JP2010002702A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】給送部から作像部へシートを給送し、シートの給送動作と連動して作像動作を実行させ、定着ニップの温度を定着温度に昇温させ、定着ニップに画像形成済み記録シートを通して画像を熱定着させる画像形成装置および画像形成方法において、消費電力の低減を図ること。
【解決手段】非画像領域距離Lpを検出して(ステップS12)、用紙搬送距離と合算し(ステップS15)、合算距離、用紙搬送速度から、定着ニップ到達予定時間Taを算出し(ステップS17)、昇温予定時間T0から時間Taを差し引いて、給紙待機時間Tbを算出する(ステップS19)。計測時間が時間Tbと同じになると(ステップS22で「YES」)、給紙を開始し(ステップS24)、定着ニップが定着温度に達するタイミングで、用紙上の未定着画像の先端を定着ニップの入口に到達させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関し、特に消費電力の低減とファーストプリントタイムの短縮とを図る技術に関する。
プリンタなどの画像形成装置に対し、従来、ユーザの利便性向上や省エネルギー化の観点から、ユーザからのプリント指示の入力時点からプリント済み記録シートが排出される時点までの時間、いわゆるファーストプリントタイムの短縮化や消費電力の低減が望まれており、この要望に応える技術がこれまでに数多く提案されている。
例えば、特許文献1には、記録シート上に形成された未定着画像を熱と圧力により記録シートに定着させる定着部において、定着ベルトを挟んでヒータを加圧ローラに押圧させることにより定着ニップを確保し、プリント指示を受け付けるまで、ヒータをOFFし、指示を受け付けると、ヒータの昇温開始と同時にプリント動作を開始させる構成が開示されている。これにより、定着ニップを瞬時に未定着画像の定着に必要な定着温度まで昇温できるので、定着ニップの昇温に時間の掛かる構成と比べ、ファーストプリントタイムを短縮でき、また、プリント指示を受け付けるまで所定の待機温度を維持するためにヒータに通電する構成に比べ、消費電力を低減できる。
このほか、プリント指示を受け付けるまで、定着ニップを待機温度に維持する構成ではあるが、指示を受け付けた際、定着ニップが待機温度から定着温度に到達するのに掛かる昇温予定時間と、給紙トレイから記録シートが給紙されてからシート先端が定着ニップの入口に到達するまでの定着ニップ到達予定時間とを予測し、記録シート先端の定着ニップ入口への到達タイミングと定着ニップの定着温度到達タイミングとが一致するように、各部の動作を制御するものが知られている。
このような制御を行わなければ、例えば、昇温予定時間が大変短く、すぐに定着ニップが定着温度に達するような場合に、記録シートの給紙開始と同時にヒータをONすると、記録シート先端が定着ニップに到達するまでの間に、先に定着ニップの温度が定着温度に達してしまい、記録シート先端が定着ニップに到達するまでの定着に関係のない時間、定着ニップの温度を定着温度に維持するためにヒータを無駄にONし続ける必要がある。これに対し、上記のように、記録シート先端の定着ニップ入口への到達タイミングと、定着ニップの温度が定着温度に達するタイミングを一致させる制御を行うことにより、定着に関係のない時間にヒータへの通電が不要になり、その分、電力消費を抑制できる。
特開平05−35150号公報
しかしながら、上記のようなタイミングを合わせる制御を行っても、記録シートに、画像の形成されていない部分、すなわち、記録シート搬送方向における、記録シート先端から画像形成領域の先端までの非画像領域が存在する場合、この非画像領域をも定着温度で加熱し、そもそも加熱する必要のない非画像領域を定着温度で加熱することになり、無駄な電力が消費されてしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、消費電力の低減を図ることのできる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一側面に係る画像形成装置は、第1の指示を契機に、シートを給送すると共に給送されたシート上に画像を形成する動作を行う画像形成手段と、第1の回転体の周面に第2の回転体の周面を押圧して定着ニップを確保し、第2の指示を契機に前記第1と第2の回転体を加熱して、前記第1と第2の回転体の温度が現在の温度から定着に必要な定着温度になるまで昇温させ、当該定着温度の状態で、前記定着ニップに前記シートを通過させて、当該シート上の画像を熱定着する定着手段と、前記シート上に形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するタイミングと、前記第1と第2の回転体の温度が前記定着温度に達するタイミングとが一致するように、前記画像形成手段に対する前記第1の指示の出力時期と、前記定着手段に対する前記第2の指示の出力時期を決める決定手段と、を備えることを特徴する。
本発明の他の一側面に係る画像形成方法は、第1の指示を契機に、シートを給送すると共に給送されたシート上に画像を形成する画像形成ステップと、第1の回転体の周面に第2の回転体の周面を押圧して定着ニップを確保し、第2の指示を契機に前記第1と第2の回転体を加熱して、前記第1と第2の回転体の温度が現在の温度から定着に必要な定着温度になるまで昇温させ、当該定着温度の状態で、前記定着ニップに前記シートを通過させて、当該シート上の画像を熱定着する定着ステップと、前記シート上に形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するタイミングと、前記第1と第2の回転体の温度が前記定着温度に達するタイミングとが一致するように、前記第1の指示の出力時期と、前記第2の指示の出力時期を決める決定ステップと、を含むことを特徴とする。
このように、画像のシート搬送方向先端が定着ニップに到達するタイミングと、第1と第2の回転体の温度が定着温度に達するタイミングとが一致するように、第1の指示の出力時期と第2の指示の出力時期を決めるので、第1と第2の回転体の温度が定着温度に達するタイミングと、シートの搬送方向先端が定着ニップに到達するタイミングとを一致させる構成と比べ、シートの搬送方向先端から画像先端までの非画像領域に定着温度で加熱せずに済み、その分、消費電力を低減することができる。
ここで、前記画像形成手段は、前記第1の指示を受け付けると、給送口からシートの給送を開始する給送部を有し、前記給送部による前記シートの給送動作に連動して、当該給送されたシートに対する画像の形成動作を実行し、前記決定手段は、前記第1と第2の回転体の、前記定着温度への昇温に要すると想定される時間T0と、前記シートの給送が開始されてから、当該シートに形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するまでに要すると想定される時間Taを示す情報を取得する取得手段を有し、前記時間T0≧Taの場合に、前記第2の指示を出力してから前記時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時に前記第1の指示を出力する、とすることもできる。
このように、時間T0≧Taの場合に、第2の指示を出力してから時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時を、シートの給送を開始するタイミングと決めることで、第1と第2の回転体の温度が定着温度に達するタイミングと、シートの搬送方向先端が定着ニップに到達するタイミングとを一致させる従来構成と比べ、非画像領域に対応する時間分だけ、第2の指示を出力してから当該給紙開始タイミングまでの時間が短くなって、給紙開始タイミングが早まる。シート後端が定着ニップを脱出すると回転体の加熱を止める構成となっている場合、給紙開始タイミングが早まった分、当該従来構成と比べて、シートが定着ニップを脱出するタイミングが早まるので、回転体を定着温度に維持する時間を短縮できて、当該加熱に要する消費電力を抑制できる。さらに、熱定着の完了したシートが排出されるタイミングも早まるので、ファーストプリントタイムを短縮することができる。
