版を得ることができる。
また、ネットワーク12に接続された個々のクライアント端末14は、CPU14A、ROMやRAM等から成るメモリ14B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部14C、ネットワークインタフェース(I/F)部14Dを備えており、ネットワークI/F部14Dを介してネットワーク12に接続されている。また、クライアント端末14には、ディスプレイ20、入力手段としてのキーボード22及びマウス24が各々接続されている。なお、スキャナ等の画像入力デバイスやプリンタ16はディスプレイ20と同様にクライアント端末14に直接接続されていてもよい。例えば画像入力デバイスとしてはスキャナ以外にデジタルスチルカメラ等が挙げられるが、デジタルスチルカメラ等はクライアント端末14に直接接続される。
また、クライアント端末14の記憶部14Cには、OS(Operating System)のプログラム、OS上で動作しプリンタ16や刷版印刷システム18を使用する各種のアプリケーション・プログラム、クライアント端末14で次に述べる色変換処理を行うための(クライアント端末14を次に述べる色変換処理部として機能させるための)色変換プログラム、色予測モデルのプログラムが予め各々インストールされており、色変換処理で使用するプロファイル等の色変換条件を登録可能な色変換条件DB(データベース)も記憶されており、更に、色変換処理に用いるためにクライアント端末14に入力されたプリンタ16や刷版印刷システム18の素データ(ベースデータ)も記憶される。本実施形態において、クライアント端末14はCPU14Aが色変換プログラムを実行することで、本実施形態における色処理装置として機能する。
次に本第1実施形態の作用を説明する。本第1実施形態に係るクライアント端末14には、刷版印刷システム18による画像記録に用いる画像データを、プリンタ16による画像記録に用いる場合に、刷版印刷システム18及びプリンタ16によって記録用紙に記録される画像の色の見えの差を補正するために、図2に示す色変換処理を行う色変換処理部30が設けられている。以下、色変換処理部30の説明に先立ち、色変換処理に用いられる素データ(ベースデータ)について説明する。
素データ(ベースデータ)は、或るデバイスにおける入力色値と出力色値との関係を表すデータであり、例えばプリンタ16の素データは、まずプリンタ16への入力色値(本実施形態ではデバイス依存色空間としてのCMYK色空間上の色値C',M',Y',K')が既知の複数色のパッチ(色票)をプリンタ16によって作成させ(記録用紙に記録させ)、作成した個々の色票の出力色値(本実施形態ではデバイス非依存色空間としてのCIEL*a*b*色空間上の色値L*',a*',b*')を測色計等によって各々計測し、個々の色票毎に入力色値C',M',Y',K'と出力色値L*',a*',b*'を1組のデータとして対応付けることによって得ることができる。
また、刷版印刷システム18の素データについても、上記と同様に、まず刷版印刷システム18への入力色値(本実施形態では、デバイス依存色空間としてのCMYK色空間上の色値C,M,Y,K)が既知の複数色のパッチ(色票)を刷版印刷システム18によって作成させ(記録用紙に記録させ)、作成した個々の色票の出力色値(本実施形態ではデバイス非依存色空間としてのCIEL*a*b*色空間上の色値L*,a*,b*)を測色計等によって各々計測し、個々の色票毎に入力色値C,M,Y,Kと出力色値L*,a*,b*を1組のデータとして対応付けることによって得ることができる。
次に、上述した刷版印刷システム18及びプリンタ16の素データを用いて色変換処理部30で行われる色変換処理について説明する。図2に示すように、色変換処理部30は色変換プロファイル生成部32を含んで構成されており、色変換プロファイル生成部32は第1色変換条件生成部34、色域変換条件生成部36及び第2色変換条件生成部46を備え、刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kをプリンタ16への入力色値C',M',Y',K'へ変換する色変換の変換条件を生成する。
