JP2010014090A - 車両の制御装置 - Google Patents

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玲佳 根岸
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Abstract

【課題】排気浄化装置の浄化能力を回復させる回復制御を行う車両において、クロール制御を安定して行うことができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両は、ディーゼルエンジンの排気の浄化を行う触媒コンバータ及びPMフィルタを含む排気浄化装置が設けられる。排気浄化装置における浄化能力を回復させる回復制御に相当するPM再生制御及びS被毒回復制御が電子制御装置により行われる。また、電子制御装置により車両の速度を所定の低速領域に維持するクロール制御が実行される。クロール制御が実行される際に回復制御の実行を禁止する回復制御禁止判定処理が電子制御装置により実行される。
【選択図】図4

Description

この発明は車両の駆動力と制動力とを制御して同車両の速度を所定の低速域に維持するクロール制御を行う車両に適用される制御装置に関する。
近年、急勾配の坂道や雪道などの微妙な速度調整が必要となる路面を走行する際に、運転者の運転操作を補助するべく内燃機関とブレーキを自動制御(クロール制御)することのできる車両が提案、実用化されている。このクロール制御が実行されると、内燃機関とブレーキとが自動制御されて車両の速度が所定の低速域に維持されるため、運転者はハンドル操作に集中することができるようになり、ひいては車両の安定性が高められる。
一方、車両用ディーゼル機関などの内燃機関の排気通路には排気を浄化するための排気浄化装置が設けられることが知られている。この排気浄化装置としては、例えば窒素酸化物(NOx)を浄化するための吸蔵還元型のNOx触媒を担持した触媒コンバータ(特許文献1)や、排気中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するためのフィルタ(特許文献2)などがある。
また、こうした排気浄化装置においては、硫黄酸化物(SOx)の吸蔵によるNOx触媒のNOx吸蔵能力の低下や、粒子状物質の付着によるフィルタの性能低下が生じるおそれがあるため、排気浄化能力の回復制御を行う必要がある。そこで、例えば特許文献1においては、空燃比をリッチ状態にした上でNOx触媒を高温状態にさせて、同触媒から硫黄酸化物を放出させるようにしている。また、特許文献2においては、ポスト噴射や噴射時期の遅角等を行って排気を昇温させて、フィルタに付着した粒子状物質を燃焼させるようにしている。
特開2000−192812号公報 特開2004−19496号公報
ところで、こうした排気浄化装置が上述のクロール制御を実行する車両に搭載される場合にあって、クロール制御が実行される際に上記回復制御が行われると、クロール制御における動作に支障を来すおそれがある。
とくに、緊急を要する車両の脱出等、より高い車両の安定性が求められる場面においては、クロール制御の優先度が更に高くなる。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、排気浄化装置の浄化能力を回復させる回復制御を行う車両において、クロール制御を安定して行うことができる車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気の浄化を行う排気浄化装置を備え、前記排気浄化装置における浄化能力を回復させる回復制御と、車両の速度を所定の低速領域に維持するクロール制御とを実行する車両に適用される制御装置において、前記クロール制御が実行される際に前記回復制御の実行を抑制する回復制御抑制手段を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、クロール制御が実行される際に回復制御の実行を抑制する回復制御抑制手段を備えるため、回復制御が行われることによりクロール制御の動作に支障を来すことを抑制することができる。その結果、排気浄化装置の浄化能力を回復させる回復制御を行う車両において、クロール制御を安定して行うことができる。なお、排気浄化装置の浄化能力を回復させる回復制御の実行を抑制する態様としては、回復制御を禁止することを含むものとする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制御装置において、前記回復制御抑制手段は、前記クロール制御中に前記回復制御を実行するときに前記機関に要求される燃料噴射量が同クロール制御中に同回復制御を実行しないときに同機関に要求される燃料噴射量よりも多いことを条件に同回復制御の実行を抑制することをその要旨とする。
上記構成によれば、回復制御抑制手段は、クロール制御中に回復制御を実行するときに機関に要求される燃料噴射量が同クロール制御中に同回復制御を実行しないときに同機関に要求される燃料噴射量よりも多いことを条件に同回復制御の実行を抑制するため、燃料消費量を抑制しつつ、クロール制御を安定して行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両の制御装置において、前記回復制御抑制手段は、前記クロール制御を優先して実行させるための操作部材が操作されていることを条件に前記回復制御の実行を抑制することをその要旨とする。
上記構成によれば、回復制御抑制手段は、クロール制御を優先して実行させるための操作部材が操作されていることを条件に回復制御の実行を抑制するため、緊急を要する脱出等、より車両の安定性が求められる場面においては、回復制御よりもクロール制御を優先して行わせることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、前記回復制御抑制手段は、前記排気浄化装置の温度が前記回復制御の効率が低下すると判定される所定温度以下であることを条件に同回復制御の実行を抑制することをその要旨とする。
