JP2010048927A - 赤色着色硬化性組成物、赤色着色硬化性組成物の製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 - Google Patents

赤色着色硬化性組成物、赤色着色硬化性組成物の製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうるカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】(A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料、(A−3)アゾ系黄色顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、(E)溶剤を含有するカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーレジスト用赤色着色硬化性組成物、その製造方法、該赤色着色硬化性組成物を用いて形成された着色パターンを有するカラーフィルタおよび液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、近年、その薄型であることゆえの省スペース性や軽量性、また省電力性などが評価され、最近ではテレビ用途への普及が急速に進んでいる。テレビ用途向けでは、輝度やコントラストなどの性能をより高めることが要求されており、液晶表示装置を構成する部材であるカラーフィルタにおいても、さらなる高明度化、高コントラスト化などが望まれている。
従来、カラーフィルタを構成する赤色フィルタセグメントには、アントラキノン系赤色顔料であるC.I.Pigment Red 177が用いられてきた。この顔料は、機械的な処理によって容易に微細化することができ、さらに微細化された顔料は比較的容易に分散することができるため、コントラストを高めるためには有用である(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、分光特性上、明度向上には限界がある。
最近では、アントラキノン系赤色顔料に代わって、ジケトピロロピロール系赤色顔料であるC.I.Pigment Red 254が多く用いられている。この顔料は、C.I.Pigment Red 177よりも600nm付近の透過スペクトルが短波長側に寄っているため、バックライトの赤色輝線の吸収がより少なくなるため、明度向上が可能となる(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、機械的な処理による微細化は容易であるが、凝集力が強いため、微細化度合いが進むとともに難分散となり、コントラストを向上させるのは容易ではない。
なお、凝集力の強い顔料を微細化し、且つ安定分散させる手法として、2種以上の顔料を共分散させる手法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
一方、2種の赤色顔料と黄色顔料を配合することでコントラストを改善することが提案されている(特許文献参照)。これはC.I.Pigment Red 254にコントラストを高めるのに有用なC.I.Pigment Red 177を組合せ、調色用に黄色顔料を配合することで、コントラスト向上を狙ったものであるが、C.I.Pigment Red 177の添加量に従い明度は低下し、TV用途として望まれる明度を出すことが出来ないという問題があった。
したがって、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうる赤色着色硬化性組成物が望まれている。
特開平10−148712号公報 特開平11−231516号公報 特開2002−328217号公報 特開2007−139959号公報 特開2007−133131号公報
本発明は、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうるカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明は、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうるカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物の製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを提供することを目的とする。
更に本発明は、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者は精意研究の結果、明度およびコントラストの両立を達成する手段として、2種の赤色顔料と、黄色顔料と、を配合する組合せにおいて、アントラキノン系赤色顔料、アゾ系赤色顔料及びアゾ系黄色顔料の3種の組合せが有効であることを見出し、本発明を完成するにいたった。
その中でも特に、アントラキノン系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド177であり、アゾ系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド242であり、アゾ系黄色顔料がC.I.ピグメントエロー150であるときに特に優れた効果を奏することを見出したものである。
C.I.ピグメントレッド242は、バックライトの輝線において黄色の色調である545nmは透過させないが、赤色の色調である610nmのみならず585nmよりも長波長側の輝線も透過させることができるため、赤色として色特性に優れ、且つC.I.Pigment Red 254に比べ明度向上に有利である。
しかし、C.I.ピグメントレッド242は、C.I.Pigment Red 254同様、機械的な処理による微細化は容易であるが、凝集力が強いため、微細化度合いが進むとともに難分散となり、コントラストを向上させるのは容易ではなかった。
そこで本発明者はアントラキノン系赤色顔料とアゾ系赤色顔料の共分散を試みたところ、微細化され、且つ安定した分散物が得られることを見出し、これにアゾ系黄色顔料を組み合わせることで、コントラスト向上と明度向上の両立を達成できることを見出した。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1>(A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料、(A−3)アゾ系黄色顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、(E)溶剤を含有するカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
<2>前記アントラキノン系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド177であり、前記アゾ系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド242であり、前記アゾ系黄色顔料がC.I.ピグメントエロー150である前記<1>に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
<3>前記アントラキノン系赤色顔料、および、前記アゾ系赤色顔料を共分散して得られる分散物を含有する前記<1>または<2>に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
<4>少なくとも(A−1)アントラキノン系赤色顔料、および、(A−2)アゾ系赤色顔料を共分散して複数種の顔料を含む顔料分散物を調製する工程と、(A−3)アゾ系黄色顔料の顔料分散物を調製する工程と、該顔料分散物、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、及び、(E)溶剤を配合する工程と、を少なくとも含むカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物の製造方法。
<5>基板上に、前記<1>〜<3>のいずれかに記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を塗布、乾燥、露光、現像、およびポストベークすることにより得られた赤色被膜を有するカラーフィルタ。
<6>前記<1>〜<3>のいずれかに記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を用いて形成された赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
<7>前記<5>または<6>に記載のカラーフィルタを備える液晶表示装置。
本発明によれば、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうるカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を提供することができる。
