JP2010056295A - スパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法 - Google Patents

スパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法 Download PDF

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充裕 富田
Hirotake Tanaka
洋毅 田中
Shiro Takeno
史郎 竹野
Kazuaki Kurihara
一彰 栗原
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Abstract

【課題】イオンスパッタを用いて半導体ウエハ上の結晶シリコン等の深さ方向元素もしくは深さ方向不純物分析を行う際に、アモルファスシリコンで構成される深さ校正用標準試料から結晶シリコン等の正確なスパッタ率を評価することのできるスパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法を提供すること。
【解決手段】第1の材料2からなる第1の層と、第2の材料3からなる第2の層と、を備え、第1の層は、第2の層の上に積層され、第1の層と第2の層は、それぞれ面方向に隣接する第1の領域4と第2の領域5を有し、第1の層における第1の領域4と第2の領域5とは、上面位置が同一であり、第1の領域4における第1の層の厚さは、第2の領域5における第1の層の厚さより薄く形成されていること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二次イオン質量分析、オージェ電子分光分析、および、X線光電子分光分析により、イオンスパッタを用いて半導体ウエハ上の結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の深さ方向元素もしくは深さ方向不純物分析を行う際に、アモルファスシリコンで構成される深さ校正用標準試料から結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の正確なスパッタ率を評価するためのスパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法に関する。
半導体ウエハ上に付けられた膜の組成・不純物の深さ方向分布を測定する表面分析方法として、二次イオン質量分析法、オージェ電子分光分析法、および、X線光電子分光分析法がある。これらの方法では、減圧された密閉容器内に配置された試料表面にイオンビームを照射し、試料表面をスパッタエッチングすることで深さ方向分析を行う。
最近の半導体の分析では、ゲート絶縁膜や浅い拡散層等の分析対象が数10nmから数nm以下と非常に薄く(浅く)なっている。分析後に生じるスパッタクレータの深さが非常に浅いため、触針式段差計等を用いて精度良く評価することが困難であり、得られた深さ方向分布の深さを正確に決めることができなくなっている(正確な深さ校正が困難)。このため、深さ校正用の多層デルタドープ標準試料を用いた深さ校正法が行われるようになっている(非特許文献1)。この方法では、多層デルタドープ標準試料の測定データからスパッタ率を算出し、多層デルタドープ標準試料のスパッタ条件と同一条件でスパッタした測定対象試料の深さ方向分布にそのスパッタ率を適用することで、測定対象試料の深さ方向分布の深さ校正を行っている。
多層デルタドープ標準試料は、アモルファスシリコンで構成されることが多い。アモルファスシリコンは室温もしくは室温近傍(100℃以下)で作製されるが、低温製膜であるため深さ校正のマーカーとなる急峻なデルタドーピングが可能で、MBE(分子線エピタキシー法)やCVD(化学気相成長法)のような高温製膜法に比べて、マーカー位置決定精度に優れているという利点を有している。また、アモルファスシリコンで構成される多層デルタドープ標準試料をマグネトロンスパッタ法で作製する場合には、MBEやCVDに比べてウエハ面内の膜厚均一性が高く、試料を消費するスパッタ分析法の標準試料としてメリットが大きいといわれている(非特許文献2)。
一方、この多層デルタドープ標準試料はアモルファスシリコンで構成されていることから、同一スパッタ条件下において測定対象である結晶シリコンとスパッタ率が異なると報告されている(非特許文献3)。このため、アモルファスシリコン/結晶シリコン間のスパッタ率比を正確に評価し、アモルファスシリコンで構成された多層デルタドープ標準試料から得られるスパッタ率を補正することが求められている。
M.Tomita, M.Suzuki, T.Tachibe, S.Kozuka and A.Murakoshi, Appl.Surf.Sci. 203−204 (2003) 377. Y.Homma, H.Takenaka, F.Toujou, A.Takano, S.Hayashi and R.Shimizu, Surf.Interface Anal. 35 (2003) 544. M.Tomita, H.Tanaka, M.Koike and S.Takeno, J.Surf.Anal. 12 (2005) 161.
しかしながら、アモルファスシリコン/結晶シリコン間のスパッタ率比を正確に評価する方法はなく、アモルファスシリコンで構成された多層デルタドープ標準試料から、スパッタ率がアモルファスシリコンと異なる測定対象である結晶シリコンの正しいスパッタ率を得ることが困難であった。
また、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜のような半導体素子の作製に用いられる材料のスパッタ率を求めるための多層デルタドープ標準試料は準備されていないため、それらの材料のスパッタ率を評価する新たな方法が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、二次イオン質量分析、オージェ電子分光分析、および、X線光電子分光分析により、イオンスパッタを用いて半導体ウエハ上の結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の深さ方向元素もしくは深さ方向不純物分析を行う際に、アモルファスシリコンで構成される深さ校正用標準試料から結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の正確なスパッタ率を評価することのできるスパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の材料からなる第1の層と、第2の材料からなる第2の層と、を備え、前記第1の層は、前記第2の層の上に積層され、前記第1の層と前記第2の層は、それぞれ面方向に隣接する第1の領域と第2の領域を有し、前記第1の層における前記第1の領域と前記第2の領域とは、上面位置が同一であり、前記第1の領域における前記第1の層の厚さは、前記第2の領域における前記第1の層の厚さより薄く形成されていること、を特徴とする。
