JP2010000614A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の吐出状態検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出状態の検出を行う際に行われる記録ヘッドにおける記録素子の駆動回数を少なく抑え、記録時間を短縮化させると共にインクの消費量を少なく抑えることができるインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、記録ヘッドの周囲の環境の条件を検知する環境検知手段とを備えている。そして、記録ヘッドから液滴が吐出されると、吐出状態検知手段がその液滴の吐出状態を検知する。そして、吐出状態検知手段によって吐出口から吐出される液滴の吐出状態を検知する際に、環境検知手段により検知した環境条件に応じて、吐出状態を検知するために記録素子を駆動させる駆動回数を調節する。
【選択図】図11

Description

本発明は、吐出された液滴の状態を検出する液滴の吐出状態検知手段を備えたインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の吐出状態検知方法に関するものである。
近年、記録ヘッドよりインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置が急速に普及している。このようなインクジェット記録装置は小型化が容易であり、また比較的簡単にカラー記録を行うことができるなどの利点を有している。このようなインクジェット記録装置においては、記録ヘッドからのインク吐出状態を検知する吐出状態検出装置が用いられることがある。一般に用いられている記録ヘッドの吐出状態検出装置の一例について、特許文献1に開示されている。
特許文献1の記録ヘッドの吐出状態検出装置は、センサによって検知している検知領域を通過する液滴についてインク吐出の有無や吐出された液滴の速度を検知している。そして、液滴の検知については、発光素子によって照射した光を受光素子によって受光し、その受光量の変化によって検知領域を通過する液滴を検出している。特許文献1の記録ヘッドの吐出状態検出装置では、記録ヘッドにおける吐出口と記録媒体との間に発光素子及び受光素子が配置され、その間の部分に液滴の検知領域が形成されている。このようにして得られた検知結果を基に、吸引回復等の回復シーケンスの駆動を制御したり、不吐のノズルを、吐出しているノズルでバックアップする制御を行ったりしている。検知領域に液滴が通過すると、発光素子によって発せられた光が液滴によって遮られ、これによって受光素子で受光する光量が変化する。この変化を検出することで液滴の吐出を検知している。
特開平8−309963号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような吐出状態検出装置を具えたインクジェット記録装置では、一般に、所定数の液滴が吐出されるように記録ヘッドの記録素子の駆動が行われ、そのときの吐出の有無等の液滴の吐出状態が検知される。ここで、吐出された液滴の吐出状態を検出するために記録ヘッドの記録素子を駆動させる駆動回数は、比較的厳しい環境であっても十分に正確に液滴の吐出状態が検出されるような駆動回数に設定されている。
ところが、記録ヘッドの周囲の環境が記録を行うのに比較的良好な環境であっても、吐出状態の検出のために駆動される記録素子の駆動回数は、比較的厳しい環境に合わせられた駆動回数によって吐出状態の検出が行われる。従って、インクジェット記録装置の周囲の環境が記録を行うのに比較的良好な環境である場合には、液滴の吐出状態を検出するために不必要に多くの回数分、液滴を吐出するために記録素子が駆動されることになる。
また、吐出状態の検出を行っている間は、記録装置は記録を行うことができない。従って、周囲の環境が記録を行うのに比較的良好な環境である場合には、不必要に多くの回数の記録ヘッドの駆動が行われる分、吐出口からの液滴の吐出状態の検出を行うのに長い時間を費やしていた。これにより、記録にかかる時間が長くなっていた。また、不必要に多くの回数の記録ヘッドの駆動が行われることから、無駄に吐出されるインクの量が多くなり、インクの消費量が増え、インクジェット記録装置の維持コストが嵩んでいた。これらの影響は、近年記録ヘッドが高密度化、長尺化、多色化されることにより、さらに顕著になってきている。
そこで、本発明の目的は上記の事情に鑑み、吐出状態の検出を行う際に行われる記録ヘッドにおける記録素子の駆動回数を少なく抑え、記録時間を短縮化させると共にインクの消費量を少なく抑えることができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置によれば、記録素子を駆動させることにより吐出口から液滴を吐出するための記録ヘッドと、前記記録ヘッドの周囲の環境条件を検知する環境検知手段と、前記記録ヘッドから吐出される液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知手段と、前記吐出状態検知手段によって前記液滴の吐出状態を検知する際に、前記環境検知手段により検知した環境条件に応じて、前記記録素子を駆動させる駆動回数を設定する設定手段とを有することを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置の吐出状態検知方法によれば、記録素子を駆動させることにより吐出口から液滴を吐出するための記録ヘッドと、前記記録ヘッドの周囲の環境条件を検知する環境検知手段とを備えるインクジェット記録装置における吐出状態検知方法であって、前記環境検知手段によって前記環境条件を検知する環境検知工程と、前記環境検知工程で検知した環境条件に応じて、前記記録ヘッドから吐出される液滴の吐出状態を検知するために前記記録素子を駆動させる駆動回数を設定する設定工程と、前記設定工程において設定された前記駆動回数だけ前記記録素子の駆動を行って、前記液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、周囲の環境に適した記録素子の駆動回数によって液滴の吐出状態を検出するので、液滴の吐出状態の正確性を保ちながら、記録時間が長くなることを抑えることが可能なインクジェット記録装置を提供することができる。また、それと同時に液滴の吐出状態を検出するのに用いるインクの消費量を少なく抑えることができるインクジェット記録装置を提供することができる。