本発明によれば、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうるカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物の製造方法を提供することができる。
また本発明によれば、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを提供することができる。
更に本発明によれば、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを備えた液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明の赤色着色硬化性組成物並びにその製造方法、該赤色着色硬化性組成物を用いて形成された着色パターンを有するカラーフィルタ、および液晶表示装置について説明する。
《赤色着色硬化性組成物》
本発明の赤色着色硬化性組成物は、(A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料、(A−3)アゾ系黄色顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、(E)溶剤を含有することを特徴とする。
以下、本発明の赤色着色硬化性組成物に含有される各成分について順次説明する。
本発明の赤色着色硬化性組成物は、(A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料及び(A−3)アゾ系黄色顔料の少なくとも3種の顔料を含有する。
ここで、(A−1)アントラキノン系赤色顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 83、C.I.Pigment Red 177、C.I.Pigment Red 89が挙げられ、C.I.Pigment Red 177が好ましい。
(A−2)アゾ系赤色顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 221、C.I.Pigment Red 242、C.I.Pigment Red 166、C.I.Pigment Red 144、C.I.Pigment Red 214、C.I.Pigment Red 220、C.I.Pigment Red 248、C.I.Pigment Red 262等が挙げられ、C.I.Pigment Red 220、C.I.Pigment Red 221、C.I.Pigment Red 242が好ましい。
(A−3)アゾ系黄色顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、3、10、12、13、14、17、55、81、83、93、94、95、97、150、154、166、167、180、が挙げられ、C.I.Pigment Yellow 150が好ましい。
本発明の赤色着色硬化性組成物は、着色顔料として、上記(A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料及び(A−3)アゾ系黄色顔料の少なくとも3種を含有することで、明度とコントラストに優れた着色硬化性組成物となる。特に、アントラキノン系赤色顔料であるC.I.Pigment Red177は、コントラストを向上させ、アゾ系赤色顔料であるC.I.Pigment Red242は、明度を向上させることができる。
本発明の赤色着色硬化性組成物における顔料としては、上記2種の赤色顔料に加え、アゾ系黄色顔料であるC.I.Pigment Yellow 150を用い、3種混合系とすることで、より一層明度とコントラストに優れた赤色着色硬化性組成物を提供することができる。
本発明において、上記顔料の微細化とは、顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物として、摩砕する工程である。
水溶性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソブタノール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテール、ジエチレングリコールモノエチルエーテール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレンゴリコールモノメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。しかし少量用いることで顔料に吸着して、廃水中に流失しないならばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、ピリジン、キノリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘササン、ハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を用いても良く、また必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して使用してもよい。
本発明において水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
水溶性無機塩の使用量は顔料の1〜50倍重量であり、多い方が摩砕効果はあるが、より好ましい量は生産性の点で1〜10倍重量で、さらに水分が1%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤の使用量は、顔料に対して50重量%から300重量%の範囲であり、好ましくは100重量%から200重量%の範囲である。 本発明における湿式粉砕装置の運転条件については特に制限はないが粉砕メディアによる磨砕を効果的に進行させるため、装置がニーダーの場合の運転条件は、装置内のブレードの回転数は、10〜200rpmが好ましく、また2軸の回転比が相対的に大きい方が摩砕効果が大きく好ましい。運転時間は乾式粉砕時間と併せて1時間〜8時間が好ましく、装置の内温は50〜150℃が好ましい。また粉砕メディアである水溶性無機塩は粉砕粒度が5〜50μmで粒子径の分布がシャープで、且つ球形が好ましい。
赤色着色硬化性組成物中における着色顔料の含有量〔(A−1)アントラキノン系赤色顔料+(A−2)アゾ系赤色顔料+(A−3)アゾ系黄色顔料の総含有量〕としては、該組成物の全固形分(質量)に対して、15〜60質量%が好ましく、25〜50質量%がより好ましく、30〜45質量%が更に好ましい。顔料の含有量が前記範囲内であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効である。なお、後述するように、顔料は予め顔料分散物を調整し、これを配合して硬化性組成物を作製するが、その場合も、顔料分散物中に含まれる顔料の量が上記範囲となるように適宜配合すればよい。
(A)着色顔料のうち、アントラキノン系赤色顔料:アゾ系赤色顔料:アゾ系黄色顔料
の含有比率は、20:40:2〜60:80:30であることが好ましく、30:50:5〜50:70:20であることが好ましい。
また本発明において、(A)着色顔料として特に好適に用いることができる、C.I.Pigment Red 242とC.I.Pigment Red 177の質量比は、80:20〜10:90が好ましく、より好ましくは70:30〜20:80が好ましく、更に好ましくは60:40〜30:70である。
またC.I.Pigment Red 224およびC.I.Pigment Red 177の混合液100質量部に対して、C.I.Pigment Yellow 150は5〜150質量部混合されるのが好ましく、より好ましくは10〜100質量部であり、更に好ましくは15〜80質量部である。
本発明において、上記した3種の顔料(アントラキノン系赤色顔料、アゾ系赤色顔料およびアゾ系黄色顔料)以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、キナクリドン系赤色顔料、ベリレン系赤色顔料、ジケトピロロピロール系赤色顔料や、調色顔料としてキノフタロン系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、ナフトール系橙色顔料などを適宜、使用することができる。
上記した3種の顔料以外の他の顔料を併用する場合、他の顔料の添加量としては、上記した3種の顔料の総含有量100質量部に対して、5〜30質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
また、各顔料は、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、できるだけ粒子径が小さく微少な粒子サイズの顔料を使用することが好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、好ましくは平均一次粒子径10nm〜300nm、より好ましくは10nm〜150nm、更に好ましくは10nm〜50nmの顔料である。該粒径が前記範囲内であると、透過率が高く、色特性が良好であると共に、高いコントラストのカラーフィルタを形成するのに有効である。
平均一次粒子径は、SEMあるいはTEMで観察し、粒子が凝集していない部分で粒子サイズを100個計測し、平均値を算出することによって求める。
