JP2010020907A - イオン発生装置 - Google Patents

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Chiseki Yamaguchi
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Tomohiro Kamiya
知宏 紙谷
Shota Honda
将太 本夛
Yasuji Morimoto
泰次 森本
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Abstract

【課題】ガスタンクを利用することで構成が簡単であり、且つ、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極を形成した所望のイオン発生素子を容易に交換可能とする。
【解決手段】除電装置は、筐体2の下部空間にガスタンク6及び素子ユニット3が設置されている。ガスタンク6は、ガスフローを形成するガス噴出口を有している。素子ユニット3は、支持体3aと、支持体3aに支持され、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極を形成した2つのイオン発生素子を有している。素子ユニット3は、支持体3aを介してガス噴出口側において、ガスタンク6に重ねて着脱自在に取り付けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、イオンを発生するイオン発生素子を有するイオン発生装置に関する。
特許文献1には、長手方向に沿って所定間隔おきに複数の針式電極が組み付けられたエアユニットが長手方向に沿って複数連結されたイオン化装置について記載されている。
特開2002−216996号公報(図4) 特開2006−228646号公報(図19)
上述した特許文献1に記載のイオン化装置は、摩耗や損傷が生じた電極のみを交換することが可能である。一方、塵やごみの付着性やイオン発生の安定性などの点から、特許文献2には、誘電体と、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極が形成されたイオン発生素子を使用したイオン発生装置が提案されている。このイオン発生装置では、イオンの送出を目的として圧縮エアを利用しており、筐体全体でエア送出機構を構成している。しかしながら、筐体内にはイオン発生素子に電圧を印加する電源基板やイオン発生を制御する制御基板などが配置されており、筐体全体をエア送出機構として構成するのは非常に煩雑である。
そこで、本発明の目的は、ガスタンクを利用することで構成が簡単であり、且つ、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極が形成された所望のイオン発生素子を容易に交換可能としたイオン発生装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のイオン発生装置は、少なくとも一方面に開口部を有する筐体と、前記筐体に設置されるガスタンク及びイオン発生素子ユニットと、を備えており、前記ガスタンクは、前記筐体の前記開口部においてガスフローを形成するガス噴出口を有し、前記イオン発生素子ユニットは、支持体と、前記支持体に支持され、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極を形成したイオン発生素子とを有し、前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体を介して前記ガスタンクの前記ガス噴出口側において、前記ガスタンクに重ねて着脱自在に取り付けられている。
本発明のイオン発生装置によると、ガスタンクを利用することで構成が簡単であり、且つ、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極が形成された所望のイオン発生素子を容易に交換可能とすることができる。
また、前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体に安定化電極及び/または放電電流検出電極をさらに支持していることが好ましい。これによると、イオンの発生に加えて、多機能を有するイオン発生装置を提供することができる。また、安定化電極や放電電流検出電極は、イオン発生素子に対する安定化電極や放電電流検出電極の取り付け状態や、その後の取り付け状態の変動により特性に誤差が生じないように、イオン発生素子との位置や配置関係を精密に管理する必要がある。ここでは、安定化電極や放電電流検出電極をイオン発生素子ユニットとして予め一括りで構成して同時に組み立てており、またイオン発生素子ユニットとして一括して容易に交換できるとともに、交換や使用状態の変化などによって特性にばらつきがないようにできる。さらに時間経過によって、使用状況や素子寿命により、イオン発生素子、及び安定化電極や放電電流検出電極の各素子に特性劣化が生じるが、ユニット構造によりこれらを同時期に交換でき、安定した特性を維持できる。
また、前記イオン発生素子ユニットは、前記筐体に対する取り付け及び取り外し用補助部材をさらに備えており、前記補助部材は、前記支持体の前記長手方向に沿った端部より延出して形成されていることが好ましい。これによると、イオン発生素子を触らず、また過度に変形を加えないようにしてイオン発生素子ユニットを取り扱うことができ、イオン発生素子ユニットを筐体に安全且つ確実に取り付け及び取り外しを行うことができる。