また、本発明は、第1の材料からなる第1の層と、第2の材料からなる第2の層と、を備え、前記第1の層は、前記第2の層の上に積層され、前記第1の層と前記第2の層は、それぞれ面方向に隣接する第1の領域と第2の領域を有し、前記第1の層における前記第1の領域と前記第2の領域とは、上面位置が同一であり、前記第1の領域における前記第1の層の厚さは、前記第2の領域における前記第1の層の厚さより薄く形成されていること、を特徴とするスパッタ率補正用標準試料を用いた前記第1の材料と前記第2の材料のスパッタ率比の算出方法において、前記第1の領域と前記第2の領域とを上面から同時にイオンスパッタするスパッタ工程と、前記スパッタ工程で、前記イオンスパッタが前記第1の領域における前記第1の材料と前記第2の材料の界面に到達する第1の時間を計測する第1の計測工程と、前記第1の時間の少なくとも2倍以上1万倍以下の時間が経過後、前記スパッタ工程を終了し、前記スパッタ工程を行った全時間である第2の時間を計測する第2の計測工程と、前記スパッタ工程の終了後に、前記第1もしくは第2の領域のスパッタ深さを測定する第1の測定工程と、スパッタ部分における前記第1の領域と前記第2の領域のスパッタ深さの差とを測定する第2の測定工程と、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、スパッタ率補正用標準試料の第1の領域と第2の領域とを上面から同時にスパッタすることにより、第1の材料と第2の材料のスパッタ率比を算出することができるので、第1の材料のスパッタ率が分かれば、第2の材料のスパッタ率を算出することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるスパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率比の算出方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下において示す図面では、説明の便宜上、図面の各部材の縮尺を異ならせて記載してある場合がある。
半導体ウエハ上に付けられた膜の組成・不純物の深さ方向分布を測定する表面分析方法として、二次イオン質量分析法、オージェ電子分光分析法、および、X線光電子分光分析法がある。これらの方法では、減圧された密閉容器内に配置された試料表面にイオンビームを照射し、試料表面をスパッタエッチングすることで深さ方向分析を行う。以下にそれぞれの分析法で行われる深さ分析法について述べる。
二次イオン質量分析法とは、試料表面に一次イオンを連続的に照射し、試料表面をスパッタすることで発生する二次イオンの質量分析をすることで試料表面近傍に存在する元素の深さ方向分析を行う方法のことである。オージェ電子分光分析法とは、試料表面への希ガスイオンの照射による試料表面のスパッタと、その表面への電子線照射に伴い励起されるオージェ電子の検出とを交互に行うことで、試料表面近傍に存在する元素の深さ方向分析を行う方法のことである。X線光電子分光分析法とは、試料表面への希ガスイオンの照射による試料表面のスパッタと、その表面へのX線照射に伴い励起される光電子の検出とを交互に行うことで、試料表面近傍に存在する元素の深さ方向分析を行う方法のことである。
これらの分析方法による深さ分析において、深さ校正用の多層デルタドープ標準試料(アモルファスシリコンで構成)を用いた深さ校正法が行われるようになっている。この方法では多層デルタドープ標準試料の測定データからスパッタ率を算出し、多層デルタドープ標準試料のスパッタ条件と同一条件でスパッタした測定対象試料の深さ方向分布にそのスパッタ率を適用することで、測定対象試料の深さ方向分布の深さ校正を行っている。なお、スパッタ率とは、試料表面へのイオン照射により単位時間あたりにスパッタエッチングされる深さ(距離)のことを言う。
深さ方向分布の深さ校正を正確に行うためには、正確なスパッタ率が必要であるが、そのスパッタ率を評価するための深さ校正用多層デルタドープ標準試料がアモルファスシリコンから構成されているため、結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜とは異なるスパッタ率を与える。このため、結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の深さ方向分布の正確な深さ校正を行うため、アモルファスシリコン/結晶シリコン間、アモルファスシリコン/シリコン酸化物間、アモルファスシリコン/シリコンゲルマニウム間、または、アモルファスシリコン/ゲルマニウム間のスパッタ率比を正確に評価する必要がある。
しかしながら、このようなスパッタ率比を評価することは、特にスパッタ率比がほぼ同じであるアモルファスシリコン/結晶シリコン間の場合、以下の理由により困難である。理由の一つとして、アモルファスシリコンと結晶シリコンの2つの試料をそれぞれイオンスパッタし、それにより生じるスパッタクレータ深さからスパッタ率を評価する場合、触針式段差計によるスパッタクレータの測定精度がよくても〜2nm程度と精度が不十分であること、および、2つの試料間で同一照射条件(高精度での同一電流密度のイオン照射)を実現することが困難であることが挙げられる。
さらに、別の理由として、アモルファスシリコンで構成された上記の多層デルタドープ標準試料と、結晶シリコンからなる多層デルタドープ試料とを準備し、これら2つの多層デルタドープ試料の深さ方向分布からスパッタ率を評価する場合、複数試料間で同一照射条件(高精度での同一電流密度のイオン照射)を実現することが困難であることが挙げられる。このような理由から、新たなアモルファスシリコン/結晶シリコンのスパッタ率比を評価する方法が必要となっている。
また、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜のような半導体素子の作製に用いられる材料のスパッタ率を求めるための多層デルタドープ標準試料は準備されていないため、それらの材料のスパッタ率を評価する新たな方法が必要となっている。
このような背景から、以下の実施の形態では、結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜の深さ方向分布の正確な深さ校正を行うため、アモルファスシリコン/結晶シリコン間、アモルファスシリコン/シリコン酸化物間、アモルファスシリコン/シリコンゲルマニウム間、または、アモルファスシリコン/ゲルマニウム間のスパッタ率比を正確に評価できるスパッタ率補正用標準試料およびその試料を用いたスパッタ率の補正方法について、詳細に説明する。
