JP2010008486A - 液晶表示パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】視野角特性が良好で色付きの少ないFFSモードの液晶表示パネルを提供すること。
【解決手段】本発明の液晶表示パネルは、液晶層を挟持して対向配置された一対の基板を有し、前記一対の基板の一方側には、下電極と、前記下電極の表面に絶縁層を介して形成され、サブ画素毎に複数のスリット状開口20Aが形成された上電極22と、前記上電極22と絶縁層の表面を被覆すように形成された配向膜と、を備えており、前記複数のスリット状開口20Aは、第1の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第1のスリット状開口群D1と、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第2のスリット状開口群D2とを有し、前記第1の方向及び第2の方向は、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向Rとなす角a及びbの大きさが異なっていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明はFFS(Fringe Field Switching)モードの液晶表示パネルに関するものである。詳しくは、本発明は、複数の方向に延在されているスリット状開口を備えた色味のない優れた視野角特性を備えたFFSモードの液晶表示パネルに関するものである。
液晶表示パネルはCRT(陰極線管)と比較して軽量、薄型、低消費電力という特徴があるため、表示用として多くの電子機器に使用されている。液晶表示パネルは、配向膜に対してラビング処理することにより所定方向に整列した液晶分子の向きを電界により変えて、光の透過量ないし反射量を変化させて画像を表示させるものである。
液晶表示パネルの液晶に電界を印加する方法として、縦電界方式のものと横電界方式のものとがある。縦電界方式の液晶表示パネルは、液晶層を挟んで配置される一対の電極により、概ね縦方向の電界を液晶分子に印加するものである。この縦電界方式の液晶表示パネルとしては、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード等のものが知られている。横電界方式の液晶表示パネルは、液晶層を挟んで配設される一対の基板のうちの一方の内面側に一対の電極を互いに絶縁して設け、概ね横方向の電界を液晶分子に対して印加するものである。この横電界方式の液晶表示パネルとしては、一対の電極が平面視で重ならないIPS(In-Plane Switching)方式のものと、重なるFFS(Fringe Field Switching)方式のものとが知られている。
このうち、FFSモードの液晶表示パネルは、絶縁膜を介して上電極と下電極とからなる一対の電極をそれぞれ異なる層に配置し、上電極にスリット状の開口を設け、このスリット状開口を通る概ね横方向の電界を液晶分子に印加するものである。このFFSモードの液晶表示パネルは、広い視野角を得ることができると共に画像コントラストを改善できるという効果があるので、近年、多く用いられるようになってきている。しかしながら、横電界方式の液晶表示パネルにおいては、サブ画素毎に一定幅のスリットが使用されているため、視野角方向によって色付きが生じるという問題点が存在している。このような横電界方式の液晶表示パネルにおける視野角特性の向上と色付き低減を目的として、1画素内でラビング方向を複数に分割することが試みられている(下記特許文献1参照)。ここで、下記特許文献1に開示されている液晶表示パネルを図8を用いて説明する。
図8は、下記特許文献1に開示されている横電界方式の液晶表示パネルの1サブ画素の模式平面図である。
この横電界方式の液晶表示パネル50は、1サブ画素内をIA、IIA、IIIB、IVBの4ドメインに分割し、共通電極51a、51bと、TFTによって駆動される画素電極52a、52bとがラビング方向とのなす角度をそれぞれのドメインで異ならせているものである。この液晶表示パネル50においては、共通電極51a、51bと画素電極52a、52bとをそれぞれ横方向及び縦方向に折り曲げて配置することにより、4つのドメインを形成し、更に、1サブ画素の領域A及びBにおけるラビング方向を異ならせ、各ドメインで色変換を互いに補償して色付きをなくすようにしているものである。
特開2005−196118号公報
上述した従来例の横電界方式の液晶表示パネル50によれば、一応は視野角特性の向上と色付き低減を期待することができる。しかしながら、上述の液晶表示パネル50の場合、1サブ画素という狭い領域内でラビング方向を複数に分けなければならないという技術的困難性が存在する。更に、上述の液晶表示パネル50では、一定幅のスリット状開口によって4つのマルチドメインを形成しているため、1サブ画素中に色変換の異なる4つの領域が生じ、良好な表示特性を得られないという問題も存在する。
