JP2010074977A - コアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法およびコアレスリニアモータ電機子並びにコアレスリニアモータ、テーブル送り装置 - Google Patents

コアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法およびコアレスリニアモータ電機子並びにコアレスリニアモータ、テーブル送り装置 Download PDF

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建丞 秋吉
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Abstract

【課題】 電機子巻線のコイルと該コイルを取付ける取付台間の絶縁距離を確保しつつ、電機子巻線の温度上昇を低減させることができると共に、成形性を確保し、高品質な電機子の樹脂モールドが得られるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法およびコアレスリニアモータ電機子並びにコアレスリニアモータ、テーブル送り装置を提供する
【解決手段】 コアレスリニアモータ電機子において、電機子取付台8の凹部8aと電機子巻線7のコイル群の上辺11との隙間に第1の樹脂モールド20を充填してあり、電機子取付台8の凹部8aにおける下面と電機子巻線7の周囲を覆うように第1の樹脂モールド20の熱伝導率より小さい第2の樹脂モールド21を充填してあり、電機子取付台8と電機子巻線7とを一体的に成形してある点である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造装置や工作機の分野で、推力リプルや低発熱が要求される一定速送り用や高精度位置決め用のテーブル送り装置などに使用されると共に、その直動機構の駆動用に好適なコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法およびコアレスリニアモータ電機子並びにコアレスリニアモータ、テーブル送り装置に関するものである。
従来、半導体製造装置や工作機の分野で、推力リプルや低発熱が要求される一定速送り用や高精度位置決め用のテーブル送り装置などに使用されると共に、その直動機構の駆動用に好適なコアレスリニアモータとしては、例えば、特許文献1および特許文献2に開示されるものがある。図4は特許文献1および特許文献2に開示されると共に、従来技術と後述の本発明に共通な一般のコアレスリニアモータの全体斜視図であって、固定子と可動子のみを示したものである。
図5は第1従来技術を示す可動子の進行方向から見たコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。
図5において、1はコアレスリニアモータ、2は固定子、3は永久磁石、4はバックヨーク、5はヨーク支持台、6は可動子、7は電機子巻線、8は電機子取付台、9はコイル、10は巻線固定板、11はコイル上辺、12はコイル下辺、13はリード線、14は樹脂モールドである。
コアレスリニアモータ1における固定子2は、左右両側に配置された2つのバックヨーク4と、該バックヨーク4の可動子の進行方向(紙面に垂直方向)に沿って交互に極性が異極となるように配置され、かつ、該2つのバックヨーク4に対面する側の極性が異極となるように配置された永久磁石3と、該2つのバックヨーク4の一方端部を固定支持するヨーク支持台5から構成されている。
また、可動子6は、2つのバックヨーク4の内側に永久磁石3と磁気的空隙を介して配置されると共に複数個のコイル9から構成される電機子巻線7と、該電機子巻線7を構成する左右のコイル9を間に挟むように固定すると共に非磁性の金属や樹脂からなる巻線固定板10と、該巻線固定板10に固定された電機子巻線7を可動子に取付けるための断面が凹形状の電機子取付台8から構成されている。電機子取付台8は、負荷となるテーブル等に取り付けられるため、強度が確保されるアルミ等の金属部材で構成される。
ここで、コイルの上側にあたるコイル上辺11は、電機子取付台8の凹部8a内に挿入されている。またコイルの下側にあたるコイル下辺12にてコイル9間は結線され、その先ではリード線13と結線されている。また、コイル9間を結線するためのスペースとリード線13のスペースは、前記コイルの下側にあたるコイル下辺の近傍に設けられている。また、コイル9間や電機子巻線7と電機子取付台8の凹内部は樹脂モールド14によって覆われ、電機子巻線7と電機子取付台8が一体となって可動子6が構成されている。
以上のように構成された固定子2と可動子6は、図示しないリニアガイド等の支持機構によって、その進行方向に移動自在となっている。この場合、コイル9間同士やリード線13との結線が行われるためのスペースがコイル下辺12に設けられているため、主な放熱経路であるコイル上辺11と電機子取付台8の凹部8aの間隔を近接させることができ、コイル9で発生した熱が電機子取付台8へと逃げやすくしている。その結果、コイル9の温度上昇が低減できるようになっている。
次に、従来のコアレスリニアモータの可動子を構成する電機子の樹脂モールド方法について、図3、図4を用いて説明する。
図6は第1従来技術に示したリニアモータの電機子巻線と電機子取付台を成形金型に設置した状態の正断面図、図7は図6を矢視A方向から見た側面図で、電機子取付台を除く部分(ゲート、樹脂オーバーフロー口、電機子巻線)を透視したものとなっている。
図6、図7において、15は成形金型、15aは上型、15bは下型、16はゲート、17は樹脂オーバーフロー口である。