加えて、前記筐体は、前記イオン発生素子ユニットに対応して設けられた電源基板、及び、前記電源基板に電気的に接続された第1コネクタを備えており、前記イオン発生素子ユニットは、前記第1コネクタに対応する第2コネクタを備えており、前記ガスタンクには貫通口が形成されており、前記イオン発生素子ユニットの取り付け、取り外し時において、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタは、前記貫通口を介して接続、解除されることが好ましい。第1コネクタが、ガスタンクの貫通口を介さず、ガスタンクの周囲の空間から第2コネクタに電気的に接続されると、接続及び解除が複雑で、かつ装置が大型化してしまう。そこで、ガスタンクの貫通口を介して第1コネクタと第2コネクタとを接続することで、イオン発生素子ユニットの取り付けや取り外しが非常に簡単に行え、また装置を小型化することができる。特に、イオン発生素子ユニットが安定化電極及び/または放電電流検出電極を備えて多機能化している場合はその効果は大きい。さらに、ガスタンクの貫通口に第1コネクタが挿通されることで、ガスタンクの位置を固定することができ、仮にガスタンクが熱膨張しても、ガスタンクの位置がずれにくい。
また、前記ガスタンク及び前記イオン発生素子ユニットは、前記筐体の長手方向に複数設置されることが好ましい。これによると、長いイオン発生装置を形成することができる。
加えて、前記イオン発生素子ユニットは、前記ガスタンクに一対一で設置されることが好ましい。これによると、1つのイオン発生素子ユニットと1つのガスタンクとが1対1に対応しているため、複数のガスタンクを同一構造にして構成が簡単であるとともに、各タンク間でガスフローを均一に形成できる利点がある。
さらに、前記ガスタンクは、前記長手方向の各端部にガス入口及びガス出口を備えており、前記筐体に前記長手方向にスライドして複数設置されており、設置時において、複数の前記ガスタンクの前記ガス出口及び前記ガス入口がそれぞれ連結されることが好ましい。
また、前記ガスタンクは、前記筐体の前記開口部外方に突出する突出部を有し、前記突出部に前記ガス噴出口を形成してなることが好ましい。これによると、突出部によりガスフローに所定の方向性を与え、安定したガスフローの形成が行える。
さらに、前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体の前記ガスタンクと反対側に2列の前記イオン発生素子を支持しており、前記ガスタンクは、前記ガス噴出口が形成された前記筐体の前記開口部外方に突出する2列の突出部を有し、前記2列のイオン発生素子を前記2列の突出部間に位置させることが好ましい。これによると、各イオン発生素子に対してそれぞれガスフローを対応させて形成できる。イオン発生素子はイオンを発生しているため、極性に関係なく静電気によりゴミが付着しやすい。前記のようにイオン発生素子にそれぞれ対応してガスフローを形成しているので、周囲のゴミが各イオン発生素子に付着しづらくなる。また、ガスフローは2つのイオン発生素子を挟んで形成されるので、イオン発生素子から発生したイオンが分散するのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るイオン発生装置たる除電装置は、搬送面上を一方向に搬送される被除電対象物に対して正イオン及び負イオンを交互に発生させて、被除電対象物を除電するものである。図1は、除電装置の縦断面図である。図2は、筐体へガスタンク及び素子ユニットを取り付ける前の斜視図である。図3は、筐体へ素子ユニットを取り付ける前の斜視図である。図4は、除電装置の模式平面図である。図5は、素子ユニットを下方から見たときの斜視図である。図6は、素子ユニットを上方から見たときの斜視図である。
図1に示すように、除電装置1は、図示しない支持部材によって支持されており、その下方において所定の間隔を空けて図示しない搬送装置の搬送面30a上をY方向(図1の左方から右方に向かう搬送方向)に搬送される被除電対象物30と対向している。
また、除電装置1は、空間を2つに仕切る仕切り板7が形成された筐体2を有している。図1〜図4に示すように、筐体2はX方向(搬送面30a内においてY方向と直交する方向)に長尺であり、Y方向に分離可能な左方筐体2aと右方筐体2bとから構成されている。仕切り板7は、右方筐体2bに形成されており、右方筐体2bには、仕切り板7のX方向に沿った両端部から搬送面30aに向かって延び、Y方向に関する中央に向かって折れ曲がったL字状の溝2cがそれぞれ形成されている。つまり、筐体2内における仕切り板7より上方の空間が上部空間となり、下方の空間が溝2cにより形成された開口部2eを有する下部空間となる。この溝2cには後述するガスタンク6の突起6bが係合する。また、2つの溝2cよりもY方向に関する内側には、X方向に沿って離間した複数の嵌め込み孔2dの列が2列形成されている。
また、筐体2の上部空間には、X方向一端部から順に制御基板4及び3つの電源基板5が配置されている。また、筐体2の下部空間には、上方から順に3つのガスタンク6及び3つの素子ユニット3が配置されている。この3つの素子ユニット3及び3つのガスタンク6は隙間なくX方向に沿ってそれぞれ配置されている。なお、X方向に沿って配置された3つのガスタンク6は連通している。そして、3つの素子ユニット3、3つのガスタンク6及び3つの電源基板5は、Z方向(X方向及びY方向と直交する方向)に沿ってそれぞれ重なっている。つまり、Z方向に沿って重なる素子ユニット3及びガスタンク6は一対一の関係となっているため、複数のガスタンク6を同一構造にして構成が簡単であるとともに、各ガスタンク6間でガスフローを均一に形成できる利点がある。制御基板4及び3つの電源基板5は、左方筐体2aと右方筐体2bとを分離した状態で、右方筐体2bの内壁面に固定され、左方筐体2aと右方筐体2bとを嵌合することで、筐体2の上部空間に配置される。これにより、筐体2内に制御基板4及び3つの電源基板5を容易にX方向に沿って配置することができる。
また、筐体2内には、各電源基板5とZ方向に沿って重なる位置において、各電源基板5とそれぞれ電気的に接続された複数のコネクタ42(第1コネクタ)が設けられている。複数のコネクタ42は、後述する複数のコネクタ41(第2コネクタ)と電気的に接続されることで、複数のコネクタ41と電気的に接続された種々の電極に対して電源基板5から電圧を印加する。各電源基板5に対応する複数のコネクタ42は、X方向に沿って配置されており、この電源基板5に対応したガスタンク6の中央近傍に形成された後述する2つの開口6cから下方に突出している。
