JP2010081571A - ループアンテナ - Google Patents

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Abstract


【課題】軸比の良好な円偏波を放射すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制し、また、形状ばらつきが生じた場合でも、形状を簡便に調整することができるループアンテナを提供する。

【解決手段】ループ素子10における第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面において、協働して矩形形状をなし、第1のアンテナ要素11から矩形形状の外方に延在し、第3のアンテナ要素13と近接して対向する部分を有する第1の摂動素子20と、第2のアンテナ要素12から矩形形状の外方に延在し、第4のアンテナ要素14と近接して対向する部分を有する第2の摂動素子30と、を備え、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面に直交する中心軸Cについて軸対称に配設される。また、ループ素子10の内方に無給電端子60を備えてもよい。

【選択図】図1

Description

本発明は、ループアンテナに関し、特に円偏波を送受信するループアンテナに関する。
近年、車両等の移動体においては、ETC(高速道路料金課金システム)等の車両の通行情報を車外端末に送受信する通信システムや、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)や移動体向け衛星デジタル放送等といった一方向又は双方向情報提供システム等の各種システムが、導入されてきている。かかるシステムにおいては、移動体の電波環境が刻々と変化していくものであるため、反射波の影響や、アンテナの角度の相対的変化の影響等を抑制するために、円偏波が用いられるようになっており、円偏波に対応した構成のループアンテナが提案されてきている。
そこで、かかる状況を鑑み、ループアンテナの一部に分岐導体を設けたり、摂動素子を設けて、円偏波を送受信できるアンテナが提案されてきている。(特許文献1から特許文献3を参照)。
特公平3−61363号公報 特開2005−236659号公報 特開2006−186488号公報
しかしながら、特許文献1で提案される構成におけるループ導体から内方に1本の分岐導体を延在させる構成では、ループアンテナの形成時の加工歪み等により形状ばらつきが生じる傾向にあり、また、かかる形状ばらつきが生じた場合に、形状を調整することも困難な傾向にある。
また、特許文献1で提案される別の構成におけるループ導体の内部に離間した1本の分岐導体を配設させる構成では、ループ導体とそれから離間した分岐導体との相対位置のばらつきが生じる傾向にあり、また、かかる形状や相対位置のばらつきが生じた場合に、それらを調整することも困難な傾向にある。
また、特許文献2及び3で提案される構成におけるループアンテナの外部に離間して屈曲する1本の摂動素子を配設させる構成では、ループアンテナとそれから離間した摂動素子との相対位置のばらつきが生じる傾向にあり、また、かかる形状や相対位置のばらつきが生じた場合に、それらを調整することも困難な傾向にある。
本発明は、以上の検討を経てなされたもので、軸比の良好な円偏波を放射すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制し、形状ばらつきが生じた場合でも、形状を簡便に調整することができるループアンテナを提供することを目的とする。
以上の目的を達成すべく、本発明の第1の局面におけるループアンテナは、第1の方向に延在する第1のアンテナ要素と、前記第1のアンテナ要素に平行に対向して延在する第2のアンテナ要素と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する第3のアンテナ要
素と、前記第3のアンテナ要素に平行に対向して延在する第4のアンテナ要素とからなるループ素子を有し、前記第3のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素は、前記第1のアンテナ要素及び前記第2のアンテナ要素の間を各々連絡して、前記ループ素子は、前記第1の方向及び前記第2の方向で画成される平面において、協働して矩形形状をなすループアンテナであって、前記第1のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在し、前記第3のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第1の摂動素子と、前記第2のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在し、前記第4のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第2の摂動素子と、を備え、前記ループ素子、前記第1の摂動素子及び前記第2の摂動素子は、前記第1の方向及び前記第2の方向で画成される前記平面に直交する中心軸について軸対称に配設されるものである。
また、本発明のループアンテナは、かかる第1の局面に加え、前記矩形形状が、正方形であることを第2の局面とする。
また、本発明のループアンテナは、かかる第1又は第2の局面に加え、前記第1の摂動素子が、前記第1のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在する第5のアンテナ要素と、前記第5のアンテナ要素から延在し前記第3のアンテナ要素と近接して平行に対向する第6のアンテナ要素と、を有し、前記第2の摂動素子が、前記第2のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在する第7のアンテナ要素と、前記第7のアンテナ要素から延在し前記第4のアンテナ要素と近接して平行に対向する第8のアンテナ要素と、を有することを第3の局面とする。
また、本発明のループアンテナは、かかる第1から第3のいずれかの局面に加え、前記ループ素子に設けられた給電部の近傍に、更に、無給電素子が設けられることを第4の局面とする。
また、本発明のループアンテナは、かかる第4の局面に加え、前記給電部は、前記第2のアンテナ要素に設けられ、前記無給電素子は、前記第2のアンテナ要素に平行であって、前記ループ素子の内方、かつ、前記給電部の近傍に設けられた第9のアンテナ要素を含むことを第5の局面とする。
