JP2010023916A - 飲料ディスペンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】故障時等に、氷による冷却に切り換えることが可能な飲料ディスペンサを提供する。
【解決手段】飲料ディスペンサとして、断熱材からなる上面開放の筐体で冷却室を構成したディスペンサ本体と、前記冷却室内に設置し、飲料タンクから供給する飲料を冷却するコールドプレートと、冷却室の上面開口を閉止する基盤と、この基盤の上面に配設する冷却ユニットと、前記基盤の下面に前記冷却ユニットと接続して配設し、前記冷却室に貯留する冷却水に吊り下げ状態で浸漬する冷媒蛇管と、前記コールドプレートで冷却した飲料を注出する注出コックとを備え、前記冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した前記基盤を、前記冷却室に対して着脱自在とするという手段を採用した。また故障時には、上記基盤を冷却室開口から取り外すと共に、上記コールドプレート上に氷塊を投入し、冷却室開口を蓋盤で閉止する。
【選択図】図1
【解決手段】飲料ディスペンサとして、断熱材からなる上面開放の筐体で冷却室を構成したディスペンサ本体と、前記冷却室内に設置し、飲料タンクから供給する飲料を冷却するコールドプレートと、冷却室の上面開口を閉止する基盤と、この基盤の上面に配設する冷却ユニットと、前記基盤の下面に前記冷却ユニットと接続して配設し、前記冷却室に貯留する冷却水に吊り下げ状態で浸漬する冷媒蛇管と、前記コールドプレートで冷却した飲料を注出する注出コックとを備え、前記冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した前記基盤を、前記冷却室に対して着脱自在とするという手段を採用した。また故障時には、上記基盤を冷却室開口から取り外すと共に、上記コールドプレート上に氷塊を投入し、冷却室開口を蓋盤で閉止する。
【選択図】図1
Description
この発明は、生ビール等の飲料を急速に冷却しながら供給する飲料ディスペンサに関するもので、特に、その冷却手段を必要に応じて変更可能にしたディスペンサを提供するものである。
従来、飲料ディスペンサとしては、例えば、特許文献1に開示された構成のものが知られている。そして、その基本的な構成は、冷却水を貯留する冷却水槽と、飲料タンクからの飲料導管に接続した飲料冷却コイルと、冷却ユニットにより冷媒を循環させる蒸発コイル等からなり、上記冷却水に飲料冷却コイルと蒸発コイルとを浸漬して、飲料冷却コイルを流通する飲料を冷却するようにしたものである。また、冷却ユニットは、圧縮機で圧縮したガス冷媒を熱交換により凝縮器で冷却して液化した液冷媒を蒸発コイルに送り、蒸発コイルでは液冷媒が蒸発する際の蒸発熱により周域に着氷した氷塊との熱交換により冷却水の温度を略0℃に保つものであり、飲料は飲料冷却コイルを流通して冷却水との熱交換により冷やされて、注出ノズルから供給するのである。
また、これより簡単な構成のものとしては、例えば、特許文献2に開示されているような、氷により冷却するものも知られている。そして、その構成は、冷却室内に、冷却パイプがコイル状に巻かれ、全体の形状がかご状に形成された冷却コイルを配置し、そのかご状の冷却コイルの内側に砕氷を入れて冷却パイプと接触させ、冷却パイプ内を通過する飲料を冷却するようにしたものである。
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたような従来の飲料ディスペンサは、その設置時の重心位置を低くするため、及び、外観の体裁を整えるために、比較的重量のある冷却ユニットを装置下段に配設して所定の配管を行っていた。そのため、配管の取り回しが複雑となり、製造コストが高価なものとなっていた。また、配管が詰まったり、圧縮機等が故障した場合、修理のためには、装置全体の作動を停止する必要があり、店舗等で使用している場合には、営業に支障が生じるおそれがある。
