JP2010022077A - 電源装置 - Google Patents

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向志 秋政
Hisazumi Watanabe
久純 渡邉
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Abstract

【課題】低電流時であっても電流の逆流を抑制することができる電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】同期整流式昇圧型のDC/DCコンバータ13と、前記DC/DCコンバータ13の入力側端子17にスイッチ15を介して電気的に接続された主電源18と、前記入力側端子17にカソードが、前記主電源18にアノードが、それぞれ電気的に接続されたダイオード19と、前記DC/DCコンバータ13と前記スイッチ15に電気的に接続された制御回路35を備え、前記制御回路35は、前記スイッチ15をオフにした状態で前記DC/DCコンバータ13を同期整流にて起動し、前記DC/DCコンバータ13の出力側端子29から前記入力側端子17への逆流電流が流れない状態になれば前記スイッチ15をオンにするようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧を変換するDC/DCコンバータを用いた電源装置に関するものである。
従来、電源電圧を機器が必要とする電圧に変換するための電源装置として、特に直流電圧を昇圧して出力するDC/DC電圧変換装置が、例えば特許文献1に提案されている。図7はこのようなDC/DC電圧変換装置のブロック回路図である。
図7において、前記DC/DC電圧変換装置101は次の構成を有する。電源電圧Vddが印加されている電源ライン103は、前記DC/DC電圧変換装置101の昇圧回路105に接続されている。前記昇圧回路105は、コイル107とFETトランジスタ109の直列回路で構成され、この直列回路は前記電源ライン103とグランド111の間に接続されている。なお、前記コイル107に前記電源ライン103が接続される。また、前記FETトランジスタ109と並列にダイオード113が接続されている。
前記コイル107と前記FETトランジスタ109の節点115には、ゲート回路117が接続されている。前記ゲート回路117はFETトランジスタ119と、それに並列に接続されたダイオード121から構成される。前記ゲート回路117の出力は平滑回路123を介して出力端子125に接続される。
前記FETトランジスタ109、119のオンオフを行う制御回路は次の構成を有する。オンオフ制御の基となる、のこぎり波発生回路127の出力は、ソフトスタート回路129とパルス幅制御回路131に入力される。ここで、前記ソフトスタート回路129は安定した初期動作を行うために、パルス幅が徐々に増大するように制御する。一方、前記パルス幅制御回路131は前記出力端子125の電圧Voに応じて、前記のこぎり波発生回路127の出力波形を変化させる。前記ソフトスタート回路129と前記パルス幅制御回路131の出力はアンド回路133に入力され、その出力が前記FETトランジスタ109のゲートに入力される。これにより、前記FETトランジスタ109がオンオフ動作を行う。さらに、前記アンド回路133の出力は反転回路135とステップアップ回路137を介して前記FETトランジスタ119のゲートに入力される。ここで、前記ステップアップ回路137は前記ソフトスタート回路129とも接続され、初期動作を安定させるためのソフトスタート期間中は前記FETトランジスタ119をオフにする動作を行う。
次に、このようなDC/DC電圧変換装置101の初期動作について図8を用いて説明する。ここで、図8(a)はゲート回路117の出力電流Ioにおける経時変化図を、図8(b)はFETトランジスタ109のタイミングチャートを、図8(c)はFETトランジスタ119のタイミングチャートを、図8(d)はDC/DC電圧変換装置101のタイミングチャートを、それぞれ示す。
まず、時刻t30からt31では図8(d)に示すように前記DC/DC電圧変換装置101の動作がオフの状態である。従って、図8(a)に示すように、出力電流Ioは0である。
次に、時刻t31で図8(d)に示すようにDC/DC電圧変換装置101の動作がオンになったとする。これにより、図8(b)に示すように、FETトランジスタ109がオンオフ動作を始める。この時、前記したように安定した初期動作を行うために、ソフトスタート回路129によってパルス幅が徐々に増大するように制御されている。一方、図8(c)に示すように、FETトランジスタ119はステップアップ回路137によりオフの状態を維持する。この結果、ゲート回路117においては、ダイオード121が前記FETトランジスタ109のオンオフ動作と反転したオンオフ動作を行い、ダイオード整流が行われる。このような動作により、電源ライン103から出力端子125に向かって流れる電流を正と定義すると、図8(a)に示すように、前記出力電流Ioは正の電流のみが流れることになる。従って、前記出力電流Ioの逆流が起こらない前記DC/DC電圧変換装置101を実現することができる。なお、図8(a)の破線は前記出力電流Ioの平均値を示し、平滑回路123の出力に相当する。
次に、時刻t32で初期動作期間(ソフトスタート期間)が終了すると、図8(a)に示すように前記出力電流Ioの平均値は安定する。その後、前記ステップアップ回路137は、図8(c)に示すように、時刻t33で前記FETトランジスタ119のオンオフ制御を開始し、同期整流を行う。この時点では、図8(a)に示すように、既に前記出力電流Ioの平均値は安定しているので、ダイオード整流から同期整流に切り替えても、引き続き安定した前記出力電流Ioを得ることができる。
このような構成、動作のDC/DC電圧変換装置101とすることで、初期動作期間中の電流の逆流を防止することが可能となる。
特許第3175227号公報
上記のDC/DC電圧変換装置によると、確かに初期動作期間中の電流の逆流を防止することができるのであるが、前記出力電流Ioの平均値が小さいと、前記初期動作期間の終了後にダイオード整流から同期整流に切り替えた時に電流が逆流してしまう可能性があるという課題があった。この詳細について、図9を参照しながら説明する。なお、図9(a)〜(d)の縦軸と横軸は、それぞれ図8(a)〜(d)と同じである。
