JP2010085076A - 空調制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】就寝者にとって最適な睡眠環境を提供することである。
【解決手段】就寝者の心拍数からウルトラディアンリズムに対応した周期成分(ウルトラディアンリズム周期)が抽出される。そして、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極大となるときに、空調機の設定温度Testが所定量(1℃)だけ増加される。次に、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極小となるときに、空調機の設定温度Testが所定量(1℃)だけ減少される。
【選択図】図5

Description

本発明は、寝室内の空調能力を制御する空調制御システムに関し、特に、就寝者の快適性の向上対策に係るものである。
従来より、体内時計によって作り出されるリズム(サーカディアンリズム)に着目し、就寝者の深部体温の変動に合わせて環境温度を制御する温度制御装置が知られている。この種の装置では、通常予め測定された所定時間または所定時刻に基づいて温度制御が行われる。具体的に、この種の装置としては、就寝者が入眠してから所定時間が経過するまでは室内の温度を低下させる一方、該所定時間が経過した後は室内の温度を上昇させる、いわゆるV字型温度制御を行うものが多い。
例えば、特許文献1では、睡眠深度の時間依存性を予め測定し、該時間依存性に基づいて環境温度を制御する温度制御装置が開示されている。この温度制御装置は、環境温度を上昇させてから体温が上昇するまでの間隔を所定期間として予め測定し、レム期から該所定期間よりも長い期間だけ遡った時刻から、環境温度を上昇させるようになっている。
特開2005−296177号公報
ところで、上記従来の温度制御装置では、予め測定された所定時間または所定時刻に基づいてV字型温度制御が行われるため、就寝者の実際の睡眠リズムとずれた制御が行われるおそれがある。
即ち、入眠時から所定期間経過後に環境温度を上昇させる制御では、例えば、夜更かしした就寝者が体内時計の作用で普段と同じ時間に起床した場合、深部体温上昇期に環境温度が上昇しないことになる。また、起床予定時刻を設定し、該起床予定時刻前の所定時刻に環境温度を上昇させる制御では、例えば、就寝者が普段よりも早く起床した場合には、深部体温上昇期に環境温度を下げてしまうおそれがある。
このように、就寝者の睡眠リズムに対して環境温度の変化がずれてしまうおそれがある。そうなると、就寝者が一時的に覚醒(いわゆる、中途覚醒)したり、睡眠が浅くなってしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、就寝者の睡眠リズムに合わせて空調機の能力を制御し、就寝者にとって最適な睡眠環境を実現できる空調制御システムを提供することにある。
第1の発明は、寝室内の空調手段(10)の空調能力を制御する空調制御システムを前提としている。そして、本発明の空調制御システムは、上記寝室内の就寝者の心拍数を検出する心拍数検出部(42)と、上記心拍数検出部(42)により検出された心拍数からウルトラディアンリズムに対応した周期成分を抽出する周期成分抽出部(48)と、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分に応じて上記空調手段(10)の設定温度を増減させる空調制御部(49)とを備えていることを特徴とするものである。
上記第1の発明では、就寝者の心拍数からウルトラディアンリズムに対応した周期成分が抽出される。そして、その抽出された周期成分に応じて空調手段(10)の設定温度が増減される。例えば、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分において就寝者の心拍数が上昇して体温が上昇するときに、空調手段(10)の設定温度が増加するように制御される。これにより、寝室の温度が上昇し、就寝者の体温上昇が促進される。また、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分において就寝者の心拍数が低下して体温が低下するときに、空調手段(10)の設定温度が減少するように制御される。これにより、寝室の温度が低下し、就寝者の体温低下が促進される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分が極小値となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ増加させることを特徴とするものである。
上記第2の発明では、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分が極小値となるときに、空調手段(10)の設定温度が増加される。周期成分において極小値以降は就寝者の心拍数が上昇していき体温が上昇する。その体温上昇のタイミングに合わして、空調手段(10)の設定温度が増加され、寝室の温度が上昇する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分が極大値となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ減少させることを特徴とするものである。
