JP2009538135A - 保存剤系を含む飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低酸性飲料(すなわちpHが4.6以上)のための他の処理技術にも限度がある。こうした低酸性飲料は、ボツリヌス菌及びセレウス菌の胞子を破壊するため、十分に熱処理しなければならない。こうした処理の例として、UHT及びレトルトがある。こうした処理の後でも、飲料製品は処理後の汚染を防ぐように取扱わなければならない。しかし、研究によれば、こうした様々な処理技術の後でも生き残れる様々な種類の微生物がまだあるかもしれないことが示唆されている。このために、こうした処理技術では腐敗の潜在的可能性を除去することができない。従って、上記従来技術の制限のうち少なくとも1つを解決することが望ましい。
【解決手段】 本発明は、桂皮酸と、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩及びその混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸とを含む保存剤系と、ジュース、甘味料及びその混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、水とを含み、組成物のpH値が、約2.4から約4.5の範囲にあり、組成物が、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物に関する。
【選択図】 なし

Description

本出願は、2006年5月26日出願の米国特許出願第11/441,220号の優先権を主張する。
[001] 本発明は、桂皮酸と、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸とを含む保存剤系と、ジュース、甘味料及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、水とを含み、組成物のpH値が、約2.4から約4.5の範囲にあり、組成物は、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物に関する。
[002] 今日の飲料業界では、飲料が微生物により腐敗することはよく知られている問題である。飲料は、pH、栄養成分(例えば、ジュース、ビタミン又は微量元素成分)、炭酸化レベル、ブリックス値、及び水質(例えば、アルカリ度及び/又は硬度)などの飲料中の固有の要素により、微生物による腐敗に対する敏感さの程度が様々に異なる。腐敗は、微生物が飲料の固有の要素を克服して成長できた場合に生じる。微生物のこうした障害を克服する能力は、とりわけ、当初の汚染レベル、温度、及び炭酸化による損失に対する飲料のパッケージの保全性(すなわち、炭酸清涼飲料の場合)に影響されることがある。
[003] 微生物による腐敗は1つ又は複数の酵母、細菌及び/又はカビといった微生物に由来して生じることがある。例えば、酵母及び細菌は、果汁飲料、茶、コーヒー、強化水等の炭酸又は非炭酸飲料を腐敗させることができる。通常、酵母による腐敗は、気体及びエタノールの生成を伴う発酵並びに沈殿、腐臭及び臭気として現れたり、また曇り又は乳化安定性の喪失として現れる。細菌は、沈殿を伴って腐臭及び臭気を発生させる傾向がある。一方、カビは低酸素環境では生き残れるものの一般に成長はできないため、炭酸が減少している場合を除いては炭酸清涼飲料を腐敗させることはない。しかし、非炭酸飲料ではカビによる腐敗が生じる可能性があり、かびの菌糸系の成長後、浮遊する小球、凝集塊又は表面の薄膜により明らかになることがある。
[004] 一般的な飲料において腐敗を起こさせるのはサッカロミセス、チゴサッカロミセス、カンジダ、デッケラ属などの酵母である場合が多いが、乳酸桿菌、リューコノストック、グルコノバクター、ザイモモナス属などの好酸性菌並びにペニシリン属及びコウジカビ属などのカビも、冷間充填した飲料を腐敗させる可能性がある。アリシクロバチルス属などの好酸性、好熱性の細菌の胞子並びにビソチラミス属及びネオサルトリア属の耐熱性のカビ胞子は低温殺菌をしても生き残ることができ、スポーツ用飲料及び茶などの非炭酸熱間充填製品を腐敗させることがある。容器に入った水でも、カビが成長しやすい。
[005] 微生物による腐敗からの飲料の保護は、化学的な保存剤を用いたり、熱間充填、トンネル低温殺菌、超高温(UHT)殺菌又は低温殺菌後の無菌包装及び/又は低温殺菌後の飲料の冷蔵などの処理技術を用いたりすることで達成することができる。一般に、pHが4.6未満の飲料は化学的に保存でき、熱処理でき、製品が再汚染されないように容器に充填することができる。例えば、冷間充填後の化学保存剤添加、又は冷間充填と共に低温殺菌を行うなどの処理技術を用いてこの種の飲料を保存することができる。同様に、この同じ飲料は、熱間充填、トンネル低温殺菌、低温殺菌後の無菌充填といった保存剤を使用しない技術を用いて、あるいはさらに飲料の冷蔵、すなわち、低温殺菌処理後の冷蔵して処理することがもできる。pHが4.6以上の飲料は、超高温殺菌後に容器に無菌充填するか、又はレトルトを用いて胞子を破壊するように処理しなければならない。
[006] 酸っぱくて貯蔵安定性の高い炭酸及び非炭酸清涼飲料に対する現在の保存剤系は、弱酸性の保存剤(安息香酸及び/又はソルビン酸)に頼っている。安息香酸及びソルビン酸(及びその塩)は、一部の例外を除いて、酵母、細菌及びカビを効果的に抑制する。飲料中の弱酸は、解離状態と非解離状態との間で平衡を保って存在し、これは酸解離定数(pKa)及び飲料のpHによって異なる。安息香酸のpKaは、4.19、ソルビン酸のpKaは4.76である。関係する酸のpKaよりも飲料のpHが低いと、平衡が非解離状態寄りに押し込まれる。非解離状態は、微生物に対してはより効果的であり、従って、pHの低い範囲では、弱酸性の保存剤が最も効果的である。弱酸の保存特性は、飲料にキレート化合物を添加することにより強化することができる。例えば、飲料に添加される一般的なキレート化合物としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)カルシウム二ナトリウム又は、1つ又は複数のヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)などのポリリン酸塩などがある。ジュース、ビタミン及び/又はミネラルを含む飲料などの高栄養非炭酸製品では、弱酸は、保存剤の強化成分と併用すれば、抑制しやすい。
[007] 例として、米国特許第5,431,940号では、ポリリン酸塩900から3000ppm、ソルビン酸、安息香酸、そのアルカリ金属塩から選択される保存剤400から1000ppm、果汁0.1%から10%、水分80%から90%を含む非炭酸飲料を教示している。この飲料は、飲料を腐敗させる微生物にさらした後、内部に実質的な微生物の増殖を生じることなく10日以上、常温で保存することができる。