上記構成によれば、回復制御抑制手段は、排気浄化装置の温度が回復制御の効率が低下すると判定される所定温度以下であることを条件に回復制御の実行を抑制するため、回復制御の効率が低下すると判定されるまでは回復制御を実行しつつ、回復制御の効率が低下すると判定されるときには回復制御を抑制してクロール制御を安定して行うことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、前記排気浄化装置は、排気中の粒子状物質を捕集するためのフィルタであり、前記回復制御抑制手段は、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質の量が前記回復制御の実行により同フィルタが過熱すると判定される所定量以上であることを条件に同回復制御の実行を抑制することをその要旨とする。
上記構成によれば、排気浄化装置は、排気中の粒子状物質を捕集するためのフィルタであり、回復制御抑制手段は、フィルタに堆積した粒子状物質の量が回復制御の実行により同フィルタが過熱すると判定される所定量以上であることを条件に同回復制御の実行を抑制するため、フィルタが過熱すると判定されるまでは回復制御を実行しつつ、フィルタが過熱すると判定されるときには回復制御を抑制してクロール制御を安定して行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、この発明にかかる車両の制御装置を、ディーゼルエンジンを搭載した車両を統括的に制御する電子制御装置として具体化した第1の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示されるように、車両1はディーゼルエンジン10(以下、単にエンジンと称する)で発生した回転力が変速機20及び車軸41Fを介して前輪40Fに伝達され、これによって同前輪40Fが駆動される前輪駆動車である。そして、この前輪40Fが駆動されることにより、車軸41Rで連結されている後輪40Rが回転する。
油圧ブレーキ装置30は、前輪40F及び後輪40Rにそれぞれ設けられるディスクブレーキ31に油圧を伝達して同前輪40F及び後輪40Rに制御力を付与する。これら前輪40F及び後輪40Rには、その回転速度、すなわち車両1の速度を検出する車速センサ61がそれぞれ取り付けられている。
この車速センサ61のほか、車両1には、同車両1の走行状態を把握するための各種センサが設けられている。例えば、運転者により操作されるブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量センサ62、同じく運転者により操作されるアクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサ63、運転者により操作されるシフトレバーの位置を示す信号を出力するシフト位置センサ64、車両1の水平方向に対する傾斜角、すなわち、上り勾配角及び下り勾配角を検出する勾配センサ65が設けられている。そして、これら各種センサの出力信号は、車両1の各種装置を制御する電子制御装置50に入力される。
また、エンジン10の概略構成を図2に示す。同図2に示されるように、エンジン10には、吸気通路15と排気通路18とが接続されている。吸気通路15には、モータ21aにより開閉駆動される吸気絞り弁21が設けられており、この吸気絞り弁21の開度を変更することにより燃焼室11に導入される空気の量が調量される。
エンジン10の燃焼室11には、気筒毎に燃料噴射弁12が設けられている。これら燃料噴射弁12はコモンレール13に接続されており、コモンレール13に充填された燃料を燃焼室11内に噴射する。なお、このコモンレール13には、サプライポンプ14によって図示しない燃料タンクに貯留された燃料が圧送される。
また、同図2に示されるように吸気通路15及び排気通路18は、ターボチャージャ22に接続されている。ターボチャージャ22は、排気通路18を流れる排気のエネルギによってそのタービン22aを回転させることにより、吸気通路15内の空気を加圧して燃焼室11に送り込む。
排気通路18のターボチャージャ22よりも下流側の部分には、NOx吸蔵還元触媒が担持される触媒コンバータ45と多孔質材料によって形成されたモノリス構造をなすPMフィルタ46が設けられている。詳しくは、NOx吸蔵還元触媒は、リーン状態においてNOxを吸蔵する一方で、リッチ状態では、吸蔵したNOxと、排気に含まれるCO及び未燃燃料成分のHCとを反応させてNOxを還元し、これらをN、CO、HOにすることにより排気を浄化する。また、PMフィルタ46は排気中の煤等を主成分とする粒子状物質(PM)を捕集する。こうした触媒コンバータ45及びPMフィルタ46が排気浄化装置に相当する。
また、同図2に示されるように触媒コンバータ45及びPMフィルタ46を含む排気浄化装置には、触媒床温を直接検出する温度センサ55が設けられている。この温度センサ55及びその他の各種センサからの出力信号も電子制御装置50に入力される。
電子制御装置50は、上記センサの出力信号に基づいて、燃料噴射弁12による燃料噴射時期制御や燃料噴射量制御を実行する。
図1に示されるように、電子制御装置50は、エンジン10の各種制御を実行するエンジンECU51、変速機20の各種制御を実行するT−ECU52、油圧ブレーキ装置30を制御するブレーキECU53、そして車両1の駆動力と制御力とを制御して同車両1の速度を所定の低速領域に維持するクロール制御を実行するクロールECU54を含んで構成されている。そして、これらECU51〜54には、演算ユニットのほかに、各種制御プログラムや演算マップ及び制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリがそれぞれ設けられている。これらECU51〜54の入出力信号は、車内LANによって相互に伝送される。なお、以下の説明における「電子制御装置50の実行」とは、各ECU51〜54が協同して実行する態様を示すものとする。