まず、時刻t40からt41は図9(d)に示すように前記DC/DC電圧変換装置101の動作がオフの状態である。その後、時刻t41で前記DC/DC電圧変換装置101の動作がオンになったとする。これにより、図9(b)に示すように、前記FETトランジスタ109がオンオフ動作を始める。時刻t41からt42までは初期動作期間であるので、パルス幅は前記ソフトスタート回路129によって徐々に増大する。この時、図9(c)に示すように、前記FETトランジスタ119はオフのままであるので、ダイオード整流が行われる。
次に、時刻t42で初期動作期間が終了すると、図9(a)に示すように前記出力電流Ioの平均値(破線)は安定するが、前記平均値が小さいと、前記出力電流Ioの波形(実線)はダイオード整流により負の電流がカットされた状態となる。
その後、図9(c)に示すように、時刻t43で前記FETトランジスタ119のオンオフ制御を開始し、同期整流に切り替える。これにより、図9(a)に示すように、時刻t43まではカットされていた負の電流が流れることになるため、前記出力電流Ioが負側に大きく流れてしまう。その結果、同期整流に切り替えた時に電流の逆流が発生することになる。その後、図9(b)、(c)に示すように、前記FETトランジスタ109、119のパルス幅が本来の出力電流Ioの前記平均値になるように変化することにより、前記出力電流Ioが安定化する。このような前記出力電流Ioの挙動は、ダイオード整流から同期整流に切り替えた時に、前記DC/DC電圧変換装置101の応答性の限界から、直ちにパルス幅を変えることができないために発生する。
以上の動作により、従来のDC/DC電圧変換装置101(以下、DC/DCコンバータという)では、出力電流Ioの前記平均値が小さい低電流の際に、ダイオード整流から同期整流に切り替えると電流が逆流してしまう可能性があるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低電流時であっても電流の逆流を抑制することができる電源装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電源装置は、同期整流式昇圧型のDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータの入力側端子にスイッチを介して電気的に接続された主電源と、前記入力側端子にカソードが、前記主電源にアノードが、それぞれ電気的に接続されたダイオードと、前記DC/DCコンバータと前記スイッチに電気的に接続された制御回路を備え、前記制御回路は、前記スイッチをオフにした状態で前記DC/DCコンバータを同期整流にて起動し、前記DC/DCコンバータの出力側端子から前記入力側端子への逆流電流が流れない状態になれば前記スイッチをオンにするようにしたものである。
本発明の電源装置によれば、スイッチをオフにした状態で最初からDC/DCコンバータを同期整流で起動しているので、ダイオード整流から同期整流への切り替えが不要となる上、スイッチに並列に接続したダイオードにより起動時の電流の逆流を抑制し、DC/DCコンバータの出力側端子から入力側端子への逆流電流が流れない状態になればスイッチをオンにするので、その時は既に安定した同期整流が行われており、低電流であっても安定した出力が可能な電源装置を実現できるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。なお、ここでは車両において回生電力を蓄電部に充電し、非回生時に放電する車両用回生システムに電源装置を適用した例について述べる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電源装置のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態1における電源装置の電流経時変化図であり、(a)はインダクタ電流Iの経時変化図を、(b)は第1スイッチング素子のタイミングチャートを、(c)は第2スイッチング素子のタイミングチャートを、(d)はスイッチのタイミングチャートを、(e)はDC/DCコンバータのタイミングチャートを、それぞれ示す。なお、図1において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。
図1において、電源装置11はDC/DCコンバータ13とスイッチ15から構成される。前記DC/DCコンバータ13は、その入力側端子17に前記スイッチ15を介して主電源18と電気的に接続されている。ここで、主電源18は車両のバッテリである。
前記スイッチ15は、前記入力側端子17にカソードが、前記主電源18にアノードが、それぞれ電気的に並列接続されたダイオード19を有する。なお、本実施の形態1ではスイッチ15を電界効果トランジスタ(以下、FETという)で構成した。ここで、前記FETにはソースとドレイン間に寄生ダイオードが形成されるので、この寄生ダイオードを前記ダイオード19とする構成とした。これにより、回路構成が簡単になる。
前記DC/DCコンバータ13は次の構成を有する。前記入力側端子17にはインダクタ21の一端が接続されている。また、グランドとの間に平滑コンデンサ23も接続されている。ここで、前記平滑コンデンサ23には前記DC/DCコンバータ13で電圧変換した際の最大電圧が印加されるので、前記最大電圧より大きな耐電圧を有するコンデンサを用いている。
前記インダクタ21の他端には、第1スイッチング素子25と第2スイッチング素子27の一端が、それぞれ接続されている。前記第1スイッチング素子25の他端は前記グランドに、前記第2スイッチング素子27の他端は出力側端子29に、それぞれ接続されている。前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27には、いずれも前記FETを用いた。従って、それぞれ図1に示す方向に寄生ダイオード31が形成されている。また、前記グランドはグランド端子33を介して車両のグランドと接続されている。このような回路構成から、前記DC/DCコンバータ13は前記入力側端子17の電圧を昇圧して前記出力側端子29から出力することができる、同期整流式昇圧型の構成となる。
