JP2010089115A - 電極チップの抜き取り装置 - Google Patents

電極チップの抜き取り装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010089115A
JP2010089115A JP2008260799A JP2008260799A JP2010089115A JP 2010089115 A JP2010089115 A JP 2010089115A JP 2008260799 A JP2008260799 A JP 2008260799A JP 2008260799 A JP2008260799 A JP 2008260799A JP 2010089115 A JP2010089115 A JP 2010089115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode tip
free roller
extraction device
free
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2008260799A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Tezawa
和宏 手澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyokutoh Co Ltd
Original Assignee
Kyokutoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyokutoh Co Ltd filed Critical Kyokutoh Co Ltd
Priority to JP2008260799A priority Critical patent/JP2010089115A/ja
Publication of JP2010089115A publication Critical patent/JP2010089115A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

【課題】電極チップを抜き取る際に、シャンク又は抜き取り装置自体を損傷させずに電極チップを抜き取る電極チップの抜き取り装置を提供すること。
【解決手段】抜き取り装置10は、電極チップ5を挟持する挟持機構20を備えている。挟持機構20は、枠状フレーム12に回動可能に支持された一対のフリーローラ21、22を備えている。フリーローラ21、22はそれぞれ、回動可能に支持される支持軸211、221と、凹状の鼓状に形成するローラ部212、222とを有している。ローラ部212、222は、ローラ部212、222の外周面の周方向に突出して形成する突条215、225を備える。突条215、225は、電極チップ5の軸心を通り一対のローラ部212の中央相互中心を通る中心線L対して、回転方向に位置ずれした位置となるように一対のフリーローラ21、22に形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、抵抗溶接機等において溶接ガンのシャンクの取付け軸に装着される電極チップを抜き取るための電極チップの抜き取り装置に関する。
電極チップは、抵抗溶接機の溶接ガンのシャンクに装着されている。つまり、溶接ガンのシャンクにはテーパ状の取付け軸が設けてあり、この取付け軸に電極チップが圧入されている。電極チップを交換する場合、当然のことであるが電極チップは溶接が行われた後であるから、シャンクから抜き取る場合でも簡単には行うことができない。
そのため、従来においては、特許文献1に示すように、電極チップを周方向に僅かに回転させることによって抜き取るように構成されたチップ抜き取り装置が知られていた。電極チップはシャンクの取付け軸に嵌合されており、シャンクを軸方向に沿ってチップ抜き取り装置のチップ抜き取り位置に進入させた後、チップ抜き取り位置において、電極チップは、3個の爪片で食い込ませるように挟持される。この状態において、爪片で挟持された電極チップを回転させると、電極チップはシャンクの取付け軸からの嵌合が解除される。そしてシャンクを軸方向に沿って電極チップから離隔する方向に移動させることによって、電極チップがシャンクから抜き取られることとなる。シャンクから抜き取られた電極チップは、爪片を逆方向に回転させることによって爪片から挟持解除されて自然落下することになる。
特許第3650928号公報
しかし、電極チップがシャンクの取付け軸に嵌合する際、嵌合状態が通常より固く結合された場合や、溶接作業中あるいはチップ抜き取り作業時等において、電極チップが取付け軸に強固に結合された場合では、シャンクが電極チップから離隔する方向に移動する際に、電極チップをシャンクの取付け軸から容易に抜き取ることができない。電極チップは、チップ抜き取り装置の爪片に挟持されているから、シャンクを無理やり移動させると、シャンク又は抜き取り装置自体を破損させることとなってしまう。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、電極チップがシャンクの取り付け軸に固く嵌合されていても電極チップをシャンクの取り付け軸からスムーズに抜き取ることができる電極チップの抜き取り装置を提供することを目的とする。そのため、本発明に係る電極チップの抜き取り装置は以下のように構成するものである。すなわち、
