JP2010046701A - レーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても様々な用途で使用することが可能なレーザ加工装置を提供すること。
【解決手段】レーザ加工装置は、複数の半導体レーザ4と、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光を被加工物に集光する集光部材と、複数の半導体レーザ4のそれぞれを保持するレーザ保持部材7と、レーザ保持部材7が取り付けられる取付部材8とを備えている。レーザ保持部材7には、凸曲面21cが形成され、取付部材8には、凸曲面21cに当接する凹曲面23bが形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】レーザ加工装置は、複数の半導体レーザ4と、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光を被加工物に集光する集光部材と、複数の半導体レーザ4のそれぞれを保持するレーザ保持部材7と、レーザ保持部材7が取り付けられる取付部材8とを備えている。レーザ保持部材7には、凸曲面21cが形成され、取付部材8には、凸曲面21cに当接する凹曲面23bが形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、レーザ光で被加工物を加工するレーザ加工装置に関する。
複数の半導体レーザから射出されるレーザ光を用いて被加工物を加工するレーザ加工装置が従来から広く利用されている。この種のレーザ加工装置として、被加工物である記録媒体上に画像を描くレーザ描画装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のレーザ描画装置は、半導体レーザをそれぞれ有する3つのレーザ光学系を備えている。この3つのレーザ光学系は、3つのレーザ光学系の中心軸に向かってそれぞれ等しい角度だけ傾斜した状態で固定されている。また、3つのレーザ光学系の傾斜角度は、各レーザ光学系から出たレーザ光が生成する記録媒体上の光スポットが記録媒体上で重なるような角度に設定されている。
近年、レーザ加工装置の用途は多様化している。しかしながら、特許文献1に記載のレーザ描画装置では、3つのレーザ光学系の中心軸に向かって一定の角度だけ傾斜した状態でレーザ光学系が固定されているため、各レーザ光学系から射出されるレーザ光の記録媒体上での集光位置や強度分布等は一定(固定)となる。すなわち、特許文献1に記載のレーザ描画装置のように構成されたレーザ加工装置では、複数の半導体レーザが配置されているにもかかわらず、被加工物に照射されるレーザ光の特性が一定となり、用途ごとに個別の設計を行わないと様々な用途で使用することは困難である。
そこで、本発明の課題は、簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても様々な用途で使用することが可能なレーザ加工装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のレーザ加工装置は、複数の半導体レーザと、複数の半導体レーザから射出されるレーザ光を被加工物に集光する集光部材と、複数の半導体レーザのそれぞれを保持するレーザ保持部材と、レーザ保持部材が取り付けられる取付部材とを備え、レーザ保持部材または取付部材のいずれか一方には、凸曲面が形成され、レーザ保持部材または取付部材のいずれか他方には、凸曲面に当接する凹曲面または凸曲面に当接するとともに円錐台状に形成される円錐台面が形成されていることを特徴とする。本発明において、取付部材は、たとえば、集光部材を保持する集光部材保持部材である。
本発明のレーザ加工装置では、レーザ保持部材または取付部材のいずれか一方に凸曲面が形成され、いずれか他方に凸曲面に当接する凹曲面または凸曲面に当接するとともに円錐台状に形成される円錐台面が形成されている。そのため、凹曲面または円錐台面と凸曲面とを利用して、半導体レーザの光軸の傾きの調整や、半導体レーザの光軸回りの取付方向の調整を複数の半導体レーザごとに容易かつ適切に行うことができる。すなわち、凹曲面または円錐台面と凸曲面とを利用して、半導体レーザから射出されるレーザ光の被加工物上での集光位置や強度分布等の各種の特性を複数の半導体レーザごとに任意に調整した後に、レーザ保持部材を取付部材に固定することができる。したがって、本発明では、凹曲面または円錐台面と凸曲面とを用いた簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても、レーザ加工装置を様々な用途で使用することが可能になる。
本発明において、レーザ保持部材には、半導体レーザから射出されるレーザ光を平行光とするコリメータレンズが取り付けられていることが好ましい。このように構成すると、半導体レーザとコリメータレンズとを一緒に移動させて各種の特性を調整することができるため、レーザ加工装置の組立時における調整作業が容易になる。
本発明において、レーザ保持部材の、半導体レーザのレーザ光の射出方向端側に、凸曲面または凹曲面あるいは円錐台面が形成され、レーザ保持部材の、半導体レーザのレーザ光の反射出方向端側に、レーザ保持部材を把持するためのチャック部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、チャック機構を有する所定の調整機構を用いてレーザ保持部材の調整(すなわち、半導体レーザの調整)を行うことができる。したがって、レーザ加工装置の組立時における半導体レーザの調整作業が容易になる。
本発明において、レーザ加工装置は、被加工物で反射されるレーザ光の画像を取り込むための撮像装置と、半導体レーザと集光部材との間に配置され被加工物で反射されるレーザ光を撮像装置に向かって反射する反射光学部材とを備えることが好ましい。このように構成すると、被加工物へ向かうレーザ光の光軸上に反射光学部材が配置されているため、被加工物上でのレーザ光の画像を撮像装置で精度良く取得することが可能になる。したがって、撮像装置で取得される画像を用いて半導体レーザの焦点位置を精度良く調整することが可能になる。
