JP2010064982A - アルキルアミノ誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、レニン阻害剤を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物、またはその薬学上許容される塩。
[式中、R1aおよびR1dは、各々独立して、同一または異なって、ハロゲン原子等であり;R1bは、置換されてもよいC1−6アルキル基等であり、R1cは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基等であるか、一緒になって環を形成してもよく; Rは、置換されてもよいアルキル基等であり;R3aおよびR3bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基等であり;R4aおよびR4bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基等である。]

【選択図】なし

Description

本発明は、医薬として有用な誘導体に関する。より詳しくは、レニン阻害剤として有効なアルキルアミノ誘導体に関する。更にレニン阻害剤として有効なアルキルアミノ誘導体を有効成分とする高血圧治療剤に関する。
レニン-アンジオテンシン(RA)系は血圧や体内の電解質バランスの維持に重要なホルモンシステムであり、高血圧、鬱血性心不全、腎障害などの循環器系疾患の発症や進展にも重要な役割を演じている。
RA系の重要なコンポーネントであるレニンは、主に腎臓から血液中に分泌されるアスパラギン酸プロテアーゼであり、肝臓で産生されたアンジオテンシノーゲンを特異的に分解し、アンジオテンシンIを産生する。アンジオテンシンIは、肺や血管内皮細胞に存在するアンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンIIに変換される。アンジオテンシンIIは血管を収縮させるとともに副腎を刺激してアルドステロンの分泌を促す。アルドステロンは腎臓に作用してナトリウムを貯留させ、カリウムを***させる。これらのカスケードが血圧の上昇につながる(非特許文献1)。
近年、心臓、血管、腎臓、副腎、脂肪などの末梢組織や中枢組織などの局所にもRA系のコンポーネントが備わっており、さらに新たなコンポーネントとして(プロ)レニン受容体が局所RA系の活性化に重要な役割を担っている可能性が指摘されており(非特許文献2)、局所(組織)RA系の重要性が認識されつつある。短期的な循環調節に係わる循環RA系に対し、組織RA系は長期的に心臓、腎臓、血管などの種々の臓器のリモデリングを惹起することにより、心肥大、動脈硬化、腎障害などの臓器障害をもたらす可能性が指摘されている(非特許文献3)。
RA系を抑制する薬剤としてはACE阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が挙げられるが、これらの薬剤(特に前者)は高血圧のみならず、心不全および糖尿病性腎症などの心血管系疾患および腎疾患の治療薬としても有用性が証明されており、広く臨床応用されている(非特許文献4、非特許文献5)。
RA系を抑制するステップは複数あるが、その中でもレニンは、RA系の最上流に位置し、本カスケードを律速していることから、これを阻害することは理論的にきわめて魅力的なアプローチである(非特許文献6、非特許文献7)。実際、近年開発されたレニン阻害薬であるアリスキレンは、高血圧患者を対象とした臨床試験において、血漿レニン活性を顕著に抑制し、他のRA系抑制薬に匹敵する優れた降圧効果を示すことが確認されている(非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10)。
エチレンジアミン骨格を部分構造として有する化合物として、例えば、特許文献1には、アミノカルボニル−置換ベンズイミダゾール誘導体が報告されている。
[式中、Rは、C−C10アルキル基などであり;Rは、−C(=NH)NHなどであり;RおよびRは、同一または異なって、水素原子、C−Cアルキル基(該アルキル基は、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N(C−Cアルキル)、−NH(フェニル)、−N(フェニル)、−NHベンジル、−N(ベンジル)などで置換されてもよい。)等である。]
該文献には、下記
構造の実施例278、実施例294、実施例310および実施例342の化合物等が具体的に記載されている。いずれもエチレンジアミン骨格を有する点で本発明の化合物と共通する。しかし、特許文献1の化合物は2位がフェネチル基で置換されたベンズイミダゾールを部分構造として有する点で本発明の化合物と構造が異なる。
一方、特許文献2には、置換−ベンジルオキシ安息香酸アミド誘導体が報告されている。
[式中、Rは、水素原子、ハロゲンまたはトリフルオロメチルであり;Rは、水素原子またはハロゲンであり;Rは、水素原子またはハロゲンであり;Rは、水素原子、塩素、フッ素、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ホルミル、C−CアルキルまたはC−Cアルコキシであり;Rは、水素原子またはハロゲンであり;Rは、水素原子またはC−Cアルキルであり;Rは、C−Cアルキル等であり;Rは、水素原子またはC−Cアルキルであり;Rは、C−Cアルキル(該基は、アミノ、モノ−アルキルアミノ、C−CアルキルカルボニルアミノまたはC−Cアルコキシカルボニルアミノで置換されてもよい。)であり; R10は、水素原子またはC−Cアルキルである。]
該文献には、下記
構造の実施例29の化合物等が具体的に記載されている。該化合物は、エチレンジアミン骨格を有する点で本発明の化合物と共通する。しかし、特許文献2の化合物はフェニルカルボニルのフェニルにベンジルオキシ基が置換されていることを特徴とすると共に、本発明の化合物群のフェニルの置換基と異なる。従って、本発明の化合物と特許文献2の化合物群とは構造が異なる。
また、前記特許文献に記載された化合物群は、レニン阻害剤と異なる用途に関する出願である。従って、本発明の化合物群のように特定の置換基を有するフェニルカルボニル−エチレンジアミン骨格を部分構造として有する化合物群が、レニン阻害剤として有用であることはこれまでに知られていない。
Nat Rev Drug Discov. 1(8):p.621-36(2002年) Curr Hypertens Rep. 6(2):p.129-32(2004年) Physiol. Rev. 86:p.747-803,(2006年) Curr Diab Rep. 6(1):p.8-16, (2006年) J Hypertens Suppl.23(1):S9-17, (2005年) J Exp Med. 106(3):p.439-53,(1957年) J Am Soc Nephrol 16:p.592-599,(2005年) Hypertension 42(6):p.1137-43,(2003年) Circulation 111(8):p.1012-8,(2005年) J Hypertens. 24(Suppl 4):S82.Abstract P4.269,(2006年)
国際公開 第01/014342号 パンフレット 国際公開 第06/094763号 パンフレット
本発明の課題は、優れたレニン阻害活性を有する新規な化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、下記化合物またはその薬学上許容される塩(以下必要に応じ本発明化合物と略称することがある。)が優れたレニン阻害作用を有することを見出し、本発明を完成するに到った。
項1:式(I)で表される化合物、またはその薬学上許容される塩。
[式中、R1aおよびR1dは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ホルミル基、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−10シクロアルコキシ基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニルオキシ基、モノ−もしくはジ−置換されてもよいアミノ基、置換されてもよい5員〜7員の環状アミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、または置換されてもよい5〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基であり;
1bは、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6アルキニルオキシ基、モノ−もしくはジ−されてもよいアミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、または置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基であり(ここにおいて、置換されてもよいC1−6アルキル基の置換基は、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、およびC1−6アルキルカルボニルアミノ(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基であり、置換されてもよいC1−6アルコキシ基の置換基は、1〜3個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、シアノ、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、モノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、およびC1−4アルキルカルボニルからなる群から選択される1個の基である。)、
1cは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ホルミル基、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環基、置換されてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC6−10アリールチオ基、置換されてもよいC6−10アリールスルフィニル基、置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルオキシ基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルオキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリールカルボニル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリールカルボニル基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基、または下記式
で表される基(ここにおいて、
1e、R1f、R1gおよびR1iは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキルオキシ基、置換されてもよい飽和へテロ環オキシ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、または置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基であり;
1hは、シアノ基、ハロゲン原子、または基:−A−B
(ここにおいて、Aは、単結合、−O−、−SO−、−CO−、−COO−、−CHSO−、−COCO−、−OCHCHCO−、−OCHCO−、−OC(CH)(CH)CO−、−CHOCO−、−N(R)CO−、−N(R)SO−、−N(R)COO−、−OCO−、−SON(R)CO−、−OCHCHSO−、−C(CH)(CH)CO−、または−CHOCHCO−であり、
は、水素原子、C1−4アルキルカルボニル基、または置換されてもよいC1−6アルキル基であり、
Bは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、モノ−もしくはジ−置換されてもよいアミノ基、置換されてもよい5員〜7員の環状アミノ基、置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基である。)であるか(但し、Aが−O−、−COO−および−N(R)COO−の場合は、Bは前記アミノ基ではない。)、
あるいはR1e、R1hおよびR1iが、共に水素原子であり、R1fおよびR1gは、一緒になって縮合環を形成する。) であるか、あるいはR1bおよびR1cが一緒になって、下記式
で表される環を形成し(ここにおいて、
は、−N(R1k)−、酸素原子、−CH(R1k)−、または−C(R1k)=であり、
は、−CH−、−CO−、−CS−、または−CH=であり、
は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−CO−、または酸素原子であり、
は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−SO−、−SO−、酸素原子、硫黄原子、または存在しない原子であり、
1kは、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式のヘテロアリールC1−4アルキル基であり、
1mおよびR1nは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC5−6シクロルケニル基、置換されてもよいC2-6アルキニル基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよい飽和へテロ環基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリールカルボニル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基、シアノ基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリールオキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または下記式
で表される基(ここにおいて、
1o、R1p、R1q、R1rおよびR1sは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−4アルキル基(該基は、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ、またはC1−4アルコキシ(C1−4アルコキシまたはC3−6アルコキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、C1−4アルコキシ基(該基は、ハロゲン原子、C1−4アルコキシまたはC1−6アルキルアミノカルボニルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルコキシ基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ基、またはC1−6アルキルアミノカルボニル基であるか、または
1o、R1rおよびR1sが各々独立して水素原子であり、R1pおよびR1qが一緒になって縮合環を形成する。)であるか、あるいはR1mおよびR1nは、一緒になって下記式
で表される基(ここにおいて、Dは、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−NR−、−NRCO−、−NRSO−,−NRCONR−、−OCH(R)−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルスルホニル基、または置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニルアミノ基、または置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基であり、pおよびqは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)である。);
は、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基であり;
3aおよびR3bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよい飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員のヘテロアリール基であり;
4aおよびR4bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよい飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員のヘテロアリール基であるか、あるいはR4aおよびR4bが、一緒になって下記式
で表される基(ここにおいて、Mは、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−NR−、−NRCO−、−NRSO−,−NRCONR−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルスルホニル基、または置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、または置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、または置換されてもよいC1−6アルコキシ基であり、rおよびsは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)である。]
項2:R1aが、ハロゲン原子;シアノ基;ハロゲン原子、C1−4アルコキシまたはC3−6シクロアルキルで置換されてもよいC1−6アルキル基;C2−6アルキニル基;およびハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルコキシ基からなる群から選択される1個の基である項1に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項3:R1aが、水素原子である項2に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項4:R1aが、ハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基である項2に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項5:R1dが、水素原子またはハロゲン原子である項1〜項4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項6:R1dが、水素原子である項5に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項7:R1a、R1b、R1cおよびR1dが、
で表される置換位置でベンゼン環に置換する項1〜項6のいずれか一項に記載の化合物、または薬学上許容される塩。
項8:R1bが、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、またはC1−6アルキルカルボニルアミノ(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)で置換されたC1−6アルキル基;または1〜3個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、シアノ、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、モノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、およびC1−4アルキルカルボニルからなる群から選択される1個の基で置換で置換されたC1−6アルコキシ基である項1〜項7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項9:R1bが、C1−4アルコキシで置換されたC1−6アルコキシ基である項8に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項10:R1bが、3−メトキシプロピルオキシ基である項9に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項11:R1cが、下記式
で表される基である項1〜項10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項12:R1e、R1f、R1gおよびR1iが、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはハロゲン原子あり;
1hが、基:−A−B(ここにおいて、Aは、単結合、−O−、−SO−、−CO−、−N(R1j)CO−または−N(R1j)SO−であり、
1jは、C1−6アルキル基、またはC3−6シクロアルキル基であり、
Bは、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C3−6シクロアルキル、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよいアミノカルボニル、またはC3−10シクロアルキルアミノ(ヒドロキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);ジ−置換されてもよいアミノ基(該基は、C1−6アルキル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、C3−6シクロアルキル、およびC6−10アリールからなる群から選択される同一または異なる1または2個の基で置換されてもよい。);または5員〜7員の環状アミノ基(該基は、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルで置換されてもよい。)である。)である項1〜項11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項13:Aが、単結合または−CO−である項1〜12のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項14:Bが、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C3−6シクロアルキル、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよいアミノカルボニル、またはヒドロキシで置換されてもよいC3−10シクロアルキルアミノで置換されてもよい。);ジ−(C1−6アルキル)アミノ基(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);N−(C1−6アルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)アミノ基;N−(C3−6アルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)アミノ基;N−(C1−6アルキル)−N−(C6−10アリール)アミノ基;および5員〜7員の環状アミノ基(該基は、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基である項1〜項13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項15:Aが、単結合であり、Bが、水素原子が水素原子である項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項16:R1bおよびR1cが一緒になって、下記式
で表される環を形成する項1〜項6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項17:Gが、−N(R1k)−であり、Gが、−CO−であり、Gが、−C(R1m)(R1n)−であり、およびGが、−C(R1m)(R1n)−、−SO−、酸素原子、または硫黄原子である項16に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項18:Gが、酸素原子である項17に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項19:R1kが、C1−6アルキル基(該基は、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ(1〜3個のフッ素原子、C1−4アルコキシ、C1−6アルキルアミノカルボニルで置換されてもよいC3−6シクロアルキル、またはC1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、C3−6シクロアルキル(1〜2個のフッ素原子、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルコキシ、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニルアミノ(1〜5個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、C3−6シクロアルキルカルボニルアミノ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C1−6アルキルチオカルボニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ(1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、C3−6シクロアルコキシカルボニルアミノ、モノ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、4員〜7員の環状アミノカルボニルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキルアミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ、C1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、および5員もしくは6員の飽和へテロ環(C1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基で置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);または5員〜6員のヘテロアリールC1−4アルキル基である項16〜項18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項20:R1kが、C1−6アルコキシで置換されてもよいC1−6アルキル基である項19に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項21:R1kが、4−メトキシブチル基である項20に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項22:R1kが、C1−6アルキルカルボニルアミノで置換されたC1−6アルキル基である項19に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項23:R1kが、2−(エチルカルボニルアミノ)エチル基である項22に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項24:R1mおよびR1nが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C1−4アルコキシ(該アルコキシは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリール、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ、またはN−(ヒドロキシで置換されてもよいC3−10シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルコキシ、C7−14アラルキルオキシ(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、飽和へテロ環オキシ、N−(C3−6シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、N−(C3−6シクロアルキルC1−4アルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(該C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C3−6シクロアルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、5員〜7員の環状アミノ、または5員〜7員の環状アミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基;アミノカルボニル基(該基は、C1−6アルキルで置換されてもよい。);5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、またはシアノで置換されてもよい。);C7−14アラルキル基(該基は、ハロゲン原子で置換されてもよい。);および下記式
で表される基である項16〜項23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項25:R1mおよびR1nのいずれか一方が、水素原子であり、他方が、下記式
で表される基である項24に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項26:R1o、R1p、R1q、R1rおよびR1sが、各々独立して、同一または異なって、水素原子、シアノ基、C1−4アルキル基、またはC1−4アルコキシ基(該基は、C1−4アルコキシで置換されてもよい。)である項24または項25に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項27:R1mおよびR1nが、各々独立して、C1−6アルキル基である項16〜項26のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項28:R1mおよびR1nが、一緒になって下記式