電子制御装置50は、上述の各種センサからの信号に基づき車両1における異常の発生を検知するために、車両1のインストルメントパネルに設けられた異常警告ランプ70を点灯させて異常の発生を運転者に警告する。
エンジンECU51は、上述の各種センサからの信号に基づき、エンジン10に要求される出力を算出するとともに、エンジン10の各種制御を実行する。具体的には、アクセル操作量センサ63に基づき把握されるアクセルペダルの操作量等に応じて燃料噴射弁の燃料噴射量及び噴射時期を調整すること等により、機関出力を調整する。また、クロール制御の実行中には、クロールECU54で算出された要求駆動力が得られるように、エンジン10の出力として要求される出力を得るべく各種制御を実行する。例えば、吸入空気量や燃料噴射量等を調整することを通じて機関出力を調整する。
T−ECU52は、各種センサからの信号に基づき、変速機20の各種制御を実行する。具体的には、車速センサ61からの信号に基づき把握される車両1の速度、シフト位置センサ64からの信号に基づき把握されるシフトレバーの位置、アクセル操作量センサ63からの信号に基づき把握されるアクセルペダルの操作量等に基づき、予め設定されているシフトパターンのマップにより適切な変速比を決定する。また、クロール制御の実行中には、クロールECU54で算出された要求駆動力及び要求制御力が得られるように適切な変速比を決定する。そして、変速機20の変速比を決定された変速比に変更する制御を実行する。
ブレーキECU53は、各種センサからの信号に基づき、油圧ブレーキ装置30の制御を通じて前輪40F及び後輪40Rに制御力を発生させる。具体的には、車速センサ61からの信号に基づき把握される車両1の速度、ブレーキ操作量センサ62からの信号に基づき把握されるブレーキペダルの操作量等に基づき、要求される制御力を算出して油圧ブレーキ装置30を制御する。また、クロール制御の実行中には、クロールECU54で算出された要求制動力が得られるように油圧ブレーキ装置30を制御する。
車両1には、運転者がクロール制御の要求時に操作するクロール制御要求スイッチ80が設けられている。以下、クロールECU54により実行されるクロール制御について、図3を参照して説明する。なお、同図3のフローチャートに示される一連の処理は、クロールECU54により所定の周期をもって繰り返し実行される。
同図3に示されるように、本処理はまず、クロール制御の実行条件が成立しているか否かが判定される(ステップS110)。上記実行条件は、運転者によるクロール制御の要求があることのほか、同クロール制御以外の自動走行制御の実行中ではないことであり、こうした実行条件が成立しているか否かが判定される。運転者によるクロール制御の要求の有無については、具体的には、運転者が操作する上記クロール制御要求スイッチ80がオンになっている場合に、運転者によるクロール制御の要求があるものと判断する。また、上記クロール制御以外の自動走行制御としては、例えば、前輪40F又は後輪40Rに対して急激に制動力を負荷したときに同前輪40F又は後輪40Rがロックされることを防止するABS(Anti−lock Brake System)制御、カーブを曲がるときに車両1が横滑りすることを防止するVSC(Vehicle Stability Control)制御、雪道などにおいて前輪40Fが空回りすることを防止するTRC(Traciton Control)制御が挙げられる。
この判定処理を通じて、クロール制御の実行条件が成立してないと判定された場合には(ステップS110:NO)、本処理を一旦終了する。
一方、クロール制御の実行条件が成立していると判定された場合には(ステップS110:YES)、クロール制御が開始されて、要求される駆動力(要求駆動力)および制動力(要求制動力)が算出される(ステップS120)。具体的には、車速センサ61、ブレーキ操作量センサ62、アクセル操作量センサ63、シフト位置センサ64、勾配センサ65等からの各信号に基づき、車両1の速度を所定の低速領域に維持するべく、要求駆動力および要求制動力が算出される。例えば、勾配センサ65からの信号に基づき把握される上り勾配角が大きい場合には、上り勾配角が小さい場合よりも、要求駆動力が大きくなるように算出される。また、勾配センサ65からの信号に基づき把握される下り勾配角が大きい場合には、下り勾配角が小さい場合よりも要求制動力が大きくなるように算出される。
そして、算出された要求駆動力および要求制動力が得られるよう各種装置が制御される(ステップS130)。具体的には、クロールECU54は、算出した要求駆動力および要求制動力に関する信号をエンジンECU51、T−ECU52、ブレーキECU53に対してそれぞれ出力する。これにより、各ECU51〜53による各種装置の制御がそれぞれ実行される。したがって、走行路の状態を問わず、車両1の速度が所定の低速範囲(例えば1〜5km/h)に維持されるようになる。これにより、一連の処理を終了する。
ところで、本実施形態のような排気浄化装置においては、硫黄酸化物(SOx)の吸蔵によるNOx触媒のNOx吸蔵能力の低下や、粒子状物質の付着によるフィルタの性能低下が生じるおそれがあるため、排気浄化能力の回復制御を行う必要がある。そこで、一般的には、回復制御として、空燃比をリッチ状態にした上でNOx触媒を高温状態にさせて、同触媒から硫黄酸化物を放出させるS被毒回復制御や、ポスト噴射や噴射時期の遅角等を行って排気を昇温させて、フィルタに付着した粒子状物質を燃焼させるPM再生制御を行うようにしている。