請求項1記載の発明では、抵抗溶接機の溶接ガンにおけるシャンクの取付け軸に嵌合された電極チップを、前記取付け軸に沿って、挿入させた際に、前記電極チップを挟持する挟持機構を備えるとともに、前記電極チップの軸心の周方向に沿って、前記取付け軸と前記挟持機構とを相対的に回転させて、前記電極チップにおける前記取付け軸との嵌合を解除させ、解除後、前記取付け軸に沿って離脱させることにより、前記電極チップを前記取付け軸から抜き取る構成とした電極チップの抜き取り装置であって、前記挟持機構が、機枠に回動可能に支持された一対のフリーローラを備え、該一対のフリーローラが、それぞれの軸を、挟持時の前記電極チップの軸心を間にして、前記電極チップの軸心と直交させるように、配設されるとともに、それぞれの形状を、前記一対のフリーローラの間に前記電極チップを挿入可能に、軸方向の中央から両側にかけてテーパ状に拡径する鼓形状として、構成され、前記各フリーローラの外周面に、それぞれ、鍔状に突出する突条が、周方向に沿って配設されるとともに、前記一対のフリーローラが、前記電極チップの挿入時に、前記突条を電極チップの外周面に食い込んで、前記電極チップを挟持可能としていることを特徴とするものである。
上記の発明によれば、電極チップは抵抗溶接機のアーム先端に装着されたシャンクの取付け軸に嵌合されている。取付け軸に装着された電極チップは溶接機の制御装置によって制御されている。制御装置の指令により、電極チップは、チップ抜き取り線上の離れた位置からチップ抜き取り装置における挟持機構に向かって、取付け軸の軸方向に沿って進入し、電極チップは、挟持機構を構成する一対のフリーローラ間に挿入される。一対のフリーローラには突条が形成されていて、一対のフリーローラ間に挿入した電極チップの外周面に食い込むことによって電極チップを挟持することになる。
突条で挟持された電極チップは、電極チップの軸心の周方向に沿って、取付け軸と挟持機構とを相対回転させることにより、取付け軸との嵌合を解除する。その後、シャンクはシャンクの軸方向に沿って電極チップから離隔する方向に移動することによって、電極チップがシャンクの取付け軸から抜き取られる。
この際、電極チップと取付け軸との嵌合が、固く結合されている場合、シャンクが電極チップから離隔する方向に移動する際、一対のフリーローラが、電極チップが挿入される際に機枠に対して回転する回転方向と逆の回転方向に回転する。フリーローラの回転により、電極チップと取り付け軸とが固く嵌合されていても、取付け軸を電極チップごと離脱させることができる。そのため、シャンクや挟持機構を損傷させないことになる。
したがって、本発明の電極チップの抜き取り装置では、電極チップを抜き取る際に、機枠に回転可能に支持されたフリーローラを使用して構成する挟持機構を設けることによって、シャンクを支持するロボットアームを曲げたり、抜き取り装置自体を損傷させたりせずに安定して電極チップを抜き取ることができる。しかも装置が、機枠と一対のフリーローラを備える挟持機構で構成することから、コンパクトに構成でき、そのためコストも廉価にすることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係るものであって、前記突条が、挟持時の前記電極チップの軸心を中心として、前記一対のフリーローラの軸方向の中央相互を結ぶ中央線から、前記取付け軸に対する前記挟持機構の回転方向側にずれた位置に、配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、相対回転による際、突条の食い込み量を多くして電極チップを堅固に挟持することができる。そのため、電極チップのシャンク取付け軸に対する嵌合を容易に解除することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1乃至2に記載の発明に係るものであって、前記突条が、先端における前記フリーローラの軸方向に沿った断面形状を、鋭角なシャープエッジとして、形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、突条の先端部をシャープエッジに形成することによって、突条の電極チップへの食い込みを容易にすることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3に記載の発明に係るものであって、前記取付け軸と前記挟持機構とを相対的に回転させる際、前記抜き取り装置側を基台に取付けて回転不能とし、前記溶接機の溶接ガン側を回転させるように制御指令することを特徴としている。