上記第3の発明では、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分が極大値となるときに、空調手段(10)の設定温度が減少される。周期成分において極大値以降は就寝者の心拍数が低下していき体温が低下する。その体温低下のタイミングに合わして、空調手段(10)の設定温度が減少され、寝室の温度が低下する。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分の正方向変化の勾配が最大となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ増加させることを特徴とするものである。
上記第4の発明では、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分の正方向変化の勾配が最大となるとき、即ち周期成分の微分値が最大となるときに、空調手段(10)の設定温度が増加される。周期成分の微分値が最大となるときは就寝者の心拍数が最も大きく上昇し体温が大幅に上昇する。その体温上昇のタイミングに合わして、空調手段(10)の設定温度が増加され、寝室の温度が上昇する。
第5の発明は、上記第1または第4の発明において、上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分の負方向変化の勾配が最大となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ減少させることを特徴とするものである。
上記第5の発明では、ウルトラディアンリズムに対応した周期成分の負方向変化の勾配が最大となるとき、即ち周期成分の微分値が最小となるときに、空調手段(10)の設定温度が減少される。周期成分の微分値が最小となるときは就寝者の心拍数が最も大きく低下し体温が大幅に低下する。その体温低下のタイミングに合わして、空調手段(10)の設定温度が減少され、寝室の温度が低下する。
第6の発明は、上記第2乃至第5の何れか1の発明において、上記心拍数検出部(42)により検出された心拍数から就寝者が入眠したか否かを判定する睡眠判定部(47)を備え、上記空調制御部(49)は、上記睡眠判定部(47)により入眠したと判定された後に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始することを特徴とするものである。
上記第6の発明では、就寝者が入眠した後に、空調手段(10)の設定温度の増減制御が開始される。
第7の発明は、上記第6の発明において、上記空調制御部(49)は、上記睡眠判定部(47)により入眠したと判定されてから所定時間が経過した後に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始することを特徴とするものである。
上記第7の発明では、就寝者が入眠してから所定時間が経過した後に、空調手段(10)の設定温度の増減制御が開始される。
第8の発明は、上記第6または第7の発明において、上記空調制御部(49)は、就寝者の起床予定時刻の所定時間前に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を終了する
ことを特徴とするものである。
上記第8の発明では、起床する時刻から所定時間内は設定温度の増減制御が行われない。
第9の発明は、上記第2乃至第8の何れか1の発明において、上記空調制御部(49)による上記空調手段(10)の設定温度の増減量は、上記空調手段(10)の冷房運転のときよりも暖房運転のときの方が高く設定されていることを特徴とするものである。
上記第9の発明では、冷房運転時よりも暖房運転時の方が空調手段(10)の設定温度が大きく増減される。例えば夏場に冷房運転が行われる場合では、就寝者は比較的薄着の状態となる。この場合、寝室の温度が就寝者の身体に伝わりやすい。そのため、寝室の温度上昇または温度低下によって就寝者の体温が上昇または低下しやすい。一方、例えば冬場に暖房運転が行われる場合では、就寝者は比較的厚着の状態となる。この場合、寝室の温度が就寝者の衣服や寝具に遮られてなかなか就寝者の身体に伝わらない。そのため、寝室の温度が上昇または低下しても、就寝者の体温上昇または体温低下はそれ程促進されない。そこで、暖房運転のときには冷房運転のときよりも空調手段(10)の設定温度を多く増減させることで、寝室の温度上昇または温度低下が大きくなる。これにより、寝室の温度上昇または温度低下によって就寝者の体温上昇または体温低下が促進されやすくなる。
第10の発明は、上記第2乃至第9の何れか1の発明において、上記周期成分抽出部(48)は、ゼロ位相フィルタによって周期成分を抽出することを特徴とするものである。
上記第10の発明では、就寝者の心拍数からゼロ位相フィルタによるフィルタ処理によってウルトラディアンリズムに対応した周期成分が抽出される。
以上のように、本発明によれば、就寝者の心拍数からウルトラディアンリズムに対応した周期成分を抽出し、その周期成分の変化に応じて空調手段(10)の設定温度を増減させるようにした。したがって、就寝者の心拍数上昇に伴う体温上昇のタイミングに合わせて、空調手段(10)の設定温度を増加させることができる。また、就寝者の心拍数低下に伴う体温低下のタイミングに合わせて、空調手段(10)の設定温度を減少させることができる。つまり、本発明では就寝者の睡眠リズムに合わせて設定温度を制御できる。これにより、就寝者の体温上昇や体温低下を促進することができる。よって、就寝者の体温勾配が促進され、深い睡眠を得ることができる。その結果、就寝者にとって最適な睡眠環境を提供することができる。