また、本発明のループアンテナは、かかる第5の局面に加え、前記無給電素子は、更に、各々前記第9のアンテナ要素に連絡する、前記第3のアンテナ要素に平行な第10のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素に平行な第11のアンテナ要素を含むことを第6の局面とする。
また、本発明のループアンテナは、かかる第1から第6のいずれかの局面に加え、前記ループ素子の前記第1のアンテナ要素、前記第2のアンテナ要素、前記第3のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素がなすループ長が、送受信の対象となる電波の所定の波長の1波長に等しいことを第7の局面とする。
また、本発明ループアンテナは、かかる第1から第7のいずれかの局面に加え、前記ループ素子、前記第1の摂動素子及び前記第2の摂動素子が、平板状であり、透明基板上に配設されることを第8の局面とする。
本発明の第1の局面における構成によれば、ループ素子における第1のアンテナ要素、第2のアンテナ要素、第3のアンテナ要素及び第4のアンテナ要素が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面において、協働して矩形形状をなし、第1のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在し、第3のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第1の摂
動素子と、第2のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在し、第4のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第2の摂動素子と、を備え、ループ素子、第1の摂動素子及び第2の摂動素子が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面に直交する中心軸について軸対称に配設されることにより、軸比の良好な円偏波を放射すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制し、形状ばらつきが生じた場合でも、形状を簡便に調整することができる。
また、本発明の第2の局面における構成によれば、ループ素子の矩形形状が正方形であることより、より確実に、軸比の良好な円偏波を発生すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制することができる。
また、本発明の第3の局面における構成によれば、第1の摂動素子が、第1のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在する第5のアンテナ要素と、第5のアンテナ要素から延在し第3のアンテナ要素と近接して平行に対向する第6のアンテナ要素と、を有し、第2の摂動素子が、第2のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在する第7のアンテナ要素と、第7のアンテナ要素から延在し第4のアンテナ要素と近接して平行に対向する第8のアンテナ要素と、を有することにより、形状ばらつきが生じた場合でも、形状をより確実かつ簡便に調整することができる。
また、本発明の第4の局面における構成によれば、ループ素子に設けられた給電部の近傍に、更に、無給電素子が設けられることにより、電圧定在波比が良好な値となり、ループアンテナから給電線に戻る反射波を抑制し得て、ループアンテナから効率よく電波を放射することができる。
また、本発明の第5の局面における構成によれば、無給電素子が、給電部が設けられた第2のアンテナ要素に平行であって、ループ素子の内方、かつ、給電部の近傍に設けられた第9のアンテナ要素を含むことにより、現実的に電圧定在波比を良好な値として得ることができる。
また、本発明の第6の局面における構成によれば、無給電素子が、各々第9のアンテナ要素に連絡する、第3のアンテナ要素に平行な第10のアンテナ要素及び第4のアンテナ要素に平行な第11のアンテナ要素を含むことにより、ループ素子のアンテナ要素に干渉することなく無給電素子の長さを増大することができ、電圧定在波比をより良好な値として得ることができる。
また、本発明の第7の局面における構成によれば、第1のアンテナ要素、第2のアンテナ要素、第3のアンテナ要素及び第4のアンテナ要素からなるループ素子のループ長が、送受信の対象となる電波の所定の波長の1波長に等しいことにより、放射する円偏波の特性やループアンテナの形状精度を維持しつつ、よりコンパクトな構成を実現できる。
また、本発明の第8の局面における構成によれば、ループ素子、第1の摂動素子及び第2の摂動素子が、平板状であり、透明基板上に配設されることにより、車両のフロントガラス等に、視認性を妨げない状態で、簡便かつ確実に装着することができる。
本発明の第1の実施形態におけるループアンテナの上面図である。 図1のA−A線による断面図である。 本実施形態におけるループアンテナの放射パターンを示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの入力インピーダンス特性を示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの摂動素子の長さを変化させた場合の軸比を示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの摂動素子のギャップを変化させた場合の軸比を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるループアンテナの上面図である。 図7のB−B線による断面図である。 本実施形態におけるループアンテナの無給電素子の長さを変化させた場合の電圧定在波比を示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの無給電素子の長さを変化させた場合の軸比を示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの摂動素子のギャップを変化させた場合の軸比を示す図である。 本実施形態におけるループアンテナの摂動素子のギャップを変化させた場合の電圧定在波比を示す図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の各実施形態におけるループアンテナにつき詳細に説明する。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系をなす。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態におけるループアンテナにつき、図1から図6を参照して、詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるループアンテナの上面図であり、図2は、図1のA−A線による断面図である。
