JP2009511665A - ポリマー組成物、方法および物品 - Google Patents

ポリマー組成物、方法および物品 Download PDF

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Abstract

相乗的難燃剤組み合わせは、(a)式
Figure 2009511665

(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類及びその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(b)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む。難燃剤組み合わせを用いるポリマー組成物について記載する。

Description

プラスチック業界において、多くの物品は難燃性プラスチック組成物を必要とする。いくつかの場合では、これは本質的に難燃性のプラスチック、例えばハロゲン化ポリマーを用いることによって達成することができる。他の場合では、本質的に難燃性ではないプラスチックが必要とされ、難燃剤添加剤をプラスチック組成物へ加えなければならない。
しかしながら、多くのたいていの効果的な難燃剤添加剤は健康または環境的な理由のため一般に好まれないハロゲン化化合物である。さらに、非ハロゲン化難燃剤添加剤を用いるとき、望ましい難燃性を得るために高濃度で用いなければならず、これらの高濃度はプラスチック組成物の望ましい物理的性質をそこなう。従って、ハロゲンを含まず、低濃度で効果的な難燃剤組成物が求められている。
上記のおよび他の欠点は、式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;およびトリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤組成物によって軽減される。
他の態様は、(a)熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂;および
(b)(b1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(b2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤を含む、難燃性プラスチック組成物である。
他の態様は、(a)官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂;(b)トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される硬化性化合物;および(c)(c1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(c2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤を含む、硬化性組成物である。
組成物の製造法、難燃性プラスチック組成物から製造される物品、並びに硬化された組成物および硬化性組成物から製造される物品を含む他の態様を以下に詳細に記載する。
第1の態様は難燃剤組成物自体に関する。従って、1つの態様は、式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;およびトリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤組成物である。本発明はリン塩とホスフィン化合物の組み合わせが、個々の成分と比較して難燃性が改善される相乗的難燃効果を有することについて開示する。この利点を用いると、必要な難燃剤の総量を減じることができ、それによってプラスチック組成物の物理的性質を改善することができる。あるいは、その利点を用いると、難燃性化合物の許容されるレベルで以前に得られたよりも大きな難燃性(例えば、UL94評価でのV−0)を得ることができる。難燃剤の組み合わせは広範囲のプラスチック組成物、例えば熱可塑性樹脂を含むものおよび熱硬化性樹脂を含むものと共に用いるのに適している。難燃剤組成物の1つの具体的な使用は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、およびトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等のような硬化性化合物を含む硬化性組成物への添加剤としてである。
難燃剤組成物に用いられるリン塩は、式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有する。ここで用いられるように、用語「ヒドロカルビル」は、それ自体、接頭語、接尾語、または別の用語の断片を問わず、炭素および水素のみを含む残基を指す。残基は、脂肪族または芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝、飽和または不飽和でありうる。脂肪族、芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝、飽和および不飽和炭化水素部分の組み合わせを含んでいてもよい。しかしながら、そのように指定したときでも、ヒドロカルビル残基は、置換残基の炭素および水素員にわたるかそれらの上にヘテロ原子を含んでいてもよい。従って、そのようなヘテロ原子を含むとして具体的に言及するとき、ヒドロカルビルまたはヒドロカルビレン残基はカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシル基等を含んでいてもよく、あるいはヘテロ原子をヒドロカルビル残基の主鎖中に含んでいてもよい。
1つの態様では、Md+はオニウムイオンである。適したオニウムイオンは、例えば、アンモニウムカチオン(NH )、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、テトラ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン(PH )、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、テトラ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン(SH )、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン等、およびそれらの組み合わせである。
他の態様では、Md+は金属イオンである。適した金属イオンは、例えば、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、アンチモン、スズ、ゲルマニウム、チタン、亜鉛、鉄、ジルコニウム、セリウム、ビスマス、ストロンチウム、マンガン、リチウム、ナトリウム、カリウム等のイオンである。1つの態様では、Md+はAl3+である。
上記のリン塩構造について再び触れるが、1つの態様では、RおよびRはそれぞれ独立してC−Cアルキルである。他の態様では、RおよびRはそれぞれメチルまたはエチルである。好ましい態様では、Mはアルミニウムであり、mおよびnはそれぞれ0である。他の好ましい態様では、リン塩はアルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)を含む。
