JP2010073479A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池は、スタック構造体、反応用ガス誘導部材、筐体、反応用ガス導入部材及び冷却スポット防止部材を備えたものである。反応用ガス誘導部材は、スタック構造体の外周縁部に設けられ、スタック構造体と共にセルユニットの外側に反応用ガスが流通する外部内流路、外部内流路入口及び外部内流路出口を形成するものである。冷却スポット防止部材は、筐体の内部に設けられ、外部外流路入口部と外部外流路出口部とを形成すると共に、外部外流路入口部の反応用ガスと外部外流路出口部の反応用ガスとの熱交換を促進し、且つ外部外流路入口部の反応用ガスとスタック構造体との熱交換を抑制するものである。
【選択図】図1
Description
特許文献1に開示された燃料電池は、セルユニットを積層して成るスタック構造体を、筐体に収容したものであり、その筐体には、スタック構造体の放射熱で反応用ガスを予熱する予熱空洞が設けられている。
かかるスタック構造体は、複数のセルユニットを互いに間隙をもって積層して成り、該セルユニットの内部に燃料ガス及び酸化剤ガスのいずれか一方の反応用ガスが流通する反応用ガス内部流路を有するものである。
また、かかる反応用ガス誘導部材は、スタック構造体の外周縁部に設けられ、スタック構造体と共にセルユニットの外側に他方の反応用ガスが流通する反応用ガス外部内流路、反応用ガス外部内流路入口及び反応用ガス外部内流路出口を形成するものである。
更に、かかる筐体は、反応用ガス誘導部材と共に反応用ガス誘導部材の外側に他方の反応用ガスが流通する反応用ガス外部外流路を形成すると共に、スタック構造体及び反応用ガス誘導部材を収容するものである。
また、かかる反応用ガス導入部材は、筐体に他方の反応用ガスを導入するものである。
更にまた、かかる冷却スポット防止部材は、筐体の内部に設けられ、反応用ガス外部外流路入口部と反応用ガス外部外流路出口部とを形成すると共に、反応用ガス外部外流路入口部の他の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部の他の反応用ガスとの熱交換を促進し、且つ反応用ガス外部外流路入口部の他の反応用ガスとスタック構造体との熱交換を抑制するものである。
図1(A)は、第1の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図1(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。また、図2は、図1(B)のII−II”線における断面図である。更に、図3は、図1(B)のII−II”線における断面図の一部を拡大して示す部分拡大図である。図4(A)は、第1の実施形態に係る燃料電池におけるセルユニットの概略的な構成を示す分解斜視図、(B)は、第1の実施形態に係る燃料電池におけるスタック構造体の概略的な構成を示す斜視図である。なお、図1(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。
なお、詳しくは後述するが、スタック構造体10は、セルユニットの内部に燃料ガス及び酸化剤ガスのいずれか一方の反応用ガスが流通する反応用ガス内部流路を有する。
筐体30は、本実施形態においては、オーステナイト系ステンレスSUS316で形成されている。なお、底壁31、上壁32及び周壁33の各内面には、輻射を反射させるための銀(Ag)コーティング(図示しない)が施されていると共に、それらの各外面には、断熱材(図示しない)が被覆されている。
反応用ガス排出部材50は、本実施形態においては、円筒形に形成されたガス排出管が適用されており、筐体30の外部に接続した状態で配設されている。
反応用ガス導入部材40は、本実施形態においては、円筒形に形成された一対のガス導入管であって、その周壁41に他方の反応用ガスを筐体30の内部に導入するための導入孔42が上下多段にして形成されているものである。一対のガス導入管は、筐体30の内部に一部が含まれた状態で配設されている。
なお、本実施形態においては、反応用ガス導入部材40と反応用ガス排出部材50とは筐体30と同一の材質のもので形成しているが、別の材質のもので形成してもよいことは勿論である。
また、本実施形態においては、反応用ガス導入部材40から導入される反応用ガスは酸化剤ガス(例えば、空気を挙げることができる。)であり、その反応用ガスを他方の反応用ガスといい、セルユニットの内部に導入される燃料ガスを一方の反応用ガスという。更に、他方の反応用ガスを燃料ガス、一方の反応用ガスを酸化剤ガスとしてもよいことは勿論である。
なお、スタック構造体10の外周縁部10aは、セルユニットの外縁部と言い換えることができる。
冷却スポット防止部材60は、本実施形態においては、スタック構造体10の高さ寸法Hとほぼ同じ幅寸法にしているとともに、一部が反応用ガス導入部材40である一対のガス導入管とガス導入管を巻き込んで保持するように係合し、他部(別の一部)が反応用ガス誘導部材20である一対の反応用ガス誘導部材と係合する長さにした横長方形の板材を、反応用ガス導入部材40であるガス導入管とスタック構造体10との間に間隙Uを形成するように配設したものである。
このような冷却スポット防止部材60は、例えば0.1(mm)ほどの肉厚にしたSUS316により形成することができる。
ここで、本発明において、「反応用ガス外部外流路入口部A」とは、他の反応用ガスが反応用ガス導入部材により導入される領域であって、冷却スポット防止部材の近傍、例えば平面視したときの冷却スポット防止部材からの距離が3(mm)ほどまでの範囲をいう。同様に「反応用ガス外部外流路出口部F」とは、他の反応用ガスが反応用ガス排出部材により排出される領域であって、冷却スポット防止部材の近傍、例えば平面視したときの冷却スポット防止部材からの距離が30(mm)ほどまでの範囲をいう。