(第一実施形態)
以下、本発明を実施するための第一実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1には、第一実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図が示されている。本実施形態のインクジェット記録装置10は、記録ヘッドを記録媒体の搬送方向に交差する方向へ走査させながら液滴を記録媒体に対して吐出して記録を行ういわゆるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置である。
本実施形態のインクジェット記録装置10は液滴を吐出する記録ヘッドを有しており、本実施形態の記録ヘッド300の斜視図を図2に示す。記録ヘッド300は、記録素子を駆動させることにより吐出口から液滴を吐出して記録媒体に記録を行う。本実施形態の記録ヘッド300は、ブラック(Bk)のインクと三色のカラーインクとの計四色のインクを吐出することが可能なように、四色に対応した吐出口列がオリフィスプレートに形成されている。ブラックのインクを吐出する吐出口列では、1cmあたり約245個の吐出口が形成されるような密度で計640個の吐出口が配列されて形成されている。また、カラーインクを吐出する吐出口列では1cmあたり490個の吐出口が形成されるような密度で計1280個の吐出口が配列されて形成されている。本実施形態では、吐出口列はそれぞれの色毎に二列に形成されており、一方の吐出口列が他方の吐出口列に対して半ピッチずれて並べられて千鳥状に配列されている。
本実施形態のインクに用いられる水溶性有機溶剤としては、従来公知のインクに使用されているものであれば、概ね使用することが出来る。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;チオジグリコール;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の様な水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインクの全重量に対して重量%で1〜49%、好ましくは2〜30%の範囲である。また、上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも混合物としても使用出来るが、媒体を併有する場合の最も好ましい液媒体組成は、少なくとも1種の水溶性高沸点有機溶剤、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを含有するものである。また必要に応じて、記録による画像の品位向上のため、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸バリウム等、金属塩を使用する場合もある。
図3に本実施形態の記録ヘッド300の断面図を示す。記録ヘッド300における記録媒体と対向する面にはオリフィスプレートが配置され、オリフィスプレートには吐出口列が形成されている。また、記録ヘッド300の内部には、フィルター25が配置されている。図3に示されるように、インクタンクから記録ヘッド300に供給されるインクは、記録ヘッド300に到達すると供給口23からH方向に供給される。供給口23からH方向に供給されたインクはフィルター25と供給口23との間の液室24に導かれる。それからインクはフィルター25を通過して図中の矢印J方向に進み、フィルター25によってインク内に混入したゴミ等がろ過される。インクがフィルター25によってろ過されると、インクは、フィルター25とオリフィスプレートとの間の液室26に導かれる。液室26に貯留されたインクは、各ノズルに供給され、オリフィスプレートに形成された吐出口を介して記録媒体に向かって吐出される。
記録ヘッド300には、不図示のインクタンクが接続されており、インクタンクに貯留されているインクが記録ヘッド300に供給される。インクタンクはPP、PE等の樹脂によりインジェクション・ブロー等により成型され、超音波溶着・熱溶着・接着・嵌合などの技術を用いて組み立てが行われる。タンク内部は外装がそのままインクを収容するチャンバーとして機能する形式のものや内部にインクを充填した袋を持つもの、また内部に多孔質体を挿入してインクの保持をさせ同時に負圧を発生させるもの等がある。また負圧機構をタンクに持たせる場合には、タンク内部の袋部分を袋内部または外部に設けられたばね機構等によって拡大方向に支持することによって負圧を発生させるものもある。
また、記録ヘッド300には、後述する吐出状態を検知するための吐出状態検知手段としての発光素子としてのLED(発光ダイオード)と受光素子としてのPD(フォトダイオード)が取り付けられている。また、記録ヘッド300には、記録ヘッド300の周囲の環境の条件を検知するための環境検知手段としての湿度センサが取り付けられている。
図4には本実施形態の記録ヘッド300における吐出口周辺の断面図が示されている。液室形成部材34がオリフィスプレートと記録素子としてのヒータ33が取り付けられたヒータボードによって挟まれて接合されることでこれらの間に圧力室が画成される。また、図5に示されるように、オリフィスプレートにおけるヒータ33に対向した位置には、吐出口32が形成されている。従って、圧力室に貯留されたインク内でヒータ33の加熱により膜沸騰が生じ、気泡が生成され、気泡の膨張に伴ってオリフィスプレートからインクが押し出される。吐出口から押出され、大気に晒されたインクは、空気との間の界面張力によって球状の液滴となり記録媒体に向かって飛翔する。