で表される基(ここにおいて、Dは、酸素原子、−NR−、−OCH(R)−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、C1−4アルコキシカルボニル基、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい4員〜7員の環状アミノカルボニル基であり、Rは、水素原子、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−6アルキル基、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−6アルコキシ基、N−(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ基、C1−4アルコキシカルボニルアミノ基、モノ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルアミノ基(該アリールは、ハロゲン原子で置換されてもよい。)あり、pおよびqは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)である項16〜項23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項29:Rが、C1−6アルキル基(ハロゲン原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基(ハロゲン原子、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);Cアリール基(ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリール、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);および5員もしくは6員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)である項1〜項28のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項30:Rが、C1−6アルキル基である項29に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項31:Rが、イソプロピル基である項30に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項32:R3aおよびR3bが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N―(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N―(C6−10アリールスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、またはC7−14アラルキルオキシ(1〜3個のフッ素原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC3−6シクロアルコキシで置換されてもよい。)置換されてもよい。);C2−6アルケニル基;C2−6アルキニル基;C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);C6−10アリール基(該基は、ハロゲン原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(該基は、ハロゲン原子、C1−4アルキル(該基は、C6−10アリールオキシで置換されてもよい5員もしくは6員の環状アミノ(該アリールは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、または5員〜7員の環状アミノ(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、C1−4アルコキシ(該基は、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキルオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、C6−10アリールオキシ(該基は、1〜3個のフッ素原子、またはシアノで置換されてもよい。)、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)、C6−10アリール(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、C6−10アリールオキシ(ハロゲン原子またはシアノで置換されてもよい。)、C7−14アラルキルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ(5員もしくは6員の飽和ヘテロ環カルボニル、またはフッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、5員もしくは6員のヘテロアリールオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、5員〜7員の環状アミノカルボニル(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);5員もしくは6員の飽和へテロ環基;5員〜10員のヘテロアリール基(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルコキシ、5員もしくは6員の飽和ヘテロ環アミノカルボニル、C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、およびC1−6アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される1〜2個の基で置換されてもよい。);およびC6−10アリールオキシ基(C6−10アリールオキシで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基である項1〜項31のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項33:R3aおよびR3bが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;ヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキル基;C6−10アリール基;またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC7−10アラルキル基(該アルコキシは、C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)である項1〜項32のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項34:R3aおよびR3bのいずれか一方が、水素原子であり、他方が、水素原子、ヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキル基、C6−10アリール基、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC7−10アラルキル基(該アルコキシは、C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)である項1〜項33のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項35:R3aおよびR3bが、共にC1−6アルキル基である項32〜項34のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項36:R4aおよびR4bが、各々独立して、同一または異なって水素原子;C1−6アルキル基(該基は、ハロゲン原子、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ(該基は、C1−4アルコキシ、5員〜7員の環状アミノカルボニルで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、またはN−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、5員もしくは6員の飽和へテロ環、またはハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(該基は、C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、またはN−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(C3−6シクロアルキルで置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);C6−10アリール基(該基は、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、またはC1−4アルキルで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(該基は、ハロゲン原子、、またはシアノで置換されてもよい。);5員もしくは6員の飽和へテロ環基;および5員〜10員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)である項1〜項35のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項37:R4aおよびR4bのいずれか一方が、水素原子であり、他方が、水素原子、またはC1−6アルキル基である項1〜項36のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項38:R4aおよびR4bが、各々独立して、水素原子である項37のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項39:R4aおよびR4bが、共にC1−6アルキル基である項36に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項40:R4aおよびR4bが、一緒になって下記式
で表される基(ここにおいて、Mは、酸素原子、−NR−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、C1−4アルコキシカルボニル基であり、rおよびsは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)で表される基である項1〜項35のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項41:項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
項42:項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するレニン阻害剤。
項43:項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する高血圧症の治療剤。
項44:レニン阻害剤製造のための、項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩の使用。
項45:高血圧症の治療剤の製造のための、項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩の使用。
項46:治療を必要とする患者に、項1〜項40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩の有効量を投与することからなる、高血圧症の治療方法。
以下、式(I)で表される化合物、またはその薬学上許容される塩を必要に応じ「本発明化合物」と総称する。
本発明化合物は、優れたレニン阻害活性を有し、高血圧症の治療薬として有用である。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書において「置換基」の定義における炭素の数を、例えば、「C1−6」などと表記する場合もある。具体的には、「C1−6アルキル」なる表記は、炭素数1から6のアルキル基と同義である。また、本明細書において、「置換されてもよい」または「置換された」なる用語を特に明示していない置換基については、「非置換」の置換基を意味する。例えば、「C1−6アルキル」とは、「非置換」であることを意味する。
本明細書において「基」なる用語は、1価基を意味する。例えば、「アルキル基」は、1価の飽和炭化水素基を意味する。また、本明細書における置換基の説明において、「基」なる用語を省略する場合もある。尚、「置換されてもよい」もしくは「置換された」で定義される基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1または複数である。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分または置換基である場合にも該当する。
「ハロゲン原子」は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等が挙げられる。
「C1−6アルキル基」は、炭素数1〜6個を有する直鎖または分枝状の飽和炭化水素基を意味する。好ましくは、「C1−4アルキル基」等が挙げられる。「C1−6アルキル基」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。
「C2−6アルケニル基」は、炭素数2〜10個を有し、二重結合を1個含む直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。具体的には、例えば、ビニル、プロペニル、メチルプロペニル、ブテニルまたはメチルブテニル等が挙げられる。
「C2−6アルキニル基」は、炭素数2〜6個を有し、三重結合を1個含む直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。例えば、具体的には、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−ブチニル、ペンチニルまたはヘキシニル等が挙げられる。
「C3−10シクロアルキル基」は、炭素数3〜10個を有し、環状の飽和炭化水素基を意味する。例えば、好ましくは、「C3−6シクロアルキル基」等が挙げられる。「C3−10シクロアルキル基」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチルまたはノルボルニル等が挙げられる。
「C3−6シクロアルキルC1−4アルキル基」とは、「C3−6シクロアルキル」が「C1−4アルキル」に結合した基を意味する。具体例としては、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル等が挙げられる。
「C5−6シクロアルケニル基」は、二重結合を1個含む環状の不飽和炭化水素基を意味する。具体例としては、1−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル等が挙げられる。
「C6−10アリール基」は、炭素数6〜10個を有する芳香族炭化水素基を意味する。好ましくは「Cアリール基」(フェニル)等が挙げられる。「C6−10アリール基」の具体例としては、例えば、フェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチル等が挙げられる。
「C7−14アラルキル基」とは、「C6−10アリールC1−4アルキル基」を意味し、前記「アルキル基」に前記「アリール基」が置換した基を意味する。好ましくは、「C7−10アラルキル基」(CアリールC1−4アルキル基)が挙げられる。「C7−14アラルキル基」の具体例としては、例えば、ベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピルまたは1−ナフチルメチル等が挙げられる。
「ヘテロアリール基」としては、例えば、5員〜10員の単環式もしくは多環式の基等が挙げられ、該基は、窒素原子、硫黄原子または酸素原子から選ばれるヘテロ原子を同種または異なって1個以上(例えば1〜4個)を含む。好ましくは、例えば、5員もしくは6員の単環式の基等が挙げられ、該基は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含む。「ヘテロアリール基」の具体例としては、例えば、ピロリル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、フリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、キノリル、イソキノリル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、インドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジル、ジベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、キノキサリル、シンノリル、キナゾリル、インダゾリル、ナフチリジル、キノリノリルまたはイソキノリノリル等が挙げられる。
「ヘテロアリールC1−4アルキル基」とは、前記「アルキル基」に前記「ヘテロアリール基」が置換した基を意味する。該ヘテロアリール部分としては、前記のへテロアリール基として例示した具体例と同じものが挙げられる。例えば、「ヘテロアリールC1−4アルキル」が挙げられる。具体的には、例えば、2−ピリジルメチルなどが挙げられる。
「C1−6アルコキシ基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルコキシ基」等が挙げられる。「C1−6アルコキシ基」の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
「C3−6アルキニルオキシ基」の「C3−6アルキニル」部分は、前記「C3−6アルキニル」と同義である。具体的には、例えば、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、ペンチニルオキシまたはヘキシニルオキシ等が挙げられる。
「C1−6アルキルチオ基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルキルチオ基」等が挙げられる。「C1−6アルキルチオ基」の具体例としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオまたはヘキシルチオ等が挙げられる。
「C1−6アルキルスルフィニル基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルキルスルフィニル基」等が挙げられる。「C1−6アルキルスルフィニル基」の具体例としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニルまたはヘキシルスルフィニル等が挙げられる。
「C1−6アルキルスルホニル基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルキルスルホニル基」等が挙げられる。「C1−6アルキルスルホニル基」の具体例としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニルまたはヘキシルスルホニル等が挙げられる。
「C3−6シクロアルキルスルホニル基」の「C3−6シクロアルキル」部分は、前記「C3−6シクロアルキル」と同義である。「C3−6シクロアルキルスルホニル基」の具体例としては、例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル等が挙げられる。
「C6−10アリールチオ基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義である。「C6−10アリールチオ基」の具体的としては、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオまたは2−ナフチルチオ等が挙げられる。
「C6−10アリールスルフィニル基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同意義である。「C6−10アリールスルフィニル基」の具体例としては、例えば、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニルまたは2−ナフチルスルフィニル等が挙げられる。
「C6−10アリールスルホニル基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義である。「C6−10アリールスルホニル基」の具体的としては、フェニルスルホニル、トシル、1−ナフチルスルホニルまたは2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
「C1−4アルコキシスルホニル基」の「C1−4アルコキシ」部分は、前記「C1−4アルコキシ基」と同義である。具体例としては、例えば、メトキシスルホニル等が挙げられる。
「C3−6シクロアルコキシスルホニル基」の「C3−6シクロアルコキシ」部分は、前記「C3−6シクロアルコキシ基」と同義である。具体例としては、例えば、シクロプロピルオキシスルホニル等が挙げられる。
「C6−10アリールオキシスルホニル基」の「C6−10アリールオキシ」部分は、前記「C6−10アリールオキシ基」と同義である。具体例としては、例えば、フェニルオキシスルホニル等が挙げられる。
「C3−10シクロアルコキシ基」の「C3−10シクロアルキル」部分は、前記「C3−10シクロアルキル」と同義である。好ましくは、「C3−6シクロアルコキシ基」等が挙げられる。「C3−10シクロアルコキシ基」の具体例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、アダマンチルオキシまたはノルボルニルオキシ等が挙げられる。
「C5−6シクロアルケニルオキシ基」の「C5−6シクロアルケニルオキシ」部分は、前記「C5−6シクロアルケニルオキシ」と同義である。具体例としては、1−シクロペンテニルオキシ等が挙げられる。
「C6−10アリールオキシ基」の「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール」と同義である。「Cアリールオキシ」(フェニルオキシ)が好ましい。「C6−10アリールオキシ基」の具体的としては、フェノキシ、1−ナフチルオキシまたは2−ナフチルオキシ等が挙げられる。
「C7−14アラルキルオキシ基」(C6−10アリールC1−4アルキルオキシ基)の「C7−14アラルキル」部分は、前記「C7−14アラルキル」と同義である。好ましくは、「C7−10アラルキルオキシ基」(「フェニルC1−4アルキル基」)などが挙げられる。「C7−14アラルキルオキシ基」の具体例としては、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシ等が挙げられる。
「ヘテロアリールオキシ基」としては、前記「アラルキルオキシ基」の「アラルキル」部分が「ヘテロアリール」に置き換わった基を意味する。例えば、「5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリールオキシ基」等が挙げられる。
「C1−4アルコキシカルボニル基」は、前記「C1−4アルコキシ基」がカルボニル基に結合した基を意味する。具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、2−プロポキシカルボニルまたはtert-ブトキシカルボニル等が挙げられる。
「C3−6シクロアルコキシカルボニル基」は、前記「C3−6シクロアルコキシ基」がカルボニル基に結合した基を意味する。具体的には、C3−6シクロアルコキシ部分としては、前記のシクロアルコキシ基として例示したものが挙げられる。
「C1−4アルキルカルボニル基」は、前記「C1−4アルキル基」がカルボニル基に結合した基を意味する。具体的には、例えばアセチル、プロピオニルまたはブチリル等が挙げられる。
「C3−10シクロアルキルカルボニル基」は、前記「C3−10シクロアルキル基」がカルボニル基に結合した基を意味する。好ましくは、「C3−6シクロアルキルカルボニル基」等が挙げられ、「C3−10シクロアルキルカルボニル基」の具体例としては、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、アダマンチルカルボニルまたはノルボルニルカルボニル等が挙げられる。
「C6−10アリールカルボニル基」とは、前記「C6−10アリール基」がカルボニル基に結合した基を意味する。「C6−10アリール」部分は、前記「C6−10アリール基」と同義である。好ましくは、「Cアリールカルボニル基」(フェニルカルボニル基)が挙げられる。「C6−10アリールカルボニル基」の具体例としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイルまたは2−ナフトイル等が挙げられる。
「ヘテロアリールカルボニル基」は、前記「ヘテロアリール」がカルボニル基に結合した基を意味する。「へテロアリール」部分が前記のへテロアリール基として例示したものが挙げられる。具体例としては、例えば、2−ピリジルカルボニル等が挙げられる。
「C1−4アルキルカルボニルオキシ基」の「C1−4アルキル」部分は、前記「C1−4アルキル基」と同義である。具体例としては、例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシなどが挙げられる。
「C3−6シクロアルキルカルボニルオキシ基」の「C3−6シクロアルキル」部分は、前記「C3−6シクロアルキル基」と同義である。具体例としては、例えば、シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシなどが挙げられる。
「C1−4アルキルカルボニルアミノ基」とは、前記「C1−4アルキルカルボニル基」がアミノ基に1個置換した基を意味する。具体例としては、例えば、メチルカルボニルアミノなどが挙げられる。尚、「C1−4アルキル」は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。
「C1−4アルキルチオカルボニルアミノ基」とは、前記「C1−4アルキルカルボニル基」のカルボニルがチオカルボニルに置き換わった基を意味する。具体例としては、例えば、メチルチオカルボニルアミノなどが挙げられる。
「C3−6シクロアルキルカルボニルアミノ基」とは、前記「C3−6シクロアルキルカルボニル基」がアミノ基に1個置換した基を意味する。具体例としては、例えば、シクロプロピルカルボニルアミノなどが挙げられる。
「C1−4アルコキシカルボニルアミノ基」とは、前記「C1−4アルコキシカルボニル基」がアミノ基に1個置換した基を意味する。具体例としては、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。尚、「C1−4アルキル」は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。
「C1−6アルキルスルホニルアミノ基」とは、前記「C1−4アルキルスルホニル基」がアミノ基に1個置換した基を意味する。具体例としては、例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノなどが挙げられる。
「C6−10アリールスルホニルアミノ基」とは、前記「C6−10アリールスルホニル基」がアミノ基に1個置換した基を意味する。具体例としては、例えば、フェニルスルホニルアミノなどが挙げられる。
「C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル基」とは、前記「C1−4アルキルスルホニルアミノ基」がカルボニル基に置換した基を意味する。具体例としては、例えば、メチルスルホニルアミノなどが挙げられる。
「飽和ヘテロ環基」としては、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同種または異種の原子を1〜3個有する5員もしくは6員の飽和ヘテロ環基等が挙げられる。前記窒素原子、酸素原子および硫黄原子はいずれも環を構成する原子である。具体的には、ピラニル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキソチオモルホリニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキソイミダゾリジニル、ジオキソイミダゾリジニル、オキソオキサゾリジニル、ジオキソオキサゾリジニル、ジオキソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニルまたはテトラヒドロピリジニル等が挙げられる。該基は、環を構成する窒素原子が、「基」の結合手となることはない。すなわち、該基には、例えば、ピロリジノ基などの概念は包含されない。
前記「飽和へテロ環基」は、6員の芳香族炭化水素または6員の不飽和へテロ環と縮合環を形成してもよい。例えば、前掲の5員もしくは6員の「飽和ヘテロ環基」と6員の芳香族炭化水素または6員の不飽和へテロ環が縮合した二環式の11もしくは12員の「飽和ヘテロ環」が挙げられる。6員の芳香族炭化水素としては、ベンゼンなどが挙げられる。6員の不飽和へテロ環としては、ピリジン、ピリミジンまたはピリダジン等が挙げられる。具体的には、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロプリニル、ジヒドロチアゾロピリミジニル、ジヒドロベンゾジオキサニル、イソインドリニル、インダゾリル、ピロロリジニル、テトラヒドロキノリニル、デカヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、テトラヒドロナフチリジニルまたはテトラヒドロピリドアゼピニル等が挙げられる。
「飽和へテロ環オキシ基」の「飽和へテロ環」部分は、前記「飽和へテロ環基」と同義である。具体例としては、4−ピラニルオキシなどが挙げられる。
「飽和へテロ環カルボニル基」は、前記「飽和へテロ環基」がカルボニル基に結合した基を意味する。具体例としては、4−ピラニルカルボニルなどが挙げられる。
「置換されてもよいアミノ基」とは、アミノ基、モノ−もしくはジ−置換されたアミノ基、および5員〜7員の環状アミノ基を意味する。
「モノ−もしくはジ−置換されたアミノ基」は、「C1−6アルキル」、「C3−6シクロアルキル」、「C3−6シクロアルキルC1−4アルキル」、「ベンジル」、「C6−10アリー」、「C1−4アルコキシカルボニル」、「C1−4アルキルカルボニル」、「飽和へテロ環」、「C1−6アルキルスルホニル」、「C3−6シクロアルキルスルホニル」および「C6−10アリールスルホニル」からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基で置換されたアミノ基を意味する。
「モノ−もしくはジ−置換されたアミノ基」の具体例としては、例えば、
「モノ−もしくはジ−(C1−6アルキル)アミノ基」(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、
「モノ−もしくはジ−(C3−6シクロアルキル)アミノ基」(例えば、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、ジシクロプロピルアミノ、ジシクロブチルアミノ、シクロジペンチルアミノなど)、
「モノ−(C3−6シクロアルキルC1−4アルキル)アミノ基」(例えば、シクロプロピルメチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノなど)、
「N−(C3−6シクロアルキルC1−4アルキル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノなど)、
「(C1−6アルキル)(ベンジル)アミノ基」(例えば、N−メチル−N−ベンジルアミノなど)、
「5員もしくは6員の飽和ヘテロ環アミノ基」(例えば、3−ピロリジニルアミノなど)、
「N−(C1−6アルキル)−N−(C3−6シクロアルキル)−アミノ基」(例えば、N−シクロプロピル−N−メチルアミノなど)、