ここで、本実施形態のようにクロール制御を実行する車両に排気浄化装置が搭載される場合にあって、クロール制御が実行される際に上記回復制御が行われると、クロール制御における動作に支障を来すおそれがある。
とくに、緊急を要する車両の脱出等、より高い車両の安定性が求められる場面においては、クロール制御の優先度が更に高くなる。
そこで、本実施形態においては、クロール制御が実行される際に上記回復制御の実行を抑制する回復制御抑制手段を備えるようにしている。この回復制御抑制手段について、図4及び図5を参照して詳しく説明する。図4及び図5に示される回復制御禁止判定処理は、回復制御抑制手段としての処理に相当し、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。
図4に示されるように、まず本回復制御禁止判定処理では、クロール制御実行中もしくは要求中であるか否かが判断される(ステップS210)。ここで、クロール制御実行中もしくは要求中であると判断される条件としては、上述のクロール制御(図3)におけるクロール制御実行条件が成立していることである。
上記実行条件が成立しており、クロール制御実行中もしくは要求中であると判断されると(ステップS210:YES)、機関運転状態に基づき推定されるPM堆積量が所定量V1を超えているか否かが判断される(ステップS220)。この所定値V1は、同所定量V1を超える量の粒子状物質がPMフィルタ46に付着するとPMフィルタ46の性能低下が生じるとされる値であり、実験によって算出された実験値である。
推定PM堆積量が所定量V1を超えていると判断されると(ステップS220:YES)、さらに推定PM堆積量が所定量V2以上か否かが判断される(ステップS230)。この所定量V2は、同所定量V2以上の粒子状物質がPMフィルタ46に付着した状態でPM再生制御を行うと、PMフィルタ46が加熱して過昇温に至ると判定される値であり、実験によって算出された実験値である。
推定PM堆積量が所定量V2以上であると判断されると(ステップS230:YES)、PMフィルタ46が過昇温に至るとされ、PM再生制御の実行が禁止され(ステップS260)、本処理はいったん終了される。一方、推定PM堆積量が所定量V2未満であると判断されると(ステップS230:NO)、PMフィルタ46が過昇温に至らないとされ、PM再生制御が実行され(ステップS240)、次の行程へと移される。
つづいて、クロール制御実行中において、排気浄化装置に設けられた温度センサ55から検出された触媒の平均床温が所定温度T1を超えているか否かが判断される(ステップS250)。
上記触媒の平均床温としては、クロール制御実行中に温度センサ55から検出された触媒床温を平均して算出された温度である。また、所定温度T1は、触媒の平均床温が同所定温度T1以下である状態でPM再生制御を行うと、同PM再生制御の効率が低下すると判定される温度の値であり、実験によって算出された実験値である。
クロール制御実行中における触媒平均床温が所定温度T1を超えていると判断されると(ステップS250:YES)、PM再生制御の効率が低下しないとされ、PM再生制御の実行はそのまま継続される(ステップS270)。反対に、触媒平均床温が所定温度T1以下であると判断されると(ステップS250:NO)、PM再生制御の効率が低下するとされ、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS260)。こうしたステップS260又はステップS270の行程にてPM再生制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
かわって、推定されるPM堆積量が所定量V1以下であると判断されると(ステップS220:NO)、粒子状物質によるPMフィルタ46の性能低下が生じていないとされ、機関運転状態に基づき推定されるS被毒量が所定量V3を超えているか否かが判断される(ステップS280)。
この所定量V3については、触媒コンバータ45のNOx吸蔵還元触媒に所定量V3を超える硫黄成分が吸蔵されると、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵能力の低下が生じるとされる値に設定されており、実験によって算出された実験値である。
推定されるS被毒量が所定量V3以下であると判断されると(ステップS280:NO)、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵能力の低下が生じていないとされて、S被毒回復制御の実行が禁止され(ステップS310)、本処理は一旦終了される。対して、推定されるS被毒量が所定量V3を超えていると判断されると(ステップS280:YES)、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵能力の低下が生じているとされて、S被毒回復制御が実行され(ステップS290)、次の行程へと移される。
つづいて、クロール制御実行中において、排気浄化装置に設けられた温度センサ55から検出された触媒の平均床温が所定温度T2を超えているか否かが判断される(ステップS300)。所定温度T2は、触媒の平均床温が同所定温度T2以下である状態でS被毒回復制御を行うと、同S被毒回復制御の効率が低下すると判定される温度の値であり、実験によって算出された実験値である。
クロール制御実行中における触媒平均床温が所定温度T2を超えていると判断されると(ステップS300:YES)、S被毒回復制御の効率が低下しないとされ、PM再生制御の実行はそのまま継続される(ステップS320)。反対に、触媒平均床温が所定温度T2以下であると判断されると(ステップS300:NO)、PM再生制御の効率が低下するとされ、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS310)。こうしたステップS310又はステップS320の行程にてS被毒回復制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