図1に戻って、検出センサ25は、除電装置1よりも搬送方向上流側に配置されており、搬送面30a上を搬送される被除電対象物30と対向したときに、被除電対象物30が搬送されていることを検出し、検出信号を制御基板4に出力する。除電装置1と検出センサ25の搬送方向に関する距離は、検出センサ25から制御基板4に検出信号が入力されて所望の時間A経過後に被除電対象物30が除電装置1と対向するように設定されている。所望の時間A前に、検出センサ25により所望の時間Aより短い一定時間Bの間隔内で被除電対象物30を検出しているときは、除電装置1は、除電装置1の下に継続して被除電対象物が搬送されてきているものとして通常動作モードで動作する。所望の時間A前に、検出センサ25が所望の時間A内であるが、一定時間B以上被除電対象物30が搬送されていないことを検出したときは、除電装置1は放電電流検出モードで動作する。所望の時間A前に、検出センサ25が少なくとも所望の時間Aよりも長い時間C以上被除電対象物30が搬送されていないことを検出したときは、除電装置1はイオン発生素子のイオン発生のための駆動を停止する。詳しくは後述する。
図1〜図6に示すように、素子ユニット3は、樹脂成型体などからなる支持体3a(支持部材)を有し、X方向に長尺な形状となっており、Y方向から見たときに底面の一部を形成する逆ハの字状の2つの斜面3c、3dを有している。2つの斜面3c、3dには、後述する安定化電極26a、26bを挟んでX方向に長尺なイオン発生素子11、12がそれぞれ配置されている。なお、図4においては、除電装置1をY方向から見ており、イオン発生素子11のみが表れている。また、X方向が本発明における長手方向に相当する。
また、支持体3aの中央には、イオン発生素子11、12の後述する給電端子62、64、安定化電極26a、26b及び電流検出電極27a、27bと図示しない配線を介してそれぞれ電気的に接続された複数のコネクタ41がX方向に沿って配置されている。素子ユニット3が筐体2に取り付けられることで、複数のコネクタ41は、ガスタンク6の開口6cを介して複数のコネクタ42と接触して電気的に接続される。さらに、支持体3aのX方向に沿った両端には、X方向に沿って離間しており、Z方向に延出した2つの突起3d(補助部材)がそれぞれ形成されている。支持体3aの突起3dが筐体2の嵌め込み孔2dにZ方向から嵌合することで、素子ユニット3は筐体2に着脱自在に取り付けられている。この支持体3aの突起3dは、Y方向に関する内側に押圧することで、容易に筐体2の嵌め込み孔2dから取り外すことができる。この構成により、イオン発生素子11、12を触らず、また過度に変形を加えないようにして素子ユニット3を取り扱うことができ、素子ユニット3を筐体2に安全、確実に取り付け、取り外しを行うことができる。
イオン発生素子11、12は、長手方向をX方向と平行にして、Y方向に沿って近接配置されており、支持体3aの2つの斜面3c、3dと対向している面と反対側のイオン発生面11a、12a(図9参照)から正イオン及び負イオンのいずれか一方の互いに異なるイオンを発生する。本実施形態においては、搬送方向下流側に位置するイオン発生素子11のイオン発生面11aから負イオンを発生し、搬送方向上流側に位置するイオン発生素子12のイオン発生面12aから正イオンを発生する。
支持体3aの斜面3cは、被除電対象物30の搬送される搬送面30aとの間で搬送方向下流側に45度開いた鋭角を形成している。したがって、斜面3cに配置されたイオン発生素子11のイオン発生面11aは、搬送面30aとの間で搬送方向下流側に45度開いた鋭角を形成している。また、支持体3aの斜面3dは、搬送面30aとの間で搬送方向上流側に45度開いた鋭角を形成している。したがって、斜面3dに配置されたイオン発生素子12のイオン発生面12aは、搬送面30aとの間で搬送方向上流側に45度開いた鋭角を形成している。つまり、イオン発生面11a、12aは、搬送面30aとの間において開いた方向は搬送方向に関して反対方向であるが同じ角度を形成している。
また、素子ユニット3は支持体3aの外面を覆うカバー9を有している。このカバー9により、イオン発生素子11、12の周縁部をカバーして支持体3aに固定する。また、カバー9は、イオン発生素子11、12のイオン発生部を露出させるよう開口部が形成されているとともに、後述するガス噴出口6aと対応する位置には複数の孔9aが形成されている。また、イオン発生素子11、12を搬送方向に関して挟んだ位置におけるカバー9の上部外面には、電流検出電極27a、27bがそれぞれ配置されている。2つの電流検出電極27a、27bは、イオン発生素子11、12の放電電流をそれぞれ検出するためのものであり、イオン発生素子11、12から発生するイオン分布に影響が少ない箇所に配置されている。すなわち、搬送面30aと直交する方向でイオン発生素子11、12よりも上方に配置されている。電流検出電極27a、27bには、カバー9の孔9aに対応した位置に孔が形成されている。なお、イオン発生素子から発生したイオンを所定電極より受けて、この電極に流れる電流量をもってイオン発生量とみなすことができ、従来から知られている技術である。
本実施態様において、このような素子ユニット3がひとつの筐体2に対し3ユニット、X方向に沿って配置される。
次に、イオン発生素子11、12について説明する。図7は、イオン発生素子の平面図である。図8は、図7の一点鎖線領域の拡大図である。図9は、図1の概略部分拡大図である。なお、イオン発生素子11、12は、印加されるパルス電圧が異なることで、互いに極性の異なるイオンを発生するだけで、構成は同様であるため、イオン発生素子11についてのみ説明し、イオン発生素子12についての説明は省略する。図5に示すように、素子ユニット3がX方向に沿って複数連結されることにより、実質的に複数のイオン発生素子11がX方向に配置されることとなる(図7参照)。