「N−(C1−6アルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)−アミノ基」(例えば、N−メチル−N−(4−ピラニル)アミノなど)、
「N−(C3−6シクロアルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)−アミノ基」(例えば、N−シクロプロピル−N−(4−ピラニル)アミノなど)、
「N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−メトキシ−N−メチル−アミノなど)、
「N−(C3−6シクロアルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−シクロプロピルオキシ−N−メチルカルボニルアミノなど)、
「N−(C3−6シクロアルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−シクロプロピルスルホニル−N−メチル−アミノなど)、
「N−(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−プロピルスルホニル−N−メチル−アミノなど)、
「N−(C6−10アリール)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−フェニル−N−メチル−アミノなど)、
「N−(C6−10アリールスルホニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、N−フェニルスルホニル−N−メチル−アミノなど)、
「N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ基」(例えば、例えば、N−メチル−N−エチルカルボニルアミノなど)、
「N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)−アミノ基」(例えば、N−メチルカルボニル−N−シクロプロピル−アミノなど)等が挙げられる。
尚、「モノ−もしくはジ−(C1−6アルキル)で置換されたアミノ基」における「C1−6アルキル」部分は、C1−6アルコキシ、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ(該C1−6アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、またはモノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノで置換されてもよい。
「4員〜7員の環状アミノ基」は、4員〜7員からなる環状のアミノ基を意味する。該環の窒素原子が直接「基」の結合手となる基を意味する。好ましくは、5員〜7員であり、更に好ましくは5員もしくは6員である。具体例としては、例えば、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオモルホリノオキシド、チオモルホリノジオキシド、ピペラジノ、2−ピロリドン−1−イル等が挙げられる。該環は、例えば、ハロゲン原子、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいCアリールなどで置換されてもよい。
「5員〜7員の環状アミノ基」は、6員の芳香族炭化水素または6員の不飽和へテロ環と縮合環を形成してもよい。具体例としては、下記で表される「基」等が挙げられる。
また、5員もしくは6員の飽和へテロ環とスピロ環を形成してもよい。具体的としては、下記で表される「基」等が挙げられる。
「置換されてもよいC1−6アルキル基」における置換基としては、例えば、
(a)ハロゲン原子、
(b)シアノ基、
(c)C3−6シクロアルキル基(該基は、ハロゲン原子、水酸基またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(d)水酸基、
(e)C1−4アルコキシ基(フッ素原子、C1−4アルコキシまたはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(f)C3−6シクロアルキルオキシ基、
(g)Cアリールオキシ基(該基は、ハロゲン原子、シアノおよびC1−4アルコキシからなる群から選択される同種または異種の基で置換されてもよい。)、
(h)ベンジルオキシ基、
(i)ホルミル基、
(j)C1−4アルキルカルボニル基、
(k)C3−6シクロアルキルカルボニル基、
(l)フェニルカルボニル基、
(m)ベンジルカルボニル基、
(n)ホルミルカルボニルオキシ基、
(o)C1−4アルキルカルボニルオキシ基、
(p)C3−6シクロアルキルカルボニルオキシ基、
(q)カルボキシル基、
(r)C1−4アルコキシカルボニル基、
(s)C3−6シクロアルコキシカルボニル基、
(t)アミノ基、
(u)モノ−置換されたアミノ基(該基は、
(u1)C1−6アルキル基、
(u2)C3−6シクロアルキル基、
(u3)C3−6シクロアルキルC1−4アルキル基、または
(u4)ベンジル基、
(u5)C1−4アルキルカルボニル基、
(u6)C1−4アルコキシカルボニル基、
(u7)飽和へテロ環基、
(u8)C6−10アリール基、
(u9)C3−6シクロアルキルスルホニル基、または
(u10)C1−6アルキルスルホニル基で置換される。)、
(v)ジ−置換されたアミノ基(該基は、前記(u1)〜(u10)から選択される同種または異種の2個の基で置換される。)、
(w)5員〜7員の環状アミノ基、
(x)置換されてもよいアミノカルボニル基、
(y)置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基、または
(z)飽和へテロ環基(該環は、例えばC1−4アルキルで置換されてもよい。)等が挙げられる。尚、これらの置換基リストに限定されることはない。すなわち、上記リストに加え、後記で説明する(a700)〜(a725)、および(b101)〜(b109)および(b111〜115)も該置換基のリストに包含される。
前記「置換されてもよいアミノカルボニル基」とは、「置換されてもよいアミノ」がカルボニルに結合した記を意味する。ここにおいて、「置換されたアミノ」は、モノ−置換されたアミノ基、ジ−置換されたアミノ基または5員〜7員の環状アミノを意味する。
「モノ−もしくはジ−置換されたアミノカルボニル基」の具体例としては、「モノ−もしくはジ−アミノカルボニル」部分が、前記「モノ−もしくはジ−置換されたアミノ」の具体例と同じものが挙げられる。
「5員〜7員の環状アミノカルボニル基」は、C6−10アリールオキシで置換されてもよい。具体例としては、3−フェニルオキシピロリジノカルボニルなどが挙げられる。
「C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ基」は、前記「モノ−(C1−6アルキル)で置換されたアミノカルボニル基」が1個置換したアミノ基を意味する。具体例としては、メチルアミノカルボニルアミノなどが挙げられる。
前記「置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基」の「置換されてもよいアミノカルボニル」部分は、前記「置換されてもよいアミノカルボニル基」と同義である。具体例としては、例えば、アミノカルボニルオキシ等が挙げられる。
「5員〜7員の環状アミノカルボニルオキシ」の「5員〜7員の環状アミノカルボニル」部分は、前記と同義である。具体例としては、ピロリジノカルボニルオキシなどが挙げられる。
「置換されてもよいC1−6アルコキシ基」における置換基としては、例えば、前記(a)〜(z)からなる群から選択される1個の基等が挙げられる(ここにおいて、(u)のモノ−置換アミノ基の置換基は、C1−4アルキル基およびC3−6アルキル基に限られ、(v)、(x)および(y)についても同様である。)。
「置換されてもよいC2−6アルケニル基」および「置換されてもよいC2−6アルキニル基」における置換基としては、例えば、前記(a)〜(s)およびC1−4アルキルからなる群から選択される1個の基等が挙げられる(ここにおいて、前記C1−4アルキル基は、水酸基で置換されてもよい。)。
「置換されてもよいC3−10シクロアルキル基」および「置換されてもよいC3−10シクロアルキルオキシ基」における置換基としては、例えば、前記(x)、ハロゲン原子、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル基およびC6−10アリール基(該アリール基は、ハロゲン原子、C1−4アルキル、水酸基、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基等が挙げられる。
「置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基」および「置換されてもよいC5−6シクロアルケニルオキシ基」における置換基としては、例えば、前記(a)〜(s)およびニトロ基からなる群から選択される1個の基等が挙げられる。
「置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基」および「置換されてもよいC3−10シクロアルキルカルボニル基」における置換基としては、例えば、前記(a)〜(h)、ニトロ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基およびC1−4アルコキシカルボニルアミノ基からなる群から選択される1個の基等が挙げられる。
「置換されてもよいC1−6アルキルチオ基」、「置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基」、および「置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、または前記(d)〜(h)からなる群から選択される1個の基等が挙げられる。
「置換されてもよいC6−10アリール基」、「置換されてもよいC6−10アリールオキシ基」、「置換されてもよいC6−10アリールカルボニル基」、「置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基」および「置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリールオキシ基」における置換基としては、例えば、
(a2)ハロゲン原子、
(b2)ニトロ基、
(c2)シアノ基、
(d2)C1−4アルキル基(該基は、例えば、ハロゲン原子、水酸基、またはアミノなどで置換されてもよい。)、
(e2)水酸基、および
(f2)C1−4アルコキシ基(該基は、
(f21)C1−4アルコキシ、
(f22)C1−4アルキルで置換されてもよいC3−6シクロアルキル、または
(f23)ハロゲン原子で置換されてもよいCアリールオキシで置換されてもよい。)、
(g2)C3−6シクロアルキルオキシ基、
(h2)C6−10アリールオキシ基(該基は、ハロゲン原子,シアノおよびC1−4アルコキシからなる群から選択される同種または異種の基で置換されてもよい。)、
(i2)C6−10アリール基(該基は、ハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(j2)スルホニル基、
(k2)C1−4アルコキシスルホニル基、
(l2)C3−6シクロアルコキシスルホニル基、
(m2)C6−10アリールオキシスルホニル基、
(n2)ベンジルオキシスルホニル基、
(o2)5員もしくは6員の単環式へテロアリールオキシ基(該基は、C1−4アルキルで置換されてもよい。)、
(p2)アミノ基(該基は、前記u1〜u10から選択される同種または異種の1〜2個ので置換されてもよい。)、
(q2)5員〜7員環状アミノ基、
(r2)置換されてもよいアミノカルボニル基、および
(s2)置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基からなる群から選択される基等が挙げられる。
「置換されてもよいC7−14アラルキル基」および「置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基」におけるアリール部分の置換基としては、例えば、
(a3)ハロゲン原子、
(b3)シアノ基、
(c3)C1−4アルキル基(1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(d3)水酸基、
(e3)C1−4アルコキシ基(1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(f3)C3−6シクロアルコキシ基(1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(g3)カルボキシ基、
(h3)C1−4アルコキシカルボニル基、
(i3)C6−10アリール基(1〜3個のハロゲン原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(j3)C6−10アリールオキシ基、
(k3)C7−10アラルキルオキシ基、
(l3)アミノカルボニル基(アミノ部分は、C1−6アルキルで置換されてもよい。)、
(m3)C1−4アルキルスルホニルアミノ基、および
(n3)C1−4アルキルスルホニル基からなる群から選択される基等が挙げられる。
前記(a3)〜(n3)の置換基は、C7−14アラルキル基(C6−10アリールC1−4アルキル基)におけるC1−4アルキル部分に置換してもよい。尚、これらの置換基リストに限定されることはない。すなわち、上記リストに加え、後記で説明する(g101)〜(g110)も該置換基のリストに包含される。
「置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリールC1−4アルキル基」のヘテロアリール部分の置換基としては、「置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基」における置換基として例示したものが挙げられる。
「飽和へテロ環基」および「飽和ヘテロ環」の置換基としては、例えば、
(a4)ハロゲン原子、
(b4)水酸基、
(c4)ニトロ基、
(d4)シアノ基、
(e4)C1−4アルキル基(1〜3個のハロゲン原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(f4)C1−4アルコキシ基(1〜3個のハロゲン原子などで置換されてもよい。)、
(g4)カルボキシル基、
(h4)C1−4アルコキシカルボニル基、
(i4)C3−6シクロアルコキシカルボニル基、
(j4)アミノ基(C1−6アルキルで置換されてもよい。)、
(k4)Cアリール基、
(l4)アミノカルボニル基、
(m4)C1−4アルキルカルボニルアミノ基、
(n4)オキソ基、または
(o4)チオキソ基などが挙げられる。
該「飽和ヘテロ環基」または「飽和ヘテロ環」は、上記置換基において同種または異種の基が2個置換していてもよい。
式(I)で表わされる化合物における各定義について、更に詳細に説明する。
「基:−A−B」における「A」および「B」の結合位置について説明する。例えば、「A」が−N(R1j)CO−である場合には、「−N(R1j)CO−B」であることを意味する。
「R1e、R1hおよびR1iが、共に水素原子であり、R1fおよびR1gは、一緒になって縮合環を形成する」とは、「R1f」および「R1g」が一緒になって、「R1e」、「R1h」および「R1i」が置換したベンゼン環と2環式または3環式の縮合環を形成することを意味する。具体的には、以下の構造で表される群から選択される1の構造を有する環を意味する。尚、下記構造において破線で表される環は、「R1e」、「R1h」および「R1i」が置換したベンゼン環を意味する。更に、実線で表される環は、「R1f」および「R1g」が一緒になって前記ベンゼン環と縮合環を形成する環を意味する。
前記部分構造において、「R」は、水素原子;C1−4アルコキシまたは飽和へテロ環基で置換されてもよいC1−6アルキル基;C3−6シクロアルキル基;トリフルオロメチル基;およびC1−4アルコキシ基からなる群から選択される1個の基である。但し、RがC1−4アルコキシ基の場合は、前記部分構造の窒素原子と直接結合することはない。
、G、GおよびGにおいて、G、GおよびGの少なくとも2つが、−N(R1k)−、−CH(R1k)−である場合、またはGおよびGが、−C(R1m)(R1n)−である場合には、各々の「R1k」、「R1m」および「R1n」は独立する。
、G、GおよびGにおいて、Gが−C(R1k)=の場合には、Gが、−CH=である場合に限る。かかる定義は、以下で表わされる定義であることを意味する。尚、破線で表される環は、G、G、GおよびGで表される環が縮合したベンゼン環を意味する。
、G、GおよびGにおいて、GおよびGが、−C(R1m)(R1n)−である場合には、R1nは、共に一緒になってもよい。すなわち、かかる場合には、下記

で表わされる構造を意味する。尚、破線で表される環は、G、G、GおよびGで表される環が縮合したベンゼン環を意味する。
、G、GおよびGにおいて、「R1o、R1rおよびR1sが各々独立して水素原子であり、R1pおよびR1qが一緒になって縮合環を形成する」とは、「R1p」および「R1q」が一緒になって、「R1o」、「R1r」および「R1s」が置換したベンゼン環と2環式または3環式の縮合環を形成することを意味する。具体例は、前記「R1e、R1hおよびR1iが、共に水素原子であり、R1fおよびR1gは、一緒になって縮合環を形成する」の例示と同様である。
下記式
で表される基について説明する。式中、破線部分は、「R1m」および「R1n」が置換するベンゼン環の一部を意味する。
「D」が、「−NRCONR−」の場合には、各々の「R」は独立した定義である。「D」が、酸素原子または硫黄原子であり、pおよびqが0である場合は、R1mおよびR1nが一緒になって、オキソ基またはチキソ基であることを意味する。「D」における「−CH(R)CH−」は、「−CHCH(R)−」であってもよい。尚、「D」が、−SO−、−NRCO−、−NRSO−、−NRCONR−の場合には、「p」および「q」は共に0ではない。
化24で表される基の具体例としては、例えば、以下の群で表される構造式が例示される。尚、破線部分は、「R1m」および「R1n」が置換する環を意味する。
下記式
で表される基について説明する。
「M」が、「−NRCONR−」の場合には、各々の「R」は独立した定義である。「M」が、酸素原子または硫黄原子であり、rおよびsが0である場合は、R4aおよびR4bが一緒になって、オキソ基またはチキソ基であることを意味する。「M」における「−CH(R)CH−」は、「−CHCH(R)−」であってもよい。尚、「M」が、−SO−、−NRCO−、−NRSO−、−NRCONR−の場合には、「r」および「s」は共に0ではない。
「R」は、M以外の炭素原子に置換する基である。但し、rおよびsが共に0である場合には、「R」は存在しない基である。
式(I)で表される化合物における各置換基に関し、さらに他の好ましい態様について以下に説明する。
下記部分構造:
で表される基は、「R1a」が下記
で表される位置で置換する基が好ましい。かかる場合において置換基R1a、R1b、R1cおよびR1d好ましい基は以下の通りである。
「R1a」は、
(a5)ハロゲン原子、
(b5)シアノ基、
(c5)C1−6アルキル基(該基は、
(c51)ハロゲン原子、
(c52)C1−4アルコキシ、または
(c53)C3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(d5)C2−6アルキニル基、および
(e5)C1−6アルコキシ基(該基は、ハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基が挙げられる。
「R1a」は、1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基がより一層好ましい。
「R1d」は、水素原子またはハロゲン原子が好ましく、水素原子がより好ましい。
「R1b」は、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、またはC1−6アルキルカルボニルアミノ(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)で置換されたC1−6アルキル基;または1〜3個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、シアノ、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、モノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、またはC1−4アルキルカルボニルで置換されたC1−6アルコキシ基が好ましい。
「R1b」は、C1−4アルコキシで置換されたC1−6アルコキシ基が好ましく、3−メトキシプロピルオキシ基がより一層好ましい。
「R1c」は、下記式
で表される基が好ましい(式中の定義は、前掲と同じである。)。
前記部分構造(式中の定義は、前掲と同じである。)における好ましい態様について説明する。
「R1e」、「R1f」、「R1g」および「R1i」は、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはハロゲン原子が好ましく、水素原子がより一層好ましい。
「R1h」は、基:−A−Bが好ましい。
「A」は、単結合、−O−、−SO−、−CO−、−N(R1j)CO−または−N(R1j)SO−が好ましく、単結合または−CO−が好ましい。
「R1j」は、C1−6アルキル基、またはC3−6シクロアルキル基が好ましい。
「B」は、
(a6)水素原子、
(b6)C1−6アルキル基(該基は、
(b61)1〜3個のフッ素原子、
(b62)C3−6シクロアルキル、
(b63)ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、
(b64)5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよいアミノカルボニル、または
(b65)C3−10シクロアルキルアミノ(ヒドロキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(c6)ジ−置換されてもよいアミノ基(該基は、
(c61)C1−6アルキル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(c62)5員もしくは6員の飽和へテロ環、
(c63)C3−6シクロアルキル、および
(c64)C6−10アリールからなる群から選択される同一または異なる1または2個の基で置換されてもよい。)、または
(d6)5員〜7員の環状アミノ基(該基は、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基が好ましい。
「B」は、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C3−6シクロアルキル、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよいアミノカルボニル、またはヒドロキシで置換されてもよいC3−10シクロアルキルアミノで置換されてもよい。);ジ−(C1−6アルキル)アミノ基(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);N−(C1−6アルキル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ基;N−(C1−6アルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)アミノ基;N−(C3−6シクロアルキル)−N−(5員もしくは6員の飽和へテロ環)アミノ基;N−(C1−6アルキル)−N−(C6−10アリール)アミノ基;および5員〜7員の環状アミノ基(該基は、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基がより一層好ましい。
「B」は、水素原子がより一層好ましい。
「R1b」および「R1c」は、一緒になって、下記式
で表される環を形成する場合が好ましい。
該環における「G」、「G」、「G」および「G」の好ましい態様について説明する。
前記部分構造において、「G」は、−N(R1k)−、または−C(R1k)=であり、
「G」は、−CH−、−CO−、−CS−、または−CH=であり、
「G」は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−CO−、または酸素原子であり、
「G」は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−SO−、−SO−、酸素原子、または硫黄原子で表される環が好ましい。
前記部分構造で表される環としては、例えば、下記
で表される群から選択される環が挙げられる。
「G」は、−N(R1k)−であり、「G」は、−CO−であり、「G」は、−C(R1m)(R1n)−であり、「G」は、酸素原子で表される環がより一層好ましい。
「R1k」は、
(a7)C1−6アルキル基(該基は、
(a700)ヒドロキシ、
(a701)C1−4アルコキシ(1〜3個のフッ素原子、C1−4アルコキシ、C1−6アルキルアミノカルボニルで置換されてもよいC3−6シクロアルキル、またはC1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、
(a702)トリフルオロメチル、
(a703)ジフルオロメチル、
(a704)C3−6シクロアルキル(1〜2個のフッ素原子、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(a705)C3−6シクロアルコキシ、
(a706)カルボキシル、
(a707)C1−6アルキルカルボニルアミノ(1〜5個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(a708)N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、
(a709)C3−6シクロアルキルカルボニルアミノ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(a710)C1−6アルキルチオカルボニルアミノ、
(a711)C1−4アルコキシカルボニルアミノ(1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、
(a712)N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、
(a713)C3−6シクロアルコキシカルボニルアミノ、
(a714)モノ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、
(a715)ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、
(a716)4員〜7員の環状アミノカルボニルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(a717)C1−6アルキルアミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(a718)C3−6シクロアルキルアミノカルボニル、
(a719)C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ、
(a720)C1−4アルキルカルボニル、
(a721)C1−4アルキルカルボニルオキシ、
(a722)C1−4アルコキシカルボニル、
(a723)C1−6アルキルスルホニル、
(a724)C1−6アルキルスルホニルアミノ、および
(a725)5員もしくは6員の飽和へテロ環(C1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基で置換されてもよい。)、
(b7)C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(c7)C2−6アルキニル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、または
(d7)5員〜6員のヘテロアリールC1−4アルキル基が挙げられる。
「R1k」は、「C1−4アルコキシで置換されたC1−6アルキル基」は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。具体例としては、例えば、3−モノフルオロメトキシ−4−ブチル、4−メトキシ−3,3−ジフルオロ−ブチル等が挙げられる。
「R1k」は、C1−4アルコキシで置換されたC1−6アルキル基が好ましく、3−メトキシプロピル基または4−メトキシブチル基がより一層好ましい。
「R1k」は、C1−6アルキルカルボニルアミノで置換されたC1−6アルキル基が好ましく、2−(エチルカルボニルアミノ)エチル基がより一層好ましい。
1mおよびR1nは、各々独立して、同一または異なって、
(a8)水素原子、
(b8)ハロゲン原子、
(c8)C1−6アルキル基(該基は、
(c801)1〜3個のフッ素原子、
(c802)C1−4アルコキシ(該基は、
(i)ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリール、
(ii)1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルコキシ、
(iii)C3−6シクロアルキル(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、
(iv)5員もしくは6員の飽和へテロ環、
(v)5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ、または
(vi)N−(ヒドロキシで置換されてもよいC3−10シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニルで置換されてもよい。)、
(c803)C3−6シクロアルキル、
(c804)C3−6シクロアルコキシ、
(c805)C7−14アラルキルオキシ(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(c806)飽和へテロ環オキシ、
(c807)N−(C3−6シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、
(c808)N−(C3−6シクロアルキルC1−4アルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、
(c809)N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(該C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、
(c810)N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、
(c811)N−(C3−6シクロアルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、
(c812)5員〜7員の環状アミノ、または
(c813)5員〜7員の環状アミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(d8)C3−6シクロアルキル基、
(e8)アミノカルボニル基(該基は、C1−6アルキルで置換されてもよい。)、
