JP2010008048A - シリコンウェーハ表面酸化膜のエッチング方法、酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法、および酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンウェーハ表面酸化膜のエッチング方法、酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法、および酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコンウェーハ表面の金属汚染を簡便かつ高感度に分析するための手段を提供すること。
【解決手段】酸化膜付きシリコンウェーハ3を冷却しつつ、フッ化水素ガスと接触させることによりウェーハ表面に結露(但しシリコン酸化成分を含まない)を発生させることによって、シリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングする方法。上記方法によりシリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングにより除去し、酸化膜除去後のシリコンウェーハ表面に溶液を走査させた後、該溶液中の金属成分を分析することを含む酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法。上記金属汚染分析方法を使用する酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析に好適なエッチング方法、および、上記エッチング方法を使用する酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法に関する。更に、本発明は、前記分析方法を用いて良品を判定することにより、高品質な酸化膜付きシリコンウェーハを提供し得る酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法に関する。
シリコンウェーハ表層部の金属汚染は、ウェーハ研磨時にシリコンウェーハに供給されるスラリー、研磨後のシリコンウェーハを洗浄するSC−1(NH4OH/H22/H2O)洗浄液およびSC−2(HCl/H22/H2O)洗浄液等に含まれる金属成分に起因し発生する。しかし、半導体製造分野では高集積化、デバイスの微細化に伴い、デバイスの性能を著しく劣化させるシリコンウェーハ表面や表層部に存在する金属不純物の低減は、重要な課題となっている。そこでシリコンウェーハの品質管理、製造工程の改善のため、シリコンウェーハ表層部の金属不純物を短時間に簡素化された化学分析手法により高精度・高感度に分析可能な分析法の確立が望まれている。
シリコンウェーハ表層部に含まれる金属不純物の分析方法としては、シリコンウェーハ表層をエッチング(分解)した後にシリコンウェーハ表面の金属成分を回収し、回収された金属成分を、原子吸光分光光度計(Atomic Absorption Spectrophotometer:AAS)、誘導結合プラズマ質量分析装置(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry:ICP−MS)などで分析する方法が広く用いられている。エッチング方法としては、例えば特許文献1〜3に記載のように、フッ化水素酸溶液から発生する蒸気を利用する方法が知られている。
特開平6−213805号公報 特開平8−330271号公報 特開2005−265718号公報
特許文献1〜3に記載の方法のように、フッ化水素酸溶液から発生する蒸気を利用するエッチング方法では、ウェーハ表面上では、酸化膜(SiO2)を分解する下記の反応が進行する。
SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O (1)
2SiF6 → SiF4↑ + 2HF (2)
しかし特許文献1〜3に記載の方法では、エッチング用蒸気を発生させる溶液にフッ化水素酸とともに、硝酸、過酸化水素水、オゾン水といったシリコンを酸化させる成分が含まれるため、ウェーハ上では上記反応とともにSiの酸化反応が進行する。そのため、これら方法では、分解残さ中に多量のSi成分が含まれる。しかし、分解残さを回収した回収溶液中にSi成分が多量に含まれる場合、回収溶液を直接、原子吸光分光光度計にかけると、分析時にバックグラウンドが高くなったりサンプルのピーク形状が異常になる。また、誘導結合プラズマ質量分析装置では、分析時に干渉分子ピークとして異常ピークが検出される。一般に、このような場合にはシリコンを昇華し除去する目的で、分解残さを回収した溶液を王水や硫酸などの混合液に溶かして濃縮している。しかし、この方法は多量の薬品を使用するため、薬品中に含まれる金属不純物を持ち込む危険性と、長時間の濃縮による大気中または治具類からの金属不純物汚染を取り込む可能性がある。
そこで本発明の目的は、シリコンウェーハ表面の金属汚染を簡便かつ高感度に分析するための手段を提供することにある。