[008] しかし、弱酸保存剤システムには限度がある。最大の懸念のうちの1つは、微生物による遺伝子適合と、その後の微生物の耐性であろう。Piper,P.他の「Weak Acid Adaptation: The Stress Response that Confers Yeasts with Resistance to Organic Acid Food Preservatives」、147 Microbiol.2635−2642(2001)を参照されたい。Z.バイリィ(bailii)、Z.ビスポラス(bisporus)、C.クルゼイ(krusei)、及びS.セレヴィジエ(cerevisiae)などの一部の酵母には、弱酸性の保存剤に抵抗できるようにし、弱酸が存在していても、またEDTA又はSHMPが並存していても成長できるようにする特定の遺伝子がある。グルコノバクター属などの一部の細菌も、保存剤に耐性があると考えられている。この抵抗を克服するために必要な弱酸のレベルは、通常の使用レベルの限度よりも大幅に高い。さらに、保存してある茶、ジュースを含む飲料、及び炭酸飲料の腐敗は、保存剤に耐性のある酵母のせいであることが非常に多い。
[009] 弱酸は、高レベルで使用した場合、喉又は口にひりひりした感じを与えることがある。これが受入れられる貯蔵安定性の高い飲料もあるが、この感覚的認識は否定的に考えられることが多い。同様に、ポリリン酸塩にはいくつかの制限がある。例えば、ポリリン酸塩は飲料に腐臭を加えることがある。さらに、ポリリン酸塩は、飲料の栄養強化に用いられるカルシウム、鉄、マグネシウムなどのミネラルと結合し、これを不活性化することがある。それ故、ポリリン酸塩が飲料の保存剤系の一部又は全部である場合には、こうしたミネラルの使用は避けられる。
[010] また、低酸性飲料(すなわちpHが4.6以上)のための他の処理技術にも限度がある。こうした低酸性飲料は、ボツリヌス菌及びセレウス菌の胞子を破壊するため、十分に熱処理しなければならない。こうした処理の例として、UHT及びレトルトがある。こうした処理の後でも、飲料製品は処理後の汚染を防ぐように取扱わなければならない。しかし、研究によれば、こうした様々な処理技術の後でも生き残れる様々な種類の微生物がまだあるかもしれないことが示唆されている。このために、こうした処理技術では腐敗の潜在的可能性を除去することができない。従って、上記従来技術の制限のうち少なくとも1つを解決することが望ましい。
[011] 本発明者は、ジュース、甘味料及びその混合物とから選択される少なくとも一種類の飲料成分と、水と、桂皮酸及び安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩及びその混合物から選択される少なくとも一種類の追加の弱酸を含む保存剤系とを含む飲料組成物が、上記従来技術の制限の少なくとも1つを解決するにあたって有益であるかもしれないことを発見した。例えば、ポリリン酸塩を除去することにより、本発明の飲料組成物から腐臭が減少し、微生物安定性を維持し続けながら、ポリリン酸塩を除去しなければこれにより打ち消されてしまう栄養成分の追加ができるようになる。さらに、受容できるレベルでソルビン酸及び/又は安息香酸を桂皮酸と併用することで、腐臭を最低限にすることができる。
[012] 一実施形態では、本発明は、桂皮酸約20ppmから約400ppmと、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸約100ppmから約1000ppmとからなる保存剤系と、ジュース、甘味料及びその混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、組成物全体に対する約60重量%から約99重量%の水とを含み、pHが約2.4から約4.5の範囲であり、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物に関する。
[013] 別の実施形態では、本発明は、桂皮酸約20ppmから約400ppmと、EDTA約10ppmから約40ppmと、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにその混合物から選択される少なくとも1つの弱酸約100ppmから約1000ppmとを含む保存剤系と、ジュース、甘味料及びその混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、組成物全体に対する約60重量%から99重量%の水とからなり、pHが約2.4から約4.5の範囲にあり、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物に関する。
[014] 上記一般的な説明と以下の詳細の説明の両方ともが例示及び説明のみを目的としており、特許請求の範囲に示す本発明を制限するものではないことを理解されたい。
[015] 実施例1の表1で報告している値のグラフである。 [016] 実施例1の表2で報告している値のグラフである。 [017] 実施例2の表4で報告している値のグラフである。 [018] 実施例2の表5で報告している値のグラフである。 [019] 実施例3の表7で報告している値のグラフである。 [020] 実施例3の表8で報告している値のグラフである。
[021] 本発明は、桂皮酸と、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩、及びその混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸とを含む保存剤系と、ジュース、甘味料及びその混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と水とを含み、pHが約2.4から約4.5の範囲にあり、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物に関する。保存剤系は、抗菌作用のある量の桂皮酸と、少なくとも一種類の弱酸とからなる。本発明では、驚いたことに、また意外なことに、微生物安定性を有することが判明した。微生物安定性は、保存剤系と、組成物のpHと、水と、少なくとも一種類の飲料成分とを含む混合物の組み合わせを通じて、達成することができる。結果として、本発明の飲料組成物は、微生物安定性を維持するために、腐臭が加わることのあるポリリン酸塩の添加、及び無菌充填、熱間充填、常温充填を伴う低温殺菌又はトンネル低温殺菌などの処理技術の利用を必要としない。
[022] 本明細書において、「微生物安定性」又は「微生物学的安定性」という用語は、保存剤を使用していない飲料と比較したとき、14日間から28日間で酵母及び細菌などの微生物が少なくとも2.0 log cfu/ml少なくなることをいう。カビに関しては、およそ4週間又は30日間での発現を評価し、発現の有無を判定する。
[023] 本明細書において、「飲料」又は「飲料組成物」という用語は、人間又は動物が消費するのに適した液体飲料を指す。飲料としては、例えば、エネルギー飲料、フレーバー水、果物のスムージー、スポーツ用飲料、フルーツジュース(例えば、米国連邦規則第21条(21CFR)Part101.30に定めるフルーツジュース飲料及びフルーツジュース原液)、炭酸ソーダ/ジュース等、ミルクセーキ類、タンパク飲料(例えば、乳製品、大豆、米など)、食事代替品、飲むヨーグルト、飲む大豆ヨーグルト、コーヒー、コーラ飲料、栄養強化水、21CFR Part113に定める低酸性飲料、21CFR Part114に定める酸性化飲料、シロップ、コーディアル、スカッシュなどの希釈用飲料、健康飲料、機能性飲料(例えば、機能性食品)、ネクター、トニック、オーチャータ(すなわち野菜及び/又は米の成分を飲料にしたもの)、シャーベット状になった炭酸飲料及びシャーベット状になった非炭酸飲料など(但し、茶の濃縮物、抽出物又は粉末から調製した茶飲料を除く)を挙げることができるが、これに限定されない。
