JP2010036718A - バッテリ劣化判定装置 - Google Patents
バッテリ劣化判定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010036718A JP2010036718A JP2008201689A JP2008201689A JP2010036718A JP 2010036718 A JP2010036718 A JP 2010036718A JP 2008201689 A JP2008201689 A JP 2008201689A JP 2008201689 A JP2008201689 A JP 2008201689A JP 2010036718 A JP2010036718 A JP 2010036718A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- battery
- correlation coefficient
- internal resistance
- voltage
- deterioration determination
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
Abstract
【課題】バッテリの内部抵抗を正確に演算し、バッテリの劣化状態の判定精度を向上させる。
【解決手段】クランキング時にバッテリの電圧V及び電流Iを複数回検出し、該検出毎に電圧V及び電流Iの相関係数γを演算する(S20)。該相関係数γが閾値B回以上連続して閾値A未満となった場合に、バッテリが劣化状態であると判定する(S100)。
【選択図】図2
【解決手段】クランキング時にバッテリの電圧V及び電流Iを複数回検出し、該検出毎に電圧V及び電流Iの相関係数γを演算する(S20)。該相関係数γが閾値B回以上連続して閾値A未満となった場合に、バッテリが劣化状態であると判定する(S100)。
【選択図】図2
Description
本発明は、バッテリ劣化判定装置に関し、特にバッテリの電圧及び電流に基づいて劣化状態を判定する技術に関する。
例えばアイドルストップ車両のようにエンジンの停止、始動が頻繁に行われる車両において、経年変化等によりバッテリが劣化すると、バッテリの残存容量が許容量より低下し易くなりエンジンの始動が困難になる虞がある。そこで、エンジン始動不能を未然に防止するために、バッテリが劣化している状態ではアイドルストップを禁止する必要がある。
バッテリはその劣化に伴い内部抵抗が増加する。したがって、内部抵抗を推定することで、バッテリの劣化状態を把握することが可能である。バッテリの内部抵抗を推定する方法としては、例えばクランキング時のように負荷を掛けた状態で電圧及び電流を検出し、これらの電圧及び電流から内部抵抗を演算する方法が一般的である。また、この演算精度を向上させるために、電圧及び電流のデータを複数回サンプリングして、近似直線を求めこの傾きから内部抵抗を演算する方法が知られている。更に、各電圧及び電流のデータについて相関係数を演算し、相関係数の低いデータを除いて内部抵抗を演算することで、電気的外乱による影響を低減させている(特許文献1)。
特許第3009022号公報
バッテリはその劣化に伴い内部抵抗が増加する。したがって、内部抵抗を推定することで、バッテリの劣化状態を把握することが可能である。バッテリの内部抵抗を推定する方法としては、例えばクランキング時のように負荷を掛けた状態で電圧及び電流を検出し、これらの電圧及び電流から内部抵抗を演算する方法が一般的である。また、この演算精度を向上させるために、電圧及び電流のデータを複数回サンプリングして、近似直線を求めこの傾きから内部抵抗を演算する方法が知られている。更に、各電圧及び電流のデータについて相関係数を演算し、相関係数の低いデータを除いて内部抵抗を演算することで、電気的外乱による影響を低減させている(特許文献1)。
しかしながら、バッテリが極端に劣化している場合には、クランキング時においてバッテリの電圧及び電流が大きく変化してしまう。したがって、相関係数の低下したデータが多くなるので、上記特許文献1のように相関係数が低下したデータを除いて内部抵抗を演算すると、データが不足して内部抵抗の演算精度が低下する虞がある。そして、この内部抵抗に基づいてバッテリの劣化状態を判定すると誤判定を招く虞がある。
本発明はこのような問題に鑑み発明されたものであって、バッテリの電圧及び電流から劣化状態を正確に判定できるバッテリ劣化判定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンの始動用モータに電力を供給するバッテリの電圧及び電流を検出する検出手段と、検出手段により電圧及び電流を複数回検出し、該検出毎に電圧及び電流の相関係数を演算する相関係数演算部と、前記始動用モータの作動時に相関係数演算部により演算された相関係数が所定回数以上連続して所定値以下となった場合に、バッテリが劣化状態であると判定する第1の劣化判定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、検出手段により検出した複数組の電圧及び電流に基づいてバッテリの内部抵抗を演算する内部抵抗演算手段と、内部抵抗演算手段により演算した内部抵抗に基づいてバッテリが劣化状態であるか否かを判定する第2の劣化判定手段と、を