JP2010031226A - ポリアリーレン系共重合体および固体高分子電解質 - Google Patents

ポリアリーレン系共重合体および固体高分子電解質 Download PDF

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Abstract

【課題】スルホン酸基の導入量を増加しても優れた耐熱水性を有するスルホン化ポリマーを提供する。
【解決手段】式(2)(8)で表される縮合芳香族環構成単位と含窒素複素環基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体。
Figure 2010031226

[式2中、A、Dは直接結合、−O−、−S−、−CO−など、Bは酸素原子または硫黄原子、Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基、R1〜R20は水素原子、フッ素原子、アルキル基など、l、mは0〜4の整数、qは2以上の整数。tは0〜4の整数。n、pは各構成単位の組成比、pは0〜1で0以外の値、n+p=1である。式8中、Zは直接結合、−O−、−S−など、Yは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−など、R21は含窒素複素環基、qは1〜5の整数、pは0〜4の整数。]
【選択図】なし

Description

本発明は、縮合芳香族環構成単位と含窒素複素環基を有する構成単位とを併せ持つ新規なポリアリーレン系共重合体、スルホン化ポリアリーレン系共重合体、ならびに該スルホン化ポリアリーレン系共重合体からなる固体高分子電解質及びプロトン伝導膜に関する。
燃料電池の電解質は、通常、(水)溶液で用いられることが多い。しかし、近年、これが固体系に置き替えられている。その第1の理由としては、たとえば、電気・電子材料に応用する場合のプロセッシングの容易さであり、第2の理由としては、軽薄短小および省電力化への移行である。
従来、電解質として用いられるプロトン伝導性材料としては、いわゆる陽イオン交換樹脂に属する有機系ポリマー、たとえばポリスチレンスルホン酸などのビニル系ポリマーのスルホン化物、ナフィオン(商品名、デュポン社製)を代表とするパーフルオロアルキルスルホン酸ポリマーまたはパーフルオロアルキルカルボン酸ポリマーや、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトンなどの耐熱性高分子にスルホン酸基またはリン酸基を導入したポリマー(Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.7, p.2490〜2492(1993)、 Polymer Preprints, Japan, Vol.43, No.3, p.735〜736(1994)、 Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p730(1993),非特許文献1〜3)などの有機系ポリマーが多用されている。
これら有機系ポリマーは、通常、フィルム状の電解質液で用いられるが、溶媒に可溶性であること、または熱可塑性であることを利用し、電極上にプロトン伝導膜を接合加工できる利点がある。しかしながら、これら有機系ポリマーの多くは、プロトン伝導性がまだ十分でないことに加え、耐久性が低いこと、高温(100℃以上)でプロトン伝導性が低下してしまうこと、スルホン化により脆化し、機械的強度が低下すること、湿度条件下の依存性が大きいこと、あるいは電極との密着性が十分満足のいくものとはいえなかったり、含水ポリマー構造に起因する稼働中の過度の膨潤による強度の低下や形状の崩壊に至るという問題がある。
米国特許第5,403,675号公報(特許文献1)には、スルホン化された剛直ポリフェニレンからなる固体高分子電解質が開示されている。このポリマーは、フェニレン連鎖からなる芳香族化合物を重合して得られるポリマーを主成分とし、これをスルホン化剤と反応させてスルホン酸基を導入している。しかしながら、スルホン酸基の導入量の増加によって、プロトン伝導度が向上するものの、同時に得られるスルホン化ポリマーの耐熱水性および靭性などは著しく損なわれるという問題がある。また、近年燃料電池には、高い発電性能が求められるようになっている。発電出力を高めるためには、発電時に高温で使用されることが求められ、このため燃料電池に使用されるプロトン伝導膜には、幅広い環境下で、特に高温下で高いプロトン伝導性を示す膜が求められていた。
このようなプロトン伝導膜として、通常、スルホン酸基を有するポリマーが使用されていた。また、本出願人も高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導膜として、特開2004−345997号公報(特許文献2)、特開2004−346163号公報(特許文献3)、特開2004−346164号公報(特許文献4)にて、スルホン酸基を有する特定の重合体を提案している。
Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.7, p.2490〜2492(1993) Polymer Preprints, Japan, Vol.43, No.3, p.735〜736(1994) Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p730(1993)
米国特許第5,403,675号公報 特開2004−345997号公報 特開2004−346163号公報 特開2004−346164号公報
従来より使用されていたスルホン酸基を有するポリマーからなるプロトン伝導膜では、高温下ではスルホン酸基の可逆的な脱離反応やスルホン酸が関与する架橋反応が発生することがあった。これにより、プロトン伝導性が低下したり、膜の脆化等が生じたりして、燃料電池の発電出力の低下や、膜が破断することにより発電不能に至る問題があった。また、このような問題をできるだけ回避するために、現状、燃料電池発電時の上限温度を限定して使用しており、発電出力に制限があった。
このため、従来と同様にプロトン伝導性を具備するとともに、優れた熱水耐性を有し、耐熱性にも優れたプロトン伝導膜を提供することが望まれていた。
すなわち、本発明の課題は、従来と同様にプロトン伝導性を具備するとともに、優れた熱水耐性を有し、耐熱性にも優れたプロトン伝導膜を提供することにある。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく、鋭意研究した結果、縮合芳香族環構成単位を有するポリアリーレンに含窒素複素環基を有する構成単位を導入することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は下記の通りである。
[1]式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、
下記式(8)で表される含窒素複素環基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体。
Figure 2010031226
[式(2)中、A、Dは直接結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは酸素原子または硫黄原子を示し、Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基を示し、R1〜R20は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。l、mは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
Figure 2010031226
[式(8)中、Vは、直接結合または、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Wは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l'−(l’は1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
21は含窒素複素環基を示す。、fは1〜5の整数を示し、eは0〜4の整数を示す。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
[2]前記式(1)中、Phはナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセンからなる群から選ばれる芳香族環からなる2価の基である[1]のポリアリーレン系共重合体。
[3]前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものである[1]のポリアリーレン系共重合体;
Figure 2010031226
[式(3)中、Aは直接結合、−O−、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
lは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
[4]前記縮合芳香族環構成単位が下記式(4)で表されるものである[3]のポリアリーレン系共重合体;
Figure 2010031226
[式(4)中、Dは、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Pは下記式(5−1)〜(5−3)で表される構造から選ばれる少なくとも1種の構造であり、
Phは下記式(6)で表される構造である。
qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
Figure 2010031226
[5]前記式(3)において、pが0.01〜1の範囲にある[4]のポリアリーレン系共重合体。
[6]前記式(8)含窒素複素環基がピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンからなる含窒素複素環化合物およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる化合物から誘導される少なくとも1種の基である[5]のポリアリーレン系共重合体。
[7]スルホン酸基を有する構成単位が、下記式(11)で表される[6]のポリアリーレン系共重合体。
Figure 2010031226
