JP2010025230A - 打抜き保持器、自動調心ころ軸受、及び打抜き保持器の製造方法 - Google Patents

打抜き保持器、自動調心ころ軸受、及び打抜き保持器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動調心ころ軸受用の打抜き保持器にフランジ及びころ案内面を簡単に精度よく形成する。
【解決手段】大径側環部1と小径側環部2との間に亘る複数の柱3、3と、柱3で周方向に分離された複数のポケット4、4と、公転する凸面ころ5の端面に摺接可能なころ案内面1aと、大径側環部1を直径方向に起こしたフランジ6とを形成し、ころ案内面1aを、ポケット4の内周のうち大径側環部1に形成された打抜き断面から構成し、フランジ6のフランジ曲げ部rを大径側環部1に周方向全周に亘って形成されるようにした。これにより、必須の打抜き加工のみでころ案内面1aを得られ、これに伴ってフランジ6の正背両面の平面度や曲げ角を周方向全周に亘って均一に得易くなる。
【選択図】図6

Description

この発明は、フランジとポケットとをプレス加工で造った打抜き保持器、その打抜き保持器を用いた自動調心ころ軸受、及びその打抜き保持器の製造方法に関する。
自動調心ころ軸受は、外輪に球面軌道を有する複列のころ軸受になっており、各列の転動体として凸面ころが用いられたものである。公転する凸面ころのスキュー挙動を抑える必要があり、案内輪、中鍔、保持器等を適宜に利用したころ案内手段が設けられている。従来、保持器を利用したころ案内手段として、公転する凸面ころの端面に摺接可能なころ案内面を打抜き保持器に形成することが行われている(特許文献1)。
特許文献1に開示された打抜き保持器は、図11に示すように、大径側環部101と小径側環部102との間に亘る複数の柱103、103・・・と、柱103、103・・・で周方向に分離された複数のポケット104、104・・・と、大径側環部101を直径方向に起こしたフランジ105とを形成されている。
図11に示す打抜き保持器は、軸受組立ての都合上、一列のころを打抜き保持器に保持させた状態で一まとめに取り扱えるようになっている。具体的には、周方向両側に位置する柱103が凸面ころ106の外周部に内外一方から接触することにより、凸面ころ106の内外一方への抜けが規制される。係る規制を得るため、各柱103は、周方向に隣り合う凸面ころ106、106間の周方向間隔が最も狭くなる領域、すなわち、凸面ころ106の自転軸を含むピッチ円から内外一方に外れた位置に設けられる。このため、ころ本数やころ径を増すことができる利点もある。フランジ105は、内外他方側に起こされている。そのフランジ105には、凸面ころ106の端面中央部に形成された凹部106aに掛かる抜止め105aが形成されている。凸面ころ106を押し当ててフランジ105乃至抜止め105aを弾性変形させつつ凸面ころ106をポケット104に入れると、抜止め105aは、弾性回復で凸面ころ106の凹部106a内に入り込み、凸面ころ106の内外他方への抜けを凹部106aの内面との引っ掛かりで規制するようになっている。
また、フランジ105に、凸面ころ106の端面の凹部106aと面取り部間を繋ぐ研削部106bに摺接可能なころ案内面105b、105bが形成されている。ころ案内面105b、105bは、内外輪111、112の軌道間で公転する凸面ころ106の研削部106bと対向する面部からなる。保持器にころ案内面105b、105bを形成すると、自動調心ころ軸受が受けるアキシアル荷重の状態によらず、いずれの列においても凸面ころ106の端面ところ案内面105b、105bとの離間が避けられるので、ころのスキュー挙動を安定して防止することができる。
従来、打抜き保持器の製造においては、図12(a)に示すように、周壁121の一端が大径となり他端が小径となった環状体120を金属板で形成する成形加工を行った後、図12(b)に示すように、周壁121の両端間の部分にポケット用孔122の穴あけを行う打抜き加工を行う。打抜き加工後、図12(c)に示すように、環状体の一端部124の全体を直径方向に起こすフランジ加工を行う。そのフランジ曲げ部は、柱となる繋ぎ部125の途中に設定されている。その環状体の一端部124には、抜止めやころ案内面が適宜に形成される。
例えば、図11のような抜止めを形成する場合は、図12(b)に示すように、ポケット用孔122の内周に曲げ片123が形成されるように打抜かれる。フランジ加工を行った後、打抜き加工で形成されたその曲げ片を正面側(すなわち、ポケットに臨む側)に曲げて形成される。