前記スイッチ15、前記第1スイッチング素子25、および前記第2スイッチング素子27は信号系配線にて制御回路35に接続されている。前記制御回路35はマイクロコンピュータと周辺回路で構成され、前記スイッチ15、前記第1スイッチング素子25、および前記第2スイッチング素子27に対して、それぞれオンオフ信号PSW、SW1、SW2を出力することで、オンオフ制御を行う。さらに、車両側制御回路(図示せず)とも接続されており、データ信号dataにより様々な情報を送受信している。なお、本実施の形態1では、図1に示すように前記制御回路35を前記DC/DCコンバータ13に内蔵した構成を示したが、これは別体でもよい。
このような電源装置11は、前記車両の回生電力を充電し、非回生時に放電するために、前記スイッチ15における前記ダイオード19のアノードに前記主電源18、負荷39、および発電機41が接続されている。ここで、前記負荷39は前記車両に搭載された電装品である。また、前記発電機41はエンジンの回転により電力を発生するもので、前記車両の制動時には前記回生電力を発電する。
一方、前記回生電力を充電するための蓄電部43が前記出力側端子29に接続されている。前記蓄電部43は急峻に発生する前記回生電力を効率よく充電するために、急速充放電特性に優れる電気二重層キャパシタを用いた。
以上の構成により、前記発電機41で前記回生電力が発電されれば、前記電源装置11は昇圧して前記蓄電部43を充電し、非回生時になると、前記蓄電部43が蓄えた前記回生電力を降圧して前記主電源18や前記負荷39に放電する。これにより、前記回生電力を有効に利用することができ、前記車両の高効率化、低燃費化が可能となる。
次に、このような電源装置11の特徴となる動作について、図2を参照しながら説明する。なお、図2(a)において、実線はインダクタ21に流れるインダクタ電流Iを、破線はその平均値をそれぞれ示す。
まず、時刻t0からt1において、図2(e)に示すように、前記DC/DCコンバータ13がオフ、すなわち動作していない状態であるとする。従って、図2(b)、(c)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27はいずれもオフである。さらに、図2(d)に示すように、前記制御回路35は前記スイッチ15もオフとしている。このように、前記DC/DCコンバータ13が停止している間は前記スイッチ15をオフにすることで、前記主電源18側と前記蓄電部43側の接続をより確実に切ることができるので、両者間に予期しない電流が流れる可能性を低減でき、高信頼性が得られる。これらの動作により、図2(a)に示すように、時刻t0からt1では前記インダクタ電流Iは流れない。
次に、時刻t1で前記発電機41が前記回生電力を発電したとする。この情報は前記車両側制御回路から前記データ信号dataとして前記制御回路35に入力される。これを受け、前記制御回路35は前記回生電力を前記蓄電部43に充電するために、図2(e)に示すように前記DC/DCコンバータ13をオンにして起動する。この際、図2(b)、(c)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27の両方をオンオフ制御し、起動時から同期整流を行う。さらに、前記制御回路35は時刻t1では図2(d)に示すように、前記スイッチ15をオフのままとしている。
このようにして前記DC/DCコンバータ13を起動し、徐々にパルス幅が変化するように前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27をオンオフ制御する。具体的には、時刻t1以降では、図2(b)に示すように、パルス1周期における前記第1スイッチング素子25のオン期間が経時的に大きくなるように制御する。また、前記第2スイッチング素子27の動作は前記第1スイッチング素子25の反転動作であるので、図2(c)に示すように、前記第2スイッチング素子27のオン期間が経時的に小さくなるように制御する。
このような動作により、前記インダクタ電流Iは、図2(a)に示すように、正負の値を往復するものの、その平均値は破線で示すように0を維持している。また、前記インダクタ電流Iが負になっても、前記スイッチ15がオフであるので、前記ダイオード19により前記蓄電部43側から前記主電源18側への電流の逆流が抑制される。
なお、前記DC/DCコンバータ13の起動直後、すなわち時刻t1の直後は、図2(a)に示すように前記インダクタ電流Iの波形が大きく崩れる。これは、前記第2スイッチング素子27がオンになることにより、前記蓄電部43、前記インダクタ21、および前記平滑コンデンサ23による閉回路が形成され、さらに前記蓄電部43と前記主電源18の電圧差が前記閉回路に急に印加されるためである。すなわち、前記蓄電部43は短期的には直流電圧源と等価になり、また前記閉回路全体の内部抵抗R、前記インダクタ21のインダクタンスL、および前記平滑コンデンサ23の容量Cから、前記閉回路は前記直流電圧源を有するLCR直列回路に相当する。従って、ここに前記電圧差が急に印加されると、前記LCR直列回路によって決定される周波数を有する正弦波と、前記第1スイッチング素子25や前記第2スイッチング素子27のオンオフ動作による三角波が合成されることになる。ゆえに、前記第2スイッチング素子27のオン期間が長い時刻t1直後では、前記インダクタ電流Iの波形が崩れることになる。その後、前記第2スイッチング素子27のオン期間が短くなるに従って、前記正弦波の影響が小さくなり、前記インダクタ電流Iの波形は前記三角波に移行する。
このようにして前記三角波が安定すると、図2(a)の破線で示すように、その平均値が徐々に上昇していく。そして、初期動作期間(ソフトスタート期間)が終了する時刻t2に至ると、インダクタ電流Iの平均値が安定する。これにより、前記DC/DCコンバータ13の出力電流も安定する。
