JP4139967B2 - ポリアリーレンおよびその製造方法、ならびに高分子固体電解質およびプロトン伝導膜 - Google Patents
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Description
ここで、上記ポリアリーレンにおいて、上記一般式(1)で表される構成単位0.5〜100モル%と、下記一般式(2)で表される構成単位0〜99.5モル%とを含むことができる。
本発明のポリアリーレンの製造方法は、下記一般式(3)で表される構造単位を含む化合物(A)と、下記一般式(4)で表される化合物(B)とを反応させることを含む。
ここで、上記ポリアリーレンの製造方法において、上記化合物(A)は、上記一般式(2)で表される構造単位をさらに含むことができる。
以下、本発明のポリアリーレンおよびその製造方法について、具体的に説明する。
本発明のポリアリーレンは、下記一般式(1)で表される構造単位を含む。
本発明のポリアリーレンは、化合物(A)と化合物(B)とを反応させることにより製造される。以下、本発明のポリアリーレンを製造するために用いられる化合物(A)および化合物(B)について、順に説明する。
化合物(A)は、下記一般式(3)で表される構造単位を有する。
化合物(A1)は、例えば以下のような方法で合成することができる。なお、ここでは、出発物質(化合物(I))として芳香族酸ハロゲン化合物を用い、この芳香族酸ハロゲン化合物にアニソールを反応させて得られた化合物(A1')がヒドロキシル基を含み、このヒドロキシル基の保護基がテトラヒドロ−2−ピラニル基である場合を示したが、化合物(A1')、反応物質および前記保護基はこれらに限定されるわけではない。例えば、アニソールのかわりに、芳香族酸ハロゲン化合物に他の反応物質(例えば、1,4−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、1,2,3−トリメトキシベンゼンやメチルチオベンゼン)を反応させることができる。
例えば、アニソールのジクロロメタン溶液に、氷浴下(−10℃)で塩化アルミニウムを加えた後、化合物(I)を滴下して、室温で1〜12時間攪拌させる。次いで、濃塩酸を含む氷水に反応液を注ぎ、分離した有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液で抽出した後、水層を塩酸で中和することにより析出した固体を有機溶媒(例えば酢酸エチル)で抽出した後、この抽出液を濃縮後、必要に応じて再結晶することにより、アシル基およびヒドロキシル基を含む化合物(A1')が得られる。なお、上記工程において、アニソールのかわりにメチルチオベンゼンを用いる場合、化合物(A1')はチオ−ル基を有する。
例えば、化合物(A1')と、1〜20倍モル量の2H−ジヒドロピランとを、酸触媒(例えば陽イオン交換樹脂)の存在下でトルエンに溶解させて、室温で1〜24時間攪拌させる。次いで、酸触媒を除去した後、トルエン溶液を濃縮後、必要に応じて再結晶することにより、保護基としてテトラヒドロ−2−ピラニル基が導入された化合物(A1)が得られる。なお、上記工程において、アニソールのかわりにメチルチオベンゼンを用いる場合、テトラヒドロ−2−ピラニル基はチオ−ルの保護基として機能する。
上記一般式(6)で表される化合物(A2)としては、具体的には、m=0の場合、例えば4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンズアニリド、ビス(クロロフェニル)ジフルオロメタン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−クロロ安息香酸−4−クロロフェニル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子の少なくとも1つ以上が3位に置換した化合物などが挙げられる。
または、特開平2−159号公報に記載されているように、求核置換反応と親電子置換反応とを組み合わせて、目的の電子吸引性基、電子供与性基からなる屈曲性化合物を合成する方法を用いることにより、化合物(A2)を得ることができる。
化合物(A1)をモノマーとして重合する場合、あるいは化合物(A1)および化合物(A2)をそれぞれモノマーとして重合する場合に使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(i)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(ii)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
化合物(B)は、下記一般式(4)で表される構造単位を有する。
化合物(B)の例示としては、下記式で表される化合物などを挙げることができる。なお、下記化合物において、NaのかわりにKまたはLiまたはHであってもよい。また、化合物(B)においては、芳香環上でフッ素原子およびスルホン酸基で置換されている部分以外が他の置換基(例えば、水素原子またはアルキル基等)で置換されていてもよい。
次に、化合物(A)と化合物(B)との合成例について示す。化合物(A)と化合物(B)との反応は、例えば下記式(10)に示すように、塩基性条件下で化合物(A)および化合物(B)を溶媒に溶解させて行なうことができる。
