JP2010064992A - ペルオキシソーム増殖剤応答性核内受容体α活性化剤 - Google Patents

ペルオキシソーム増殖剤応答性核内受容体α活性化剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 経口的に摂取しても安全な、ペルオキシソーム増殖剤応答性核内受容体α(PPARα)活性化剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 有効成分として、バイオフラボノイドの1種又は2種以上を配合したPPARα活性化剤を提供することにより解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性核内受容体α(peroxisome proliferator−activated receptorα、以下「PPARα」と略記する)活性化剤に関し、さらに詳しくは、バイオフラボノイドを有効成分として配合するPPARΑα活性化剤に関する。
近年、過剰な食物の摂取、運動不足、ストレスなどが原因で生じる糖尿病、メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)、高脂血症、高血圧、血管障害、炎症、肝炎、脂肪肝、肝線維症、NASH(non−alcoholic steatohepatitis)、又は、肥満症などの各種疾患は、糖尿病や動脈硬化症、ひいては、心筋梗塞や脳卒中などの心血管性疾患のリスクまでも高めることから、現代社会において大きな問題となっている。また、ストレスは、精神的な疲労の原因ともなり不眠などの原因ともなっている。
なかでも、心筋梗塞や脳卒中などの心血管性疾患は死亡率が高く、そのリスクの低減や改善対策を考える上で、最近、PPARαの挙動が注目されている。このPPARαの活性が高い程、糖尿病、メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)、高脂血症、高血圧、血管障害、炎症、肝炎、脂肪肝、肝線維症、NASH(non−alcoholic steatohepatitis)、又は、肥満症などの各種疾患を改善し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管性疾患のリスクの低減に寄与すると考えられている。また、PPARαは、睡眠の質に関与することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。このPPARαを活性化させるための成分として、マンゴーやマンゴスチンなどの果汁(特許文献1)、クロロゲン酸(特許文献2)、α−リポ酸(特許文献3)等が提案されている。
しかしながら、これらの予防剤や治療剤は、一般的には、未病者も含めて、長期間継続的に使用する必要があるので、人によっては長期間の使用を嫌がる場合があるし、単一の成分だけでは、十分な効果が得られない場合もある。PPARαを活性化し、長期間摂取しても安全な、新規なPPARα活性化剤の開発が望まれている。
特開2005−295991号公報 特開2003−34636号公報 特開2008−7406号公報 『Neuroreport』、第19巻、第4号、第487乃至489頁(2008年)
糖尿病、メタボリックシンドローム、高脂血症、高血圧、血管障害、炎症、肝炎、脂肪肝、肝線維症、NASH、又は、肥満症などの各種疾患の予防・治療、インスリン抵抗性の改善や、睡眠の質の改善などに幅広く使用できるPPARα活性化作用を有する、経口的に摂取しても安全な、PPARα活性化剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題に鑑み、種々の物質を検索した結果、意外にも長年研究してきたバイオフラボノイドにPPARα活性化作用があることを見出して、本発明を完成した。
バイオフラボノイドの1種又は2種以上を経口的に摂取することにより、PPARを活性化し、糖尿病、メタボリックシンドローム、高脂血症、高血圧、血管障害、炎症、肝炎、脂肪肝、肝線維症、NASH、又は、肥満症などの各種疾患の予防・治療、インスリン抵抗性の改善や、睡眠の質の改善をはかることができる。しかも、バイオフラボノイドは経口的に摂取しても安全性が高い物質である。
本発明でいうPPARα活性化とは、前記PPARαの遺伝子レベル乃至蛋白質レベルでの発現を増強することをいう。
