JP2010019729A - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサを提供すること。
【解決手段】本発明のガスセンサ1は、センサ素子2と、絶縁部材3と、ハウジング4と、大気側カバー5とを有する。ハウジング4は、胴部41と、金属リング6を介して絶縁部材3をガスセンサ1の軸方向の先端側に向かってかしめるかしめ部42と、かしめ部42と胴部41との間にあって軸方向に座屈変形する座屈部43とを有する。座屈部43は、軸方向に平行な断面にあらわれる組織の流れ線であるフロー430を複数有する。複数のフロー430は、それぞれ、フロー430における接線の傾きがガスセンサ1の径方向を境に逆転する折返部431を二つ有する。二つの折返部431の中点Mを複数のフロー430の間でつないだ連結線Lが径方向の外側に向かうにつれて軸方向の先端側に向かうよう構成された座屈部43に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ、及びその製造方法に関する。
従来から、図9(b)に示すように、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子92と、センサ素子92を内側に保持する絶縁部材93と、絶縁部材93を内側に保持するとともに外周に取付用ねじ部(図示略)を設けたハウジング94と、ハウジング94の基端側に設けられた大気側カバー95とを有するガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ハウジング94は、図9(b)に示すように、大気側カバー95が固定される胴部941と、円環状の金属リング96を介して絶縁部材93をガスセンサの軸方向の先端側に向かってかしめるかしめ部942と、かしめ部942と胴部941との間にあってかしめ部942をかしめる際にガスセンサの軸方向の先端側に向かって座屈変形する座屈部943とを有する。
特開2001−249105号公報
ところが、かかる従来のガスセンサにおいては、以下のような問題点がある。
すなわち、図9(a)に示すように、座屈部943を形成する際に、ハウジング94の基端部に対して上記軸方向の先端側に向かって荷重fをかける。
このとき、図9(b)に示すように、胴部941とかしめ部942との間に形成された薄肉部944が、上記径方向の外側のみならず内側にも膨らんで絶縁部材93を押圧してしまうことがある。その結果、絶縁部材93が破損してしまうおそれがある。
特に近年、気密性向上の観点から荷重が増加傾向にあり、上記の問題が顕著となっている。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサ、及びその製造方法を提供しようとするものである。
第一の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子の外側に配置された絶縁部材と、該絶縁部材を内側に保持するとともに外周に取付用ねじ部を設けたハウジングと、該ハウジングの基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
上記ハウジングは、上記大気側カバーが固定される胴部と、円環状の金属リングを介して上記絶縁部材を上記ガスセンサの軸方向の先端側に向かってかしめるかしめ部と、該かしめ部と上記胴部との間にあって上記かしめ部をかしめる際に上記軸方向に座屈変形する座屈部とを有し、
該座屈部は、上記ガスセンサの中心軸を含む平面による断面にあらわれる組織の流れ線であるフローを複数有し、
該複数のフローは、それぞれ、該フローにおける接線の傾きが上記ガスセンサの径方向を境に逆転する折返部を二つ有し、
該二つの折返部の中点を上記複数のフローの間でつないだ連結線が上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうよう構成された座屈部に形成されていることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
本発明の作用効果について説明する。
上記複数のフローは、上記二つの折返部の中点を上記複数のフローの間でつないだ連結線が上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうよう構成された座屈部に形成されている。これにより、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサを得ることができる。
すなわち、フローを上記のように形成することにより、かしめ部と胴部との間において、軸方向の先端側へと向かうとともに径方向の外側に向かう方向に座屈した座屈部を得ることができる。
