JP2010007699A - デファレンシャル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動軸とデフケースの支持部との摺動部に確実に潤滑油を供給することができるデファレンシャル装置を提供する。
【解決手段】潤滑油が封入されたキャリア2に回転可能に収容されリングギヤ4が固定されたデフケース3と、このデフケース3に相対回転可能に収容された一対のサイドギヤ5,7と、この一対のサイドギヤ5,7と噛み合うピニオン9と、一対のサイドギヤ5,7に連結された駆動軸とを備えてたデファレンシャル装置1おいて、デフケース3に、軸方向の両端側に駆動軸が挿通される中空状の挿通部13,15を設け、この挿通部13,15の内周に、駆動軸と摺動して支持する摺動支持部17,19を設け、挿通部13,15に、摺動支持部17,19と挿通部13,15の外周側とを連通してデフケース3の回転によってリングギヤ4に掻き上げられた潤滑油が供給される供給路21,23を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】潤滑油が封入されたキャリア2に回転可能に収容されリングギヤ4が固定されたデフケース3と、このデフケース3に相対回転可能に収容された一対のサイドギヤ5,7と、この一対のサイドギヤ5,7と噛み合うピニオン9と、一対のサイドギヤ5,7に連結された駆動軸とを備えてたデファレンシャル装置1おいて、デフケース3に、軸方向の両端側に駆動軸が挿通される中空状の挿通部13,15を設け、この挿通部13,15の内周に、駆動軸と摺動して支持する摺動支持部17,19を設け、挿通部13,15に、摺動支持部17,19と挿通部13,15の外周側とを連通してデフケース3の回転によってリングギヤ4に掻き上げられた潤滑油が供給される供給路21,23を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に適用されるデファレンシャル装置に関する。
従来、デファレンシャル装置としては、平行軸型のデファレンシャル装置やベベルギヤ式のデファレンシャル装置が知られている。このようなデファレンシャル装置では、デフケースに一体回転可能に固定されたリングギヤが掻き上げる潤滑油をデフケースの内部に導入するために様々な提案がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、特許文献1のデファレンシャル装置では、デフケースの外周にリングギヤが掻き上げた潤滑油を集めるための凹部を設け、この凹部とデフケースの内部とを連通する貫通孔を設けることにより、デフケースの内部に潤滑油を導入させ易くしている。また、特許文献2のデファレンシャル装置では、特許文献1の構成に加えて、デフケースの回転によって凹部に集めた潤滑がデフケースの外方に飛び散らないように潤滑油受止め用リブを設け、デフケースの回転時でも十分にデフケースの内部に潤滑油を導入できるようにしている。
しかしながら、上記特許文献1,2のデファレンシャル装置では、デフケースの内部に収容された差動ギヤ組のギヤ噛み合い部やデフケースと差動ギヤ組との摺動部に潤滑油を供給することはできるが、デフケースに挿通されて差動ギヤ組に連結される駆動軸とこの駆動軸を支持するデフケースの支持部との摺動部に十分に潤滑油を供給することができなかった。
そこで、特許文献3のデファレンシャル装置では、駆動軸とデフケースの支持部との摺動部の軸方向外側に流路を設け、この流路からデフケースの内部側に潤滑油を流入させて摺動部を潤滑させている。
特開平8−270764号公報
実開平5−83526号公報
特開2007−232118号公報
しかしながら、近年、デフケースを収容するキャリアに封入される潤滑油は、潤滑油による撹拌抵抗の低減、コスト低減などのために減少傾向にある。このため、上記特許文献3のように駆動軸とデフケースの支持部との摺動部の軸方向外側に流路を設けてしまうと、リングギヤからの距離が大きくなってしまい、リングギヤで掻き上げられた潤滑油が流路まで十分に到達することができない可能性があった。
そこで、この発明は、駆動軸とデフケースの支持部との摺動部に確実に潤滑油を供給することができるデファレンシャル装置の提供を目的としている。