次に、本実施形態の記録ヘッド300におけるワイパーについて説明する。図6には、本実施形態の記録ヘッド300で用いられているワイパーの斜視図が示されている。図6には、ブラックのインクに対応した吐出口列の形成されたチップを払拭するためのワイパー20とカラーインクに対応した吐出口列の形成されたチップを払拭するためのワイパー21が示されている。また、ブラックインクのためのワイパー20とカラーインクのためのワイパー21に隣接して、吐出口の形成されたチップの外側部分を払拭するワイパー28が示されている。図6に示されたブラックの吐出口列の形成されたチップに対応したノズルワイパー20の幅は、図2のブラックの吐出口列が形成されたチップの幅Kよりもわずかに狭くなるように形成されている。
また、各色のチップは、吐出口形成面と記録媒体とが接触することを回避するために、図3に示されるように吐出口形成面が、不図示の電極の接点が形成されている面としてのタブ面(TAB面)よりも若干内側に入り込んで凹んでいる。ワイピングが行われる際には、この凹んだ面にワイパーが入り込んで、ワイパーが吐出口形成面を払拭する。また、カラーインクに対応するカラーチップについては、三色のものが一体に形成されたチップを払拭するために、カラーチップ用のノズルワイパー21の幅は、対応した3つのチップに対応する幅よりもわずかに小さな幅となるように形成されている。ワイパー28は、それぞれの吐出口列が形成されて凹んでいる部分には入り込まずに、タブ面等、吐出口列の形成されている面よりもインクを吐出する方向に突出した面を払拭する。
図6に示されるそれぞれのワイパーは、図示しないワイパーホルダーに、同じく図示しないワイパー固定金具を用いて取り付けられている。ワイパーの位置あわせはワイパー20,21,28に形成された孔及びワイパーホルダーに設けられたピンとの嵌合によって行われる。ワイパー20,21,28は、図3および図4中に示したG方向に向け、パージモータによって駆動される。そして、記録ヘッド300における吐出口列が形成され周囲の面に対して凹んでいる部分やタブ面等の凹んでいない部分を含め、記録ヘッド300の記録媒体に対向する面の全体に亘って払拭する。ワイピング動作が終了するとキャリッジをワイピング領域の外に退避し、ワイパーを逆方向に駆動しワイピングを開始するポジションに戻す。
次に、記録時の動作について説明する。まず給紙モータ5によりギヤを介して駆動される給紙ローラ6によって記録媒体が搬送される。キャリッジモータ3により記録ヘッド300が取り付けられたキャリッジユニット2を記録媒体の搬送方向と交差する方向(本実施形態では直行方向)にスキャンさせながら記録媒体に記録を行う。これにより、記録媒体に対し記録媒体の搬送方向に沿って一定の長さの分の記録が行われ、これが繰り返されることで記録媒体の全体に亘って記録が行われる。本実施形態では、同一領域に対して複数回スキャンが行われて記録が行われ、記録ヘッド300と記録媒体との相対的な位置を移動させながら記録を行うマルチパス方式によって記録が行われる。なお、記録方式としては、同一領域に対して複数スキャンによって記録を行った後に搬送を行うこととしても良い。また、ある領域に対して一回の記録を行った後にその記録領域の分の記録媒体の搬送を行い、記録ヘッド300が走査を行いながら記録を行う記録方式によって記録が行われても良い。
また、本実施形態ではキャリッジモータ3からキャリッジユニット2への駆動力の伝達にはキャリッジベルト4を用いているが、キャリッジベルトの代わりにリードスクリュー等他の駆動力の伝達方法を用いても構わない。
給紙の際には、給紙された記録媒体は給紙ローラ6と圧力ローラの間を通って記録部分に導かれる。記録に際しては、シリアル方式の記録装置の場合、通常休止状態では記録ヘッド300にはキャップが行われているため最初にキャップを開放してキャリッジを可動状態にする。このようにしてキャリッジを主走査方向へスキャンが可能にする。その後1スキャン分のデータがバッファに蓄積されたらキャッリッジモータ3によりキャリッジユニット2をスキャンさせ記録を行う。
本実施形態で用いた記録装置でのデータの流れを示すブロック図を図7に示す。図7において、101はプログラマブル・ペリフェラルインターフェイス(以下PPIとする)であり、図示しないホストコンピュータから送られてくる指令信号(コマンド)や記録情報信号を受信してMPU102に転送する。また、PPI101はコンソール106の制御を行い、また、キャリッジがホーム位置にあるかどうかを検出するホーム位置センサ107からの信号を受信する。MPU(マイクロプロセッシングユニット)102は、制御用ROM105に記憶された制御プログラムに従って、このインクジェット記録装置内の各部を制御する。103は受信した信号を貯え、或いはMPU102のワークエリアとして使用され、各種データを一時的に記憶するためのRAMである。104はフォント発生用ROMで、コード情報に対応して文字や記録等のパターン情報を記憶しており、入力したコード情報に対応して各種パターン情報を出力する。また、121はROM104等により展開されたデータを記憶するためのプリントバッファーである。105はMPU2が実行する処理手順が格納されている制御用ROMである。これらの各部は、アドレスバス117およびデータバス118を介して、MPU102によりそれぞれ制御される。
