JP2010056866A - 報知方法および無線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブロードキャスト送信を実行している場合でも通信速度を適応的に制御したい。
【解決手段】RF部32、変復調部34は、他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信する。測定部24は、受信したパケット信号の品質を測定する。決定部30は、測定した品質および受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定する。変復調部34、RF部32は、決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知する。
【選択図】図2
【解決手段】RF部32、変復調部34は、他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信する。測定部24は、受信したパケット信号の品質を測定する。決定部30は、測定した品質および受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定する。変復調部34、RF部32は、決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知する。
【選択図】図2
Description
本発明は、報知技術に関し、特にパケット信号を報知する報知方法および無線装置に関する。
交差点の出会い頭の衝突事故を防止するために、路車間通信の検討がなされている。路車間通信では、路側機と車載器との間において交差点の状況に関する情報が通信される。路車間通信では、路側機の設置が必要になり、手間と費用が大きくなる。これに対して、車車間通信、つまり車載器間で情報を通信する形態であれば、路側機の設置が不要になる。その場合、例えば、GPS(Global Positioning System)等によって現在の位置情報をリアルタイムに検出し、その位置情報を車載器同士で交換しあうことによって、自車両および他車両がそれぞれ交差点へ進入するどの道路に位置するかを判断する(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−202913号公報
IEEE802.11等の規格に準拠した無線LAN(Local Area Network)では、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と呼ばれるアクセス制御機能が使用されている。そのため、当該無線LANでは、複数の無線装置によって同一の無線チャネルが共有される。無線LANを車車間通信に適用する場合、不特定多数の無線装置へ情報を送信する必要があるために、信号はブロードキャストにて送信されることが望ましい。
一方、無線LANを車車間通信に適用する場合、車両間の距離が大きくなるにつれて、信号の品質が悪化する。このような信号の悪化を抑制するためには、変調多値数を下げたり、符号化率を上げたりすることによって、誤り耐性を強くすることが望ましい。一方、交差点に接近することによって、車両間の距離が小さくなると、品質の悪化は低減される。その際、通信速度を向上させることが望まれる。これに対応するために適応変調が使用されるが、一般的に、適応変調とは、互いに通信を実行している無線装置間において、伝送路特性を測定し、測定結果をもとに変調方式等を決定する。しかしながら、信号をブロードキャスト送信している場合には、通信対象となるひとつの無線装置が特定されないので、適応変調に使用すべき伝送路特性も特定できない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブロードキャスト送信を実行している場合でも通信速度を適応的に制御する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の無線装置は、他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信する受信部と、受信部において受信したパケット信号の品質を測定する測定部と、測定部において測定した品質および受信部において受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定する決定部と、決定部において決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知する報知部と、を備える。
