JP2009519293A - H3レセプター調節剤としてのピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体 - Google Patents

H3レセプター調節剤としてのピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は式(I)(式中、R〜Rは、明細書および請求項で定義されたとおりである)で示される化合物、および薬学的に許容されるその塩に関する。該化合物は、H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防に有用である。

Description

本発明は、新規6−ピペラジニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体、それらの製造、それらを含有する医薬組成物、および医薬としてのそれらの使用に関する。本発明の活性化合物は、肥満症および他の障害の処置に有用である。
特に、本発明は、一般式
Figure 2009519293
〔式中、
は、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
からなる群より選択され;
は、水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
からなる群より選択されるか;あるいは
とRは、それらが結合された窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基、またはスルホニル基を含有する、4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環を形成し、
前記飽和または部分不飽和複素環は、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、あるいはフェニル環と縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されており;
は、水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
フェニルスルホニル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、および
非置換であるか、または低級アルキルもしくはハロゲンより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたヘテロアリール
からなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはシクロアルキルである〕
の化合物、および薬学的に許容されるその塩に関する。
式Iの化合物は、ヒスタミン3レセプター(H3レセプター)におけるアンタゴニストおよび/またはインバースアンタゴニストである。
ヒスタミン(2−(4−イミダゾリル)エチルアミン)は、アミン作動性の神経伝達物質のひとつであり、それは体の至る所に広範に分布しており、例えば消化管(Burks 1994 in Johnson L. R. ed., Physiology of the Gastrointestinal Tract, Raven Press, NY, pp. 211 - 242)である。ヒスタミンは、胃酸分泌、腸運動のような種々の消化性の病態生理学的な現象(Leursら, Br J. Pharmacol. 1991, 102, pp 179 - 185)、血管運動反応、腸炎応答およびアレルギー反応(Raithelら、Int. Arch. Allergy Immunol. 1995, 108, 127 - 133)を調節する。哺乳類の脳内で、ヒスタミンは視床下部後側基底部の結節乳頭核中に集中的にみられるヒスタミン作動性細胞体内で合成される。そこから、ヒスタミン作動性細胞体は、種々の脳領域に放出される(Panulaら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1984, 81, 2572-2576; Inagakiら、J. Comp. Neurol 1988, 273, 283 - 300)。
現在の知識によれば、ヒスタミンは、4つの異なるヒスタミンレセプター、ヒスタミンH1、H2、H3およびH4レセプターを通じて、CNSおよび末梢の両方で、すべてその反応を介する。
H3レセプターは主に、中枢神経系(CNS)内に局在している。オートレセプターとして、H3レセプターは、恒常的にヒスタミン作動性ニューロンからのヒスタミンの合成および分泌を抑制する(Arrangら, Nature 1983, 302, 832−837; Arrangら, Neuroscience 1987, 23, 149−157)。ヘテロレセプターとして、H3レセプターはまた、とりわけ中枢神経系および肺、心臓血管系や胃腸管のような末梢臓器の両方でアセチルコリン、ドーパミン、セロトニンおよびノルエピネフリンのようなその他の神経伝達物質の放出も調節する(Clapham & Kilpatrik, Br. J. Pharmacol. 1982, 107, 919- 923;Blandinaら in The Histamine H3 Receptor(Leurs RL and Timmermann H eds, 1998, pp 27−40, Elsevier, Amsterdam, The Netherlands)。H3レセプターは、恒常的活性であり、これは、外因性ヒスタミンなしにもかかわらず、そのレセプターが、持続的に活性化されることを意味する。H3レセプターのような阻害性レセプターの場合にも、この固有の活性は、神経伝達物質放出の持続性の阻害を引き起こす。したがって、H3Rアンタゴニストが、外因性ヒスタミン効果を遮断すること、ならびにレセプターをその恒常的活性(阻害性)形態から中立状態へシフトすることの両方に対するインバースアゴニスト活性も持っていることは重要であろう。
哺乳類CNSにおけるH3レセプターの広範な分布は、このレセプターの生理学的役割を示す。したがって、種々の適応症での新規な薬の開発ターゲットとしての治療上の可能性が、提唱されていた。
アンタゴニスト、インバースアゴニスト、アゴニストまたは部分アゴニストとしてのH3Rリガンドの投与は、脳や末梢中のヒスタミンレベルまたは神経伝達物質の分泌に影響し、そのためいくつかの障害の処置に有用でありうる。そのような障害は、肥満(Masakiら; Endocrinol. 2003, 144, 2741−2748; Hancockら、European J. of Pharmacol. 2004, 487, 183−197)、急性心筋梗塞のような循環器系障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)やアルツハイマー病のような認知症および認知障害、統合失調症、うつ病、てんかん、パーキンソン病のような神経性障害、ならびに発作または痙攣、睡眠障害、ナルコレプシー、疼痛、胃腸障害、メニエル病のような前庭機能不全、薬物乱用ならびに乗り物酔い(Timmermann, J. Med. Chem. 1990, 33, 4-11)を含む。
したがって、選択的、直接的に作用するH3レセプターアンタゴニスト又はインバースアゴニストを供給することが本発明の目的である。そのようなアンタゴニスト/インバースアゴニストは、特にH3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防に、治療上活性な物質として有用である。
本明細書中の用語「アルキル」は、単独でまたは他の基と組み合わされて、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子の、分岐鎖もしくは直鎖状の一価飽和脂肪族炭化水素基を意味する。
用語「低級アルキル」または「C−C−アルキル」は、単独でまたは組み合わされて、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、特に好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を意味する。直鎖状および分岐鎖状のC−Cアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体ペンチル類、異性体ヘキシル類、異性体ヘプチル類および異性体オクチル類、好ましくはメチルおよびエチル、最も好ましくはメチルである。
用語「低級アルケニル」または「C2−8−アルケニル」は、単独でまたは組み合わされて、オレフィン結合および8個までの、好ましくは6個までの、特に好ましくは4個までの炭素原子を含む、直鎖状もしくは分岐の炭化水素基を意味する。アルケニル基の例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニルおよびイソブテニルである。好ましい例は、2−プロペニルである。
用語「低級アルキニル」または「C2−8−アルキニル」は、単独でまたは組み合わされて、三重結合および8個までの、好ましくは6個までの、特に好ましくは4個までの炭素原子を含む、直鎖状もしくは分岐の炭化水素基を意味する。アルキニル基の例は、エチニル、1−プロピニル、または2−プロピニルである。好ましい例は、2−プロピニルである。
用語「シクロアルキル」または「C3−7−シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルのような、3〜7個の炭素原子を含有する飽和炭素環基を示す。特に好ましいのは、シクロペンチルである。
用語「低級シクロアルキルアルキル」または「C3−7−シクロアルキル−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、シクロアルキルに置き換えられている)を意味する。好ましい例は、シクロプロピルメチルである。
用語「アルコキシ」は、R’−O−基(ここで、R’が低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。低級アルコキシ基の例は、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシ、好ましくはメトキシおよびエトキシ、最も好ましくはメトキシである。