ここで、前記決定手段は、前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向における当該シートの先端から当該画像の先端までの距離Lpと、前記シートの給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路上の距離Lとを合算する合算手段と、前記合算された距離Laとシート搬送速度Vとから前記時間Taを算出する算出手段を備える、とすることもできる。
このようにすれば、非画像領域に対応する距離Lp分だけ、シートの給送を開始するタイミングを早めることができる。
ここで、前記給送部は、異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送可能に構成され、前記シートの搬送速度Vは、使用されるシートの種類に応じて異なり、前記算出手段は、前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応するシート搬送速度Vを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、異なる種類のシートの何れかを給送する場合でも、シートの種類に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記給送部には、前記給送口とは別の1以上の給送口が、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に設けられており、前記合算手段は、前記距離Lとして、現にシート給送に用いられる給送口に対応する距離を用い、当該距離に前記距離Lpを合算する、とすることもできる。
このようにすれば、定着ニップまでの距離が相互に異なる複数の給送口が存在する場合でも、給送口に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記決定手段は、前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向に当該シートの先端から当該画像の先端までの距離に相当する距離を当該シートが移動するのに要すると想定される時間Tpと、前記シートが前記給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路を搬送されるのに要すると想定される時間Tを示す情報を取得する取得手段と、前記時間TpとTとから、前記時間Taを算出する算出手段と、を備える、とすることもできる。
このようにすれば、非画像領域に対応する時間Tp分だけ、シートの給送を開始するタイミングを早めることができる。
ここで、前記給送部は、異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送可能に構成され、前記時間TpとTは、使用されるシートの種類に応じて異なり、前記算出手段は、前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応する時間TpとTを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、異なる種類のシートの何れかを給送する場合でも、シートの種類に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記給送部には、前記給送口とは別の1以上の給送口が、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に設けられており、前記時間Tは、使用される給送口毎に異なり、前記算出手段は、前記時間Taの算出に、現に使用される給送口に対応する時間Tを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、定着ニップまでの距離が相互に異なる複数の給送口が存在する場合でも、給送口に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
ここで、前記決定手段は、画像形成の開始指示を受け付ける受付手段を有し、前記開始指示を受け付けると、まず前記第2の指示を出力し、前記時間T0<Taの場合には、前記タイミングの一致、不一致に関わらず、前記第2の指示の直後に第1の指示を出力する、とすることもできる。このようにすれば、想定されるT0とTaとの関係が、理論上T0<Taとなる場合でも、シートを給送することができる。
ここで、前記画像形成ステップは、前記第1の指示を受け付けると、給送口からシートの給送を開始する給送ステップを含み、前記給送ステップにおける前記シートの給送動作に連動して、当該給送されたシートに対する画像の形成動作を実行し、前記決定ステップは、前記第1と第2の回転体の、前記定着温度への昇温に要すると想定される時間T0と、前記シートの給送が開始されてから、当該シートに形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するまでに要すると想定される時間Taを示す情報を取得する取得ステップを含み、前記時間T0≧Taの場合に、前記第2の指示を出力してから前記時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時に前記第1の指示を出力する、とすることもできる。
このように、時間T0≧Taの場合に、第2の指示を出力してから時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時を、シートの給送を開始するタイミングと決めることで、第1と第2の回転体の温度が定着温度に達するタイミングと、シートの搬送方向先端が定着ニップに到達するタイミングとを一致させる構成と比べ、非画像領域に対応する時間分だけ、第2の指示を出力してから当該給紙開始タイミングまでの時間が短くなって、給紙開始タイミングが早まる。シート後端が定着ニップを脱出すると回転体の加熱を止める構成となっている場合、給紙開始タイミングが早まった分、当該従来構成と比べて、シートが定着ニップを脱出するタイミングが早まりので、回転体定着温度に維持する時間を短縮できて、当該加熱に要する消費電力を抑制できる。さらに、熱定着の完了したシートが排出されるタイミングも早まるので、ファーストプリントタイムを短縮することができる。
ここで、前記決定ステップは、前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向における当該シートの先端から当該画像の先端までの距離Lpと、前記シートの給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路上の距離Lとを合算する合算ステップと、前記合算された距離Laとシート搬送速度Vとから前記時間Taを算出する算出ステップを含む、とすることもできる。
このようにすれば、非画像領域に対応する距離Lp分だけ、シートの給送を開始するタイミングを早めることができる。
ここで、前記給送ステップは、異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送することが可能であり、前記シートの搬送速度Vは、使用されるシートの種類に応じて異なり、前記算出ステップは、前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応するシート搬送速度Vを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、異なる種類のシートの何れかを給送する場合でも、シートの種類に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記給送ステップは、前記給送口とは別の1以上の給送口を、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に準備する準備ステップを含み、前記合算ステップは、前記距離Lとして、現にシート給送に用いられる給送口に対応する距離を用い、当該距離に前記距離Lpを合算する、とすることもできる。