なお、特許文献2に開示されたように、フランジを正面側に突き出すことにより、凸面ころの端面の凹部に引っ掛かる抜止めを形成することも実施されている。
特開2000−2247号公報 特開平2−180314号公報
しかしながら、図11に示すような打抜き保持器は、フランジ105のフランジ曲げ部が各柱103上に存在する構造になっている。すなわち、打抜き保持器の製造においては、打抜き加工により、周壁の両端部間に亘る各繋ぎ部が形成され、各繋ぎ部が最終的に各柱となる部分とされる。上記の位置にフランジ曲げ部が存在すると、フランジ加工においては、各繋ぎ部の中間部分から周壁一端部を起こすことになる。各繋ぎ部を同じ内部応力としたり、各繋ぎ部に均一な曲げ力を与えたりすることは困難なため、各繋ぎ部で曲げ具合が揃わない。周壁の一端部は、最終的にフランジ105になる部分であるが、各繋ぎ部で曲げ具合のバラツキから両板面の平面度を円周方向全周に亘って均一に形成したり、曲げ角を円周方向全周に亘って均一にしたりすることが難しい。このことは、フランジを利用して精度を要する構造部を円周方向に亘って、又は円周方向に均一間隔で形成することを困難にする。図11の例では、精度を要するころ案内面105b、105bをフランジ105に形成するため、フランジ加工を行った後、周壁の一端部に押し出し成形を行うことで精度を確保しなければならない。
上記の事情に鑑み、この発明の課題は、自動調心ころ軸受用の打抜き保持器にフランジ及びころ案内面を簡単に精度よく形成することにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、大径側環部と小径側環部との間に亘る複数の柱と、前記柱で周方向に分離された複数のポケットと、公転する凸面ころの端面に摺接可能なころ案内面と、前記大径側環部を直径方向に起こしたフランジとを形成されている打抜き保持器において、前記ころ案内面は、前記ポケットの内周のうち前記大径側環部に形成された打抜き断面からなり、前記フランジのフランジ曲げ部が前記大径側環部に周方向全周に亘って形成されていることを特徴とするものである。ここで、周方向は、保持器中心軸回りの円周方向に沿った方向のことをいう。
この発明の構成によれば、打抜き加工で形成される打抜き断面は、せん断面と破断面とからなり、せん断面はパンチで切断された断面のため、精度に優れる。周方向全周に亘る大径側環部の打抜き断面がポケットの内周の一部となるようにすれば、大径側環部の打抜き断面を凸面ころの端面と対向させ、ころ案内面にすることができる。上述のように精度に優れた断面部を打抜き加工で得られるため、大径側環部の打抜き断面からなるころ案内面は、十分な精度を有しており、打抜き加工だけで済ますことができる。
また、上述のようにポケットの内周は、大径側環部の打抜き断面を含む構造のため、大径側環部となる部分にフランジの曲げ部を周方向全周に亘って確保することができ、ひいては、フランジの正背両面の平面度や曲げ角を周方向全周に亘って均一に得易くなる。
上述のように、この発明は、必須の打抜き加工のみでころ案内面を得られ、これに伴ってフランジの正背両面の平面度や曲げ角を周方向全周に亘って均一に得易くなるため、自動調心ころ軸受用の打抜き保持器にフランジ及びころ案内面を簡単に精度よく形成することができる。
以下、この発明に係る実施形態を添付図面に基いて説明する。
図1〜図3に示すように、実施形態に係る自動調心ころ軸受は、打抜き保持器10、10が内外の軌道輪11、12間に対向一対で組み込まれたものである。打抜き保持器10は、大径側環部1と小径側環部2との間に亘る複数の柱3、3・・・と、柱3、3・・・で周方向に分離された複数のポケット4、4・・・と、公転する凸面ころ5の端面に摺接可能なころ案内面1aと、大径側環部1を直径方向に起こしたフランジ6とを形成されている。
大径側環部1と、小径側環部2とは、打抜き保持器10のうち、それぞれ周方向全周に亘る幅部分である。
フランジ6のフランジ曲げ部rが大径側環部1に周方向全周に亘って形成されている。
ポケット4の内周は、大径側環部1の打抜き断面と、小径側環部2の打抜き断面と、前記の両柱3、3の周方向端部とからなる。公転する凸面ころ5は、ポケット4の内周で周方向間隔及び軸方向位置が所定の範囲に保持される。ここで、軸方向とは、保持器中心軸に沿った方向のことである。以下、ラジアル方向、アキシアル方向に関する概念を断りなく用いるときは、保持器中心軸に関する。
