JP2010004599A - 扁平形振動モータ - Google Patents

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Naoki Kanai
直樹 金井
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Sanyo Electric Co Ltd
Nidec Seimitsu Corp
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

【課題】組立上、ロータの外周側がケースの天板部の内面に接触する不具合を抑制でき、歩留まりを向上できる扁平形振動モータの提供。
【解決手段】扁平形振動モータは、支軸１３の一端を中央孔Ｈ１に入れて溶接したステータ板１１と、偏心錘２４を持ち支軸１３に対しすべり軸受２１を介して回転自在に支持されたロータ２０と、支軸１３の他端を中央孔Ｈ２に入れて溶接した天板部１７ａと開口部をステータ板１１で塞いだ周壁部１７ｂを持つ扁平カップ状のケース１７とを備える。天板部１７ａは、その内面のうち周壁部１７ｂ側において環状溝Ｒを持つ薄肉部Ｔを有する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ブラシレスモータなどを用いて構成した所謂コイン形の扁平形振動モータに関する。
特開平９−１３１０２０の扁平形振動モータにおいては、一端を金属製のステータ板に固定した支軸に対してすべり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、支軸の他端を固定する扁平カップ状の金属製のケースとを有し、すべり軸受と支軸との嵌め合い公差のクリアランスによりロータがばたつくのを防止するため、ステータ板上に固定したマグネットに吸引される磁性板をロータ側に設け、支軸に直交する面に対するロータの僅少な傾き姿勢を持続できるようになっている。
特開平９−１３１０２０（図１）
組立上、ステータ板に対して支軸の一端が溶接等で固定されると共にケースの天板部に対して支軸の他端が溶接等で固定されるものであるから、支軸のステータ板に対する垂直度の誤差と支軸の天板部に対する垂直度の誤差とが不可避的に生じ、扁平形振動モータではケースの天板部とロータとが僅少な隙間を介して面対向しているため、ロータの外周側角部がケースの天板部の内面に接触する不具合が生じ、扁平形振動モータの歩留まり低下の要因となっていた。
そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題は、組立のバラツキによってもロータの外周側がケースの天板部の内面に接触する不具合を抑制でき、歩留まりを向上できる扁平形振動モータを提供することにある。
本発明は、支軸の一端を第１の孔に入れて固定したステータ板と、偏心錘を持ち支軸に対しすべり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、支軸の他端を第２の孔に入れて固定した天板部と開口部を前記ステータ板で塞いだ周壁部を持つ扁平カップ状のケースとを備える扁平形振動モータであって、天板部は、その内面のうち周壁部側において環状溝を持つ薄肉部を有することを特徴とする。
組立上、支軸のステータ板に対する垂直度の誤差と支軸の天板部に対する垂直度の誤差とが不可避的に生じても、天板部の内面のうち周壁部側において環状溝を持った薄肉部が形成されているため、環状溝の深さの分、ロータの外周側角部が余分に傾かない限り、薄肉部の内面に接触する不具合を抑制でき、歩留まりを向上できる。この天板部における一部薄肉化はケースをプレス成形で得る際の圧潰工程でたやすく実現できるから、扁平化を損なわずに低コストを図り得る。また、ロータの外周側角部を面取りする場合に比し、偏心錘の重さを減らす必要がなく、振動力を落とさずに済む。
この薄肉部は一様厚であっても良いし、また、径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となった勾配厚でも構わない。
また、ロータの天板部に臨む外周部角部側が径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となる勾配厚となっている場合でも、ロータの外周側がケースの天板部の内面に接触する不具合を抑制できる。
本発明によれば、環状溝の深さの分、ロータの外周側がケースの天板部の内面に接触する不具合を抑制でき、歩留まりを向上できる扁平形振動モータを提供できる。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図１は本発明の実施例１に係る扁平形振動モータを示す断面図である。本例の扁平形（コイン形）振動モータはステータ１０とロータ２０とから成るブラシレスモータである。
ステータ１０は、金属製（磁性材）円形のステータ板（ベースプレートないし底板）１１と、このステータ板１１の中央孔Ｈ１に一端を嵌めて溶接した支軸（固定軸）１３と、この支軸１３に嵌めたワッシャー１２と、ステータ板１１の上面に重ね合せて熱溶着した給電用フレキシブル基板３０と、この給電用フレキシブル基板３０の上に搭載された回転位置検出用ホール素子を含むスイッチング用集積回路１４及びコンデンサ１５と、給電用フレキシブル基板３０上に配置された２個の駆動用の扁平形空芯コイル１６と、開口部にステータ板１１が嵌合し中央孔Ｈ２に支軸１３の他端を嵌めて溶接した金属製浅カップ状のケース１７を有する。このケース１７は天板部１７ａと周壁部１７ｂとから成る。
ロータ２０は、軸受ホルダー部２３ａのすべり軸受２１を介して支軸１３に回転自在に支持され、扁平形空芯コイル１６と面対向する環状６極の永久磁石２２を下側に持つ磁性材のロータ板２３と、このロータ板２３の外周側に設けられた弧状の偏心錘２４とを有する。
そして、本例のケース１７の天板部１７ａは、その内面のうちの周壁部１７ｂ側が環状溝Ｒを持つ一様厚の薄肉部Ｔとなっている。組立上、支軸１３のステータ板１１に対する垂直度の誤差と支軸１３の天板部１７ａに対する垂直度の誤差とが共に不可避的に生じるものであるが、天板部１７ａの内面のうち周壁部１７ｂ側において環状溝Ｒを持つ一様厚の薄肉部Ｔが形成されているため、環状溝Ｒの深さだけ、偏心錘２４の角部２４ａが余分に傾いてから薄肉部Ｔの内面に当接することになるので、天板部１７ａの内面に接触する不具合を抑制でき、歩留まりを向上できる。この天板部１７ａにおける一部薄肉化はケース１７のプレス成形時に圧潰工程で実現できるから、扁平化を損なわずに低コストを図り得る。また、後述する偏心錘２４の角部２４ａを面取りする場合に比し、偏心錘２４の重さを減らす必要がなく、振動力を落とさずに済む。
図２は本発明の実施例２に係る扁平形振動モータを示す断面図である。図２において図１に示す部分と同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略する。
実施例１の薄肉部Ｔは一様厚であるが、本例の薄肉部Ｔ′は、径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となった勾配厚である。この環状溝Ｒ′による薄肉部Ｔ′においても、偏心錘２４の角部２４ａが薄肉部Ｔ′の内面に当接する迄傾いても構わないため、歩留まりを向上でき、その他実施例１と同様な効果を奏する。
また、図２に示すように、偏心錘２４の角部２４ａ側を径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となる勾配厚とすることも可能である。この構造では偏心錘２４の重さが減り振動力が低下するものの、実施例１，２の構成と組合せて実施すれば、偏心錘２４の角部２４ａが天板部１７ａの内側に接触する不具合をさらに抑制できる。なお、偏心錘２４の勾配であるが、あまり急勾配にすると偏心錘２４の重さが減りすぎ、振動力の低下が顕著になるので、勾配角度は２°程度までにすることが望ましい。
本発明の実施例１に係る扁平形振動モータを示す断面図である。 本発明の実施例２に係る扁平形振動モータを示す断面図である。
符号の説明
１０…ステータ
１１…ステータ板
１２…ワッシャー
１３…支軸（固定軸）
１４…スイッチング用集積回路
１５…コンデンサ
１６…扁平形空芯コイル
１７…ケース
１７ａ…天板部
１７ｂ…周壁部
２０…ロータ
３０…給電用フレキシブル基板
２１…すべり軸受
２２…永久磁石
２３…ロータ板
２３ａ…軸受ホルダー部
２４…偏心錘
２４ａ…角部
Ｈ１，Ｈ２…中央孔
Ｒ，Ｒ′…環状溝
Ｔ，Ｔ′…薄肉部