[024]保存剤系
[025] 本発明によれば、保存剤系は、桂皮酸と、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸とを含む。例えば、保存剤系は、約20ppmから約40ppmの桂皮酸と、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸とを含む。
[026] 保存剤系の各成分は、単独で保存剤として知られており、また各保存剤が微生物の成長を抑制するメカニズムも知られている。しかし、本発明者は、こうした特定の保存剤を様々なレベルのこうした保存剤及び他のパラメータと併用すると、微生物安定性を実現し、これを維持することができ、また、飲料組成物の味を維持して、周囲の微生物に関して安定した飲料を生み出せることを発見した。
[027] 例えば、桂皮酸すなわち3−フェニル−2−プロペン酸は、シナモン又はエゴノキなどのバルサムから得るか、又は合成により調製することができる白色で透明な酸である。桂皮酸は、通常、食品添加物として使用され、弱酸としての抗菌作用があることが知られている。シナモンとの関連性から、桂皮酸は、飲料組成物に添加されたとき、スパイス又は木のような印象の風味を加える傾向がある。10ppm程度の低レベルの桂皮酸ではこうした風味が加わり、30ppm程度の高レベルではさらに強い風味が加わる。例えば、米国特許第6,599,548号を参照されたい。この強い風味で他の保存剤など他の成分の腐臭を覆い隠すことができるが、他の望ましい香味も隠してしまう。従って、桂皮酸は、茶を基本とする飲料の自然な風味を補足することから、茶飲料でよく見られるが、その風味のため、茶以外の組成物での使用は一般に知られていない。
[028] 本明細書において、「桂皮酸」という用語は、天然及び合成の桂皮酸、桂皮酸異性体、これらの塩、並びにこれら誘導体を指す。例えば、食品業界には、ヒドロキシ桂皮酸、桂皮アルデヒド、p−ジメチルアミノ桂皮酸、シンナミルアセテート、シンナミルアルコール、シンナミルベンゾエート、シンナミルシンナメート、シンナミルホーメート、シンナミルイソブチレート、シンナミルイソバレレート、シンナミルフェニルアセテートなど、多数の桂皮酸派生物がある。さらに、フェルラ酸、コーヒー酸、クマル酸、シナピン酸、シリング酸、没食子酸、クロロゲン酸、バニリン酸、ヒドロキシ安息香酸、エラグ酸、これらの塩及び/又は誘導体などの他のポリフェノール化合物が桂皮酸と等価であることは、当業者なら周知である。少なくとも1つの実施形態で、保存剤系はラセミ桂皮酸、すなわちシス体及びトランス体を含む。
[029] pKaが約4.44であるため、桂皮酸は一般にpHが約2.4から約4.5の間の飲料中に非解離状態で存在し、この形は微生物に対してより効果的である。保存剤系の桂皮酸は、約20ppmから約400ppmまでの範囲の量で存在することができる。例えば、桂皮酸は約50ppmから約300ppmまでの範囲で、さらに、例えば、約100ppmから約200ppmまでの範囲の量で存在することができる。少なくとも1つの実施形態では、桂皮酸は飲料組成物中、約50ppmから約225ppmm量で存在することができる。このような上述の述べたレベルでは、桂皮酸は飲料組成物に対して一定の風味を加えるが、本発明者は、驚いたことに、本発明の他の成分と併用することでそうした影響が最小限になり、否定的に知覚されないことを発見した。
[030] 保存剤系の桂皮酸成分に加えて、安息香酸、ソルビン酸、カリウム、カルシウム、及びナトリウムといった安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにその混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸も含まれる。安息香酸及びソルビン酸などの弱酸は、桂皮酸同様、食品添加物として、また抗菌剤として知られてきた。
[031] 少なくとも一種類の弱酸は、単独で使用されるか他の物質と組み合わせて使用されているか応じて、本発明の組成物中に約100ppmから約1000ppmまでの範囲の量で存在することができる。例えば、安息香酸とソルビン酸が組み合わされている場合、これらの酸は、約100ppmから約500ppmまでの範囲の量で存在でき、さらに、例えば、約150ppmから350ppmまでの範囲で存在できる。また、少なくとも一種類の弱酸が安息香酸又はソルビン酸の単体である場合、この弱酸は約125ppmから約500ppmまでの量で飲料中に存在することができる。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも一種類の弱酸は、約200ppmから約450ppmまでの量のソルビン酸又はその塩である。
[032]水
[033] 本発明によれば、この組成物は水を含んでいる。水は「処理水」、「精製水」、「脱塩水」及び/又は「蒸留水」とすることができる。水は、人間の消費に適するものとし、組成物は、水を含有することにより影響されてはならないか、又は相当に好ましくない影響を受けてはならない。組成物に加えるこの水は、本発明の他の成分、例えば、少なくとも1つのジュース成分の中に、又はそうした成分と共に存在する水に追加するものである。
[034] 本発明の水は、組成物全体に対する約60重量%から約99重量%までの範囲、さらに、例えば、約80重量%から約99重量%までの範囲の量で存在することができる。追加される水分は、生物学上、栄養上、及び沈澱についての判定基準などの一定の品質基準にも適合していてもよい。
[035] 追加される水分の水硬度は、約60ppmから約180ppmなど、約55ppmから約250ppmの範囲とすることができる。水硬度とは、水中に存在するカチオン、例えば、炭酸カルシウムの量を指している。本発明において、水硬度は米国公定分析化学者協会(AOAC)が刊行した「Official Methods of Analysis」(William Horwitz版、第18版、2005年)に記載のAOAC規格に従って測定される。この規格の関連する内容は、参照により本明細書に組み込むものとする。
[036]飲料成分
[037] 本発明の飲料組成物は、ジュース、甘味料、及びその混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分を含んでいる。例えば、飲料組成物は、少なくとも一種類のジュースと、少なくとも一種類の甘味料、及び/又はその混合物を含むことができる。
[038] 例えば、その少なくとも一種類のジュース及び/又は甘味料で、本発明の組成物に風味及び栄養分などの有益な特徴を与えることができる。少なくとも一種類のジュース及び/又は甘味料は組成物に有益な性質を加えるが、それぞれはまた、組成物に感染した微生物の食糧源になり得る。結果として、本発明の利用により、微生物安定性を放棄することなく、少なくとも一種類のジュース及び/又は甘味料を供給することになる。
