JP2010083963A - ノボラック型フェノール樹脂 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、フルオレンビスフェノール基を含有するノボラック型フェノール樹脂に関するものである。
フェノール樹脂は、耐熱性、機械的強度及び電気特性などの優れた特性を有しており、フェノール樹脂組成物として、成形材料、積層板及び接着剤等の用途に使用されている。
近年、自動車産業において、金属代替材料としてフェノール樹脂に注目が集まり、これまで以上の耐熱性や機械的強度の向上が求められるようになってきた。
これまで、フェノール樹脂成形材料の耐熱性や強度を向上させる手段としては、配合するフィラーやその分散性を変える(例えば、特許文献1参照。)、あるいは柔軟性を付与するために可塑成分を添加するといった手法が多く用いられ(例えば、特許文献2参照。)、フェノール樹脂そのものの特性を向上させるために、フェノール樹脂を改良するという手段はあまり取られていない。
特開平9−176452号公報
特開平9−95596号公報
近年、自動車産業において、金属代替材料としてフェノール樹脂に注目が集まり、これまで以上の耐熱性や機械的強度の向上が求められるようになってきた。
これまで、フェノール樹脂成形材料の耐熱性や強度を向上させる手段としては、配合するフィラーやその分散性を変える(例えば、特許文献1参照。)、あるいは柔軟性を付与するために可塑成分を添加するといった手法が多く用いられ(例えば、特許文献2参照。)、フェノール樹脂そのものの特性を向上させるために、フェノール樹脂を改良するという手段はあまり取られていない。
本発明は、耐熱性及び機械強度に優れるノボラック型フェノール樹脂を提供するものである。
本発明によれば、耐熱性及び機械強度に優れるノボラック型フェノール樹脂を提供できる。
本発明は、式(1)で表される構造を有するノボラック型フェノール樹脂である。これにより、耐熱性及び機械強度に優れるノボラック型フェノール樹脂を提供できる。
ノボラック型フェノール樹脂は、前記式(1)で表される構造において、Xとして、水素原子、アルキル基またはアリール基を有するものであり、Rとして、は式(2)で表わされる基を有するものである。
前記Xとしてのアルキル基の例としては、例えば、メチル基、フェニル基、プロピル基、ブチル基及びヘキシル基などが挙げられる。また、前記Xとしてのアリール基の例としては、フェニル基、ビフェニル基及びナフチル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの置換基を有することにより、樹脂の耐熱性や機械強度を更に向上させることが可能となる。
式(2)で表わされる基は、R1、R2、R3及びR4として、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を有するものであり、これらは、同一であっても、互いに異なっていても良い。
上記R1、R2、R3及びR4としてのアルキル基及びアリール基は、上記Xとしてのアルキル基及びアリール基の例と同じものを挙げることができる。
上記R1、R2、R3及びR4としてのアルキル基及びアリール基は、上記Xとしてのアルキル基及びアリール基の例と同じものを挙げることができる。
前記式(1)における繰り返し数nについては、1以上、50以下の整数であり、この範囲であると、硬化剤と組み合わせた樹脂組成物の硬化物として、フルオレンビスフェノール構造による耐熱性や機械強度など、得られる硬化物の特性が、より一層向上するものとなる。
前記式(2)における繰り返し数mについては、1以上、50以下の整数であり、この範囲とすることにより、本発明のノボラック型フェノール樹脂の溶融粘度を容易に調整することができ。mの値については、前記範囲外でも使用できるが、特に、mが前記下限値未満である場合は、樹脂の軟化温度や溶融粘度が高くなり、成形時の流動性が低下するおそれがあり、更に、mが前記上限値を超える場合は、フルオレンビスフェノール構造による耐熱性や機械強度などの特性が得られにくくなるおそれがあることから、本発明のノボラック型フェノール樹脂の使用目的に応じ、適宜調整される。
本発明の式(1)で表される構造を有するノボラック型フェノール樹脂の製造方法としては、例えば、(a)フルオレンビスフェノール、フェノール類及びケトン類を、適当な反応溶媒に溶解させた後、酸触媒下にて、還流温度に加熱して、およそ2時間以上、10時間以下反応させて縮重合を行い、フェノール樹脂を得る方法、(b)フェノール類とケトン類とを上記同様にして縮重合して、式(2)で表される構造を合成した後に、フルオレンビスフェノールを添加して、更に縮重合を行い、フェノール樹脂を得る方法、(c)フルオレンビスフェノール、フェノール類及びケトン類を、アルカリ存在下で反応させて、これらをレゾール化し、レゾール化されたフルオレンビスフェノール及びフェノール類と、レゾール化していないフルオレンビスフェノール類とを、またはレゾール化されたフルオレンビスフェノール及びフェノール類と、レゾール化していないフルオレンビスフェノール類とフェノール類とを、接触、縮合させる方法、(d)フェノール類をアルカリ条件下でレゾール化し、レゾール化していないフルオレンビスフェノールと接触させ縮合させるなどが例示される。なお、前記製造方法において、フルオレンビスフェノール及びフェノール類と、ケトン類とを同時に反応させる場合、ケトン類に対するフェノール類の反応性の方がケトン類に対するフルオレンビスフェノールの反応性よりも優れるため、式(2)で表される構造を優先して生成させることができる。