イオン発生素子11は、図7〜9に示すように、誘電体15の表面15a及び裏面15bにイオン発生電極16及び誘導電極17a、17bをそれぞれ配置したものである。誘電体15の表面15aとは支持体3aの斜面3cと反対側の面であり、裏面15bとは斜面3cと対向する面である。
誘電体15は、マイカを接着剤により多数積層させた長尺な矩形状の板である。誘電体15は、本実施形態においては70μm厚となっている。なお、誘電体15は、マイカの積層体に限らず、セラミックス、ガラス、ポリマーなどであってもよい。また、誘電体15の表面15aには、電源基板5と電気的に接続されて、電源基板5から印加される電圧が給電される給電端子62、64がそれぞれ形成されている。給電端子62、64は、X方向に沿って重なり、且つ、イオン発生電極16の両端よりもX方向に関して内側に配置されている。給電端子62、64は、対応するコネクタ41と図示しない配線を介して電気的に接続されている。
イオン発生電極16は、誘電体15の表面15aにステンレスで形成されており、線状電極16aと線状電極16aから長手方向と直交する短手方向に突出した複数の微細な三角形状の突起電極16bとを有している。複数の突起電極16bは、X方向に沿って等間隔に線状電極16aの短手方向両側に2列の千鳥状に配置されている。本実施形態において、線状電極16aの幅X、突起電極16bの底辺の長さY及び突起電極16bの高さZは0.1mmとなっている。また、突起電極16bを形成する2つの辺から形成される角度αは、53.13度となっており、隣接する2つの突起電極16bの頂点16c間の距離Lは、0.3mmとなっている。
また、イオン発生電極16の一方端部(図7の下端部)は、イオン発生電極16の両端よりもX方向に関して内側に折れ曲がった配線61を介して給電端子62に電気的に接続されている。
誘導電極17a、17bは、誘電体15の裏面15bにイオン発生電極16と同様にステンレスで形成されており、イオン発生電極16に平行となっている。また、2本の線状電極17a、17bは、イオン発生電極16から誘導電極17a、17bを見たときに、イオン発生電極16の短手方向両側に配置されている。本実施形態において、突起電極16bから誘導電極17bまでの短手方向に関する距離Kは、0.05mmとなっている。なお、イオン発生電極16及び誘導電極17a、17bの材料は、ステンレスに限らず、カーボン、タングステン、アルミニウム、銅、金、タンタル、タングステンまたはニッケル等の単独金属、もしくは、これらの合金、さらには導電性セラミックスなどであってもよい。
また、誘導電極17a、17bの一方端部(図7の上端部)は、誘導電極17a、17bの両端よりもX方向に関して内側に折れ曲がった配線63及び図示しないスルーホールを介して給電端子64に電気的に接続されている。
また、誘電体15の表面15a全体には、誘電体15の表面15a及びイオン発生電極16を被覆する表面保護層18が形成されている。表面保護層18は、誘電体15の剥離防止や耐湿性向上を目的として形成されており、例えば、シリカ系コート材やアクリル系コート材から成る。
また、誘電体15の裏面15b全体には、誘電体15の裏面15b及び誘導電極17a、17bを被覆する裏面保護層19が形成されている。裏面保護層19は、例えば、シリコン系コート材やエポキシ系コート材から成る。
図9に示すように、イオン発生素子11の裏面保護層19と支持体3aの斜面3cとの間には、安定化電極26aが配置されている。この安定化電極26aにはイオン発生電極16から発生するイオンと同極性のバイアス電圧が印加されている。つまり、イオン発生素子11のイオン発生電極16からは負イオンが発生するため、イオン発生素子11に対応する安定化電極26aにはマイナスのバイアス電圧が印加されている。また、イオン発生素子12のイオン発生電極16からは正イオンが発生するため、イオン発生素子12に対応する安定化電極26bにはプラスのバイアス電圧が印加されている。本実施形態ではそれぞれマイナス12V、プラス12Vのバイアス電圧を印加している。
イオン発生素子11は、イオン発生電極16と誘導電極17a、17bとの間に、誘導電極17a、17bを基準電位としてマイナスのパルス電圧を印加することで、イオン発生電極16から負イオンを発生する。また、イオン発生素子12は、イオン発生電極16と誘導電極17a、17bとの間に、誘導電極17a、17bを基準電位としてプラスのパルス電圧を印加することで、イオン発生電極16から正イオンを発生する。
ここで、イオン発生素子11のイオン発生電極16から負イオンの発生を継続すると、イオン発生電極16から発生するイオン量が減少する。これは、安定化電極26aが配置されていなければ、裏面保護層19がイオン発生電極16から発生するイオンと逆極性に帯電するためと考えられる。支持体3aが特に樹脂製の場合はこの裏面保護層19に加えて支持体3aも帯電する。マイナスイオンを発生するイオン発生素子11に対して、本実施形態のように、マイナスのバイアス電圧を印加した安定化電極26aを設けることにより、裏面保護層19またはこれに追加して支持体3aが帯電することを防止する。これにより、イオン発生電極16から発生するイオン量は減少せず安定する。
図1〜図4に戻って、3つのガスタンク6は中空であり、X方向の各端部にガス入口6e及びガス出口6fを有している。そして、隣接する2つのガスタンク6において、一方のガスタンク6のガス入口6eと他方のガスタンク6のガス出口6fが連結されることで、その内部が連通している。ガスタンク6の中央には、X方向に沿って2つ並び、Z方向に貫通した開口6cが形成されている。上述したように、ガスタンク6の開口6cから複数のコネクタ42が突出し、この開口6cを介して複数のコネクタ42と複数のコネクタ41は電気的に接続される。