また、上記クロール制御実行条件が成立しておらず、クロール制御中もしくは要求中ではないと判断されると(ステップS210:NO)、図5に示されるように、同様に推定PM堆積量が所定量V1を超えているか否かが判断される(ステップS211)。
そして、所定量V1を超えていると判断されると(ステップS211:YES)、推定PM堆積量が所定量V2以上であるか否かが判断される(ステップS212)。所定量V2以上であると判断されると(ステップS212:YES)、PM再生制御を実行するとPMフィルタ46が過昇温に至るとされて、PM再生制御の実行が禁止され(ステップS213)、異常警告ランプ70が点灯される(ステップS214)。
対して、推定PM堆積量が所定量V2未満であると判断されると(ステップS212:NO)、PM再生制御が実行される(ステップS215)。
かわって、推定PM堆積量が所定量V1以下であると判断されると(ステップS211:NO)、推定S被毒量が所定量V3を超えているか否かが判断される(ステップS216)。そして、推定S被毒量が所定量V3以下であると判断されると(ステップS216:NO)、S被毒回復制御の実行が禁止され(ステップS217)、所定量V3を超えていると判断されると(ステップS216:YES)、S被毒回復制御が実行される(ステップS218)。
こうしたステップS214、ステップS215、ステップS217またはステップS218の行程を経て、本処理は一旦終了される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)クロール制御が実行される際に回復制御であるPM再生制御の実行又はS被毒回復制御の実行を禁止する回復制御禁止判定処理を行うため、回復制御が行われることによりクロール制御の動作に支障を来すことを抑制することができる。その結果、触媒コンバータ45及びPMフィルタ46を含む排気浄化装置の浄化能力を回復させる回復制御を行う車両1において、クロール制御を安定して行うことができる。
(2)回復制御禁止判定処理は、温度センサ55から検出される排気浄化装置の触媒床温が、回復制御の効率が低下すると判定される所定温度T1又は所定温度T2以下であることを条件に回復制御の実行を抑制するため、回復制御の効率が低下すると判定されるまでは回復制御を実行しつつ、回復制御の効率が低下すると判定されるときには回復制御を抑制してクロール制御を安定して行うことができる。
(3)排気浄化装置は、排気中の粒子状物質を捕集するためのPMフィルタ46を含み、回復制御禁止判定処理は、PMフィルタ46に堆積した粒子状物質の量が回復制御の実行により同PMフィルタ46が過熱すると判定される所定量V2以上であることを条件に同回復制御の実行を抑制するため、PMフィルタ46が過熱すると判定されるまでは回復制御を実行しつつ、PMフィルタ46が過熱すると判定されるときには回復制御を抑制してクロール制御を安定して行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、この発明にかかる車両の制御装置を、ディーゼルエンジンを搭載した車両を統括的に制御する電子制御装置として具体化した第2の実施形態について、図6を参照して説明する。なお、本実施形態におけるエンジン10及び電子制御装置50の構成は、図1及び図2に示される第1の実施形態と同様である。
本実施形態における電子制御装置50においては、上述の第1の実施形態と同様、PM再生制御の実行又はS被毒回復制御の実行を禁止する回復制御禁止判定処理を行うようにしている。ここで、上述の第1の実施形態においては、クロール制御実行中の排気浄化装置の触媒平均床温が所定温度T1又は所定温度T2以下であるときに、PM再生制御又はS被毒回復制御の実行を禁止するようにしているが、本実施形態においては、クロール制御優先スイッチ81がオン状態であるときにPM再生制御の実行又はS被毒回復制御の実行を禁止するようにしている。こうした本実施形態における回復制御禁止判定処理について、次に詳しく説明する。
図6に示されるように、回復制御抑制手段としての処理に相当する回復制御禁止判定処理はまず、第1の実施形態と同様にクロール制御実行中もしくは要求中であるか否かが判断される(ステップS410)。クロール制御実行中もしくは要求中ではないと判断されると(ステップS410:NO)、先の図5に示される処理と同様の行程を経て、本処理は一旦終了される。
対して、クロール制御実行中もしくは要求中であると判断されると(ステップS410:YES)、第1の実施形態と同様に推定PM堆積量が所定量V1を超えているか否かが判断され(ステップS420)、所定量V1を超えていると判断されると(ステップS420:YES)、さらに推定PM堆積量が所定量V2以上であるか否かが判断される(ステップS430)。そして、推定PM堆積量が所定量V2以上であると判断されると(ステップS430:YES)、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS450)。
対して、推定PM堆積量が所定量V2未満であると判断されると(ステップS430:NO)、クロール制御優先スイッチ81がオン状態であるか否かが判断される(ステップS440)。本実施形態におけるクロール制御優先スイッチ81は、クロール制御を優先して実行させるための操作部材に相当し、車両1の運転者によりオン又はオフの操作がなされる。例えば、緊急を要する脱出等、より車両1の安定性が求められる場面においては、上記クロール制御優先スイッチ81及びクロール制御要求スイッチ80が運転者によりオンに操作される。
