JP2010022149A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定子鉄心の磁気飽和を抑制しつつ最大電流の増大を達成し、かつ、安定した回転を確保できる回転電機の提供を図る。
【解決手段】スロット32のうち径方向に長くなる第2のスロット32Vおよび第3のスロット32Wは、エアギャップGと反対側に位置するバックコア31B側端部に、V相コイル34VおよびW相コイル34Wを収納するための異形部32Vm、32Wmを設け、最大電流が小さくなるのを防止して電動機1の最大トルクの低下を抑える。スロット32U、32V、32Wの開口幅をほぼ等しくし、磁気飽和の発生を抑制して安定した回転を確保する。多相のコイル34U、34V、34Wをそれらのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weの少なくとも一部が重ならないように巻回し、電動機1の軸方向長さを短くするとともに、コイルの占積率を高める。
【選択図】図2

Description

本発明は、多相のコイルを分布巻にて巻回する回転電機に関する。
多相のコイルを固定子鉄心に分布巻にて巻回する電動機や発電機などの回転電機では、固定子鉄心のティースに形成される複数のスロット形状が、一般的には全て同一形状となっている。この場合、多相のコイルを巻回する際に、固定子鉄心の外側のコイルエンドが各相間で重なるため、回転電機の軸方向の寸法が長くなる。また、コイルが伸びることにより銅損が大きくなる。
これに対し、従来では各相のスロット深さを異ならせて、各相のコイルエンドが重ならないようにして、軸方向の寸法を短くできるとともに、銅損を小さくできるようになった回転電機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−222051号公報(第2頁、図3)
しかしながら、特許文献1に開示された回転電機では、スロットの深さを異ならせた分、そのスロットの幅をエアギャップ側で周方向に広げてコイルの巻回スペースを確保している。このため、エアギャップ側のスロット形状が周方向に大きくなってティース部の幅が減少することにより、磁気飽和が発生し易くなってしまう。また、スロットの幅を周方向に広げる箇所がエアギャップ側であるため、隣接するスロットが邪魔となってスロットを広げる幅が限定される。このため、スロットの断面積が充分確保できずにコイルの巻回量が制限されて最大電流が小さくなる。従って、このように磁気飽和が発生し易くなることと、最大電流が小さくなることにより、回転電機の最大トルクが低下することになる。
更に、スロットの拡幅量を可能な限り確保しようとするとティース間隔が異なり、これにより磁気的なオフセットが生じて回転変動が発生する。
そこで、本発明は、固定子鉄心の磁気飽和を抑制しつつ最大電流の増大を達成し、かつ、安定した回転を確保できる回転電機を提供するものである。
本発明は、固定子鉄心に形成した複数のスロットの全て若しくは所望のスロットは、エアギャップとは反対側のバックコア側端部に、それぞれのコイルを収納するための異形部を設けるとともに、固定子鉄心のエアギャップ側に形成される全てのスロットの開口幅をほぼ等しくし、かつ、多相のコイルをそれらのコイルエンドの少なくとも一部が重ならないように巻回したことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、複数のスロットの全て若しくは所望のスロットは、バックコア側端部にそれぞれのコイルを収納するための異形部を設けたので、隣接するスロットに影響されることなく前記異形部の大きさを充分に確保できる。従って、スロットがエアギャップ側に形成される全ての開口幅をほぼ等しくできるようになり、エアギャップ側の各ティース幅を全周に亘ってほぼ等しくできることから磁気飽和の発生を抑制し、安定した回転を確保できる。
また、スロットのバックコア側の異形部の大きさを充分に確保できることから、コイルの巻回量の減少を抑えて最大電流が小さくなるのを防止できることにより、回転電機の最大トルクの低下を抑えることができる。
更に、多相のコイルをそれらのコイルエンドの少なくとも一部が重ならないように巻回したことにより、コイルエンドを小さくして回転電機の軸方向の寸法を短くできる。また、このことは、コイルの銅損を小さくしつつ、コイルを巻回する際にテンションを掛けることができるので、スロット内でのコイルの占積率を向上できるようになり、このことによっても最大電流を大きくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
(第1実施形態)
図1〜図3は本発明にかかる回転電機の第1実施形態を示し、図1は回転電機の縦断面図、図2は図1中II−II線に沿った断面図、図3は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
本実施形態では回転電機として電動機を例に取って説明するものとし、図1に示すように、回転電機としての電動機1は、回転子2、固定子3、回転軸4およびケース5によって概ね構成してある。
