JP2009524410A - 感染プリオンのインビトロでの伝播方法及び検出方法 - Google Patents

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Abstract

感染プリオン(PrPSc)をインビトロにて伝播させる方法を提供する。濾胞樹状細胞(FDC)をB細胞とともに培養し、プリオンを感染させる。動物又はヒトにおいて感染プリオン(PrPSc)を検出する方法もまた提供される。末梢血B細胞は感染プリオンに感染した疑いのある動物又はヒトから採取され、濾胞樹状細胞とともに培養され、その後感染プリオンの存在が検出される。

Description

本発明は、感染プリオンのインビトロでの伝播方法、及び流体、組織又は細胞サンプル中においてプリオン疾患を検出する方法に関する。
本願は、2005年12月8日に出願された米国仮特許出願第60/748,494号の利益を主張する。これらの先行出願の内容は、参照により全体が本願に組み込まれる。
プリオンは核酸を欠いた伝染性の粒子である。最も注目されるプリオン疾患は、牛海綿状脳症(BSE)、ヒツジスクレイピー、シカ科動物(シカ、エルク、ムース)における慢性消耗病(CWD)及びヒトにおけるクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)である。プリオンは、PrPScと称されるプリオン蛋白質(PrP)の修飾されたイソ型のみから構成されていると考えられている。正常な細胞PrP(PrPと称される)は翻訳後プロセシングにより感染性のPrPScに変換される。このプロセシングにおいて、PrPの構造は改変され、かつPrPの生理化学的性質の変化を伴う。プリオンは天然の細胞蛋白質(PrP)の病原型へのリフォールディングを誘導する、配座変更された蛋白質の(PrPSc)の能力により疾患を引き起こすと考えられている。それは、感染した個体の脳に形成される特徴的な海綿状プラークの形成を最終的には生ずるこの蛋白質変換反応の増殖である。
一般的に、プリオン疾患の自然伝染は感染した材料の摂取により起こると考えられる。とはいえ、ヒトでは、血液又は固形臓器の移植、並びに感染した外科器具を介する偶発的な伝染でも起こっている。野生におけるCWDの伝染は、血液から血液への直接接触、又はプリオンに感染した材料を経口的に摂取すること、のいずれかの結果として起こると考えられている。とはいえ、CWDが他のプリオン疾患と比較してより水平的に伝染しやすいことを示唆する根拠が存在しており、尿又は***物のような更なる感染の貯蔵庫が提案されている。病原性のプリオン蛋白質は、消化壁を超えて小腸免疫系に輸送されるか、又は摂取時に直接扁桃腺に輸送されて、そこで局所免疫系を感染する。これらの感染プリオンは定常濾胞樹状細胞(FDC)により指向される遊走性B細胞増殖の活性領域内にて複製する。
次に、脳の感染は、局所神経を移動するプリオン複製の結果として起こる。慢性的な炎症領域、特にFDC−B細胞の蓄積と関連した領域はまた、プリオン伝播を生ずる。感染プリオン蛋白質がリンパ集積のこれらの領域に播種するための手段は明らかにされていないが、これらの濾胞感染の最も直接的な経路は遊走性B細胞を介するものである。
これら疾患の診断における主たる問題点は、感染しているが無症状の個体における低レベルの感染プリオンを現在の試験法により検出可能なレベルまで拡大することが不可能な点である。感染した個体から血液により疾患が伝染され得ることは周知ではあるが、血液中のPrPScを検出することが可能な試験法は現在のところ存在していない。これに対し、診断は、通常は、死後の脳及びリンパ節の組織切片の分析に依存している。スクレイピーにおける生前試験の一つの成功例は、ヒツジのまぶたのリンパ組織におけるPrPSCの検出がある。プリオン蛋白質の正常細胞型を表現する多くの細胞型があると考えられているが、疾病時における感染プリオン蛋白質のリザーバとして供されるものは選択された僅かの数に限られるのみであると考えられる。神経系細胞に加え、リンパ節の胚中心における濾胞樹状細胞(FDC)のみが、プリオン疾患の通常の発生において完全に必須のものであることが示されてきた。FDCは経口感染時における第一の感染を受ける細胞型であると考えられているが、実験的な脳内感染時においてさえも、選択したリンパ節(咽頭後リンパ節及び腸間膜リンパ節)におけるFDCもまた、PrPScを濃縮及び増殖すると考えられることを思い起こすことは重要である。実際に、通常の経口感染は、腸間膜リンパ節内でのPrPScを含んだFDCからの末梢神経を介する脳への感染によるものであると考えられる。PrPScを濃縮するこのFDCの能力は、補体成分と複合体化される異種蛋白質を結合及び濃縮するそれらの能力に関係していると考えられる。
ウシにおける感染プリオンの最も早く認識できる感染源は、回腸パイヤー斑を含む回腸であることが、実験結果にて示されてきた。この組織は、疾病が神経組織を介して進行するので、培養中は伝染した状態となる。牛海綿状脳症(BSE)は、異種間の障壁を越えた感染力が明らかになっており、感染性海綿状脳症(TSE)のうちでも特殊である。特に、BSEに感染した牛肉の消費は、ヒトにおいてクロイツフェルト・ヤコブ病の異型の発生を生じたと考えられる。20世紀末の欧州における「BSE伝染病」の結果として、現在のところ、僅かに156のヒトの症例が報告されているのみであるが、最近のデータは、ヒトにおけるプリオン疾患は40年を超える長期にわたる潜伏期間を有し得るものであると指摘している。BSEに対しては大規模な試験が始められて以来、BSEの従来の感染型と、「非定型BSE」と称される新規な型の両方が存在していることが明らかとなった。現在までに確認されている米国の両方のBSEの症例がこの非定型のものであるということは深刻である。この非定型BSEの重要性は明らかにされてはいないが、BSEの両方の型が感染性の可能性を有することは、研究結果により明らかに示されている。また、感染プリオンは、脳において病気として発症する、又は組織切片として検出可能なプリオンのレベルとなる前に、数ヶ月の感染状態の間、ウシの回腸組織に感染プリオンが存在していることが実験結果にて示されたことは重要である。従って、生きているウシにおいてこの初期の段階の疾病を検出することが可能な、BSEのスクリーニング法を開発することが極めて重要である。
