JP2010076797A - 飲料容器用プラスチックキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップの開封に際して、スカート状側壁とTEバンドとを連結しているブリッジの破断が速やかに行われ、且つ使用者に対して明確な開封感を与え、しかも、スカート状側壁とTEバンドとの境界部分へのカッティングラインの形成も薄皮残りを生じることなく、確実に行なわれる飲料容器用プラスチックキャップを提供する。
【解決手段】頂板部1とスカート状側壁3とTEバンド5とを一体成形した後に、破断可能なブリッジ7を残してスカート状側壁3とTEバンドとの境界部にカッティングライン9を形成することにより成形されるプラスチックキャップにおいて、ブリッジ7は、4乃至12本の数で設けられ、且つ、それぞれ、1.5乃至4.0mmの幅wを有しており、スカート状側壁3の下部内面には、ブリッジ7,7間のそれぞれに、ブリッジ7よりも幅狭で且つ5本以下の数で縦リブ30が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料容器に使用されるプラスチックキャップに関するものであり、より詳細には、螺子係合により飲料容器の口部に装着され、且つスカート状側壁の下端に、複数の破断可能なブリッジを介してタンパーエビデントバンド(TEバンド)が設けられている飲料容器用プラスチックキャップに関する。
プラスチックキャップには、容器口部壁との螺子係合により装着される螺子タイプのものが飲料容器用のキャップとして広く使用されている。この種の飲料容器用キャップは、頂板部と、頂板部周縁から降下しており且つ容器口部壁の外面に形成された螺条と係合する螺条が形成されているスカート状側壁とを備えており、スカート状側壁の下端には、破断可能なブリッジを介してTEバンドが設けられており、TEバンドの内面には、容器の顎部と係合し得る係合部材が形成されている(例えば特許文献1参照)。
このような飲料容器用キャップは、容器の口部に装着された状態で開栓方向に回転することにより、螺子係合が解除されていき、スカート状側壁が上昇するが、この際、TEバンドは、その内面に形成されている係合突起が容器の顎部に係合するため、その上昇が制限される。従って、TEバンドとスカート状側壁とを連結しているブリッジが破断し、スカート状側壁のみが上昇して容器口部から取り除かれ、TEバンドは切り離されて容器側に残ることとなり、一般の消費者は、TEバンドがスカート状側壁から切り離されているという事実から、キャップが開封されたという事実を認識することができ、このようにして容器内容物の品質保証機能やイタズラ防止機能が発現するのである。
特開2006−193214
ところで、上記のような飲料容器用キャップでは、キャップを開封する際に、TEバンドが容器の顎部と係合した状態のままブリッジが伸びてしまって速やかに破断せず、この結果、ブリッジが破断していないにもかかわらず、キャップと容器口部との密封が解除されてしまうことがあり、容器内容物の品質保証機能の点で、その改善が求められている。また、ブリッジが伸びてしまうため、使用者に開封感を与えないという点でも改善が求められている。
上記のような問題を解決するためには、TEバンドとスカート状側壁を連結しているブリッジを太くすることにより、ブリッジが伸びることなく、直ちに破断するようにすればよいが、この場合には、ブリッジの数を少なくしなければならない。太いブリッジが多数設けられていると、ブリッジの破断が困難となり、開栓性が損なわれてしまうからである。