このようにすれば、定着ニップまでの距離が相互に異なる複数の給送口が存在する場合でも、給送口に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記決定ステップは、前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向に当該シートの先端から当該画像の先端までの距離に相当する距離を当該シートが移動するのに要すると想定される時間Tpと、前記シートが前記給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路を搬送されるのに要すると想定される時間Tを示す情報を取得する取得ステップと、前記時間TpとTとから、前記時間Taを算出する算出ステップと、を含む、とすることもできる。
このようにすれば、非画像領域に対応する時間Tp分だけ、シートの給送を開始するタイミングを早めることができる。
ここで、前記給送ステップは、異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送することが可能であり、前記時間TpとTは、使用されるシートの種類に応じて異なり、前記算出ステップは、前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応する時間TpとTを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、異なる種類のシートの何れかを給送する場合でも、シートの種類に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
また、前記給送ステップは、前記給送口とは別の1以上の給送口を、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に準備する準備ステップを含み、前記時間Tは、使用される給送口毎に異なり、前記算出ステップは、前記時間Taの算出に、現に使用される給送口に対応する時間Tを用いる、とすることもできる。
このようにすれば、定着ニップまでの距離が相互に異なる複数の給送口が存在する場合でも、給送口に応じて、シートの給送を開始するタイミングを決めることができる。
ここで、前記決定ステップは、画像形成の開始指示を受け付ける受付ステップを含み、前記開始指示を受け付けると、まず前記第2の指示を出力し、前記時間T0<Taの場合には、前記タイミングの一致、不一致に関わらず、前記第2の指示の直後に第1の指示を出力する、とすることもできる。
このようにすれば、想定されるT0とTaとの関係が、理論上T0<Taとなる場合でも、シートを給送することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態に係るプリンタ1の構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、プリンタ1は、公知の電子写真方式等により画像を形成するものであって、画像プロセス部4、給送部5、定着部6および制御部7を備えており、LAN等のネットワークに接続されて、外部の端末装置(図示せず)からの印刷(プリント)ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラック色からなるカラーの画像形成を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部4は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像ユニット20Y、20M、20C、20K、中間転写ベルト27などを備えている。
中間転写ベルト27は、無端状のベルトであり、駆動ローラ271と従動ローラ272とに張架されて矢印B方向に循環駆動される。二次転写位置571において中間転写ベルト27を挟んで従動ローラ272と対向する位置には二次転写ローラ57が配されている。
作像ユニット20Y〜20Kは、中間転写ベルト27に対向してベルト走行方向上流側から下流側に沿って所定間隔で直列に配置されている。作像ユニット20Yは、感光体ドラム21等の像担持体、その周囲に配設された帯電部22、現像部23、中間転写ベルト27を挟んで感光体ドラム21と対向する一次転写ローラ24、クリーナ25、プリントヘッド26などを備え、感光体ドラム21Yの周面にY色のトナー像を作像する。他の作像部20M〜20Kについても、作像部20Yと同様の構成になっており、同図では、符号を省略している。
給送部5は、用紙Sを収容する給紙トレイ51、52、給紙トレイ51、52から用紙Sを1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ53、54、繰り出された用紙Sを搬送する搬送ローラ対55などを備えている。給紙トレイ51、52は、用紙サイズ、厚み(坪量)の異なる、様々な種類の用紙Sを収容することができ、プリントジョブの実行指示において選択された用紙Sを供給する。また、OHPなどの他の記録シートを収容することもできる。
定着部6は、加圧ローラ61、定着ローラ62、ヒータ63、温度センサ64などを備えている。ヒータ63により加熱される定着ローラ62に対し、加圧ローラ61が押圧されて、定着ニップ611が確保される。ヒータ63の加熱量を変化させることにより、定着ニップ611の温度を制御できる。本実施の形態では、待機温度と定着温度に切替える制御が行われる。ここで定着温度とは、用紙Sに転写された未定着画像を定着させるのに必要な温度をいう。また、待機温度とは、節電のため、定着温度よりもある程度低めに設定された温度をいい、定着部6のウォームアップ完了後プリント動作が開始されるまでの間、あるいは、先のプリント動作が終了してから次のプリント動作が開始されるまでの間、維持される温度である。これら定着温度、待機温度は予め決められている。
制御部7は、外部の端末装置からの画像信号をY〜K色用のデジタル信号に変換し、プリントヘッド26の発光素子を駆動させるための駆動信号を生成する。
プリントヘッド26は、制御部7からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光を発し、感光体ドラム21Y〜21Kを露光走査する。この露光走査によって、帯電部22Y〜22Kにより一様に帯電された感光体ドラム21Y〜21Kの周面に静電潜像が形成される。各静電潜像は現像部23Y〜23Kによりトナーで顕像化され、感光体ドラム21Y〜21Kの周面にY〜K色のトナー像が形成される。
各色のトナー像は、一次転写ローラ24Y〜24Kに作用する静電力により中間転写ベルト27の外周面に順次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト27の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト27に重ね合わされた各色トナー像は、中間転写ベルト27の回転により二次転写位置571に移動する。
一方、中間転写ベルト27の移動タイミングに合わせて、給送部5からは搬送ローラ対55を介して用紙Sが給送されて来ており、用紙Sは循環駆動する中間転写ベルト27と回転する二次転写ローラ57との間に挟まれて搬送され、二次転写ローラ57に作用する静電力により中間転写ベルト27に形成されたトナー像が一括して用紙上に二次転写される。
二次転写位置571を通過した用紙Sは定着部6に搬送され、用紙Sが定着部6の定着ニップ611を通過することにより、用紙上のトナー像(未定着画像)が加熱、加圧されて用紙Sに定着された後、排出ローラ対58を介して排出トレイ59に排出される。
<制御部7の構成>