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2において、内部抵抗演算手段は、相関係数演算部において演算した相関係数が所定値以下である場合に、該所定値以下の相関係数に対応する電圧及び電流を除いて内部抵抗を演算することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2において、内部抵抗演算手段は、相関係数演算部において演算した相関係数が所定値以下である場合に、該所定値以下の相関係数に対応する電圧及び電流を除いて内部抵抗を演算することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、エンジンは、アイドルストップ車両の走行用エンジンであって、少なくとも第1の劣化判定手段によりバッテリが劣化状態であると判定された場合に、アイドルストップを規制する規制手段を更に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1のバッテリ劣化判定装置によれば、エンジン始動時に複数組の電圧及び電流のデータについて相関係数を演算し、相関係数の低い値が所定回数以上連続して所定値以下となった場合にバッテリが劣化状態であると判定するので、バッテリの電圧及び電流のばらつきが大きくバッテリの内部抵抗の演算精度が確保できないような場合でも、バッテリの電圧及び電流から正確に劣化判定を行うことができる。
また、本発明の請求項2のバッテリ劣化判定装置によれば、電圧及び電流の複数組のデータからバッテリの内部抵抗を演算し、この内部抵抗に基づいてもバッテリの劣化状態を判定するので、劣化判定の精度を向上させることができる。
また、本発明の請求項3のバッテリ劣化判定装置によれば、電圧及び電流について相関係数が低下したデータを除いて内部抵抗が演算されるので、電気的外乱による影響を排除した内部抵抗の演算が可能となり、劣化判定の精度を更に向上させることができる。
また、本発明の請求項3のバッテリ劣化判定装置によれば、電圧及び電流について相関係数が低下したデータを除いて内部抵抗が演算されるので、電気的外乱による影響を排除した内部抵抗の演算が可能となり、劣化判定の精度を更に向上させることができる。
また、本発明の請求項4のバッテリ劣化判定装置によれば、バッテリが劣化していると判定された場合にアイドルストップが規制されるので、エンジンの再始動不能を回避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る車両のバッテリ充電部の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のバッテリ劣化判定装置を採用する車両には、エンジン1、オルタネータ2及びバッテリ3が備えられている。オルタネータ2は、エンジン1により駆動されて発電し、図示しないヘッドランプ等の電気機器4に対して電力を供給するとともに、バッテリ3に電力を供給して充電する。
図1は、本発明に係る車両のバッテリ充電部の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のバッテリ劣化判定装置を採用する車両には、エンジン1、オルタネータ2及びバッテリ3が備えられている。オルタネータ2は、エンジン1により駆動されて発電し、図示しないヘッドランプ等の電気機器4に対して電力を供給するとともに、バッテリ3に電力を供給して充電する。
バッテリ3の端子間には、バッテリ3の電圧を測定する電圧センサ10(検出手段)が設けられている。オルタネータ2とバッテリ3の端子とを繋ぐ線路には、バッテリ3の入出力電流を検出する電流センサ11(検出手段)が設けられている。また、バッテリ3には、バッテリ3の温度を検出する温度センサ12が設けられている。
車両には、バッテリ3の劣化状態を判定するバッテリ管理ユニット20が設けられている。バッテリ管理ユニット20は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)及びカウンタを含んで構成され、電圧センサ10、電流センサ11及び温度センサ12からの検出情報を入力する。
車両には、バッテリ3の劣化状態を判定するバッテリ管理ユニット20が設けられている。バッテリ管理ユニット20は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)及びカウンタを含んで構成され、電圧センサ10、電流センサ11及び温度センサ12からの検出情報を入力する。
また、バッテリ管理ユニット20は、エンジン全般の制御を行う車両制御ユニット21とCAN通信により情報伝達可能に接続されており、車両のキースイッチ信号等の情報を入力し、バッテリ3の劣化判定信号を車両制御ユニット21に出力する。
車両制御ユニット21には、アイドルストップ制御部が備えられている。該アイドルストップ制御部は、所定の停止条件、例えばキースイッチ、アイドルスイッチ及びブレーキスイッチがオン、車速が所定車速以下ならびにエンジン回転速度が所定回転数以下である場合に、エンジン1の燃料噴射弁からの燃料噴射を停止してエンジン運転を停止させる。また、アイドルストップ制御部は、上記エンジン運転の停止後に、所定の始動条件、例えばアクセルペダルの踏み込みによりアイドルスイッチがオフ又はブレーキ操作解除によりブレーキスイッチがオフとなった場合に、図示しないスタータモータを作動させてエンジン1を再始動する。