しかるに、ブリッジを太くして、その本数を少なくすると、成形性の点で問題を生じることが判った。即ち、上述した飲料容器用キャップは、頂板部とスカート状側壁とTEバンドとを一体成形した後に、ブリッジを残してスカート状側壁とTEバンドとの間にカッティングラインを形成することにより成形される。カッティングラインの成形は、キャップ内に挿入されたキャップ保持具によりキャップを保持しながら、外面側からスカート状側壁とTEバンドとの境界部分にカッターを差し込んでカッティングを行なうことにより行なわれる。この場合において、ブリッジの本数が少ないと、隣り合うブリッジ間の間隔が大きく、この部分では、スカート状側壁の内面がキャップ保持具と非接触の状態にある。この結果、カッターを差し込んだ際、スカート状側壁の下端部分のブリッジ間の部分がキャップ保持具側に傾倒してしまい、本来、カッターにより完全に切断されてカッティングラインとなる部分に薄皮が残ってしまうという問題を生じるのである。カッターが挿入される深さは一定に設定されているためである。
また、最近では、キャップの洗浄性を高めるために、スカート状側壁内面の下端部分であって、ブリッジ間の部分を、下方にいくにしたがって大径となるような傾斜面とすることがある。即ち、スカート状側壁の上方部分には、洗浄液を導入するための微細なスリットが設けられており、容器口部にキャップが装着された状態で、水等の洗浄液のシャワーによりキャップ内に上記スリットから導入し、キャップの底部からキャップ内に導入された洗浄液を排出することにより、キャップ内の洗浄が行われるようになっている。この場合、上記のような傾斜面が形成されていると、キャップのスカート状側壁下端内面と容器口部の顎部との隙間を大きく取ることができ、キャップ内に導入された洗浄液がキャップ内に残存せず、速やかに下方に流れ落ちて排出されることとなる。
しかるに、上記のような傾斜面を形成して洗浄性を高めた場合には、上述したカッティングに際しての薄皮残りが一層生じ易くなっている。即ち、スカート状側壁内面の下端部分のブリッジ間が傾斜面となっているため、カッティングに際して、この部分がよりキャップ保持具側に傾倒し易くなっているためである。
従って、本発明の目的は、キャップの開封に際して、スカート状側壁とTEバンドとを連結しているブリッジの破断が速やかに行われ、且つ使用者に対して明確な開封感を与え、しかも、スカート状側壁とTEバンドとの境界部分へのカッティングラインの形成も薄皮残りを生じることなく、確実に行なうことができる飲料容器用プラスチックキャップを提供することにある。
本発明によれば、頂板部と、頂板部周縁から降下しており且つ容器口部壁の外面に形成された螺条と係合する螺条が形成されているスカート状側壁と、該スカート状側壁の下端に位置するタンパーエビデントバンドとを有しており、該スカート状側壁とタンパーエビデントバンドとは、該スカート状側壁の内面からタンパーエビデントバンドの内面にかけて延びている複数の破断可能なブリッジにより連結されており、該頂板部とスカート状側壁とタンパーエビデントバンドとを一体成形した後に、少なくとも該ブリッジの一部を残してスカート状側壁とタンパーエビデントバンドとの間にカッティングラインを形成することにより成形されるプラスチックキャップにおいて、
前記ブリッジは、4乃至12本の数で設けられ、且つ、それぞれ、1.5乃至4.0mmの幅wを有しており、
前記スカート状側壁の下部内面には、隣り合う前記ブリッジ間のそれぞれに、前記カッティングラインの形成に際して使用されるキャップ保持具に該スカート状側壁を支持するための縦方向リブが、該ブリッジよりも幅狭で且つ5本以下の数で形成されていることを特徴とする飲料容器用プラスチックキャップが提供される。
本発明においては、
(1)前記ブリッジ間の縦リブの少なくとも1本が、前記カッティングラインを超えて前記タンパーエビデントバンド(TEバンド)の内面まで延びていること、
(2)前記スカート状側壁の上方部分には、洗浄液導入用のスリットが形成されており、前記スカート状側壁の下部内面の隣り合う前記ブリッジ間の部分は、下方にいくにしたがって大径となるような傾斜面となっていること、
が好ましい。
本発明のキャップでは、スカート状側壁とTEバンドとを連結しているブリッジの幅Wが従来公知のキャップに比して太く設定され、さらにその本数も、隣り合うブリッジ間の間隔が該ブリッジの破断を阻害しないような範囲となるように設定されている。このため、容器口部に装着されたキャップを開栓方向に回転して開封を行ったとき、ブリッジが伸びることなく、速やかに破断する。このため、密封破壊が生じる前にブリッジが確実に破断する。従って、本発明のキャップは、優れたタンパーエビデント性を示す。また、ブリッジが一気に破断するため、使用者に開封感を与える。