図1及び図2に示すように、ループアンテナ1は、x−y平面上で正方形のループ形状をなすループ素子10と、ループ素子10から延在する第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30と、を備える。更に、ループ素子10には、図示を省略する通信回路及び電源回路に接続される給電部40が設けられる。かかる第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が連絡され、かつ給電部40が配された状態のループ素子10は、所定の板厚を有する単一の透明基板50上に接着剤により貼り付けられる。
なお、ループアンテナ1には、実用上充分な導電性や強度を有する金属等が用い得て、例えば、ループアンテナ1は、リン青銅製である。また、透明基板50には、実用上充分な可視光に対する透過性や強度を有する樹脂等が用い得て、例えば、透明基板50は、PET樹脂製である。また、透明基板50は、x−y平面上で、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が連絡され、かつ給電部40が配された状態のループ素子10よりも大きい矩形形状を有する。また、ループ素子10のループ形状は、原理的には、長方形等の矩形形状であればよい。
より具体的には、かかるループ素子10は、x軸に平行な方向に延在する第1のアンテナ要素11と、第1のアンテナ要素11に平行に対向して延在し、給電部40が設けられた第2のアンテナ要素12と、y軸に平行な方向に延在する第3のアンテナ要素13と、第3のアンテナ要素13に平行に対向して延在する第4のアンテナ要素14とからなる。ここで、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14は、第1のアンテナ要素11及び第2のアンテナ要素12の間を各々連絡して、ループ素子10は、x−y平面上で正方形のループ形状をなすことになる。また、第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14を、x−y平面上で1周する長さであるループ素子10のループ長4Lは、ループアンテナ1が送受信すべき電波
の周波数に対応する所定の波長の1波長分の長さと等しく設定される。また、給電部40は、第2のアンテナ要素12以外のアンテナ要素の11、13及び14のいずれかに設けることも可能である。
なお、ループ素子10における第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14の角部は、成形時の要請等から、x−y平面上でR形状を有していてもよい。
また、第1の摂動素子20は、第1のアンテナ要素11からx軸の正方向に沿ってループ素子10の正方形状の外方に延在する第5のアンテナ要素21と、第5のアンテナ要素からy軸の負方向に延在し、ループ素子10の第3のアンテナ要素13と近接して平行に対向する第6のアンテナ要素22と、を有する。更に、第2の摂動素子30は、第2のアンテナ要素12からx軸の負方向に沿ってループ素子10の正方形状の外方に延在する第7のアンテナ要素31と、第7のアンテナ要素31からy軸の正方向に延在し、ループ素子10の第4のアンテナ要素14と平行に近接して対向する第8のアンテナ要素32と、を有する。
なお、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22は、x−y平面上で長さLpを有し、かかる第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離はδである。また、第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32は、x−y平面上で長さLpを有し、かかる第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離はδである。また、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31は、成形時の要請等から、x−y平面上で、第6のアンテナ要素22及び第8のアンテナ要素32に向けて各々対応して湾曲した形状を有していてもよい。
ここに、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30は、z軸に平行な中心軸Cについて軸対称に配設されることになる。
なお、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、並びに第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32は、各々x−y平面上で同一幅のWの矩形形状を有する。また、これらの各アンテナ要素の板厚は、実用上、1(mm)から3(mm)程度のものであれば足りる。
さて、以上の構成のループアンテナ1を製造する方法においては、まず、所定の板厚を有するリン青銅製の薄板を打ち抜き加工して、ループ素子10、並びにそれに連絡する第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30を一体的に作製する。ついで、ループ素子10の第2のアンテナ要素12の一部を切断して、一対の接続端部である給電部40を形成する。ついで、かかる第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が連絡し、かつ給電部40が配された状態のループ素子10を、接着剤を介して単一の透明基板50上に貼り付ける。そして、ループ素子10に配された給電部40に、図示を省略する通信回路及び電源回路に連絡する給電線Sを接続して、ループアンテナ1を得ることになる。この際、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30は、z軸に平行な中心軸Cについて軸対称に配設されるものであるため、打ち抜き加工時においても、不要な形状の歪み等の発生が効果的に抑制され、実用上充分な加工精度を得ることができる。