難燃剤組成物は、リン塩およびホスフィン化合物の合計100部重量当たり、約5〜約95重量部のリン塩を含む。この範囲内で、リン塩の量は少なくとも約10重量部、または少なくとも約20重量部である。またこの範囲内で、リン塩の量は約90重量%以下、または約80重量%以下である。
リン塩に加えて、難燃剤組成物は、トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む。ホスフィン化合物はトリヒドロカルビルホスフィンでもよい。トリヒドロカルビルホスフィンは構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルであり、ただし、トリヒドロカルビルホスフィンは少なくとも6個の炭素原子を有する)
を有する。以下で論じるトリヒドロカルビルホスフィンおよびトリヒドロカルビルホスフィンオキシドにおいて、ヒドロカルビル置換基は、炭素および水素に加えて、ヒドロキシ置換基(例えば、ヒドロカルビル置換基は4−ヒドロキシフェニルでもよい)、またはエーテル酸素(例えば、ヒドロカルビル置換基は4−フェノキシフェニルでもよい)を含んでいてもよい。適したトリヒドロカルビルホスフィンは、例えば、トリフェニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、トリアリルホスフィン、ビス(1−ナフチル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(1−ナフチル)ホスフィン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、トリス(1−ナフチル)ホスフィン、トリス(2−ナフチル)ホスフィン、ビス(4−フェノキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(4−フェノキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−フェノキシフェニル)ホスフィン、ビス(2,4,5−トリメチルフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(2,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィン、ビス(t−ブチル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(t−ブチル)ホスフィン、トリス(t−ブチル)ホスフィン等、およびそれらの組み合わせである。
ホスフィン化合物はトリヒドロカルビルホスフィンオキシドでもよい。トリヒドロカルビルホスフィンオキシドは構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルであり、だだし、トリヒドロカルビルホスフィンオキシドは少なくとも6個の炭素原子を有する)
を有しうる。適したトリヒドロカルビルホスフィンオキシドは、例えば、トリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィンオキシド、ビス(1−ナフチル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(1−ナフチル)ホスフィンオキシド、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキシド、トリス(1−ナフチル)ホスフィンオキシド、トリス(2−ナフチル)ホスフィンオキシド、ビス(4−フェノキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(4−フェノキシフェニル)ホスフィンオキシド、トリス(4−フェノキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,5−トリメチルフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(2,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィンオキシド、トリス(2,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(t−ブチル)(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)(t−ブチル)ホスフィンオキシド、トリス(t−ブチル)ホスフィンオキシド等、およびそれらの組み合わせである。
難燃剤組成物は、リン塩およびホスフィン化合物の合計100重量部当たり、約5〜約
95重量部のホスフィン化合物を含む。この範囲内で、ホスフィン化合物の量は少なくとも約10重量部、または少なくとも約20重量部である。またこの範囲内で、ホスフィン化合物の量は約90重量部以下、または約80重量部以下である。
1つの態様は、式
Figure 2009511665
(式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
を有するリン塩;および構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシドを含む難燃剤組成物である。
1つの態様は、アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤組成物である。
1つの態様では、難燃剤組成物は、リン塩およびホスフィン化合物をブレンドすることによって製造しうる。しかしながら、これらの2つの成分はポリマー組成物へ加える前に予備ブレンドする必要はない。例えば、以下の実施例で示すように、難燃剤組み合わせの利点は、リン塩およびホスフィン化合物を別の成分としてポリマー組成物へ加え、その後、均質にブレンドすれば得られる。
難燃剤組成物は様々なポリマー組成物に難燃性を付与するのに有用である。従って、第2の態様は、(a)熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂;および(b)(b1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(b2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤を含む組成物に関する。熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の組み合わせ(ブレンド)