また、人は、深い睡眠を得るために、自ら心拍数を上昇/低下させて体温の上昇/低下を図り体温勾配を形成する。しかしながら、このような体温勾配の形成は就寝者の身体に比較的大きな負担が掛かる。本発明では、上述したようにウルトラディアンリズムに対応した周期成分に合わせて空調手段(10)の設定温度を増減させることにより就寝者の体温上昇や体温低下を促進できるため、就寝者の身体に掛かる負担を軽減することができる。このように、本発明では、就寝者の身体に負担をそれほど掛けることなく、深い睡眠を得ることができる。
また、第2の発明ではウルトラディアンリズムに対応した周期成分が極小値となるときに、第4の発明ではウルトラディアンリズムに対応した周期成分の正方向変化の勾配が最大となるときに、それぞれ空調手段(10)の設定温度を所定量だけ増加させるようにした。したがって、確実に、就寝者の体温が上昇するタイミングで寝室の温度を上昇させることができる。よって、就寝者の体温上昇、引いては体温勾配の形成を促進することができる。その結果、確実に深い睡眠を得ることができる。
また、第3の発明ではウルトラディアンリズムに対応した周期成分が極大値となるときに、第5の発明ではウルトラディアンリズムに対応した周期成分の負方向変化の勾配が最大となるときに、それぞれ空調手段(10)の設定温度を所定量だけ減少させるようにした。したがって、確実に、就寝者の体温が低下するタイミングで寝室の温度を低下させることができる。よって、就寝者の体温低下、引いては体温勾配の形成を促進することができる。その結果、確実に深い睡眠を得ることができる。
また、第6の発明によれば、就寝者が入眠した後に空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始するようにしているため、就寝者のウルトラディアンリズムに対応した周期成分を確実に抽出することができる。したがって、確実に就寝者にとって最適な睡眠環境を実現することができる。
また、入眠した直後は心拍数が低下していくが、第7の発明によれば、就寝者が入眠してから所定時間が経過した後に、空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始するようにした。したがって、確実に、心拍数が上昇するタイミング、即ち体温が上昇するタイミングに合わせて空調手段(10)の設定温度を増加させることができる。よって、一層確実に深い睡眠を得ることができる。
また、第8の発明によれば、就寝者の起床予定時刻の所定時間前に空調手段(10)の設定温度の増減制御を終了するようにした。したがって、一般に浅い睡眠状態となっている起床前において室温変化による早期の覚醒を避けることができる。
また、第9の発明によれば、冷房運転時よりも暖房運転時において空調手段(10)の設定温度の増減量を高く設定するようにした。そのため、就寝者が厚着の状態であっても、寝室の温度上昇または温度低下によって就寝者の体温上昇または体温低下を確実に引き起こすことができる。その結果、就寝者の身体に負担を掛けることなく確実に深い睡眠を得ることができ、信頼性の高い空調制御システムを提供することができる。
また、第10の発明では、心拍数をゼロ位相フィルタによりフィルタ処理してウルトラディアンリズムに対応する周期成分を抽出するようにした。したがって、心拍数と位相遅れの殆どないウルトラディアンリズムの周期成分を抽出することができる。そのため、より一層、就寝者の個体差に応じた空調機(10)の設定温度Testの制御が可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る空調制御システムを示す斜視図である。 図2は、空調制御システムの本体ユニットを拡大して示す斜視図である。 図3は、回路ユニットの構成を示すブロック図である。 図4は、回路ユニットの制御動作を示すフローチャートである。 図5は、回路ユニットの制御動作を説明するための図であり、(a)は実測の心拍数移動平均値を示し、(b)はウルトラディアンリズム周期を示し、(c)は空調機の設定温度の変更を示すものである。 図6は、実施形態の変形例1に係る空調機の冷房運転時と暖房運転時の設定温度の変更量を説明するための図である。 図7は、実施形態の変形例2に係る回路ユニットの制御動作を説明するための図であり、(a)はウルトラディアンリズム周期を示し、(b)は空調機の設定温度の変更を示すものである。 図8は、実施形態の変形例3に係る回路ユニットの制御動作を説明するための図であり、(a)はウルトラディアンリズム周期を示し、(b)は空調機の設定温度の変更を示すものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明の実施形態に係る空調制御システム(1)は、寝室(5)内に設置された空調機(10)の空調能力を制御するものである。空調機(10)は、寝室(5)内の空気を調和する空調手段を構成している。
図1に示すように、上記空調機(10)は、例えば壁掛け式のエアコンで構成されている。空調機(10)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えており、熱交換器(図示省略)内の冷媒により冷却または加熱した空気を寝室(5)内へ供給する。つまり、空調機(10)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成されている。