特許文献1〜3に記載の方法において、エッチング用蒸気を発生させる溶液中にフッ化水素酸とともにシリコンを酸化させる成分(シリコン酸化成分)が含まれる理由は、フッ化水素ガスは酸化膜は分解できるもののシリコンをエッチングすることはできないのに対し、特許文献1〜3は酸化膜とともにシリコンウェーハ表層部を分解・分析することを目的としていることにある。しかし近年、比較的厚い酸化膜を形成したシリコンウェーハの酸化膜中の金属不純物分析のニーズが高まっている。比較的厚い酸化膜としては、例えば、Epiウェーハの裏面酸化膜や貼り合わせSOIウェーハのBOX膜と裏面酸化膜などがある。Epiウェーハの裏面酸化膜は、熱処理中裏面からウェーハ中B・Pが飛び出し表面へ拡散することによりEpi層の抵抗値が変化することを防止するために、Epiウェーハの裏面に形成される。SOIウェーハのBOX膜と裏面酸化膜は、ユーザーの要求仕様により厚い酸化膜を形成する場合がある。かかる状況下、本発明者は、シリコンウェーハ表面の酸化膜中の金属不純物を分析するのであればシリコン酸化成分を使用する必要はなく、シリコン酸化成分を使用しないことにより分解残さ中のシリコン成分を低減できるとの知見の下、鋭意検討を重ね本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は、下記手段により達成された。
[1]酸化膜付きシリコンウェーハを冷却しつつ、フッ化水素ガスと接触させることによりウェーハ表面にシリコン酸化成分を含まない結露を発生させることによって、シリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングする方法。
[2]前記フッ化水素ガスを、フッ化水素酸含有溶液をキャリアガスによりバブリングして発生させることを含む[1]に記載のエッチング方法。
[3]前記フッ化水素酸含有溶液は硫酸を更に含有する[2]に記載のエッチング方法。
[4]前記エッチングを、少なくとも1つの通気口を有する容器内で行い、
前記エッチング中に該通気口を通して排気することを更に含む[1]〜[3]のいずれかに記載のエッチング方法。
[5]エッチングにより除去される酸化膜厚は10〜5000Åである[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の方法によりシリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングにより除去し、酸化膜除去後のシリコンウェーハ表面に溶液を走査させた後、該溶液中の金属成分を分析することを含む酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法。
[7]酸化膜付きシリコンウェーハを複数含むウェーハロットを準備する工程と、
前記ロットから少なくとも1つのシリコンウェーハを抽出する工程と、
前記抽出されたシリコンウェーハの酸化膜中の金属汚染を分析する工程と、
前記分析により良品と判定されたシリコンウェーハと同一ロット内の他のシリコンウェーハを製品ウェーハとして出荷することを含む、酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法であって、
前記抽出されたシリコンウェーハの酸化膜中の金属汚染の分析を、[6]に記載の方法によって行うことを特徴とする、前記方法。
本発明によれば、シリコンウェーハ表面の酸化膜が比較的厚い場合であっても濃縮を行うことなく高感度・高精度に金属不純物を分析することができる。
本発明は、シリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングする方法(以下、「エッチング方法」ともいう)に関する。本発明のエッチング方法は、酸化膜付きシリコンウェーハを冷却しつつ、フッ化水素ガスと接触させることによりウェーハ表面に結露を発生させることによって、シリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングする。ここで、本発明のエッチング方法においてウェーハ表面に発生する結露は、前述の理由からシリコン酸化成分を含まないものとする。シリコン酸化成分とは、Siと反応することによりSiO2を生成する成分をいい、例えば、過酸化水素、オゾン、硝酸等が挙げられる。
以下、本発明のエッチング方法について更に詳細に説明する。
本発明のエッチング方法におけるエッチング対象は、シリコンウェーハ表面の酸化膜(SiO2)である。前記酸化膜は、自然酸化膜のように意図せず形成された酸化膜でもよく、熱酸化工程等の酸化膜形成工程を経て形成された酸化膜でもよい。本発明のエッチング方法は比較的厚い酸化膜を短時間でエッチングすることができるため、前記酸化膜としては後者が好適である。
酸化膜の膜厚は限定されるものではないが、上記理由から好ましくは10Å以上である。エッチング時間を考慮すると5000Å以下であることが好ましい。前記酸化膜の膜厚の好ましい範囲は10〜3000Å、より好ましい範囲は10〜1000Åである。