を用いてもよい。本組成物に用いるのに適した熱可塑性樹脂は、例えば、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(アリーレンスルフィド)、ポリアミド、ポリスチレン、例えばホモポリスチレンおよびゴム変性ポリスチレン(「耐衝撃性ポリスチレン」すなわち「HIPS」)、ポリオレフィン、例えばポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリエステル、例えばポリアリーレート、ポリカーボネート、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)(「SAN」)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−スチレン)(「ABS」)、ポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)(「SMA」)、ポリ(アクリロニトリル−コ−スチレン−コ−アクリレート(「ASA」))、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリシロキサン等、およびそれらの組み合わせである。これらの熱可塑性樹脂およびそれらの製法は本技術分野で公知である。上記熱可塑性樹脂の組み合わせ(ブレンド)は、例えば、ポリ(アリーレンエーテル)−ポリアミドブレンド、ポリ(アリーレンエーテル)−ポリスチレンブレンド、ポリ(アリーレンエーテル)−ポリオレフィンブレンド、ポリカーボネート−ポリエステルブレンド、ポリカーボネート−ABSブレンド、ポリカーボネート−ポリシロキサンブレンド、およびポリエーテルイミド−ポリシロキサンブレンドである。1つの態様では、熱可塑性樹脂はポリ(アリーレンエーテル)を含む。好ましいポリ(アリーレンエーテル)には、2,6−ジメチルフェノールのホモポリマー(すなわち、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、および2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとのコポリマー(すなわち、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル))が含まれる。
本組成物に用いるのに適した熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、ビニル樹脂、ベンゾキサジン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシメチルフラン、イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、不飽和ポリエステルイミド等、およびそれらの組み合わせである。1つの態様では、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂を含む。他の態様では、熱硬化性樹脂はトリアリルシアヌレートを含む。他の態様では、熱硬化性樹脂はトリアリルイソシアヌレートを含む。
特に適したエポキシ樹脂には、構造
Figure 2009511665
(式中、Aは原子価nの有機または無機の基であり、Xは酸素または窒素であり、mは1または2であり、Xの原子価と一致し、nは1〜1000、理想的には2〜8、最も好ましくは2〜4である)
で表されるものが含まれる。
適したエポキシ樹脂には、エピクロロヒドリンまたはエピブロモヒドリンとフェノール化合物との反応によって製造されるものが含まれる。適したフェノール化合物は、例えば、レゾルシノール、カテコール、ヒドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2−(ジフェニルホスホリル)ヒドロキノン、ビス(2,
6−ジメチルフェノール)、2,2´−ビフェノール、4,4−ビフェノール、2,2´,6,6´−テトラメチルビフェノール、2,2´,3,3´,6,6´−ヘキサメチルビフェノール、3,3´,5,5´−テトラブロモ−2,2´,6,6´−テトラメチルビフェノール、3,3´−ジブロモ−2,2´,6,6´−テトラメチルビフェノール、2,2´,6,6´−テトラメチル−3,3´,5,−ジブロモ−ビフェノール、4,4´−イソプロピリデンジフェノール(ビフェノールA)、4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)(テトラブロモビスフェノールA)、4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)(テトラメチルビスフェノールA)、4,4´−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4´−イソプロピリデンビス(2−アリルフェノール)、4,4´−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールM)、4,4´−イソプロピリデンビス(3−フェニルフェノール)、4,4´−(1,4−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールP)、4,4´−エチリデンジフェノール(ビスフェノールE)、4,4´−オキシジフェノール、4,4´−チオジフェノール、4,4´−チオビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4´−スルホニルジフェノール、4,4´−スルホニルビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4´−スルフィニルジフェノール、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAF)、4,4´−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAP)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジクロロエチレン(ビスフェノールC)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノール−F)、ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4´−(シクロペンチリデン)ジフェノール、4,4´−(シクロヘキシリデン)ジフェノール(ビスフェノール−Z)、4,4´−(シクロドデシリデン)ジフェノール、4,4´−(ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン)ジフェノール、4,4´−(9H−フルオレン−9,9−ジイル)ジフェノール、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン、1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−オール、1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,3,3,4,6−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−オール、3,3,3´,3´−テトラメチル−2,2´,3,3´−テトラヒドロ−1,1´−スピロビ[インデン]−5,6´−ジオール(スピロビインダン)、ジヒドロキシベンゾフェノン(ビスフェノールK)、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ジシクロペンタジエニルビス(2,6−ジメチルフェノール)、ジシクロペンタジエニルビス(2−メチルフェノール)、ジシクロペンタジエニルビスフェノール等、およびそれらの混合物である。