この発明によれば、抜き取り装置側に駆動源を設けることなく簡便な機構を構成することができる。そのため廉価に製作することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明に係るものであって、前記一対のフリーローラが、一方を、前記機枠に位置を停止されて支持される第1のフリーローラとし、他方を、該第1のフリーローラに対して、挟持時の前記電極チップの軸心の直交方向に沿って、接近及び離隔する方向に移動可能として、前記機枠に支持される第2のフリーローラとして、構成され、前記挟持機構が、前記電極チップを挟持可能に、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラに接近させるように押圧する押圧手段と、前記電極チップを挟持不能に、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラから離隔する方向に移動させる離隔移動手段と、を配設させて構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、挟持機構には押圧手段と離隔移動手段が配設されているから、電極チップを挟持する場合には、押圧手段で第2のフリーローラを第1のフリーローラ側に押圧し、電極チップを挟持機構から離脱させる場合には、離隔移動手段によって第2のフリーローラを第1のフリーローラから離隔させる。そのため、電極チップを確実に挟持できるとともに、シャンクの取付け軸から抜き取られた電極チップを挟持機構から容易に落下させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明に係るものであって、前記押圧手段が、前記第1のフリーローラに接近させるように、前記第2のフリーローラに当接する押圧部材と、前記押圧部材を介在させて、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラに接近させるように付勢するばねと、を備えて構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、上記のばねの付勢力を、挟持機構で電極チップの食い込みを可能とするように設定すれば、電極チップの抜き取り時に挟持機構で電極チップを確実に挟持することができる。
請求項7記載の発明は、請求項5乃至6記載の発明に係るものであって、前記離隔移動手段が、前記第2のフリーローラにおける前記機枠への支持軸を、前記第1のフリーローラから離隔する方向に、押圧可能な揺動アームを備え、該揺動アームが、前記機枠側に支持されて揺動時の中心とする軸支部と、前記第2のフリーローラの支持軸を摺動可能として、該摺動アームの揺動時、前記第2のフリーローラを前記第1のフリーローラから離隔する方向に、前記支持軸を案内可能で、かつ、端部を、前記電極チップを挟持可能とする位置に前記第2のフリーローラを配置可能に形成された案内溝と、外部からの押圧力を受けて、前記揺動アームを、前記第2のフリーローラを前記第1のフリーローラから離隔する方向に揺動可能とする押圧受け部と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、離隔移動手段が、第2のフリーローラを支持して第2のフリーローラを第1のフリーローラから離隔するための揺動アームを備えている。揺動アームの押圧受け部を、シャンクの取付け軸あるいはシャンクに装着された新たな電極チップで押圧させることによって、第2のフリーローラを、電極チップの挟持位置から離隔する方向に移動することができる。これによって、電極チップを挟持機構から離脱させることができる。そのため、抵抗溶接機の制御指令に基づいて行うことができることから、電極チップ抜き取り装置自体に動力源を装着する必要がない。
次に、本発明の電極チップの抜き取り装置の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、抵抗溶接機の溶接ガン1に装着された電極チップ5が、実施形態の電極チップの抜き取り装置(以下、チップ抜き取り装置という)10のチップ抜き取り線上に移動された状態を示すものである。溶接ガン1は、多関節の溶接ロボットのアームの先端に保持されるサーボガンとしており、このサーボガン1は、汎用のものであり、一対の電極チップ5(5A、5B)を、エンコーダを内蔵させたサーボモータ2により移動させるように保持するとともに、相互に接近させる位置制御機能を備えて構成されている。また、サーボガン1は、演算機能を備えて、サーボモータ2の回転数制御・トルク制御を行なって、電極チップ5A、5Bの位置制御や加圧力制御等を行えるものとしている。一対の電極チップ5A、5Bは、サーボガン1の先端に装着されたシャンク3(3A、3B)のテーパ状の取付け軸4(4A、4B)に圧入して装着されている。
実施形態のチップ抜き取り装置10は、図2に示すように、基台7(図1参照)に装着されるベースプレート11と、ベースプレート11に取付けられた機枠としての枠状フレーム12と、電極チップ5Aを挟持可能な挟持機構20と、を備えている。
ベースプレート11には、枠状フレーム12の上方に配置されて電極チップ5Aの挿入されるチップ挿入孔111が形成されている。枠状フレーム12は、図2〜3に示すように、ベースプレート11の長手方向(図1における左右方向)に沿って配置された前側部フレーム13、後側部フレーム14と、ベースプレート11の短手方向に沿って配置された左側部フレーム15、右側部フレーム16とを備えて枠状に形成されている。