車両制御ユニット21には、アイドルストップ制御部が備えられている。該アイドルストップ制御部は、所定の停止条件、例えばキースイッチ、アイドルスイッチ及びブレーキスイッチがオン、車速が所定車速以下ならびにエンジン回転速度が所定回転数以下である場合に、エンジン1の燃料噴射弁からの燃料噴射を停止してエンジン運転を停止させる。また、アイドルストップ制御部は、上記エンジン運転の停止後に、所定の始動条件、例えばアクセルペダルの踏み込みによりアイドルスイッチがオフ又はブレーキ操作解除によりブレーキスイッチがオフとなった場合に、図示しないスタータモータを作動させてエンジン1を再始動する。
そして、車両制御ユニット21は、バッテリ管理ユニット20からのバッテリ劣化判定信号が入力したときには、アイドルストップ制御部によるエンジン運転の停止を規制する(規制手段)。
図2は、バッテリ管理ユニット20におけるバッテリの劣化判定要領を示すフローチャートである。本ルーチンは、キースイッチオン時に繰り返し実行される。
図2は、バッテリ管理ユニット20におけるバッテリの劣化判定要領を示すフローチャートである。本ルーチンは、キースイッチオン時に繰り返し実行される。
先ず、図2に示すように、ステップS10では、エンジン始動中であるか否か、詳しくは、クランキング中であるか否かを判定する。エンジン始動中である場合は、ステップS20に進む。
ステップS20では、内部抵抗値R及び相関係数γを演算する。内部抵抗Rは、電圧センサ10から入力したバッテリ4の電圧Vと、電流センサ11から入力した電流Iとにより、R=V/Iを計算して求められる。更に、内部抵抗値Rは、温度センサ12から入力したバッテリ3の温度に基づいて補正される。
ステップS20では、内部抵抗値R及び相関係数γを演算する。内部抵抗Rは、電圧センサ10から入力したバッテリ4の電圧Vと、電流センサ11から入力した電流Iとにより、R=V/Iを計算して求められる。更に、内部抵抗値Rは、温度センサ12から入力したバッテリ3の温度に基づいて補正される。
相関係数γは、クランキング開始から入力した全ての電圧V(k=1、、、n)及び電流I(k=1、、、n)から、次式(1)により求められる(相関係数演算部)。
ステップS30では、ステップS20において演算した相関係数γが閾値A以上であるか否かを判別する。閾値Aは、バッテリ3が劣化状態である場合の相関係数をあらかじめ実験等により確認して設定すればよい。相関係数γが閾値A以上である場合は、ステップS40に進む。
ステップS40では、カウンタN=0にリセットする。そして、ステップS50に進む。ステップS50では、クランキング開始からそれまでに演算した内部抵抗Rtに、ステップS20において演算した内部抵抗値Rを加えて、内部抵抗Rtを更新する。詳しくは、クランキング開始以降に、相関係数が閾値A以上であると判定された全てのバッテリ3の電圧V及び電流Iについて、最小2乗法により近似直線を求め、その勾配から内部抵抗Rtを求める(内部抵抗演算手段)。そして、ステップS60に進む。
ステップS60では、ステップS50において演算した内部抵抗Rtが閾値C以下であるか否かを判別する。閾値Cは、始動に必要なバッテリ3の容量に相当する内部抵抗にすればよい。内部抵抗Rtが閾値C以下である場合は、ステップS70に進む。
ステップS70では、バッテリ3が正常であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS70では、バッテリ3が正常であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップ30において相関係数γが閾値A未満であると判定した場合は、ステップS80に進む。
ステップS80では、カウンタN=N+1にする。そして、ステップS90に進む。
ステップ90では、カウンタNが閾値B以上であるか否かを判別する。カウンタNが閾値B以上である場合は、ステップS100に進む。閾値Bは、外乱等による相関係数の変動が排除されるように適宜設定すればよい。
ステップS80では、カウンタN=N+1にする。そして、ステップS90に進む。
ステップ90では、カウンタNが閾値B以上であるか否かを判別する。カウンタNが閾値B以上である場合は、ステップS100に進む。閾値Bは、外乱等による相関係数の変動が排除されるように適宜設定すればよい。
また、ステップS60において内部抵抗Iが閾値Cより大きいと判定した場合は、ステップS100に進む。
ステップS100では、バッテリ3が劣化状態であると判定する(ステップS60からの判定は第2の劣化手段、ステップS90からの判定は第1の劣化判定手段に該当する)。そして本ルーチンを終了する。
ステップS100では、バッテリ3が劣化状態であると判定する(ステップS60からの判定は第2の劣化手段、ステップS90からの判定は第1の劣化判定手段に該当する)。そして本ルーチンを終了する。
ステップS10において、エンジン始動中でないと判定した場合、またはステップS90においてカウンタNが閾値B未満であると判定した場合は、ステップS60に進む。
