JP2010081789A - ラジアルギャップ型回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで高出力密度の集中巻きモータを提供すること。
【解決手段】帯状鋼板400を湾曲加工することにより、螺旋巻き帯状鋼板を用いたステータコア又はロータの製造が実現する。帯状鋼板400のうち、互いに理引接する2つの突極部(又はティース)1010の間の中間ヨーク部400Aの径方向内側部分が湾曲される。この湾曲により、中間ヨーク部400Aの径方向内側部分は、軸方向へ突出する。これにより、製造が簡単となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ラジアルギャップ型回転電機の改良に関する。このラジアルギャップ型回転電機はモータ又は発電機として使用される。
(モータコアについて)
ラジアルギャップ型回転電機(RGMと略称される)は、広範に採用されている。アキシャルギャップ型回転電機(AGMと呼ばれる)に関する多くの技術提案が存在する。けれども、軸方向の磁気吸引力の問題により、コアタイプのAGMはほとんど実用化されていない。
一般に、RGMのステータコア及びロータコアは、輪板状の多数の電磁鋼板を軸方向に積層することにより形成される。積層電磁鋼板コアは、軟磁性粉末成形コアよりも最大飽和磁束密度、強度及び製造コストの点で優れる。しかしながら、電磁鋼板を輪板状に打ち抜く工程は、多くの材料ロスを発生させる。この問題は、大径モータにおいて特に深刻となる。
たとえば、EV(電気車)又はHV(ハイブリッド車)のダイレクトドライブインホィールモータ(DD−IWMと呼ばれる)は、大きなトルクを発生する必要がある。モータのトルクは磁束変化率に比例する。磁束変化率の増加は、ステータ及びロータの極数の増加により実現される。極数の増加は、DD−IWMの直径の増大を要求する。その結果、DD−IWMは、大きな電磁鋼板ロスを発生する。
分割された軟磁性のコアセグメントを機械的に結合することによりステータコアを実現する分割コア構造は、鋼板ロスを低減する。しかし、分割コア構造は、大きな磁気抵抗と小さい機械強度をもつ。したがって、分割コア構造は、大きな機械的衝撃力が掛かるDD−IWMにおいて採用が容易ではない。
特許文献1は、ティースが打ち抜かれた帯状鋼板を螺旋巻きすることにより、ステータコアを作製することを記載する。帯状鋼板は塑性変形される。コアの外周部は周方向へ引っ張られる。コアの内周部は周方向へ圧縮される。けれども、大型の製造装置と複雑な製造工程を必要とする帯状鋼板の塑性変形加工は、製造コストを増大させる。
たとえば特許文献2は、リングコイルを使用する横磁束機械(Traverse Flux Macine)を提案している。コイルエンドをもたないリングコイルは、銅使用量を減らす。けれども、軸方向へ延在する多数の軟磁性コアセグメントを機械的に結合して構成されるTFMのステータコアは、複雑な組み立て工程と小さい機械強度をもつ。このため、大きな機械的衝撃力が掛かるDD−IWMにTFMを採用することは、機械的安全性を低下させる。
(モータ巻線について)
集中巻きステータコイルはコイルエンドの軸方向長を短縮できるので、モータをコンパクト化し、銅使用量を低減する。この事実は、DD−IWMなどの用途において重要である。
しかし、集中巻きされた電機子コイルは、分布巻きされた電機子コイルに比べて、コイルエンドを構成するコイル導体の密度が高いため、コイルエンド内部のコイル導体の放熱性が悪化する。その結果、コイルエンド内部のコイル導体につながるスロット内部のコイル導体(以下、スロット導体部と呼ばれる)の温度が上昇する。電機子コイルの冷却は、モータが密閉されるDD−IWMのような用途において、特に重要となる。
モータトルクに比例するステータ電流の量は、コイル導体の断面積と電流密度に比例する。コイル導体の発熱量は、電流密度の2乗に比例する。コイル導体を被覆する有機絶縁層の耐熱温度が電流密度の上限を決定する。スロット導体部が発生する熱の多くは、コイルエンドに伝達された後、コイルエンドで放熱される。したがって、モータの小型化のために集中巻きのステータコイルを採用することによりコイルエンドの冷却性能が悪化すると、コイル導体の電流密度の低下によりトルクが低下する。つまり、集中巻きは、モータの小型化と銅損の減少とを実現する代わりに、コイルエンドの放熱量の低下によるトルク低下を招く。ステータの放熱性能を改善するために、たとえば下記の技術が提案されている。
特許文献3は、コイルエンドの径方向外側に冷却用リングを嵌めた後、このリングとコイルエンドとを熱伝導樹脂により熱結合することを提案している。けれども、熱伝導樹脂の熱伝導率は、金属材料のそれに比べて小さいため、コイルエンドと冷却用リングとの間の大きな熱抵抗が発生する。その結果、コイルエンドの各コイル導体とこの冷却用リングとの間の熱抵抗により、各コイル導体から冷却用リングへの熱伝達量は強く制限される。熱伝導樹脂に熱伝導用のフィラーを充填することは可能である。しかし、熱抵抗改善効果が金属材料よりも小さいにもかかわらず、その製造費用は増大する。
電流密度を増大させずにトルクを増大する良い方法は、スロット断面積に対する導体断面積の割合であるスロット占積率を増大することである。巻線ノズルを用いて巻かれた通常のステータコイルのスロット占積率は40%程度である。スロット占積率の向上は容易ではない。特に、コイル長が短縮できる集中巻きコイルのスロット占積率の向上は、コイル導体の巻線作業を著しく困難とする。
集中巻きコイルの巻き線作業の簡素化とスロット占積率の向上のために、一般にステータコアを複数の部分コアに分割する分割コア技術が採用される。けれども、既に説明したように、分割コア技術は、磁気抵抗の増大問題とステータコアの剛性低下問題とを発生させる。結局、冷却性能に優れ、かつ、高いスロット占積率をもつ集中巻きコイルの採用はモータ技術者にとって理想ではあるが、その実現はいまだ良い解決案がなかった。
特開2006−81250A USP7030529B2 USP6744158B2
(発明の目的)
本発明は、少ない材料により優れたモータ性能をもつラジアルギャップ型回転電機を実現することをその第1の目的としている。本発明は、機械的強度の低下を抑制しつつ積層鋼板使用量を低減可能なラジアルギャップ型回転電機を提供することをその第2の目的としている。
本発明は、ステータの温度上昇を抑制可能なラジアルギャップ型回転電機を提供することをその第3の目的としている。本発明は、優れたスロット占積率をもつラジアルギャップ型回転電機を提供することをその第4の目的としている。本発明は、巻き線作業の簡素化が可能なラジアルギャップ型回転電機を提供することをその第5の目的としている。
(発明の特徴)
上記目的を達成する本発明は、軟磁性のステータコアと、ステータコアに巻装されたステータコイルと、ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて回転する軟磁性のロータコアとを有する。ステータコアは、ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に延在して各ティースの基端部を磁気的に結合するヨーク部とを有する。一般に、ステータコアはモータハウジングに固定される。一般に、ロータコアは回転軸に固定される。ただし、ステータコイルが巻かれたステータコアを回転軸に固定し、ロータコアをモータハウジングに固定することもできる。
本発明の第1の特徴は、次の点にある。
ステータコアは、軟磁性の帯状鋼板を螺旋状に曲げることにより軸方向へ積層される。ステータコアのヨーク部の径方向内側部分は、ヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向へ突出する突出部を有する。ヨーク部の各ターンの突出部は互いに嵌合している。
すなわち、ステータコアは、一定ピッチで幅方向一方側へティース又は突極部が突出する帯状の軟磁性鋼板をリング状に曲げて構成される。この曲げ加工は、隣接する2つのティースの間のヨーク部(中間ヨーク部とも呼ばれる)の径方向内側の辺がその径方向外側の辺よりも軸方向へ突出するように曲げることによりなされる。
したがって、中間ヨーク部の径方向内側の辺の周方向長さは、中間ヨーク部の径方向外側の辺の周方向長さより実質的に短くなる。その結果、帯状の軟磁性鋼板を螺旋巻きして軸方向へ積層することにより、略円筒形(正確には多角形筒体形)のステータコアが形成される。
このステータコア構造は良好な鋼板の歩留まりをもつ。かつ、その製造は容易である。また、帯状の軟磁性鋼板の径方向外側の辺に突起を設けることにより、その放熱性を改善することも可能である。上記した中間ヨーク部は、湾曲されてもよく、屈曲されてもよく、波状に軸方向へ突出してもよい。
好適な態様において、ロータコアは、ステータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数の突極部と、周方向に延在して各突極部の基端部を磁気的に結合するヨーク部とを有する。ロータコアは、軟磁性の帯状鋼板を螺旋状に曲げることにより軸方向へ積層される。ロータコアのヨーク部の径方向内側部分は、ロータコアのヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向へ突出する突出部を有する。ロータコアのヨーク部の各ターンの突出部は、互いに嵌合している。
すなわち、この態様は、ステータコアと同様に、ロータコアも帯状鋼板の螺旋巻きにより構成したものである。このロータコアは、ステータコアと同じく、良い歩留まりと容易な製造工程とをもつ。
好適な態様において、ステータコアは、突出部が軸方向前側へ突出する軸方向前側部分と、突出部が軸方向後側へ突出する軸方向後前側部分と、軸方向前側部分の後部と軸方向後前側部分との間に形成されて突出部に対して軸方向に隣接する空隙部分とを有する。
この態様によれば、ステータコアの軸方向中央部に空隙部分すなわち凹部を設けることができる。この空隙部分に冷却隆流体を導入することにより、ステータコアを良好に冷却することができる。その他、この空隙部分にステータハウジングの突起部を挿入することにより、ステータコアの保持及び冷却が容易となる。
好適な態様において、ロータコアは、突出部が軸方向前側へ突出する軸方向前側部分と、突出部が軸方向後側へ突出する軸方向後前側部分と、軸方向前側部分の後部と軸方向後前側部分との間に形成されて突出部に対して軸方向に隣接する空隙部分とを有する。
この態様によれば、ロータコアの軸方向中央部に空隙部分すなわち凹部を設けることができる。この空隙部分に冷却隆流体を導入することにより、ロータコアを良好に冷却することができる。その他、この空隙部分にロータハウジングの突起部を挿入することにより、ロータコアの保持及び冷却が容易となる。
好適な態様において、ステータコアを構成するための帯状鋼板は、ティースと周方向重なる位置にて、小ギャップ側と反対側に設けられた凹凸部を有する。これにより、ステータコアの放熱面積を増大することができる。更に、凹凸部は、ティースと周方向と重なる位置に設けられるため、ティース間の中間ヨーク部を曲げが難しくなることがない。
好適な態様において、凹凸部は、円筒状のステータハウジングの周面に設けられた凹凸部と嵌合する。その結果、ステータコアは、ステータハウジングに良好に機械的支持されることができる。また、ステータコアの熱は、ステータハウジングに良好に伝達される。
好適な態様において、ロータコアを構成するための帯状鋼板は、突極部と周方向重なる位置にて、小ギャップ側と反対側に設けられた凹凸部を有する。これにより、ロータコアの放熱面積を増大することができる。更に、凹凸部は、ロータの突出部と周方向と重なる位置に設けられるため、突出部間の中間ヨーク部を曲げが難しくなることがない。
好適な態様において、凹凸部は、円筒状のロータハウジングの周面に設けられた凹凸部と嵌合する。その結果、ロータコアは、ロータハウジングに良好に機械的支持されることができる。また、ロータコアの熱は、ロータハウジングに良好に伝達される。
本発明の第2の特徴において、ステータコイルは、線状導体からなるコイル導体を多数のティースに別々に集中巻きされる多数のティースコイルを接続して構成される。コイル導体は、厚さの4倍以上の幅をもつ絶縁被覆金属導体板からなるテープ状導体により構成される。テープ状導体は、テープ状導体の厚さ方向がティースから遠ざかる方向に一致し、かつ、テープ状導体の幅方向がスロットの深さ方向にほぼ一致する姿勢で、ティースに集中巻きされている。