また、上記空調機(10)は、寝室(5)内の温度を検出する温度センサ(図示省略)を有している。また、空調機(10)は、ユーザー等が希望する寝室(5)内の温度を設定温度として入力する温度設定部(図示省略)を有している。空調機(10)の運転時には、この設定温度が空調機(10)の制御目標の温度となる。つまり、空調機(10)の運転時には、温度センサで検出される室内温度が、設定温度としての制御目標温度に近づくように空調能力が制御される。
図1および図2に示すように、空調制御システム(1)は、感圧ユニット(20)と本体ユニット(30)とを備えている。
上記感圧ユニット(20)は、就寝者から生起する体動を本体ユニット(30)へ伝達するためのものである。この感圧ユニット(20)は、感圧部(21)と圧力伝達部(22)とを備えている。感圧部(21)は、一端が閉塞して他端が開口する細長の中空状のチューブにより構成されている。感圧部(21)は、寝室(5)のベッド等の寝具(6)内に敷設されている。圧力伝達部(22)は、両端が開口する細長の中空状のチューブにより構成されている。圧力伝達部(22)は、感圧部(21)よりも小径となっている。圧力伝達部(22)は、一端が感圧部(21)の開口部(23)に接続され他端が本体ユニット(30)に接続されている。
上記本体ユニット(30)は、ケーシング(31)と取付部(32)と受圧部(33)とを有している。
上記ケーシング(31)は、扁平な箱状に形成されており、例えば寝室(5)内の床面に設置されている。ケーシング(31)の内部には、回路ユニット(40)が内蔵されている。上記取付部(32)は、ケーシング(31)の側面に形成されている。取付部(32)は、内方に向かって凹んだ略円環状の凹部(32a)と、該凹部(32a)内から外方へ突出する凸部(32b)とを有している。凸部(32b)には、ケーシング(31)の外部と内部とを連通するように軸方向に貫通穴(32c)が形成されている。そして、凸部(32b)には、圧力伝達部(22)の他端部が外嵌する。これにより、感圧部(21)の内部と圧力伝達部(22)の内部と貫通穴(32c)とが連通している。
上記受圧部(33)は、貫通穴(32c)の背面側に位置するようにケーシング(31)に内蔵されている。受圧部(33)は、マイクロフォンや圧力センサ等によって構成されている。寝具(6)上の就寝者から体動が生起すると、この体動が感圧部(21)に作用する。これにより、感圧部(21)の内圧は、圧力伝達部(22)および貫通穴(32c)を介して受圧部(33)に作用する。受圧部(33)は、この内圧を電気的な信号に変換し、本体ユニット(30)内の回路ユニット(40)へ出力する。
以上のように、上記感圧ユニット(20)および受圧部(33)は、就寝者の体動を検出するための体動検出手段を構成している。
図3に示すように、上記回路ユニット(40)は、信号処理部(41)と心拍数検出部(42)と判定部(45)と周期成分抽出部(48)と空調制御部(49)とを備えている。
上記信号処理部(41)は、就寝者の体動が作用する受圧部(33)から出力された信号(以下、体動信号という。)を所定の周波数帯域の体動信号に変調して出力するものである。
上記心拍数検出部(42)は、心拍数実測部(43)と移動平均算出部(44)とを備えている。心拍数実測部(43)は、信号処理部(41)から出力された体動信号の周波数帯域から、心拍数抽出フィルタにより心拍の周波数帯域の信号を抽出し、この抽出された信号の実測値から1分間毎の心拍数を導出するように構成されている。移動平均算出部(44)は、心拍数実測部(43)によって導出された実測の心拍数からノイズ(寝返り等の粗体動によるノイズ)の信号を除去した後、例えば、20分当たりの移動平均値を求め、これを心拍数移動平均値として導出するように構成されている。
上記判定部(45)は、信号処理部(41)で変調された体動信号に基づいて、就寝者が入眠したか否かを判定する。具体的に、判定部(45)は、在床判定部(46)と睡眠判定部(47)とを備えている。
上記在床判定部(46)は、就寝者が寝具(6)に在床しているか、寝具(6)から離床しているかを判定するものである。この在床判定部(46)による判定は、信号処理部(41)で変調した体動信号と、予め設定された判定閾値(在床判定閾値)との大小比較によって行われる。具体的には、在床判定部(46)では、体動信号が在床判定閾値を下回る場合、就寝者から体動が生起していないとみなされるので、この場合には「離床」と判定される。一方、在床判定部(46)では、体動信号が所定時間以上継続して在床判定閾値を上回る場合、就寝者から体動が生起しているとみなされるので、この場合には「在床」と判定される。
上記睡眠判定部(47)は、在床判定部(46)により「在床」と判定された後、就寝者が入眠したか否かを判定するものである。この睡眠判定部(47)による判定は、信号処理部(41)で変調した体動信号と、予め設定された判定閾値(睡眠判定閾値)との大小比較によって行われる。具体的には、睡眠判定部(47)では、初めて体動信号が所定時間以上継続して睡眠判定閾値を下回る場合、在床中の就寝者から体動がさほど生起していないとみなされるので、この場合には「入眠」と判定される。また、睡眠判定部(47)では、「入眠」と判定された後において、体動信号が所定時間以上継続して睡眠判定閾値を上回る場合、就寝者から体動が生起しているとみなされるので、「覚醒」と判定される。
上記周期成分抽出部(48)は、移動平均算出部(44)により導出された心拍数移動平均値から、周期的に検出される信号をゼロ位相フィルタによってウルトラディアンリズムに対応した周期成分(以下、ウルトラディアンリズム周期という。)として抽出するものである。
