JP2010072397A - アクティブマトリックス型表示装置 - Google Patents

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Junichi Yamashita
淳一 山下
Katsuhide Uchino
勝秀 内野
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Abstract

【課題】配線間のショートが発生した場合に、有機EL素子の駆動に不可欠で幅が細い配線を切断することなく、ショート部分を簡単かつ迅速に修復できるようにする。
【解決手段】有機EL素子20のカソード電極(上部電極)の電気抵抗を調整するための下層補助配線55(抵抗調整配線)と、下層補助配線55と同一層に設けられるとともに下層補助配線55と平行する方向に配線された電源線53と、下層補助配線55と同一層に設けられるとともに下層補助配線55と電源線53との間に配線された走査線52(第1配線)と、下層補助配線55と同一層に設けられるとともに下層補助配線55、電源線53、及び走査線52と交差する方向に配線された信号線51(第2配線)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マトリックス状に配列された複数の発光素子を備え、駆動手段によって各発光素子を発光させるアクティブマトリックス型表示装置に係るものである。そして、詳しくは、アクティブマトリックス型表示装置の歩留りの向上を図ることができるようにした技術に関するものである。
従来より、アクティブマトリックス型表示装置において、発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という)を使用した有機ELディスプレイが知られている。この有機ELディスプレイは、有機EL素子をマトリックス状に配列するとともに、有機EL素子を駆動する駆動手段を設けたものである。そして、有機EL素子は、アノード電極とカソード電極との間に、有機物の正孔輸送層や有機物の発光層を積層した有機物層を配置した電流発光素子である。このような有機ELディスプレイは、有機EL素子の有機物層に電子と正孔とを注入することによって発光する。そのため、有機EL素子に流れる電流値を駆動手段によってコントロールすることにより、発色の階調を得ることができる。
図7は、有機ELディスプレイ110の配線構造の参考例を示す平面図である。
図7に示すように、有機ELディスプレイ110は、有機EL素子120がm行×n列(図7では、図面の簡略化のため、2行×3列)のマトリックス状に配列されたものである。なお、有機EL素子120は、光の三原色中の青を発光するB画素と、赤を発光するR画素と、緑を発光するG画素とが一組として配列されている。
また、有機ELディスプレイ110には、各有機EL素子120を駆動するための信号線151が有機EL素子120の各列ごとに配線されている。さらにまた、各有機EL素子120を駆動するための走査線152及び電源線153が有機EL素子120の各行ごとに配線されている。さらに、各有機EL素子120の周囲を囲うようにして、補助配線154が配線されている。
ここで、補助配線154は、有機EL素子120の上部電極であるカソード電極の電気抵抗を調整するためのものである。具体的には、カソード電極は、有機EL素子120が発する光をカソード電極を通して外部に取り出せるようにするため、透明電極となっている。そして、透明電極となるような光透過率の高い導電性材料は、抵抗値が高い。そのため、上部のカソード電極から光を取り出すトップエミッション方式の有機ELディスプレイ110では、カソード電極の低抵抗化を図るべく、補助配線154を配線している。なお、カソード電極と補助配線154とは、カソード接続部156を介して接続されている。
図8は、図7に示す有機ELディスプレイ110の信号線151、走査線152、及び電源線153を示す平面図である。
図8に示すように、信号線151、走査線152、及び電源線153は、同一層に設けられている。そして、走査線152と電源線153とは、平行する方向に配線されている。また、信号線151は、走査線152及び電源線153と直交する方向に配線されている。
ここで、信号線151は、走査線152及び電源線153と接触しないように、走査線152及び電源線153と交差する位置の前後で分断されている。そして、分断された信号線151同士は、絶縁膜(図示せず)を介して走査線152及び電源線153の下層に設けられた信号接続線158によって接続されている。これにより、信号線151及び信号接続線158は、走査線152及び電源線153との間でショートが発生しないようになっている。