(f8)5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、またはシアノで置換されてもよい。)、および
(g8)C7−14アラルキル基(該基は、ハロゲン原子で置換されてもよい。)、または
(h8)下記式
で表される基(式中の定義は、項1と同じである。)からなる群から選択される基が好ましい。
下記式
で表される基において、
1o、R1p、R1q、R1rおよびR1sは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、シアノ基およびC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルコキシ基からなる群から選択される同種または異種の1〜5個の基が好ましい。
1mおよびR1nは、一緒になって下記式
で表される基(Dは、酸素原子、−NR−、−OCH(R)−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、C1−4アルコキシカルボニル基、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい4員〜7員の環状アミノカルボニル基であり、Rは、水素原子、C1−4アルコキシまたはヒドロキシで置換されてもよい飽和へテロ環で置換されてもよいC1−6アルキル基、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−6アルコキシ基、N−(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ基、C1−4アルコキシカルボニルアミノ基、またはモノ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ基、またはC6−10アリールスルホニルアミノ基(該アリールは、ハロゲン原子で置換されてもよい。)あり、pおよびqは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)が好ましい。
1mおよびR1nは、共にC1−6アルキル基がより一層好ましい。
式(I)における好ましい「R」は、
(a9)C1−6アルキル基(ハロゲン原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(b9)C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(c9)C2−6アルキニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。)
(d9)C3−6シクロアルキル基(ハロゲン原子、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(e9)Cアリール基(ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリール、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)、
(f9)C7−10アラルキル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、および
(g9)5員もしくは6員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基が挙げられる。
「R」は、C1−6アルキル基が好ましく、特にイソプロピル基が好ましい。
式(I)における好ましい「R3a」および「R3b」は、各々独立して、同一又は異なって、
(a10)水素原子、
(b10)C1−6アルキル基(該基は、
(b101)ハロゲン原子、
(b102)ヒドロキシ、
(b103)C3−6シクロアルキル、
(b104)C1−4アルコキシ、
(b105)N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、
(b106)N―(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、
(b107)N―(C6−10アリールスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、
(b108)N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、または
(b109)C7−14アラルキルオキシ(1〜3個のフッ素原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC3−6シクロアルコキシで置換されてもよい。)置換されてもよい。)、
(c10)C2−6アルケニル基、
(d10)C2−6アルキニル基、
(e10)C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(f10)C6−10アリール基(該基は、
(f101)ハロゲン原子、または
(f102)C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(g10)C7−10アラルキル基(該基は、
(g101)ハロゲン原子、
(g102)C1−4アルキル(該基は、
(i)C6−10アリールオキシで置換されてもよい5員もしくは6員の環状アミノ(該アリールは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、または
(ii)5員〜7員の環状アミノ(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(g103)C1−4アルコキシ(該基は、
(i)C1−4アルコキシ、
(ii)C3−6シクロアルキル(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(iii)C3−6シクロアルキルオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、
(iv)C6−10アリールオキシ(該基は、1〜3個のフッ素原子、またはシアノで置換されてもよい。)、または
(v)C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)、
(g104)C6−10アリール(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、
(g105)C6−10アリールオキシ(ハロゲン原子またはシアノで置換されてもよい。)、
(g107)C7−14アラルキルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(g108)5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ(5員もしくは6員の飽和ヘテロ環カルボニル、またはフッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、
(g109)5員もしくは6員のヘテロアリールオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、
(g110)5員〜7員の環状アミノカルボニル(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(h10)5員もしくは6員の飽和へテロ環基、
(i10)5員〜10員のヘテロアリール基(該基は、
(i101)1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、
(i102)C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルコキシ、
(i103)5員もしくは6員の飽和ヘテロ環アミノカルボニル、
(i104)C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、および
(i103)C1−6アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される1〜2個の基で置換されてもよい。)、および
(j10)C6−10アリールオキシ基(C6−10アリールオキシで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基が挙げられる。
更に好ましい「R3a」および「R3b」は、各々独立して、同一又は異なって、水素原子;ヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキル基;C6−10アリール基;C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−10アラルキル基(該アルコキシは、C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)である。
より一層好ましい「R3a」および「R3b」は、いずれか一方が、水素原子であり、他方が、水素原子、ヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキル基、C6−10アリール基、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC7−10アラルキル基(該アルコキシは、C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)であるか、共にC1−6アルキル基である。
式(I)における好ましい「R4a」および「R4b」は、各々独立して、同一または異なって、
(a11)水素原子、
(b11)C1−6アルキル基(該基は、
(b111)ハロゲン原子、
(b112)C3−6シクロアルキル、
(b113)C1−4アルコキシ(該基は、
(i)C1−4アルコキシ、
(ii)5員〜7員の環状アミノカルボニルで置換されてもよい。)、
(b114)5員もしくは6員の飽和へテロ環、または
(b115)N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、5員もしくは6員の飽和へテロ環、またはハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(c11)C2−6アルケニル基(該基は、
(c111)C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、または
(c112)N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクルアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、
(d11)C2−6アルキニル基(C3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、
(e11)C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、
(e11)C6−10アリール基(該基は、
(e111)ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、または
(e112)C1−4アルキルで置換されてもよい。)、
(f11)C7−10アラルキル基(該基は、
(f111)ハロゲン原子、
(f112)シアノで置換されてもよい。)、
(g11)5員もしくは6員の飽和へテロ環基、および
(h10)5員〜10員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基が挙げられる。
4aおよびR4bが、一緒になって下記式
で表される基において、Mが、酸素原子、−NR−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、C1−4アルコキシカルボニル基であり、Rは、酸素原子であり、rおよびsは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2で表される基が好ましい。
より一層好ましい「R4a」および「R4b」は、いずれか一方が、水素原子であり、他方が、水素原子、またはC1−6アルキル基であるか、共にC1−6アルキル基である。
「薬学上許容される塩」としては、例えば塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、リン酸塩または硝酸塩等の無機酸塩、または酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩またはアスコルビン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。
また、本発明には、式(I)で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはその薬学上許容される塩が含まれる。また、この水和物またはエタノール溶媒和物等の溶媒和物も含まれる。さらに、あらゆる態様の結晶形のものも包含している。
本明細書における「式(I)の化合物のプロドラッグ」なる用語は、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により式(I)の化合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして式(I)の化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解を起こして化合物(I)の化合物に変化する化合物のことを意味する。
式(I)の化合物は、互変異性体として存在する場合もあり得る。従って、本発明は、式(I)の化合物の互変異性体も包含する。
本発明化合物は、少なくとも一つの不斉炭素原子を有する場合もあり得る。従って、本発明は、本発明化合物のラセミ体のみならず、これらの化合物の光学活性体も包含する。本発明の化合物が、2個以上の不斉炭素原子を有する場合、立体異性を生じる場合がある。従って、本発明は、これらの化合物の立体異性体およびその混合物も包含する。
本発明化合物は、具体的に下記化合物として例示できる。下記表において、例えば、No.1(T:Q211;T:Q1;T:Q104;T:Q296)で表される化合物は、下記化合物を意味する。
前記表における簡略記号は、下記で表される部分構造式からなる群から適宜選択される部分構造を意味する。
以下に、本発明における式(I)で表される化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。なお、本明細書において、記載の簡略化のために次の略号を使用することもある。
Boc:tert-ブトキシカルボニル基
Cbz:ベンジルオキシカルボニル基
TMS:トリメチルシリル基
TBS:tert-ブチルジメチルシリル基
SEM:2−[(トリメチルシリル)エトキシ]メチル基
Ac:アセチル基
Me:メチル基
Et:エチル基
Pr:プロピル基
i−Pr:イソプロピル基
Bu:ブチル基
i−Bu:イソブチル基
t−Bu:tert−ブチル基
Ph:フェニル基
Bn:ベンジル基
Ms:メタンスルホニル基
TFA:トリフルオロ酢酸
Alloc:アリルオキシカルボニル基
Tf:トリフルオロメタンスルホネート
式(I)で表される化合物は公知化合物から公知の合成方法を組み合わせることにより合成することができる。例えば、次の方法により合成できる。尚、式(I)で表される化合物は、出発原料の種類に応じて、下記に示す方法を適宜選択して、組み合わせることにより合成することができる。
製造法1
式(I)で表される化合物または薬学上許容される塩は、例えば下記に示される方法によって製造される。
[式中、R1a、R1b、R1c、R1d、R3a、R3b、R4a、R4bおよびRは、前記項1に記載と同義であり、R200は、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC3−6アルケニル基、置換されてもよいC3−6アルキニル基、または置換されてもよいC3−5シクロアルキル基を表し、R201は、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基を表し、R202は、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基を表し、R203は、水素原子、フッ素原子、またはC1−3アルコキシ基を表し、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエンスルホニルオキシ基を表し、m100は、0、1、2、または3の整数を表し、Yは、Cbz、BocまたはAllocを表す。]
1)工程1
が水酸基を表す場合、式(1−3)の化合物は、式(1−1)の化合物を、不活性溶媒中、縮合剤を用いて、必要に応じて塩基の存在下に、式(1−2)の化合物と反応させることにより合成することができる。また、場合によっては相関移動触媒を用いることもできる。
塩基としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えばN-メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン,1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、もしくはピコリン等の有機塩基、または、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、もしくは水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。相間移動触媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミドもしくはベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩、または、18−クラウン−6−エーテル等のクラウンエーテル等が挙げられる。
縮合剤としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)22巻に記載されているものなどが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、もしくはキシレンなどの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、もしくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、またはアセトニトリル、N, N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、もしくはヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、約-70℃〜約80℃の範囲から選択される。
が塩素原子を表す場合、式(1−3)の化合物は、式(1−2)の化合物を、不活性溶媒中、必要に応じて塩基の存在下に、式(1−1)の化合物と反応させることにより合成することができる。塩基としては、例えばN-メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン,1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、もしくはピコリン等の有機塩基が挙げられる。塩基は、Xが塩素原子である式(1−1)の化合物に対して、通常1〜20当量用いる。不活性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、もしくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。反応温度としては、約-10℃〜約50℃の範囲から選択される。
が塩素原子である式(1−1)の化合物は、Xが水酸基である式(1−1)の化合物を、不活性溶媒中、添加物の存在下または非存在下、オキサリルクロライドまたは塩化チオニルと反応させて合成することができる。添加物としては、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド等が挙げられる。不活性溶媒としては、ジクロメタン、ジクロロエタン、もしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約-10℃〜約50℃の範囲から選択される。反応終了後、ベンゼンもしくはトルエンなどの炭化水素系溶媒の存在下、反応溶液を、減圧下濃縮することにより、Xが水酸基である式(1−1)の化合物を得ることができる。
本工程は、文献(例えばTetrahedron 61, 10827 (2005)等)に記載されている方法を参考にすることもできる。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(1−3)から化合物(I)を製造することができる。
3)工程3
製造法1記載の工程1と同様な方法によって、化合物(1−1)から化合物(1−5)を製造することができる。
4)工程4
化合物(1−3)は、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(1−5)を化合物(1−6)と反応させることにより製造することができる。塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、もしくは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩、トリエチルアミンもしくは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)等の有機塩基、水素化ナトリウムもしくは水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、またはt-ブトキシカリウム等のアルコキシアルカリ金属等が挙げられる。また、Xが塩素原子もしくは臭素原子である場合、ヨウ化ナトリウムもしくはヨウ化カリウム等の添加剤を用いることもできる。不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフランもしくは1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒、または、ジクロロメタンもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、約0℃〜約150℃の範囲から選択される。
5)工程5
製造法1記載の工程4と同様な方法によって、化合物(1−4)から化合物(1−2)を製造することができる。また、化合物(1−6)のRが、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基である場合、文献(J. Org. Chem. 71, 6522 (2006)等)に記載された製造方法と同様な方法によって、化合物(1−4)から化合物(1−2)を製造することができる。
6)工程6
文献(例えばJ. Org. Chem. 61, 3849 (1996)、J. Org. Chem. 68, 4120 (2003)、J. Org. Chem. 63, 370 (1998)、J. Org. Chem. 70, 2195 (2005)等)に記載された製造方法と同様な方法によって、 化合物(1−4)から化合物(1−2)を製造することができる。具体的には、以下の製造例が挙げられる。
化合物(1−2)は、不活性溶媒中、酢酸の存在下または非存在下、化合物(1−7)、化合物(1−8)、および化合物(1−9)から1つ選択される化合物と、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムまたはシアノボロ水素化ナトリウム等の水素化ホウ素化合物を用いた、化合物(1−4)との還元アミノ化反応を行うことにより、製造することができる。不活性溶媒としては、ジクロメタン、もしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、もしくはエタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、または1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。水素化ホウ素化合物は、化合物(1−4)に対して、通常1〜3当量用いる。反応温度は、約-10℃〜約40℃の範囲から選択される。
製造法2
式(1−1)で表される化合物のうち、式(2−9)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1d、R1k、R1m、およびR1nは、前記記載と同義であり、R100およびR101は、C1−6アルキル基を表し、XおよびXは、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエンスルホニルオキシ基を表す。]
1)工程1
化合物(2−2)は、濃硫酸の存在下、不活性溶媒中、化合物(2−1)と硝酸を反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、酢酸、もしくはプロピオン酸等の有機酸が挙げられる。反応温度は、約30℃〜約100℃の範囲から選択される。
2)工程2
化合物(2−3)は、パラジウム炭素または水酸化パラジウム存在下、不活性溶媒中、化合物(2−2)を水素添加することにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約0℃〜約50℃の範囲から選択される。
3)工程3
化合物(2−5)は、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(2−3)を化合物(2−4)と反応させることにより製造することができる。塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、もしくは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩等が挙げられる。不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフランもしくは1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒、または水等が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、約-10℃〜約50℃の範囲から選択される。
4)工程4
化合物(2−6)は、不活性溶媒中、化合物(2−5)を塩基で処理することにより製造することができる。塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、もしくは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩等が挙げられる。不活性溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。反応温度は、約30℃〜約100℃の範囲から選択される。
5)工程5
化合物(2−8)は、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(2−6)を化合物(2−7)と反応させることにより製造することができる。塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、もしくは水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩、水素化ナトリウムもしくは水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、またはt-ブトキシカリウム等のアルコキシアルカリ金属等が挙げられる。また、Xが塩素原子もしくは臭素原子である場合、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、もしくはヨウ化カリウム等の添加剤を用いることもできる。不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフランもしくは1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、約30℃〜約150℃の範囲から選択される。
6)工程6
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(2−8)から化合物(2−9)を製造することができる。
製造法3
製造法2における式(2−6)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R100、R1d、R1m、およびR1nは、前記記載と同義であり、R102は、C1−6アルキル基を表を表す。]
1)工程1
化合物(3−2)は、ホスフィンおよび縮合剤の存在下、不活性溶媒中、化合物(2−2)と化合物(3−1)を反応させることにより製造することができる。ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン等が挙げられ、不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられ、縮合剤としては、アゾジカルボキリックアシッドジイソプロピルエステル等が挙げられる。反応温度は、約0℃〜約80℃の範囲から選択される。
2)工程2
例えば、下記に示す製造法(i.またはii.)によって実施することができる。
i.化合物(2−6)は、不活性溶媒中、鉄および化合物(3−2)を反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、水、酢酸、またはメタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒等が挙げられ、これらの混合溶媒でもよい。反応温度は、約30℃〜約100℃の範囲から選択される。
ii.化合物(2−6)は、パラジウム炭素または水酸化パラジウム存在下、不活性溶媒中、化合物(3−2)を水素添加することにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約0℃〜約50℃の範囲から選択される。
製造法4
式(1−14)で表される化合物のうち、式(26−5)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1d、R1k、R1m、R1n、およびXは、前記記載と同義であり、Xは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を表し、R103は、C1−3アルキル基を表す。]
1)工程1
化合物(4−2)は、クラウンエーテルの存在下あるいは非存在下、水素化ナトリウム存在下、不活性溶媒中、化合物(4−1)と化合物(3−1)を反応させることにより製造することができる。クラウンエーテルとしては、15−クラウン等が挙げられ、不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約0℃〜約50℃の範囲から選択される。
2)工程2
製造法3記載の工程2と同様な方法によって、化合物(4−2)から化合物(4−3)を製造することができる。
3)工程3
製造法2記載の工程5と同様な方法によって、化合物(4−3)から化合物(4−4)を製造することができる。
4)工程4
化合物(4−5)は、一酸化炭素雰囲気下、メタノールもしくはエタノール、有機塩基、補助配位子および酢酸パラジウム存在下、不活性溶媒中、化合物(4−4)を反応させることにより製造することができる。補助配位子としては、ジフェニルホスフィノプロパン等が挙げられる。有機塩基としては、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。不活性溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約70℃〜約150℃の範囲から選択される。