上記空調制御部(49)は、空調機(10)と有線または無線を介して、信号の入出力が可能に構成されている。そして、空調制御部(49)は、睡眠判定部(47)により「入眠」と判定されてから所定時間(本実施形態では、90分)が経過した後に、周期成分抽出部(48)のウルトラディアンリズム周期に応じて空調機(10)の設定温度Test(=ベース温度Tbase+Δt)を増減制御するものである。この空調制御部(49)は、演算部(50)と温度変更部(51)を備えている。ベース温度Tbaseについては後述する。
上記演算部(50)は、周期成分抽出部(48)により抽出されたウルトラディアンリズム周期の微分値を導出するものである。つまり、演算部(50)は、ウルトラディアンリズム周期の正方向変化の勾配および負方向変化の勾配を導出するものである。
上記温度変更部(51)は、演算部(50)により導出されたウルトラディアンリズム周期の微分値が極大となるときに、空調機(10)の設定温度Testを増加させるように構成されている。即ち、温度変更部(51)は、ウルトラディアンリズム周期の正方向変化の勾配が最大となるときに、空調機(10)の設定温度Testを所定量だけ増加させる。具体的には、例えばΔt=1℃とし、設定温度Testを1℃だけ増加させる。つまり、設定温度Testがベース温度Tbaseよりも1℃だけ高くなる。
また、上記温度変更部(51)は、演算部(50)により導出されたウルトラディアンリズム周期の微分値が極小となるときに、空調機(10)の設定温度Testを減少させるように構成されている。即ち、温度変更部(51)は、ウルトラディアンリズム周期の負方向変化の勾配が最小となるときに、空調機(10)の設定温度Testを所定量だけ減少させる。具体的には、例えばΔt=0℃とし、設定温度Testをベース温度Tbaseそのものにする。つまり、上記の微分値が極大となるときの設定温度Testよりも1℃だけ低くなる。
−空調制御システムの動作−
上記空調制御システム(1)による空調機(10)の制御動作について説明する。
空調機(10)では、コントローラ等によって「冷房運転」と「暖房運転」とが選択可能となっている。また、空調機(10)では、コントローラ等によってベース温度Tbaseが入力可能となっている。通常の冷房運転や暖房運転では、ユーザーが設定したベース温度TbaseにΔtを加えた温度(ベース温度Tbase+Δt)を設定温度Testとして空調機(10)の空調能力が制御される。
本実施形態の空調制御システム(1)では、就寝者の安眠を促すための空調機(10)の運転モードとして「おやすみ制御」の運転が可能となっている。ユーザーが就寝前にコントローラ等によって空調機(10)をONして「おやすみ制御」を選択することで、図4のフローチャートに基づく制御動作が行われる。
先ず、ステップST1では、感圧ユニット(20)によって就寝者の体動が測定され、その体動信号が回路ユニット(40)の信号処理部(41)に出力される。信号処理部(41)は、体動信号を所定の周波数帯域に変調して心拍数検出部(42)と判定部(45)とに出力する。
心拍数検出部(42)では、心拍数実測部(43)が、信号処理部(41)から出力された体動信号から心拍の周波数帯域の信号を抽出し1分間毎の心拍数を導出する。続いて、移動平均算出部(44)が、上記の1分間毎の心拍数に基づいて20分当たりの心拍数移動平均値を図5(a)のように導出する。
ステップST2では、在床判定部(46)によって就寝者の在床/離床判定が行われ、「在床」と判定されるとステップST3へ移行する。ステップST3では、睡眠判定部(47)によって就寝者の入眠判定が行われ、「入眠」と判定されるとステップST4へ移行する。
ステップST4では、判定部(45)において中途覚醒フラグが連続して3分間ONしているか否かが判定される。具体的には、睡眠判定部(47)で「覚醒」と判定されると中途覚醒フラグがONされる。そして、中途覚醒フラグが連続して3分間ONされるとステップST5へ移行し、そうでないとステップST6へ移行する。
ステップST6では、周期成分抽出部(48)が移動平均算出部(44)の心拍数移動平均値を用いゼロ位相フィルタ(本実施形態では、逆フーリエフィルタ)によりフィルタ処理をして、ウルトラディアンリズムに対応した心拍の周期成分(ウルトラディアンリズム周期)を抽出する(図5(b)参照)。このウルトラディアンリズム周期は、一般的な周期である90分周期で抽出されている。なお、ウルトラディアンリズム周期は、個人差があり30分から120分の周期で現れる場合もある。
続くステップST7では、先ず、空調制御部(49)において、睡眠判定部(47)により「入眠」と判定されてから所定時間(90分)が経過したか否かが判定される。そして所定時間が経過していると、演算部(50)が周期成分抽出部(48)のウルトラディアンリズム周期の微分値を導出していく。つまり、演算部(50)は、図5に示す制御対象区間のウルトラディアンリズム周期を対象として微分値を導出していく。続くステップST8では、温度変更部(51)が演算部(50)の導出した微分値が極大であるか極小であるかを検出する。
そして、温度変更部(51)は、微分値の極大を検出すると(図5(b)のXt)、ステップST9においてΔtを1℃に設定する。これにより、図5(c)に示すように、空調機(10)の設定温度Testがベース温度Tbaseよりも1℃高い値に設定される。この設定温度Testは空調機(10)へ信号出力される(ステップST11参照)。そうすると、冷房運転の場合は冷房能力が低下し、暖房運転の場合は暖房能力が増大し、寝室(5)の温度が上昇する。