108はキャリッジモータで、記録ヘッド300を搭載したキャリッジを移動させて往復走査している。110は、紙等の記録媒体をキャリッジの走査方向に対して交差する方向(本実施形態では直交する方向)に搬送するための紙送りモータを示す。113は、キャップ部材を駆動し、記録ヘッド300の吐出口を覆うことで吐出口及びその内部のインクが外気に晒されることを抑えるパージモータを示す。また、パージモータ113は、ワイパーを動作させヘッドフェイス面のインクを拭き取る動作を行わせることも可能である。115はキャリッジモータ108を駆動するためのモータドライバ、116は紙送りモータ110を駆動するためのモータドライバ、114はパージモータ113を駆動するためのモータドライバを示す。なお、コンソール116には、キーボードスイッチ及び表示ランプなどが設けられている。また、ホーム位置センサ107は、キャリッジのホーム位置近傍に設けられ、記録ヘッド300を搭載したキャリッジがホーム位置に到達したことを検知するものである。
109はシートセンサで、記録部での記録用紙等の記録媒体の有無、即ち、記録部に記録媒体が供給されたか否かを検知している。300は記録ヘッドであり、この記録ヘッド300には液滴を吐出する際に駆動させる各吐出口に対応したヒータが配置されている。111は記録情報信号に応じて記録ヘッド300のヒータを駆動するためのドライバを示している。124は上記各部へ電源を供給する電源部であり、駆動電源装置としてACアダプタと電池を有している。
以上の構成において、MPU2は、上記PPI101を介してコンピュータなどのホスト装置に接続されている。そして、このホスト装置から送られてくるコマンドおよび記録情報信号と、制御用ROM106に格納されているプログラムの処理手順及びRAM106内に蓄えた記録情報とに基づいて、記録動作を制御する。
また、記録ヘッドから吐出される液滴の吐出状態を検出する際には、発光素子としてのLEDと受光素子としてのPDとを有する吐出状態検出手段150を駆動させる駆動信号を吐出状態検出手段150に送信する。吐出状態検出手段150によって液滴の吐出状態が検出された検出結果は、MPU102に伝達される。
一般に、記録装置においては、記録データを送信するホスト100よりパラレルポート・赤外ポートやネットワーク等を介して記録データ送信する際、データ中の一部(本実施形態ではデータの先頭部分)に、記録の際の条件が含まれる。そのような条件としては、記録媒体の種類、記録媒体の大きさ、記録による画像の品位別の記録モード、給紙カセット、オブジェクトの自動判別の有無等のデータが含まれる。記録媒体の種類としては、普通紙・OHP・光沢紙等の通常用いられる記録媒体の他に、転写フィルム・厚紙・バナー紙等の特殊な記録媒体が考えられる。記録媒体の大きさとしては、A4・A4レター・A3・B4・B5・または封筒・はがきといったものが考えられる。記録による画像の品位によって分けられている記録モードとしては、ドラフト・高品位・中品位・特定色の強調・モノクロ/カラーの種別等が考えられる。給紙カセットとしては、ASF・手差し・ビン1・ビン2等から選択される。これらのデータがホスト装置から送信されると、インクジェット記録装置の本体側でそのデータを受け付ける。その後、データは通常ROMと呼ばれるメモリー領域としてのメモリー122に収納され、各種のデータに基づいてマルチパス記録の際のパス数・単位面積あたりのインクの打ち込み量・記録方向等を決定し記録を行う。
また場合によってはこれらに加えて処理液を塗布する・しない、等の情報をコマンドとして送信することもある。これらの情報に従って、記録装置側では前述したROMから記録に必要なデータを読み込み、それらのデータに従って記録を行う。なお、これらのROMから読み出すデータには上記以外に、各パスを記録する際の記録に使用するマスク種類、記録ヘッドの駆動条件(たとえば印可するパルス形状・印可時間)や液滴のサイズ、記録媒体の搬送の条件、キャリッジ速度等がある。
次に、記録とは別に液滴を吐出して増粘したインクを吐出口から排出することにより吐出口の吐出状態を回復させる予備吐出について説明する。記録を開始する前の段階において、いわゆる記録前の予備吐出が行われる場合がある。通常この予備吐出は一律の発数が行われるか、もしくは放置時間に応じて決定される発数の液滴の吐出によって行われる。また色別に発数が予め設定されていることもある。
また、記録が行われている間においても、記録ヘッドがホームポジションに位置したときに予備吐出が行われる場合がある。このような記録中の予備吐出については、記録に使用されていない吐出口のみについてのみ行っても良いし、記録に使用された吐出口を含め記録ヘッドの全ての吐出口について行ってもよい。また、使用されている吐出口に対しては使用した頻度に基づいて予備吐出の吐出数を減らすような機構を設けることもできる。予備吐出は、前述したように記録動作において記録ヘッドがホームポジションに位置したときのみに行われるだけでなく、記録ヘッドが予備吐出を必要とするときには、記録動作を中断して予備吐出を行えるポジションに移動して予備吐出を行うこととしても良い。また、予備吐出においては、記録ヘッドの全体の吐出口に亘って一括に行うこととしても良いし、または各色吐出口列ごとに行っても良い。
ここで、本実施形態の記録装置はいわゆるA4サイズの記録媒体にも記録可能に構成されている。A4サイズの記録媒体に対してフルにデータを記録した場合には、カラーインクによる記録の場合には記録時の総ドット数は1.26×108dotが最大値となる。また、ブラックインクによる記録の場合には、3.17×107dotの記録ドット数が記録可能な最大限のドット数である。