次に、前記初期動作期間が終了する時刻t2の後、確実に前記インダクタ電流Iの平均値を安定させるためのマージンを加味した時刻t3において、前記制御回路35は図2(d)に示すように、前記スイッチ15をオンにする。この時点では、既に前記DC/DCコンバータ13が同期整流にて安定動作しているため、図2(a)に示すように、たとえ前記蓄電部43への平均電流が低くても、電流が逆流することなく引き続き安定した低電流を出力する。ゆえに、前記制御回路35は、前記DC/DCコンバータ13の前記出力側端子29から前記入力側端子17への逆流電流が流れない状態、すなわち、前記DC/DCコンバータ13の出力電流の安定後(時刻t2以降)で既定期間以内の時刻t3において、前記スイッチ15をオンにするように制御している。その結果、前記DC/DCコンバータ13の起動時に電流の逆流を防止しながら、安定した低電流を出力することができる。
なお、時刻t3で前記スイッチ15をオンにすると、前記ダイオード19による電圧降下Vfがなくなるので、入力側端子電圧Vtは前記電圧降下Vfだけ大きくなる。これに伴って、図2(a)に示す前記インダクタ電流Iの平均値も上昇するが、前記電圧降下Vfの大きさは前記入力側端子電圧Vtに比べ小さいので、前記平均値の上昇も僅かである。また、前記平均値の上昇により、前記DC/DCコンバータ13は前記平均値を安定させるように動作するが、上記したように上昇幅が小さいため、前記平均値はすぐに安定する。これらのことから、図2(a)には前記平均値の変化を図示していない。
以上の構成、動作により、ダイオード整流から同期整流への切り替えが不要で電流が逆流しない前記電源装置11を得ることができる。
なお、図2(d)の時刻t3で前記スイッチ15をオンにしているが、これにより前記ダイオード19による損失を低減することができる。従って、前記DC/DCコンバータ13の起動終了(時刻t2)後で既定期間以内(例えば時刻t3)に、前記スイッチ15をオンにしている。
また、前記蓄電部43に蓄えた前記回生電力は非回生時に前記主電源18や前記負荷39に放電するのであるが、具体的には以下のように制御している。
前記制御回路35は、前記車両側制御回路からの前記データ信号dataにより、現在前記車両が非回生時であると判断すると、前記蓄電部43に十分な電力が蓄えられているか否か判断する。これは、図示しない蓄電部電圧検出回路から求めた前記蓄電部43の電圧により判断する。
前記蓄電部43が十分な電力を蓄えていない状態であれば、前記DC/DCコンバータ13をオフにしたままとし、次回の回生電力の充電まで待つ。
一方、前記蓄電部43が十分な電力を蓄えていれば、前記制御回路35は前記主電源18や前記負荷39に前記蓄電部43の電力を放電するために、前記スイッチ15をオンにした後、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27をオンオフ制御して前記DC/DCコンバータ13を動作させる。これにより、前記蓄電部43の電力が前記DC/DCコンバータ13により降圧されて前記主電源18や前記負荷39に供給される。
その後、前記蓄電部43の電圧が前記主電源18の電圧とほぼ等しくなるまで低下すれば、前記制御回路35は前記DC/DCコンバータ13の動作を停止するとともに、前記スイッチ15をオフにする。
このような動作により、前記回生電力を非回生時に前記主電源18や前記負荷39に供給できるので、前記回生電力を有効利用できる上、その間の前記発電機41の発電が不要となるので、エンジンの負担が減り、燃費向上を図ることができる。
なお、本実施の形態1では、上記したように、前記DC/DCコンバータ13の動作を停止し、前記スイッチ15をオフにする動作を行っているが、これは、前記電源装置11の使用中は前記DC/DCコンバータ13を停止せずに、前記スイッチ15をオンのままとするように制御してもよい。この場合、前記DC/DCコンバータ13の常時動作による電力消費が発生するものの、前記DC/DCコンバータ13を再起動する期間が不要となり、直ちに前記蓄電部43を充放電することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における電源装置のブロック回路図である。図4は、本発明の実施の形態2における電源装置の電圧電流経時変化図であり、(a)は入力側端子電圧Vtの経時変化図を、(b)はインダクタ電流Iの経時変化図を、(c)は第1スイッチング素子のタイミングチャートを、(d)は第2スイッチング素子のタイミングチャートを、(e)はスイッチのタイミングチャートを、(f)はDC/DCコンバータのタイミングチャートを、それぞれ示す。なお、図3において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。
図3に示す電源装置の構成において、図1と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略し、異なる点のみ述べる。すなわち、図3における特徴は以下の点である。
1)前記スイッチ15において、前記主電源18と接続されている端子に、主電源側電圧検出回路51を電気的に接続した。
2)前記入力側端子17に入力側端子電圧検出回路53を電気的に接続した。
3)前記制御回路35に前記主電源側電圧検出回路51と前記入力側端子電圧検出回路53を電気的に接続した。従って、前記主電源側電圧検出回路51で検出された電圧は、主電源側電圧Vbとして前記制御回路35に読み込まれる。また、前記入力側端子電圧検出回路53で検出された電圧は、入力側端子電圧Vtとして前記制御回路35に読み込まれる。
上記以外の構成は図1と同じである。
次に、このような電源装置11の特徴となる動作について、図4を参照しながら説明する。なお、図4(a)は前記入力側端子電圧Vtの平均値における経時変化を示す。また、図4(b)において、実線はインダクタ21に流れるインダクタ電流Iを、破線はその平均値をそれぞれ示す。また、前記DC/DCコンバータ13の起動後は、前記制御回路35は、常に前記主電源側電圧Vbと前記入力側端子電圧Vtを、それぞれ読み込む動作を行っている。さらに、前記入力側端子電圧Vtは前記第1スイッチング素子25や前記第2スイッチング素子27のオンオフ動作に起因して変動するので、前記制御回路35は前記入力側端子電圧Vtの平均値を求める動作も行っている。