(式(11)中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、直接結合、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、mは0〜3の整数を示し、nは0〜3の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
[8]前記[1]〜[7]の共重合体を含有する固体高分子電解質。
[9]前記[1]〜[8]の共重合体を含有するプロトン伝導膜。
本発明に係る縮合芳香族環構成単位と含窒素複素環基を有する構成単位とを有するスルホン化ポリアリーレン系共重合体は、熱水耐性が高く、浸漬条件での膜の膨潤が少ない。また、含窒素複素環基を有する構成単位を導入することで、高温条件下でのスルホン酸基の安定性を向上させ、発電性能と発電耐久性に優れた固体高分子電解質を提供することができる。
以下、本発明に係るポリアリーレン系共重合体、固体高分子電解質およびプロトン伝導膜について詳細に説明する。
1.ポリアリーレン系共重合体
本発明にかかるポリアリーレン系共重合体は、縮合芳香族環構成単位と、含窒素複素環基を有する構成単位とを含む。
[縮合芳香族環構成単位]
本発明の共重合体が有する縮合芳香族環構成単位は、下記式(1)で表される。かかる構成単位を含むことにより、重合体に疎水部を付与することができる。また、縮合芳香族環を有するので、前記重合体の熱水耐性を向上させることができる。
Figure 2010031226
上記式(1)中、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24は、それぞれ独立に、ベンゼン環、縮合芳香環、含窒素複素環からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を有する2価の基を示す。ただし、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24は、その水素原子の一部又はすべてが、フッ素原子、ニトロ基、ニトリル基、又は水素原子の一部またはすべてがフッ素置換されていてもよいアルキル基、アリル基若しくはアリール基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基で置換されていてもよい。
A、Dは、それぞれ独立に、直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Bは酸素原子または硫黄原子であり、s、tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。
上記式(1)で表される構成単位は、好ましくは下記式(2)で表される構造を有する。
Figure 2010031226
式(2)中、l、mは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。これらのうち、mは0か1が好ましく、lは0か1が好ましい。また、pは0.01〜1の値をとることが好ましく、より好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.05〜1である。tは0〜4の整数を示し、好ましくは0〜2、より好ましくは0または1である。
Aは直接結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
ここで、−CR'2−のR’の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、プロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。これらのうち、直接結合、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)が好ましい。
Bは酸素原子または硫黄原子を示し、酸素原子が好ましい。
Phは縮合芳香環構造を有する2価の基を示し、例えばナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環などの環構造を有する2価の基が挙げられ、なかでもナフタレン環からなる2価の基が好ましい。これらを含有することによって、式(1)で表される芳香族化合物をモノマーとした重合体に耐水性を付与することができる。
Dは、直接結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
ここで、−CR'2−のR'の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、プロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。これらのうち、直接結合、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)が好ましい。
前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものであることが好ましい。
Figure 2010031226
[式(3)中、Aは直接結合、−O−、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
l、mは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。]。
さらに、かかる縮合芳香族環構成単位として、下記式(4)で表されるものがより好ましい。
Figure 2010031226
[式(4)中、
Dは、−O−、−CR''2−(R''は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Pは下記式(5−1)〜(5−3)で表される構造から選ばれる少なくとも1種の構造であり、
Phは下記式(6)で表される構造である。
qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。]。
耐水性を向上させるためには、より多くの縮合芳香族環構成単位を導入すること(上記pの値が大きいほど)が望ましい。しかし、より多くの縮環構成単位を導入すると、生成物の溶解性が著しく低下し、取り扱いが困難になる場合がある。そのような場合、2種類以上の異なる縮合芳香族環構成単位を用いることにより、生成物の溶解性を維持してより多くの縮合芳香族環構成単位を導入することが可能になる。pが0.01〜1の範囲にあることが好ましい。
Figure 2010031226
このような構成単位として具体的には、以下のものが例示される。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
Figure 2010031226
このような縮合芳香族環構成単位を含有していると、共重合体の疎水性が著しく向上する。このため、従来と同様のプロトン伝導性を具備しながら、優れた熱水耐性を付与することができる。
[含窒素複素環基を有する構成単位]
本発明の共重合体が有する含窒素複素環基を有する構成単位は、下記式(7)で表される。
Figure 2010031226
上記式(7)中、Ar9、Ar10は、それぞれ独立に、ベンゼン環、縮合芳香環、含窒素複素環からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を有する2価の基を示す。ただし、Ar9、Ar10は、その水素原子の一部又はすべてが、フッ素原子、ニトロ基、ニトリル基、又は水素原子の一部またはすべてがフッ素置換されていてもよいアルキル基、アリル基若しくはアリール基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基で置換されていてもよい。
式(7)中、Vは、直接結合または、−O−、−S−、−CO−、−SO2−又は−または−SO−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Wは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l'−(l’は1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、好ましくは−CO−である。
21は含窒素複素環基を示す。含窒素複素環基は、含窒素複素環構造を有する基であれば特に限定されないが、好ましくは、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンからなる含窒素複素環化合物およびこれらの誘導体の炭素または窒素に結合する水素原子が引き抜かれてなる構造の基である。これらの含窒素複素環基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等のアリール基、シアノ基、フッ素原子などがあげられる。
fは1〜5の整数を示し、好ましくは、1または2である。
eは0〜4の整数を示し、好ましくは、0または1である。
このような含窒素複素環基を有する構成単位は、具体的には、下記式(8)で示されるものが好ましい。
Figure 2010031226
式(8)中のW、V、R21、e、fは式(7)と同じである。なお、構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
含窒素複素環基を有する構成単位を有している共重合体を用いることにより、プロトン伝導性を損なうことなく、高温下で高いスルホン酸の安定性を有するプロトン伝導膜を得ることができる。
[スルホン酸基を有する構成単位]
本発明の共重合体は、スルホン酸基を有する構成単位を含むことができる。スルホン酸基を有する構成単位は下記式(10)で表される構造を有する構成単位である。スルホン酸基を有することによりプロトン伝導性を有する共重合体が得られる。
Figure 2010031226
上記式中、Ar11、Ar12、Ar13は、それぞれ独立に、フッ素原子で置換されていてもよい、ベンゼン環、縮合芳香環、含窒素複素環からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を有する2価の基を示す。
Yは、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、直接結合からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Zは、−O−、−S−、直接結合、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
11は、直接結合、−O(CH2)p−、−O(CF2)p−、−(CH2)p−、−(CF2)p−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す(pは、1〜12の整数を示す)。