ワイピング時のドットカウントについては、記録装置内のドットカウンターによってカウントされたドット数を記録装置の本体側(メモリー等)に保存し、記録終了後予め定められた値に達したかどうかを判断するように構成されている。本実施形態ではワイピングをする、しないの判断は各ページの記録の終了時に行うよう構成されている。なお、記録領域が大きいプロッター、大判に対応するような記録装置に対応させるために、各記録スキャン後にワイピングする、しないの判断を行うよう構成することも可能である。またドットカウントのみでなくフェイス面に付着するインクミストは記録デューティによっても変動する場合があるため、ドット数にデューティを元に算出した係数を加味してドット数の増減を行う構成とすることも可能である。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置における吐出口からの吐出状態検知手段について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置10は、図8に示されるように吐出状態検知手段として、発光素子のLED200と受光素子のPD201とを有している。これらの吐出状態検知手段によって吐出口からの液滴の吐出状態を検知する。本実施形態では、液滴の吐出状態を検知することにより、検知対象の吐出口が吐出を行っているかどうかを検出する。図8に示されるLED200とPD201との間の領域が検知領域である。吐出口から吐出された液滴がこの検知領域を通過すると、吐出状態検知手段が液滴を検知する。液滴の検知の際には、発光素子としてのLED200から発せられる光が、受光素子としてのPD201によって受光される受光量の変化によって検知される。LED200からPD201への光束中を、吐出されたインク滴が通過するとLED200からの光が遮られて受光する光量が低下する。その際にPD201で受光される光量の変化を図9に示す。図9に示されるような液滴の通過による信号波形の変化が生じ、光量が閾値を超えて低下したときに吐出が有ったと判断される。
ここで、図8に示されるように、液滴の吐出を検知する検知領域は、LED200とPD201との間で、ある程度の幅を有して形成されている。しかしながら、液滴の検知を正確に行うには、検知領域のなるべく中央付近で行う方が好ましい。従って、本実施形態におけるLED200とPD201は、記録ヘッド300に対して相対的に移動可能とされている。このようにLED200とPD201が記録ヘッド300に対して相対的に移動することで、検知対象の吐出口がLED200とPD201との間の検知領域における中央部に位置するように検知領域の位置を調節することが可能となる。
そして、検知対象の吐出口が液滴の吐出されない不吐の吐出口であると判断された場合には、本実施形態では、記録ヘッド300における吐出口の吸引回復処理が行われる。
なお、不吐の吐出口が検出された場合には、その吐出口の代わりに他のノズルでバックアップを行うこととしても良い。ここで、本実施形態のインクジェット記録装置10は、記録ヘッド300と記録媒体との相対的な位置関係をずらしながら同一領域に対して複数回のスキャンを行うことで記録を行うマルチパス方式のインクジェット記録装置である。従って、同一の領域に対してスキャンごとに異なる吐出口を用いて記録を行うので、不吐の吐出口のバックアップを、不吐の吐出口が検知されなかったスキャンでの記録の際に行うこととしても良い。
ここで、吐出口からの液滴の吐出の検知を行うために行われる記録素子としてのヒータ33の駆動回数は、環境検知手段としての湿度センサ202による出力結果に応じて設定される。本実施形態では、記録ヘッド300の周囲の環境の条件を検知する環境検知手段としての湿度センサ202が記録ヘッド300に取り付けられている。そして、吐出状態検知手段によって吐出口から吐出される液滴の吐出状態を検知する際に、環境検知手段により検知した環境条件に応じて、吐出状態を検知するためにヒータ33を駆動させる駆動回数を設定する。本実施形態では、吐出状態を検知するためにヒータ33を駆動させる駆動回数の設定は、駆動回数の設定手段によって行われる。そして、本実施形態では、駆動回数の設定手段としてのプログラムが、図7におけるMPUあるいはその他の記憶部に格納されている。なお、本実施形態では、駆動回数の設定手段としてのプログラムが記録装置側の記憶部等に格納されていることとしたが、ホスト装置側に格納されていても良い。
そして、設定された駆動回数の分のヒータ33の駆動が行われて、吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。本実施形態における記録ヘッド300の周囲の湿度に応じたヒータ33の駆動回数について、図10に示す。図10に示されるように、湿度センサ202で検出された湿度が30%よりも低い場合は、ヒータ33が5回駆動されて吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。また、検出された湿度が30%以上で70%以下である場合には、4回のヒータ33の駆動が行われて吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。また、湿度が70%よりも高い場合には、3回のヒータ33の駆動が行われて吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われるときの、ヒータ33へ入力される入力信号のパルス波について、図11に示す。
このように吐出口からの液滴の吐出状態の検知を行うのにヒータ33の駆動回数を設定するのは、湿度の低い環境等の厳しい環境の下ではインクの蒸発が促進されるので、インクが増粘し吐出が不安定になり易いためである。本実施形態では、このように周囲の湿度に応じてヒータ33の駆動回数を設定するので、厳しい環境の下でヒータ33を多く駆動させることで、検出の際に誤って吐出可能である吐出口について不吐の吐出口であると判断することを抑える。これにより、吐出口からの液滴の吐出状態の検出の際の正確な検知精度が保たれる。また、それと同時に、中程度の湿度環境、あるいは高い湿度環境下でのヒータ33の駆動回数を減らすことで、不吐検出に要するインクの消費量や吐出状態の検知に用いられる検知時間を減少させることができる。