電機子巻線7は電機子取付台8の凹部8aに接着などの手法で固定して成形金型15を構成する下型15bに取り付ける。次に、同じく成形金型15を構成する上型15aを取り付けて型締めし、図示しない注型装置に設置する。注型装置のヒータにより成形金型15を加温後、図示しない脱泡した樹脂モールド14をゲート16から流し込む。ゲート16から流し込まれた樹脂モールド14は、コイル9の隙間やコイル間、また電機子取付台8の凹部8aを覆いながら最終的にオーバーフロー口17まで到達する。その後、所定時間加温して樹脂モールド14を硬化させた後、脱型して樹脂モールドした可動子6を得る。
図8は第2従来技術を示す可動子の進行方向から見たコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。なお、固定子の構造は前述の第1従来技術と同じであるので説明を省略する。
可動子6は、結線をパターン化したプリント基板18と、該プリント基板18の左右にコイル9を配置した電機子巻線7と、これを固定する断面が凹形状の電機子取付台8から構成されている。ここで、プリント基板18は第1従来技術で述べた巻線固定板と同等の機能を有するものである。コイルの上側にあたるコイル上辺11は、電機子取付台8の凹部8a内に挿入されている。また、電機子巻線7と電機子取付台8の凹内部は樹脂モールド14によって覆われ、電機子巻線7と電機子取付台8が一体となって可動子6が構成されている。この場合、結線をパターン化したプリント基板18を使用しているので結線やリード線13のためのスペースが必要無く、よってコイル上辺11と電機子取付台8の凹部8aを近接させることができ、コイル9で発生した熱が電機子取付台8へと逃げやすくなっている。その結果、コイル9の温度上昇が低減できるようになっている。
また、図9は第2従来技術に示したリニアモータの電機子巻線と電機子取付台を成形金型に設置した状態の側面図で、電機子取付台を除く部分(ゲート、樹脂オーバーフロー口、電機子巻線)を透視したものとなっている。
図9において、15は成形金型、16はゲート、17は樹脂オーバーフロー口である。可動子6の樹脂モールド方法は、先の例と同じであるので省略する。
特許第3870413号 特許第3550678号
しかしながら、従来技術では次のような問題があった。
(1)さらなる電機子巻線のコイル温度低減化には、主な放熱経路であるコイル上辺と電機子取付台の間隔を縮める方法があるが、絶縁を確保するためには限界がある。
(2)また、樹脂モールドの熱伝導率を上げる方法があるが。成形性が悪化し、電機子取付台の凹部などの狭い隙間に樹脂モールドを確実に充填することが難しくなる。よって樹脂モールドの熱伝導率は1W/mK前後が限界である。
(3)樹脂モールドする電機子巻線は長物であり、また薄肉注型が必要であり、さらにコイルの隙間や電機子取付台の凹部など狭く複雑な空間が存在するため、樹脂モールドを一度に隅々まで充填する事が難しい。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、電機子巻線のコイルと該コイルを取付ける電機子取付台間の絶縁距離を確保しつつ、電機子巻線の温度上昇を低減させることができると共に、成形性を確保し、高品質な電機子の樹脂モールドが得られるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法およびコアレスリニアモータ電機子並びにコアレスリニアモータ、テーブル送り装置を提供することを目的とするものである。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、巻線固定板と、前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、を具備してなるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法において、前記電機子巻線を配設した巻線固定板を前記電機子取付台の凹部内に挿入し、前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間に第1の樹脂モールドを充填した後、硬化させ、前記電機子取付台の凹部内に前記第1の樹脂モールドにより固着してなる前記電機子巻線および前記巻線固定板を成形金型にセットし、前記成形金型にセットされた前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填し、前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、巻線固定板と、前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、を具備してなるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法において、前記電機子取付台の凹部内に第1の樹脂モールドを充填し、前記電機子巻線を配設した巻線固定板を前記電機子取付台の凹部内に挿入すると共に、前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間を前記第1の樹脂モールドで覆うように硬化させ、前記電機子取付台の凹部内に前記第1の樹脂モールドにより固着してなる前記電機子巻線および前記巻線固定板を成形金型にセットし、前記成形金型にセットされた前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填し、前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形することを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法において、前記第1の樹脂モールドの熱伝導率λ1は、2W/