以上の制御により、本実施形態では、エンジン1の始動時、詳しくはクランキング時において、電圧センサ10からバッテリ4の電圧Vと、電流センサ11から電流Iとを入力してバッテリ4の内部抵抗値Rを求める。電圧V及び電流Iの計測は複数回行われ、これら複数のデータから最小2乗法により内部抵抗Rtが決定される。各電圧V及び電流Iについて、相関係数が演算され、相関係数の低いデータは内部抵抗Rtの演算用データから除かれる。したがって、例えばクランキング時にオルタネータ2が発電したり、電動パワーステアリングが作動したりして電気負荷が変動してバッテリ3の電圧に影響を及ぼしても、そのときのデータが除かれるので、内部抵抗Rtの演算精度を向上させることができる。したがって、電気的外乱によるバッテリ劣化の誤判定を防止することができる。
以上の制御により、本実施形態では、エンジン1の始動時、詳しくはクランキング時において、電圧センサ10からバッテリ4の電圧Vと、電流センサ11から電流Iとを入力してバッテリ4の内部抵抗値Rを求める。電圧V及び電流Iの計測は複数回行われ、これら複数のデータから最小2乗法により内部抵抗Rtが決定される。各電圧V及び電流Iについて、相関係数が演算され、相関係数の低いデータは内部抵抗Rtの演算用データから除かれる。したがって、例えばクランキング時にオルタネータ2が発電したり、電動パワーステアリングが作動したりして電気負荷が変動してバッテリ3の電圧に影響を及ぼしても、そのときのデータが除かれるので、内部抵抗Rtの演算精度を向上させることができる。したがって、電気的外乱によるバッテリ劣化の誤判定を防止することができる。
図3は、内部抵抗値Rと相関係数γのデータの一例を示すグラフである。図3に示すように、電気的外乱(例えばオルタネータ2の作動)のない状態では、相関係数γが高い値を維持している(図中a群)。これに対し、電気的外乱等によりバッテリの電圧Vが一時的に変動したデータは、相関係数が著しく低下する(図中b)。したがって、相関係数が閾値Aより低いデータを除くことで、内部抵抗Rの変動データを除くことができる。
図4は、エンジン始動時における電流Iと電圧Vのデータの一例を示すグラフであり、クランキング中に電気的外乱(オルタネータ2の作動)のある場合のデータを含んでいる。
図4に示すように、オルタネータ非作動時における電流Iと電圧Vとの関係は略直線上に集まっている(a群)。オルタネータ2が作動した場合には、電圧Vが上昇するので、この直線上から大きく逸脱してしまう(b群)。したがって、オルタネータ非作動時のみのデータ(a群)から最小2乗法により求めた傾きと、オルタネータ作動時及び非作動時の両方のデータ(a群+b群)を含んだデータで最小2乗法により求めた傾きとは異なってしまう。オルタネータ非作動時のみのデータから求めた傾きが、外乱の影響を排除した真のバッテリの内部抵抗であり、本実施形態では、相関係数γが閾値Aより低いデータを除くことで、オルタネータ2が作動した場合のデータを除いた真のバッテリ3の内部抵抗Rtを演算することができる。
図4に示すように、オルタネータ非作動時における電流Iと電圧Vとの関係は略直線上に集まっている(a群)。オルタネータ2が作動した場合には、電圧Vが上昇するので、この直線上から大きく逸脱してしまう(b群)。したがって、オルタネータ非作動時のみのデータ(a群)から最小2乗法により求めた傾きと、オルタネータ作動時及び非作動時の両方のデータ(a群+b群)を含んだデータで最小2乗法により求めた傾きとは異なってしまう。オルタネータ非作動時のみのデータから求めた傾きが、外乱の影響を排除した真のバッテリの内部抵抗であり、本実施形態では、相関係数γが閾値Aより低いデータを除くことで、オルタネータ2が作動した場合のデータを除いた真のバッテリ3の内部抵抗Rtを演算することができる。
そして、本実施形態では、バッテリ3の内部抵抗Rtが閾値Cより大きい場合にはバッテリが劣化していると判定する。このように、本実施形態では、バッテリ3の内部抵抗Rtに基づいてバッテリ3の劣化状態の判定を可能としている。
特に、本実施形態では、相関係数γが閾値Aより低下したデータが閾値B回以上続いた場合には、バッテリが劣化状態であると判定する。これにより、例えば経年変化による劣化のように、徐々に内部抵抗が低下しているような場合でも、バッテリの劣化を正確に判定することができる。
特に、本実施形態では、相関係数γが閾値Aより低下したデータが閾値B回以上続いた場合には、バッテリが劣化状態であると判定する。これにより、例えば経年変化による劣化のように、徐々に内部抵抗が低下しているような場合でも、バッテリの劣化を正確に判定することができる。
図5は、バッテリ3の劣化度合と相関係数γとの関係を示すグラフである。図5に示すように、バッテリ3が所定以上劣化すると、相関係数γが低下する傾向にある。これは、バッテリ3が劣化するとバッテリ3の充電可能容量が低下し、クランキング時においてバッテリ3の電圧V及び電流Iの変動が大きくなる傾向になるためと考えられる。本実施形態では、これを利用して上記のようにバッテリ3の電圧V及び電流Iの相関関数γの低下に基づいてバッテリ3の劣化を判定可能としている。
以上のように、本実施形態ではバッテリ3の電圧V及び電流Iの相関係数γを演算することで、電気的外乱により電圧V及び電流Iの変動があった場合にバッテリ劣化の誤判定を防止できるだけでなく、外乱のない場合でも相関係数γの演算を利用してバッテリ劣化判定の精度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、バッテリ3の劣化判定をアイドルストップ制御におけるエンジン運転停止の規制に利用しているが、本願発明はこれに限定するものではなく、運転者への警告等他の用途への利用も可能である。また、本願発明は、車両に搭載されたバッテリだけではなく、バッテリの劣化判定に広く利用できるものである。