本発明でいうバイオフラボノイドとは、ヘスペリジン、ルチン、ナリンジン、これらのバイオフラボノイドへの糖転移物、及び/又は、これらバイオフラボノイドのβ−グルコシルアグリコンへの糖転移物をいう(以下、これら総称して「バイオフラボノイド糖転移物」という場合がある。)。このバイオフラボノイド糖転移物としてはα−グリコシルバイオフラボノイドが望ましい。このα−グリコシルバイオフラボノイドとは、ヘスペリジン、ルチン、ナリンジンから選ばれるβ−ルチノシルバイオフラボノイド又はこれらのバイオフラボノイドのβ−モノグルコシルアグリコンに、グルコースが1分子以上α−結合していることを意味し、その結合部位は、これらのバイオフラボノイドのアグリコンの部分であってもよく、そのアグリコンに結合した糖部分であってもよく、その両方でもよい。本発明で使用するバイオフラボノイド糖転移物の好ましい例としては、α−グルコシルヘスペリジン、α−グルコシルルチン、α−グルコシルナリンジン、α−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチン、α−グルコシルイソケルシトリンやα−グルコシルプルニンなどのα−グルコシルバイオフラボノイドを挙げることができる。
これらのバイオフラボノイド糖転移物は酵素法で調製することができる。また、必要に応じて、発酵法や合成法を利用することもできる。これらの糖転移物を製造する場合、経済性を問題にするのであれば、糖転移酵素を用いる酵素法が有利である。具体的には、例えば、澱粉部分加水分解物やマルトオリゴ糖などのα−グルコシル糖化合物の存在下で、ヘスペリジン、ルチン、ナリンジンから選ばれるβ−ルチノシルバイオフラボノイド、又は、これらバイオフラボノイドにラムノシダーゼを作用させるなどしてラムノースをはずしたβ−モノグルコシルアグリコンに、α−グルコシダーゼ、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼやα−アミラーゼを初めとする糖転移酵素を作用させると、α−グリコシルバイオフラボノイドが高収量で得られる。斯くして得られる反応物は、主たる成分として、通常、転移部分のグルコース重合度が1乃至5の範囲に分布する一連のα−グリコシルバイオフラボノイドを含有する。また、この一連のα−グリコシルバイオフラボノイドに、グルコアミラーゼを作用させることにより、α−グルコシルバイオフラボノイドを調製することも有利に実施できる。本発明においては、バイオフラボノイド糖転移物は、PPARα活性化剤のもつ生理機能が発揮できるのであれば、必ずしも高度に精製されておらずともよく、その作用効果や安全性に影響しない限り、酵素反応液そのものであっても、バイオフラボノイドをはじめとするその調製方法に特有の他の物質との未分離組成物の形態であってもよく、部分精製したもの、或いは、高度に精製したものでもよい。特に、バイオフラボノイド糖転移物と、糖転移未反応やこの未反応のバイオフラボノイドにラムノシダーゼを作用させてラムノースをはずしたβ−グルコシルアグリコンとが共存する場合には、これらが、一体となって、PPARα活性増強作用を発揮し、且つ、バイオフラボノイド糖転移物の存在下では、糖転移未反応のバイオフラボノイドの水への溶解性も向上するので、糖転移未反応のバイオフラボノイドの生体内への吸収率が向上して、本発明のPPARα活性化剤のもつ生理作用の増強に効果的である。
本発明のPPARα活性化剤は、バイオフラボノイドを単独で使用してもよいが、2種以上を併用してもよい。また、本発明のPPARα活性化剤としては、PPARα活性化作用の強さや水への溶解性の高さの点からは、バイオフラボノイド糖転移物が望ましく、さらには、α−グルコシルバイオフラボノイド、とりわけα−グルコシルヘスペリジンが望ましい。
本発明のPPARα活性化剤におけるバイオフラボノイドの配合量は、本発明の所期の効果が得られるのであれば、特に限定されるものではない。本発明のPPARα活性化剤は、通常、経口摂取用の組成物の形態で提供される。その場合の剤形に特に制限はなく、固状、粉末、顆粒、錠剤、液状、シラップ、ペースト、乳液、カプセル等の形態で摂取してもよく、通常の飲食品に混合して摂取することも随意である。
本発明のPPARα活性化剤を経口摂取する場合の一日あたりの摂取量は、所期の生理作用が発揮される量であれば特に制限はなく、通常、バイオフラボノイドを合計で、0.05乃至50g、望ましくは、0.1乃至10g、特に望ましくは0.25乃至5gである。一日あたり0.05g未満の摂取では所期の効果が得られない場合があり、50gを越えて摂取しても、摂取量に見合う効果が得られない場合がある。