なお、両柱3、3の周方向端部は、凸面ころ5の転動面を受ける形状になっている。これは、打抜き保持器10を転動体案内方式にするためであり、ころ公転方向側に位置する柱3の周方向端部は、凸面ころ5の転動面を受け、これにより、打抜き保持器10がラジアル方向に案内される。なお、通常の運転条件である限り、転動する凸面ころ5が各柱3に乗り上げることはない。この打抜き保持器10においては、各柱3を凸面ころ5が内外の軌道輪11、12間に介在する状態でころ自転軸Cを含むピッチ径の円周(以下、この円周を単にPCDと呼ぶ)の内方に位置させている。外方に位置させた場合と比して、転動する各凸面ころ5の転動面と各柱3の周方向端部との接触で打抜き保持器10が受けるラジアル方向成分の力が大きくなり、これにより、打抜き保持器10がラジアル方向に案内され易くなるからである。他の目的、例えば、各柱3の強度を優先する場合は、各柱3を外方に位置させてより大きな円周上に位置させることにより、同じころ本数等にしながら柱3の周方向幅を増すことができる。打抜き保持器10は、フランジ6の先端縁や小径側環部2を起こした小フランジの先端縁を利用した軌道輪案内方式にすることもできる。
ころ案内面1aは、ポケット4の内周のうち大径側環部1に形成された打抜き断面からなる。ころ案内面1aは、公転する凸面ころ5の端面と対向する向きに形成されている。公転する凸面ころ5がスキュー挙動を生じると、ころ案内面1aと摺接することによりスキュー挙動を抑えられる。
特に、凸面ころ5の端面は、面取り部を除いた全面が研削面となっており、ころ案内面1aは、公転中に研削面全径に亘った摺接範囲を確保可能な周方向長さを有している。
凸面ころ5の自転軸cを境として周方向に対称な接触域を確保されるので、凸面ころ5の転動が不安定になり難い。凸面ころ5のスキュー防止を図る点では、摺接可能な範囲を長く確保する程よい。
スキュー挙動を打抜き保持器10で受けるため、打抜き保持器10のスキュー回転を抑える手段を設け、保持器回転を安定させることが好ましい。同形の打抜き保持器10、10を対向一対で組み込むため、スキュー挙動を受けた打抜き保持器10のフランジ6の背面を他の打抜き保持器10のフランジ6の背面に接触させることにより、スキュー回転を抑えることができる。この接触は、保持器回転中に生じるため、他のフランジ6の背面に摺接することになる。
そこで、フランジ6の背面に、他の同形打抜き保持器10のフランジ6の背面に摺接可能な平面部6a、6bが周方向全周に亘るように形成されている。
フランジ6、6の背面同士の摺接によりころ案内時の保持器10のスキュー回転を抑える場合、安定した保持器及びころ挙動を得るには、平面部6a、6bの面積を大きくすること、平面部6a、6bを周方向全周に亘って大きな幅で確保すること、及び平面部6a、6bの平面度を高くすることがそれぞれ有効である。
上述のように、この発明によればフランジ6の背面の平面度を周方向全周に亘って均一に得易い。このため、周方向全周に亘る平面部6aをフランジ加工のみで容易に形成することができ、又は、別途に面押し加工をするとしても精度よく形成することが容易である。また、円周方向に均一間隔に配された平面部6bも、それぞれの精度を揃え易い。
平面部6aは、運転中の摺接性からラジアル平面に沿う向きになっているが、調心角を考慮した傾斜をフランジ6の幅全域又は幅途中からフランジ6の先端側に向かって与えることもできる。例えば、平面部6bのみに傾斜を与えてもよい。
また、前記柱3が凸面ころ5の外周部に内外一方から接触することで該凸面ころ5の内外一方への抜けが規制されるようになっており、内外他方側に起こされたフランジ6のうち、周方向で複数のポケット4、4・・・の各ポケット4間に位置する部分に、凸面ころ5の外周部に内外他方から間隙gをもって重なる抜止め6cが形成されている。ここで、凸面ころ5の外周部は、転動面と面取り部とからなる。
凸面ころ5が内外の軌道輪11、12間に介在する状態でPCDから内外一方に外れた位置に各柱3がある。ポケット4の周方向両側に位置する両柱3、3が凸面ころ5の外周部に内外一方から接触することで凸面ころ5の内外一方への抜けが規制される。このようにすれば、内外の軌道輪11、12間の空間における各柱3の位置を内外一方の軌道輪11に近づけ、フランジ6の幅を確保し易くなるため、平面部6aの幅確保が容易になる。
