JP2010049182A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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一 小山
Katsuhiro Echigo
勝博 越後
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Abstract

【課題】感光体等の像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する中間転写ベルト、転写搬送ベルト等の無端状の回転部材を用い、トナー飛散の抑制、防止を図った複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置及び画像形成方法の提供。
【解決手段】像担持体20Yに対向配置され像担持体20Y上のトナー像を転写する転写部を形成する回転部材11と、回転部材11に当接配置されトナー像を転写するバイアス印加部材12Yと、バイアス印加部材12Yに対向配置された対向電極部材20Yと、回転部材11とバイアス印加部材12Yとの対向位置のうち方向A1上流側の転写上流位置を占める転写制御部材15Yとを用いる。転写制御部材15Yは、前記転写上流位置を占める部分であって回転部材11に対向する部分の体積抵抗率が、回転部材11及びバイアス印加部材12Yの体積抵抗率以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置であって、特に、感光体等の像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する中間転写ベルト、転写搬送ベルト等の無端状の回転部材を備えた画像形成装置、及び、かかる回転部材を用いて画像形成を行う画像形成方法に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置であって感光体等の像担持体を備えている画像形成装置は一般に、像担持体に担持されたトナー像を転写するための転写装置を備えている。転写装置としては、従来より、種々の構成が提案されており(たとえば、〔特許文献1〕ないし〔特許文献5〕参照)、たとえば転写装置において重要な、転写性能を向上する技術も種々提案されている(たとえば、〔特許文献1〕ないし〔特許文献3〕参照)。転写性能を向上する技術としては、トナー飛散の抑制、防止を図った技術がある(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。
一方、かかる画像形成装置であって、像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する中間転写ベルト、転写搬送ベルト等の無端状の回転部材を備えた画像形成装置が広く知られている。このような画像形成装置でも、転写性能の向上には、トナー飛散の抑制、防止を図ることが求められる。
特開平10−055115号公報 特開平11−153916号公報 特開2006−220796号公報 実開平5−47947号公報 実開平5−55158号公報
しかし、従来の、トナー飛散の抑制、防止を考慮して転写性能を向上する技術は、かかる回転部材を備えていないタイプの画像形成装置において提案されているにすぎなかった。よって、かかる回転部材を備えているタイプの画像形成装置においても、トナー飛散の抑制、防止を考慮して転写性能を向上する技術を提供する必要がある。
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置であって、特に、感光体等の像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する中間転写ベルト、転写搬送ベルト等の無端状の回転部材を備え、トナー飛散の抑制、防止を図った画像形成装置、及び、かかる回転部材を用いて画像形成を行う、トナー飛散の抑制、防止を図った画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを有し、前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との少なくとも一方は、芯金とこれを囲んだ弾性体層とを有し、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の転写時の電気抵抗値を、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下とし、及び/又は、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の20N加圧時の電気抵抗値が、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、前記弾性体層の少なくとも一部が発泡体を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の画像形成装置において、前記芯金と前記弾性体層とを有する部材は、前記回転部材に従動回転することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記回転部材によって形成される転写ニップを広げるように同回転部材に係合したニップ拡張部材を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記ニップ拡張部材は、前記回転部材に従動回転することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項4又は6記載の画像形成装置において、前記回転部材に従動回転する部材は、玉軸受によって回転自在に支持されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材とを互いに圧接させるための圧接手段を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像形成装置において、前記圧接手段は、非転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を、転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力よりも低減することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の画像形成装置において、前記圧接手段は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を一定に維持することが可能な一定圧加圧手段、及び/又は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力が一定に生じるようにこれら部材間の距離を一定に維持することが可能な食い込み寸法一定化手段を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記バイアス印加部材の曲率半径を前記対向電極部材の曲率半径より小さくしたことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1ないし11の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記転写制御部材の、前記転写上流位置側の先端部を前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合させたことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像形成装置において、前記転写制御部材の、前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合する前記転写上流位置側の先端部を、フッ素系樹脂によって形成したことを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1ないし13の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記転写制御部材は、金属製の基材と、前記転写上流位置側の先端部において前記基材を覆った、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上で、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上の体積抵抗率の被覆層を有することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを用いる画像形成方法であって、前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成方法にある。
本発明は、像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを有し、前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成装置にあるので、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との少なくとも一方は、芯金とこれを囲んだ弾性体層とを有し、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の転写時の電気抵抗値を、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下とし、及び/又は、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の20N加圧時の電気抵抗値が、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下であることとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに弾性体層と回転部材との当接領域の主に中央部に転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記弾性体層の少なくとも一部が発泡体を含むこととすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに弾性体層と回転部材との当接領域の主に中央部に転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、また弾性体層による当接力が均一化され転写ムラが防止ないし抑制されるとともに弾性体層を有する部材が当接する部材に対する負荷が軽減しその部材の長寿命化を図ることができ経時的に高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記芯金と前記弾性体層とを有する部材は、前記回転部材に従動回転することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに弾性体層と回転部材との当接領域の主に中央部に転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、また回転部材の回転負荷を抑制して回転部材の回転ムラによる画像位置のズレを防止ないし抑制することができ、高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記回転部材によって