本発明の高分子固体電解質およびプロトン伝導膜は、スルホン酸基を有する本発明のポリアリーレンからなる。本発明のポリアリーレンからプロトン伝導膜を調製する際には、上記本発明のポリアリーレン以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などを併用してもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中の各種の測定項目は下記のようにして求めた。なお、本実施例において、各種測定に用いられるポリマーフィルム(膜試料)は膜厚40μmのフィルムである。このフィルムは、各実施例で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレンをN−メチルピロリドンに18%の濃度で溶解させた後、キャスティング法によって製造された。
得られたポリアリーレンの水洗水が中性になるまで蒸留水で洗浄し、フリーの残存している酸を除いて充分に水洗した後、乾燥させた。この後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解させ、フェノールフタレインを指示薬としてNaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点からスルホン酸基の当量(イオン交換容量)(meq/g)を求めた。
交流抵抗は、前記膜試料を5mm幅の短冊状とし、この膜試料の表面に白金線(Ф=O.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中にこの膜試料を保持して、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させて、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスから、プロトン伝導度を求めた。
(熱的性質)
熱分解開始温度;
TGA(チッ素雰囲気下、20℃/分の昇温速度)から、スルホン化ポリアリーレンの分解が開始した温度を、熱分解開始温度(℃)とした。
厚さ40μmの膜試料(スルホン化ポリマーフィルム)を95℃の熱水に48時間浸漬し、浸漬前の該フィルムの重量に対する浸漬後の該フィルムの重量の割合を、重量保持率(%)とした。
過酸化水素水を純水で濃度3%に希釈し、ここに硫酸鉄を鉄イオン(Fe2+)濃度が20ppmとなるように溶解させた。この溶液に一定の大きさの膜試料(スルホン化ポリマーフィルム)を浸漬し、45℃で20時間静置した。浸漬前の該フィルムの重量に対する浸漬後の該フィルムの重量の割合を、重量保持率(%)とした。
フッ素原子の含有量(重量%)は、蛍光X線分析により求めた。
本実施例のポリアリーレンの重量平均分子量および数平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって測定されたポリスチレン換算の分子量である。
(i)2,5−ジクロロ−4’−ヒドロキシベンゾフェノンの合成
アニソール64.9g(600mmol)、ジクロロメタン480mLを、攪拌装置、窒素導入管、滴下ロートを取り付けた2Lの3口フラスコに入れ、氷浴で10℃に冷却後、塩化アルミニウム80g(600mmol)を加えた。次に、2,5−ジクロロ安息香酸クロリド125.7g(600mmol)を、滴下ロートからゆっくり滴下した。滴下終了後、塩化アルミニウム80g(600mmol)を追加した。この後室温に戻して、12時間攪拌を続けた。
化合物(A1’−1)である2,5−ジクロロ−4’−ヒドロキシベンゾフェノン26.7g(100mmol)、2H−ジヒドロピラン100g(1200mmol)、トルエン100mLをフラスコに入れ、これを攪拌しながら、陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15)1.5gを加え、室温で5時間攪拌を続けた後、ろ過により陽イオン交換樹脂を除去した。次いで、得られたろ液を水酸化ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を留去した。得られた固形物をトルエンで再結晶し、16.4g(収率47%)の2,5−ジクロロ−4’−(テトラヒドロ−2−ピラニルオキシ)ベンゾフェノン(化合物(A1−1))を得た。この化合物(A1−1)の1H−NMRスペクトルを図2に示す。また、実施例1における上記工程(i)および(ii)を下記の式(12)に示す。
化合物(A1−1)である2,5−ジクロロ−4’−(テトラヒドロ−2−ピラニルオキシ)ベンゾフェノン17.4g(49.5mmol)、化合物(A2)である4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)―1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン重縮合物(数平均分子量11,200)5.60g(0.500mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド0.981g(1.50mmol)、ヨウ化ナトリウム0.974g(6.50mmol)、トリフェニルホスフィン5.25g(20mmol)、亜鉛7.84g(120mmol)を、攪拌羽根、温度計、窒素導入管をとりつけた500mLフラスコにとり、真空乾燥した。乾燥窒素でフラスコ内を置換した後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)54mLを加え、重合を開始した。重合中は反応液の温度が70〜90℃の範囲になるように制御した。3時間後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶部をろ過して、重合体溶液のろ液を得た。