なお、本実施形態においては、反応用ガス誘導部材20、反応用ガス導入部材40、冷却スポット防止部材60及び底壁31は一体的に着脱できるように構成されている。
また、本実施形態においては、固体電解質型セル101は、燃料極をニッケル+イットリア安定化ジルコニアのサーメット、電解質を8mol%イットリア安定化ジルコニアとするとともに、空気極をランタンストロンチウムマンガナイトとして、燃料極に電解質及び空気極をスパッタ法により成膜した燃料極支持型セルである。
円形段差部104aは、隣接するセルユニット100との間に、他方の反応用ガスを流通させるための間隙Sが形成される高さとし、且つ下向きに突出して形成されている。
また、円形段差部104aの周囲には、固体電解質型セル101を固定するための、例えばBaO−CaO−Al2O3−SiO2系のガラスペースト(図示しない)を塗布している。
円形段差部103aは、隣接するセルユニット100との間に、他方の反応用ガスを流通させるための間隙Sが形成される高さとし、且つ上向きに突出して形成されている。
また、耐熱衝撃性の向上や出力密度の向上等の重視する特性に応じてセル板104及びセパレータ103の形状を変更できることは勿論である。
流路部品106、106は、SUS430により形成されており、接合温度を1000(℃)以下とした真空中での拡散接合によりセル板104及びセパレータ103の円形段差部104a、103aにそれぞれ固着されている。
絶縁層70は、ガラスコート71、ガラスウール,セラミックシートにより形成され若しくはスタック構造体10とガス誘導部材20とユニット外集電体105との間にセラミックを充填することにより形成されている。
また、本実施形態においては、ユニット外集電体105及びセルユニット100を絶縁層70を介してガス誘導部材20に密接させているが、セルユニット100又はユニット外集電体105を絶縁層70を介してガス誘導部材20に密接させてもよい。なお、絶縁層70は極力薄く形成することが好ましい。
まず、セルユニット100の各中心部分にシール結合材の一例であるAl2O3を主成分とするセラミックス系接着材を二重のリング状に塗布し、1.5(mm)の間隙Sをもって順次重ね合わせてスタック構造体10を形成する。
図1(B)に示すように、他方の反応用ガスは、反応用ガス導入部材40であるガス導入管から反応用ガス外部外流路入口部Aに導入され、反応用ガス外部外流路Bを通って周回し、反応用ガス外部内流路入口Cを通って、複数のセルユニットの間隙である反応用ガス外部内流路Dに導入され、反応用ガス外部内流路出口Eを通って、反応用ガス外部外流路出口部Fに排出され、反応用ガス排出部材50であるガス排出管から排出される。
ガス誘導部材20、20によって他方の反応用ガスをスタック構造体10の外周縁部10aに沿って周回させることによって、スタック構造体10のガス排出側を冷却するとともに、スタック構造体10の外周縁部10aに沿って周回する間に暖められた他方の反応用ガスは、スタック構造体10におけるセルユニット間の間隙Sを通じて反応用ガス排出部材50であるガス排出管に向けて流動する。
これにより、スタック構造体10で発生する熱が反応用ガスにより運ばれ、セルユニット100の面内における上記ガス排出部側でガスが高温と成る領域を、反応用ガス誘導部材20、20によりスタック構造体10の外周縁部10aから冷却することによって、スタック構造体10の固体電解質型セルユニット100の平面内における温度分布の均一化を図ることができ、スタック構造体10の内部を所望の温度差に抑えられる。
また、冷却スポット防止部材60を反応用ガス外部外流路入口部Aと反応用ガス外部外流路出口部Fとを形成するように所定の位置に設けることによって、反応用ガス外部外流路入口部Aに供給される低温の反応用ガスにより、スタック構造体10に発生する局所的な冷却スポットを無くすことが可能となる。
更に、反応用ガス外部外流路入口部Aと反応用ガス外部外流路出口部Fとが冷却スポット防止部材60により形成され、伝熱面積が増加することによって、反応用ガス外部外流路入口部Aに供給される低温の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部Fから排出される高温の反応用ガスの熱交換を促進し、高温の反応用ガスをスタック構造体10に供給することが可能となり、燃料電池の発電性能を高めることが可能となる。
ガス誘導部材20、20によって、他方の反応用ガスをスタック構造体10の外周縁部10aに沿って周回させることによって、スタック構造体10のガス排出側を加熱するとともに、スタック構造体10の外周縁部10aに沿って周回する間に冷やされた他方の反応用ガスは、スタック構造体10におけるセルユニット間の間隙Sを通じて反応用ガス排出部材50であるガス排出管に向けて流動する。
これにより、スタック構造体10で発生する熱量がスタック構造体外へ放熱する熱量を上回る場合において、スタック構造体10の外周縁部10aからスタック構造体10を加熱することによって、スタック構造体10の温度を保温すると共に、スタック構造体10の固体電解質型セルユニット100の平面内における温度分布の均一化を図ることができ、スタック構造体10の内部を所望の温度差に抑えられる。
また、筐体の内部に反応用ガス排出部材50を作製して組み込む必要が無く、簡易的に反応用ガス外部外流路Fを形成することが可能となるという副次的効果が得られる。