なお、深さ校正用の標準試料は、デルタドープ層の間隔が透過型電子顕微鏡法やX線反射率法等で測定され既知となっている多層デルタドープ標準試料の他に、各層の厚さが透過型電子顕微鏡法やX線反射率法等で測定され既知となっている多層膜試料も含まれる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。スパッタ率補正用標準試料1は、第1の材料2からなる第1の層と第2の材料3からなる第2の層とを備えて構成されている。そして、第1の材料2からなる第1の層は、第2の材料3からなる第2の層の上面(表面)に積層された構造となっている。
第1の材料2の上面(表面)は平坦となっており、第1の材料2の下面(裏面)は段差部分を有した構造となっている。このため、第1の材料2は、図の左側が薄く、図の右側が厚い構造となっている。第2の材料3は、第1の材料2の下面(裏面)と接しており、従って、段差部分を有した構造となっている。また、第2の材料3の下面(裏面)は平坦となっている。このため、第2の材料3は、図の左側が厚く、図の右側が薄い構造となっている。
以後、第1の材料2が第2の材料3より薄い領域(図の左側)を第1の領域4とし、第1の材料2が第2の材料3より厚い領域(図の右側)を第2の領域5とする。この場合、スパッタ率補正用標準試料1は、第1の領域4と第2の領域5とが、上面(表面)位置(下面(裏面)位置)を同一にして、面方向に隣接した構造となる。そして、第1の領域4の第1の材料2は、第2の領域5の第1の材料2より薄く、第1の領域4の第2の材料3は、第2の領域5の第2の材料3より厚い構造となっている。
第1の領域4における第1の材料2の厚さは、2nm以上50nm以下であればよく、より好ましくは、5nm以上20nm以下であればよい。第1の領域4における第2の材料3の厚さは、20nm以上5mm以下であればよく、より好ましくは、50nm以上5mm以下であればよい。
また、第2の領域5における第1の材料2の厚さは、20nm以上5mm以下であればよく、より好ましくは、50nm以上5mm以下であればよい。第2の領域5における第2の材料3の厚さは、特に限定されず、どのような厚さであってもよい。さらに、第2の領域5における第2の材料3は無くてもよい。
第1の材料2および第2の材料3に使用される材料の組み合わせは、具体的には、以下の3通りが考えられる。1つ目の組み合わせは、第1の材料2が不純物元素を含むアモルファス質のシリコン、第2の材料3が第1の材料2中の不純物と元素種・濃度が異なる不純物を含むまたは不純物を一切含まない(ノンドープ)結晶シリコンである。また、2つ目の組み合わせは、第1の材料2がアモルファスシリコン、第2の材料3がシリコン酸化物である。さらに、3つ目の組み合わせは、第1の材料2がアモルファスシリコン、第2の材料3がシリコンゲルマニウムまたはゲルマニウムである。
また、1つ目の組み合わせにおける第1の材料2および第2の材料3中の不純物濃度は、それぞれ1E17cm−3以上5E20cm−3以下であることが好ましい。ここで、不純物濃度が5E20cm−3以下が好ましいのは、この濃度を超えると不純物ではなく組成とみなされ、その不純物が混入することでスパッタ率を変えてしまうからである。また、不純物濃度が1E17cm−3以上が好ましいのは、この濃度を下回ると検出が困難となるか、もしくは、ノイズが多い検出となってしまうからである。
そして、第1の材料2と第2の材料3中の不純物(元素種・濃度)、または、第1の材料2と第2の材料3の材質が異なっているため、イオンビームによるスパッタの最中に、今までとは異なる元素、または、不純物を検出することにより、スパッタ表面位置が第1の材料2から第2の材料3に変化する瞬間(第1の材料2と第2の材料3の界面にスパッタが到達した時間)のスパッタ時間を知ることができる。
(スパッタ率補正用標準試料の作製方法)
次に、本実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の作製方法について説明する。図2−1〜図2−4は、本実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料1の工程断面図である。
最初に、第2の材料3からなる基板上に、後述するCMP(化学的機械的研磨)のストッパ層となる膜、例えばSiO膜6を基板上面から見てライン状に付ける。そして、SiO膜6のラインを付けた間の領域が、最終的に、第1の領域4および第2の領域5となる。SiO膜6のライン同士の内側の距離、すなわち、第1の領域4と第2の領域5とを合わせた幅は、0.1μm以上10mm以下であればよく、より好ましくは、10μm以上、1mm以下であればよい。
ライン状のSiO膜6を付ける方法はどのような方法でもよいが、例えばフォトエッチングプロセス工程を用いることができる。SiO膜6の厚さは、第1の領域4の第1の材料2の厚さと同等であればよい。ライン状に付けるSiO膜6の幅は、0.1μm以上10mm以下であればよく、より好ましくは、10μm以上1mm以下であればよい。なお、SiO膜の代わりにSiN膜を使用してもよい。図2−1は、第2の材料3からなる基板上にSiO膜6が付けられた後のスパッタ率補正用標準試料1の工程断面図である。
次に、この試料上のSiO膜6が付いていない領域の左半分およびSiO膜6上に、例えばPEPプロセスでレジストを付け、レジストが付いていない領域に、例えばRIE(リアクティブイオンエッチング)加工を行い、その後、レジストを剥離する。そして、レジストが付けられRIE加工が行われなかった部分が第1の領域4となり、レジストが付けられずRIE加工が行われた領域が第2の領域5となる。この時、第1の領域4と第2の領域5の幅の比率は、5:1から1:5の間であればよく、より好ましくは、1:1であればよい。図2−2は、レジストを剥離後のスパッタ率補正用標準試料1の工程断面図である。
次に、この試料上に第1の材料2を、例えば、スパッタ、CVD、ALD(原子層堆積法)、または、MBEで堆積する。図2−3は、試料上に第1の材料2が堆積した後のスパッタ率補正用標準試料1の工程断面図である。最後に、SiO膜6をストッパ層にして、この試料を例えばCMPで研磨する。図2−4は、試料を研磨上した後のスパッタ率補正用標準試料1の工程断面図である。以上の工程を経て作製された試料は、SiO膜6が付けられた部分を除けば、スパッタ率補正用標準試料1と同等の構造となる。なお、図2−4では、第2の領域5側において、第1の材料2と接しているSiO膜6の側面と第2の材料3の側面とは同一面となっているが、同一面となっている必要はない。
また、CMP研磨工程で、ストッパ層であるSiO膜6の間にある第1の材料2が平坦に削られず凹んでしまう場合がある。図3は、第1の材料2の上面(表面)が凹んでいるスパッタ率補正用標準試料1の断面図である。図をみると、第1の領域4と第2の領域5の境界を底とする凹み7が、第1の領域4と第2の領域5に渡る第1の材料2の上面(表面)に発生していることがわかる。このような場合でも、第1の領域4と第2の領域5の境界を中心として全体で0.1μm幅以上平坦であれば、その境界近傍をスパッタすればよいので、特に問題はない。