請求項1記載の発明は、潤滑油が封入されたキャリアに回転可能に収容されリングギヤが固定されたデフケースと、このデフケースに相対回転可能に収容された一対のサイドギヤと、この一対のサイドギヤと噛み合い前記一対のサイドギヤの差動回転を許容すると共に前記デフケースの回転方向に前記デフケースと一体的に回転駆動されるピニオンと、前記デフケースに挿通され前記一対のサイドギヤに連結された駆動軸とを備えたデファレンシャル装置であって、前記デフケースは、軸方向の両端側に前記駆動軸が挿通される中空状の挿通部が設けられ、この挿通部の内周には、前記駆動軸と摺動して支持する摺動支持部が設けられ、前記挿通部には、前記摺動支持部と前記挿通部の外周側とを連通して前記デフケースの回転によって前記リングギヤに掻き上げられた前記潤滑油が供給される供給路が設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のデファレンシャル装置であって、前記供給路は、前記挿通部の軸方向の前記デフケース内部側に設けられ、前記摺動支持部と前記駆動軸の外周の前記摺動支持部が位置する部分とのいずれか一方には、前記供給路から供給された前記潤滑油を軸方向の前記デフケースの外部側に導く案内路が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記挿通部には、軸方向の前記デフケース内部側に前記摺動支持部よりも内径が大きい大径部が設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のデファレンシャル装置であって、前記駆動軸には、前記摺動支持部よりも内径が小さい小径部が設けられ、この小径部と前記大径部との間に前記潤滑油を溜める潤滑油溜まりが設けられていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、前記デフケースの前記リングギヤが固定された固定部には、外径側から内径側に向けて漸次厚肉となるように傾斜された複数のリブが設けられ、前記供給路は、前記リブの内径側の端部近傍に位置されていることを特徴とする。
請求項1のデファレンシャル装置は、デフケースの駆動軸を挿通する挿通部の内周に駆動軸と摺動して支持する摺動支持部が設けられ、挿通部には摺動支持部と挿通部の外周側とを連通してデフケースの回転によってリングギヤに掻き上げられた潤滑油が供給される供給路が設けられているので、直接摺動支持部に潤滑油を供給することができる。
従って、駆動軸とデフケースの支持部との摺動部に確実に潤滑油を供給することができる。
請求項2のデファレンシャル装置は、供給路は挿通部の軸方向のデフケース内部側に設けられ、摺動支持部と駆動軸の外周の摺動支持部が位置する部分とのいずれか一方に供給路から供給された潤滑油を軸方向のデフケースの外部側に導く案内路が設けられているので、供給路から流入された潤滑油をデフケース内部の軸方向外側まで確実に供給することができる。
請求項3のデファレンシャル装置は、挿通部に軸方向のデフケース内部側に摺動支持部よりも内径が大きい大径部が設けられているので、供給路から流入された潤滑油を大径部へ流通させ易くすると共に、潤滑油に遠心ポンプ機能を持たせてデフケース内部に潤滑油を導入させ易くすることができる。
請求項4のデファレンシャル装置は、駆動軸に摺動支持部よりも内径が小さい小径部が設けられ、この小径部と大径部との間に潤滑油を溜める潤滑油溜まりが設けられているので、デフケース内部に導入された潤滑油が枯渇することを防止することができる。
請求項5のデファレンシャル装置は、デフケースのリングギヤが固定された固定部に外径側から内径側に向けて漸次厚肉となるように傾斜された複数のリブが設けられ、供給路がリブの内径側の近傍に位置されているので、リングギヤによって掻き上げられた潤滑油をリブを介して供給路に導入させ易くすることができる。
図1〜図7を用いて本発明の実施の形態に係るデファレンシャル装置について説明する。
