JP2010063948A - 減圧脱水処理方法及び減圧脱水処理装置 - Google Patents

減圧脱水処理方法及び減圧脱水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的な脱水処理を実現することができる減圧脱水処理方法を提供する。
【解決手段】内部に攪拌ディスク15が配設されたクッカー1内に第1のスネークポンプ6を介して、クッカー1内の減圧状態を保持したまま乾燥前混合体を投入(供給)すると共に、乾燥前混合体の投入(供給)時から所定期間経過後に、第2のスネークポンプ7を介して、クッカー1内の減圧状態を保持したまま乾燥後混合体をクッカー受けタンク5から排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は減圧脱水処理方法及び減圧脱水処理装置に関する。詳しくは、クッカー内の脱水処理用油に処理物を投入し、減圧環境下で処理物の脱水を行なう減圧脱水処理方法及びこうした減圧脱水処理方法に使用する減圧脱水処理装置に関するものである。
従来、食品加工の段階で発生する生ゴミ、アルコール製品製造過程で発生する醸造かす、畜産動物の糞尿や畜産動物の解体にともなって生じる解体くず、水産物の解体にともなって生じる解体くず、更には、下水汚泥をはじめとする都市汚泥等は、含水率が高いために廃棄処理が困難であった。また、有機質であるために廃棄処理の過程において腐敗したり雑菌が繁殖したりして強烈な悪臭を発し、処分作業をより困難なものとしていた。
こうした状況において、含水率が高く、有機質からなる各種の廃棄処理物を簡単に脱水処理できると共に、廃棄処理物が優良な有機質であることを利用して良質の肥料原料または飼料原料とすることができる減圧脱水処理技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
以下、従来の減圧脱水処理装置及び減圧脱水処理方法について図面を用いて説明する。
図4は、従来の減圧脱水処理装置の全体構成を説明するための模式図である。
ここで示す減圧脱水処理装置は、内部に攪拌ディスクを配設したクッカー101と、クッカーの熱源となる蒸気を発生させるボイラー102と、脱水処理用油タンク103と、ミストキャッチャー104と、コンデンサー105と、クーリングタワー106と、ホットウエルタンク107と、水処理設備108と、処理物受入タンク109と、予備処理タンク110と、クッカー受けタンク111を有している。なお、クッカー101とボイラー102は蒸気送気管102a,102bで連通している。
ここで、脱水処理用油タンク103内には、廃食用油や、動物油、魚油、植物油等を入れ、必要に応じて加熱ヒータ103aによって適温に加熱しておき、送油ポンプP3によってクッカー101に油(脱水処理用油)が供給可能に構成されている。なお、図中符合103bは送油管である。
また、ミストキャッチャー104は、吸引配管104aを介してクッカー101と連結されており、クッカー101内より吸引された蒸気から、蒸気と共に飛散してきた油及び固形物を分離して、返戻配管104bを介して分離した油及び固形物をクッカー101に戻すべく構成されている。更に、ミストキャッチャー104は、蒸気吸引配管105aを介してコンデンサー105と連結されている。また、コンデンサー105にバキュームポンプVPが連結され、同バキュームポンプによってクッカー101内の蒸気を吸引可能に構成されている。
また、コンデンサー105は、クッカー101から吸引した蒸気を凝縮してドレン化しており、クーリングタワー106によってコンデンサー105による凝縮水を冷却可能に構成されている。なお、コンデンサー105とクーリングタワー106とは冷却水冷管106a,106bによって接続されており、冷却水送給ポンプP4によって冷却水を循環可能に構成されている。
また、ホットウエルタンク107は、凝縮水用配管105bによってコンデンサー105による凝縮水を送水されるべく構成されており、ホットウエルタンク107にはバキュームポンプドレイン配管107aを介してバキュームポンプVPのドレンも送水可能に構成されている。なお、ホットウエルタンク107に溜まった凝縮水はホットウエルポンプP5によって水処理設備108に送水可能に構成されている。ここで、図中符合107bはホットウエル用配管を示している。
また、処理物受入タンク109は、クッカー101で処理される処理物が入れられる様に構成されており、第1処理物送給ポンプP1によって予備処理タンク110に送給可能に構成されている。なお、図中符合109aは第1処理物送給配管である。
予備処理タンク110では、処理物に適量の油を混ぜることによってクッカー101への送給が容易となる様に粘度調整を行なった後、第2の処理物送給ポンプP2によってクッカー101に送給可能に構成されている。なお、図中符合110aは第2処理物送給配管である。