仮に、コネクタ42が、ガスタンク6の開口6cを介さず、ガスタンク6の周囲の空間からコネクタ41に電気的に接続されると、接続及び解除が複雑で且つ装置が大型化してしまう。そこで、ガスタンク6の開口6cを介してコネクタ42とコネクタ41とを電気的に接続することで、素子ユニット3の取り付けや取り外しが非常に簡単に行え、また、装置を小型化することができる。特に、素子ユニット3が安定化電極26a、26b及び/または放電電流検出電極27a、27bを備えて多機能化している場合はその効果は大きい。さらに、ガスタンク6の開口6cにコネクタ42が挿通されることで、ガスタンク6の位置を固定することができ、仮にガスタンク6が熱膨張しても、ガスタンク6の位置がずれにくい。また、コネクタ42のZ方向の長さ分だけガスタンク6の厚み(Z方向の長さ)を長くすることができ、ガスタンク6の容積を大きくすることができる。
さらに、ガスタンク6のZ方向に関して支持体3aの突起3d及び筐体2の嵌め込み孔2dと重なる位置には、Y方向に関して中央に凹んだ切り欠き6dが形成されている(図3参照)。これにより、支持体3aの突起3dを筐体2の嵌め込み孔2dに嵌合することで、ガスタンク6の位置を固定することができる。
また、ガスタンク6の素子ユニット3と対向する面には、内部空間と外部空間とを連通させるようにZ方向に貫通し、内部空間がZ方向に向かってガスを送出する複数のガス噴出口6aをX方向に沿って離間して形成したガス送出列が、Y方向に関して素子ユニット3を挟んで2列配列されている。このガス送出列が形成された面領域は、Z方向に突出した突出部6gとなっている。この突出部6gによりガスフローに所定の方向性を与え、安定したガスフローの形成が行える。そして、この2列の突出部6g間に素子ユニット3の一部が嵌合して、2つのイオン発生素子11、12は、Y方向に関して2列の突出部6g間に位置することとなる。ガスタンク6は、図示しないガス供給源に接続されている。ガスとしては、エアガスまたは窒素などの不活性ガスが適当である。ガス供給源から供給された圧縮ガスは、ガスタンク6のガス噴出口6aから搬送面30aと直交する方向に向かってカバー9の孔9a及び電流検出電極27a、27bの孔を介して送出される。つまり、ガスタンク6の複数のガス噴出口6aから送出されたガスは、搬送方向に関して2つのイオン発生素子11、12を挟んで、搬送面30aと直交する方向に向かった状態でX方向に延在したガスカーテンを形成することとなる。
ここで、2つのイオン発生素子11、12はイオンを発生するため、極性に関係なく静電気によりゴミが付着しやすくなっている。そこで、2つのイオン発生素子11、12にそれぞれ対応してガスカーテンを形成することで、イオン発生素子11、12のイオン発生面11a、12aから搬送面30aへ向かって発生するイオンの分布領域をガスカーテンによって外部から遮断するため、周囲のゴミがイオン発生面11a、12aに付着しづらくなる。また、イオン発生面11a、12aから発生したイオンがより効率よく搬送面30aに流れ、一層効果的に被除電対象物30の除電を行うことができる。また、ガスカーテンは2つのイオン発生素子11、12を挟んで形成されるので、2つのイオン発生面11a、12aから発生したイオンが分散するのを防止することができる。また、ガスカーテンは、搬送面30aと直交する方向に向かって形成されているため、2つのイオン発生面11a、12aから発生した正イオン及び負イオンが混在しにくくなり、中和しにくくなる。
次に、除電装置1の電気的構成について図面を参照しつつ説明する。図10は、除電装置の電気的構成を示すブロック図である。図11は、除電装置の各種信号の送受信を示す図である。図12は、電源基板の内部回路図である。図13は、電源基板から2つのイオン発生素子にそれぞれ印加される電圧波形を示す図である。図14は、イオン発生素子による被除電対象物の除電工程を説明する概略平面図であり、(a)は除電中であり、(b)は放電電流検出中である。
図10及び図11に示すように、3つの電源基板5は、対応する素子ユニット3内の各電気要素と接続される。すなわち、電源基板5は、コネクタ42、コネクタ41及び給電端子62、64を介してそれぞれ対応するイオン発生素子11、12に電気的に接続されている。また、電源基板5は、コネクタ42及びコネクタ41を介してそれぞれ対応する安定化電極26a、26bに電気的に接続されている。イオン発生素子11、12に対しては、後述するイオン発生電圧制御部31(制御基板4)の制御により、種々の電圧が供給される。また、電源基板5は、コネクタ42及びコネクタ41を介して電流検出電極27a、27bと電気的に接続されている。電流検出電極27a、27bに対しては、後述する電流検出電圧制御部32の制御により、種々の電圧が供給される。また、各電源基板5は、電流検出電極27a、27bより放電電流を検出して、制御基板4にフィードバックしている。
図12に示すように、各電源基板5は、電源51と、駆動回路52と、トランス53と、2次回路54とを有している。駆動回路52、トランス53、2次回路54は、イオン発生素子11、12にそれぞれ対応して設けられる。電源51から出力された電圧は、それぞれ駆動回路52、トランス53、2次回路54を介してそれぞれイオン発生素子11、12に印加される。このとき、イオン発生素子11にはマイナスのパルス電圧が印加されるため、負イオンを発生し、イオン発生素子12にはプラスのパルス電圧が印加されるため、正イオンを発生する。
制御基板4には、各種動作を制御するプログラムやデータなどが格納されたROM(Read Only Memory)、各種動作を制御する信号を生成するために各種演算を実行するCPU(Central Processing Unit)、CPUでの演算結果などのデータを一時保管するRAM(Random Access Memory)などが含まれている。あるいは、制御基板4は、ロジックIC、ASICまたはFPGAなどで構成してもよい。また、制御基板4は、図10に示すように、イオン発生電圧制御部31及び電流検出電圧制御部32として機能する。