続くステップST12では、空調制御部(49)が、空調機(10)へ設定温度Testの信号が出力されてから3分経過したか否かを判定する。3分が経過すると、ステップST4へ戻り上述した制御が同様に行われる。このように、3分間待機することにより、空調機(10)の設定温度Testが過剰に変更されるのを避けることができる。
そして、ステップST8において、温度変更部(51)がウルトラディアンリズム周期の微分値の極小を検出する(図5(b)のYt)。そうすると、温度変更部(51)はステップST10においてΔtを0℃に設定する。これにより、図5(c)に示すように、空調機(10)の設定温度Testがベース温度Tbaseと同じとなる。この設定温度Testは空調機(10)へ信号出力される(ステップST11参照)。そうすると、冷房運転の場合は冷房能力が増大し、暖房運転の場合は暖房能力が低下し、寝室(5)の温度が低下する。その後、上記と同様に、ステップST12からステップST4へ戻り、この制御が繰り返される。
このように、空調機(10)の設定温度Testは、図5(c)に示すように、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極大となるときに増加し、その後微分値が極小となるときに減少する。そして、この設定温度Testの増減がウルトラディアンリズムの周期ごとに繰り返される。
ここで、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極大となるときは、就寝者の心拍数が最も急激に上昇し就寝者の体温が上昇する時間帯である。そして、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極小となるときは、就寝者の心拍数が最も急激に低下し就寝者の体温が低下する時間帯である。このように、就寝者は、体温が上昇して低下することにより体温勾配が形成され、深い睡眠を得ることができる。本実施形態では、上述したように、就寝者の心拍数が急上昇するタイミングで空調機(10)の設定温度Testが増加するため、寝室(5)の温度が上昇して就寝者の体温上昇が促進される。また、本実施形態では、上述したように、就寝者の心拍数が急低下するタイミングで空調機(10)の設定温度Testが減少するため、寝室(5)の温度が低下して就寝者の体温低下が促進される。
なお、ステップST4からステップST5へ移行すると、温度変更部(51)がΔtを0℃に設定する。したがって、空調機(10)の設定温度Testはベース温度Tbaseと同じとなる。つまり、3分間連続して中途覚醒フラグがONし続けた場合、就寝者は完全に覚醒したとみなされるので、体温上昇のために寝室(5)の温度を上昇させる必要がない。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、就寝者の心拍数から抽出したウルトラディアンリズム周期の微分値が極大になるときに空調機(10)の設定温度Testを増加させ、その微分値が極小となるときに空調機(10)の設定温度Testを減少させるようにした。これにより、就寝者の心拍数の上昇に伴う体温上昇のタイミングに合わせて寝室(5)の温度を上昇させ、心拍数の低下に伴う体温低下のタイミングに合わせて寝室(5)の温度を低下させることができる。したがって、就寝者の体温上昇および体温低下を促進することができる。よって、就寝者は、それほど身体に負担を掛けることなく、確実に深い睡眠を得ることができる。また、就寝者の心拍数から抽出したウルトラディアンリズム周期に応じて設定温度Testを制御するため、就寝者の個体差に応じた制御が可能となる。以上により、就寝者に適した睡眠環境を実現することができる。
また、就寝者が入眠した後に空調機(10)の設定温度Testの増減制御を開始するようにしているため、就寝者のウルトラディアンリズム周期を確実に抽出することができる。したがって、確実な空調機(10)の制御が可能となる。
また、図5(a)に示すように、入眠した直後は心拍数が低下していく。ところが、上記実施形態では、就寝者が入眠してから所定時間(90分)が経過した後に、空調機(10)の設定温度Testの増減制御を行うようにした。したがって、確実に、心拍数が急上昇するタイミング、即ち体温が大きく上昇するタイミングに合わして空調機(10)の設定温度Testを増加させることができる。よって、一層確実に深い睡眠を得ることができる。しかも、その所定時間としてウルトラディアンリズムの一般的な周期である90分を用いているため、より心拍数の上昇タイミングに合わすことができる。
また、周期成分抽出部(48)では、ゼロ位相フィルタ(逆フーリエフィルタ)によりフィルタ処理してウルトラディアンリズム周期を抽出するようにした。したがって、心拍数と位相遅れの殆どないウルトラディアンリズム周期を抽出することができる。そのため、より一層、就寝者の個体差に応じた空調機(10)の設定温度Testの制御が可能となる。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態の変形例1について説明する。この変形例1は、空調機(10)の設定温度Testの増減量(Δt)が冷房運転時と暖房運転時とで異なる値に設定されている。具体的に、図6に示すように、本変形例の空調制御部(49)は、暖房運転時の設定温度Testの増減量(例えば、Δt=2℃)が冷房運転時の設定温度Testの増減量(例えば、Δt=1℃)よりも高く設定されている。