[039] 少なくとも一種類のジュース成分は、柑橘類及び柑橘類以外の果物、野菜、植物、又はその混合物から得られるが、これに限定されない。柑橘類及び柑橘類以外の果物として、桃、ネクタリン、西洋梨、マルメロ、サクランボ、アンズ、リンゴ、プラム、イチジク、キウィ、クレメンタイン、キンカン、ミネオーラ、マンダリン、オレンジ、温州ミカン、タンジェリン、タンジェロ、レモン、ライム、グレープフルーツ、バナナ、アボカド、ナツメヤシ、コガネモンビン、マンゴー、グズベリー、スターフルーツ、柿、グァバ、パッションフルーツ、パパイア、ザクロ、ヒラウチワサボテン、ブルーベリー、ブラックベリー、キイチゴ、ブドウ、ニワトコ、カンタロープ、パイナップル、スイカ、スグリ、イチゴ、クランベリー及びこれらの混合物を挙げることができるが、これに限定されない。
[040] 野菜として、ニンジン、トマト、ホウレンソウ、トウガラシ、キャベツ、スプラウト、ブロッコリー、ジャガイモ、セロリ、アニス、キュウリ、パセリ、ビート、シバムギ、アスパラガス、ズッキーニ、ルバーブ、カブ、ルタバガ、パースニップ、ラディッシュ及びこれらの混合物を挙げることができるが、これに限定されない。
[041] 植物ジュースを用いることができ、これは、例えば、植物の豆、木の実、皮、葉及び根、すなわち植物の果実以外のものから得られることが多いが、これに限定されない。例えば、植物ジュースは、バニラ、コーヒー、コラ、コカ及びこれらの混合物などの風味を加えることができるが、但し、茶の固形物(例えば、茶の濃縮物、抽出物又は粉末)は除く。こうした風味は、天然に、又は合成により得られる。
[042] 少なくとも一種類のジュースは、本発明の飲料組成物中に、組成物全体に対する0.1重量%から約50重量%までの範囲の量で存在することができる。例えば、少なくとも一種類のジュースは、組成物全体に対する約0.5重量%から約25重量%までの量で存在することができ、さらに、例えば、1重量%から10重量%の量で存在することができる。
[043] 少なくとも一種類の甘味料は、栄養甘味料、非栄養甘味料及びこれらの混合物から選択することができる。少なくとも一種類の甘味料は、天然甘味料、人口甘味料又はこれらの混合物とすることができる。栄養(すなわち栄養価の高い)甘味料のうち、本組成物は、例えば、単糖類及び/又は二糖類などの炭水化物甘味料を含有することができる。栄養価の高い甘味料としては、果糖、蔗糖、ブドウ糖、糖アルコール類、コーンシロップ、濃縮サトウキビジュース、ライスシロップ、メープルシロップ、黒モルトシロップ、果汁濃縮物、蜂蜜、アガーベ、タピオカシロップ、チコリの根のシロップ及びこれら混合物を挙げることができるが、これに限定されない。非栄養甘味料としては、羅漢果、ステビア及びその誘導体、エリスリトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、タガトース、アリテーム、チクロ及びこれらの混合物などがあるが、これに限定されない。ここでは、栄養甘味料及び非栄養甘味料の混合を意図している。少なくとも一種類の甘味料は、飲料組成物中に、従来、用いられている量で存在でき、望まれる飲料組成物によって調整することができる。
[044]pH
[045] 本発明の組成物、例えば、飲料は、約2.4から約4.5までの範囲のpHを有することができる。一部の微生物の成長は酸性条件では妨げられることから、飲料のpHは、貯蔵性の高い飲料を維持する際の要因であることが当業者にとって周知のものである。しかし、サッカロミセス及びカンジダなどの微生物の場合はそうではなく、こうした微生物はそのような酸性環境で成長する。本発明を利用することにより、こうした微生物を考えた場合にも、組成物の微生物安定性を維持することができる。
[046] さらに、本発明の組成物は、果物及び野菜を含むことがあり、その結果、酸性が高く、酸っぱい味となる。一般に、組成物全体に対する0重量%から15重量%の量の少なくとも一種類の炭水化物、並びに組成物全体に対する0重量%から0.7重量%の少なくとも一種類の酸を含む飲料は、そうした酸性及び酸味を相殺することができる。適切に希釈して単独濃度の飲料を形成する場合、この範囲は、飲料ばかりでなく、シロップにも適している。
[047] 酸っぱい飲料(pH4.6未満)については、当業者にとって周知の従来の方法により説明されている範囲内に調整し、維持することができる。例えば、pHは1つ又は複数の酸味料を使うことにより調整できる。さらに、酸味料の使用は、飲料のpHを維持すると同時に、微生物の抑制も補助することができる。しかし、本発明の組成物は、pHを修正する酸味料又は他の成分を利用しなくとも、もともと、望ましいpHを有している。従って、少なくとも一種類の酸味料の添加は、本発明の組成物においては任意である。
[048] 考えられる酸味料としては、飲料などの本発明の組成物のpHを調整する際に使用する有機酸及び無機酸を挙げることができるが、これに限定されない。酸味料は、解離していない形態でも、カリウム、ナトリウム又は塩酸塩などのそれぞれの塩の形態でもよい。本組成物に使用する酸味料としては、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、安息香酸、リン酸、酢酸、アジピン酸、フマル酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、プロピオン酸、ソルビン酸及びこれらの混合物などがあるが、これに限定されない。一実施形態では、酸味料はクエン酸である。
[049] さらに、本開示による組成物に存在する酸味料の量は、飲料組成物において従来用いられてきた量である。例えば、組成物に対する約0重量%から約1重量%の量で、少なくとも一種類の酸味料が存在することができる。
[050]任意選択成分
[051] 本発明の組成物は、さらに、従来の飲料に一般に見られる任意選択成分を含むことができる。そうした任意選択成分は、本発明の組成物中に、又は組成物と共に、分散され、溶解され、又はその他の形態により混合される。例えば、従来の飲料として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、追加保存剤、着色剤、香味剤、フラボノイド、ビタミン、ミネラル、タンパク質、乳化剤、炭酸化成分、濃化剤すなわち粘性調整剤及び増粘剤、酸化防止剤、消泡剤及びこれらの混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。
[052]EDTA
[053] 保存剤系は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)も含んでもよい。本明細書において、「EDTA」という用語は、天然の、及び合成により作成したEDTA並びにカルシウム二ナトリウムエチレンジアミン四酢酸又はエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩などのその塩を指す。EDTAは一般に安全と認められる(GRAS)物質としてFDAに認可されたキレート剤であり、食品添加物として使用することができる。21CFR 172.0135項及び173.315項を参照されたい。EDTAは、その化学構造から、とりわけ、金属を封鎖し、ビタミンを安定させる。金属を封鎖することで、EDTAは、微生物の酵素が必要とする金属を除去し、微生物を実質的に餓死させるということが前提になっている。
[054] EDTAは、本発明の組成物中に、約10ppmから約30ppm、及びさらに例を挙げれば約15ppmから約25ppmなど、約10ppmから約40ppmの範囲の量で存在することができる。少なくとも1つの実施形態で、EDTAは飲料組成物中に約15ppmから約30ppmの範囲の量で存在している。
