JP2010039255A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加圧部材の表面に微細な凹凸があってもこの凹凸の影響を受けず、また、軸方向へのニップ圧の変化がなく、その結果、定着画像に光沢ムラが生じない定着装置。
【解決手段】回転する定着ローラと、無端状の定着ベルトと、定着ベルトを内周面側から押圧して定着ベルトを定着ローラに圧接させることにより自らが弾性変形する加圧部材と、加圧部材に対して下流側に配置され、定着ベルトを内周面側から押圧して定着ベルトを定着ローラに圧接させることにより定着ローラの弾性層を弾性変形させる分離部材と、を備えた定着装置において、加圧部材は定着ベルトの側に位置してスポンジから形成された第1の弾性部材がスポンジから形成された第2の弾性部材に積層されて構成されると共に、該第1の弾性部材と該第2の弾性部材は定着ベルトの中心軸方向に連続して延在し、且つ該第1の弾性部材の硬度は該第2の弾性部材の硬度より低いこと。
【選択図】図2
【解決手段】回転する定着ローラと、無端状の定着ベルトと、定着ベルトを内周面側から押圧して定着ベルトを定着ローラに圧接させることにより自らが弾性変形する加圧部材と、加圧部材に対して下流側に配置され、定着ベルトを内周面側から押圧して定着ベルトを定着ローラに圧接させることにより定着ローラの弾性層を弾性変形させる分離部材と、を備えた定着装置において、加圧部材は定着ベルトの側に位置してスポンジから形成された第1の弾性部材がスポンジから形成された第2の弾性部材に積層されて構成されると共に、該第1の弾性部材と該第2の弾性部材は定着ベルトの中心軸方向に連続して延在し、且つ該第1の弾性部材の硬度は該第2の弾性部材の硬度より低いこと。
【選択図】図2
Description
本発明は、定着ベルトを有するFBN方式の定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体ドラムに形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録材上に転写し、この後、記録材上のトナー像を定着して排紙している。
また、カラー画像を形成する場合には、原稿色に対応したY,M,C,Kの潜像を4個の感光体ドラムに形成し、顕像化された4色のトナー像を無端状の中間転写ベルトに一次転写した後、記録材上に二次転写して、記録材上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
このようにトナー像を定着する定着装置として、ハロゲンランプ等の加熱手段を内蔵した定着ローラと、定着ローラを加圧する加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録材を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置があり、このような定着装置は構成が簡便であるため、広く利用されている。
ところで、このような定着装置において、高速化を図るためにはトナーと記録材に充分な熱量を供給する必要があり、このためにはニップ幅を広くする必要がある。ニップ幅を広くするためには、加圧ローラが定着ローラを加圧する荷重や、加圧ローラ内のシリコーンゴム等から形成された弾性層の厚みや、二つのローラの径等を増大させることが考えられる。
しかし、加圧ローラの荷重や弾性層の厚みを増大させると、定着ベルトの中心軸方向(以下、軸方向と記す)のニップ幅が不均一になることがあり、定着ムラや記録材のしわが発生する虞がある。また、ローラの径を増大させると、定着装置が大型化するばかりでなく、ウォーミングアップタイムが長くなるという問題がある。
この問題を解決するために、ハロゲンランプを内蔵すると共に弾性層を有して回転する定着ローラ(定着ロール61)と、定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルト(エンドレスベルト62)と、定着ベルトの内周面側に配置された加圧パッド(圧力パッド64)とを備え、加圧パッドが定着ベルトを押圧することにより定着ローラと定着ベルトとの間に形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録材を挟持・搬送しながら加熱・加圧する、所謂FBN(Free Belt Nip)方式の定着装置が特許公報に開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この定着装置によれば、加圧パッドにより定着ローラに押圧された定着ベルトが加圧パッド側に弾性変形し、定着ローラと定着ベルトとの間に幅広のニップ部が形成される。従って、小型な形状であるにも拘わらず高速化に対応でき、定着ベルトの熱容量が小さいので、ウォーミングアップタイムが短縮し、省エネになる。
また、ニップ部を通過した記録材が溶融トナーの粘着力によって定着ローラに張り付いてしまうことがある。これを防止するために、この定着装置においては、加圧パッドに対して記録材の搬送方向下流側に、定着ベルトを内周面側から定着ローラの方向に押圧して定着ベルトを定着ローラに圧着させ、定着ローラの弾性層を大きな曲率で凹状に弾性変形させる分離部材(剥離ニップ部材64b)を配置している。これにより、分離爪等の格別の分離部材を設けずに、記録材を定着ローラから分離させることが可能になる。
特開2006−126536号公報
特許文献1の如きFBN方式の定着装置において、加圧パッドはシリコーンゴムやフッ素ゴム等から形成されているが、ゴムは潰された場合に潰れた部分が横方向に分散して広がる特性を有する。従って、加圧パッドの表面に微細な凹凸があったときに、この凹凸はニップ圧で広範囲に広がり、この凹凸によって生じた圧力差によって定着画像に光沢ムラが生ずる虞がある。