また本発明で用いられる上記3種の顔料の混合顔料としての平均一次粒子径は10nm〜300nmが好ましく、10nm〜150nmがより好ましく、10nm〜50nmが更に好ましい。
本発明では、前記したアントラキノン系赤色顔料およびアゾ系赤色顔料の少なくとも2種の顔料を共分散させることが好ましい態様である。
共分散とは、2種以上の顔料を混合して、ともに同一条件下で分散処理することをいう。共分散により、顔料微粒子の微細化と分散化を良好に行なえると共に分散後の分散安定性に優れており、光透過性が高く色特性に優れ、コントラストの高い色画像(カラーフィルタを含む。)を作製することができる。
共分散の方法は、例えば、少なくとも2種の顔料を予め分散剤と共に混合してホモジナイザー等で予分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機(例えばGETZMANN社製のディスパーマット)等を用いて微分散させることによって行なえる。分散時間としては、3〜6時間程度が好適である。分散剤としては、公知の顔料分散剤または界面活性剤を適宜選択して用いることができる。これらの顔料分散剤および界面活性剤としては、後述する被覆顔料において分散剤および界面活性剤として用いうる化合物と同様のものが挙げられる。
なお本発明において、分散剤の少なくとも1種を使用して顔料を分散し、顔料分散組成物として使用することがさらに好ましい。この分散剤の含有により、顔料の分散性を向上させることができる。
分散剤としては、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
具体的には、多くの種類の化合物を使用可能であり、例えば、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学工業(株)製)、W001(裕商(株)社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(いずれもチバ・スペシャルテイケミカル社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(いずれもサンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール(株)社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77、P84、F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)製)及びイソネットS−20(三洋化成(株)製)、Disperbyk 101,103,106,108,109,111,112,116,130,140,142,162,163,164,166,167,170,171,174,176,180,182,2000,2001,2050,2150(ビックケミー(株)社製)が挙げられる。その他、アクリル系共重合体など、分子末端もしくは側鎖に極性基を有するオリゴマーもしくはポリマーが挙げられる。
分散剤の顔料分散組成物中における含有量としては、既述の顔料の質量に対して、1〜100質量%が好ましく、3〜70質量%がより好ましい。
上記した顔料分散組成物は、必要に応じて、顔料誘導体が添加される。分散剤と親和性のある部分、あるいは極性基を導入した顔料誘導体を顔料表面に吸着させ、これを分散剤の吸着点として用いることで、顔料を微細な粒子として硬化性組成物中に分散させ、その再凝集を防止することができ、コントラストが高く、透明性に優れたカラーフィルタを構成するのに有効である。
顔料誘導体は、具体的には有機顔料を母体骨格とし、側鎖に酸性基や塩基性基、芳香族基を置換基として導入した化合物である。有機顔料は、具体的には、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キノフタロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノリン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ベンゾイミダゾロン顔料等が挙げられる。一般に、色素と呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系、トリアジン系、キノリン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開平11−49974号公報、特開平11−189732号公報、特開平10−245501号公報、特開2006−265528号公報、特開平8−295810号公報、特開平11−199796号公報、特開2005−234478号公報、特開2003−240938号公報、特開2001−356210号公報等に記載されているものを使用できる。
顔料誘導体の顔料分散組成物中における含有量としては、顔料の質量に対して、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。該含有量が前記範囲内であると、粘度を低く抑えながら、分散を良好に行なえると共に分散後の分散安定性を向上させることができ、透過率が高く優れた色特性が得られ、カラーフィルタを作製するときには良好な色特性を有する高コントラストに構成することができる。
分散の方法は、例えば、顔料と分散剤を予め混合してホモジナイザー等で予め分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機等を用いて微分散させることによって行なえる。
このようにして得られた顔料分散物を用いて、前記本発明に係る各顔料及び任意の併用顔料が硬化性組成物に配合される。
<(B)アルカリ可溶性樹脂>
本発明の赤色着色硬化性組成物は、(B)アルカリ可溶性樹脂を含有する。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えばカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
上記の線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましい。例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等であり、さらに側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する高分子重合体も好ましいものとして挙げられる。
これらの中では特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好適である。
このほか、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの等も有用なものとして挙げられる。該ポリマーは任意の量で混合して用いることができる。
上記以外に、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の具体的な構成単位については、特に(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が好適である。ここで(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を合わせた総称であり、以下も同様に(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートの総称である。
前記(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。ここで、アルキル基及びアリール基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
前記アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、前記ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、CH=CR、CH=C(R)(COOR) 〔ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のアラルキル基を表す。〕、等を挙げることができる。
これら共重合可能な他の単量体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましい共重合可能な他の単量体は、CH=CR、CH=C(R)(COOR)、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びスチレンから選択される少なくとも1種であり、特に好ましくは、CH=CR及び/又はCH=C(R)(COOR)である。
アルカリ可溶性樹脂の赤色着色硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜40質量%が好ましく、より好ましくは、5〜30質量%であり、特に好ましくは、5〜25質量%である。
<(C)多官能性単量体>
本発明の赤色着色硬化性組成物は、さらに(C)多官能性単量体を含有する。(C)多官能性単量体により架橋密度が向上し、優れた膜性の硬化膜を形成しうる。