図4は、第1の領域4にある第2の材料3と第2の領域5にある第1の材料2の上面(表面)位置が同一であるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。この様なスパッタ率補正用標準試料を作製することができれば、スパッタ率を算出することは可能であるが、現実には不可能である。なぜなら一般に材質・結晶性の異なる第1の材料2と第2の材料3の上面(表面)位置を同一にして研磨することは不可能だからである。すなわち、本発明の利点には、現実的に作製可能なスパッタ率補正用試料を提供することができることも含まれる。
(スパッタ率比の算出方法)
次に、スパッタ率補正用標準試料を用いて、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率比を算出する方法について説明する。まず、スパッタ率補正用標準試料1の第1の領域4と第2の領域5とを同時にスパッタし、第2の領域5のスパッタ深さ(または第1の領域4のスパッタ深さ)、および、第1の領域4と第2の領域5のスパッタ深さの差を求める。この結果より、第1の材料と第2の材料のスパッタ率比を算出することができるので、第1の材料のスパッタ率が分かれば(アモルファスシリコンで構成される深さ校正用標準試料からアモルファスシリコンのスパッタ率が分かれば)、第2の材料(結晶シリコン、シリコン酸化膜、シリコンゲルマニウム膜、または、ゲルマニウム膜)のスパッタ率を算出することができる。
初めに、二次イオン質量分析装置、オージェ電子分光分析装置、および、X線光電子分光分析装置のいずれかの装置に、スパッタ率補正用標準試料1を入れる。
次に、スパッタ率補正用標準試料1を、スパッタ率比を評価したいイオンスパッタ条件(イオン種、エネルギー、イオン電流密度、角度等)にてスパッタする。その際、広いエリアに渡って均一にスパッタできるようにスパッタイオンをラスタースキャンする。スキャン範囲は、第1の領域4と第2の領域5とが含まれるように設定する。この時、第1の領域4と第2の領域5の境界が、スキャン範囲のほぼ中央にくるようにすることが好ましい。ラスタースキャン範囲にストッパ層であるSiO膜6が含まれていてもいなくても構わない。
そして、第1の領域4における元素・不純物分析を、スパッタをしながら、もしくは、スパッタと交互に行い、第1の領域4の深さ方向分布を取得する。この時、第1の材料2と第2の材料3とに含まれる不純物濃度・元素種が異なるため、もしくは、第1の材料2と第2の材料3の組成が異なるため、深さ方向分布上において、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面にスパッタエッチングが到達した時間を知ることができる。
さらに、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面に到達するまでのスパッタ時間の少なくとも2倍以上1万倍以下の時間、そのままスパッタを続ける。ただし、スパッタを続けることにより第2の領域5において第1の材料2が完全にスパッタされ、第2の材料3との界面に到達したかどうかを知るために、第2の領域5においても元素・不純物野の深さ方向分布を取得することが好ましい。
なお、第2の領域5における第1の材料2と第2の材料3の界面にスパッタが到達後もそのままスパッタを続けてもよいが、スパッタ率比の計算が複雑になるので、第2の領域5における第1の材料2と第2の材料3の界面に到達する前にスパッタを終了させることが好ましい(計算は複雑となるが、同様の計算によりスパッタ率比の算出は可能である)。
そして、スパッタの終了時点で、スパッタ前は同一の高さ(同一面)であった第1の領域4と第2の領域5とを比べると、高さに違い(段差)が生じる。これは、第1の領域4では、第1の材料2のみがスパッタされていたのに対し、第2の領域5では、初めは第1の材料2がスパッタされていたものの、途中から第2の材料3がスパッタされたため、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率の違いによりスパッタ深さに差が出たためである。このスパッタ深さの差(段差)は、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率の比および実際にスパッタする深さに依存する。
例えば、第1の材料2がアモルファスシリコン、第2の材料3が結晶シリコンであり、スパッタ深さが100nm程度あれば、スパッタ率比は1に近いため、スパッタ深さの差(段差)は数nm〜10数nm程度となる。このような小さな深さの差(段差)を触針式段差計で測定しようとすると、触針式段差計の精度が悪く正確に測定できないので、原子間力顕微鏡(AFM)または光干渉式表面形状測定器で測定する必要がある。なお、スパッタ前の上面(表面)位置からのスパッタ深さは、触針式段差計で測定すればよいが、この時の深さの測定は、第1の領域4または第2の領域5のどちらかでよい。
図5は、スパッタ率補正用標準試料1をスパッタした場合のスパッタ時間とスパッタ深さの関係を示したグラフである。ここで、深さが0〜数nmの上面(表面)近傍をスパッタするスパッタの初期では、バルク中のスパッタよりも一般的にスパッタ率が大きくなる現象(増速スパッタ現象)が知られている。このため、スパッタの初期では、図5に示すようなスパッタ時間とスパッタ深さの関係となる。特に、スパッタイオンが酸素イオンやセシウムイオンの場合には、スパッタ初期での増速スパッタ現象が起きやすい。そして、第1の領域4における第1の材料2の厚さは、この増速スパッタ現象が生じる深さ(数nm)よりも厚い必要がある。
増速スパッタ現象が生じる上面(表面)から数nmまでの深さを過ぎると、スパッタ率は一定となり、図5のグラフの傾きは一定となる。グラフの傾きが一定となった領域の直線部分をスパッタ時間が0分のところまで伸ばすと、その切片の距離はシフト距離と呼ばれる。従って、シフト距離とは、増速スパッタ現象を考慮せずに深さ方向分布の深さ校正を行った場合と、増速スパッタ現象を考慮して深さ方向分布の深さ校正を行った場合で、深さ方向分布の深さ軸がずれる距離を意味する。
シフト距離、すなわち、増速スパッタ現象により横軸がずれる距離は、一般に材料の組成により異なる。そして、本発明に係るスパッタ率補正用試料の効果としては、第1の領域4と第2の領域5の最上面(最表面)が両方とも第1の材料2で覆われているため、材料の組成の違いを原因とするシフト距離の違いを、後述するスパッタ率比の算出において考慮しなくてもよい点が挙げられる。
さらにスパッタを続けていくと、第1の材料2が薄い第1の領域4では、スパッタが第2の材料3に到達する。なお、第1の材料2と第2の材料3の界面に到達したことは、第1の領域4におけるスパッタ表面の組成や不純物濃度の違いから検出することができる。第2の材料3のスパッタ率が第1の材料2のスパッタ率よりも小さい場合、図に示したように第1の領域4でのスパッタ時間とスパッタ深さの関係の直線は、第2の領域5でのスパッタ時間とスパッタ深さの関係の直線よりも下方に位置することになる。