5)工程5
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(4−5)から化合物(4−6)を製造することができる。
製造法5
製造法2における式(2−6)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1e、R1m、R1n、R100、R101、およびXは、前記記載と同義である。]
1)工程1
文献(例えばChem. Pharm. Bull. 46, 1716 (1998)等)に記載された製造方法と同様な方法によって、 化合物(2−3)から化合物(2−6)を製造することができる。
製造法6
式(1−1)で表される化合物のうち、式(6−6)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1d、R1k、R1m、R1n、R100、R101、X、およびXは、前記記載と同義であり、R104は、C1−6アルキル基を表す。]
1)工程1
文献(例えばSynth. Commun. 27, 2943 (1997)、J. Chem. Soc. Perkin Trans 2, 691 (1988) 等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(6−1)から化合物(6−2)を製造することができる。
2)工程2および工程3
文献(例えばWO2005/082872 等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(6−2)から化合物(6−4)を製造することができる。
3)工程4
製造法2記載の工程5と同様な方法によって、化合物(6−4)から化合物(6−5)を製造することができる。
4)工程5
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(6−5)から化合物(6−6)を製造することができる。
製造法7
式(1−1)で表される化合物のうち、式(7−4)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1d、R1k、R1m、R100、R104、およびXは、前記記載と同義であり、R105は、C1−6アルキル基を表す。]
1)工程1
文献(例えばJ. Am. Chem. Soc. 123, 6989 (2001)、J. Org. Chem. 70, 4360 (2005),Synth. Commun. 29, 591 (1999) 等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(6−1)から化合物(7−1)を製造することができる。
2)工程2
製造法3記載の工程2と同様な方法によって、化合物(7−1)から化合物(7−2)を製造することができる。
3)工程3
製造法1記載の工程4と同様な方法によって、化合物(7−2)から化合物(7−3)を製造することができる。
4)工程4
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(7−3)から化合物(7−4)を製造することができる。
製造法8
式(1−1)で表される化合物のうち、式(8−7)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1d、R1k、R1m、R1n、およびXは、前記記載と同義であり、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエンスルホニルオキシ基を表し、R105およびR106は、C1−6アルキル基を表す。]
1)工程1
文献(例えばPharmazie 59, 93-98 (2004)、Chimia 47, 19-21 (1993)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(8−1)から化合物(8−3)を製造することができる。
2)工程2
製造法2記載の工程1と同様な方法によって、化合物(8−3)から化合物(8−4)を製造することができる。
3)工程3
文献(例えばJ. Am. Chem. Soc. 129, 14860-14861 (2007)、Pharmazie 61, 901-907 (2006)、Organic & Biomolecular Chemistry 4, 3960-3965 (2006)、WO06/041830等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(8−4)から化合物(8−5)を製造することができる。
4)工程4
製造法2記載の工程5と同様な方法によって、化合物(8−5)から化合物(8−6)を製造することができる。
5)工程5
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(8−6)から化合物(8−7)を製造することができる。
製造法9
式(1−1)で表される化合物のうち、式(9−3)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1d、R1k、R1m、R1n、およびGは、前記記載と同義であり、Xは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を表し、R107は、C1−6アルキル基を表す。]
1)工程1
化合物(9−2)は、不活性溶媒中、酢酸ナトリウムの存在下、化合物(9−1)をN−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、およびN−ヨードスクシンイミドから1つ選択される化合物と反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、酢酸またはプロピオン酸等の有機酸等が挙げられる。反応温度は、約20℃〜約50℃の範囲から選択される。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(9−2)から化合物(9−3)を製造することができる。
製造法10
式(1−1)で表される化合物のうち、式(10−7)および式(10−8)で表される化合物またはこれらの塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1d、R1k、R1m、R1n、およびGは、前記記載と同義であり、R109は、アルキル基を表し、R110およびR111は、水素原子またはアルキル基を表し、R108は、C1−6アルキル基を表し、Zは、
(式中、R300は、水素原子もしくはC1−4アルキル基であるか、もしくは2つのR300が一緒になって、1、2−フェニレンを形成し、R301、R302、R303、R304、R305、およびR306は、それぞれ独立して、水素原子もしくはC1−2アルキル基であり、mは、0または1の整数を表し、Mはカリウムイオン、ナトリウムイオン、もしくはアンモニウムイオンを表す。)を表す。]
1)工程1
化合物(10−3)は、不活性溶媒中、Pd触媒および無機塩基存在下、化合物(10−1)と化合物(10−2)と反応させることにより製造することができる。無機塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、または炭酸カリウム等が挙げられる。Pd触媒としては、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、または[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド ジクロロメタン錯体等が挙げられる。不活性溶媒としては、水、テトラヒドロフラン、または1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。通常は、水およびエーテル系溶媒の混合溶液が使用される。反応温度は、約50℃〜約120℃の範囲から選択される。
2)工程2
文献(例えばEur. J. Org. Chem. EN 5, 1075 (2004)、WO07/39142、J. Org. Chem. 67, 8424 (2002)、Organic Letters 4, 107 (2002)、Organic Letters 3, 393 (2001)、Tetrahedron 58, 465 (2002)等)に記載された製造方法と同様な方法によって、 化合物(10−1)から化合物(10−5)を製造することができる。以下に製造例を挙げる。
化合物(10−5)は、不活性溶媒中、Pd触媒および塩基の存在下、化合物(10−1)とZがB(OH)である化合物(10−4)との反応を行うことにより、製造することができる。不活性溶媒としては、水、またはテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられ、通常は、水とエーテル系溶媒の混合溶液が使用される。塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸水素カリウム等が挙げられる。Pd触媒は、パラジウムジフェニルホスフィノジクロライド、またはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等が挙げられる。反応温度は、約50℃〜約150℃の範囲から選択される。
3)工程3
化合物(10−6)は、パラジウム炭素または水酸化パラジウム存在下、不活性溶媒中、化合物(10−5)を水素添加することにより製造することができる。不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約0℃〜約50℃の範囲から選択される。
4)工程4および工程5
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(10−3)から化合物(10−7)を、また化合物(10−6)から化合物(10−8)を製造することができる。
製造法11
式(1−1)で表される化合物のうち、式(11−2)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1d、R1k、R1m、R1n、R108、およびGは、前記記載と同義である。]
1)工程1
文献(例えばSynth. Commun. 24, 887 (1994)、Organic Letters 9, 1711 (2007)、Tetrahedron Lett. 40, 8193 (1999)、Tetrahedron Lett. 45, 1441 (2004)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(10−1)から化合物(11−1)を製造することができる。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載されている方法等と同様な方法によって、化合物(11−1)から化合物(11−2)を製造することができる。
製造法12
式(1−1)で表される化合物のうち、式(12−5)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R1c、およびR1dは、前記記載と同義であり、R112は、C1−6アルキル基を表し、R113は、フッ素原子、水酸基、C1−4アルコキシ基、C3−6シクロアルコキシ基、シアノ基、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ基、モノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニルオキシ基、C1−4アルコキシカルボニル基、またはC1−4アルキルカルボニル基を表し、m101は、0、1、2、または3の整数を表し、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエンスルホニルオキシ基を表す。]
1)工程1
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(12−1)から化合物(12−2)を製造することができる。
2)工程2
製造法2記載の工程5と同様な方法によって、化合物(12−2)から化合物(12−4)を製造することができる。
3)工程3
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(12−4)から化合物(12−5)を製造することができる。
製造法13
式(1−1)で表される化合物のうち、式(13−5)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R1a、R113、X、Z、m101、およびR1mは、前記記載と同義であり、R115は、置換されてもよいC6−10アリール基、および置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基を表し、R114は、C1−6アルキル基を表す。]
1)工程1
製造法2記載の工程5と同様な方法によって、化合物(13−1)から化合物(13−2)を製造することができる。
2)工程2
製造法10記載の工程2と同様な方法によって、化合物(13−2)から化合物(13−4)を製造することができる。
3)工程3
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(13−4)から化合物(13−5)を製造することができる。
製造法14
式(1−1)で表される化合物のうち、式(14−5)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R110、R111、R113、R114、R115、Z、m101、およびR1dは、前記記載と同義であり、X11は、塩素原子、ヨウ素原子、または臭素原子を表す。]
1)工程1
製造法9記載の工程1と同様な方法によって、化合物(14−1)から化合物(14−2)を製造することができる。
2)工程2
製造法10記載の工程2と同様な方法によって、化合物(14−2)から化合物(14−3)を製造することができる。
3)工程3
製造法10記載の工程3と同様な方法によって、化合物(14−3)から化合物(14−4)を製造することができる。
4)工程4
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(14−4)から化合物(14−5)を製造することができる。
製造法15
式(1−1)で表される化合物のうち、式(15−2)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R113、R114、R115、m101、X11、およびR1dは、前記記載と同義である。]
1)工程1
文献(例えばBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 15, 3006-3011(2005)、WO07/099200、WO05/075424、Chemistry-A European Journal 13, 6249-6254(2007)、Organic Letters 7, 95-98 (2005)、J. Org. Chem. 69, 3620 (2004)等)に記載された製造方法と同様な方法によって、 化合物(14−2)から化合物(15−1)を製造することができる。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(15−1)から化合物(15−2)を製造することができる。
製造法16
式(1−1)で表される化合物のうち、式(16−3)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R109、R113、R114、R115、m101、Z、およびR1mは、前記記載と同義である。]
1)工程1
製造法10記載の工程1と同様な方法によって、化合物(16−1)から化合物(16−2)を製造することができる。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(16−2)から化合物(16−3)を製造することができる。
製造法17
式(1−2)で表される化合物のうち、式(17−8)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R、R3a、R3b、R117、R118、R119、R120、およびm100は、前記記載と同義である。]
1)工程1
製造法1記載の工程6と同様な方法によって、化合物(17−1)から化合物(17−2)を製造することができる。
2)工程2〜工程3
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(17−2)から化合物(17−4)を製造することができる。
3)工程4
製造法1記載の工程1と同様な方法によって、化合物(17−4)から化合物(17−5)を製造することができる。また、化合物(17−5)は、不活性溶媒中、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩、およびトリエチルアミンの存在下、化合物(17−4)と塩化アンモニウムとの反応を行うことにより、製造することができる。不活性溶媒としては、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。反応温度は、約10℃〜約50℃の範囲から選択される。
4)工程5
化合物(17−6)は、不活性溶媒中、化合物(17−5)とボラン−ジメチルスルフィド錯体との反応を行うことにより、製造することができる。不活性溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、もしくは1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。反応温度は、約50℃〜約100℃の範囲から選択される。
5)工程6〜工程7
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(17−6)から化合物(17−8)を製造することができる。
製造法18
式(1−2)で表される化合物のうち、式(17−8)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R、R3a、R3b、R117、R118、R119、R120、およびm100は、前記記載と同義である。]
1)工程1
製造法17記載の工程5と同様な方法によって、化合物(18−1)から化合物(18−2)を製造することができる。
2)工程2
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(18−2)から化合物(18−3)を製造することができる。
3)工程3
製造法1記載の工程6と同様な方法によって、化合物(18−3)から化合物(18−4)を製造することができる。
4)工程4
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(18−4)から化合物(17−8)を製造することができる。
製造法19
式(1−2)で表される化合物のうち、式(19−9)で表される化合物または薬学上許容される塩は、例えば下記に示す方法によって製造される。
[式中、R、R3a、R3b、R4a、およびR4bは、前記記載と同義である。]
1)工程1〜工程3
文献(例えばOrganic Letters 7, 4137 (2005)、WO08/048914等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(19−1)から化合物(19−5)を製造することができる。
2)工程4〜工程7
文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)等)に記載された製造法と同様な方法によって、化合物(19−5)から化合物(19−9)を製造することができる。
以上の各製造工程において、各反応の原料化合物が水酸基、アミノ基またはカルボキシ基のような、反応に活性な基を有する場合には、必要に応じて反応させたい部位以外のこれらの基を予め適当な保護基で保護しておき、それぞれの反応を実施した後またはいくつかの反応を実施した後に保護基を除去することにより、目的とする化合物を得ることができる。水酸基、アミノ基、カルボキシ基などを保護する保護基としては、有機合成化学の分野で使われる通常の保護基を用いればよく、このような保護基の導入および除去は通常の方法に従って行うことができる(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene, P. G. M. Wuts共著、第2版、John Wiley & Sons, Inc. (1991)に記載の方法)。
例えば、水酸基の保護基としては、tert-ブチルジメチルシリル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基などが挙げられ、アミノ基の保護基としてはtert−ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などが挙げられる。このような水酸基の保護基は、塩基、硫酸、酢酸などの酸の存在下、含水メタノール、含水エタノール、含水テトラヒドロフランなどの溶媒中で反応させることにより除去することができる。また、tert-ブチルジメチルシリル基の場合は、例えばフッ化テトラブチルアンモニウムの存在下、テトラヒドロフランなどの溶媒中で行うこともできる。アミノ基の保護基の除去は、tert−ブチルオキシカルボニル基の場合は、例えば、塩酸、トリフルオロ酢酸などの酸の存在下、含水テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホルム、含水メタノールなどの溶媒中で反応させることにより行なわれ、ベンジルオキシカルボニル基の場合は、例えば、臭化水素酸などの酸存在下、酢酸などの溶媒中で反応させることにより行うことができる。
カルボキシ基を保護する場合の保護の形態としては、例えばtert−ブチルエステル、オルトエステル、酸アミドなどが挙げられる。このような保護基の除去は、tert−ブチルエステルの場合は、例えば塩酸の存在下、含水溶媒中で反応させることにより行われ、オルトエステルの場合は、例えば、含水メタノール、含水テトラヒドロフラン、含水1,2−ジメトキシエタンなどの溶媒中、酸で処理し、引き続いて水酸化ナトリウムなどのアルカリで処理することにより行われ、酸アミドの場合は、例えば、塩酸、硫酸などの酸の存在下、水、含水メタノール、含水テトラヒドロフランなどの溶媒中で反応させることにより行うことができる。
式(I)で表される化合物は、光学活性中心を有するものも含まれ、したがって、これらはラセミ体として、または、光学活性の出発材料が用いられた場合には光学活性型で得ることができる。必要であれば、得られたラセミ体を、物理的にまたは化学的にそれらの光学対掌体に公知の方法によって分割することができる。好ましくは、光学活性分割剤を用いる反応によってラセミ体からジアステレオマーを形成する。異なるかたちのジアステレオマーは、例えば分別結晶などの公知の方法によって分割することができる。
本発明の化合物は、例えば水、メタノール、エタノール、アセトン等の溶媒中で、薬学上許容される酸と混合することで、塩にすることができる。薬学上許容される酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸塩、リン酸、硝酸等の無機酸、あるいは酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスコルビン酸等の有機酸が挙げられる。
本発明化合物は、そのレニンに対する阻害作用より様々な疾病の治療への応用が考えられる。本明細書に記載の化合物は、高血圧症の治療薬として有用である。これらの化合物は、急性および慢性うっ血性心不全の管理にも有益である。これらの化合物は、一次および二次肺性高血圧症、二次高アルドステロン血症、一次および二次肺性高アルドステロン血症、腎不全、例えば、糸球体腎炎、糖尿病ネフロパシー、糸球体硬化症、一次腎疾患、末期腎疾患、腎血管高血圧症、左心室不全、糖尿病性網膜症の治療、および血管障害、例えば片頭痛、レイノー病、並びにアテローム性動脈硬化プロセスを最小に抑制するためにも有用であると期待される。また、高眼内圧に関連した疾患、例えば緑内障の治療に有用である。
本発明化合物は、治療に使用する場合に、医薬組成物として、経口的または非経口的(例えば、静脈内、皮下、もしくは筋肉内注射、局所的、経直腸的、経皮的、または経鼻的)に投与することができる。経口投与のための組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤などが挙げられ、非経口投与のための組成物としては、例えば、注射用水性剤、もしくは油性剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、エアロゾル剤、坐剤、貼付剤などが挙げられる。これらの製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、製剤分野において通常使用される無毒性かつ不活性な担体もしくは賦形剤を含有することができる。
用量は、個々の化合物により、また患者の疾患、年齢、体重、性別、症状、投与経路等により変化するが、通常は成人(体重50 kg)に対して、本発明化合物またはそれらの薬学上許容される塩を、0.1〜1000 mg/日、好ましくは1〜300 mg/日を1日1回または2ないし3回に分けて投与する。また、数日〜数週に1回投与することもできる。
本発明化合物は、その効果の増強を目的として、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。本発明化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本発明化合物と併用薬剤の合剤としても良い。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
なお、糖尿病治療剤としては、例えばインスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤など)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩酸塩、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、GI−262570、JTT−501、MCC−555、YM−440、KRP−297、CS−011等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン等)、インスリン分泌促進剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド等のスルホニルウレア剤;レパグリニド、セナグリニド、ナテグリニド、ミチグリニド等)、GLP−1、GLP−1アナログ(エキセナタイド、リラグルタイド、SUN−E7001、AVE010、BIM−51077、CJC1131等)、プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、β3アゴニスト(例、GW−427353B、N−5984等)、DPPIV阻害剤(例、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、SYR−322等)が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、例えばアルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポレスタット、ミナレスタット、フィダレスタット、SK−860、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF等)、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)が挙げられる。抗高脂血剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、イタバスタチンまたはそれらのナトリウム塩等)、スクアレン合成酵素阻害剤、ACAT阻害剤等が挙げられる。降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、アラセプリル、デラプリル、リジノプリル、イミダプリル、ベナゼプリル、シラザプリル、テモカプリル、トランドラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、オルメサルタン、メドキソミル、カンデサルタン、シレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、塩酸ニカルジピン、塩酸マニジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン、アムロジピン等)、ACE/NEP阻害剤(例、オマパトリラート、ファシドトリル等)、β遮断薬(例、アテノロール、ビソプロロール、ベタキソロール、メトプロロール等)、α遮断薬(例、ウラピジル、テラゾシン、ドキサゾシン、ブナゾシン等)、αβ遮断薬(例、アモスラロール、アロチノロール、ラベタロール、カルベジロール等)が挙げられる。
抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、SR−141716A等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)等が挙げられる。利尿剤としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
上記併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。
本発明化合物が、併用薬剤と組み合せて使用される場合には、これらの薬剤の使用量は、薬剤の副作用を考えて安全な範囲内で低減できる。したがって、これらの薬剤により引き起こされるであろう副作用は安全に防止できる。
以下に本発明を、参考例、実施例および試験例により、さらに具体的に説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。尚、以下の参考例および実施例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。なお、記載の簡略化のために略号を使用することもあるが、これらの略号は前記記載と同義である。
参考例1
メチル 4-ブロモ-3-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾエート
メチル 4-ブロモ-3-ヒドロキシベンゾエート (14.45 g)のアセトニトリル (100 ml)溶液に炭酸カリウム (12.97 g)、1-ブロモ-3-メトキシプロパン (10.53 g)を加えて加熱還流した。3時間後、反応溶液を25℃に冷却し、反応溶液に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製することで表題の化合物(17.47 g)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 1.8 HZ, 1H), 7.49 (dd, J = 1.8, 8.2 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.61 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.36 (s, 3H), 2.15-2.08 (m 2H).