このとき、前述したように、本実施形態では吐出口からの液滴の吐出状態の検知において、PD201で受光される受光量について閾値が設定されている。そして、記録ヘッド300の周囲の湿度に応じて設定された駆動回数の駆動が行われ、そのうち一度でも受光量が閾値を下回ると、その吐出口は、正常に吐出が行われている吐出口と判断される。また、湿度に応じて設定された駆動回数のヒータ33の駆動が行われ、そのうち受光量が一度も閾値を下回らない場合には、その吐出口は不吐の吐出口であると判断される。
このように、まず環境検知手段としての湿度センサによって記録ヘッドの周囲の環境条件を検知する(環境検知工程)。そして、検知した環境条件に応じて、吐出状態を検知するために記録素子を駆動させる駆動回数を設定する(設定工程)。それから、設定された記録素子の駆動回数だけ記録素子の駆動を行って、記録素子の駆動によって吐出される液滴の吐出状態を吐出状態検知手段としてのLED及びPDによって検知する(吐出状態検知工程)。
また、本実施形態の記録ヘッド300には、複数の吐出口によって形成された吐出口列が複数列形成されている。吐出口からの液滴の吐出状態の検知では、一つの吐出口について設定された回数のヒータ33の駆動が終わると、次の吐出口について液滴の吐出状態の検知を行うために、同様に設定された回数のヒータ33の駆動が行われる。ある吐出口(例えばN番目の吐出口であるNo.Nの吐出口)について設定された回数の駆動回数の駆動が行われると、次の吐出口(例えばN+1番目の吐出口であるNo.N+1)について設定された回数の駆動回数の駆動が行われる。
記録ヘッド300の周囲の湿度が30%よりも低い場合の吐出口からの液滴の吐出状態を検知する際の入力信号を図12に示す。図12に示されるように、No.Nの吐出口について最後に行われた記録素子の駆動からNo.N+1の吐出口について最初に行われた記録素子の駆動までの時間を休止時間とする。本実施形態では、この休止時間は、No.Nの吐出口について吐出状態の検知を行うために記録素子の駆動が行われたときに発生するインクミストがNo.N+1の吐出口についての吐出状態の検知の際にノイズとならないように十分確保されている。
このようにして吐出口について一つずつ順次吐出状態の検知が行われ、一つの吐出口列の全ての吐出口について吐出状態の検知が終わると、次の吐出口列について同様に順次吐出状態の検知が行われる。本実施形態では、ブラックインクを吐出する吐出口列は、一つの吐出口列について640個の吐出口が形成されているので、一つのノズル列について640回の吐出状態の検知が行われる。また、カラーインクを吐出する吐出口列は、一つの吐出口列について1280個の吐出口が形成されているので、一つの吐出口列について1280回の吐出状態の検知が行われる。これを繰り返すことによって、記録ヘッド300全体に亘って全ての吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。このとき、必要に応じて、記録ヘッドに対してLED200及びPD201が相対的に移動する。
ここで、従来では、記録素子の駆動回数は厳しい環境の下であっても十分に正確に液滴の吐出が生じた際にそれを検出できるような駆動回数に設定されていた。すなわち、吐出状態の検出の際には吐出口からのインクの水分が蒸発することによりインクが増粘して正常な吐出が行われ難いような極低湿環境下でも、十分に正確な検知ができるような記録素子の駆動回数に設定されていた。従って、インクにとって厳しくはない環境の下では、吐出口からの吐出状態の検知の際に、記録素子が不必要に多くの回数の駆動が行われ、その分不必要に多くの吐出状態の検知のための時間と多くのインクを費やしていた。
これに対して本実施形態では、湿度センサ202により、装置の置かれている環境での湿度が検知され、検知された湿度に応じて記録素子の駆動回数を設定している。従って、湿度の低い環境の下では、それに応じて吐出口の吐出状態を正確に検知するのに十分な回数の駆動が行われる。また、湿度の低い環境でなければ、それに応じて少ない回数の記録素子の駆動によって吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。従って、吐出状態の検知に用いられるインクの量と検知のために費やされる時間を少なく抑えることができる。
なお、本実施形態では吐出口について不吐かどうかを検出する吐出状態検知手段について説明したが、吐出された液滴の速度を検出することによって液滴の吐出が正常かどうかを検出することとしても良い。図13には、吐出された液滴の速度を検出する吐出状態検知手段によって吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる際の出力結果が示されている。図13に示されるように、ここでは、記録素子に駆動信号が送られた記録素子の駆動時間から液滴の吐出がLED及びPDによって検出されるまでの時間である遅延時間が検出される。このように、記録ヘッドの吐出口から液滴の吐出状態の検知のための検知領域までの距離に対して、遅延時間を検出することで吐出される液滴の速度が求められる。
このように吐出速度の検出を行う場合にも、本実施形態のように、環境条件に応じて記録素子の駆動回数を設定することで、湿度の低い環境の下では、それに応じて吐出口の吐出状態を正確に検知するのに十分な回数の駆動が行われる。また、湿度の低い環境ではない場合には、それに応じて少ない回数の記録素子の駆動によって吐出口からの液滴の吐出状態の検知が行われる。従って、吐出状態の検知に用いられるインクの量と検知のために費やされる時間を少なく抑えることができる。
なお、本実施形態では、記録ヘッドの周囲の湿度について検出し、湿度に応じて液滴の吐出状態を検知するために吐出する記録素子の駆動回数を設定することとした。しかしながら本実施形態はこれに限定されず、図14に示されるように、記録ヘッドの周囲の湿度に加え温度も検出して記録ヘッドの周囲の湿度及び温度に応じて液滴の吐出状態を検知するために吐出する液滴の発数を設定しても良い。このとき、インクジェット記録装置には、環境検知手段として温度センサがさらに取り付けられる。このように湿度に加えて温度も検出することで、さらに吐出口からの液滴の吐出状態の検知に要する記録素子の駆動回数を最適な数で行うことができる。