ティースに集中巻きされるこのテープ状導体の各ターンの厚さ方向は、ティースから遠ざかる方向とされる。テープ状導体の幅方向は、スロットの深さ方向とされる。この集中巻きモータは、ステータコイルの温度上昇を良好に低減することができる。この効果が更に詳しく説明される。
既述されたように、集中巻きされたステータコイルのコイルエンド放熱効果は、分布巻きされたステータコイルのそれよりも悪い。このため、ステータコイルのうち、スロット内のコイル導体の温度が上昇する。
必要なインダクタンスを実現するために、スロット内には多数のターンのコイル導体が収容される。従来のコイル導体は、一般に丸形断面又は正方形断面をもつ。このため、多数層のコイル導体層がスロットの深さ方向に形成される。
スロット内のコイル導体の熱は、ステータコアのティース又はヨークに伝達される。これにより、スロット内のコイル導体の温度上昇は抑制される。けれども、スロットの周方向及び深さ方向にそれぞれ多数のコイル導体が収容される従来の集中巻きコイルでは、スロット内にてティース及びヨークから離れた位置のコイル導体の放熱性が悪化する。
これは、スロットは、周方向及び深さ方向のそれぞれに多数のコイル導体を順番に収容しているので、ティース及びヨークから離れたコイル導体は、他の多数のコイル導体を通じてティース又はヨークに放熱するためである。
スロット内で互いに隣接する各コイル導体の間には隙間が存在する。この隙間は大きな熱抵抗をもつ。更に、コイル導体の表面の樹脂膜も大きな熱抵抗を発生する。結局、コイルエンドでの放熱能力が悪い集中巻きモータにおいて、スロット内でティース及びヨークから離れた位置のコイル導体の冷却が最も厳しい問題となる。
コイル導体が、スロット深さ方向が幅方向となるテープ状導体により構成するので、各コイル導体とヨークとの間に介在する上記隙間や樹脂膜のスロット深さ方向の長さは最小となる。結局、各テープ状導体は、ヨークに良好に放熱することができるので、集中巻きモータされた各テープ状導体の温度上昇は抑制される。
このテープ状導体の第2の利点は、集中巻き作業において、テープ状導体の表面の絶縁膜の損傷が小さいことである。すなわち、コイル導体をティースに集中巻きする時、ティースの角部において、コイル導体は、強く曲げられる。その結果、コイル導体の外周側の樹脂膜は強く引っ張られる。コイル導体として厚さが薄いテープ状導体を採用することにより、テープ状導体の2つの主面間の曲げ半径の差が小さくなる。これは、テープ状導体の表面の樹脂膜に掛かるストレスが大幅に小さくなることを意味する。更に、テープ状導体は、その厚さ方向へ容易に曲げることができるので、コイル導体の曲げ作業も容易となる。ティースの角部において、曲げによる樹脂膜のストレスが小さいことは、この部分において、テープ状導体を小さい曲率半径で曲げることができることを意味する。これは、ティースに集中巻きされたコイルが軸方向長さが短いコイルエンドをもつことができることを意味する。これは、モータを小型化できることを意味する。
このテープ状導体の第3の利点は、表皮効果の影響による電気抵抗の増大を低減することができる点にある。従来の丸形断面又は角形断面をもつコイル導体は、内部を流れる電流が形成する磁束によりコイル導体内部の電流密度が低下する。これは、表皮効果と呼ばれている。その結果、コイルの電気抵抗が増大し、ステータコイルの銅損が増大する。これに対して、扁平なテープ状導体からなるこの第1の特徴のコイル導体の表皮効果は小さい。これは、電流が形成する磁束が流れる磁路長が大きいため、この磁束量が小さくなるためである。このため、ステータコイルの銅損とそれによるステータコイルの発熱量を低減することとができる。
好適な態様において、テープ状導体は、前記スロットの径方向深さに略等しい最大幅を有する。つまり、スロットの深さ方向において、一個のテープ状導体だけが配置される。これにより、スロット内の各テープ状導体の熱は、径方向へ最小の熱抵抗でヨークに伝達される。つまり、スロットの深さ方向に隣圧複数のコイル導体間の熱伝達が無いため、各コイル導体は、良好にヨークに放熱することができる。
好適な態様において、ステータコイルは、ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のコイル導体により構成されるコイルエンドを有する。コイルエンドは、第N(Nは自然数)番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体との間に位置してコイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有する。冷却領域は、第N番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体から吸収した熱を外部に排出する。この態様によれば、テープ状導体は、冷却領域に広く接触するので良好に冷却される。以下、更に詳しく説明される。
すなわち、この態様のコイルエンドは、ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のテープ状導体の間に、コイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有する。この冷却領域は両側のテープ状導体に広く対面するため、コイルエンドの各テープ状導体の熱は良好に冷却領域に放熱する。その結果、従来において放熱が困難であった集中巻きコイルのコイルエンドの放熱性を大幅に向上することができる。
更に、この冷却領域は、コイルエンドの軸方向長さを増大する。しかし、既述されたようにテープ状導体は小さい曲率半径で曲げることができるので、コイルエンドの最も内側のテープ状導体とティースの端面との間の軸方向ギャップの幅を短縮することができる。したがって、コイルエンドの大型化を防止することができる。
好適な態様において、冷却領域は、コイルエンドを構成する各ターンのテープ状導体の間にそれぞれ形成されている。すなわち、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に冷却領域が形成される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、冷却領域は、コイルエンドを構成するテープ状導体の2つの主面の一方に隣接し、互いに隣接する2つのテープ状導体の2つの主面の他方は、互いに密着している。これにより、各テープ状導体の放熱性を確保しつつ、コイルエンドの軸方向長さの増大を抑制することができる。
好適な態様において、冷却領域は、冷却流体が前記コイルエンドを略径方向に貫通する流体通路からなる。すなわち、この態様のコイルエンドは、ステータコアから遠ざかる向きに互いに隣接するコイルエンドの2つのテープ状導体の間に、回転軸から遠ざかる向きに貫通する流体通路が形成される。これにより、流体通路の両側のテープ状導体が流体通路を流れる冷却流体に接触するので、コイルエンドのテープ状導体は、良好に冷却される。流体通路の両側のテープ状導体は、コイルエンドに流体抵抗が少ない流体通路を形成するので、冷却流体の流体損失を減らすことができる。
更に、冷却流体が径方向内側からコイルエンドの流体通路に入る時、冷却流体は、テープ状導体の厚さの分だけ流体通路の断面積を絞られるため、ノズル効果により増速する。したがって、流体通路内の高速の冷却流体とテープ状導体との間の境界層が薄くなるので、冷却流体とテープ状導体との間の熱抵抗は更に低減される。好適には、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に流体通路が形成される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、冷却領域は、第N番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体との間に挿入されて略径方向に延在する良熱伝導性の金属プレートにより形成されている。すなわち、この態様は、コイルエンドの隣接する2つのテープ状導体の間に挿入された金属プレートにより冷却領域を構成した点にその特徴がある。この金属プレートの表面は、電気絶縁層をもつことができるが、電気絶縁層をもたなくてもよい。
金属プレートは、両側のテープ状導体に広く接触するため、テープ状導体から金属プレートへの伝熱性能は大幅に向上される。金属プレートは、略径方向へ延在してモータハウジングに放熱することができる。又は、金属プレートは、コイルエンドの径方向外側で冷却流体に広く接触して冷却流体に良好に放熱する。又は、金属プレートは、モータ外部で冷却流体に放熱する。その結果、コイルエンドは、良好に冷却される。 好適には、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に金属プレートが配置される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、テープ状導体は、コイルエンドにおいてスロット内よりも径方向外側へ幅広に形成されている。これにより、コイルエンドのテープ状導体と冷却領域との接触面積を更に増大することができるので、ステータコイルのコイルエンドの冷却効果は更に向上される。
好適な態様において、コイルエンドの軸方向外端面に近接する内端面をもつモータハウジングを有し、モータハウジングの内端面は、互いに周方向に隣接する2つのティースコイルの間に位置してステータコア側へ突出する突条を有する。この突条は、軸方向ステータコア向きに突出する。突条の周方向幅は先端に向いて狭くなっている。これにより、ティースコイルの最も外側のテープ状導体とこの突条との間の熱抵抗を低減することができる。更に、冷却流体がコイルエンドの冷却流体通路を略径方向に貫通する時、多量の冷却流体がモータハウジングの内端面とティースコイルの最も外側のテープ状導体との間のギャップを流れるのを阻止することができる。その結果、コイルエンド内の冷却流体通路を流れる冷却流体の流量が増大するので、コイルエンドのテープ状導体(コイル導体)の冷却が促進される。
好適な態様において、第N番目及び第N+1番目のターンのコイル導体はコイルエンドにおいて密着する。第N+2番目及び第N+3番目のターンのコイル導体はコイルエンドにおいて密着する。冷却領域は、第N+1番目と第N+2番目のターンのテープ状導体の間に配置される。
このようにすれば、冷却領域の数を減らすことができる。好適には、コイルエンドの全てのテープ状導体の一主面が冷却領域に接触する。これにより、コイルエンド冷却効果を良好に維持しつつコイルエンドの軸方向突出長を短縮することができる。
好適な態様において、スロット内のテープ状導体の幅は、ティースから離れるにつれて狭くなっている。この態様によれば、コイル導体の簡素な形状及び巻線法により、スロット占積率を大幅に向上することができるので、モータトルクを増大することができる。
更に説明すると、ラジアルギャップモータのスロットに上記したテープ状導体を巻く場合、ティースの延在方向と平行なスロット深さは、ティースから遠ざかるにつれて小さくなる。この態様は、この問題を、ティースに集中巻きされるテープ状導体の外側のターンが、その内側のターンよりも小さい幅をもつことにより解決する。これにより、テープ状導体利用の上記効果を確保しつつ、スロット占積率を簡単に向上することができる。
好適な態様において、テープ状導体の少なくとも内端部は、ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向すなわちティースの延在方向へ延在する。テープ状導体の厚さ方向は、ティースから遠ざかる方向とされる。
集中巻きされたテープ状導体からなるティースコイルは、既述した多くの利点を有する。けれども、集中巻きされたテープ状導体の両端部(特に内端部)をティースの軸方向端面から引き出すことは、容易ではない。これは、ティースの幅がテープ状導体の幅よりも小さくなるためである。
この態様において、テープ状導体の少なくとも内端部は、ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向に延在する。これにより、テープ状導体の内端部を良好にテープの巻回方向に対して直角に引き出すことができる。