この変形例では、冷房運転の場合、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極大になるときに空調機(10)の設定温度Testがベース温度Tbaseよりも例えば1℃高い値に設定される。また、暖房運転の場合、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極小になるときに空調機(10)の設定温度Testがベース温度Tbaseよりも例えば2℃高い値に設定される。そして、冷房運転および暖房運転の何れの場合も、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極小になるときに空調機(10)の設定温度Testがベース温度Tbaseまで低下する。このように、暖房運転時は冷房運転時に比べて、ウルトラディアンリズム周期に応じた設定温度Testの増減量が大きく寝室(5)の温度上昇および温度低下が大きい。
ここで、例えば夏場に冷房運転が行われる場合では、就寝者は比較的薄着の状態となる。この場合、寝室の温度が就寝者の身体に伝わりやすい。そのため、寝室の温度上昇または温度低下によって就寝者の体温が上昇または低下しやすい。一方、例えば冬場に暖房運転が行われる場合では、就寝者は比較的厚着の状態となる。この場合、寝室の温度が就寝者の衣服や寝具に遮られてなかなか就寝者の身体に伝わらない。そのため、寝室の温度が上昇または低下しても、就寝者の体温はそれ程上昇または低下しない。ところが、この変形例では、上述したように、暖房運転のときには冷房運転のときよりも寝室の温度上昇または温度低下が大きいため、就寝者の体温を確実に上昇または低下させることができる。つまり、暖房運転であっても、就寝者の体温上昇および体温低下を確実に促進させることができる。その結果、就寝者の身体に負担を掛けることなく確実に深い睡眠を得ることができ、信頼性の高い空調制御システムを提供することができる。その他の構成、作用および効果は上記実施形態と同様である。
−実施形態の変形例2−
上記実施形態の変形例2について説明する。この変形例2の空調制御部(49)は、空調機(10)の設定温度Testを略V字状に変化させる、いわゆるV字型制御を行い、それを基本制御として上述した設定温度Testの増減制御を行う。
具体的に、この変形例における空調制御部(49)の温度変更部(51)は、図7(b)に一点鎖線で示すように、就寝者が入眠してから所定時間が経過するまでは空調機(10)の設定温度Testを低下させる一方、就寝者が覚醒する所定時間前からは空調機(10)の設定温度Testを上昇させるV字型制御を基本制御として行う。また、このV字型制御では、空調機(10)の設定温度Testが低下し終わってから上昇し始めるまでの間はその設定温度Testが一定の値(以下、下限温度という。)に維持される。そして、温度変更部(51)は、V字型制御の下限温度が上記実施形態におけるベース温度Tbaseとして設定されている。このように、本変形例では、空調機(10)の設定温度TestがV字型に変更される基本制御において更に就寝者のウルトラディアンリズム周期(図7(a))に応じた設定温度Testの増減が行われる(図7(b)に示す太い実線を参照。)。
なお、図7において各横軸は経過時間を示しており、後述する図8においても同様である。その他の構成、作用および効果は上記実施形態と同様である。
−実施形態の変形例3−
上記実施形態の変形例3について説明する。図8に示すように、この変形例3の空調制御部(49)も、上記変形例2と同様に、V字型制御を基本制御としてウルトラディアンリズム周期に応じた設定温度Testの増減制御を行う。
この変形例3では、ベース温度Tbaseの設定が上記変形例2とは異なる。この変形例では、V字型制御における温度(図8(b)に一点差線で示す温度)がベース温度Tbaseとして設定されている。言い換えると、ベース温度Tbase自体がV字型に変化する。そのため、上述した実施形態および変形例とは異なり、ウルトラディアンリズム周期(図8(a))に応じて増加した設定温度Testの値が睡眠前期・睡眠中期・睡眠後期の違いによって異なる(図8(b)に示す太い実線を参照。)。その他の構成、作用および効果は上記実施形態と同様である。
−その他の実施形態−
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、設定温度Testを増加させる場合、Δtを1℃に設定したが、他の正数の値に設定してもよい。また、設定温度Testを減少させる場合、Δtを0℃に設定したが、−0.5℃等の負の値に設定してもよい。
また、上記実施形態では、ウルトラディアンリズムの周期ごとに空調機(10)の設定温度Testを増減するようにしたが、本発明はこれに限らず、設定温度Testの増加のみまたは減少のみを行うようにしてもよい。深い睡眠を得るためには時間的な体温勾配を形成すればよいため、設定温度Testの増加により体温を上昇させるか、設定温度Testの減少により体温を低下させることで、体温勾配を形成することができる。
また、上記実施形態では、ウルトラディアンリズム周期の微分値が極大/極小となるときに空調機(10)の設定温度Testを増減するようにしたが、これに代えて、ウルトラディアンリズム周期が極大値/極小値となるときに設定温度Testを増減するようにしてもよい。具体的には、ウルトラディアンリズム周期が極小値(周期の谷部)となるときに空調機(10)の設定温度Testを所定量だけ増加させる。極小値以降は就寝者の心拍数が上昇していくため、そのタイミングに合わせて設定温度Testを増加させて寝室(5)の温度を上昇させる。これにより、就寝者の体温上昇を促進することができる。そして、ウルトラディアンリズム周期が極大値(周期の山部)となるときに空調機(10)の設定温度Testを所定量だけ減少させる。極大値以降は就寝者の心拍数が低下していくため、そのタイミングに合わせて設定温度Testを減少させて寝室(5)の温度を低下させる。これにより、就寝者の体温低下を促進することができる。この場合も同様に、ウルトラディアンリズム周期に応じて体温上昇および体温低下を促進することができるため、就寝者の個体差に応じて且つ身体に負担を掛けることなく、深い睡眠を与えることができる。