すなわち、第1色変換条件生成部34は、刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kをデバイス非依存色空間としてのCIEL*a*b*色空間上の色値L*,a*,b*へ変換する第1色変換の変換条件を生成する。第1色変換の変換条件は、具体的には、例えば色変換処理部30に入力された刷版印刷システム18の素データを色予測モデルにセットし、素データをセットした色予測モデルに、色変換係数(デバイス依存色空間としてのCMYK色空間上の各格子点の色値C,M,Y,K)を順に入力し、色予測モデルから順に出力される色値L*,a*,b*を新たな色変換係数(第1色変換の変換条件)としてメモリ14Bに記憶させることで生成することができる。
なお、色予測モデルは、少数の入力色値と出力色値の対応関係を表す素データに基づいて、異なる色空間の間の色変換特性(色変換条件)を予測・推定するもので、一般に線形演算(線形補間)よりも高い補間性能、スムージング性能を備えている(測定誤差や装置によるノイズ、面内ムラに強い)。色予測モデルには、統計的な手法を用いる方法(Makoto Sasaki and Hiroaki Ikegami, Proc. of International Congress of Imaging Science 2002 (2002) p.413-141)や、ニューラルネットを利用する方法、ノイゲバウワーやクベルカムンク等の物理モデルを基にする方法があり、何れを用いてもよい。
また、色域変換条件生成部36は色域外郭算出部38、第1マッピング部40、第2マッピング部42及び色値補正部44を備えており、デバイス非依存色空間としてのCIEL*a*b*色空間上において、刷版印刷システム18の色域(色再現域)をプリンタ16の色域(色再現域)へ変換する色域変換(ガマットマッピングともいう)の変換条件を生成する。なお、色域変換条件生成部36については後に詳述するが、第1マッピング部40は本発明に係る第1演算手段の一例であり、第2マッピング部42の一例であり、色値補正部44は本発明に係る第3演算手段の一例となっている。
また、色域変換を行うデバイス非依存色空間はCIEL*a*b*色空間に限られるものではなく、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色空間、例えば色の見えモデルであるCIECAM02によって規定される色空間JChや、色空間JChから求まる色空間Jabであってもよい。なお、色空間Jabの色属性値a,bは、色空間JChの色属性値C,hから生成したac,bcに相当し、色相及び彩度と相互に変換可能な特徴を有している。また、色の見えモデルCIECAM02に代えて色の見えモデルCIECAM97s等を用いてもよい。
また、第2色変換条件生成部46は墨量算出部48と逆色予測部50を備えており、この墨量算出部48及び逆色予測部50により、色域変換条件生成部36による処理を経てメモリ14Bに記憶された色値L*',a*',b*'(色変換係数)を、プリンタ16への入力色値C',M',Y',K'へ変換する第2色変換の変換条件を生成する。具体的には、第2色変換では値が未知の変数(入力色値C',M',Y',K')の数が値が既知の変数(色値L*',a*',b*')の数よりも多いので、墨量算出部48で入力墨量K'を決定し逆色予測部50で色値L*',a*',b*'と入力墨量K'からプリンタ16への入力色値C',M',Y'の値を決定する。
プリンタ16への入力墨量K'の値は、まず刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kにおける入力墨量Kと等価な明度の墨量を算出する。具体的には、刷版印刷システム18の素データを基に入力墨量Kから明度を算出し、その明度と同じ明度を有するプリンタ16への入力墨量K'をプリンタ16の素データを基に算出する。次に、彩度が高くなるほどプリンタ16への入力墨量K'が小さくなるような修正を行う。これにより彩度が大きい領域で墨量の過多を防止し鮮やかな色再現を維持することができる。そして、色域変換条件生成部36による処理を経てメモリ14Bに記憶された色値L*',a*',b*'(色変換係数)のうちの何れか1つの色値L*',a*',b*'を処理対象とし、プリンタ16への入力墨量K'が設定した初期値の場合に処理対象の色値L*',a*',b*'に対応するプリンタ16への入力色値C',M',Y'を、色変換処理部30に入力されたプリンタ16の素データに基づいて算出し、算出したプリンタ16への入力色値C',M',Y'がプリンタ16へ入力可能な色値の範囲(例えばC',M',Y'が各々0〜100の範囲)内に収まっているか否かを判断する。算出したプリンタ16への入力色値C',M',Y'がプリンタ16へ入力可能な色値の範囲から逸脱している場合は、プリンタ16への入力墨量K'を適宜変更しながら上記処理を繰り返し、プリンタ16への入力墨量K'の値を探索する。これにより、プリンタ16への入力墨量K'の値を決定することができる。