[055]追加保存剤
[056] 本発明の組成物は、保存剤系に加えて、さらに少なくとも一種類の追加保存剤を含むことができる。本明細書において場合、「保存剤」という用語は、飲料及び/又は食料製品の組成物での使用が認められた保存剤一切を含むが、但し、少なくとも1つの追加保存剤が、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのポリリン酸塩ではないことを条件とする。追加保存剤としては、化学保存剤(例えば、クエン酸塩、及びその塩)、遊離脂肪酸、エステル類及びその誘導体、ペプチド類、ラウリンアルギネート、培養ブドウ糖、ニーム油、オイゲノール、p−シメン、チモール、カルバクロール、リナロール、ナタマイシン、チャノキ油、ショウガ抽出物、アシア粉末、4−ヒドロキシベンゼンイソチオシアン酸塩、及び/又はシロガラシの種子のエッセンシャルオイル、フェルラ酸並びにこれらの混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。さらに、追加保存剤は、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、ラクトグロブリン、ラクトリピドなどの乳抗菌物質、及びリソチーム、オボトランスフェリン、オボグロブリンIgY及びアビジンなどの卵抗菌物質、植物フェノール類、フラボノイド、チオスルフィン酸塩、カテキン、グルコシノレート及び寒天などの植物抗菌物質、プロバイオティクス、ナイシン、ペディオシン、ロイテリン、及びサカシンなどのバクト抗菌物質、乳酸、酢酸、クエン酸などの酸抗菌物質、塩化ナトリウム、ポリリン酸塩、塩素剤及びオゾンなどの環境抗菌物質などが挙げられるがこれに限定されない。少なくとも一種類の追加保存剤は、米国食品医薬品局又は他の食品及び飲料についての政府機関の定める最高指示レベルを超えない量で存在することができる。
[057]着色剤
[058] 本発明の組成物はさらに、少なくとも一種類の着色剤を含むことができる。着色剤として、FD&C染料、FD&Cレーキ、及びこれらの混合物を挙げることができるが、これに限定されない。飲料及び/又は食品製品に使用される他のいかなる着色剤も使用することができる。例えば、FD&C染料の混合物又はFD&Cレーキ染料を、飲料及び/又は食品に用いる従来からの他の着色剤と組み合わせて用いることができる。さらに、例えば、ブドウ、クロスグリ、ニンジン、ビート、赤キャベツ及びハイビスカスなどの果実、野菜及び/又は植物の抽出物など、その他の天然着色剤も利用することができる。
[059]香味剤
[060] 本組成物は、さらに少なくとも一種類の香味剤を含むことができるが、その少なくとも一種類の香味剤として茶の固形物は除く。少なくとも一種類の香味剤は、油、エキス、含油樹脂、当業者にとって周知の他の香味剤及びその混合物などであるが、これに限定されない。例えば、適切な香味剤としては、果実フレーバー、コーラフレーバー、コーヒーフレーバー、チョコレートフレーバー、ダイアリーフレーバー、コーヒー、コラの実、チョウセンニンジン、カカオの莢、及びこれらの混合物などがあるが、これに限定されない。適切な油及びエキスとしては、バニラエキス、柑橘類の油及びエキス、並びにこれらの混合物などであるが、これに限定されない。こうしたフレーバーはジュース、エッセンシャルオイル及び抽出物などの天然の供給源に由来することも、また合成により調製することもある。さらに、少なくとも1つの香味剤は、茶の固形物(例えば、茶の濃縮物、抽出物又は粉末)を除く果実及び/又は野菜などの様々なフレーバーの混合とすることができる。
[061]フラボノイド
[062] 本発明は、少なくとも一種類のフラボノイドを任意に含むことができる。フラボノイドとは、ある種の植物の二次代謝物の天然物質である。フラボノイドは、抗酸化作用、抗菌作用、抗がん作用があることが知られている。フラボノイドは、植物、果実、花又は他の当業者にとって公知の天然供給源から見つける。フラボノイドは、こうした供給源から、公知の従来の方法で取り出すことができる。抽出はフラボノイドの単独の供給源からに限らず、単独の野菜又は混合した野菜から抽出するなど、供給源の混合物も含まれる。また、フラボノイドを合成するか、又は他の適切な化学的手段を用いて作成し、本組成物に組み込むこともできる。フラボノイドとしては、クェルセチン、ケンプフェロール、ミリセチン、イソハンメチン、カテキン及びこれらの誘導体又は混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。
[063]ビタミン及びミネラル
[064] 本発明によれば、少なくとも一種類の補助ビタミン及び/又はミネラルを任意に本発明の組成物に組み込むことができる。少なくとも一種類のジュース成分同様、追加のビタミン及び/又はミネラルは、微生物の食料源としての働きもする。歴史的に、カルシウム、鉄、マグネシウムなどのビタミン及びミネラルは、ポリリン酸塩などの保存剤がビタミン及び/又はミネラルと結合してこれを不活性化するため、添加できなかった。本発明の飲料組成物により、これを防ぐことができる。
[065] ビタミンとしては、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、コバラミン、重酒石酸コリン、ナイアシンアミド、チアミン、葉酸、d−カルシウムパントテン酸塩、ビオチン、ビタミンA及びビタミンC、ビタミンB塩酸塩、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB塩酸塩及びビタミンB12のような1つ又は複数のビタミンB群、ビタミンD、ビタミンEアセテート、ビタミンK、並びにこれらの誘導体又は混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。ミネラルとしては、カルシウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、ヨウ素、フッ化物、セレン並びにこれらの混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。合成ビタミン及びミネラルも、本発明の組成物の範囲の中で考えられている。任意のビタミン及びミネラルの添加は、本組成物の風味が大幅に損なわれないように注意して行わなければならない。少なくとも一種類の補助的なビタミン及び/又はミネラルも添加し、消費者がビタミン類及びミネラル類についての米国推奨一日摂取量(RDI)に従うのを助けることができる。
[066]タンパク質
[067] また、本発明の組成物は、例えば、大豆たんぱくエキスなど、少なくとも一種類のタンパク質成分をさらに含むことができる。少なくとも一種類のタンパク質成分は、例えば、カゼイン(カゼイン塩)、乳清タンパク質、卵白、ゼラチン、コラーゲン、並びにその混合物などに由来するが、これに限定されない。
[068]乳化剤
[069] 本発明は、少なくとも一種類の乳化剤を任意に含むことができる。飲料及び/又は食品等級の乳化剤であればどれでも使用して、乳化物を安定させることができる。乳化剤としては、アラビアゴム、加工食用でんぷん(例えば、アルケニルコハク酸塩加工食用でんぷん)、セルロースから誘導されたアニオンポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース)、ガティガム、加工ガティガム、キサンタンガム、ウッドロジンのグリセロールエステル(エステルガム)、トラガカントゴム、グアールガム、ローカストビーンガム、ペクチン、レシチン並びにこれらの混合物を挙げることができるが、これに限定されない。