また、本発明では、スカート状側壁の下部内面のブリッジ間に縦リブが形成されており、一体成形後におけるカッティングラインの成形は、該縦リブがキャップ保持具に接触するようにキャップを保持した状態で、スカート状側壁とTEバンドとの境界部にカッターを差し込むことにより行われる。従って、スカート状側壁の下部のブリッジ間部分が内倒れ(キャップ保持具側への傾倒)することがなく、この結果、カッティングラインでの薄皮残りが有効に防止される。
さらに、上記の縦リブは、その幅がブリッジよりも小幅であり、しかもブリッジ間に設けられる縦リブの本数も制限されているため、この縦リブによって洗浄液の流れが阻害されることがなく、従って、キャップの洗浄性は損なわれない。特に、スカート状側壁の下部内面のブリッジ間を傾斜面とした場合には、洗浄液の流れがスムーズとなり、洗浄性が向上する半面、カッティングラインを成形する際に、この傾斜面が内倒れし易くなり、薄皮残りが生じやすいが、本発明では、このような傾斜面を形成して洗浄性を高めた場合にも薄皮残りを有効に防止することができ、優れたカッティング加工性を有している。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のキャップの半断面半側面図であり、
図2は、図1のキャップのA−A断面を示す図であり、
図3は、図1のキャップを容器口部と共に示す一部断面側面図であり、
図4は、カッティングラインの成形に際しての薄皮残りを説明するための説明図であり、図4(a)は、カッティングライン成形時のキャップのカッティング部分をカッターと共に示す側断面図であり、(b)は、図4(a)のB−B断面を示す図であり、
図5は、図1のキャップについて、カッティングライン成形時のキャップのカッティング部分をカッターと共に示す側断面図(図5(a))及び図5(a)のC−C断面を示す図(図5(b))であり、
図6は、本発明の他の例のキャップについての半断面半側面図である。
図1乃至図3を参照して、本発明の飲料容器用プラスチックキャップは、頂板部1と、頂板部1の周縁部から垂下しているスカート状側壁3と、スカート状側壁3の下端に位置するタンパーエビデントバンド(TEバンド)5とから成っており、例えば、低−、中−または高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ABS樹脂などの各種の熱可塑性プラスチックから形成されている。
上記のようなキャップは、上記の熱可塑性プラスチックを用いての射出成形、圧縮成形等の成形手段により、頂板部1とスカート状側壁3とTEバンド5とを一体に成形し、成形後にカッティング加工により、複数本の破断可能なブリッジ7を残すようにしてカッティングライン9を形成することにより製造される。即ち、図1から理解されるように、ブリッジ7は、スカート状側壁3の下部内面からTEバンド5の上部内面にカッティングラインを跨いで延びている。
頂板部1の内面には、スカート状側壁3とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング10が形成されている。また、このインナーリング10の外側には、インナーリングよりも背の低いアウターリング11が設けられている。アウターリング11の内面の付け根部分には、内方に突出し且つフラットな面を有する基部13が形成されており、さらにインナーリング10の外側付け根部には環状の溝15が形成されている。
一方、スカート状側壁3の内面には、螺条(雌螺子)17が形成されており、この螺条17には、図1に示されているように、適当な間隔で補助螺条17aが形成されている。この補助螺条17aは螺条17より幅が狭く高さが低く形成されている。これは容器の内圧が異常に高くなったときのガス抜き通路を形成すると共に洗浄液を螺条の螺旋方向に流すための流路としても作用する。
また、TEバンド5の内面には、適当な間隔で上向きのフラップ片20が設けられている。