PrPScの生化学的性質は、種特異性が大きいことであると考えられる。より詳細には、プリオン疾患(即ち、スクレイピー、慢性消耗病)の個々の菌株は、感受性宿主において、非グリコシル化、モノグリコシル化、及びジグリコシル化PrPScの特異的な比率の形成を促進すると考えられる。この特異性は、研究された種に依存する差異に更に反映されるものであると考えられる。従って、診断及び研究用に使用するための少量のPrPScを拡大するために使用可能なPrPScの培養物に対する種特異的な方法を開発することは、必要不可欠である。
従って、理想的な診断技術は、末梢血B細胞と関連しているか、或いは組織液に含まれない、少数のプリオンを拡大することが含まれており、それらは、従来の方法を使用して検出可能なものである。
本発明は、上記した懸案を鑑みてなされたものである。
本発明は、感染プリオン(PrPSc)をインビトロにて伝播させる方法を提供する。同方法は、濾胞樹状細胞(FDC)の培養物を提供する工程と、限定されるものではないが、血漿、脳脊髄液、尿、唾液又は末梢B細胞を含むサンプル材料をFDC培養物に加えて、感染プリオンの拡大を刺激する工程とを含む。罹患した個体におけるPrPSc濃縮の自然の部位として、インビトロ中のFDCは、診断用サンプル中における少量の感染性PrPScを検出可能なレベルに捕捉し、かつ複製する方法を提供する。
別の実施形態において、動物又はヒトにおける感染プリオン(PrPSc)を検出する方法が提供される。検出方法は、感染プリオンに感染された疑いのある動物又はヒトから末梢血B細胞を採取する工程と、B細胞を培養した濾胞樹状細胞と共に培養する工程と、特異的な結合アッセイを使用して感染プリオンを検出する工程と、を含む。幾らかの実施形態において、特異的な結合アッセイは、免疫組織化学又はウエスタンブロットのような免疫学的アッセイである。
幾らかの実施形態において、動物はヒツジであり、免疫学的アッセイはスクレイピーに特異的な抗体を必要とする。その他の実施形態において、動物はシカ科の動物であり、免疫学的アッセイは慢性消耗病(CWD)に特異的な抗体を必要とする。更なる実施形態において、同方法は、ヒトにおける感染プリオンの検出のためのものであり、免疫学的アッセイは、ヒトプリオン蛋白質(PrP)と結合する抗体を必要とする。最後の実施形態において、同方法は、ウシの感染プリオンを検出するためのものであり、免疫学的アッセイはウシプリオン蛋白質と結合する抗体を必要とする。
動物又はヒトにおいて感染プリオン(PrPSc)を検出するための更なる方法において、流体、細胞又は組織のサンプルは、感染プリオンに感染された疑いのある動物又はヒトから得られる。サンプルは濾胞樹状細胞の培養物に加えられ、細胞は培養される。次に、感染プリオンが、特異的結合アッセイにより培養物中にて検出される。幾らかの実施形態において、濾胞樹状細胞の培養物はB細胞を含む。更なる実施形態において、特異的結合アッセイは例えば免疫組織化学又はウエスタンブロットのような免疫学的アッセイである。サンプルは、血液、脳、脾臓、脊髄液、リンパ節、尿、唾液、便又は扁桃腺であり得る。
更なる実施形態において、本発明は、感染プリオン(PrPSc)をインビトロで伝播させる方法を提供し、同方法において、プリオン疾患に感受性である動物が選択される。リンパ節細胞は動物から得られ、FDCに特異的な抗体と結合するこれらのリンパ節細胞が選択される。得られた細胞は培養され、プリオン蛋白質に特異的な抗体と結合する培養物に由来する細胞が選択される。次に、選択された細胞は感染プリオンにて感染され、以下のアッセイを定義するために培養される。一実施形態において、動物を選択する工程は、プリオン疾患に対して遺伝的に感受性である動物を選択することを含む。幾らかの実施形態において、動物はヒツジであり、同プリオン疾患はスクレイピーである。別の実施形態において、動物はシカ科の動物であり、プリオン疾患は慢性消耗病(CWD)であり、動物はウシであり、かつプリオン疾患はCWDであり、ヒトの幾らかの場合において、プリオン疾患はCJDである。
更なる実施形態において、本発明は、生物学的サンプル中のプリオンを検出し、かつ選択的に定量するための方法を提供する。同方法は、生物学的サンプルを、感染が可能な条件にてFDC及びB細胞の培養物と接触させる工程と、培養した細胞の感染又は非感染を検出する工程と、を含む。感染の存在は、サンプル中のプリオンにて示される。幾らかの実施形態において、感染の存在は、免疫学的アッセイにより検出される。サンプルは、血液、リンパ節及び脳を含む。幾らかの実施形態において、FDC及びB細胞の混合培養液は、プリオン疾患に対して遺伝的に感受性である動物から単離された細胞を含む。
別の実施形態において、生物学的サンプル中の感染プリオン(PrPSc)を検出するためのキットを提供する。キットは、培養された濾胞樹状細胞(FDC)及び感染プリオン(PrPSc)に特異的な抗体を含む。キットはまた、FDCと共に培養されるB細胞を含み得る。いくらかの実施形態において、FDCはシカ科の動物であり、抗体は、慢性消耗病(CWD)と特異的に結合する。その他の実施形態において、FDCはヒツジであり、かつ抗体は、ヒツジのスクレイピーと特異的に結合する。