なお、ループアンテナ1を製造する別の方法としては、予め、所定の板厚を有するリン青銅製の薄板を、接着剤を介して透明基板50上に貼り付けておき、かかる状態の薄板を
透明基板50を残すように打ち抜き加工して、給電部40を有するループ素子10、並びにループ素子10に連絡する第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30を一体的に作製して、ループアンテナ1を得てもよい。
次に、以上の構成のループアンテナ1における電磁波の放射特性につき、更に図3及び図4をも参照して詳細に説明する。なお、ループ素子10のループ長4Lは、Lを28.5(mm)に設定して114(mm)とし、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、並びに第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32の各々の幅Wは、0.3(mm)とし、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpは、15(mm)とし、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δは、各々1(mm)とした。
図3は、本実施形態のループアンテナにおける周波数が2.67(GHz)である電波についての放射パターンを示す図であり、図3(a)は、x−z平面における放射パターンを示し、図3(b)は、y−z平面における放射パターンを示す。なお、図3(a)及び図3(b)中で、円周方向は、放射波の半値幅の角度(°)、径方向は、軸比(db)を各々示し、かつ、実線の曲線は、右旋偏波を示し、点線の曲線は、左旋偏波を示す。また、図4は、本実施形態におけるループアンテナの入力インピーダンス特性を示す図であり、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、入力インピーダンスZ(Ω)である。なお、図4中、実線の曲線は、入力インピーダンスの実部を示し、点線の曲線は、入力インピーダンスの虚部を示す。
図3(a)及び図3(b)に示すように、z軸の正方向に右旋偏波が放出され、z軸の負方向に左旋偏波が放射されており、右旋偏波及び左旋偏波とも、周波数を2.67(GHz)としたときに、軸比が3(db)となる放射波の半値幅は、約102(°)と見積もれ、実用上充分な軸比を呈する円偏波を放射することができる。
また、図4に示すように、放射波の周波数f(GHz)が、2.59(GHz)から2.74(GHz)の範囲内において、入力インピーダンスの実部が、約250(Ω)の一定値、かつ入力インピーダンスの虚部が、約−50(Ω)の一定値と、実用上見積もれて、かかる周波数の範囲において、良好なインピーダンス特性を得ることができる。
さて、ここで、本実施形態のループアンテナ1における第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpを変化させた場合の軸比の変化特性について、更に図5をも参照して、詳細に説明する。なお、かかる場合、ループ素子10のループ長4Lは、Lを28.5(mm)に設定して114(mm)とし、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、並びに第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32の各々の幅Wは、0.3(mm)とし、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δは、各々1(mm)とした。
図5は、本実施形態におけるループアンテナ1の摂動素子の長さ、つまり第1の摂動素
子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpを変化させた場合の軸比を示す図である。なお、図5中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、軸比AR(db)であり、また、曲線L1、L2、L3及びL4は、各々、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpを、5(mm)、10(mm)、15(mm)及び20(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した軸比ARの特性を示す。
図5に示すように、曲線L3は、軸比ARが3(db)以下となる周波数帯域が、約2.62(GHz)から約2.72(GHz)の範囲内となり、良好な軸比特性を示すが、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpをより小さくした曲線L1及びL2を参照すると、長さLpを小さくするに伴い、軸比最良点は高周波数側に、相対的に大きな変化幅で移動することが分かる。一方で、長さLpをより大きくした曲線L4を参照すると、長さLpを大きくするに伴い、軸比最良点は低周波数側に、相対的に大きな変化幅で移動することが分かる。
次に、本実施形態におけるループアンテナ1における第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを変化させた場合の軸比の変化特性について、更に図6をも参照して、詳細に説明する。なお、かかる場合、ループ素子10のループ長4Lは、Lを28.5(mm)に設定して114(mm)とし、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、並びに第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32の各々の幅Wは、0.3(mm)とし、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32の各々の長さLpは、15(mm)とした。
図6は、本実施形態におけるループアンテナ1の摂動素子のギャップ、つまり第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを変化させた場合の軸比を示す図である。なお、図6中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、軸比AR(db)であり、また、曲線δ1、δ2、δ3及びδ4は、各々、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを、0.5(mm)、1(mm)、2(mm)及び3(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した軸比ARの特性を示す。