回転子2は、中心部に回転軸4を配した円筒状を成し、図2に示すように、その外周部に複数(本実施形態では8個)の永久磁石21を周方向に等間隔に配置してある。そして、回転子2は、外周に設けた固定子3の内部で、固定子3から与えられる回転磁束に対して永久磁石21に反力を発生させて、回転軸4を中心に回転する。このとき、永久磁石21は、それの磁極が隣接する永久磁石21の磁極と互いに相違するように配置してある。
固定子3は、回転子2の外周を囲繞する固定子鉄心31を有し、図2に示すように、その固定子鉄心31には、径方向に延在して内周側に開口する複数のスロット32を、周方向に沿って所定間隔を開けて設けてある。本実施形態では、スロット32は、第1のスロット32U、第2のスロット32V、第3のスロット32Wの3種類からなり、それらスロット32U、32V、32Wは、それらの順に並んだものを1組として固定子鉄心31の周方向に8組が形成されている。
複数のスロット32間には、ティース33がそれぞれ形成される。本実施形態では、第1のスロット32Uと第2のスロット32Vとの間が第1のティース33Aとなり、第2のスロット32Uと第3のスロット32Wとの間が第2のティース33Bとなり、第3のスロット32Wと第1のスロット32Uとの間が第3のティース33Cとなる。
そして、各対応するスロット32間にコイル34を巻回して前記回転磁束を発生させるようにしている。本実施形態では、コイル34は、U相コイル34U、V相コイル34V、W相コイル34Wの3相からなり、スロット32に分布巻により巻回してある。尚、コイル34は図中2点鎖線で示すこととし、以下同様である。
第1のスロット32UにはU相コイル34Uを巻回し、第2のスロット32VにはV相コイル34Vを巻回し、第3のスロット32WにはW相コイル34Wを巻回する。即ち、図2に示すように、U相コイル34Uは、互いに隣り合う組の第1のスロット32U同士に跨って巻回され、V相コイル34Vは、互いに隣り合う組の第2のスロット32V同士に跨って巻回され、また、同様にW相コイル34Wは、互いに隣り合う組の第3のスロット32W同士に跨って巻回される。尚、図2では、U相・V相・W相の各コイル34U、34V、34Wのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weを示してある。
更に、各相のコイル34U、34V、34Wと固定子鉄心31との間には絶縁体35を介装してあり、その絶縁体35は、固定子鉄心31の両端面および各スロット32U、32V、32Wの内側面に配置してある。そして、各コイル34U、34V、34Wを固定子鉄心31に巻回する際に、それら両者間に絶縁体35を介在させるようになっている。
ところで、回転子2と固定子3との間にはエアギャップGと称される隙間が存在し、それら回転子2と固定子3とが相互に接触しないようにしてある。
ケース5は、図1に示すように、固定子3の外周に沿って筒状に形成した外側カバー51と、その外側カバー51の両端を閉塞するエンドプレート52、53と、によって構成してある。そして、ケース5の内部に回転子2、固定子3、回転軸4を収納してあり、固定子3の外周を外側カバー51の内周に固定するようになっている。
回転軸4は、回転子2の中心部に一体に回転するように固定若しくは係合してあり、その回転軸4の両端部をケース5のエンドプレート52、53にベアリングB1、B2を介して回転自在に支持してある。回転軸4の図1中右側の一端部4aはベアリングB1から突出させて出力部となり、その反対の他端部4bは同様にベアリングB2から突出させて回転センサSに取り付けてある。
ここで、本実施形態は、図3に示すように、上述したスロット32のうち径方向に長くなる第2のスロット32Vおよび第3のスロット32Wは、エアギャップGとは反対側に位置するバックコア31B側端部に、それぞれのV相コイル34VおよびW相コイル34Wを収納するための異形部32Vm、32Wmを設けてある。また、固定子鉄心31のエアギャップG側に形成される全てのスロット32U、32V、32Wの開口32Uo、32Vo、32Woの幅w1、w2、w3をほぼ等しくしてある。更に、多相のコイル34U、34V、34Wをそれらのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weの少なくとも一部が重ならないように巻回してある。
即ち、本実施形態では、コイルエンド34Ue、34Ve、34Weの互いの重なりを防止するため、図2、図3に示すように、U相コイル34Uは固定子鉄心31の内周側に位置させるとともに、W相コイル34Wは固定子鉄心31の外周側に位置させ、そして、V相コイル34はそれらU相コイル34UとW相コイル34Wとの間に位置させてある。これにより、U相・V相・W相の各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weは、図1に示すように、相互に重なるのを避けることができる。
また、上述した異形部32Vm、32Wmは、スロット32V、32Wのバックコア31B側端部を周方向に延びる形状としてある。
即ち、各スロット32U、32V、32Wは、エアギャップG側を起点とした径方向の長さを各相のコイル34U、34V、34Wに応じて多段に異ならせてあり、径方向長が長くなる二段目以降のスロット32V、32Wのバックコア31B側端部に上述の異形部32Vm、32Wmを設けてある。本実施形態では、スロット32の長さを、第1のスロット32U<第2のスロット32V<第3のスロット32Wの順に長くしてある。