(第二実施形態)
次に、本発明を実施するための第二実施形態について説明する。上記の第一実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
上記第一実施形態では、記録ヘッドの周囲の条件について検出し、その条件に応じて液滴の吐出状態を検知するために吐出する記録素子の駆動回数を設定することとした。第二実施形態ではこれに加え、記録ヘッドの周囲の条件に応じて、吐出口列におけるN番目の吐出口についての最後の記録素子の駆動から、N+1番目の吐出口についての記録素子の最初の駆動までの休止時間を調節する。
液滴の吐出状態の検出のために隣接する吐出口の間の記録素子の駆動に一定の休止時間を設けるのは、前に行った吐出口についての吐出状態の検知で発生したインクミストが、次の吐出口についての吐出状態の検知の際にノイズとなることを抑えるためである。すなわち、前に行った吐出口についての吐出状態の検知で発生したインクミストが、次の吐出口についての吐出状態の検知の際に、LED200から発せられた光についてのPD201での受光量を変化させてしまう。このように、前の吐出口について行う吐出状態の検知で発生したインクミストによる影響が、次の吐出口についての吐出状態の検知に及ばないようになるまで待つ必要があるからである。
ここで、液滴の検知領域の近傍におけるインクミストによる影響が次の吐出口についての吐出状態の検知の際に無視できるほどまでに小さくなるまでの時間は、液滴の吐出数に依存する。従って、本実施形態では、環境条件に基づいて液滴の吐出状態を検出するためのヒータ33の駆動回数を設定し、それに伴い休止時間を併せて調節することとする。このように、環境条件に基づいてのヒータ33の駆動回数を設定し休止時間を調節する際の、ヒータ33の駆動回数と休止時間との関係について図15に示す。また、その際のヒータ33を駆動させるためにヒータ33に印加する記録信号のパルス波を図16に示す。
このように、本実施形態では、複数の吐出口のうち一つの吐出口について吐出状態の検知を行うためにLED及びPDによって液滴の吐出状態を検知する。そして、その後さらに次の吐出口についての吐出状態の検知を行うためにLED及びPDによって液滴の吐出状態を検知する。このとき、前に行われる吐出状態の検知での記録素子の駆動のうち最後の記録素子の駆動と、後に行われる吐出状態の検知での記録素子の駆動のうち最初の記録素子の駆動との間の時間を調節する調節手段を有している。本実施形態では、調節手段としてのプログラムが図7におけるMPUあるいはその他の記憶部に格納されている。なお、本実施形態では、調節手段としてのプログラムが記録装置側の記憶部等に格納されていることとしたが、ホスト装置側に格納されていても良い。
工程の流れとしては、複数の吐出口のうち一つの吐出口について吐出状態の検知を行うために第一の吐出状態検知工程としての吐出状態検知工程が行われる(第一の吐出状態検知工程)。そして、第一の吐出状態検知工程が行われた後に、次の吐出口についての吐出状態の検知を行うために第二の吐出状態検知工程としての吐出状態検知工程を行う(第二の吐出状態検知工程)。このとき、第一の吐出状態検知工程で行われる最後の記録素子の駆動と、第二の吐出状態検知工程で行われる最初の記録素子の駆動との間の休止時間が調節される(休止時間調節工程)。
これにより、極低湿環境下での正確な検知精度を保ったまま、中湿環境、高湿環境下での液滴の吐出状態を検知するための液滴の吐出数を最適にすると共に、インクミストの影響が小さくなるまでの記録が行われるまでの待機時間も最適にすることができる。従って、次の吐出口における吐出状態の検知の精度を正確に保つと共に、無駄な待機時間を省いて記録にかかる時間を減少させることができる。
また、本実施形態の吐出状態検知手段では、不吐を検出する吐出状態検知手段について説明したが、第一実施形態と同様に、吐出された液滴の速度を検出する吐出状態検知手段にも適用できる。第一実施形態のように、まず記録素子に駆動信号が送られた記録素子の駆動時間から液滴の吐出がLED及びPDによって検出されるまでの時間である遅延時間を検出する。このように、記録ヘッドの吐出口から液滴の吐出状態の検知のための検知領域までの距離に対して、遅延時間を検出することで吐出される液滴の速度が求められる。
また、本実施形態では湿度に応じて、記録素子の駆動回数を調節したが、温度と湿度を組み合わせて記録素子の駆動回数を調節しても良い。記録ヘッドの周囲の湿度及び温度に応じて記録素子の駆動回数を設定し、設定された駆動回数に応じて休止時間を調節する際の記録素子の駆動回数及び休止時間を図17に示す。
なお、上記の実施形態では、記録ヘッドはシリアルスキャン方式が用いられているが、シリアルスキャン方式の記録ヘッドでなく、フルライン方式の記録ヘッドについて本発明が適用されても良い。
また、本明細書内で用いられる「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。
さらに、「インク」または「液体」とは、広く解釈されるべきものであり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成、記録媒体の加工、或いはインクまたは記録媒体の処理に供される液体を言うものとする。