参考例2
メチル 2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ビフェニル-4-カルボキシレート
参考例1の化合物 (12.06 g)を1,2-ジメトキシエタン (60 ml)、水 (30 ml)に溶かし、炭酸ナトリウム (8.12 g)、2-フルオロフェニルボロン酸 (7.10 g)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (8.68 g)を加え加熱還流した。5時間後、反応溶液を25℃に冷却し、反応溶液をセライトろ過した。ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製することで表題の化合物(10.53 g)を黄色油状化合物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72-7.69 (m, 1H), 7.66-7.65 (m, 1H), 7.37-7.32 (m, 3H), 7.21-7.17 (m, 1H), 7.15-7.10 (m, 1H), 4.13 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.41 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.29 (s, 3H), 1.98-1.92 (m, 2H).
参考例3
メチル 5-ブロモ-2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ビフェニル-4-カルボキシレート
参考例2の化合物 (9.36 g)をジメチルホルムアミド (20 ml)に溶かし、N-ブロモスクシンイミド (7.85 g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製することで表題の化合物(9.53 g)を無色油状化合物として得た。
MS (ESI+) 397(M++1, 50%), 399 (M++1, 50%).
参考例4
メチル 2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-[(1E)-プロプ-1-エン-1-イル]ビフェニル-4-カルボキシレート
参考例3の化合物 (9.53 g)を1,2-ジメトキシエタン (40 ml)、水 (20 ml)に溶かし、トランス-プロペニルボロン酸 (4.12 g)、炭酸ナトリウム (5.09 g)、パラジウムジフェニルホスフィノジクロライド・ジクロロメタン錯体 (3.92 g)を加え3時間加熱還流を行った。反応混合物をセライトろ過し、ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製することで表題の化合物(8.53 g)を薄黄色油状化合物として得た。
MS (ESI+) 359(M++1, 100%).
参考例5
メチル 2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシレート
参考例4の化合物 (8.53 g)をメタノール (120 ml)に溶かし、パラジウム-炭素 (14.3 g)を加え、水素雰囲気下で5時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製することで表題の化合物(6.65 g)を白色固体として得た。
MS (ESI+) 361(M++1, 100%).
参考例6
2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボン酸
参考例5の化合物 (6.65 g)をメタノール (25 ml)、テトラヒドロフラン (25 ml)に溶かし、1N 水酸化ナトリウム水溶液 (36.9 ml)を加え50 ℃で5時間撹拌した。応混合物を減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウムを加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮することにより表題の化合物(6.10 g)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.46 (s, 1H), 7.37-7.31 (m, 2H), 7.23-7.19 (m, 1H), 7.16-7.13 (m, 1H), 7.10 (s, 1H), 4.05 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.26 (s, 3H), 2.92-2.88 (m, 2H), 1.91-1.85 (m, 2H), 1.67-1.57 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
MS (ESI+) 347(M++1, 100%).
参考例7
ベンジル[(1R)-2-アミノ-1-メチルエチル]カルバメート
ベンジル [(1R)-2-アミノ-1-メチル-2-オキソエチル]カルバメート (20.0 g)をトルエン (200 ml)に溶かし、氷冷下、ボラン-ジメチルスルフィド錯体 (13.5 ml)を滴下し、70 ℃で10時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、2M 水酸化ナトリウム水溶液 (200 ml)を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応溶液を氷水 (100 ml)に注加し酢酸エチルで2度抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮することにより表題の化合物(18.0 g)を淡黄色油状として得た。
MS (ESI+) 209(M++1, 100%).
参考例8
ベンジル tert-ブチル (2R)-プロパン-1,2-ジイルビスカルバメート
参考例7の化合物 (18.0 g)をジクロロメタン (200 ml)に溶かし、-30 ℃にてジ-tert-ブチル ジカーボネート (19.8 g)を加え室温で5時間撹拌した。反応溶液を氷-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (200 ml)に注下し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/テトラヒドロフラン=6/1)により精製することで表題の化合物(10.74 g)を白色結晶として得た。
MS (ESI+) 309(M++1, 100%).
参考例9
tert-ブチル [(2R)-2-アミノプロピル]カルバメート
参考例8の化合物 (10.76 g)をメタノール (120 ml)に溶かし、20%水酸化パラジウム (2.0 g)を加え水素雰囲気下で5時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、減圧濃縮することで表題の化合物(6.04 g)を淡赤色油状として得た。
MS (ESI+) 175(M++1, 100%).
参考例10
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]プロピル}カルバメート
参考例6の化合物 (100 mg)をジクロロメタン (2 ml)に溶かし、オキサリルクロライド (38.7 μl)、ジメチルホルムアミド (5.0 μl)を加え室温で6時間撹拌した。溶媒を留去後、トルエンを加え減圧濃縮した。残渣に参考例9の化合物 (93.8 mg)、トリエチルアミン (80.5 μl)を加え室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル = 2/1)で精製し、表題の化合物 (133 mg)を無色油状化合物として得た。
MS (ESI+) 545(M++1, 100%).
参考例11
tert-ブチル [2-(イソプロピルアミノ)エチル]カルバメート
tert-ブチル (2-アミノエチル)カルバメート(409 mg)をエタノール (10 ml)に溶かし、アセトン (562 μl)、酢酸 (153 μl)を加え室温で撹拌した。8時間後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (1.08 g)を加え室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮することで表題の化合物 (438 mg)を無色油状化合物として得た。
MS (ESI+) 203(M++1, 100%).
参考例12
tert-ブチル {2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]エチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(79.1 mg)を合成した。
MS (ESI+) 532 (M++1, 100%).
参考例13
tert-ブチル N-イソプロピル-D-バリネート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(1.89 g)を合成した。
MS (ESI+) 216(M++1, 100%).
参考例14
tert-ブチル N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-N-イソプロピル-D-バリネート
参考例13の化合物 (1.89 g)を1,4-ジオキサン (10 ml)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (10 ml)、クロロぎ酸ベンジル(2.10 g)を加え室温で16時間攪拌した。70 ℃で5時間撹拌した後に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1) により精製し、表題の化合物 (1.55 g)を白色固体として得た。
MS (ESI+) 350(M++1, 100%).
参考例15
N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-N-イソプロピル-D-バリン
参考例14の化合物(1.55 g)のジオキサン(10 ml)溶液に4N塩酸/ジオキサン溶液(10 ml)を加えて70℃で2時間撹拌した後、減圧濃縮することで、表題の化合物(1.25 g)を白色個体として得た。
MS (ESI+) 294(M++1, 100%).
参考例16
ベンジル [(1R)-1-(アミノカルボニル)-2-メチルプロピル]イソプロピルカルバメート
参考例15の化合物 (1.25 g)をジメチルホルムアミド (15 ml)に溶かし、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール (985 mg)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 (1.23 g)、トリエチルアミン (897 μl)、塩化アンモニウム (344 mg)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮することで表題の化合物(1.26 g)を薄黄色油状として得た。
MS (ESI+) 293(M++1, 100%).
参考例17
ベンジル [(1R)-1-(アミノメチル)-2-メチルプロピル]イソプロピルカルバメート
参考例16の化合物 (1.26 g)をテトラヒドロフラン (10 ml)に溶かし、ボラン-ジメチルスルフィド錯体 (814 μl)を加え加熱還流した。7時間後、室温にて反応溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮することにより表題の化合物(1.15 g)を淡黄色油状として得た。
MS (ESI+) 279(M++1, 100%).
参考例18
tert-ブチル{(2R)-2-[{(ベンジルオキシ)カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3-メチルブチル} カルバメート
参考例17の化合物 (1.15 g)をテトラヒドロフラン (7 ml)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (7 ml)、ジ-tert-ブチル ジカーボネート (1.40 g)を加え室温で17時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製することで表題の化合物(107 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 379(M++1, 100%).
参考例19
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピルアミノ)-3-メチルブチル]カルバメート
参考例18の化合物 (107 mg)をメタノール (5 ml)に溶かし、10%パラジウム-炭素 (60mg)を加え水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、減圧濃縮することで表題の化合物(66.7 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 245(M++1, 100%).
参考例20
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3-メチルブチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(10.8 mg)を合成した。
MS (ESI+) 573 (M++1, 100%).
参考例21
ベンジル [(1R)-2-アミノ-1-フェニルエチル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(20.6 g)を合成した。
MS (ESI+) 271(M++1, 100%).
参考例22
ベンジル tert-ブチル [(1R)-1-フェニルエタン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(12.5 g)を合成した。
MS (ESI+) 371(M++1, 100%).
参考例23
tert-ブチル [(2R)-2-アミノ-2-フェニルエチル]カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(6.79 g)を合成した。
MS (ESI+) 237(M++1, 100%).
参考例24
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピルアミノ)-2-フェニルエチル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(452 mg)を合成した。
MS (ESI+) 279(M++1, 100%).
参考例25
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-2-フェニルエチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(16.5 mg)を合成した。
MS (ESI+) 573 (M++1, 100%).
参考例26
ベンジル [(1R)-2-アミノ-1-ベンジルエチル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(19.2 g)を合成した。
MS (ESI+) 285(M++1, 100%).
参考例27
ベンジル tert-ブチル [(2R)-3-フェニルプロパン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(11.84 g)を合成した。
MS (ESI+) 385(M++1, 100%).
参考例28
tert-ブチル [(2R)-2-アミノ-3-フェニルプロピル]カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(3.61 g)を合成した。
MS (ESI+) 251(M++1, 100%).
参考例29
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピルアミノ)-3-フェニルプロピル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(58.0 mg)を合成した。
MS (ESI+) 293(M++1, 100%).
参考例30
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3-フェニルプロピル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(46.0 mg)を合成した。
MS (ESI+) 621 (M++1, 100%).
参考例31
tert-ブチル [(2R)-2-({[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}アミノ)-3-フェニルプロピル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(43.4 mg)を合成した。
MS (ESI+) 579 (M++1, 100%).
参考例32
N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-メチル-D-バリン
参考例14と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(1.57 g)を合成した。
MS (ESI+) 266(M++1, 100%).
参考例33
ベンジル [(1R)-1-(アミノカルボニル)-2,2-ジメチルプロピル]カルバメート
参考例16と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(1.07 g)を合成した。
MS (ESI+) 265(M++1, 100%).
参考例34
ベンジル [(1R)-1-(アミノメチル)-2,2-ジメチルプロピル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(1.13 g)を合成した。
MS (ESI+) 251(M++1, 100%).
参考例35
ベンジル tert-ブチル [(2R)-3,3-ジメチルブタン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(816 mg)を合成した。
MS (ESI+) 351(M++1, 100%).
参考例36
tert-ブチル [(2R)-2-アミノ-3,3-ジメチルブチル]カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(555 mg)を合成した。
MS (ESI+) 217(M++1, 100%).
参考例37
tert-ブチル [(2R)-2-({[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}アミノ)-3,3-ジメチルブチル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(52.9 mg)を合成した。
MS (ESI+) 545 (M++1, 100%).
参考例38
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピルアミノ)-3,3-ジメチルブチル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(126 mg)を合成した。
MS (ESI+) 259(M++1, 100%).
参考例39
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3,3-ジメチルブチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(141 mg)を合成した。
MS (ESI+) 587 (M++1, 100%).
参考例40
tert-ブチル (2-アミノ-2-メチルプロピル)カルバメート
2-メチルプロパン-1,2-ジアミン (22.1 g)をクロロホルム (1 L)に溶かしジ-tert-ブチル ジカーボネート (10.5 g)のクロロホルム (100 ml)溶液を5 ℃で滴下し、室温で18時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をヘキサンで洗浄し表題の化合物 (6.20 g)を白色結晶として得た。
MS (ESI+) 189 (M++1, 100%).
参考例41
tert-ブチル [2-({[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}アミノ)-2-メチルプロピル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物 (109 mg)を合成した。
MS (ESI+) 517 (M++1, 100%).
参考例42
ベンジル N2-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-D-a-アスパラギネート
参考例16と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物 (2.53 g)を合成した。
MS (ESI+) 357(M++1, 100%).
参考例43
ベンジル [(1R)-1-(アミノメチル)-3-ヒドロキシプロピル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物を合成した。
MS (ESI+) 239 (M++1, 100%).
参考例44
ベンジル tert-ブチル [(2R)-4-ヒドロキシブタン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物 (189 mg)を合成した。
MS (ESI+) 339(M++1, 100%).
参考例45
ベンジル tert-ブチル ((2R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタン-1,2-ジイル)ビスカルバメート
参考例44の化合物(189 mg)をジメチルホルムアミド (2 ml)に溶かしイミダゾール (56.9 mg)、TBSCl (101 mg)を加え18時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製することで表題の化合物(170 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 453(M++1, 100%).