本発明のエッチング方法では、酸化膜付きシリコンウェーハを冷却しつつフッ化水素ガスと接触させる。これによりウェーハ表面(酸化膜表面)で結露が発生する。この結露は前述の反応式(1)、(2)によりSiO2を分解可能なフッ化水素(HF)を含むため酸化膜を分解することができる。フッ化水素ガスとシリコンウェーハ表面とを接触反応させることができる装置の一例を図1に示す。以下、図1に基づき説明するが本発明のエッチング方法は、図1に示す態様に限定されるものではない。
シリコンウェーハ表面とフッ化水素ガスを接触させる反応容器は、短時間で反応を行うためには、図1に示すように、閉鎖容器であることが好ましい。ここで閉鎖容器とは、供給されたガスが一定時間容器内に滞留できる程度に閉鎖されていればよく容器全体が完全に密閉されているものに限定されず、図1に示すようにガス供給口や排気口を有するものも含まれる。
ウェーハ表面上へのフッ化水素ガスの供給は、例えば、図1に示すように反応容器のガス供給口からフッ化水素ガスを容器内へ導入して行うことができる。フッ化水素ガスは、フッ化水素酸含有溶液をキャリアガスによりバブリングすることにより発生させることができる。バブリングによれば、常時一定量のガスを供給できるため好ましい。キャリアガスとしては、窒素ガス等の不活性ガスが好適である。なお、上記フッ化水素酸含有溶液としては、シリコン酸化成分を含まない結露をウェーハ表面に発生させるためにシリコン酸化成分を含まない溶液を使用する。
前記フッ化水素酸含有溶液は、好ましくはフッ化水素酸水溶液であり、より好ましくはフッ化水素とともに硫酸を含有する水溶液である。硫酸を含むフッ化水素酸水溶液を使用することによりエッチングレートを増加させることができる。これは、硫酸の脱水作用(下記反応式(3))によりチャンバー内への水分の供給を防ぎ、HFガスのチャンバー内への供給を増加させることができるからである。
2SO4 + 4H2O → H2SO4・4(H2O) (3)
特に、厚い酸化膜をエッチングする場合には硫酸を含むフッ化水素酸水溶液を使用すればエッチング時間を短縮することができるため好ましい。
前記フッ化水素酸溶液中のフッ化水素濃度は、バブリングによりフッ化水素を安定的に発生させる観点から5質量%以上であることが好ましく、操作性の観点から50質量%以下であることが好ましい。硫酸を含有する場合、硫酸濃度は脱水作用によりチャンバー内の水分の供給を効果的に抑制する観点から5質量%以上であることが好ましく、操作性の観点から50質量%以下であることが好ましい。バブリングするキャリアガス量は適宜設定すればよい。
シリコンウェーハの冷却方法としては、酸化膜を上面として水平に保持したウェーハの下部に冷却装置を配置する方法等を使用することができる。冷却された半導体ウェーハの温度は0〜20℃であることが好ましい。上記範囲内の温度であれば結露を安定的に発生させることができる。
上記結露生成により前述の反応式(1)、(2)によってエッチングを行う間、反応容器を排気することが好ましい。排気は、例えば図1に示すように閉鎖容器に設けた通気口を通して行うことが好適である。これにより、エッチング用ガス供給とともに反応式(2)により生成されるSiF4の排気を行うことができる。特に、酸化膜が厚くエッチング量が多い場合、チャンバー内にSiF4が多量に存在すると反応が平衡状態となりウェーハ上にH2SiF6が多量に残留することとなり、分解残さ中のSi成分(H2SiF6)が多くなる。厚い酸化膜を除去する際にも濃縮なしで金属成分をAASやICP−MSにより高精度・高感度分析するためには上記のように排気を行うことが好ましい。排気は、排気ポンプを使用して行うこともできる。排気量は、例えば50〜200hPa程度であるが特に限定されるものではない。通気口は少なくとも1つあればよく、通気効率の観点から、ガス供給口を有する側壁と対向する側壁に設けることが好ましい。
以上説明したエッチング方法によりシリコンウェーハ上の酸化膜の一部または全部を除去することができる。エッチング時間は、エッチングにより除去する酸化膜厚、供給ガス流量等に応じて設定すればよいが、例えば0.2〜180分程度とすることができる。エッチング後のシリコンウェーハ表面にはエッチングされた酸化膜に含まれていた金属成分が残留しているため、この表面上の金属成分を回収し分析することにより、エッチングした酸化膜の金属汚染を分析することができる。分析方法の詳細は、本発明の金属汚染分析方法について後述する通りである。
更に本発明は、酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法に関する。本発明の分析方法は、本発明のエッチング方法によりシリコンウェーハ表面の酸化膜を除去し、酸化膜除去後のシリコンウェーハ表面に溶液を走査させた後、該溶液中の金属成分を分析する。
エッチング後のシリコンウェーハ表面に走査させる溶液としては、例えば、純水、フッ化水素酸と過酸化水素水の混合溶液、過酸化水素水と塩酸の混合溶液等を使用することができる。使用可能な溶液については、特開2005−265718号公報等を参照できる。
更に本発明の分析方法では、金属成分の回収率を高めるために、フッ化水素酸と過酸化水素水と塩酸との混合溶液を金属成分回収溶液として使用することが好ましい。この溶液を、酸化膜を除去したシリコンウェーハ表面に接触させると、例えば金属成分としてAgが存在する表面上では、以下の反応が起こる。