形成される転写ニップを広げるように同回転部材に係合したニップ拡張部材を有することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに転写バイアスの作用領域を確実に転写ニップ内に位置させることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記ニップ拡張部材は、前記回転部材に従動回転することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに転写バイアスの作用領域を確実に転写ニップ内に位置させることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、また回転部材の回転負荷を抑制して回転部材の回転ムラによる画像位置のズレを防止ないし抑制することができ、高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記回転部材に従動回転する部材は、玉軸受によって回転自在に支持されていることとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともに、転写バイアスの作用領域を確実に転写ニップ内に位置させること又は弾性体層と回転部材との当接領域の主に中央部に転写電流が流れることで、転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、また当該部材の回転抵抗を少なくして回転部材の回転負荷をさらに抑制して回転部材の回転ムラによる画像位置のズレを防止ないし抑制することができ、高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記バイアス印加部材と前記対向電極部材とを互いに圧接させるための圧接手段を有することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともにバイアス印加部材と回転部材との当接領域の主に中央部に転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記圧接手段は、非転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を、転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力よりも低減することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、またバイアス印加部材及び対向電極部材に対する負荷が軽減しこれらの部材の長寿命化を図ることができ経時的に高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記圧接手段は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を一定に維持することが可能な一定圧加圧手段、及び/又は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力が一定に生じるようにこれら部材間の距離を一定に維持することが可能な食い込み寸法一定化手段を有することとすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともにかかる圧接力を安定して与えバイアス印加部材と回転部材との当接領域の主に中央部に安定して転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を高度に防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記バイアス印加部材の曲率半径を前記対向電極部材の曲率半径より小さくしたこととすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制するとともにバイアス印加部材と回転部材との狭小化された当接領域に転写電流が流れることで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記転写制御部材の、前記転写上流位置側の先端部を前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合させたこととすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電をより安定して高度に防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記転写制御部材の、前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合する前記転写上流位置側の先端部を、フッ素系樹脂によって形成したこととすれば、回転部材と対向電極部材との間での放電をより安定して高度に防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ、また転写制御部材が係合する部材の回転負荷を抑制して回転部材の回転ムラによる画像位置のズレを防止ないし抑制することができ、高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記転写制御部材は、金属製の基材と、前記転写上流位置側の先端部において前記基材を覆った、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上で、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上の体積抵抗率の被覆層を有することとすれば、転写制御部材の寸法、形状を高精度に保ち、これを配置することで回転部材と対向電極部材との間での放電をより高度に安定して防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
本発明は、像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを用いる画像形成方法であって、前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成方法にあるので、回転部材と対向電極部材との間での放電を防止ないし抑制することで転写チリによるトナー飛散を防止ないし抑制することができ高画質の画像形成を行うことができる画像形成方法を提供することができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、カラー画像を形成可能であるカラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシート等の樹脂フィルムや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも最終転写部材としてのシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKを並設したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式を採用している。各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
表面移動部材たる感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKは、画像形成装置100の本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端ベルト状の回転部材である中間転写体としての中間転写ベルトたる転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に当接している。
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対向配置されこれらに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、記録媒体である転写紙Sに一括転写されるようになっている。よって、画像形成装置100は中間転写方式の画像形成装置となっている。
転写ベルト11は、その下側の部分が各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対向しており、この対向した部分が、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BK上のトナー像を転写ベルト11に転写する1次転写部98を形成している。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対向する位置に配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKはそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像を形成するための、画像形成部としてのトナー像形成部たる画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKに備えられている。
画像形成装置100は、4つの画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKと、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKの上方に対向して配設され、転写ベルト11を備えたユニットとしての転写ベルトユニット10と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする従動ローラ5と、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKの下方に対向して配設された書込ユニットとしての光走査装置8とを有している。
画像形成装置100はまた、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKと転写ベルト11との間に向けて搬送される転写紙Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKと転写ベルト11との間の1次転写部98に向けて繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
画像形成装置100はまた、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着済みの転写紙Sを本体99の外部に排出する排紙ローラ7と、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填された、本体99に着脱されるトナー補給部材としてのトナーボトル9Y、9C、9M、9BKと、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sを積載する排紙トレイ17と、廃トナー等の不要物を収納する廃トナータンク83と、転写ベルト11を経た転写紙Sの除電を行なう分離除電手段18とを有している。