一方、特許文献2に記載されたような飲料ディスペンサは、氷により冷却するものであるから、簡単な構成であり、故障が少なく安価に製造できるものである。しかし、その構造上、冷却パイプと氷との接触面積が小さく、冷却効率の悪いものとなっていた。そのため、冷却パイプを流通する飲料が充分に冷却されないおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたものであって、従来のような冷却ユニットによる冷却を主体としつつ、故障時等には、簡単に、氷による冷却に切り換えることが可能な飲料ディスペンサを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決するため、本発明は、飲料ディスペンサとして、断熱材からなる上面開放の筐体で冷却室を構成したディスペンサ本体と、前記冷却室内に設置し、飲料タンクから供給する飲料を冷却するコールドプレートと、冷却室の上面開口を閉止する基盤と、この基盤の上面に配設する冷却ユニットと、前記基盤の下面に前記冷却ユニットと接続して配設し、前記冷却室に貯留する冷却水に吊り下げ状態で浸漬する冷媒蛇管と、前記コールドプレートで冷却した飲料を注出する注出コックとを備え、前記冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した前記基盤を、前記冷却室に対して着脱自在とするという手段を採用した。
また、上記冷媒蛇管の下方又は/及び側面に保護板を設けるという手段を採用した。
さらに、上記基盤に把手を設けるという手段を採用した。
また別に、冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した上記基盤を冷却室開口から取り外すと共に、上記コールドプレート上に氷塊を投入し、冷却室開口を蓋盤で閉止するという手段を採用した。
上記構成に係る本発明に飲料ディスペンサは、通常使用時には、冷却ユニットを介して冷却した冷媒を冷媒蛇管に循環させ、冷却水を略0℃まで冷却し、コールドプレートとの熱交換により飲料を急冷できるものである。そのため、常に適温の飲料を提供できる。
一方、冷却ユニット等が故障した場合には、冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した基盤を冷却室開口から取り外し、さらにコールドプレート上に氷塊を投入すれば、氷塊とコールドプレートとの熱交換により、同様に飲料を冷却することが可能である。そのため、修理中も装置の稼働を中断することがなく、営業等に支障を来さないものである。
また、冷却ユニットと冷媒蛇管は、基盤の上下面に一体に配設しているので、互いの配管が短くて済み、装置全体の製造コストを下げることが可能で、メンテナンスも容易である。
基盤に把手を設けたことにより、基盤全体を容易に取り外すことができると共に、冷媒蛇管の周囲に保護板を設けるようにしたので、基盤を取り外す際に、冷媒蛇管を傷つけることもない。
以下、本発明に係る飲料ディスペンサの好ましい実施形態を、添付した図面について説明する。図1は、本発明の飲料ディスペンサの構造を模式的に示す断面図で、生ビールを冷却・供給する場合を示すものである。また、図2は、その使用態様を変更した場合を示す模式断面図である。
図1において、1はディスペンサ本体で、全体を断熱材等によって水密に構成すると共に、上面を開放した筐体からなり、その内部を冷却室2としたものである。3は、この冷却室2の床面に設置するコールドプレートであって、その内部の管路に生ビールを導入してこれを冷却するものである。即ち、このコールドプレート3は、例えば、アルミ合金等の熱伝導性の良い金属材料によって盤状のブロック3aを成形し、その成形の際に、内部に飲料を流通させる冷却蛇管3bを埋設して構成したもので、従来から知られているものである。また、その表面を波形に形成し、表面積を大きくすることで熱交換の効率を高めている。4は注出コックで、上記コールドプレート3の冷却蛇管3bの出口側に接続して、冷却された生ビールをジョッキに注出する。