本発明のPPARα活性化剤へのバイオフラボノイドの1種又は2種以上の配合割合は、該PPARα活性化剤の具体的な形態や他の配合成分との兼ね合いに応じて適宜選択するべきものであり、所期の効果が得られる必要量を摂取可能な配合割合であれば、特に制限はない。具体的には、例えば、液状の場合には、当該組成物の全質量に対して、バイオフラボノイドを合計で、0.1%以上、望ましくは0.5%以上、特に望ましくは1%以上含有せしめればよい。また、固状の場合には、固形物換算で、全質量に対して、バイオフラボノイドを合計で、0.1%以上、望ましくは0.5%以上、特に望ましくは1%以上含有せしめればよい。何れの場合にも、配合割合が、0.1%未満では、上記有効成分による、PPARα活性化作用、さらには、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制作用、脂肪酸合成酵素抑制作用、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強作用、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強作用、脂質の代謝改善作用、乃至、眠り改善作用などが十分に発揮されず好ましくない場合がある。配合割合の上限は、対象とする経口摂取用組成物の物性に影響を与えない限り特に制限はなく、バイオフラボノイドを、上記のごとき種々の生理活性を期待して、強化目的で配合する場合であれば、バイオフラボノイドをそのままの形態で使用することも有利に実施できる。
また、本発明のPPARα活性化剤は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤として利用することも有利に実施できる。
以下、実験により本発明をさらに具体的に説明する。
<実験1>
<PPARαの活性化に及ぼすバイオフラボノイドの影響>
PPARαの活性化に及ぼすバイオフラボノイドの影響を以下のように調べた。併せて、脂質代謝関連遺伝子の発現に及ぼすバイオフラボノイドの影響も試験した。すなわち、バイオフラボノイドとして、α−グルコシルヘスペリジン標品(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリジン25%含有)又はヘスペリジン標品(Chengdu Hawk Bio−Engineering Co.,Ltd社販売、固形物換算で、ヘスペリジン約92%含有)を使用した。32匹の5週齢雄性SDラット(日本エスエスシー株式会社販売)を単独飼育で、表1に示す通常食を与えて馴化させた(0週)。馴化開始1週間後に体重が均等になるように3群各10匹又は11匹に分けて(表3参照)、各群のラットに表1に示す配合の高脂肪食を与えて、2週間飼育した。また、馴化開始(0週)から試験終了までの3週間にわたり、毎日、1群11匹には、0.2%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)溶液にα−グルコシルヘスペリジン標品を溶解し、α−グルコシルヘスペリジン及びヘスペリジンの合計が0.8mmol/kg・体重/日となるように、経口的に強制摂取させた(α−グルコシルヘスペリジン摂取群)。残りの2群21匹のうちの1群10匹には、0.2%CMC−Na溶液にヘスペリジン標品を溶解乃至均一に分散させ、ヘスペリジンが0.8mmol/kg・体重/日となるように経口的に強制摂取させた(ヘスペリジン摂取群)。残りの1群11匹には、対照として、0.2%CMC−Na溶液を同様に投与した(高脂肪食摂取群)。投与は、ステンレス製の胃ゾンデを装着したディスポーザブル注射筒を使用した。α−グルコシルヘスペリジン標品、ヘスペリジン標品及び0.2%CMC−Na溶液(対照)は、1日1回、毎朝10時に摂取させた。馴化開始から3週間(高脂肪食摂取2週間)で、最後のバイオフラボノイド又は対照を摂取させて後、6時間絶食させ、エーテル麻酔下で解剖して、腹部中心静脈より採血後、肝臓を摘出した。
解析対象遺伝子として、PPARαを含む脂質代謝に関与することが知られている11個の遺伝子を選択し、PCR反応の際の内部標準としてグリセロアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(Glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase:GAPDH)の遺伝子を使用した(表2参照)。摘出した肝臓の一部を使用してそのホモジネイトを作成し、全RNAを抽出した。この全RNAの抽出には、市販のRNA抽出キット(キアゲン社販売、商品名「RNeasy Mini kit」)を使用し、操作は、その説明書に従った。途中、DNase(キアゲン社販売)処理を加えた。次に、市販の逆転写酵素(インビトロジェン社販売、商品名「SuperScript III Reverse Transcriptase」)を使用して、添付の説明書に準じて以下のように、cDNAテンプレートを合成した。全RNAにオリゴdT12−18プライマー(インビトロジェン社販売)及びdNTPs(GEヘルスケア社販売)を混合して65℃で5分間処理後、氷上にて1分間以上放置した。これに、逆転写酵素及びジチオスレイトール(インビトロジェン社販売)を添加して50℃で30分間、55℃で30分間、続いて70℃で15分間インキュベートした。