図2は、制御部7の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部7は、主な構成要素としてCPU71、通信インターフェース(I/F)部72、画像処理部73、画像メモリ74、非画像領域距離情報記憶部75、昇温予定時間情報記憶部76、用紙搬送距離情報記憶部77、搬送速度情報記憶部78、定着部温度情報記憶部79、ROM80、およびタイマー81などを備える。
通信(I/F)部72は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースであり、外部からの画像信号を受信して、受信した画像信号を画像処理部73に送信する。
画像処理部73は、通信(I/F)部72から受信した画像信号をページ単位でY〜Kの再現色毎の画像データに変換して、画像メモリ74に出力し、画像データを再現色毎に格納させる。
非画像領域距離情報記憶部75は、プリントジョブの実行指示において選択された用紙Sに画像をプリントしたときに用紙上における形成画像領域以外の非画像領域の用紙搬送方向における距離(以下、非画像領域距離という。)を示す非画像領域距離情報を記憶する。
非画像領域とは、用紙上における文字、図形等の画像領域を除く余白領域のことである。ここでの非画像領域距離は、用紙搬送方向における用紙Sの先端から画像の先端までの距離を指す。
非画像領域距離情報は、プリントジョブ毎に、ページ単位で、後述する非画像領域距離検出処理において生成される。これに限らず、例えば、外部の端末からのプリントジョブの実行指示と共に、画像領域における用紙搬送方向の先端位置の座標を示す情報が通信(I/F)部72を介して受信されている場合、当該座標情報に基づき、生成されるものであっても良い。
昇温予定時間情報記憶部76は、定着部6の定着ニップ611の温度が待機温度から定着温度まで昇温するのに掛かる昇温予定時間T0を示す昇温予定時間情報を記憶している。
なお、待機温度は、後述するヒステリシス温調によって、基準温度を中心に上下に所定幅の範囲内に収まるように制御されているので、その範囲内の温度に対応する昇温予定時間T0の各々が、待機温度の所定幅内の温度と関連付けて記憶している。
用紙搬送距離情報記憶部77は、給送部5の繰り出しローラ53、54近傍の用紙供給口のそれぞれから定着部6の定着ニップ611の入口までの用紙搬送距離L1、L3(図1参照)を示す用紙搬送距離情報を、対応する給紙トレイ51、52と関連付けて記憶している。用紙搬送距離情報を読み出す際には、プリントジョブの実行指示の受付時に、給紙トレイ51、52のいずれが用いられるかを判断し、給紙トレイ51、52のうち用いられる方に対応する用紙搬送距離情報が読み出される。
ここで、用紙搬送距離L1、L3は、図1にて模式的に直線距離を示しているが、実際には、用紙供給口から定着ニップ611の入口までの用紙搬送経路が少なからず蛇行しているので、当該蛇行経路に沿った距離を示す。以下の搬送距離も同様である。
搬送速度情報記憶部78は、用紙Sの種類に基づいて予め決められた搬送速度Vを示す搬送速度情報を記憶している。搬送速度Vは、例えば、A4サイズの普通紙であれば、144[mm/s]に設定され、同サイズの厚紙であれば、72[mm/s]に設定されている。そのほか、いわゆる長尺紙であれば、普通紙と比べ、遅く設定される。
定着部温度情報記憶部79は、後述するヒステリシス温調において、所定時間毎に温度センサ64によりサンプリングされる定着部6の温度を示す温度情報を一時記憶し、新たにサンプリングされた温度を示す温度情報が上書きされる。
タイマー81は、後述する用紙Sの給紙制御において、定着部6の温度が昇温を開始してからの時間を計時するために用いられるものである。
ROM80には、画像形成動作に関する制御プログラムおよび後述の給紙制御処理プログラム等が格納されている。
CPU71は、ROM80から必要なプログラムを読み出して、画像プロセス部4、給送部5、定着部6などの動作を、タイミングを取りながら統一的に制御して、円滑なプリント動作を実行させる。また、プリントジョブの実行指示を受け付けるまで、定着ニップ611の温度が待機温度に維持されるようにしており、プリントジョブの実行指示を受け付けると、後述する定着ニップ611の温度制御を実行する。
特に、本実施の形態は、定着部6に確保された定着ニップ611の温度が定着温度に到達するタイミングと、用紙Sに形成された未定着画像の先端が定着ニップ611の入口に到達するタイミングとが一致するように、以下のようにして、定着部6の温度制御を実行し、用紙Sの給紙制御を実行する。
<定着部6の温度制御>
図3は、定着部6の温度制御における定着ニップ611の温度推移を示す特性図である。
図3では、待機状態にあるプリンタ1に対し、プリントジョブの実行が指示されたときの例を示しており、また、プリント実行指示のタイミングをPT1、定着ニップ611が定着温度に到達するタイミングをNT1、定着ニップ611から用紙Sが脱出するタイミングをNT2としている。
図3に示すように、タイミングPT1以前では、定着ニップ611の温度を待機温度に維持する温度制御が実行されている。そして、プリント実行指示がタイミングPT1で出されると、定着部6の温度制御が実行され、ヒータ63を制御して昇温を開始し、タイミングNT1で、定着温度の維持に切替え、タイミングNT2で、定着温度から待機温度に下げるべく、ヒータ63をOFFし、待機温度に到達すると、再びヒータ63をONする。これ以降は、定着ニップ611の温度を待機温度に維持する温度制御に移行する。
定着ニップ611の温度を昇温する区間(タイミングPT1〜NT1)では、ヒータ63への印加電圧を最大にして、定着ニップ611の温度を一定の度合いで昇温させる一点温調制御が実行され、待機温度あるいは定着温度に維持する区間(タイミングPT1以前、タイミングNT1〜NT2)では、後述のヒステリシス温調制御が実行される。
図4は、定着部6の温度制御の内容例を示すフローチャートである。定着部6の温度制御は、プリントジョブの実行指示を受けると、図外のメインルーチンにコールされて実行される。
まず、ヒータ63が強制OFF中か否か(ステップS1)、定着温度維持中か否か(ステップS2)、昇温中か否か(ステップS3)を判断するが、これらヒータ63の強制OFF、定着温度維持、昇温は、以下に説明するステップS4、S6、S8以降の状態に関係するものなので、ここでは、全て否として説明を続ける。次に、ヒータ63に昇温開始の指示(第2の指示)を出すことによって定着ニップ611が昇温を開始する(ステップS4)(図3のタイミングPT1)。昇温開始後は、温度センサ64(図1、2参照)からの検出信号を監視することにより、定着温度に到達したか否かを判断する(ステップS5)。定着温度に到達していなければ(ステップS5で「NO」)、図外のメインルーチンと本サブルーチンのステップS3、S5を繰り返し、定着温度までの昇温動作を実行する。やがて、定着温度、ここでは200[℃]に到達すると(ステップS5で「YES」)、定着温度の維持に切替える(ステップS6)(図3のタイミングNT1)。切替えた後、用紙Sが定着ニップ611を通過中なら(ステップS7で「NO」)、定着温度の維持は続行されるが、用紙Sが定着ニップ611を脱出したと判断すると(ステップS7で「YES」)、ヒータ63を強制的にOFFする(ステップS8)(図3のタイミングNT2)。ヒータ63をOFFすると、ステップS1〜ステップS9〜メインルーチンへリターンを繰り返すことにより、ヒータ63のOFFが維持される。これにより、定着ニップ611の温度は徐々に低下し、そのうち、待機温度まで低下すると(ステップS9で「YES」)、再びヒータ63をONして、待機温度に維持させる(ステップS10)。
上記定着部温度制御において、注目すべきは、プリントジョブの実行指示と同時にヒータ63が昇温動作を開始し、定着温度に達してその温度に維持されはじめるタイミングが、用紙Sの先端が定着ニップ611に到達するタイミングではなく用紙Sに形成された画像の先端が定着ニップ611に到達するタイミングに関わっていることである。定着ニップ611が定着温度に達するタイミングと、用紙Sに形成された画像の先端が定着ニップ611に到達するタイミングとは、次に述べる給紙制御(図6)によって調整される。
<用紙Sの給紙制御>