本発明に用いることができる(C)多官能性単量体とは、重合性不飽和二重結合を2以上有する化合物であり、好ましくは2〜8つ、より好ましくは3〜6つ有する化合物である。
本発明における(C)多官能性単量体は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができ、市販品を用いてよいし、適宜合成したものを用いてもよい
本発明に用いうる(C)多官能性単量体としては、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつものが挙げられる。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。これらは、分子内に少なくとも2つの重合性基、架橋性基を有するものである。
また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。
また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。
また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R4)COOCH2CH(R5)OH (A)
(ただし、一般式(A)中、R4及びR5は、H又はCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
これらの付加重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、硬化性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、本発明では2官能以上のものであり、硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、硬化性組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、着色剤(顔料、染料)等、バインダーポリマー等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板等との密着性を向上させる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
本発明において、(C)多官能性単量体の使用量は、(B)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、通常、5〜500質量部、好ましくは20〜300質量部、より好ましくは50〜150質量部である。上記範囲とすることで、画素強度、表面平滑性、現像性が良好となる。
(C)多官能性単量体の含有量は、赤色着色硬化性組成物の全固形分中、5〜40質量%であることが好ましく、15〜40質量%であることがより好ましく、20〜40質量%であることが更に好ましい。
上述した(C)多官能性単量体は、1種単独で用いる以外に、2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述した(C)多官能性単量体総量と、後述する(D)光重合開始剤と、の質量比〔(D)光重合開始剤/(C)多官能性単量体〕は0.1以上2.0以下であり、好ましくは0.1以上1.0以下であり、特に好ましくは0.2以上0.6以下である。上記範囲内とすることで、パターン形成性が良好で、基板との密着性に優れる。また、露光・現像後のマスク太り量が充分であり、パターン剥離が抑制される。
本発明では上述した(C)多官能性単量体以外に重合性化合物として、単官能単量体を併用することができる。単官能単量体の含有量は、多官能性単量体100重量部に対して5〜90重量部が好ましく10〜50重量部がより好ましい。
<(D)光重合開始剤>
(D)光重合開始剤としては、例えば、特開平57−6096号公報に記載のハロメチルオキサジアゾール、特公昭59−1281号公報、特開昭53−133428号公報等に記載のハロメチル−s−トリアジン等活性ハロゲン化合物、米国特許USP−4318791、欧州特許公開EP−88050A等の各明細書に記載のケタール、アセタール、又はベンゾインアルキルエーテル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特許USP−4199420明細書に記載のベンゾフェノン類等の芳香族ケトン化合物、Fr−2456741明細書に記載の(チオ)キサントン系又はアクリジン系化合物、特開平10−62986号公報に記載のクマリン系又はビイミダゾール系の化合物、特開平8−015521号公報等のスルホニウム有機硼素錯体等、等を挙げることができる。
前記光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ケタール系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾイル系、キサントン系、活性ハロゲン化合物(トリアジン系、ハロメチルオキサジアゾール系、クマリン系)、アクリジン類系、ビイミダゾール系、オキシムエステル系、カルバゾール系等が好ましい。
前記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−トリル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1などを好適に挙げることができる。
前記ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどを好適に挙げることができる。
前記ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、を好適に挙げることができる。
前記ベンゾイン系又はベンゾイル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソプロピルエーテル、ゼンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチルo−ベンゾイルベゾエート等を好適に挙げることができる。
前記キサントン系光重合開始剤としては、例えば、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、モノイソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、等を好適に挙げることができる。
前記活性ハロゲン光重合開始剤(トリアジン系,オキサジアゾール系,クマリン系)としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ビフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メチルビフェニル)−s−トリアジン、p−ヒドロキシエトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル−s−トリアジン、3,4−ジメトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−ベンズオキソラン−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン,2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾール,3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を好適に挙げることができる。
前記アクリジン系光重合開始剤としては、例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン等を好適に挙げることができる。
前記ビイミダゾール系光重合開始剤としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等を好適に挙げることができる。
カルバゾール系化合物としては、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ノナン−1,2−ノナン−2−オキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−ペンタン−1,2−ペンタン−2−オキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(1,3,5−トリメチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−n−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート等を挙げることができる。
これらのカルバゾール系化合物のうち、特に1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−アセテートが好ましい。
上記以外に、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、O−ベンゾイル−4’−(ベンズメルカプト)ベンゾイル−ヘキシル−ケトキシム、2,4,6−トリメチルフェニルカルボニル−ジフェニルフォスフォニルオキサイド、ヘキサフルオロフォスフォロ−トリアルキルフェニルホスホニウム塩等が挙げられる。