次に、5は冷却ユニットであって、コンプレッサー6と、これにより圧縮した冷媒を放熱する放熱器7と、外気を冷却風として放熱器7に供給する冷却ファン8などで構成したものであり、その基本構成は従来からあるものである。この冷却ユニット5は、上記ディスペンサ本体1の筐体の冷却室2の開口部に載置してこれを閉止している基盤9の上に配設されている。なお、冷却ユニット5を作動させるための電源装置や制御装置は図示を省略している。また、10は上記コンプレッサー6及び放熱器7と接続された冷媒蛇管であって、上記基盤9の下面に、例えばらせん筒状に配設し、上記放熱器7で冷却した冷媒を流通させて、前記冷却室2内に貯留する冷却水11に吊り下げ状態で浸漬してこれと熱交換を行うものである。即ち、コンプレッサー6で圧縮された冷媒は、放熱器7に供給されて放熱、冷却され、冷媒蛇管10内に供給されてそこで蒸発気化し、その蒸発熱によって冷媒蛇管10を冷却してその周囲の冷却水11に氷を生成し、この気化した冷媒が前記コンプレッサー6に戻り、再び圧縮されて放熱器7に供給されるように循環するものである。これにより、冷却室2内に貯留した冷却水11を0℃前後まで冷却することができる。冷却室2の床面にはコールドプレート3が設置されているので、上記冷却された冷却水11とコールドプレート3の間で熱交換が行われ、コールドプレート3内の冷却蛇管3bを流通する生ビールが冷却される。
上記冷却ユニット5及び冷媒蛇管10はそれぞれ上記基盤9の上下面に一体に配設されており、該基盤9は、前記ディスペンサ本体1の冷却室2の開口面に対して着脱自在としたものである。従って、冷却ユニット5と冷媒蛇管10は、最短の配管で接続されることになる。なお、9a、9aはこの基盤9全体を持ち運ぶための把手である。
また、12は冷却水11を撹拌して冷却水の温度を一様に保持するための撹拌ファンである。13は、例えばパンチングメタルなどからなる保護板で、基盤9の下面に垂下して取り付けた保持棒14、14・・を介して上記冷媒蛇管10の下方に取り付けて、基盤9の脱着時に冷媒蛇管10が破損するのを防止している。なお、この保護板13は冷媒蛇管10の下方のほか、必要に応じて、さらにその四方側面に設けることもある。
なお、15は生ビールのタンク、16は炭酸ガスボンベで、従来公知の手段で、上記構成の飲料ディスペンサに生ビールを供給する。また、本実施形態では生ビールの供給に適用する例を提示しているが、これに限定するものではなく、各種の飲料に適用できることは明らかである。
次に、上記構成の飲料(生ビール)ディスペンサの使用方法について述べると、常温(20℃〜30℃)で保管している生ビールのタンク15をディスペンサ本体1の供給口に接続し、タンク15には炭酸ガスボンベ16を接続する。タンク15に高圧の炭酸ガスを供給すると共にタンク15のコックを操作すると、タンク15内の生ビールがガス圧で押し出され、ディスペンサ本体1に設置されたコールドプレート3の冷却蛇管3b内に流通する。コールドプレート3は略0℃に冷却された冷却水11に浸漬されているので、熱交換作用により、冷却蛇管3bを流通する生ビールは0℃前後に急速に冷却される。このとき、注出コック4を操作して、ジョッキに生ビールを注ぎ出せばよい。この場合、コールドプレート3は常時冷却水11に浸漬されており、また冷却水11は、冷却ユニット5を介して常に冷却されている。従って、生ビールを大量に注出する場合であっても、冷却効率が低下することがないので、注出コック4から注出される生ビールは、常に一定の低温で供給することが可能である。
続いて、図2について説明する。上述した構成の飲料ディスペンサにおいて、稼働中に何らかの要因によって配管が詰まったり、コンプレッサー6に故障が生じたりする場合がある。このような場合には、冷却ユニット5や冷媒蛇管10などが一体に配設された基盤9は、ディスペンサ本体1に対して着脱自在であるので、基盤9ごと取り外して修理可能である。このとき、冷却水11を冷却室2の側面に設けた排出口17から排出すると共に、コールドプレート3上に大量の氷塊18、18・・を投入する。そうすると、熱交換作用により氷塊18の融解熱で冷却蛇管3bを流通する生ビールは0℃前後に急速に冷却されることになる。そして、氷塊18を随時補給することにより、修理に要する間も中断することなく、飲料ディスペンサを稼働することができる。