用語「低級アルコキシアルキル」または「C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、アルコキシ基、好ましくはメトキシまたはエトキシに置き換えられている)を意味する。好ましい低級アルコキシアルキル基の中には、2−メトキシエチルまたは3−メトキシプロピルがある。
用語「アルキルスルファニル」または「C1−8−アルキルスルファニル」は、R’−S−基(ここで、R’が低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。アルキルスルファニル基の例は、例えば、メチルスルファニルまたはエチルスルファニルである。
用語「低級アルキルスルファニルアルキル」または「C1−8−アルキルスルファニル−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、アルキルスルファニル基、好ましくはメチルスルファニルに置き換えられている)を意味する。好ましい低級アルキルスルファニルアルキル基のための例は、2−メチルスルファニルエチルである。
用語「アルキルスルホニル」または「低級アルキルスルホニル」は、R’−S(O)−基(ここで、R’が低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。アルキルスルホニル基の例は、例えば、メチルスルホニルまたはエチルスルホニルである。
用語「低級フェニルスルホニル」は、「フェニル−S(O)−」基を意味する。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味し、フッ素、塩素および臭素が好ましい。
用語「低級ハロゲンアルキル」または「ハロゲン−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロまたはクロロ、最も好ましくはフルオロに置き換えられている)を意味する。好ましいハロゲン化された低級アルキル基の中には、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロエチル、フルオロメチルおよびクロロメチルがあり、トリフルオロメチルが特に好ましい。
用語「低級ハロゲンアルコキシ」または「ハロゲン−C1−8−アルコキシ」は、上記に定義されているような低級アルコキシ基(ここで、低級アルコキシ基の少なくとも1個の水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロまたはクロロ、最も好ましくはフルオロに置き換えられている)を意味する。好ましいハロゲン化された低級アルコキシ基の中には、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、およびクロロメトキシがあり、トリフルオロメトキシが特に好ましい。
用語「低級ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシ−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、ヒドロキシ基に置き換えられている)を意味する。低級ヒドロキシアルキル基の例は、ヒドロキシメチルまたはヒドロキシエチルである。
用語「ジアルキルアミノ」は、−NR’R’’基(ここで、R’およびR’’は低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。好ましいジアルキルアミノ基は、ジメチルアミノである。
用語「低級ジアルキルアミノアルキル」または「C1−8−ジアルキルアミノ−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、ジアルキルアミノ基、好ましくはジメチルアミノに置き換えられている)を意味する。好ましい低級ジアルキルアミノアルキル基は、3−ジメチルアミノプロピルである。
用語「低級アルカノイル」は、−CO−R’基(ここで、R’が低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。好ましいのは、アセチル基を意味する、−CO−R’基(ここで、R’はメチルである)である。
用語「カルバモイル」は、−CO−NH基を意味する。
用語「ジアルキルカルバモイル」は、−CO−NR’R’’基 (ここで、R’およびR’’は低級アルキルである)を意味し、そして用語「低級アルキル」は、前述の意義を有する。好ましいジアルキルカルバモイル基は、ジメチルカルバモイルである。
用語「低級ジアルキルカルバモイルアルキル」または「C1−8−ジアルキルカルバモイル−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、ジアルキルカルバモイル基、好ましくはジメチルカルバモイルに置き換えられている)を意味する。
用語「低級フェニルアルキル」または「フェニル−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、フェニル基に置き換えられている)を意味する。好ましい低級フェニルアルキル基は、ベンジルまたはフェネチルである。
用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および/または硫黄より選択された1、2、または3個の原子を含むことができる芳香族の5−または6−員環を意味する。ヘテロアリール基の例は、例えばフリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、またはピロリルである。特に好ましいのは、ピリジル、チアゾリルおよびオキサゾリルである。
用語「低級ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアリール−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、上記に定義されているようなヘテロアリール基に置き換えられている)を意味する。
用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素および/または硫黄より選択された1、2、または3個の原子を含むことができる飽和または部分不飽和の5−または6−員環を意味する。ヘテロシクリル環の例は、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジアゾリジニル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、およびチオモルホリニルを包含する。好ましいヘテロシクリル基は、ピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルである。
用語「低級ヘテロシクリルアルキル」または「ヘテロシクリル−C1−8−アルキル」は、上記に定義されているような低級アルキル基(ここで、低級アルキル基の少なくとも1個の水素原子は、上記に定義されているようなヘテロシクリル基に置き換えられている)を意味する。
用語「場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子を含有する4−、5−、6−または7−員の飽和複素環を形成する」は、飽和N−複素環を意味し、それは場合によりさらなる窒素、酸素または硫黄原子を含有してもよく、例えばアゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはアゼパニルである。「4−、5−、6−または7−員の部分不飽和複素環」は、上記に定義されているようなヘテロシクリル環であって二重結合を含有するもの、例えば、2,5−ジヒドロピロリルまたは3,6−ジヒドロ−2H−ピリジニルを意味する。「スルフィニル基またはスルホニル基を含有する4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環」は、−S(O)−または−SO−基を含有するN−複素環、例えば、1−オキソチオモルホリニルまたは1,1−ジオキソチオモルホリニルを意味する。複素環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されてもよい。複素環は、フェニル環と縮合してもよく、前記フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、およびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されている。このような縮合複素環の例は、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリンまたは1,3−ジヒドロイソインドールである。
用語「オキソ」は、複素環のC−原子が=Oにより置換されてもよいことを意味し、したがって複素環が1個以上のカルボニル(−CO−)基を含有してもよいことを意味している。
用語「薬学的に許容される塩」は、遊離塩基または遊離酸の生物学的な有効性および特性を保持するそれらの塩を意味し、それらは生物学的に、またはその他の点でも有害ではない。その塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機酸、好ましくは塩酸で、ならびに酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、N−アセチルシステインなどのような有機酸で形成される。それに加えて、これらの塩は、遊離酸に対して無機塩基または有機塩基の付加から調製してもよい。無機塩基に由来する塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムの塩などを含むが、これらに限定されない。有機塩基に由来する塩は、第一級、第二級、および第三級アミン類の塩、天然の置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂などを含むが、これらに限定されない。式Iの化合物は、双性イオンの形態で存在することもできる。特に好ましい式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、塩酸塩である。