特に本実施形態では、異形部32Vm、32Wmを、周方向に延びる延設方向を周方向一方としてほぼL字状に形成してある。
ところで、図2、図3中、34Ud、34Vd、34Wdは各コイル34U、34V、34Wの引き出し線であり、また、34Nは各コイル34U、34V、34Wを結ぶ中性線である。
以上の構成により本実施形態の電動機1によれば、スロット32V、32Wのバックコア31B側端部に、それぞれのコイル34V、34Wを収納するための異形部32Vm、32Wmを設けたので、隣接するスロット32U、32V、32Wに影響されることなく異形部32Vm、32Wmの大きさを充分に確保できる。従って、スロット32U、32V、32WがエアギャップG側に形成される全ての開口32Uo、32Vo、32Woの幅w1、w2、w3をほぼ等しくできるようになる。これにより、エアギャップG側の各ティース33A、33B、33Cの幅を全周に亘ってほぼ等しくできることから磁気飽和の発生を抑制し、安定した回転を確保できる。
また、スロット32V、32Wのバックコア31B側の異形部32Vm、32Wmの大きさを充分に確保できることから、コイル34V、34Wの巻回量の減少を抑えて最大電流が小さくなるのを防止できることにより、電動機1の最大トルクの低下を抑えることができる。
更に、多相のコイル34U、34V、34Wをそれらのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weの少なくとも一部が重ならないように巻回したことにより、コイルエンド34Ue、34Ve、34Weを小さくして電動機1の軸方向の寸法を短くできる。また、このことは、コイル34U、34V、34Wの銅損を小さくしつつ、コイル34U、34V、34Wを巻回する際にテンションを掛けることができるので、スロット32U、32V、32W内でのコイル34U、34V、34Wの占積率を向上できるようになり、このことによっても最大電流を大きくすることができる。
また、本実施形態では、異形部32Vm、32Wmを、スロット32V、32Wのバックコア31B側端部を周方向に延びる形状としているので、径方向に延びる形状とした場合に比較して、スロット32V、32Wの径方向長さを抑えて電動機1を径方向に小型化することができる。
さらに、本実施形態では、異形部32Vm、32Wmを、周方向に延びる延設方向を周方向一方としてほぼL字状に形成しているので、延設方向を周方向両方としてほぼT字状に形成する場合に比較して、スロット32V、32Wの形成をより簡易にでき、固定子鉄心31の製造が容易となる。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図4は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図4に示すように、本実施形態の電動機1Aは、基本的に第1実施形態の電動機1と同様の構成となるが、特に、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、全てのスロット32U、32V、32Wを、エアギャップG側に至る部分を固定子3の径方向に対して傾斜させたことにある。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Aによれば、スロット32U、32V、32WのエアギャップG側に至る部分が固定子3の径方向に対して傾斜されることにより、スロット32U、32V、32WのエアギャップG側の形状が占める径方向の寸法を小さくできるため、電動機1を径方向に小型化することができる。
(第3実施形態)
図5は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図5は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図5に示すように、本実施形態の電動機1Bは、基本的に第1実施形態の電動機1と同様の構成となるが、特に、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、多相のコイルのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weを、それぞれが重ならないように屈曲した直線状に巻回したことにある。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Bによれば、第1実施形態の作用効果に加えて、各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weを、それぞれが重ならないように屈曲した直線状に巻回してある。従って、スロット32V、32Wのバックコア31B側端部に形成した異形部32Vm、32Wmを、よりエアギャップG側に寄せて形成できるようになり、電動機1Bを径方向に小型化することができる。
(第4実施形態)