本発明において、被加工物を加工する際に半導体レーザから射出されるレーザ光は、可視光であることが好ましい。このように構成すると、可視光によって、被加工物の加工と半導体レーザの焦点位置の調整とを行うことができる。また、被加工物を加工する際に半導体レーザから射出されるレーザ光が非可視光である場合には、焦点位置の調整用に可視光を射出する半導体レーザが別途、必要となるが、このように構成すると、調整用の半導体レーザを別途、設ける必要がなくなるため、レーザ加工装置の構成を簡素化することができる。また、被加工物を加工する際に半導体レーザから射出されるレーザ光が非可視光である場合には、調整時の可視光の焦点位置と、加工時の非可視光の焦点位置との光軸方向におけるずれを考慮した設計が必要となるが、このように構成すると、その必要がなくなる。
本発明において、レーザ加工装置は、半導体レーザと被加工物との間に配置される波長板を備えることが好ましい。このように構成すると、波長板によってレーザ光の偏光方向を調整して、被加工物に効率良くレーザ光を照射して、レーザ光のエネルギーを吸収させることができる。また、レーザ光の偏光方向とレーザ光の強度分布とを別々に調整することができる。
本発明において、たとえば、被加工物は、電子部品が搭載される基板であり、レーザ加工装置は、基板上に配置される半田を溶融させて電子部品と基板とを接合するレーザ半田付け装置であり、複数の半導体レーザのそれぞれのレーザ光の基板上での集光位置がずれていることが好ましい。このように構成すると、レーザ光が照射される半田の局所的でかつ急激な温度上昇を防止することが可能になる。したがって、半田付け時にレーザ光が照射される半田が飛び散って、基板上にボール半田が発生するのを抑制することが可能になる。また、レーザ光の照射範囲を広げることができるため、半田全体に短時間で熱を伝えることが可能になり、半田の溶融時間を短縮することが可能になる。
なお、上述のように、複数の半導体レーザから射出されるレーザ光を用いて記録媒体上に画像を描くレーザ描画装置は、特許文献1で提案されているが、複数の半導体レーザから射出されるレーザ光を用いて基板上に配置される半田を溶融させて電子部品と基板とを接合するレーザ半田付け装置の具体的な構成は、従来、提案されていない。
以上のように、本発明のレーザ加工装置では、簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても様々な用途で使用することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(レーザ加工装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すレーザ加工装置1の内部構成を説明するための断面図である。図3は、図1に示すレーザ保持部材7の内部を示す縦断面斜視図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すレーザ加工装置1の内部構成を説明するための断面図である。図3は、図1に示すレーザ保持部材7の内部を示す縦断面斜視図である。
本形態のレーザ加工装置1は、被加工物(ワーク)2に対してレーザ光を照射して各種の加工を行う装置である。たとえば、ワーク2は、所定の電子部品(図示省略)が搭載される基板であり、レーザ加工装置1は、ワーク2としての基板の上に配置される半田を溶融させて電子部品と基板とを接合するレーザ半田付け装置である。また、レーザ加工装置1は、たとえば、ワーク2の表面に印字や描画を行うレーザマーカ装置、複数のワーク2を接合するレーザ接合装置、ワーク2を切断するレーザ切断装置あるいはワーク2の表面を所定形状に加工するレーザ表面加工装置である。なお、本形態では、レーザ光が照射されて加工される物質は、比較的融点の低い物質であり、たとえば、半田等の金属や樹脂である。
このレーザ加工装置1は、図1〜図3に示すように、複数の半導体レーザ(レーザダイオード)4と、半導体レーザ4から射出されるレーザ光(発散光)を平行光にするコリメータレンズ5と、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光をワーク2に集光する集光部材としての集光レンズ(対物レンズ)6と、複数の半導体レーザ4のそれぞれを保持するレーザ保持部材7と、集光部材である集光レンズ6を保持する集光部材保持部材としてのレンズ保持部材8とを備えている。本形態では、後述のように、レンズ保持部材8にレーザ保持部材7が取り付けられており、本形態のレンズ保持部材8は、レーザ保持部材7が取り付けられる取付部材となっている。
また、レーザ加工装置1は、ワーク2が載置されるテーブル11と、ワーク2で反射されるレーザ光の画像を取り込むための撮像装置12と、ワーク2で反射されるレーザ光を撮像装置12に向けて反射する反射光学部材としてのプリズム13とを備えている。
図1に示すように、レーザ加工装置1はたとえば、7個の半導体レーザ4を備えており、7個の半導体レーザ4のうち、6個の半導体レーザ4が円環状に配置され、残りの1個の半導体レーザ4が円環状に配置される6個の半導体レーザ4の中心部に配置されている。半導体レーザ4は、所定のケーブル14を介して、電源15(図9参照)および制御部16(図9参照)に接続されている。電源15および制御部16は、図1に示すように、制御ボックス17の中に配置されている。
半導体レーザ4は、図2の下方向に向かってレーザ光を射出するように、レーザ保持部材7に保持されている。また、コリメータレンズ5は、光軸方向(図2の上下方向)において、半導体レーザ4と集光レンズ6との間に配置され、レーザ保持部材7に保持されている。本形態の半導体レーザ4は、ワーク2を加工する際に可視領域のレーザ光を射出する。すなわち、ワーク2の加工時に半導体レーザ4が射出するレーザ光は可視光である。なお、ワーク2の加工時に半導体レーザ4が射出するレーザ光は赤外光であっても良い。