次に、第2の領域5のスパッタ深さ、および、第1の領域4と第2の領域5のスパッタ深さの差から、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率比を算出する。
第1の領域4のスパッタ深さD1は、式(1)で表される。ただし、Ls:第1の材料2のシフト距離、t1:第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面に到達するまでのスパッタ時間、S1:第1の材料2のスパッタ率、t:全スパッタ時間、S2:第2の材料3のスパッタ率である。シフト距離Lsは、第1の材料2がアモルファスシリコンであるとすると、深さ校正用の多層デルタドープ標準試料(アモルファスシリコンで構成)のスパッタ測定から評価することができる(詳細は、非特許文献1参照)。
Figure 2010056295
また、第2の領域5のスパッタ深さD2は、式(2)で表される。ただし、Ls:第1の材料2のシフト距離、t:全スパッタ時間、S1:第1の材料2のスパッタ率である。
Figure 2010056295
式(2)と式(1)の差分から、スパッタ後の第1の領域4と第2の領域5の深さの差(段差)Ddは、式(3)で表される。
Figure 2010056295
式(2)と式(3)から、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率比S2/S1は、式(4)で表される。
Figure 2010056295
前述したように、第1の領域4と第2の領域5の深さの差(段差)Ddは、AFMで、第2の領域5のスパッタ深さD2は、触針式段差計でそれぞれ測定することにより得ることができる。また、シフト距離Ls、全スパッタ時間t、および、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面に到達するまでのスパッタ時間t1もそれぞれ測定で求めることができる。
式(4)は、第2の領域5のスパッタ深さD2を測定することを前提としているが、式(2)と式(3)から、第1の領域4のスパッタ深さD1を測定することを前提とする式に展開し、触針式段差計で測定した第1の領域4のスパッタ深さD1を用いて、スパッタ率比S2/S1を算出しても問題はない。
なお、第1の領域4のスパッタ深さと第2の領域5のスパッタ深さを触針式段差計で測定することで、計算上はスパッタ後の第1の領域4と第2の領域5の深さの差(段差:Dd)を算出することができるが、前述したように、触針式段差計での精度が悪く(2nm以上)、スパッタ深さが50nm以上でも段差は数nm〜10数nm程度しかないため、第1の領域4と第2の領域5の深さの差からこの段差を正確に評価することは難しい。
アモルファスシリコンのスパッタ率は、アモルファスシリコンで構成される多層デルタドープ標準試料を用いて得ることができる。このため、スパッタ率補正用標準試料1の第1の材料2をアモルファスシリコンとし、第2の材料3を結晶シリコン、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム、または、ゲルマニウムとして算出したスパッタ率比S2/S1を用いることにより、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム、または、ゲルマニウムのスパッタ率を正確に評価することができる。
そして、このように得られた結晶シリコン、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム、または、ゲルマニウムのスパッタ率を用いることで、結晶シリコン、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム、または、ゲルマニウムの深さ方向分布の深さ校正を正確に行うことができる。
さらに、スパッタ率補正用標準試料1は、現実的な半導体プロセスにて作製可能である。また、スパッタ時間−スパッタ深さの関係におけるシフト距離の材料組成による違いをスパッタ率比の算出において考慮しなくてもよい。
(変形例1)
次に、第1の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の変形例1について説明する。図6は、変形例1にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。スパッタ率補正用標準試料10は、第1の材料2、第2の材料3、および、基板材料11を備えて構成されている。そして、基板材料11の上面(表面)に、前述したスパッタ率補正用標準試料1とおなじ構造である第1の材料2と第2の材料3とが積層された構造となっている。なお、第2の領域5に第2の材料3は無くてもよい。基板材料11の材料は、第2の材料3と同一であっても、異なっていてもよい。また、基板材料11の厚さは、特に限定されず、どのような厚さであってもよい。また、スパッタ率補正用標準試料10を作製する場合、基板材料11上に、第2の材料3を平坦に付け、その後、前述したスパッタ率補正用標準試料1を作製する手順を行えばよい。
(変形例2)
次に、第1の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の変形例2について説明する。図7は、変形例2にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。スパッタ率補正用標準試料20は、第1の材料2、第2の材料3、および、不純物元素21を備えて構成されている。なお、スパッタ率補正用標準試料20では、第1の材料2および第2の材料3に使用される材料の組み合わせは、第1の材料2がアモルファス質のシリコン、第2の材料3が結晶質のシリコンとなる。
不純物元素21は、第1の材料2と第2の材料3の界面に存在する1原子層以下の不純物元素である。なお、不純物元素21は、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面だけにあればよく、第2の領域5における第1の材料2と第2の材料3の界面、および、第1の領域4と第2の領域5の界面にはなくてもよい。
また、スパッタ率補正用標準試料20を作製する場合、前述したスパッタ率補正用標準試料1を作製する手順において、RIE加工後のレジスト剥離後に、不純物元素21を、例えば、スパッタ、CVD、ALD(原子層堆積法)、または、MBEで堆積し、その後、同様の手順で作製を行えばよい。
そして、スパッタ率補正用標準試料20を用いて、第1の材料2と第2の材料3のスパッタ率比を算出する場合には、第1の領域4における元素・不純物分析を、スパッタをしながら、もしくは、スパッタと交互に行い、第1の領域4の深さ方向分布を取得している時に、第1の材料2と第2の材料3の界面に不純物元素21が存在するため、深さ方向分布上において、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面にスパッタエッチングが到達した時間を知ることができる。