本発明は、上述の従来の横電界方式の液晶表示パネルの問題点を解決すべくなされたものであって、視野角特性が良好で色付きの少ないFFSモードの液晶表示パネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の液晶表示パネルは、液晶層を挟持して対向配置された一対の基板を有し、前記一対の基板の一方側には、下電極と、前記下電極の表面に絶縁層を介して形成され、サブ画素毎に複数のスリット状開口が形成された上電極と、前記上電極と絶縁層の表面を被覆するように形成された配向膜と、を備えた液晶表示パネルであって、前記複数のスリット状開口は、第1の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第1のスリット状開口群と、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第2のスリット状開口群とを有し、前記第1の方向及び第2の方向は、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の大きさが異なっていることを特徴とする。
本発明の液晶表示パネルは、液晶層を挟持して対向配置された一対の基板を有し、前記一対の基板の一方側には、下電極と、前記下電極の表面に絶縁層を介して形成され、サブ画素毎に複数のスリット状開口が形成された上電極と、前記上電極と絶縁層の表面を被覆すように形成された配向膜とを備えている。係る構成によって本発明の液晶表示パネルはFFSモードで作動するものとなる。なお、本発明の液晶表示パネルにおいては、下電極は樹脂膜からなる層間膜の表面に形成されていても、あるいは、ガラス基板等の透明基板の表面に形成されていてもよい。また、本発明の液晶表示パネルにおいては、上電極及び下電極は、どちらを画素電極ないし共通電極として作動するものとしてもよい。また、下電極の表面に形成される絶縁膜としては、酸化ケイ素ないし窒化ケイ素等の無機絶縁膜が使用されるが、絶縁性の観点からは窒化ケイ素が望ましい。更に、上電極及び下電極としてはITO(Indium Tin Oxide)ないしIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電性材料を使用し得る。
液晶表示パネルは、駆動電圧の変化に伴って液晶の複屈折率が変化した結果として、光透過率が変化する。この特性は、電圧透過率(VT)特性と称されている。このような駆動電圧の変化による液晶表示パネルの光透過率の変動は、光の波長によって変動する量が変わってくるため、色付きという現象を生じる。また、FFSモードの液晶表示パネルの場合、上電極のスリット状開口の長手方向と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角度によってVT特性が変動する。なお、電圧無印加状態における液晶配向方向は、配向膜にラビング処理が行われている場合、このラビング処理の方向と一致する。
また、本発明の液晶表示パネルにおいては、前記複数のスリット状開口は、第1の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第1のスリット状開口群と、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第2のスリット状開口群とを有している。延在方向が異なる2つのスリット状開口群を形成すると、それぞれのスリット状開口群において液晶分子の配向方向が異なる領域(ドメイン)が形成されるため、広視野角特性が得られるようになる。
更に、本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1のスリット状開口群の第1の方向と前記第2のスリット状開口群の第2の方向とは、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の大きさが異なっているようになされている。このような構成を備えていると、それぞれのスリット状開口群の長さ方向に沿った両側の辺と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角度が異なることとなるので、スリット開口群毎に異なるVT特性を備えていることになる。スリット状開口群毎に複数のVT特性を備えていると、複数のVT特性は重畳されてその包絡線で表されるVT特性を有するものとなり、視野角特性が良好で色付きの生じ難い液晶表示パネルを得ることができるようになる。
本発明の液晶表示パネルおいては、前記第1のスリット状開口群のスリット状開口と第2のスリット状開口群のスリット状開口とは、それぞれの群内の各スリット状開口の端部が、異なるスリット状開口群のスリット状開口の端部とは連結されずに、各群内で独立して形成されていることが好ましい。なお、電圧無印加時における液晶配向方向が第1のスリット状開口群と第2のスリット状開口群とで同じ場合、第1の方向と第2の方向とがそれぞれ異なる必要があるが、電圧無印加時における液晶配向方向が第1のスリット状開口群と第2のスリット状開口群とで異なる場合、第1の方向と第2の方向とは同じであってもよい。
第1のスリット状開口群のスリット状開口と第2のスリット状開口群のスリット状開口とは、それぞれの群内の各スリット状開口の端部が、異なるスリット状開口群のスリット状開口の端部とは連結されずに、各群内で独立して形成されていると、1サブ画素内にスリット状開口を高密度に配置することができる。そのため、本発明の液晶表示パネルによれば、1サブ画素内で表示画質のバラツキが少ない液晶表示パネルが得られる。