レーザ保持部材7は、図3に示すように、半導体レーザ4が取り付けられるレーザ取付部20と、コリメータレンズ5が取り付けられるレンズ取付部21とを備えている。レーザ取付部20とレンズ取付部21とは、接着で固定されている。このレーザ保持部材7の詳細な構成については後述する。
レンズ保持部材8は、図2に示すように、略有底円筒状に形成された筒部22と、複数のレーザ保持部材7が取り付けられる保持部材取付部23とを備えている。筒部22の底面(図2の下面)には、集光レンズ6からワーク2へ向かう光が通過する貫通孔22aが形成されている。集光レンズ6は、球面と平面とを有する平凸状に形成された球面レンズであり、貫通孔22aの上端に固定されている。また、筒部22の側面には、プリズム13で反射され撮像装置12へ向かう光が通過する貫通孔22bが形成されている。なお、集光レンズ6は、集光機能を有しているのであれば、どのような形状であっても良い。
保持部材取付部23は、略円板状に形成され、筒部22の上端に固定されている。この保持部材取付部23の詳細な構成については後述する。
撮像装置12は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)を有するカメラであり、入射する光をデジタル信号に変換する。この撮像装置12は、筒部22の側方(具体的には、貫通孔22bの側方)に配置されている。プリズム13は、保持部材取付部23の下面に固定されており、図2に示すように、中心部に配置される半導体レーザ4と集光レンズ6との間に配置されている。なお、プリズム13は、ワーク2で反射されるレーザ光を撮像装置12に向けて反射することができる位置であれば、任意の位置に配置されても良い。
テーブル11は、図示を省略する移動機構に連結されており、図2の上下方向、左右方向および紙面垂直方向に移動可能となっている。なお、テーブル11に移動機構が連結される代わりに、レンズ保持部材8に移動機構が連結され、レンズ保持部材8が、図2の上下方向、左右方向および紙面垂直方向に移動可能となっていても良い。また、テーブル11は、図2の上下方向、左右方向および/または紙面垂直方向を軸方向として回動可能となっていても良い。
本形態のレーザ加工装置1では、半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、コリメータレンズ5で平行光になった後に、集光レンズ6に入射する。本形態では、中心部に配置される半導体レーザ4の光軸と集光レンズ6の中心とがほぼ一致しており、この半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、集光レンズ6の中心部分に入射する。一方、円環状に配置される6個の半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、集光レンズ6の周辺部分に入射する。
集光レンズ6を通過したレーザ光は、ワーク2に集光する(すなわち、ワーク2に照射される)。また、ワーク2で反射されたレーザ光は、集光レンズ6を通過した後、プリズム13で反射されて、撮像装置12に入射する。
(レーザ保持部材および保持部材取付部の構成)
図4は、図1に示すレーザ保持部材7の内部およびその周辺部を示す縦断面図である。
図4は、図1に示すレーザ保持部材7の内部およびその周辺部を示す縦断面図である。
レーザ保持部材7は、上述のように、レーザ取付部20とレンズ取付部21とを備えている。また、レンズ保持部材8は、保持部材取付部23を備えている。なお、半導体レーザ4は、図4の下方向に向かってレーザ光を射出するため、以下の説明では、図4の下側を「射出方向」側とし、図4の上側を「反射出方向」側とする。
レーザ取付部20は、図3、図4に示すように、段付の略円筒状に形成されている。すなわち、レーザ取付部20には、半導体レーザ4が固定される段付のレーザ固定孔20aが光軸L方向に貫通するように形成されるとともに、レーザ取付部20の外周面は、外径の異なる3個の円周面20b、20c、20dによって構成されている。
円周面20b〜20dは、射出方向端から反射出方向端に向かって、この順番で形成されている。また、円周面20cの外径は、円周面20bの外径よりも小さく、円周面20dの外径は、円周面20cの外径よりも小さくなっている。
本形態では、円周面20c、20dが形成された部分(または、円周面20cが形成された部分あるいは円周面20dが形成された部分)は、図示を省略するチャック機構によって把持される。すなわち、この部分は、レーザ保持部材7を把持するためのチャック部となっている。このように、本形態では、レーザ保持部材7の、レーザ光の反射出方向端側に、レーザ保持部材7を把持するためのチャック部が形成されている。
レンズ取付部21には、図3、図4に示すように、コリメータレンズ5が固定されるレンズ固定孔21aが光軸L方向に貫通するように形成されている。また、レンズ取付部21の外周面は、反射出方向端側に形成される円周面21bと、射出方向端側に形成される凸曲面21cとから構成されている。
円周面21bの径は、レーザ固定孔20aの射出方向端側の内径よりも小さく形成されており、レンズ取付部21の反射出方向端は、レーザ固定孔20aの射出方向端側の中に配置されている。凸曲面21cは、図4に示すように、図4の斜め下方向に向かって膨らむ曲面状に形成されている。また、凸曲面21cは、光軸L方向に直交する方向から見たときの形状が円弧状となるように形成されている。本形態では、凸曲面21cの曲率半径の中心が半導体レーザ4のレーザ光の発光点に近傍に配置されるように、凸曲面21cが形成されている。なお、凸曲面21cの曲率半径の中心は、半導体レーザ4のレーザ光の発光点と一致していることが好ましい。