Claims (5)

  1. 支軸の一端を第１の孔に入れて固定したステータ板と、偏心錘を持ち前記支軸に対しすべり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、前記支軸の他端を第２の孔に入れて固定した天板部と開口部を前記ステータ板で塞いだ周壁部を持つ扁平カップ状のケースとを備える扁平形振動モータであって、
    前記天板部は、その内面のうち前記周壁部側において環状溝を持つ薄肉部を有することを特徴とする扁平形振動モータ。
  2. 請求項１に記載の扁平形振動モータにおいて、前記薄肉部は一様厚であることを特徴とする扁平形振動モータ。
  3. 請求項１に記載の扁平形振動モータにおいて、前記薄肉部は径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となった勾配厚であることを特徴とする扁平形振動モータ。
  4. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の扁平形振動モータにおいて、前記ロータの前記天板部に臨む外周部角部側は径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となる勾配厚であることを特徴とする扁平形振動モータ。
  5. 支軸の一端を第１の孔に入れて固定したステータ板と、偏心錘を持ち前記支軸に対しすべり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、前記支軸の他端を第２の孔に入れて固定した天板部と開口部を前記ステータ板で塞いだ周壁部を持つ扁平カップ状のケースとを備える扁平形振動モータであって、
    前記ロータの前記天板部に臨む外周部角部側は径方向外方へ移る次第に漸次薄肉となる勾配厚であることを特徴とする扁平形振動モータ。
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