また、クッカー受けタンク111は、脱水処理の終了した処理物と加熱油が流し込まれる様に構成されており、図中符合111aはクッカー101とクッカー受けタンク111とを連結する排出配管である。なお、図示は省略しているものの、クッカー受けタンク111に排出された脱水処理後の処理物は、その後、脱油のために遠心分離器等の脱油装置に送給可能に構成されている。
以下、図5を参照してクッカー101の構成について説明を行なう。
従来の減圧脱水処理装置のクッカー101は、下部外壁112及び上部外壁113の壁面に断熱材を配設し、クッカー101の内部の熱が外部に漏洩することを防止すべく構成されている。
また、上部外壁113の上部に設けられた蒸気吸引開口119とミストキャッチャー104とを連結する連結配管118が設けられている。更に、蒸気吸引開口119は蒸気溜まり空間117全体から均等に蒸気の吸引が可能なように、適宜の間隔を設けて複数配設されている。なお、図中符合120は脱水処理用油タンク103の油をクッカー101内に送給するために送油間103bと接続される油送給口、図中符合121はミストキャッチャー104で分離した油をクッカー101内に戻すべく返配管104bと連結された返戻油送給口、図中符合122は脱水処理の終了した処理物と油とをクッカー受けタンク111に排出する排出口である。
更に、クッカー101の内部には、複数枚の攪拌ディスク115が同一の回転シャフト123に連結して配設されており、回転モータMにより回転シャフト123を回転させることによって、クッカー101内の脱水処理用油と処理物とを攪拌可能に構成されている。なお、図中符合124は回転シャフト123と回転モータMとを連動連結する連結ベルトである。
上記の様に構成された減圧脱水処理装置を用いて減圧脱水を行なう場合には、先ず、脱水処理用油タンク103より、ある程度、好ましくは100℃程度に加熱した脱水処理用油をクッカー101内に送給する。ここで、クッカー101に送給された脱水処理用油は攪拌ディスク115によって、100〜110℃程度に維持されることとなる。
続いて、クッカー101内の温度を100〜110℃程度に維持した後、図3に示す様に、クッカー101の下方より、処理物を第2処理物送給ポンプP2によって送給する。
ここで、クッカー101の下方より送給することによって、処理物中の水分が直ぐに蒸散を始めるが、蒸散により発生した蒸気が加熱油中を進む間に、蒸気に混入していた重金属をはじめとする様々な不純物が加熱油中に溶出し、蒸気溜まり空間117には不純物の混入が少ない蒸気のみが蒸散して溜まることになる。
この様にして、蒸気溜まり空間117に溜まった蒸気をバキュームポンプVPによって吸引して凝縮させ、ドレン化した際に、同ドレン中に不純物が混ざることなく、また、BOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)の値を低くすることができ、水処理設備108での水処理を容易に行なうことができる。なお、蒸気溜まり空間117に溜まった蒸気はバキュームポンプVPで随時吸引し、蒸気溜まり空間117内が加圧状態とならないようにしている。
上記した様にクッカー101内への所定量の処理物を送給した後、バキュームポンプVPによってクッカー101内を常圧より10〜50mmHg減圧を行なう。この状態で30分程度攪拌することによって、処理物に流動性を生じさせている水分は、ほぼ蒸散させることができる。
次に、クッカー101内を常圧より250〜350mmHg程度減圧する。このとき、クッカー101内の温度は100℃程度となっている。
続いて、クッカー101内を常圧より600〜700mmHg程度減圧する。このとき、クッカー101内の温度が110℃〜120℃程度となる様に、攪拌ディスク115によって加熱しながら攪拌を行なう。こうした状態を10分程度維持しながら攪拌し続けることによって、処理物を構成している組織中の水分と水とを置換し、処理物の芯部まで脱水することができる。
特開2001−9423号公報
ここで、上記した従来の脱水処理方法においては、クッカー内を減圧して水の沸点を低下せしめることで、脱水に必要とされる脱水処理用油の温度の低下を実現することができている。
しかしながら、従来の脱水処理方法においては、クッカー内を大気圧に開放した状態で脱水処理用油と処理物とを投入(供給)し、その後にクッカー内を減圧し、乾燥処理後には再びクッカー内を大気圧に開放した状態で脱水処理用油と処理物とを排出しているために、エネルギーロスが非常に大きかった。
即ち、クッカー内への脱水処理用油と処理物との投入(供給)と排出が間欠的に行なわれ、いわゆるバッチ式運転がなされていたために、クッカー内を大気圧に開放した際に熱が放散してしまうことで、大きなエネルギーロスが生じていた。