図6に示すように、曲線δ2は、軸比ARが3(db)以下となる周波数帯域につき、図5における曲線L3と同様に良好な軸比特性を示すが、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを小さくした曲線δ1を参照すると、距離δを小さくするに伴い、軸比最良点は高周波数側に、図5におけるものよりも相対的に小さな変化幅で移動することが分かる。一方で、距離δを大きくした曲線δ3及びδ4を参照すると、距離δを大きくするに伴い、軸比最良点は低周波数側に、図5におけるものよりも相対的に小さな変化幅で移動することが分かる。
ここで、以上得られた本実施形態におけるループアンテナ1の第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30の長さLp及びギャップδを変化させた場合の軸比の変化特性について考察すると、摂動素子の長さLpを変化させた場合の軸比の変化は、摂動素子のギャップδを変化させ場合の軸比の変化よりも、相対的に大きいことが理解できる。つまり、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30のギャップδが、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が配されたループ素子10の形成時にばらついたとしても、それが軸比特性に与える影響は、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30の長さLpがばらついた場合よりも小さいものと評価できる。
そこで、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30の長さLpが、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30が配されたループ素子10の形成時に相対的にばらつき易い傾向にあることも考慮して、形状的に切断のし易いアンテナ要素22及びアンテナ要素32の長さLpを、あえて予め長目に設定しておいて、適宜L3の長さに対応して適宜切断することにより、簡便に良好な軸比特性を得ることができることが分かる。一方で、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30のギャップδは、ループ素子10の形成時にばらつきが相対的に少なくて公差範囲内に納め易く、かかる公差範囲内では所望の範囲の軸比特性が得られ、かつそのギャップδの調整が、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30の長さLpの調整に比較して、形状的に困難な傾向にあることをも考慮すれば、最適な軸比特性を得るには、かかるギャップδを公差範囲内に納めてその調整を実質的に省略して、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30の長さLpの調整を主として行えばよいことが分かる。
以上の本実施形態の構成によれば、ループ素子における第1のアンテナ要素、第2のアンテナ要素、第3のアンテナ要素及び第4のアンテナ要素が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面において、協働して矩形状をなし、第1のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在し、第3のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第1の摂動素子と、第2のアンテナ要素から矩形形状の外方に延在し、第4のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第2の摂動素子と、を備え、かかるループ素子、第1の摂動素子及び第2の摂動素子が、第1の方向及び第2の方向で画成される平面に直交する中心軸について軸対称に配設されることにより、軸比の良好な円偏波を放射すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制し、また、形状ばらつきが生じた場合でも、形状を簡便に調整することができる。
また、ループ形状が正方形であることより、より確実に、軸比の良好な円偏波を発生すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制することができる。
また、第1の摂動素子が、第1のアンテナ要素からループ素子の矩形形状の外方に延在する第5のアンテナ要素と、第5のアンテナ要素から延在し第3のアンテナ要素と近接して平行に対向する第6のアンテナ要素と、を有し、第2の摂動素子が、第2のアンテナ要素からループ素子の矩形形状の外方に延在する第7のアンテナ要素と、第7のアンテナ要素から延在し第4のアンテナ要素と近接して平行に対向する第8のアンテナ要素と、を有することにより、形状ばらつきが生じた場合でも、形状をより確実かつ簡便に調整することができる。
また、ループ長が、送受信の対象となる電波の所定の波長の1波長に等しいことにより、円偏波の放射特性やループアンテナの形状精度を維持しつつ、よりコンパクトな構成を実現できる。
また、ループ素子、第1の摂動素子及び第2の摂動素子が、平板状であり、透明基板上に配設されることにより、車両のフロントガラス等に、視認性を妨げない状態で、確実に
装着することができる。
さて、ここで、ループアンテナ1の入力インピーダンスと給電部40に連絡される給電線Sのインピーダンスとは、整合していることが好ましい。そこで、以下、かかるインピーダンスの整合を図る第2の実施形態の構成につき、詳細に説明をしていく。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態におけるループアンテナにつき、更に図7から図12をも参照して、詳細に説明する。
図7は、本実施形態におけるループアンテナの上面図であり、図8は、図7のB−B線による断面図である。
図7及び図8に示すように、本実施形態のループアンテナ100は、第1の実施形態のループアンテナ1に対して、更に、無給電素子60を設けたことが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本実施形態においては、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して、適宜説明を簡略化又は省略する。