本実施の形態に係る用紙Sの給紙制御は、図5(a)の模式図に示すように、タイミングNT1で未定着画像100の先端を定着ニップ611の入口に到達させることができるように、給紙の開始タイミングを制御するものである。以下、この制御内容を、具体的に図6を用いて説明する。
図6は、給紙制御の内容例を示すフローチャートである。給紙制御は、既述の定着部温度制御が開始されると、図外のメインルーチンからコールされ、実行される。
まず、タイマー81がON中か否かを判断するが(ステップS11)、タイマー81のONは、後述するステップS21以降の状態に関係するものなので、ここでは否として説明を続ける。次に、非画像領域距離検出処理を実行する(ステップS12)。
非画像領域検出処理では、実行されるジョブ毎に、ページ単位で、用紙Sに画像が形成されたとしたときの用紙先端から画像先端までの距離であり、図5(a)の例では、Lpに相当する。
図7は、非画像領域距離検出処理の内容例を示すフローチャートである。ここでは、未定着画像100(図5参照)がY色とK色とからなる画像データであるとして説明する。図8は、当該Y色、K色のビットマップ展開された画像データの様子を模式的に示した図であり、斜線で示した領域が画像領域であることを示す。
まず、第Nページ(N:1以上の整数)の画像データを色毎にビットマップデータに展開する(ステップS25)。この展開は画像メモリ74内で行うとしてもよいし、別のRAM(不図示)内で行うとしても良い。
ビットマップ展開された各色の画像データを参照して、その中に含まれる画像領域1〜n(n:1以上の整数)を判定する(ステップS26)。
画像領域判定は、図8の例では、Y色について領域1が、K色について領域2がそれぞれ画像領域と判定される。他の色についても画像領域が存在すれば、同様に領域判定される。この判定には、例えば公知の文字領域判定方法や写真、図形領域の判定方法などを用いることができる。
判定された領域順に副走査方向先端のライン番号を検出する(ステップS27)。ここでは、画像領域1においてライン番号P1が、画像領域2においてライン番号P2が検出される。ここで、ライン番号とは、露光走査の際の主走査方向ラインを1ラインごとにページ先頭から順に番号を付けたときの番号のことをいう。
次に、ライン番号P1〜Pnのうち最小のものを選択する(ステップS28)。ここでは、P1が選択される。選択されたライン番号Pのページ先端(先頭ライン)から画像領域の先端までのライン間の距離Gpを、用紙上の非画像領域距離Lpに変換する(ステップS29)。
この変換は、例えば先頭ラインからのライン番号の値と用紙上の距離を対応付けた情報を予めROM80などに格納しておき、その情報を参照することにより行うことができる。
そして、非画像領域距離Lpのデータを非画像領域距離情報記憶部75(図2参照)に記憶させる(ステップS30)。
なお、ページ単位で、画像領域とその位置を判定できればよく、上記のようにビットマップデータに展開する方法に限られない。例えば、画像領域を示す座標値のデータなど、領域判定に必要な情報を取得できる場合には、その座標値などから画像領域を判定することもできる。
図6に戻り、非画像領域距離情報記憶部75から非画像領域距離Lpを取得する(ステップS13)。
プリントジョブ実行指示において選択された用紙Sが収容されている給紙トレイ51、52に対応する、用紙搬送距離L1、L3(図1参照)のいずれかを選択取得する(ステップS14)。ここでは、距離L1が選択されたとして説明を続けると、非画像領域距離Lpと用紙搬送距離L1を合算し(ステップS15)、画像搬送距離La(=Lp+L1)を算出する。距離L3が選択された場合には、L1がL3に置き換わる。
収容された用紙Sの種類に応じて用紙搬送速度Vを選択取得し(ステップS16)、画像搬送距離Laを、選択された用紙搬送速度Vで割って定着ニップ到達予定時間Ta(図3参照)を算出する(ステップS17)。そして、昇温予定時間情報記憶部76を参照し、温度センサ64により検出した現在の温度と対応する昇温予定時間T0を取得する(ステップS18)。
この時間Taは、用紙Sの給紙開始から、その用紙Sに形成された画像の先端が定着ニップ611に到達するまでに要する時間に相当する。
昇温予定時間T0は、定着ニップ611が昇温を開始してから定着温度に達するまでの時間であるので、昇温開始から時間T0後のタイミングNT1から時間Taを遡ったタイミングで、用紙Sの給紙を開始させることにより、図5(a)に示すように、タイミングNT1で、未定着画像100の先端を定着ニップ611の入口に到達させることができる。
実際には、昇温予定時間T0から定着ニップ到達予定時間Taを差し引いて時間Tbを算出し(ステップS19)、タイミングPT1から時間Tb経過後のタイミングで、給送部5に給紙開始の指示(第1の指示)を出し、給紙を開始する。
給紙待機時間Tbが負でないと判断されると(ステップS20で「NO」)、タイマー81をONして(ステップS21)、定着部6の昇温時間T3の計時を開始する。給紙待機時間Tbが負になることについては、後述する。ここでは、ステップS11〜S20までの処理が、CPU71により瞬時に行われ、したがって、定着部6の昇温開始のタイミングと、タイマーONのタイミングとは略同時で、定着部6が昇温を開始してからの時間と、タイマー81が現に計測する時間とは同じとみなせる。
そして、計測中の昇温時間T3と給紙待機時間Tbとが同じか否かを判断する(ステップS22)。同じでないと判断すると(ステップS22で「NO」)、図外のメインルーチンにリターンし、再度、給紙制御がコールされ、タイマー81がすでにONされた後であるので、タイマーON中と判断し(ステップS11で「YES」)、ステップS12〜21をスルーして、ステップS22にて、再度、同じか否かを判断する。同じであると判断すると(ステップS22で「YES」)、タイマー81がOFFされ(ステップS23)、給紙を開始する(ステップS24)。
なお、選択された用紙Sの種類の如何によって、より遅い搬送速度Vが選択された場合、例えば、図3にて示した時間Taが、A4サイズの普通紙の用紙搬送速度Vで算出されたものとして、同サイズの厚紙が現に選択されたと想定すると、既述したように用紙搬送速度Vが半分になるので、図3にてタイミングNT1から時間Taの2倍分遡ると、計算上、タイミングPT1よりも先まで遡り、実際には、タイミングPT1よりも先に用紙Sの供給を開始することはできない。この場合に、算出される給紙待機時間Tbが負になる。このように、時間Tbが負になる場合には(ステップS20)、負であると判断すると(ステップS20で「YES」)、即座に給紙を開始する(ステップS24)。
給紙の開始に連動して、以下のように作像動作が開始される。
図9は、給紙開始タイミングと作像開始タイミングの時間的関係を示すタイミングチャートである。
図9では、給紙を開始するタイミングをSTとし、このタイミングSTから所定時間Ts経過後のタイミングBTで作像が開始されることになっている。この所定時間Tsは給紙動作と作像動作の動作時間の差を調整するためのものであり、用紙搬送速度Vに応じて予め決定されている。具体的には、給紙トレイ51、52のいずれかの用紙供給口から二次転写位置571(図1参照)までの搬送距離と、感光体ドラム21のレーザ露光位置から一次転写位置を経由して二次転写位置571に至るまでの感光体ドラム21の周面および中間転写ベルト27の周面に沿う距離と、の差分を用紙搬送速度Vで割って得られる時間に相当する。
給紙開始タイミングから所定の時間差を置いて作像を行うのは、原稿の画像位置と用紙Sの画像形成位置とを一致させるためである。
この時間差は、装置構成が同じであれば、従来のプリンタにおいても同じである。
上記タイミングで、給紙および作像を実行することにより、図5(a)に示すように、タイミングNT1で、未定着画像100の先端が定着ニップ611の入口に到達し、定着ニップ611の温度が定着温度に達した時点と、用紙上の画像先端が到達する時点とが一致する。