また、クッカー内を大気圧に開放するために、引き続いて乾燥処理を行なう場合には、再度減圧処理を行なわなければならず、効率的な脱水処理の実現が困難であった。
更には、処理物の乾燥が進むにつれて脱水処理用油の液面レベルが低下して攪拌ディスクが露出することによって、脱水処理用油への伝熱が充分に行なえていなかった。
以下、この点について詳述する。即ち、脱水処理用油内の処理物の乾燥が進むと処理物内の水分が蒸発することで処理物は減容することとなり、結果として脱水処理用油の液面レベルが低下することとなる。そして、乾燥の初期段階では攪拌ディスクが脱水処理用油に浸漬していたとしても、脱水処理用油の液面レベルの低下に伴って攪拌ディスクが露出することとなる。そして、攪拌ディスクの露出した部分については、脱水処理用油と接しておらず、結果として脱水処理用油に熱を供給することができないこととなる。
従って、上述の通り、処理物の乾燥が進むにつれて、脱水処理用油への伝熱が充分に行なえない状況となってしまうのである。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、効率的な脱水処理を実現することができる減圧脱水処理方法及び効率的な脱水処理を実現することができる減圧脱水処理装置を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、本発明に係る減圧脱水処理方法は、内部に攪拌ディスクを配設したクッカー内に脱水処理用油を入れ、減圧環境下で前記攪拌ディスクに蒸気を送気することで前記脱水処理用油を加熱し、同脱水処理用油内の処理物の脱水を行なう減圧脱水処理方法において、ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態の前記クッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引する処理物の供給工程と、ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカー、若しくは、前記クッカーと一体的に構成されて同クッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出する処理物の排出工程とを備える。
ここで、ねじポンプを介して減圧状態のクッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態のクッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引することによって、クッカー内を減圧状態に保持したままクッカー内に脱水処理用油と処理物を投入(供給)することができる。即ち、クッカー内を大気圧に開放することなく脱水処理用油と処理物を投入(供給)することができる。
また、ねじポンプを介して減圧状態のクッカー、若しくは、クッカーと一体的に構成されてクッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出することによって、クッカー内を減圧状態に保持したままクッカー内から脱水処理用油と処理物を排出することができる。即ち、クッカー内を大気圧に開放することなく脱水処理用油と処理物を排出することができる。
ここでの「ねじポンプ」とは、筒の中でねじを回転させて、液体をねじ軸方向に移送することが可能なポンプであり、一般にシール性が高いポンプである。なお、ねじポンプとしては、例えば、スネークポンプやスクリューポンプと称されるものが挙げられる。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る減圧脱水処理装置は、内部に攪拌ディスクを配設したクッカー内に脱水処理用油を入れ、減圧環境下で前記攪拌ディスクに蒸気を送気することで前記脱水処理用油を加熱し、同脱水処理用油内の処理物の脱水を行なう減圧脱水処理装置において、ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態の前記クッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引する処理物の供給手段と、ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカー、若しくは、前記クッカーと一体的に構成されて同クッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出する処理物の排出手段とを備える。