つまり、本発明によれば、かしめ部と胴部との間の部分が径方向の内側に向かって座屈することを防ぐことができ、ひいては、座屈部によって絶縁部材が径方向の内側に向かって押圧されることを防ぐことができる。
その結果、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができる。
以上のとおり、本発明によれば、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサを提供することができる。
第二の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを製造する方法であって、
内周面に内周段部を設けた筒状のハウジングの内側に、外周面に外周段部を設けたセンサ素子を挿通配置するとともに上記外周段部を上記内周段部に上記ガスセンサの軸方向の基端側から当接させる素子挿通工程と、
上記外周段部と上記内周段部との当接部よりも上記軸方向の基端側における上記センサ素子と上記ハウジングとの間の環状凹部にシール材を充填するシール材充填工程と、
上記ガスセンサの径方向の外側へ向かうほど上記軸方向の先端側へ向かうように傾斜した基端傾斜面を有する絶縁部材を、上記シール材の基端側に配置する絶縁部材配置工程と、
略平板状の金属リングを、上記絶縁部材の上記基端傾斜面に配置するリング配置工程と、
上記ハウジングの基端部を内側に屈曲するように変形させてかしめ部を形成し、該かしめ部によって、上記シール材と上記絶縁部材と上記金属リングとを、上記軸方向の基端側から先端側へ向かって押圧した状態でかしめ固定するとともに、上記ハウジングにおいて上記かしめ部よりも上記軸方向の先端側に座屈部を形成するかしめ工程とを、少なくとも有し、
該かしめ工程においては、軸方向断面形状が曲線状である湾曲部と該湾曲部の内側の平坦部とからなる成形面を有するかしめ型を用い、該かしめ型を上記ハウジングの基端部に当接させるとともに上記軸方向の先端側へ向かって押圧することにより、上記ハウジングの基端部を上記かしめ型の上記成形面に沿って内側に屈曲するように変形させて上記かしめ部を形成し、
上記平坦部は、上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうよう傾斜しており、
また、上記かしめ型の上記成形面における上記平坦部が上記径方向に対してなす角度をαとし、上記絶縁部材の基端傾斜面が上記径方向に対してなす角度をβとしたとき、上記角度α及びβは、α<βが成り立つことを特徴とするガスセンサの製造方法にある(請求項4)。
本発明のガスセンサの製造方法においては、上記角度α及びβが、α<βの関係を有する。そのため、上記かしめ工程において、ハウジングの基端部に対して先端側に向かって荷重をかける際に、当該荷重を平坦部の面に沿う方向に作用させることができる。すなわち、上記荷重を、軸方向から、径方向の外側に向かって分散させることができる(図5における符号F1参照)。
これにより、軸方向の先端側に向かうとともに径方向の外側に向かう力(図5における符号F2参照)によって座屈部を形成することができる。
このため、かしめ部と胴部との間の部分が径方向の内側に向かって座屈することを防ぐことができ、ひいては座屈部が絶縁部材に当たって該絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができる。
以上のとおり、本発明によれば、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサの製造方法を提供することができる。
上記第一及び第二の発明(請求項1、請求項4)において、上記ガスセンサとしては、例えば、酸素濃度に応じて変化する限界電流から酸素濃度を検出するA/Fセンサ、酸素濃度に応じて変化する起電力から酸素濃度を検出するO2センサ、二酸化炭素濃度を検出するCOセンサ、NOx(窒素酸化物)濃度を検出するNOxセンサ又はHC(炭化水素)を検出するHCセンサ等がある。そして、上記ガスセンサは、内燃機関の排気系に設置してこの内燃機関の燃焼制御をしたり、排ガスを浄化する触媒の劣化の検知等に使用したりすることができる。
また、上記第二の発明において、上記ハウジングの内周段部と上記センサ素子の外周段部とは、直接当接していなくても、例えばパッキン等を介して当接していてもよい。
また、本明細書において、上記ガスセンサを排気管等に挿入する側を軸方向の先端側、その反対側を軸方向の基端側として説明する。
また、軸方向というときは、特に断らない限り、上記ガスセンサの軸方向を意味し、これに直交する方向を径方向というものとする。