これに対し、従来のプリンタ(比較例)では、図3、図5(b)に示すように、定着ニップの温度が定着温度に達した時点(タイミングNT1)で、用紙先端が定着ニップの入口に到達するように給紙が開始される。この開始タイミングは、図3では、ST´に相当する。本実施の形態と同じ装置構成であれば、本実施の形態(実施例)の給紙開始のタイミング(タイミングST)に対し、△Tだけ遅く開始されることになるので、その分、定着ニップからの用紙の脱出、プリント済み用紙Sの排出も遅れることになる。図3では、この脱出タイミングをNT2´とし、排出タイミングをPT2´としている。
すなわち、実施例の給紙開始タイミングSTが、比較例と比べ、△Tだけ早まるので、その結果、NT2で示す実施例の定着ニップ脱出タイミングが、△Tだけ、比較例の定着ニップ脱出タイミングNT2´よりも早くなり、定着温度維持時間を短縮することができるので、消費電力を低減できる。また、この△T分だけ、PT2で示す実施例の用紙Sの排出トレイ59への排出タイミングも、比較例の排出タイミングPT2´より早くなるので、ユーザからのプリント指示タイミングPT1から1枚目のプリント済み用紙Sが排出トレイ59に排出されるまでのファーストプリントタイムを短縮することができる。
なお、プリントジョブの実行指示において、複数枚のプリント実行指示が出された場合、1枚目の給紙開始タイミングSTが早まった分、最後の用紙Sが定着ニップ611を脱出するタイミングNT2および排出トレイ59に排出されるタイミングPT2が早まるので、1枚だけの場合と同様、従来の構成と比べ、消費電力の低減および、プリント実行指示を受け付けてから最後の用紙が排出されるまでのプリントタイムの短縮を図ることができる。
<ヒステリシス温調制御>
図10は、ヒステリシス温調制御による定着ニップ611の温度推移を示す特性図と、ヒータ63のON−OFFタイミングのタイミングチャートと、を併せて示した図である。
本実施の形態におけるヒステリシス温調制御は、図10に示すように、設定温度、ここでは、180[℃]あるいは200[℃]を基準にして、−3[℃]から+2[℃]までの幅をもって設定温度幅が決められており、この幅内に定着ニップ611の温度が収まるように温調制御する。具体的には、所定のタイミングごと、例えば100[ms(ミリ秒)]ごとに温度センサ64により定着部6の温度を温度センサ64で検出し、定着部温度記憶部79(図2)に記憶されている前回検出された定着部6の温度を参照して、前回の定着部6の温度と、今回検出された定着部6の温度とを比較する。比較した結果、今回の定着部6の温度が前回よりも高い場合、定着ニップ611の温度が上昇中と判断し、今回の定着部6の温度が前回よりも低い場合、定着ニップ611の温度が下降中と判断するとし、また、今回の定着ニップ611の温度が設定温度幅内にあるか、設定温度幅の上限を超えているか、下限を下回っているかを判断するとしている。これにより、今回の定着ニップ611の温度が設定温度幅内にある場合において、定着ニップ611の温度が上昇中と判断されると(タイミングTH1〜TH2、TH3〜TH4、TH5〜TH6)、ヒータ63がOFFされ、定着ニップ611の温度が下降中と判断されると(タイミングTH2〜TH3、TH4〜TH5)、ヒータ63がONされる。今回の定着ニップ611の温度が設定温度幅の下限を下回っている場合、一点温調が実行され(タイミングTH0〜TH1)、設定温度幅の上限を超えている場合、ヒータ63が強制的にOFFされる(不図示)。ここでは、前回の定着ニップ611の温度が設定温度よりも下限側にあるか上限側にあるかで、ヒータ63に印加される電圧値を変え、定着ニップ611の温度の上昇度合を適宜変更している。
定着ニップ611の温度推移は、図3では、ヒステリシス温調区間(タイミングPT1以前、タイミングNT1〜NT2)において直線で示されているが、微視的に見ると、図10に示すように、設定温度幅内で上下に振れる。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態は、定着ニップ到達予定時間Taを算出する際、後述する用紙搬送時間に相当する時間を算出していたが、本実施の形態は、その時間を予め情報として格納しているとしており、この点で、第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
図11は、本実施の形態における制御部7の構成を示すブロック図である。
本実施の形態における制御部7は、図11に示すように、第1の実施の形態における非画像領域距離情報記憶部75に替えて非画像領域時間情報記憶部751を備え、第1の実施の形態における用紙搬送距離情報記憶部77に替えて搬送時間情報記憶部771を備える点で第1の実施の形態と異なる。なお、その他の構成は同じであるので、説明の重複を避けるため、同じ構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
非画像領域時間情報記憶部751は、用紙Sが非画像領域距離Lp(図5(a)参照)に相当する距離を移動するのに掛かる時間(以下、非画像領域移動時間という。)Tpを示す非画像領域時間情報を記憶している。非画像領域移動時間Tpは、用紙上に形成された画像の用紙先端からの位置によって異なる。また、選択される用紙Sの種類によって用紙搬送速度が相違することに起因して、用紙Sの種類毎に異なる。したがってその情報は、予め、用紙Sの種類毎に、例えば1mm単位で示す非画像領域距離Lpの各々と対応する時間Tpとが関連付けられている。
用紙搬送時間情報記憶部771は、用紙Sを、給送部5の繰り出しローラ53、54近傍の用紙供給口のそれぞれから定着部6の定着ニップ611の入口まで搬送するのに要する時間(以下、用紙搬送時間という。)Tの各々を示す時間情報を記憶している。用紙搬送時間Tは、非画像領域移動時間Tpと同様に、選択される用紙Sの種類によって用紙搬送速度が相違することに起因して、用紙の種類毎に異なることから、選択される用紙Sの種類によって異なる。用紙Sの種類および用紙搬送距離L1、L3から、予め、算出することができ、その情報が給紙トレイ51、52毎に、用紙Sの種類に関連付けられている。
図12は、本実施の形態における給紙制御の内容例を示すフローチャートである。
なお、説明の重複を避けるため、第1の実施の形態と同じステップには同じ符号を付し、その説明を省略する。
給紙制御は、図12に示すように、非画像領域移動時間Tpを取得する(ステップS131)。具体的には、第1の実施の形態において実行した非画像領域距離検出処理(図7)のステップS29までの処理と同様の処理を行い、ステップS29の後、非画像領域時間情報記憶部751を参照し、検出した非画像領域距離Lpに対応する時間Tpを取得する。プリントジョブ実行指示において、選択された用紙Sに応じて、定着ニップ611の入口までの用紙搬送時間Tを選択取得し(ステップS141)、取得された非画像領域移動時間Tpと用紙搬送時間Tとを足し合わせて定着ニップ到達予定時間Taを算出する(ステップS17)。
このように、定着ニップ到達予定時間Taを算出することによっても、CPU71の負担を減らすことができると共に、消費電力の低減と、ファーストプリントタイムの短縮を図ることができる。
<変形例>
(1)上記実施の形態の各々では、プリントジョブの実行指示があると、まず、昇温を開始し、その後、または略同時に、給紙を開始する構成としたが、定着ニップの温度が定着温度に達するタイミングと、用紙上の画像の用紙搬送方向先端が定着ニップの入口に到達するタイミングが一致すればよいので、例えば、給紙を先に開始した後に、昇温を開始するような装置構成にも適用できる。この装置構成の場合、定着ニップの温度が現在の温度から定着温度に達する時間T1を算出し、給紙を開始してから用紙上の画像の用紙搬送方向先端が定着ニップの入口に到達する時間T2を算出して、それらの時間差を算出し、給紙を開始してから、当該時間差の後に、昇温が開始される。
(2)上記実施の形態の各々では、給紙開始タイミングが作像開始タイミングよりも早い装置構成となっていたが、装置構成によっては、作像開始タイミングが給紙開始タイミングよりも早い装置構成もあり得る。この場合には、作像を開始してから所定時間経過後に給紙を開始するように、作像動作に連動して給紙動作が行われる。