ここで、ねじポンプを介して減圧状態のクッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態のクッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引する処理物の供給手段によって、クッカー内を減圧状態に保持したままクッカー内に脱水処理用油と処理物を投入(供給)することができる。即ち、クッカー内を大気圧に開放することなく脱水処理用油と処理物を投入(供給)することができる。
また、ねじポンプを介して減圧状態のクッカー、若しくは、クッカーと一体的に構成されてクッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出する処理物の排出手段によって、クッカー内を減圧状態に保持したままクッカー内から脱水処理用油と処理物を排出することができる。即ち、クッカー内を大気圧に開放することなく脱水処理用油と処理物を排出することができる。
本発明を適用した減圧脱水処理方法では、脱水処理用油及び処理物の投入(供給)時及び排出時にクッカー内が大気圧に開放されないために、効率的な脱水処理が実現する。同様に、本発明を適用した減圧脱水処理装置についても、脱水処理用油及び処理物の投入(供給)時及び排出時にクッカー内が大気圧に開放されないために、効率的な脱水処理が実現する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明を適用した減圧脱水処理装置の一例を説明するための模式図であり、ここで示す減圧脱水処理装置では、内部に攪拌ディスクを配設したクッカー1と、クッカーの熱源となる蒸気を発生させるボイラー2と、脱水処理用油と乾燥前の処理物との混合体(以下、「脱水処理用油と乾燥前の処理物との混合体」を「乾燥前混合体」と称する)用タンク3と、ミストキャッチャー4とを有している。また、クッカー1と一体的に構成されると共にクッカー1と同圧力に制御されたクッカー受けタンク5と、乾燥前混合体用タンク3から乾燥前混合体をクッカー1に供給する第1のスネークポンプ6と、クッカー受けタンクから脱水処理用油と乾燥後の処理物との混合体(以下、「脱水処理用油と乾燥後の処理物との混合体」を「乾燥後混合体」と称する。)を排出する第2のスネークポンプ7と、乾燥後混合体を脱水処理用油と乾燥後の処理物とに分離する横型遠心分離機8とを有している。更に、クッカー1及び乾燥前混合体用タンク3とボイラー2は蒸気送気管2aで連通している。なお、スネークポンプはねじポンプの一例である。
ここで、乾燥前混合体タンク3内には、脱水処理用油(廃食用油や、動物油、魚油、植物油等)と例えば下水汚泥等の処理物が入れられており、乾燥前混合体はボイラーから供給される蒸気によって適温(例えば80℃程度)に加熱されている。なお、乾燥前混合体は必ずしも乾燥前混同体タンク3内で加熱される必要はなく、クッカー1内に投入(供給)された後に加熱されても良いが、クッカー1内に投入(供給)前に加熱することによって攪拌ディスクによる昇温負担を軽減することができ、より効率的な脱水処理が実現することとなる。
なお、乾燥前処理物は、ダンプトラック等によって運搬されたものが直接乾燥前混合体タンク3内に供給される。一方、脱水処理用油については、後述する脱水処理用油タンク10から供給されることとなる。
また、ミストキャッチャー4は、吸引配管4aを介してクッカー1と連結されており、吸引配管4aによってクッカー1内から蒸気を吸引可能に構成されている。
また、クッカー受けタンク5は、クッカー1よりも鉛直方向下方に設けられており、クッカー1内で脱水処理を終えた処理物(乾燥後処理物)が脱水処理用油よりも優先的にクッカー受けタンク5に送給される様に構成されている。
ここで、クッカー1と同圧力に制御されたクッカー受けタンク5をクッカー1よりも鉛直方向下方に設けることによって、乾燥後処理物は脱水処理用油よりも比重が重いので、その自重により優先的にクッカー受けタンク5に送給されることとなる。そして、クッカー受けタンク5に乾燥後処理物が優先的に送給されることで、より効率的な脱水処理を実現することができる。即ち、クッカー受けタンク5から排出される乾燥後混合体のうちで乾燥後処理物が占める割合を大きくすべくクッカー受けタンク5に乾燥後処理物を優先的に送給することで、脱水処理を効率的に行なうことができることとなる。
なお、クッカー受けタンク5がクッカー1よりも鉛直方向下方に設けられることで、上記のとおり、クッカー受けタンク5から排出される乾燥後混合体のうちで乾燥後処理物が占める割合が大きくなり、脱水処理を効率的に行なうことができるが、必ずしもクッカー受けタンク5がクッカー1よりも鉛直方向下方に設けられる必要はない。
また、第1のスネークポンプ6は、クッカー1内を減圧状態に保持したままで、乾燥前混合体用タンク3内の乾燥前混合体をクッカー1内に投入(供給)することができる様に構成されている(図2(a)参照。)。即ち、第1のスネークポンプ6を用いて乾燥前混合体をクッカー1内に投入(供給)することによって、クッカー1を大気圧に開放せずに済むこととなる。