なお、本実施形態では、バッテリ3の劣化判定をアイドルストップ制御におけるエンジン運転停止の規制に利用しているが、本願発明はこれに限定するものではなく、運転者への警告等他の用途への利用も可能である。また、本願発明は、車両に搭載されたバッテリだけではなく、バッテリの劣化判定に広く利用できるものである。
1 エンジン
2 オルタネータ
3 バッテリ
10 電圧センサ
11 電流センサ
20 バッテリ管理ユニット
2 オルタネータ
3 バッテリ
10 電圧センサ
11 電流センサ
20 バッテリ管理ユニット
Claims (4)
- エンジンの始動用モータに電力を供給するバッテリの電圧及び電流を検出する検出手段と、
前記検出手段により電圧及び電流を複数回検出し、該検出毎に前記電圧及び電流の相関係数を演算する相関係数演算部と、
前記始動用モータの作動時に前記相関係数演算部により演算された相関係数が所定回数以上連続して所定値より低下した場合に、前記バッテリが劣化状態であると判定する第1の劣化判定手段と、
を備えたことを特徴とするバッテリ劣化判定装置。 - 前記検出手段により検出した複数組の電圧及び電流に基づいて前記バッテリの内部抵抗を演算する内部抵抗演算手段と、
前記内部抵抗演算手段により演算した前記内部抵抗に基づいて前記バッテリが劣化状態であるか否かを判定する第2の劣化判定手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ劣化判定装置。 - 前記内部抵抗演算手段は、前記相関係数演算部において演算した相関係数が所定値以下である場合に、該所定値以下の相関係数に対応する前記電圧及び電流を除いて前記内部抵抗を演算することを特徴とする請求項2に記載のバッテリ劣化判定装置。
- 前記エンジンは、アイドルストップ車両の走行用エンジンであって、
少なくとも前記第1の劣化判定手段により前記バッテリが劣化状態であると判定された場合に、アイドルストップを規制する規制手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバッテリ劣化判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008201689A JP2010036718A (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | バッテリ劣化判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008201689A JP2010036718A (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | バッテリ劣化判定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010036718A true JP2010036718A (ja) | 2010-02-18 |
Family
ID=42009715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008201689A Pending JP2010036718A (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | バッテリ劣化判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010036718A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100224157A1 (en) * | 2009-03-03 | 2010-09-09 | Denso Corporation | Apparatus for detecting the state of battery |
JP2011246114A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Fiat Group Automobiles Spa | 自動車電気システム、自動車、自動車電気システム用の自動車電気スイッチングデバイス、自動車電気システム用の自動車電子制御ユニット、及びソフトウェアプログラム |
JP2011257372A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Hyundai Motor Company Co Ltd | 車両用バッテリーのセル劣化診断方法 |
JP2014119397A (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-30 | Toshiba Corp | 二次電池の電池状態推定装置 |
EP2821803A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-01-07 | Delphi Technologies, Inc. | Battery deterioration determining system |