更に、反応用ガス導入部材40や反応用ガス排出部材50の位置決めが容易となるという副次的効果が得られる。
更にまた、燃料電池における温度分布の均一化を図ることができるため、更なる小型化を図ることができるという副次的効果が得られる。
図5(A)は、第2の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図5(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。また、図6は、図5(B)のVI−VI線における断面図の一部を拡大して示す部分拡大図である。なお、図5(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、反応用ガス誘導部材20が一体型反応用ガス誘導部材ではなく、スタック構造体10の各間隙Sに沿う複数の反応用ガス誘導片20aから成る分割型反応用ガス誘導部材である。また、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が、反応用ガス誘導部材20側の端部であって、スタック構造体10の各間隙Sの間に切り欠きされた溝構造を有する。更に、本実施形態においては、スタック構造体10と反応用ガス誘導部材20とが絶縁層70を介さずに直に接している。
ここで、反応用ガス誘導片20aは、スタック構造体10の外周縁部10a、換言すればセルユニット100の外縁部の約2/3を覆い且つ当該外周縁部10aに沿う長さにした横長方形の板材を、当該外周縁部10aに沿う一円周をなすように曲成したものである。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、スタック構造体10の積層方向の電気的短絡を回避しつつ、スタック構造体10の水平方向の熱伝導性を高めることができ、当該スタック構造体10内部の熱を反応用ガス誘導片20aに効率良く伝達できる。
図7(A)は、第3の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図7(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図7(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が反応用ガス外部外流路出口部F側の表面に、熱交換効率を高めるための熱交換部材61を複数有する冷却スポット防止部材である。
ここで、熱交換部材61は、スタック構造体10の互いに重なり合うセルユニットの積層ピッチに一致した間隔にして上下多段に水平に配列されたものである。
本実施形態においては、SUS316で形成されたフィンを適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、SUS304で形成してもよい。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、冷却スポット防止部材の伝熱面積が増加することによって、反応用ガス外部外流路入口部Aに供給される低温の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部Fから排出される高温の反応用ガスの熱交換を促進することができる。
図8(A)は、第4の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図8(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図8(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が反応用ガス外部外流路Bに導入される他方の反応用ガスの流量分布をほぼ均一とするため、反応用ガス外部外流路入口部A側の表面に流量調整部材62を複数有する冷却スポット防止部材である。
ここで、流量調整部材62は、スタック構造体10の互いに重なり合うセルユニットの積層ピッチに一致した間隔にして上下多段に水平に配列されたものである。
本実施形態においては、SUS316で形成されたフィンを適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、SUS304で形成してもよい。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、スタック構造体10にほぼ均一な流量分布のガスを供給することができ、各セルユニット100の発電量を等しくすることが可能となり、スタック構造体10全体の発電状態を安定させることができる。
図9(A)は、第5の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図9(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図9(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が反応用ガス外部外流路Bに導入される他方の反応用ガスの流量分布をほぼ均一とするため、反応用ガス外部外流路入口部A側に湾曲した湾曲構造63を有する冷却スポット防止部材である。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、スタック構造体10にほぼ均一な流量分布のガスを供給することができ、各セルユニット100の発電量を等しくすることが可能となり、スタック構造体10全体の発電状態を安定させることができる。