まず、時刻t10からt11において、図4(f)に示すように、前記DC/DCコンバータ13がオフ、すなわち動作していない状態であるので、図4(c)、(d)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27はいずれもオフである。さらに、実施の形態1と同様の理由で、図4(e)に示すように、前記制御回路35は前記スイッチ15もオフとしている。これらの動作により、図4(b)に示すように、時刻t10からt11では前記インダクタ電流Iは流れない。従って、図4(a)に示すように、前記入力側端子電圧Vtは、主電源側電圧Vbから前記ダイオード19の電圧降下Vfを差し引いた値(=Vb−Vf)と等しい状態となる。
次に、時刻t11で前記発電機41による前記回生電力の発電が起こると、前記制御回路35は前記回生電力を前記蓄電部43に充電するために、図4(f)に示すように前記DC/DCコンバータ13をオンにして起動する。この際、図4(c)、(d)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27の両方をオンオフ制御し、起動時から同期整流を行う。さらに、前記制御回路35は時刻t11では図4(e)に示すように、前記スイッチ15をオフのままとしている。
このようにして前記DC/DCコンバータ13を起動した時刻t11以降では、実施の形態1と同様、図4(c)に示すように、前記第1スイッチング素子25のオン期間が経時的に大きくなり、図4(d)に示すように、前記第2スイッチング素子27のオン期間は経時的に小さくなる。
その結果、前記インダクタ電流Iは、図4(b)に示すように、正負の値を往復するものの、その平均値は破線で示すように0を維持している。また、前記インダクタ電流Iが負になっても、前記スイッチ15がオフであるので、前記ダイオード19により前記蓄電部43側から前記主電源18側への電流の逆流が抑制される。なお、時刻t11の直後で、図4(b)に示すように前記インダクタ電流Iの波形が大きく崩れる理由は、実施の形態1で述べた通りである。
但し、従来のDC/DCコンバータでは起動時に逆流が発生する状態、すなわち前記蓄電部43の電圧(以下、出力側端子電圧Vcという)が前記主電源側電圧Vbよりも高い状態であるので、前記第2スイッチング素子27がオンになると、前記入力側端子電圧Vtの瞬時値は、時刻t11以降で前記出力側端子電圧Vcまで急上昇し、前記第2スイッチング素子27がオフになると、時刻t11以前の電圧(=Vb−Vf)まで急低下する。従って、図4(a)に示すように、前記入力側端子電圧Vtの平均値は時刻t11以降で急上昇した後、前記第2スイッチング素子27のオン期間が経時的に小さくなるとともに低下していく。
その後、時刻t12に至ると、図4(b)の実線で示す前記インダクタ電流Iの前記三角波が安定し、図4(a)に示すように前記入力側端子電圧Vtの平均値は起動時(時刻t10)の値(=Vb−Vf)に至る。前記制御回路35は上記したように、前記DC/DCコンバータ13の起動後に常に前記主電源側電圧Vbと前記入力側端子電圧Vtを、それぞれ読み込んでいるので、前記入力側端子電圧Vtの平均値が起動時の値(=Vb−Vf)に至ったか否かを判断することができる。なお、前記電圧降下Vfはダイオード19の電気的特性値として既知である。
前記制御回路35は、時刻t12で前記入力側端子電圧Vtの平均値が前記起動時の値(=Vb−Vf)に至ったと判断すると、図4(e)に示すように、前記スイッチ15をオンにする。なお、前記入力側端子電圧Vtの平均値が前記起動時の値に至ったとする判断基準は、前記主電源側電圧Vbや前記入力側端子電圧Vtの検出誤差や前記平均値演算誤差等における誤差範囲内で、実質的に前記入力側端子電圧Vtの平均値と前記起動時の値が等しくなった状態とした。この場合、前記スイッチ15の両端の電圧が実質的に等しいことになるので、ここで前記スイッチ15をオンにしても前記DC/DCコンバータ13の前記出力側端子29から前記入力側端子17への逆流電流が流れない状態となる。
なお、前記入力側端子電圧Vtの平均値と前記起動時の値とを、より正確に比較するため、図3に示すように前記入力側端子17に前記平滑コンデンサ23を電気的に接続しておく必要がある。これは、もし前記平滑コンデンサ23がなければ、前記入力側端子電圧Vtの瞬時変動が極めて大きくなり、前記起動時の値との比較において誤差が大きくなるためである。
時刻t12で前記スイッチ15がオンになると、実施の形態1で述べたように、前記電圧降下Vfがなくなるので、その分、前記入力側端子電圧Vtの平均値が上昇し、前記インダクタ電流Iの平均値も増えるが、これらの変化は僅少であるので、図4(a)、(b)には示していない。
その後、図4(b)の破線で示すように、時刻t12以降で前記インダクタ電流Iの平均値が徐々に上昇し、前記ソフトスタート期間が終了する時刻t13に至ると、インダクタ電流Iの平均値が安定する。
このような動作を図2の動作と比較すると、前記スイッチ15をオンにするタイミングが異なることがわかる。すなわち、図2の動作では、前記ソフトスタート期間が終了した後、前記既定期間以内に前記スイッチ15をオンにしているが、図4の動作では、前記主電源側電圧Vbから前記ダイオード19の電圧降下Vfを差し引いた値が、前記入力側端子電圧Vtと実質的に等しくなれば、前記スイッチ15をオンにしている。従って、本実施の形態2の構成の方が実施の形態1の構成よりも早く前記スイッチ15をオンにすることができる。これは、上記したように前記入力側端子電圧Vtが前記起動時の値(=Vb−Vf)と実質的に等しくなれば、前記スイッチ15をオンにしても電流の逆流が発生しないからである。このような動作により、実施の形態1に比べ前記主電源側電圧Vbと前記入力側端子電圧Vtを検出する必要があるため、回路構成が若干複雑になるものの、前記ダイオード19による損失を最低限に抑制することができる。