また、特許文献1の如きFBN方式の定着装置において、加圧パッドを支持するための支持部材(パッドホルダ160)が設けられ、支持部材を圧縮バネ(加圧バネ180)で付勢し、定着ベルトを介して加圧パッドを定着ローラに圧接させている。この圧縮バネは軸方向に所定の間隔で複数個設けられている。このように、複数の圧縮バネが支持部材を介して加圧パッドを押圧するのであるが、加圧パッドにおいては真下に圧縮バネがある部分と圧縮バネがない部分とでは定着ローラへの押圧力、即ちニップ圧に差が生ずる。この結果、同様に定着画像に光沢ムラが生ずる虞がある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、加圧部材(加圧パッド)の表面に微細な凹凸があってもこの凹凸の影響を受けず、また、軸方向へのニップ圧の変化がなく、その結果、定着画像に光沢ムラが生じない定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置を提案することを発明の目的とする。
前記目的は、下記に記載した発明により達成される。
1.弾性層を有すると共に加熱手段を有して回転する定着ローラと、
前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより自らが弾性変形する加圧部材と、
前記加圧部材に対して記録材の搬送方向下流側に配置され、前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより前記定着ローラの弾性層を弾性変形させる分離部材と、
を備え、
前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に形成されたニップ部で搬送される記録材上のトナー像を定着する定着装置において、
前記加圧部材は前記定着ベルトの側に位置してスポンジから形成された第1の弾性部材がスポンジ若しくはゴムから形成された第2の弾性部材に積層されて構成されると共に、該第1の弾性部材と該第2の弾性部材は前記定着ベルトの中心軸方向に連続して延在し、且つ該第1の弾性部材の硬度は該第2の弾性部材の硬度より低いことを特徴とする定着装置。
前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより自らが弾性変形する加圧部材と、
前記加圧部材に対して記録材の搬送方向下流側に配置され、前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより前記定着ローラの弾性層を弾性変形させる分離部材と、
を備え、
前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に形成されたニップ部で搬送される記録材上のトナー像を定着する定着装置において、
前記加圧部材は前記定着ベルトの側に位置してスポンジから形成された第1の弾性部材がスポンジ若しくはゴムから形成された第2の弾性部材に積層されて構成されると共に、該第1の弾性部材と該第2の弾性部材は前記定着ベルトの中心軸方向に連続して延在し、且つ該第1の弾性部材の硬度は該第2の弾性部材の硬度より低いことを特徴とする定着装置。
2.前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させないときには、前記第1の弾性部材は厚みが等しく、前記第2の弾性部材は記録材の搬送方向下流側に進むに従い厚みが増加することを特徴とする前記1に記載の定着装置。
3.前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させないときには、前記第1の弾性部材は厚みが等しく、前記第2の弾性部材は前記定着ベルトの中心軸方向の端部に進むに従い厚みが減少することを特徴とする前記1又は前記2に記載の定着装置。
4.前記1〜3の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明の定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置によれば、加圧部材の表面に微細な凹凸があってもこの凹凸の影響を受けず、また、軸方向へのニップ圧の変化がなく、その結果、定着画像に光沢ムラが生じない。
以下に本発明の実施の形態に基づいて、本発明を説明するが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
先ず、本発明に係わる画像形成装置について図1の構成図を参照して説明する。
本画像形成装置は画像読取装置YS、画像形成装置GH等で構成される。画像形成部GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10K、中間転写体6、2次転写手段7A、定着装置100、給紙手段20等で構成される。
画像形成部GHの上部には、自動原稿送り装置501と原稿画像走査露光装置502からなる画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置501の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置502の光学系により原稿の片面または両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された画像信号は、不図示の画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y、一次転写手段7Y及びクリーニング手段8Yを有する。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M、一次転写手段7M及びクリーニング手段8Mを有する。シアン(C)色の画像を形成する画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C、一次転写手段7C及びクリーニング手段8Cを有する。黒(Bk)色の画像を形成する画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K、一次転写手段7K及びクリーニング手段8Kを有する。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光手段3C、及び帯電手段2Kと露光手段3Kは、潜像形成手段を構成する。