また逆色予測部50は、色変換処理部30に入力されたプリンタ16の素データに基づき、処理対象の色値L*',a*',b*'(色変換係数)及び墨量算出部48によって決定されたプリンタ16への入力墨量K'に対応するプリンタ16への入力色値C',M',Y'を算出(予測)し、算出した入力色値C',M',Y'を入力墨量K'と共に新たな色変換係数(第1色変換、色域変換及び第2色変換を含む変換条件) としてメモリ14Bに記憶させる。上記処理が色域変換条件生成部36による処理を経てメモリ14Bに記憶された全ての色値L*',a*',b*'(色変換係数)に対して各々行われることで、第2色変換の変換条件(より詳しくは第2色変換に加えて第1色変換及び色域変換を含む変換条件)が生成されることになる。
また、色変換処理部30は色変換プロファイル記憶部52及び色変換部54を備えており、色変換プロファイル生成部32による上述した処理を経て得られた色変換の変換条件(上述した処理を経てメモリ14Bに記憶された色変換係数)は色変換プロファイル記憶部52(色変換条件DB)に記憶される。
色変換部54は4次元ルックアップテーブル等のCLUT(カラールックアップテーブル)から成り、刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kをプリンタ16への入力色値C',M',Y',K'へ変換する際には、色変換部54のCLUTによる色変換の変換条件を規定する入力値として、CMYK色空間上の各格子点の元の色値C,M,Y,Kが、前記変換条件を規定する出力値として、色変換プロファイル記憶部52に記憶された色変換係数が各々セットされる。そして色変換部54は、入力された刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,KをCLUTに従ってプリンタ16への入力色値C',M',Y',K'へ変換する。これにより、CLUTによる1回の色変換によって第1色変換、色域変換、第2色変換が実現され、変換によって得られた色値C',M',Y',K'をプリンタ16へ入力し、プリンタ16における記録用紙への画像の記録に供することで、プリンタ16によって記録用紙に記録される画像の色の見えを、刷版印刷システム18によって記録用紙に記録される画像の色の見えとおよそ一致させることができる。
次に、色域変換条件生成部36によって行われる色域変換条件生成処理について、図3を参照して説明する。この色域変換条件生成処理では、まずステップ100において、まず色変換プロファイル生成部32に入力された刷版印刷システム18の素データに基づいてCIEL*a*b*色空間上での刷版印刷システム18の色域(入力色域)の外郭を算出する。具体的には、まず色変換プロファイル生成部32に入力された刷版印刷システム18の素データに含まれる刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kから、CMYK色空間における刷版印刷システム18の色域外郭に相当する色値群(例えばC,M,Y,K各色の色値の少なくとも1つが最大値又は最小値を示している色値群)を抽出する。次に、抽出した色値群の個々の色値を、色変換プロファイル生成部32に入力された刷版印刷システム18の素データが表す刷版印刷システム18への入力色値C,M,Y,Kと出力色値L*,a*,b*との関係に従ってCIEL*a*b*色空間上の色値L*a*b*へ各々変換する。そして、変換後の色値L*a*b*を結ぶ直線を設定し、設定した個々の直線を辺とする平面を設定することで、刷版印刷システム18の色域外郭(入力色域の外郭)を算出することができる。
またステップ102では、色変換プロファイル生成部32に入力されたプリンタ16の素データに基づいて、ステップ100と同様にしてCIEL*a*b*色空間上でのプリンタ16の色域(出力色域)の外郭を算出する。なお、ステップ100,102は色域外郭算出部38に対応している。