上述のように、レーザ取付部20とレンズ取付部21とは、接着で固定されている。具体的には、半導体レーザ4とコリメータレンズ5との位置合わせを行った後に、レーザ取付部20とレンズ取付部21とは接着で固定される。
保持部材取付部23には、複数のレーザ保持部材7が取り付けられる取付孔23aが保持部材取付部23を光軸L方向で貫通するように形成されている。取付孔23aの反出力方向端には、図4に示すように、凸曲面21cに当接する凹曲面23bが形成されている。
凹曲面23bは、図4に示すように、図4の斜め下方向に向かって窪む曲面状に形成されている。また、凹曲面23bは、光軸L方向に直交する方向から見たときの形状が円弧状となるように形成されている。この凹曲面23bの曲率は、凸曲面21cの曲率とほぼ等しくなっており、図4(B)に示すように、凸曲面21cと凹曲面23bとを当接させながらレーザ保持部材7を動かすことで、保持部材取付部23に対する光軸Lの傾きを調整したり、光軸L回りの半導体レーザ4の取付方向を調整することが可能になっている。
本形態では、レーザ保持部材7と保持部材取付部23とは、接着で固定されている。具体的には、以下のように、半導体レーザ4の光軸Lの傾きの調整(図3のθx方向、θy方向等の調整)および光軸L回りの取付位置の調整を行った後に、レーザ保持部材7と保持部材取付部23とが接着で固定される。以下、半導体レーザ4の調整に関して説明する。
(半導体レーザの調整)
図5は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状の一例を示す図である。図6は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状の他の例を示す図である。図7は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光の集光位置と強度分布との関係の一例を説明するための図であり、(A)はレーザ光の集光位置を説明するための模式図、(B)はレーザ光の強度分布を説明するためのグラフ、(C)は(B)のE部の拡大図である。図8は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光の集光位置と強度分布との関係の他の例を説明するための図であり、(A)はレーザ光の集光位置を説明するための模式図、(B)はレーザ光の強度分布を説明するためのグラフ、(C)は(B)のF部の拡大図である。
図5は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状の一例を示す図である。図6は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状の他の例を示す図である。図7は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光の集光位置と強度分布との関係の一例を説明するための図であり、(A)はレーザ光の集光位置を説明するための模式図、(B)はレーザ光の強度分布を説明するためのグラフ、(C)は(B)のE部の拡大図である。図8は、図1に示す複数の半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光の集光位置と強度分布との関係の他の例を説明するための図であり、(A)はレーザ光の集光位置を説明するための模式図、(B)はレーザ光の強度分布を説明するためのグラフ、(C)は(B)のF部の拡大図である。
上述のように、レーザ保持部材7と保持部材取付部23とを接着で固定する前には、半導体レーザ4の光軸Lの傾きの調整と、半導体レーザ4の光軸L回りの取付位置の調整が行われる。これらの調整は、撮像装置12で取得される画像を確認しながら行われる。また、これらの調整は、レーザ保持部材7のチャック部を把持するチャック機構を有する所定の調整機構を用いて、凸曲面21cと凹曲面23bとを当接させながらレーザ保持部材7を動かすことで、行われる。
なお、本形態では、上述のように、7個の半導体レーザ4のうち、6個の半導体レーザ4が円環状に配置され、残りの1個の半導体レーザ4が円環状に配置される半導体レーザ4の中心部に配置されている。そのため、図5に示すように、中心部に配置された半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状は円形になり、円環状に配置された半導体レーザ4から射出されワーク2に集光されるレーザ光のスポット形状は楕円形になる。また、半導体レーザ4のレーザ光の強度分布は楕円のガウス分布であることが一般的に知られている。
光軸Lの傾きの調整は、レーザ加工装置1の用途に応じて、図7(A)に示すように、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光のそれぞれの、ワーク2の加工面上での集光位置の全てが一点f0に集中するように行う。あるいは、光軸Lの傾きの調整は、レーザ加工装置1の用途に応じて、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光のそれぞれの、ワーク2の加工面上での集光位置がずれるように行う。たとえば、図8(A)に示すように、円環状に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置の中心Cが、中心部に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置f1の周りに円環状に配置されるように、光軸Lの傾きの調整を行う。