第一の発明において、上記金属リングは、上記軸方向に平行な断面が四角形状であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、かしめ部と胴部との間の部分に作用する軸方向の荷重を、径方向の外側に向かって十分に分散させることができる。その結果、本発明の作用効果を一層効果的に発揮することができる。
また、上記ガスセンサの中心軸を含む平面による断面にあらわれる上記金属リングと上記かしめ部との接触面の輪郭線は、上記径方向外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうことが好ましい(請求項3)。
この場合には、かしめ部を金属リングの形状に十分になじませることができるため、かしめ部と胴部との間の部分に作用する軸方向の荷重を、径方向の外側に向かってより一層分散させることができる。その結果、本発明の作用効果をより一層効果的に発揮することができる。
(実施例1)
本発明のガスセンサに係る実施例について、図1〜図6とともに説明する。
本例のガスセンサ1は、図1、図3に示すように、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子2と、センサ素子2の外側に配置された絶縁部材3と、絶縁部材3を内側に保持するとともに外周に取付用ねじ部40を設けたハウジング4と、ハウジング4の基端側に設けられた大気側カバー5とを有する。
ハウジング4は、大気側カバー5が固定される胴部41と、略平板状であって円環状の金属リング6を介して絶縁部材3をガスセンサ1の軸方向の先端側(図2における矢印X参照)に向かってかしめるかしめ部42と、かしめ部42と胴部41との間にあってかしめ部42をかしめる際に軸方向に座屈変形する座屈部43とを有する。
座屈部43は、図1、図2に示すように、ガスセンサ1の中心軸を含む平面による断面にあらわれる組織の流れ線であるフロー430を複数有する。
複数のフロー430は、図2に示すように、それぞれ、フロー430における接線の傾きがガスセンサ1の径方向を境に逆転する折返部431を二つ有する。
複数のフロー430は、二つの折返部431の中点Mを複数のフロー430の間でつないだ連結線Lが径方向の外側(図2における矢印Z参照)に向かうにつれて軸方向の先端側Xに向かうよう構成された座屈部43に形成されている。
なお、図2の座屈部43は、図1における紙面右側に形成される座屈部43に対応するものである。
以下、詳細に説明する。
本例のガスセンサ1は、前述したとおり、センサ素子2、絶縁部材3、ハウジング4、大気側カバー5、金属リング6のほか、以下の部材を有する。
すなわち、ガスセンサ1は、図3に示すように、ハウジング4の先端側Xにおいてセンサ素子2を保護する素子カバー11と、大気側カバー5内に配された絶縁碍子12の内側において接続されたリード線14と、大気側カバー5の基端部を閉塞するゴムブッシュ13とを有する。
センサ素子2は、その内側にこのセンサ素子2を加熱するためのヒータ20が配設されている。
また、ハウジング4の基端側(図2における矢印Y参照)には、内側に基準ガス空間500を形成する大気側カバー5が固定されている。
すなわち、ハウジング4におけるかしめ部42よりも外側に配された胴部41において大気側カバー5の先端側開口部51が溶接されている。
また、センサ素子2の外周面に形成した外周段部200と、ハウジング4の内周面に形成した内周段部400との間には、金属パッキン15が配設されている。
また、絶縁部材3、シール材300、及び金属リング6は、センサ素子2の外周面とハウジング4の内周面との間に形成した環状凹部30内に配設されている。
なお、内周段部400は、径方向の外側Zへ向かうにつれて軸方向の基端側Yへ向かうように傾斜している。
そして、ハウジング4の内周段部400と、ハウジング4のかしめ部42との間に、金属パッキン15、センサ素子2の外周段部200、シール材300、絶縁部材3及び金属リング6を挟持した状態で、センサ素子2とハウジング4とを金属パッキン15を介して密着させて、センサ素子2とハウジング4とがかしめ固定されている。
金属パッキン15及び金属リング6は、例えばステンレス鋼等からなる。また、絶縁部材3は例えばアルミナ等のセラミックからなり、シール材300は例えばタルクからなる。また、ハウジング4、大気側カバー5、素子カバー11は、例えばステンレス鋼等の金属からなる。
また、金属リング6は、略円環状であるとともに略平板状にて形成されており、その一対の面は互いに平行となっている。
また、大気側カバー5の基端側には、基準ガスをガスセンサ1内に導入するための基準ガス導入口52が形成されている。