クロール制御優先スイッチ81がオン状態であると判断されると(ステップS440:YES)、車両1の安定性の保持が優先されるため、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS450)。対して、クロール制御優先スイッチ81がオフ状態であると判断されると(ステップS440:NO)、回復制御の実行要求に応じて、PM再生制御の実行が許可される(ステップS460)。
こうしたステップS450又はステップS460の行程にて回復制御に相当するPM再生制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
かわって、推定PM堆積量が所定量V1以下であると判断されると(ステップS420:NO)、第1の実施形態と同様に推定S被毒量が所定量V3を超えているか否かが判断される(ステップS470)。そして、推定S被毒量が所定量V3以下であると判断されると(ステップS470:NO)、S被毒回復制御の実行が禁止される(ステップS490)。
対して、推定S被毒量が所定量V3を超えていると判断されると(ステップS470:YES)、クロール制御優先スイッチ81がオン状態であるか否かが判断される(ステップS480)。クロール制御優先スイッチ81がオン状態であると判断されると(ステップS480:YES)、車両1の安定性の保持が優先されるため、S被毒回復制御の実行が禁止される(ステップS490)。対して、クロール制御優先スイッチ81がオフ状態であると判断されると(ステップS480:NO)、回復制御の実行要求に応じて、S被毒回復制御の実行が許可される(ステップS500)。
こうしたステップS490又はステップS500の行程にて回復制御に相当するS被毒回復制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
以上説明した本実施形態によれば、上述の第1の実施形態の(1)及び(3)の効果と同様の効果が得られるとともに、(2)の効果にかわる効果が得られるようになる。
(2a)回復制御抑制手段に相当する回復制御禁止判定処理は、クロール制御を優先して実行させるための操作部材であるクロール制御優先スイッチ81がオン操作されていることを条件に回復制御に相当するPM再生制御の実行又はS被毒回復制御の実行を抑制するため、緊急を要する脱出等、より車両の安定性が求められる場面においては、回復制御よりもクロール制御を優先して行わせることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、この発明にかかる車両の制御装置を、ディーゼルエンジンを搭載した車両を統括的に制御する電子制御装置として具体化した第3の実施形態について、図7を参照して説明する。なお、本実施形態におけるエンジン10及び電子制御装置50の構成は、図1及び図2に示される第1及び第2の実施形態と同様である。
本実施形態における電子制御装置50においては、上述の第1及び第2の実施形態と同様、PM再生制御の実行又はS被毒回復制御の実行を禁止する回復制御禁止判定処理を行うようにしている。ここで、上述の第1の実施形態においては、クロール制御実行中の排気浄化装置の触媒平均床温が所定温度T1又は所定温度T2以下であるときに、また、第2の実施形態においては、クロール制御優先スイッチ81がオン操作されているときに、PM再生制御又はS被毒回復制御の実行を禁止するようにしている。ここで、本実施形態においては、クロール制御中にPM再生制御又はS被毒回復制御を実行するときにエンジン10に要求される燃料噴射量が、クロール制御中にPM再生制御又はS被毒回復制御を実行しないときにエンジン10に要求される燃料噴射量よりも多いことを条件にPM再生制御又はS被毒回復制御の実行を禁止するようにしている。こうした本実施形態における回復制御禁止判定処理について、次に詳しく説明する。
図7に示されるように、回復制御抑制手段としての処理に相当する回復制御禁止判定処理はまず、第1の実施形態と同様にクロール制御実行中もしくは要求中であるか否かが判断される(ステップS610)。クロール制御実行中もしくは要求中ではないと判断されると(ステップS610:NO)、先の図5に示される処理と同様の行程を経て、本処理は一旦終了される。
対して、クロール制御実行中もしくは要求中であると判断されると(ステップS610:YES)、第1の実施形態と同様に推定PM堆積量が所定量V1を超えているか否かが判断され(ステップS620)、所定量V1を超えていると判断されると(ステップS620:YES)、さらに推定PM堆積量が所定量V2以上であるか否かが判断される(ステップS630)。そして、推定PM堆積量が所定量V2以上であると判断されると(ステップS630:YES)、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS670)。
対して、推定PM堆積量が所定量V2未満であると判断されると(ステップS630:NO)、第1の実施形態と同様にPM再生制御が実行され(ステップS640)、クロール制御実行中の排気浄化装置の触媒平均床温が所定温度T1を超えているか否かが判断される(ステップS650)。そして、触媒平均床温が所定温度T1以下であると判断されると(ステップS650:NO)、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS670)。
ここで、触媒平均床温が所定温度T1を超えていると判断されると(ステップS650:YES)、クロール制御中にPM再生制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にPM再生制御が実行されないときの燃料噴射量より多いか否かが判断される(ステップS660)。