図6は本発明の第4実施形態を示し、前記第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図6は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図6に示すように、本実施形態の電動機1Cは、基本的に第3実施形態の電動機1Bと同様の構成となるが、特に、本実施形態が第3実施形態と主に異なる点は、多相のコイル34U、34V、34Wのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weのうち、最外径側に配置されるコイルエンド34Weの直線部分にほぼ沿ってバックコア31Bの外周31Bpをほぼ直線状(直線状部SL)に形成したことにある。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Cによれば、第3実施形態の作用効果に加えて、最外径側に配置されるコイルエンド34Weの直線部分34WeSにほぼ沿ってバックコア31Bの外周31Bpをほぼ直線状に形成して直線状部SLを設けてある。従って、電動機1Cの前記直線状部SLに対応する外側を、その直線状部SLに沿って平坦状に陥入させ削除することができるので、その陥入部(削除部)を他の部材を配置するなどして有効利用することができる。
(第5実施形態)
図7は本発明の第5実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図7は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図7に示すように、本実施形態の電動機1Dは、基本的に第1実施形態の電動機1と同様の構成となるが、特に、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、3相のコイル34U、34V、34Wのうち、1つの相(V相)のコイル34Vを固定子3の径方向ほぼ中央部で巻回する。そして、他の相(U相、W相)のコイル34U、34Wを、それぞれのコイルエンド34Ue、34Weと前記1つの相(V相)のコイルエンド34Veとが重なるようにして、エアギャップG側とバックコア31B側との間で、すなわちエアギャップG側からバックコア31B側およびバックコア31B側からエアギャップG側にそれぞれ巻回したことにある。
つまり、本実施形態では、1つの組の第1〜第3のスロット32U、32V、32Wは、前記各実施形態と同様にそれぞれの長さが32U<32V<32Wの順となるが、隣の組の第1〜第3のスロット32U、32V、32Wは、逆に32U>32V>32Wとしてある。
そして、V相コイル34Vを、隣合う組の第2のスロット32V同士のバックコア31B側端部に跨って巻回するとともに、U相コイル34Uを、1つの組の第1のスロット32Uと隣の組の長くなった第1のスロット32Uのバックコア31B側端部に跨って斜めに巻回し、W相コイル34Wを、1つの組の第3のスロット32Wのバックコア31B側端部と隣の組の短くなった第3のスロット32Wとに跨って斜めに巻回してある。つまり、U相コイル34UとW相コイル34Wとをたすき掛けすることにより、各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weが1点で重なることになる。
尚、本実施形態では、隣の組の第1のスロット32Uのバックコア31B側端部に異形部32Umを形成してある一方、第3のスロット32Wには前記各実施形態で示した異形部32Wmは形成されない。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Dによれば、第1実施形態の作用効果に加えて、V相コイル34Vを固定子3の径方向ほぼ中央部で巻回し、他のU相・W相コイル34U、34Wをたすき掛けすることにより、各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weを1点で重なるようにしたので、電磁気的なアンバランスを少なくできるようになる。
(第6実施形態)
図8は本発明の第6実施形態を示し、前記第5実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図8は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図8に示すように、本実施形態の電動機1Eは、基本的に第5実施形態の電動機1Dと同様の構成となるが、特に、本実施形態が第5実施形態と主に異なる点は、エアギャップG側からバックコア31B側およびバックコア31B側からエアギャップG側にそれぞれ巻回した他の相(U相、W相)のコイルエンド34Ue、34Weを、中央部で巻回した1つの相(V相)のコイルエンド34Veよりも内径側で重ねたことにある。
即ち、たすき掛けしたU相コイル34Uのコイルエンド34UeとW相コイル34Wのコイルエンド34Weとの交点(重なり合う部分)を、V相コイル34Vのコイルエンド34Veよりも内径側に配置して、各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weが1点で重ならないようにしてある。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Eによれば、第5実施形態の作用効果に加えて、各コイルエンド34Ue、34Ve、34Weが1点で重ならないようにしたことにより、それぞれのコイルエンド34Ue、34Ve、34Weを大きくすること無く、電磁気的なアンバランスを少なくすることができる。