本発明は、感染時、胚中心における感染プリオンの複製に基づく、プリオンのインビトロ複製システムを提供する。同システムは低レベルの感染プリオンの初期の検出に対して二つの特徴的な利点を有する。即ち、a)遊走性B細胞は動物の血液から直接採取され、かつ培養したFDC上に播種することにより感染プリオンの存在を試験することができる。b)FDCが、初期の機能がB細胞を刺激すべくまれな分子を濃縮するといった特殊化された細胞である場合、同システムは、感染プリオンを回収、濃縮及び複製するために本質的に予め最適化される。
本明細書にて使用されるように、細胞培養液中でのプリオンの「伝播(propagation)」又は「複製」なる用語は、開始時の細胞培養物又は開始時の細胞系の少なくとも一つの細胞の感染後又は侵入後に、プリオンの感染能力が、由来細胞、即ち、継代培養による細胞に保存されることを意味する。
以下の実施例は、本発明を更に例示することのみを意図されており、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を制限することは意図されていない。
実施例1
プリオン疾患への感受性は遺伝学的に決定されるものであることがこれまでに検証されてきた。これは、ヒツジのスクレイピー及びエルクのCWDの場合には最も明らかに示されており、プリオン遺伝子のコード領域における特徴的なアミノ酸はCWD感染に対する感受性を調整する。エルクに関しては、プリオン遺伝子の132位にあるメチオニン残基の存在が感受性に対する劣性の決定因子である。シカにおける状況はそれほど明らかではないが、少なくとも4つの別個の遺伝子座が関係していると考えられている。CWDに対して遺伝的に感受性のある動物を最初に特定した。特定後、それらの動物を、FDC培養物を生成するためのドナーとして使用した。10匹のエルクと10匹のオジロジカからの血液サンプルを、プリオン遺伝子の遺伝シークエンシングの育種者から入手した。結果を表1に示す。
Figure 2009524410
要約すると、利用可能なエルクの大部分は、感受性を示す132番目のコドンにあるメチオニンに対して同型であるように思われる。状況は、オジロジカにおいてはそれほど定義されなかった。即ち、3匹の動物がCWDに対して遺伝学的に非常に感受性が高いことが確認された。1匹のエルクは、CWDに対して遺伝学的に耐性であることが確認され、1匹のシカはCWDに対する感受性がより低いことが確認された。これらの動物はFDC培養物を産生するための農場から入手した。試験したエルクの母集団において、132番目のコドンが耐性に関連したロイシンに同型である動物は確認されなかったことを明記したい。このことは、CWD耐性表現型は飼育されたシカ科の母集団においてはまれであるという観察結果を支持するものであり、CWDに対する感受性の高い生前試験に対する必要性を更に示すものである。
実施例2
シカ及びエルクFDCの初代培養物は、遺伝学的に感受性の高い動物のリンパ節から単離した。実施例1に従って選択された動物は地方の農場より入手し、ケタミン/キシラジンを使用して麻酔をかけ、サウスダコタ獣医学診断用実験室の標準の手順に従う感電死によって屠殺した。次に、全ての咽頭後リンパ節及び腸間膜リンパ節が新たに屠殺された動物から得られ、単細胞懸濁液を生成するための標準の手順に従って処理した。次に細胞を、FDCと特異的に反応するものとしてこれまでに確認されている抗体とともに15分間培養し、市販のヤギ抗マウス抗体結合磁気ビーズで二次染色した。次に、これらの細胞をAutoMACSを使用して選択し、陽性の細胞は10%のウシ胎仔血清を含む富栄養組織培養培地中にて培養した。それらの同定は、細胞表面マーカ、形態学及び増殖能力により確認した。図2は3ヶ月の仔ヒツジに由来する回腸パイヤー斑及び咽頭後リンパ節組織の免疫組織化学染色を示す。細胞は3乃至4日の間隔にて新たな培地に供給され、最初のウェルがコンフルエンシーに達すると分割した。3代継代培養された後に、細胞をトリプシン処理し、表面プリオン蛋白質(6H4、スイス国のプリオニクス(Prionics)AG)に対する抗体と反応させた。全てのクローンは、インビトロにてプリオンの伝播を促進するのに必要な、有意なレベルのプリオン蛋白質を発現した。図1を参照されたい。
実施例3
実施例2にて得られた細胞の、インビトロにおけるプリオンの伝播を促進する利用可能性を定義した。これらの実験の時間集中的な性質は、プリオンの伝播を促進するこれらの細胞の効能の最終的な試験において有意な影響を有した。特に、FDCは極端に成長の遅い細胞であり、コンフルエントな培養に到達すると、プリオンにて更に感染させるには、最低限でも2乃至4週間は必要であった。
以下の結果は、ヒツジスクレイピーに感染したFDC−B細胞培養物を使用して得た。培養方法は、ウシ及びヒト由来の安定したFDC細胞系を確立するために使用したこれまでの報告の改良版である。リンパ節懸濁液及び回腸パイヤー斑から濾胞樹状細胞を精製するために磁気分離と組みあわせて、一団のモノクロナール抗体を使用した。ヒツジFDCの単離及び特徴化に使用した抗体を表2に示す。抗体2−137、2−165及び6−184をリンパ組織からのFDCの単離に使用した。抗体32A16は欧州細胞カルチャーコレクション(ECACC)で寄託されており、抗体3C10、E2/51及びM2/61は、ATCCに寄託されている。
Figure 2009524410
細胞は培養物中のFDCに形態学的に類似しており、かつFDCとは区別されるがフィブロブラストではない細胞表面マーカCD21、CD40及びCD35を発現する。培養した表現型ヒツジFDCのフローサイトメトリー分析を示す図3を参照されたい。対照の染色は点線にて示される。FDCはCD35、CD21、PrP及びCD40を発現し、B細胞マーカCD85を発現しなかったことを示す。最も重要なことに、これらの細胞は、インビトロにおいてPrPからPrPScへの変換を必要とし得る高レベルのPrPを発現し続けた。図4は、初期培養後3ヶ月(左側)及び34ヶ月(右側)培養したFDCのフローサイトメトリー分析を示す。CD21及びCD35は下方制御されてしまったが、CD40、CD40L及びPrPは発現され続けた。