12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属原子、脂肪族炭化水素基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。ただし、上記式中に含まれる全てのR12およびR13のうち少なくとも1個は水素原子である。
1は、0〜4の整数。x2は、1〜5の整数。aは、0〜1の整数。bは、0〜3の整数を示す。
上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位は、好ましくは下記式(11)で表される構造を有する。
Figure 2010031226
(式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、直接結合、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、cは0〜3の整数を示し、dは0〜3の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
Arで表される芳香族基として具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。芳香族基は前記した−SO3Hまたは−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hで表される置換基で、少なくとも1個置換されていることが必要であり、ナフチル基である場合には2個以上置換していることが好ましい。hは1〜4の整数を示す。
cは、好ましくは0〜2の整数であり、dは、好ましくは0〜2の整数である。
c、dの値とY、Z、Arの構造についての好ましい組み合わせとして、
(1)c=0、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(2)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(3)c=1、d=1、k=1であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(4)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として2個の−SO3Hを有するナフチル基である構造、
(5)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−O(CH2)4SO3Hを有するフェニル基である構造などを挙げることができる。
スルホン化ポリアリーレン系共重合体
本発明のスルホン化ポリアリーレン系共重合体は、上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位と、上記式(1)で表される縮合芳香族環構成単位と、上記式(7)で表される含窒素複素環基を含むことが特徴であり、下記式(14)で表される重合体である。各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
Figure 2010031226
上記式中、Ar11、Ar12、Ar13、Y、R11、R12、R13、x1、x2、aおよびbは、式(10)と同様である。Ar21、Ar22、Ar23、Ar24、A、B、D、r、sおよびtは、式(1)と同様である。Ar9、Ar10、W、V、R21、e、fは式(7)と同様である。
x、y、zは、x+y+z=100モル%とした場合のモル比を示す。
上記式(14)で表されるスルホン化ポリアリーレンは、好ましくは下記式(15)で表される構造を有する。
Figure 2010031226
式(15)において、A、B、D、W、V、Y、Z、Ph、Ar、c、d、e、f、k、l、m、n、p、q、t、およびR1〜R21は、それぞれ上記式(1)、(7)、(10)中のA、B、D、Y、Z、Ph、Ar、a、b、c、d、k、l、m、n、p、q、s、t、およびR1〜R21と同義である。x、y、zはx+y+z=100モル%とした場合のモル比を示す。各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
式(15)において、xは、0.5〜99.9モル%、好ましくは10〜99.5モル%であり、yは、0.1〜99.5モル%、好ましくは0.5〜89.5モル%であり、zは、99.4〜0.01モル%、好ましくは89.5〜0.5モル%である。
また、式(11)で表される構成単位すなわちxの構成単位に対する、式(8)で表される構成単位すなわちzの構成単位のモル比は、0.00001〜0.5であり、好ましくは、0.001〜0.3であり、さらに好ましくは、1〜25である。
本発明に係る重合体のイオン交換容量は通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。イオン交換容量が0.3meq/g以上であれば、プロトン伝導度が高く、かつ発電性能の高いものが得られる。一方、5meq/g以下であれば、耐水性の低下を抑制でき、耐水性の高いものが得られる。
上記のイオン交換容量は、縮合芳香族環構成単位、含窒素複素環基を有する構成単位およびスルホン酸基を有する構成単位の種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。したがって重合時に各構成単位を誘導する前駆体(モノマー・オリゴマー)の仕込み量比、種類を変えれば調整することができる。
概してスルホン酸基を有する構成単位が多くなるとイオン交換容量が増え、プロトン伝導性が高くなるが、耐水性が低下する。一方、スルホン酸基を有する構成単位が少なくなると、イオン交換容量が小さくなり、耐水性が高まるが、プロトン伝導性が低下する。
含窒素複素環基を有する構成単位を含んでいると、高温条件下でのスルホン酸基の安定性が向上し、その結果耐熱性が向上する。含窒素複素環式芳香族化合物の窒素原子は、塩基性を有するため、スルホン酸基との間でイオン的な相互作用を形成する。これによって、スルホン酸基の安定性を高め、高温条件下でのスルホン酸基の脱離が抑制される。また、同様に高温条件下でスルホン酸基に由来するポリマー分子間の架橋反応をも抑制することができる。含窒素複素環式芳香族化合物は、プロトン伝導性を損なわず、これらの効果を発現できる適度な強さの塩基性を有する化合物である。
縮合芳香族環構成単位を含んでいると、分子量の調整や、上記各構成単位の含有量の調整などを行いやすくなるとともに、熱的、化学的に安定な重合体を得ることができる。縮合芳香族環構成単位を含むことにより、重合体に疎水部を付与することができるとともに、縮合芳香族環を有するので、前記重合体にメタノール耐性を付与することができる。
本発明の重合体の分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
<ポリマーの製造方法>
スルホン酸基を有する重合体の製造には、例えば下記に示すA法、B法、C法の3通りの方法を用いることができる。
(A法)
特開2004−137444号公報に記載の方法と同様に、下記式(16)で表されるモノマー(A)、下記式(24)で表されるモノマー(C)および下記式(18)で表されるモノマー(B)を共重合させ、スルホン酸エステル基を有する重合体を製造し、このスルホン酸エステル基を脱エステル化して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
モノマー(A)
モノマー(A)は、スルホン酸基を有するモノマーであり、下記式(16)で表される。
Figure 2010031226
上記式(16)中、Ar11、Ar12、Ar13は、各々独立に、フッ素原子で置換されていてもよい、ベンゼン環、縮合芳香環、含窒素複素環からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。Xは、塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Yは、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、直接結合からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Zは、−O−、−S−、直接結合、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
11は、直接結合、−O(CH2)p−、−O(CF2)p−、−(CH2)p−、−(CF2)p−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す(pは、1〜12の整数を示す)。
12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属原子、脂肪族炭化水素基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。ただし、上記式中に含まれる全てのR12およびR13のうち少なくとも1個は水素原子である。
1は0〜4の整数、x2は1〜5の整数、aは0〜1の整数、bは、0〜3の整数を示す。
上記式(16)で表されるモノマーは、好ましくは下記式(17)で表される構造を有する。
Figure 2010031226
Xは、塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、cは0〜10の整数を示し、dは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
上記式(17)式中のスルホン酸は、スルホン酸エステルとなっていてもよい。エステルは、アルキルエステル、アリールエステル、シクロアルキル(これらはフッ素置換されていても良い)などが挙げられる。
式(17)で表される化合物の具体的な例としては、下記式で表される化合物、特開2004−137444号公報、特開2004−345997号公報、特開2004−346163号公報に記載されているスルホン酸エステル類を挙げることができる。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
式(17)で表される化合物において、スルホン酸エステル構造は、通常、芳香族環のメタ位に結合している。
モノマー(B)
モノマー(B)は、縮合芳香族環構造を有するモノマーであり、下記式(18)で表される。
Figure 2010031226