(3)上記実施の形態の各々では、定着部6がローラニップ方式であったが、これに限定されず、ベルトニップ方式等の定着部を採用することもできる。
(4)上記実施の形態の各々では、定着部6の温度制御において、待機温度を180[℃]、定着温度を200[℃]としていたが、それぞれの温度がこれに限らないことは言うまでもない。また、待機温度を維持する制御を行うとしたが、この制御を行わない構成であっても良い。
(5)上記実施の形態の各々は、給送部5に給紙トレイを2つ備えていたが、これに限定されず、1つであっても良い。その場合、用紙搬送距離情報記憶部77は1つの距離情報を記憶し、用紙搬送時間記憶部771は単一の距離と、用紙Sの種類に応じて決まる、複数の用紙搬送速度Vに基づいて算出される、複数の用紙搬送時間情報を記憶する。もちろん、3以上の給紙トレイを備えていても良い。
(6)上記実施の形態の各々は、給紙トレイ51、52の各々に、異なる用紙Sを収容する場合を想定して説明したが、これに限らず、同じ種類の用紙Sを収容することもできる。
(7)上記実施の形態の各々では、本発明を中間転写方式のタンデム型カラーデジタルプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。トナー像を感光体ドラムから直接用紙に転写する、いわゆる直接転写方式のものにも適用でき、また、各色用の作像ユニットが回転式装置に収まった、いわゆるロータリー型のものにも適用することができる。そして、カラーやモノクロの画像形成に関わらず、定着部に確保された定着ニップの温度を定着温度に昇温させて、定着温度に保たれた定着ニップに画像形成済み記録シートを通して、画像を記録シートに熱定着させる画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置に適用できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、その画像形成方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
本発明は、定着部に確保された定着ニップの温度を現在の温度から定着温度に昇温させ、給送されたシートに作像部により画像を形成し、定着温度の状態で定着ニップに画像形成済みシートを通して、画像をシートに熱定着させる画像形成装置および画像形成方法に広く適用できる。
第1の実施の形態に係るプリンタの構成を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る制御部の構成を示すブロック図である。 は、第1の実施の形態に係る定着部温度制御における定着ニップの温度推移を示す図である。 第1の実施の形態に係る定着部温度制御の内容例を示すフローチャートである。 定着ニップの入口と、搬送される用紙Sとの位置関係を模式的に示す図である。 第1の実施の形態に係る給紙制御の内容例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る非画像領域距離検出処理の内容例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るY色、K色のビットマップ展開された画像データの様子を模式的に示した図である。 第1の実施の形態に係る給紙開始タイミングと作像開始タイミングの関係を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態に係るヒステリシス温調の温度推移を示す特性図と、ヒータのON−OFFタイミングを示すタイミングチャートとを併せて示した図である。 第2の実施の形態に係る制御部の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る給紙制御の内容例を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・プリンタ
4・・・画像プロセス部
5・・・給送部
6・・・定着部
7・・・制御部
21・・・感光体ドラム
27・・・中間転写ベルト
51、52・・・給紙トレイ
57・・・二次転写ローラ
59・・・排出トレイ
63・・・ヒータ
71・・・CPU
75・・・非画像領域距離情報記憶部
76・・・昇温予定時間情報記憶部
77・・・用紙搬送距離情報記憶部
78・・・搬送速度情報記憶部
81・・・タイマー
751・・・非画像領域時間情報記憶部
771・・・用紙搬送時間情報記憶部

Claims (18)

  1. 第1の指示を契機に、シートを給送すると共に給送されたシート上に画像を形成する動作を行う画像形成手段と、
    第1の回転体の周面に第2の回転体の周面を押圧して定着ニップを確保し、第2の指示を契機に前記第1と第2の回転体を加熱して、前記第1と第2の回転体の温度が現在の温度から定着に必要な定着温度になるまで昇温させ、当該定着温度の状態で、前記定着ニップに前記シートを通過させて、当該シート上の画像を熱定着する定着手段と、
    前記シート上に形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するタイミングと、前記第1と第2の回転体の温度が前記定着温度に達するタイミングとが一致するように、前記画像形成手段に対する前記第1の指示の出力時期と、前記定着手段に対する前記第2の指示の出力時期を決める決定手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成手段は、
    前記第1の指示を受け付けると、給送口からシートの給送を開始する給送部を有し、
    前記給送部による前記シートの給送動作に連動して、当該給送されたシートに対する画像の形成動作を実行し、
    前記決定手段は、
    前記第1と第2の回転体の、前記定着温度への昇温に要すると想定される時間T0と、前記シートの給送が開始されてから、当該シートに形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するまでに要すると想定される時間Taを示す情報を取得する取得手段を有し、
    前記時間T0≧Taの場合に、前記第2の指示を出力してから前記時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時に前記第1の指示を出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記決定手段は、
    前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向における当該シートの先端から当該画像の先端までの距離Lpと、前記シートの給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路上の距離Lとを合算する合算手段と、
    前記合算された距離Laとシート搬送速度Vとから前記時間Taを算出する算出手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記給送部は、
    異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送可能に構成され、
    前記シートの搬送速度Vは、
    使用されるシートの種類に応じて異なり、
    前記算出手段は、
    前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応するシート搬送速度Vを用いることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記給送部には、
    前記給送口とは別の1以上の給送口が、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に設けられており、
    前記合算手段は、