なお、本実施の形態2の動作では、前記DC/DCコンバータ13の起動時に前記入力側端子電圧Vtの平均値と前記起動時の値(=Vb−Vf)を比較しているが、図4(a)からも明らかなように、前記DC/DCコンバータ13の起動直後は前記入力側端子電圧Vtと前記起動時の値(=Vb−Vf)が等しい状態であり、その後直ちに前記入力側端子電圧Vtの平均値が上昇する挙動を示す。従って、起動直後に前記制御回路35が、前記入力側端子電圧Vtと前記起動時の値(=Vb−Vf)が等しいと判断して、前記スイッチ15をオンにしてしまう可能性がある。そこで、このような誤動作を回避するために、前記制御回路35は、前記DC/DCコンバータ13が起動して既定時間(例えば確実に前記入力側端子電圧Vtの平均値が上昇している数ミリ秒)経過後に、前記主電源側電圧検出回路51と前記入力側端子電圧検出回路53から、それぞれ主電源側電圧Vbと入力側端子電圧Vtを検出するようにしている。
以上の構成、動作により、ダイオード整流から同期整流への切り替えが不要で電流が逆流しない前記電源装置11を得ることができる。
なお、本実施の形態2において、前記入力側端子電圧Vtが前記起動時の値(=Vb−Vf)と実質的に等しくなれば、前記スイッチ15をオンにしているが、これは、前記ダイオード19に直列に電流検出回路を接続し、前記制御回路35が、前記DC/DCコンバータ13の起動後で、前記ダイオード19のアノード側からカソード側に電流が流れたことを前記電流検出回路により検出すれば、前記スイッチ15をオンにするようにしてもよい。すなわち、本実施の形態2では図4(a)に示すように、前記入力側端子電圧Vtと前記起動時の値(=Vb−Vf)が実質的に等しくなる時刻t12を、前記スイッチ15をオンにするタイミングとしているが、この時、図4(b)の破線に示すように、インダクタ電流Iの平均値も正の方向(前記入力側端子17から前記出力側端子29の方向)に流れ出す。これは、時刻t12以降では前記主電源側電圧Vbから前記ダイオード19の電圧降下Vfを差し引いた値が前記入力側端子電圧Vtより大きくなり、前記ダイオード19がオンになるためである。従って、前記ダイオード19に電流が流れたことを検出すれば、もはや前記DC/DCコンバータ13に逆流電流が流れない状態であるので、その時点(時刻t12)で前記スイッチ15をオンにすればよい。
なお、このような構成においては、前記電流検出回路の出力は前記制御回路35に接続されるとともに、前記主電源側電圧検出回路51と前記入力側端子電圧検出回路53は不要となる。従って、前記電流検出回路を設けた方が、回路構成が簡単になる。
また、前記スイッチ15はFETで構成されているので、前記ダイオード19が寄生ダイオードとなる。従って、前記電流検出回路は前記スイッチ15と直列に接続すればよい。この場合でも前記DC/DCコンバータ13の起動直後は前記スイッチ15がオフであるので、電気的には前記寄生ダイオードと前記電流検出回路が直列接続されたことになる。また、このような構成におけるタイミングチャートは図4(c)〜(f)と同じである。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における電源装置のブロック回路図である。図6は、本発明の実施の形態3における電源装置の電流経時変化図であり、(a)はインダクタ電流Iの経時変化図を、(b)は第1スイッチング素子のタイミングチャートを、(c)は第2スイッチング素子のタイミングチャートを、(d)はスイッチのタイミングチャートを、(e)はDC/DCコンバータのタイミングチャートを、それぞれ示す。なお、図5において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。
図5に示す電源装置の構成において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略し、これらと異なる点のみ述べる。すなわち、図5における特徴は以下の点である。
1)前記入力側端子電圧検出回路53に替わって、前記DC/DCコンバータ13の前記出力側端子29に出力側端子電圧検出回路55を電気的に接続した。
2)前記制御回路35に前記出力側端子電圧検出回路55を電気的に接続した。従って、前記出力側端子電圧検出回路55で検出された電圧は、高電圧端子側電圧Vcとして前記制御回路35に読み込まれる。
上記以外の構成は図3と同じである。
次に、このような電源装置11の特徴となる動作について、図6を参照しながら説明する。なお、図6(a)において、実線はインダクタ21に流れるインダクタ電流Iを、破線はその平均値をそれぞれ示す。
まず、時刻t20からt21において、図6(e)に示すように、前記DC/DCコンバータ13がオフ、すなわち動作していない状態であるので、図6(b)、(c)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27はいずれもオフである。さらに、実施の形態1と同様の理由で、図6(d)に示すように、前記制御回路35は前記スイッチ15もオフとしている。これらの動作により、図6(a)に示すように、時刻t20からt21では前記インダクタ電流Iは流れない。
次に、時刻t21で前記発電機41による前記回生電力の発電が起こると、前記制御回路35は、まず前記DC/DCコンバータ13を起動する前に、前記主電源側検出回路51と前記出力側端子電圧検出回路55から、それぞれ主電源側電圧Vbと出力側端子電圧Vcを検出する。従って、前記制御回路35は、前記主電源18と前記蓄電部43の電圧をそれぞれ求めることになる。
次に、前記制御回路35は前記主電源側電圧Vbと前記出力側端子電圧Vcから既定時比率Dsを求める。具体的には、前記第2スイッチング素子27に対する時比率(パルス1周期における前記第2スイッチング素子27のオン期間の比率で、以下、時比率Dという)の場合、既定時比率Dsは、Ds=Vb/Vcで求められる。なお、上記したように、前記第1スイッチング素子25は前記第2スイッチング素子27の反転動作を行うので、前記第1スイッチング素子25に対する時比率D1は、D1=1−Dの関係がある。従って、この場合の既定時比率Ds1はDs1=1−Ds=1−Vb/Vcとなる。
以下の説明では、前記第2スイッチング素子27に対する時比率D、および既定時比率Dsの場合について説明する。