ただし、ティースの周方向幅が、略ティース長さに等しいテープ状導体の幅よりも狭いと、テープ状導体を折り曲げても引き出せない。この場合には、テープ状導体の内端部の幅をティースの周方向幅以下に狭くしたり、あるいは、テープ状導体の内端部を複数部分に分けて各部分を別々に折り曲げたり、複数のテープ状導体をティースの長さ方向に同時に並列に巻けばよい。
これら複数のテープ状導体を巻く前に、各テープ状導体の内端部は、それぞれ折り曲げられてティースの軸方向端面に沿いつつ径方向に引き出される。これにより、ティース幅が狭く、ティース長さが長い場合でも、単一のテープ状導体により集中巻きコイルを実現することができる。
本発明の第3の特徴において、ティースは、径方向各部の周方向幅が略等しい主部と、前記主部に嵌め込まれる軟磁性の角形筒部とを有する。この角形筒部は、端部から周方向外側へ突出してスロットの開口部を狭窄する軟磁性の爪部を有する。爪部は、前記角形筒部と一体に形成される。ステータコイルは、角形筒部に集中巻きされている。
更に詳しく説明される。爪付きのティースにテープ状導体を集中巻きすることにより、高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。そこで、この第2の特徴では、ティースの先端部が爪部をもつ場合に、巻き線作業が困難となるコイル導体(特にテープ状導体)の集中巻き作業を容易とするために、予めティースコイルが集中巻きされた軟磁性の角形筒部をティースの主部に嵌め込む。角形筒部は径方向へ押し込まれる。
重要な点は、この軟磁性の角形筒部がその先端部に軟磁性の爪部をもつ点にある。爪部は、周方向に延在してロータとの間の磁気抵抗を低減する。この態様によれば、爪付きのティースへの大断面積のコイル導体の集中巻き作業が容易となる。たとえば、角形筒部は、軟磁性の鋼板をティースの主部の周りに巻き付ける形状に形成することにより製造されることができる。爪部は、軟磁性の鋼板の先端部を折り曲げて作成されることができる。
たとえば、角形筒部は、軟磁性粉末が充填された樹脂成形体により構成されることができる。角形筒部の少なくとも内面は、ティースの外面に接着されることが好適である。たとえば、角形筒部を構成する樹脂を加熱により収縮する樹脂材料を採用することができる。ティースコイルが集中巻きされた角形筒部をティースの主部にはめ込んだ後、加熱することにより、角形筒部はティースの主部に強固に接着する。その他、角形筒部の内面に接着剤を塗布してもよい。
その他、ティースの主部を冷却した後、加熱された角形筒部をティースの主部に圧入してもよい。角形筒部の角部は円弧状に面取りされることが好ましい。なお、この第2の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合にも適用することができる。
好適な態様において、角形筒部の爪部は軸方向外側へ突出する。ロータコアは、軸方向外側へ突出する角形筒部の爪部に対面可能に、軸方向へ延長される。これにより、ティースとロータコアとの対面面積を容易に増大することができるので、モータトルクを増大することができる。
本発明の第4の特徴において、各ティースは、ヨークと一体に形成される。奇数番目のティースの先端部は、周方向両側に突出する鍔部を有する爪付きティースにより構成される。偶数番目のティースの先端部は、鍔部をもたないか又は奇数番目の鍔部よりも周方向突出量が小さい鍔部をもつ爪無しティースにより構成される。ステータコイルは、各ティースに集中巻きされたティースコイルを相ごとに接続して構成されている。
更に詳しく説明される。ティースにテープ状導体を集中巻きすることにより高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。そこで、この第5の特徴では、奇数番目のティースコイルが、奇数番目の爪付きティースに最初に集中巻きされる。偶数番目のティースコイルは偶数番目のティースに巻かれず、集中巻きされる。形成された偶数番目のティースコイルは、偶数番目のティースに径方向へはめ込まれる。
結局、奇数番目のティースへのコイル導体の集中巻きは非常に容易となる。偶数番目のティースへのティースコイルのはめ込みも容易である。好適には、偶数番目のティースコイルのターン数は、奇数番目のティースコイルのターン数よりも小さくされる。これにより、スロット開口を小さくすることができるので、モータ特性低下を抑止することができる。なお、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用することができる。
好適な態様において、ステータコイルは、電気角2π/3だけ離れたU、V、W相のティースコイルからなり、3相のティースコイルは、各ティースに(U、−V、W、−U、V、−W及びU)の順番で集中巻きされる。この態様によれば、3相集中巻き構成であるにもかかわらず、磁界変化を円滑として、鉄損を低減することができる。また、既述したように、コイル導体を爪付きティースへ集中巻きする作業が容易となる。
(本発明の第2乃至第5の特徴の拡大使用)
この発明の第1の特徴は、帯状鋼板を螺旋巻きすることにより軸方向に積層する軟磁性コアにおいて、帯状鋼板の径方向内側部分を軸方向へ突出させる点にその特徴がある。
この発明の第2の特徴は、ステータコアのティースにテープ状のコイル導体を集中巻きする点にその特徴がある。
この発明の第3の特徴は、ティースに嵌め込まれた爪付きの角形筒部に、ステータコイルを集中巻きした点にその特徴がある。
この発明の第4の特徴は、鍔部(爪部)をもつティースと爪部をもたないティースとを交互に設ける点にその特徴がある。コイルは、各ティースに集中巻きされる。
本発明の第2、第3及び第4の特徴は、本発明の第1の特徴と一緒に実施されることが好適であるが、第1の特徴とは独立に実施されることもできる。
実施例1のアウターロータ構造を有するラジアルギャップ型スイッチドリラクタンスモータの模式軸方向部分断面図である。 図1のモータの模式径方向側面図である。 図1に示されるロータの一部を示す模式部分拡大軸方向断面図である。 湾曲加工前の状態を示す帯状鋼板の部分正面図である。 湾曲加工後の状態を示す帯状鋼板の部分正面図である。 湾曲加工後の帯状鋼板を厚さ方向と平行に見た部分平面図である。 湾曲加工前の状態を示す帯状鋼板の部分正面図である。 湾曲加工後の状態を示す帯状鋼板の部分正面図である。 湾曲加工後の帯状鋼板を厚さ方向と平行に見た部分平面図である。 変形態様を示す部分平面図である。 インナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータのステータコアの模式部分正面図である。 ステータコアを構成する軟磁性鋼板の模式軸方向断面図(A−A線)である。 加工前の帯状鋼板の部分正面図である。 実施例2の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す正面図である。 実施例2の帯状鋼板の曲げ加工後の状態を示す径方向部分正面図である。 実施例3のモータのステータ及びロータの模式軸方向断面図である。 図16に示されるモータのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。 実施例4の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す正面図である。 実施例5の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す正面図である。 変形態様の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す正面図である。 帯状鋼板の曲げ加工後の状態を示す平面図である。 変形態様の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す正面図である。 実施例6のモータの軸方向半断面を示す模式軸方向断面図である。 図23に示されるステータコアの一つのティース近傍を示す径方向部分断面図である。 ステータコイルのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図(図23のA−A線矢視断面図)である。 実施例7のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図26に示されるコイルエンドを示す周方向部分展開図である。 図27に示されるコイルエンドを構成するコイル導体の部分展開図である。 実施例8のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 実施例9のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図30に示されるコイルエンドの周方向部分展開図である。 実施例10のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図32に示されるコイルエンドの周方向部分展開図である。 実施例11のモータのティース近傍を示す径方向部分断面図である。 実施例12のモータのティース近傍を示す模式径方向部分断面図である。 図35に示される爪部付きの角形筒部及びステータコアの周方向断面を示す模式周方向部分展開断面図である。 実施例13のモータのティース近傍を示す模式径方向部分断面図である。 図37に示される銅テープの巻き初め端の折り曲げ状態を示す模式図である。 銅テープの断面形状の一例を示す模式断面図である。 実施例14のステータコアの径方向模式断面図である。 図40に示されるステータコアの径方向外側部分を示す部分軸方向断面図である。 ステータコアの冷却流体通路を示す模式系方向断面図である。 実施例15のステータコアの模式部分径方向正面図である。 螺旋状の冷却流体通路を示す模式部分周方向展開図である。 ステータコアの外側に冷却流体通路をもつモータの模式部分軸方向断面図である。 実施例16のインナーロータ型モータのステータを示す模式径方向部分断面図である。 図46に示されるステータコイルに流れる各相電流のベクトル図である。 図47のベクトル電流を発生する回路図である。 実施例17を示すインナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータの模式軸方向部分断面図である。 図49のモータに使用する帯状鋼板のらせん加工前の状態を示す部分平面図である。 図49の帯状鋼板のらせん巻き工程を示す模式図である。
本発明のラジアルギャップ型モータの好適な実施形態が図面を参照して説明される。図面において、RAはモータの回転軸の径方向を意味する。AXはモータの回転軸の軸方向を意味する。PHはモータの回転軸の周方向を意味する。
(実施例1)
実施例1が図1及び図2を参照して説明される。図1はアウターロータ構造を有するラジアルギャップ型モータの模式軸方向部分断面図である。このモータは、好適には、DD−IWMとして図略のホィールに内蔵されている。図2は、このモータの模式径方向側面図である。図2は、このモータの詳細構造を図示しない。
円筒形状のステータ1000の内周面は、非磁性金属製のステータハウジング1001の外周面1001Aに固定されている。円筒形状のロータ1002の外周面は、非磁性金属製のロータハウジング1003の内周面に固定されている。ロータハウジング1003は、ホィールにより構成されることができる。ロータハウジング1003は、図略のラジアル軸受けを通じてステータハウジング1001の軸部に回転自在に支持されている。
ステータ1000は、ステータコア1004とステータコイル1005とからなる。ステータコア1004は、帯状の電磁鋼板を螺旋状に変形することにより製造されている。ステータコイル1005は、ステータコア1004のスロットに巻かれている。ステータコイル1005のコイルエンドは、ステータコア1004から軸方向両側へ突出している。ステータコア1004は、ティース1007とコアバック(バックヨーク)1008とをもつ。ステータコア1004の外周部は、スロットとティース1007とを周方向交互に有している。各ティース1007の根元部は、螺旋状に巻かれたコアバック(バックヨーク)1008により連結されている。