    前記距離Lとして、現にシート給送に用いられる給送口に対応する距離を用い、当該距離に前記距離Lpを合算することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記決定手段は、
    前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向に当該シートの先端から当該画像の先端までの距離に相当する距離を当該シートが移動するのに要すると想定される時間Tpと、前記シートが前記給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路を搬送されるのに要すると想定される時間Tを示す情報を取得する取得手段と、
    前記時間TpとTとから、前記時間Taを算出する算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 前記給送部は、
    異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送可能に構成され、
    前記時間TpとTは、
    使用されるシートの種類に応じて異なり、
    前記算出手段は、
    前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応する時間TpとTを用いることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記給送部には、
    前記給送口とは別の1以上の給送口が、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に設けられており、
    前記時間Tは、
    使用される給送口毎に異なり、
    前記算出手段は、
    前記時間Taの算出に、現に使用される給送口に対応する時間Tを用いることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記決定手段は、
    画像形成の開始指示を受け付ける受付手段を有し、
    前記開始指示を受け付けると、まず前記第2の指示を出力し、
    前記時間T0<Taの場合には、
    前記タイミングの一致、不一致に関わらず、前記第2の指示の直後に第1の指示を出力することを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 第1の指示を契機に、シートを給送すると共に給送されたシート上に画像を形成する画像形成ステップと、
    第1の回転体の周面に第2の回転体の周面を押圧して定着ニップを確保し、第2の指示を契機に前記第1と第2の回転体を加熱して、前記第1と第2の回転体の温度が現在の温度から定着に必要な定着温度になるまで昇温させ、当該定着温度の状態で、前記定着ニップに前記シートを通過させて、当該シート上の画像を熱定着する定着ステップと、
    前記シート上に形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するタイミングと、前記第1と第2の回転体の温度が前記定着温度に達するタイミングとが一致するように、前記第1の指示の出力時期と、前記第2の指示の出力時期を決める決定ステップと、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  11. 前記画像形成ステップは、
    前記第1の指示を受け付けると、給送口からシートの給送を開始する給送ステップを含み、
    前記給送ステップにおける前記シートの給送動作に連動して、当該給送されたシートに対する画像の形成動作を実行し、
    前記決定ステップは、
    前記第1と第2の回転体の、前記定着温度への昇温に要すると想定される時間T0と、前記シートの給送が開始されてから、当該シートに形成された画像のシート搬送方向先端が前記定着ニップに到達するまでに要すると想定される時間Taを示す情報を取得する取得ステップを含み、
    前記時間T0≧Taの場合に、前記第2の指示を出力してから前記時間T0とTaの時間差に相当する時間の経過時に前記第1の指示を出力することを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
  12. 前記決定ステップは、
    前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向における当該シートの先端から当該画像の先端までの距離Lpと、前記シートの給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路上の距離Lとを合算する合算ステップと、
    前記合算された距離Laとシート搬送速度Vとから前記時間Taを算出する算出ステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記給送ステップは、
    異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送することが可能であり、
    前記シートの搬送速度Vは、
    使用されるシートの種類に応じて異なり、
    前記算出ステップは、
    前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応するシート搬送速度Vを用いることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
  14. 前記給送ステップは、
    前記給送口とは別の1以上の給送口を、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に準備する準備ステップを含み、
    前記合算ステップは、
    前記距離Lとして、現にシート給送に用いられる給送口に対応する距離を用い、当該距離に前記距離Lpを合算することを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
  15. 前記決定ステップは、
    前記画像が前記シート上に形成されたと仮定した場合の、シート搬送方向に当該シートの先端から当該画像の先端までの距離に相当する距離を当該シートが移動するのに要すると想定される時間Tpと、前記シートが前記給送口から前記定着ニップまでのシート搬送路を搬送されるのに要すると想定される時間Tを示す情報を取得する取得ステップと、
    前記時間TpとTとから、前記時間Taを算出する算出ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  16. 前記給送ステップは、
    異なる種類のシートの何れかを1枚ずつ給送することが可能であり、
    前記時間TpとTは、
    使用されるシートの種類に応じて異なり、
    前記算出ステップは、
    前記時間Taの算出に、現に使用されるシートに対応する時間TpとTを用いることを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
  17. 前記給送ステップは、
    前記給送口とは別の1以上の給送口を、前記定着ニップまでの距離が相互に異なる位置に準備する準備ステップを含み、
    前記時間Tは、
    使用される給送口毎に異なり、
    前記算出ステップは、
    前記時間Taの算出に、現に使用される給送口に対応する時間Tを用いることを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
  18. 前記決定ステップは、
    画像形成の開始指示を受け付ける受付ステップを含み、
    前記開始指示を受け付けると、まず前記第2の指示を出力し、
    前記時間T0<Taの場合には、
    前記タイミングの一致、不一致に関わらず、前記第2の指示の直後に第1の指示を出力することを特徴とする請求項11ないし17のいずれかに記載の画像形成方法。
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