上記式中、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24は、それぞれ独立に、ベンゼン環、縮合芳香環、含窒素複素環からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を有する2価の基を示す。
ただし、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24は、その水素原子の一部又はすべてが、フッ素原子、ニトロ基、ニトリル基、又は水素原子の一部またはすべてがフッ素置換されていてもよいアルキル基、アリル基若しくはアリール基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基で置換されていてもよい。
A、Dは、それぞれ独立に、直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Bは酸素原子または硫黄原子であり、s、tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。
上記式(18)で表されるモノマーは、好ましくは下記式(19)で表される構造を有する。
Figure 2010031226
式(19)中、A、B、D、Ph、R1〜R20、l、m、n、p、q、tは式(2)と同様である。
Xはフッ素を除くハロゲン原子、−SO2CH3および−SO2CF3から選ばれる原子または基を示し、
Phはナフタレン基、アントラセン基、テトラセン基、ペンタセン基から選ばれる基が好ましい。
式(19)で表される化合物は、さらには、下記式(20)で表される化合物が好ましい。
Figure 2010031226
[式(20)中、A、D、Ph、R1〜R20、l、m、q、t、n、pは式(2)と同様である。Xは、フッ素を除くハロゲン原子から選ばれる原子を示す。
さらに、このような化合物として、下記式(21)で表されるものが好ましい。
Figure 2010031226
式(21)中、Xはフッ素を除くハロゲン原子から選ばれる原子を示す。D、P、Ph、q、m、t、n、pは式(19)と同様である。pが0.01〜1の範囲にあるが好ましい。
上記式(18)で表される化合物は、例えば、次のような反応により合成することができる。
まず、下記式(22−1)で表されるビスフェノール類および式(22−2)で表されるビスフェノール類をアルカリ金属塩とする。
Figure 2010031226
HO−Ph−OH (22-2)
上記式(22−1)中、R9〜R20およびDは、式(18)と同様である。上記式(22−2)中、Phは、式(18)と同様である。
このとき、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキサイドなどの誘電率の高い極性溶媒に溶解した後、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを加える。アルカリ金属はフェノールの水酸基に対し、過剰気味で反応させ、通常、1.1〜2倍当量、好ましくは1.2〜1.5倍当量で使用する。このとき、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、アニソールなどの水と共沸する溶媒を共存させて、反応の進行を促進させることが好ましい。
次いで、上記ビスフェノール類のアルカリ金属塩を下記式(23)で表されるジハロゲン化物と反応させる。
Figure 2010031226
式(23)中、Halはハロゲン原子を示し、特にフッ素原子または塩素原子が好ましい。
式(22−1)で表されるビスフェノール類として、例えば、1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)、1,4−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−(4−ヒドロキシベンゾイルベンゼン)、1,4−(4−ヒドロキシベンゾイルベンゼン)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、4,4'−イソプロピリデンビフェノール(Bis−A)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(Bis−AF)、4,4'−ビスヒドロキシベンゾフェノン(4,4'−DHBP)、4,4'−ビスヒドロキシジフェニルスルホン(4,4'−DHDS)、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシビフェニル(4,4'−DHBP)、ビス(4―ヒドロキシフェニル)メタン、レゾルシノール(RES)、ヒドロキノン(HQ)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPFL)、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(BCFL)、4,4'−イソプロピリデンビス(2−フェニルフェノール)、4,4'−シクロヘキシリデンビス(2−シクロヘキシルフェノール)などが挙げられる。なかでも1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)、1,4−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(Bis−AF)、レゾルシノール(RES)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPFL)が好ましい。これらのビスフェノール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
また、式(22−2)で表されるビスフェノール類として、例えば、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP)、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP)、1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−NAP)、2,6−ジヒドロキシナフタレン(2,6−NAP)、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP)、2,3−ジヒドロキシナフタレン(2,3−NAP)などが挙げられる。なかでも、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP)、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP)、1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−NAP)が好ましい。これらのビスフェノール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
式(23)で表されるジハロゲン化物として、例えば、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン(4,4'−DFBP)、4−クロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2−クロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン(4,4'−DCDS)、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン(4,4'−DFDS)、2,6−ジニトロベンゾニトリル、2,5−ジニトロベンゾニトリル、2,4−ジニトロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル(2,6−DCBN)、2,5−ジクロロベンゾニトリル(2,5−DCBN)、2,4−ジクロロベンゾニトリル(2,4−DBN)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル(2,6−DFBN)、2,5−ジフルオロベンゾニトリル(2,5−DFBN)、2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2,4−DFBN)などが挙げられる。これらのビスフェノール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
上記ジハロゲン化物は、ビスフェノールに対し1.0001〜3倍モル、好ましくは1.001〜2倍モルの量で用いられる。また両末端が塩素原子となるように、反応終了後に、例えば、ジクロロ化合物を過剰に加えてさらに反応させてもよい。ジフルオロ化合物やジニトロ化合物を用いた場合には、両末端が塩素原子となるよう、反応後半時にジクロロ化合物を添加する方法などを用いる工夫が必要である。
これらの反応は、反応温度が60℃〜300℃、好ましくは80℃〜250℃の範囲で、反応時間が15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間の範囲で行われる。
得られた化合物はオリゴマーないしポリマーであるが、これらはポリマーの一般的な精製方法、例えば、溶解−沈殿の操作によって精製することができる。分子量の調整は、過剰の芳香族ジクロライドとビスフェノールとの反応モル比によって行う。芳香族ジクロライドが過剰にあるため、得られる化合物の分子末端は、芳香族クロライドになっている。
上記の方法で合成される芳香族化合物の具体的な構造として、例えば以下のものを挙げることができる。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
上記式中、n、pおよびqは、式(2)と同様である。
以下は、n=0であり、2種類以上の式(22−2)の化合物を用いて構成される芳香族化合物の具体例を示す。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
(上記式中、p1、p2は各構成単位の組成比を示し、p1は0から1の値のうち0以外の値をとり、p1+p2=1である。)
以下は、n=0であり、1種類の式(22−2)の化合物を用いて構成される芳香族化合物の具体例を示す。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
上記式中、pおよびqは、式(2)と同様である。