本発明の別の態様は、報知方法である。この方法は、他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信するステップと、受信したパケット信号の品質を測定するステップと、測定した品質および受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定するステップと、決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ブロードキャスト送信を実行している場合でも通信速度を適応的に制御できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、車両に搭載された無線装置間においてデータ通信を実行する通信システムに関する。無線装置は、車両の速度や位置等の情報(以下、これらを「データ」という)を格納したパケット信号をブロードキャスト送信する。また、他の無線装置は、パケット信号を受信するとともに、データをもとに車両の接近等を認識する。このような接近の認識は、特に、交差点のように事故が発生しやすい場所において有効である。その際、多くの無線装置からブロードキャスト送信されるパケット信号が正確に伝送されるために、通信品質の悪化を抑制しながら、通信速度を高速化することが要求される。
このような要求に対して、適応変調が有効である。適応変調とは、伝送路特性に応じて、変調方式や符号化率を調節する技術である。このような適応変調では、一般的に、通信対象の無線装置との伝送路特性を取得し、取得した伝送路特性に応じた変調方式や符号化率を使用する。しかしながら、ブロードキャスト送信のように、不特定多数の無線装置へパケット信号を送信する場合、どの無線装置との伝送路特性を取得すればよいか不明である。つまり、前述したような適応変調の処理は、ブロードキャスト送信に適用できない。これに対応するために、本実施例に係る無線装置は、次の処理を実行する。
本実施例に係る各無線装置は、現在の自己の無線装置の存在位置を測位し、存在位置の情報をパケット信号に含めてブロードキャスト送信する。また、無線装置は、地図データを記憶し、現在の自己の無線装置の存在位置をもとに、目標となる交差点の存在位置を特定する。無線装置は、複数の他の無線装置からのパケット信号を受信する。無線装置は、パケット信号に含まれた存在位置の情報をもとに、目標となる交差点の存在位置に近くに存在している他の無線装置を特定する。また、無線装置は、他の無線装置からのパケット信号において使用されている変調方式を特定する。さらに、無線装置は、特定した変調方式にてパケット信号の変調を実行し、当該パケット信号をブロードキャスト送信を実行する。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。これは、ひとつの交差点を上方から見た場合に相当する。通信システム100は、車両10と総称される第1車両10a、第2車両10b、第3車両10c、第4車両10dを含む。なお、各車両10には、後述する無線装置が搭載されている。図示のごとく、図面の水平方向、つまり左右の方向に向かう道路と、図面の垂直方向、つまり上下の方向に向かう道路とが中心部分で交差している。ここで、図面の上側が方角の「北」に相当し、左側が方角の「西」に相当し、下側が方角の「南」に相当し、右側が方角の「東」に相当する。また、ふたつの道路の交差部分が「交差点」である。第1車両10aが、左から右へ向かって進んでおり、第3車両10cが、右から左へ向かって進んでいる。また、第4車両10dが、上から下へ向かって進んでおり、第2車両10bが、下から上へ向かって進んでいる。
各車両10に搭載された無線装置は、データを取得し、データが格納されたパケット信号をブロードキャスト送信する。無線装置は、公知の無線LANに対応しているので、CSMA/CAに対応した動作を実行する。その結果、各無線装置は、キャリアセンスを実行して送信可能であると判定した場合に、パケット信号をブロードキャスト送信する。また、各無線装置は、適応変調を実行している。ここでは、説明を明瞭にするために、図1に示された複数の車両10のうち、第1車両10aにおける適応変調の処理を説明する。また、適応変調では、変調方式と、誤り訂正の符号化率とを制御するが、ここでは、変調方式のみを制御するものとする。
第2車両10bから第4車両10dのそれぞれのそれぞれに搭載された無線装置は、現在の自己の無線装置の存在位置を測位し、測位した現在の自己の無線装置の存在位置の情報をパケット信号に含める。記述を簡潔にするために、ここでは、「車両10に搭載された無線装置」を車両10と記載する。また、第2車両10bから第4車両10dのそれぞれは、複数の変調方式のいずれかを選択して、パケット信号を生成し、パケット信号をブロードキャスト送信する。第1車両10aは、現在の自己の無線装置の存在位置を測位するとともに、これから進む交差点を特定する。また、第1車両10aは、特定した交差点の存在位置も特定する。第1車両10aは、第2車両10bから第4車両10dのそれぞれから、パケット信号を受信する。第1車両10aは、各パケット信号の変調方式を特定しながら、パケット信号を復調する。その結果、第1車両10aは、復調したパケット信号から、第2車両10bから第4車両10dの存在位置を取得する。