[070] 乳濁液については、濁化剤は、適切な食品用乳化剤を用いて水中油型乳化物として安定化された少なくとも一種類の脂肪又は油を含むことができる。さまざまな脂肪又は油のどれでも濁化剤として使用することができるが、但し、飲料などの組成物での使用に適した脂肪又は油であることを条件とする。適切な飲料及び/又は食品用の乳化剤であればどれでも、脂肪又は油の濁化剤を水中油型乳化物として安定化させることができれば使用することができる。
[071] 本発明の組成物、例えば、飲料に於いて有益な香味乳化物は、少なくとも一種類の適切な香味油、エキス、含油樹脂、エッセンシャルオイル等、飲料の香味料として用いることが当業者にとって公知のものを含むことができる。
[072]炭酸化成分
[073] 本発明によれば、炭酸化成分(例えば、炭酸ガス)を、通常の当業者にとって周知の技術に基づいて、さらに加えることができる。例えば、炭酸ガスを水に添加し、これを飲料又は濃縮飲料中に導入する。本発明の組成物中に導入する炭酸成分の量は、飲料の性質及び望まれる炭酸化の程度によって異なる。
[074]濃化剤
[075] 本発明の組成物は、少なくとも一種類の濃化剤を任意に含むことができる。濃化剤すなわち粘性調整剤及び/又は増粘剤として、セルロース化合物、ガティガム、加工ガティガム、グアールガム、トラガカントゴム、アラビアゴム、ペクチン、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、レシチン並びにこれらの混合物などを挙げることができるが、これに限定されない。
[076]酸化防止剤
[077] 本発明の組成物はさらに少なくとも一種類の酸化防止剤を含むことができる。少なくとも一種類の酸化防止剤としては、アスコルビン酸、グアーガム、没食子酸プロピル、亜硫酸塩及びメタ重亜硫酸塩、チオジプロピオン酸及びそのエステル類、スパイスの抽出物、ブドウ種、茶の抽出物及びその混合物などであるが、これに限定されない。
[078]アミノ酸
[079] 本発明によれば、本発明の組成物は、さらに少なくとも一種類のアミノ酸を含むことができる。少なくとも一種類のアミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、リジン、メチオニン、オルニチン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン及びこれらの混合物などがあるが、これに限定されない。
[080]消泡剤
[081] 本発明は、さらに、少なくとも一種類の消泡剤を含むことができる。少なくとも一種類の消泡剤としては、カルシウムアルギン酸塩、及びポリジメチルシロキサンなどのシリコーンポリマー、並びにプロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類及びソルビタン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル類並びにこれらの混合物などがあるが、これに限定されない。
[082] 本発明による組成物中に存在することのできる上記任意選択成分の量は、飲料組成物中で従来使用されている量である。また、こうした追加成分の量は、望まれる飲料組成物によって異なる。
[083]調製
[084] 本飲料組成物は、飲料業界の当業者によく知られている方法に従って作ることができる。例えば、飲料組成物は、該当する場合には水の添加による溶解性又は他のパラメータに基づいて、分散、溶解、拡散その他により全成分を同時に混合して、又は成分を順次添加して調製することができる。これは、機械的攪拌機又は当業者にとって一般に周知の均質化技術により行うことができる。さらに、本発明の組成物は、液体状の、又は乾燥した状態の濃縮飲料とすることができる。
[085]微生物評価
[086] 本発明の組成物を評価して、通常の当業者にとって周知の技術に基づいて微生物安定性を測定することができる。例えば、微生物安定性を測定する1つの方法は、評価用の本発明の飲料基質にカビ、酵母、細菌などの微生物のグループを植え付けることである。これらの微生物は以下の実施例において示す飲料中で腐敗問題を引き起こすことがすでに認識された微生物であっても、又は他の種類の酵母、カビ、細菌及び/又はこれらの混合物であってもよい。一度媒体を植え付けると、定期的にプレート上で計数を行い、微生物の成長を測定する。プレート上の計数に基づいて、接種組成物、例えば、飲料中の微生物の成長の度合いを測定することができる。本発明者は食品及び飲料の微生物学での標準的な数え方を使用した。例えば、Ito&Pouch−Downesの「Compendium of Methods for the Microbiological Examination of Foods」(4th ed.Amer.Pub.Health Assoc.2001)に記載されている方法及びNotermans他の、「A User’s Guide to Microbiological Challenge Testing for Ensuring the Safety and Stability of Food Products」(10 Food Microbiology 145−57(1993))に記載の方法などである。これらの内容は、参照により本明細書に組み込むものとする。
[087] また、微生物の成長の測定には、フローサイトメトリも利用することができる。Jay,J.M.の「Modern Food Microbiology」(Aspen Publishers,Inc.,2000)を参照されたい。フローサイトメトリでは、光散乱、光励起及び蛍光色素分子の放射の原理を用いて微生物を識別し、計数する。例えば、接種した組成物のサンプルを細い流れの中央に注入する。微生物が光源を遮ると、光が散乱し、蛍光色素が励起されてエネルギー状態が高まる。エネルギー状態が高まると固有の特性を有する光量子が放出される。この光は本質的に電気パルスに変換され、次に生菌数のグラフなどの読み取れる形式に伝えられる。
[088] 本発明の他の実施形態は、ここに開示する本発明の明細及び実践を考究すれば当業者には明らかであろう。明細及び実施例は単に具体例と考えることが意図されており、本発明の真の範囲及び精神は添付の特許請求の範囲により示される。
[089] 機能している実施例のほかに、又は他の形で示された場合に、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる成分量、反応状態等を表現する数値はすべて「約」という用語により、すべての場合修正の対象となることが理解される。従って、これに反する記載がない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本開示により得ようとする望まれる特性によって様々に異なるおおよその値である。少なくとも、特許請求の範囲と各数値パラメータは、有効数字と通常の四捨五入法を考慮して解釈すべきである。