しかし、有機ELディスプレイ110(図7参照)の製造工程で異物が混入等すると、その異物によってショートが発生することがある。そのため、有機ELディスプレイ110の歩留りが低下してしまう。例えば、エッチングミス等があれば、信号線151、走査線152、及び電源線153の相互間でショートが発生する。また、ダスト等の付着が原因でショートが発生することもある。そして、ショートが起こった場合には、点欠陥や、有機EL素子120(図7参照)の横一列又は縦一列のすべてが線欠陥となり、歩留りが悪くなる。
そこで、ショートが発生した場合に、その修復作業を行うことができるようにしたマトリックス型配線基板が知られている。具体的には、ゲートライン上に交差するドレインラインを覆う層間絶縁膜に対し、両ラインの交点を挟むように予め一対の開口部を形成し、この開口部において、ドレインラインを露出させておく。そして、層間絶縁膜の欠陥により、両ラインの交点でショートが発生し、それを検査工程において検知した場合は、そのショート部分を挟む一対の開口部のそれぞれ内側(ショート側)の層間絶縁膜を破壊し、その下のドレインラインを切断する。その後、一対の開口部を介して、ショート部分を迂回するようにバイパスラインを形成し、切断したドレインラインを再び接続するようにした技術である(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−241833号公報
しかし、上記した特許文献1の技術は、ショートが発生する可能性のある交点の両側に予め一対の開口部を形成しておくだけであり、ショートが発生した後に、バイパスラインを形成するようにしている。そのため、新たにバイパスラインの形成工程が必要となり、ショートが発生した場合の修復作業には、手間と時間がかかるものであった。
そこで、本願出願人は、未開示の先願技術である特願2008−72682により、上層の配線と下層の配線とが交差する位置で、一方の配線を枝分かれさせる技術を既に提案している。この技術は、例えば、図8に示すように、上層の電源線153と下層の信号接続線158とが交差する位置で、電源線153にスリット153aを形成して電源線153を2つに枝分かれさせる。そして、走査線152と電源線153とがショート(ショート箇所2)した場合や、信号線151と電源線153とがショート(ショート箇所3)した場合には、スリット153aの両端部で電源線153のショート側を切断する。これにより、ショート部分を簡単かつ迅速に修復できる。
しかし、信号線151と走査線152とがショート(ショート箇所1)した場合には、そのショート部分を修復できない。具体的には、電源線153は、元々の幅が広い配線となっているので、スリット153aを形成して枝分かれさせることができる。しかし、走査線152は、幅が狭い配線であるため、枝分かれさせることは困難である。また、走査線152を切断すると、有機EL素子120(図7参照)に線欠陥が発生してしまう。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、配線間のショートが発生した場合に、有機EL素子の駆動に不可欠で幅が狭い配線を切断することなく、ショート部分を簡単かつ迅速に修復できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の請求項1に記載の発明は、マトリックス状に配列され、上部電極と下部電極との間に発光層を有する複数の発光素子と、各前記発光素子を駆動するための駆動手段と、前記上部電極と接続され、前記上部電極の電気抵抗を調整するための抵抗調整配線と、前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線と平行する方向に配線された電源線と、前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線と前記電源線との間に配線された第1配線と、前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線、前記電源線、及び前記第1配線と交差する位置の前後で分断された第2配線と、絶縁膜を介して前記抵抗調整配線、前記電源線、及び前記第1配線の下層に設けられるとともに分断された前記第2配線同士を接続する接続配線とを有するアクティブマトリックス型表示装置である。なお、第1配線は、例えば、上記した走査線であり、第2配線は、例えば、上記した信号線である。
(作用)