図5は、CWD陽性脳ホモジネートで感染後のシカ科動物のFDCの形態を示す。細胞は、100μlの10%の感染脳ホモジネートを用いて0日目に感染した。感染の24時間後、細胞及び上清(写真A)を回収した。これらの細胞系は、極端に遅い速度の細胞***において認められるそれらの大きなサイズにより特徴付けられた。培養において、付着細胞はFDC表現型と一致する典型的な樹状形態を示した。驚くべきことに、これらの細胞は、形質転換がない場合には、3乃至4日の間隔にて栄養供給し、かつ2乃至3週間毎に新たなフラスコにて分離させることにより、2年間にわたり培養物中にて維持された。
複数の細胞系を更なる特徴化のために選択した。これらの細胞は培養物中のFDCに形態学的には類似していたが、FDC関連細胞表面蛋白質のそれらの表面発現を更に定義することは重要であった。FDC培養物はトリプシン処理され、CD21、CD35、CD40、PrPc及びCD85に対する抗体でラベルした。特に、FDC培養物は、高レベルの系統関連蛋白質CD21、CD35及びCD40を発現した(図3)。更に重要なことには、培養したFDC系は、B細胞により観察されるものよりもはるかに高いレベルのPrPを発現し、B細胞抗原CD85を発現していなかった。培養した細胞系の表現型はFDCのものと一致していた。
細胞系6Aに加えて、以下のヒツジFDC細胞系を開発した。
Figure 2009524410
細胞系は、単離に使用された抗体(2−165、6−184、2−137)及びそれらが調製された組織(RPLN=咽頭後リンパ節;IPP=回腸パイヤー斑)に従って命名された。細胞系6Aは感受性ヒツジの咽頭後リンパ節から単離された。
以下の12匹のエルク及び1匹のシカのFDC細胞系が開発された。
Figure 2009524410
以下のウシFDC細胞系が開発された。
Figure 2009524410
培養されたFDC細胞系は、インビトロにおいてB細胞の増殖を促進した(図6)。B細胞は、負の磁気分離により単離され、モノクロナール抗体(mAbs)2−137、2−165又は6−184を使用して回腸パイヤー斑(IPP)又は咽頭後リンパ節(RPLN)から最初に単離されたFDC細胞系に播種した。培養開始から3日後に市販のBrdUに基づくELISAを使用してB細胞の増殖を評価した。B細胞単独では培地中で***は起こらなかったが、全てのFDC細胞系がB細胞の成長促進を支持した。これらのFDCは、インビトロにおけるB細胞の増殖を促進するのに最も効果的であると考えられているAb2−137を使用して単離した。
FDCの主たる機能は、主要組織適合複合体(MHC)の制限とは関係なく、B細胞の複製を促進する適切な抗体複合体及び更なる信号を提示する点にある。インビトロにおいてヒツジB細胞の増殖を促進する細胞系の能力を決定した。FDC細胞系を、底部が平坦な96ウェルの細胞培養プレートに播種した。末梢血単核細胞を未感染のヒツジより採取し、密度勾配分離により精製した。次にB細胞は、AutoMACSを使用したネガティブセレクションにて精製し、計数し、そして、コンフルエントなFDCの存在下又は非存在下にて96ウェルプレートに細胞を播種した。次に、B細胞を市販のBrdUベースの増殖アッセイで分析するまで24又は72時間培養した(図7)。B細胞のみでは、マイトジェンの非存在下にて活性的には増殖しなかったのに対し、FDC単分子層の添加は、共培養後24時間及び72時間において末梢血B細胞の増殖を著しく促進した。また、FDC細胞系の形態はB細胞の存在下において著しく変化した。これらのデータはヒツジFDC細胞系がインビトロにてB細胞の増殖を促進可能であることを示す。
シカ科のFDCは実施例2に従って培養した。これらの細胞もまた高レベルのPrPを発現する。本発明者らは、これらのヒツジ細胞がその他の系、即ち、それらをFDCとして機能的に特定する系においても既に記載したようなインビトロでのB細胞の増殖を促進することを確認した。培養されたFDCがインビトロにおけるB細胞の増殖を促進することを示す図8を参照されたい。末梢血B細胞は、MACS技術により分類され、IL−4及びIL−2の存在下、又は非存在下にて培養したFDC上に播種した。制限されるものではあるが、3つの実験のいずれにおいても、FDCはB細胞の増殖をベースラインのレベルを超えて日常的に促進した。
予備的な試験において、これらの培養物をPrPScで感染させた。マウス適合性のスクレイピーを用いてマウスの神経芽腫細胞株を感染させるべく示されたプロトコルは我々の系に対しても適合した。試験した全ての条件のうち、PrPSc及びスクレイピー感受性B細胞の両者とともに培養された培養物は、2つの実験のいずれにおいても長期間にわたる最良の感染性を示したと考えられる。図9及び10を参照されたい。図9は、分析前に6週間の間インビトロにて感染させたFDCの細胞質中でのPrPScを示す。FDCは末梢血B細胞の存在下にて感染し、PrPScホモジネートを除去した。細胞を更に6週間培養し、PrPScに対する免疫組織化学により分析した(矢印にて示される)。
実施例4
FDCのプリオン感染の詳細なプロトコルは以下の通りである。
[全体計画]:細胞は、感染前及び感染時には、血清飢餓状態であった。感染性は24時間未満の期間にわたってのみ実施されたが、その後細胞は、PrPScの伝播を促進するために数週間まで培養した。