他の適したエポキシ樹脂には、N−グリシジルフタルイミド、N−グリシジルテトラヒドロフタルイミド、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェニルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、ネオヘキセンオキシド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−タイプエポキシ化合物、ビスフェノールS−タイプエポキシ化合物、レゾルシノールタイプエポキシ化合物、フェノールノボラックタイプエポキシ化合物、クレゾールノボラックタイプエポキシ化合物、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル等、およびおよびそれらの混合物が含まれる。
エポキシ樹脂としてさらに適したものは、フェノール−ホルムアルデヒドノボラック、
アルキル置換フェノールホルムアルデヒド樹脂、例えばクレゾール−ホルムアルデヒドノボラック、t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、sec−ブチルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、t−オクチルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、クミルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、デシルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック等のグリシジルエーテルのようなフェノール樹脂のグリシジルエーテルである。他の有用なエポキシは、ブロモフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、クロロフェノール−ホルムアルデヒドノボラック、フェノール−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンノボラック、フェノール−ビス(ヒドロキシメチルビフェニル)ノボラック、フェノール−ヒドロキシベンズアルデヒドノボラック、フェノール−ジシクロペンタジエンノボラック、ナフトール−ホルムアルデヒドノボラック、ナフトール−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンノボラック、ナフトール−ビス(ヒドロキシメチルビフェニル)ノボラック、ナフトール−ヒドロキシベンズアルデヒドノボラック、ナフトール−ジシクロペンタジエンノボラック等、およびそれらの混合物のグリシジルエーテルである。
エポキシ樹脂としてさらに適したものは多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテルである。そのような多価アルコールの例は、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリアルキレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)プロパンおよびペンタエリトリトールである。
エポキシ樹脂のための硬化剤には、アミン化合物、無水物、ベンゼンジオール化合物、ビスフェノール樹脂、多価フェノール樹脂、フェノール樹脂等が含まれる。
アミン化合物の例は脂肪族アミン化合物、例えばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ジエチルアミノプロピルアミン(DEAPA)、メチレンジアミン、N−アミノエチルピラジン(AEP)、m−キシレンジアミン(MXDA)等;芳香族アミン化合物、例えばm−フェニレンジアミン(MPDA)、4,4´−ジアミノジフェニルメタン(MDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DADPS)、ジアミノジフェニルエーテル等;および第2もしくは第3アミン化合物、例えばフェニルメチルジメチルアミン(BDMA)、ジメチルアミノメチルフェノール(DMP−10)、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)、ピペリジン、4,4´−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、2,6−ジアミノピリジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、2,2´−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、ベンジジン、4,4´−ジアミノジフェニルオキシド、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(4−アミノフェニル)メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、6,6´−ジアミノ−2,2´−ピリジル、4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4,4´−ジアミノアゾベンゼン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,5−ビス(m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(p−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(m−アミノフェニル)チアゾ(4,5−d)チアゾール、5,5´−ジ(m−アミノフェニル)−(2,2´)−ビス(1,3,4−オキサジアゾリル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ビス(p−アミノフェニル)−2,2´−ジチアゾール、m−ビス(4−p−アミノフェニル−2−チアゾリル)ベンゼン、4,4´−ジアミノベンズアニリド、4,4´−ジアミノフェニルベンゾエート、N,N´−ビス(4−アミノベンジル)−p−フェニレンジアミン、および4,4´−メチレンビス(2−クロロアニリン);メラミン、2−アミノ−s−トリアジン、2−アミノ−4−フェニル−s−トリアジン、2−アミノ−4−フェニル−s−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジエチル−s−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−アミノ−4,6−ビス(p−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−アミノ−4−アニリノ−s−トリアジン、