これらの芳香族化合物のなかでも、(1−2)の化合物として、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP)、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP)、(1−1)の化合物として、1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)、1,4−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(Bis−AF)、レゾルシノール(RES)から合成される該化合物が好ましい。
上記式中のn、pの比を変えることにより、ポリマーのガラス転移温度を調整することができる。なかでもポリマー加工性の観点から、p=0.1〜1の値をとる化合物が好ましい。
モノマー(C)
モノマー(C)は、含窒素複素環構造を有するモノマーであり、下記式(24)で表される。
Figure 2010031226
Xは塩素原子または臭素原子、−OSO2Rb(ここで、Rbはアルキル基、フッ素置換アルキル基またはアリール基を示す)から選ばれる原子または基を示す。
W、V、Ar9、Ar10、R21、eおよびfは前記式(7)と同様である。
具体的には、下記式(25)で表される。
Figure 2010031226
X、W、V、R21、eおよびfは前記式(24)と同様である。
モノマー(C)の具体例として、下記の化合物を挙げることができる。
Figure 2010031226
Figure 2010031226
さらに、塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、塩素原子や臭素原子の結合位置の異なる異性体を挙げることができる。また−CO−結合が、−SO2−結合に置き換わった化合物を挙げることができる。これらの化合物は、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー(C)を合成する方法としては、例えば下記式(26)で表される化合物と、含窒素複素環化合物とを、求核置換反応させる方法を挙げることができる。
Figure 2010031226
式中、X、W、eおよびfは、式(24)および(25)で示した定義と同一である。
X'はハロゲン原子を示し、具体的にはフッ素原子または塩素原子であることが好ましく、フッ素原子がより好ましい。
式(26)で表される化合物の具体例としては、2,4−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,6−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,6−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,4−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,5−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,6−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン。これらの化合物のうち2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノンが好ましい。
含窒素複素環化合物は、活性水素を有するものであり、この活性水素と式(26)で表される化合物のX'で表される基を置換反応させる。
活性水素を有する含窒素複素環化合物としては、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリン、2−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン、2−ヒドロキシピリミジン、2−メルカプトピリジン、3−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズチアゾールなどを挙げることができる。
これらの化合物のうち、ピロール、イミダゾール、インドール、カルバゾール、ベンズオキサゾール、ベンズイミダゾールが好ましい。
式(26)で表される化合物と活性水素を有する含窒素複素環化合物との反応は、有機溶媒中で行うことが好ましい。N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒を用いる。反応を促進するために、アルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを用いる。式(26)で表される化合物と、活性水素を有する含窒素複素環化合物との比率は、等モルもしくは活性水素を有する含窒素複素環化合物を過剰に加えて反応させる。具体的には、活性水素を有する含窒素複素環化合物は式(26)で表される化合物の1〜3倍モル、特に1〜1.5倍モル使用することが好ましい。
反応温度は0℃〜300℃で、10℃〜200℃が好ましい。反応時間は15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間である。
生成物は再結晶などの方法で精製して用いることが好ましい。
重合
本発明の重合体を得るためはまず上記モノマー(A)、モノマー(B)およびモノマー(C)を共重合させ、前駆体を得る。
この共重合は、触媒の存在下に行われるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、遷移金属塩以外の塩を添加してもよい。
これらの触媒成分の具体例、各成分の使用割合、反応溶媒、濃度、温度、時間等の重合条件としては、特開2001−342241号公報に記載の化合物および条件を採用することができる。
たとえば、遷移金属塩としては、塩化ニッケル、臭化ニッケルなどが好適に使用され、また、配位子となる化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、2,2′−ビピリジンなどが好適に使用される。さらに、あらかじめ配位子が配位された遷移金属(塩)としては、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2′ビピリジン)が好適に使用される。還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどを挙げることできるが、亜鉛、マグネシウム、マンガンが好ましい。「塩」としては、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが好ましい。反応には重合溶媒を使用してもよく、具体的には、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドンなどが好適に使用される。
触媒系における各成分の使用割合は、遷移金属塩または配位子が配位された遷移金属(塩)が、モノマーの総計1モルに対し、通常、0.0001〜10モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。この範囲にあれば、触媒活性が高く、また分子量も高く重合することが可能である。触媒系に遷移金属塩以外の塩を使用する場合、その使用割合は、モノマーの総計1モルに対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.01〜1モルである。かかる範囲であれば、重合速度を上げる効果が充分となる。重合溶媒中におけるモノマーの総計の濃度は、通常、1〜90重量%、好ましくは5〜40重量%である。また、本発明の重合体を重合する際の重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜100℃である。また、重合時間は、通常、0.5〜100時間、好ましくは1〜40時間である。
得られた重合体はモノマー(A)として、スルホン酸エステルを使用した場合、得られた重合体を加水分解して、構成単位中のスルホン酸エステル基(−SO3R)をスルホン酸基(−SO3H)に転換する。
加水分解は、(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有する重合体を投入し、5分間以上撹拌する方法、(2)トリフルオロ酢酸中で上記スルホン酸エステル基を有する重合体を80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法、(3)重合体中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチルピロリドンなどの溶液中で上記スルホン酸エステル基を有する重合体を80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法などにより行うことができる。
(B)法
上記方法以外にも、例えば、特開2001−342241号公報に記載の方法と同様に、上記式(16)で表される骨格を有し、かつスルホン酸基、スルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記モノマー(18)と、上記モノマー(24)を共重合させ、この重合体を、スルホン化剤を用いて、スルホン化することにより合成することもできる(これをB法という)。
B法において用いることのできる、上記式(10)で表される構成単位となりうるスルホン酸基、またはスルホン酸エステル基を有しないモノマーの具体的な例として、特開2001−342241号公報、特開2002−293889号公報に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。
(C)法
また上記方法以外に、式(10)において、Arが−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hで表される置換基を有する芳香族基である場合には、例えば、特開2005−606254号公報に記載の方法と同様に、上記式(16)で表されるモノマーの−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hが結合していないものと、上記式(18)で表されるモノマーまたはオリゴマーと、上記式(24)で表されるモノマーを共重合させ、次にアルキルスルホン酸またはフッ素置換されたアルキルスルホン酸を導入する方法で合成することもできる(これをC法という)。