たとえば、ワーク2が電子部品が搭載される基板であり、レーザ加工装置1がワーク(基板)2の上に配置される半田を溶融させて電子部品とワーク(基板)2とを接合するレーザ半田付け装置である場合には、図8(A)に示すように、円環状に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置の中心Cが、中心部に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置f1の周りに円環状に配置されるように、光軸Lの傾きの調整を行う。
図7(B)、図8(B)からわかるように、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光の集光位置の全てが一点f0に集中している場合と比較して、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光の集光位置がずれている場合には、レーザ光の合計強度のピークPは低くなる。また、図7(C)、図8(C)からわかるように、レーザ光の集光位置の全てが一点f0に集中している場合と比較して、レーザ光の集光位置がずれている場合には、レーザ光の合計強度のピークP近傍の増減率が緩やかになり、ピークP近傍の合計強度の分布が均一化される。
一方、半導体レーザ4の光軸L回りの取付位置の調整は、楕円状に形成されるレーザ光の強度分布を光軸L回りに調整して、レーザ光でワーク2を効率の良く加工するために行う。たとえば、図6(A)に示すように、加工点(図6(A)の原点)から分散しているレーザ光のスポット径が、図6(B)に示すように、加工点に集中するように、半導体レーザ4の光軸L回りの取付位置の調整を行う。このように、加工点から分散しているレーザ光のスポット径が加工点に集中するように半導体レーザ4の光軸L回りの取付位置の調整を行うことで、レーザ光の強度分布を加工点に集中させることができる。すなわち、半導体レーザ4の光軸L回りの取付位置の調整を行うことで、レーザ光のエネルギーを加工点に集中させることができる。すなわち、本形態では、円環状に配置された半導体レーザ4のレーザ光のスポット径内(楕円スポット径内)でレーザ光の強度分布の向きを任意に調整することができ、より微小スポットにエネルギーを集中させることが可能になる。
なお、組立後のレーザ加工装置1でワーク2の加工を行う前に行われる半導体レーザ4のレーザ光の焦点位置の調整では、中心部に配置される半導体レーザ4から可視領域のレーザ光を射出させる。また、ワーク2で反射されたこのレーザ光の画像を撮像装置12で取得して、この画像を確認しながら、テーブル11あるいはレンズ保持部材8を図2の上下方向に移動させる。
(半導体レーザの制御部の構成)
図9は、図1に示す半導体レーザ4の制御部16およびその周辺部の構成を示すブロック図である。図10は、図9に示す制御部16およびその周辺部の回路図である。
図9は、図1に示す半導体レーザ4の制御部16およびその周辺部の構成を示すブロック図である。図10は、図9に示す制御部16およびその周辺部の回路図である。
半導体レーザ4の制御部16は、図9に示すように、マイクロプロセッサー30と、マイクロプロセッサー30に接続される制御回路31と、制御回路31に接続される定電流回路32と、定電流回路32に接続されるとともに半導体レーザ4が接続される保護回路33とを備えている。
本形態の制御部16は、半導体レーザ4の数と同じ7個の制御回路31、定電流回路32および保護回路33を備えている。また、7個の制御回路31が1個のマイクロプロセッサー30に接続されており、制御部16では、1個のマイクロプロセッサー30からの制御信号で、半導体レーザ4ごとのオンオフ制御を行うことが可能となっている。また、本形態では、1個の電源15に7個の制御回路31が接続されている。
マイクロプロセッサー30は、CPU等の演算手段、EEPROM等の記憶手段、I/Oポートの入出力手段およびADコンバータ、DAコンバータ等の信号変換手段を備えている。マイクロプロセッサー30には、パーソナルコンピュータ(PC)35と、外部スイッチ36とが接続されている。また、マイクロプロセッサー30には、半導体レーザ4の温度を検出するためのサーミスタ37が接続されている。
本形態では、マイクロプロセッサー30の記憶手段に半導体レーザ4の複数の制御条件が記憶されており、PC35あるいは外部スイッチ36を操作することで、記憶された制御条件に応じた半導体レーザ4の制御を行うことが可能になっている。
また、本形態では、PC35によって、半導体レーザ4の各種の制御を行うことが可能になっている。たとえば、PC35によって、半導体レーザ4のオンオフ制御を行うことが可能になっている。また、たとえば、複数の半導体レーザ4のうち、いくつの半導体レーザ4をオンの状態とするか、どのタイミングで半導体レーザ4をオンするか、あるいは、半導体レーザ4の予熱時間の長さをどのようにするか等の制御をPC35で行うことが可能になっている。
サーミスタ37は、たとえば、レーザ保持部材7の中に配置され、半導体レーザ4の近傍に配置されている。本形態では、サーミスタ37での検出結果に基づいてマイクロプロセッサー30で半導体レーザ4の温度が算出される。また、算出された半導体レーザ4の温度が規定温度以上である場合には、半導体レーザ4への通電が停止される。
制御回路31は、マイクロプロセッサー30から入力される制御信号(デジタル信号)に基づいて半導体レーザ4を制御するための回路である。この制御回路31は、図10に示すように、オペアンプ、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗等によって構成されている。また、制御回路31は、半導体レーザ4がレーザ光の射出を開始する際のサージ(瞬間的に発生する異常な電圧)から半導体レーザ4を保護するためのスロースタータ部38を備えている。