この手順において、クロール制御中にPM再生制御を実行するときの燃料噴射量は、実際に同制御の実行中において各種センサからの出力値に基づいて電子制御装置50において算出される。また、クロール制御中にPM再生制御が実行されないときの燃料噴射量は、クロールECUにより各種センサからの出力値に基づいて算出される。また、PM再生制御中の燃料噴射量及びPM再生制御がなされないときの燃料噴射量については、複数回の燃料噴射量の平均量がそれぞれ算出されるとともに、算出された燃料噴射量の平均量を比較する。
クロール制御中にPM再生制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にPM再生制御が実行されないときの燃料噴射量より多いと判断されると(ステップS660:YES)、PM再生制御の実行が禁止される(ステップS670)。対して、クロール制御中にPM再生制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にPM再生制御が実行されないときの燃料噴射量以下であると判断されると(ステップS660:NO)、PM再生制御の実行が継続される(ステップS680)。こうしたステップS670又はステップS680の行程にて回復制御に相当するPM再生制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
かわって、推定PM堆積量が所定量V1以下であると判断されると(ステップS620:NO)、第1の実施形態と同様に推定S被毒量が所定量V3を超えているか否かが判断される(ステップS690)。そして、推定S被毒量が所定量V3以下であると判断されると(ステップS690:NO)、S被毒回復制御の実行が禁止される(ステップS730)。
対して、推定S被毒量が所定量V3を超えていると判断されると(ステップS690:YES)、第1の実施形態と同様にS被毒回復制御が実行され(ステップS700)、クロール制御実行中の排気浄化装置の触媒平均床温が所定温度T2を超えているか否かが判断される(ステップS710)。そして、触媒平均床温が所定温度T2以下であると判断されると(ステップS710:NO)、S被毒回復制御の実行が禁止される(ステップS730)。
ここで、触媒平均床温が所定温度T2を超えていると判断されると(ステップS710:YES)、クロール制御中にS被毒回復制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にS被毒回復制御が実行されないときの燃料噴射量より多いか否かが判断される(ステップS720)。
この手順において、クロール制御中にS被毒回復制御を実行するときの燃料噴射量は、実際に同制御の実行中において各種センサからの出力値に基づいて電子制御装置50において算出される。また、クロール制御中にS被毒回復制御が実行されないときの燃料噴射量は、クロールECUにより各種センサからの出力値に基づいて算出される。また、S被毒回復制御中の燃料噴射量及びS被毒回復制御がなされないときの燃料噴射量については、複数回の燃料噴射量の平均量がそれぞれ算出されるとともに、算出された燃料噴射量の平均量を比較する。
クロール制御中にS被毒回復制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にS被毒回復制御が実行されないときの燃料噴射量より多いと判断されると(ステップS720:YES)、S被毒回復制御の実行が禁止される(ステップS730)。対して、クロール制御中にS被毒回復制御を実行するときの燃料噴射量がクロール制御中にS被毒回復制御が実行されないときの燃料噴射量以下であると判断されると(ステップS720:NO)、S被毒回復制御の実行が継続される(ステップS740)。こうしたステップS730又はステップS740の行程にて回復制御に相当するS被毒回復制御の実行が制御され、本処理は一旦終了される。
以上説明した本実施形態によれば、上述の第1の実施形態の(1)〜(3)の効果と同様の効果が得られることに加え、新たな効果が得られるようになる。
(4)回復制御禁止判定処理は、クロール制御中に回復制御であるPM再生制御又はS被毒回復制御を実行するときにエンジン10に要求される燃料噴射量が、同クロール制御中に上記回復制御を実行しないときにエンジン10に要求される燃料噴射量よりも多いことを条件に上記回復制御の実行を抑制するため、燃料消費量を抑制しつつ、クロール制御を安定して行うことができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第2の実施形態においては、回復制御禁止判定処理において、推定PM堆積量が所定量V1を超えているか否か(ステップS420)、また推定PM堆積量が所定量V2以上であるか否か(ステップS430)が判断された後、クロール制御優先スイッチ81がオンであるか否か(ステップS440)が判断されるようにしていたが、クロール制御優先スイッチ81がオンであるか否かの判断を推定PM堆積量の判断よりも先に行うようにしてもよい。また、PM再生制御の実行が許可された(ステップS460)後、上記第1の実施形態と同様にクロール制御実行中における排気浄化装置の触媒平均床温が所定温度を超えているか否かを判断するようにしてもよい。こうした形態は、同回復制御禁止判定処理におけるS被毒回復制御に関する処理(ステップS470〜ステップS500)においても同様に実施可能である。
・上記第2の実施形態においては、運転者により操作されるクロール制御優先スイッチ81がオンであるときにクロール制御を優先して実行させるようにしていたが、スイッチ以外の操作部材が運転者により操作されることを条件にクロール制御を優先して実行するようにしてもよいし、部材の操作によらず機関運転状態に応じてクロール制御を優先して実行するようにしてもよい。また、クロール制御要求スイッチ80がオンになっている場合には常にクロール制御を優先して実行させるようにしてもよい。