本実施の形態のデファレンシャル装置1は、潤滑油が封入されたキャリア2と、このキャリア2に回転可能に収容されリングギヤ4が固定されたデフケース3と、このデフケース3に相対回転可能に収容された一対のサイドギヤ5,7と、この一対のサイドギヤ5,7と噛み合い一対のサイドギヤ5,7の差動回転を許容すると共にデフケース3の回転方向にデフケース3と一体的に回転駆動されるピニオン9と、デフケース3に挿通され一対のサイドギヤ5,7に連結された駆動軸11(一方の駆動軸のみを図示するが、サイドギヤ7にも同様の駆動軸が連結される)とを備えている。そして、デフケース3は、軸方向の両端側に駆動軸11が挿通される中空状の挿通部13,15が設けられ、この挿通部13,15の内周には、駆動軸11と摺動して支持する摺動支持部17,19が設けられ、挿通部13,15には、摺動支持部17,19と挿通部13,15の外周側とを連通してデフケース3の回転によってリングギヤ4に掻き上げられた潤滑油が供給される供給路21,23が設けられている。
また、供給路21,23は、挿通部13,15の軸方向のデフケース3内部側の中間部に設けられ、駆動軸11の外周の摺動支持部17,19が位置する部分には、供給路21,23から供給された潤滑油を軸方向のデフケース3の外部側に導く案内路としてのらせん溝25が設けられている。
さらに、挿通部13,15には、軸方向のデフケース3内部側に摺動支持部17,19よりも内径が大きい大径部27,29が設けられている。また、大径部27,29は、摺動支持部17,19に連通する供給路21,23よりも軸方向に内部側の位置に設けられている。
また、駆動軸11には、摺動支持部17,19よりも内径が小さい小径部31が設けられ、この小径部31と大径部27,29との間に潤滑油を溜める潤滑油溜まり33が設けられている。
さらに、デフケース3のリングギヤ4が固定された固定部としてのフランジ部35には、外径側から内径側に向けて漸次厚肉となるように傾斜された複数のリブ37が設けられ、供給路21は、リブ37の内径側の端部近傍に設けられ、本実施例においてはリブ37の内径側先端に位置されている。
図1〜図7に示すように、デフケース3は、ケース本体39とカバー部材41とを備えている。ケース本体39とカバー部材41には、軸方向の両端側に駆動軸11が挿通される中空状の挿通部13,15が設けられている。この挿通部13,15の外周がベアリング(不図示)に支持されることにより、デフケース3が潤滑油が封入されたキャリア2に回転可能に収容支持されている。また、ケース本体39とカバー部材41には、フランジ部35が形成され、このフランジ部35にリングギヤ4が固定されると共にボルト43によってケース本体39とカバー部材41とが一体的に固定されている。このデフケース3には、ピニオンシャフト45と、ピニオン9と、一対のサイドギヤ5,7とが収容され、駆動軸11が挿通されて一対のサイドギヤ5,7に連結されている。
ピニオンシャフト45は、端部をデフケース3に係合してピン47で抜け止めされ、デフケース3と一体に回転駆動されて支承するピニオン9が公転される。ピニオン9は、一対のサイドギヤ5,7に駆動力を伝達すると共に、噛み合っている一対のサイドギヤ5,7に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト45に自転可能に支承されている。また、ピニオン9とデフケース3との間には、球面ワッシャ49が配置されている。
一対のサイドギヤ5,7は、ボス部51,53の外周でデフケース3に相対回転可能に支持されている。また、ボス部51,53の内周には、駆動軸11が一対のサイドギヤ5,7と一体回転可能にスプライン連結されている。また、一対のサイドギヤ5,7の背面側とデフケース3との間には、スラストワッシャ55,57が配置されている。
駆動軸11は、デフケース3の挿通部13,15の内周に挿通され、挿通部13,15の摺動支持部17,19に摺動して支持されると共に、軸方向一端側が一対のサイドギヤ5,7に連結されている。また、駆動軸11の軸方向他端側には、挿通部13,15の軸方向端面と当接し、左右の車輪に連結された軸部材(不図示)が等速ジョイントなどを介してボルト固定される固定部59が一体的に設けられている。
このような駆動軸11では、駆動軸11の固定部59が挿通部13,15の軸方向端面と当接しているため、この部分から潤滑油をデフケース3の内部に導入することが難しく、摺動支持部17,19を十分に潤滑させることが困難であった。また、挿通部13,15の軸方向端部に潤滑油の供給路を設けることも考えられるが、上述したように潤滑油が減少傾向にあるため、軸方向端部の供給路に潤滑油を導入させることが困難であった。そこで、デファレンシャル装置1では、デフケース3の摺動支持部17,19に確実に潤滑油を供給できるようにされている。