同様に、第2のスネークポンプ7は、クッカー1内を減圧状態に保持したままで、クッカー受けタンク5から乾燥後混合体を排出することができる様に構成されている(図2(a)参照。)。即ち、第2のスネークポンプ7を用いて乾燥後混合体をクッカー受けタンク5から排出することによって、クッカー1を大気圧に開放せずに済むこととなる。
ここで、本実施例では、第1のスネークポンプ6を用いて乾燥前混合体をクッカー1内に投入(供給)する場合を例に挙げて説明を行なっているが、クッカー1内を減圧状態に保持したままで乾燥前混合体を投入(供給)することができれば充分であり、必ずしもスネークポンプを用いる必要はない。例えば、図2(b)で示す様に、クッカー1に制御バルブ11を設け、乾燥前混合体の投入(供給)時に制御バルブを開いた状態としてクッカー1の負圧を利用して乾燥前混合体用タンクから乾燥前混合体をクッカー1内に導く構成としても良い。
また、本実施例では、クッカー1とクッカー受けタンク5とが一体的に構成され、クッカー受けタンク5内も減圧状態に制御された場合を例に挙げて説明を行なっているが、クッカー1内が減圧状態であれば充分であって、必ずしもクッカー受けタンク5を設ける必要はない。即ち、例えば、図2(c)で示す様に、クッカー1内を減圧状態に保持したままで、クッカー1から第2のスネークポンプ7を用いて乾燥後混合体を排出可能に構成しても良い。
ここで、クッカー1は、壁面を二重構造とし、その内部に蒸気を供給可能に構成することでクッカー1を加熱すると共に、クッカー1の内部の熱が外部に漏洩することを防止すべく構成されている。なお、下部外壁12及び上部外壁13の壁面に断熱材を配設し、クッカー1の内部の熱が外部に漏洩することを防止すべく構成しても良い。
また、上部外壁13の上部に設けられた蒸気吸引開口19とミストキャッチャー4とを連結する連結配管18が設けられている。更に、蒸気吸引開口19は蒸気溜まり空間17全体から均等に蒸気の吸引が可能なように、適宜の間隔を設けて複数配設されている。なお、図中符合21は乾燥前混合体用タンク3の乾燥前混合体をクッカー1内に送給するための供給口であり、図中符合22は乾燥後混合体をクッカー受けタンク5に排出する排出口である。
更に、クッカー1の内部には、複数枚の攪拌ディスク15が同一の回転シャフト23に連結して配設されており、回転モータMにより回転シャフト23を回転させることによって、クッカー1内の脱水処理用油と処理物とを攪拌可能に構成されている。なお、図中符合24は回転シャフト23と回転モータMとを連動連結する連結ベルトである。
以下、上記の様に構成された減圧脱水処理装置を用いた減圧脱水処理方法について説明を行なう。即ち、本発明を適用した減圧脱水処理方法の一例について説明する。
本発明を適用した減圧脱水処理方法の一例では、先ず、乾燥前混合体用タンク3より、ある程度、好ましくは80℃程度に加熱した乾燥前混合体を第1のスネークポンプ6を介してクッカー1内に送給する。なお、乾燥前混合体は、クッカー1内の攪拌ディスクが浸漬するまで送給する。ここで、クッカー1内に送給された脱水処理用油は攪拌ディスク15によって、概ね100℃程度に維持されることとなる。
次に、乾燥処理がある程度進んで、クッカー1内の脱水処理用油の液面レベルが所定の下限レベルまで低下したことをセンサーが検知すると、第1のスネークポンプ6を介して乾燥前混合体をクッカー1内に送給する。続いて、上記した乾燥前混合体のクッカー1内への送給タイミングから所定時間経過後に、第2のスネークポンプ7を介して乾燥後混合体をクッカー受けタンク5から排出する。
即ち、初期段階(例えば脱水処理用油の液面レベルが100%の状態)から乾燥が進んで処理物が減容すると(例えば脱水処理用油の液面レベルが80%の状態)、乾燥前混合体を送給して脱水処理用油の液面レベルを高レベルとし(例えば脱水処理用油の液面レベルが100%の状態)、それから所定時間経過後に第2のスネークポンプ7を介して乾燥後混合体をクッカー受けタンク5から排出する(例えば脱水処理用油の液面レベルが90%の状態となるまで排出)といった具合である。そして、こうした処理を繰り返し行なうことで、連続的に脱水処理を進めることとなる。
なお、「所定の下限レベル」とは、攪拌ディスクが露出しない程度の液面レベルを意味している。
ここで、乾燥前混合体をクッカー1内に送給したタイミングから所定期間経過後に乾燥後混合体をクッカー受けタンク5から排出しているのは、換言すると、乾燥前混合体と乾燥後混合体とを同タイミングで送給と排出を行なうことなく、所定期間の時間差を設けているのは、乾燥時間を確保するためである。即ち、投入した乾燥前混合体がクッカー1内にほとんど留まることなく排出された場合には、乾燥が不充分な状態が生じてしまう恐れがあるために、充分な乾燥時間を確保すべく、所定期間の時間差を設けているのである。