CN104407299A (zh) * | 2014-11-20 | 2015-03-11 | 合肥国轩高科动力能源股份公司 | 一种电池内阻电压测试机 |
JP2015126594A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両の駆動用電池劣化判定装置 |
CN108802535A (zh) * | 2018-06-27 | 2018-11-13 | 全球能源互联网研究院有限公司 | 筛选方法、主干扰源识别方法及装置、服务器及存储介质 |
CN108896919A (zh) * | 2018-06-19 | 2018-11-27 | 爱驰汽车有限公司 | 电池老化状态的估算方法、装置及电池管理*** |
JP2022548918A (ja) * | 2019-12-20 | 2022-11-22 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | バッテリー診断装置及び方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04215083A (ja) * | 1990-10-22 | 1992-08-05 | Yuasa Corp | 鉛蓄電池の残存寿命判定法 |
JPH05266931A (ja) * | 1992-03-19 | 1993-10-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 自動車用バッテリの始動性予知装置 |
JP2005003414A (ja) * | 2003-06-10 | 2005-01-06 | Hitachi Ltd | 蓄電装置の異常検出方法、蓄電装置の異常検出装置および蓄電システム |
JP2007221868A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Fujitsu Ten Ltd | バッテリ充電装置、およびバッテリ充電方法 |
JP2008089417A (ja) * | 2006-10-02 | 2008-04-17 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 電池状態検知システムおよびこれを備えた自動車 |
-
2008
- 2008-08-05 JP JP2008201689A patent/JP2010036718A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04215083A (ja) * | 1990-10-22 | 1992-08-05 | Yuasa Corp | 鉛蓄電池の残存寿命判定法 |
JPH05266931A (ja) * | 1992-03-19 | 1993-10-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 自動車用バッテリの始動性予知装置 |
JP2005003414A (ja) * | 2003-06-10 | 2005-01-06 | Hitachi Ltd | 蓄電装置の異常検出方法、蓄電装置の異常検出装置および蓄電システム |
JP2007221868A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Fujitsu Ten Ltd | バッテリ充電装置、およびバッテリ充電方法 |
JP2008089417A (ja) * | 2006-10-02 | 2008-04-17 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 電池状態検知システムおよびこれを備えた自動車 |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8244449B2 (en) * | 2009-03-03 | 2012-08-14 | Denso Corporation | Apparatus for detecting the state of battery |
US20100224157A1 (en) * | 2009-03-03 | 2010-09-09 | Denso Corporation | Apparatus for detecting the state of battery |
JP2011246114A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Fiat Group Automobiles Spa | 自動車電気システム、自動車、自動車電気システム用の自動車電気スイッチングデバイス、自動車電気システム用の自動車電子制御ユニット、及びソフトウェアプログラム |
US8996284B2 (en) | 2010-05-25 | 2015-03-31 | Fiat Group Automobiles S.P.A. | Automotive electrical system operation management during coasting and with engine off |
JP2011257372A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Hyundai Motor Company Co Ltd | 車両用バッテリーのセル劣化診断方法 |