[ホモジネートの前培養]:感染させるべき各ウェルに対して、50ulの10%脳ホモジネートを50μlの正常シカ血清に加えた。感染させる前に37℃にて1時間インキュベートした。50μlの脳ホモジネートを50μlの培地で希釈して、最終容量をウェル当たり100μlとした。
[細胞の調製]:PBMCに対して、CWDに感染されていないが感受性のある動物から得られた末梢血単核細胞を、パーコール濃度勾配を使用して調製した。細胞を計数して感染させるために培地中に108個の細胞/mlとなるように再懸濁させた。B細胞に対し、CWDに感染されていないが感受性のある動物から得られた末梢血単核細胞を、パーコール濃度勾配を使用して調製した。細胞を計数して、PBS−1%FCS(1−2×108細胞、全量)中に108個の細胞/mlとなるように再懸濁させた。CD4(17D)、CD8(6−87)、CD61(1−44−19)及びγδ−TcR(18−106)に対する抗体1mlを加え、4℃にて10分間インキュベートした。細胞をPBS−FCSにて2回洗浄し、108個の細胞に対して200ulのヤギ抗ネズミIgG磁気ビーズを用いて、108個の細胞/mlの最終濃度にて、4℃にて10分間インキュベートした。細胞を2回洗浄し、次にAutoMACSを使用してB細胞に対して負の選択をした。採取した細胞を計数して、感染させるために培地中に10−8細胞/mlとなるように再懸濁させた。
1)24ウェルの培養皿にFDCを播種した。コンフルエンシー付近まで生長させる。各感染に対して:
a)対照;
b)FDC+100μl希釈脳ホモジネート;
c)FDC+正常ヒツジ血清と1:1で前培養させた100μlの脳ホモジネート;
d)FDC+100μl希釈脳ホモジネート+B細胞(107/ウェル);
e)FDC+正常ヒツジ血清と1:1で前培養させた100μlの脳ホモジネート+B細胞(107/ウェル);
f)FDC+末梢血単核細胞(107/ウェル)+100μl希釈脳ホモジネート;
g)FDCS+末梢血単核細胞+正常ヒツジ血清と1:1で前培養させた100μlの脳ホモジネート。
2)FDCから培地を除去し、細胞を冷PBSを用いて2回洗浄する。
3)各ウェルに、10%FCSを含んだ1.7mlの1X HBSSを加えて、37℃で1時間インキュベートする。
4)細胞を必要とするそれらのウェルに107個の細胞を加える(全量は対照を超えない)。
5)おおよそ処理された(即ち、前培養されている、又はされていない)100μlの脳ホモジネートを加える。
6)37℃にて一晩インキュベートする。
7)PBSで細胞を2回洗浄し、バイオハザードとして処分し、廃棄する前に漂白剤で処理する。
8)上記したように分類された106B細胞を含むIMDM/10%FCSの2mlを加えて、通常どおり培養を続け、すべての組織培養上清を汚染物質として処理する。
9)更なる実験のために各々の複数のアリコートを更に4乃至6週間凍結させる(10%DMSO/90%FCS中における凍結)。
10)感染後、4、7、10及び14日目に、mAb 15B3を使用する免疫組織化学による分析のためにサイトスピンを調製し、PrPScの発現を検出し、細胞をスロット−ブロット分析用に溶解する。
実施例6
B細胞の単離のための詳細なプロトコルは以下の通りである。スクレイピーに感染されていないが感受性のある動物から得られた末梢血単核細胞を、パーコール濃度勾配を使用して調製した。細胞を計数して、PBS−1%FCS中に108個の細胞/ml(1−2×108個の細胞、全量)、となるように再懸濁させた。CD4(17D)、CD8(6−87)、CD61(1−44−19)及びγδ−TcR(18−106)に対する抗体1mlを加え、4℃にて10分間インキュベートした。細胞をPBS−FCSにて2回洗浄し、108個の細胞に対して200μlのGAM−IgG磁気ビーズを用いて、107個の細胞/mlの最終濃度にて、4℃にて10分間インキュベートした。細胞を2回洗浄し、次にAutoMACSを使用してB細胞に対して負の選択をした。採取した細胞を計数して、感染させるために10−7細胞/mlにて100ng/mlのE.Coliリポポリサッカライド(LPS)を含む培地中に再懸濁させた。
1)24ウェルの培養皿にFDCを播種した。コンフルエンシー付近まで生長させる。各動物に対して、感染用に8個のウェルを調整した(各時点に2回)。各ウェル対を異なる時点にて使用し、それにより、接種後4、7、10及び14日目にPrPCWDの複製が評価可能となる。
2)FDCから培地を除去し、細胞を培地で2回洗浄する。
3)各ウェルに、107個の細胞を加える。
4)37℃にてインキュベートし、付着B細胞を損傷しないように慎重に、4日毎に新たな培地を加える。
5)感染後、4、7、10及び14日目に、1つのウェルから培地を取除き、細胞をアセトンで固定する。mAb 15B3を使用してプレート上にてAlexa−Fluor488結合ヤギ抗マウスIgMにより細胞を直接染色し、次いで、免疫蛍光により検出する。
6)感染後、4、7、10及び14日目に培地を除去し、トリプシン処理により全ての細胞を採取する。遠心分離により細胞を回復させ、スロットブロットによりPrPCWDの増殖を分析する。
図10は、分析するまでに2週間インビトロにて感染させたFDC中のPrPScを示す。図に示されるようにFDCは感染され、PrPScホモジネートは除去された。細胞は更に2週間培養され、各培養物のプロテインキナーゼ−K処理細胞溶解物を確立されたプロトコルに従ってスロットブロットにて分析した。二つの別の実験が図10に示されている。
簡潔に述べると、FDCはB細胞の成長を促進するために必要であり、B細胞の成長はプリオン蛋白質の伝播に必要である。従って、FDCとB細胞のいずれもインビトロにおいてPrPScを伝播させるために必要であった。FDCはまたPrPScを「濃縮」するべく機能する。その理由は、FDCのサブセットのみが接種後6週間においてPrPScに対して陽性であると思われることによる。これらのデータは、長期間のFDC培養物がインビトロ中にてPrPScを維持する、そして可能性としては伝播する能力を有することを示すであろう。感染した動物からの血液サンプルを診断するためにFDC培養技術を使用することは評価され、生前試験が開発された。