上記の請求項1に記載の発明は、上部電極の電気抵抗を調整するための抵抗調整配線と、発光素子の駆動手段と接続され、抵抗調整配線と同一層に設けられた電源線と、駆動手段と接続され、抵抗調整配線と同一層に設けられた第1配線と、駆動手段と接続され、抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに抵抗調整配線、電源線、及び第1配線と交差する方向の第2配線とを有している。そして、第1配線は、抵抗調整配線と電源線との間に配線されている。そのため、同一層に設けられていても、駆動手段と接続された第1配線と第2配線とがショートすることはない。
また、第1配線又は第2配線と抵抗調整配線とがショートすることはあるが、抵抗調整配線は、上部電極の電気抵抗を調整するためのものである。そのため、抵抗調整配線を部分的に切断したとしても、特に支障は生じない。したがって、このようなショートの場合には、抵抗調整配線を切断することができる。
上記の発明によれば、発光素子の駆動手段と接続された第1配線と第2配線とがショートすることはない。また、第1配線又は第2配線と抵抗調整配線とがショートすることはあるが、この場合には、抵抗調整配線を切断することができる。そのため、発光素子の駆動に不可欠な第1配線や第2配線を切断することなく、ショート部分を簡単かつ迅速に修復できる。その結果、アクティブマトリックス型表示装置における歩留りの向上を図ることができる。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のアクティブマトリックス型表示装置の一例である有機ELディスプレイ10の配線構造を示す平面図である。
図1に示すように、有機ELディスプレイ10は、有機EL素子20(本発明における発光素子に相当するもの)がM行×N列(図1では、図面の簡略化のため、2行×3列)のマトリックス状に配列されたものである。なお、有機EL素子20は、光の三原色中の青を発光するB画素20aと、赤を発光するR画素20bと、緑を発光するG画素20cとが一組として配列されている。
また、有機ELディスプレイ10は、各有機EL素子20(各B画素20a、各R画素20b、各G画素20c)に共通する上部電極(図示せず)の電気抵抗を調整するための下層補助配線55(本発明における抵抗調整配線に相当するもの)を有している。さらにまた、各有機EL素子20を駆動するための信号線51(本発明における第2配線に相当するもの)、走査線52(本発明における第1配線に相当するもの)、及び電源線53を有している。さらに、有機EL素子20の周囲を囲うようにして、上層補助配線54(本発明における上部電極接続配線に相当するもの)が配線されている。
ここで、走査線52及び電源線53は、下層補助配線55と同一層に設けられるとともに、下層補助配線55と平行する方向であって、有機EL素子20の各行ごとに配線されている。そして、走査線52は、下層補助配線55と電源線53との間に挟まれて位置している。また、電源線53は、下層補助配線55及び走査線52よりも幅が広い配線となっている。
一方、信号線51は、下層補助配線55と同一層に設けられているが、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と交差する方向であって、有機EL素子20の各列ごとに配線されている。また、上層補助配線54は、有機EL素子20の下部電極(図示せず)と同一層(下層補助配線55よりも上層)に設けられている。そして、有機EL素子20の上部電極(図示せず)とカソード接続部56で接続され、下層補助配線55と上下接続部57で接続されている。
図2は、図1に示す有機ELディスプレイ10の等価回路図である。
図2に示すように、有機ELディスプレイ10は、アノード電極21(本発明における下部電極に相当するもの)と、カソード電極22(本発明における上部電極に相当するもの)とによって構成される有機EL素子20を備えている。なお、有機EL素子20は、アノード電極21とカソード電極22との間に有機物の発光層を有している。
ここで、有機ELディスプレイ10は、本発明の駆動手段であるTFT回路素子30(30a,30b)やキャパシタ40を有機EL素子20ごとにそれぞれ設けたアクティブマトリックス型表示装置である。具体的には、有機ELディスプレイ10は、カソード電極22がGND(グラウンド)及び補助配線54に接続された有機EL素子20と、ソース電極32aが有機EL素子20のアノード電極21に接続され、ドレイン電極33aが正電位の電源線53に接続されたTFT回路素子30aと、ソース電極32bがTFT回路素子30aのゲート電極31aに、ゲート電極31bが走査線52に、ドレイン電極33bが信号線51にそれぞれ接続されたTFT回路素子30bと、TFT回路素子30aのソース電極32aとTFT回路素子30bのソース電極32bとの間に接続されたキャパシタ40とを備えている。