本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1のスリット状開口群のスリット状開口と第2のスリット状開口群のスリット状開口とは、それぞれの各スリット状開口の端部において連結されて「く」字状となっていることが好ましい。
FFSモードの液晶表示パネルでは、スリット状開口の両端部に形成された閉鎖端部では液晶分子が正常に駆動されないために表示に利用することができない。しかしながら、延在方向が異なる2つのスリット状開口群において、各スリットの端部において連結されて「く」字状とされていると、表示に利用することができない閉鎖端部の数が減る。そのため、本発明の液晶表示パネルによれば、開口度が大きく明るい表示が可能な液晶表示パネルとなる。
なお、延在方向が異なる2つのスリット状開口を連結すると、それぞれの液晶分子の配向方向が異なるドメインが互いに行き来できるため、例えば押し試験等を行った際にそのまま異常配向領域が片側に残るリップル不良が発生するという問題が生じる。しかしながら、本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1及び第2のスリット状開口群の第1の方向と第2の方向は、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の大きさが異なるようになされているので、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメインが片方に移動し易い傾向が得られる。そのため、本発明の液晶表示パネルによれば、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメイン自体を発生させ難くなってはいないが、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメインを片方側に傾倒させることができるので、押し試験等で生じた異常配向領域等を見え難くすることができる。
また、本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値は、1°以上7°未満であることが好ましい。
前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値が1°未満であると、中間調表示時に黄色がかった色となるので好ましくない。また、前記角度の差の絶対値が7°以上であると、1サブ画素内のそれぞれの配向ドメインの境界の両側の輝度差に起因して縦スジ状ないし横スジ状のムラが見えるようになるので好ましくない。
本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値は、4°以上6°以下であることが好ましい。
前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値が4°以上6°以下であると、特に本発明の上記効果が顕著に奏されるようになる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例を示すものであって、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応しうるものである。なお、この明細書における説明のために用いられた各図面においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されているものではない。
図1は各実施例及び比較例で使用したFFSモードの液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である。図2Aは図1のIIA−IIA線に沿った断面図であり、図2Bは図1のIIB−IIB線に沿った断面図である。図3は図1に示す1つのスリット状開口の各部の角の関係を示す模式図である。図4はスリット状開口と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角とVT特性との関係を表すグラフである。図5は実施例5の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である。図6Aは図5のVIA−VIA線に沿った断面図であり、図6Bは図5のVIB−VIB線に沿った断面図である。図7Aは実施例6の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図であり、図7Bは実施例7の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である
[実施例1〜4及び比較例1〜4]
最初に、実施例1〜4及び比較例1〜4として、それぞれ異なる方向に延在しているスリット状開口と電圧無印加状態における液晶配向方向との間の角度を変えた場合の表示画質の変化を調べた。この実施例1〜4及び比較例1〜4に共通する液晶表示パネル10Aを図1〜図3を用いて説明する。