また、大気側カバー5の基端部には、その外側面を覆う金属パイプ17が配設されている。そして、大気側カバー5と金属パイプ17とにより撥水フィルタ16がかしめ保持されている。また、金属パイプ17には基準ガス供給口171が設けられており、基準ガスは、基準ガス供給口171と撥水フィルタ16と基準ガス導入口52とを通過してガスセンサ1内部に導入される。
具体的には、上記基準ガスは大気であり、上記基準ガス供給口171と撥水フィルタ16とを介して基準ガス導入口52へと導入された大気は、上記大気側カバー5内の基準ガス空間500を通過してセンサ素子2内の基準ガス室(図示略)まで流入される。
また、素子カバー11は、外側カバー111と内側カバー112とからなる。
そして、内燃機関の排気系を流通する被測定ガスを、外側カバー111及び内側カバー112に形成した被測定ガス導入口113を通じて、素子カバー11の内側であってセンサ素子2の周囲に形成される被測定ガス室(図示略)に導入することができる。
次に、本例のガスセンサ1の製造方法について説明する。
本例のガスセンサ1の製造方法は、少なくとも、後述する素子挿通工程と、シール材充填工程と、絶縁部材配置工程と、リング配置工程と、かしめ工程とを有する。
以下、具体的に説明する。
素子挿通工程においては、内周面に内周段部400を設けた筒状のハウジング4の内側に、内周段部400に外周段部200を設けたセンサ素子2を挿通配置するとともに外周段部200を内周段部400に軸方向の基端側Yから当接させる。
このとき、図3に示すように、内周段部400と外周段部200との間に、金属パッキン15を介在させる。
シール材充填工程においては、外周段部200と内周段部400との当接部よりも基端側Yにおけるセンサ素子2とハウジング4との間の環状凹部30にシール材300を充填する。
絶縁部材配置工程においては、径方向の外側Zへ向かうほど軸方向の先端側Xへ向かうように傾斜した基端傾斜面31を有する絶縁部材3を、シール材300の基端側に配置する。
リング配置工程においては、略平板状の金属リング6を、絶縁部材3の基端傾斜面31に配置する。
かしめ工程においては、図4、図5に示すように、ハウジング4の基端部を内側に屈曲するように変形させてかしめ部42を形成し、かしめ部42によって、シール材300と絶縁部材3と金属リング6とを、軸方向の基端側Yから先端側Xへ向かって押圧した状態でかしめ固定するとともに、座屈部43を形成する。
具体的には、かしめ工程においては、軸方向断面形状が曲線状である湾曲部711と湾曲部711の内側の平坦部710とからなる成形面71を有するかしめ型7を用い、かしめ型7をハウジング4の基端部に当接させるとともに軸方向の先端側Xへ向かって押圧する。これにより、ハウジング4の基端部をかしめ型7の成形面71に沿って内側に屈曲するように変形させてかしめ部42を形成する。
より具体的には、図6に示すように、かしめ型7の成形面71における平坦部710が径方向に対してなす角度をαとし、図5に示すように、絶縁部材3の基端傾斜面31がガスセンサ1の径方向に対してなす角度をβとすると、α<βが成り立つように、かしめ型7の成形面71を設計してある。
そして、かしめ型7を、ハウジング4の基端部に当接させるとともに軸方向の先端側Xすなわち図4、図5の矢印Fの方向へ向かって押圧する。
これにより、図1、図3に示すように、ハウジング4の基端部をかしめ型7の平坦部710に沿って径方向の外側Zに屈曲するように変形させてかしめ部42を形成する。
また、かしめ部42によって、シール材300と絶縁部材3と金属リング6とを、軸方向の基端側Yから先端側Xへ向かって押圧した状態でかしめ固定する。
また、本例においては、前述したとおり、α<βが成り立つよう、かしめ型7及び基端傾斜面31を構成してある。
これにより、図5に示すように、軸方向の先端側Xに向かう力Fだけではなく、平坦部710の面に沿う方向に向かう力F1をも作用させることができる。
そして、上記力Fと上記力F1との合成力である力F2が、かしめ部42と胴部41との間の部分に作用して、これによって前述した連結線Lが径方向の外側Zに向かうにつれて軸方向の先端側Xへと向かう座屈部43が形成される(図2参照)。
座屈部43の断面にあらわれるフロー430がこのような形状となるのは、以下の理由による。
すなわち、ハウジング4として、例えばSUS436を用いることができ、棒状の部材を切削したり、又は鍛造することにより加工する。このため、かしめ工程の前においては、座屈部43のフロー430も軸方向に略平行になっている。
そして、かしめ部42と胴部41との間の部分を上記の力F2によって座屈させるため、フロー430も上記のように形成されることとなるのである。
以下に、本例の作用効果について説明する。