式Iの化合物を、溶媒和、例えば水和することもできる。溶媒和は、製造方法の工程中でもたらされるか、または、例えば当初無水の式Iの化合物の吸湿性の結果(水和反応)として生じうる。薬学的に許容される塩という用語は、生理学的に許容される溶媒和物も含んでいる。
「異性体」は、同一の分子式を持つが、それらの原子の結合の性質もしくは配列、または空間においてそれらの原子の配列の異なる化合物である。空間においてそれらの原子の配列の異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれている。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオ異性体」と呼ばれ、重ね合わすことのできない鏡像である立体異性体は、「鏡像異性体」、又はしばしば光学異性体と呼ばれる。4つの同一でない置換基と結合している炭素原子は、「キラル中心」と呼ばれる。
詳細に、本発明は、一般式:
Figure 2009519293
〔式中、
は、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
からなる群より選択され;
は、水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
からなる群より選択されるか;あるいは
とRは、それらが結合された窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基、またはスルホニル基を含有する、4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環を形成し、
前記飽和または部分不飽和複素環は、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、
あるいは、フェニル環と縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されており;
は、水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
フェニルスルホニル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、および
非置換であるか、または低級アルキルもしくはハロゲンより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたヘテロアリール
からなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはシクロアルキルである〕
の化合物、および薬学的に許容されるその塩に関する。
本発明の式Iの好ましい化合物は、
が、水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
からなる群より選択され;そして
が、水素または低級アルキルである、式Iの化合物である。
より好ましいのは、Rが低級アルキルまたはシクロアルキルである式Iのこれらの化合物であり、Rがエチル、n−プロピルおよびi−プロピルからなる群より選択されるこれらの化合物、あるいはRがシクロペンチルまたはシクロヘキシルであるこれらの化合物が、特に好ましい。
さらに、RとRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基、またはスルホニル基を含有する、4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環を形成し、前記飽和または部分不飽和複素環が、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、あるいはフェニル環と縮合し、前記フェニル環が、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されている、本発明記載の式Iの化合物が好ましい。
この群のうち、RとRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペリジン、2,5−ジヒドロピロール、ピロリジン、アゼパン、ピペラジン、アゼチジン、チオモルホリンおよび3,6−ジヒドロ−2H−ピリジンからなる群より選択される複素環を形成し、前記複素環が、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、あるいはフェニル環と縮合し、前記フェニル環が、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換される、これらの化合物が好ましい。
特に好ましくは、RとRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンおよびアゼパンからなる群より選択される複素環を形成する(ここで、前記複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換される)、式Iのこれらの化合物である。
より好ましくは、RとRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、2−シアノピロリジン、2−イソプロピルピロリジン、モルホリン、ピペリジン、3−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、3,3−ジフルオロピペリジン、4,4−ジフルオロピペリジン、4−メトキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジンおよびアゼパンからなる群より選択される複素環を形成する。
さらに、Rが、水素、低級アルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキルおよび低級シアノアルキルからなる基より選択される、本発明記載の式Iの化合物が好ましい。
特に好ましいのは、Rが水素である、式Iの化合物である。
また好ましいのは、Rがシクロアルキルである本発明記載の式Iの化合物である。特に好ましいのは、Rがシクロペンチルである式Iのこれらの化合物である。
本発明記載の式Iのさらなる好ましい化合物は、Rが低級アルキルであるものであり、Rがイソプロピルであるこれらの化合物は特に好ましい。
本発明の式Iの好ましい化合物は、以下である:
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
アゼパン−1−イル−[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
(S)−1−[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボニトリル、
6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシル−イソプロピル−アミド、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド、
および薬学的に許容されるそれらの塩。
さらに、式Iの化合物の薬学的に許容される塩および式Iの化合物の薬学的に許容されるエステルは、本発明の好ましい実施態様を個々に構成する。
式Iの化合物は、通常の薬学的に許容される酸のような酸との酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、サリチル酸塩、硫酸塩、ピルビン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、酒石酸塩、およびメタンスルホン酸塩を形成してもよい。好ましくは、塩酸塩である。式Iの化合物の溶媒和物および水和物ならびにそれらの塩類も、本発明の一部を形成する。
式Iの化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有することができ、光学的に純粋な鏡像異性体、例えばラセミ体のような鏡像異性体の混合物、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体のラセミ体またはジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在することができる。光学的に活性な形態は、例えば、ラセミ体の分割により、不斉合成によりまたは不斉のクロマトグラフィー(キラル吸着剤または溶離剤を使用するクロマトグラフィー)により得られる。本発明は、これら形態のすべてを含む。
本発明中の一般式Iの化合物は、官能基において誘導体化され、生体内で元の親化合物に変換しうる誘導体を与えてもよいことが認識されるであろう。生体内で一般式Iの親化合物を生産する能力がある、生理学的に許容され、かつ代謝的に不安定な誘導体も、本発明の範囲内である。
さらなる本発明の側面は、上記に定義されているような式Iの化合物の製造方法であり、この方法は、
式II:
Figure 2009519293
(式中、Rは、上記で定義されているとおりである)
の化合物を、式III:
Figure 2009519293
(式中、RとRは、上記で定義されているとおりである)
のアミンと、塩基性条件下でカップリングさせ、
式IA:
Figure 2009519293
(式中、Rは、水素である)
の化合物を得ること、そして場合により式IB
Figure 2009519293
(式中、Rは、水素以外の上記で定義されているとおりの基である)
の化合物に変換すること、
そして所望ならば、
得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換すること
を特徴とする。