第1車両10aは、取得した存在位置と交差点の存在位置とをもとに、第2車両10bから第4車両10dのうち、交差点に近い車両10を選択する。さらに、第1車両10aは、選択した車両10からのパケット信号において使用されていた変調方式を特定する。第1車両10aは、特定した変調方式をもとに、使用する変調方式を決定する。例えば、特定した変調方式が、使用する変調方式とされる。第1車両10aは、決定した変調方式にて、パケット信号を変調した後、パケット信号をブロードキャスト送信する。なお、第2車両10bから第4車両10dも、上述した第1車両10aと同様の処理を既に実行しており、変調方式を選択している。
図2は、車両10に搭載された無線装置50の構成を示す。無線装置50は、測位部12、記憶部14、アンテナ16、変調方式切替部28、RF部32、変復調部34、処理部36、制御部38を含む。また、変調方式切替部28は、第1取得部20、第2取得部22、測定部24、抽出部26、決定部30を含み、処理部36は、生成部40、取得部42、通知部44を含む。ここで、測位部12、記憶部14は、無線装置50に含まれなくてもよい。ここでは、図1の第1車両10aに搭載された無線装置50を説明の対象にする。
測位部12は、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ、車速センサ等を含んでおり、それらから供給されるデータによって、無線装置50が搭載された車両10の存在位置を取得する。また、進行方向、移動速度も検出される。なお、車両10の存在位置、進行方向の取得には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。測位部12は、車両10の存在位置、進行方向の情報を第1取得部20へ出力する。第1取得部20は、測位部12から、車両10の存在位置、進行方向の情報を受けつけることによって、車両10の存在位置、進行方向を取得する。第1取得部20は、第2取得部22へ車両10の存在位置および進行方向を出力する。
記憶部14は、地図データを記憶する。なお、地図データは、無線装置50専用である必要はなく、図示しないナビゲーションシステムにて使用するためのデータであってもよい。地図データは、例えば、ベクトル形式のデータにて形成されており、ベクトル形式のデータでは、道路網表現上の結節点が「ノード」として規定され、道路網表現上のノードとノードとを連結する線分、つまり道路が「リンク」として規定されている。その際、例えば、ノードが緯度、経度と対応づけられており、当該ノードが例えば交差点に対応する。また、リンク内の特定の区間や位置の属性が「リンク内属性」として規定されている。属性として、例えば、踏切のデータ等が含まれる。
さらに、リンク内属性は、ノードを特定するための識別番号(以下、「ノードID」という)や、車線に関する情報、例えば、車線を特定するための識別番号(以下、「車線ID」という)を含む。ここでは、道路が向かう方向ごとに車線番号が含まれる。そのため、一方通行の道路には、ひとつの車線番号が付与されているが、双方向に通行が許可されている道路には、ふたつの車線番号が付与されている。
第2取得部22は、第1取得部20から、無線装置50の存在位置、進行方向を入力する。第2取得部22は、無線装置50の存在位置を中心に、予め定められた半径、例えば、「500m」の円を導出する。また、第2取得部22は、記憶部14にアクセスし、地図データから、円に含まれた緯度、経度に対応したノードを抽出する。当該ノードが、前述のごとく、交差点に相当する。なお、円に含まれた緯度、経度に対応した交差点が複数存在する場合、第2取得部22は、それらを抽出する。さらに、第2取得部22は、無線装置50の存在位置および進行方向をもとに、将来的に進行する位置を推定する。例えば、無線装置50の存在位置から進行方向へ直線を引くとともに、当該直線に予め定めた幅を持たせるように、エリアを生成する。
なお、予め定めた幅は、無線装置50の存在位置からの距離が大きくなるにつれて大きくなるように規定されていてもよい。第2取得部22は、抽出した少なくともひとつの交差点の座標をもとに、エリアに含まれる交差点を選択する。ここで、エリアに含まれる交差点が複数存在する場合、第2取得部22は、無線装置50の存在位置に最も近い交差点を選択する。あるいは、第2取得部22は、前述の直線に最も近い交差点を選択する。このように、第2取得部22は、ひとつの交差点を「目標」として選択する。つまり、第2取得部22は、目標の存在位置を取得する。第2取得部22は、目標の存在位置を決定部30へ出力する。
RF部32は、受信処理として、アンテナ16を介して、図示しない他の無線装置から報知されたパケット信号を受信する。前述のごとく、これらのパケット信号では、通信速度、例えば、変調方式が可変に設定されている。RF部32は、受信した無線周波数のパケット信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのパケット信号を生成する。さらに、RF部32は、ベースバンドのパケット信号を変復調部34に出力する。一般的に、ベースバンドのパケット信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線が示されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。