本発明の第一実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドの斜視図である。 図2の記録ヘッドの断面図である。 図3の記録ヘッドにおけるオリフィスプレートを外した際の吐出口の周辺を拡大して示した斜視図である。 図3の記録ヘッドにおけるオリフィスプレートの吐出口周辺を拡大して示した斜視図である。 図3の記録ヘッドを払拭する際に用いられるワイパーの斜視図である。 図1のインクジェット記録装置における記録システムの構成を示すブロック図である。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態を検知する際に用いられるLED及びPDと、それらによる記録領域を模式的に示した側面図である。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われた際に、液滴が検知されたときの図8のPDによる受光量の変化を示すグラフである。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、記録ヘッドの周囲の湿度と記録素子の駆動回数との関係を示すテーブルである。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、記録素子への入力信号を湿度ごとに示したグラフである。 図11の入力信号において、湿度が30%よりも低い場合における休止時間を示すグラフである。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、吐出された液滴の速度によって液滴の吐出状態の検知が行われる際の遅延時間を示すグラフである。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、記録ヘッドの周囲の湿度及び温度と、記録素子の駆動回数との関係を示すテーブルである。 本発明の第二実施形態に係るインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、湿度と記録素子の駆動回数と休止時間との関係について示すテーブルである。 本発明の第二実施形態に係るインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、記録素子への入力信号及びその休止時間について示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係るインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおいて、液滴の吐出状態の検知が行われる際の、湿度及び温度と記録素子の駆動回数との関係について示すテーブルと、駆動回数に応じた休止時間を示すテーブルである。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
200 LED
201 PD
202 湿度センサ
300 記録ヘッド

Claims (7)

  1. 記録素子を駆動させることにより吐出口から液滴を吐出するための記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの周囲の環境条件を検知する環境検知手段と、
    前記記録ヘッドから吐出される液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知手段と、
    前記吐出状態検知手段によって前記液滴の吐出状態を検知する際に、前記環境検知手段により検知した環境条件に応じて、前記記録素子を駆動させる駆動回数を設定する設定手段と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記環境条件は、湿度を含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記環境条件は、温度を含むことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記吐出状態検知手段によって検知される前記液滴の吐出状態は、前記吐出口からの液滴の吐出の有無であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記吐出状態検知手段によって検知される前記液滴の吐出状態には、前記吐出口から吐出される液滴の速度が含まれることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録ヘッドが複数の吐出口を有し、
    前記複数の吐出口のうち一つの吐出口について吐出状態の検知を行うために前記吐出状態検知手段によって液滴の吐出状態を検知し、その後さらに次の吐出口についての吐出状態の検知を行うために前記吐出状態検知手段によって液滴の吐出状態を検知し、
    前に行われる吐出状態の検知での記録素子の駆動のうち最後の記録素子の駆動と、後に行われる吐出状態の検知での記録素子の駆動のうち最初の記録素子の駆動との間の時間を調節する調節手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 記録素子を駆動させることにより吐出口から液滴を吐出するための記録ヘッドと、前記記録ヘッドの周囲の環境条件を検知する環境検知手段とを備えるインクジェット記録装置における吐出状態検知方法であって、
    前記環境検知手段によって前記環境条件を検知する環境検知工程と、
    前記環境検知工程で検知した環境条件に応じて、前記記録ヘッドから吐出される液滴の吐出状態を検知するために前記記録素子を駆動させる駆動回数を設定する設定工程と、
    前記設定工程において設定された前記駆動回数だけ前記記録素子の駆動を行って、前記液滴の吐出状態を検知する吐出状態検知工程と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置の吐出状態検知方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012183740A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Seiko Epson Corp 流体吐出装置、フラッシング方法、及び、フラッシングプログラム

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