本発明では、以上の光重合開始剤に限定されるものではなく、他の公知のものも使用することができる。例えば、米国特許第2,367,660号明細書に記載のビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,367,670号明細書に記載のα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に記載のアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に記載のトリアリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物、J.C.S. Perkin II(1979)1653−1660、J.C.S.PerkinII(1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載のオキシムエステル化合物等が挙げられる。
また、これらの光重合開始剤を併用することもできる。
本発明に用いられる(D)光重合開始剤としては、信頼性の観点から、オキシムエステル系化合物、アセトフェノン系化合物、およびトリアジン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含むことがより好ましく、オキシムエステル系化合物、アセトフェノン系化合物が更に好ましく、なかでもオキシム系が特に好ましい。
光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることもできる。
(D)光重合開始剤の赤色着色硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、0.1〜15.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜10.0質量%である。光重合開始剤の含有量が前記範囲内であると、重合反応を良好に進行させて強度の良好な膜形成が可能である。
<(E)溶剤>
本発明の赤色着色硬化性組成物は、一般に上記成分と共に(E)溶剤を用いて好適に調製することができる。
溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好適である。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、赤色着色硬化性組成物中の固形分濃度を低くすることで塗布性が向上する。さらに本発明では、上記構成のように同種の粒子が高密度に存在する中に、異種粒子を混在させることで、パターニング後の加熱による膜の流動性が良好となる。
なおパターニング時の加熱による膜の流動性が向上することにより、アンダーカットやブラックマトリックスのオーバーラップ部の突起(ツノ)を抑制することができる。本発明の着色硬化性組成物を用いてカラーフィルタを作製した場合には、ツノ高さを抑制することができることからカラーフィルタの表面が平坦となり、さらに該カラーフィルタを用いて画像表示をした場合には、透明電極の断線や液晶配向不良を抑制することができる。
本発明の赤色着色硬化性組成物は、上記した(A)〜(E)成分と共に、必要に応じて以下に詳述する任意成分をさらに含有してもよい。以下、本発明の赤色着色硬化性組成物が含有しうる任意成分について説明する。
本発明の赤色着色硬化性組成物には、必要に応じて、連鎖移動剤、フッ素系有機化合物、熱重合開始剤、熱重合成分、熱重合防止剤、着色剤、光重合開始剤、その他充填剤、上記のアルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
本発明の赤色着色硬化性組成物に添加し得る連鎖移動剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどの複素環を有するメルカプト化合物、および脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられる。
連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素系有機化合物を含有することで、塗布液としたときの液特性(特に流動性)を改善でき、塗布厚の均一性や省液性を改善することができる。すなわち、基板と塗布液との界面張力を低下させて基板への濡れ性が改善され、基板への塗布性が向上するので、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成が可能である点で有効である。
フッ素系有機化合物のフッ素含有率は3〜40質量%が好適であり、より好ましくは5〜30質量%であり、特に好ましくは7〜25質量%である。フッ素含有率が前記範囲内であると、塗布厚均一性や省液性の点で効果的であり、組成物中への溶解性も良好である
フッソ系界面活性剤としては、末端、主鎖および側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物を好適に用いることができる。具体的市販品としては、例えばメガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同780、同781、同R30、同R08、同F−472SF、同BL20、同R−61、同R−90(大日本インキ(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、Novec FC−4430(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG7105,7000,950,7600、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭ガラス(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(JEMCO(株)製)などである。
フッ素系有機化合物は特に、塗布膜を薄くしたときの塗布ムラや厚みムラの防止に効果的である。また、更には液切れを起こしやすいスリット塗布においても効果的である。
フッ素系有機化合物の添加量は、光硬化性組成物の全質量に対して、0.001〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜1.0質量%である。
本発明の赤色着色硬化性組成物には、熱重合開始剤を含有させることも有効である。熱重合開始剤としては、例えば、各種のアゾ系化合物、過酸化物系化合物が挙げられ、前記アゾ系化合物としては、アゾビス系化合物を挙げることができ、前記過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートなどを挙げることができる。
本発明の赤色着色硬化性組成物には、熱重合成分を含有させることも有効である。必要によっては、塗膜の強度を上げるために、エポキシ化合物を添加することができる。エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などのエポキシ環を分子中に2個以上有する化合物である。例えばビスフェノールA型としては、エポトートYD−115、YD−118T、YD−127、YD−128、YD−134、YD−8125、YD−7011R、ZX−1059、YDF−8170、YDF−170など(以上東都化成製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上ナガセ化成製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上ダイセル化学製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。またEbecryl 3700、3701、600(以上ダイセルユーシービー製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。クレゾールノボラック型としては、エポトートYDPN−638、YDPN−701、YDPN−702、YDPN−703、YDPN−704など(以上東都化成製)、デナコールEM−125など(以上ナガセ化成製)、ビフェニル型としては3,5,3’,5’−テトラメチル−4,4’ジグリシジルビフェニルなど、脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT−301、GT−302、GT−401、GT−403、EHPE−3150(以上ダイセル化学製)、サントートST−3000、ST−4000、ST−5080、ST−5100など(以上東都化成製)などを挙げることができる。また1,1,2,2−テトラキス(p−グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(p−グリシジルオキシフェニル)メタン、トリグリシジルトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、o−フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH−434、YH−434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