具体的には、ループアンテナ100においては、ループ素子10、第1の摂動素子20、第2の摂動素子30及び給電部40に加えて、給電部40の近傍において透明基板50上に無給電素子60が形成される。
かかる無給電素子60は、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30と同様にリン青銅製であるが、ループ素子10において給電部40が設けられた第2のアンテナ要素12に平行であって、矩形状のループ素子10の内方、かつ、給電部40の近傍に設けられた第9のアンテナ要素61を必須構成要素として有する。また、無給電素子60は、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30と同様に、接着剤を介して透明基板50上に個別に貼り付けてもよいし、透明基板50上に予め貼り付けられたリン青銅製の薄板を、透明基板50を残すように打ち抜き加工して得てもよい。
ここで、無給電素子60の長さを第2のアンテナ要素12の長さ程度以上に増大したい場合には、第9のアンテナ要素61がループ素子10における第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14に干渉しないように、第9のアンテナ要素61をy軸の正方向に折って延在させる必要があり、このように第9のアンテナ要素61を折って延在させる部分を、第3のアンテナ要素13に平行な構成要素として第10のアンテナ要素62、及び第4のアンテナ要素14に平行な構成要素として第11のアンテナ要素63と、各々呼称する。
つまり、このような場合には、第9のアンテナ要素61のx軸の正方向の端部には、y軸の正方向に向けて延在する第10のアンテナ要素62が連絡し、第9のアンテナ要素61のx軸の負方向の端部には、y軸の正方向に向けて延在する第11のアンテナ要素63が連絡する。かかる第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63は、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32に対して、各々、x軸の方向に観察して重複しないように長さを規定して延在させる必要がある。なお、第9のアンテナ要素61、第10のアンテナ要素62及びと第11のアンテナ要素63は、各々x−y平面上で同一幅のWの矩形形状を有する。また、これらの各アンテナ要素の板厚は、実用上、1(mm)から3(mm)程度のものであれば足りる。また、第9のアンテナ要素61と第10のアンテナ要素62とが連絡する角部、及び第9のアンテナ要素61と第11のアンテナ要素63とが連絡する角部は、成形時の要請等
から、各々、x−y平面上でR形状を有していてもよい。
また、無給電素子60においては、第9のアンテナ要素61におけるx軸の正方向の端部と対応するループ素子10の第3のアンテナ要素13の端部との距離は、第9のアンテナ要素61におけるx軸の負方向の端部と対応するループ素子10の第4のアンテナ要素14の端部との距離に等しい。更に、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63が設けられる場合には、第10のアンテナ要素62とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離は、第11のアンテナ要素63とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離に等しい。つまり、無給電素子60は、中心軸Cを含みy−z平面に平行な平面について対称であり、ループ素子10、第1の摂動素子20及び第2の摂動素子30に対する位置決めを簡便かつ確実に行い得る。
次に、以上の構成のループアンテナ100において、無給電素子60の長さを変化させた場合の電圧定在波比(VSWR)及び軸比の変化特性について、更に図9及び図10をも参照して、詳細に説明する。なお、かかる場合、ループ素子10のループ長4Lは、Lを28.5(mm)に設定して114(mm)とし、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32、並びに無給電素子60の第9のアンテナ要素61、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63の各々の幅Wは、0.3(mm)とし、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δは、各々1(mm)とした。また、無給電素子60の第9のアンテナ要素61とループ素子10の第2のアンテナ要素12との近接する端部間同士の距離δ’は、1.2(mm)とした。
図9は、本実施形態におけるループアンテナ100の無給電素子60の長さを変化させた場合の電圧定在波比を示す図であり、図10は、同様に無給電素子60の長さを変化させた場合の軸比を示す図である。なお、図9中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、電圧定在波比VSWRであり、また、曲線L5、L6及びL7は、各々、無給電素子60の長さを、0(mm)、27(mm)及び45(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した電圧定在波比VSWRの特性を示す。また、図10中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、軸比AR(db)であり、また、曲線L8、L9及びL10は、各々、無給電素子60の長さを、同様に0(mm)、27(mm)及び45(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した軸比ARの特性を示す。
ここで、無給電素子60の第9のアンテナ要素61の長さが0(mm)であるとは、無給電素子60自体が設けられていないことを意味する。また、無給電素子60の長さが27(mm)である場合には、無給電素子60には長さLxが27(mm)の第9のアンテナ要素61のみが設けられている。そして、その長さを超えて、無給電素子60の長さが45(mm)となる場合には、第9のアンテナ要素61が、ループ素子10における第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14に干渉しないように、第9のアンテナ要素61に加えて、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63が設けられており、第9のアンテナ要素61については、長さLxが27(mm)であって、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63については、共に長さLyが9(mm)である。