図10は、第6の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図の一部を拡大して示す部分拡大図である。なお、図10に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、他の構成は、第1の実施形態において説明したものと同等のものであり、説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が第1の実施形態における冷却スポット防止部材と異なる他の形状を有するものである。
本実施形態においても、冷却スポット防止部材60は、筐体の内部に設けられ、反応用ガス外部外流路入口部Aと反応用ガス外部外流路出口部Fとを形成しており、反応用ガス外部外流路入口部Aの他の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部Fの他の反応用ガスとの熱交換を促進し、且つ反応用ガス外部外流路入口部Aの他の反応用ガスとスタック構造体10との熱交換を抑制することができる。
このような構成とすることによっても、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
図11は、第7の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図の一部を拡大して示す部分拡大図である。なお、図11に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、他の構成は、第1の実施形態において説明したものと同等のものであり、説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が第1に実施形態における冷却スポット防止部材と異なる他の形状を有するものである。更に、冷却スポット防止部材60は、圧縮付勢されて反応用ガス誘導部材20に接触している。
ここで、圧縮付勢されて反応用ガス誘導部材20に接触している冷却スポット防止部材60は、弾性を有しており、反応用ガス誘導体20を介してスタック構造体10を保持している。もちろん、反応用ガス導入部材40を保持するようにしてもよい。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、車載時の振動などに起因するスタック構造体10や反応用ガス誘導部材と筐体30との相対的な位置のずれを冷却スポット防止部材60によって抑制することができ、耐震性を向上させることができる。
図12(A)は、第8の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図12(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図12(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が第1に実施形態における冷却スポット防止部材と異なる他の形状を有するものである。
また、反応用ガス導入部材40が、第1の実施形態においては2個であり複数個配置されているところ、本実施形態においては、1個である。更に、本実施形態においては、反応用ガス導入部材40が第1に実施形態における反応用ガス導入部材と異なる他の形状を有するものである。更にまた、反応用ガス導入部材40が、第1の実施形態においては、反応用ガス外部外流路入口部Aに配設されているところ、本実施形態においては、反応用ガス外部外流路出口部Fに配設されている。そして、本実施形態においては、反応用ガス外部外流路入口部Aの他の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部Fの他の反応用ガスとの熱交換をより促進することができる。
このような構成とすることによっても、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
図13(A)は、第9の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図13(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図13(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、冷却スポット防止部材60が、第1の実施形態においては2個であり複数個配置されているところ、本実施形態においては1個である。また、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が第1に実施形態における冷却スポット防止部材と異なる他の形状を有するものである。
更に、反応用ガス誘導部材40が、第1の実施形態においては2個であり複数個配置されているところ、本実施形態においては1個である。更にまた、本実施形態においては、反応用ガス誘導部材40が第1に実施形態における反応用ガス誘導部材と異なる他の形状(平面視扁平楕円形)を有するものである。そして、反応用ガス誘導部材40と冷却スポット防止部材との接触面積が大きくなるように配設されており、本実施形態においては、反応用ガス外部外流路入口部Aの他の反応用ガスと反応用ガス外部外流路出口部Fの他の反応用ガスとの熱交換をより促進することができる。
このような構成とすることによっても、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
図14(A)は、第10の実施形態に係る燃料電池の概略的な構成を示す斜視図、(B)は、図14(A)の燃料電池の概略的な構成を示す水平断面図である。なお、図14(A)及び(B)に示す矢印は、他の反応用ガスの流動方向を示している。また、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、冷却スポット防止部材60が反応用ガス導入部材40とスタック構造体10との間の間隙Uの一例である冷却スポット防止部材60の反応用ガス誘導部材20側表面に断熱部材64を有する冷却スポット防止部材である。