挟持機構20は、一対のフリーローラ21、22を備えている。フリーローラ21、22は、それぞれ前側部フレーム13、後側部フレーム14に軸方向に沿って回動可能に支持されており、第1のフリーローラとしての一方のフリーローラ21は、前・後側部フレーム13、14に位置を停止して配置され、第2のフリーローラとしての他方のフリーローラ22は、一方のフリーローラ21に対して接近及び離隔する方向に移動可能に前・後側部フレーム13、14に支持されている。また、一対のフリーローラ21、22は前・後側部フレーム13、14に対して平行して配置されるとともに、配置されたフリーローラ21とフリーローラ22との間には、電極チップ5A(又は5B)の挿入される挿入隙間Hを形成できるように配置されている。
フリーローラ21は、前・後側部フレーム13、14に支持されて軸方向の両端部に配置される支持軸211、211と、支持軸211、211間に配置されるローラ部212と、を備えている。支持軸211、211には前・後側部フレーム13、14との間に軸受23、23が外嵌されている。ローラ部212は、周方向に凹状を有する鼓状に形成されるとともに、ローラ部212には、軸方向に沿って中央部から両側にかけて形成された拡径状のテーパ面213、213と、中央部に形成されたストレート面214と、が配置されている。ストレート面214には、ストレート面214の周方向全周にわたって突条215が形成されている。突条215は、挿入された電極チップ5A(又は5B)の外周面の一部を電極チップ5A(又は5B)の軸方向に沿って食い込むことができるようにストレート面214から鍔状に突出して形成されている。
フリーローラ22は、前・後側部フレーム13、14に支持されて軸方向の両端部に配置される支持軸221、221と、支持軸221、221間に配置されるローラ部222と、を備えている。支持軸221、221は、前述のフリーローラ21の支持軸211、211より長く形成され、前・後側部フレーム13、14より外方に突出している。突出した部位は後述の揺動アームに支持される。支持軸221、221には前・後側部フレーム13、14との間に軸受24、24が外嵌されている。ローラ部222は周方向に凹状を有する鼓状に形成されるとともに、ローラ部222には、軸方向に沿って中央部から両側にかけて形成された拡径状のテーパ面223、223と、中央部に形成されたストレート面224と、が配置されている。ストレート面224にはストレート面224の周方向全周にわたって突条225が形成されている。突条225は、挿入された電極チップ5A(又は5B)の外周面の一部を電極チップ5A(又は5B)の軸方向に沿って食い込むことができるようにストレート面224から鍔状に突出して形成されている。
各突条215、225の電極チップ5A(又は5B)の外周面に食い込む位置は、電極チップ5A(又は5B)を挟持したときに、電極チップ5A(又は5B)の軸心を中心として一対のフリーローラ21、22の軸方向の中央相互を結ぶ中央線Lに対して、シャンク3A(又は3B)の挟持機構20に対する回転方向側に向かって位置ずれ量L1、L2分、ずれた位置にある。
なお、各突条215、225は、チップ抜き取り線Pの軸直交方向における電極チップ5(又は5B)の軸心を通る中心線Lに対して、向かい合う面を平面状に形成するとともに、先端をシャープエッジ215a、225aとして尖状に形成している。これによって、電極チップ5A(又は5B)に食い込みやすくしている。
また、挟持機構20は、図4〜6に示すように、一方のフリーローラ22を他方のフリーローラ21側に押圧する押圧機構25と、一方のフリーローラ22を、他方のフリーローラ21に対して離隔させる離隔移動機構30と、を備えている。つまり、図4に示すように、押圧機構25は、フリーローラ22の支持軸221、221に外嵌する軸受24、24に一端を当接する押圧部材26と、押圧部材26の他端に一端を当接して他端を右側部フレーム16の内側面に当接するコイルばね27と、を備えている。コイルばね27は、フリーローラ22をフリーローラ21側に付勢している。
また、図5〜6に示すように、離隔移動機構30は、揺動アーム31と、揺動アーム31を回動可能に支持する軸32と、前・後側部フレーム13、14の外側にそれぞれ配置された揺動アーム31、31を連結する連結板34と、を備えている。揺動アーム31は、略台形板状に形成され、一端部が、前・後側部フレーム13(又は14)の右側部フレーム16付近において前・後側部フレーム13(又は14)に軸32で回動可能に支承され、他端部が、前・後側部フレーム13(又は14)の中央部において、フリーローラ22の支持軸221を支持している。支持軸221は、揺動アーム31に形成された案内溝33に支持されている。案内溝33は、端部33b側において、コイルばね27で付勢されて、電極チップ5Aを挟持可能な位置にあるフリーローラ22の支持軸221を支持する位置から、支持軸221から離れた斜め下方の位置まで延設して形成されている。連結板34は揺動アーム31の下部に配置されるとともに、揺動アーム31を外力によって上方に押圧する押圧受け部として配置されている。