内部標準及び解析対象遺伝子のPCR解析に必要なプライマーの塩基配列(Forward及びReverse プライマー)は、GENBANKのmRNA配列、或いは、既知の塩基配列を使用し、「primer3ソフトウェア」(フリーウエア)を用いて設計した。プライマーは、合成の受託会社(シグマアルドリッチ株式会社)に依頼して調製した。本実験の対象とした解析対象遺伝子及び内部標準として使用した遺伝子とその略記、及び、PCR反応のプライマーとして使用した塩基配列を表2に併せて示す。このプライマーを使用して市販のPCR定量解析システム(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社販売、商品名「Light Cycler480」)により各解析対象遺伝子の発現量を定量した。各cDNAテンプレーのPCR反応は、市販のPCRキット(ロシュ・ダイアグノスティックス社販売、商品名「SYBR Green I Master kit」)を使用し、その添付の説明書に基づき、最初に反応液を95℃で5分間熱変性を行った後、PCR反応(95℃で10秒、60℃で10秒、72℃で8乃至14秒を1サイクルとし、これを40乃至45サイクル繰り返した)を行った。PCR反応の際に内部標準として使用したGAPDHをコードするDNAは、自社(株式会社林原生物化学研究所)で調製したものを使用して、各解析対象遺伝子の相対的な発現量を算出した。高脂肪食摂取群における各解析対象遺伝子の発現量の平均値を1.000として、バイオフラボノイド摂取群における各々の解析対象遺伝子の発現量の相対値を求めて表3に示す。なお、解析対象遺伝子は、脂肪酸合成関連遺伝子としてSREBP−1、FAS、脂肪酸燃焼(β−酸化)関連遺伝子としてPPARα、CPT1、CPT2、MCAD、LCAD、コレステロール合成関連遺伝子としてSREBP−2、HMGCR、ACAT−2、PGC1αを選択した(表2参照)。
Figure 2010064992
Figure 2010064992
Figure 2010064992
表3から明らかなように、バイオフラボノイド摂取群では、対照の高脂肪食摂取群に比して、PPARα遺伝子発現の有意な上昇が認められた。また、PPARα遺伝子を含む脂質代謝系の遺伝子の発現量は、バイオフラボノイド摂取群では、対照の高脂肪食摂取群に比して、脂肪酸合成系に関わる遺伝子(SREBP−1、FAS)の有意な発現量の低下と、β−酸化系遺伝子(CPT1、CPT2、PPARα)、及び、コレステロール合成系関連遺伝子(HMGCR及びPGC1α)発現量の有意な上昇が認められた。また、表3の結果をバイオフラボノイド群間で比較すると、ヘスペリジン標品摂取群よりもα−グルコシルヘスペリジン標品摂取群の方が、脂肪酸合成系に関わる遺伝子(SREBP−1、FAS)の有意な発現量の低下と、β−酸化系遺伝子(CPT1、CPT2、PPARα)、及び、コレステロール合成系関連遺伝子(HMGCR及びPGC1α)発現量をよく上昇させることが判明した。これらの結果から、バイオフラボノイド、とりわけ、α−グルコシルバイオフラボノイドの摂取により、脂肪酸合成系遺伝子の発現量が抑制されると共にβ―酸化系の遺伝子の発現量が増強したことから、この結果は、バイオフラボノイドが、優れたPPARα活性化剤としてはもとより、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、乃至、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤などとしても利用できることを物語っている。また、バイオフラボノイド、とりわけ、α−グルコシルバイオフラボノイドの摂取によりPPARαが活性化されることから、バイオフラボノイドの摂取は睡眠の質の改善などの精神面にも影響を及ぼしている可能性が示唆された。
<実験2>
<睡眠の質に及ぼすバイオフラボノイドの影響>
実験1でバイオフラボノイドの摂取により、PPARα遺伝子の発現が増強されることが確認されたので、PPARαが関与するとの報告のある睡眠への影響をボランティア試験により調べた。すなわち、ボランティア30名を無作為に2群各15名に分けた。被験者1群15名には、表4に示す組成のα−グルコシルヘスペリジン標品(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリジン25%含有)入りのタブレットを試験試料として使用し、1日1回、5錠(α−グルコシルヘスペリジンとヘスペリジンを合計で0.5g/回/日摂取)を、夕食後から就寝までの間に、4週間にわたって毎日経口摂取させた。残りの1群15名には対照として、表4に示す組成のプラセボタブレットを、1日1回、5錠を、夕食後の就寝の間に、4週間にわたって毎日経口摂取させた。試験期間中、食事制限はおこなわなかった。なお、試験タブレット摂取群又はプラセボタブレット摂取群への割付は、ダブルブラインドで実施した。睡眠に関連する評価項目として、「就寝時の寝つき」、「朝の目覚めの気分」、「眠りの深さ」、「眠気」(昼間に眠さを感じる)の4項目について、タブレット摂取前と比較した場合の改善の有無を確認し、改善があったと回答した人数を表5に示す。