ロータ1002は、帯状の電磁鋼板を螺旋状に変形することにより製造されている。ロータ1002は、螺旋状に巻かれたコアバック(バックヨーク)1009と、コアバック1009から径方向内側へ突出する多数の突極部1010とからなる。多数の突極部1010は、周方向へ所定ピッチで配置されている。コアバック1009の外周面はロータハウジング1003の内周面に固定されている。ロータ1002の突極部1010は、ステータコア1004のティース1007に小ギャップgを隔てて対面している。このモータの構造は、通常のアウターロータ構造を有する通常のラジアルギャップ型モータと同じであるため、更なる詳細な説明は省略される。SRMであるこのモータのロータ1002は、巻線又は永久磁石をもたない。もちろん、ロータ1002は、巻線又は永久磁石をもつことができる。
この実施例の特徴をなす螺旋巻きされた帯状鋼板からなるロータ1002及びステータコア1004が、図3を参照して更に詳しく説明される。図3は、図1に示されるロータ1002の一部を示す模式部分拡大軸方向断面図である。このロータ1002は、図4に示す帯状鋼板400を螺旋状に巻回して構成されている。
図3において、6ターンの帯状鋼板400が図示されている。図3は、互いに軸方向に隣接する6個のコアバック1009を図示している。図3は、互いに軸方向に隣接する6個の突極部1010を図示している。6個のコアバック1009は、互いに軸方向に隣接する中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fをもつ。中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fは、コアバック1009のうち、ス突極部1010の軸方向外側に位置しない部分を言う。
中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fは、部分円錐面形状をもつ。湾曲された中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fの径方向内端部は、軸方向一方側に突出している。中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fの径方向内側の部分は、それらの径方向外側の部分よりも大きな軸方向突出量をもつ。
ロータ1002のうち、コアバック1009のうち突極部1010の径方向外側に位置する部分及び突極部1010は、軸方向に突出していない。
つまり、帯状鋼板400により形成されるロータ1002のコアバック1009の径方向外端の周方向長さと、その径方向内端の周方向長さとの差は、中間ヨーク部400A、400B、400C、400D、400E及び400Fを湾曲させて略部分円錐面状に軸方向一端側へ突出させることにより吸収されている。
同様に、帯状鋼板400により形成されるステータコア1004のコアバック1008の径方向外端の周方向長さと、その径方向内端の周方向長さとの差は、中間ヨーク部を湾曲させて略部分円錐面状に軸方向一端側へ突出させることにより吸収されている。
ステータコア1004のティース1007の径方向内側に位置する部分及びティース1007は、軸方向へ突出していない。
つまり、帯状鋼板400により形成されるステータコア1004のコアバック1008の径方向外端の周方向長さと、その径方向内端の周方向長さとの差は、中間ヨーク部を湾曲させて略部分円錐面状に軸方向一端側へ突出させることにより吸収されている。
軸方向へ突出する中間ヨーク部の軸方向突出部1011は、ロータ1002及びステータコア1004の軸方向両端側から突出している。つまり、ステータコア1004の軸方向一半部は、軸方向一端側へ突出する軸方向突出部1011をもつ。ステータコア1004の軸方向他半部は、軸方向他端側へ突出する軸方向突出部1011をもつ。同様に、ロータ1002の軸方向一半部は、軸方向一端側へ突出する軸方向突出部1011をもつ。ロータ1002の軸方向他半部は、軸方向他端側へ突出する軸方向突出部1011をもつ。ロータ1002の中間ヨーク部400Aは、凹状面401と、凸状面402とをもつ。中間ヨーク部400Aの凸状面402は、中間ヨーク部400Bの凹状面と接触している。コアバック1009の軸方向中央部は、両側の中間ヨーク部の凹状面により区画される凹部1012を有する。コアバック1008の軸方向中央部は、両側の中間ヨーク部の凹状面により区画される凹部1012を有する。
ロータ1002の製造方法が図4、図5及び図6を参照して説明される。図4は、湾曲加工前の状態を示す帯状鋼板400の部分正面図である。
図5は、湾曲加工後の状態を示す帯状鋼板400の部分正面図である。図6は、湾曲加工後の帯状鋼板400を厚さ方向と平行に見た部分平面図である。
まず、帯状鋼板400を打ち抜くことにより、突極部1010が形成される。次に、ロータ1002のコアバック1009のうち、互いに隣接する2つの突極部1010の間の部分である中間ヨーク部400Aが湾曲される。この湾曲は、中間ヨーク部400Aの径方向内側部分をその厚さ方向へ曲げることによりなされる。この実施形態では、中間ヨーク部400Aの径方向外端辺は湾曲されない。この湾曲加工により、帯状鋼板400は、円筒形状に螺旋加工される。
ステータコア1004の製造方法が図7、図8及び図9を参照して説明される。図7は、湾曲加工前の状態を示す帯状鋼板400の部分正面図である。図8は、湾曲加工後の状態を示す帯状鋼板400の部分正面図である。図9は、湾曲加工後の帯状鋼板400を厚さ方向と平行に見た部分平面図である。
まず、帯状鋼板400を打ち抜くことにより、ティース1007とスロットSとが帯状鋼板400の長手方向へ交互に形成される。次に、ステータコア1004のコアバック1008のうち、スロットSに隣接する部分である中間ヨーク部1008Aが湾曲される。この湾曲は、中間ヨーク部1008Aの径方向内側部分をその厚さ方向へ曲げることによりなされる。この実施形態では、中間ヨーク部1008A径方向外端辺は湾曲されない。この湾曲加工により、帯状鋼板400は、円筒形状に螺旋加工される。
(変形態様)
変形態様が図10を参照して説明される。この変形態様は、中間ヨーク部400Aの径方向内側部分を帯状鋼板400の厚さ方向(T)の一方側へ突出させるとともに、突極部1010の径方向内側部分を帯状鋼板400の厚さ方向(T)の他方側へ突出させる湾曲加工を行う点をその特徴としている。このようにすれば、中間ヨーク部の軸方向突出量を減らすことができる。その他、中間ヨーク部の径方向内側部分を波状に湾曲しても良い。
帯状鋼板400の間の隙間の利用方法が以下に説明される。
軸方向に突出する上記湾曲部は、軸方向に突出しない部分よりも大きい軸方向厚さをもつ。このことは、たとえば互いに隣接するティース1007や突極部1010の間に径方向に貫通する隙間部が形成されることを意味する。この隙間部は、種々の用途に採用されることができる。たとえば、この隙間部に、軟磁性粉末が混合された樹脂層を設けることができる。ロータ1002又はステータコア1004の隙間部の径方向内端を閉鎖することにより、この隙間部を冷却液体通路とすることができる。凹部1012も冷却液体通路とすることができる。その他、凹部1012に軟磁性粉末が混合された樹脂層を設けることもできる。
(変形態様)
変形態様が図11及び図12を参照して説明される。ただし、符号は、いままでの符号と異なっている。図11は、インナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータのステータコア31の模式部分正面図である。図12は、ステータコア31を構成する軟磁性鋼板の模式軸方向断面図(A−A線)である。図12は、2枚の軟磁性鋼板だけを示す。この変形態様は、実施形態は、図13に示される帯状鋼板400を螺旋状に曲げて軸方向に積層することにより円筒状のステータコア31を形成する点にその特徴がある。
ステータコア31は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。中間ヨーク部312mは湾曲加工されている。この湾曲加工により、中間ヨーク部312mの径方向内端部は、その径方向外端部よりも周方向幅が狭くなっている(図11参照)。これにより、中間ヨーク部312mは、扇形の形状をもつ(図11参照)。図13に示される帯状鋼板400の中間ヨーク部312mをこの扇形に湾曲加工するために、中間ヨーク部312mの径方向内端部はその径方向外端部よりも軸方向一方側へ突出している(図12参照)。その結果、ステータコア31は、図13に示される帯状鋼板400を用いて容易に形成されることができる。
けれども、中間ヨーク部312mがステータコア31の径方向及び軸方向に対して斜めに延在するので、中間ヨーク部312mの軸方向幅は、ティース311の軸方向幅(すなわち帯状鋼板400の厚さ)よりも大きくなる。その結果、軸方向に隣接する2枚のティース311の間に微小な径方向隙間が形成される。
この微小な径方向隙間に樹脂液を注入することができる。この径方向隙間を冷却空気流の通路としてもよい。その他、軸方向に隣接する2枚のティース311の間に形成されるこの径方向隙間に軟磁性鉄板を挿入したり、軟磁性鉄粉が混入された樹脂シートを挟んでもよい。たとえば、軟磁性鉄粉が混入された樹脂液にステータコアを漬けることにより、上記微小な径方向隙間に軟磁性鉄粉層が形成される。
その他、ティース311の振動を抑止するために、ティース311に凹凸を設けて各ティース311が軸方向に接触するようにしてもよい。上記実施形態では、長い帯状鋼板400を採用したが、それに限定されず、短い帯状鋼板400を湾曲させた後、軸方向に積層しても良い。帯状鋼板400の反ティース311側の辺に凹凸を設けても良い。
加工前の帯状鋼板400が図13に示される。図13は帯状鋼板400の部分正面図である。帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。帯状鋼板400は、ヨーク312の延在方向へ長く伸びている。曲げ加工により、帯状鋼板400の中間ヨーク部312mが扇形に湾曲された後、帯状鋼板400は、螺旋状に巻き取られる。これにより、帯状鋼板400は軸方向に積層されるので、ステータコア31になる。なお、中間ヨーク部312mは、ヨーク312のうち、隣接する2つのティース311の間の部分を意味する。
(実施例2)
実施例2のステータコアが図14及び図15を参照して説明される。このステータコアは、インナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータに採用される。図14は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。図15は、帯状鋼板400の曲げ加工後の状態を示す径方向部分正面図を示す。この実施形態は、実施例1で説明した帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。図27に示す破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6は、折り曲げられる部分を示す。破線L1は、ティース311の周方向中央部を径方向に延在している。破線L2及び破線L3は、ティース311の端部からヨーク312を横断して破線L1と平行に延在している。破線L4は、中間ヨーク部312mの周方向中央部を径方向へ延在している。破線L5及び破線L6は、破線L2及び破線L3の径方向内端と、破線L4の径方向外端とを接続して斜めに延在している。これにより、領域S1、S2、S3、S4、S5及びS6が形成される。
帯状鋼板400は、破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6に沿いつつ折り曲げられる。折り曲げにより、破線L1は、破線L2及び破線L3に対して軸方向へ移動する。これにより、領域S1及び領域S2は、領域S3及び領域S4に対して斜めに延在する。
破線L4は、その外端P4を固定した状態で、その内端P3を軸方向へ移動する。これにより、領域S5及び領域S6は、領域S3及び領域S4に対して斜めに延在する。なお、破線L1と破線L4とは軸方向反対側に変位してもよく、軸方向同じ側に変位してもよい。結局、帯状鋼板400は、図15に示される多角形の筒状に形成されるので、螺旋巻きされた帯状鋼板400がステータコア31となる。