画像形成装置100はまた、画像形成装置100に対する各種設定を行うための入力手段としての図示しない操作パネルと、画像形成装置100全体の動作を制御する、図示しないCPU、メモリ等を備えた制御手段とを有している。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられた、転写ベルト11を挟んで従動ローラ5に対向する位置に配置された2次転写ローラ72と、駆動ローラである転写入口ローラ73と、クリーニング対向ローラ74と、クリーニング対向ローラ74を転写ベルト11の張力を増加する方向に付勢する付勢手段としてのばね75とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、転写ベルト11を挟んでクリーニング対向ローラ74に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13と、転写ベルト11を挟んで2次転写ローラ72に対向して配設され転写ベルト11上のトナー濃度を光の反射によって光学的に検知するPセンサ14と、その先端が2次転写ローラ72に当接した転写制御部材15Aとを有している。
転写ベルトユニット10はまた、転写入口ローラ73を回転駆動する図示しない駆動系と、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKに1次転写バイアスを印加する図示しない1次転写バイアス印加手段としての電源及びバイアス制御手段と、2次転写ローラ72に2次転写バイアスを印加する図示しない2次転写バイアス印加手段としての電源及びバイアス制御手段とを有している。
1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BK、2次転写ローラ72、クリーニング対向ローラ74は、転写入口ローラ73によって回転駆動される転写ベルト11に当接配置されており、後述するようにこの転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。
1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKはそれぞれ、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに担持されたトナー像を転写ベルト11に転写するための1次転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材として機能する。感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKはそれぞれ、接地された図示しない金属製芯金を備えており、この金属製芯金が、転写ベルト11を挟んで1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKに対向配置された対向電極部材として機能する。
1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKは、転写ベルト11をその裏面から感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに向けて押圧するとともに、1次転写バイアスの作用により、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKとの間に1次転写電界を形成する。感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成された各色のトナー像は、この1次転写電界やニップ圧の影響によって転写ベルト11上に1次転写される。
2次転写ローラ72は、転写ベルト11に担持されたトナー像を転写ベルト11によって搬送される転写紙Sに転写するための2次転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材として機能する。従動ローラ5は、転写ベルト11を挟んで2次転写ローラ72に対向配置された対向電極部材として機能する。
2次転写ローラ72は、2次転写バイアスの作用により、従動ローラ5との間に2次転写電界を形成する。従動ローラ5は、転写ベルト11を介して2次転写ローラ72から押圧されている。転写ベルト11上に担持されたトナー像は、この2次転写電界やニップ圧の影響によって転写紙S上に2次転写される。
転写ベルト11は、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに担持されたトナー像をそれ自身に転写する1次転写部98を形成しているとともに、転写ベルト11自身に担持されたトナー像を転写紙Sに転写する2次転写部90を形成している。
転写ベルト11は、単層のPI(ポリイミド)製ベルト基体からなる単層ベルトである。転写ベルト11は、画像の伸縮の発生を抑える目的から、伸縮し難いものを用いることが望ましいためである。転写ベルト11の材質としては、PIの他に、公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー及び熱硬化性樹脂等が例示される。例えば、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PC(ポリカーボネート)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニル系樹脂等である。これらの樹脂に、導電性粒子や導電性粉末を分散せしめて電気抵抗を調整した混合・合成材料を、転写ベルト11の素材として用いる。転写ベルト11の抵抗を調整するための導電性粒子や導電性粉末の導電材料としては、カーボン、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金属酸化物、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合物及びポリピロール等の導電性高分子化合物等から1種類あるいは2種類以上を混合して用いることが可能である。転写ベルト11の体積抵抗率としては、1次転写時に与える1次転写バイアスの電圧レベルが1[kV]程度であれば、10〜1013[Ω・cm]が好ましく、1次転写バイアスが印加される裏面の表面抵抗は10[Ω/□]以上の高い抵抗、特に1010〜1011[Ω/□]が転写チリの少ない良好な転写画像を得るのに好ましい。
分離除電手段18は、除電針によって構成されているが、除電ワイヤ、除電ブラシ等によって構成しても良い。
クリーニング対向ローラ74は、ばね75の作用により、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
クリーニング装置13は、クリーニング対向ローラ74の左方の位置において、転写ベルト11に対向するように配設されている。
クリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の転写残トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。このクリーニングにより生じた廃トナー等の不要物は、図示しない廃トナー経路を経て廃トナータンク83に収納されるようになっている。
シート給送装置61は、転写紙Sを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容するものであり、本体99の下部に配設され、最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
レジストローラ対4は、作像速度、言い換えると転写ベルト11の移動速度と、給紙の速度とを合わせるために、外径を精密に加工されている。その精度は外径で0.03mm以内である。
定着装置6は、熱源を内部に有する定着ローラ62と、定着ローラ62に圧接された加圧ローラ63とを有しており、トナー像を担持した転写紙Sを定着ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着部に通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙Sの表面に定着するようになっている。
トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、図示しないトナー供給機構により、所定の補給量だけ、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKにそれぞれ備えられた現像装置50Y、50C、50M、50BKに補給される。トナーボトル9Y、9C、9M、9BKは、内部のトナーがなくなると交換される消耗品であり、トナーがなくなったとき等に本体99に脱着され、交換される。本形態で使用されるトナーの正規の帯電極性はマイナス極性となっている。
なおクリーニング装置13、クリーニング対向ローラ74は、黒色画像形成時には、1次転写ローラ12Y、12M、12C等とともに下方に移動し、転写ベルト11を、感光体ドラム20Y、20M、20Cから離間するように構成されている。
操作パネルによって入力された各種の情報は、制御手段によって認識され、それぞれ識別される。操作パネルによって入力可能な情報としては、例えば、画像形成枚数等が挙げられる。
画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKについて、そのうちの一つの、感光体ドラム20Yを備えた画像形成ユニット60Yの構成を代表して構成を説明する。なお、他の画像形成ユニット画像形成ユニット60C、60M、60BKの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、便宜上、画像形成ユニット60Yの構成に付した符号に対応する符号を、他の画像形成ユニット60C、60M、60BKの構成に付し、詳細な説明については適宜省略することとする。
図2に示すように、感光体ドラム20Yを備えた画像形成ユニット60Yは、感光体ドラム20Yの周囲に、図中時計方向であるその回転方向B1に沿って、1次転写ローラ12Yと、除電手段である除電装置80Yと、感光体ドラム20Yに感光体ドラム20Yを保護する保護剤としての潤滑剤71Yを塗布する潤滑剤塗布装置70Yと、クリーニング手段としてのクリーニング装置40Yと、帯電手段である帯電装置としての帯電装置30Yと、現像手段としての現像ユニットである現像装置50Yとを有している。
画像形成ユニット60Yはまた、その先端が1次転写ローラ12Yに当接した転写制御部材15Yと、A1方向における感光体ドラム20Yに対する転写ベルト11の巻き付け幅を広げる巻き付けローラ16Yと、1次転写ローラ12Yを転写ベルト11及び感光体ドラム20Yに向けて押圧する押圧手段19Yと、転写制御部材15Yに数100〜2000ボルト程度のバイアスを印加する図示しない転写制御バイアス印加手段とを有している。
帯電装置30Yは、感光体ドラム20Yの表面に当接して従動回転する帯電ローラ31Yと、帯電ローラ31Yに当接し従動回転する帯電クリーニング部材としてのクリーニングローラ32Yとを有している。帯電ローラ31Yには、直流に交流成分のバイアスを重畳印加する図示しない電圧印加手段が接続されており、感光体ドラム20Yと対向する帯電領域において、感光体ドラム20Yの表面をマイナス極性に帯電するようになっている。
クリーニングローラ32Yは帯電ローラ31Yに従動回転することで帯電ローラ31Yをクリーニングするようになっている。
このように、本形態では、接触ローラを用いた帯電システムを採用しているが、帯電システムは、近接ローラを用いたものであっても良いし、コロトロン方式を採用したものであっても良い。
