JP2010044146A - 光拡散シートおよびバックライトユニット - Google Patents

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貴子 瀬川
Hiroshi Shinozuka
啓 篠塚
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Masayo Maeda
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Abstract

【課題】インキを印刷して得た光拡散シートは、バックライトユニットに適用した際に、光拡散性を高くする目的でインキを厚く印刷すると、光拡散性はあがるが、インキ成分の粉が飛散したり、擦れた場合等にインキが剥がれ易くなったり、光源により高温になった際にインキが剥がれ易いという問題がある。これらを改善した光拡散シートを提供する。
【解決手段】本発明の光拡散シートは、基材と、基材の(少なくとも)一方の面に所定のパターンでインキが印刷されており、印刷が施されているパターン印刷部の少なくとも上部のみに樹脂が形成されていることをを特徴とする。また、樹脂層中には光拡散剤を含有していても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、バックライト用輝度分布補正フィルムとして好適に使用される光拡散シートおよびその製造方法に関する。また、光拡散シートおよび光源を具備するバックライトユニットに関する。
一般に、液晶表示装置等に用いるバックライトユニットは、輝度むらや偏りがあっては本来の品位を損ねてしまう為、光源からの光を均一に出光させるための光拡散シートを設けている。光拡散シートとしては、例えば、基材に、白インキをパターン印刷して得たものが知られている(特許文献1参照)。これらの光拡散シートでは、インキ内に酸化チタン等の白色顔料が用いられており、光源に近くなる程高密度にドットパターンが形成され、高い遮光性が得られる為、輝度を均一化させることができる。
特開2000−162411号公報
しかしながら、インキを印刷して得た光拡散シートは、インキ成分(特に顔料が主体の場合には)の粉末が飛散したり、インキが剥がれるという問題がある。特にバックライトユニットに適用した際に、光拡散性を高くする目的でインキを厚く印刷すると、光拡散性はあがるが、インキ成分の粉が飛散したり、擦れた場合等にインキが剥がれ易くなり、光源により高温になった際にインキが剥がれ易いという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決しようとするものであり、光拡散性を有するインキを印刷した光拡散シートの上に、樹脂を設けることにより、インキの粉落ちやはがれのない光拡散シートを提供する。
また、光拡散剤を含有した樹脂を設けることにより光拡散性の高い光拡散シートを提供する。
さらに、本発明の光拡散シートを用いることにより、均一な面発光が得られ、充分な輝度を有するバックライトユニットを提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 基材と、基材の少なくとも一方の面に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の少なくとも上部のみに樹脂が形成されていることを特徴とする光拡散シート。
[2] 前記パターン印刷部が、白色顔料を含有するインキである[1]記載の光拡散シート。
[3]前記樹脂層中に光拡散剤を含有している[1]〜[2]のいずれかに記載の光拡散シート。
[4]光源と、該光源からの光出射側に配置された[1]〜[3]のいずれかに記載の光拡散シートとを具備するバックライトユニット。
発明の光拡散シートは、印刷されたインクの剥がれを防止し、充分な光拡散性を有する。本発明の光拡散シートを用いたバックライトユニットは、均一な面発光が得られ、充分な輝度を有している。通常、パターン印刷シートと拡散シートの2枚が必要である場合においても、本発明の光拡散シートを用いれば、1枚の光学部材で同等の効果が得られる。
<本発明の実施形態>
(光拡散シート)
本発明の光拡散シートの実施形態について説明する。尚、本実施形態に限定されるものではない。
図1に、本実施形態の光拡散シートを示す。本実施形態の光拡散シート1は、基材2と、基材2の少なくとも一方の面に所定のパターンで設けられたパターン印刷部3を有し、更にパターン印刷部3の少なくとも上部のみに樹脂層(以後、樹脂部分とも言う。)4が形成されている。但し、効果を阻害しない範囲で上部以外に樹脂があっても構わない。