なお、図2において、上下層間(カソード接続部56を介したカソード電極22と上層補助配線54との間、上下接続部57を介した上層補助配線54と下層補助配線55との間、ゲート電極31bと走査線52との間)の配線は、点線で示している。また、信号線51は、走査線52、電源線53、上層補助配線54、及び下層補助配線55と交差するが、交差する位置の前後で分断されている。そして、分断された信号線51同士を下層の信号接続線58で接続することにより、同一層の走査線52、電源線53、及び下層補助配線55と信号線51とがショートしないようにしている。
このような有機ELディスプレイ10は、TFT回路素子30aが駆動トランジスタとなり、TFT回路素子30bがスイッチングトランジスタとなっている。そして、走査線52に書込み信号を印加し、TFT回路素子30bのゲート電極31bの電位を制御すると、信号線51の信号電圧がTFT回路素子30aのゲート電極31aに印加される。この際、ゲート電極31aの電位は、次に走査線52に書込み信号が印加されるまでの間、キャパシタ40によって安定的に保持される。これにより、TFT回路素子30aのゲート電極31aとソース電極32aとの間の電圧に応じた電流が有機EL素子20に流れ、有機EL素子20は、この電流値に応じた輝度で発光し続けることとなる。
このように、有機ELディスプレイ10は、有機EL素子20に流れる電流値をコントロールして発光させている。また、電源線53をパルス駆動(2回パルス)することにより、有機EL素子20を駆動している。そして、1回目のパルスでTFT回路素子30a(駆動トランジスタ)の特性バラツキである閾値電圧の補正を行い、2回目のパルスで書込み信号の印加と移動度の補正とを同時に行なっている。そのため、有機EL素子20の経時劣化やTFT回路素子30aの特性のバラツキが抑制されたものとなっている。
図3は、図1に示す有機ELディスプレイ10の断面図(a−a’断面、b−b’断面)である。
また、図4は、図1に示す有機ELディスプレイ10の下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と信号線51との交差部を示す平面図及び断面図である。
図1に示す有機ELディスプレイ10は、図3及び図4(b)に示すように、遮光メタル11を備えるガラス基板12の上に絶縁膜13を積層したものである。そして、絶縁膜13の上に下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と信号線51とが配線されている。また、絶縁膜13の上には、TFT回路素子30も形成されている。そのため、下層補助配線55、走査線52、電源線53、信号線51、及びTFT回路素子30は、同一層に設けられている。
ここで、図4に示すように、信号線51は、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と交差する部分の前後で分断されている。そして、この交差部では、ガラス基板12上に信号接続線58が配線されている。また、上層の信号線51と下層の信号接続線58とが信号接続部59で接続されている。そのため、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と信号線51とが接触することはなく、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と信号接続線58とは、絶縁膜13によって絶縁される。なお、電源線53は、下層補助配線55及び走査線52よりも幅広く配線されるとともに信号接続線58の上層で配線方向にスリット53a(図4(a)参照)を有している。
また、絶縁膜13の上には、平坦化膜14が積層されている。この平坦化膜14は、信号線51、下層補助配線55、走査線52、電源線53、及びTFT回路素子30を相互に絶縁するだけでなく、これらの上面を凹凸のない平坦面とするものである。そして、平坦化膜14の上に、有機EL素子20(アノード電極21)が配列されるとともに、上層補助配線54が配線されている。
有機EL素子20は、アノード電極21とカソード電極22との間に有機物層23(本発明における発光層に相当するもの)を配置したものである。そして、アノード電極21がTFT回路素子30と接続されている。また、アノード電極21の周囲は、開口規定膜15によって覆われており、有機物層23の部分だけが開口している。なお、有機物層23は、注入された電子と正孔との再結合によって発光する有機物からなるものである。