また、図3に示されているように、上記キャップが締結される容器の口部壁50の外面には、スカート状側壁3に設けられている螺条(雌螺子)17と螺子係合する螺条(雄螺子)51が設けられており、さらに、螺条51の下側には顎部53が形成されている。
即ち、上記のキャップは、容器口部壁50に被せられ、閉栓方向に回転すると、螺条17と螺条51との螺子係合により締結され、容器口部壁50の上端部分が、インナーリング10とアウターリング11との間の空間に侵入し、インナーリング10の外面が容器口部壁50の内面に密着することによりシールが確保される。また、アウターリング11の内面は、容器口部壁50の外面の上端部分に密着しており、このため、キャップの閉栓或いは開栓に際して、インナーリング10とアウターリング11とは同心円状に回転することとなり、インナーリング10と容器口部壁50との密着(即ちシール性)が有効に保持される。即ち、閉栓状態においては、安定にシール性を確保することができ、開栓に際しては、キャップの回転により直ちにシール破壊が生じることはなく、ある程度回転した後にシール破壊を生じることになり、以下に述べるTEバンド5の機能を十分に発揮させることができる(ブリッジの破断に先立ってのシール破壊を防止するようにすることができる)。
尚、上記のような構造のキャップにおいて、環状の溝15が設けられていることにより、閉栓の際にインナーリング10が径方向内方に動き易くなっている。この結果、閉栓トルクを下げることができるようになっている。
TEバンド5は、いわゆるタンパーエビデント(開封履歴証明)機能を有するものであり、いたずら防止や内容物の品質保証などのために利用される。即ち、容器口部壁50に締結されているキャップを開栓方向に回転すると、該キャップは容器口部壁50に沿って上昇するが、その上昇に伴って、TEバンド5の内面に設けられているフラップ片20が、容器口部壁50の外面に形成されている顎部53の下面に係止し、従って、TEバンド5の上昇は制限される。この結果、キャップの開栓方向への回転を続けていくと、TEバンド5を連結しているブリッジ7が破断し、TEバンド5がキャップから引き剥がされることとなる。即ち、TEバンド5が引き剥がされているキャップは、開封済みのものであること或いは既にシール破壊が生じたものであることを示し、一般の需要者は、開封履歴を認識することができるのである。
また、スカート状側壁3の上部には、周方向に延びている洗浄用のスリット21が、周方向に間隔を置いて複数個設けられており、キャップの上方からシャワーなどによる加熱された洗浄液の吹き付けにより、容器口部壁50に締結されているキャップの内部に洗浄液が導入され、容器口部壁50の外面及びキャップの内面の洗浄が行なわれることとなる。
即ち、内容液が充填されている容器では、その口部壁50の外面には、内容液がこぼれ出て付着してしまっていることがあり、このような容器にキャップを締結すると、キャップのスカート状側壁3の内面との間、特に螺条17,51間に付着した内容液が存在していると、例えば糖分を含有した内容液の場合、シュガーセメントなどの生成により、開栓が困難となってしまうこともある。特に、最近では、容器内にヘッドスペースを残さないように内容液を多量に充填する傾向があるため、キャップ締結時に内容液がこぼれてしまい、このような内容液の付着を生じ易い。従って、上記のような洗浄用のスリット21を設け、キャップが締結された状態で上方から加熱された洗浄液(例えばシャワー温水)をキャップに吹き付け、洗浄用のスリット21からキャップの内部(容器口部壁50とスカート状側壁3との間)に洗浄液を流し込み、付着している内容液を洗い流すわけである。
上述したキャップでは、洗浄性を高めるために、スカート状側壁3の下部内面のブリッジ7,7間の部分が裾広がり(即ち、下方にいくにしたがい大径となっている)の傾斜面25となっている(図1参照)。即ち、このような傾斜面25を形成することにより、上方から落下してくる洗浄液を速やかに下方に案内し、キャップの下部から排出することができる。例えば、このような傾斜面25が形成されていない場合には、ブリッジ7,7間のスカート状側壁3の下部内面と容器口部の顎部53との狭くなった部分で洗浄液が滞留したり、カッティングライン9の部分に洗浄液が付着残留し易くなるが、傾斜面25の形成により、このような洗浄液の残留を有効に防止し、洗浄性を高めることが可能となる。