中間ヨーク部312mの領域S5及び領域S6が斜めに延在するため、領域S5及び領域S6の軸方向厚さが増大する。領域S1及び領域S2も斜めに延在するため、領域S1及び領域S6の軸方向厚さも増大する。領域S1、S2、S5及びS6の軸方向厚さは、等しくされる。これにより、軟磁性鋼板312Eの磁気騒音を低減することができる。
(変形態様)
図14に示される破線L5及び破線L6は、図15に示される破線の位置に変更されてもよい。これにより、領域S3及び領域S4は、スロットからステータコア31の径方向外側への冷却空気の排出経路を構成することができる。その他、帯状鋼板400は、破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6の部位で緩やかに湾曲されることもできる。上記説明した螺旋巻きコアは、ロータコアの製造に採用されることもできる。
(実施例3)
実施例3のモータが図16及び図17を参照して説明される。図16はインナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータのステータ及びロータの模式軸方向断面図である。図17は、図16に示されるモータのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。この実施例は、帯状鋼板400を螺旋巻きしてなる螺旋巻きコアを用いたモータを示す。
モータ1のステータコア31は、2つの螺旋巻きコア31Xを軸方向に重ねて形成されている。2つの螺旋巻きコア31Xのティース311(図17参照)の周方向中央部(図15に示されるラインL1に相当)は軸方向外側に突出している。集中巻きされたティースコイル321のコイルエンドをなすコイル導体320Aは、螺旋巻きコア31Xの突出形状に沿いつつ曲げられる(図17参照)。
ティース311の軸方向中央部は、径方向に延在する貫通孔Hをもつ。この貫通孔Hは、ティース311がラインL1(図14参照)に沿って折り曲げられているので形成される。この貫通孔Hは、冷却空気排出孔として使用されることができる。この貫通孔に熱排出用の伝熱部材を挿入することができる。又は、この貫通孔に、圧粉コアのような軟磁性部材を挿入してもよい。
(実施例4)
実施例4のモータが図18を参照して説明される。図18は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。この実施形態は、帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。ヨーク312は、図18に示される破線L4、L7及びL8の位置で折り曲げられるか、又は、強く湾曲される。
これにより、帯状鋼板400は、ティース領域S0と、ヨーク領域S7及びS8に分割される。ヨーク領域S7及びS8は、湾曲するか又は斜めに延在する。ティース領域S0は、径方向及び周方向へ延在する。曲げ加工の後、破線L4の内端P5は、その外端P4よりも軸方向へシフトする。これにより、帯状鋼板400は、図15で示されたと同様の多角形円筒形状に螺旋巻きされるので、ステータコアを構成することができる。
(実施例5)
実施例5のモータが図19を参照して説明される。図19は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。この実施形態は、帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。ヨーク312は、図19に示される破線L4、L5及びL6の位置で折り曲げられるか、又は、強く湾曲される。
これにより、帯状鋼板400は、ティース領域S0と、ヨーク領域S5及びS6に分割される。ヨーク領域S5及びS6は、湾曲するか又は斜めに延在する。ティース領域S0は、径方向及び周方向へ延在する。曲げ加工の後、破線L4の内端P5は、その外端P4よりも軸方向へシフトする。これにより、帯状鋼板400は、多角形円筒形状に螺旋巻きされるので、実施例2と同様にステータコアを構成することができる。
(変形態様)
図19において、破線L4での強い湾曲又は屈曲を省略した変形例を図20に示す。図20は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。その結果、図19に示されるヨーク領域S5及びS6は、破線L6から破線L5へ連続的に湾曲する。その結果、中間ヨーク部312mに形成されるヨーク領域S9は、ほぼ円錐形状となる(図21参照)。図21は帯状鋼板400の曲げ加工後の状態を示す。
更に、図20では、破線L5及び破線L6が離れて配置されるため、ヨーク領域S9は、辺L9をもつ。この辺L9も小さく湾曲される。このため、製造が容易となる。
(変形態様)
図20に示されるヨーク領域S9を波形に湾曲させた例を図22に示す。図22において、破線L5及びL6は、図20と同じく湾曲(又は屈曲)が開始されるラインである。破線L10及びL11は略円錐状又は略角錐状の稜線となるラインである。破線L5、L11、L10及びL5により、ヨーク領域S10、S11及びS12が中間ヨーク部312mに形成される。ヨーク領域S11は、ヨーク領域S10及びS12と軸方向反対向きに突出する。
(実施例6)
実施例6のモータが図23、図24及び図25を参照して説明される。図23は、このモータのモータ1の軸方向半断面を示す模式図である。図24は、ステータコアの一つのティース近傍を示す径方向部分断面図である。図25は、図23のA−A線矢視断面図である。図25は、ステータコイルのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。
(全体構造)
モータ1の全体構造が図23に示されている。モータ1のロータ33は回転軸2に嵌着されている。ステータ3の内周面が、小ギャップgを隔ててロータ33の外周面に対面している。ステータ3は、ステータコア31に巻かれたステータコイル32を有する。ロータ33及びステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層することにより形成されている。ステータコア31は、前ハウジング34及び後ハウジング35の内周面に固定されている。回転軸2は、前ハウジング34及び後ハウジング35に支持された軸受け(36及び37)により回転自在に支持されている。前ハウジング34及び後ハウジング35はステータコア31のヨーク312を軸方向に挟持している。ステータコイル32は、星形接続された3つの相コイルにより構成されている。ラジアルファン38及びラジアルファン39は、ロータ33の前端面及び後端面に別々に固定されている。
ステータコア31は、筒状のヨーク312から径方向に突出する多数のティース311をもつ。各ティース311は、周方向一定ピッチで配置されている。ティース311は、ティースコイル321から径方向内側に突出する先端部3110をもつ(図24参照)。先端部3110は、ロータ33の外周面に小ギャップgを挟んで対面している。
前ハウジング34及び後ハウジング35は、端壁部に空気吸入孔341をもつ。前ハウジング34及び後ハウジング35は、周壁部に空気排出孔342をもつ。このモータ1は、一般的なインナーロータ構造をもつラジアルギャップモータであるため、これ以上の説明は省略する。
この実施形態では、ロータ33は、図略の永久磁石を有する。これにより、このモータ1は、磁石界磁式同期回転電機を構成する。ロータ33は籠形コイルをもつことができる。これにより、このモータ1は、誘導機を構成することができる。ロータ33はランデル構造をもつことができる。これにより、このモータ1は、界磁コイル型同期モータを構成する。
(ステータコイル及びコイルエンド)
ステータコイル32が更に詳しく説明される。ステータコイル32は、絶縁樹脂層が表面に形成された銅テープをコイル導体320Aとして採用している。比較的に厚さが大きい銅テープからなるコイル導体320Aは、ステータコア31のスロットの深さとほぼ等しい幅をもつ。すなわち、この実施例のステータコイル32は、ステータコア31のスロットの深さ方向において、一つのコイル導体320Aをもつ。
ステータコイル32は、ステータコア31の各ティース311に別々に集中巻きされた複数のティースコイル321により構成されている。各ティースコイル321は、相ごとに直列接続されている。この種の集中巻き方式のステータコイル32は、周知である。
各ティースコイル321は、スロット内に収容されて軸方向へ延在するコイル導体であるスロット導体部321Aと、ステータコア31の軸方向外側に配置されてステータコア31の各ティースの端面を覆うコイルエンド321Bとに区分される。スロット導体部321A及びコイルエンド321Bとは交互に連続している。互いに連続する2つのスロット導体部321A及び2つのコイルエンド321Bが、ティースコイル321の1つのターンを構成している。
図23及び図24において、コイルエンド321Bは図示されている。けれども、図25においてステータコア31内に隠れているスロット導体部321Aは、破線により図示されている。各ティースコイル321は、各ティース311にそれぞれ巻かれた6ターンのコイル導体320Aにより構成されている。もちろん、ステータコイル32は、6ターンより多く巻かれることができる。コイルエンド321Bは、複数のコイル導体320Aにより構成されている。
空隙部320Cは、互いに隣接するコイル導体320Aとコイル導体320Aとの間に配置されている。空隙部320Cは、最も内側のターンをなすコイル導体320Aとステータコア31の端面との間に配置されている。空隙部320Cは、最も外側のターンをなすコイル導体320Aと前ハウジング34の内端面との間に配置されている。空隙部320Cは、最も外側のターンをなすコイル導体320Aと後ハウジング35の内端面との間に配置されている。これらの空隙部320Cは、略径方向へ流れる冷却風の通路を構成する。
ティースコイル321のコイルエンド321Bを構成する6つのコイル導体320Aは、図25に示されるように、ステータコア31の軸方向外側において4回屈曲されている。この実施例の重要な構造は、軸方向に所定幅をもつ空隙部320Cが、コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aの間に設けられている点である。コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aに隣接する合計7つの空隙部320Cは、コイルエンド321Bを径方向に貫通している。
(コイルエンド321Bの冷却)
コイルエンド321Bよりも径方向内側を回転するラジアルファン38及びラジアルファン39は、前ハウジング34及び後ハウジング35の吸入孔341から吸入した冷却風を径方向外側へ吹き出す。この冷却風は、空隙部320Cを通過してコイルエンド321Bの外側に排出される。その後、冷却風は、前ハウジング34及び後ハウジング35に設けられた排出孔342から外部に排出される。
テープ状導体からなるコイル導体320Aは、ティースコイル321のコイルエンド321Bの位置に空隙部320Cを保持しつつ集中巻きされる。これにより、コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aの両主面は、空隙部320Cを流れる高速の冷却風により強力に冷却される。図25に示されるように、ティースコイル321の各スロット導体部321A(すなわち、スロット内の各コイル導体320A)は、軸方向においてほぼ密着している。これにより、スロット占積率が向上される。つまり、ティース311に集中巻きされたティースコイル321は、スロット導体部321Aのターン間の隙間よりも大幅に大きな空隙部320Cを、コイルエンド321Bにおいて有している。これにより、ステータコイル32の温度上昇を効率よく向上することができる。
(前ハウジング34及び後ハウジング35)
次に、前ハウジング34の形状が図25を参照して説明される。前ハウジング34の内端面34Cは、互いに周方向に隣接する2つのティースコイル321のコイルエンド321Bの間へ突出する略三角形の突条34Dを有する。径方向に延在している突条34Dは、コイルエンド321Bと前ハウジング34との間の空隙部320Cの断面積を減らすので、コイルエンド321Bに沿って径方向へ流れる冷却風を高速化することができる。その結果、冷却風は、コイルエンド321Bを良好に冷却する。後ハウジング35も前ハウジング34と同じように複数の突条34Dを周方向一定ピッチでもつ。