化合物(A−1)15.3gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)250mLに添加し、100℃に加熱しながら攪拌し溶解させた。次に、水素化リチウム1.18g(149mmol)を加え、2時間攪拌した。続いて、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム(B)40.1g(149mmol)を加え、8時間反応させた。次いで、前記反応液の不溶部をろ過した後、1N塩酸に注ぎ、重合体を沈殿させた。沈殿させた重合体を1N塩酸で洗浄した後、蒸留水でpHが中性になるまで洗浄した。この重合体を75℃で乾燥させて、粉末状のスルホン酸基を有するポリアリーレン(1)26.6gを得た。また、実施例1における上記工程(III)を下記の式(14)に示す。式(14)において、d,e,fは正の整数である。
(i)2,5−ジクロロ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンの合成
1,3−ジメトキシベンゼン33.2g(240mmol)、ジクロロメタン300mLを、攪拌装置、窒素導入管、滴下ロートを取り付けた2Lの3口フラスコに入れ、氷浴で10℃に冷却後、塩化アルミニウム32g(240mmol)を加えた。次に、2,5−ジクロロ安息香酸クロリド50.3g(240mmol)を、滴下ロートからゆっくり滴下した。滴下終了後、塩化アルミニウム32g(240mmol)を追加した。この後室温に戻して、12時間攪拌を続けた。
化合物(A1’−2)である2,5−ジクロロ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン28.3g(100mmol)、2H−ジヒドロピラン200g(2400mmol)、トルエン100mLをフラスコに入れ、これを攪拌しながら、陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15)3.0gを加え、室温で5時間攪拌を続けた後、ろ過により陽イオン交換樹脂を除去した。次いで、得られたろ液を水酸化ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を留去した。得られた固形物をトルエンで再結晶し、21.2g(収率47%)の2,5−ジクロロ−2’,4’−ジ(テトラヒドロ−2−ピラニルオキシ)ベンゾフェノン(化合物(A1−2))を得た。また、実施例2における上記工程(i)および(ii)を下記の式(15)に示す。
化合物(A1−2)である2,5−ジクロロ−2’,4’−ジ(テトラヒドロ−2−ピラニルオキシ)ベンゾフェノン22.1g(49.0mmol)、化合物(A2−2)である4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)―1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン重縮合物(数平均分子量11,200)11.2g(1.00mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド0.981g(1.50mmol)、ヨウ化ナトリウム0.974g(6.50mmol)、トリフェニルホスフィン5.25g(20.0mmol)、亜鉛7.84g(120mmol)を、攪拌羽根、温度計、窒素導入管をとりつけた500mLフラスコにとり、真空乾燥した。乾燥窒素でフラスコ内を置換した後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)78mLを加え、重合を開始した。重合中は反応液の温度が70〜90℃の範囲になるように制御した。3時間後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶部をろ過して、重合体溶液のろ液を得た。この重合体溶液のろ液は化合物(A’−2)を含み、また、この化合物(A’−2)はテトラヒドロ−2−ピラニル基を有すると推測される。次に、この重合体溶液のろ液を、濃塩酸10vol%を含むメタノール1.5Lに注いで、重合体を沈殿させた。次に、ろ過により沈殿物を分別した後、得られた固体を乾燥させて、ヒドロキシル基を有する重合体(化合物(A−2))20.4gを得た。実施例2における上記工程(II)を下記の式(16)に示す。式(16)において、d,e,fは正の整数である。
化合物(A−2)21.5gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
600mLに添加し、100℃に加熱しながら攪拌し溶解させた。次に、水素化リチウム