また、第2のスネークポンプ7によって排出された乾燥後混合体は、横型遠心分離機によって脱水処理用油と乾燥後処理物に分離される。そして、分離された脱水処理用油は脱水処理用油タンク10へと送給され、一方、分離された乾燥後処理物は冷却器9で冷却された後に、製品(肥料原料や飼料原料)として出荷されることとなる。
なお、脱水処理用タンク10へと送給された脱水処理用油は、乾燥前混合体用タンクに送給されることで乾燥前処理物と混合され、乾燥前混合体を形成することとなる。
本発明を適用した減圧脱水処理装置では、乾燥前混合体の投入(供給)時にクッカー1内が大気圧に開放されることがなく、また、乾燥後混合体の排出時にクッカー1内が大気圧に開放されることがないために、クッカー1内を減圧状態に保つことができ、連続的な脱水処理を実現することができる。
そして、クッカー1内を大気圧に開放することがないために、クッカー1内の熱が放散することもなく、エネルギーロスを抑制することができる。
更には、クッカー1内を大気圧に開放することがないために、いわゆるバッチ式の減圧脱水処理方法とは異なり、その都度の減圧処理が不要となり、脱水処理の効率化が実現することとなる。
本発明を適用した減圧脱水処理装置の一例を説明するための模式図である。 クッカー内の減圧保持を説明するための模式図である。 クッカーの構造を説明するための模式図である。 従来の減圧脱水処理装置の全体構成を説明するための模式図である。 従来のクッカーの構造を説明するための模式図である。
符号の説明
1 クッカー
2 ボイラー
2a 蒸気送気管
3 乾燥前混合体用タンク
4 ミストキャッチャー
4a 吸引配管
4b 返戻配管
5 クッカー受けタンク
6 第1のスネークポンプ
7 第2のスネークポンプ
8 横型遠心分離機
10 脱水処理用油タンク
11 制御バルブ
12 下部外壁
13 上部外壁
15 攪拌ディスク
17 蒸気溜まり空間
18 連結配管
19 吸引開口
21 供給口
22 排出口
23 回転シャフト
24 連結ベルト

Claims (5)

  1. 内部に攪拌ディスクを配設したクッカー内に脱水処理用油を入れ、減圧環境下で前記攪拌ディスクに蒸気を送気することで前記脱水処理用油を加熱し、同脱水処理用油内の処理物の脱水を行なう減圧脱水処理方法において、
    ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態の前記クッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引する処理物の供給工程と、
    ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカー、若しくは、前記クッカーと一体的に構成されて同クッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出する処理物の排出工程とを備える
    減圧脱水処理方法。
  2. 前記クッカー内の脱水処理用油の液面高さが所定の下限レベル以下となると前記処理物の供給工程により脱水処理用油と処理物を前記クッカー内に供給し、脱水処理用油と処理物の供給時から所定時間の経過後に前記排出工程により脱水処理用油と処理物を排出する
    請求項1に記載の減圧脱水処理方法。
  3. 前記クッカー内の脱水処理用油の液面高さが低下して前記攪拌ディスクが露出すると前記処理物の供給工程により脱水処理用油と処理物を前記クッカー内に供給し、脱水処理用油と処理物の供給時から所定時間の経過後に前記排出工程により脱水処理用油と処理物を排出する
    請求項1または請求項2に記載の減圧脱水処理方法。
  4. 内部に攪拌ディスクを配設したクッカー内に脱水処理用油を入れ、減圧環境下で前記攪拌ディスクに蒸気を送気することで前記脱水処理用油を加熱し、同脱水処理用油内の処理物の脱水を行なう減圧脱水処理装置において、
    ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカーに脱水処理用油と処理物を供給し、若しくは、減圧状態の前記クッカーの負圧によって脱水処理用油と処理物を吸引する処理物の供給手段と、
    ねじポンプを介して減圧状態の前記クッカー、若しくは、前記クッカーと一体的に構成されて同クッカーと略同一圧力に制御されたクッカー受けタンクから脱水処理用油と処理物を排出する処理物の排出手段とを備える
    減圧脱水処理装置。
  5. 前記クッカー受けタンクは、前記クッカーよりも鉛直方向下方に設けられた
    請求項4に記載の減圧脱水処理装置。
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