現像装置50Yは反転現像方式を採用しており、感光体ドラム20Yに近接対向して配設された現像ローラ51Yを有し、現像ローラ51Yと感光体ドラム20Yとの間の現像領域において、イエロートナーが感光体ドラム20Yの表面に形成された静電潜像に静電的に移行して、静電潜像をイエロートナー像として可視像化するものである。
現像装置50Yは、現像ローラ51Yの他に、感光体ドラム20Yに対向する部分に開口部を有する現像剤容器としてのケーシングであるケースとしての現像ケース55Yと、現像ローラ51Y上の現像剤を一定の高さに規制する現像ブレード52Yとを有している。
現像装置50Yはまた、現像ケース55Yの下部に互いに対向するように配設され、現像剤を循環するように搬送しつつ攪拌する、搬送手段である第1の搬送部材としての第1搬送スクリュ53Y及び搬送手段である第2の搬送部材としての第2攪拌スクリュ54Yとを有している。
現像装置50Yはまた、現像ケース55Y内の現像剤中に含まれるトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ92Yと、直流成分の現像バイアスを印加する図示しないバイアス印加手段等と、第1搬送スクリュ53Yと第2攪拌スクリュ54Yとを互いに同じ方向に回転駆動する図示しない駆動手段とを有している。
現像装置50Yは、非磁性トナーであるイエロートナーと、主に鉄粉で構成された磁性体であるキャリアとを含有する乾式現像剤である2成分現像剤たる現像剤を用いて現像を行うものであり、現像ケース55Y内にかかる現像剤を収容している。
イエロートナーとしては、ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の粒子母材樹脂に帯電制御剤(CCA)や色剤を混合し、その粒子の周りにシリカ、酸化チタン等の物質を外添することでその帯電特性、流動性を高めたものを用いている。添加剤の粒径は、0.1〜1.5[μm]の範囲が好適である。色剤としては、カ−ボンブラック、フタロシアニンブル−、キナクリドン、カ−ミン等が例示される。
イエロートナーとしては、ワックス等を分散混合させた母体樹脂に前述した添加剤を外添したものを用いてもよい。また、粉砕法で製造された物でも、重合法で製造されたものでもよいが、重合法等で製造されたものは、球形度や円形度が比較的高いので、高画質を得ることが可能である。
イエロートナーとしては、形状係数が90%以上であるものを用いている。形状係数とは、本来ならば球形度となって、「粒子と同体積の球の表面積/実粒子の表面積×100%」で定義されるが、測定がかなり困難になるので、円形度で算出する。円形度は、「粒子と同じ投影面積を持つ円の周長/実粒子の投影輪郭長さ×100%」という公式で求められる。かかる円形度の解は、トナー粒子を投影した円像が真円に近づくほど、100%に近づくことになる。トナーの体積平均粒径は、3〜12μmの範囲が好適であって、本形態では6μmとされている。
イエロートナーは体積平均粒径が6μmであり、また形状係数が90%以上であること等から、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能であって、画像形成装置100では高精細なカラー画像形成が可能となっている。
磁性体であるキャリアとしては、金属または樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層がシリコン樹脂等で被覆された磁性粒子を用いている。粒径は、20〜50μmの範囲が良好である。また、磁性粒子の抵抗は、ダイナミック抵抗で10〜10[Ω]の範囲が最適である。ダイナミック抵抗については、次のようにして測定することが可能である。即ち、磁石を内包したローラ(φ20;600RPM)に磁性粒子を担持させる。そして、幅65mm、長さ1mmの面積の電極を、0.9mmのギャップを介して磁性粒子に対向せしめ、耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400Vから鉄粉キャリアでは数V)の印加電圧を印加した際に流れる電流値に基づいてダイナミック抵抗を測定する。
現像ローラ51Yは、現像ケース55Yの開口部から感光体ドラム20Yに臨むよう感光体ドラム20Yに近接対向して配設されている。
現像ケース55Yは、第1搬送スクリュ53Yを収容した現像室58Yと、第2搬送スクリュ54Yを収容した攪拌室59Yと、現像室58Yと攪拌室59Yとを仕切り、区画する隔壁81Yと、トナー供給機構を介して図1に示したトナーボトル9Yからイエロー色のトナーを受け入れる供給口91Yとを有している。
第1搬送スクリュ53Yが現像ローラ51Yに現像剤を供給するよう、現像ローラ51Yに対向しているため、現像室58Yと攪拌室59Yとでは、現像室58Yのほうが現像ローラ51Yに近い方に位置している。
第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yはそれぞれ、駆動手段によって回転駆動され、図2における紙面と垂直な方向であって、互いに逆向きの方向に、現像剤を搬送するようになっている。したがって、現像剤は、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転により、一定方向に循環するように搬送される。
トナー濃度検知センサ92Yは、現像ケース55Y内の現像剤の透磁率を検知し、検知した値を換算することで、現像剤に含まれるトナー濃度を検知する。トナー濃度センサ92Yは第2搬送スクリュ54Yの下方に配設されているが、第1搬送スクリュ53Yの下方に配設し、後述するように現像剤が現像ローラ51Yから離脱して落下したときに、この落下直後の現像剤のトナー濃度を検知するようにしても良い。
供給口91Yを経て現像装置50Y本体内に供給されたトナーは、攪拌室59Y内において第2搬送スクリュ54Y上に落下するようになっている。すなわち、供給口91Yは、トナーを第2搬送スクリュ54Yに供給する位置に配設されている。
供給口91Yから補給されたイエロートナーは、第2搬送スクリュ54Y及び第1攪拌スクリュ53Yによって現像剤と攪拌混合され、攪拌混合された現像剤が現像ローラ51Yに供給される。
新たに補給されたトナーと現像剤との攪拌混合は、主に攪拌室59Y内で行われるため、攪拌室58Yはトナー濃度調整スペースとして機能する。新たに補給されたトナーは、攪拌混合の際に帯電作用を受け、帯電する。
第1搬送スクリュ53Y及び第2攪拌スクリュ54Yは、現像ケース55Y内の現像剤を攪拌する現像剤攪拌手段として機能する。この攪拌作用は、現像剤がスクリュ部85Y、86Yに沿って移動する際に上下にかき回される動きを生ずること等によって得られるものである。
現像装置50Yにおいては、現像室58Y内の現像剤が、現像ローラ51Y上に、穂状に担持される。現像ローラ51Yは、現像ケース55Y内に収容された現像剤を担持する剤担持体として機能する。現像スリーブ56Yによる現像剤の担持量は、現像ブレード52Yによって規制される。
現像スリーブ56Y上において規制され適量とされた層状の現像剤は、矢印C1方向への回転及びバイアス印加手段による現像バイアスにより、現像ローラ51Yと感光体ドラム20Yとの間の現像領域に運ばれる。
現像領域において、第1搬送スクリュ53Y及び第2攪拌スクリュ54Yの攪拌によって帯電している現像剤中のイエロートナーが、感光体ドラム20Yの表面に形成された静電潜像に静電的に移行して、静電潜像をイエロートナー像として可視像化する。
このようにして感光体ドラム20Y表面上の静電潜像を現像することでイエロートナーを消費しイエロートナーの濃度が低下した現像剤は、現像ローラ51Yの回転によってさらに搬送されてから離脱して落下し、他の現像剤と攪拌混合される。
なお、本形態では、バイアス印加手段により直流成分の現像バイアスを印加しているが、現像バイアスは、交流成分であっても良いし、直流成分に交流成分を重畳したものであっても良い。また現像剤は1成分現像剤であっても良い。
図1に示した光走査装置8は、図2に示すように、感光体ドラム20Yにおける帯電領域と現像領域との間の領域に、光変調された書き込み光であるレーザー光Lを照射して帯電ローラ31Yにより帯電された後の感光体ドラム20Yの表面を露光し、露光部分の電位を低下させて感光体ドラム20Yの表面上に静電的な電位差を設け、静電潜像を形成する。電位が低下した部分に現像装置50Yによってイエロートナーが供給されて付着し、イエロートナー像として可視像化される。
クリーニング装置40Yは、感光体ドラム20Yに対向する部分に開口部を有するクリーニングケース43Yと、感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の転写残トナー等の不要物を掻き取ってクリーニングするためのブレードとしてのクリーニング部材であるクリーニングブレード41Yと、クリーニングブレード41Yをクリーニングケース43Yに対して回転可能に支持して感光体ドラム20Yに接離可能に支持した軸44Yと、クリーニングブレード41Yを支持したクリーニングブレード支持部材46Yと、クリーニングブレード支持部材46Yを介してクリーニングブレード41Yを保持したクリーニングブレード保持部材47Yと、クリーニングブレード支持部材46Y及びクリーニングブレード保持部材47Yを介してクリーニングブレード41Yを感光体ドラム20Yに後述する所定の圧力で加圧するように付勢した加圧部材としての付勢部材である押圧バネ48Yとを有している。
クリーニング装置40Yはまた、クリーニングケース43Yに回転自在に支持され、クリーニングブレード41Yによって、感光体ドラム20Y上から転写残トナー等が掻き取られ、また除去されることによって生じた廃トナー等の不要物を廃トナータンク83に向けて搬送するための図示しない廃トナー経路の一部を構成する廃トナー搬送スクリュとしての排出スクリュ42Y等を有している。
潤滑剤塗布装置70Yは、バー状に成形された固形の成形体である潤滑剤71Yと、感光体ドラム20Yとの対向位置で感光体ドラム20Yの回転方向B1に沿う方向である順方向となるD1方向に回転し、潤滑剤71Yを掻き取り、担持して、担持した潤滑剤を感光体ドラム20Yに塗布し供給するブラシローラ状の潤滑剤塗布部材であるブラシローラ76Yと、潤滑剤71Yを保持してクリーニングケース43Yに対して支持し、潤滑剤71Yをブラシローラ76Yに接離する方向に支持した潤滑剤保持部材としての支持体77Yと、支持体77Yを介して潤滑剤71Yをブラシローラ47Yに付勢し押圧する加圧部材である付勢部材としての弾性部材たる加圧バネであるバネ78Yと、ブラシローラ76Yを回転駆動する図示しない駆動源としてのモータとを有している。
ブラシローラ76Yは、感光体ドラム20Yの回転方向であるB1方向において、1次転写ローラ12Yが感光体ドラム20Y上のトナー像を転写ベルト11上に転写する位置の下流側で、かつ、クリーニングブレード41Yが感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の転写残トナーを除去してクリーニングする位置の上流側の位置において感光体ドラム20Yに対向し、この位置で感光体ドラム20Yに潤滑剤71Yを塗布する。
ブラシローラ76Yは、感光体ドラム20Yの幅方向(図中奥行き方向)に延在する金属性の軸部材と、この軸部材の外周面に立設せしめられた複数の起毛とを有しており、例えば、複数の起毛が植設された図示しない基布が軸部材に巻き付け固定されることによって形成される。ブラシローラ76Yの、幅方向における長さは、少なくとも感光体ドラム20Yの幅方向全域に起毛を接触させ得るように調整されている。軸部材は、クリーニングケース43Yの両側壁に設けられた図示しない2つの軸受けによって回動自在に支持されており、モータによって回転駆動されるようになっている。