上記フェノール類としては、前記式(2)で表される構造において、フェノール性水酸基を有するベンゼン環において、置換基を有しない場合、フェノールを用いる。また、フェノール性水酸基を有するベンゼン環上の置換基がアルキル基である場合、アルキル基またはアリール基で置換されたフェノールを用いる。また、フェノール性水酸基を有するベンゼン環上の置換基がアリール基である場合、アリール基で置換されたフェノールを用いる。上記アルキル基及びアリール基は、上記Xとしてのアルキル基及びアリール基の例と同じものを挙げることができる。アルキル基で置換されたフェノール類の例としては、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールなどが挙げられ、アリール基で置換されたフェノール類の例としては、フェニルフェノールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのフェノール類は、それぞれ単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。また、上記フェノール類は、硬化反応性の観点から、フェノールが好ましい。更に、置換フェノールを用いる場合は、樹脂の特性を損なわない範囲で、フェノールと併用して添加することが好ましい。
上記フルオレンビスフェノールとしては、式(3)で表される構造を有する9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンである。式中のYは、上記Xとしてのアルキル基及びアリール基の例と同じものを挙げることができる。
式(3)で表される構造を有する9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンにおけるYが水素原子である場合の例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンであり、Yがアルキル基である場合の例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブチルフェニル)フルオレンなどが挙げられ、Yがアリール基である場合の例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用しても良い。
上記ケトン類としては、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、パラプロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びベンゾフェノン等が挙げられ、それぞれ単独で使用してもよいし、2種類以上を併用しても良い。
上記反応原料を反応させる際に、反応原料を使用するフェノール類あるいはケトン類に溶解させることが可能であれば、反応溶媒を使用しなくても良い。
反応溶媒を使用する場合は、アルコール類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル、多価アルコール系エステル、スルホキシド類などが挙げられる。アルコール類としては、メタノール、エタノール及びブタノール等が挙げられ、多価アルコール系エーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。多価アルコール系エスステルとしては、エチレングリコールアセテート等のグリコールエステル類が挙げられる。環状エーテルとしては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの中でも、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル及び1,4−ジオキサンなどが好ましい。
上記縮重合における酸触媒としては、塩酸及び硫酸などの無機酸、リン酸及び蓚酸などの有機酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸及びトリフルオロメタンスルホン酸などの有機スルホン酸などが挙げられる。
フルオレンビスフェノール、フェノール類及びケトン類の反応モル比は特に限定されるものではないが、フルオレンビスフェノールとフェノール類の合計モル数をP、ケトン類の合計モル数をFとすると、反応モル比F/Pは、好ましくは0.4以上、1以下、より好ましくは0.6以上、0.9以下である。反応モル比は前記範囲外でも使用できるが0.4未満では、フルオレンビスフェノールまたはフェノール類の未反応原料が多くなり、分子量が極端に低くなるおそれがある。一方、反応モル比が1を超えると、未反応のケトン類が増加して、生産効率が低下するおそれがある。
フルオレンビスフェノールとフェノール類との配合比は特に限定されるものではないが、フルオレンビスフェノールとフェノール類との合計100質量部のうち、フルオレンビスフェノールの配合量が20質量部であることが好ましい。それ以下であると、フルオレンビスフェノール類を添加し、耐熱性や機械強度を向上させることが難しくなる。
酸触媒の使用量は、フルオレンビスフェノールとフェノール類の合計100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、その上限量は特に制限されるものではないが、反応系の容積、反応時の安全性などを考慮すると、一般的には10質量部以下であることが好ましい。
上記ノボラック型フェノール樹脂の製造方法の具体例としては、反応容器内に、フルオレンビスフェノール、フェノール類、ケトン類及び反応溶媒を投入し、攪拌混合する。その後、酸触媒を添加し、50℃以上、還流温度以下で、1時間以上、5時間以下、引き続いて還流温度で1時間以上、5時間以下反応させる。その後、反応液を、室温付近まで冷却した後、水を添加し、有機相を水洗又は中和して、水相側へ酸触媒残渣を移し、除去する。その後、有機相を減圧濃縮することで、水分や残留している未反応原料を除去して、目的とするフルオレンビスフェノール基を含有するノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制約されるものではない。