また、図2に示すように、パターン印刷部が特に厚い場合には、樹脂部の形成方法により、図2(a)や(b)の様にパターン印刷部の少なくとも上部のみに樹脂を設ける実施形態が、インキ成分の粉の飛散や擦れた場合に傷がつくことを防げる点で好ましい。
また、樹脂層4のパターン印刷部3に対する厚さには特に規定はない。但し、樹脂層4の直線透過率が、インキをベタ印刷(以後、ドットパターンとも言う。)した場合の印刷の直線透過率よりも10%以上低いように規定することが好ましい。
(基材)
基材2としては、光学部材の分野で用いられている従来公知のものが使用できるが、例えば、ガラス基板、透明プラスチックシート等の可視光を透過する部材が用いられる。透明プラスチックシートを構成する透明樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂などが挙げられる。
中でも、基材としては、透光性基材であることが好ましく、さらには透光性樹脂シートであることが好ましい。透光性の光透過特性は、使用により適切に調整されたものであれば限定はされないが、光源からの光をロスしない点で、可視光領域での光透過率で90%以上であることが好ましい。
また、基材2には、可視光を透過する範囲で、着色剤が含まれていてもよいし、光拡散性粒子が均一に含まれていてもよい。
基材2のパターン印刷3と反対側の面は平坦であってもよいし、凹凸パターンが形成されていてもよい。
このように、光反射シート(光拡散板)や導光シート(あるいは導光板)、プリズムシートのような光学機能シートを基材とすれば、本発明の光拡散部(パターン印刷部と、光拡散剤が含有した場合には樹脂)とこれらの機能性シートとを一体化をする事もできる。
また、基材には、印刷時のインキとの密着性をよくする為に、コロナ処理を施した基材や易接着層やアンカー層を設けた基材を用いても良い。
(パターン印刷部および印刷方法)
本発明の光拡散シートのパターン印刷部3は、インキが所定のパターンで印刷されてい
る。中でも、輝度均斉化の点で、基材の片面あるいは両面にインキによる印刷が施されているのが好ましい。また、一方の面と片面のパターンは同じでも異なっていても良い。
さらに、パターン印刷部のドットは、所定のパターンで設けられている。例えば、パターン印刷部の上面の形状が円形状のドットを用いる場合、所定のパターンは光学フィルムに求められる光拡散性に応じて適宜設定される。特に、光拡散性が強く求められる場合には、単位面積あたりのドットの面積比率が高くなるように設定することが好ましい。
また、所定のパターンで印刷された印刷部は、光源からの光を拡散し、輝度の均整度を効率的に向上する。その結果、光学シートを通過した光の強度分布を測定すると、輝度の均一性が図られる結果となる。例えば、液晶表示装置のバックライトユニットに使用された場合、光源直上の単位面積あたりのドットの面積比率が高くなるようにし、光源から遠ざかるにしたがって徐々にドットの密度を低下あるいはドットの直径を減少するように調整する。特に、ドットの直径を調整する方法を用いる場合は、ハーフトーン若しくはグレイスケールの考え方に基づき、いわゆる網点の要領を用いることができるので好ましい。
また、光学フィルム内で求められる光拡散性が一様でない場合には、求められる光拡散性に合わせて、単位面積あたりのドットの面積比率も一様でないものとする。
例えば、ドットパターンは、基材の面の一部の領域にドットが均一に配置され、残りの領域にドットが設けられていないパターンとすることができる。
さらに、基材の面に、1個あたりの面積が略均一なドット印刷が、単位面積あたりのドット数が多い高光拡散性領域と、該高光拡散性領域より単位面積あたりのドット数が少ない低光拡散性領域とを有するように設けられているパターンであってもよい。
さらにまた、基材の面に、単位面積あたりの個数が同一であるドット状のパターン印刷部で、1個あたりのドットの面積が大きい高光拡散性領域と、該高光拡散性領域より1個あたりのドットの面積が小さい低光拡散性領域とを有するパターンであってもよい。
また、ドットパターンは、単位面積あたりのドットの面積比率が、基材の一方向に沿って漸次増加するパターンや、基材の一方向に沿ってドットの面積比率が周期的に変化するパターンであってもよい。また、ドットが基材の面の全面に均一に分散して設けられたパターンであっても差し支えない。