(第7実施形態)
図9は本発明の第7実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図9に示すように、本実施形態の電動機1Fは、基本的に第1実施形態の電動機1と同様の構成となるが、特に、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、各相のコイル34U、34V、34Wと固定子鉄心31との間に介装した絶縁体35を、各相のコイル34U、34V、34Wの巻回部分に対応させて分割する。そして、それら分割した絶縁体35U、35V、35Wをそれぞれに対応したコイル34U、34V、34Wの巻回前に固定子鉄心31に固定することにある。
即ち、本実施形態では、絶縁体35を、U相コイル34Uの巻回部分に対応させた内周側絶縁体35Uと、V相コイル34Vの巻回部分に対応させた中間絶縁体35Vと、W相コイル34Wの巻回部分に対応させた外周側絶縁体35Wと、に分割してある。
そして、コイル34は、バックコア31B側から順にW相コイル34W、V相コイル34V、U相コイル34Uを固定子鉄心31に巻回していくのであるが、それぞれのコイル34W、34V、34Uを巻回する毎に、それぞれに対応した絶縁体35W、35V、35Uを固定子鉄心31に固定していくことになる。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Fによれば、分割した各絶縁体35W、35V、35Uを、各相のコイル34W、34V、34Uを巻回する毎に固定子鉄心31に固定していくようにしてある。従って、W相コイル34Wを巻回する際には外周側絶縁体35Wのみが固定された状態にあり、中間・外周側絶縁体35V、35Uが邪魔になることは無い。同様にV相コイル34Vは中間絶縁体35Vを固定して巻回するのであるが、このときは内周側絶縁体35Uが邪魔になることは無い。そして、最後にU相コイル34Uを巻回する際に内周側絶縁体35Uを固定することになる。これにより、各相のコイル34W、34V、34Uの巻回作業が容易になる。
また、W相コイル34W、V相コイル34V、U相コイル34Uの順に巻回する作業において、次のコイル34を巻回する際、先に巻回終了したコイル34のスロット32に絶縁体35を埋め込むことができる。従って、次にコイル34を巻回する際にティース33の撓みを抑制してコイル34のテンションを増大できるため、占積率を向上できるようになり、コイルエンド34Ue、34Ve、34Weの小型化が可能となる。
(第8実施形態)
図10は本発明の第8実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図10は回転電機の固定子の要部拡大断面図である。
図10に示すように、本実施形態の電動機1Gは、基本的に第1実施形態の電動機1と同様の構成となるが、特に、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、各スロット32U、32V、32W間に形成される複数のティース33A、33B、33Cのうち所望のティース33A、33Bを固定子鉄心31に対して着脱自在とする。そして、当該ティース33A、33Bに対応した相のコイル34U、34Vを巻回する際に該ティース33A、33Bを装着する。
つまり、本実施形態では、各スロット32U、32V、32W間に形成される複数のティース33A、33B、33Cのうち、最初に巻回するW相コイル34Wに対応した第3のティース33Cを除いた第1・第2のティース33A、33Bを固定子鉄心に蟻溝を介して着脱自在とする。そして、最初にW相コイル34Wを巻回する際には、第1・第2のティース33A、33Bを取り除いておき、次のV相コイル34Vを巻回する際には、第2のティース33Bのみを装着し、最後にU相コイル34Uを巻回する際に第1のティース33Aを装着する。
尚、隣の組のティース33A、33B′、33Cでは、第2のティース33B′がW相コイル34Wの巻回に必要なため、その第2のティース33B′は分離されることなくバックコア31B側に一体となっている。
以上の構成により、本実施形態の電動機1Gによれば、複数のティース33A、33B、33Cのうち所望のティース33A、33Bを固定子鉄心31に着脱自在として、当該ティース33A、33Bに対応した相のコイル34U、34Vを巻回する際に該ティース33A、33Bを装着するようにしてある。従って、最後に巻回するコイル34Uを除いて、先に巻回するコイル34W、34Vの巻回作業がより容易になる。