前記制御回路35は、前記既定時比率Dsを求めた後、前記回生電力を前記蓄電部43に充電するために、図6(e)に示すように前記DC/DCコンバータ13をオンにして起動する。この際、図6(b)、(c)に示すように、前記第1スイッチング素子25と前記第2スイッチング素子27の両方をオンオフ制御し、起動時から同期整流を行う。さらに、前記制御回路35は時刻t21では図6(d)に示すように、前記スイッチ15をオフのままとしている。
このようにして前記DC/DCコンバータ13を起動した後は、実施の形態1と同様に、時刻t21以降では前記制御回路35は、図6(b)に示すように、前記第1スイッチング素子25のオン期間が経時的に大きくなるように制御し、図6(c)に示すように、前記第2スイッチング素子27のオン期間が経時的に小さくなるように制御する。これらを前記時比率D、D1で述べると、前記第1スイッチング素子25の時比率D1は経時的に大きくなり、前記第2スイッチング素子27の時比率Dは経時的に小さくなる。
このような動作により、前記インダクタ電流Iは、図6(a)に示すように、正負の値を往復するものの、その平均値は破線で示すように0を維持している。また、前記インダクタ電流Iが負になっても、前記スイッチ15がオフであるので、前記ダイオード19により前記蓄電部43側から前記主電源18側への電流の逆流が抑制される。なお、時刻t21の直後で、図6(a)に示すように前記インダクタ電流Iの波形が大きく崩れる理由は、実施の形態1で述べた通りである。
その後、時刻t22に至ると、図6(a)の実線で示す前記インダクタ電流Iの前記三角波が安定する。その後、破線で示すように、前記インダクタ電流Iの平均値は上昇していくのであるが、上昇する直前の時刻t22においては、前記制御回路35により制御されている前記時比率Dが前記既定時比率Dsと誤差範囲内で実質的に等しくなる。この状態では、前記DC/DCコンバータ13は前記入力側端子17と前記出力側端子29の間で電流が流れない状態となるので、前記出力側端子29から前記入力側端子17への逆流電流も流れない状態である。
従って、前記制御回路35は、前記DC/DCコンバータ13の起動後に、現在の前記時比率Dと前記既定時比率Dsを比較し、両者が実質的に等しくなる時刻t22で、図6(d)に示すように、前記スイッチ15をオンにする。この時、上記したように前記DC/DCコンバータ13は電流が流れない状態であるので、前記スイッチ15をオンにしても電流はほとんど逆流しない。
時刻t22で前記スイッチ15がオンになると、実施の形態1で述べたように、前記ダイオード19の電圧降下Vfがなくなるので、その影響で前記インダクタ電流Iの平均値も変化するが、この変化は僅少であるので、図6(a)には示していない。
その後、図6(a)の破線で示すように、時刻t22以降で前記インダクタ電流Iの平均値が徐々に上昇し、前記ソフトスタート期間が終了する時刻t23に至ると、インダクタ電流Iの平均値が安定する。
このような動作を図4の動作と比較すると、前記スイッチ15をオンにするタイミングは同じであることがわかる。従って、本実施の形態3の構成によっても実施の形態1の構成よりも早く前記スイッチ15をオンにすることができ、実施の形態1に比べ前記主電源側電圧Vbと前記出力側端子電圧Vcを検出する必要があるため、回路構成が若干複雑になるものの、前記ダイオード19による損失を最低限に抑制することができる。
さらに、実施の形態2は、起動後、常に前記主電源側電圧Vbと前記入力側端子電圧Vtを検出しなければならないが、本実施の形態3では、起動後は現在の前記時比率D(前記制御回路35の内部で知ることができる)と前記既定時比率Dsを比較するだけで、電圧を検出する必要がない。従って、本実施の形態3の方が制御が容易になる。
また、実施の形態2では起動直後における前記スイッチ15の誤動作を回避する制御が必要であったが、本実施の形態3においては、起動後の電圧検出が不要のため、上記の誤動作回避制御が不要となる。
以上の構成、動作により、ダイオード整流から同期整流への切り替えが不要で電流が逆流しない前記電源装置11を得ることができる。
なお、本実施の形態3では、前記第2スイッチング素子27における前記時比率Dと前記既定時比率Dsの比較により前記スイッチ15のオン制御を行っているが、これは、前記第1スイッチング素子25における前記時比率D1と前記既定時比率Ds1の比較によってもよい。この場合、前記時比率D1が前記既定時比率Ds1と実質的に等しいか否かを判断することになるが、上記したように、D1=1−D、Ds1=1−Dsの関係があるので、D1=Ds1が成立した時、D1=1−D、Ds1=1−Dsを代入すると、1−D=1−Dsとなり、ゆえにD=Dsとなる。従って、前記第1スイッチング素子25における前記時比率D1と前記既定時比率Ds1の比較は、前記第2スイッチング素子27における前記時比率Dと前記既定時比率Dsの比較と同等である。このことから、いずれのスイッチング素子における時比率、既定時比率を用いて前記スイッチ15のオン制御を行ってもよい。
また、実施の形態1〜3では、前記スイッチ15に前記FETを用いたので、前記ダイオード19を前記FETの前記寄生ダイオードとしているが、電源装置11に流れる電流の大きさによっては、ダイオード19を別体で接続する構成としてもよい。また、スイッチ15は前記制御回路35によりオンオフ制御が可能な構成のもの、例えばリレーでもよい。但し、この場合はリレーの両端にダイオード19を並列接続する必要がある。
また、実施の形態1〜3において、前記主電源18の極性が逆に接続された場合は、前記制御回路35が前記スイッチ15をオフにする制御を付加してもよい。これにより、前記主電源18の逆接続による想定外の電圧、電流等から前記DC/DCコンバータ13の回路素子等を保護することができ、高信頼性が得られる。なお、前記主電源18の逆接続は、前記制御回路35が前記主電源側電圧検出回路51の出力を監視することにより検出してもよいし、前記車両側制御回路からのデータ信号dataにより認識してもよい。
また、実施の形態1〜3では、前記蓄電部43に電気二重層キャパシタを用いたが、これは電気化学キャパシタ等の他のキャパシタでもよい。
また、実施の形態1〜3では、前記電源装置11を前記車両用回生システムに適用した例について述べたが、これに限定されるものではなく、車両用以外も含め、主電源電圧を昇圧して出力する電源装置全般に適用することができる。