凸面ころ5の外周部に内外他方から間隙gをもって重なるように抜止め6cを形成すれば、凸面ころ5の端面の凹部に頼ることなく打抜き保持器からのころ抜けを規制することができる。このため、凸面ころ5の端面に凹部を形成する必要がなく、凸面ころ5の低コスト化を図ると共に、ころ案内面1aとの摺接可能な範囲を凸面ころ5の端面においてより広く確保することができる。隙間gがあるため、通常運転中、抜止め6cは、凸面ころ5の外周部と接触しない。
前記両柱3、3に対応する位置関係の両抜止め6c、6cは、凸面ころ5の外周部に内外他方から重なるようにPCDから内外他方に外れた位置に設けられるので、凸面ころ5、5間の空間に収まるように形成することができる。このため、各抜止め6cがころ本数等に影響を及ぼすことはない。
なお、凸面ころ5の内外他方への抜けを規制する抜止めは、フランジ6に形成することに代えて、凸面ころ5の端面に凹部を形成し、ポケット4の内周を成す大径側環部1、小径側環部2等に抜止めを適宜に形成することも可能である。凸面ころ5に要求される剛性上、凸面ころ5の端面に深い凹部を形成できない場合、抜止めは、浅く形成された凹部に入り込ませるため、小さくなる。自動調心ころ軸受のようにミスアライメントの生じ得る条件下では、抜止めところとの接触が起こり得る。小さな抜止めは、摩耗で規制が効かなくなることも早く、軸受の分解点検で保持器を抜き出した際にころ抜けの恐れがある。凸面ころ5の外周部に内外他方から間隙gをもって重なるように抜止め6cを形成すれば、凹部の深さによる制限なく、抜止め6cを大きく形成することができる利点もある。
抜止め6cは、フランジ6のうち各ポケット4間に位置する部分に加えた押し出し成形により正面側に膨らませた膨出部からなり、フランジ6に弾性変形を生じさせつつ凸面ころ5をポケット4に押し込むと、その凸面ころ5の円周方向両側に位置する両抜止め6c、6cが弾性回復で凸面ころ5の外周部と間隙gをもって内外他方から重なるようになっている。
フランジ6を膨出させて抜止め6cを形成するため、抜止め6cにフランジ6から切り離された自由端が生じず、抜止め6cとフランジ6との連続部分の断面積が曲げ片からなる抜止めよりも増す。このため、抜止め6cは、曲げ片に比してフランジ6に対する変形を生じ難い。したがって、柱3に凸面ころ5が乗り上がるといった異常条件下で、凸面ころ5の外周部が抜止め6cに接触しても、抜止め6cの破損が生じ難い。このことは、柱3に乗り上げ等する凸面ころの挙動を抜止め6cとの接触で正規の位置に安定させることや、打抜き保持器10の取扱い時に抜止め6cの保護を楽にすることに有利である。
また、ダイスを用いる押し出し成形で抜止め6cを形成するため、各抜止め6cを精度よく形成することができる。
また、抜止め6cをフランジ6に押し出し成形を加えることで形成するため、抜止め6cに打抜き断面がなく、上述の異常条件下で、凸面ころ5の外周部が膨出部の表面に面接触する。したがって、凸面ころ5の外周部の油膜が掻き取られたり、荒れた打抜き断面に凸面ころ5の外周部が傷付けられたりすることはなく、凸面ころ5の外周部の破損が生じ難い。
打抜き保持器10側の弾性変形を利用すれば、凸面ころ5をポケット4の内周に受けさせた状態で曲げ片を塑性曲げして抜止めを形成するような手間を要しない。
打抜き保持器10の例では、図4(a)に示すように、凸面ころ5の外周部を抜止め6c乃至フランジ6に押し当てることにより、図4(b)に示すように、フランジ6乃至柱3に弾性変形を生じさせると、凸面ころ5をポケット4に押し込むことができる。図4(c)に示すように、弾性回復が生じると、図2に示すように、前記両柱3、3に対応する位置関係の両抜止め6c、6cが凸面ころ5の外周部と間隙gをもって内外他方から重なる。
図5に示すように、前記フランジ6の先端縁が円周に沿った形状とされている。ここで、円周は保持器中心軸回りの円周のことをいう。
上述のように、フランジ6に押し出し成形を加えることで抜止め6cを形成するため、大径側環部1となる周壁の一端部に抜止め形成用の切り落とし部分が生じず、この部分を種々の目的に利用することができる。このことを利用し、フランジ6の先端縁を円周に沿った形状にすれば、加工形状が単純になる。打抜き保持器10は、単純形状で打抜き加工を行えるため、その加工、打抜き金型の製作における精度出し、及び金型寿命の点で有利である。
また、フランジ6の先端縁が円周に沿うため、円周方向に隣り合う抜止め6c、6c間に切り落とし部分がない。このことを利用すれば、抜止め6cの形成に伴う窪み6d、6d間に平面部6bを追加することができる。このため、抜止め6cよりも内外一方側で周方向全周に亘る平面部6aのみを形成した場合よりも摺接可能な範囲をラジアル方向に広げることができる。