なお、フリーローラ22の支持軸221、222の前・後側部フレーム13、14から突出した部位は、揺動アーム31の案内溝33に進入し、前・後側部フレーム13、14には、図5に示すように、フリーローラ22の支持軸221、221を外嵌する軸受24が摺動できるように長溝131、141が形成されている。
これによって、フリーローラ22が、フリーローラ21に対して離隔する方向に移動する際には、連結板34を下方から上方に押圧することによって、一対の揺動アーム31、31が、フリーローラ22の移動とともにそれぞれの軸32を中心にして、図5中、時計方向に揺動することになる。そして、フリーローラ22は、案内溝33の側壁面33aが支持軸221をフリーローラ21から離隔する方向に押圧することによって、コイルばねの27の付勢力に抗して移動されることとなる。
なお、コイルばね27は、突条215、225が電極チップ5A(又は5B)に食い込むことができる付勢力を有している。
次に、上述のように構成されたチップ抜き取り装置10の作用について図3及び図7に基づいて説明する。なお、以下の作用説明では、上下一対の電極チップ5のうち上方の電極チップ5Aを、チップ抜き取り線P上に沿って電極チップ5Aの抜き取り方向(実施形態では下降させる方向)に移動させてシャンク3Aから電極チップ5Aを抜き取る形態について説明するものである。
電極チップ5Aは、図7に示すように、抵抗溶接機の制御装置(以下、単にロボットともいう)でティーチングされたロボットのアームの移動により、電極チップ5Aは、チップ抜き取り線Pの上方位置に達している。そしてロボットのアームは、次のティーチングされた作用により、シャンク3Aを、シャンク3Aの軸方向に沿って下降させる。
この際、挟持機構20の押圧機構25では、コイルばね27の付勢力でフリーローラ22をフリーローラ21側に接近させて電極チップ5Aを挟持する位置に配置させている。また離隔移動機構30においては、案内溝33の端部33bで支持軸221を支持している位置に揺動アーム31を配置させている。
図7に示すように、電極チップ5Aが、チップ抜き取り装置10に向かって進入し、ベースプレート11のチップ挿入孔111を挿通して挿入隙間H(図3参照)内に挿入すると、電極チップ5Aは、一対のフリーローラ21、22のテーパ面213、223の一部あるいは全部に当接しながらさらに下降する。一対のフリーローラ21、22は、支持軸211、221の周りを回転しながら、突条215、225が、電極チップ5Aの外周面の一部に軸方向に沿って食い込む。電極チップ5Aが所定の位置まで達すると、電極チップ5Aの下降移動が停止する。この状態では前述のように、各突条215、225は、電極チップ5Aの軸心を通る中央線Lに対して回転方向側に向かってそれぞれ位置ずれ量L1、L2分、ずれた位置にある。したがって、電極チップ5Aは一対のフリーローラ21、22のテーパ面213、223に把持されるとともに、突条215、225に食い込まれることによって、一対のフリーローラ21、22に挟持されることになる。
この状態において、シャンク3Aの取付け軸4Aを挟持機構20に対して相対的に回転する。実施形態においては、取付け軸4A側、つまりシャンク3Aを、シャンク3Aの軸周りに沿って回転させる。この回転角度は約45°以上(図3におけるX方向)で行われる。シャンク3を回転させることは、ロボットのティーチングによって行われる。シャンク3Aの回転は、電極チップ5Aがフリーローラ21、22の突条215、225に食い込まれて挟持された状態にあるから、取付け軸4Aと電極チップ5Aとの間で、電極チップ5Aを取付け軸4Aから嵌合解除する方向に作用することになる。
電極チップ5Aと取付け軸4Aとの嵌合が解除すると、シャンク3Aはシャンク3Aの軸方向に沿って上昇する。
この際、電極チップ5Aと取付け軸4Aとの嵌合が、固く結合されている場合には、電極チップ5Aは取付け軸4Aから脱着されない。しかし、一対のフリーローラ21、22が、電極チップ5Aを挿入する際に回転する方向と逆の方向に回転することによって電極チップ5Aを持ち上げることになる。そのため、電極チップ5Aは取付け軸4Aに装着したまま上昇することになる。電極チップ5Aは挟持機構20から脱着されるものの、シャンク3Aや挟持機構20を含めた抜き取り装置10自体を損傷させることはない。電極チップ5Aを装着したシャンク3Aは、次工程において、抜き取り確認装置によって、電極チップ5Aの有無を確認することになる。電極チップ5Aが装着されているものについては、手動等により、電極チップ5Aを取外すことになる。