ブラシローラ76Yによって感光体ドラム20Yに塗布された潤滑剤71Yは、クリーニングブレード41Yによって感光体ドラム20Y表面上で均され、一様に引き延ばされて、感光体ドラム20Y表面に皮膜状の薄膜による保護層である保護膜が形成される。この点、クリーニングブレード41Yは、潤滑剤塗布装置70Yの一部をなす構成として備えられているともいえる。
また、ブラシローラ76Yは、積極的な機能ではないが、感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の転写残トナー、キャリア、紙粉等の不要物に当接し、かかる不要物が付着するため、かかる不要物を掻き取ってクリーニングするクリーニングローラとしての機能を有する。この点、ブラシローラ76Yあるいはこれを含む潤滑剤塗布装置70Yは、クリーニング装置40Yの一部をなす構成として備えられているともいえる。
潤滑剤71Yによって感光体ドラム20Y表面に形成される皮膜は、感光体ドラム20Yとクリーニングブレード41Yとが互いに摩擦しあうことによって生じる磨耗等の劣化を防止し、潤滑剤塗布装置70Yは摩擦劣化防止手段として機能するものである。感光体ドラム20Yとクリーニングブレード41Yとの間の摩擦が低いことで、クリーニングブレード41Yのクリーニング性能が向上しており、上述のように円形度の高いトナーを用いても良好にクリーニングが行われる。また皮膜が形成されていること及び良好にクリーニングが行われることにより、感光体ドラム20Yは保護されフィルミングが防止ないし抑制されている。
また、かかる皮膜は、近接放電による感光体ドラム20Y表面の劣化を防止する機能を有しており、潤滑剤塗布装置70Yは放電劣化防止手段として機能するものである。ここでいう劣化とは、放電による感光体ドラム20Yの磨耗及びこの磨耗の加速、ならびに感光体ドラム20Y表面の活性化の両方を指している。
このように、潤滑剤塗布装置70Yは、潤滑剤71Yを感光体ドラム20Y表面に塗布することにより、これら劣化を抑制している。
これらの所期の機能のために、潤滑剤71Yは、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロポロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられる。すなわち、潤滑剤71Yは、脂肪酸金属塩及びフッ素樹脂からなる群から選ばれた材質であることが好ましい。特に、感光体ドラム20Yの摩擦を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛が一層好ましい。なお、上述の材質の2種以上を含んでいても良い。
除電装置80Yは、クリーニング前除電ランプとしてのPCLであるが、クリーニング前除電チャージャとしてのPCC等であっても良い。
図3に示すように、巻き付けローラ16Yは、A1方向において転写ベルト11が感光体ドラム20Yに接触した最上流側位置NYaと最下流側位置NYbとの範囲によって形成される転写ニップである1次転写ニップNYを広げるように、転写ベルト11にその裏面側から当接し、ニップ拡張部材として機能している。転写ベルト11は1次転写ニップNYにおいて感光体ドラム20Yに巻き付いている。なお、巻き付けローラ16Yは、最上流側位置NYaをA1方向上流側に変位させるように機能しているため、最下流側位置NYbをA1方向下流側に変位させ1次転写ニップNYをA1方向下流側に向けて広げるために他のニップ拡張部材を設けても良いが、その役割は画像形成ユニット60Cに備えられた巻き付けローラ16Cによって果たされているため、画像形成ユニット60Yではかかる他のニップ拡張部材は省略している。
巻き付けローラ16Yは、これが転写ベルト11に接触していることによる転写ベルト11の走行速度の変動を抑制するため、専用の駆動手段を持たず、その図示しない軸受部に玉軸受が採用され、この玉軸受によって回転自在に支持されている。よって巻き付けローラ16Yは、転写ベルト11に連れ回り、これによって転写ベルト11の走行安定性を向上して速度ずれを抑制し、色ずれやバンディング等の異常画像の抑制ないし防止による転写性の向上がなされている。なお、巻き付けローラ16Yは、転写ベルト11と1次転写ローラ12Yとの対向位置のうちA1方向の上流側、下流側の何れかにおいて転写ベルト11に当接し1次転写ニップNYをA1方向において広げるものであれば良い。
1次転写ローラ12Yは、1次転写ニップNYの範囲内において転写ベルト11に当接しており、支持導体としての径約8mmの芯金12Yaと、これを囲んだ厚さ約4mmの弾性体層12Ybとを有している。
弾性体層12Ybの厚さは、1〜5mmが好適である。これは、数百μm程度の厚手の転写紙Sが1次転写ニップNYに入り込んだ場合に転写紙Sの有無に起因する段差によって生じるニップ圧変動による駆動ショックを弾性体層12Ybの変形で緩和するためには、弾性体層12Yb厚さが1mm以上であることが好適であるが、その一方で、弾性体層12Yb厚さが余り厚いと、1次転写ローラ12Yの外径がスペース等の制約から規制される場合は、芯金12Yaの径を細くせざるを得なくなり、撓み変形によるニップ圧の不均一化という問題や、弾性体層12Ybの後述する電気抵抗値Rp、R0を適正範囲に安定して保つことが困難になるという問題が生じること等から、弾性体層12Yb厚さは5mm以下が好ましいためである。
弾性体層12Ybは、発泡体としての発泡ゴムである発泡PURによって構成され、これにより実効的な硬度が容易に50度(AskerC)以下となり、感光体ドラム20Yや転写ベルト11への負荷が低減され、摩耗や傷、トナー成分固着が抑制され、感光体ドラム20Yや転写ベルト11の寿命が伸び、トナーに与える圧力を抑えて良好な転写画像が得られるという利点や、後述する抵抗変化に関しても弱い加圧で大きな抵抗変化がもたらされるという利点がある。この利点を得るためには、かかる硬度は60度以下であることが望ましく、特に40度以下が好適である。
弾性体層12Ybに使用する弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することが可能であるが、これら材料に限定されるものではない。
弾性体層12Ybの発泡ゴムの発泡剤としては、有機発泡剤ではADCA(アゾジカルボンアミド)系、DPT(ジニトロソペンタメチレンテトラアミン)系、TSH(p−トルエンスルホニルヒドラジド)系、OBSH(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)系等のいずれを用いることが可能であり、その添加量は上述のポリマー原料100質量部に対して2〜30質量部が適当である。無機発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。また、発泡助剤等を適宜添加することが可能である。加硫剤としては硫黄、金属酸化物、有機酸化物等、無機充填剤としてカーボンブラック、タルク、クレー等が挙げられ、その他公知の加硫促進剤、プロセスオイル等を適宜添加しても良い。
弾性体層12Ybは、抵抗値調節用導電剤で抵抗が調整されている。抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン,酸化アンチモン,酸化インジウム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物が使用可能である。導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものであってもよいが、これら導電剤に限定されるものではない。抵抗値調節用導電剤の配合比率としては、上述のポリマー原料100質量部に対して5〜200質量部添加が好適である。これにより、1次転写ローラ12Yは、芯金12Yaから弾性体層12Yb表面までの体積抵抗率が10〜10[Ω・cm]に調整されている。
本形態において1次転写ローラ12Yは弾性体層として弾性体層12Ybの1層のみを有しているが、弾性体層12Ybを含む複数の弾性体層を有していても良く、そのうちの少なくとも一部が発泡体を含んでいれば良い。発泡体は、発泡PURに限らず、他の素材であっても良い。本形態において弾性体層12Ybは芯金12Ya表面に直接形成されているが、芯金12Yaと弾性体層12Ybとの間には他の層を形成しても良い。
1次転写ローラ12Yは、これが転写ベルト11に接触していること、特に押圧手段19Yによって押圧されていることに起因した圧縮変形によって実効ローラ半径が変化することによる転写ベルト11の走行速度の変動を抑制するため、巻き付けローラ16Yと同様に、専用の駆動手段を持たず、その図示しない軸受部に玉軸受が採用され、この玉軸受によって回転自在に支持されている。よって1次転写ローラ12Yは、転写ベルト11に連れ回り、これによって転写ベルト11の走行安定性を向上して速度ずれを抑制し、色ずれやバンディング等の異常画像の抑制ないし防止による転写性の向上がなされている。なお2次転写ローラ72についても、その構成、支持方法を含め、1次転写ローラ12Yと同様の構成となっている。
1次転写ローラ12Yには、1次転写バイアス印加手段によって、バイアス制御手段による定電流制御に基づき、電源から、1次転写に適した、トナーの帯電極性と逆極性のプラス極性の0.5〜1.5KV程度の転写電圧が芯金12Yaと感光体ドラム20Yとの間にバイアスとして印加され、転写ベルト11から感光体ドラム20Yに流れる転写電流の量が一定に保たれるようになっている。これにより、1次転写ローラ12Yは、感光体ドラム20Y上に担持されたトナー像を転写ベルト11上に転写する。なお、1次転写ローラ12Yは、感光体ドラム20Y上に担持されたトナー像を構成するトナーをすべて転写ベルト11上に転写するのが理想であるが、かかるトナーの一部は感光体ドラム20Y上に残留し、転写残トナーとなる。
なお、2次転写ローラ72には、2次転写バイアス印加手段によって、バイアス制御手段による定電流制御に基づき、電源から、2次転写に適した、トナーの帯電極性と同極性のマイナス極性の最大3KV程度の転写電圧が印加され、転写ベルト11から従動ローラ5に流れる転写電流の量が一定に保たれるようになっている。これにより、2次転写ローラ72は、転写ベルト11上に担持されたトナー像を転写紙S上に転写する。なお、2次転写ローラ72は、転写ベルト11上に担持されたトナー像を構成するトナーをすべて転写紙S上に転写するのが理想であるが、かかるトナーの一部は転写紙S上に残留し、転写残トナーとなる。
また2次転写ローラ72に対しては、押圧手段19Yと同様の図示しない押圧手段が配設されている。
転写ベルト11は、1次転写ニップNYにおいて、感光体ドラム20Yがトナーを担持している領域では感光体ドラム20Y表面にトナーを介して接触し、感光体ドラム20Yがトナーを担持していない領域では感光体ドラム20Y表面に直接接触する。
押圧手段19Yは、1次転写ローラ12Yと感光体ドラム20Yとを互いに圧接させるための圧接手段として機能する。押圧手段19Yは、1次転写ローラ12Yに当接した押圧ローラ19Yaと、押圧ローラ19Yaを1次転写ローラ12Yに圧接させるための図示しない付勢手段とを有している。付勢手段は、押圧ローラ19Yaを1次転写ローラ12Yに向けて付勢するバネ等によって構成される。バネによる押圧ローラ19Yaの付勢態様は、押圧ローラ19Yaの両端部を付勢するものであっても良いし、押圧ローラ19Yaの背面を全面的に付勢するものであっても良い。