mK<λ1≦5W/mKであり、前記第2の樹脂モールドの熱伝導率λ2は、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKであることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、巻線固定板と、前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、を具備してなるコアレスリニアモータ電機子において、前記電機子巻線を配設した巻線固定板は前記電機子取付台の凹部内に挿入してあり、前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間に第1の樹脂モールドを充填してあり、前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填してあり、前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形してあることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4記載のコアレスリニアモータ電機子において、前記第1の樹脂モールドの熱伝導率λ1は、2W/mK<λ1≦5W/mKであり、前記第2の樹脂モールドの熱伝導率λ2は、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKであることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の電機子と、前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に平板状のバックヨークに交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたコアレスリニアモータとしたことを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のコアレスリニアモータを直動機構の駆動源として用いたテーブル送り装置としたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によると、主な放熱経路である電機子巻線のコイルと電機子取付台の凹部との間に後述の第2の樹脂モールドよりも熱伝導率の高い第1の樹脂モールド(以下、樹脂モールドAと呼ぶ)を確実に充填でき、コイル温度が低減化できる。さらに、前述の第1の樹脂モールドよりも熱伝導率の低い第2の樹脂モールド(以下、樹脂モールドBと呼ぶ)での成形では、電機子取付台の凹部以外の部分を樹脂モールドすればよく、充填する空間の形状も単純化されているので、樹脂モールドBでの成形も容易になり、高品質な電機子の樹脂モールドが得られる。
また、請求項2に記載の発明によると、電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル上辺との隙間が狭く樹脂モールドAを充填し難い場合でも、確実に樹脂モールドAを充填することができる。
また、請求項3に記載の発明によると、樹脂モールドAの熱伝導率λ1を、2W/mK<λ1≦5W/mKとし、樹脂モールドBの熱伝導率λ2を、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKとしたので、電機子巻線の温度上昇を低減させる事ができると共に、成形性も確保できる。
また、請求項4に記載の発明によると、コイルで発生した熱の主な放熱経路であるコイルと電機子取付台の凹部との間に充填されている樹脂モールドAの熱伝導率が、電機子取付台の凹部における下面と電機子巻線の周囲を覆うように充填されている樹脂モールドBの熱伝導率よりも高いので、コイルと電機子取付台間の絶縁距離を確保しつつ、コイルと電機子取付台間の熱抵抗が小さくなることから、電機子巻線の温度上昇を低減させることができる。
また、請求項5に記載の発明によると、樹脂モールドAの熱伝導率λ1を、2W/mK<λ1≦5W/mKとし、樹脂モールドBの熱伝導率λ2を、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKとしたので、樹脂モールドBの熱伝導率が関係するコイル周囲と外気との間の熱抵抗に比べて、樹脂モールドAの熱伝導率が関係するコイルと電機子取付台間の放熱経路の熱抵抗が小さくなることから、電機子巻線の温度上昇を低減させる事ができると共に、成形性も確保できる。
また、請求項6に記載の発明によると、請求項4、5記載の効果を有する電機子と、界磁を組み合わせたコアレスリニアモータを提供することができる。
また、請求項7に記載の発明によると、請求項6に記載のコアレスリニアモータの効果を有するテーブル送り装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示すコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。図2は、本発明の第1実施例を示すコアレスリニアモータに係る樹脂モールドAで樹脂モールドした電機子巻線と電機子取付台の正断面図、図3は、本発明の第2実施例を示すコアレスリニアモータの成形金型の正断面図である。なお、本発明が従来技術と同じ構成要素についてはその説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図1に示すコアレスリニアモータ電機子において、巻線固定板を構成する結線をパターン化したプリント基板18と、プリント基板18の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線7と、電機子巻線7を配設したプリント基板18を支持する電機子取付台8と、プリント基板18の左右にコイル9を配置した電機子巻線7とから構成されており、電機子巻線7のコイル9の上側にあたるコイル上辺11を、電機子取付台8の凹部8a内に挿入すると共に、電機子巻線7と電機子取付台8を樹脂モールドによって一体化して可動子6を構成している点は第2従来技術と同じである。