参考例46
tert-ブチル ((2R)-2-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブチル)カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(109 mg)を合成した。
MS (ESI+) 319(M++1, 100%).
参考例47
tert-ブチル [(2R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(イソプロピルアミノ)ブチル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(106 mg)を合成した。
MS (ESI+) 361(M++1, 100%).
参考例48
tert-ブチル {(2R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]ブチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物 (62.0 mg)を合成した。
MS (ESI+) 689 (M++1, 100%).
参考例49
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-4-ヒドロキシブチル}カルバメート
参考例48の化合物(62.0 mg)をテトラヒドロフラン (1.0 ml)に溶かし、テトラブチルアンモニウムフルオライド (1.0 M THF溶液) (0.13 ml)を加え3時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/3)により精製することで表題の化合物(40.0 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 575(M++1, 100%).
参考例50
ベンジル [(1R)-1-(アミノメチル)-3-メチルブチル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(19.2 g)を合成した。
MS (ESI+) 251(M++1, 100%).
参考例51
ベンジル tert-ブチル [(2R)-4-メチルペンタン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(12.6 g)を合成した。
MS (ESI+) 351(M++1, 100%).
参考例52
tert-ブチル [(2R)-2-アミノ-4-メチルペンチル]カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(7.43 g)を合成した。
MS (ESI+) 217(M++1, 100%).
参考例53
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンチル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(399 mg)を合成した。
MS (ESI+) 259(M++1, 100%).
参考例54
tert-ブチル {(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-4-メチルペンチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(50.8 mg)を合成した。
MS (ESI+) 587 (M++1, 100%).
参考例55
N2-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-D-アロイソロイシンアミド
参考例16と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(42.14 g)を合成した。
MS (ESI+) 265(M++1, 100%).
参考例56
ベンジル [(1R,2S)-1-(アミノメチル)-2-メチルブチル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(35.6 g)を合成した。
MS (ESI+) 251(M++1, 100%).
参考例57
ベンジル tert-ブチル [(2R,3S)-3-メチルペンタン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(33.3 g)を合成した。
MS (ESI+) 351(M++1, 100%).
参考例58
tert-ブチル [(2R,3S)-2-アミノ-3-メチルペンチル]カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(17.1 g)を合成した。
MS (ESI+) 217(M++1, 100%).
参考例59
tert-ブチル [(2R,3S)-2-(イソプロピルアミノ)-3-メチルペンチル] カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(309 mg)を合成した。
MS (ESI+) 259(M++1, 100%).
参考例60
tert-ブチル {(2R,3S)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3-メチルペンチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(24.5 mg)を合成した。
MS (ESI+) 587 (M++1, 100%).
参考例61
Na-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-O-(tert-ブチル)-D-チロシンアミド
参考例16と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(4.79 g)を合成した。
MS (ESI+) 371(M++1, 100%).
参考例62
ベンジル [(1R)-2-アミノ-1-(4-tert-ブトキシベンジル)エチル]カルバメート
参考例17と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(4.25 g)を合成した。
MS (ESI+) 357(M++1, 100%).
参考例63
ベンジル tert-ブチル [(2R)-3-(4-tert-ブトキシフェニル)プロパン-1,2-ジイル]ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(1.14 g)を合成した。
MS (ESI+) 457 n(M++1, 100%).
参考例64
A: tert-ブチル [(2R)-2-アミノ-3-(4-tert-ブトキシフェニル)プロピル]カルバメート
B:tert-ブチル [(2R)-3-(4-tert-ブトキシフェニル)-2-(メチルアミノ) プロピル] カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(695 mg)を混合物として合成した。
MS (ESI+) A:323(M++1, 100%), B:336(M++1, 100%).
参考例65
A:tert-ブチル [(2R)-3-(4-tert-ブトキシフェニル)-2-(イソプロピルアミノ)プロピル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(645 mg)を混合物として合成した。
MS (ESI+) A:365(M++1, 100%), B:336(M++1, 100%).
参考例66
A: tert-ブチル {(2R)-3-(4-tert-ブトキシフェニル)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]プロピル}カルバメート
B: tert-ブチル {(2R)-3-(4-tert-ブトキシフェニル)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル] カルボニル}(メチル) アミノ] プロピル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(24.5 mg)を合成した。
MS (ESI+) A:693 (M++1, 100%).
B:665 (M++1, 100%).
参考例67
N-[(1R)-2-アミノ-1-(4-ヒドロキシベンジル)エチル]-2'-フルオロ-N-イソプロピル-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
参考例66のA(201 mg)のジオキサン(2 ml)溶液に4N塩酸/ジオキサン溶液(2 ml)を加え2時間撹拌した後、減圧濃縮することで表題の化合物(172 mg)を白色個体として得た。
MS (ESI+) 537(M++1, 100%).
参考例68
tert-ブチル [(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]カルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(147 mg)を合成した。
MS (ESI+) 637(M++1, 100%).
参考例69
tert-ブチル {(2R)-3-(4-エトキシフェニル)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]プロピル}カルバメート
参考例68の化合物(59.0 mg)をアセトン (2 ml)に溶かし炭酸カリウム (25.6 mg)、ヨードエタン (14.3 μl)を加え18時間加熱還流した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製することで表題の化合物(56.7 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 665(M++1, 100%).
参考例70
N-[(1R)-2-アミノ-1-(4-ヒドロキシベンジル)エチル]-2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-N-メチル-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
参考例66のB(27.0 mg)のジオキサン(2 ml)溶液に4N塩酸/ジオキサン溶液(2 ml)を加え2時間撹拌した後、減圧濃縮することで表題の化合物(16.0 mg)を白色個体として得た。
MS (ESI+) 509(M++1, 100%).
参考例71
tert-ブチル [(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(メチル)アミノ]-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]カルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(14.1 mg)を合成した。
MS (ESI+) 608(M++1, 100%).
参考例72
tert-ブチル [(2R)-2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(メチル)アミノ]-3-(4-{3-[(2-メトキシベンジル)オキシ]プロポキシ}フェニル)プロピル]カルバメート
参考例71の化合物(14.1mg)をアセトニトリル (1.5 ml)に溶かし、炭酸カリウム (4.8 mg)、文献記載の方法 (WO2004089915, WO2004204455)で合成したXXX (7.8 mg)を加え60 ℃で5時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製することで表題の化合物(10.2 mg)を無色油状として得た。
MS (ESI+) 787(M++1, 100%).
参考例73
ベンジル (2-アミノ-2-メチルプロピル)カルバメート
2-メチルプロパン-1,2-ジアミン (4.00 g)をトルエン (40 ml)に溶かし、氷冷下、クロロぎ酸ベンジル(3.20 g)のトルエン(12 ml)溶液を加えた。室温で12時間撹拌後、ろ過し、ろ液にジクロロメタン(6 ml)を加えろ過した。ろ液を減圧濃縮することで表題の化合物 (4.12 g)を白色固体として得た。
MS (ESI+) 223 (M++1, 100%).
参考例74
ベンジル tert-ブチル (2-メチルプロパン-1,2-ジイル)ビスカルバメート
参考例18と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(5.36 g)を合成した。
MS (ESI+) 323 (M++1, 100%).
参考例75
tert-ブチル (2-アミノ-1,1-ジメチルエチル)カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(2.46 g)を合成した。
MS (ESI+) 189 (M++1, 100%).
参考例76
tert-ブチル ((2R)-2-(イソプロピルアミノ)-1,1-ジメチルエチル)カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(2.96 g)を合成した。
MS (ESI+) 231 (M++1, 100%).
参考例77
tert-ブチル {2-[{[2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]-1,1-ジメチルエチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(220 mg)を合成した。
MS (ESI+) 559 (M++1, 100%).
参考例78
メチル 4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート
4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)安息香酸 (30.0 g)をメタノール(600 ml)に溶かし、濃硫酸(10 ml)を滴下し、その後還流下20時間撹拌した。室温に冷却し、反応混合物に水(200 ml)を加えて、メタノールを減圧留去し、酢酸エチル(300 ml)で2回抽出した。有機層を水、飽和重曹水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮することで表題の化合物(32.0 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ9.77 (s, 1H), 7.79-7.76 (m, 1H), 7.28-7.22 (m, 1H),7.03-6.99 (m, 1H), 3.88 (s, 3H).
参考例79
メチル 4-ヒドロキシ-5-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート
メチル 4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(32.0 g)を酢酸(180 ml)に溶かし、濃硫酸(0.45ml)を加えて65 ℃まで加熱した。その後70%濃硝酸(12.4 g)の酢酸(60 ml)溶液をゆっくりと滴下し、65 ℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却して氷水(500 ml)中に注ぎ、トルエン(800 ml)で2回抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで表題の化合物(15.0 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.8 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 3.96 (s, 3H).
参考例80
メチル 5-アミノ-4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート
メチル 4-ヒドロキシ-5-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(58.0 g) をメタノール(600 ml)に溶かし、10%パラジウム/炭素(50%wet. : 11.60g)を加え、水素雰囲気下、25℃で8時間激しく撹拌した。反応終了後、セライトろ過し、メタノールで洗浄してろ液を減圧濃縮することで表題の化合物(53.0 g)を得た。
MS (ESI+) 236 (M++1, 100%).
参考例81
メチル 2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシレート
メチル 5-アミノ-4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(53.0 g) をクロロホルム(200 ml)及びテトラヒドロフラン(200 ml)に溶かし、炭酸水素ナトリウム水溶液(27.60 g/240 ml)を加えて激しく撹拌した。氷浴で冷却して2-ブロモイソブチリルブロミド(65.5 g)をゆっくり滴下して30分間撹拌し、室温に昇温して2.5時間撹拌した。反応終了後、クロロホルム(300 ml)で2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮することでメチル 5-[(2-ブロモ-2-メチルプロパノイル)アミノ]-4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾエートを得た。この粗生成物をN,N,-ジメチルホルムアミド(500 ml)で希釈し、炭酸カリウム(60.53 g)を加えて、50℃で5時間撹拌した。反応終了後、室温に冷却して、固体をろ過で除いた。ろ液に酢酸エチル(500 ml)を加え、1N塩酸(500 ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮することで粗生成物を取得し、酢酸エチル/ヘキサン(5/1, 200 ml)で晶析することで表題の化合物 (48.5 g)を得た。
MS (ESI+) 304 (M++1, 31%).
参考例82
メチル 4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシレート
参考例81の化合物(10.04 g)のジメチルホルムアミド (60 ml)溶液に炭酸セシウム (16.18 g)、ヨウ化リチウム (6.65 g)、1-クロロ-4-メトキシブタン (5.68 g)を加えて80℃で加熱攪拌した。6時間後、反応溶液をセライトろ過し、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層水で2回、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製することで表題の化合物(9.64 g)を得た。
MS (ESI+) 390 (M++1, 100%).
参考例83
4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボン酸
参考例6と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(8.99 g)を合成した。
MS (ESI+) 376 (M++1, 100%).
参考例84
メチル 4-(2-{[(ベンジルオキシ) カルボニル] アミノ}エチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシレート
参考例81の化合物を用いて、参考例82の合成法に従い表題の化合物を得た。
MS (ESI+) 413 (M++1, 100%).
参考例85
4-(2-{[(ベンジルオキシ) カルボニル] アミノ}エチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボン酸
参考例84の化合物を用いて、参考例6の合成法に従い表題の化合物を得た。
MS (ESI+) 413 (M++1, 100).
参考例86
ベンジル{2-[6-{[{2-[(tert-ブトキシカルボニル) アミノ] エチル}(イソプロピル) アミノ]カルボニル}-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-4-イル]エチル}カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(834 mg)を合成した。
MS (ESI+) 651 (M++1, 100%).
参考例87
tert-ブチル {2-[{[4-(2-アミノエチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]エチル}カルバメート
参考例19と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(681 mg)を合成した。
MS (ESI+) 517 (M++1, 100%).
参考例88
tert-ブチル {2-[{[2,2-ジメチル-3-オキソ-4-[2-(プロピオニルアミノ)エチル]-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]カルボニル}(イソプロピル)アミノ]エチル}カルバメート
参考例87の化合物 (681 mg)をテトラヒドロフラン (5 ml)に溶かしトリエチルアミン (357 μl)、塩化プロピオニル (133 μl)を氷冷下で加えて室温で2時間攪拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製することで表題の化合物(351 mg)を白色固体として得た。
MS (ESI+) 573(M++1, 100%).
参考例89
tert-ブチル [(2R)-2-(イソプロピル{[4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]カルボニル}アミノ)プロピル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(156 mg)を合成した。
MS (ESI+) 574 (M++1, 100%).
参考例90
tert-ブチル [2-(イソプロピル{[4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]カルボニル}アミノ)エチル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(288 mg)を合成した。
MS (ESI+) 560 (M++1, 100%).
参考例91
ベンジル tert-ブチル (2R)-プロパン-1,2-ジイルビスカルバメート
参考例14と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(901 mg)を合成した。
MS (ESI+) 309(M++1, 100%).
参考例92
ベンジル [(1R)-2-アミノ-1-メチルエチル]カルバメート 塩酸塩
参考例67と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(633 mg)を合成した。
MS (ESI+) 245(M++1, 100%).
参考例93
ベンジル [(1R)-2-(イソプロピルアミノ)-1-メチルエチル]カルバメート
参考例11と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(477 mg)を合成した。
MS (ESI+) 251(M++1, 100%).
参考例94
ベンジル [(1R)-2-(イソプロピル{[4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]カルボニル}アミノ)-1-メチルエチル]カルバメート
参考例10と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(194 mg)を合成した。
MS (ESI+) 608 (M++1, 100%).
実施例1
N-[(1R)-2-アミノ-1-メチルエチル]-2'-フルオロ-N-イソプロピル-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
参考例10の化合物(83.3 mg)の1,4-ジオキサン(2 ml)溶液に4N塩酸/ジオキサン溶液(2 ml)を加えて25℃で2時間撹拌した後、減圧濃縮することで、表題の化合物(62.7 mg)を白色個体として得た。
H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (brs, 2H), 7.43-7.34 (m, 2H), 7.26-7.22 (m, 2H), 7.15-7.04 (m, 2H), 4.02-3.97 (m, 2H), 3.69-3.59 (m, 3H), 3.47-3.42 (m, 1H), 3.37-3.27 (m, 3H), 3.15 (s, 3H), 2.44-2.32 (m, 1H), 1.81-1.76 (m, 2H), 1.60-1.47 (m, 5H), 1.18-1.08 (m, 6H), 0.90-0.85 (m, 3H).
MS (ESI+) 445(M++1, 100%).
実施例2
N-[(1R)-2-アミノ-1-フェニルエチル]-2'-フルオロ-N-イソプロピル-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(16.0 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.05 (brs, 3H), 7.70-7.68 (m, 1H), 7.44-7.33 (m, 6H), 7.27-7.18 (m, 3H), 7.12 (s, 1H), 4.07-3.96 (m, 3H), 3.78-3.66 (m, 3H), 3.37-3.27 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 2.48-2.31 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.54-1.49 (m, 2H), 1.30 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.80-0.75 (m, 3H).
MS (ESI+) 507(M++1, 100%).
実施例3
N-(2-アミノエチル)-2'-フルオロ-N-イソプロピル-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(34.2 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, MeOD) δ 7.38-7.31 (m, 2H), 7.23-7.19 (m, 2H), 7.16-7.12 (m, 1H), 6.96 (s, 1H), 4.06-4.02 (m, 2H), 3.94-3.90 (m, 1H), 3.76-3.67 (m, 2H), 3.38 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.31-3.22 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.59-2.45 (m, 2H), 1.88-1.85 (m, 2H), 1.72-1.59 (m, 2H), 1.25-1.21 (m, 6H), 0.96 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
MS (ESI+) 431(M++1, 100%).
実施例4
N-[(1R)-2-アミノ-1-ベンジルエチル]-2'-フルオロ-N-イソプロピル-2-(3-メトキシプロポキシ)-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(16.0 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.05 (brs, 3H), 7.70-7.68 (m, 1H), 7.44-7.33 (m, 6H), 7.27-7.18 (m, 3H), 7.12 (s, 1H), 4.07-3.96 (m, 3H), 3.78-3.66 (m, 3H), 3.37-3.27 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 2.48-2.31 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.54-1.49 (m, 2H), 1.30 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.80-0.75 (m, 3H).
MS (ESI+) 507(M++1, 100%).
実施例5
N-[(1R)-2-アミノ-1-(4-{3-[(2-メトキシベンジル)オキシ]プロポキシ}ベンジル)エチル]-2'-フルオロ-2-(3-メトキシプロポキシ)-N-メチル-5-プロピルビフェニル-4-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(9.9 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (brs,3H), 7.40-7.19 (m, 9H), 6.95-6.85 (m, 5H), 4.45 (s, 2H), 4.03-4.00 (m, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.61-3.58 (m, 3H), 3.30-3.26 (m, 2H), 3.17-3.10 (m, 4H), 3.00 (m, 2H), 2.80 (m, 1H), 2.64 (m, 3H), 2.01-1.90 (m, 3H), 1.78-1.75 (m, 2H), 1.68-1.43 (m, 2H), 1.29-1.21 (m, 2H), 0.87-0.62 (m, 3H).
MS (ESI+) 687(M++1, 100%).
実施例16
N-(2-アミノエチル)-N-イソプロピル-2,2-ジメチル-3-オキソ-4-[2-(プロピオニルアミノ)エチル]-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(318 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.14-8.07 (m, 4H), 7.61 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 3.95-3.91 (m, 2H), 3.66-3.50 (m, 4H), 3.32-3.09 (m, 4H), 3.00-2.95 (m, 1H), 1.48 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.03 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.96-0.91 (m, 3H).