さらに他の均斉度の調整方法として、ベタ塗りのパターン印刷部を設け、このパターン印刷部の厚さを調整する濃度階調がある。即ち、光源に正対する領域に形成された濃度階調であり、光源直上のパターン印刷部の厚さが大きくなるようにし、光源から遠ざかるにしたがって徐々にパターン印刷部の厚さを減少することで、光学シートを通過した光の均整化を図ることも可能である。
また、光学フィルム内で求められる光拡散性が一様でない場合には、求められる光拡散性に合わせて、ベタ塗りのパターン印刷部の厚さも一様でないものとする。
例えば、ベタ塗りのパターン印刷部は、基材の一方の面の一部の領域に一定の厚さに印刷され、残りの領域に印刷部が設けられていないパターンとすることができる。
また、基材の面に、ベタ塗りのパターン印刷部の厚さが大きい高光拡散性領域と、該高光拡散性領域よりベタ塗りのパターン印刷部の厚さが小さい低光拡散性領域とを有するように設けられているパターンであってもよい。
また、ベタ塗りのパターン印刷部の厚さが基材の一方向に沿って漸次増加するパターンや、基材の一方向に沿ってベタ塗りのパターン印刷部の厚さが周期的に変化するパターンであってもよい。
また、ベタ塗りのパターン印刷部が基材の面の全面に一定の厚さで設けられたものであっても差し支えない。
本発明では、光拡散性インクの直線光透過率を0%から100%の範囲で任意に変えて階調を調整する。ここで、直線光透過率とは、公知の光学機器によって測定してもよいが、簡便に測定するにはJIS-K7105に準拠したヘーズメーターで行うのが好ましい。
インキによるパターン印刷部の厚みは、印刷方法(条件や回数)により調整することができる。中でも、0.5μmから100μmの範囲が好ましい。印刷部の厚みが0.5μm以上であれば、光拡散性をより高くできる。100μm以下であれば、精度良くパターン印刷できる。
また、印刷の方法に制限はなく、凸版印刷(フレキソ印刷を含む)、凹版印刷(グラビア印刷を含む)、平板印刷(オフセット印刷を含む)、孔版印刷(スクリーン印刷を含む)、版なし印刷が例示される。版なし印刷とは基材上に直接パターンを設ける方式を指し、近年発達したインクジェット印刷や、乾式又は湿式トナーを用いる電子写真方式などが知られている。
印刷のドット形状は特に制限されないが、模様の形状は一定の形状の繰り返し単位が好ましく、その形状としては、例えば、点状、円形状、三角状、四角状、楕円状、六角形等のドットや、帯状などが挙げられる。形状としては汎用的である点で、円形状のドットが好ましい。また、ドットの大きさは、例えば円形状の場合は、その直径が5μmから500μmの範囲が好ましい。
インキの種類は特に限定されないが、光拡散性の効果を高める為には、パターン印刷部の周りに設けられている樹脂の屈折率との差が大きいインキが好ましい。従って、屈折率の高い材料を主成分とする白色インキが好ましい。白インキは光の一部を反射し、残りの光が透過拡散する為に、輝度を落さずに光の拡散性を調整できる点からも好ましい。その他、黒インキ、灰色インキ、銀色インキ等も使用できる。黒インキは代表としてカーボンブラックを主成分としたインキがあげられ、光の遮蔽効果を考慮すれば良いので光の透過率の調整し易さ、光学設計のし易さが期待できる。灰色や銀色のインキは、例えば、アルミニウム、銀、パラジウム、亜鉛などの灰白色や銀色の金属粉を含有させて調合した金属粉末含有インキも使用できる。
インキ組成物には、溶剤、顔料、分散剤、及び対象物表面への固着剤としての樹脂が基本成分として含まれる。
インキ組成物における白色粒子としては、酸化チタン( TiO、チタンホワイト) 、シリカ(SiO)、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸鉛( 2PbCOPb(OH)、シルバーホワイト)、酸化亜鉛( ZnO、ジンクホワイト)、チタン酸ストロンチウム( SrTiO、チタンストロンチウムホワイト)、硫酸バリウム、無機ガラスなどが単独または混合系で使用できるが、これらに限定されるものではない。
特に酸化チタンは、他の無機白色顔料と比べると比重が小さいため分散安定性があり、屈折率が大きく光学散乱性に優れ、化学的、物理的にも安定である。このため、顔料としての隠蔽力や光学散乱性が大きいので、本発明に使用される無機白色顔料としては酸化チタンを主成分として用いるのが好ましい。拡散光の色目を調整する目的で、上記白色顔料を混合することも可能である。白色顔料の混合率は、インキ組成物全体の30〜80質量%とするのが好ましい。酸化チタン以外の白色顔料は、必要により分散補助等の目的で顔料全体の30%程度までの量で使用するのが好ましい。