また、上記実施形態において、就寝者が入眠してから空調機(10)の設定温度Testの増減制御を開始するまでの所定時間を90分としたが、これに限らず、90分より短いまたは長い時間を設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態の周期成分抽出部(48)では、ゼロ位相フィルタとしてフーリエフィルタを用いたが、バンドパスフィルタを正方向と逆方向に2回かけることによりゼロ位相フィルタを実現するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、予め設定された起床予定時刻の所定時間前に上述した空調機(10)の設定温度Testの増減制御を終了するようにしてもよい。この場合、起床予定時刻前の所定時間の間は空調機(10)の設定温度Testが変更されない。これにより、一般に浅い睡眠状態となっている起床前において室温が変化しないため早期の覚醒を避けることができる。
以上説明したように、本発明は、就寝者の睡眠状態に基づいて空調手段の空調能力を制御する空調制御システムについて有用である。
1 空調制御システム
5 寝室
10 空調機(空調手段)
42 心拍数検出部
47 睡眠判定部
48 周期成分抽出部
49 空調制御部

Claims (10)

  1. 寝室内の空調手段(10)の空調能力を制御する空調制御システムであって、
    上記寝室内の就寝者の心拍数を検出する心拍数検出部(42)と、
    上記心拍数検出部(42)により検出された心拍数からウルトラディアンリズムに対応した周期成分を抽出する周期成分抽出部(48)と、
    上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分に応じて上記空調手段(10)の設定温度を増減させる空調制御部(49)とを備えている
    ことを特徴とする空調制御システム。
  2. 請求項1において、
    上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分が極小値となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ増加させる
    ことを特徴とする空調制御システム。
  3. 請求項1または2において、
    上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分が極大値となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ減少させる
    ことを特徴とする空調制御システム。
  4. 請求項1において、
    上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分の正方向変化の勾配が最大となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ増加させる
    ことを特徴とする空調制御システム。
  5. 請求項1または4において、
    上記空調制御部(49)は、上記周期成分抽出部(48)により抽出された周期成分の負方向変化の勾配が最大となるときに、上記空調手段(10)の設定温度を所定量だけ減少させる
    ことを特徴とする空調制御システム。
  6. 請求項2乃至5の何れか1項において、
    上記心拍数検出部(42)により検出された心拍数から就寝者が入眠したか否かを判定する睡眠判定部(47)を備え、
    上記空調制御部(49)は、上記睡眠判定部(47)により入眠したと判定された後に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始する
    ことを特徴とする空調制御システム。
  7. 請求項6において、
    上記空調制御部(49)は、上記睡眠判定部(47)により入眠したと判定されてから所定時間が経過した後に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を開始する
    ことを特徴とする空調制御システム。
  8. 請求項6または7において、
    上記空調制御部(49)は、就寝者の起床予定時刻の所定時間前に、上記空調手段(10)の設定温度の増減制御を終了する
    ことを特徴とする空調制御システム。
  9. 請求項2乃至8の何れか1項において、
    上記空調制御部(49)による上記空調手段(10)の設定温度の増減量は、上記空調手段(10)の冷房運転のときよりも暖房運転のときの方が高く設定されている
    ことを特徴とする空調制御システム。
  10. 請求項2乃至9の何れか1項において、
    上記周期成分抽出部(48)は、ゼロ位相フィルタによって周期成分を抽出する
    ことを特徴とする空調制御システム。
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