定電流回路32は、電源15の電圧や温度の変動に左右されずに、半導体レーザ4に一定の安定した電流を流すための回路である。この定電流回路32は、図10に示すように、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗等によって構成されている。保護回路33は、レーザ光を射出しているときの半導体レーザ4に異常電流がかからないようにして、半導体レーザ4を保護するための回路である。この保護回路33は、図10に示すように、サイリスタ、トランジスタおよび抵抗等によって構成されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、レーザ保持部材7に凸曲面21cが形成され、レンズ保持部材8に凸曲面21cに当接する凹曲面23bが形成されている。そのため、上述のように、凸曲面21cと凹曲面23bとを当接させながらレーザ保持部材7を動かすことで、半導体レーザ4の光軸Lの傾きの調整や半導体レーザ4の光軸L回りの取付方向の調整を半導体レーザ4ごとに容易かつ適切に行うことができる。すなわち、凸曲面21cと凹曲面23bとを利用して、半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2上での集光位置や強度分布等の各種の特性を半導体レーザ4ごとに任意に調整した後に、レーザ保持部材7をレンズ保持部材8に固定することができる。したがって、本形態では、凸曲面21cと凹曲面23bとを用いた簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても、レーザ加工装置1を様々な用途で使用することが可能になる。
以上説明したように、本形態では、レーザ保持部材7に凸曲面21cが形成され、レンズ保持部材8に凸曲面21cに当接する凹曲面23bが形成されている。そのため、上述のように、凸曲面21cと凹曲面23bとを当接させながらレーザ保持部材7を動かすことで、半導体レーザ4の光軸Lの傾きの調整や半導体レーザ4の光軸L回りの取付方向の調整を半導体レーザ4ごとに容易かつ適切に行うことができる。すなわち、凸曲面21cと凹曲面23bとを利用して、半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2上での集光位置や強度分布等の各種の特性を半導体レーザ4ごとに任意に調整した後に、レーザ保持部材7をレンズ保持部材8に固定することができる。したがって、本形態では、凸曲面21cと凹曲面23bとを用いた簡易な構成で、かつ、設計変更をしなくても、レーザ加工装置1を様々な用途で使用することが可能になる。
本形態では、コリメータレンズ5がレーザ保持部材7に取り付けられている。そのため、半導体レーザ4とコリメータレンズ5とを一緒に移動させて各種の特性を調整することができる。したがって、レーザ加工装置1の組立時における調整作業が容易になる。
本形態では、レーザ保持部材7の反射出方向端側に、レーザ保持部材7を把持するためのチャック部が形成されている。そのため、上述のように、チャック機構を有する所定の調整機構を用いてレーザ保持部材7の調整(すなわち、半導体レーザ4の調整)を行うことができる。したがって、レーザ加工装置1の組立時における半導体レーザ4の調整作業が容易になる。
本形態では、ワーク2で反射されるレーザ光を撮像装置12に向けて反射するプリズム13が、中心部に配置される半導体レーザ4と集光レンズ6との間に配置されている。すなわち、中心部に配置される半導体レーザ4からワーク2へ向かうレーザ光の光軸L上にプリズム13が配置されている。また、本形態では、上述のように、レーザ加工装置1でワーク2の加工を行う前に行われる半導体レーザ4のレーザ光の焦点位置の調整は、中心部に配置される半導体レーザ4から射出されワーク2で反射された可視領域のレーザ光の画像を確認しながら行われる。
そのため、レーザ光の焦点位置を調整するためのレーザ光の画像を精度良く取得することができ、撮像装置12で取得される画像を用いて半導体レーザ4の焦点位置を精度良く調整することができる。また、本形態では、ワーク2を加工する際に半導体レーザ4から射出されるレーザ光は、可視光であるため、半導体レーザ4の焦点位置を調整したときのレーザ光と同じ可視光でワーク2を加工することができる。したがって、光軸L方向における加工時のレーザ光の焦点位置のずれを防止することができる。
ここで、半導体レーザ4に代えてYAGレーザやCO2レーザが配置される場合には、ワーク2を加工する際にこれらのレーザから射出されるレーザ光は、非可視光である。そのため、この場合には、焦点位置の調整用に可視光を射出するレーザが別途、必要となる。また、この場合には、たとえば、波長が600〜700nmの調整用の可視光の焦点と、波長が1μmの加工用の非可視光の焦点とが光軸方向でずれてしまうため、可視光を用いて焦点位置の調整を行っても、加工用の非可視光の焦点位置がずれてしまう。したがって、この場合には、レーザ光の焦点位置の調整に時間がかかる。これに対して、本形態では、ワーク2を加工する際に半導体レーザ4から射出されるレーザ光は、可視光であるため、撮像装置12で取得された画像を確認しながら、レーザ光の焦点位置を容易に調整することができる。
本形態では、上述のように、たとえば、レーザ加工装置1が、ワーク(基板)2上に配置される半田を溶融させて電子部品とワーク(基板)2とを接合するレーザ半田付け装置である場合には、図8(A)に示すように、円環状に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置の中心Cが、中心部に配置された半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置f1の周りに円環状に配置されるように、光軸Lの傾きの調整を行っている。そのため、レーザ光が照射される半田の局所的でかつ急激な温度上昇を防止することができる。したがって、この場合には、半田付け時にレーザ光が照射される半田が飛び散って、基板上にボール半田が発生するのを軽減することができる。また、この場合には、レーザ光の照射範囲を広げることができるため、半田全体に短時間で熱を伝えることができ、半田の溶融時間を短縮することができる。