インキ組成物における樹脂としては、ケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、エステルガム、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂などが使用できるが、中でもアクリル系樹脂が好適に使用できる。インキ組成物における有機溶剤は樹脂の溶解、粘度の調整などを目的として使用するものでありトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n − ヘキサン、n − ヘプタン、イソヘプタン、n − オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどのシクロパラフィン系溶剤などが単独又は混合物の形で使用できる。有機溶剤の使用量は、インキ組成物全体の30〜80質量%程度である。
(樹脂層について)
本発明で用いられるパターン印刷部の少なくとも上部のみに形成された樹脂層は、例えば下記の様な樹脂があげられる。中でも、光拡散性の効果を高める為には、樹脂とパターン印刷層との屈折率の差が大きい樹脂が好ましく、屈折率の差が0.1以上あることが好ましい。さらに好ましくは、インキの光拡散性を高める為には、透明性の高い樹脂が好ましい。
本発明で用いられる樹脂としては、上記インキに使用される樹脂と同じでも良い。また、樹脂は製造方法に応じて、UV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等が使用できる。
ここで、本発明で用いる樹脂の種類と屈折率を示す。屈折率としては、例えば、文献「プラスチックス」Vol.52、No.8、98頁やポリマーハンドブック453〜457頁等に記載の公知の値であり、以下に記載する。
また、樹脂としては、例えば、高屈折率のポリ塩化ビニリデン(屈折率1.6〜1.63)、非晶ポリエステル(1.62)、ポリスチレン樹脂(1.59)、ポリカーボネート(1.59)、ポリ塩化ビニル(1.54)、尿素樹脂(1.54)、ウレタン樹脂(1.53〜1.67)、オレフィン−マレイミド交互共重合体(1.53)、ポリアクリロニトリル(1.52)、ポリメタクリロニトリル(1.52)、ポリ(シクロヘキサン)(1.51)、メタクリレート樹脂(1.51)、ポリビニルアルコール系樹脂(1.49〜1.53)、脂環式オレフィン樹脂(ノルボルエン系)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリアセタール(1.48)、セルロース トリアセテート(TAC)(1.47)、ポリ(1、3―シクロヘキサジエン)(1.45)、酢酸ビニル、超低屈折率の非晶質フッ素系樹脂(1.34)、ケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エステル樹脂、これらの共重合体等が挙げられるがこれらに限ったものではない。屈折率が適当であれば、これらの樹脂は混合して使用しても良い。また、上記の樹脂を含有する市販のニスでも良い。ニスは一般的には樹脂と乾性油(空気中で徐々に酸化して固まる油のこと:亜麻仁油等)と溶剤を混合したものであり、完全にまたはほとんど無色透明である。
(光拡散剤)
本発明の樹脂中には、透過光をより拡散させることができるので、光拡散剤を含有することが好ましい。
本発明で用いられる光拡散剤としては、光線を拡散させる性質を有する粒子であれば、従来公知のものがよい。ここで、光拡散剤とは、その周囲との屈折率の差によって、光を屈折させて拡散させることができるものである。
また、光拡散剤の平均粒子径は100nm〜2000μmが好ましく、特に300nm〜200μmが好ましい。
光拡散剤としては、例えば、有機粒子、無機粒子、有機物や無機物の中空粒子や発泡粒子や多孔質粒子等があげられる。
中でも、光拡散シートの光拡散性の効果を高める為には、樹脂との屈折率の差が大きい光拡散剤が好ましい。さらに、光拡散性の効果の点で、光拡散剤と上記樹脂との屈折率の差が0.1以上になる材料を選択することが好ましい。
無機粒子としては、無機ガラスビーズ、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、クレー等、又はこれらの混合物を用いることができる。