イオン発生電圧制御部31は、通常動作モード及び放電電流検出モード時、すなわち除電装置1の下に継続して被除電対象物30が搬送されてくる間(通常動作モード時)、及び、除電装置1の下に所望の時間A内であるが一定時間B以上被除電対象物30が搬送されない間(放電電流検出モード時)は、電圧の印加タイミングをずらしながら、イオン発生素子11に対してマイナスのパルス電圧を印加するとともに、イオン発生素子12に対してプラスのパルス電圧を印加するように電源基板5を制御する。また、イオン発生電圧制御部31は、所望の時間A前に、検出センサ25が少なくとも所望の時間Aより長い時間C上被除電対象物30が搬送されていないことを検出したとき、すなわち、除電装置1の下に継続して被除電対象物30が搬送されず、次の被除電対象物30の除電のために待機している間は、イオン発生素子11、12に対して電圧印加を停止するように電源基板5を制御する。
具体的には、図13に示すように、イオン発生電圧制御部31は、電源基板5からイオン発生素子12に対して1周期(例えば、10〜500Hz)の間に2度連続してプラスのパルス電圧を印加させた後に、プラスのバイアス電圧を印加させる電圧印加サイクルV1を繰り返す。また、イオン発生電圧制御部31は、電源基板5からイオン発生素子11に対して1周期の間に2度連続してマイナスのパルス電圧を印加させた後に、マイナスのバイアス電圧を印加させる電圧印加サイクルV2を繰り返す。本実施形態において、パルス幅Bは5μs、パルス間隔Cは300μs、出力電圧Vは2.4kVpkとなっている。なお、この1周期におけるパルス電圧の数やパルス電圧のピーク値は発生させたいイオン発生量によって種々に変化させることができる。
このとき、イオン発生電圧制御部31は、電源基板5からイオン発生素子12に対してプラスのバイアス電圧を印加させている間に、イオン発生素子11に対してマイナスのパルス電圧を印加させるとともに、イオン発生素子11に対してマイナスのバイアス電圧を印加させている間に、イオン発生素子12に対してプラスのパルス電圧を印加させる。つまり、イオン発生電圧制御部31は、電源基板5からイオン発生素子11、12に対して交互にパルス電圧を印加させている。したがって、除電装置1はイオン発生素子11、12から正イオン及び負イオンを交互に発生して、被除電対象物30を除電している。
また、イオン発生電圧制御部31は、電流検出電極27a、27bにより検出した放電電流が目標電流と一致するように、つまりイオン発生素子11、12から目標とするイオン量を発生させるように電源基板5からイオン発生素子11、12に印加するパルス電圧のピーク値を変化させるフィードバック制御を行う。
電流検出電圧制御部32は、図14(a)に示すように、除電装置1の下に被除電対象物30が継続して搬送されてくることを検出している通常動作モードでは、正イオンを発生するイオン発生素子12側に配置した電流検出電極27bに電源基板5からプラスのバイアス電圧を印加させる。また、電流検出電圧制御部32は、負イオンを発生するイオン発生素子11側に配置した電流検出電極27aに電源基板5からマイナスのバイアス電圧を印加させる。電流検出電極27a、27bは、搬送面30aと直交する方向にあってイオン発生素子11、12よりも上方で、イオン発生素子11、12から発生するイオン分布に影響が少ない位置に配置したものである。しかしながら、このような電極を設けることによって使用中不用意に好ましくない電圧が電極に印加される場合があり、イオン発生素子11、12より発生したイオンを電極検出電極27a、27bに引き込んだり反発させたりして悪影響を及ぼす。前記のように、電流検出電極27a、27bに近傍のイオン発生素子11、12から発生するイオンと同極性のバイアス電圧を印加することで、発生したイオン分布に影響がないようにできる。本実施形態ではバイアス電圧はそれぞれプラス12V、マイナス12Vである。
また、電流検出電圧制御部32は、図14(b)に示すように、所望の時間A前に、検出センサ25が所望の時間A内であるが、一定時間B以上被除電対象物30が搬送されていないことを検出した、いわゆる放電電流検出モード時では、電流検出電極27bに電源基板5からマイナスのバイアス電圧を印加させるとともに、電流検出電極27aに電源基板5からプラスのバイアス電圧を印加させる。このように、電流検出電極27a、27bに近傍のイオン発生素子11、12から発生するイオンと逆極性のバイアス電圧を印加することで、発生したイオンを電流検出電極27a、27bに強制的に引き寄せることにより放電電流を正確に検出する。本実施形態では、それぞれマイナス12V、プラス12Vのバイアス電圧を印加した。
なお、ガスタンク6のガス噴出口6aからガスを送出させる期間は、前記通常動作モード時及び放電電流検出モード時のみであってもよいが、イオン発生素子11、12へのゴミの付着防止の観点からイオン発生のための駆動を停止している待機中も含め常時であることが好ましい。
次に、除電装置1による被除電対象物30の除電工程について説明する。図14(a)に示すように、イオン発生素子11、12のY方向に沿った縦断面においては、イオン発生中心部であるイオン発生電極16部分からイオンが発生している。搬送面30aと直交する方向に関する、イオン発生素子11、12から搬送面30aまでの距離Mは、この2つのイオン発生素子11、12の2つのイオン発生電極16間の距離N以上となっている。本実施形態においては、距離Nは10mmとなっており、距離Mは10〜500mmが好ましい。この距離関係において、除電装置1は効果的に被除電対象物30の除電を行うことができる。距離Mが距離N以下では、各イオン発生素子11、12から発生するイオン分布が搬送面30a上で独立した分布となり、被除電対象物30に過帯電をもたらす恐れがある。距離Mを距離N以上とすることにより、搬送面30a上に各イオン発生素子11、12から発生するイオン分布の共存部分を形成し、被除電対象物30の過帯電を防止することができる。また、距離Mがあまり大きすぎると、各イオン発生素子11、12から発生するイオンが搬送面30aまで運ばれてくるまでに外方向に拡散し、またイオンに過度な中和を生じさせる。距離Mは所定距離内に設定することが望ましい。