この場合、氷塊18が溶けた水にコールドプレート3が浸漬すると、その冷却効率が低下するので、氷塊18が溶けた水は、常に排水口17から排出すると共に、新たに氷塊18を随時補給するようにすることが好ましい。これにより、コールドプレート3が常に氷塊18とのみ接するので、一定の冷却効率を維持できる。また、冷却室2の開口は、適宜な蓋盤19により閉止すれば、外気の流入によって冷却室2内の温度が上昇することを防止でき、冷却効率を低下させないようにすることができる。
上述したように、本発明に係る飲料ディスペンサは、冷却室2を閉止する基盤9の上面に冷却ユニット5を配設すると共に、これと接続する冷媒蛇管10を上記基盤9の下面に配設し、両者を一体として冷却室2に対して着脱自在としたものである。そして、通常の使用時には、冷却室2に冷却水11を貯留し、上記冷媒蛇管10を浸漬して冷却ユニット5で冷却すると共に、同様に冷却水11に浸漬したコールドプレート3を介して飲料を冷却するようにした。また、冷却ユニット5等に故障が生じた場合には、基盤9ごと取り外して修理する。この間は、冷却室2から冷却水11を排出し、コールドプレート3上に大量の氷塊18を投入する。これにより、氷塊18の融解熱でコールドプレート3を介して飲料を冷却できる。即ち、必要に応じて、冷却ユニット5による冷却と、氷塊18による冷却とを切り換えて使用することができるので、稼働が中断されることがない。
1 ディスペンサ本体
2 冷却室
3 コールドプレート
3b 冷却蛇管
4 注出コック
5 冷却ユニット
6 コンプレッサー
7 放熱器
8 冷却ファン
9 基盤
9a 把手
10 冷媒蛇管
11 冷却水
12 撹拌ファン
13 保護板
14 保持棒
15 タンク
16 炭酸ガスボンベ
17 排出口
18 氷塊
19 蓋盤
2 冷却室
3 コールドプレート
3b 冷却蛇管
4 注出コック
5 冷却ユニット
6 コンプレッサー
7 放熱器
8 冷却ファン
9 基盤
9a 把手
10 冷媒蛇管
11 冷却水
12 撹拌ファン
13 保護板
14 保持棒
15 タンク
16 炭酸ガスボンベ
17 排出口
18 氷塊
19 蓋盤
Claims (4)
- 断熱材からなる上面開放の筐体で冷却室を構成したディスペンサ本体と、前記冷却室内に設置し、飲料タンクから供給する飲料を冷却するコールドプレートと、冷却室の上面開口を閉止する基盤と、この基盤の上面に配設する冷却ユニットと、前記基盤の下面に前記冷却ユニットと接続して配設し、前記冷却室に貯留する冷却水に吊り下げ状態で浸漬する冷媒蛇管と、前記コールドプレートで冷却した飲料を注出する注出コックとを備え、前記冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した前記基盤を、前記冷却室に対して着脱自在としたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
- 上記冷媒蛇管の下方又は/及び側面に保護板を設けた請求項1記載の飲料ディスペンサ。
- 上記基盤に把手を設けた請求項1又は請求項2記載の飲料ディスペンサ。
- 冷却ユニットと冷媒蛇管を一体に配設した上記基盤を冷却室開口から取り外すと共に、上記コールドプレート上に氷塊を投入し、冷却室開口を蓋盤で閉止した請求項1記載の飲料ディスペンサ。
Priority Applications (1)
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- 2008-07-24 JP JP2008190845A patent/JP2010023916A/ja active Pending
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