Figure 2010064992
Figure 2010064992
表5から明らかなように、プラセボタブレット摂取群では、睡眠の質に関する4つの評価項目について、改善が認められたと回答した被験者は、15名中1乃至3名とわずかであった。これに対して、α−グルコシルヘスペリジン標品を含有する試験試料タブレット摂取群では、4種類の評価項目のいずれにおいても、15名の被験者の半数以上(8乃至12名)が、改善があったと回答した。これらの結果は、α−グルコシルヘスペリジンが、睡眠の質の改善作用を有し、眠りの質の改善剤として利用できることを物語っている。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、この実施例により、本発明の技術範囲が、何ら限定的に解釈されるべきものではない。
<PPARα活性化剤>
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原商事販売、商品名「林原ヘスペリジンS」、固形物換算で、α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリジン25%含有)、α−グルコシルルチン(株式会社林原商事販売、商品名「αGルチン」、固形物換算で、α−グルコシルルチン85%、ルチン15%含有)、又は、α−グルコシルナリンジン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルナリンジン82%、ナリンジン18%含有)の何れか4質量部に、α,α−トレハロース(株式会社林原商事販売、商品名「トレハ」)1質量部を均一に混合して、3種の粉末状のPPARα活性化剤を調製した。本品は、このままで、或いは、他の成分を配合した組成物の形態で、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、未病者でも安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原商事販売、商品名「林原ヘスペリジンS」、固形物換算で、α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリジン25%含有)、α−グルコシルルチン(株式会社林原商事販売、商品名「αGルチン」、固形物換算で、α−グルコシルルチン85%、ルチン15%含有)、又は、α−グルコシルナリンジン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルナリンジン82%、ナリンジン18%含有)の何れか4質量部に、マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「粉末マビット」)1質量部、L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原商事販売、商品名「アスコフレッシュ」)0.5質量部、ラクトスクロース含有糖質粉末(株式会社林原商事販売、商品名「LS−90P」)0.5質量部を均一に混合して、3種の粉末状のPPARα活性化剤を調製した。本品は、このままで、或いは、他の成分を配合した組成物の形態で、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、未病者でも安心して利用できる。
この3種のPPARα活性化剤の各々に適量のショ糖脂肪酸エステルを加えて、常法により、打錠機を用いて、各々1錠が約300mgの錠剤に成形した。本品は、継続して経口的に摂取することにより、PPARαを活性化することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、未病者でも安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
以下の配合処方に基づき、常法により、チューインガム形態のPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
ガムベース 30
ショ糖 39.7
含水結晶α,α−トレハロース(株式会社林原商事販売、
商品名「トレハ」) 27
α−グルコシルルチン(株式会社林原生物化学研究所製造、
固形物換算でα−グルコシルルチン85%、ルチン
15%含有) 0.5
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原生物化学