上述したキャップは、飲料用容器に適用されるものであり、飲料容器の口部に応じた大きさを有するものであり、その内径(頂板部内径D)は、一般に、22乃至40mm程度に設定されている。
このような本発明のキャップにおいて、カッティングライン9を跨いで延びており、スカート状側壁3とTEバンド5とを連結しているブリッジ7は、一定の間隔で周方向に均等に分布して設けられているが、その幅wが1.5乃至4.0mm、特に2.0乃至2.5mmの範囲に設定され、その数が4乃至12本、特に6乃至10本に設定されていることが重要である。即ち、従来公知のキャップの仕様と比較すると、このブリッジ7の幅wは、相対的に大きく、ブリッジ7の本数は相対的に少なく、ブリッジ7の幅w及び本数をこのような範囲に設定することにより、キャップの開封を行ったとき、ブリッジ7が伸張せず、速やかに破断するため、密封破壊が生じる前にブリッジが確実に破断する。従って、本発明のキャップは、優れたタンパーエビデント性を示す。また、ブリッジが伸びないため、一気に破断されることとなり、使用者に開封感を与えるという利点が達成される。
尚、図1〜3のキャップでは、8本のブリッジ7が設けられている(図2参照)。
例えば、ブリッジ7の幅7が上記範囲よりも小さく設定されている場合には、キャップの開封に際してブリッジ7が伸びてしまうため、ブリッジ7の破断が密封破壊後に生じてしまったり、使用者にキャップの開封感を与えることもない。また、ブリッジ7の幅wが上記範囲よりも大きく設定されている場合には、ブリッジ7が破断せず、キャップの開封自体が困難となってしまう。さらに、ブリッジ7の幅wが上記範囲内であったとしても、その本数が上記範囲よりも多い場合には、キャップの開封時にブリッジ7が破断し難くなり、キャップの開封が困難となり、その本数が上記範囲よりも少ない場合には、後述するように、カッティングラインの成形性が不満足となってしまう。
本発明においては、上記のようにブリッジ7の幅w及び本数を上記範囲に設定すると共に、スカート状側壁3の下部内面のブリッジ7,7間に、ブリッジ7よりも幅狭の縦リブ30を設けることも重要である。即ち、このような縦リブ30を設けることにより、カッティングライン9の成形性が高められ、薄皮残りを生じることなく、カッティングライン9を形成することが可能となる。
この薄皮残りの現象を説明する図4を参照されたい。図4は、上記のような縦リブ30が設けられていないキャップについて、カッティング加工を行うときのカッティング部を拡大して示す側断面図及びB−B断面を示す図である。
即ち、カッティングライン9は、前述した頂板部1、スカート状側壁3及びTEバンド5を射出成形等により一体に成形した後、キャップ保持具33を成形されたキャップ内に挿入してキャップを保持した状態で、スカート状側壁3とTEバンド5との間の境界部分にカッター35を差し込んで、ブリッジ7の一部を残すようにして切断することにより成形される。しかるに、本発明においては、上述したようにブリッジ7の幅wが大きく設定されていることに関連して、その本数が少なく設定されているため、ブリッジ7,7間の間隔が大きく設定されている。このため、図4に示されているように、ブリッジ7,7間に縦リブ30が形成されていない場合には、このブリッジ7,7間の面がキャップ保持具33と非接触の状態となっており、この結果、スカート状側壁3の下部がブリッジ7,7間で内倒れ(キャップ保持具33側への傾倒)してしまい、カッター35による切断が不十分となり、薄皮残りが生じてしまうのである。この薄皮部分は、図4(b)において、Xで示されている。即ち、カッティングに際して、カッター35の侵入度は一定の値に設定されているため、スカート状側壁3の下部で内倒れが生じてしまうと、この部分を完全に切断することができず、薄皮部分Xが残ってしまうのである。しかも、洗浄性を高めるために、ブリッジ7,7間の面が前述した傾斜面25となっている場合には、この部分での内倒れを生じ易く、このような薄皮残りが極めて発生し易くなっている。