本形態では、6個の半導体レーザ4が円環状に配置され、残りの1個の半導体レーザ4が円環状に配置される6個の半導体レーザ4の中心部に配置されている。また、中心部に配置される半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、集光レンズ6の中心部分に入射し、円環状に配置される6個の半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、集光レンズ6の周辺部分に入射する。そのため、図11(C)に示すように、ワーク2の加工面上で複数のレーザ光のスポットが最も接近しているときに、7個の半導体レーザ4による光軸方向におけるワーク2の最適な加工位置にワーク2の加工面が配置されていると言える。すなわち、図11(A)、(B)に示すように、ワーク2の加工面上で複数のレーザ光のスポットが離れているときには、7個の半導体レーザ4による光軸方向におけるワーク2の最適な加工位置にワーク2の加工面が配置されているとは言えない。
したがって、本形態では、複数のレーザ光のスポットが最も接近した位置にワーク2の加工面上が配置されるようにテーブル11を移動させることで、7個の半導体レーザ4による光軸方向におけるワーク2の最適な加工位置にワーク2の加工面を配置することができる。その結果、ワーク2の加工時の光軸方向でのワーク2の位置調整が容易になる。すなわち、半導体レーザ4が1個である場合には、ワーク2の加工面上のレーザ光のスポット径の大きさを見て、そのスポット径の大きさから光軸方向におけるワーク2の最適な加工位置にワーク2の加工面が配置されているか否かを推測する必要があるが、本形態では、そのような必要がなくなり、光軸方向でのワーク2の位置調整が容易になる。また、光軸方向でのワーク2の適切な位置調整が可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。たとえば、レーザ加工装置1は、半導体レーザ4とワーク2との間に配置される波長板を備えていても良い。この場合には、たとえば、波長板は、保持部材取付部23の取付孔23aに固定されている。このように構成すると、波長板によってレーザ光の偏光方向を調整して、ワーク2でのレーザ光の反射を軽減することができ、効率良くワーク2を加工することができる。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。たとえば、レーザ加工装置1は、半導体レーザ4とワーク2との間に配置される波長板を備えていても良い。この場合には、たとえば、波長板は、保持部材取付部23の取付孔23aに固定されている。このように構成すると、波長板によってレーザ光の偏光方向を調整して、ワーク2でのレーザ光の反射を軽減することができ、効率良くワーク2を加工することができる。
上述した形態では、レーザ加工装置1は、7個の半導体レーザ4を備え、6個の半導体レーザ4が円環状に配置され、残りの1個の半導体レーザ4が円環状に配置される6個の半導体レーザ4の中心部に配置されている。この他にもたとえば、4個の半導体レーザ4が円環状に配置されても良い。
また、上述した形態では、光軸Lの傾きの調整は、たとえば、図8(A)に示すように、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光のそれぞれの、ワーク2の加工面上での集光位置がずれるように行っている。この他にもたとえば、図12(A)に示すように、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光のそれぞれの、ワーク2の加工面上での集光位置f2がずれるように、光軸Lの傾きの調整を行っても良い。すなわち、半導体レーザ4から射出されるレーザ光のワーク2の加工面上での集光位置f2が円環状に配置されて、図12(B)の示すように、レーザ光の合計強度のピークPが2箇所に現れるように、光軸Lの傾きの調整を行っても良い。
このように構成されたレーザ加工装置1をレーザ半田付け装置として用いる場合には、スルーホールの半田付けを効果的に行うことができる。すなわち、このように構成すると、スルーホールの貫通孔部分でのレーザ光の強度を低減し、かつ、貫通孔周縁の半田ランド部分のレーザ光の強度を高めることができるため、スルーホールの半田付けを効果的に行うことができる。
上述した形態では、複数の半導体レーザ4から射出されたレーザ光は、集光レンズ6によって、ワーク2に集光されている。この他にもたとえば、図13に示すように、複数の半導体レーザ4から射出されたレーザ光が、凹面鏡46によって、ワーク2に集光されても良い。すなわち、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光をワーク2に集光する集光部材は、凹面鏡46であっても良い。
上述した形態では、レンズ保持部材8に凹曲面23bが形成されている。この他にもたとえば、凹曲面23bに代えて、レンズ保持部材8に、凸曲面21cに当接するとともに円錐台状に形成される円錐台面が形成されても良い。すなわち、縦断面で見たときの形状が光軸Lに向かって傾斜する傾斜面となる円錐台面がレンズ保持部材8に形成されても良い。
上述した形態では、レーザ保持部材7に凸曲面21cが形成され、レンズ保持部材8に凹曲面23bが形成されている。この他にもたとえば、レンズ保持部材8に凸曲面が形成され、レーザ保持部材7にこの凸曲面に当接する凹曲面が形成されても良い。また、レンズ保持部材8に凸曲面が形成され、レーザ保持部材7にこの凸曲面に当接する円錐台面が形成されても良い。
上述した形態では、レーザ加工装置1は、ワーク2で反射されるレーザ光を撮像装置12に向けて反射する反射光学部材として、プリズム13を備えている。この他にもたとえば、レーザ加工装置1は、プリズム13に代えてハーフミラーを備えていても良い。