押圧ローラ19Yaは、これが1次転写ローラ12Yに接触していること、特に付勢手段によって付勢されていることによる1次転写ローラ12Yの回転速度の変動を抑制するため、巻き付けローラ16Y等と同様に、専用の駆動手段を持たず、その図示しない軸受部に玉軸受が採用され、この玉軸受によって回転自在に支持されている。よって押圧ローラ19Yaは、1次転写ローラ12Yに連れ回り、これによって1次転写ローラ12Yの回転定性を向上して速度ずれを抑制し、色ずれやバンディング等の異常画像の抑制ないし防止による転写性の向上がなされている。
付勢手段は、非転写時における1次転写ローラ12Yと感光体ドラム20Yとの間の圧接力を、転写時における1次転写ローラ12Yと感光体ドラム20Yとの間の圧接力よりも低減するように構成されており、これにより、加圧による1次転写ローラ12Y、転写ベルト11、感光体ドラム20Yのスティックスリップ等によるダメージを低減するようになっている。
図4(a)は非転写時における1次転写ローラ12Yの状態を示しており、同図(b)は転写時における1次転写ローラ12Yの状態を示している。なお同図において転写制御部材15Yの図示は省略している。同図(a)、(b)の比較から分かるように、転写時における1次転写ローラ12Yは、非転写時における1次転写ローラ12Yよりも、圧縮変形によりつぶれた状態となっている。そして、同図(a)に示した場合における、1次転写ローラ12Yが転写ベルト11あるいは転写ベルト11を介して感光体ドラム20Yに当接している領域x1と、同図(b)に示した場合における、1次転写ローラ12Yが転写ベルト11あるいは転写ベルト11を介して感光体ドラム20Yに当接している領域x2とを比較すると、x1<x2となっている。また、領域x1での弾性体層12Ybの肉厚t1と、領域x2での弾性体層12Ybの肉厚t2とを比較すると、t1>t2となっており、同図(b)に示した場合の方が、同図(a)に示した場合よりも、見かけ上のかかる部分の肉厚が薄くなっている。
かかる圧接力を変化させるための構成としては、付勢手段が押圧ローラ19Yaを1次転写ローラ12Yに向けて付勢するバネに加えて、このバネによる付勢力をキャンセルするように作用する、転写時、非転写時で作動を切り換えられる電磁ソレノイド、カム等の圧解除機構を備える構成が挙げられる。なお、付勢手段がかかる圧接力を低減する態様としては、かかる圧接力をゼロとすることを含めても良い。かかる圧接力をゼロとした場合、1次転写ローラ12Yは、その支持態様によっては自重で転写ベルト11、感光体ドラム20Yに圧接することとなるが、このような支持態様の場合であっても、付勢手段は、かかる圧接力を低減する態様として、かかる圧接力がゼロとなるように構成されていても良い。
転写の安定性のためには、同図(b)に示した状態において、x2、t2を一定に保つことが望ましい。そのため、押圧手段19Yは、押圧ローラ19Yaの両端部の硬度を70度(AskerC)として中央部の硬度より硬くするとともに、押圧ローラ19Yaの両端部の径を中央部の径より0.05〜0.2mm小さくしている。また、押圧手段19Yは、付勢手段による付勢力を一定に維持するように構成した一定加圧手段を採用しているとともに、押圧ローラ19Yaの回転中心と1次転写ローラ12Yの回転中心との距離を、同図(b)に示す場合が、同図(a)に示す場合よりも0.02〜0.1mm程度短い一定距離となった状態で保つ構成の食い込み寸法一定化手段を採用している。なお、一定加圧手段と食い込み寸法一定化手段とは何れか一方を採用しても良いし、押圧ローラ19Yaは硬度、径の両方又は一方が軸方向に一定の部材であっても良い。
押圧手段19Yのその余の点、たとえば、押圧手段19Yが1次転写ローラ12Yと感光体ドラム20Yとを互いに圧接させる圧接力の大きさ等の点については後述する。
転写制御部材15Yは、転写ベルト11と1次転写ローラ12Yとの対向位置のうちA1方向上流側の転写上流位置を占めている。具体的に、転写制御部材15Yは、その先端が、かかる転写上流位置のうち、最上流側位置NYaから1次転写ローラ12Y表面に下ろした垂線に交わるように、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11とによって形成される楔状の空間に進入した状態となるように設けられている。
転写制御部材15Yのその余の点、たとえば、転写制御部材15Yの体積抵抗率、構造、材質、より詳細な配設態様等の点については後述する。
なお、転写制御部材15Aも、2次転写ローラ72及び転写ベルト11に対し、転写制御部材15Yが1次転写ローラ12Y及び転写ベルト11に対して上述のように配設されているのと同様に配設されている。また、その他、転写制御部材15Aの体積抵抗率、構造、材質、より詳細な配設態様等の点についても、転写制御部材15Yと同様である。
画像形成ユニット60Yを構成する上記各構成のうち、1次転写ローラ12Yと、転写制御部材15Yと、巻き付けローラ16Yと、押圧手段19Yとを除くものは、ユニットとしてのプロセスユニットであるプロセスカートリッジ95Yを構成しており、プロセスカートリッジ95Yは一体で、画像形成装置100本体に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在である。このように複数の構成をプロセスカートリッジ化することは、交換部品として取り扱うことができるため、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。
かかる構成の画像形成装置100において、カラー画像を形成すべき旨の信号が入力されると、転写入口ローラ73が駆動され、転写ベルト11、2次転写ローラ72、クリーニング対向ローラ74、巻き付けローラ16Y、16C、16M、16BK等が従動回転するとともに、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKがB1方向に回転駆動される。
感光体ドラム20Yは、B1方向への回転に伴い、帯電ローラ31Yにより表面を一様に帯電され、光走査装置8からのレーザー光Lの露光走査によりイエロー色に対応した静電潜像を形成され、この静電潜像を現像装置50Yによりイエロー色のトナーにより現像され、現像により得られたイエロー色の単色画像であるトナー像を1次転写ローラ12YによりA1方向に移動する転写ベルト11に1次転写され、除電装置80Yによる除電を受けた後、潤滑剤71Yの塗布及び転写後に残留した転写残トナーを含む不要物の除去が潤滑剤塗布装置70Y及びクリーニング装置40Yにより良好に行われて帯電ローラ31Yによる次の帯電に供される。
このとき、クリーニング装置40Yは、感光体ドラム20Y上の、帯電等によって部分的あるいは全面的に劣化した潤滑剤も、転写残トナー等の他成分とともに表面残存物として除去する。またクリーニング装置40Yは、回収した不要物を廃トナータンク83に収容する。
他の感光体ドラム20C、20M、20BKにおいても同様に各色のトナー像が形成等され、形成された各色の単色画像であるトナー像は、1次転写ローラ12C、12M、12BKにより、A1方向に移動する転写ベルト11上の同じ位置に順次1次転写される。転写ベルト11上に重ね合わされたトナー像は、転写ベルト11のA1方向の回転に伴い、従動ローラ5との対向位置である2次転写部90まで移動し、2次転写部90において転写紙Sに2次転写される。
転写ベルト11と従動ローラ5との間に搬送されてきた転写紙Sは、シート給送装置61から給送ローラ3によって繰り出されてフィードされ、レジストローラ対4によって、センサによる検出信号に基づいて、転写ベルト11上のトナー像の先端部が従動ローラ5に対向するタイミングで送り出されたものである。
転写紙Sは、すべての色のトナー像を転写され、担持すると、定着装置6に進入し、定着ローラ62と加圧ローラ63との間の定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を定着され、転写紙S上に合成カラー画像であるカラー画像を定着される。定着装置6を通過した定着済みの転写紙Sは、排紙ローラ7を経て、本体99の上部の排紙トレイ17上にスタックされる。一方、2次転写を終えた転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブラシ及びクリーニングブレードによってクリーニングされ、次の帯電工程、現像工程に備える。
このような画像形成工程において、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、現像装置50Y、50C、50M、50BKにおいてそれぞれ消費されるため、消費に応じて、トナー供給機構が、トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを、所定の補給量だけ、それぞれ現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給するようになっている。
ここで、すでに述べたように、転写ベルト11の、1次転写バイアスが印加される裏面の表面抵抗は、転写チリの少ない良好な転写画像を得るために、10[Ω/□]以上の高い抵抗、特に1010〜1011[Ω/□]とされている。転写チリの少ない良好な転写画像が得られるのは、転写ベルト11を高抵抗とすることにより、1次転写バイアスの印加によって生じる電荷が、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと転写ベルト11との接触部分から、A1方向上流側に伝播することが防止ないし抑制され、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKとの間での放電いわゆる空間放電が抑制され、空間放電によって感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKから転写ベルト11へトナー転移が生じることに起因する転写チリ画像が抑制されるためである。
ところが、このように構成しても、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと転写ベルト11とによって形成される楔状の空間のように、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと転写ベルト11との距離が小さい部分では、図5に示すパッシェンの放電則(Ricoh Technical Report No.28(,2002/12)P27〜33「紙搬送姿勢による転写時トナーチリ現象のメカニズム」)に従って、放電が起こりうる。同図において、ギャップとは、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと転写ベルト11との距離に相当する。同図から、たとえばギャップが260μmの場合、放電開始電圧は約2KVであることがわかる。また、すでに述べたように、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKによる印加バイアスの最大値は1500V程度であることから、ギャップが200μm以下程度となると放電が生じることとなる。なお、同図外の領域であるが、2次転写ローラ72による印加バイアスの最大値は3000V程度であることから、ギャップが4350μm以下程度となると放電が生じる。