しかるに、本発明にしたがって、スカート状側壁3の下部内面のブリッジ7,7間のそれぞれに、縦リブ30を設けている場合には、図5(a)及び(b)に示されているように、カッター35を差し込んでカッティング加工を行うときに、この縦リブ30がキャップ保持具33に接触して保持されることとなり、この結果、ブリッジ7,7間でのスカート状側壁3の内倒れが有効に防止され、薄皮残りを生じることなく、確実にカッティングライン9を成形することが可能となるのである。
本発明において、上述した縦リブ30は、スカート状側壁3とTEバンド5とを連結するためのものではなく、カッティング加工に際して、ブリッジ11,11間でのスカート状側壁3の内倒れを防止し得る程度にキャップ保持具33に接触すればよく、従って、縦リブ30はブリッジ7に比して幅狭でよく、例えば、その幅dは0.4乃至1.0mm程度の大きさでよい。
また、縦リブ30は、隣り合うブリッジ7,7間のそれぞれに設けられるが、その数は、それぞれ、5本以下であることが必要である。即ち、この範囲内であれば、内倒れは有効に防止され、これよりも多数の縦リブ30を設けたとしても、格別の利点はなく、むしろ、不要な樹脂の量が増大し、コスト高を招いてしまい、省資源の観点からも不適当であり、さらには、縦リブ30が多くなるほど、キャップ内に導入された洗浄液の滞留を生じ易くなり、洗浄性が低下してしまう。例えば、傾斜面25が形成されているキャップでは、傾斜面25の案内効果が縦リブ30により阻害されてしまうため、洗浄性が大きく低下してしまう。尚、その幅dを1.0mmよりも大きく設定している場合にも同様の理由から好ましくない。
尚、ブリッジ7の本数が、前述した範囲よりも少なく設定されている場合には、隣り合うブリッジ7,7間の間隔が大きくなってしまうため、薄皮残りが生じないようにするためには、ブリッジ7,7間の縦リブ30の数を上記範囲よりも多く設定することが必要となる。即ち、ブリッジ7の本数が少ないと、カッティングラインの加工性が不満足となってしまうことが理解されよう。
本発明において、上述した縦リブ30の隣り合うブリッジ7,7間での本数は、上記の範囲内で、ブリッジ7,7間の間隔に応じてカッティングラインの成形に際して薄皮残りが生じないような本数に設定され、例えば、1本でもよいし、2本以上とすることもできる。例えば、図1〜3のキャップでは、隣り合うブリッジ7,7間に、それぞれ2本の縦リブ30が形成されている。
また、上記の説明から理解されるように、縦リブ30は、スカート状側壁3とTEバンド5とを連結するためのものではないため、基本的には、図1に示されているように、スカート上側壁3の下部内面に形成されるものであり、カッティングライン9を跨いで延びているものではない。しかしながら、縦リブ30は、ブリッジ7に比して幅狭に形成されることから、縦リブ30を、スカート状側壁3の下部内面からカッティングライン9を跨いでTEバンド5の上部内面にまで形成することも可能である。但し、この場合には、開栓性に影響を与えないように、縦リブ30の幅dをかなり狭く、例えば1.0mm以下とするのがよい。特に、隣り合うブリッジ7,7間の間隔が大きい場合には、カッティングに際して、この部分でのスカート状側壁3の内倒れを生じやすいため、ブリッジ7,7間に縦リブ30を複数形成し、このうちの少なくとも1本を、カッティングライン9を跨いで形成することにより、内倒れ防止効果をさらに高め、薄皮残りを一層確実に防止することができる。
このようなキャップの例は、図6に示されている。
即ち、図6に示されているキャップは、縦リブ30の形態を除けば、他の部分は、図1〜図3のキャップと全く同様である。