(変形態様)
この実施例は、集中巻きされたティースコイル321の各ターンをコイルエンド321Bにおいて緩く巻くことにより、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aの間に径方向へ貫通する冷却流体通路を構成するという技術思想を採用している。更に、各ティース311に集中巻きされた各ティースコイル321は、ほぼスロットの深さ方向に等しい幅をもつテープ状のコイル導体320Aにより構成されている。
ただし、ティースの径方向内側の半分に巻かれた小ティースコイルと、ティースの径方向外側の半分に巻かれた小ティースコイルとを互いに並列又は直列に接続することにより、上記したティースコイルを構成することもできる。ただし、径方向内側の小ティースコイルの各ターンと、径方向外側の小ティースコイルの各ターンは、コイルエンド321Bにおいて、軸方向及び周方向に略同じ位置に配置される。これにより、これら2つの小ティースコイルの表面により、滑らかな冷却領域(冷却流体通路)が形成される。
(実施例7)
実施例7のモータが図26、図27及び図28を参照して説明される。図26は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図27は、ティースコイル321の一つのコイルエンド321Bを示す周方向部分展開図である。図28は、コイルエンド321Bの部分を構成するコイル導体320Aの部分展開図である。図28の文字(L)は、コイル導体320Aの長手方向を示す。
この実施例のコイルエンド321Bは、4ターンのコイル導体320Aにより構成されている。コイルエンド321Bの位置において、空隙部320Cが、互いに隣接するコイル導体320Aの間に形成されている。
この実施例の特徴は、図26に示されるように、各ターンのコイル導体320Aが、コイルエンド321Bの部分において、径方向の幅が大きい広幅部325をもつ点にある。広幅部325は、図26及び図28に示されるように、径方向外側に突出している。広幅部325の周方向幅は、ティース311の周方向幅にほぼ等しい。もちろん、広幅部325は、ティース311よりも大きい周方向幅をもつことができる。
この実施形態によれば、コイルエンド321Bのコイル導体320Aが、冷却風に接する広い表面積をもつので、ステータコイル32の冷却効果の向上により、ステータコイル32の電流密度を増大することができる。更に、コイルエンド321Bの電気抵抗を減らすことができる。ステータコイル32のコイルエンド321Bが広幅部325をもつことができるのは、集中巻きのステータコイルの大きな利点である。この実施例の他の特徴は、コイルエンド321Bのコイル導体320Aが、円弧状に形成されている点にある。これにより、コイルエンド321Bは、略一定幅の空隙部320Cをもつことができるので、冷却風は良好にコイルエンド321Bを冷却することができる。
(実施例8)
実施例8のモータが図29を参照して説明される。図29は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。この実施例のコイルエンド321Bは、図26に示されるコイルエンド321Bを前ハウジング34とステータコア31とにより密閉された空間Spに収容されている点にある。
ただし、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aのうち、ステータコア31側から数えて奇数ターンのコイル導体320Aだけが広幅部325をもつ。コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aのうち、ステータコア31側から数えて偶数ターンのコイル導体320Aは広幅部325をもたない。コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aは、広幅部325を除いて互いに密着している。
前ハウジング34は、コイルエンド321Bの径方向内側に配置された円筒壁部321Pをもつ。円筒壁部321Pは、前ハウジング34から軸方向に突出している。円筒壁部321Pの先端面は、ステータコア31の前端面に密着している。熱伝導性のゲル(点線で示される)が、空間Spに充填されている。又は、オイルなどの冷却流体が空間Spに流れる。
この実施例において、広幅部325が、コイルエンド321Bを構成する8ターンのコイル導体320Aのうち、半分のコイル導体320Aに設けられているため、広幅部325と冷却流体又は熱伝導性ゲル(又は樹脂)との間の伝熱抵抗を低減することができる。その結果、ステータコイル32を良好に冷却することができる。
(実施例9)
実施例9のモータが図30及び図31を参照して説明される。図30は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図31は、コイルエンド321Bの周方向部分展開図である。
この実施例のコイルエンド321Bは、図23及び図25に示されるコイルエンド321Bにおいて、コイル導体320Aに隣接する空隙部(冷却領域)320Cに熱伝導シート320Dを挿入した点にその特徴がある。
熱伝導シート320Dは、陽極酸化膜により被覆されたアルミニウムプレートからなる。すなわち、熱伝導シート320Dは、アルマイト板からなる。熱伝導シート320Dは、公知の他の熱伝導板により構成されることも可能である。5枚の熱伝導シート320Dは、互いに隣接する2つのコイル導体320Aの間の空隙部320Cに配置されてコイル導体320Aに密着している。1枚の熱伝導シート320Dは、最も内側のターンのコイル導体320Aに密着して配置されている。6枚の熱伝導シート320Dは、径方向に延在している。各熱伝導シート320Dは、前ハウジング34の貫通孔343を貫通して外部に突出している。熱伝導性のスペーサ34Cが貫通孔343に充填されている。スペーサ34Cと熱伝導シート320Dとは交互に配置されている。
この実施例によれば、熱伝導シート320Dが、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aに密着しているので、各ターンのコイル導体320Aの熱は、各熱伝導シート320Dを通じて前ハウジング34に良好に伝達されることができる。更に、各熱伝導シート320Dの先端部が前ハウジング34の外側に突出しているので、コイル導体320Aの熱は、モータ1の外側に良好に排出される。なお、各スペーサ34Cはリング状に形成されることができる。各スペーサ34Cは、熱伝導性樹脂により構成されることができる。
(実施例10)
実施例10のモータが図32及び図33を参照して説明される。図32は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図33は、コイルエンド321Bの周方向部分展開図である。
この実施例のコイルエンド321Bは、図23及び図25に示されるコイルエンド321Bにおいて、N(Nは自然数)番目のターンのコイル導体320Aと、N+1番目のターンのコイル導体320Aとが軸方向において密着して配置されている点にその特徴がある。
コイルエンド321Bにおいて、N+1番目のターンのコイル導体320Aと、N+2番目のターンのコイル導体320Aとの間には、空隙部320Cが設けられている。これにより、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aの厚さが薄くても、コイルエンド321Bの機械的な剛性を増加することができる。更に、コイルエンド321Bを構成するすべてのコイル導体320Aは、空隙部320Cを径方向に流れる空気流に接触することができるので、コイルエンド321Bの冷却を良好に確保することができる。
この実施例の第2の特徴は、図33に示されるように、各コイル導体320Aが、周方向中央部に設けられた平板部と、周方向両端に設けられた円弧部とをもつ点にある。平板部は、径方向及び周方向に延在している。円弧状に形成された円弧部は、スロット導体部321Aをなすコイル導体320Aとを平板部とを接続している。その結果、コイルエンド321Bの軸方向突出長を減らすことができる。
なお、図33では、実施例4で説明された熱伝導シート320Dが、空隙部320Cに挿入されている。更に、各ターンのコイル導体320Aは、実施例2で説明された広幅部325をもつことができる。
(実施例11)
実施例11のモータが図34を参照して説明される。図34は、ステータ3のティース311近傍を示す径方向部分断面図である。
ティースコイル321のスロット導体部321Aは、ステータコア31のスロット313に収容されている。
この実施例では、8ターンのコイル導体320Aにより構成されたティースコイル321がティース311に集中巻きされている。この実施例の特徴は、略径方向における各ターンのコイル導体320Aの幅が、変更されていることである。
内側のターンのコイル導体320Aは、外側のターンのコイル導体320Aよりも広幅に形成されている。各ターンのコイル導体320Aの厚さは、一定で、テープ状に形成されている。これにより、複雑な形状の径方向断面形状をもつスロット313に、高いスロット占積率にてティースコイル321の各ターンのコイル導体320Aを収容することができる。角度θは、1ティースピッチに相当する。
(実施例12)
実施例12のモータが図35及び図36を参照して説明される。図35は、ステータ3のティース311近傍を示す模式径方向部分断面図である。図36は、爪部315付きの角形筒部314及びステータコア31の周方向断面を示す模式周方向部分展開断面図である。モータ1の全体構造は、たとえば図1に示される形状をもつ。理解を簡単とするために、ステータコア31及びロータ33の断面ハッチングは省略される。ステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成されているが、後述する螺旋巻き軟磁性鋼板により製造されることもできる。
ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312と、多数のスロット313とを有している。ティース311は、ロータ33に向けて周方向所定ピッチで突出する。スロット313は、周方向に隣接する2つのティース311の間に形成されている。ヨーク312は、周方向に延在して各ティース311の基端部を磁気的に結合する。ヨーク312は、ステータコア31のうちティース311よりも径方向外側の部分を意味する。
ステータコイル32は、ティース311にコイル導体を4ターン集中巻きして構成されるティースコイルを有する。ティースコイルは、スロット313に収容されたスロット導体部323Aを有している。ステータコイル32は、各ティース311に集中巻きされた各ティースコイルを相ごとに直列接続して構成されている。ティース311の径方向各部の周方向幅は等しくされている。
この実施形態の特徴部分が更に詳しく説明される。
予めティースコイルが集中巻きされた角形筒部314がティース311に嵌められている。軟磁性の角形筒部314は、径方向内側から径方向外側へ挿入される。角形筒部314は、角形筒部314の径方向内端部からスロット313の開口316を狭窄する向きに突出する爪部315をもつ。角形筒部314は、磁気的にティース311の一部を構成している。爪部315をもつ角形筒部314は、バインダ樹脂が混ぜられた軟磁性粉末の成形により形成されている。角形筒部314は、軟磁性粉末の焼結により形成されることができる。
予め巻かれたティースコイルが角形筒部314に嵌められる。その後、上記軟磁性粉末が混入された接着剤層が角形筒部314の角形の内周面に塗布される。その後、角形筒部314がティース311に嵌められる。これにより、磁気抵抗の増大を抑止しつつ角形筒部314及び爪部315とティース311とを機械的に強固に一体化することができる。その他、角形筒部314は、鉄粉を含む熱収縮性又は熱軟化性の樹脂材料により形成されることができる。角形筒部314をティース311に嵌めた後、角形筒部314を加熱して角形筒部314をティース311に密着させることができる。