研究所販売、商品名「アルファグルコシルヘス
ペリジン」、固形物換算で、α−グルコシルヘ
スペリジン97%、ヘスペリジン3%含有) 2.5
香料 適量
色素 適量
全量を100%とする。
本品は、α−グルコシルルチンやα−グルコシルヘスペリジンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
以下の配合処方に基づき、常法により、固状のPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
桑の葉の粉末 30
大麦若葉 20
ラクトスクロース含有糖質粉末(株式会社林原商事販売、
商品名「LS−90P」) 14.5
還元麦芽糖(株式会社林原商事販売、
商品名「粉末マビット」) 14.5
α−グルコシルルチン(株式会社林原商事販売、商品名
「αGルチン」、固形物換算で、α−グルコシル
ルチン85%、ルチン15%含有) 1.25
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原生物化学研
究所販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリ
ジン」、固形物換算で、α−グルコシルヘスペリ
ジン97%、ヘスペリジン3%含有) 15
ニガウリ抽出物 3.5
L−シトルリン 1
香料 適量
色素 適量
全量を100%とする。
本品は、α−グルコシルルチンやα−グルコシルヘスペリジンをはじめとするバイオフラボノイド含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
下記の成分を配合し、経口流動食形態のPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
実施例1の方法で調製した粉末状のPPARα活性化剤
の何れか1種 78
含水結晶マルトース(株式会社林原商事販売、商品名
「サンマルト」) 5
L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社
林原商事販売、商品名「アスコフレッシュ」) 5
ラクトスクロース含有糖質(株式会社林原商事販売、
商品名「乳果オリゴ LS700」) 5
L−カルニチン 2.5
L−シトルリン 1
α―リポ酸 1.5
滑沢剤 2
上記配合処方に基づき、これらの成分を均質になるまで攪拌混合し、常法により、0.5gずつ打錠して、錠剤を調製した。
本品は、バイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
下記の成分を配合し、経口流動食形態のPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
ラクトスクロース 5
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原商事販売、
商品名「林原ヘスペリジンS」、固形物換算で、
α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリ
ジン25%含有) 4
α−グルコシルルチン(株式会社林原生物化学研究所製造、
固形物換算でα−グルコシルルチン78%、イソケ
ルシトリン22%含有) 1
脱脂粉乳 32
全粉乳 12
マルトテトラオース高含有水飴 40
難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社販売、
商品名「ファイバーソル2」) 0.5
α,α−トレハロース 3
L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原商事
販売、商品名「アスコフレッシュ」) 1
L−シトルリン 1
ビタミンA 適量
ビタミンD 適量
塩酸チアミン 適量
リボフラビン 適量
塩酸ピリドキシン 適量
シアノコバラミン 適量
酒石酸水素コリン 適量
ニコチン酸アミド 適量
パントテン酸カルシウム 適量
酢酸トコフェロール 適量
硫酸鉄 適量
リン酸水素カルシウム 適量
本品を適量の水に溶解し、経口摂取すれば、通常の食事の摂取ができない患者の栄養補給が可能な上に、本品は、α−グルコシルヘスペリジンやα−グルコシルルチンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
下記成分を練混合後、常法により、打錠し、シェラックでコーディングして、1錠が250mgのPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
プロポリスエキス粉末(株式会社林原商事販売) 34.5
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原商事販売、