ところで、色域変換条件生成部36による色域変換条件生成処理では、ステップ100で外郭を算出した刷版印刷システム18の色域(入力色域)を、ステップ102で外郭を算出したプリンタ16の色域(出力色域)へ変換するための変換条件を生成するが、プリンタ16が色材としてトナーを用いる構成であれば、画像記録速度やトナーの特性、定着器の性能等の諸条件の制約から色材の使用量が制限されることが多く、プリンタ16が色材としてインクを用いる構成であれば、画像記録速度やインクの特性、紙の吸水特性等の諸条件の制約からインクの使用量が制限されることが多く、画像記録時に使用可能な色材量が制限されるとプリンタ16の色域は狭くなる。そして、色域変換における出力色域が入力色域よりも大幅に狭い場合、色域変換によって階調が潰れたり、色再現精度が悪化することになる。次のステップ104以降では、この点を考慮して色域変換の変換条件を生成している。
すなわち、まずステップ104では、第1色変換条件生成部34による処理を経てメモリ14Bに記憶された色値L*,a*,b*(色変換係数)のうち、CIEL*a*b*色空間上での入力色域内の色値をメモリ14Bから1つ取り出し、次のステップ106において、ステップ104で取り出した色値(入力色値)が、先のステップ102で算出した出力色域外か否か判定する。入力色値が出力色域外である場合は、ステップ106の判定が肯定されてステップ108へ移行し、入力色値に対応する出力色値として、出力色域内でかつ入力色値との色差ΔEが最小の色値を探索・抽出する第1マッピングを行う。この第1マッピングは第1マッピング部40に対応する処理であり、入力色値をL*in,a*in,b*in、出力色値をL*out,a*out,b*outとしたときに、次の(1)式で規定される色差ΔEが最小の色値を探索・抽出する。
ΔE={((L*out−L*in)×WL)2+((a*out−a*in)×Wa)2+((b*out−b*in)×Wb)2}1/2
… (1)
但し、WL,Wa,Wbは重み係数であり、本実施形態では、入力色値の明度が、入力色値と同一色相における入力色域の最大彩度点の明度以上である場合は重み係数WL=Wa=Wb=1.0とし、入力色値の明度が、入力色値と同一色相における入力色域の最大彩度点の明度よりも低い場合には、重み係数Wa=Wb=1.0とする一方、重み係数WLとして、例として図4に示すように、CIEL*a*b*色空間上における最大彩度点からの距離に応じて1.0から減少する値を用いている。なお、明度差に対する重み係数WLの値を減少させることに代えて、色相差及び彩度差に対する重み係数Wa,Wbの値を増加させることで、明度差に対する重み係数WLの値を相対的に小さくするようにしてもよい。
上記のように設定した重み係数WL,Wa,Wbを用いて、(1)式で算出される色差ΔEが最小となる出力色値L*out,a*out,b*outを演算する第1マッピングを行うことで、入力色値が最大彩度点の明度以上の高明度領域内に位置している場合は、出力色域の外郭上でかつ入力色値からの距離が最小の位置の色値が出力色値として抽出され、入力色値が最大彩度点の明度未満の低明度領域内に位置している場合は、最大彩度点との明度差が大きくなるに従って明度L*に対する重み係数WLの値が小さくなることで、入力色値の彩度や色相がなるべく保存され明度方向(L*方向)への移動量が大きくなる位置の色値が出力色値として抽出される。これにより、例として図5に示すように、高明度領域では入力の最大彩度点が出力の最大彩度点にマッピングされ、純色再現性が良好な(色の濁りが抑制される)出力色値が得られる。また低明度領域では、図5に示すP点等のように出力色域の外郭の一部に外へ凸の形状の領域が存在していた場合にも、明度方向(L*方向)への移動量が大きいマッピングによりマッピング後の出力色値がP点に集中することが防止され、良好な階調再現性が得られるように出力色値が決定される。
なお、図5では等色相面(色域の断面)を色域として示しており、第1マッピングにより色値が等色相面内で移動しているように見えるが、実際の第1マッピングでは等色相面に交差する方向(色相方向)にも色値が移動する。また、第1マッピングは(1)式を用い明度差に対する重み係数WLの値を図4に示すように変化させて行うことに限られるものではないが、後述する第2マッピングでは低明度領域で明度方向(L*方向)への移動量が大きいマッピングを行うため、第1マッピングは彩度及び色相の変化がなるべく抑制されるマッピングであることが望ましい。