[090] 本開示の広い範囲を定めている数値範囲及び数値パラメータはおおよその値であるが、具体的な例に定める数値は、できるだけ正確に報告されている。しかし、いずれの数値も本来的に、それぞれの試験測定の標準偏差に必然的に由来する一定の誤差を含む。
実施例
[091] 以下の実施例は、本発明を含む飲料組成物の実施形態を含んでいる。これらの組成物は微生物安定性、すなわち様々な微生物を接種した際の微生物の成長及び/又は微生物の死の抑制及び/又は減少を測定するために調製され、評価された。
[092] 以下の実施例は、本発明を実施したものであると考えられ、いかなる形でも、本発明を制限するものと解釈すべきではない。
[093] 微生物安定性に関して本発明に該当する飲料組成物を検討するために、以下の微生物を使用して様々な酵母、細菌及びカビの接種物を調製した。
Figure 2009538135
[094] 以下の実施例では少なくとも一種類、一部の実施例では三種類以上の上記微生物を使用して、試験用のカクテルを調製した。各種の微生物についての接種物は下記のように調製した。
[095]酵母及び細菌の接種物
[096] 微生物の複合培養物が、各種の微生物を満たした1つのループを殺菌した接種媒質に置くことにより調製された。媒質は、微生物が成長できるよう、室温で約72時間培養された。微生物を培養してcfu/mlレベルで計数した。健康な酵母又は細菌の培養物は、約1×10cfu/mlとなる。
[097]カビ接種物
[098] オレンジ血清寒天ペトリ皿の一部に各種のカビを接種した。培養皿は、およそ2週間培養された。胞子は培養皿から洗い流され、胞子はリン酸緩衝液に再度懸濁された。胞子の個体数は、オレンジ血清寒天上の表面プレーティングにより計数された。培養皿は25℃でおよそ3日間から5日間、培養された。
実施例1
[099] 非炭酸飲料基質が処方された。非炭酸飲料の処方及び処理の詳細を以下に示す。
[0100] 非炭酸飲料基質が調製された。非炭酸飲料基質は下記の物質を含んでいた。
成分 量
香味料 0.114%(v/v)
着色剤 0.005%(v/v)
甘味料 10.9%(v/v)
曇化剤 0.0016%(v/v)
水 適量(qs)
[0101] 以下の保存剤系を、上記飲料基質で検査した。
Figure 2009538135
[0102] 飲料基質が混合された。次いで、指定の保存剤系、すなわち対照組成物及びAからE、を入れるために分割され、97℃で約20秒間、低温殺菌された。飲料基質を瓶に満たし、ふたをして、室温、すなわち約25℃まで冷ました。飲料基質は、使用するまで約4℃で保管された。次に、上記リストの実験計画に従って培養微生物が調製された。飲料基質に保存剤を加えていない瓶と保存剤を加えた瓶とに微生物(菌ごとに瓶を二つ調製した)、すなわち酵母、細菌及びカビ、が1×10cfu/ml接種された。瓶は約25回振られた。0回目を代表させるため、各容器から当初サンプルが取り出された。接種した瓶の中で25℃で微生物が培養された。指定の時間間隔で、直前まで瓶をかきまわすか、振った上で、サンプルを各容器から取ってプレートに移した。
[0103] 表1から表3は、結果及び検査した飲料組成物を要約している。以下の表では、0.50という値は、飲料組成物中の微生物が検知されないレベルであったことを示している。図1は、表1の結果を、図2は表2の結果をグラフで示している。
[0104] 表1:25℃での飲料組成物中の細菌(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0105] 表2:25℃での飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0106] 表3:25℃での飲料組成物中のカビの検査。カビの結果はカビ1とカビ2として二重に示されている。
Figure 2009538135
[0107] 表1から表3のデータから、本発明の飲料組成物は、保存剤を含まない飲料と比べて、酵母及び細菌を接種されてから14日から28日間の微生物安定性を示し、カビはまったく発現しなかった。微生物安定性は、毎日のカルシウム値の10%を含む本発明の飲料組成物でも達成された。
実施例2
[0108] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0109] 表4から表6は、実験結果を要約している。図3は、表4に示された結果をグラフ化して示しており、図4は、表5に示された結果をグラフ化して示している。
[0110] 表4:25℃における飲料組成物中の細菌(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0111] 表5:25℃における飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0112] 表6:25℃における飲料組成物中のカビの検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として二重に示されている。
Figure 2009538135
[0113] 表4から表6のデータから、本発明は、ジュースが10%を超える飲料組成物の保存性、すなわち微生物安定性を実証している。
実施例3
[0114] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0115] 表7から表9は、実験結果を要約している。図5は表7に示された結果をグラフ化して示しており、図6は表8に示された結果をグラフ化して示している。
[0116] 表7:25℃における飲料組成物中の細菌(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0117] 表8:25℃における飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0118] 表9:25℃における飲料組成物中のカビの検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として二重に示されている。
Figure 2009538135
[0119] 表7から表9のデータから、本発明の飲料組成物が、本発明に該当しない飲料と比較される。本発明の飲料組成物は、保存剤を添加していない飲料(対照サンプル)及び本発明に関係しない飲料と比べて、接種(酵母及び細菌)後14日から28日間の微生物安定性を示している。
実施例4
[0120] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0121] 表10は、実験結果を要約している。
[0122] 表10:25℃における飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0123] 表10のデータから、飲料中の様々なレベルのソルビン酸及び桂皮酸が、飲料中のジュースレベルが3%及び5%の場合について評価された。本発明の飲料組成物は、保存剤を添加していない飲料(対照サンプル)及び本発明に関係しない飲料と比べて、接種後14日から28日間の微生物安定性を示している。
実施例5
[0124] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0125] 表12から表14は、実験結果を要約している。