また、RF部32には、LNA(Low Noise Amplifier)、ミキサ、AGC、A/D変換部も含まれる。RF部32は、送信処理として、変復調部34から入力したベースバンドのパケット信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のパケット信号を生成する。さらに、RF部32は、アンテナ16から、無線周波数のパケット信号を送信する。また、RF部32には、PA(Power Amplifier)、ミキサ、D/A変換部も含まれる。
変復調部34は、受信処理として、RF部32からのベースバンドのパケット信号における変調方式を特定する。また、変復調部34は、特定した変調方式にて、パケット信号に対して、復調を実行する。図3は、無線装置50での通信に使用されるパケット信号の構成を示す。図示のごとく、パケット信号は、ヘッダ部分の後段にデータ部分を配置する。なお、ヘッダ部分の前にプリアンブルが配置されているが、ここでは説明を省略する。ヘッダ部分の変調方式は、予め定められているが、データ部分の変調方式は可変に決定されている。また、ヘッダ部分に、データ部分の変調方式に関する情報が含まれている。変復調部34は、ヘッダ部分を復調した後、データ部分の変調方式に関する情報をもとに、データ部分の変調方式を特定する。さらに、データ部分の中には、存在位置の情報が含まれる。図2に戻る。さらに、変復調部34は、復調した結果を処理部36に出力する。
また、変復調部34は、後述の決定部30において決定された変調方式を受けつける。変復調部34は、受けつけた変調方式に応じて、送信すべきパケット信号のデータ部分に対する変調方式を設定する。ここでは、例えば、BPSK、QPSK、16QAM、64QAMのいずれかが設定される。変復調部34は、送信処理として、処理部36からのデータに対して、設定した変調方式を使用ながら変調を実行する。なお、変復調部34は、前述のごとく、ヘッダ部分に対して、予め定められた変調方式にて変調を実行する。つまり、変復調部34は、決定部30において制御した変調方式を使用しながら、変調を実行する。さらに、変復調部34は、変調した結果をベースバンドのパケット信号としてRF部32へ出力する。ここで、通信システム100は、OFDM変調方式に対応するので、変復調部34は、受信処理としてFFT(Fast Fourier Transform)も実行し、送信処理としてIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)も実行する。
抽出部26は、処理部36を介して、変復調部34において復調したパケット信号を受けつける。また、前述のごとく、データ部分には、当該パケット信号を送信した他の無線装置50に対する存在位置の情報が含まれている。抽出部26は、データから他の無線装置50の存在位置を抽出する。抽出部26は、決定部30へ存在位置を出力する。また、抽出部26は、存在位置とともに当該データに対する変調方式の情報も決定部30へ出力する。測定部24は、処理部36を介して、変復調部34において復調したパケット信号を受けつける。測定部24は、パケット信号の品質を測定する。測定部24は、例えば、パケット信号に誤りが含まれているかを測定する。誤り検出には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。測定部24は、測定結果を決定部30へ出力する。
決定部30は、第2取得部22から、目標、つまり交差点の存在位置を入力する。また、決定部30は、抽出部26から、他の無線装置50の存在位置を入力するとともに、測定部24から、測定結果を入力する。決定部30は、交差点の存在位置と測定結果とを対応づける。決定部30は、測定結果をもとに、誤りのないパケット信号を特定するとともに、特定したパケット信号に対して、他の無線装置50の存在位置を特定する。決定部30は、他の無線装置50の存在位置の中から、交差点の存在位置に最も近い存在位置を選択する。つまり、決定部30は、パケット信号に含まれた他の無線装置50の存在位置をもとに、交差点の存在位置の近くに存在する他の無線装置50を特定する。
さらに、決定部30は、選択した存在位置が含まれたパケット信号における変調方式を特定する。最終的に、決定部30は、特定した変調方式をもとに、変調方式を決定する。ここで、前述のごとく、特定した変調方式が、そのまま使用すべき変調方式として決定される。このように、決定部30は、測定結果および当該パケット信号に対する変調方式のうち、特定した他の無線装置50に対する測定結果および変調方式に応じて、変調方式を決定する。決定部30は、変復調部34に設定する。