電極チップ5Aが取付け軸4Aから抜き取られたシャンク3Aでは、シャンク3Aが上昇することによって、挟持機構20には、抜き取られた電極チップ5Aが残される。残された電極チップ5Aは離隔移動機構30によって、挟持機構20から開放され落下される。つまり、電極チップ5Aの挟持機構20からの除去は、下方に配置されたシャンク3B(図1参照)で連結板34を上方に向かって押圧することによって行われる。図7に示すように、電極チップ5Aが、一対のフリーローラ21、22に挟持されている状態では、図8(a)に示すように、揺動アーム31は、下方に揺動されている位置であり、フリーローラ22の支持軸221は、案内溝33の上方の位置(第1の位置)R1にある。この状態において、図8(b)に示すように、下方のシャンク3Bを連結板34に向かって上昇させて、シャンク3Bの取り付け軸4B(図1参照)で連結板34を上方に向かって押圧する。下方のシャンク3Bに電極チップ5B(図1参照)が装着されている状態では、抜き取られる電極チップ5Bで押圧することになる。
押圧された連結板34は、揺動アーム31を、案内溝33とともに図8(b)中、時計方向に回転させる。するとフリーローラ22の支持軸221は、案内溝33に沿って摺動される。案内溝33が、図中、左上側から右下側に向かって形成されているから、フリーローラ22は、案内溝33の側壁面33aで押圧されることとなって、案内溝33の下方の位置(第2の位置)R2、つまり、フリーローラ21から離隔する方向に向かって移動することになる。フリーローラ22の移動は、コイルばね27の付勢力に抗して移動することになる。フリーローラ22が、フリーローラ21に対して、僅かに離隔するだけで、一対のフリーローラ21、22で挟持されていた電極チップ5Aは、一対のフリーローラ21、22から開放されて落下する。
シャンク3Bが、揺動アーム31への押圧を解除することによって、フリーローラ22は、コイルばね27の付勢力によって、再び、フリーローラ21に接近する方向に復帰移動される。
次に、下方のシャンク3Bに装着された電極チップ5Bを抜き取る場合は、下方のシャンク3Bを上昇させることによって、チップ抜き取り装置10の下方から、チップ抜き取り装置10の挿入隙間Hに挿入する。その後の作用は、上述の電極チップ5Aを抜き取る作用の通りである。そして、挟持機構20で挟持された電極チップ5Bは、一旦、離隔したシャンク3Bを、連結板34に向かって再び上昇させて、揺動アーム31を揺動させることによって、電極チップ5Bを落下させる。
上述のように実施形態のチップ抜き取り装置10では、電極チップ5A(又は5B)と取付け軸4A(又は4B)との嵌合が固く結合されて、シャンク3A(又は3B)を軸方向に沿って電極チップ5A(又は5B)から離隔する方向に移動する際に、電極チップ5A(又は5B)を抜き取れない場合、一対のフリーローラ21、22が前・後側部フレーム13、14に対して回転することによって、電極チップ5A(又は5B)を取付け軸4A(又は4B)に装着したまま挟持機構20から脱着するから、シャンク3A(又は3B)及びチップ抜き取り装置10の損傷を防止することができる。
また、電極チップ5A(又は5B)の一対のフリーローラ21、22に対する相対的な回転を、電極チップ5A(又は5B)側、つまりシャンク3A(又は3B)を回転させることによって行うとともに、電極チップ5の一対のフリーローラ21、フリーローラ22からの脱着を、シャンク3Bの移動で、揺動アーム31を揺動させることによって行うことから、チップ抜き取り装置10には、新たな駆動源を装着する必要がない。そのため、チップ抜き取り装置10を簡便に構成することができて、廉価に製作することができる。
なお、本発明のチップ抜き取り装置は、上述の形態に限定するものではない。例えば、回転駆動手段を、チップ抜き取り装置側で回転させるように作用させてもよい。また、フリーローラに形成された突条の偏心位置は、適宜決定するものであればよい。例えば、位置ずれ量L1、L2が0であってもよい。
さらに、電極チップを挟持機構から離脱させる際、揺動アームの押圧受け部を押圧することは、シャンクの取付け軸、あるいは新たに抜き取る電極チップで押圧するものでなくても、溶接ガンのアームのいずれ部位で行ってもよい。
本発明の第1の実施形態によるチップ抜き取り装置を示す全体斜視図である。 図1におけるチップ抜き取り装置を示す斜視図である。 図2における一対のフリーローラと電極チップを示す平面断面図である。 ベースプレートを除いた状態で一方のフリーローラを付勢するコイルばねを示す平面図である。 一方のフリーローラを支持する揺動アームを示すチップ抜き取り装置の正面図である。 一対の揺動アームを連結する連結板を示すチップ抜き取り装置の側面図である。 電極チップが抜き取り装置に挿入する作用を示す一部断面図である。 フリーローラが離隔する作用を示す作用図である。
符号の説明
3、シャンク
4、取付け軸
5、電極チップ
10、電極チップ抜き取り装置
11、ベースプレート
12、枠状フレーム
13、後側部フレーム
14、前側部フレーム
20、挟持機構
21、フリーローラ
211、支持軸
213、テーパ面
215、突条
22、フリーローラ
221、支持軸
223、テーパ面
225、突条
23、軸受
24、軸受
25、押圧機構
26、押圧部材
27、コイルばね
30、離隔移動機構
31、揺動アーム
32、軸
33、案内溝
33a、側壁面
34、連結板
H、挿入隙間

Claims (7)