したがって、有機物層23が発する光は、開口規定膜15の開口から取り出される。具体的には、アノード電極21に反射率が高い金属等が用いられる一方で、カソード電極22は、光透過率の高い導電性材料からなる透明電極となっている。そのため、有機物層23が発する光は、ガラス基板12と反対側のカソード電極22側から取り出されることとなる。そして、このようなトップエミッション方式とすることにより、有機EL素子20の開口率を効率的に確保している。
ここで、カソード電極22を構成する光透過率の高い導電性材料は、抵抗値が高いものである。そのため、カソード電極22の電気抵抗を調整し、カソード電極22の低抵抗化を図るため、下層補助配線55が設けられている。また、カソード電極22と下層補助配線55とを接続するため、アノード電極21と同一層に上層補助配線54が設けられ、アノード電極21の周囲に配線されている。そして、カソード接続部56(図3参照)を介してカソード電極22と上層補助配線54とが接続され、上下接続部57(図3(b)参照)を介して上層補助配線54と下層補助配線55とが接続されている。なお、上層補助配線54及び下層補助配線55は、カソード電極22と同電位で、GND(図2参照)に接地されている。
図3及び図4に示すような断面(図3のa−a’断面、b−b’断面、及び図4のc−c’断面)の有機ELディスプレイ10(図1参照)を製造するには、最初に、遮光メタル11を備えるガラス基板12上に信号接続線58を形成する。すなわち、Mo(モリブデン)等の高抵抗の導電性材料によってガラス基板12上に金属層をパターニングし、信号接続線58とする。そして、ガラス基板12及び信号接続線58の上を覆うようにして絶縁膜13を形成する。なお、この絶縁膜13は、例えば、Si(窒化ケイ素)又はSiO (二酸化ケイ素)をCVD法(化学蒸着法)によって成膜して形成する。
次に、絶縁膜13をパターニングして、信号接続線58の両端部の上面を露出させる。そして、信号接続線58の露出した上面に信号線接続部59を形成する。その後、絶縁膜13の上に、配線パターンとして金属層を形成し、下層補助配線55、走査線52、電源線53、及び信号線51とする。なお、絶縁膜13上には、TFT回路素子30も形成する。また、電源線53は、信号接続線58の上層で配線方向にスリット53aが形成されるようにする。さらにまた、信号線51は、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と交差する部分の前後で分断されるようにし(図4(b)参照)、分断された端部が信号線接続部59と接続されるようにする。
このようにして下層補助配線55、走査線52、電源線53、信号線51、及びTFT回路素子30を形成すると、絶縁膜13の表面が凹凸になる。そこで、絶縁膜13の上に、無機系薄膜(SOG:Spin on Glass)で平坦化膜14を形成する。これにより、絶縁膜13だけでなく、下層補助配線55、走査線52、電源線53、信号線51、及びTFT回路素子30の上に平坦化膜14が積層され、平坦化膜14の表面では、凹凸のない平坦面となる。
続いて、平坦化膜14の上に、Al(アルミニウム)等の低抵抗の金属材料によって上層補助配線54をパターニングする。具体的には、各有機EL素子20(図1参照)の周囲を囲うようにして金属層をプリントした後、エッチングすることにより、図1に示すような縦横にレイアウトされた上層補助配線54とする。なお、この際、平坦化膜14をパターニングして、下層補助配線55の上面を部分的に露出させておく。そのため、上層補助配線54の形成と同時に、下層補助配線55の露出した上面に上下接続部57が形成される。
また、平坦化膜14及び上層補助配線54の上には、開口規定膜15を積層する。さらにまた、開口規定膜15の上には、光透過率の高い導電性材料によってカソード電極22及びカソード接続部56を形成する。そして、カソード接続部56を介してカソード電極22と上層補助配線54とを接続する。したがって、カソード電極22は、カソード接続部56、上層補助配線54、及び上下接続部57により、下層補助配線55と接続されることとなる。
図5は、図1に示す有機ELディスプレイ10の下層補助配線55、走査線52、電源線53、及び信号線51を示す平面図である。
図5に示すように、カソード電極22(図4参照)の低抵抗化を図るための下層補助配線55は、有機EL素子20(図4参照)を駆動するための走査線52、電源線53、及び信号線51と同一層に設けられている。
ここで、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53は、互いに平行する方向に配線されている。そして、走査線52は、下層補助配線55と電源線53との間に配線されている。また、電源線53は、下層補助配線55及び走査線52よりも幅広く配線されている。