上述した形態では、複数の半導体レーザ4から射出されるレーザ光を1個の集光レンズ6がワーク2に集光している。この他にもたとえば、半導体レーザ4の数と同数の集光レンズを配置して、半導体レーザ4のそれぞれから射出されるレーザ光をそれぞれの集光レンズがワーク2に集光しても良い。この場合には、この集光レンズは、レーザ保持部材7に取り付けられても良い。また、集光レンズがレーザ保持部材7に取り付けられる場合には、レーザ保持部材7が取り付けられる所定の取付部材またはレーザ保持部材7のいずれか一方に、凸曲面が形成され、レーザ保持部材7または取付部材のいずれか他方に、凸曲面に当接する凹曲面が形成されていれば良い。なお、この場合には、コリメータレンズ5がレーザ保持部材7に取り付けられていなくても良い。
上述した形態では、半導体レーザ4の制御部16は、マイクロプロセッサー30を備えている。この他にもたとえば、制御部16は、図14に示すように、マイクロプロセッサー30を備えていなくても良い。この場合には、制御部16は、たとえば、タイマーICや所定のボリュームを備えている。
1 レーザ加工装置
2 ワーク(被加工物)
4 半導体レーザ
5 コリメータレンズ
6 集光レンズ(集光部材)
7 レーザ保持部材
8 レンズ保持部材(集光部材保持部材、取付部材)
12 撮像装置
13 プリズム(反射光学部材)
20c、20d 円周面(チャック部)
21c 凸曲面
23b 凹曲面
46 凹面鏡(集光部材)
2 ワーク(被加工物)
4 半導体レーザ
5 コリメータレンズ
6 集光レンズ(集光部材)
7 レーザ保持部材
8 レンズ保持部材(集光部材保持部材、取付部材)
12 撮像装置
13 プリズム(反射光学部材)
20c、20d 円周面(チャック部)
21c 凸曲面
23b 凹曲面
46 凹面鏡(集光部材)
Claims (8)
- 複数の半導体レーザと、複数の前記半導体レーザから射出されるレーザ光を被加工物に集光する集光部材と、複数の前記半導体レーザのそれぞれを保持するレーザ保持部材と、前記レーザ保持部材が取り付けられる取付部材とを備え、
前記レーザ保持部材または前記取付部材のいずれか一方には、凸曲面が形成され、
前記レーザ保持部材または前記取付部材のいずれか他方には、前記凸曲面に当接する凹曲面または前記凸曲面に当接するとともに円錐台状に形成される円錐台面が形成されていることを特徴とするレーザ加工装置。 - 前記取付部材は、前記集光部材を保持する集光部材保持部材であることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
- 前記レーザ保持部材には、前記半導体レーザから射出されるレーザ光を平行光とするコリメータレンズが取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ加工装置。
- 前記レーザ保持部材の、前記半導体レーザのレーザ光の射出方向端側に、前記凸曲面または前記凹曲面あるいは前記円錐台面が形成され、
前記レーザ保持部材の、前記半導体レーザのレーザ光の反射出方向端側に、前記レーザ保持部材を把持するためのチャック部が形成されていることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のレーザ加工装置。 - 前記被加工物で反射されるレーザ光の画像を取り込むための撮像装置と、前記半導体レーザと前記集光部材との間に配置され前記被加工物で反射されるレーザ光を前記撮像装置に向かって反射する反射光学部材とを備えることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載のレーザ加工装置。
- 前記被加工物を加工する際に前記半導体レーザから射出されるレーザ光は、可視光であることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載のレーザ加工装置。
- 前記半導体レーザと前記被加工物との間に配置される波長板を備えることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載のレーザ加工装置。
- 前記被加工物は、電子部品が搭載される基板であり、
前記レーザ加工装置は、前記基板上に配置される半田を溶融させて前記電子部品と前記基板とを接合するレーザ半田付け装置であり、
複数の前記半導体レーザのそれぞれのレーザ光の前記基板上での集光位置がずれていることを特徴とする請求項1から7いずれかに記載のレーザ加工装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008214824A JP2010046701A (ja) | 2008-08-25 | 2008-08-25 | レーザ加工装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9387649B2 (en) | 2007-06-28 | 2016-07-12 | Pacific Coast Building Products, Inc. | Methods of manufacturing acoustical sound proofing materials with optimized fracture characteristics |
JP2020044576A (ja) * | 2018-09-18 | 2020-03-26 | レーザーセル カンパニー リミテッド | ミクロンレベルの厚さを有する電子部品のレーザーリフロー装置 |
JP2020044553A (ja) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | ブラザー工業株式会社 | レーザマーカ |
-
2008
- 2008-08-25 JP JP2008214824A patent/JP2010046701A/ja active Pending
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