2−アミノ−4−フェノキシ−s−トリアジン、2−アミノ−4−クロロ−s−トリアジン、2−アミノ−4−アミノメチル−6−クロロ−s−トリアジン、2−(p−アミノフェニル)−4,6−ジクロロ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ベンジル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(p−アミノフェニル)−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(m−アミノフェニル)−s−トリアジン、4−アミノ−6−フェニル−s−トリアジン−2−オール、および6−アミノ−s−トリアジン−2,4−ジオール等、並びにそれらの混合物である。
適したシアネートエステル樹脂には、構造
Figure 2009511665
(式中、Aは原子価nの有機または無機の基であり;nは1〜1000、理想的には2〜8、最も好ましくは2〜4である)
の化合物が含まれる。有用な適したシアネートエステルには、シアナトベンゼン、1,3,4−クミルシアナトベンゼン、ジシアナトベンゼン、2−t−ブチルシアナトベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ジシアナトベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−1,3−ジシアナトベンゼン、4−クロロ−1,3−ジシアナトベンゼン、1,3,5−トリシアナトベンゼン、4,4´−シアナトビフェニル、2,2´−ジシアナトビフェニル、2,4−ジメチル−1,3−ジシアナトベンゼン、テトラメチルジシアナトベンゼン、1,3−ジシアナトナフタレン、1,4−ジシアナトナフタレン、1,5−ジシアナトナフタレン、1,6−ジシアナトナフタレン、1,8−ジシアナトナフタレン、2,6−ジシアナトナフタレン、2,7−ジシアナトナフタレン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパン、1,3,6−トリシアナトナフタレン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−4−シアナトフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、1,3−ビス[4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン)]ベンゼン、1,1,1−トリス(4−シアナトフェニル)エタン、1,4−ビス[4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン)]ベンゼン等、およびそれらの混合物が含まれる。シアネートエステルはシアネートエステルプレポリマー、例えば、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、1,3−ビス[4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン)]ベンゼン、1,4−ビス[4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン)]ベンゼン、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、ビス(p−シアノフェノキシフェノキシ)ベンゼン、ジ(4−シアナトフェニル)ケトン、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、トリス(4−シアナトフェニル)ホスファイト、およびトリス(4−シアナトフェニル)ホスフェートのプレポリマーでもよい。米国特許第5,215,860号、第10欄19〜38行に記載のような他のシアネートも有用である。
本発明で用いうるシアネートエステルプレポリマーは遊離シアネートエステル基を含み、それらは触媒の存在下または不在下でのシアネートエステル樹脂の部分硬化によって製造しうる。そのようなシアネートエステルプレポリマーの典型的な例は、スイスのロンザ社からAroCy(登録商標)B−30、B−50、M−20、PT−60、PT−60SおよびCT−90で販売されているビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタンの部分反応生成物である。2つ以上の異なるシアネートエステルプレポリマーの混合物を用いてもよく、1種以上のシアネートエステルプレポリマーと1種以上のプレポリマーではないシアネートエステル含有化合物との混合物も同様に用いうる。有用なシアネートエステルには、スイスのロンザ社製造の物質、例えば、B−10、B−30、M−1
0、M−30、PT−15、PT−30、PT−30S、PT−60、PT−60S、CT−90、BA−230S、L−10、F−10、RTX−399、RTX−366、およびQuatrex−7187が含まれる。
金属塩触媒、例えば金属カルボキシレートを用いると、シアネートエステルの硬化速度を促進させることができる。触媒には、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸セリウム、オクタン酸マンガン、オクタン酸亜鉛、オクタン酸コバルト、オクタン酸ニッケル、およびオクタン酸セリウム等が含まれる。
適したビスマレイミドには構造
Figure 2009511665
(式中、Mは原子価nの2〜40の炭素原子を含む基であり、Zはそれぞれ独立して、水素、ハロゲンまたは芳香族もしくは脂肪族基であり、nは0〜10である)
の化合物が含まれる。Mは、脂肪族、脂環式、芳香族または複素環式基でありうる。好ましい種類のビスイミドは、脂肪族または芳香族ジアミンから誘導される二官能性ビスマレイミドである。
不飽和イミドの具体例は、1,2−ビスマレイミドエタン、1,6−ビスマレイミドへキサン、1,3−ビスマレイミドベンゼン、1,4−ビスマレイミドベンゼン、2,4−ビスマレイミドトルエン、4,4´−ビスマレイミドジフェニルメタン、4,4´−ビスマレイミドジフェニルエーテル、3,3´−ビスマレイミドジフェニルスルホン、4,4´−ビスマレイミドジフェニルスルホン、4,4´−ビスマレイミドジシクロヘキシルメタン、3,5−ビス(4−マレイミドフェニル)ピリジン、2,6−ビスマレイミドピリジン、1,3−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(マレイミドメチル)ベンゼン、1,1−ビス(4−マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1,3−ビス(ジクロロマレイミド)ベンゼン、4,4´−ビスシトラコンイミドジフェニルメタン、2,2−ビス(4−マレイミドフェニル)プロパン、1−フェニル−1,1−ビス(4−マレイミドフェニル)エタン、α,α−ビス(4−マレイミドフェニル)トルエン、3,5−ビスマレイミド−1,2,4−トリアゾール、N,N´−エチレンビスマレイミド、N,N´−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N´−m−フェニレンビスマレイミド、N,N´−p−フェニレンビスマレイミド、N,N´−4,4´−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N´−4,4´−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N´−4,4´−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N´−4,4´−ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N´−α,α−4,4´−ジメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、N,N´−m−キシレンビスマレイミド、N,N´−4,4´−ジフェニルシクロヘキサンビスマレイミド、およびN,N´−メチレンビス(3−クロロ−p−フェニレン)ビスマレイミド、米国特許第3,562,223号、第4,211,860号および第4,211,861号等に記載の各種マレイミド等、並びにそれらの混合物である。