なお、平面部6bは、最大でフランジ6の先端縁と同径まで広げることができる。フランジ6の先端縁は内外他方の軌道輪12に挿入可能な限界まで広げることができる。平面部6bは、抜止め6cの配置から周方向に等配で形成されており、保持器重心を狂わせない。
また、図2に示すように、抜止め6cは、周方向に隣り合う両凸面ころ5、5に対して有効な対称形に設けられている。
フランジ6のうち周方向で各ポケット4間に位置する部分に各抜止め6cを設けると、上述のように両凸面ころ5、5に対して有効な対称形にすることにより、抜止め6cの成形数を減らすことができる。上述のようにダイスで精度よく抜止め6cを形成することが可能なため、実施形態においては、両凸面ころ5、5に対して同じ抜止め効果を容易に得ることができる。
図2〜図4(a)、(b)に示すように、抜止め6cは、フランジ6の先端縁で最も軸方向に膨らみ、かつ内外一方側に進むに連れて軸方向に小さく膨らむように形成されている。
フランジ6の先端縁で最も軸方向に膨らむと、フランジ幅を最大限に有効利用して抜止め6cを凸面ころ5の外周部に間隙gをもって重ねることができる。
また、押し出し成形においては、抜止め6cを曲面にすることが自然である。このことを踏まえ、抜止め6cは、内外一方側に進むに連れて軸方向に小さく膨らむように形成されている。抜止め6cは、フランジ6の先端縁から内外一方側に向かって、凸面ころ5の外周部に対する逃げ形状を与えられる。その結果、図4に示すように、凸面ころ5の外周部を抜止め6cの逃げ形状部分に押し当てながらフランジ6等に弾性変形を生じさせることができ、ころ入れに必要なフランジ6等の変形量を少なくすることができる。
フランジ6の先端縁は最も押し出しで変形させ易い部分であるから、そこで抜止め6cの軸方向の膨らみを最も大きくすれば、比較的に小さな加工力で成形することができる。
また、抜止め6cは、フランジ6の先端縁で周方向幅が最も大きく、かつ内外一方側に進むに連れて周方向幅が小さくなるように形成されている。
抜止め6cの軸方向の膨らみをフランジ6の先端縁で最も大きくする場合、抜止め6cの剛性を要する。抜止め6cの周方向幅をフランジ6の先端縁で最も大きくすれば、抜止め6cの剛性を効果的に高めることができる。さらに、抜止め6cは、内外一方側に進むに連れて周方向幅が小さくなるため、周方向にもころ入れを考慮した逃げ形状を与えられる。
なお、抜止め6cは、所望の抜止め規制や目的とする効果が得られる限り、適宜に決定することができる。例えば、実施形態では、抜止め6cに上述のような逃げ形状を与えるため、抜止め6cを保持器中心側に頂点を向けて円錐柱に基いた形態としたが、球面に基いた形態にすることもできる。
また、抜止め6cは、押し出しを容易にするため、凸面ころ5の外周部のうち面取り部のみに掛かり得る膨らみが与えられている。このことは、凸面ころ5が柱3に乗り上げたときに凸面ころ5の転動面を保護する上でも好ましいが、確実な抜止め規制を優先する場合は凸面ころ5の転動面に掛かり得る膨らみを与えることもできる。
図1、図5に示すように、抜止め6cの押し出しに伴ってフランジ6の背面に形成された窪み6dは平面部6a、6bに連続している。
窪み6dには、潤滑剤が入り込む。このため、窪み6dが平面部6a、6bに連続していると、窪み6d内の潤滑剤が平面部6a、6bに自然と供給される。したがって、対向一対の打抜き保持器10、10が互いの平面部6a、6b同士で摺接するとき、平面部6a、6bの潤滑が良好になる。
潤滑剤は、潤滑油又はグリースのいずれでもよい。
また、窪み6dは、フランジ6の先端縁に及ぶ。
窪み6dがフランジ6の先端縁に及んでいると、対向一対の打抜き保持器10、10が互いの平面部6a、6b同士で摺接するときでも、両フランジ6、6間に窪み6dによる開放口が生じる。したがって、軸受内部の潤滑剤が窪み6dに入り易く、ひいては、平面部6a、6bの潤滑をより得易くなる。
なお、打抜き保持器10においては、抜止め6cをフランジ6の先端縁で最も軸方向に膨らみ、かつ周方向幅が最も大きくなるように形成したため、特に窪み6dの開放口を最も大きくすることができ、特に軸受内部の潤滑剤が窪み6dに入り易くなっている。
打抜き保持器10の製造方法について述べる。先ず、図6(a)、(b)に示すように、周壁21の一端が大径となり他端が小径となった環状体20を金属板で形成する成形加工を行う。例えば、円板に対する深絞り加工でカップ体を形成し、底部22の周縁部22aを除いた中央部22bを打抜く底あけ加工を行い、環状体20を形成することができる。その底あけ加工により、小径環部を構成する小フランジとなる部分が環状体20に設けられる。底あけ加工は前記の深絞り加工と同時にすることもできる。