2.34g(294mmol)を加え、2時間攪拌した。続いて、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム(B)79.4g(294mmol)を加え、8時間反応させた。次いで、前記反応液の不溶部をろ過した後、1N塩酸に注ぎ、重合体を沈殿させた。沈殿させた重合体を1N塩酸で洗浄した後、蒸留水でpHが中性になるまで洗浄した。この重合体を75℃で乾燥させて、粉末状のスルホン酸基を有するポリアリーレン(2)
44.8gを得た。また、実施例2における上記工程(III)を下記の式(17)に示す。式(17)において、d,e,fは正の整数である。
(i)2,5−ジクロロ−4’−ヒドロチオベンゾフェノンの合成
メチルチオベンゼン74.5g(600mmol)、ジクロロメタン480mLを、攪拌装置、窒素導入管、滴下ロートを取り付けた2Lの3口フラスコに入れ、氷浴で10℃に冷却後、塩化アルミニウム80g(600mmol)を加えた。次に、2,5−ジクロロ安息香酸クロリド125.7g(600mmol)を、滴下ロートからゆっくり滴下した。滴下終了後、塩化アルミニウム80g(600mmol)を追加した。この後室温に戻して、12時間攪拌を続けた。
化合物(A1’−3)である2,5−ジクロロ−4’−ヒドロチオベンゾフェノン28.3g(100mmol)、2H−ジヒドロピラン100g(1200mmol)、トルエン100mLをフラスコに入れ、これを攪拌しながら、陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15)1.5gを加え、室温で5時間攪拌を続けた後、ろ過により陽イオン交換樹脂を除去した。次いで、得られたろ液を水酸化ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を留去した。得られた固形物をトルエンで再結晶し、19.5g(収率53%)の2,5−ジクロロ−4’−(テトラヒドロ−2−ピラニルチオ)ベンゾフェノン(化合物(A1−3))を得た。また、実施例3における上記工程(i)および(ii)を下記の式(18)に示す。
化合物(A1−3)である2,5−ジクロロ−4’−(テトラヒドロ−2−ピラニルチオ)ベンゾフェノン18.2g(44.4mmol)、化合物(A2−3)である4,4’−ジクロロベンゾフェノン・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)―1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン重縮合物(数平均分子量11,200)5.60g(0.500mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド0.981g(1.50mmol)、ヨウ化ナトリウム0.974g(6.50mmol)、トリフェニルホスフィン5.25g(20mmol)、亜鉛7.84g(120mmol)を、攪拌羽根、温度計、窒素導入管をとりつけた500mLフラスコにとり、真空乾燥した。乾燥窒素でフラスコ内を置換したあと、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)52mLを加え、重合を開始した。重合中は反応液の温度が70〜90℃の範囲になるように制御した。3時間後、DMAc200mLを加えて希釈し、不溶部をろ過して、重合体溶液のろ液を得た。この重合体溶液のろ液は化合物(A’−3)を含み、また、この化合物(A’−3)はテトラヒドロ−2−ピラニル基を有すると推測される。この重合体溶液のろ液を、濃塩酸10vol%を含むメタノール1.5Lに注ぎ、重合体を沈殿させた。次に、ろ過により沈殿物を分別した後、得られた固体を乾燥させて、チオール基を有する重合体(化合物(A−3))15.4gを得た。実施例3における上記工程(II)を下記の式(19)に示す。式(19)において、d,e,fは正の整数である。
化合物(A−3)16.1gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
250mLに添加し、100℃に加熱しながら攪拌し溶解させた。次に、水素化リチウム
1.18g(149mmol)を加え、2時間攪拌した。続いて、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム(B)40.1g(149mmol)を加え、8時間反応させた。次いで、前記反応液の不溶部をろ過した後、1N塩酸に注ぎ、重合体を沈殿させた。沈殿させた重合体を1N塩酸で洗浄した後、蒸留水でpHが中性になるまで洗浄した。この重合体を75℃で乾燥させて、粉末状のスルホン酸基を有するポリアリーレン(3)
27.6gを得た。また、実施例3における上記工程(III)を下記の式(20)に示す。式(20)において、d,e,fは正の整数である。
Claims (6)
- 請求項1において、
上記一般式(1)で表される構成単位0.5〜100モル%と、下記一般式(2)で表される構成単位0〜99.5モル%とを含む、ポリアリーレン。
で表される基を示し、mは0または正の整数を示す。〕 - 請求項3において、
上記化合物(A)は、上記一般式(2)で表される構造単位をさらに含む、ポリアリーレンの製造方法。 - 請求項1または2に記載のポリアリーレンを含む、高分子固体電解質。
- 請求項1または2に記載のポリアリーレンを含む、プロトン伝導膜。
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