複数のフロー430は、二つの折返部431の中点Mを複数のフロー430の間でつないだ連結線Lが径方向の外側Zに向かうにつれて軸方向の先端側Xに向かうよう構成された座屈部43に形成されている。これにより、絶縁部材3に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサ1を得ることができる。
すなわち、フロー430が上記のような形状となるように座屈部43を形成することにより、かしめ部43と胴部41との間の部分が、径方向の内側に向かって座屈することを防ぐことができる。このため、座屈部43によって絶縁部材3が径方向の内側に向かって押圧されることを防ぐことができる。
その結果、絶縁部材3に破損が生じることを防ぐことができる。
本例のガスセンサ1の製造方法においては、角度α及びβが、α<βの関係を有する。そのため、ハウジング4の基端部に対して先端側Xに向かって荷重をかける際に、当該荷重を平坦部711の面に沿うように作用させることができる。すなわち、荷重は、軸方向の先端側のみならず、径方向の外側Zに向かっても作用する。
このため、座屈部43は、平坦部711の面に沿う方向すなわち径方向の外側Zに向かうにつれて先端側Xに向かう方向(図5における符号F1参照)に向かう力と、軸方向の先端側に向かう力との合成によって形成することができる(図5における符号F2参照)。
その結果、かしめ部42と胴部41との間の部分を、径方向の外側Zに向かうとともに先端側Xに向かうよう座屈させて、座屈部43を形成することができる。すなわち、かしめ部42と胴部41との間の部分が径方向の内側に向かって座屈することを防ぐことができ、ひいては座屈部43が絶縁部材3に当たって該絶縁部材3に破損が生じることを防ぐことができる。
仮に、α>βだとすると、軸方向のみならず、径方向の内側に向かって力が作用することとなる。そのため、かしめ部42と胴部41との間の部分が径方向の内側に向かって座屈してしまうおそれがある。
本発明によれば、上記不具合を防いで、絶縁部材3の破損を防ぐことができる。
また、金属リング6は、軸方向に平行な断面が四角形状であるため、かしめ部42と胴部41との間の部分に作用する軸方向の荷重Fを、径方向の外側Zに向かって十分に分散させることができる。その結果、本発明の作用効果を一層効果的に発揮することができる。
また、ガスセンサ1の中心軸を含む平面による断面にあらわれる金属リング6とかしめ部42との接触面の輪郭線は、径方向の外側Zに向かうにつれて軸方向の先端側Xに向かう。これにより、かしめ部42を金属リング6の形状に十分になじませることができるため、かしめ部42と胴部41との間の部分に作用する軸方向の荷重Fを、径方向の外側Zに向かってより一層分散させることができる。その結果、本発明の作用効果をより一層効果的に発揮することができる。
以上のとおり、本例によれば、絶縁部材に破損が生じることを防ぐことができるガスセンサ、及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図7、図8に示すように、フロー430を金属顕微鏡によって観察した例である。
すなわち、本例においては、図7に示すように、以下のような電解エッチング方法にて断面を作製し、その観察を行った。
なお、本例において使用した符号は、図1において使用した符号に準ずる。
まず、ガスセンサ1を軸方向に平行に切断して試料10を作製する。
次いで、この試料10の断面にバフ研磨を施し、断面を鏡面仕上げとする。
また、シュウ酸10gを蒸留水100mLに配合して作製した電解液82をビーカーに81入れ、このビーカー81をホットプレート83の上に置いて、その液温をおよそ40℃とする。
次いで、ビーカー81に試料10を入れ、定電圧電源の正極841を試料10に当てるとともに、定電圧電源の負極842を電解液82につけ、約5Vの電圧を印加し、約80秒通電する。これにより、試料10の断面をエッチングしてフロー430を見やすくした。
そしてその後、金属顕微鏡によって試料10の断面を観察した。
撮像結果を図8に示す。
なお、図8における図中略中央の白い部分がハウジング4の断面部分であり、さらに、図8の座屈部43は、図1における紙面右側に形成される座屈部43を示している。また、白色のハウジング4の断面部分の中にあらわれている幾筋もの曲線がフロー430である。
図8からわかるように、複数のフロー430は、それぞれ、フロー430における接線の傾きがガスセンサ1の径方向を境に逆転する折返部431を二つ有する。そして、ガスセンサ1は、二つの折返部431の中点Mを複数のフロー430の間でつないだ連結線Lが径方向の外側Zに向かうにつれてガスセンサ1の先端側Xに向かうよう構成された座屈部43に形成されている。