なお、本実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料は、第2の材料3の下面(裏面)が平坦である構造となっているが、第2の領域5側の下面(裏面)が第1の領域4側の下面(裏面)より下側に突き出るような段差部分を有した構造であってもよい。
このように、第1の材料2と第2の材料3の界面に不純物元素21を入れることにより、前述したイオンビームによるスパッタの最中にその不純物元素を検出することで、第1の領域4における第1の材料2と第2の材料3の界面(必要であれば、第2の領域5における第1の材料2と第2の材料3の界面)にスパッタが到達したときのスパッタ時間を知ることができる。
このように、第1の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料によれば、スパッタ率補正用標準試料の第1の領域と第2の領域とを上面から同時にスパッタすることにより、第1の材料と第2の材料のスパッタ率比を算出することができるので、第1の材料のスパッタ率が分かれば、第2の材料のスパッタ率を算出することができるという効果を奏する。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、スパッタ率補正用標準試料を用いて、深さ方向分布の深さ校正を行う方法について具体的に説明する。第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の構成のうち、第1の実施の形態と異なる部分を説明する。他の部分については第1の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。
まず、深さ方向分布を測定する試料を準備する。図8は、測定試料(ボロンイオン注入試料)の構造を示す概略断面図である。測定試料(ボロンイオン注入試料)30は、シリコン半導体基板(結晶質)31に、エネルギー0.2keV、ドーズ量1E15cm−2の条件にて質量数11のボロン(11B)32をイオン注入し、フラッシュランプアニールしたものである。そして、本実施の形態では、測定試料(ボロンイオン注入試料)30の深さ方向分布を測定する。
次に、この試料の深さ方向分布の深さ校正を行うために、マグネトロンスパッタ法で作成されたアモルファスシリコンで構成された多層ボロンデルタドープ試料を準備する。図9は、多層ボロンデルタドープ試料の構造を示す概略断面図である。多層ボロンデルタドープ試料40は、4層のアモルファスSi層41、3層のデルタボロン層42、および、シリコン基板43を備えて構成されている。
そして、アモルファスSi層41をα−Si、デルタボロン層42をBとした場合、試料の表面から、α−Si4.0nm/B/α−Si8.0nm/B/α−Si8.0nm/B/α−Si50nm/シリコン基板43となり、アモルファスSi層41間にデルタボロン層42がある多層構造をしている。そして、アモルファスSi層41には、ボロンは一切含まれておらず、デルタボロン層42のボロンは、1原子層以下である。なお、デルタボロン層42の間隔は、透過型電子顕微鏡(TEM)にて評価済みである。
さらに、スパッタ率補正用標準試料1を準備する。スパッタ率補正用標準試料1は、第1の実施の図2−4と同じ構造で、第1の材料2がマグネトロンスパッタ法で作製したアモルファスシリコン(多層ボロンデルタドープ試料40と同じ製膜法、製膜条件である必要がある)、第2の材料3が結晶シリコン(シリコン基板:ノンドープ基板)で作製されている。このスパッタ率補正用標準試料1の具体的な作製方法は、以下のとおりである。
最初に、第2の材料3であるシリコン基板の上にCMPのストッパ層となる膜であるSiO膜6を試料上面から見てライン状に付ける。図10は、第2の材料3上にSiO膜6がライン状に付けられた上面図である。SiO膜6の膜厚は10nm、SiO膜6のラインの幅は100μm、SiO膜6のラインとラインの間隔を100μmとする。このライン状のSiO膜6を付けるために、フォトエッチングプロセス工程を用いる。次に、SiO膜6が付いていない領域の半分(50μm幅)およびSiO膜6上にPEPプロセスでレジストを付け、RIE加工により、レジストが付いていない第2の材料3であるシリコン基板表面がむき出しになっている表面のエッチングを行い、レジストを剥離する(これは、第1の実施の形態の図2−2の構造と同じである)。
第2の材料3であるシリコン基板がRIE加工によりエッチングされた深さは200nmである。次に、この試料上にマグネトロンスパッタ法にてアモルファスシリコン(ボロン濃度:約1E19cm−3)をデポする(これは、第1の実施の形態の図2−3の構造と同じである)。最後に、SiO膜6をストッパ層にしてCMP研磨を行い、スパッタ率補正用標準試料1が完成する(これは、第1の実施の形態の図2−4の構造と同じである)。このとき、触針式段差計でCMP研磨後の表面段差をSiO膜6のラインに直交する方向で測定すると、ほぼ完全に平坦な表面となっていることがわかる。
次に、二次イオン質量分析装置に、測定試料(ボロンイオン注入試料)30、多層ボロンデルタドープ試料40、および、スパッタ率補正用標準試料1を入れる。そして、これらの試料を、酸素イオン(O2+イオン)、エネルギー0.2keV、電流量50nA、ラスター幅200μm×200μm、入射角0度の条件にて同時にスパッタ分析を行う。これらの試料から出てくる信号(二次イオン)として、11Bを検出する。なお、これら3つの試料はすべて同じ条件でスパッタを行う。ここで、スパッタ率補正用標準試料1をスパッタする場合には、ラスター幅200μmの中心が図2−4における第1の領域4と第2の領域5の境界になるようにスパッタを行う。このとき、両側にあるライン状のSiO膜6の半分の幅もスパッタされることになるが、特に問題はない。
スパッタする時間は、測定試料(ボロンイオン注入試料)30の場合、11Bイオンが検出されなくなるまで、多層ボロンデルタドープ試料40の場合、3層のボロンデルタ層42を完全にスパッタし終わるまで、スパッタ率補正用標準試料1の場合、約70nmスパッタするまでである。実際には、測定試料(ボロンイオン注入試料)30のスパッタ時間は90分、スパッタ率補正用標準試料1のスパッタ時間は300分である。なお、スパッタ中におけるスパッタ率補正用標準試料1のおおよそのスパッタ深さは、3層のボロンデルタ層42から得られるスパッタ率(既知のデルタ層間隔とスパッタ時間)から知ることができる。
図11−1は、測定試料(ボロンイオン注入試料)30におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフであり、図11−2は、多層ボロンデルタドープ試料40におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフであり、図11−3は、スパッタ率補正用標準試料1におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフである。いずれのグラフも、横軸がスパッタ時間、縦軸がボロンイオン強度を表す。なお、スパッタ率補正用標準試料1では、第1の領域4において、第1の材料2であるアモルファスシリコンと第2の材料3である結晶シリコンの界面にスパッタが到達する時間を知るために、スパッタ率補正用標準試料1の深さ方向分布の縦軸のボロンイオン強度は、第1の領域4からのみ検出した二次イオンの強度を用いている。