JP2014119397A (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-30 | Toshiba Corp | 二次電池の電池状態推定装置 |
EP2821803A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-01-07 | Delphi Technologies, Inc. | Battery deterioration determining system |
JP2015126594A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両の駆動用電池劣化判定装置 |
CN104407299A (zh) * | 2014-11-20 | 2015-03-11 | 合肥国轩高科动力能源股份公司 | 一种电池内阻电压测试机 |
CN108896919A (zh) * | 2018-06-19 | 2018-11-27 | 爱驰汽车有限公司 | 电池老化状态的估算方法、装置及电池管理*** |
CN108802535A (zh) * | 2018-06-27 | 2018-11-13 | 全球能源互联网研究院有限公司 | 筛选方法、主干扰源识别方法及装置、服务器及存储介质 |
CN108802535B (zh) * | 2018-06-27 | 2020-06-26 | 全球能源互联网研究院有限公司 | 筛选方法、主干扰源识别方法及装置、服务器及存储介质 |
JP2022548918A (ja) * | 2019-12-20 | 2022-11-22 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | バッテリー診断装置及び方法 |
JP7436114B2 (ja) | 2019-12-20 | 2024-02-21 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | バッテリー診断装置及び方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010036718A (ja) | バッテリ劣化判定装置 | |
KR101414890B1 (ko) | 2차 배터리용 용량 추정 장치 | |
JP4866187B2 (ja) | 電池制御装置、電動車両、及び二次電池の充電状態を推定するための処理をコンピュータに実行させるためのプログラム | |
JP4919120B2 (ja) | バッテリの状態検出装置 | |
US9846203B2 (en) | Storage battery state detection apparatus and storage battery state detection method | |
US20170016962A1 (en) | Secondary battery state detection device and secondary battery state detection method | |
JP4956476B2 (ja) | バッテリの放電持続時間予測方法、バッテリ状態検知方法、バッテリ状態検知装置及びバッテリ電源システム | |
CN109387790B (zh) | 电源*** | |
JP2007292666A (ja) | 二次電池の充電状態推定装置 | |
JP6670999B2 (ja) | 二次電池の状態推定装置および状態推定方法 | |
JP2007218230A (ja) | エコラン制御装置 | |
JP5026362B2 (ja) | 内燃機関の自動停止始動装置 | |
JP4905728B2 (ja) | 発電制御装置 | |
JP5163891B2 (ja) | バッテリ劣化判定装置 | |
JP2010031740A (ja) | バッテリ管理装置 | |
JP5630316B2 (ja) | 内燃機関の自動始動制御装置 | |
JP2011026993A (ja) | 内燃機関の自動停止始動装置 | |
US20170350943A1 (en) | Battery state-of-charge estimation apparatus and state-of-charge estimation method | |
JP6045984B2 (ja) | 二次電池状態検知装置 | |
JP6724850B2 (ja) | 電源システム | |
JP2010116044A (ja) | 車載用バッテリの劣化判定装置 | |
JP4835355B2 (ja) | バッテリ劣化判定装置 | |
JP2013142561A (ja) | 車両用蓄電池の劣化推定装置及び劣化推定方法 | |
JP6583718B2 (ja) | バッテリの劣化判定装置 | |
JP4872513B2 (ja) | 電池の電流−電圧特性検出装置およびそれを用いた内部抵抗検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120712 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121031 |