次に、図6(c)に示すように、周壁21の一端部21aを直径方向外側に起こすフランジ加工を行う。
フランジ曲げ部rを周方向全周に亘って同一円周上に形成することができる。これにより、起こされた周壁21の一端部21aの両板面の平面度及び曲げ角は、周方向全周に亘って均一に得易くなる。このため、フランジ加工の段階で、前記平面部となる面部を周壁21の一端部21aに形成することができる。
上述の従来例と異なり、抜止め形成用の曲げ片を形成する必要がないため、ポケット形成用の穴あけを行う打抜き加工よりも前にフランジ加工を施すことができる。
次に、図6(d)に示すように、周壁21の両端間の部分21bにポケット形成用の穴あけを行う打抜き加工を行う。
その打抜き加工により、大径側環部の一部となる一端側環部21cと、小径側環部の一部となる他端側環部21d、柱となる部分である繋ぎ部21e、及びポケット形成用の穴23が形成される。
このとき、打抜き加工を、周壁21のうち前記フランジ加工で形成されたフランジ曲げ部rから他端側に離れた部分に施す。
フランジ曲げ部rから他端側に距離を設けることにより、周壁21の一端部21aが存在しても打抜き加工を行うことができる。周壁21の一端部21aの平面度や曲げ角が打抜き加工で狂わない限り、適宜に距離設定をすることができる。抜止め形成用の曲げ片を形成する必要がなく、一端側環部21cに切り落とし部分がないため、一端側環部21cの幅を周方向全周に亘って同一のフランジ幅に形成するのに有効利用することができる。
このとき、図7に示すように、一端側環部21cの打抜き断面部が前記ポケット4に保持させる凸面ころ5の端面に対向する断面となるように打抜く。これにより、ころ案内面1aを打抜き加工のみで形成することができる。
打抜き加工の後にフランジ加工を行う従来例だと、一端側環部21cの幅が狭い場合、ころ案内面1aとフランジ曲げ部rとの距離が近くなり、形成されたころ案内面1aの向きが狂う恐れがある。打抜き加工の前にフランジ加工を施すため、前記距離を近く設定しても、形成されたころ案内面1aの精度が狂うことはない。このことは、フランジ加工の後に、フランジに抜止めを形成する場合にも有利である。抜止めをフランジに形成すると、フランジ正面側に出す長さを短くするため、ポケットの内周との距離を近づけることが好ましい。そうすると、ころ案内面1aとフランジ曲げ部rとの距離が近くなるためである。
次に、図6(e)に示すように、周壁21の一端部21aに対して一端側から他端に向かって押し出し成形を行う。
打抜き加工後、押し出し成形により、抜止め6c、窪み6dが形成され、フランジ6が完成する。この押し出し成形を利用して平面部6a、6bの精度を確保することができる。
繋ぎ部21eに面押し加工を施すと、柱3、ポケット4が形成される。
上述のように、この打抜き保持器10は、ポケット4の内周が大径側環部1の打抜き断面を含む構造のため、必須の打抜き加工のみでころ案内面1aを得られる。これに伴って、大径側環部1となる周壁21の部分にフランジ6の曲げ部rを周方向全周に亘って確保することができるため、フランジ6となる周壁21の一端部21aの両板面の平面度や曲げ角、ひいてはフランジ6の正背両面の平面度や曲げ角を周方向全周に亘って均一に得易い。したがって、この打抜き保持器10は、フランジ6及びころ案内面1aを簡単に精度よく形成することができる。
打抜き保持器10の使用方法について述べる。図8に示すように、打抜き保持器10は、自動調心ころ軸受用のため、返し作業を前提に抜止め6cが設計されている。すなわち、内外一方の軌道輪11の軌道面に対向一対で打抜き保持器10を重ね、アッセンブリの返し作業を行うことが可能になっている。このとき、ポケット4の周方向両側にある抜止め6c、6cは、凸面ころ5の外周部に掛かり、凸面ころ5の内外他方への抜けを規制する。なお、この例のように、打抜き保持器10、凸面ころ5、内方の軌道輪11をアッセンブリ化した状態で外方の軌道輪12に組み込む場合、PCDの外方に柱3があると、内方の軌道輪11が邪魔をして、凸面ころ5の組み込みが困難である。これを避ける目的もあって、柱3をPCDの内方に外した位置としている。
上述のように返し作業を行うと、図1に示すように、打抜き保持器10、10が内外の軌道輪11、12間に対向一対で組み込まれた自動調心ころ軸受を組立てることができる。