マレイミドは、例えば、米国特許第3,018,290号に記載なような本技術分野で公知の方法によって製造することができる。1つの態様では、マレイミド樹脂はN,N´−4,4´−ジフェニルメタンビスマレイミドである。
本組成物は、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂および難燃剤の合計100重量
部当たり、約50〜約99重量部の熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含む。この範囲内で、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂の量は少なくとも約60重量部または少なくとも約70重量部である。またこの範囲内で、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂の量は約95重量部以下、または約90重量部以下である。
本組成物は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂および難燃剤の合計100重量部当たり、約1〜約50重量部の難燃剤を含む。この範囲内で、難燃剤の量は少なくとも約5重量部または少なくとも約10重量部である。またこの範囲内で、難燃剤の量は約40重量部以下、または約30重量部以下である。
1つの態様は、(a)ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(アリーレンスルフィド)、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−スチレン)、ポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)、ポリ(アクリロニトリル−コ−スチレン−コ−アクリレート)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリシロキサン、およびそれらの組み合わせから選択される熱可塑性樹脂;および(b)(b1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
を有するリン塩;および(b2)構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシド
を含む難燃剤を含む組成物である。
1つの態様は、(a)ポリ(アリーレンエーテル)を含む熱可塑性樹脂;および(b)アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤を含む組成物である。
1つの態様は、(a)エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、ビニル樹脂、ベンゾキサジン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシメチルフラン、イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、不飽和ポリエステルイミド、およびそれらの組み合わせから選択される熱硬化性樹脂;および(b)(b1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
を有するリン塩;および(b2)構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシドを含む難燃剤を含む組成物である。
他の態様は、(a)ビスフェノールAエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂;および(b)アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィン、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤を含む組成物である。
熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂、および難燃剤の他に、組成物は熱可塑性および熱硬化性組成物のための本技術分野で公知の1種以上の各種添加剤を含んでいてもよい。熱可塑性組成物のための適した添加剤は、例えば、可塑剤、耐衝撃性改良剤、充填材、強化材(円板形充填材および繊維充填材を含む)、離型剤、着色剤(顔料および染料を含む)、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、定着剤、ドリップ抑制剤、粘着防止剤、帯電防止剤、発泡剤、およびそれらの組み合わせである。熱硬化性組成物のための適した添加剤は、例えば、耐衝撃性改良剤、低プロファイル剤、硬化剤、ハードナー、硬化抑制剤、充填材、強化材(円板形充填材および繊維充填材を含む)、離型剤、流れ調整剤、着色剤(顔料および染料を含む)、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、定着剤、ドリップ抑制剤、粘着防止剤、帯電防止剤等、およびそれらの組み合わせである。
熱可塑性組成物および熱硬化性組成物をブレンドするための装置および技術は本技術分野で公知である。熱可塑性ブレンドの製造に適した装置は、例えば、二本ロール機、バンバリーミキサー、一軸スクリューおよび二軸スクリュー押出し機である。熱硬化性ブレンドの製造に適した装置は、例えば、適した溶媒または硬化性化合物にPPEオリゴマ−を溶解するのに用いられる機械的攪拌を備えたフラスコまたはビーカーである。穏やかな熱を用いて溶解を容易にする。ガラス布を樹脂溶液に浸すことによるガラス布の被覆/含浸のためには、樹脂溶液を含む正方形または長方形のパンが用いられる。
本組成物は物品または物品の部品の製造に有用である。従って、1つの態様は、上記ポリマー組成物を含む物品である。組成物が熱硬化性樹脂を含むとき、物品は未硬化、部分硬化または完全硬化状態の組成物を含む。熱硬化性組成物から物品を製造する技術は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む硬化性組成物について以下に記す。熱可塑性組成物から物品を製造する技術は、例えば、フィルムおよびシート押出し、射出成形、ガスアシスト射出成形、押出し成形、圧縮成形および吹込成形である。物品は、組成物を含むフィルム、シート、成形品または少なくとも1つの層を有する複合材の形でありうる。