なお、現像装置4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
中間転写体6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
定着装置100は、ハロゲンランプを内蔵した定着ローラ101と定着ベルト102との間に形成されたニップ部で記録紙P(記録材)上のトナー像を加熱・加圧して定着する。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に1次転写手段7Y,7M,7C,7Kにより逐次1次転写されて、カラー画像合成されたトナー像が形成される。
給紙トレイ21内に収容された記録紙Pは、給紙手段20の給紙ローラ22により1枚分離されて給紙され、複数の給紙ローラ23を経て、停止状態にあるレジストローラ24へ給紙される。そこで一旦停止されて、その先端と中間転写体6上のトナー像との位置関係が正確に一致するタイミングで、レジストローラ24が回転を開始することにより2次転写手段7Aに給紙され、記録紙P上にカラー画像が2次転写される。カラー画像が転写された記録紙Pは定着装置100において加熱・加圧され、記録紙P上のカラートナー像が定着される。その後、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写手段7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写体6は、中間転写体クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であったが、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。
次に、本発明に係わる定着装置100を図2の拡大断面図に基づいて説明する。この定着装置100はFBN方式の定着装置である。
定着ローラ101は、中央にハロゲンランプ(加熱手段)Hを内蔵し、アルミニュウムや鉄等から形成された円筒状芯金101Aと、円筒状芯金101Aを被覆し耐熱性の高いシリコーンゴムから成る弾性層101Bと、更に弾性層101Bを被覆しPFA(パーフルオロアルコキシ)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂から成る離型層101Cと、により構成されている。
定着ベルト102は、ポリイミドにより形成された基体と、基体の外表面を被覆するPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。
そして、第1の弾性部材103と第2の弾性部材104とから構成された加圧部材が定着ベルト102を内周面側から押圧して定着ベルト102を定着ローラ101を圧接させる。
第1の弾性部材103と第2の弾性部材104は共に耐熱性を有するスポンジから形成され、定着ベルト102の側に位置する第1の弾性部材103が第2の弾性部材104に積層されている。また、第1の弾性部材103と第2の弾性部材104は定着ベルト102の中心軸方向(以下、軸方向と記す)に連続して延在している。更に、第1の弾性部材103は低硬度のスポンジで形成されて第2の弾性部材104は高硬度のスポンジで形成されている。例えば、第1の弾性部材103の硬度はASKER C 24°で、第2の弾性部材104の硬度はASKER C 40°である。このように、第1の弾性部材103の硬度は第2の弾性部材104の硬度より低いので、押圧力が低いときには第1の弾性部材103のみが変形し、押圧力が高くなると第1の弾性部材103と共に第2の弾性部材104も変形する。
また、第1の弾性部材103と第2の弾性部材104は耐熱樹脂から形成されたホルダー108に保持されている。
分離部材107は定着された記録紙Pの分離性を向上させるために、第1の弾性部材103等に対して記録紙Pの搬送方向下流側に配置されている。分離部材107はPPS等の耐熱樹脂若しくはアルミニュウム等の金属から成り、幅が狭く、先端部が曲率の大きい円弧に形成されている。また、ホルダー108,109を保持する金属製のフレーム110が中央に配置され、分離部材107はホルダー108及びフレーム110により支持されている。
摺動シート111は、ガラス繊維シートをフッ素樹脂(PTFE)やテフロン(登録商標)でコーティングして形成され、定着ベルト102の内周面と第1の弾性部材103との間、及び定着ベルト102の内周面と分離部材107との間に配置され、一端がフレーム110に固定されている。
オイルパッド112はスポンジ等から形成されてシリコーンオイル等からなる潤滑剤を含浸し、ホルダー109に保持され、定着ベルト102の内周面に圧着している。
なお、定着ベルト102の回転時に、ホルダー108は摺動シート111を介して定着ベルト102を案内し、ホルダー109は定着ベルト102を直接案内する案内部材としての機能も有する。