式IBの化合物に変換することは、無水条件下で、適切な溶媒中の適切な塩基(例えば、DMF中の水素化ナトリウム)で式IAの化合物を処理すること、および中間体アニオンをアルキル化剤またはアシル化剤R−X(ここで、Xが、例えばヨウ化物、臭化物、メタンスルホン酸塩または塩化物のような脱離基を意味する)と反応させて、式IBの化合物(ここで、Rが、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級ヒドロキシハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルスルホニルまたはフェニルスルホニル)を得ることを意味する。
アルキル化剤またはアシル化剤R−Xの典型的な例は、ヨウ化メチル、臭化ベンジル、メタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル、塩化アセチルまたは塩化ベンゼンスルホニルである。
さらに詳細に、式Iの化合物は、以下に示される方法により、実施例において示される方法により、または類似方法により製造することができる。本発明の式Iの化合物の製法は、逐次的なまたは集中的な合成経路で行ってもよい。本発明の合成を以下のスキームで示す。反応および得られた生成物の精製を実施するために要求される技能は、当業者に公知である。以下に記載のプロセスにおいて使用される置換基および指数は、それと反対のものを示さない限り、上記の意義を有する。
出発物質は、市販のものであるか、あるいは以下に示される方法と類似の方法、明細書で引用されている参考文献もしくは実施例に記載されている方法、あるいは従来技術で知られている方法のいずれかにより調製することができる。
式IIの中間体をスキーム1に表現されるような手順にしたがって調製することができる。
Figure 2009519293
式IVの化合物(ここで、Xはハロゲンである)を、WO 00/44753、または2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルピリジンとシュウ酸ジエチルから出発するWO 03/064423に記載されるような類似の方法により調製することができる。例えば、n−ブチルリチウムのような強塩基の存在下で、(RS)エチル2−ヒドロキシ−1−tert−ブトキシカルボニル−7−アザインドリン−2−カルボキシラートを形成し、次に、これをエタノールのような極性溶媒中の、例えば濃塩酸のような強酸を用いて処理して、7−アザインドール−2−カルボン酸エチルエステルを得る。ジクロロメタン中のメタ−クロロ過安息香酸のような適した酸化条件下で、7−位中の窒素原子(ピリジン窒素)を酸化した後、得られたN−オキシドを、例えばテトラヒドロフランのような適切な溶媒中の、例えばヘキサメチルジシラザンのような適切な塩基の存在下において、クロロギ酸メチルまたはブロモギ酸メチルのような求核システムで処理する。インドール窒素は、場合によりこの工程において、好ましくはBOC(tert−ブトキシカルボニル)基を用いて保護することができる。
ピペラジンとハロゲノ置換ピリジン誘導体とのカップリングは、広範に文献に記載されており、その手順は当業者に公知である(そのような反応を実施する文献に記載されている反応条件は、例えば:Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition, Richard C. Larock. John Wiley & Sons, New York, NY. 1999を参照)。式IVの化合物を、好都合には、ピペラジン誘導体V(必要に応じて、市販されているか、あるいは文献に記載されている方法または従来技術において公知である方法により入手できるもののいずれか)との反応を通じて、それぞれピペラジニル誘導体VIに変換することができる。反応を溶媒の存在下または非存在下、かつ塩基の存在下または非存在下で実施することができる。水および/またはジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中で、必要ならば、トリエチルアミンまたはジイソプロピル−エチルアミン(DIPEA)のような塩基の存在下において反応を実施することが好都合であることが見出された。反応または用いられる試薬に悪影響を及ぼさず、少なくともある程度、試薬を溶解しうるならば、使用される溶媒の性質には特に制限はない。適切な溶媒の例は、DMF、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)などを包含する。反応は、広範囲な温度にわたって行うことができ、そしてその正確な反応温度は本発明にとって厳密なものではない。周囲温度から還流まで加熱して反応を実施することは好都合である。反応のために必要な時間も、多くの要素、特に反応温度および試薬の性質によって、広範に変更してもよい。0.5時間から数日までの期間は、通常、ピペラジニルピリジン誘導体VIをもたらすのに十分であろう。
式IIの化合物を、次に、塩基性条件下、エステル基の加水分解〔例えば、極性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、メタノールまたは水あるいはそれらの混合物のような)中の水酸化リチウムを用いる〕によりピペラジニルピリジン誘導体VIから得た。室温で12時間〜24時間、または周囲温度から還流まで反応混合物を加熱する期間は、通常、式IIのカルボン酸をもたらすのに十分であろう。
Figure 2009519293
一般式IAおよびIBの化合物は、スキーム2に従って調製することができる。アミンIII(市販されているか、あるいは文献に記載されている方法または従来技術において公知である方法により入手できるもののいずれか)とカルボン酸IIとのカップリングは、広範に文献に記載されており(例えば:Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition, Richard C. Larock. John Wiley & Sons, New York, NY. 1999)、そして塩基(例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、例えばジメチルホルムアミド(DMF)またはジオキサンのような適切な溶媒中で、例えばN,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HOBT)またはO−ベンゾトリアゾ−ル−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート(TBTU)のようなカップリング剤の使用をすることにより遂行することができる。
式IBの中間体を、例えば式IAの中間体を、無水条件下、適切な溶媒中で適切な塩基(DMF中の水素化ナトリウム)で処理し、そして中間体アニオンをアルキル化剤またはアシル化剤R−X(例えば、ヨウ化メチル、2−ブロモプロパン、2,2,2−トリフルオロエチル−メタンスルホナート、塩化メタンスルホニルもしくは塩化フェニルスルホニル)と反応させることで得ることができる。そのような場合、Rはメチル、トリフルオロメチル、イソプロピルまたはアルキルスルホニルもしくはアリールスルホニルの基を意味し、そしてXはヨウ化物、臭化物、メタンスルホナートまたは塩化物のような脱離基を意味する。Rがフェニルまたは置換フェニル基を意味する式IBの化合物を、当業者に公知の方法、および文献(例えば、W.W.K.R. Mederskiら, Tetrahedron, 1999, 55, 12757)に記載されている方法により合成することができる。例えば、式IAの中間体は、場合により、例えば、ジクロロメタンのような適した溶媒中で、適した触媒(例えば、酢酸銅(II))および塩基(例えば、ピリジン)を使用して置換フェニルボロン酸と反応させる。
上記のように、本発明の式Iの化合物は、H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための医薬として使用することができる。
これに関連して、表現「H3レセプターの調節に関連する疾患」は、H3レセプターの調節により治療および/または予防することができる疾患を意味する。そのような疾患は、肥満;メタボリックシンドローム(シンドロームX);アルツハイマー病、認知症、年齢関連性の記憶機能障害、軽度の認知機能障害、認識欠損、注意欠陥多動性障害、てんかん、神経障害性疼痛、炎症性疼痛、片頭痛、パーキンソン病、多発性硬化症、脳卒中、めまい、統合失調症、うつ病、中毒、乗り物酔い、およびナルコレプシーなどの睡眠障害を含む神経性疾患;ならびに喘息、アレルギー、アレルギー誘発性気道反応、うっ血、慢性閉塞性肺疾患、および胃腸障害を含むその他疾患を含むが、制限しない。
好ましい態様において、表現「H3レセプターの調節に関連する疾患」は、肥満、メタボリックシンドローム(シンドロームX)、他の摂食障害に関し、肥満が特に好ましい。
したがって、本発明はまた、上記に定義されているような化合物ならびに薬学的に許容される担体および/または補助剤を含む医薬組成物にも関連する。
さらに、本発明は、治療上活性な物質としての、特にH3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための治療上活性な物質としての使用のための上記に定義されているような化合物に関する。
別の実施態様において、本発明は、H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための方法(この方法は、ヒトまたは動物に対する式Iの化合物の治療上有効量の投与をすることを含む)に関する。肥満の治療および/または予防のための方法が好ましい。
本発明は、さらにH3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための上記に定義されているような式Iの化合物の使用に関する。
また、本発明は、H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための医薬の製造のための、上記に定義されているような式Iの化合物の使用に関する。肥満の治療および/または予防のための医薬の製造のための上記に定義されているような式Iの化合物の使用が、好ましい。
さらに、本発明は、リパーゼ阻害剤(特に、リパーゼ阻害剤がオルリスタットである)を用いる処置も受けている患者における肥満の治療および予防のための医薬の製造のための式Iの化合物の使用に関する。