そして、図11−2の多層ボロンデルタドープ試料40の深さ方向分布から、アモルファスシリコンのスパッタ率とシフト距離とを求める。前述したように、第1デルタドープピーク(試料表面から1番目のデルタボロン層42)から第3デルタドープピーク(試料表面から3番目のデルタボロン層42)までの距離は、透過型電子顕微鏡の観察から16.0nmと分かっている。また、第1デルタドープピークから第3デルタドープピークまでのスパッタ時間は、図11−2のデルタドープの分布のピークからピークまでの時間から算出すると、72.7分である。このため、このスパッタ条件でのアモルファスシリコンのスパッタ率は、0.22nm/分となる。
また、試料表面から第1デルタドープピークまでの距離は、透過型電子顕微鏡の観察から4.0nmと分かっており、その距離をスパッタする時間は13.6分である。ここで、第1の実施の形態の式(2)から、アモルファスシリコンのシフト距離Lは、スパッタ距離D、スパッタ時間t、アモルファスシリコンのスパッタ率S1とすると、L=D−t×S1で求めることができる。従って、このスパッタ条件でのアモルファスシリコンのシフト距離は、4.0nm−13.6分×0.22nm/分≒1.0nmとなる。
次に、図11−3のスパッタ率補正用標準試料1の深さ方向分布から、第1の領域4において第1の材料2であるアモルファスシリコンと第2の材料3である結晶シリコンの界面にスパッタが到達する時間を求める。この界面にスパッタが到達する時間はボロンイオン強度が急激に下がり始める時間であり、36.4分である。ちなみに、この時間と、先ほど求めたアモルファスシリコンのスパッタ率S1=0.22nm/分、シフト距離L=1.0nm、および、第1の実施の形態の式(2)を用いると、第1の領域4のアモルファスシリコンの膜厚は、36.4分×0.22nm/分+1.0nm=9.0nmとなる。CMP研磨のストッパ層であるSiO膜6の膜厚は10nmであるので、設計上はアモルファスシリコンの膜厚も10nmであるはずだが、多少オーバーエッチされたものと考えられる。しかしながら、このことはスパッタ率比を求める上で問題はない。
次に、スパッタ率補正用標準試料1のイオンスパッタクレータの中心部近傍、すなわちスパッタされた第1の領域4と第2の領域5の界面近傍(3μm角の視野)のAFM像を測定する。図12は、スパッタ後のスパッタ率補正用標準試料1の断面図であり、図13は、スパッタ後の第1の領域4と第2の領域5の界面近傍のAFM測定結果を断面から見た際の模式図である。図13から分かるように、この時スパッタされた第1の領域4と第2の領域5の深さの差(段差)は、5.3nmである。また、第2の領域5のスパッタ深さを触針式段差計で測定すると、その値は67.0nmである。図14は、スパッタ後のスパッタ率補正用標準試料1の上面図である。触針式段差計により、第2の領域5でのスパッタ深さを、第1の領域4と第2の領域5の界面から数10μm以内の第2の領域5で測定する。測定されるスパッタ深さは、スパッタクレータの外側とスパッタクレータの内側の段差となる。
これまでの測定により得られた値を用いて、アモルファスシリコンと結晶シリコンのスパッタ率比(S2/S1:結晶シリコン/アモルファスシリコン)を算出する。第1の実施の形態の式(4)から、スパッタ率比S2/S1=1−(5.3nm/(67.0nm−1.0nm)×(300分/(300分−36.4分)≒0.91となる。また、アモルファスシリコンのスパッタ率は、0.22nm/分であるため、結晶シリコンのスパッタ率は、0.22nm/分×0.91=0.20nm/分であると計算できる。
最後に結晶シリコンで構成される測定試料(ボロンイオン注入試料)30の深さ方向分布の深さ校正を行う。結晶シリコンのスパッタ率は、今回の測定の場合0.20nm/分であると分かったため、図11−1の測定試料(ボロンイオン注入試料)30の深さ方向分布の横軸であるスパッタ時間にこの結晶シリコンのスパッタ率をかけ算し、さらにシフト距離(アモルファスシリコンで構成される多層ボロンデルタドープ試料40で評価したアモルファスシリコンの値:1.0nm)を足せば、スパッタ時間である横軸が深さ軸に正確に校正されることになる(校正深さ=0.20nm/分×スパッタ時間(分)+1.0nm)。
なお、厳密には、結晶シリコンとアモルファスシリコンとを比べると、シフト距離は異なるかもしれないが、シフト距離そのものが1.0nm前後の値であり、その違いは1nm以下という小さい値であるため、深さ校正された横軸の正確さに大きな影響を与えるものではない。よって、測定試料(ボロンイオン注入試料)30がスパッタされた深さ(校正深さ)は、測定試料(ボロンイオン注入試料)30のスパッタ時間が90分であったことから、19.0nmであることがわかる。
(比較例)
本発明の方法を使わなかった場合、すなわち、スパッタ率補正用標準試料を使わず、測定対象試料であるボロンイオン注入試料(結晶質)とアモルファスシリコンで構成された多層ボロンデルタドープ試料のみを用いて、ボロンイオン注入試料の深さ方向分布の深さ校正を行った場合の例について述べる。
多層ボロンデルタドープ試料から得られるスパッタ率、シフト距離は、それぞれ0.22nm/分、1.0nmである。このため、ボロンイオン注入試料の深さ方向分布深さ校正は次の式で行われる。校正深さ=0.22nm/分×スパッタ時間(分)+1.0nm。この計算から得られるボロンイオン注入試料のスパッタ深さは、スパッタ時間が90分であったことから20.8nmとなる。すなわち、本実施の形態で求めたスパッタ深さの値19.0nmと比べて、2nm近くずれていることになる。従って、20nm付近では2nm近い誤差(割合にして1割近い誤差)が生じていることになり、非常に問題である。
このように、第2の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料によれば、スパッタ率補正用標準試料を用いることにより、多層デルタドープ試料を構成するアモルファスシリコンと測定対象試料である結晶シリコンのスパッタ率の違い(スパッタ率比)を正確に算出することができるため、測定対象試料である結晶シリコン中の深さ方向分布の深さ校正を正確に行うことが可能となる。
本発明は、全ての半導体材料のスパッタ率比の算出に有用である。