ここで、図2は第1の弾性部材103と第2の弾性部材104とが定着ベルト102を定着ローラ101に圧接させ、低硬度の第1の弾性部材103が大きく変形している図であるが、定着ベルト102を定着ローラ101に圧接させずに第1の弾性部材103と第2の弾性部材104が変形していないときには図3に示す形状になっている。図3において、第1の弾性部材103は厚みが等しいが、第2の弾性部材104における第1の弾性部材103との接触面104Aが記録紙Pの搬送方向下流側に進むに従い定着ローラ101側へ次第に突出するように形成して第2の弾性部材104の厚みを次第に増している。これは下記の理由による。
即ち、定着ローラ101に対する押圧力に関し、分離部材107の押圧力の方が第1の弾性部材103と第2の弾性部材104との押圧力よりかなり大きいので、押圧力が急に変化すると記録材の搬送速度が不安定になり、画像不良が発生する虞がある。そこで、分離部材107の側に進むに従って高硬度の第2の弾性部材104の厚みを増して、押圧力を次第に増大させ急に変化しないようにしている。
また、定着ベルト102を定着ローラ101に圧接させずに第1の弾性部材103と第2の弾性部材104が変形していないときには、軸方向において図4に示す形状になっている。図4において、第1の弾性部材103は厚みが等しいが、第2の弾性部材104は軸方向両端部に進むに従い厚みが減少している。これにより、軸方向において、中央の方が端部より押圧力が高まるので、記録紙Pに皺が発生する虞が解消する。
このように構成された定着装置100において、ハロゲンランプHにより加熱され、不図示の駆動手段によって駆動された定着ローラ101が時計方向に回転する。また、第1の弾性部材103が第2の弾性部材104により押圧され、第1の弾性部材103は摺動シート111を介して定着ベルト102を定着ローラ101に押圧する。しかし、第1の弾性部材103は定着ローラ101より軟らかいので自らが弾性変形する。これにより、定着ベルト102は第1の弾性部材103側に弾性変形し、定着ベルト102と定着ローラ101との間に幅広のニップ部Nが形成される。そして、定着ベルト102は定着ローラ101の回転によって反時計方向に回転し、搬送された記録紙P上の未定着トナーはニップ部Nで加熱・加圧されて定着される。
一方、分離部材107は摺動シート111を介して定着ベルト102を定着ローラ101を押圧し、定着ローラ101の弾性層101Bと離型層101Cとを曲率の大きい凹状に弾性変形させる。従って、ニップ部Nで定着された記録紙Pは分離爪等を用いずとも定着ローラ101から確実に剥離して分離する。
また、定着ベルト102の内周面は回転時に摺動シート111に摺動するが、摺動シート111は摩擦係数が小さいので、両者の間の摺動抵抗は小さい。更に、オイルパッド112から潤滑剤としてのシリコーンオイルが定着ベルト102の内周面と摺動シート111の外表面に供給されるので、更に摺動抵抗は小さくなる。
以上の定着装置100において、摺動シート111を介してであるが定着ベルト102に圧接するのはスポンジから形成された低硬度の第1の弾性部材103である。スポンジは押圧されて潰された場合に、押圧方向の見かけの体積が減少するだけで、その横方向の部分がゴムの様に大きく変形することがない。従って、押圧前の第1の弾性部材103の表面に微細な凹凸があったとしても押圧によって凹凸がなくなるので、ゴムと違ってこの凹凸がニップ圧で広範囲に広がることがなく凹凸によって生じた圧力差によって定着画像に光沢ムラが生ずることはない。
また、低硬度の第1の弾性部材103は潰れ易いので、ニップ部において押圧力が均一化され、高硬度の第2の弾性部材104によりニップ部の圧力分布を所望の分布に形成することができる。
更に、第1の弾性部材103と第2の弾性部材104は軸方向に連続して延在し、ニップ部Nを形成している。そして、高硬度の第2の弾性部材104が低硬度の第1の弾性部材103を押圧している。従って、特許文献1にも開示されていて従来のFBN方式の定着装置には必須であった圧縮バネが不要になる。
そこで、特許文献1の如き定着装置と定着装置100との比較実験を行った。
(1)実験条件
特許文献1の如き定着装置
加圧部材:図5(a)の如き形状寸法でシリコーンゴムより形成、軸方向の長さは350mm
圧縮バネ:加圧部材を押圧するため、軸方向に35mm間隔で配置
測定
定着装置100
加圧部材:図5(b)の如き形状寸法の低硬度の耐熱性スポンジと高硬度の耐熱性スポンジとを積層、軸方向の長さは350mm
圧縮バネ:なし
双方の定着装置について、搬送方向出口近傍で軸方向の押圧力の値を測定
(2)実験結果
図6に示す。
(1)実験条件
特許文献1の如き定着装置
加圧部材:図5(a)の如き形状寸法でシリコーンゴムより形成、軸方向の長さは350mm
圧縮バネ:加圧部材を押圧するため、軸方向に35mm間隔で配置
測定
定着装置100
加圧部材:図5(b)の如き形状寸法の低硬度の耐熱性スポンジと高硬度の耐熱性スポンジとを積層、軸方向の長さは350mm
圧縮バネ:なし
双方の定着装置について、搬送方向出口近傍で軸方向の押圧力の値を測定
(2)実験結果
図6に示す。
表1において、横軸は軸方向の長さ、縦軸は定着ローラへの押圧力(kPa)である。また、折れ線グラフの破線は圧縮バネを設けた特許文献1の如き定着装置の押圧力で、実線は圧縮バネを設けない定着装置100の押圧力である。
(3)考察
特許文献1の如き定着装置の場合は押圧力に高低の差が顕著な山と谷が生じ、山頂は押圧力を発生させる圧縮バネが配置されている部分である。圧縮バネは所定の間隔で不連続に配置されているので、押圧力に変化が生じて定着画像に光沢ムラが発生した。
(3)考察
特許文献1の如き定着装置の場合は押圧力に高低の差が顕著な山と谷が生じ、山頂は押圧力を発生させる圧縮バネが配置されている部分である。圧縮バネは所定の間隔で不連続に配置されているので、押圧力に変化が生じて定着画像に光沢ムラが発生した。