また、次のステップ110では、ステップ108における第1マッピングに伴う階調の潰れを改善することを目的として、第1マッピングの出力色値を入力色値とし、例として図7に示すように、出力色域内の明度軸(L*軸)上に目標点を設定し、色相毎に設定した圧縮率に基づいて前記入力色値を目標点に向けて移動させた(目標点から入力色値へ至る距離が圧縮される(小さくなる)ように移動させた)場合の色値を演算する第2マッピングを行う。この第2マッピングは第2マッピング部42に対応する処理であり、第2マッピングにおける圧縮率CRは、図6,7に示すように、色相毎に出力色域の最大彩度点と目標点とを結ぶ直線とL*軸の成す角度を基準角度とし、当該基準角度に対し、入力色値と目標点とを結ぶ直線とL*軸の成す角度θの比率が小さくなるに従って圧縮率CRが大きくなり、前記比率が1(角度θ=基準角度)の場合は圧縮率CR=0となるように設定している。また、明度軸(L*軸)上における圧縮率(請求項8に記載の最大圧縮率)は、入力色域のL*軸上の最低明度点と出力色域のL*軸上の最低明度点との明度差に基づき、当該明度差が大きくなるに従ってL*軸上の圧縮率CRが大きくなるように設定している。これは、最低明度点に近づくに従って第1マッピングによる明度方向(L*方向)への色値の変化量(色空間上での移動距離)が長くなり、階調の潰れが目立つためである。
第2マッピングにおける圧縮率CRを上記のように設定することで、第1のマッピングによる階調の潰れが改善されるように出力色値が演算されることになる。なお、圧縮率CRの設定は上記に限られるものではなく、圧縮率CRを角度θに応じて変化させずに一定に設定してもよいし、入力色域と出力色域の差に応じて圧縮率CRを設定するようにしてもよい。なお、図7では出力色域内の明度軸(L*軸)上のうち出力色域内の最大彩度点よりも高明度の範囲内に目標点を設定しているが、これは、第2マッピングによる色値の変化が、特に角度θが小さい範囲内の色値については、彩度の変化よりも明度の変化が支配的となるようにするためであるが、これに限られるものではなく、目標点は最大彩度点と同一明度であってもよいし、最大彩度点よりも低明度であってもよい。
続いてステップ112では、第1マッピングを行うことで得られた出力色値、及び、更に第2マッピングを行うことで得られた出力色値に基づいて、第1マッピングによる階調の潰れが改善されるように、先のステップ104で取り出した入力色値に対応する最終的な出力色値(色域変換の出力色値)を演算する。すなわち、図8には任意の入力色値に対して第1マッピング及び第2マッピングを順に行った場合の色値の変化(色空間上の位置の移動)を示す。例えば入力色値LCobjが入力色域の外郭上に位置する色値LC10であった場合、第1マッピングによって出力色域の外郭上に位置する色値LC2へ変換され、第2マッピングによって出力色域の外郭よりも内側に位置する色値LC3へ更に変換される。また、入力色値LCobjが色値LC10と色値LC2の間に位置する色値LC11であった場合にも、同様に、第1マッピングによって色値LC2へ変換され、第2マッピングによって色値LC3へ変換されるので、色値LC10と色値LC11の間の階調は第1マッピングによって潰れてしまうことになる。
このためステップ112では、図9(A)に示すL*C*断面(等色相面)上の目標点(LCanc)からの距離(目標点から当初の入力色値までの距離robj、目標点から第1マッピング後の色値までの距離r2、目標点から第2マッピング後の色値までの距離r3)に基づき、次の(2),(3)式により補正係数CKを設定し、設定した補正係数CKに基づき次の(4)〜(6)式により、最終的な出力色値LC4として、第1マッピングによって潰れてしまう階調を再現する色値を演算する。
CK=d2/d1 (0≦d2≦d1の場合) …(2)
CK=1.0 (d2>d1の場合) …(3)
L*(LC4)=L*(LC3)+CK×(L*(LC2)−L*(LC3)) …(4)
a*(LC4)=a*(LC3)+CK×(a*(LC2)−a*(LC3)) …(5)
b*(LC4)=b*(LC3)+CK×(b*(LC2)−b*(LC3)) …(6)
但し、距離d2=robj−r2、d1=r2−r3であり、距離d2は本発明に係る第2距離の一例であり、距離d1は本発明に係る第1距離の一例であり、補正係数CKは本発明に係る「第1距離に対する第2距離の比率」の一例である。そして、上記演算によって得られた最終的な出力色値LC4を色変換係数としてメモリ14Bに記憶させ、ステップ116へ移行する。なお、上述したステップ112の演算は色値補正部44に相当する処理である。