本発明の赤色着色硬化性組成物には、以上のほかに更に、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
本発明の赤色着色硬化性組成物には、塗布性を改良する観点から、各種の界面活性剤を用いて構成することが好ましく、前述のフッソ系界面活性剤の他にノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤を使用できる。中でも、前記のフッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
ノニオン系界面活性剤の例として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤が特に好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリル化エーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン-プロピレンポリスチリルエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、エチレンジアミンポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物などのノニオン系界面活性剤があり、これらは花王(株)、日本油脂(株)、竹本油脂(株)、(株)ADEKA、三洋化成(株)などから市販されているものが適宜使用できる。上記の他に前述の分散剤も使用可能である。
上記以外に、赤色着色硬化性組成物には各種の添加物を添加できる。添加物の具体例としては、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂などがある。
また、未硬化部のアルカリ溶解性を促進し、硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、硬化性組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行なうことができる。具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の赤色着色硬化性組成物は、既述の着色剤にアルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体(重合性化合物)、及び光重合開始剤を(好ましくは溶剤と共に)含有させ、これに必要に応じて界面活性剤等の添加剤を混合し、各種の混合機、分散機を使用して混合分散する混合分散工程を経ることによって調製することができる。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行なう微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
本発明の赤色着色硬化性組成物の製造方法の一例を以下に示す。
顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類との混合物を、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸もしくは2軸の押出機等の混練機を用いて、強い剪断力を与えながら顔料を摩砕した後、この混合物を水中に投入し、攪拌機等でスラリー状とする。次いで、このスラリーをろ過、水洗し、水溶性有機溶剤と水溶性無機塩を除去した後、乾燥し、微細化された顔料が得られる。
顔料と分散剤及び/又は顔料誘導体と溶剤とでビーズ分散を行なう。主として縦型もしくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を使用し、0.01〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで微分散処理し、顔料分散組成物を得る。また、顔料を微細化する処理を省くことも可能である。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C.Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
そして、上記のようにして得られた顔料分散組成物に、重合性化合物、光重合開始剤、アルカリ可溶性樹脂などを添加して、本発明の赤色着色硬化性組成物を得る。
《赤色着色硬化性組成物の製造方法》
本発明の赤色着色硬化性組成物の製造方法とは、少なくとも(A−1)アントラキノン系赤色顔料、および、(A−2)アゾ系赤色顔料を共分散して複数種の顔料を含む顔料分散物を調製する工程と、(A−3)アゾ系黄色顔料の顔料分散物を調製する工程と、該顔料分散物、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、および、(E)溶剤を配合する工程と、を有する。
ここで、各工程で用いる成分は、上記した各成分である。
《カラーフィルタ及びその製造方法》
本発明のカラーフィルタは、基板上に、前述の本発明の赤色着色硬化性組成物により形成された赤色フィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明のカラーフィルタは、通常、公知の着色硬化性組成物を用いて形成される緑色および青色のフィルタセグメントをさらに具備する。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、前述の本発明の赤色着色硬化性組成物を用い、塗布、乾燥、露光、及び現像を繰り返すことによって得られた着色パターンを形成することを特徴とする。
この際、使用する放射線としては、特にg線、h線、i線、j線等の紫外線が好ましい。液晶表示装置用のカラーフィルタは、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機で主としてh線、i線を使用した露光が好ましく、固体撮像素子用のカラーフィルタでは、ステッパー露光機で主としてi線を使用することが好ましい。
以下、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、前述のように、塗布、プリベーク、露光、及び現像の各工程を有する。これらの工程を経ることで、赤色の画素からなる着色パターンが形成され、当該赤色フィルタセグメントを有するカラーフィルタを得ることができる。
このような方法により、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタをプロセス上の困難性が少なく、高品質で、かつ、低コストに作製することができる。
以下、各工程について詳細に説明する。
〔塗布工程〕
まず、塗布工程で用いられる基板について説明する。
本発明のカラーフィルタに用いられる基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコーン基板や、プラスチック基板が挙げられる。
これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層が設けられたりしていてもよい。
また、プラスチック基板は、その表面に、ガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることが好ましい。
この他に、薄膜トランジスター(TFT)方式カラー液晶表示装置の薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板(以下、「TFT方式液晶駆動用基板」という。)を用い、この駆動用基板上にも、本発明の硬化性着色組成物を用いてなる着色パターンを形成し、カラーフィルタを作製することができる。
TFT方式液晶駆動用基板における基板としては、例えば、ガラス、シリコーン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。例えば、TFT方式液晶駆動用基板の表面に、窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を形成した基板を用いることができる。
塗布工程において、本発明の赤色着色硬化性組成物を基板に塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、スリット・アンド・スピン法、スピンレス塗布法等のスリットノズルを用いる方法(以下、スリットノズル塗布法という)が好ましい。
スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの硬化性着色組成物の吐出量は、通常、500〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1500マイクロリットル/秒であり、また、塗工速度は、通常、50〜300mm/秒、好ましくは100〜200mm/秒である。
また、塗布工程で用いられる赤色着色硬化性組成物の固形分としては、通常、10〜20%、好ましくは13〜18%である。