一方、定着装置100の場合は、主として押圧力を発生させるのは第2の弾性部材104であって、軸方向に連続して延在しているため、高低の差が顕著な山と谷は生じない。高低の差が少ない山谷は生じているが、これは測定誤差や部品精度よるものであって、定着画像に光沢ムラが発生することはなかった。
なお、以上の如く説明した定着装置100においては、第1の弾性部材103を低硬度のスポンジで形成し、第2の弾性部材104を高硬度のスポンジで形成したが、第2の弾性部材104のみをスポンジと同程度の硬度のシリコーンゴムやフッ素ゴムで形成しても同様な効果が得られる。
また、第1の弾性部材103の硬度と第2の弾性部材104の硬度の最適値は定着装置の各部材の形状や寸法により異なるので、用いる定着装置に応じて実験により求める必要がある。
100 定着装置
101 定着ローラ
102 定着ベルト
103 第1の弾性部材
104 第2の弾性部材
104A 接触面
107 分離部材
H ハロゲンランプ
101 定着ローラ
102 定着ベルト
103 第1の弾性部材
104 第2の弾性部材
104A 接触面
107 分離部材
H ハロゲンランプ
Claims (4)
- 弾性層を有すると共に加熱手段を有して回転する定着ローラと、
前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより自らが弾性変形する加圧部材と、
前記加圧部材に対して記録材の搬送方向下流側に配置され、前記定着ベルトを内周面側から押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させることにより前記定着ローラの弾性層を弾性変形させる分離部材と、
を備え、
前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に形成されたニップ部で搬送される記録材上のトナー像を定着する定着装置において、
前記加圧部材は前記定着ベルトの側に位置してスポンジから形成された第1の弾性部材がスポンジ若しくはゴムから形成された第2の弾性部材に積層されて構成されると共に、該第1の弾性部材と該第2の弾性部材は前記定着ベルトの中心軸方向に連続して延在し、且つ該第1の弾性部材の硬度は該第2の弾性部材の硬度より低いことを特徴とする定着装置。 - 前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させないときには、前記第1の弾性部材は厚みが等しく、前記第2の弾性部材は記録材の搬送方向下流側に進むに従い厚みが増加することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させないときには、前記第1の弾性部材は厚みが等しく、前記第2の弾性部材は前記定着ベルトの中心軸方向の端部に進むに従い厚みが減少することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008202797A JP2010039255A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | 定着装置及び画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008202797A JP2010039255A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | 定着装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010039255A true JP2010039255A (ja) | 2010-02-18 |
Family
ID=42011873
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010039255A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014062957A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-04-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 搬送装置、定着装置、画像形成装置 |
JP2017021068A (ja) * | 2015-07-07 | 2017-01-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
JP2017062382A (ja) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | キヤノン株式会社 | 画像加熱装置 |
-
2008
- 2008-08-06 JP JP2008202797A patent/JP2010039255A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014062957A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-04-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 搬送装置、定着装置、画像形成装置 |
JP2017021068A (ja) * | 2015-07-07 | 2017-01-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
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