  1. 抵抗溶接機の溶接ガンにおけるシャンクの取付け軸に嵌合された電極チップを、前記取付け軸に沿って、挿入させた際に、前記電極チップを挟持する挟持機構を備えるとともに、
    前記電極チップの軸心の周方向に沿って、前記取付け軸と前記挟持機構とを相対的に回転させて、前記電極チップにおける前記取付け軸との嵌合を解除させ、解除後、前記取付け軸に沿って離脱させることにより、前記電極チップを前記取付け軸から抜き取る構成とした電極チップの抜き取り装置であって、
    前記挟持機構が、機枠に回動可能に支持された一対のフリーローラを備え、
    該一対のフリーローラが、
    それぞれの軸を、挟持時の前記電極チップの軸心を間にして、前記電極チップの軸心と直交させるように、配設されるとともに、
    それぞれの形状を、前記一対のフリーローラの間に前記電極チップを挿入可能に、軸方向の中央から両側にかけてテーパ状に拡径する鼓形状として、構成され、
    前記各フリーローラの外周面に、それぞれ、鍔状に突出する突条が、周方向に沿って配設されるとともに、
    前記一対のフリーローラが、前記電極チップの挿入時に、前記突条を電極チップの外周面に食い込んで、前記電極チップを挟持可能としていることを特徴とする電極チップの抜き取り装置。
  2. 前記突条が、挟持時の前記電極チップの軸心を中心として、前記一対のフリーローラの軸方向の中央相互を結ぶ中央線から、前記取付け軸に対する前記挟持機構の回転方向側にずれた位置に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電極チップの抜き取り装置。
  3. 前記突条が、先端における前記フリーローラの軸方向に沿った断面形状を、鋭角なシャープエッジとして、形成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の電極チップの抜き取り装置。
  4. 前記取付け軸と前記挟持機構とを相対的に回転させる際、前記抜き取り装置側を基台に取付けて回転不能とし、前記溶接機の溶接ガン側を回転させるように制御指令することを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の電極チップの抜き取り装置。
  5. 前記一対のフリーローラが、一方を、前記機枠に位置を停止されて支持される第1のフリーローラとし、他方を、該第1のフリーローラに対して、挟持時の前記電極チップの軸心の直交方向に沿って、接近及び離隔する方向に移動可能として、前記機枠に支持される第2のフリーローラとして、構成され、
    前記挟持機構が、
    前記電極チップを挟持可能に、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラに接近させるように押圧する押圧手段と、
    前記電極チップを挟持不能に、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラから離隔する方向に移動させる離隔移動手段と、
    を配設させて構成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれかに記載の電極チップの抜き取り装置。
  6. 前記押圧手段が、
    前記第1のフリーローラに接近させるように、前記第2のフリーローラに当接する押圧部材と、
    前記押圧部材を介在させて、前記第2のフリーローラを、前記第1のフリーローラに接近させるように付勢するばねと、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項5記載の電極チップの抜き取り装置。
  7. 前記離隔移動手段が、前記第2のフリーローラにおける前記機枠への支持軸を、前記第1のフリーローラから離隔する方向に、押圧可能な揺動アームを備え、
    該揺動アームが、
    前記機枠側に支持されて揺動時の中心とする軸支部と、
    前記第2のフリーローラの支持軸を摺動可能として、該摺動アームの揺動時、前記第2のフリーローラを前記第1のフリーローラから離隔する方向に、前記支持軸を案内可能で、かつ、端部を、前記電極チップを挟持可能とする位置に前記第2のフリーローラを配置可能に形成された案内溝と、
    外部からの押圧力を受けて、前記揺動アームを、前記第2のフリーローラを前記第1のフリーローラから離隔する方向に揺動可能とする押圧受け部と、
    を備えていることを特徴とする請求項5又は6記載の電極チップの抜き取り装置。
JP2008260799A 2008-10-07 2008-10-07 電極チップの抜き取り装置 Ceased JP2010089115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008260799A JP2010089115A (ja) 2008-10-07 2008-10-07 電極チップの抜き取り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008260799A JP2010089115A (ja) 2008-10-07 2008-10-07 電極チップの抜き取り装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010089115A true JP2010089115A (ja) 2010-04-22