実施例5
末梢血B細胞を2匹のヒツジから単離し、一方はスクレイピー脳ホモジネートの脳内注射を用いて予め2ヶ月感染させた。この単離に対して正常なインキュベーションは14乃至17ヶ月であると仮定すると、限られた数のB細胞のみがPrPScで感染させるために利用できるものであると考えられる。それにも関わらず、末梢血由来のB細胞は培養したFDC上に播種され、10日間共に培養した。外因性のPrPScは培養物中には播種しなかった。インキュベーション後、病原性プリオン蛋白質(15B3、プリオニクス(Prionics)社から研究の目的にて入手した)に特異的な抗体を使用して、PrPScの存在を確認するために培養物を染色した。感染動物からの培養物は標準的な免疫蛍光測定を用いて強い陽性を示し、一方未感染の動物から得られた培養物は陰性であった。未感染のヒツジ(左側)及びスクレイピーに感染したヒツジ(右側)に由来するB細胞とともにインキュベートを開始後の10日におけるFDC培養物の免疫蛍光染色を示す図11A及び11Bを参照されたい。右側のパネルにおいて、PrPScに特異的なモノクロナール抗体15B3を用いて細胞が強力に染色されたことを明記したい(矢印)。分散した、非特異的な染色のみが未感染の動物からの培養物においては認められた。
10匹のスクレイピーに感染した動物と、10匹の未感染であるが年齢が一致している動物において、末梢血B細胞プールの表現型及び組成を追跡した。逐次解析時、本発明者らは、スクレイピー感染動物の末梢血においてB−1−類似細胞の過剰発現の傾向を見出した。図11A及び11Bを参照されたい。これらの図は、CD11bを発現するB−1−類似細胞がスクレイピー感染動物の末梢血において過度に発現されていることを示す(Y軸:B細胞CD72マーカ、X軸:CD11b)。
末梢血B細胞の全体数においては有意な差はなかったが、疾病に関連するB−1−類似細胞の発現がより大きくなる傾向にシフトしていた。驚くべきことに、疾病に進行に関連するB細胞におけるPrPの発現の有意な減少が存在した。スクレイピー進行時のB−1細胞におけるPrP発現の低減を示す図12を参照されたい。PrP発現は、スクレイピーの進行過程にわたって、6H4mAbを使用して、B−2細胞(上側の線)及びB−1細胞(下側の線)の表面においてモニタリングされた。
具体的には、スクレイピーに感染した動物の末梢血から採取されたB−1−類似細胞の表面において、PrP発現は統計上有意な減少を示した。総合すれば、これらのデータは、スクレイピー感染動物のリンパ節におけるB−1−類似細胞の分化に関し、プリオン誘導性のシフトを示唆し得る。この提唱を中心とする本発明者らの作業仮説は、スクレイピー感染は、感染を受けた胚中心においてB−2−類似細胞の選択的削除と、PrP−の低いB−1−類似細胞の選択とを生ずるということである。このシフトは全体の免疫能力に顕著な影響を与えるものではないように思われるが、感染を受けた胚中心にて起こる局所的な事象には影響を与えていると考える。
実施例6
急性プリオン疾患におけるB細胞サブセットを解析した。リンパ節において、PrPScは最初の感染部位からFDCに遊走白血球を介して輸送されていると思われる。そこで一度、PrPは、感染を受けたFDCとの相互作用により濃度が増え、同FDCにおいて、イコソームズ(iccosomes)を介して部分増殖するB細胞及び可染体マクロファージへと移動する。これら研究の全体の意味は、PrPScは感染を受けたリンパ節におけるB細胞の成長を選択的に阻害すべきであるということである。PrPScでの感染に対するリンパ節の部分的応答を試験するために、本発明者らは両側の前大腿リンパ節を排出する輸出リンパ管にカニューレを挿入した。固有の組織層からこれら2つのリンパ節へリンパ液が排出されると、一方のリンパ節に試験材料(PrPSc)を選択的に接種する一方で、他方のリンパ節を対照として確保することが可能である。この方法を用いて、本発明者らはスクレイピー陽性動物の10%脳ホモジネートの200μlを右側の前大腿リンパ節の排出領域に注入し、正常動物から得られた等量の10%脳ホモジネートを左側の前大腿リンパ節に注入した。引き続く10日間にわたり、一定の間隔にて輸出リンパ液を採取し、局所リンパ節における進行する免疫応答に影響を与える特異的な細胞型の産生における変化を決定するために表現型化した。全体の細胞の産生及び両方のリンパ節からのCD4陽性T細胞及びCD8陽性T細胞において同等の変化があったが、スクレイピー注入側からのB細胞の産生において有意な減少があった。スクレイピーを接種したリンパ節からのB−細胞の産生における低減を示す図13を参照されたい。スクレイピー感染脳ホモジネートの注入に続き、局所リンパ節においてB細胞の産生が一時的ではあるが、有意な減少を示した。上側の青色の線は正常脳;下側の赤色の線はスクレイピー脳。
局所的なスクレイピーによる刺激に関連して細胞の産生がこのように低減することは、リンパ節内においてB細胞の誘導された選択的保持により説明することが可能であるが、これらの観察結果はまたスクレイピー注入リンパ節内のB細胞の増殖の選択的阻害とも一致する。これらの可能性は、スクレイピー感染胚中心のFDC−B細胞相互作用のインビトロモデルを使用して、分化され得る。
実施例7