実施形態に係る自動調心ころ軸受は、内外の軌道輪11、12間に案内輪が組み込まれていない。
対向一対で摺接する平面部6a、6b同士のみで打抜き保持器10、10のスキュー挙動を抑えることが可能なため、案内輪や中鍔を省略することができる。これにより、自動調心ころ軸受の部材数を削減し、低コスト化を図ることができる。
内外他方の軌道輪12に窪み6dに向かって潤滑剤を供給する油穴12aが設けられている。
実施形態に係る自動調心ころ軸受は、フランジ6の背面に、抜止め6cの膨出に伴う窪み6dがフランジ6の先端縁に及び、かつ平面部6a、6bに連続しており、しかも案内輪が存在しないため、潤滑剤を油穴12aから補給すると、窪み6dに潤滑剤が入り易く、平面部6a、6bに潤滑剤が供給され易い。
この発明は、実施形態に限定されず、この発明の課題を達成することができる限り、様々に変更することができる。また、上述の応用目的を達成するための構成は、適宜に組み合わせて、又は単独で採用することができる。
例えば、外方の軌道輪、打抜き保持器、ころをアッセンブリ化する場合は、柱をPCDよりも外方に位置させ、フランジを内方に曲げればよい。
凸面ころ5の内外他方への抜けを規制する抜止めは、フランジ曲げ部から外れた位置に形成すればよく、適宜に変更することができる。
例えば、図9、図10に抜止めの変更例を示すように、フランジ31の先端部分から延びる曲げ片を形成しておき、打抜き加工でころ案内面31aを形成した後、その曲げ片を塑性曲げすることによって抜止め31bを形成することもできる。両抜止め31b、31bの間は、凸面ころ5を両柱32、32よりも内外他方から押し込むことで弾性的に広げられる。これにより、凸面ころ5がポケット33に入るようになっている。ころ入れ後、抜止め31bが弾性回復し、凸面ころ5の外周部に内外他方から隙間gをもって重なる。
また、凸面ころの端面に凹部を形成する場合は、大径環部や小径環部に抜止めを形成することもできる。ポケットの内周を構成する打抜き断面に突部を形成し、凸面ころを面取り部から押し込むと、保持器側の弾性変形で突部が逃げて凹部に達すると弾性回復で入り込むように構成することもできる。
ころの自転軸を含むアキシアル平面を境としてころ案内面が周方向両側で対称に摺接可能な配置になっている限り、接触抵抗差でころの転動が不安定になることは防止される。このため、ポケットの内周を構成する大径側環部の板厚面の周方向中央部分に抜止めを形成すれば、前記の対称性をもった2箇所にころ案内面を形成することもできる。
また、保持器案内形式を柱利用の転動体案内方式に代えて、フランジの先端縁を円周に沿って成形可能なことを利用し、大小両環状部のフランジを利用した軌道輪案内方式にすることも可能である。保持器ところの公転速度差を生じ難い点で軌道輪案内方式よりも転動体案内方式が好ましい。
なお、上述の抜止めに係る構成は、凸面ころだけでなく、円錐ころ、円筒ころ等用の打抜き保持器にも適用することができる。
実施形態に係る自動調心ころ軸受の要部断面図 aは、図1のポケットをころ自転軸を含むアキシアル平面で切断した断面図、bは、前記aの矢線B方向から視たポケットの平面図、cは、前記aのC−C線の断面図、dは、前記aのD−D線の断面図 図1のフランジを正面側から視た部分拡大斜視図 aは、図2のポケットにころを入れる準備状態を示す作用図、bは、前記aの状態からころをポケットに押し込む様子を示す作用図、cは、前記bの状態から弾性回復する様子を示す作用図 図1の打抜き保持器の背面図 aは図1の打抜き保持器の製造工程のうちカップ体の成形加工を示す工程図、bは底あけ加工を示す工程図、cはフランジ曲げ加工を示す工程図、dは打抜き加工を示す工程図、eは押し出し成形加工を示す工程図 aは図6の打抜き加工で形成された穴を直径方向から示す部分拡大平面図、bは前記aの穴をアキシアル平面の切断面で示した断面図 図1のアッセンブリを返し作業で組み込む様子を示す作用図 aは、変更例に係るポケットをラジアル平面の切断面で示した部分拡大断面図、bは変更例のポケット部分をアキシアル平面の切断面で示した部分拡大断面図 aは図9のポケットに凸面ころを入れる様子をアキシアル平面の切断面で示す作用図、bは前記aの様子をラジアル平面の切断面で示す作用図 aは従来例の打抜き保持器の部分拡大縦断面図、bは前記aの打抜き保持器のポケットを斜め外方から示した部分拡大斜視図 aは従来の打抜き保持器の製造工程のうち環状体の成形加工を示す工程図、bは打抜き加工を示す工程図、cはフランジ曲げ加工を示す工程図