Family

ID=42252340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008260799A Ceased JP2010089115A (ja) 2008-10-07 2008-10-07 電極チップの抜き取り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010089115A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2617511A1 (de) * 2012-01-19 2013-07-24 AEG SVS Schweisstechnik GmbH Kappenabzieher zum automatischen Lösen und Entfernen der Punktschweißkappe von der Schweißelektrode einer Punktschweißzange

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202379A (ja) * 1988-02-04 1989-08-15 Honda Motor Co Ltd 溶接ガンの電極チップ交換装置
JP2000015455A (ja) * 1998-07-01 2000-01-18 Kyokutoo:Kk 電極チップの抜き取り装置
JP3650928B2 (ja) * 2000-05-26 2005-05-25 株式会社キョクトー ドレッサー装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202379A (ja) * 1988-02-04 1989-08-15 Honda Motor Co Ltd 溶接ガンの電極チップ交換装置
JP2000015455A (ja) * 1998-07-01 2000-01-18 Kyokutoo:Kk 電極チップの抜き取り装置
JP3650928B2 (ja) * 2000-05-26 2005-05-25 株式会社キョクトー ドレッサー装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2617511A1 (de) * 2012-01-19 2013-07-24 AEG SVS Schweisstechnik GmbH Kappenabzieher zum automatischen Lösen und Entfernen der Punktschweißkappe von der Schweißelektrode einer Punktschweißzange

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106787482B (zh) 电机压装机的转子和定子装配装置
JP4989503B2 (ja) 摩擦撹拌接合装置の工具取付け構造、摩擦撹拌接合装置、及び摩擦撹拌接合設備
JP5123034B2 (ja) 溶接用電極チップの取り外し装置
JP4692089B2 (ja) スポット溶接用電極の交換装置
JP4518758B2 (ja) 定置式の電極チップ取り外し装置
JP2010089115A (ja) 電極チップの抜き取り装置
CN212286639U (zh) 一种传动轴压装机
JP4859134B2 (ja) クランプ装置
JP6590358B1 (ja) 巻芯、巻芯回転装置及び巻回方法
JP5123066B2 (ja) 溶接用電極チップの取り外し装置
CN108206613B (zh) 用于刷架的上轴承和装连接件***
CN108326378B (zh) 一种剥皮机用定位夹紧工装
CN202527991U (zh) 认向定位装置
JP2011086551A (ja) 卓上型サーボ端子圧着機
CN110860791B (zh) 一种激光寻缝视觉引导焊接***及焊接方法
JP2008213136A (ja) 自動ネジ浚え装置
CN206869781U (zh) 一种焊钳拆帽器
KR101880169B1 (ko) 파이프 밴딩머신의 파이프 파지장치
CN106881685B (zh) 一种焊钳拆帽器
JP2012210025A (ja) 結線装置及び結線方法
TW201431641A (zh) 直聯式主軸同步打刀機構
JP6567310B2 (ja) 巻芯、巻芯回転装置及び巻回方法
JP4487646B2 (ja) クランプ装置及びそれを用いたクランプ方法並びにクランプ装置の使用方法
JP4223453B2 (ja) C形クリップの装着治具
CN215657446U (zh) 一种用于电动车转向器轴承的深度可控铆点装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20130528