本実施形態においては、セラミックファイバーで形成された断熱部材を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、ガラスウールで形成してもよい。
このような構成とすることにより、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られるだけでなく、反応用ガス外部外流路入口部Aの他の反応用ガスとスタック構造体10との熱交換をより抑制することができる。更に、反応用ガス誘導部材20と冷却スポット防止部材60との間のガスシール性を高めることができ、反応用ガスのスムーズな流動を実現することができる。
20 反応用ガス誘導部材
30 筐体
40 反応用ガス導入部材
50 反応用ガス排出部材
60 反応用ガス誘導部材
100 セルスタック
S、T、U 間隙
Z 反応用ガス内部流路
A 反応用ガス外部外流路入口部
B 反応用ガス外部外流路
C 反応用ガス外部内流路入口
D 反応用ガス外部内流路
E 反応用ガス外部内流路出口
F 反応用ガス外部外流路出口部
Claims (7)
- 複数のセルユニットを互いに間隙をもって積層して成り、該セルユニットの内部に燃料ガス及び酸化剤ガスのいずれか一方の反応用ガスが流通する反応用ガス内部流路を有するスタック構造体と、
上記スタック構造体の外周縁部に設けられ、上記スタック構造体と共に該セルユニットの外側に他方の反応用ガスが流通する反応用ガス外部内流路、反応用ガス外部内流路入口及び反応用ガス外部内流路出口を形成する反応用ガス誘導部材と、
上記反応用ガス誘導部材と共に該反応用ガス誘導部材の外側に他方の反応用ガスが流通する反応用ガス外部外流路を形成すると共に、上記スタック構造体及び上記反応用ガス誘導部材を収容する筐体と、
上記筐体に他方の反応用ガスを導入する反応用ガス導入部材と、
上記筐体の内部に設けられ、反応用ガス外部外流路入口部と反応用ガス外部外流路出口部とを形成すると共に、該反応用ガス外部外流路入口部の他の反応用ガスと該反応用ガス外部外流路出口部の他の反応用ガスとの熱交換を促進し、且つ該反応用ガス外部外流路入口部の他の反応用ガスと上記スタック構造体との熱交換を抑制する冷却スポット防止部材と、
を備えたことを特徴とする燃料電池。 - 上記冷却スポット防止部材は、一部が上記反応用ガス導入部材と係合すると共に、他部が上記反応用ガス誘導部材と係合し、且つ該反応用ガス導入部材と上記スタック構造体との間に間隙を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 上記反応用ガス誘導部材が、上記スタック構造体の各間隙に沿う複数の反応用ガス誘導片から成る分割型反応用ガス誘導部材であり、
上記冷却スポット防止部材は、上記反応用ガス誘導部材側の端部であって、上記スタック構造体の各間隙の間に切り欠きされた溝構造を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。 - 上記冷却スポット防止部材は、上記反応用ガス外部外流路出口部側の表面に、熱交換効率を高めるための熱交換部材を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 上記冷却スポット防止部材は、上記反応用ガス外部外流路に導入される他方の反応用ガスの流量分布をほぼ均一とするため、上記反応用ガス外部外流路入口部側の表面に流量調整部材を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 上記冷却スポット防止部材は、上記反応用ガス外部外流路に導入される他方の反応用ガスの流量分布をほぼ均一とするため、上記反応用ガス外部外流路入口部側に湾曲した湾曲構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 上記冷却スポット防止部材は、圧縮付勢されて上記反応用ガス誘導部材に接触している、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
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Citations (4)
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JPS6129077A (ja) * | 1984-07-19 | 1986-02-08 | Sanyo Electric Co Ltd | 燃料電池の冷却装置 |
JPH0256867A (ja) * | 1988-08-23 | 1990-02-26 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 燃料電池 |
JP2003282110A (ja) * | 2002-03-19 | 2003-10-03 | Sulzer Hexis Ag | 一体の熱交換器を備えた燃料電池からなる蓄電池 |
WO2005053072A1 (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 燃料電池 |
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2008
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