図9に示すように、曲線L5は、無給電素子60の第9のアンテナ要素61の長さが0
(mm)である場合の電圧定在波比VSWRの周波数特性を示すが、その値は、2.5(GHz)から3.0(GHz)の全周波数帯域で4以上となるような相対的に大きな値となり、ループアンテナ1の入力インピーダンスと給電線Sのインピーダンスとの間の整合性には、改善の余地が認められる。一方で、無給電素子60の第9のアンテナ要素61の長さを27(mm)とした曲線L6では、電圧定在波比VSWRが減少する傾向を示し、更に第9のアンテナ要素61の長さを45(mm)とした曲線L7では、電圧定在波比VSWRが、約2.75(GHz)から約2.87(GHz)の周波数帯域で2以下となるような相対的に小さな値を呈する特性であることが分かる。つまり、無給電素子60の長さを増加していくと、電圧定在波比VSWRを、特定の周波数帯域で2以下の良好な値に抑え得ることが理解できる。
この際、軸比ARについては、図10の曲線L8、L9及びL10に示すように、無給電素子60の長さを、同様に0(mm)、27(mm)及び45(mm)とした場合、特に、無給電素子60の長さを45(mm)とした曲線L10においては、軸比最良点が高周波側に移動する傾向にあり、軸比ARが、約2.72(GHz)から約2.78(GHz)の周波数帯域で3(db)以下となる軸比特性を示している。
しかしながら、このように無給電素子60の長さを45(mm)とした場合においては、電圧定在波比VSWRが2以下となるような良好な値を呈する周波数帯域が、約2.75(GHz)から約2.87(GHz)の周波数帯域であるのに対して、軸比ARが3(db)以下となるような良好な値を呈する周波数帯域が、約2.72(GHz)から約2.78(GHz)の周波数帯域であり、軸比ARが良好な周波数帯域も狭いし、電圧定在波比VSWRの良好な周波数帯域が、軸比ARの良好な周波数帯域の全体をカバーできてもいない。
そこで、次に、無給電素子60を設けながら、軸比ARが3(db)以下である周波数帯域を拡大し、かつ、電圧定在波比VSWRが2以下である周波数帯域が、軸比ARが3(db)以下である周波数帯域の全体をカバーする構成について、更に図11及び図12をも参照して、詳細に説明する。なお、かかる場合、ループ素子10のループ長4Lは、Lを28.5(mm)に設定して114(mm)とし、ループ素子10の第1のアンテナ要素11、第2のアンテナ要素12、第3のアンテナ要素13及び第4のアンテナ要素14、第1の摂動素子20の第5のアンテナ要素21及び第6のアンテナ要素22、第2の摂動素子30の第7のアンテナ要素31及び第8のアンテナ要素32、並びに無給電素子60の第9のアンテナ要素61、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63の各々の幅Wは、0.3(mm)とし、無給電素子60の第9のアンテナ要素61とループ素子10の第2のアンテナ要素12との近接する端部間同士の距離δ’は、1.2(mm)とした。また、無給電素子60の長さは45(mm)としており、つまり第9のアンテナ要素61については、長さLxが27(mm)であって、第10のアンテナ要素62及び第11のアンテナ要素63については、共に長さLyが9(mm)である。
図11は、本実施形態におけるループアンテナの摂動素子のギャップを変化させた場合の軸比を示す図であり、図12は、同様に摂動素子のギャップを変化させた場合の電圧定在波比を示す図である。ここで、ループアンテナの摂動素子のギャップとは、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを意味する。なお、図11中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、軸比AR(db)であり、また、曲線δ5及びδ6は、各々、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する
端部間同士の距離δを、1(mm)及び0.5(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した軸比ARの特性を示す。また、図12中、横軸は、放射波の周波数f(GHz)、及び縦軸は、電圧定在波比VSWRであり、また、曲線δ7及びδ8は、各々、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを、同様に1(mm)及び0.5(mm)とした場合の、周波数fの変化に対応した電圧定在波比VSWRの特性を示す。
図11に示すように、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを1(mm)とした曲線δ5は、図10の曲線L10に対応するものであるが、約2.72(GHz)から約2.78(GHz)の周波数帯域でのみ軸比ARが3(db)以下であるような軸比特性を示す。一方で、かかる距離δを0.5(mm)とした曲線δ6では、軸比最良点が高周波側に移動しながら、軸比ARが3(db)以下となる周波数帯域が、約2.72(GHz)から約2.85(GHz)の範囲に拡大されて、軸比帯域が約4.7%である良好な軸比特性を示していることが分かる。
また、図12に示すように、第1の摂動素子20の第6のアンテナ要素22とループ素子10の第3のアンテナ要素13との近接する端部間同士の距離δ及び第2の摂動素子30の第8のアンテナ要素32とループ素子10の第4のアンテナ要素14との近接する端部間同士の距離δを1(mm)とした曲線δ7は、図8の曲線L7に対応するものであるが、電圧定在波比VSWRが、約2.75(GHz)から約2.87(GHz)の周波数帯域で2以下となるような特性を示す。一方で、かかる距離δを0.5(mm)とした曲線δ8では、電圧定在波比VSWRが、約2.5(GHz)から2.86(GHz)の周波数帯域で2以下となるような特性を示しており、かかる周波数帯は、軸比ARが3(db)以下となる約2.72(GHz)から約2.85(GHz)の周波数帯域をカバーすることが分かる。