遊走性B細胞によるプリオンの輸送について調べた。血液がプリオン疾患を効果的に伝達することは幾らかの場合において知られているが、感染性粒子の性質については疑問が残るままである。最近のデータによると遊走性B細胞は感染プリオン蛋白質を輸送することが提案されているので、本発明者らは既に述べたように、スクレイピーで実際に感染したリンパ節を排出して、輸出リンパ細胞及び輸出リンパ血漿を採取した。輸出リンパ血漿のサンプルは、スクレイピー感染リンパ節及び対照リンパ節のいずれから得られたものも決まって陰性とされたが、PrPScに対して陽性である細胞は、免疫組織化学及びドット−ブロットのいずれによってもスクレイピー注入リンパ節から排出されたもののみから認められた。図14を参照されたい。興味深いことに、細胞に関連したPrPScの濃度は、スクレイピーを局所注入後の約5日目から始まり、実験が完了する注入後10日目まで増大し続けた。3つの別々の実験において示されたように、遊走性白血球は感染を受けたリンパ節からPrPScを輸送することが可能ではあるが、このデータを確認するために、そして、B細胞がこの輸送に必要とされる細胞型であることを確認するために、更なる実験が必要である。
図14は、PrPScを含んだリンパ球が注入後136時間目からリンパ節を出て、リンパ液を介して全身循環系に移動することを示す。リンパ球はリンパ液から採取され、3回洗浄され、PrPSc発現についてスロットブロットにより分析するために1×10個の細胞を採取した。希釈したスクレイピー脳ホモジネートを陽性対照として使用した。注入後232時間にて実験が終了するまで、細胞結合フラクション中のPrPScが増大したことを明記したい。スクレイピー注入部位を離れる輸入リンパ細胞もまたPrPScを含有していることが認められた。しかしながら、これらの細胞の最大回収は感染から最初の24時間以内に起こった(図示しない)。
PrPCWDの単離及びウエスタンブロット分析解析を図15に示す。スクレイピー感染胚中心に類似した症状を示す単離したFDC培養物の能力を試験した。ヒツジFDC細胞系6Aは0日目に200μlの10%スクレイピー脳ホモジネートで感染され、1日目に広範囲に洗浄し、最初の接種材料を除去した。細胞のアリコートを、スクレイピー感染後の4、7及び14日目に採取し、各時点において、感染細胞培養物を1:3に分けて、コンフルエンシーに到達するまで培養した。各継代において、サンプルを回収し、PrPScの存在を確認するためにPrPScリッチなウエスタンブロットにより分析し、残りの細胞は、約3ヶ月間にわたり1:3で継代培養し、継代培養物を、プロテアーゼ−K耐性プリオン蛋白質(PrPSc)の存在を確認するためにウエスタンブロットにより分析した。図16を参照されたい。PrPScは3代の盲目継代を通して明らかである。培養されたFDCは最初のスクレイピー感染後、4代の継代を超えても(即ち、10週間を超えても)PrPScが陽性である。これらの結果は、FDC培養物は感染させるべき能力を有し、PrPScを維持し、場合によっては伝播し、インビトロにおけるB細胞の増殖を促進することを示す。図17乃至19はCWD陽性脳ホモジネートで感染を受けたエルクFDC細胞系のウエスタンブロットを示す。図17はパイヤー斑由来のエルク細胞系G9を示す。図18は腸間膜リンパ節由来のエルクの細胞系Y22を示す。図19は咽頭後リンパ節由来のY3及びY107を示す。7日目から14日目(感染後の日にち)までの時点が示されている。
図20A及び20Bはヒツジスクレイピーで感染したウシFDC細胞系のウエスタンブロットを示す。ウシFDC細胞系は、リンパ節及び回腸パイヤー斑から調製され、ヒツジスクレイピーに感染した脳の10%ホモジネートで感染させた。細胞関連スクレイピー蛋白質は、咽頭後リンパ節及び回腸パイヤー斑の両方から調製された細胞系において感染後14日目まで検出された。これは、FDCのプリオン感染に対してインビボ種特異性がインビトロでは明らかではないことを示す。
本発明は、特殊な、かつ例示的な種々の実施形態及び技術を参照して記載してきた。しかしながら、種々の変更及び修正が、本発明の精神及び範囲内においてなされることを理解すべきである。
FDC培養モデルを示す図である。 回腸パイヤー斑及び咽頭後リンパ節組織の免疫組織化学を示す。 培養した表現型ヒツジFDCのフローサイトメトリー分析を示す。 初期培養後3ヶ月及び34ヶ月の培養FDCのフローサイトメトリー分析を示す。 CWD陽性脳ホモジネートで感染後のシカ科動物のFDCの形態を示す。 培養FDCがインビトロにてB細胞の増殖を促進することを示す棒グラフである。 培養FDCがインビトロにてB細胞の増殖を促進することを示す棒グラフである。 培養FDCがインビトロにてB細胞の増殖を促進することを示す棒グラフである。 インビトロにて感染したFDCの細胞質中のPrPScを示す。 インビトロにて感染したFDC中のPrPScを示すスロットブロットである。 11A及び11Bは、PrPScに感染した動物のB−1細胞の過度の発現を示す。 スクレイピー進行時のB−1細胞におけるPrPの発現の低減を示すグラフである。 スクレイピーを接種したリンパ節からのB−細胞の産生における低減を示すグラフである。 遊走性B細胞によるプリオンの輸送を示す。 PrPCWDの単離及びウエスタンブロット分析を示すフローチャートである。 スクレイピーで感染したヒツジFDCのウエスタンブロットである。 CWD−陽性脳ホモジネートで感染したパイヤー斑由来のエルクのFDCのウエスタンブロットである。 CWD−陽性脳ホモジネートで感染した腸間膜リンパ節由来のエルクのFDCのウエスタンブロットである。 CWD−陽性脳ホモジネートで感染した咽頭後リンパ節由来のエルクのFDCのウエスタンブロットである。 ヒツジスクレイピーで感染したウシFDCのウエスタンブロットである。 ヒツジスクレイピーで感染したウシFDCのウエスタンブロットである。

Claims (28)

  1. インビトロにおいて感染プリオン(PrPSc)を伝播させる方法において、
    濾胞樹状細胞(FDC)の培養物を提供する工程と、