本発明が第1および第2従来技術と異なる点は、電機子取付台8の凹部8aと電機子巻線7のコイル群の上辺11との隙間に樹脂モールドA20を充填してあり、電機子取付台8の凹部8aにおける下面と電機子巻線7の周囲を覆うように樹脂モールドA20の熱伝導率より小さい樹脂モールドB21を充填してあり、電機子取付台8と電機子巻線7とを一体的に成形してある点である。
また、樹脂モールドA20の熱伝導率λ1を、2W/mK<λ1≦5W/mKとし、樹脂モールドB21の熱伝導率λ2を、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKとしたものとなっている。樹脂モールドA20は、流動性、熱伝導性、絶縁性、耐熱性、機械的な強度などの点から、Al、SiO、AlN、Si、TiO、MgOなどのセラミック粉末が添加されたエポキシ系の液状注型レジンが好ましい。またその熱伝導率は、熱伝導性と流動性のバランスを考慮すると2W/mKから5W/mKのものが好ましい。
これにより、コイルの発熱の主な放熱経路であるコイル9と電機子取付台8間における熱抵抗が小さくなるので、コイル9の温度上昇を低減できる。樹脂モールドB21も、樹脂モールドA20と同様に、Al、SiO、AlN、Si、TiO、MgOなどのセラミック粉末が添加されたエポキシ系の液状注型レジン、または不飽和ポリエステル成形材料なども使用できる。熱伝導率は熱伝導性と流動性のバランスを考慮すると0.2W/mKから2W/mKのものが好ましい。
次に、可動子を構成する電機子の樹脂モールド方法について、図2、図3を用いて説明する。
図2において、7は電機子巻線、8は電機子取付台、18はプリント基板、11はコイル上辺、12はコイル下辺。20は樹脂モールドAである。電機子取付台8の凹部8aを上に向けた状態で、電機子取付台8の凹部8aに電機子巻線7を接着などの手法で取り付け、コイル上辺11と電機子取付台8の凹部8aとの隙間へ脱泡した樹脂モールドA20を注ぎ入れる。なお、樹脂モールドA20の注入量は電機子取付台8の下面までが好ましく、注入後、必要に応じて再度樹脂モールドA20の脱泡を行っても良い。その後、所定温度で樹脂モールドA20の硬化を行う。これを、図3に示す成形金型15の下型15bに取り付ける。次に、上型15aを取り付けて型締めし、図示しない注型装置に設置する。注型装置のヒータにより成形金型15を加温後、図示しない脱泡した樹脂モールドB21をゲート16から流し込む。ゲート16から流し込まれた樹脂モールドB21は、コイル9の隙間やコイル間を覆いながら最終的にオーバーフロー口17まで到達する。その後、所定時間加温して樹脂モールドB21を硬化させた後、脱型して2種類の樹脂モールドにて樹脂モールドした可動子6を得る。この様な方法をとることにより、主な放熱経路であるコイル上辺11と電機子取付台8の凹部8aとの間に熱伝導率の高い樹脂モールドA20を確実に充填でき、コイル温度が低減化できる。さらに、樹脂モールドB21での成形では、電機子取付台8の凹部8a以外の部分を樹脂モールドすればよく、充填する空間の形状も単純化されているので、樹脂モールドB21での成形も容易になり、高品質な樹脂モールド可動子が得られる。
次に第2実施例について説明する。
第2実施例に関わる固定子2、可動子6の構成は第1実施例と同じであるので説明を省略し、可動子を構成する電機子の樹脂モールド方法について、図3、図9を用いて説明する。
第2実施例が第1実施例と異なる点は、電機子取付台8の凹部8aを上に向けた状態で、電機子取付台8の凹部8aに樹脂モールドA20を注入し、これに電機子巻線7を取り付ける。電機子取付台8と電機子巻線7とは図示しない冶具を用いて固定し、必要に応じて再度樹脂モールドA20の脱泡を行う。その後、所定温度で樹脂モールドA20の硬化を行う。これを、図3に示す成形金型15の下型15bに取り付ける。次に、上型15aを取り付けて型締めし、図示しない注型装置に設置する。注型装置のヒータにより成形金型15を加温後、図示しない脱泡した樹脂モールドB21を図9のゲート16から流し込む。ゲート16から流し込まれた樹脂モールドB21は、コイル9の隙間やコイル間を覆いながら最終的にオーバーフロー口17まで到達する。その後、所定時間加温して樹脂モールドB21を硬化させた後、脱型して2種類の樹脂モールドにて樹脂モールドした可動子6を得る。この様な樹脂モールド方法をとることにより、電機子取付台8の凹部8aと電機子巻線7のコイル上辺11との隙間が狭く樹脂モールドA20を充填し難い場合でも、確実に樹脂モールドA20を充填することができる。
本発明の第1実施例を示すコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。 本発明の第1実施例を示すコアレスリニアモータに係る樹脂モールドAで樹脂モールドした電機子巻線と電機子取付台の正断面図である。 本発明の第2実施例を示すコアレスリニアモータの成形金型の正断面図である。 図4は従来技術と後述の本発明に共通な一般のコアレスリニアモータの全体斜視図であって、固定子と可動子のみを示したものである。 図5は第1従来技術を示す可動子の進行方向から見たコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。 図6は第1従来技術に示したリニアモータの電機子巻線と電機子取付台を成形金型に設置した状態の正断面図である。 図7は図6を矢視A方向から見た側面図で、電機子取付台を除く部分を透視したものとなっている。 図8は第2従来技術を示す可動子の進行方向から見たコアレスリニアモータの正断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図に相当するものである。 図9は第2従来技術に示したリニアモータの電機子巻線と電機子取付台を成形金型に設置した状態の側面図で、電機子取付台を除く部分を透視したものとなっている。