それらが一緒に有効な救済を与えることができるように、肥満または摂食障害の処置のための他の薬の治療上有効量と併用または連携して、式Iによる化合物の治療上有効量を投与することを含む肥満および肥満関連障害の治療または予防のための方法を提供することが、本発明のさらなる好ましい目的である。適切な他の薬は、食欲抑制剤、リパーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、および体脂肪の代謝を促進する薬剤を含むが、限定されない。上記薬剤の併用および連携は、個別投与、連続投与、または同時投与を含んでもよい。
用語「リパーゼ阻害剤」は、リパーゼ(例えば、胃リパーゼおよび膵リパーゼ)の作用を阻害することができる化合物を意味する。例えば、米国特許第4,598,089号に記載されるようなオルリスタットおよびリプスタチンは、リパーゼの強力阻害剤である。リプスタチンは微生物起源の天然物であり、そしてオルリスタットはリプスタチンの水素化の結果物である。他のリパーゼ阻害剤は、普通、パンクリシン類と呼ぶ化合物の種類を含む。パンクリシン類は、オルリスタットの類似体である(Mutohら, 1994)。用語「リパーゼ阻害剤」はまた、例えば、国際特許出願WO 99/34786(Geltex Pharmaceuticals Inc.)に記載されたポリマー結合リパーゼ阻害剤に関する。これらのポリマーは、それらがリパーゼを阻害する1個以上の基で置換されていることを特徴とする。用語「リパーゼ阻害剤」はまた、これらの化合物の薬学的に許容される塩も含む。用語「リパーゼ阻害剤」は、好ましくはテトラヒドロリプスタチンを意味する。テトラヒドロリプスタチンの治療上有効量との併用または関連における式Iによる化合物の治療上有効量の投与が、特に好ましい。
テトラヒドロリプスタチン(オルリスタット)は、肥満および脂質異常症の管理または予防に役立つ公知の化合物である。オルリスタットの製造方法も開示する1986年7月1日に公表された米国特許第4,598,089号、ならびに適した医薬組成物を開示する米国特許第6,004,996号を参照する。さらなる適した医薬組成物は、例えば、国際特許出願WO 00/09122およびWO 00/09123に記載されている。オルリスタットの追加の製造方法は、欧州公開特許公報第0 185 359号、0 189 577号、0 443 449号および0 524 495号に開示されている。
本発明の化合物との併用における使用の適切な食欲抑制剤は、APD356、アミノレクス、アンフェクロラール、アンフェタミン、アキソカイン(axokine)、ベンズフェタミン、ブプロピオン、クロルフェンテルミン、クロベンゾレクス、クロフォレクス、クロルテルミン、CP945598、シクレキセドリン、CYT009−GhrQb、デクスフェンフルラミン、デキストロアンフェタミン、ジエチルプロピオン、ジフェメトキシジン、N−エチルアンフェタミン、フェンブトラザート、フェンフルラミン、フェニソレクス、フェンプロポレクス、フルドレクス、フルミノレクス、フルフリルメチルアンフェタミン、レバンフェタミン、レボファセトペラン、マジンドール、メフェノレクス、メタンフェプラモン、メタンフェタミン、メトレレプチン、ノルプソイドエフェドリン、ペントレクス、フェニジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピシロレクス、リモナバント、シブトラミン、SLV319、SNAP 7941、SR147778(スリナバント)、ステロイド性植物抽出物(例えば、P57)およびTM30338、ならびに薬学的に許容されるそれらの塩を包含するが、限定されない。
最も好ましい食欲抑制剤は、シブトラミン、リモナバントとフェンテルミンである。
本発明の化合物との併用における使用の適切な選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチンおよびセルトラリン、ならびに薬学的に許容されるそれらの塩を包含する。
体脂肪の代謝を促進する適切な薬剤は、成長ホルモンアゴニスト(例えば、AOD−9604)を包含するが、限定しない。
リパーゼ阻害剤、食欲抑制剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、および体脂肪の代謝を促進する薬剤からなる群より選択される化合物を用いる処置も受けている患者における肥満の治療および予防のための医薬の製造における式Iの化合物の使用はまた、本発明の目的でもある。
リパーゼ阻害剤、好ましくはテトラヒドロリプスタチンを用いる処置も受けている患者における肥満の治療および予防のための医薬の製造における式Iの化合物の使用もまた、本発明の目的でもある。
特にリパーゼ阻害剤がテトラヒドロリプスタチンである、リパーゼ阻害剤の治療上有効量と併用または連携して、式Iによる化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトにおける2型糖尿病〔非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)〕の治療または予防の方法を提供することが、さらなる好ましい目的である。また、本発明の目的は、式Iによる化合物、およびリパーゼ阻害剤、特にテトラヒドロリプスタチンの同時投与、個別投与または連続投与のための上記に記載されたような方法である。
抗糖尿病剤の治療上有効量と併用または連携して、式Iによる化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトにおける2型糖尿病〔非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)〕の治療または予防の方法を提供することが、さらなる好ましい目的である。
用語「抗糖尿病剤」は、1)ピオグリタゾン(actos)またはロシグリタゾン(avandia)などのようなPPARγアゴニスト;2)メトホルミン(glucophage)などのようなビグアナイド剤;3)グリベンクラミド、グリメピリド(amaryl)、グリピジド(glucotrol)、グリブリド(DiaBeta)などのようなスルホニル尿素剤;4)ナテグリニド(starlix)、レパグリミド(prandin)などのような非スルホニル尿素剤;5)GW−2331などのようなPPARα/γアゴニスト;6)LAF−237(ビルダグリプチン)、MK−0431、BMS−477118(サクサグリプチン)またはGSK23AなどのようなDPP−IV−阻害剤;7)例えば、WO 00/58293 A1などに開示された化合物のようなグルコキナーゼ活性剤;8)アカルボース(precose)またはミグリトール(glyset)などのようなα−グルコシダーゼ阻害剤からなる群より選択される化合物を意味する。
また、本発明の目的は、式Iによる化合物、および抗糖尿病剤の治療上有効量の同時投与、個別投与または連続投与のための上記に記載されたような方法である。
抗糖尿病剤を用いる処置も受けている患者における2型糖尿病の治療および予防のための医薬の製造における式Iの化合物の使用もまた、本発明の目的である。
脂質低下剤の治療上有効量と併用または連携して、式Iによる化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトにおける脂質異常症の治療または予防のための方法を提供することが、さらなる好ましい目的である。
用語「脂質低下剤」は、1)コレスチラミン(questran)、コレスチポル(colestid)などのような胆汁酸封鎖剤;2)アトルバスタチン(lipitor)、セリバスタチン(baycol)、フルバスタチン(lescol)、プラバスタチン(pravachol)、シンバスタチン(zocor)などのようなHMG−CoA還元酵素阻害剤;3)エゼチミブなどのようなコレステロール吸収阻害剤;4)トルセトラピブ、JTT705などのようなCETP阻害剤;5)ベクロフィブラート、ゲムフィブロジル(lopid)、フェノフィブラート(lipidil)、ベザフィブラート(bezalip)などのようなPPARα−アゴニスト;6)ナイアシンなどのようなリポタンパク質合成阻害剤;および、7)ニコチン酸などのようなナイアシンレセプターアゴニストからなる群より選択される化合物を意味する。
また、本発明の目的は、式Iによる化合物、および脂質低下剤の治療上有効量の同時投与、個別投与または連続投与のための上記に記載されたような方法である。
脂質低下剤を用いる処置も受けている患者における脂質異常症の治療および予防のための医薬の製造における式Iの化合物の使用もまた、本発明の目的である。
降圧剤の治療上有効量と併用または連携して、式Iによる化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトにおける高血圧症の治療または予防のための方法を提供することが、さらなる好ましい目的である。