    前記FDC培養物に感染プリオンを加える工程と、
    感染した細胞を培養する工程と、
    からなる方法。
  2. 末梢B細胞をFDC培養物に加えて結合した細胞培養物を得る工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 動物又はヒトにおいて感染プリオン(PrPSc)を検出する方法において、
    感染プリオンに感染している疑いのある動物又はヒトから末梢血B細胞を採取する工程と、
    前記B細胞を培養した濾胞樹状細胞とともに培養する工程と、
    特異的結合アッセイにより感染プリオンを検出する工程と、
    からなる方法。
  4. 前記特異的結合アッセイは免疫学的アッセイである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記免疫学的アッセイは免疫組織化学を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記免疫組織化学はウエスタンブロットを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記動物はヒツジであり、前記免疫学的アッセイはスクレイピーに特異的な抗体を必要とする、請求項4に記載の方法。
  8. 前記動物はシカ科の動物であり、前記免疫学的アッセイは慢性消耗病(CWD)に特異的な抗体を必要とする、請求項4に記載の方法。
  9. ヒトにおける感染プリオンを検出するための、請求項4に記載の方法において、前記免疫学的アッセイはヒトプリオン蛋白質(PrP)に結合する抗体を必要とする、方法。
  10. ウシにおける感染プリオンを検出するための、請求項4に記載の方法において、前記免疫学的アッセイはウシプリオン蛋白質(PrP)に結合する抗体を必要とする、方法。
  11. 動物又はヒトにおいて感染プリオン(PrPSc)を検出する方法において、
    感染プリオンで感染している疑いのある動物又はヒトから、流体、細胞又は組織のサンプルを取得する工程と、
    前記サンプルを濾胞樹状細胞の培養物に加えて、前記細胞を培養する工程と、
    特異的結合アッセイにより前記培養物中の感染プリオンを検出する工程と、
    からなる方法。
  12. 前記濾胞樹状細胞の培養物はB細胞を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記特異的結合アッセイは免疫学的アッセイである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記免疫学的アッセイは免疫組織化学を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記サンプルは、血液、脳、脾臓、脊髄液、リンパ節及び扁桃腺からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。
  16. インビトロにおいて感染プリオン(PrPSc)を伝播させる方法において、
    プリオン疾患に感受性である動物を選択する工程と、
    前記動物からリンパ節細胞を取得する工程と、
    FDCに特異的な抗体と結合するリンパ節細胞を選択して、得られた細胞を培養する工程と、
    プリオン蛋白質に特異的な抗体と結合する培養物から細胞を選択する工程と、
    前記選択した細胞を感染プリオンに感染させる工程と、
    前記感染した細胞を培養する工程と、
    からなる方法。
  17. 前記動物を選択する工程は、プリオン疾患に対して遺伝的に感受性である動物を選択する工程を必要とする、請求項16に記載の方法。
  18. 前記動物はヒツジであり、前記プリオン疾患はスクレイピーである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記動物はシカ科の動物であり、前記プリオン疾患は慢性消耗病(CWD)である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記動物はウシであり、前記プリオン疾患は牛海綿状脳症である、請求項16に記載の方法。
  21. 生物サンプル中のプリオンを検出し、かつ選択的に定量する方法において、前記方法は、
    前記生物サンプルを、FDC及びB細胞の混合培養物と、同サンプルの感染を可能にする条件下にて接触させる工程と、
    前記培養した細胞の感染又は非感染を検出する工程と、を含み、前記感染の存在は前記サンプル中のプリオンにて示される、方法。
  22. 前記サンプルは、血液、リンパ節及び脳からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記FDC及びB細胞の混合培養物はプリオン疾患に対して遺伝的に感受性である動物から単離される細胞を含む、請求項21に記載の方法。
  24. 前記検出工程は免疫学的アッセイを含む、請求項21に記載の方法。
  25. 生物サンプル中の感染プリオン(PrPSc)を検出するためのキットであって、前記キットは、
    培養された濾胞樹状細胞(FDC)と、
    感染プリオン(PrPSc)に特異的な抗体と、
    を含む、キット。
  26. 前記FDCと共に培養されるB細胞を更に含む、請求項25に記載のキット。
  27. 前記FDCはシカ科のものであり、かつ前記抗体は慢性消耗病(CWD)と特異的に結合する、請求項25に記載のキット。
  28. 前記FDCはヒツジのものであり、かつ前記抗体はヒツジスクレイピーと特異的に結合する、請求項25に記載のキット。
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