図9(B)には、当初の入力色値(マッピング前)と上記演算によって得られる最終的な出力色値(マッピング後)との関係を示す。本第1実施形態において、d2>d1となる範囲内の入力色値については、図9(B)において、マッピング前の入力色値"◇"に対応する出力色値"◆"と、マッピング前の入力色値"□"に対応する出力色値"■"が同一(=LC2)となっていることからも明らかなように、色域変換に伴って階調が潰れてしまうことになるが、d2≦d1となる範囲内の入力色値については、図9(B)において、マッピング前の入力色値"△"に対応する出力色値"▲"と、マッピング前の入力色値"○"に対応する出力色値"●"が相違していることからも明らかなように、マッピング前の階調が保持される。従って、第2マッピングにおける圧縮率CRを適切に設定し距離d1を調整することで、第1のマッピングによる階調の潰れを比較的簡易に改善することができる。
一方、ステップ104で取り出した入力色値が出力色域内であった場合には、ステップ106の判定が否定されてステップ114へ移行し、ステップ104で取り出した入力色値に対し、先に説明したステップ110と同様に、色相毎に設定した圧縮率に基づいて、出力色域内の明度軸(L*軸)上に設定した目標点に向けて移動させた場合の色値を演算する第2マッピングを行い、演算によって得られた色値を最終的な出力色値(色変換係数)としてメモリ14Bに記憶させ、ステップ116へ移行する。なお、上記のステップ114は請求項10に記載の第4演算手段に対応している。
ステップ116では、第1色変換条件生成部34による処理を経てメモリ14Bに記憶された色値L*,a*,b*(色変換係数)のうち入力色域内の色値をメモリ14Bから全て取り出したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ104に戻り、ステップ116の判定が肯定される迄ステップ104〜ステップ116を繰り返す。これにより、入力色域内の全ての色値について、出力色域外の色値に対してはステップ108〜ステップ112の処理が、出力色域内の色値に対してはステップ114の処理が各々行われ、入力色域(内の色値)を出力色域(内の色値)へ変換する色域変換の変換条件が生成されることになる。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。本第2実施形態は、第1実施形態で説明した色域変換条件生成処理(図3)のうち、ステップ112の出力色値の演算における演算方法のみが第1実施形態と相違している。なお、以下で説明する演算処理を行う色値補正部44は、より詳しくは請求項4,5に記載の第3演算手段に対応している。
すなわち、本第2実施形態では、ステップ112における出力色値の演算において、例として図10にも示すように、まず当初の入力色値(図10の例では色値LCobj)に対して第1マッピングを行うことで得られた色値(図10の例では色値LC2)、及び、出力色域内の明度軸(L*軸)上に設定した目標点(図10の例では色値LCancの点)を通る直線が入力色域の外郭と交差する点の色値(図10の例では色値LC20)を演算する。そして、図11(A)に示すL*C*断面(等色相面)上の目標点(LCanc)からの距離(目標点から当初の入力色値までの距離robj、目標点から上記で求めた色値までの距離r1、目標点から第1マッピング後の色値までの距離r2、目標点から第2マッピング後の色値までの距離r3)に基づき、次の(7),(8)式により補正係数CKを設定し、設定した補正係数CKに基づき先の (4)〜(6)式により、最終的な出力色値LC4として、第1マッピングによって潰れてしまう階調を再現する色値を演算する。
CK=d2/d3 (0≦d2≦d3の場合) …(7)
CK=1.0 (d2>d3の場合) …(8)
但し、距離d2=robj−r2、d3=r1−r2であり、距離d3は本発明に係る第3距離の一例であり、補正係数CKは本発明に係る「第3距離に対する第2距離の比率」の一例である。そして、上記演算によって得られた最終的な出力色値LC4を色変換係数としてメモリ14Bに記憶させる。