用語「降圧剤」または「血圧降下剤」は、1)べナゼプリル(lotensin)、カプトプリル(capoten)、エナラプリル(vasotec)、フォシノプリル(monopril)、リシノプリル(prinivil、zestril)、モエキシプリル(univasc)、ペリンドプリル(coversum)、キナプリル(accupril)、ラミプリル(altace)、トランドラプリル(mavik)などを含むアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;2)カンデサルタン(atacand)、エプロサルタン(teveten)、イルベサルタン(avapro)、ロサルタン(cozaar)、テルミサルタン(micadisc)、バルサルタン(diovan)などを含むアンジオテンシンIIレセプターアンタゴニスト;3)アセブトロール(sectrol)、アテノロール(tenormin)、ベタキソロール(kerlone)、ビソプロロール(zebeta)、カルテオロール(cartrol)、メトプロロール(lopressor; toprol-XL)、ナドロール(corgard)、ベンプトロール(levatol)、ピンドロール(visken)、プロプラノロール(inderal)、チモロール(blockadren) などを含むβ−アドレナリン遮断薬;カルベジロール(coreg)、ラベタロール(normodyne)などを含むα/βアドレナリン遮断薬;プラゾシン(minipress)、ドキサゾシン(cardura)、テラゾシン(hytrin)、フェノキシベンズアミン(dibenzyline)などを含むα−1アドレナリン遮断薬;グアナドレル(hylorel)、グアネチジン(ismelin)、レセルピン(serpasil)などを含む末梢アドレナリン作動性ニューロン遮断薬;α−メチルドパ(aldomet)、クロニジン(catapres)、グアナベンズ(wytensin)、グアンファシン(tenex)などを含むα−2アドレナリン遮断薬;のようなアドレナリン遮断薬(末梢性または中枢性);4)ヒドララジン(apresoline)、ミノキシジル(lonitren)、クロニジン(catapres)などを含む血管拡張薬(血管拡張剤);5)アムロジピン(norvasc)、フェロジピン(plendil)、イスラジピン(dynacirc)、ニカルジピン(cardine sr)、ニフェジピン(procardia、adalat)、ニソルジピン(sular)、ジルチアゼム(cardizem)、ベラパミル(isoptil)などを含むカルシウムチャネル遮断薬;6)ヒドロクロロチアジド(hydrodiuril、microzide)、クロロチアジド(diuril)、クロロサリドン(hygroton)、インダパミド(lozol)、メトラゾン(mykrox)などを含むチアジドおよびチアジド様剤;ブメタニド(bumex)およびフロセミド(lasix)、エタクリン酸(edecrin)、トルセミド(demadex)などのようなループ利尿薬;アミロライド(midamor)、トリアムテレン(dyrenium)、スピロノラクトン(aldactone)、チアメニジン(symcor)などを含むカリウム保持性利尿薬;のような利尿薬;7)メチロシン(demser)などを含むチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;8)BMS-186716(オマパトリラット)、UK-79300(カンドキサトリル)、エカドトリル(sinorphan)、BP-1137(ファシドトリル)、UK-79300(サムパトリラット)などを含む中性エンドペプチダーゼ阻害剤;ならびに9)テゾセンタン(RO0610612)、A308165などを含むエンドセリンアンタゴニストからなる群より選択される化合物を意味する。
また、本発明の目的は、式Iによる化合物、および降圧剤の治療上有効量の同時投与、個別投与または連続投与のための上記に記載されたような方法である。
降圧剤を用いる処置も受けている患者における高血圧症の治療および予防のための医薬の製造における式Iの化合物の使用もまた、本発明の目的である。
上記に記載されたように、式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、有益な薬理学的特性を持つ。具体的には、本発明の化合物が良好なヒスタミン3レセプター(H3R)アンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストであることが見出された。
以下の試験を、式(I)の化合物の活性を測定するために実施した。
H−(R)α−メチルヒスタミンを用いる結合アッセイ
飽和結合実験を、Takahashi, K, Tokita, S., Kotani, H. (2003) J. Pharmacol. Exp. Therapeutics 307, 213-218に記載のように調製されたHR3−CHO膜を使用して実施した。
適切な量の膜(60〜80μgタンパク質/ウェル)を、H(R)α−メチルヒスタミン二塩酸塩の漸増濃度(0.10〜10nM)と共にインキュベーションした。非特異的な結合を、200倍過剰の冷(R)α−メチルヒスタミン二臭化水素酸塩(最終濃度500nM)を使用して測定した。インキュベーションは、(ディープウェルプレート中で3時間振とうしながら)室温で実施した。各ウェルの最終的な容量は250μlであった。インキュベーション後、(200rpmで振とうして、トリス50mM中の0.5%PEI 100μlで2時間予備浸漬した)GF/Bフィルター上で急速濾過を行った。濾過を、細胞ハーベスターを使用して行い、その後フィルタープレートを、0.5M塩化ナトリウムを含む氷冷の洗浄緩衝液で5回洗浄した。収集後、プレートを60分間55℃で乾燥し、次にシンチレーション液を添加し(Microscint 40、各ウェルに40μl)、室温で200rpmで2時間プレートを振とうした後、フィルター上の放射能の量をPackard top−counterで測定した。
結合緩衝液:50mM トリス−HCl pH7.4および5mM MgCl・6HO pH7.4。洗浄緩衝液:50mM トリス−HCl pH7.4および5mM MgCl・6HOおよび0.5M NaCl pH7.4。
H3Rインバースアゴニストの親和性の間接的測定:選択された化合物の12の増大する濃度(10μM〜0.3nMまでに及ぶ)を、ヒトHR3−CHO細胞株の膜を使用する競合結合実験において試験した。適したタンパク質の量(例えばKdにおいてRAMHの約500cpmの結合)を、H(R)α−メチルヒスタミンの存在下で96−ウェルプレート中、250μlの最終的な量で室温で1時間培養した(1nM最終濃度=Kd)。非特異的結合を、200倍過剰の冷(R)α−メチルヒスタミン二臭化水素酸塩を使用して測定した。
すべての化合物を、単一の濃度で二重に試験した。[H]−RAMHの阻害を50%より多く示した化合物を、再度試験して段階希釈試験でIC50を測定した。Kiを、Cheng−Prusoff式に基づいてIC50から算出した(Cheng, Y, Prusoff, WH (1973) Biochem Pharmacol 22, 3099-3108)。
本発明の化合物は、約1nM〜約1000nM、好ましくは約1nM〜約100nM、さらに好ましくは約1nM〜約30nMの範囲内のKi値を示す。下表は、本発明のいくつかの選択された化合物の計測値を示す。
Figure 2009519293
本発明の化合物の追加の生物学的活性の実証を、当技術分野で周知である試験管内、生体外、および生体内の分析を通じて遂行してもよい。例えば、糖尿病、シンドロームXのような肥満関連障害、あるいは高トリグリセリド血症および高コレステロール血症のようなアテローム硬化性疾患および関連障害の治療のための医薬品の有効性を実証するために、以下の分析を使用してもよい。
血中ブドウ糖値を測定するための方法
db/dbマウス(Jackson Laboratories, Bar Harbor, MEから入手した)を採血して(目または尾静脈のどちらか)、同等の平均血中ブドウ糖値に従って群分けした。試験化合物を1日1回7〜14日間経口(薬学的に許容される賦形剤の中に入れて強制飼養により)で投薬した。この時点で、動物を目または尾静脈より再度採血して、血中ブドウ糖値を測定した。
トリグリセリド値を測定するための方法
hApoAlマウス(Jackson Laboratories, Bar Harbor, MEから入手した)を採血して(目または尾静脈のどちらか)、同等の平均血清トリグリセリド値に従って群分けした。試験化合物を1日1回7〜14日間経口(薬学的に許容される賦形剤の中に入れて強制飼養により)で投薬した。この時点で、動物を目または尾静脈より再度採血して、血清トリグリセリド値を測定した。
HDL−コレステロール値を測定するための方法
HDL−コレステロール値を測定するために、hApoAlマウスを採血して、同等の平均HDL−コレステロール値を用いて群分けした。マウスに、1日1回、賦形剤または試験化合物を7〜14日間経口で投薬して、それから次の日に採血した。血漿をHDL−コレステロールに関して分析析した。
式(I)の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびエステルは、例えば、経腸、非経口または局所投与のための医薬製剤という形態で、医薬として使用することができる。それらは、例えば、経口的には、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル剤および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤または懸濁剤の剤形で、経直腸的には、例えば、坐剤の剤形で、非経口的には、例えば、注射剤または輸液の剤形で、あるいは局所的には、例えば軟膏、クリーム剤または油剤の剤形で投与することができる。
医薬製剤の製造は、適切な、非毒性で、不活性な、治療上適合性のある固体または液体担体材料、および所望ならば、通常の医薬補助剤と一緒に、記載された式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容されるものをガレノス投与形態にすることにより当業者が精通している方法で実施することができる。
適切な担体材料は、無機担体材料だけでなく、有機担体材料でもある。したがって、例えば、乳糖、トウモロコシデンプンまたはそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩を、錠剤、コーティング錠、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤のための担体材料として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤のために適切な担体材料は、例えば、植物油、ロウ、油脂ならびに半固体および液体ポリオールである(しかしながら、軟ゼラチンカプセルの場合、活性成分の性質によっては、担体を必要としないこともある)。液剤およびシロップ剤の製造のために適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射剤に適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロールおよび植物油である。坐剤に適切な担体材料は、例えば、天然油または硬化油、ロウ、油脂および半液体または液体ポリオールである。局所用製剤に適切な担体材料は、グリセリド、半合成および合成のグリセリド、硬化油、液体ロウ、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコールおよびセルロース誘導体である。