商品名「林原ヘスペリジンS」、固形物換算で、
α−グルコシルヘスペリジン75%、
ヘスペリジン25%含有) 2
α−グルコシルルチン(株式会社林原商事販売、商品名
「αGルチン」、固形物換算でα−グルコシルル
チンを85%、ルチン15%含有) 5
ローヤルゼリー抽出物(株式会社林原商事販売) 10
鹿角霊芝抽出物 1
ガラナエキス 5
冬虫夏草、メシマコブ及びメカブフコダインの抽出物の
混合物 5
ミネラル酵母ミックス 6
βカロテン 0.2
ビタミンB 0.2
ビタミンB 0.2
ビタミンB 0.2
ビタミンB12 0.005
ビタミンC 10
ビタミンD 0.1
葉酸 0.02
ナイアシン 2
パントテン酸カルシウム 1
ビオチン 0.5
ビタミンE 2
賦形剤(デキストリン) 14.5
香料 適量
ステアリン酸カルシウム 0.5
本品は、α−グルコシルヘスペリジンやα−グルコシルルチンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
実施例7の処方のα−グルコシルヘスペリジンをα−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルβ−ヘスペレチン74%、β−グルコシルヘスペレチン26%含有)に、α−グルコシルルチンをα−グルコシルイソケルシトリン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルイソケルシトリンプルニン73%、イソケルシトリン27%含有)に、替えた以外は、同じ配合組成の錠剤のPPARα活性化剤を調製した。
本品は、α−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチンやα−グルコシルイソケルシトリンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
以下の配合処方に基づき、常法により、フィルム状のPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
プルラン(株式会社林原商事販売、食品添加物用) 22
カラギーナン 1
キサンタンガム 0.15
ローカストビーンガム 0.15
マルチトール 0.8
脱イオン水 69.25
α−グルコシルナリンジン(株式会社林原生物化学研究
所製造、固形物換算で、α−グルコシルナリンジ
ン65%、プルニン35%含有) 1.5
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原生物化学研
究所製造、固形物換算で、α−グルコシルヘスペ
リジン75%、α−グルコシルβ−グルコシルヘ
スペレチン25%含有) 1.5
乳化ミントオイル 2.6
プロポリスエキス 0.5
スクラロース 0.3
クエン酸 0.25
本品は、α−グルコシルナリンジンやα−グルコシルヘスペリジンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
実施例9の処方のα−グルコシルナリンジンをα−グルコシルプルニン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルプルニン65%、プルニン35%含有)に、α−グルコシルヘスペリジンをα−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチン(株式会社林原生物化学研究所製造、固形物換算で、α−グルコシルβ−ヘスペレチン74%、β−グルコシルヘスペレチン26%含有)に替えた以外は、同じ配合組成のフィルム状のPPARα活性化剤を調製した。
本品は、α−グルコシルプルニンやα−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチンをはじめとするバイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
以下の配合処方に基づき、常法により、ドリンク剤タイプのPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
α−グルコシルヘスペリジン(株式会社林原商事販売、
商品名、「林原ヘスペリジンS」、固形物換算で、
α−グルコシルヘスペリジン75%、ヘスペリジン
25%含有) 1.5
フマル酸第一鉄 0.06
イノシトール 0.10
塩化カルニチン 0.2
硝酸チアミン 0.01
リン酸リボフラビンナトリウム 0.01
塩酸ピリドキシン 0.01
L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原商事
販売、商品名「アスコフレッシュ」) 1
アミノエチルスルホン酸 2
キシリトール 4
トレハロース 5
エリスリトール 5
クエン酸 0.8