第1の実施の形態にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 第2の材料からなる基板上にSiO膜が付けられた後のスパッタ率補正用標準試料の工程断面図である。 レジストを剥離後のスパッタ率補正用標準試料の工程断面図である。 試料上に第1の材料が堆積した後のスパッタ率補正用標準試料の工程断面図である。 試料を研磨上した後のスパッタ率補正用標準試料の工程断面図である。 第1の材料の上面(表面)が凹んでいるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 第1の領域にある第2の材料と第2の領域にある第1の材料の上面(表面)位置が同一であるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 スパッタ率補正用標準試料をスパッタした場合のスパッタ時間とスパッタ深さの関係を示したグラフである。 変形例1にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 変形例2にかかるスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 測定試料(ボロンイオン注入試料)の構造を示す概略断面図である。 多層ボロンデルタドープ試料の構造を示す概略断面図である。 第2の材料上にSiO膜がライン状に付けられた上面図である。 測定試料(ボロンイオン注入試料)におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフである。 多層ボロンデルタドープ試料におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフである。 スパッタ率補正用標準試料におけるボロンイオンの深さ方向分布を示したグラフである。 スパッタ後のスパッタ率補正用標準試料の断面図である。 スパッタ後の第1の領域と第2の領域の界面近傍のAFM測定結果を断面から見た際の模式図である。 スパッタ後のスパッタ率補正用標準試料の上面図である。
符号の説明
1、10、20 スパッタ率補正用標準試料
2 第1の材料
3 第2の材料
4 第1の領域
5 第2の領域
6 SiO
7 凹み
11 基板材料
21 不純物元素
30 測定試料(ボロンイオン注入試料)
31 シリコン半導体基板(結晶質)
32 ボロン(11B)
40 多層ボロンデルタドープ試料
41 アモルファスSi層
42 デルタボロン層
43 シリコン基板

Claims (10)

  1. 第1の材料からなる第1の層と、
    第2の材料からなる第2の層と、を備え、
    前記第1の層は、前記第2の層の上に積層され、
    前記第1の層と前記第2の層は、それぞれ面方向に隣接する第1の領域と第2の領域を有し、
    前記第1の層における前記第1の領域と前記第2の領域とは、上面位置が同一であり、
    前記第1の領域における前記第1の層の厚さは、前記第2の領域における前記第1の層の厚さより薄く形成されていること、
    を特徴とするスパッタ率補正用標準試料。
  2. 前記第1の材料は、不純物元素を含むアモルファス質のシリコンであり、前記第2の材料は、前記第1の材料中の不純物と元素種・濃度が異なる不純物を含むまたは不純物を含まない結晶質のシリコンであること、を特徴とする請求項1に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  3. 前記第1の材料中の不純物濃度、および、前記第2の材料中の不純物濃度は、それぞれ、1E17cm−3以上5E20cm−3以下であること、を特徴とする請求項2に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  4. 前記第1の材料は、アモルファス質のシリコンであり、前記第2の材料は、結晶質のシリコンであり、さらに、前記第1の材料と前記第2の材料の界面に1原子層以下の不純物元素が存在すること、を特徴とする請求項1に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  5. 前記第1の材料は、アモルファス質のシリコンであり、前記第2の材料は、シリコン酸化物であること、を特徴とする請求項1に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  6. 前記第1の材料は、アモルファス質のシリコンであり、前記第2の材料は、シリコンゲルマニウムまたはゲルマニウムであること、を特徴とする請求項1に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  7. 前記第1の領域において、前記第1の層の厚さは、2nm以上50nm以下であり、前記第2の層の厚さは、20nm以上5mm以下であり、
    前記第2の領域において、前記第1の層の厚さは、20nm以上5mm以下であること、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  8. 前記第1の領域の幅と前記第2の領域の幅の比率は、5:1から1:5の間であること、を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のスパッタ率補正用標準試料。
  9. 第1の材料からなる第1の層と、第2の材料からなる第2の層と、を備え、前記第1の層は、前記第2の層の上に積層され、前記第1の層と前記第2の層は、それぞれ面方向に隣接する第1の領域と第2の領域を有し、前記第1の層における前記第1の領域と前記第2の領域とは、上面位置が同一であり、前記第1の領域における前記第1の層の厚さは、前記第2の領域における前記第1の層の厚さより薄く形成されていること、を特徴とするスパッタ率補正用標準試料を用いた前記第1の材料と前記第2の材料のスパッタ率比の算出方法において、
    前記第1の領域と前記第2の領域とを上面から同時にイオンスパッタするスパッタ工程と、
    前記スパッタ工程で、前記イオンスパッタが前記第1の領域における前記第1の材料と前記第2の材料の界面に到達する第1の時間を計測する第1の計測工程と、
    前記第1の時間の少なくとも2倍以上1万倍以下の時間が経過後、前記スパッタ工程を終了し、前記スパッタ工程を行った全時間である第2の時間を計測する第2の計測工程と、
    前記スパッタ工程の終了後に、前記第1もしくは第2の領域のスパッタ深さを測定する第1の測定工程と、
    スパッタ部分における前記第1の領域と前記第2の領域のスパッタ深さの差を測定する第2の測定工程と、を含むこと、
    を特徴とするスパッタ率比の算出方法。
  10. 前記第1の測定工程では、触針式段差計、または、光干渉式表面形状測定器を使用して測定を行い、前記第2の測定工程では、原子間力顕微鏡、または、光干渉式表面形状測定器を使用して測定を行うこと、を特徴とする請求項9に記載のスパッタ率比の算出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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