従って、無給電素子60の長さを増加して、電圧定在波比VSWRを2以下の良好な値に抑え得る基本的な構成に加えて、摂動素子20及び30のギャップを減小して、軸比ARが3(db)以下である周波数帯域を移動しながらより拡大し、併せて電圧定在波比VSWRである周波数帯域をより拡大することにより、電圧定在波比VSWRが2以下の良好な値となる広い周波数帯域が、軸比ARが3(db)以下の良好な値となる広い周波数帯域をカバーするように構成できることが理解できる。なお、本実施形態におけるループアンテナ100の共振周波数の値は、2.78(GHz)となって、第1の実施形態におけるループアンテナ1の共振周波数である2.67(GHz)の値から高周波側に偏位するが、例えば、更にループ素子10のループ長4Lを適宜調節する等して、ループアンテナ100の共振周波数の値を低周波側に移動自在である。
以上の本実施形態の構成によれば、第1の実施形態の構成に加えて、ループ素子に設けられた給電部の近傍に、無給電素子が設けられることにより、電圧定在波比が良好な値となり、ループアンテナから給電線に戻る反射波を抑制し得て、ループアンテナから効率よく電波を放射することができる。
また、無給電素子が、給電部が設けられた第2のアンテナ要素に平行であって、ループ素子の内方、かつ、給電部の近傍に設けられた第9のアンテナ要素を含むことにより、現実的に電圧定在波比を良好な値として得ることができる。
また、無給電素子が、各々第9のアンテナ要素に連絡する、第3のアンテナ要素に平行な第10のアンテナ要素及び第4のアンテナ要素に平行な第11のアンテナ要素を含むことにより、ループ素子のアンテナ要素に干渉することなく無給電素子の長さを増大することができ、電圧定在波比をより良好な値として得ることができる。
なお、本発明は、部材の形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明のループアンテナによれば、軸比の良好な円偏波を放射すると共に、形状ばらつきが生じることを抑制し、また、形状ばらつきが生じた場合でも、形状を簡便に調整することができ、その汎用普遍的な性格から広範に車両等の移動体に適用され得るものと期待される。
1………ループアンテナ
10……ループ素子
11……第1のアンテナ要素
12……第2のアンテナ要素
13……第3のアンテナ要素
14……第4のアンテナ要素
20……第1の摂動素子
21……第5のアンテナ要素
22……第6のアンテナ要素
30……第2の摂動素子
31……第7のアンテナ要素
32……第8のアンテナ要素
40……給電部
50……透明基板
60……無給電素子
61……第9のアンテナ要素
62……第10のアンテナ要素
63……第11のアンテナ要素

Claims (8)

  1. 第1の方向に延在する第1のアンテナ要素と、前記第1のアンテナ要素に平行に対向して延在する第2のアンテナ要素と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延在する第3のアンテナ要素と、前記第3のアンテナ要素に平行に対向して延在する第4のアンテナ要素とからなるループ素子を有し、前記第3のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素は、前記第1のアンテナ要素及び前記第2のアンテナ要素の間を各々連絡して、前記ループ素子は、前記第1の方向及び前記第2の方向で画成される平面において、協働して矩形形状をなすループアンテナであって、
    前記第1のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在し、前記第3のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第1の摂動素子と、
    前記第2のアンテナ要素から前記矩形形状の外方に延在し、前記第4のアンテナ要素と近接して対向する部分を有する第2の摂動素子と、
    を備え、
    前記ループ素子、前記第1の摂動素子及び前記第2の摂動素子は、前記第1の方向及び前記第2の方向で画成される前記平面に直交する中心軸について軸対称に配設されることを特徴とするループアンテナ。
  2. 前記矩形形状は、正方形であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  3. 前記第1の摂動素子は、前記第1のアンテナ要素の一端から前記矩形形状の外方に延在する第5のアンテナ要素と、前記第5のアンテナ要素から延在し前記第3のアンテナ要素と近接して平行に対向する第6のアンテナ要素と、を有し、前記第2の摂動素子は、前記第2のアンテナ要素の一端から前記矩形形状の外方に延在する第7のアンテナ要素と、前記第7のアンテナ要素から延在し前記第4のアンテナ要素と近接して平行に対向する第8のアンテナ要素と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載のループアンテナ。
  4. 前記ループ素子に設けられた給電部の近傍に、更に、無給電素子が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のループアンテナ。
  5. 前記給電部は、前記第2のアンテナ要素に設けられ、前記無給電素子は、前記第2のアンテナ要素に平行であって、前記ループ素子の内方、かつ、前記給電部の近傍に設けられた第9のアンテナ要素を含むことを特徴とする請求項4に記載のループアンテナ。
  6. 前記無給電素子は、更に、各々前記第9のアンテナ要素に連絡する、前記第3のアンテナ要素に平行な第10のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素に平行な第11のアンテナ要素を含むことを特徴とする請求項5に記載のループアンテナ。
  7. 前記ループ素子の前記第1のアンテナ要素、前記第2のアンテナ要素、前記第3のアンテナ要素及び前記第4のアンテナ要素がなすループ長は、送受信の対象となる電波の所定の波長の1波長に等しいことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のループアンテナ。
  8. 前記ループ素子、前記第1の摂動素子及び前記第2の摂動素子は、平板状であり、透明基板上に配設されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のループアンテナ。
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