符号の説明
1 大径側環部
1a、31a ころ案内面
2 小径側環部
3、32 柱
4、33 ポケット
5 凸面ころ
6、31 フランジ
6a、6b 平面部
6c、31b 抜止め
6d 窪み
10 打抜き保持器
11、12 軌道輪
12a 油穴
g 間隙
r フランジ曲げ部

Claims (14)

  1. 大径側環部と小径側環部との間に亘る複数の柱と、前記柱で周方向に分離された複数のポケットと、公転する凸面ころの端面に摺接可能なころ案内面と、前記大径側環部を直径方向に起こしたフランジとを形成されている打抜き保持器において、前記ころ案内面は、前記ポケットの内周のうち前記大径側環部に形成された打抜き断面からなり、前記フランジのフランジ曲げ部が前記大径側環部に周方向全周に亘って形成されていることを特徴とする打抜き保持器。
  2. 前記凸面ころの端面は、面取り部を除いた全面が研削面となっており、前記ころ案内面は、公転中に研削面全径に亘った摺接範囲を確保可能な周方向長さを有していることを特徴とする請求項1に記載の打抜き保持器。
  3. 前記フランジの背面に、他の同形打抜き保持器のフランジ背面に摺接可能な平面部が周方向全周に亘るように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の打抜き保持器。
  4. 前記柱が前記凸面ころの外周部に内外一方から接触することで該凸面ころの内外一方への抜けが規制されるようになっており、内外他方側に起こされた前記フランジのうち、周方向で前記複数のポケットの各ポケット間に位置する部分に、前記凸面ころの外周部に内外他方から間隙をもって重なる抜止めが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の打抜き保持器。
  5. 前記抜止めは、前記フランジのうち前記各ポケット間に位置する部分に加えた押し出し成形により正面側に膨らませた膨出部からなり、前記フランジに弾性変形を生じさせつつ前記凸面ころを前記ポケットに押し込むと、その凸面ころの円周方向両側に位置する両抜止めが弾性回復で該ころの外周部と間隙をもって内外他方から重なるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の打抜き保持器。
  6. 前記フランジの先端縁が円周に沿った形状とされていることを特徴とする請求項5に記載の打抜き保持器。
  7. 前記抜止めは、前記フランジの先端縁で最も軸方向に膨らみ、かつ内外一方側に進むに連れて軸方向に小さく膨らむことを特徴とする請求項5又は6に記載の打抜き保持器。
  8. 前記抜止めは、前記フランジの先端縁で周方向幅が最も大きく、かつ内外一方側に進むに連れて周方向幅が小さくなることを特徴とする請求項7に記載の打抜き保持器。
  9. 前記抜止めの押し出しに伴って前記フランジの背面に形成された窪みが前記平面部に連続していることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1つに記載の打抜き保持器。
  10. 前記窪みが前記フランジの先端縁に及ぶことを特徴とする請求項9に記載の打抜き保持器。
  11. 請求項3乃至10のいずれか1つに記載の打抜き保持器が内外の軌道輪間に対向一対で組み込まれた自動調心ころ軸受。
  12. 前記内外の軌道輪間に案内輪が組み込まれていないことを特徴とする請求項11に記載の自動調心ころ軸受。
  13. 前記フランジの背面に、前記抜止めの膨出に伴う窪みが該フランジの先端縁に及び、かつ前記平面部に連続しており、内外他方の前記軌道輪に、前記窪みに向かって潤滑剤を供給する油穴が設けられていることを特徴とする請求項12に記載の打抜き保持器。
  14. 周壁一端が大径となり他端が小径となった環状体を金属板で形成する成形加工と、前記周壁の一端部を直径方向に起こすフランジ加工と、前記周壁の両端間の部分にポケット形成用の穴あけを行う打抜き加工とを行う打抜き保持器の製造方法において、前記打抜き加工の前に前記フランジ加工を施し、前記打抜き加工を、前記周壁のうち前記フランジ加工で形成されたフランジ曲げ部から他端側に離れた部分に施し、かつ一端側環部の打抜き断面部が前記ポケットに保持させる凸面ころの端面に対向する断面となるように打抜くことを特徴とする打抜き保持器の製造方法。
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