・上記第1〜第3の実施形態においては、車両1の運転者が操作するクロール制御要求スイッチ80がオンになっている場合に、運転者によるクロール制御の要求があるものと判断してクロール制御を実行するようにしていたが、スイッチ等の運転者によるクロール制御の要求の有無に限らず、車両の走行状態や機関運転状態に応じてクロール制御を実行するようにしてもよい。
・上記第1〜第3の実施形態においては、排気浄化装置の触媒の温度を温度センサ55から直接検出するようにしていたが、例えば排気通路中に排気温センサを設け、この排気温センサによって検出される排気温に基づいて触媒床温を推定するというように、触媒床温を推定するようにしてもよい。
・上記第1〜第3の実施形態においては、回復制御抑制手段としての処理に相当する回復制御禁止判定処理を行って回復制御であるPM再生制御又はS被毒回復制御を禁止するようにしていたが、回復制御の実行回数や実行時間を抑える等、回復制御の実行を抑制するようにしてもよい。
・上記第1〜第3の実施形態においては、エンジン10で発生した回転力が変速機20及び車軸41Fを介して前輪40Fに伝達されて同前輪40Fが駆動される前輪駆動車に本発明を適用したが、前輪40Fと共に後輪40Rが駆動される4輪駆動車に本発明を適用してもよい。ただし、本形態においては、後輪40Rも駆動されることを考慮した要求駆動力等が設定される。
本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第1の実施形態の全体構成を示すブロック図。 同実施形態にかかるディーゼルエンジンについてその概略構成を示す模式図。 同実施形態にかかるクロール制御についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる回復制御禁止判定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 同じく、回復制御禁止判定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態にかかる回復制御禁止判定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態にかかる回復制御禁止判定処理についてその処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…車両、10…ディーゼルエンジン、11…燃焼室、12…燃料噴射弁、13…コモンレール、14…サプライポンプ、15…吸気通路、18…排気通路、20…変速機、21…吸気絞り弁、21a…モータ、22…ターボチャージャ、22a…タービン、30…油圧ブレーキ装置、31…ディスクブレーキ、40F…前輪、40R…後輪、41F,41R…車軸、45…触媒コンバータ、46…PMフィルタ、50…電子制御装置、51…エンジンECU、52…T−ECU、53…ブレーキECU、54…クロールECU、55…温度センサ、61…車速センサ、62…ブレーキ操作量センサ、63…アクセル操作量センサ、64…シフト位置センサ、65…勾配センサ、70…警告ランプ、80…クロール制御要求スイッチ、81…クロール制御優先スイッチ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気の浄化を行う排気浄化装置を備え、前記排気浄化装置における浄化能力を回復させる回復制御と、車両の速度を所定の低速領域に維持するクロール制御とを実行する車両に適用される制御装置において、
    前記クロール制御が実行される際に前記回復制御の実行を抑制する回復制御抑制手段を備える
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記回復制御抑制手段は、前記クロール制御中に前記回復制御を実行するときに前記機関に要求される燃料噴射量が同クロール制御中に同回復制御を実行しないときに同機関に要求される燃料噴射量よりも多いことを条件に同回復制御の実行を抑制する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両の制御装置において、
    前記回復制御抑制手段は、前記クロール制御を優先して実行させるための操作部材が操作されていることを条件に前記回復制御の実行を抑制する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記回復制御抑制手段は、前記排気浄化装置の温度が前記回復制御の効率が低下すると判定される所定温度以下であることを条件に同回復制御の実行を抑制する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記排気浄化装置は、排気中の粒子状物質を捕集するためのフィルタであり、
    前記回復制御抑制手段は、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質の量が前記回復制御の実行により同フィルタが過熱すると判定される所定量以上であることを条件に同回復制御の実行を抑制する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107235044A (zh) * 2017-05-31 2017-10-10 北京航空航天大学 一种基于多传感数据实现对道路交通场景和司机驾驶行为的还原方法
US10745012B2 (en) 2015-09-16 2020-08-18 Ford Global Technologies, Llc Apparatus and method for controlling motor vehicle movement

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