クエン酸ナトリウム 適量
安息香酸ナトリウム 0.06
ミックスフルーツフレーバー 0.10
上記成分を精製水に溶解した後、pHを3.0に調整し、精製水を加えて全量を100%とした。この液をろ紙でろ過し、滅菌装置を用いて、ろ液を80℃で25分間加熱滅菌した後、100mlずつガラス瓶に充填しキャップを施してドリンク剤を得た。
本品は、α−グルコシルヘスペリジンやヘスペリジンを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
<PPARα活性化剤>
以下の配合処方に基づき、常法により、ドリンク剤タイプのPPARα活性化剤を調製した。
(処方) (%)
実施例1の方法で得た粉末状のPPARα活性化剤の
何れか1種 30
無水結晶マルトース(林原商事販売、商品名「ファイン
トース」) 29.5
粉末卵黄 19
脱脂粉乳 20
塩化ナトリウム 0.44
塩化カリウム 0.185
硫酸マグネシウム 0.4
藍抽出物(株式会社林原生物化学研究所製造) 0.2
ローヤルゼリー抽出物(株式会社林原生物化学研究所
製造) 0.2
チアミン 0.001
コエンザイムQ10 0.01
ビタミンEアセテート 0.06
ニコチン酸アミド 0.004
この配合物25質量部を精製水150質量部に均一に分散・溶解させ、150gずつ褐色ガラスビンに封入して、3種の飲料形態のPPARα活性化剤を調製した。
本品は、バイオフラボノイドを含有しているので、PPARα活性化剤として利用することができる。本品は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤としても利用することができる。また、本品はこれらの作用効果を標榜して販売することもできる。また、本品は長期間摂取しても、副作用がなく、安心して利用できる。
以上のように、有効成分としてバイオフラボノイドの1種又は2種以上を含有する本発明のPPARα活性化剤は、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制作用、脂肪酸合成酵素抑制作用、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強作用、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強作用、脂質の代謝改善作用、乃至、睡眠の質の改善作用などを有している。また、また、有効成分としてバイオフラボノイドの1種又は2種以上を含有する本発明のPPARα活性化剤は、副作用の懸念がなく、安全で、使用感にも優れているので、未病者も含め、快適に長期連用することができる。本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、斯界に多大の貢献をする、誠に意義のある発明である。

Claims (6)

  1. 有効成分としてバイオフラボノイドを含有するペルオキシソーム増殖剤応答性核内受容体α(PPARα)活性化剤。
  2. バイオフラボノイドが、ヘスペリジン、ルチン、ナリンジン、これらのバイオフラボノイドへの糖転移物、及び/又は、これらバイオフラボノイドのβ−グルコシルアグリコンへの糖転移物から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のPPARα活性化剤。
  3. バイオフラボノイドへの糖転移物がα−グルコシルヘスペリジン、α−グルコシルルチン及びα−グルコシルナリンジンであり、β−グルコシルアグリコンへの糖転移物がα−グルコシルβ−グルコシルヘスペレチン、α−グルコシルイソケルシトリン及びα−グルコシルプルニンである請求項2記載のPPARα活性化剤。
  4. さらに、界面活性剤、防腐剤(抗菌剤)、保湿剤、増粘剤、水溶性高分子、抗酸化剤、キレート剤、色素、香料、pH調整剤、バイオフラボノイド以外のビタミン類、添加剤から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1乃至3の何れかに記載のPPARα活性化剤。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のPPARα活性化剤の、脂肪酸合成酵素系遺伝子の発現抑制剤、脂肪酸合成酵素抑制剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素系遺伝子の発現増強剤、脂肪酸のβ−酸化系酵素増強剤、脂質の代謝改善剤、乃至、睡眠の質の改善剤から選ばれる1種又は2種以上の用途での使用。
  6. PPARα活性化作用があることを標榜してなる請求項1乃至5の何れかに記載のPPARα活性化剤。
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