(C法)において用いることのできる、上記式(16)で表されるモノマーの−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hが結合していないものの具体的な例として、特開2005−36125号公報に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。具体的には、2,5−ジクロロ−4'−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−4'−ヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジクロロ−4'−ヒドロキシベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−2',4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−2',4'−ジヒドロキシベンゾフェノンをあげることができる。またこれらの化合物のヒドロキシル基をテトラヒドロピラニル基などで保護した化合物をあげることができる。またヒドロキシル基がチオール基にかわったもの、塩素原子が、臭素原子、ヨウ素原子におきかわったものもあげることができる。
(C法)では、重合体(スルホン酸基を有さない)に、特開2005−60625号公報に記載の方法で、アルキルスルホン酸基を導入する。例えば、前駆体の重合体のヒドロキシル基と、プロパンスルトン、ブタンスルトンなどを反応させることで導入することができる。
2.プロトン伝導膜
本発明に係るプロトン伝導膜は、上記スルホン酸基と上記含窒素複素環基を有する重合体からなる。
本発明に係るプロトン伝導膜を製造する方法としては、特に限定されるものではないが、上記本発明の重合体を有機溶媒に溶解し、基体上にキャストし、溶媒を除去、乾燥させるキャスト法が主に用いられる。
このような製膜方法において用いられる基体としては、通常の溶液キャスト法に用いられる基体であれば特に限定されず、例えば、プラスチック製または金属製などの基体が用いられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
これらの製膜方法で用いられる溶媒としては、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノンなどの非プロトン系極性溶剤が挙げられる。これらの中では、溶解性および溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」ともいう。)が特に好ましい。上記非プロトン系極性溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記溶媒として、上記非プロトン系極性溶剤とアルコールとの混合物を用いてもよい。このようなアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどが挙げられる。これらの中では、幅広い組成範囲で溶液粘度を下げる効果があることから、メタノールが特に好ましい。アルコールは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記非プロトン系極性溶剤とアルコールとの混合物を用いる場合には、非プロトン系極性溶剤が95〜25重量%、好ましくは90〜25重量%であり、アルコールが5〜75重量%、好ましくは10〜75重量%である(ただし、合計は100重量%)。アルコールの量が上記範囲内にあることにより、溶液粘度を下げる効果に優れる。
また、上記アルコールの他に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などを併用してもよい。
製膜する際の溶液のポリマー濃度は、通常5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。ポリマー濃度が5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい傾向にある。一方、ポリマー濃度が40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、通常2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。溶液粘度が2,000mPa・s未満では、成膜中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、溶液粘度が100,000mPa・sを超えると、粘度が高過ぎるため、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記のようにして製膜した後、得られた未乾燥フィルムを水に浸漬すると、未乾燥フィルム中の有機溶剤を水と置換することができ、得られるプロトン伝導膜の残留溶媒量を低減することができる。なお、未乾燥フィルムを水に浸漬する前に、未乾燥フィルムを予備乾燥してもよい。予備乾燥は、未乾燥フィルムを、通常50〜150℃の温度で、0.1〜10時間保持することにより行われる。
未乾燥フィルム(予備乾燥後のフィルムも含む。以下同じ。)を水に浸漬する際は、枚葉を水に浸漬するバッチ方式でもよく、基板フィルム(たとえば、PET)上に成膜された状態の積層フィルムのまま、または基板から分離した膜を水に浸漬させて、巻き取っていく連続方式でもよい。また、バッチ方式の場合は、処理後のフィルム表面に皺が形成されるのを抑制するために、未乾燥フィルムを枠にはめるなどの方法で、水に浸漬させることが好ましい。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の使用量は、未乾燥フィルム1重量部に対して、10重量部以上、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重量部以上の割合である。水の使用量が上記範囲であれば、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を少なくすることができる。また、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を低減することに有効である。さらに、プロトン伝導膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることが効果的である。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の温度は、置換速度および取り扱いやすさの点から、通常5〜80℃、好ましくは10〜60℃の範囲である。高温ほど、有機溶媒と水との置換速度は速くなるが、フィルムの吸水量も大きくなるので、乾燥後に得られるプロトン伝導膜の表面状態が悪化することがある。また、フィルムの浸漬時間は、初期の残存溶媒量、水の使用量および処理温度にもよるが、通常10分〜240時間、好ましくは30分〜100時間の範囲である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後、フィルムを30〜100℃、好ましくは50〜80℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分乾燥し、次いで、50〜150℃で、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下において、0.5〜24時間真空乾燥することにより、プロトン伝導膜を得ることができる。
上記のようにして得られたプロトン伝導膜の残存溶媒量は、通常5重量%以下、好ましくは1重量%以下にまで低減される。
本発明の方法により得られるプロトン伝導膜は、その乾燥膜厚が、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
[実施例]
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、評価用の膜の調製、スルホン酸当量、分子量およびプロトン伝導度の測定は以下の記載にして行った。
<膜の調製>
得られたスルホン化重合体の15重量%溶液(溶媒はメタノール/NMP=50/50(容量比)の混合溶媒)からキャスト膜を調製した。これを大量の蒸留水に一晩浸漬し、膜中の残存NMPを希釈により取り除いた後、乾燥し、膜を得た(膜厚40μm)。
また、実施例中に記載の含窒素複素環芳香族化合物とスルホン化重合体からなるプロトン伝導膜の調製の際は、所定量の含窒素複素環芳香族化合物と得られたスルホン化アリーレンが溶液中15重量%になるように、メタノール/NMP=50/50(容量比)で溶解させ、ワニスを調製した。これを上記と同様にキャスト法により、キャスト膜を調製し、大量の蒸留水への浸漬により、膜中の残存NMPを希釈により除去し、目的の膜を得た(膜厚40μm)。
<スルホン酸当量>
得られたスルホン酸基を有する重合体の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点から、スルホン酸当量を求めた。
<分子量の測定>
スルホン酸基を有しない重合体重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
スルホン酸基を有する重合体の分子量、または耐熱試験後のスルホン酸基を有する重合体の分子量を、臭化リチウム7.83gとリン酸3.3mlとN−メチル−2−ピロリドン(NMP)2Lからなる混合溶液を溶離液として用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
<プロトン伝導度の測定>
交流抵抗は、5mm幅の短冊状膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流インピーダンスを測定した。交流インピーダンスから、各抵抗線間勾配を測定し、線間距離と抵抗線間勾配から膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数および膜厚から、プロトン伝導率を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
<耐熱性の評価>
膜厚約40μmの各フィルムを、160℃オーブン中に24時間入れた。耐熱試験前後のサンプルを、上記のNMP系のGPC溶離液99.8重量部に対し、0.2重量部のプロトン伝導膜を浸漬、溶解後、不溶分を除去し、GPC測定を行った。耐熱試験前後のGPCの溶出面積の比から不溶分含量を求めた。
<熱水耐性試験>
厚さ30μmのスルホン化ポリマーのフィルムを、縦3cm、横4cmに切断し重量(A)を測定する。プレッシャークッカー中で、カットしたサンプルを純水中に浸漬し120℃で24時間加熱する。加熱終了後放冷した後サンプルを取り出し、表面に付着した水滴をベンコットン(旭化成製)で取り除く。水滴を取り除いた後の重量(B)を測定し、下記式に従い含水率を算出する。