デフケース3の挿通部13,15には、摺動支持部17,19と挿通部13,15の外周側とを連通する供給路21,23が設けられている。この供給路21,23には、デフケース3の回転によってリングギヤ4に掻き上げられた潤滑油が供給される。また、駆動軸11の摺動支持部17,19が位置する部分には、2条ねじ形状のらせん溝25が設けられている。このらせん溝25は、供給路21,23から供給された潤滑油を軸方向のデフケース3の外部側に導くように設けられている。また、挿通部13,15の軸方向のデフケース3内部側には、摺動支持部17,19よりも内径が大きい大径部27,29が設けられている。さらに、駆動軸11には、摺動支持部17,19よりも内径が小さい小径部31が設けられている。この駆動軸11の小径部31と挿通部13の大径部27との間には、潤滑油を溜める潤滑油溜まり33が設けられている。なお、挿通部15に挿通される駆動軸11の小径部31と挿通部15の大径部29との間にも、潤滑油溜まりが同様に設けられている。
ここで、摺動支持部17,19の内径DH1と駆動軸11の外径DS1とをほぼ同等に設定することで、駆動軸11の外径を挿通部13,15の内径で支持することができる。また、摺動支持部17,19の内径DH1よりも大径部27,29の内径DH2を大きくすることで、挿通部13,15の内径を拡大して潤滑油の流通を良くさせ、潤滑油に遠心ポンプ機能を持たせることができる。また、摺動支持部17,19の内径DH1よりも駆動軸11の小径部31の外径DS2を小さくすることで、大径部27,29の内径DH2と小径部31の外径DS2との間に環状空間を形成し、潤滑油溜まり33を設けることができる。
また、デフケース3のフランジ部35の外周には、周方向等間隔に複数のリブ37が設けられている。また、リブ37は、外径側から内径側に向けて漸次軸方向厚肉となるように傾斜されており、供給路21はリブ37の内径側の先端に位置されている。このリブ37は、デフケース3の強度を向上させると共に、リブ37を介してリングギヤ4によって掻き上げられた潤滑油を供給路21に導入させることができる。また、内径側のリブ37間には、デフケース3の内部と外部とを貫通する複数の孔部61が設けられている。この孔部61をリブ37間に設けることにより、リブ37間に溜まる潤滑油をデフケース3に導入させ易くすることができ、ギヤ噛み合い部やデフケース3内部の摺動部を確実に潤滑させることができる。また、デフケース3には、潤滑油がデフケース3の内部と外部とを流通する複数の流通部63が設けられている。
このようなデファレンシャル装置1では、デフケース3の駆動軸11を挿通する挿通部13,15の内周に駆動軸11と摺動して支持する摺動支持部17,19が設けられ、挿通部13,15には摺動支持部17,19と挿通部13,15の外周側とを連通してデフケース3の回転によってリングギヤ4に掻き上げられた潤滑油が供給される供給路21,23が設けられているので、直接摺動支持部17,19に潤滑油を供給することができる。
従って、駆動軸11とデフケース3の支持部との摺動部に確実に潤滑油を供給することができる。
また、供給路21,23は挿通部13,15の軸方向のデフケース3内部側に設けられ、駆動軸11の外周の摺動支持部17,19が位置する部分に供給路21,23から供給された潤滑油を軸方向のデフケース3の外部側に導くらせん溝25が設けられているので、供給路21,23から流入された潤滑油をデフケース3内部の軸方向外側まで確実に供給することができる。
さらに、挿通部13,15に軸方向のデフケース3内部側に摺動支持部17,19よりも内径が大きい大径部27,29が設けられているので、供給路21,23から流入された潤滑油を大径部27,29へ流通させ易くすると共に、潤滑油に遠心ポンプ機能を持たせてデフケース3内部に潤滑油を導入させ易くすることができる。
また、駆動軸11に摺動支持部17,19よりも内径が小さい小径部31が設けられ、この小径部31と大径部27,29との間に潤滑油を溜める潤滑油溜まり33が設けられているので、デフケース3内部に導入された潤滑油が枯渇することを防止することができる。