通常動作モード時において、被除電対象物30が搬送面30aに沿って搬送方向に搬送され、除電装置1と被除電対象物30とが対向するとき、この発生した正イオン及び負イオンのうち、被除電対象物30の帯電極性と逆極性のイオンは被除電対象物30に引き寄せられることとなり、被除電対象物30は除電される。このとき、前記のように各イオン発生素子11、12から発生する負イオン及び正イオンの分布に共存領域が存在することによって、被除電対象物30の過帯電が防止される。
なお、搬送方向下流側に位置するイオン発生素子11のイオン発生面11aは、搬送面30aと平行ではなく、搬送方向下流側に45度傾いている。すると、イオン発生素子11から発生する負イオンはイオン発生面11aに沿って分布しているため、イオン発生素子11から発生する負イオンの量は、搬送方向上流側から下流側に向かうに連れて少なくなっている。したがって、除電が完了して搬送方向下流側に搬送される被除電対象物30に負イオンが運ばれることは少なく、余分な帯電を生じさせることを防止できる。
また、搬送方向下流側に45度傾いていることによって、イオン発生面11aは被除電対象物30に対して所定面積対向し、被除電対象物30にイオンを効率よく運ぶことができる。さらに、本実施形態において、搬送側上流側に位置するイオン発生素子12のイオン発生面12aも、搬送面30aとの間で搬送方向上流側に45度傾けている。つまり、2つのイオン発生素子11、12のイオン発生面11a、12aは、搬送面30aとの間において開いた方向は搬送方向に関して反対方向であるが同じ角度を形成している。これによると、2つのイオン発生素子11,12において、それぞれイオン発生面11a、12aに被除電対象物30に対して所定面積対向する部分が存在し、両方のイオンを被除電対象物30に効率よく運ぶことができる。また、特に傾きが同じ角度であることによって、2つのイオン発生素子11、12から被除電対象物30に対して、負イオン及び正イオンを均等に運び、且つイオン分布も共存領域を含めより均等に形成することができる。負イオン及び正イオンが交互に発生する場合は、被除電対象物30上にイオンを運ぶ途中、過度に、あるいは急激にイオンが中和されることを回避可能であり、効率よくイオンを運び、且つ、有用なイオンの共存領域を形成できる点で好ましい。
次に、筐体2へのガスタンク6及び素子ユニット3の取り付けについて説明する。
筐体2へのガスタンク6の取り付けは、図2に示すように、筐体2の溝2cにガスタンク6の突起6bを係合させて、ガスタンク6をX方向に沿ってスライドさせることで行われる。そして、筐体2にスライドして配置されたガスタンク6同士はガス入口6e及びガス出口6fによって連結され、筐体2の嵌め込み孔2dとガスタンク6の切り欠き6dがZ方向に沿って重なる位置に配置される。そして、筐体2内の各ガスタンク6とZ方向に沿って重なる位置に電源基板5及びコネクタ42を配置すると、図3に示すように、ガスタンク6の開口6cからコネクタ42が突出する。この状態で、素子ユニット3をZ方向に移動させて、支持体3aの突起3dをガスタンク6の切り欠き6dを介して筐体2の嵌め込み孔2dに嵌合することで、素子ユニット3は筐体2に確実に取り付けられるとともに、コネクタ42とコネクタ41とが接触して電気的に接続される。このようにして、素子ユニット3を筐体2に取り付けることで、コネクタ42とコネクタ41を確実に電気的に接続することができ、コネクタ42とコネクタ41を電気的に接続する作業を低減することができる。
上述した除電装置1によると、ガスタンク6を利用することでガスを噴出させる構成が簡単である。また、イオン発生素子11、12がそれぞれ設けられた複数の素子ユニット3は、筐体2にZ方向に沿って着脱自在に取り付けられている。したがって、例えば、長期使用により摩耗したり、損傷したりしたイオン発生素子11、12を交換やメンテナンスする場合において、他の素子ユニット3を取り付けたまま当該イオン発生素子11、12が設けられた素子ユニット3のみをZ方向に沿って容易に取り外すことができ、当該イオン発生素子11、12を容易に交換やメンテナンスすることができる。また、X方向に長い除電装置1を形成することができる。
また、イオンの発生に加えて、多機能を有する除電装置1を提供することができる。また、安定化電極26a、26bや放電電流検出電極27a、27bは、イオン発生素子11、12に対する安定化電極26a、26bや放電電流検出電極27a、27bの取り付け状態や、その後の取り付け状態の変動により特性に誤差が生じないように、イオン発生素子11、12との位置や配置関係を精密に管理する必要がある。ここでは、安定化電極26a、26bや放電電流検出電極27a、27bを素子ユニット3として予め一括りで構成して同時に組み立てており、また、素子ユニット3として一括して容易に交換できるとともに、交換や使用状態の変化などによって特性にばらつきがないようにできる。さらに時間経過によって、使用状況や素子寿命により、イオン発生素子11、12、及び安定化電極26a、26bや放電電流検出電極27a、27bの各素子に特性劣化が生じるが、ユニット構造によりこれらを同時期に交換でき、安定した特性を維持することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、本実施形態においては、イオン発生面11a、12aと搬送面30aとの間で形成される角度は45度であったが、鋭角であればいかなる角度であってもよい。ただし、45度が最も除電効率を高く保ちつつ、被除電対象物30に余分な帯電が生じにくくできる。
また、イオン発生面11aと搬送面30aとの間で形成される角度と、イオン発生面12aと搬送面30aとの間で形成される角度は同じ角度でなくてもよい。
さらに、安定化電極26a、26bは、接地されていてもよい。安定化電極26a、26bを接地させることで、裏面保護層19や支持体3aへの帯電が防止できるため、イオン発生電極16からのイオンの発生は安定する。