この液晶表示パネル10Aは、アレイ基板ARと、カラーフィルタ基板CFとを備えている。アレイ基板ARは、ガラス基板等の第1の透明基板11の表示領域の表面には、マトリクス状に複数の走査線12及び信号線13が互いにゲート絶縁膜14で絶縁された状態で交差するように形成されており、更に、表示領域の周縁部にはコモン配線(図示省略)が形成されている。これらの走査線12及び信号線13で囲まれたそれぞれの領域が1サブ画素を形成する。また、第1の透明基板11には画素毎にスイッチング素子として例えばTFTが形成されており、このTFTを含む第1の透明基板11の表面全体に亘って例えば窒化ケイ素層ないし酸化ケイ素層からなるパッシベーション膜15で被覆されている。
そして、パッシベーション膜15の表面には有機材料からなる平坦化膜16が形成されており、この平坦化膜16及びパッシベーション膜15にはTFTのドレイン電極Dに対応する位置にコンタクトホール17が形成されている。そして、平坦化膜16の表面には、TFTが形成されている領域及びコンタクトホール17が形成されている領域を除いて、ベタ状にITOないしIZO等の透明導電性材料からなる下電極18が形成されている。この下電極18は、図示しない表示領域の周縁部でコモン配線に接続されており、共通電極として作動する。
下電極18が形成された第1の透明基板11の表面全体に亘って窒化ケイ素層ないし酸化ケイ素層からなる絶縁膜19が形成されている。この絶縁膜19の表面には、それぞれのサブ画素にITOないしIZO等の透明導電性材料からなる上電極22が形成されている。そして、この上電極22には、予め定められた所定幅で、かつ「く」字状に折り曲げられたスリット状開口20Aが形成されている。なお、このスリット状開口20Aの詳細については後述する。また、上電極22は、コンタクトホール17を介してTFTのドレイン電極Dと電気的に接続されており、画素電極として作動する。なお、上電極22と下電極19のどちらをTFTのドレイン電極Dと接続するか及びどちらをコモン配線と電気的に接続するかは任意である。また、上電極22の表面及びスリット状開口20Aの内部を含み、表示領域全体に亘って第1の配向膜24が形成されている。この配向膜24は液晶分子を特定の方向に配向させるために特定の方向にラビング処理されている。このラビング処理は本発明における電圧無印加状態における液晶配向方向を特定するための一例に対応する。
また、カラーフィルタ基板CFは、図2A及び図2Bに示したように、ガラス基板等の第2の透明基板25の表面に、アレイ基板ARの走査線12、信号線13、コンタクトホール17及びTFTに対応する位置を被覆するように遮光膜26が形成されている。更に、遮光膜26で囲まれた第2の透明基板25の表面には、所定の色のカラーフィルタ層27が形成されている。また、遮光膜26及びカラーフィルタ層27の表面を被覆するようにオーバーコート層28が形成されている。そして、オーバーコート層28の表面には第2の配向膜29が形成されている。この第2の配向膜29は、第1の配向膜とは180°ずれた方向にラビング処理されている。
そして、アレイ基板ARの上電極22とカラーフィルタ基板CFのカラーフィルタ層27とが互いに対向するように、アレイ基板ARとカラーフィルタ基板CFが対向され、その間に液晶30が封入されている。更に、アレイ基板ARの外側に第1の偏光板31及びバックライト装置(図示省略)が配置され、カラーフィルタ基板CFの外側に第2の偏光板32が配置されて実施例1〜4及び比較例1〜4で使用する液晶表示パネル10が完成される。
ここで、実施例1〜4及び比較例1〜4で使用する液晶表示パネル10Aの1つのスリット状開口20Aの各部分の角の関係を、図3を用いて説明する。このスリット状開口20Aは図1では内角が鈍角の「く」字状となっているが、図3では各角の関係が明確になるようにするため、内角が鋭角の「く」字状に示してある。この「く」字状のスリット状開口20Aのうち、図3における左上側に向かって延在している部分を第1のスリット状開口群D1とし、左下側に向かって延在している部分を第2のスリット状開口群D2とする。なお、第1のスリット状開口群D1及び第2のスリット状開口群D2における各スリット状開口の幅は、それぞれ従来例の場合と同様に、同一とされている。そして、図3においては、垂直方向に示されている矢印Xが液晶表示パネル10Aの列方向を表しており、傾いている白抜き矢印が電圧無印加状態における液晶配向方向Rを表している。ここで、配向方向Rと第1のスリット状開口群D1との間のなす角度をa、配向方向Rと第2のスリット状開口群D2との間のなす角度をb、矢印Xと配向方向のなす角度をcとし、また、角度a〜cにおいては時計方向を正(+)とすると、以下の関係が成り立つ。
|a−b|=2|c|
そして、実施例1〜4及び比較例1〜4で使用する液晶表示パネル10Aにおいては、「く」字状のスリット状開口20Aの形状を一定とし、電圧無印加状態における液晶配向方向Rを種々変更することによって上記a及びbを種々変更した8個の液晶表示パネルを作製し、ぞれぞれの液晶表示パネルの色を視認することによって評価した。結果を纏めて表1に示した。
Figure 2010008486