有機粒子としては、高屈折率のエピスルフィド系樹脂(1.70)、チオウレタン系樹脂(1.67)、ポリ塩化ビニリデン(屈折率1.6〜1.63)、非晶ポリエステル(1.62)、ポリスチレン(1.59)、ポリカーボネート(1.59)、ポリ塩化ビニル(1.54)、尿素樹脂(1.54)、ウレタン樹脂(1.53〜1.67)、オレフィン−マレイミド交互共重合体(1.53)、ポリアクリロニトリル(1.52)、ポリメタクリロニトリル(1.52)、ポリ(シクロヘキサン)(1.51)、ポリプロピレン(1.50)、メタクリレート(1.51)、ポリビニルアルコール(1.49〜1.53)、脂環式オレフィン樹脂(ノルボルエン系)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリアセタール(1.48)、ポリ(1、3―シクロヘキサジエン)(1.45)、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの樹脂の共重合体でも混合して使用しても、屈折率が適していれば良い。中でも、光拡散剤としてはインクによる膨潤性の低さから無機粒子が好ましい。
上記光拡散剤の形状は、特に限定されるものではなく、例えば球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、だるま粒子(例えば、架橋ポリスチレン粒子と架橋メタクリレート粒子をつなぎ合わせた粒子)、板状、鱗片状、繊維状などが挙げられ、光拡散性を考慮するとビーズが好ましい。ビーズを使用することで、光拡散機能をさらに向上させることができる。また、中空粒子あるいは発泡粒子でも良い。
ここで、中空粒子とは、中空ビーズ内の空気(屈折率1.0)とその周囲との屈折率の差によって、光を屈折させて拡散させるようになっている。
具体的には、架橋ポリメタクリル酸メチル(屈折率1.49。例えば積水化学工業MBXシリーズ)、架橋ポリスチレン(屈折率1.59。例えば積水化学工業SBXシリーズ)、市販の未架橋アクリル系中空粒子、スチレンとメチルメタクリレート共重合体の中空粒子が挙げられる。発泡粒子としては、熱で発泡するアクリロニトリル系樹脂(例えば、積水化学工業EHMシリーズ)が挙げられる。
光拡散剤の配合量は、樹脂100質量部に対して0質量部以上80質量部以下が好ましく、5質量部以上60質量部以下が特に好ましい。0重量部の場合には、光拡散剤がない場合であり、インキの剥がれ防止効果はあるが、光拡散剤による補助的な光拡散効果は期待できない。80質量部を越えると、光調整パターンを形成する樹脂組成物の塗工が困難となってしまう虞がある。
(樹脂層のその他成分)
本発明に用いられる樹脂層は、樹脂を主成分とするが、効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、劣化防止剤、分散剤、可塑剤、安定剤、着色剤等を含有することができる。
<光拡散体シートの製造方法>
次に、上記光拡散シート1の製造方法について、インキによるパターン印刷部の製造方法について具体例を挙げて説明する。
本実施形態の光拡散シートは、まず上記のインキによる印刷方法により、所定のパターン印刷部が設けられる。次に、このパターン印刷部の上部に樹脂を形成する。
樹脂層を形成する方法としては、前記樹脂に用いられる塗料を作製し、下記塗布法により塗布する。
樹脂塗料の塗工方法としては、例えば、バーコート法、エアードクターコート法、ブレードコート法、スクイズコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、グラビアコート法、トランスファーコート法、コンマコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、マルチロールコート法、ディップコート法、ロッドコート法、キスコート法、ゲートロールコート法、落下カーテンコート法、スライドコート法、ファウンテンコート法、およびスリットダイコート法などが挙げられる。
また、他の方法としては、樹脂層に用いられる塗料を、印刷方法(例えば、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等)により、パターン印刷部の上部のみに印刷することもできる。この方法により所定の場所に樹脂層を形成することができる。
<光拡散シートの用途>
また、上記製造方法により得た光拡散シートは、液晶表示装置や看板照明等に備え付けられるバックライト用輝度分布補正フィルムとして好適に用いることができる。具体的には、直下型バックライトユニット、サイドライト型バックライトユニット等に使用することができる。
以下に、上記の製造方法により得た光拡散シートを、直下型バックライトユニットまたはサイドライト型バックライトユニットに使用した実施形態について説明する。
(直下型バックライトユニット)
図3に、バックライトユニットが直下型バックライトユニットである実施形態を示す。この直下型バックライトユニット3は、光拡散シート1と、冷陰極管やLED等の光源6とを具備する。