(実施例1)
温度計、攪拌装置、リービッヒ冷却管を備えたフラスコ中に、ブタノール250gとメチルイソブチルケトン50gを入れ、その中に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)、フェノール75g(0.80モル)及び硫酸2g(0.02モル)を投入し、60℃に昇温した。その後、92%パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)を徐々に添加し、添加終了した後、還流温度(110〜120℃)まで昇温し、その温度にて5時間縮合反応を行った。その後、加熱を停止し、攪拌しながら50℃程度まで放冷し、水200mLを加え、15分間攪拌後静置し、有機相と水相に分離させた。水相部が中性を示すまで、水で洗浄を繰り返した後、水相部を除去し、減圧下、180℃で3時間濃縮することで、残存する水分、有機溶剤及び未反応フェノール等を除去して、目的とする樹脂を得た。
温度計、攪拌装置、リービッヒ冷却管を備えたフラスコ中に、ブタノール250gとメチルイソブチルケトン50gを入れ、その中に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)、フェノール75g(0.80モル)及び硫酸2g(0.02モル)を投入し、60℃に昇温した。その後、92%パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)を徐々に添加し、添加終了した後、還流温度(110〜120℃)まで昇温し、その温度にて5時間縮合反応を行った。その後、加熱を停止し、攪拌しながら50℃程度まで放冷し、水200mLを加え、15分間攪拌後静置し、有機相と水相に分離させた。水相部が中性を示すまで、水で洗浄を繰り返した後、水相部を除去し、減圧下、180℃で3時間濃縮することで、残存する水分、有機溶剤及び未反応フェノール等を除去して、目的とする樹脂を得た。
得られたノボラック型フェノール樹脂を、液体クロマトグラフ法(GPC)により測定したところ、重量平均分子量(Mw)が8000、数平均分子量(Mn)が1000、分散比(Mw/Mn)が8.0であった。
測定において、液体クロマトグラフィーは、東ソー製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で示差屈折計を検出器として用いて行い、分子量及び分散比は、標準ポリスチレンにより換算した。
測定において、液体クロマトグラフィーは、東ソー製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で示差屈折計を検出器として用いて行い、分子量及び分散比は、標準ポリスチレンにより換算した。
1H及び13C核磁気共鳴スペクトル測定(1H−NMR、13C−NMR)を用いて、上記で得られた樹脂の構造解析を行った。測定装置として日本電子(株)製EX−270WBを使用し、溶媒には重水素化アセトンを用いて測定を行った。1H−NMR測定によって得られたシグナルのケミカルシフト値は、9.7〜9.4、7.8、7.4〜6.6、3.9ppmであった。13C−NMR測定によって得られたシグナルのケミカルシフト値は、156〜152、142〜138、135、131〜121、116、63、41〜29ppmであった。
上記で得られた樹脂の水酸基当量を測定した。試料をピリジンと過剰量の無水酢酸で、室温にてアセチル化を行い、試料と反応する無水酢酸から発生する酢酸を、水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより求め、その結果を表1に示した。
また、上記で得られた樹脂の耐熱性を評価した。示差熱熱重量同時測定装置(セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA6200)を用いて、窒素ガス200mL/分フローの下、10℃/分の昇温速度で測定し、10%の重量減少となる温度を測定した。その結果を表1に示す。
次に、機械強度の評価として、超微小押し込み硬さ試験機(エリオニクス(株)製ENT−1100)を用いて、温度22℃、湿度50%の雰囲気下で、上記で得た樹脂より作製した膜厚30μmの皮膜の弾性率を測定した。皮膜は、測定用試料とシクロヘキサノンからなるコーティングワニスをシリコン基盤上に塗布し、スピンコート法により均一な膜厚とした後、100℃で10分間加熱乾燥させたものを用いた。
(実施例2)
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン84g(0.24モル)に、フェノール75g(0.80モル)をフェノール50g(0.53モル)に、パラホルムアルデヒドをアセトアルデヒド20g(0.45モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン84g(0.24モル)に、フェノール75g(0.80モル)をフェノール50g(0.53モル)に、パラホルムアルデヒドをアセトアルデヒド20g(0.45モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン45g(0.12モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン45g(0.12モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン21g(0.06モル)及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン23g(0.06モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン21g(0.06モル)及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン23g(0.06モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂を合成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を加えず、フェノール75g(0.80モル)をフェノール100g(1.1モル)、パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)をパラホルムアルデヒド28g(0.858モル)、硫酸2g(0.02モル)を蓚酸1g(0.01モル)にした以外は、実施例1と同様に行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。また、これを実施例1と同様にして、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を加えず、フェノール75g(0.80モル)をフェノール100g(1.1モル)、パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)をパラホルムアルデヒド28g(0.858モル)、硫酸2g(0.02モル)を蓚酸1g(0.01モル)にした以外は、実施例1と同様に行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。また、これを実施例1と同様にして、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を加えず、フェノール75g(0.80モル)をp−クレゾール100g(0.93モル)に、92%パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)をアセトアルデヒド25g(0.57モル)に、硫酸2g(0.02モル)をp−トルエンスルホン酸2g(0.01モル)にした以外は、実施例1と同様に行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。また、これを実施例1と同様にして、評価を行った。得られた結果を、表1に示す。
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン42g(0.12モル)を加えず、フェノール75g(0.80モル)をp−クレゾール100g(0.93モル)に、92%パラホルムアルデヒド24g(0.74モル)をアセトアルデヒド25g(0.57モル)に、硫酸2g(0.02モル)をp−トルエンスルホン酸2g(0.01モル)にした以外は、実施例1と同様に行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。また、これを実施例1と同様にして、評価を行った。得られた結果を、表1に示す。
上記の表1の結果からも明らかなように、本発明のフルオレンビスフェノール基を含有するノボラック型フェノール樹脂は、比較例のフェノールノボラック樹脂と比較して、弾性率及び耐熱性が優れる結果が得られた。
本発明のノボラック型フェノール樹脂は、耐熱性及び機械強度に優れることから、耐熱性や機械強度の要求される積層板用材料や構造部品材料への適用が考えられる。
Claims (1)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008253250A JP2010083963A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | ノボラック型フェノール樹脂 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008253250A JP2010083963A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | ノボラック型フェノール樹脂 |
Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020196830A (ja) * | 2019-06-04 | 2020-12-10 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用組成物、パターン形成方法及び重合体 |
-
2008
- 2008-09-30 JP JP2008253250A patent/JP2010083963A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2020196830A (ja) * | 2019-06-04 | 2020-12-10 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用組成物、パターン形成方法及び重合体 |
JP7209588B2 (ja) | 2019-06-04 | 2023-01-20 | 信越化学工業株式会社 | 有機膜形成用組成物、パターン形成方法及び重合体 |
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