表1に示した結果から、以下のことが分かる。すなわち、|a−b|が1°未満(比較例1及び2)であると、中間調表示時に黄色がかった色となり、また、|a−b|が7°以上(比較例3及び4)であると、第1のスリット状開口群D1と第2のスリット状開口群D2との間に輝度差が生じ、第1のスリット状開口群D1と第2のスリット状開口群D2との間の部分に横スジ状のムラが見えるようになる。|a−b|が1°以上(実施例1及び2)で中間調での黄色みがかった色調が改善されだし、|a−b|が4°以上(実施例3及び4)でその効果が大きく現れている。また、|a−b|が6°(実施例4)までは良好な効果が得られているが、|a−b|が6°を超えると徐々に第1のスリット状開口群D1と第2のスリット状開口群D2との間に輝度差が目立つようになり、|a−b|が7°(比較例3)で第1のスリット状開口群D1と第2のスリット状開口群D2との間の輝度差に起因する横スジ状のムラが視認できた。したがって、1°≦|a−b|<7°の範囲内にあると、一応色付きが少なく、表示画質が良好な液晶表示パネルとなるが、4°≦|a−b|<6°の範囲内にあるとより好ましい結果が得られる。
このような結果が得られる理由は以下のとおりであると認められる。すなわち、液晶表示パネルは、電圧透過率(VT)特性として知られているように、駆動電圧の変化に伴って液晶の複屈折率が変化した結果として、光透過率が変化する。このような駆動電圧の変化による光透過率の変動は、光の波長によって変動する量が変わってくるため、色付きという現象を生じる。また、FFSモードの液晶表示パネルの場合、上電極のスリット状開口の長手方向と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角度によってVT特性が変動する。この関係を図4に示した。すなわち、図4の曲線θ1及びθ2は、スリット状開口と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角度a及びb(図3参照)がそれぞれθ1及びθ2の場合に生じるVT曲線を示している。
このように1サブ画素内で複数のVT特性が得られている場合、観察者には、複数のVT特性が重畳されてその包絡線で表されるVT特性を有するものとして観察されるようになり、中間調の色味が補償され、視野角特性が良好で色付きの生じ難い液晶表示パネルを得ることができるようになる。
なお、上述のように、延在方向が異なる2つのスリット状開口20Aを「く」字状に連結すると、第1のスリット状開口群D1及び第2のスリット状開口群D2によってそれぞれ形成される液晶分子の配向方向が異なるドメインが互いに行き来できる。そのため、各実施例の液晶表示パネル10Aにおいては、押し試験等を行った際にそのまま異常配向領域が片側に残るリップル不良が発生することがある。しかしながら、各実施例の液晶表示パネル10Aにおいては、前記第1及び第2のスリット状開口群の第1の方向と第2の方向は、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の大きさが異なるようになされているので、液晶の配向方向が互いに異なるドメインが片方に移動し易い傾向が得られる。そのため、各実施例の液晶表示パネルによれば、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメイン自体を発生させ難くなってはいないが、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメインを片方側に傾倒させるができるので、押し試験等で生じた異常配向領域等を見え難くすることができる。
[実施例5]
実施例1〜4及び比較例1〜4の液晶表示パネル10Aとしては、延在方向が異なる2つのスリット状開口20Aが「く」字状に連結されているものを示したが、実施例5の液晶表示パネル10Bとしては、延在方向が異なる複数のスリット状開口20Bがそれぞれ個別に形成されているものを作製した。この実施例5の液晶表示パネル10Bを図5、図6A及び図6Bを用いて説明する。ただし、実施例5の液晶表示パネル10Bの構成は、スリット状開口20Bの構成が相違する点及び下電極18が画素電極で上電極22が共通電極となっている他は、実施例1〜4及び比較例1〜4の液晶表示パネル10Aと同様である。そのため、図5、図6A及び図6Bにおいては実施例1〜4及び比較例1〜4の液晶表示パネル10Aと同一構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
なお、実施例5の液晶表示パネル10Bにおいては、1サブ画素の列方向の中央部の直交線Yを挟んでそれぞれ延在方向が異なる2つのスリット状開口20B1及び20B2が対称となるように配置されている。そして、電圧無印加状態における液晶配向方向は、図5における白抜き矢印Rとして示されているように、直交線Yに対して傾いている。実施例5の液晶表示パネル10Bとしては、スリット状開口20B1と電圧無印加状態における液晶配向方向Rとの間のなす角度を2°とし、スリット状開口20B2と電圧無印加状態における液晶配向方向Rとのなす角度を8°とした。この実施例5の液晶表示パネル10Bにおいても、実施例1〜4の液晶表示パネルの場合と同様の視野角特性が良好で色付きの生じ難い液晶表示パネルを得ることができるようになる。
なお、実施例5の液晶表示パネル10Bのような構成を備えていると、スリット状開口20B1及び20B2の両端部にそれぞれ形成された閉鎖端部では液晶層が正常に駆動されないために表示に利用することができないが、1サブ画素内にスリット状開口を高密度に配置することができる。そのため、実施例5の液晶表示パネル10Bによれば、1サブ画素内で表示画質のバラツキが少ない液晶表示パネルが得られる。
[実施例6及び7]
実施例1〜4の液晶表示パネル10Aでは、それぞれ延在方向が異なる2つのスリット状開口が「く」字状に連結され、この「く」字状のスリット状開口が信号線に沿って延在しているものを示した。しかしながら、このように「く」字状のスリット状開口は走査線に沿って延在しているもの及び信号線に対して傾いた方向に延在しているものも同様の作用効果を奏する。このような「く」字状のスリット状開口20Cが走査線に沿って延在しているもの(実施例6)を図7Aに、「く」字状のスリット状開口20Dが信号線に対して傾いた方向に延在しているものを図7Bに、それぞれ示した。ただし、実施例6及び実施例7の液晶表示パネル10C及び10Dは、スリット状開口20C及び20Dの構成が相違するのみで他の構成部分は実施例1〜4及び比較例1〜4の液晶表示パネル10Aと同様である。そのため、図6A及び図6Bにおいては、実施例1〜4及び比較例1〜4の液晶表示パネル10Aと同一構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
実験例で使用したFFSモードの液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である。 図2Aは図1のIIA−IIA線に沿った断面図であり、図2Bは図1のIIB−IIB線に沿った断面図である。 図1に示す1つのスリット状開口の各部の角の関係を示す模式図である。 スリット状開口と電圧無印加状態における液晶配向方向とのなす角とVT特性との関係を表すグラフである。 実施例5の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である。 図6Aは図5のVIA−VIA線に沿った断面図であり、図6Bは図5のVIB−VIB線に沿った断面図である。 図7Aは実施例6の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図であり、図7Bは実施例7の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である 従来の横電界方式の液晶表示パネルの1サブ画素分の平面図である
符号の説明
10A〜10D:液晶表示パネル 11:第1の透明基板 12:走査線 13:信号線 14:ゲート絶縁膜 15:パッシベーション膜 16:平坦化膜 17:コンタクトホール 18:下電極 19:絶縁膜 20A〜20D:スリット状開口22:上電極 24:配向膜 25:第2の透明基板 26:遮光膜 27:カラーフィルタ層 28:オーバーコート層 29:第2の配向膜 30:液晶 31:第1の偏光板 32:第2の偏光板 D1:第1のスリット状開口群 D2:第2のスリット状開口群 AR:アレイ基板 CF:カラーフィルタ基板

Claims (5)

  1. 液晶層を挟持して対向配置された一対の基板を有し、前記一対の基板の一方側には、下電極と、前記下電極の表面に絶縁層を介して形成され、サブ画素毎に複数のスリット状開口が形成された上電極と、前記上電極と絶縁層の表面を被覆するように形成された配向膜と、を備えた液晶表示パネルであって、
    前記複数のスリット状開口は、第1の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第1のスリット状開口群と、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在している複数のスリット状開口からなる第2のスリット状開口群とを有し、
    前記第1の方向及び第2の方向は、それぞれ電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の大きさが異なっていることを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記第1のスリット状開口群のスリット状開口と第2のスリット状開口群のスリット状開口とは、それぞれの群内の各スリット状開口の端部が、異なるスリット状開口群のスリット状開口の端部とは連結されずに、各群内で独立して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1のスリット状開口群のスリット状開口と第2のスリット状開口群のスリット状開口とは、それぞれの各スリット状開口の端部において連結されて「く」字状となっていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値は、1°以上7°未満であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  5. 前記第1の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角及び前記第2の方向と電圧無印加状態における液晶配向方向となす角の差の絶対値は、4°以上6°以下であることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示パネル。
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