放電が起こると、転写ベルト11裏面に放電による電荷が付与され、これによって転写ベルト11表面に電荷が誘起され、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKとの間での放電が生じやすくなり、この放電に起因する転写チリ画像が発生し易くなるのである。
そこで、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと転写ベルト11との間の空間放電を防止することで転写ベルト11表面への電荷の誘起を防止し、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKとの間での放電に起因する転写チリ画像を防止するため、転写制御部材15Y、15C、15M、15BKが設けられている。転写制御部材15Y、15C、15M、15BKは互いに同構成であるため、転写制御部材15Yを代表して説明する。
転写制御部材15Yは、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との間の空間放電を防止することで転写ベルト11表面への電荷の誘起を防止し、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Yとの間での放電に起因する転写チリ画像を防止するため、その体積抵抗率が、転写ベルト11の転写制御部材15Yに対向する部分の体積抵抗率10〜1013[Ω・cm]以上であり、且つ、1次転写ローラ12Yの転写制御部材15Yに対向する部分である弾性体層12Ybの体積抵抗率10〜10[Ω・cm]以上の値、具体的には1012〜1014[Ω・cm]とされている。なお、体積抵抗率は、抵抗率、比抵抗、体積固有抵抗、体積固有電気抵抗などと言われることもある。
転写制御部材15Yの体積抵抗率の下限を1012[Ω・cm]としたのは、転写制御部材15Yの先端の波うちや取り付け精度不足により1次転写ローラ12Yや転写ベルト11と非常に接近した個所や接触個所における、放電やリークを、転写に必要な電流の1パーセント以下である0.1μAオーダー以下の許容レベルに抑えるためである。
転写制御部材15Yの体積抵抗率の上限を1014[Ω・cm]としたのは、転写制御部材15Yに印加する電圧を2000ボルトレベルに抑えて転写チリ防止機能を発揮させるためである。
これにより、転写制御部材15Yは、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との間の空間の換気防止による空気電離抑制に基づく放電抑制によってかかる空間における放電を防止し、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Yとの間での放電に起因する転写チリ画像を防止する。なお、転写制御部材15Yは、かかる放電の防止機能のみならず、埃や異物の介在による漏電現象すなわちトラッキング現象の防止機能をも発揮し、転写性能向上に寄与している。
転写制御部材15Yは、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との間の楔状空間のより奥まで進入しているほうが、かかる機能を良好に発揮するため、その先端部が、1次転写ローラ12Y表面に当接した態様で配設されている。転写制御部材15Yの先端部は、厚さが数100μmとされている。転写制御部材15Yの先端部は、転写ベルト11表面に当接していてもよいが、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との両方に接触することは避けた方がよい。1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との両方に接触すると、転写制御部材15Yは1次転写ローラ12Yと転写ベルト11とに挟まれた状態となり、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との回転によって引っ張られて伸び摩擦抵抗負荷が以上に高まったり、磨耗破損し易くなったりするためである。
転写制御部材15Yの構成としては、図6に示すものが挙げられる。同図においては上方が1次転写ローラ12Y、転写ベルト11側の先端部を示しているとともに、右方が1次転写ローラ12Y側、左方が転写ベルト11側を示している。
同図(a)は、転写制御部材15Yを1つの板状の部材で構成した例を示しており、同図(b)は、転写制御部材15Yを、板状の基材15Yaと基材15Yのほぼ全体を被覆した被覆層15Ybとで構成した例を示しており、同図(c)は、被覆層15Ybが板状の基材15Yaの先端部の1次転写ローラ12Y、転写ベルト11に対向する両側に設けられている例を示しており、同図(d)は、被覆層15Ybが板状の基材15Yaの先端部の1次転写ローラ12Yに対向する片側に設けられている例を示している。
同図(a)に示す例では、全体を体積抵抗率1012〜1014[Ω・cm]の素材で構成する。この素材としては、かかる高抵抗で所望の寸法精度の出しやすい樹脂が望ましく、ポリプロピレンPP、フェノール、ナイロン、PBT、ポリアセタールPOM、アクリル、ABS、PPE、PC、シリコンウエハー等の成型用樹脂が好適である。
同図(b)ないし(d)に示す例は、被覆層15Ybを低摩擦抵抗の素材とすることで、転写制御部材15Yの先端部を、1次転写ローラ12Y表面、あるいは転写ベルト11表面に当接させるのに好適な例である。被覆層15Ybの形成態様は同図(b)ないし(d)に示す例から、転写制御部材15Yの先端部が当接する部材の位置等に応じて適宜選択される。被覆層15Ybは厚さが数μm〜数100μm程度の薄い層として形成されている。
被覆層15Ybは、PET、PEN等の高分子樹脂フィルム、NBR、FKM、VMQ、EPDM、CR、U等の各種ゴム板、フッ素系樹脂等をフレキシブルな弾性シート部材として、これを基材15Yaに一体化する。ただし、低摩擦係数という観点からは、フッ素系樹脂、たとえばTHV、PTFE、FEP、PFE、ETFE、PCTFE、PVDFが好適である。
基材15Yaの素材は、同図(a)の例で説明した素材とすることが可能である。ただし、転写制御部材15Yの寸法、形状を高精度に設定し、また保ち、1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との間の楔状空間に精度良く配置して上述の機能をより良好に果たすために、基材15Yaを、金属によって構成しても良い。ただし、この場合には、被覆層15Ybを体積抵抗率1012〜1014[Ω・cm]の、同図(a)の例で説明した素材で構成する。
なお、転写制御部材15Yは、少なくとも転写ベルト11に対向する先端部の体積抵抗率が上述の関係を満たしていればよいため、先端部のみの素材を、かかる体積抵抗率を示すものとしても良い。また、転写制御部材15Yの各部の素材としては、適宜、電気抵抗の高いゴム材、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレンプロピレンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、プロピレンオキシドゴム、エチレンアクリルゴム、ポリノルボルネンゴム、その他のゴムなどを用いても良い。
以上述べた転写制御部材15Yの体積抵抗率、構造、材質、配設態様等は、2次転写ローラ72と転写ベルト11との間の空間放電を防止することで転写ベルト11表面への電荷の誘起を防止し、転写ベルト11表面と転写紙Sとの間での放電に起因する転写チリ画像を防止するため、転写制御部材15Aについても同様となっている。
1次転写ローラ12Yと転写ベルト11との間の空間放電を防止することで転写ベルト11表面への電荷の誘起を防止し、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Yとの間での放電に起因する転写チリ画像を防止するために、押圧手段19Yによる圧接力も調整されている。これは、弾性体層12Ybの実効抵抗がその肉厚に比例すること、たとえば、図4(b)に示した弾性体層12Ybの肉厚t2が半分になれば抵抗も半分になることを利用したものである。具体的には、圧接力が大きくなり、弾性体層12Ybの肉厚t2が小さくなるほど、弾性体層12Ybの実効抵抗は小さくなり、電流が流れ易くなるため、肉厚が変化した領域以外の領域では、帯電トナーを含む電荷の移動が生じることが抑制され、転写ベルト11表面と感光体ドラム20Yとの間での放電に起因する転写チリ画像が防止される。
圧接力と肉厚t2とはほぼ比例するため、図7に示すように、バイアス電圧ごとに、圧接力と弾性体層12Ybとの電気抵抗もほぼ比例関係となる。
また、図4に示した1次転写ニップNYの領域内でも、弾性体層12Ybの肉厚はその中央部において最も薄くなるため、電流は1次転写ニップの中央部で最も良く流れる。
発明者らが実験に基づき鋭意検討したところ、転写チリの防止には、かかる中央部を中心とした1次転写ニップNYの幅の1/3程度の狭い領域に、領域x2で流れる全電流のうちの2/3が流れるようにすると良いこと、またそのためには、芯金12Yaと転写ベルト11との間における弾性体層12Ybの転写時の電気抵抗値Rpを、芯金12Yaと転写ベルト11との間における弾性体層12Ybの自重荷重時の電気抵抗値R0の1/2以下とするという条件と、芯金12Yaと転写ベルト11との間における弾性体層12Ybの20N加圧時の電気抵抗値が、電気抵抗値R0の1/2以下であるという条件との少なくとも一方を満たせばよいことが分かった。
たとえば、バイアス電圧が1000Vであり、1次転写ローラ12Yの自重加重による圧接力が3Nである場合には、図7を参照して、押圧手段19Yによる圧接力を転写時に18Nとすることで、電気抵抗値Rpが電気抵抗値R0の50%以下となり、かかる条件を満たす。本形態の構成においては、押圧手段19Yによる転写時の圧接力を15〜40Nとすることが好ましいことが分かった。
電気抵抗値Rp、R0の測定は、図8に示す装置によって行なった。この装置は、1次転写ローラ12Yに相当する長さ300mm、径30mmの測定ローラ112と、測定ローラ112を鉛直上方から当接された、感光体ドラム20Yに相当する対向電極ローラ120と、電圧可変電源121と、電流計122とを有している。測定ローラ112は、芯金12Ya、弾性体層12Ybにそれぞれ相当する芯金112a、弾性体層112bを有している。対向電極ローラ120は、SUS製であって導電性である。電圧可変電源121、電流計122は、芯金112aと対向電極ローラ120との間に直列に接続されている。この装置を用い、電圧可変電源121の電圧を500Vとしたところ、転写時の圧接力として16Nの圧接力を加えると、電気抵抗値Rp≒1.2E+07Ω、電気抵抗値R0≒2.6E+07Ωとなって上記条件を満たし、また電気抵抗値Rpの適用範囲は1.0E+06〜1.0E+08Ωのレベルが適切であることが分かった。
このように、弾性体層12Ybの弾性変形による実効抵抗の変化を利用する場合には、弾性体層12Ybに感圧導電ゴムを用いると、かかる変化がより顕著となって上述の条件を満たすように調整することが容易となり、好ましい。
弾性体層12Ybの弾性変形による実効抵抗の変化を利用する構成は、2次転写ローラ72においても同様に適用可能である。
なお、本形態では、1次転写ニップNYを巻き付けローラ16Yによって拡張しているため電流が確実に1次転写ニップNYの領域内、特にその中央部で集中的に流れることから、転写チリが良好に防止される。なお、図9に示すように、巻き付けローラ16Yは省略してもよい。