通常の安定化剤、防腐剤、湿潤剤および乳化剤、粘稠向上剤、矯味剤、浸透圧を変えるための塩類、緩衝物質、可溶化剤、着色料およびマスキング剤、ならびに抗酸化剤が、医薬補助剤として考慮される。
式(I)の化合物の投与量は、抑制される疾患、患者の年齢および個別の状態、ならびに投与方法により、広い範囲内で変動可能であり、当然それぞれの特定の症例における個別の要件に適合されるであろう。成人患者に対して、約1mg〜約1000mg、特に約1mg〜約100mgの1日投与量が考慮される。投与量により、1日投与量をいくつかの投与量の単位で投与することが好都合である。
医薬製剤は、好都合には、式(I)の化合物を約0.1〜500mg、好ましくは0.5〜100mgを含有する。
以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明するために役立つ。しかしながら、それらはいかなる方法においてもその範囲を制限することを意図しない。
実施例
実施例1
[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
a) 工程1:6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
6−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル1g(3.7mmol)(WO 2003/064423 A1に記載された方法に従って調製した)および1−シクロペンチル−ピペラジン(市販)2.8g(18.6mmol)の混合物を、1時間、140℃に加熱した。混合物を、アイソリュート上で吸収して、n−ヘプタンと酢酸エチル(0.1% NEt)から形成された勾配で溶離するシリカ上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物留分の蒸発により、白色の固体として標記化合物501mg(39%)が得られた。MS:(m/e):343.4(MH)。
b) 工程2:6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸 塩酸塩
THF 10mL中の6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル700mg(2mmol)およびLiOHxHO 0.43g(10mmol)の混合物、メタノール 5mLおよび水 5mLを、16時間、65℃に加熱した。混合物を濃縮して、水とHCl水溶液(濃)で処理した。沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄して、乾燥して、白色の固体として標準化合物0.63g(88%)が得られた。MS:(m/e):315.3(MH)。
c) 工程3:[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
DCM 30mL中の6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−yl)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸;塩酸塩0.63g(1.8mmol)および塩化オキサル1.14g(9mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。全ての揮発物の除去後、残留物 27.4mg(0.08mmol)を、DCM 2mL中に取り、ピペリジン20.4mg(0.24mmol)およびNEt 40.5mg(0.4mmol)で処理した。混合物を、室温で16時間振とうした。全ての揮発物の蒸発後、残留物をDMF/メタノール/水/NEtの混合液中に取り、アセトニトリル/水(0.05% NEt)勾配で溶離する逆相上で分取HPLC精製を行った。
生成物留分の蒸発後、標記化合物4.0mg(13%)を得た。
MS(m/e):382.4(MH)。
実施例1の合成に記載された手順に従って、さらなる6−ピペラジニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体を、表1に明記された6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸 塩酸塩(工程2において調製したような)およびそれぞれのアミンから合成した。実施例を表1にまとめ、実施例2〜20を含む。
Figure 2009519293

Figure 2009519293

Figure 2009519293

Figure 2009519293

Figure 2009519293
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング錠は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドン(povidone)K30 12.5mg 15.0mg
デンプングリコール酸ナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルムコート:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物をポリビニルピロリドンの水溶液で造粒する。顆粒をデンプングリコール酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120または350mgの核を得る。上記のフィルムコートの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は、常法により製造することができる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
実施例C
注射液は下記の組成を有することができる:
式(I)の化合物 3.0mg
ゼラチン 150.0mg
フェノール 4.7mg
炭酸ナトリウム 最終pH 7を得るように
注射用水 全量を1.0mlにする量
実施例D
下記の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造できる:
カプセル内容物
式(I)の化合物 5.0mg
黄ロウ 8.0mg
硬化大豆油 8.0mg
部分硬化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセロール85% 32.0mg
カリオン(Karion)83 8.0mg(乾物)
二酸化チタン 0.4mg
黄色酸化鉄 1.1mg
活性成分を、温かい他の成分の溶融物に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填された軟ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。
実施例E
下記の成分を含有するサッシェは常法により製造できる。
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微細粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドンK 30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
矯味剤 1.0mg
活性成分を、乳糖、微晶質セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物で造粒する。顆粒をステアリン酸マグネシウムおよび矯味剤と混合し、サッシェに充填する。

Claims (27)

  1. 一般式
    Figure 2009519293

    〔式中、
    は、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、
    低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個で置換されてもよい)、
    低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
    低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
    からなる群より選択され;
    は、水素、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
    低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
    からなる基より選択されるか;あるいは
    とRは、それらが結合された窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基、またはスルホニル基を含有する、4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環を形成し、
    前記飽和または部分不飽和複素環は、
    非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、
    あるいは、フェニル環と縮合し、前記フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されており;
    は、水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
    フェニルスルホニル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、および
    非置換であるか、または低級アルキルもしくはハロゲンより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたヘテロアリール
    からなる群より選択され;
    は、低級アルキルまたはシクロアルキルである〕