ステータコイル32は、絶縁樹脂層が表面に形成された銅テープからなるコイル導体により構成されている。図35において、4ターンのコイル導体がティース311に巻回されているが、実際には数十ターンの銅テープがティース311に巻回されている。銅テープの平均厚さは、たとえば0.1mmとされている。
スロット充填部3140が、スロット313内のうちスロット導体部323Aが占有していない空隙部に充填されている。スロット充填部3140は、非磁性で電気絶縁性のフィラー入りの液状樹脂をスロット313に注入し、固化することにより形成されている。
ステータコイル32が、銅テープを角形筒部314に集中巻きして形成されているため、上記アイドルスペースは、スロット313のスロット開口部と、スロットの底部と、2つの集中巻きコイルの間の径方向隙間にだけ存在している。このため、成形されたスロット充填部3140の径方向断面形状は、ほぼ、T字を径方向逆向きに合わせた形状となる。このスロット充填部3140に用いる液状樹脂及びフィラーとしてはなるべく熱伝導性に優れた材料が採用される。
これにより、各銅テープで発生した熱は、径方向に延在する銅テープを通じてヨーク312に良好に伝達される。銅テープ、スロット充填部3140、角形筒部314及びステータコア31の一体化により、ステータ剛性が向上される。
図35では図示されていないが、軸方向爪部が角形筒部314の径方向内端部から軸方向前方及び軸方向後方へ突出している。この軸方向爪部は、爪部315と一体に連続している。ロータ33のロータコアは、この軸方向爪部の軸方向長さだけステータコア31よりも延長されている。これにより、ロータコアとステータコア31との対面面積が増大するので、両者間の磁気抵抗を低減することができる。
角形筒部314に多量の純鉄粉を混入した場合には、角形筒部314の外周面に電気絶縁性の樹脂層が形成される。これにより、角形筒部314と銅テープとの間の電気絶縁性を向上することができる。
各スロットのスロット充填部3140の成形と同時に、スロット充填部3140と同じ熱伝導樹脂材料がコイルエンドに注入されてもよい。これにより、ステータコイル32のコイルエンドの熱も良好に前ハウジング34及び後ハウジング35に伝達される。更に、ステータコア31の剛性を向上することができる。スロット充填部3140及びコイルエンドを囲包する熱伝導樹脂材料の注入は、金型を用いて容易に行うことができる。
なお、ステータコアのティースの径方向内側部分が湾曲されて軸方向へ突出する形状をもつ場合、角形筒部314はティースの形状に合わせた形状をもつ。
(実施例13)
実施例13のモータが図37を参照して説明される。図37は、ステータコア31のティース311近傍を示す模式径方向部分断面図である。この実施例は、ステータコイル32のコイル導体を構成する銅テープ323Cの端部をヨーク312の端面に沿って径方向外側に取り出す方法を示す。理解を簡単とするために、ステータコア31の断面ハッチングは省略される。ステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成されているが、後述する螺旋巻き軟磁性鋼板により製造されることもできる。
ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312と、多数のスロット313とを有している。ティース311は、ロータ33に向けて周方向所定ピッチで突出する。スロット313は、周方向に隣接する2つのティース311の間に形成されている。
銅テープ323Cの巻き初め端すなわち内端部は、幅方向へ2つに分割されて下半部321及び上半部322が形成されている。下半部321及び上半部322の幅は、ティース311の周方向幅よりも小さくされている。下半部321及び上半部322は、それぞれ直角に折り曲げられる。折り曲げられた下半部321及び上半部322が、図38に示されている。
その後、下半部321及び上半部322は、互いに重なってティース311の端面に沿いつつ径方向外側へ延在する(図37参照)。このようにすれば、ティース311の径方向長がスロット313の周方向幅よりも長い場合でも、銅テープ323Cをステータコア31の径方向外側へ引き出すことができる。
銅テープ323Cは、図39に示されるように略台形断面を有することができる。323Dは銅テープ323Cの径方向内端部である。323Eは銅テープ323Cの径方向外端部である。径方向内端部323Dは、径方向外端部323Eよりも狭く形成されている。
ティース311に集中巻きされた部分コイルのターン数をN、径方向内端部323Dの厚さをTin、径方向外端部323Eの厚さをToutとすれば、2N×Tinは、スロット313の径方向内端部の周方向幅よりわずかに短くされる。2N×Toutは、スロット313の径方向外端部の周方向幅よりわずかに短くされている。この台形断面の銅テープ323Cを採用することにより、スロット占積率を大幅に向上することができる。その他、既述したように、銅テープ323Cの幅を変更することにより、銅テープ323Cの幅を一定とすることも可能である(図34参照)。
(実施例14)
実施例14のモータが図40及び図41を参照して説明される。図40はステータコア31の径方向模式断面図である。図41は、ステータコア31の径方向外側部分の部分軸方向断面図である。周壁部30は、ステータコア31の外周面を覆うモータハウジングの一部である。ステータコア31は、径方向幅が狭いヨーク312Aをもつ第1の軟磁性鋼板318と、径方向幅が広いヨーク312Bをもつ第2の軟磁性鋼板319とを交互に軸方向へ積層して形成されている。ヨーク312Bは、ヨーク312Aよりも径方向外側に広がっている。
その結果、多数の環状通路312Cが、周壁部30とヨーク312A、312Bとの間に形成される。これらの環状通路312Cに冷却空気流を流すことにより、第2の軟磁性鋼板319は良好に冷却される。モータハウジングの周壁部30は、図42に示されるように、冷却空気流の流入通路と排出通路とをもつ空気出入ブロック30Aを有している。これにより、ステータコア31を通じてステータコイル32を良好に冷却することができる。図42では、ステータコア31のティースやロータの図示は省略されている。冷却空気流の代わりに、冷却オイルや冷却水を採用することも可能である。
(実施例15)
実施例15のモータが図43及び図44を参照して説明される。図43はステータコア31の模式部分径方向正面図である。図44はヨーク312の模式部分周方向展開図である。
周壁部30は、ステータコア31の外周面を覆うモータハウジングの一部である。ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312とを有している。ティース311は、周方向所定ピッチで径方向内側へ突出する。ヨーク312は、周方向に延在して各ティース311の基端部を磁気的に結合する。
ステータコア31は、それぞれヨーク312が周方向所定ピッチで径方向外側に突出する突部312Dを有する。ステータコア31は、多数の軟磁性鋼板312Eを軸方向に積層して形成されている。各軟磁性鋼板312Eは、それぞれ突部312Dを周方向等しいピッチで有する。
軸方向に隣接する2枚の軟磁性鋼板312Eは、周方向に所定角度だけずれている(図44参照)。これにより、螺旋状の環状通路312Cが、周方向に隣接する2つの突部312Dの間に形成される。環状通路312Cを流れる冷却流体(たとえば冷却空気流)と突部312Dとの接触面積は大幅に増大する。なお、軸方向に隣接する2枚の軟磁性鋼板312Eは、1つのティースピッチだけ周方向へずらされる。突部312Dの他の利点は、ステータコア31の磁気抵抗を低減できる点にある。
(変形態様)
その他、各軟磁性鋼板312Eの突部312Dは、周方向同じ位置に配置されることができる。これにより、冷却流体が流れる冷却流体通路は、ステータコア31の外周面に沿いつつ軸方向へ形成される。この場合には、突部312Dの周方向幅は狭く形成されることが好ましい。
その他、互いに軸方向に隣接する複数枚の軟磁性鋼板312Eを1つの軟磁性鋼板群とし、互いに隣接する軟磁性鋼板群の突部312Dが周方向へ1つのティースピッチだけ周方向へずらされてもよい。
(変形態様)
変形態様が、図45を参照して説明される。この変形態様は、螺旋状に延在するか又は軸方向へ延在する環状通路312Cへ流す冷却流体の形成方法に関する。
ロータ33の端面に設けられたラジアルファン38は、径方向外側へ流れる冷却空気流(CW)を形成する。図45において矢印により示される冷却空気流は、コイルエンド320を貫通し、前ハウジング34の排出孔34Bを貫通して、前ハウジング34の周壁部30内の環状通路312C(又は冷却流体通路)に流れ込む。このようにすれば、冷却空気流を有効利用することができる。
この実施例では、前ハウジング34の前端壁の外周部3400が斜め後方に傾斜しているので、コイルエンド320を出た冷却風(CW)が軸方向後側へ円滑に流れることができる。
(実施例16)
実施例16のモータが図46を参照して説明される。図46は、インナーロータ型モータのステータ600を示す模式径方向部分断面図である。ステータ600は、ステータコア601とステータコイル602とからなる。ステータコア601は、奇数番目のティース603と、偶数番目のティース606とを有しており、ティース(603及び606)は、リング状のヨーク605の内周面から径方向内側に突出している。604は、ティース603とティース606との間に設けられたスロットである。コイル607が、ティース603に集中巻きされている。コイル608が、ティース606に集中巻きされている。
315は、奇数番目のティース603の先端部から周方向両側に突出する爪部である。偶数番目のティース606の先端部は爪部315をもたない。Sはスロット開口である。この実施例では、奇数番目のティース603の周方向幅W1は、偶数番目のティース606の周方向幅W2よりも小さくされている。コイル607及びコイル608は、等しいコイル断面積をもつコイル導体により形成されている。コイル607はコイル608より多いターン数をもつ。コイル607は、絶縁被覆テープ状の導体をティース606に集中巻きして形成されている。コイル608は、絶縁被覆テープ状の導体をティース603に集中巻きして形成されている。
奇数番目の各ティース603に巻かれた各コイル607には、周方向へ順番に相電流(U1、V1、W1)がこの順番で通電される。偶数番目の各ティース606に巻かれた各コイル608は、周方向へ順番に相電流(−V2、−W2、−U2)の順番で通電される。各相電流が各ティースに形成するアンペアターンのベクトルが図47に示される。結局、このモータのステータコイルは、6相集中巻き構造をもつ。ただし、ティース606に巻かれたコイル608のアンペアターンは、ティース603に巻かれたコイル607のアンペアターンの約半分となる。
各相電流に通電するインバータ507が図48に示される。相電流(U1及び−U2)が流れるコイル(607及び608)は直列に接続される。3相のインバータ507のU相ハーフリッジが相電流(U1及び−U2)を供給する。相電流(V1及び−V2)が流れるコイル(607及び708)は直列に接続される。3相のインバータ507のV相ハーフリッジが相電流(V1及び−V2)を供給する。相電流(W1及び−W2)が流れるコイル(607及び708)は直列に接続される。3相のインバータ507のW相ハーフリッジが相電流(W1及び−W2)を供給する。このようにすれば、通常の3相集中巻きに比べて磁束高周波数成分を低減することができるため鉄損及びトルクリップルを低減することができる。
(巻装方法)
コイル(607及び608)の巻装方法が以下に説明される。
最初に、スロット開口Sを通じてコイル607がスロット604内に収容される。コイル607のワインディングは、あらかじめ巻いたコイルを2つのスロットに挿入し、その2つのスロット導体部間の周方向幅を減らしてティース603に密着させることにより実施される。その他、スロット開口Sから巻き線用のノズルを挿入して直接に集中巻きしてもよい。スロット開口Sの周方向幅が広いため、コイル607の巻装作業は容易である。