電流を狭い領域で集中的に流し転写チリを良好に防止するため、1次転写ローラ12Yの曲率半径は、その対向電極部材である感光体ドラム20Yの曲率半径よりも小さいことが望ましく、本形態ではこの関係を満たしている。なお、1次転写ローラ12Yは曲率半径すなわち径が小さいと撓み易くなるが、押圧ローラ19Yaが当接していることで1次転写ローラ12Yの撓みは抑制ないし防止されている。
図10(a)に示すように、かかる曲率半径の関係は、2次転写ローラ72と従動ローラ5との間でも満たされている。ただし、2次転写ローラ72と従動ローラ5とは、配置位置が図10(b)に示すように、交換可能である。なおこの場合にはバイアスの極性を逆極性にする。
感光体ドラム20Yのような像担持体や従動ローラ5などの対向電極部材は、無端ベルト状をなしていても良く、この場合にもかかる曲率半径の関係は満たすことが望ましく、たとえばバイアス印加部材である1次転写ローラ12Yや2次転写ローラ72に対向する部分の形状が平面の場合には、その曲率半径は無限大となり、かかる関係は満たされる。なお、バイアス印加部材も、本形態のようなローラ状に限らず無端ベルト状とすることが可能であり、その他ブラシローラ状とすることも可能である。また、バイアス印加部材と対向電極部材は、その少なくとも何れか一方が芯金とこれを囲んだ弾性体層とを有していれば良く、たとえば2次転写ローラ72と従動ローラ5との両方がかかる芯金と弾性体層とを有していても良い。なお、バイアス印加部材、対向電極部材を無端ベルト状にする場合の芯金は、無端ベルト状の部材を巻き掛けた金属製ローラや無端ベルト状の部材に設けた金属層等によって構成する。
同図(b)において、符号16’は、巻き付けローラ16Yに相当するニップ拡張部材としての転写紙プレ密着用ローラを示している。転写紙プレ密着用ローラ16’は、転写バイアスが作用する前に、転写紙Sを転写ベルト11に密着させるために配設されており、転写ベルト11の帯電極性と逆極性のバイアスが印加され、又は接地されている。転写紙プレ密着用ローラ16’は転写ベルト11の帯電電荷を過分に除電しないように、少なくともその表面の体積低効率が10〜10[Ω・cm]とされている。転写紙プレ密着用ローラ16’のように、ニップ拡張部材にはバイアスを印加しても良い。
なお、以上述べた転写ベルト11、転写制御部材15Y、15C、15M、15BK等の電気抵抗値の測定に用いる電極としては、主電極外径Φ5.9mm、ガード電極内径Φ11.0mm、ガード電極外径Φ17.8mm、厚さ50〜200μm程度の薄厚で曲がり易いものを用いることが望ましい。そして、かかる電極にたとえば500V程度の電圧を印加して、両電極間に流れる電流値から電気抵抗値を求める。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、1次転写バイアス印加手段、2次転写バイアス印加手段は、定電流制御を行うのではなく、定電圧制御を行っても良い。回転部材は、無端状であればよく、可能であればたとえばドラム状としても良い。回転部材は、中間転写体でなく、単に転写紙Sを搬送し搬送の過程で転写紙Sに対するトナー像の転写が行われる転写搬送ベルトであってもよい。この点、画像形成装置はいわゆるタンデム方式の画像形成装置でなくともよく、また、カラー画像形成装置でなく、モノクロ画像形成装置であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた転写制御部材、回転部材、バイアス印加部材、対向電極部材、ニップ拡張部材、圧接手段等を示す概略正面図である。 図2に示した転写制御部材の詳細な配設態様を示した概略正面図である。 図2に示した押圧手段によるバイアス印加部材の変形の様子を示した概略正面図である。 パッシェンの放電開始電圧特性曲線図である。 図2に示した転写制御部材の種々の構成例を示す概略正面図である。 図2に示した圧接手段による圧接力によって同図に示したバイアス印加部材に備えられた弾性体層の電気抵抗値が変化することを示した相関図である。 図2に示したバイアス印加部材に備えられた弾性体層の電気抵抗値を測定するための装置の概略図である。 図4に対応した図であって、ニップ拡張部材を備えていない場合における図2に示した押圧手段によるバイアス印加部材の変形の様子を示した概略正面図である。 図2に示した回転部材によって形成される他の転写部周りの構成例を示した概略正面図である。
符号の説明
5 対向電極部材
11 回転部材
12Y、12M、12C、12BK バイアス印加部材
12Ya 芯金
12Yb 弾性体層、発泡体を含む弾性体層
15A、15Y、15M、15C、15BK 転写制御部材
15Ya 基材
15Yb 被覆層
16Y、16M、16C、16BK、16’ ニップ拡張部材
19Y 圧接手段、一定圧加圧手段、食い込み寸法一定化手段
20Y、20M、20C、20BK 像担持体、対向電極部材
72 バイアス印加部材
90 転写部
98 転写部
100 画像形成装置

Claims (15)

  1. 像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、
    この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、
    前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、
    前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを有し、
    前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との少なくとも一方は、芯金とこれを囲んだ弾性体層とを有し、
    前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の転写時の電気抵抗値を、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下とし、及び/又は、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の20N加圧時の電気抵抗値が、前記芯金と前記回転部材との間における前記弾性体層の自重加圧時の電気抵抗値の1/2以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記弾性体層の少なくとも一部が発泡体を含むことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3記載の画像形成装置において、
    前記芯金と前記弾性体層とを有する部材は、前記回転部材に従動回転することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記回転部材によって形成される転写ニップを広げるように同回転部材に係合したニップ拡張部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記ニップ拡張部材は、前記回転部材に従動回転することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4又は6記載の画像形成装置において、
    前記回転部材に従動回転する部材は、玉軸受によって回転自在に支持されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記バイアス印加部材と前記対向電極部材とを互いに圧接させるための圧接手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8記載の画像形成装置において、
    前記圧接手段は、非転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を、転写時における前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力よりも低減することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8又は9記載の画像形成装置において、
    前記圧接手段は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力を一定に維持することが可能な一定圧加圧手段、及び/又は、前記バイアス印加部材と前記対向電極部材との圧接力が一定に生じるようにこれら部材間の距離を一定に維持することが可能な食い込み寸法一定化手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記バイアス印加部材の曲率半径を前記対向電極部材の曲率半径より小さくしたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記転写制御部材の、前記転写上流位置側の先端部を前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合させたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12記載の画像形成装置において、
    前記転写制御部材の、前記回転部材と前記バイアス印加部材との何れか一方に係合する前記転写上流位置側の先端部を、フッ素系樹脂によって形成したことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1ないし13の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記転写制御部材は、金属製の基材と、前記転写上流位置側の先端部において前記基材を覆った、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上で、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上の体積抵抗率の被覆層を有することを特徴とする画像形成装置。
  15. 像担持体に対向配置され像担持体上のトナー像を転写する転写部を形成する無端状の回転部材と、
    この回転部材に当接配置されトナー像を転写するための転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材と、
    前記回転部材を挟んで前記バイアス印加部材に対向配置された対向電極部材と、
    前記回転部材と前記バイアス印加部材との対向位置のうち前記回転部材の回転方向上流側の転写上流位置を占める転写制御部材とを用いる画像形成方法であって、
    前記転写制御部材は、前記転写上流位置を占める部分であって前記回転部材に対向する部分の体積抵抗率が、前記回転部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上であり、前記バイアス印加部材の少なくとも同転写制御部材に対向する部分の体積抵抗率以上である画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015072347A (ja) * 2013-10-02 2015-04-16 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2018205670A (ja) * 2017-06-09 2018-12-27 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

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