加えて、イオン発生電極16の突起電極16bの形状は、三角形状に限らず、波状、円状、格子状などいかなる形状であってもよい。
また、本実施形態においては、イオン発生素子11、12から正イオン及び負イオンを交互に発生させていたが、同時に発生させてもよい。
加えて、本実施形態においては、イオン発生素子11、12、電源基板5及びガスタンク6はX方向に沿って3つ配置していたが、1つでもよいし、複数配置するものであってもよい。設計されたイオン発生素子11、12の長さと希望の除電装置1のX方向の長さにしたがって任意の個数が選択可能である。
また、本実施形態においては、イオン発生素子11から負イオンを発生し、イオン発生素子12から正イオンを発生していたが、イオン発生素子11から正イオンを発生し、イオン発生素子12から負イオンを発生する構成であってもよい。また、イオン発生素子11で時間的に負イオン及び正イオンを交互に繰り返し、イオン発生素子12で正イオン及び負イオンを交互に繰り返すような構成であってもよい。
さらに、イオン発生素子11、12に対する印加電圧は、図13の例では常時バイアス電圧を印加する方法を利用しているが、イオン発生のため、アース電圧(0ボルト)より所定のピークのパルス電圧を印加するような駆動方法でもよく、公知、周知の駆動方法が利用できる。
除電装置の縦断面図である。 筐体へガスタンク及び素子ユニットを取り付ける前の斜視図である。 筐体へ素子ユニットを取り付ける前の斜視図である。 除電装置の模式平面図である。 素子ユニットを下方から見たときの斜視図である。 素子ユニットを上方から見たときの斜視図である。 イオン発生素子の平面図である。 図7の一点鎖線領域の拡大図である。 図1の概略部分拡大図である。 除電装置の電気的構成を示すブロック図である。 除電装置の各種信号の送受信を示す図である。 電源基板の内部回路図である。 電源基板から2つのイオン発生素子にそれぞれ印加される電圧波形を示す図である。 イオン発生素子による被除電対象物の除電工程を説明する概略平面図であり、(a)は除電中であり、(b)は放電電流検出中である。
符号の説明
1 除電装置
2 筐体
2e 開口部
3 素子ユニット
3a 支持体
5 電源基板
6 ガスタンク
6a ガス噴出口
11、12 イオン発生素子
15 誘電体
16 イオン発生電極
17a、17b 誘導電極
41、42 コネクタ

Claims (9)

  1. 少なくとも一方面に開口部を有する筐体と、
    前記筐体に設置されるガスタンク及びイオン発生素子ユニットと、を備えており、
    前記ガスタンクは、前記筐体の前記開口部においてガスフローを形成するガス噴出口を有し、
    前記イオン発生素子ユニットは、支持体と、前記支持体に支持され、誘電体を介して各面にイオン発生電極及び誘導電極を形成したイオン発生素子とを有し、
    前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体を介して前記ガスタンクの前記ガス噴出口側において、前記ガスタンクに重ねて着脱自在に取り付けられていることを特徴するイオン発生装置。
  2. 前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体に安定化電極及び/または放電電流検出電極をさらに支持していることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記イオン発生素子ユニットは、前記筐体に対する取り付け及び取り外し用補助部材をさらに備えており、
    前記補助部材は、前記支持体の前記長手方向に沿った端部より延出して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記筐体は、前記イオン発生素子ユニットに対応して設けられた電源基板、及び、前記電源基板に電気的に接続された第1コネクタを備えており、
    前記イオン発生素子ユニットは、前記第1コネクタに対応する第2コネクタを備えており、
    前記ガスタンクには貫通口が形成されており、
    前記イオン発生素子ユニットの取り付け、取り外し時において、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタは、前記貫通口を介して接続、解除されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
  5. 前記ガスタンク及び前記イオン発生素子ユニットは、前記筐体の長手方向に複数設置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
  6. 前記イオン発生素子ユニットは、前記ガスタンクに一対一で設置されることを特徴とする請求項5に記載のイオン発生装置。
  7. 前記ガスタンクは、前記長手方向の各端部にガス入口及びガス出口を備えており、前記筐体に前記長手方向にスライドして複数設置されており、
    設置時において、複数の前記ガスタンクの前記ガス出口及び前記ガス入口がそれぞれ連結されることを特徴とする請求項5または6に記載のイオン発生装置。
  8. 前記ガスタンクは、前記筐体の前記開口部外方に突出する突出部を有し、前記突出部に前記ガス噴出口を形成してなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
  9. 前記イオン発生素子ユニットは、前記支持体の前記ガスタンクと反対側に2列の前記イオン発生素子を支持しており、
    前記ガスタンクは、前記ガス噴出口が形成された前記筐体の前記開口部外方に突出する2列の突出部を有し、前記2列のイオン発生素子を前記2列の突出部間に位置させることを特徴とする請求項8に記載のイオン発生装置。
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