[0126] 表12:25℃における飲料組成物中の細菌(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0127] 表13:25℃における飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0128] 表14:25℃における飲料組成物中のカビの検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として二重に示されている。
Figure 2009538135
[0129] 表12から表14のデータから、飲料中の様々なジュースレベルが検査された。本発明の飲料組成物は、保存剤を添加していない飲料(対照サンプル)及び本発明に関係しない飲料と比べて、接種後14日から28日間の微生物安定性を示している。
実施例6
[0130] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0131] 表15は、実験結果を要約している。
[0132] 表15:25℃における飲料組成物中の酵母(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0133] 表15のデータから、様々なレベルのソルビン酸が、桂皮酸がある場合又はない場合について評価された。本発明の飲料組成物は、保存剤を添加していない飲料(対照サンプル)及び本発明に関係しない飲料と比べて、接種後14日から28日間の微生物安定性を示している。
実施例7
[0134] 以下の保存剤系を使用した以外は実施例1に詳細に記載したようにして非炭酸飲料基質が調製され、評価された。
Figure 2009538135
[0135] 表16は、実験結果を要約している。
[0136] 表16:飲料組成物中のZ.バイリィ(bailii)(平均cfu/ml)の検査
Figure 2009538135
[0137] 表16のデータから、本発明は、飲料組成物中に125ppmの桂皮酸が含まれていれば静菌能力を提供することができる。例えば、本発明は、ソルビン酸、安息香酸、EDTA、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどを組み合わせた保存剤よりも、保存剤に対抗する微生物の成長防止に効果的であるかもしれない。

Claims (21)

  1. 飲料組成物であって、
    桂皮酸約20ppmから400ppmと、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸約100ppmから約1000ppmとを含む保存剤系と、
    ジュース(Juice)、甘味料及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、
    組成物全体に対して約60重量%から約99重量%の水と、
    を含み、
    前記組成物のpHが、約2.4から約4.5の範囲であり、
    組成物が、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物。
  2. 前記桂皮酸が、約50ppmから約300ppmまでの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも一種類の弱酸が、約100ppmから約500ppmの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記少なくとも一種類の弱酸が、ソルビン酸である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記ソルビン酸が、約200ppmから約450ppmの範囲で存在する、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記水が、組成物全体に対して約80重量%から約99重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前期水が、約55ppmから約250ppmの範囲の硬度を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前期水が、約60ppmから約180ppmの範囲の硬度を有する、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記少なくとも一種類の飲料成分が、ジュースである、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記ジュースが、前記組成物全体に対して約0.1重量%から約50重量%の範囲で存在する、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記ジュースが、前記組成物の総重量に対して約0.5重量%から約25重量%の範囲で存在する、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記ジュースが、果汁、野菜ジュース、植物ジュース、及びその混合ジュースから選択される、請求項9に記載の組成物。
  13. 前記ジュースが、果汁である、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記ジュースが、野菜のジュースである、請求項12に記載の組成物。
  15. 前記少なくとも一種類の飲料成分が、甘味料である、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記甘味料が、栄養甘味料、非栄養甘味料及びこれらの混合物から選択される、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記少なくとも一種類の飲料成分が、ジュースと、甘味料とを含む、請求項1に記載の組成物。
  18. 約10ppmから約40ppmのEDTAをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  19. 前記EDTAが、約10ppmから約30ppmの範囲で存在する、請求項18に記載の組成物。
  20. 追加保存剤、着色剤、香味剤、フラボノイド類、ビタミン類、ミネラル類、タンパク質類、乳化剤、炭酸化成分、濃化剤、酸化防止剤、消泡剤及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の任意選択成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  21. 桂皮酸約20ppmから約400ppmと、EDTA約10ppmから約40ppmと、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸及び/又はソルビン酸のアルカリ金属塩並びにこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の弱酸約100ppmから約1000ppmと、
    ジュース、甘味料及びこれらの混合物から選択される少なくとも一種類の飲料成分と、
    前記組成物全体に対して約60重量%から約99重量%の水と、
    を含み、
    前記組成物のpHが、約2.4から約4.5の範囲であり、
    前記組成物が、茶の濃縮物、抽出物又は粉末を含まない飲料組成物。
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