符号の説明
1 コアレスリニアモータ
2 固定子
3 永久磁石
4 バックヨーク
5 ヨーク支持台
6 可動子
7 電機子巻線
8 電機子取付台
8a 凹部
9 コイル
10 巻線固定板
11 コイル上辺
12 コイル下辺
13 リード線
14 樹脂モールド
15 成形金型
15a 上型
15b 下型
16 ゲート
17 オーバーフロー口
18 プリント基板(巻線固定板)
20 樹脂モールドA
21 樹脂モールドB

Claims (7)

  1. 巻線固定板と、
    前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、
    を具備してなるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法において、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板を前記電機子取付台の凹部内に挿入し、
    前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間に第1の樹脂モールドを充填した後、硬化させ、
    前記電機子取付台の凹部内に前記第1の樹脂モールドにより固着してなる前記電機子巻線および前記巻線固定板を成形金型にセットし、
    前記成形金型にセットされた前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填し、前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形することを特徴とするコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法。
  2. 巻線固定板と、
    前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、
    を具備してなるコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法において、
    前記電機子取付台の凹部内に第1の樹脂モールドを充填し、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板を前記電機子取付台の凹部内に挿入すると共に、前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間を前記第1の樹脂モールドで覆うように硬化させ、
    前記電機子取付台の凹部内に前記第1の樹脂モールドにより固着してなる前記電機子巻線および前記巻線固定板を成形金型にセットし、
    前記成形金型にセットされた前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填し、前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形することを特徴とするコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法。
  3. 前記第1の樹脂モールドの熱伝導率λ1は、2W/mK<λ1≦5W/mKであり、
    前記第2の樹脂モールドの熱伝導率λ2は、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKであることを特徴とする請求項1または2記載のコアレスリニアモータ電機子の樹脂モールド方法。
  4. 巻線固定板と、
    前記巻線固定板の長手方向に沿って複数のコイル群が配設される電機子巻線と、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板を支持する電機子取付台と、
    を具備してなるコアレスリニアモータ電機子において、
    前記電機子巻線を配設した巻線固定板は前記電機子取付台の凹部内に挿入してあり、
    前記電機子取付台の凹部と前記電機子巻線のコイル群の上辺との隙間に第1の樹脂モールドを充填してあり、
    前記電機子取付台の凹部における下面と前記電機子巻線の周囲を覆うように前記第1の樹脂モールドの熱伝導率より小さい第2の樹脂モールドを充填してあり、
    前記電機子取付台と前記電機子巻線とを一体的に成形してあることを特徴とするコアレスリニアモータ電機子。
  5. 前記第1の樹脂モールドの熱伝導率λ1は、2W/mK<λ1≦5W/mKであり、
    前記第2の樹脂モールドの熱伝導率λ2は、0.2W/mK≦λ2≦2W/mKであることを特徴とする請求項4記載のコアレスリニアモータ電機子。
  6. 請求項4または5に記載の電機子と、前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に平板状のバックヨークに交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたことを特徴とするコアレスリニアモータ。
  7. 請求項5に記載のコアレスリニアモータを直動機構の駆動源として用いたことを特徴とするテーブル送り装置。
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