    の化合物、および薬学的に許容されるその塩。
  2. が、水素、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、
    低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換であるか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されたフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、フェニル環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、ヘテロアリール環は、非置換であっても、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルより独立して選択される1もしくは2個の基で置換されてもよい)、
    低級ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)、および
    低級へテロシクリルアルキル(ここで、ヘテロシクリル環は、非置換であっても、または1もしくは2個の低級アルキル基で置換されてもよい)
    からなる群より選択され;そして
    が、水素または低級アルキルである、請求項1記載の式Iの化合物。
  3. が、低級アルキルまたはシクロアルキルである、請求項1または2記載の式Iの化合物。
  4. とRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄より選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基、またはスルホニル基を含有する、4−、5−、6−または7−員の飽和または部分不飽和複素環を形成し、
    前記飽和または部分不飽和複素環が、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、あるいはフェニル環と縮合し、前記フェニル環が、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換される、請求項1記載の式Iの化合物。
  5. とRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペリジン、2,5−ジヒドロピロール、ピロリジン、アゼパン、ピペラジン、アゼチジン、チオモルホリンおよび3,6−ジヒドロ−2H−ピリジンからなる群より選択される複素環を形成し、前記複素環が、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換されるか、あるいはフェニル環と縮合し、前記フェニル環が、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換される、請求項1または4記載の式Iの化合物。
  6. とRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンおよびアゼパンからなる群より選択される複素環を形成する(式中、前記複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルより独立して選択される1、2もしくは3個の基により置換される)、請求項1、4または5のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  7. とRが、それらが結合された窒素原子と一緒になって、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、2−シアノ−ピロリジン、2−イソプロピルピロリジン、モルホリン、ピペリジン、3−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、3,3−ジフルオロピペリジン、4,4−ジフルオロピペリジン、4−メトキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジンおよびアゼパンからなる群より選択される複素環を形成する、請求項1または4〜6のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  8. が、水素である、請求項1〜7のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  9. が、シクロアルキルである、請求項1〜8のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  10. が、シクロペンチルである、請求項1〜9のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  11. が、低級アルキルである、請求項1〜10のいずれか1項記載の式Iの化合物。
  12. [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
    アゼパン−1−イル−[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
    (S)−1−[6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボニトリル、
    6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシル−イソプロピル−アミド、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    6−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド
    からなる群より選択される請求項1項記載の式Iの化合物、および薬学的に許容されるその塩。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物の製造方法であって、
    式II:
    Figure 2009519293

    (式中、Rは、請求項1で定義されたとおりである)
    の化合物を、
    式III:
    Figure 2009519293

    (式中、RとRは、請求項1で定義されたとおりである)
    のアミンと、
    塩基性条件下でカップリングさせ、
    式IA:
    Figure 2009519293

    (式中、Rは、水素である)の化合物を得ること、および場合により式IB:
    Figure 2009519293

    (式中、Rは、水素以外の請求項1で定義されたとおりである)
    の化合物に変換すること、および
    所望ならば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換すること、
    を含む方法。
  14. 請求項13記載の方法により製造される、請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物ならびに薬学的に許容される担体および/または補助剤を含む医薬組成物。
  16. H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための請求項15記載の医薬組成物。
  17. 治療上活性な物質としての使用のための請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
  18. H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための治療上活性な物質としての使用のための請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
  19. H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための方法であって、それらを必要としているヒトまたは動物に対して請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物の治療上有効量を投与する段階を含む方法。
  20. H3レセプターの調節に関連する疾患の治療および/または予防のための医薬の製造のための請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物の使用。
  21. 肥満の治療および/または予防のための請求項20記載の使用。
  22. リパーゼ阻害剤、食欲抑制剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、および体脂肪の代謝を促進する薬剤からなる群より選択される化合物の治療上有効量と併用または連携して、請求項1〜12のいずれか1項記載の式Iの化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトまたは動物における肥満の治療または予防のための方法。
  23. 抗糖尿病剤の治療上有効量と併用または連携して、請求項1〜12のいずれか1項記載の式Iの化合物の治療上有効量を投与することを含む、ヒトまたは動物における2型糖尿病の治療または予防の方法。
  24. リパーゼ阻害剤を用いる処置も受けている患者における肥満の治療または予防のための医薬の製造における請求項1〜12のいずれか1項記載の式Iの化合物の使用。
  25. 抗糖尿病剤を用いる処置も受けている患者における2型糖尿病の治療または予防のための医薬の製造における請求項1〜12のいずれか1項記載の式Iの化合物の使用。
  26. 脂質低下剤を用いる処置も受けている患者における脂質異常症の治療または予防のための医薬の製造における請求項1〜12のいずれか1項記載の式Iの化合物の使用。
  27. 本明細書において実質的に記載されたような新規化合物、プロセス、ならびにそのような化合物の使用。
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