MS (ESI+) 473(M++1, 100%).
実施例17
N-[(1R)-2-アミノ-1-メチルエチル]-N-イソプロピル-4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(129 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.10 (brs, 3H), 7.58-7.38 (m, 1H), 7.35-7.15 (m, 1H), 4.20-4.17 (m, 1H), 3.93-3.89 (m, 1H), 3.71-3.55 (m, 3H), 3.51-3.46 (m, 1H), 3.31-3.26 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 1.55-1.49 (m, 8H), 1.44-1.38 (m, 5), 1.20-1.11 (m, 3H), 1.09-1.02 (m, 3H).
MS (ESI+) 474(M++1, 100%).
実施例18
N-(2-アミノエチル)-N-イソプロピル-4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシアミド 塩酸塩
実施例1と同様の方法で、対応する化合物から表題の化合物(204 mg)を合成した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.09 (brs, 3H), 7.44 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 4.10-4.07 (m, 1H), 3.91-3.87 (m, 1H), 3.70-3.47 (m, 3H), 3.30-3.27 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 3.12-3.09 (m, 1H), 2.90 (m, 1H), 1.53-1.52 (m, 4H), 1.49 (s, 3H), 1.41 (s, 3H), 1.15 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.05 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
MS (ESI+) 460(M++1, 100%).
実施例19
N-[(2R)-2-アミノプロピル]-N-イソプロピル-4-(4-メトキシブチル)-2,2-ジメチル-3-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-カルボキシアミド 塩酸塩
参考例94の化合物(194 mg)をメタノール(5 ml)に溶かし、10%パラジウム−炭素(260 mg)を加え水素雰囲気下室温で3時間攪拌した。セライトろ過し、溶媒を留去後、残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル = 1/3)で精製し無色油状化合物(79.3 mg)を得た。得られた化合物の1,4-ジオキサン(2 ml)溶液に4N塩酸/ジオキサン溶液(2 ml)を加えて減圧濃縮することで、表題の化合物(80.8 mg)を白色個体として得た。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 8.07 (brs, 3H), 7.59-7.54 (m, 1H), 7.39-7.38 (m, 1H), 4.15-4.10 (m, 1H), 3.97-3.92 (m, 1H), 3.73-3.58 (m, 2H), 3.50-3.38 (m, 2H), 3.31-3.28 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 1.53-1.48 (m, 6H), 1.44-1.39 (m, 3H), 1.29-1.24 (m, 3H), 1.20-1.17 (m, 3H), 1.05-1.00 (m, 3H).
MS (ESI+) 474(M++1, 100%).
In vitro レニン 阻害作用測定試験
50 ngの組換えヒトレニンを0.1 M NaCl、1 mM EDTAおよび0.1 mg/mL BSAを含む0.1 M HEPES buffer pH7.4中で基質、被験化合物とともに37℃で1時間反応させた。基質としてはArg-Glu(EDANS)-Ile-His-Pro-Phe-His-Leu-Val-Ile-His-Thr-Lys(DABCYL)-Arg、もしくはDABCYL-γ-Abu-Ile-His-Pro-Phe-His-Leu-Val-Ile-His-Thr-EDANSを最終濃度4 μMとなるように添加した。励起波長340nm、蛍光波長500nmにおける蛍光強度の上昇を、蛍光プレートリーダを用いて検出し、複数濃度の被験化合物添加時の酵素阻害活性より、50%阻害する化合物濃度をIC50値として算出した。
本発明の化合物は高血圧症の治療薬として有用である。これらの化合物は、急性および慢性うっ血性心不全の管理にも有益である。これらの化合物は、原発性および二次性肺高血圧症、原発性および二次性アルドステロン血症、腎血管性高血圧症、原発性および二次性腎疾患、例えば、糸球体腎炎、IgA腎症、糖尿病性腎症、高血圧性腎症(腎硬化症)、ネフローゼ症候群、腎不全、左室肥大、左室線維化、左室拡張不全、左心室不全、心房細動、不安定狭心症、心筋梗塞、心筋症、脳卒中、血管再建術後の再狭窄、糖尿病性網膜症、認知障害、例えば、アルツハイマー病、脳血管性認知症の治療、および血管障害、例えば片頭痛、レイノー病、並びにアテローム性動脈硬化プロセスを最小に抑制するためにも有用であると期待される。また、高眼圧に関連した疾患、例えば緑内障の治療に有用である。
配列番号:1に記載のアミノ酸配列は、レニン阻害作用測定試験で用いるアミノ酸配列である。
配列番号:2に記載のアミノ酸配列は、レニン阻害作用測定試験で用いるアミノ酸配列である。

Claims (22)

  1. 式(I)で表される化合物、またはその薬学上許容される塩。
    [式中、R1aおよびR1dは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ホルミル基、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−10シクロアルコキシ基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニルオキシ基、モノ−もしくはジ−置換されてもよいアミノ基、置換されてもよい5員〜7員の環状アミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、または置換されてもよい5〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基であり;
    1bは、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6アルキニルオキシ基、モノ−もしくはジ−されてもよいアミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、または置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基であり(ここにおいて、置換されてもよいC1−6アルキル基の置換基は、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、およびC1−6アルキルカルボニルアミノ(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基であり、置換されてもよいC1−6アルコキシ基の置換基は、1〜3個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、シアノ、モノ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、モノ−C1−6アルコキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、およびC1−4アルキルカルボニルからなる群から選択される1個の基で置換ある。)、
    1cは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ホルミル基、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環基、置換されてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル基、置換されてもよいC6−10アリールチオ基、置換されてもよいC6−10アリールスルフィニル基、置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルオキシ基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルオキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリールカルボニル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリールカルボニル基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリール基、または下記式
    で表される基(ここにおいて、
    1e、R1f、R1gおよびR1iは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシ基、シアノ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキルオキシ基、飽和へテロ環オキシ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、または置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基であり;
    1hは、シアノ基、ハロゲン原子、または基:−A−B
    (ここにおいて、Aは、単結合、−O−、−SO−、−CO−、−COO−、−CHSO−、−COCO−、−OCHCHCO−、−OCHCO−、−OC(CH)(CH)CO−、−CHOCO−、−N(R)CO−、−N(R)SO−、−N(R)COO−、−OCO−、−SON(R)CO−、−OCHCHSO−、−C(CH)(CH)CO−、または−CHOCHCO−であり、
    は、水素原子、C1−4アルキルカルボニル基、または置換されてもよいC1−6アルキル基であり、
    Bは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、モノ−もしくはジ−置換されてもよいアミノ基、置換されてもよい5員〜7員の環状アミノ基、置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基である。)であるか(但し、Aが−O−、−COO−および−N(R)COO−の場合は、Bは前記アミノ基ではない。)、
    あるいはR1e、R1hおよびR1iが、共に水素原子であり、R1fおよびR1gは、一緒になって縮合環を形成する。) であるか、あるいはR1bおよびR1cが一緒になって、下記式
    で表される環を形成し(ここにおいて、
    は、−N(R1k)−、酸素原子、−CH(R1k)−、または−C(R1k)=であり、
    は、−CH−、−CO−、−CS−、または−CH=であり、
    は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−CO−、または酸素原子であり、
    は、−C(R1m)(R1n)−、−N(R1k)−、−SO−、−SO−、酸素原子、硫黄原子、または存在しない原子であり、
    1kは、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式のヘテロアリールC1−4アルキル基であり、
    1mおよびR1nは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC5−6シクロルケニル基、置換されてもよいC2-6アルキニル基、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよい飽和へテロ環基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC6−10アリールカルボニル基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基、シアノ基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式へテロアリールオキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または下記式
    で表される基(ここにおいて、
    1o、R1p、R1q、R1rおよびR1sは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1−4アルキル基(該基は、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ、またはC1−4アルコキシ(C1−4アルコキシまたはC3−6アルコキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、C1−4アルコキシ基(該基は、ハロゲン原子、C1−4アルコキシまたはC1−6アルキルアミノカルボニルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルコキシ基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ基、またはC1−6アルキルアミノカルボニル基であるか、または
    1o、R1rおよびR1sが各々独立して水素原子であり、R1pおよびR1qが一緒になって縮合環を形成する。)であるか、あるいはR1mおよびR1nは、一緒になって下記式
    で表される基(ここにおいて、Dは、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−NR−、−NRCO−、−NRSO−,−NRCONR−、−OCH(R)−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−4アルキルカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいアミノカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルスルホニル基、または置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニルアミノ基、または置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基であり、pおよびqは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)である。);
    は、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されてもよいC5−6シクロアルケニル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、または置換されてもよい5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基であり;
    3aおよびR3bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよい飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員のヘテロアリール基であり;
    4aおよびR4bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC2−6アルケニル基、置換されてもよいC2−6アルキニル基、置換されてもよいC3−6シクロアルキル基、置換されてもよいC6−10アリール基、置換されてもよいC7−14アラルキル基、置換されてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されてもよい飽和へテロ環基、または置換されてもよい5員〜10員のヘテロアリール基であるか、あるいはR4aおよびR4bが、一緒になって下記式
    で表される基(ここにおいて、Mは、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−NR−、−NRCO−、−NRSO−,−NRCONR−、−CH(R)−、または−CH(R)CH−であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、置換されてもよいC1−4アルコキシカルボニル基、置換されてもよいC1−4アルキルスルホニル基、または置換されてもよいC6−10アリールスルホニル基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換されてもよいC3−6シクロアルコキシ基、置換されてもよいC7−14アラルキルオキシ基、または置換されてもよいアミノカルボニルオキシ基であり、Rは、水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、または置換されてもよいC1−6アルコキシ基であり、rおよびsは、各々独立して、同一または異なって、0、1または2である。)である。]
  2. 1aが、ハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基である請求項1に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  3. 1dが、水素原子である請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  4. 1a、R1b、R1cおよびR1dが、
    で表される置換位置でベンゼン環に置換する請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、または薬学上許容される塩。
  5. 1bが、C1−4アルコキシで置換されたC1−6アルコキシ基である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  6. 1bが、3−メトキシプロピルオキシ基である請求項5に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  7. 1cが、下記式
    で表される基である請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  8. 1e、R1f、R1gおよびR1iが、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはハロゲン原子あり;
    1hが、基:−A−B(ここにおいて、Aは、単結合、−O−、−SO−、−CO−、−N(R1j)CO−または−N(R1j)SO−であり、
    1jは、C1−6アルキル基、またはC3−6シクロアルキル基であり、
    Bは、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C3−6シクロアルキル、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよいアミノカルボニル、またはC3−10シクロアルキルアミノ(ヒドロキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);ジ−置換されてもよいアミノ基(該基は、C1−6アルキル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、C3−6シクロアルキル、およびC6−10アリールからなる群から選択される同一または異なる1または2個の基で置換されてもよい。);または5員〜7員の環状アミノ基(該基は、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキルで置換されてもよい。)である。)である請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  9. 1bおよびR1cが一緒になって、下記式
    で表される環を形成する請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  10. が、−N(R1k)−であり、Gが、−CO−であり、Gが、−C(R1m)(R1n)−であり、およびGが、−C(R1m)(R1n)−、−SO−、酸素原子、または硫黄原子である請求項9に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  11. が、酸素原子である請求項10に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  12. 1kが、C1−6アルキル基(該基は、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ(1〜3個のフッ素原子、C1−4アルコキシ、C1−6アルキルアミノカルボニルで置換されてもよいC3−6シクロアルキル、またはC1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、C3−6シクロアルキル(1〜2個のフッ素原子、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルコキシ、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニルアミノ(1〜5個のフッ素原子、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、C3−6シクロアルキルカルボニルアミノ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C1−6アルキルチオカルボニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ(1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)−アミノ、C3−6シクロアルコキシカルボニルアミノ、モノ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニルオキシ、4員〜7員の環状アミノカルボニルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキルアミノカルボニル、C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ、C1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルコキシカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、および5員もしくは6員の飽和へテロ環(C1−4アルキルで置換されてもよい。)らなる群から選択される1個の基で置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);または5員〜6員のヘテロアリールC1−4アルキル基である請求項9〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  13. 1mおよびR1nが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子;C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のフッ素原子、C1−4アルコキシ(該アルコキシは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリール、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ、またはN−(ヒドロキシで置換されてもよいC3−10シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニルで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルコキシ、C7−14アラルキルオキシ(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、飽和へテロ環オキシ、N−(C3−6シクロアルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(C3−6シクロアルキルは、ハロゲン原子およびシアノからなる群から選択される1〜3個の基で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、N−(C3−6シクロアルキルC1−4アルキル)−N−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ(該C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C3−6シクロアルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、5員〜7員の環状アミノ、または5員〜7員の環状アミノカルボニル(1〜3個のフッ素原子またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基;アミノカルボニル基(該基は、C1−6アルキルで置換されてもよい。);5員〜10員の単環式もしくは多環式ヘテロアリール基(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、またはシアノで置換されてもよい。);C7−14アラルキル基(該基は、ハロゲン原子で置換されてもよい。);および下記式
    で表される基である請求項9〜12のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  14. 1o、R1p、R1q、R1rおよびR1sが、各々独立して、同一または異なって、水素原子、シアノ基、C1−4アルキル基、またはC1−4アルコキシ基(該基は、C1−4アルコキシで置換されてもよい。)である請求項13に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  15. 1mおよびR1nが、各々独立して、C1−6アルキル基である請求項14に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  16. が、C1−6アルキル基(ハロゲン原子またはC3−6シクロアルキルで置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基(ハロゲン原子、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);Cアリール基(ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリール、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(ハロゲン原子で置換されてもよい。);および5員もしくは6員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)である請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  17. が、C1−6アルキル基である請求項16に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  18. が、イソプロピル基である請求項17に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  19. 3aおよびR3bが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;C1−6アルキル基(該基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N―(C1−6アルキルスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N―(C6−10アリールスルホニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、N−(C1−4アルコキシカルボニル)−N−(C1−6アルキル)アミノ、またはC7−14アラルキルオキシ(1〜3個のフッ素原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC3−6シクロアルコキシで置換されてもよい。)置換されてもよい。);C2−6アルケニル基;C2−6アルキニル基;C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);C6−10アリール基(該基は、ハロゲン原子、またはC1−4アルコキシで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(該基は、ハロゲン原子、C1−4アルキル(該基は、C6−10アリールオキシで置換されてもよい5員もしくは6員の環状アミノ(該アリールは、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。)、または5員〜7員の環状アミノ(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。)、C1−4アルコキシ(該基は、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、C3−6シクロアルキルオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、C6−10アリールオキシ(該基は、1〜3個のフッ素原子、またはシアノで置換されてもよい。)、またはC1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)、C6−10アリール(ハロゲン原子で置換されてもよい。)、C6−10アリールオキシ(ハロゲン原子またはシアノで置換されてもよい。)、C7−14アラルキルオキシ(C1−4アルコキシで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環オキシ(5員もしくは6員の飽和ヘテロ環カルボニル、またはフッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)、5員もしくは6員のヘテロアリールオキシ(C1−4アルキルで置換されてもよい。)、5員〜7員の環状アミノカルボニル(フッ素原子で置換されてもよいC6−10アリールオキシで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);5員もしくは6員の飽和へテロ環基;5員〜10員のヘテロアリール基(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよいC1−4アルキル、C1−4アルコキシで置換されてもよいC1−4アルコキシ、5員もしくは6員の飽和ヘテロ環アミノカルボニル、C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、およびC1−6アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される1〜2個の基で置換されてもよい。);およびC6−10アリールオキシ基(C6−10アリールオキシで置換されてもよい。)からなる群から選択される1個の基である請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  20. 3aおよびR3bが、各々独立して、同一または異なって、水素原子;ヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキル基;C6−10アリール基;C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−10アラルキル基(該アルコキシは、C1−4アルコキシで置換されてもよいC7−14アラルキルオキシで置換されてもよい。)である請求項19に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  21. 4aおよびR4bが、各々独立して、同一または異なって水素原子;C1−6アルキル基(該基は、ハロゲン原子、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ(該基は、C1−4アルコキシ、5員〜7員の環状アミノカルボニルで置換されてもよい。)、5員もしくは6員の飽和へテロ環、またはN−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、5員もしくは6員の飽和へテロ環、またはハロゲン原子で置換されてもよいC6−10アリールで置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C2−6アルケニル基(該基は、C1−4アルコキシで置換されてもよいC6−10アリール、またはN−(C1−4アルキルカルボニル)−N−(C3−6シクロアルキル)アミノ(C1−4アルキルカルボニルは、C1−4アルキルで置換されてもよい5員もしくは6員の飽和へテロ環で置換されてもよい。)で置換されてもよい。);C2−6アルキニル基(C3−6シクロアルキルで置換されてもよい。);C3−6シクロアルキル基(C1−4アルコキシで置換されてもよい。);C6−10アリール基(該基は、ジ−(C1−6アルキル)アミノカルボニル、またはC1−4アルキルで置換されてもよい。);C7−10アラルキル基(該基は、ハロゲン原子、、またはシアノで置換されてもよい。);
    5員もしくは6員の飽和へテロ環基;および5員〜10員のヘテロアリール基(C1−4アルキルで置換されてもよい。)である請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  22. 4aおよびR4bのいずれか一方が、水素原子であり、他方が、水素原子、またはC1−6アルキル基である請求項21に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
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