ところで、本発明の回転電機は第1〜第8実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、回転電機として電動機に例を取って説明したが、発電機にあっても本発明を適用できる。また、3相の回転電機に限らず他の相数の回転電機にあっても本発明を適用できる。更に、スロットや永久磁石の数は本実施形態に限ることは無い。また、回転電機としてインナロータタイプ例を取って説明したが、アウタロータタイプにあっても本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態にかかる回転電機の縦断面図。 図1中II−II線に沿った断面図。 本発明の第1実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第2実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第3実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第4実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第5実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第6実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第7実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。 本発明の第8実施形態にかかる回転電機の固定子の要部拡大断面図。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G 電動機(回転電機)
2 回転子
3 固定子
31 固定子鉄心
31B 固定子鉄心のバックコア
31Bp バックコアの外周
32 固定子鉄心のスロット
32U 第1のスロット
32V 第2のスロット
32W 第3のスロット
32Uo、32Vo、32Wo スロットの開口
32Vm、32Wm スロットの異形部
33 固定子鉄心のティース
33A 第1のティース
33B 第2のティース
33C 第3のティース
34 コイル
34U U相コイル
34V V相コイル
34W W相コイル
34Ue、34Ve、34We コイルエンド
35 絶縁体
35U 内周側絶縁体
35V 中間絶縁体
35W 外周側絶縁体
G エアギャップ
SL バックコア外周の直線状部

Claims (10)

  1. 固定子鉄心を有し、該固定子鉄心に形成した複数のスロットに多相のコイルを分布巻にて巻回した固定子と、
    前記固定子との間にエアギャップを設けて回転可能な回転子と、を備えた回転電機において、
    前記スロットの全て若しくは所望のスロットは、前記エアギャップとは反対側のバックコア側端部に、それぞれのコイルを収納するための異形部を設けるとともに、前記固定子鉄心のエアギャップ側に形成される全てのスロットの開口幅をほぼ等しくし、かつ、前記多相のコイルをそれらのコイルエンドの少なくとも一部が重ならないように巻回したことを特徴とする回転電機。
  2. 前記異形部は、前記スロットのバックコア側端部を周方向に延びる形状としたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記異形部は、周方向に延びる延設方向を周方向一方としてほぼL字状に形成したことを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記複数のスロットは、エアギャップ側に至る部分を固定子の径方向に対して傾斜させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機。
  5. 前記多相のコイルのコイルエンドを、それぞれが重ならないように屈曲した直線状に巻回したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転電機。
  6. 前記多相のコイルのコイルエンドのうち、最外径側に配置されるコイルエンドの直線部分にほぼ沿ってバックコアの外周をほぼ直線状に形成したことを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記多相のコイルは少なくとも3相のコイルであり、1つの相のコイルを固定子の径方向ほぼ中央部で巻回し、他の相のコイルを、それぞれのコイルエンドと前記1つの相のコイルエンドとが重なるようにして、エアギャップ側とバックコア側との間でそれぞれ巻回したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転電機。
  8. 前記エアギャップ側とバックコア側との間でそれぞれ巻回した他の相のコイルエンドを、中央部で巻回した前記1つの相のコイルエンドよりも内径側で重ねたことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記各相のコイルと固定子鉄心との間に介装する絶縁体を設け、該絶縁体を各相のコイルの巻回部分に対応させて分割するとともに、それら分割した絶縁体をそれぞれに対応したコイルの巻回前に固定子鉄心に固定されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の回転電機。
  10. 各スロット間に形成される複数のティースのうち所望のティースを固定子鉄心に着脱自在とし、当該ティースに対応した相のコイルを巻回する際に該ティースが装着されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機。
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