HCl → H+ + Cl- (4)
Ag → Ag+ + e- (5)
22 + 2H+ + 2e- → 2H2O (6)
また、上記反応と同時に下記の反応が起こる。
Si + 2H22 → SiO2 + 2H2O (7)
SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O (8)
すなわち、シリコンウェーハ表面を、上記混合溶液により溶解する時に溶解反応(4・5・6)とエッチング反応(7・8)が同時に発生することにより、シリコンウェーハ表面のAgやCuやその他の元素を高回収率で回収することができる。
前記混合溶液は、好ましくはフッ化水素を0.01〜10.0質量%、過酸化水素を0.01〜20.0質量%、塩化水素を0.01〜10.0質量%含有する。フッ化水素、過酸化水素および塩化水素の含有量がそれぞれ上記範囲であることにより、前述の反応式(4)〜(8)の反応を良好に進行させることができる。ウェーハ表面に供給および走査する溶液量は、50〜250μl程度が好適である。
シリコンウェーハ表面に溶液を走査させる方法としては、例えば、ウェーハ表面に滴下した溶液を全面になじませるように、ウェーハを傾かせて回転させる方法を用いることができる。この方法は手動で行ってもよく自動で行ってもよい。自動で行う方法としては、ウェーハを回転テーブルに載せ、溶液を滴下した後に回転させる方法を挙げることができる。上記方法としては、図2に示すように、水平に配置したシリコンウェーハ表面上でノズルにより液滴を保持し、シリコンウェーハを円周方向に回転させながらノズルを中心から外周へ、または外周から中心へ半径方向に移動させる方法が好適である。この方法によれば、液滴をウェーハ全面に確実に走査させ高回収率でウェーハ表面の金属成分を回収することができる。ウェーハ回転速度およびノズルの移動速度は適宜設定すればよいが、例えば回転速度は5〜100mm/分、ノズル移動速度は1〜10mm/回転程度が好適である。特に、前述のフッ化水素酸と過酸化水素水と塩酸との混合溶液は、ウェーハとの接触時間が短時間であっても高回収率で金属成分を液滴中に取り込むことができるので、上記回転速度およびノズル移動速度とした場合のように、走査速度が比較的速い場合でも金属成分を確実に回収することができる点で有利である。
次いで、シリコンウェーハ表面上を走査した溶液中の金属成分を分析することによりウェーハ上の酸化膜に含まれていた金属成分の定性分析および定量分析を行うことができる。エッチング後のシリコンウェーハ表面にはエッチングにより除去された酸化膜に含まれていた金属成分が残留しているため、この表面上の金属成分を回収し分析することにより、エッチングした酸化膜の金属汚染を分析することができる。
金属成分の分析は、溶液中の金属成分を分析可能な公知の方法によって行うことができる。そのような方法としては、原子吸光分析(AAS)および誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)を挙げることができる。AASおよびICP−MSは、微量金属成分を高感度に分析可能であるため好ましい。本発明によれば、比較的厚い酸化膜中の金属汚染を分析する際にも、回収溶液の濃縮を行うことなく高感度・高精度の分析が可能である。分析可能な金属としては、Ag、Cu、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Fe、Ni、Zn等の各種金属を挙げることができる。
更に本発明は、酸化膜付きシリコンウェーハを複数含むウェーハロットを準備する工程と、前記ロットから少なくとも1つのシリコンウェーハを抽出する工程と、前記抽出されたシリコンウェーハの金属汚染を分析する工程と、前記分析により良品と判定されたシリコンウェーハと同一ロット内の他のシリコンウェーハを製品ウェーハとして出荷することを含む、酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法に関する。本発明の製造方法では、前記抽出されたシリコンウェーハの分析を、本発明の分析方法によって行う。本発明の分析方法によれば、酸化膜中の金属汚染の有無および/またはその程度の評価、汚染金属種の特定、汚染金属の定量が可能である。よって、かかる分析方法により、良品と判定されたシリコンウェーハと同一ロット内のシリコンウェーハを製品ウェーハとして出荷することにより、高品質な製品ウェーハを高い信頼性をもって提供することが可能となる。なお、良品と判定する基準は、ウェーハの用途等に応じてウェーハに求められる物性を考慮して設定することができる。また1ロットに含まれるウェーハ数および抽出するウェーハ数は適宜設定すればよい。
以下、本発明を実施例により説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
実施例1:シリコンウェーハ上の酸化膜のエッチング