この直下型バックライトユニット5で用いる光拡散シート1は、帯状の光拡散性領域Aおよび非光拡散性領域Bを有する。光拡散性領域Aは、基材の一方の面に同一のドット状のパターン印刷部(インキ部)が多数設けられ、パターン発泡層の形成密度が、光拡散性領域Aの幅方向中央から幅方向両端部に向かうにつれて小さくなっている。したがって、光拡散性領域Aの幅方向中央にて光の拡散性が最も高くなっている。
非光拡散性領域Bは基材のみの領域である。
本実施形態の直下型バックライトユニット5では、光拡散性領域Aの幅方向中央が光源6の直上に配置されている。
直下型バックライトユニット5では、光拡散シート1の、光源6の直上の部分にて、光源6から到達する光の光量が多くなり、光源6から離れた部分にて、光源6から到達する光の光量が少なくなる。
本実施形態では、光拡散性領域Aの幅方向中央が、光源6の直上に配置されているため、光拡散シート1の、光源6から到達する光の光量が多い部分にて光の拡散性が高くなっている。そのため、光拡散シート1の、光源6から離れた部分に位置する非光拡散性領域Bに、光を拡散させることができる。その結果、光源6から出射した光の光量を面方向に均一化するように補正できるため、均一な面発光を得ることができる。また、光拡散シート1は光透過性低下が抑制されているため、直下型バックライトユニット5は充分な輝度を有している。
(サイドライト型バックライトユニット)
図4に、バックライトユニットがサイドライト型バックライトユニットである実施形態を示す。このサイドライト型バックライトユニット7は、光拡散シート1と、光拡散シート1の一側面に隣接した光源6とを具備する。
このサイドライト型バックライトユニット7で用いる光拡散シート1は、光源6に隣接する第1の側面から、第1の側面に対向する第2の側面に向かうにつれて、単位面積あたりのパターン印刷部(インキ部)の面積比率が漸次増加するように印刷されている。したがって、第1の側面から第2の側面に向かうにつれて、光の拡散性が高くなっている。
サイドライト型バックライトユニット7では、光拡散シート1の第1の側面側が最も光源6から到達する光の光量が多くなり、第1の側面から離れるにつれて光源6から到達する光の光量が少なくなる。
しかし、本実施形態における光拡散シート1では、第1の側面から第2の側面に向かうにつれて、光の拡散性が高くなっているため、第1の側面側での出光量を抑えることができ、第1の側面から離れるにつれて出光量を増加させることができる。その結果、光源6から出射する光の光量を面方向に均一化するように補正できるため、均一な面発光を得ることができる。また、光拡散シート1は光透過性低下が抑制されているため、サイドライト型バックライトユニット6は充分な輝度を有している。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
本実施例は、図1の12に示す光拡散シート1を作製し、その光拡散シート1を用いて直下型バックライトユニットを得る例である。
本実施例1は、図1の12に示す光拡散シート1を作製した。
(インキパターン印刷層+パターン印刷による透明樹脂層)
多色枚葉印刷機を用いて、基材シートに所定の網点階調パターンを水ありオフセット印刷で白インキと透明メジウムを用いて2度刷りし、基材の片面に「2重印刷されたパターン部」を有する光学フィルムを得た。
基材シートには、ポリエチレンテレフタレートシート(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300、厚さ:100μm)を用いた。
パターン印刷は、所定の網点階調パターンをAMスクリーン100L/in(角網点)で印刷した。インキは、水ありオフセット印刷用UVインキのFDOニュー 青口T白HF1ロとFDOニュー メジウムHF1ロ(共に、東洋インキ製造株式会社製)を用いて、UV照射量300mJ/cmで硬化させた。
(光学シートとしての評価)
得られた光拡散シートを、光拡散性領域が冷陰極管からなる光源の直上に位置するように取り付けて、直下型バックライトユニットを作製した。
この直下型バックライトユニットの光源を発光させたところ、均一な面発光が得られた。
(インキはがれ試験および結果)
実施例1と同様の試験を行ったところ、得られた光拡散フィルムの試験結果は○であった。
(実施例2)
本実施例は、図1の12に示す光拡散シート1を作製し、その光拡散シート1を用いて直下型バックライトユニットを得る例である。
(インキパターン印刷部の形成)