取得部42は、第1取得部20と同様に、無線装置50が搭載された車両10の存在位置、進行方向、移動速度等を取得する。取得部42は、取得した情報を生成部40へ出力する。生成部40は、取得部42からの情報を受けつける。生成部40は、情報をもとにデータを生成する。特に、生成部40は、図3のごとく、データの中に自己の無線装置50の存在位置の情報を配置する。生成部40は、生成したデータを変復調部34へ出力する。変復調部34は、決定部30において決定した通信速度を使用しながら、RF部32、アンテナ16を介してパケット信号をブロードキャスト送信する。通知部44は、図示しない他の無線装置50からのデータを取得し、データの内容に応じて、図示しない他の車両10の接近等を運転者へ通知する。通知部44での処理は、これに限定されない。制御部38は、無線装置50全体の動作を制御する。例えば、制御部38は、32、変復調部34、処理部36に対してCSMA/CAの処理を実行させるが、CSMA/CAとして公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図4は、無線装置50における変調方式の決定手順を示すフローチャートである。決定部30は、誤りのないパケット信号を選択する(S10)。第1取得部20は、現在の自己の無線装置50の存在位置を取得する(S12)。第2取得部22は、交差点の存在位置を特定する(S14)。決定部30は、交差点に近い位置から送信されたパケット信号を特定する(S16)。決定部30は、特定したパケット信号での変調方式を特定し(S18)、特定した変調方式をもとに、使用すべき変調方式を決定する(S20)。
本発明の実施例によれば、受信したパケット信号の変調方式と測定結果とをもとに、変調方式を決定するので、パケット信号をブロードキャスト送信を実行している場合でも変調方式を適応的に制御できる。また、ブロードキャスト送信されたパケット信号を受信したときに、既に変調方式を特定しており、かつ通信品質を測定しているので、処理の増加を抑制できる。また、交差点の存在位置の近くに存在する他の無線装置を特定し、特定した他の無線装置からのパケット信号における変調方式をもとに、使用すべき変調方式を決定するので、交差点付近の無線装置へパケット信号をブロードキャスト送信するために適した変調方式を決定できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、目標を交差点として説明している。しかしながらこれに限らず例えば、目標は、カーブのような交差点以外の位置であってもよい。記憶部14は、そのような目標の座標を記憶する。事故の発生しやすい場所が目標として設定される。本変形例によれば、さまざまな位置を目標として設定できる。
本発明の実施例において、変調方式切替部28は、通信速度として変調方式を制御する。しかしながらこれに限らず例えば、変調方式切替部28は、通信速度として誤り訂正の符号化率を制御してもよい。あるいは、変調方式切替部28は、変調方式と符号化率との組み合わせを制御してもよい。本変形例によれば、通信速度を詳細に制御できる。
10 車両、 12 測位部、 14 記憶部、 16 アンテナ、 20 第1取得部、 22 第2取得部、 24 測定部、 26 抽出部、 28 変調方式切替部、 30 決定部、 32 RF部、 34 変復調部、 36 処理部、 38 制御部、 40 生成部、 42 取得部、 44 通知部、 50 無線装置、 100 通信システム。
Claims (3)
- 他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信する受信部と、
前記受信部において受信したパケット信号の品質を測定する測定部と、
前記測定部において測定した品質および前記受信部において受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定する決定部と、
前記決定部において決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする無線装置。 - 目標の存在位置を取得する取得部をさらに備え、
前記受信部において受信してパケット信号には、他の無線装置に対する位置情報が含まれており、
前記決定部は、前記受信部において受信したパケット信号に含まれた位置情報をもとに、前記取得部において取得した目標の存在位置の近くに存在する他の無線装置を特定し、前記測定部において測定した品質および前記受信部において受信したパケット信号の通信速度のうち、特定した他の無線装置に対する品質および通信速度に応じて、通信速度を決定することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。 - 他の無線装置から報知されたパケット信号であって、かつ通信速度が可変に設定されたパケット信号を受信するステップと、
受信したパケット信号の品質を測定するステップと、
測定した品質および受信したパケット信号の通信速度に応じて、通信速度を決定するステップと、
決定した通信速度を使用しながら、パケット信号を報知するステップと、
を備えることを特徴とする報知方法。
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