次に、あらかじめ巻いて成形されたコイル608を径方向外側に移動させることにより、コイル608がティース606に巻かれる。コイル608の周方向幅はスロット604の周方向幅よりも小さくされている。これにより、コイル608の巻装作業は非常に簡単となる。
(変形態様)
図23乃至図48に示される実施例6乃至実施例16において、ステータコア又はロータコアは、実施例1乃至実施例5に示される帯状鋼板の湾曲加工により形成されることが有効である。
(実施例17)
実施例17が図49及び図50を参照して説明される。図49はインナーロータ構造を有するラジアルギャップ型モータの模式軸方向部分断面図である。円筒形状のステータ1000の外周面は、非磁性金属製のステータハウジング1001の内周面1001Aに固定されている。円筒形状のロータ1002は、回転軸1200に固定されている。
ステータ1000は、ステータコア1004とステータコイル1005とからなる。ステータコア1004は、帯状の電磁鋼板を螺旋状に変形することにより製造されている。ステータコア1004は、ティース1007とコアバック(バックヨーク)1008とをもつ。ステータコア1004の内周部は、スロットとティース1007とを周方向交互に有している。各ティース1007の根元部は、螺旋状に巻かれたコアバック(バックヨーク)1008により連結されている。ステータコイル1005は、ステータコア1004のティース1007に集中巻きされている。ロータ1002は、永久磁石1020を有している。
この実施例のステータコア1004は、実施例1乃至5と同じく、帯状鋼板の螺旋巻きにより形成されている。ただし、この実施例のステータコア1004およびステータハウジング1001は、互いに嵌合する凹凸部1100および1101を有している。凹凸部1100および1101は、軸方向へ延在している。ステータコア1004の凹凸部1100はティース1007の径方向外側に位置してステータコア1004の外周面に設けられている。凹凸部1101はステータハウジング1001の内周面に設けられている。これにより、ステータの放熱と強度とが向上する。らせん加工前の帯状鋼板400が図50に示される。もちろん、ロータハウジングの外周面とロータコアの内周面とに互いに嵌合する凹凸部を設けてもよい。アウターロータ構造を有するモータにおいても、上記凹凸部を設けることができる。
これらの凹凸部は、帯状鋼板400のらせん巻き作業に利用することができる。図51は、帯状硬派400をらせん巻きすることにより、インナーロータ構造のモータのステータコアを製造する工程を示す。ステータハウジング1001を回転させつつ、その内部に帯状鋼板400が巻き取られる。帯状鋼板400の1辺およびステータハウジング1001の内周面には上記された凹凸部1100および1101が設けられている(図示省略)。凹凸部1100および1101の嵌合により、帯状鋼板400はステータハウジング1001の内周面に沿いつつらせん巻きされる。
帯状鋼板400のうち、中間ヨーク部の内周部が軸方向に付勢される。これにより、中間ヨーク部の内周部は、軸方向へ突出する。円筒状のハウジングの外周面に帯状鋼板をらせん巻きする場合も同様にこれらの凹凸部の嵌合を利用することができる。これにより、らせん巻き行程が容易となる。ステータハウジングやロータハウジングの代わりに、周面に凹凸部を有する円筒状の治具の周面に帯状鋼板をらせん巻きしてもよい。その他、帯状鋼板のスロット部に嵌合する突起を周面に有する円筒状の治具を準備し、この治具に帯状鋼板をらせん巻きすることもできる。
1はモータである。2は回転軸である。3はステータである。33はロータである。31はステータコアである。32はステータコイルである。311はティースである。312はヨークである。321はティースコイルである。321Bはコイルエンドである。

Claims (23)

  1. 軟磁性のステータコアと、前記ステータコアに巻装されたステータコイルと、前記ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて回転する軟磁性のロータコアとを有し、
    前記ステータコアは、前記ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に延在して前記各ティースの基端部を磁気的に結合するヨーク部とを有するラジアルギャップ型回転電機において、
    前記ステータコアは、軟磁性の帯状鋼板を螺旋状に曲げることにより軸方向へ積層され、
    前記ステータコアのヨーク部の径方向内側部分は、前記ヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向へ突出する突出部を有し、
    前記ヨーク部の各ターンの前記突出部は、互いに嵌合していることを特徴とするラジアルギャップ型回転電機。
  2. 前記ロータコアは、前記ステータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数の突極部と、周方向に延在して前記各突極部の基端部を磁気的に結合するヨーク部とを有し、
    前記ロータコアは、軟磁性の帯状鋼板を螺旋状に曲げることにより軸方向へ積層され、
    前記ロータコアのヨーク部の径方向内側部分は、前記ロータコアのヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向へ突出する突出部を有し、
    前記ロータコアのヨーク部の各ターンの前記突出部は、互いに嵌合している請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  3. 前記ステータコアは、前記突出部が軸方向前側へ突出する軸方向前側部分と、前記突出部が軸方向後側へ突出する軸方向後前側部分と、前記軸方向前側部分の後部と前記軸方向後前側部分との間に形成されて前記突出部に対して軸方向に隣接する空隙部分とを有する請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  4. 前記ロータコアは、前記突出部が軸方向前側へ突出する軸方向前側部分と、前記突出部が軸方向後側へ突出する軸方向後前側部分と、前記軸方向前側部分の後部と前記軸方向後前側部分との間に形成されて前記突出部に対して軸方向に隣接する空隙部分とを有する請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  5. 前記ステータコアを構成するための前記帯状鋼板は、前記ティースと周方向重なる位置にて、前記小ギャップ側と反対側に設けられた凹凸部を有する請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  6. 前記凹凸部は、円筒状のステータハウジングの周面に設けられた凹凸部と嵌合する請求項5記載のラジアルギャップ型回転電機。
  7. 前記ロータコアを構成するための前記帯状鋼板は、前記突極部と周方向重なる位置にて、前記小ギャップ側と反対側に設けられた凹凸部を有する請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  8. 前記凹凸部は、円筒状のロータハウジングの周面に設けられた凹凸部と嵌合する請求項7記載のラジアルギャップ型回転電機。
  9. 前記ステータコイルは、線状導体からなるコイル導体を前記多数のティースに別々に集中巻きされる多数のティースコイルを接続して構成され、
    前記コイル導体は、厚さの4倍以上の幅をもつ絶縁被覆金属導体板からなるテープ状導体により構成され、
    前記テープ状導体は、前記テープ状導体の厚さ方向が前記ティースから遠ざかる方向に一致し、かつ、前記テープ状導体の幅方向が前記スロットの深さ方向にほぼ一致する姿勢で、前記ティースに集中巻きされている請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  10. 前記テープ状導体は、前記スロットの径方向深さに略等しい最大幅を有する請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  11. 前記ステータコイルは、前記ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のコイル導体により構成されるコイルエンドを有し、
    前記コイルエンドは、第N(Nは自然数)番目のターンの前記テープ状導体と、第N+1番目のターンの前記テープ状導体との間に位置して前記コイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有し、
    前記冷却領域は、前記第N番目のターンのテープ状導体と、前記第N+1番目のターンのテープ状導体から吸収した熱を外部に排出する請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  12. 前記冷却領域は、前記コイルエンドを構成する各ターンの前記テープ状導体の間にそれぞれ形成されている請求項11記載のラジアルギャップ型回転電機。
  13. 前記冷却領域は、前記コイルエンドを構成する前記テープ状導体の2つの主面の一方に隣接し、
    互いに隣接する2つの前記テープ状導体の2つの主面の他方は、互いに密着している請求項11記載のラジアルギャップ型回転電機。
  14. 前記冷却領域は、冷却流体が前記コイルエンドを略径方向に貫通する流体通路からなる請求項11記載のラジアルギャップ型回転電機。
  15. 前記冷却領域は、前記第N番目のターンのテープ状導体と、前記第N+1番目のターンのテープ状導体との間に挿入されて略径方向に延在する良熱伝導性の金属プレートにより形成されている請求項11記載のラジアルギャップ型回転電機。
  16. 前記コイルエンドの前記コイル導体は、前記スロット内の前記テープ状導体よりも径方向外側へ幅広に形成されている請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  17. 前記コイルエンドの軸方向外端面に近接する内端面をもつモータハウジングを有し、
    前記モータハウジングの内端面は、互いに周方向に隣接する2つの前記ティースコイルの間に位置して前記ステータコア側へ突出する突条を有する請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  18. 前記スロット内の前記テープ状導体の幅は、前記ティースから離れるにつれて狭くなっている請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  19. 前記テープ状導体の少なくとも内端部は、前記ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向に延在する請求項9記載のラジアルギャップ型回転電機。
  20. 前記ティースは、径方向各部の周方向幅が略等しい主部と、前記主部に嵌め込まれる軟磁性の角形筒部とを有し、
    前記角形筒部は、端部から周方向外側へ突出して前記スロットの開口部を狭窄する軟磁性の爪部とを有し、
    前記爪部は、前記角形筒部と一体に形成され、
    前記ステータコイルは、前記角形筒部に集中巻きされている請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  21. 前記角形筒部及び前記爪部の両方は、軟磁性の粉末を成形してなる軟磁性粉末成形体からなる請求項20記載のラジアルギャップ型回転電機。
  22. 前記各ティースは、前記ヨークと一体に形成され、
    奇数番目の前記ティースの先端部は、周方向両側に突出する鍔部を有し、
    偶数番目の前記ティースの先端部は、前記鍔部をもたないか又は前記奇数番目の鍔部よりも周方向突出量が小さい鍔部をもち、
    前記ステータコイルは、前記各ティースに集中巻きされたティースコイルを相ごとに接続して構成されている請求項1記載のラジアルギャップ型回転電機。
  23. 前記ステータコイルは、電気角2π/3だけ離れたU、V、W相の前記ティースコイルからなり、
    前記3相のティースコイルは、前記各ティースに(U、−V、W、−U、V、−W及びU)の順番で巻かれる請求項22記載のラジアルギャップ型回転電機。
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