基材であるポリエチレンテレフタレートシートに、スクリーンインキ(レイキュア4701VXメジウム白、日本製紙ケミカル社製:酸化チタン(ルチル型:屈折率2.71)を、所定のパターンでスクリーン印刷し、UV照射光量150mJ/cmでUV硬化させた。インキによるパターン印刷部(厚み3μm)の形成されたシートが得られた。
(光拡散剤を含有した樹脂層の形成)
パターン印刷は、所定の網点階調パターンをAMスクリーン100L/in(角網点)で印刷した。インキ印刷部は、溶剤で希釈されたポリメチルメタクリレートの樹脂(屈折率1.49)に光拡散剤としてポリスチレンの球状粒子(屈折率1.59:粒子径5μm)を添加して攪拌分散させた塗料を得た。
以上の操作により、樹脂が塗布されたパターン印刷部が基材の一方の面に設けられた光学フィルムを得た。
(光学シートとしての評価)
得られた光拡散シートを、光拡散性領域が冷陰極管からなる光源の直上に位置するように取り付けて、直下型バックライトユニットを作製した。
この直下型バックライトユニットの光源を発光させたところ、均一な面発光が得られた。
(インキはがれ試験および結果)
樹脂が塗布されたインキパターン印刷部が基材の一方の面に設けられた光拡散シートについて、実施例1と同様のインキはがれ試験を行った結果、○であった。
(実施例3)
本実施例は、図1の12に示す光拡散シート1を作製した。
実施例1と同様にインキパターン印刷部の形成されたシートを得た。
溶剤で希釈されたポリメチルメタクリレートの樹脂(屈折率1.49)に光拡散剤として無機ガラスの球状粒子(屈折率1.60:粒子径5μm)を添加して分散させた樹脂塗料を作成した。得られたシートの印刷部の面に、樹脂塗料を用いて、実施例1と同様のスクリーン印刷(インキ印刷部のパターンと同じパターン)を行い、樹脂部分を形成した。
(光学シートとしての評価)
得られた光拡散シートを、光拡散性領域が冷陰極管からなる光源の直上に位置するように取り付けて、直下型バックライトユニットを作製した。
この直下型バックライトユニットの光源を発光させたところ、均一な面発光が得られた。
(インキはがれ試験および結果)
樹脂がインキ部上に塗布されたインキ印刷層が基材の一方の面に設けられた光拡散シートについて、実施例1と同様のインキはがれ試験を行った結果、○であった。
(比較例1)
実施例1と同様にインキを印刷したシート(樹脂層を塗布していない場合)について、インキ剥がれ試験を行ったところ、△であった。
(比較例2)
実施例3と同様にインキを印刷したシート(樹脂層を塗布していない場合)について、インキ剥がれ試験を行ったところ、×であった。
本発明の光拡散シートの実施形態を示す図である。 本発明の光拡散シートのインキ部と樹脂層のイメージ図である。 本発明のバックライトユニットの一実施形態を示す概略図である。 本発明のバックライトユニットの他の実施形態を示す概略図である。
符号の説明
1 光拡散シート
2 基材
3 インキ印刷部
4 樹脂層
5 直下型バックライトユニット
6 光源
7 サイドライト型バックライトユニット
A 光拡散性領域
B 非光拡散性領域

Claims (4)

  1. 基材と、基材の少なくとも一方の面に所定のパターンで設けられたパターン印刷部とを備え、パターン印刷部の少なくとも上部のみに樹脂が形成されていることを特徴とする光拡散シート。
  2. 前記パターン印刷部が、白色顔料を含有するインキである請求項1記載の光拡散シート。
  3. 前記樹脂中に光拡散剤を含有している請求項1〜2のいずれかに記載の光拡散シート。
  4. 光源と、該光源からの光出射側に配置された請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散シートとを具備するバックライトユニット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012230364A (ja) * 2011-04-12 2012-11-22 Keiwa Inc 光拡散シート、光学ユニット、バックライトユニット及び液晶表示装置
JP2014203671A (ja) * 2013-04-04 2014-10-27 株式会社ミマキエンジニアリング バックライト導光板、バックライト導光板製造方法及びインクジェットプリンタ
JP2021073363A (ja) * 2015-04-10 2021-05-13 中国石油化工股▲ふん▼有限公司 改善されたヘイズ度及び透光率を有する樹脂組成物及びその調製方法

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