(含水率 %) = (B−A) / A × 100
[実施例1]
(1)縮合芳香族環構成単位の合成
撹拌羽根、温度計、窒素導入管、Dean−Stark管、冷却管を取り付けた3Lセパラブル3口フラスコに2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)、炭酸カリウム 86.2g (624mol)をはかりとった。減圧下で真空乾燥を行った後、スルホラン 675mL、トルエン 270mLを加え、窒素雰囲気下、130℃で加熱還流した。反応によって生成する水をトルエンとの共沸により、Dean−Stark管から取り除いた。3時間後に水の生成が認められなくなったところで、トルエンを系外に取り除き、180℃で7時間撹拌した後、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を加え、さらに3時間撹拌した。
放冷後、反応溶液に不溶の無機物を、ろ過助剤にセライトを用いたろ過によって除いた。ろ液をメタノール/塩酸水溶液 3.0L/0.3Lに注ぎ、反応物を凝固させた。沈殿した凝固物をろ過し、少量のメタノールで洗浄し、真空乾燥した。乾燥した生成物を、テトラヒドロフラン 0.4kgに再溶解した。この溶液をメタノール 3.0Lに注ぎ、再沈殿した。凝固物をろ過し、真空乾燥して、144g(収率80%)の目的物を得た。GPCで求めたポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は5600、重量平均分子量(Mw)は7400であった。得られた化合物は式(1−a)で表されるオリゴマーであることを確認した。
Figure 2010031226
(2)共重合体の合成
攪拌機、温度計、窒素導入管をとりつけた500mLの三口フラスコに、3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.67g(93.9mmol)、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン(表中では、-Nイミダゾールと表記) 1.49g(4.7mmol、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )11.5g(1.4mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0mmol)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0mmol)、トリフェニルホスフィン10.49g(40mmol)、亜鉛15.69g(240mmol)をはかりとり、乾燥窒素で置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)152mLを加え、反応温度を80℃に保持しながら3時間攪拌し続けた後、DMAc349mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
得られた溶液を攪拌機、温度計、窒素導入管を取り付けた2Lの三口フラスコに入れた。115℃に加熱攪拌し、臭化リチウム32.6g(375.5mmol)を加えた。該溶液を7時間攪拌した後、アセトン2.0Lに注いで生成物を沈殿させた。ついで、1N塩酸、純水の順で洗浄した後、乾燥して目的の重合体48gを得た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は163,000であった。
Figure 2010031226
得られたスルホン化ポリマーの20重量%N−メチルピロリドン(NMP)/メタノール溶液(3/1重量比)を、ガラス板上にキャストして製膜し、膜厚30μmのフィルム(プロトン伝導膜)を得た。イオン交換容量は、2.38(meq/g)であった。得られた縮合芳香族環構成単位、ポリマー、フィルムの物性を表1、表2に示す。
[実施例2]
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(2−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(2−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例3]
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)をレゾルシノール(Res)31.7g (288mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(3−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(3−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例4]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(4−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(4−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例5]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(5−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(5−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例6]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(6−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(6−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例7]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(7−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(7−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例8]
実施例1の2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN)31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(8−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(8−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例9]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(9−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(9−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例10]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(10−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(10−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例11]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を用いる代わりに、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 23.1g (144mmol)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 23.1g (144mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 64.6g (192mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(11−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(11−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例12]
実施例11の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 23.1g (144mmol)の代わりに、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 23.1g (144mmol)用いた以外は、実施例11と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(12−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(12−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例13]
実施例1で合成した縮合芳香族環構成単位(1−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロー4'―(ピリジンー4−オキシ)ベンゾフェノン(表中では、-O-ピリジンと表記)1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(13−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例14]
実施例4で合成した縮合芳香族環構成単位(4−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロー4'―(ピリジン−4−オキシ)ベンゾフェノン 1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(13−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例15]