実施例1における、ガスセンサに係るハウジングの基端部の断面説明図。 実施例1における、フローを示す説明図。 実施例1における、ガスセンサの軸方向に平行な断面説明図。 実施例1における、座屈部を形成する前の状態を示す説明図。 実施例1における、座屈部を形成した後の状態を示す説明図。 実施例1における、かしめ型の形状を示す説明図。 実施例2における、電解エッチング方法を示す説明図。 実施例2における、座屈部の断面をあらわす金属顕微鏡による拡大写真。 従来例における、(a)かしめ部を形成する前のハウジングの基端部の断面説明図、(b)かしめ部を形成した後のハウジングの基端部の断面説明図。
符号の説明
1 ガスセンサ
2 センサ素子
3 絶縁部材
4 ハウジング
40 取付用ねじ部
41 胴部
42 かしめ部
43 座屈部
431 折返部
5 大気側カバー
6 金属リング
M 中点
L 連結線

Claims (4)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するセンサ素子と、該センサ素子の外側に配置された絶縁部材と、該絶縁部材を内側に保持するとともに外周に取付用ねじ部を設けたハウジングと、該ハウジングの基端側に設けられた大気側カバーとを有するガスセンサであって、
    上記ハウジングは、上記大気側カバーが固定される胴部と、円環状の金属リングを介して上記絶縁部材を上記ガスセンサの軸方向の先端側に向かってかしめるかしめ部と、該かしめ部と上記胴部との間にあって上記かしめ部をかしめる際に上記軸方向に座屈変形する座屈部とを有し、
    該座屈部は、上記ガスセンサの中心軸を含む平面による断面にあらわれる組織の流れ線であるフローを複数有し、
    該複数のフローは、それぞれ、該フローにおける接線の傾きが上記ガスセンサの径方向を境に逆転する折返部を二つ有し、
    該二つの折返部の中点を上記複数のフローの間でつないだ連結線が上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうよう構成された座屈部に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1において、上記金属リングは、上記軸方向に平行な断面が四角形状であることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項2において、上記ガスセンサの中心軸を含む平面による断面にあらわれる上記金属リングと上記かしめ部との接触面の輪郭線は、上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうことを特徴とするガスセンサ。
  4. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを製造する方法であって、
    内周面に内周段部を設けた筒状のハウジングの内側に、外周面に外周段部を設けたセンサ素子を挿通配置するとともに上記外周段部を上記内周段部に上記ガスセンサの軸方向の基端側から当接させる素子挿通工程と、
    上記外周段部と上記内周段部との当接部よりも上記軸方向の基端側における上記センサ素子と上記ハウジングとの間の環状凹部にシール材を充填するシール材充填工程と、
    上記ガスセンサの径方向の外側へ向かうほど上記軸方向の先端側へ向かうように傾斜した基端傾斜面を有する絶縁部材を、上記シール材の基端側に配置する絶縁部材配置工程と、
    略平板状の金属リングを、上記絶縁部材の上記基端傾斜面に配置するリング配置工程と、
    上記ハウジングの基端部を内側に屈曲するように変形させてかしめ部を形成し、該かしめ部によって、上記シール材と上記絶縁部材と上記金属リングとを、上記軸方向の基端側から先端側へ向かって押圧した状態でかしめ固定するとともに、上記ハウジングにおいて上記かしめ部よりも上記軸方向の先端側に座屈部を形成するかしめ工程とを、少なくとも有し、
    該かしめ工程においては、軸方向断面形状が曲線状である湾曲部と該湾曲部の内側の平坦部とからなる成形面を有するかしめ型を用い、該かしめ型を上記ハウジングの基端部に当接させるとともに上記軸方向の先端側へ向かって押圧することにより、上記ハウジングの基端部を上記かしめ型の上記成形面に沿って内側に屈曲するように変形させて上記かしめ部を形成し、
    上記平坦部は、上記径方向の外側に向かうにつれて上記軸方向の先端側に向かうよう傾斜しており、
    また、上記かしめ型の上記成形面における上記平坦部が上記径方向に対してなす角度をαとし、上記絶縁部材の基端傾斜面が上記径方向に対してなす角度をβとしたとき、上記角度α及びβは、α<βが成り立つことを特徴とするガスセンサの製造方法。
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