本発明にかかる電源装置は、低電流時であっても電流の逆流を抑制することができるので、電圧を変換するDC/DCコンバータを用いた電源装置等として有用である。
本発明の実施の形態1における電源装置のブロック回路図 本発明の実施の形態1における電源装置の電流経時変化図であり、(a)はインダクタ電流Iの経時変化図、(b)は第1スイッチング素子のタイミングチャート、(c)は第2スイッチング素子のタイミングチャート、(d)はスイッチのタイミングチャート、(e)はDC/DCコンバータのタイミングチャート 本発明の実施の形態2における電源装置のブロック回路図 本発明の実施の形態2における電源装置の電圧電流経時変化図であり、(a)は入力側端子電圧Vtの経時変化図、(b)はインダクタ電流Iの経時変化図、(c)は第1スイッチング素子のタイミングチャート、(d)は第2スイッチング素子のタイミングチャート、(e)はスイッチのタイミングチャート、(f)はDC/DCコンバータのタイミングチャート 本発明の実施の形態3における電源装置のブロック回路図 本発明の実施の形態3における電源装置の電流経時変化図であり、(a)はインダクタ電流Iの経時変化図、(b)は第1スイッチング素子のタイミングチャート、(c)は第2スイッチング素子のタイミングチャート、(d)はスイッチのタイミングチャート、(e)はDC/DCコンバータのタイミングチャート 従来のDC/DC電圧変換装置のブロック回路図 従来のDC/DC電圧変換装置の電流経時変化図であり、(a)はゲート回路の出力電流Ioにおける経時変化図、(b)はFETトランジスタ109のタイミングチャート、(c)はFETトランジスタ119のタイミングチャート、(d)はDC/DC電圧変換装置のタイミングチャート 従来のDC/DC電圧変換装置の低電流時の電流経時変化図であり、(a)はゲート回路の出力電流Ioにおける経時変化図、(b)はFETトランジスタ109のタイミングチャート、(c)はFETトランジスタ119のタイミングチャート、(d)はDC/DC電圧変換装置のタイミングチャート
符号の説明
11 電源装置
13 DC/DCコンバータ
15 スイッチ
17 入力側端子
19 ダイオード
35 制御回路
51 主電源側電圧検出回路
53 入力側端子電圧検出回路
55 出力側端子電圧検出回路

Claims (9)

  1. 同期整流式昇圧型のDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの入力側端子にスイッチを介して電気的に接続された主電源と、
    前記入力側端子にカソードが、前記主電源にアノードが、それぞれ電気的に接続されたダイオードと、
    前記DC/DCコンバータと前記スイッチに電気的に接続された制御回路を備え、
    前記制御回路は、前記スイッチをオフにした状態で前記DC/DCコンバータを同期整流にて起動し、
    前記DC/DCコンバータの出力側端子から前記入力側端子への逆流電流が流れない状態になれば前記スイッチをオンにするようにした電源装置。
  2. 前記制御回路は、前記DC/DCコンバータの出力電流の安定後で既定期間以内に、前記スイッチをオンにするようにした請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記スイッチは電界効果トランジスタで構成し、前記ダイオードは前記電界効果トランジスタのソースとドレイン間の寄生ダイオードからなる構成とした請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記スイッチは、前記ダイオードを並列接続したリレーで構成した請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記制御回路は、前記DC/DCコンバータが停止している間、前記スイッチをオフにするようにした請求項1に記載の電源装置。
  6. 前記主電源に電気的に接続された主電源側電圧検出回路と、
    前記入力側端子に電気的に接続された入力側端子電圧検出回路、および平滑コンデンサを、さらに備え、
    前記主電源側電圧検出回路と前記入力側端子電圧検出回路は前記制御回路と電気的に接続された構成を有し、
    前記制御回路は、前記DC/DCコンバータが起動して既定時間経過後に、前記主電源側電圧検出回路と前記入力側端子電圧検出回路から、それぞれ主電源側電圧(Vb)と入力側端子電圧(Vt)を検出し、
    前記主電源側電圧(Vb)から前記ダイオードの電圧降下(Vf)を差し引いた値が、前記入力側端子電圧(Vt)と実質的に等しくなれば、前記スイッチをオンにするようにした請求項1に記載の電源装置。
  7. 前記ダイオードに直列接続された電流検出回路を、さらに備え、
    前記電流検出回路は前記制御回路と電気的に接続された構成を有し、
    前記制御回路は、前記DC/DCコンバータの起動後で、前記ダイオードのアノード側からカソード側に電流が流れたことを前記電流検出回路により検出すれば、前記スイッチをオンにするようにした請求項1に記載の電源装置。
  8. 前記主電源に電気的に接続された主電源側電圧検出回路と、
    前記出力側端子に電気的に接続された出力側端子電圧検出回路とを、さらに備え、
    前記入力側端子電圧検出回路と前記出力側端子電圧検出回路は前記制御回路と電気的に接続された構成を有し、
    前記制御回路は、前記DC/DCコンバータの起動前に、前記入力側端子電圧検出回路と前記出力側端子電圧検出回路から、それぞれ入力側電圧(Vb)と出力側端子電圧(Vc)を検出し、
    前記入力側電圧(Vb)と前記出力側端子電圧(Vc)から既定時比率(Ds)を求め、
    前記DC/DCコンバータの起動後における時比率(D)が前記既定時比率(Ds)と実質的に等しくなれば、前記スイッチをオンにするようにした請求項1に記載の電源装置。
  9. 前記制御回路は、前記主電源が逆接続された場合に前記スイッチをオフにすることにより、前記DC/DCコンバータを保護するようにした請求項1に記載の電源装置。
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