基板上に本発明の赤色着色硬化性組成物による塗膜を形成する場合、該塗膜の厚み(プリベーク処理後)としては、一般に0.3〜5.0μmであり、望ましくは0.5〜4.0μm、最も望ましくは0.5〜3.0μmである。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタの場合であれば、塗膜の厚み(プリベーク処理後)は、0.5〜5.0μmの範囲が好ましい。
塗布工程において、通常は、塗布後にプリベーク処理を施す。必要によっては、プリベーク前に真空処理を施すこともできる。
真空乾燥の条件は、真空度が、通常、0.1〜1.0torr、好ましくは0.2〜0.5torr程度である。
また、プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50〜140℃の温度範囲で、好ましくは70〜110℃程度であり、10〜300秒の条件にて行なうことができる。なお、プリベーク処理には、高周波処理などを併用してもよい。高周波処理は単独でも使用可能である。
〔露光工程〕
露光工程では、前述のようにして形成された赤色着色硬化性組成物からなる塗膜に対し、所定のマスクパターンを介して露光を行う。
露光の際に使用される放射線としては、特に、g線、h線、i線、j線等の紫外線が好ましい。
なお、液晶表示装置用のカラーフィルタを製造する際には、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機により、主として、h線、i線を使用した露光が好ましく用いられる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する際には、ステッパー露光機にて、主として、i線を使用することが好ましい。
なお、TFT方式液晶駆動用基板を用いてカラーフィルタを製造する際には、用いられるフォトマスクは、画素(着色パターン)を形成するためのパターンの他、スルーホール或いはコの字型の窪みを形成するためのパターンが設けられているものが使用される。
〔現像工程〕
現像工程では、露光後の塗膜の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化分のみを基板上に残存させる。
現像温度としては、通常20〜30℃であり、現像時間としては20〜90秒である。
現像液としては、未硬化部における赤色着色硬化性組成物の塗膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。
具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
現像に用いられる有機溶剤としては、本発明の赤色着色硬化性組成物を調製する際に使用できる既述の溶剤が挙げられる。
また、アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ性水溶液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像方式は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。また、基板を傾斜させて現像することもできる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合にはパドル現像も用いられる。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス処理を経て、乾燥を施す。
リンス工処理は通常は純水で行うが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄初期は使用済の純水を使用したり、また、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりする方法を用いてもよい。
前述のような乾燥後には、通常、100℃〜250℃の加熱処理が行われる。
この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行なうことができる。
このようなポストベークは、硬化を完全なものとする目的と、現像後のパターン形状を熱変形により順テーパー化させる目的のための工程であり、200℃〜250℃の加熱(ハードベーク)を行なうことが一般的である。
本発明の赤色着色硬化性組成物は、良好な断面形状を有し、硬度の高い皮膜を形成することができるため、リンス処理及び乾燥後において、カラーフィルタとして充分な硬度と、断面形状を有する場合には、カラーフィルタの製造工程におけるポストベークを省略することができる。
以上の工程について、赤色以外の他の色(G、B)について繰返し行うことで、カラーフィルタを製造することができる。所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行なうことにより、複数色の着色された硬化膜(着色パターン)が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
《液晶表示装置》
本発明の液晶表示素子は、本発明のカラーフィルタを備えてなるものである。
より具体的には、本発明のカラーフィルタの内面側に配向膜を形成し、電極基板と対向させ、間隙部に液晶を満たして密封することにより、本発明の液晶表示装置であるパネルが得られる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<赤色顔料分散物R−1の作成>
下記組成の成分を混合し、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.1mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し、赤色顔料分散物R−1を得た。
・Pigment Red 242(SEM観察での平均一次粒子径35nm)
〔(A−2)アゾ系赤色顔料〕 14部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
10部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 10部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 64部
<赤色顔料分散物R−2の作成>
上記赤色顔料分散物R−1の作成において、Pigment Red 242〔(A−2)アゾ系赤色顔料〕をPigment Red 177〔(A−1)アントラキノン系赤色顔料〕に置き換えたほかは同様にして、赤色顔料分散物R−2を得た。
尚、Pigment Red 177のSEM観察での平均一次粒子径は30nmであった。
<Pigment Red 242およびPigment Red 177の共分散物(R−3〜R−5)の作成>
上記にて得られた、赤色顔料分散物R−1およびR−2をそれぞれ以下の比率で混合し、減圧機構付き高圧分散機NANO-3000-10(日本ビーイーイー(株)製)を用いて、2000kg/cm の圧力下で、流量500g/minとして分散処理を行なった。この分散処理を10回繰り返し、共分散物R−3、R−4およびR−5を得た。
共分散物R−3:R−1 27.0部、R−2 27.0部の共分散物
共分散物R−4:R−1 19.8部、R−2 29.8部の共分散物
共分散物R−5:R−1 14.0部、R−2 32.7部の共分散物
得られた各共分散物のSEM観察での平均一次粒子径はいずれも30nmであった。
<赤色顔料分散物R−6の作成>
上記赤色顔料分散物R−1において、Pigment Red 242〔(A−2)アゾ系赤色顔料〕をPigment Red 254〔ジケトピロロピロール系顔料〕に置き換えたほかは同様にして、赤色顔料分散物R−6を得た。
尚、Pigment Red 254のSEM観察での平均一次粒子径は40nmであった。
<黄色顔料分散物Y−1の作成>
下記組成の成分を混合し、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.1mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し、黄色顔料分散物Y−1を得た。
・Pigment Yellow 150(平均一次粒子径25nm) 14部
〔(A−3)アゾ系黄色顔料〕
・フタロシアニン誘導体 2部
(ソルスパース3000、アビシア(株)社製)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体(Mw5,000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分45質量%)
10部
・分散剤(BYK−161、BYK社製) 10部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 64部
(実施例1)
<赤色着色硬化性組成物の作成>
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色着色硬化性組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−1) 27.0部
・赤色顔料分散物(R−2) 27.0部
・黄色顔料分散物(Y−1) 3.0部