上記処理における距離d3は入力デバイスの色域と出力デバイスの色域の差に相当しており、上記処理では、個々の入力色値について、第1マッピングを行うことで得られた色値(LC2)及び目標点(色値LCancの点)を通る直線が入力色域の外郭と交差する点の色値(色値LC20)を演算することで、距離d3を各々演算する必要はあるものの、図11(B)において、マッピング前の入力色値"◇"に対応する出力色値"◆"、マッピング前の入力色値"□"に対応する出力色値"■"、マッピング前の入力色値"△"に対応する出力色値"▲"、マッピング前の入力色値"○"に対応する出力色値"●"が各々相違していることからも明らかなように、入力色値がd2>d3となるごく稀な場合を除き、マッピング前の階調をほぼ保持することができる。
本実施形態では、入力画像データとして刷版印刷システム18のCMYK色空間を用いたが、入力画像データはこれに限らず、sRGB(standardRGB)やAdobeRGBなどのRGB色空間でも構わない。
なお、上記では本発明に係る色変換処理の一例であるクライアント端末14で実行される態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記処理はクライアント端末14からの指示に従い、同一のネットワーク12に接続されたサーバ・コンピュータ等で実行するようにしてもよいし、上記処理はプリンタ16、或いは刷版印刷システム18で実行することも可能である。上記処理をプリンタ16、或いは刷版印刷システム18で実行する場合は、クライアント端末14を省略することも可能である。
また、上記では刷版印刷システム18の色域からプリンタ16の色域への変換に本発明を適用した態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリンタ16の色域から刷版印刷システム18の色域への変換に適用してもよいし、他のデバイス(例えばディスプレイ等)間の色域の変換に適用することも可能である。
また、上記では本発明に係る色処理プログラムの一例である色変換プログラムがクライアント端末14の記憶部14Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係る色処理プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
本実施形態に係る印刷システムの概略構成を示すブロック図である。 色変換処理の流れを示す色変換処理部の機能ブロック図である。 色域変換条件生成処理を示すフローチャートである。 第1マッピングにおいて、入力色値と最大彩度点の距離と、第1マッピングに用いる明度に対する重み係数の関係を示す線図である。 第1マッピングによる色値の変換(マッピング)の一例を示す概念図である。 第2マッピングにおいて、角度θと圧縮率CRとの関係を示す線図である。 第2マッピングによる色値の変換(マッピング)の一例を示す概念図である。 第1実施形態に係る色値補正を説明するための概念図である。 第1実施形態に係る色値補正を説明するための概念図である。 第2実施形態に係る色値補正を説明するための概念図である。 第2実施形態に係る色値補正を説明するための概念図である。
符号の説明
10 印刷システム
14 クライアント端末
30 色変換処理部
32 色変換プロファイル生成部
36 色域変換条件生成部
40 第1マッピング部
42 第2マッピング部
44 色値補正部

Claims (11)

  1. 所定の色空間上で第1色域内かつ第2色域外に位置している演算対象の色値に対し、前記第2色域の外郭上へ移動させる第1マッピングを行った場合の第1色値を演算する第1演算手段と、
    前記第1演算手段によって演算された前記第1色値に対し、前記第2色域内に設定した目標点へ近づける第2マッピングを行った場合の第2色値を演算する第2演算手段と、
    演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記所定の色空間上の前記第1色値と前記第2色値の間で、かつ、前記第1色値と前記第2色値の距離に相当する第1距離に対する演算対象の色値と前記第1色値の距離に相当する第2距離の比率、又は、前記第1色値及び前記第2色値を通る直線と前記第1色域の交点に相当する特定色値と前記第1色値の距離に相当する第3距離に対する前記第2距離の比率に応じた位置の色値を演算する第3演算手段と、
    を含む色処理装置。