実施例6で合成した縮合芳香族環構成単位(6−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロ−4'−(ピリジンー4−オキシ)ベンゾフェノン 1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(15−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例16]
3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.65g(93.9mmol)、4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン(表中では、-CO-ピリジンと表記) 1.18g(4.7mmol)、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )11.8g(1.5mmol)を原料に用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(16−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例17]
実施例4で合成した縮合芳香族環構成単位(4−a)を用い、実施例16の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン 1.18g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(17−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[実施例18]
実施例6で合成した縮合芳香族環構成単位(6−a)を用い、実施例16の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン 1.18g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(18−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[比較例1]
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を用いる代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 161.4g (480mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(19−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(19−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[比較例2]
3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル39.46g(98.3mmol)、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )13.3g(1.7mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0mmol)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0mmol)、トリフェニルホスフィン10.49g(40mmol)、亜鉛15.69g(240mmol)を原料に用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(20−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
[比較例3]
比較例1で合成した縮合芳香族環構成単位(19−a)を用る以外は、比較例2と同様の方法で合成を行い、式(21−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Figure 2010031226
各実施例および比較例で得られたポリマーの構成および物性を表1に示す。
Figure 2010031226
各実施例および比較例で得られたポリマーを用いて調製したフィルム(プロトン伝導膜)の評価結果を表2に示す。
Figure 2010031226
表1、表2に示した通り、実施例1−18で得られたフィルムは、比較例1−3で得られたフィルムと比較して、熱水浸漬試験による膨潤が少なく、耐熱性試験により発生する不溶分がすくない特性を併せ持つことが明らかとなった。すなわち、本願発明により、従来と同様のプロトン伝導性を具備するとともに、優れた熱水耐性を有し、耐熱性にも優れたプロトン伝導膜を提供することができる。

Claims (9)

  1. 式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、
    下記式(8)で表される含窒素複素環基を有する構成単位とを含むことを特徴とするポリアリーレン系共重合体。
    Figure 2010031226
    [式(2)中、A、Dは直接結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは酸素原子または硫黄原子を示し、Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基を示し、R1〜R20は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。l、mは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
    Figure 2010031226
    式(8)中、Vは、直接結合または、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Wは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l'−(l’は1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
    21は含窒素複素環基を示す。、fは1〜5の整数を示し、eは0〜4の整数を示す。
    構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
  2. 前記式(1)中、Phはナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセンからなる群から選ばれる芳香族環からなる2価の基であることを特徴とする、請求項1に記載のポリアリーレン系共重合体。
  3. 前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものであることを特徴とする、請求項1に記載のポリアリーレン系共重合体;
    Figure 2010031226
    [式(3)中、Aは直接結合、−O−、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)i−(iは1〜10の整数である)、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基およびフルオレニリデン基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
    Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
    Phは縮合芳香族環を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
    lは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
    n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
    構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
  4. 前記縮合芳香族環構成単位が下記式(4)で表されるものであることを特徴とする請求項3に記載のポリアリーレン系共重合体;
    Figure 2010031226
    [式(4)中、Dは、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
    Pは下記式(5−1)〜(5−3)で表される構造から選ばれる少なくとも1種の構造であり、
    Phは下記式(6)で表される構造である。
    qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
    n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
    構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
    Figure 2010031226
  5. 前記式(3)において、pが0.01〜1の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載のポリアリーレン系共重合体。
  6. 前記式(8)含窒素複素環基がピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンからなる含窒素複素環化合物およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる化合物から誘導される少なくとも1種の基であることを特徴とする請求項5に記載のポリアリーレン系共重合体。
  7. スルホン酸基を有する構成単位が、下記式(11)で表されることを特徴とする請求項6に記載のポリアリーレン系共重合体。
    Figure 2010031226
    (式(11)中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、直接結合、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数を示し、cは0〜3の整数を示し、dは0〜3の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の共重合体を含有する固体高分子電解質。
  9. 請求項1〜8いずれかに記載の共重合体を含有するプロトン伝導膜。
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