・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 9.0部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.0部
・重合開始剤(Irgacure OXE01:オキシムエステル系)
1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 27.3部
(実施例2)
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色着色硬化性組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−1) 19.8部
・赤色顔料分散物(R−2) 29.8部
・黄色顔料分散物(Y−1) 6.0部・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 9.5部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.1部
・重合開始剤(Irgacure OXE01:オキシムエステル系)
1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 28.2部
(実施例3)
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色着色硬化性組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−1) 14.0部
・赤色顔料分散物(R−2) 32.7部
・黄色顔料分散物(Y−1) 8.9部
・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 9.5部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.1部
・重合開始剤(Irgacure OXE01:オキシムエステル系)
1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 28.2部
(実施例4)
実施例1において、赤色顔料分散物R−1、R−2を共分散物R−3 54.0部に置き換えた以外は同様にして、赤色着色硬化性組成物を得た。
(実施例5)
実施例1において、赤色顔料分散物R−1、R−2を共分散物R−4 49.6部に置き換えた以外は同様にして、赤色着色硬化性組成物を得た。
(実施例6)
実施例1において、赤色顔料分散物R−1、R−2を共分散物R−5 46.7部に置き換えた以外は同様にして、赤色着色硬化性組成物を得た。
(比較例1)
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色着色硬化性組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−6) 22.6部
・赤色顔料分散物(R−2) 22.6部
・黄色顔料分散物(Y−1) 9.0部
・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 10.0部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.1部
・重合開始剤(下記構造のトリアジン:T−1) 1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 29.0部
Figure 2010048927
(比較例2)
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色硬化性着色組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−6) 17.6部
・赤色顔料分散物(R−2) 26.5部
・黄色顔料分散物(Y−1) 10.1部
・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 10.0部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.1部
・重合開始剤(上記構造のトリアジン:T−1) 1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 29.0部
(比較例3)
下記組成の成分を混合攪拌し、赤色着色硬化性組成物の塗布液を得た。
・赤色顔料分散物(R−6) 13.3部
・赤色顔料分散物(R−2) 31.1部
・黄色顔料分散物(Y−1) 12.0部
・樹脂溶液:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 9.2部
(=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)の
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:45質量%)
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート=3:7)
5.1部
・重合開始剤(上記構造のトリアジン:T−1) 1.7部
・重合禁止剤(P−メトキシフェノール) 0.0025部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 27.7部
(比較例4)
比較例1における黄色顔料分散物(Y−1)を含有せず、赤色顔料分散物(R−6) 33.6部、赤色顔料分散物(R−2) 20.6部、に替えた以外は比較例1と同様にして、赤色着色硬化性組成物を得た。
得られた赤色着色硬化性組成物をガラス基板(商品名:1737 コーニング社製)上に、色濃度の指標となるx値が0.640となるように塗布し、90℃のオーブンで60秒乾燥(プリベーク)した。その後、マスクを介さずに100mJ/cmの露光(照度は20mW/cm)をし、塗布膜を230℃のオーブンで30分間加熱処理を施した。
次いで、得られた着色樹脂皮膜を偏光板(商品名:POLAX−15N LUCEO社製)で挟み込み、偏光板が平行時の輝度と直行時の輝度を、BM−5(トプコン社製)にて測定し、コントラストを求めた。
このとき、コントラスト=平行時の輝度/直行時の輝度とした。値が大きいほど高コントラストであることを示す。
なおCIE色度は、ガラス基板上に形成した露光後の塗膜に対して色度計(MCPD−3000、大塚電子(株)製)を用いて測定することにより得た。
各実施例および各比較例の配合比、結果(色度、コントラスト)を表1に示す。
Figure 2010048927
表1の結果より、実施例1〜6の赤色着色硬化性組成物は、比較例の赤色着色硬化性組成物に比べて、明度およびコントラストの高い赤色フィルタセグメントを形成しうることがわかる。

Claims (7)

  1. (A−1)アントラキノン系赤色顔料、(A−2)アゾ系赤色顔料、(A−3)アゾ系黄色顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、および(E)溶剤を含有するカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
  2. 前記(A−1)アントラキノン系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド177であり、前記(A−2)アゾ系赤色顔料がC.I.ピグメントレッド242であり、前記(A−3)アゾ系黄色顔料がC.I.ピグメントエロー150である請求項1に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
  3. 前記(A−1)アントラキノン系赤色顔料、および、前記(A−2)アゾ系赤色顔料を共分散して得られる分散物を含有する請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物。
  4. 少なくとも(A−1)アントラキノン系赤色顔料、および、(A−2)アゾ系赤色顔料を共分散して複数種の顔料を含む顔料分散物を調製する工程と、
    (A−3)アゾ系黄色顔料の顔料分散物を調製する工程と、
    該顔料分散物、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光重合開始剤、および、(E)溶剤を配合する工程と、
    を少なくとも含むカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物の製造方法。
  5. 基板上に、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を塗布、乾燥、露光、現像、およびポストベークすることにより得られた赤色被膜を有するカラーフィルタ。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用赤色着色硬化性組成物を用いて形成された赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
  7. 請求項5または請求項6に記載のカラーフィルタを備える液晶表示装置。
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