図6のキャップでは、隣り合うブリッジ7,7間に、3本の縦リブ30が形成されているが、このうちの1本は(図6中、30aで示されている)は、カッティングライン9を跨いで、スカート状側壁3の下部内面からTEバンド5の上部内面にまで延びている。このような縦リブ30aは、カッティングに際して、キャップ保持具33との接触面積が大きいため、ブリッジ7,7間でのスカート状側壁3の内倒れ防止効果が大きく、従って、このような縦リブ30aの形成により、隣り合うブリッジ7,7間の間隔が大きい場合にも、スカート状側壁3の内倒れを効果的に抑制し、薄皮残りを確実に防止することができる。
上述したように、本発明のキャップは、TE性に優れ、キャップの開封に際して、使用者にキャップの開封感を与えるばかりか、洗浄性も良好であり、さらにはカッティングラインの加工性も優れており、薄皮残りを生じることなく、カッティングラインを成形することができる。
本発明のキャップの半断面半側面図。 図1のキャップのA−A断面を示す図。 図1のキャップを容器口部と共に示す一部断面側面図。 カッティングラインの成形に際しての薄皮残りを説明するための説明図であり、図4(a)は、カッティングライン成形時のキャップのカッティング部分をカッターと共に示す側断面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B断面を示す図。 図1のキャップについて、カッティングライン成形時のキャップのカッティング部分をカッターと共に示す側断面図(図5(a))及び図5(a)のC−C断面を示す図。 本発明の他の例のキャップについての半断面半側面図。
符号の説明
1:頂板部
3:スカート状側壁
5:タンパーエビデントバンド
7:ブリッジ
9:カッティングライン
21:洗浄用スリット
30:縦リブ

Claims (3)

  1. 頂板部と、頂板部周縁から降下しており且つ容器口部壁の外面に形成された螺条と係合する螺条が形成されているスカート状側壁と、該スカート状側壁の下端に位置するタンパーエビデントバンドとを有しており、該スカート状側壁とタンパーエビデントバンドとは、該スカート状側壁の内面からタンパーエビデントバンドの内面にかけて延びている複数の破断可能なブリッジにより連結されており、該頂板部とスカート状側壁とタンパーエビデントバンドとを一体成形した後に、少なくとも該ブリッジの一部を残してスカート状側壁とタンパーエビデントバンドとの間にカッティングラインを形成することにより成形されるプラスチックキャップにおいて、
    前記ブリッジは、4乃至12本の数で設けられ、且つ、それぞれ、1.5乃至4.0mmの幅wを有しており、
    前記スカート状側壁の下部内面には、隣り合う前記ブリッジ間のそれぞれに、前記カッティングラインの形成に際して使用されるキャップ保持具に該スカート状側壁を支持するための縦方向リブが、該ブリッジよりも幅狭で且つ5本以下の数で形成されていることを特徴とする飲料容器用プラスチックキャップ。
  2. 前記ブリッジ間の縦リブの少なくとも1本が、前記カッティングラインを超えて前記タンパーエビデントバンドの内面まで延びている請求項1に記載の飲料容器用プラスチックキャップ。
  3. 前記スカート状側壁の上方部分には、洗浄液導入用のスリットが形成されており、前記スカート状側壁の下部内面の隣り合う前記ブリッジ間の部分は、下方にいくにしたがって大径となるような傾斜面となっている請求項1または2に記載の飲料容器用プラスチックキャップ。
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JP2014221645A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 日本山村硝子株式会社 樹脂製キャップ
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JPH0858817A (ja) * 1994-08-22 1996-03-05 Japan Crown Cork Co Ltd 容器と蓋との組合せ

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