さらに、デフケース3のリングギヤ4が固定されたフランジ部35に外径側から内径側に向けて漸次厚肉となるように傾斜された複数のリブ37が設けられ、供給路21がリブ37の内径側の先端に位置されているので、リングギヤ4によって掻き上げられた潤滑油をリブ37を介して供給路21に導入させ易くすることができる。
なお、本発明の実施の形態に係るデファレンシャル装置では、駆動軸に案内路としてのらせん溝が設けられているが、デフケースの挿通部の摺動支持部にらせん溝を設けてもよい。また、案内路は、らせん溝に限らず、摺動支持部に供給路からの潤滑油を導ける形状であればどのような構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係るデファレンシャル装置では、ベベルギヤ式のデファレンシャル装置としているが、平行軸型のデファレンシャル装置においても、キャリア、インターナルギヤ、ピニオン、サンギヤなどの構成を備えたプラネタリーギヤ型のデファレンシャル装置においても、本発明の構成を適用することができる。
1…デファレンシャル装置
2…キャリア
3…デフケース
4…リングギヤ
5,7…一対のサイドギヤ
9…ピニオン
11…駆動軸
13,15…挿通部
17,19…摺動支持部
21,23…供給路
25…らせん溝(案内路)
27,29…大径部
31…小径部
33…潤滑油溜まり
35…フランジ部(固定部)
37…リブ
2…キャリア
3…デフケース
4…リングギヤ
5,7…一対のサイドギヤ
9…ピニオン
11…駆動軸
13,15…挿通部
17,19…摺動支持部
21,23…供給路
25…らせん溝(案内路)
27,29…大径部
31…小径部
33…潤滑油溜まり
35…フランジ部(固定部)
37…リブ
Claims (5)
- 潤滑油が封入されたキャリアに回転可能に収容されリングギヤが固定されたデフケースと、このデフケースに相対回転可能に収容された一対のサイドギヤと、この一対のサイドギヤと噛み合い前記一対のサイドギヤの差動回転を許容すると共に前記デフケースの回転方向に前記デフケースと一体的に回転駆動されるピニオンと、前記デフケースに挿通され前記一対のサイドギヤに連結された駆動軸とを備えたデファレンシャル装置であって、
前記デフケースは、軸方向の両端側に前記駆動軸が挿通される中空状の挿通部が設けられ、この挿通部の内周には、前記駆動軸と摺動して支持する摺動支持部が設けられ、前記挿通部には、前記摺動支持部と前記挿通部の外周側とを連通して前記デフケースの回転によって前記リングギヤに掻き上げられた前記潤滑油が供給される供給路が設けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
前記供給路は、前記挿通部の軸方向の前記デフケース内部側に設けられ、前記摺動支持部と前記駆動軸の外周の前記摺動支持部が位置する部分とのいずれか一方には、前記供給路から供給された前記潤滑油を軸方向の前記デフケースの外部側に導く案内路が設けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、
前記挿通部には、軸方向の前記デフケース内部側に前記摺動支持部よりも内径が大きい大径部が設けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項3記載のデファレンシャル装置であって、
前記駆動軸には、前記摺動支持部よりも内径が小さい小径部が設けられ、この小径部と前記大径部との間に前記潤滑油を溜める潤滑油溜まりが設けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
前記デフケースの前記リングギヤが固定された固定部には、外径側から内径側に向けて漸次厚肉となるように傾斜された複数のリブが設けられ、前記供給路は、前記リブの内径側の端部近傍に位置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
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2008
- 2008-06-24 JP JP2008164937A patent/JP2010007699A/ja active Pending
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