一方、信号線51は、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と直交する方向に配線されている。そして、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と交差する位置の前後で分断されるとともに分断された信号線51同士が信号接続線58で接続されている。なお、電源線53は、信号接続線58の上層で配線方向にスリット53aを有している。
このように、信号線51は、下層補助配線55、走査線52、及び電源線53と同一層に設けられているので、これらと交差する位置の前後で分断されている。しかし、交差部分では、製造工程でのエッチングミスやダスト等の付着が原因でショートが発生しやすい状況にある。特に、有機ELディスプレイ10(図1参照)が大型化すると、交差部分が増え、ショートの発生頻度が増加して歩留まりが低下する。そのため、有機ELディスプレイ10の生産工程において、ショートを検出するための光学式検査を行う検査工程を設け、検出されたショート部分を表面からのレーザ照射によって修正するレーザリペア工程を設けている。
例えば、走査線52と電源線53のスリット53aの上の部分とがショート(ショート箇所3)していた場合には、ショート部分の両側で電源線53(スリット53aの上の部分)を切断すれば良い。これにより、スリット53aの上の部分では、電源線53が機能しなくなるが、ショート部分を回避したスリット53aの下の部分がバイパスラインとなるので、ショートが修復されたこととなる。
また、電源線53のスリット53aの下の部分と信号線51の端部とがショート(ショート箇所4)していた場合でも、ショート部分の両側で電源線53(スリット53aの下の部分)を切断すれば良い。これにより、スリット53aの下の部分では、電源線53が機能しなくなるが、ショート部分を回避したスリット53aの上の部分がバイパスラインとなるので、ショートが修復されたこととなる。
さらにまた、下層補助配線55と走査線52とがショート(ショート箇所1)している場合や、信号線51の端部と下層補助配線55とがショート(ショート箇所2)している場合もある。これらの場合、下層補助配線55、走査線52、及び信号線51には、幅が広い電源線53のようにスリット53aを形成できないので、電源線53と同様のレーザリペア工程を適用することは困難である。しかも、有機EL素子20(図4参照)を駆動するための走査線52又は信号線51を切断すると、有機EL素子20に線欠陥が発生してしまう。しかし、本実施形態の有機ELディスプレイ10(図1参照)は、下層補助配線55を切断することにより、このようなショート(ショート箇所1及びショート箇所2)を修復できる。
図6は、図5に示す下層補助配線55、走査線52、電源線53、及び信号線51におけるショート箇所1及びショート箇所2の修復状況を示す平面図である。
図6(a)に示すように、ショート箇所1では、同一層で平行する方向に配線された下層補助配線55と走査線52とがショートしている。このようなショート箇所1を修復するには、ショート部分の両側で下層補助配線55を切断すれば良い。これにより、有機EL素子20(図4参照)を駆動するための走査線52を切断することなく、ショートを修復できる。
一方、下層補助配線55は、ショート部分の両側で分断されることになるが、図1に示すように、複数の上下接続部57及びカソード接続部56を介して上層補助配線54と接続されている。そして、上層補助配線54は、各有機EL素子20の周囲を囲うように縦横に配線されている。そのため、下層補助配線55を切断しても、配線抵抗に大きな変化は生じない。したがって、カソード電極22(図4参照)の電気抵抗を調整し、カソード電極22の低抵抗化を図る下層補助配線55の機能が損なわれることはない。
また、図6(b)に示すように、ショート箇所2では、同一層で直交する方向に配線された信号線51の端部と下層補助配線55とがショートしている。このようなショート箇所2を修復するにも、ショート部分の両側で下層補助配線55を切断すれば良い。これにより、有機EL素子20(図4参照)を駆動するための信号線51を切断することなく、ショートを修復できる。そして、下層補助配線55を切断しても、上記の通り、下層補助配線55の機能が損なわれることはない。