  2. 前記第3演算手段は、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、所定の色空間上の前記第2色値の位置に対し、前記第1色値へ向かう方向へ、前記第1距離に対する前記第2距離の比率を前記第1距離に乗じた距離だけ隔てた位置の色値を演算する請求項1記載の色処理装置。
  3. 前記第3演算手段は、前記第2距離が前記第1距離よりも大きい場合には、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として前記第1色値を設定する請求項2記載の色処理装置。
  4. 前記第3演算手段は、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、所定の色空間上の前記第2色値の位置に対し、前記第1色値へ向かう方向へ、前記第3距離に対する前記第2距離の比率を前記第1距離に乗じた距離だけ隔てた位置の色値を演算する請求項1記載の色処理装置。
  5. 前記第3演算手段は、前記第2距離が前記第3距離よりも大きい場合には、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として前記第1色値を設定する請求項4記載の色処理装置。
  6. 前記第1演算手段は、前記第1マッピングとして、前記演算対象の色値を前記第2色域の外郭上でかつマッピングの前後の色差が最小となる位置へ移動させるマッピングを行った場合の色値を、前記第1色値として演算する請求項1〜請求項5の何れか1項記載の色処理装置。
  7. 前記第1演算手段は、前記演算対象の色値が前記第1色域の最大彩度点よりも低明度である場合、前記第1色域の最大彩度点に対する前記演算対象の色値の距離が大きくなるに従って、マッピングの前後の明度差に対する重みが色相差及び彩度差に対する重みよりも相対的に小さくなるように定められた色差算出式を用いて前記マッピングの前後の色差を評価する請求項6記載の色処理装置。
  8. 前記第2演算手段は、前記第1色域の最低明度点と前記第2色域の最低明度点の明度差が大きくなるに従って最大圧縮率が大きくなるように最大圧縮率を設定し、設定した最大圧縮率に基づいて前記第1色値に対する圧縮率を演算し、前記第2マッピングとして、前記第1色値と目標点との距離を演算した圧縮率で圧縮するマッピングを行った場合の色値を、前記第2色値として演算する請求項1〜請求項7の何れか1項記載の色処理装置。
  9. 前記第2演算手段は、色相毎の前記第2の色域の最大彩度点と前記目標点とを結ぶ直線と前記所定の色空間の明度軸の成す基準角度に対する、前記第1色値と前記目標点とを結ぶ直線と前記所定の色空間の明度軸の成す角度の比率に基づいて前記第1色値に対する圧縮率を演算し、前記第2マッピングとして、前記第1色値と目標点との距離を演算した圧縮率で圧縮するマッピングを行った場合の色値を、前記第2色値として演算する請求項1〜請求項8の何れか1項記載の色処理装置。
  10. 所定の色空間上で前記第1色域内かつ前記第2色域内に位置している演算対象の色値に対し、前記演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記目標点へ近づく方向へ移動させるマッピングを行った場合の色値を演算する第4演算手段を更に備えた請求項1〜請求項9の何れか1項記載の色処理装置。
  11. コンピュータを、
    所定の色空間上で第1色域内かつ第2色域外に位置している演算対象の色値に対し、前記第2色域の外郭上へ移動させる第1マッピングを行った場合の第1色値を演算する第1演算手段、
    前記第1演算手段によって演算された前記第1色値に対し、前記第2色域内に設定した目標点へ近づける第2マッピングを行った場合の第2色値を演算する第2演算手段、
    及び、演算対象の色値を前記第2色域内へ移動させる色域変換の出力色値として、前記所定の色空間上の前記第1色値と前記第2色値の間で、かつ、前記第1色値と前記第2色値の距離に相当する第1距離に対する演算対象の色値と前記第1色値の距離に相当する第2距離の比率、又は、前記第1色値及び前記第2色値を通る直線と前記第1色域の交点に相当する特定色値と前記第1色値の距離に相当する第3距離に対する前記第2距離の比率に応じた位置の色値を演算する第3演算手段
    として機能させるための色処理プログラム。
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