図1に示す装置の蓋2を開け、スピンコート法によりAgを11乗レベル汚染した約100Åの酸化膜を表面に有するシリコンウェーハ3を反応容器1内のステージ5上に配置した。冷却装置4を冷却し、ステージおよびシリコンウェーハを10℃に冷却した。50質量%フッ化水素酸溶液6(300ml)をエッチング薬液用容器8に入れ、N2ガス7を1l/minの流量で流すとともに、排気孔9から100hPaの排気量で排気した。その状態で20分間放置した。放置中、ウェーハ表面に結露が発生していることを目視により確認した。放置後にシリコンウェーハ表面を目視により観察し、シリコンウェーハ上の酸化膜が除去されたことを確認した。その後、N2ガス7のみを5分間反応容器1に流し、N2ガス置換を行った後、蓋2を開け、シリコンウェーハ3を取り出した。
実施例2:酸化膜中の金属成分の定量分析(1)
実施例1で酸化膜をエッチングにより除去したシリコンウェーハを、酸化膜を除去することにより露出したウェーハ表面を上方に向け、図2に示す装置の回転テーブル10に乗せ、表面にフッ化水素酸と過酸化水素水と塩酸の混合溶液12(フッ化水素1.0質量%、過酸化水素10.0質量%、塩化水素5.0質量%を純水に混合し調製した水溶液)を100μl滴下し、ノズル13により液滴をウェーハ表面上に保持した。液滴をウェーハ表面上に保持した状態で、回転テーブルを100mm/secで回転させながらノズルを中心から外周へ3mm/回転で動かしシリコンウェーハ全面を薬液で溶解した。その後、回収溶液を1mlまで希釈し、ICP/MSで分析したところ、分析時に干渉分子ピークとして異常ピークは検出されなかったことから、分解残さ中のSi成分の影響がないことが確認できた。更に、定量されたAg量は汚染量の約90%であり高精度・高感度に金属汚染を分析することができた。
実施例3:酸化膜中の金属成分の定量分析(2)
汚染金属をLi、Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Fe、Ni、Cu、Znに変えた点以外、実施例1と同様の方法で金属汚染分析を行ったところ、いずれも定量された金属量は汚染量の約90%〜100%の範囲であり、高精度・高感度に金属汚染を分析することができた。
以上の結果から、本発明によってシリコンウェーハ表面の酸化膜中の金属汚染を簡素化された方法で短時間に高感度かつ高精度に分析できることが示された。
本発明によれば、シリコンウェーハ表面の酸化物中の金属汚染の有無および/またはその程度を、簡便かつ高感度・高精度に評価することができる。
本発明のエッチング方法に使用可能な反応装置の一例を示す。 本発明の分析方法において金属回収溶液の走査に使用可能な装置の一例を示す。
符号の説明
1 反応容器
2 蓋
3 シリコンウェーハ
4 冷却装置
5 ステージ
6 フッ化水素酸溶液
7 N2ガス
8 エッチング薬液用容器
9 排気
10 回転ステージ
11 シリコンウェーハ
12 フッ化水素酸と過酸化水素水と塩酸の混合溶液
13 ノズル
14 ステージ

Claims (7)

  1. 酸化膜付きシリコンウェーハを冷却しつつ、フッ化水素ガスと接触させることによりウェーハ表面にシリコン酸化成分を含まない結露を発生させることによって、シリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングする方法。
  2. 前記フッ化水素ガスを、フッ化水素酸含有溶液をキャリアガスによりバブリングして発生させることを含む請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記フッ化水素酸含有溶液は硫酸を更に含有する請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 前記エッチングを、少なくとも1つの通気口を有する容器内で行い、
    前記エッチング中に該通気口を通して排気することを更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  5. エッチングにより除去される酸化膜厚は10〜5000Åである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によりシリコンウェーハ表面の酸化膜をエッチングにより除去し、酸化膜除去後のシリコンウェーハ表面に溶液を走査させた後、該溶液中の金属成分を分析することを含む酸化膜付きシリコンウェーハの金属汚染分析方法。
  7. 酸化膜付きシリコンウェーハを複数含むウェーハロットを準備する工程と、
    前記ロットから少なくとも1つのシリコンウェーハを抽出する工程と、
    前記抽出されたシリコンウェーハの酸化膜中の金属汚染を分析する工程と、
    前記分析により良品と判定されたシリコンウェーハと同一ロット内の他のシリコンウェーハを製品ウェーハとして出荷することを含む、酸化膜付きシリコンウェーハの製造方法であって、
    前記抽出されたシリコンウェーハの酸化膜中の金属汚染の分析を、請求項6に記載の方法によって行うことを特徴とする、前記方法。
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