このように、本実施形態の有機ELディスプレイ10は、カソード電極22の低抵抗化を図るための下層補助配線55を走査線52、電源線53、及び信号線51と同一層に形成している。そして、信号線51との配線交差部に近い側に下層補助配線55を配線し、下層補助配線55と電源線53との間に走査線52を挟み込んでいる。そのため、走査線52や信号線51と下層補助配線55とがショートすることはあるが、そのショートは、下層補助配線55を切断することによって修復できる。したがって、本実施形態の有機ELディスプレイ10は、配線幅が狭く、有機EL素子20を駆動するための走査線52や信号線51を切断しなくても、ショート部分を簡単かつ迅速に修復できる。その結果、アクティブマトリックス型表示装置における歩留りの向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、有機EL素子20が発した光をガラス基板12と反対側から取り出すようにしたトップエミッション方式の有機ELディスプレイ10としている。しかし、有機EL素子20が発した光をガラス基板12と同じ側から取り出すようにしたボトムゲート方式にも適用できる。
(2)本実施形態では、発光素子に有機EL素子20(有機エレクトロルミネッセンス素子)を用いている。しかし、無機エレクトロルミネッセンス素子や発光ダイオード等、上部電極と下部電極との間に発光層を形成することができる発光素子であればよく、有機エレクトロルミネッセンス素子に限られない。
本発明のアクティブマトリックス型表示装置の一例である有機ELディスプレイの配線構造を示す平面図である。 図1に示す有機ELディスプレイの等価回路図である。 図1に示す有機ELディスプレイの断面図(a−a’断面、b−b’断面)である。 図1に示す有機ELディスプレイの下層補助配線、走査線、及び電源線と信号線との交差部を示す平面図及び断面図である。 図1に示す有機ELディスプレイの下層補助配線、走査線、電源線、及び信号線を示す平面図である。 図5に示す下層補助配線、走査線、電源線、及び信号線におけるショート箇所1及びショート箇所2の修復状況を示す平面図である。 有機ELディスプレイの配線構造の参考例を示す平面図である。 図7に示す有機ELディスプレイの信号線、走査線、及び電源線を示す平面図である。
符号の説明
10 有機ELディスプレイ(アクティブマトリックス型表示装置)
20 有機EL素子(発光素子)
21 アノード電極(下部電極)
22 カソード電極(上部電極)
23 有機物層(発光層)
30,30a,30b TFT回路素子(駆動手段)
51 信号線(第2配線)
52 走査線(第1配線)
53 電源線
53a スリット
54 上層補助配線(上部電極接続配線)
55 下層補助配線(抵抗調整配線)
58 信号接続線(接続配線)

Claims (5)

  1. マトリックス状に配列され、上部電極と下部電極との間に発光層を有する複数の発光素子と、
    各前記発光素子を駆動するための駆動手段と、
    前記上部電極と接続され、前記上部電極の電気抵抗を調整するための抵抗調整配線と、
    前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線と平行する方向に配線された電源線と、
    前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線と前記電源線との間に配線された第1配線と、
    前記駆動手段と接続され、前記抵抗調整配線と同一層に設けられるとともに前記抵抗調整配線、前記電源線、及び前記第1配線と交差する位置の前後で分断された第2配線と、
    絶縁膜を介して前記抵抗調整配線、前記電源線、及び前記第1配線の下層に設けられるとともに分断された前記第2配線同士を接続する接続配線と
    を有するアクティブマトリックス型表示装置。
  2. 請求項1に記載のアクティブマトリックス型表示装置において、
    前記上部電極及び前記抵抗調整配線と接続され、前記下部電極と同一層に設けられるとともに各前記発光素子の周囲を囲うように配線された上部電極接続配線を有する
    アクティブマトリックス型表示装置。
  3. 請求項1に記載のアクティブマトリックス型表示装置において、
    前記電源線は、前記抵抗調整配線及び前記第1配線よりも幅広く配線されるとともに前記接続線の上層で配線方向にスリットを有する
    アクティブマトリックス型表示装置。
  4. 請求項1に記載のアクティブマトリックス型表示装置において、
    前記第1配線は、マトリックス状に配列された各前記発光素子の各行ごとに配線された走査線であり、
    前記第2配線は、マトリックス状に配列された各前記発光素子の各列ごとに配線された信号線である
    アクティブマトリックス型表示装置。
  5. 請求項1に記載のアクティブマトリックス型表示装置において、
    前記発光素子は、有機物層を配置した有機エレクトロルミネッセンス素子である
    アクティブマトリックス型表示装置。
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