本発明はさらにポリマー組成物の製造法を含む。すなわち、1つの態様は、(a)熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂;および(b)(b1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(b2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤をブレンドして均質なブレンドを形成することを含む組成物の製造方法である。
この難燃剤は、重合可能な官能基を有するポリ(アリーレンエーテル)を含む硬化性組成物に特に有用である。従って、第3の態様は、(a)官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂;(b)トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される硬化性化合物;および(c)(c1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(c2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤を含む硬化性組成物に関する。
硬化性組成物は官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含む。官能化ポリ(アリーレンエーテル)は、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)、ジ封鎖ポリ(アリーレンエーテル)の特定の種類、環官能化ポリ(アリーレンエーテル)、またはカルボン酸、グリシジルエーテル、ビニルエーテル、および無水物から選択される少なくとも1つの末端官能基を含むポリ(アリーレンエーテル)樹脂でもよい。
1つの態様では、官能化ポリ(アリーレンエーテル)は式
Q(J−K)
[式中、Qは1価、2価または多価フェノールの残基であり;yは1〜100、より詳しくは1、2、3、4、5または6であり;Jは式
Figure 2009511665
(式中、RおよびRは、水素、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C−C12ハロアルキル、C−C12ヒドロカルビルオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカルビルオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択され、;RおよびRは、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C−C12ハロアルキル、C−C12ヒドロカルビルオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカルビルオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択され、;mは1〜約200である)
を有し;そしてKは
Figure 2009511665
(式中、R10は、C−C12アルキルであり;R11〜R13は、水素、C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C18アリール、C−C18アルキル置換アリール、C−C18アリール置換アルキル、C−C12アルコキシカルボニル、C−C18アリールオキシカルボニル、C−C18アルキル置換アリールオキシカルボニル、C−C18アリール置換アルコキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、およびチオカルボキシレートよりなる群からそれぞれ独立して選択され;R14〜R18は、水素、ハロゲン、C−C12アルキル、ヒドロキシ、およびアミノよりなる群からそれぞれ独立して選択され;そしてYは、
Figure 2009511665
(式中、R19およびR20は、水素およびC−C12アルキルよりなる群からそれぞれ独立して選択される)
よりなる群から選択される2価の基である)
よりなる群から選択される封鎖基である]
を有する封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を含む。ここで用いるように、用語「ハロアルキル」は、部分および完全ハロゲン化アルキル基を含む、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を含む。
1つの態様では、Qは、多官能価フェノールを含むフェノールの残基であり、構造
Figure 2009511665
(式中、RおよびRは、水素、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C1−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、C−C12アリール(フェニルを含む)、C−C12ハロアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロカーボンオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカーボンオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択され、;RおよびRは、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C1−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、C−C12アリール(フェニルを含む)、C−C12ハロアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロカーボンオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカーボンオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択され、;Xは、水素、C1−C18ヒドロカルビル、またはカルボン酸、アルデヒド、アルコール、アミノ基等のような置換基を含むC1−C18ヒドロカルビルでもよく;Xはまた、硫黄、スルホニル、スルフリル、酸素、C1−C12アルキリデン、または2価以上の原子価を有して様々なビスもしくはより高級なポリフェノールを生じる他のそのようなブリッジング基であり;yおよびnはそれぞれ独立して1〜約100、好ましくは1から3、より好ましくは約1〜2であり;好ましい態様ではy=nである)
の基を含む。Qは1価フェノールの残基でもよい。Qはまたジフェノール、例えば2,2´,6,6´−テトラメチル−4,4´−ジフェノールの残基でもよい。Qはまたビスフェノール、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノールA」または「BPA」)の残基でもよい。
1つの態様では、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、構造
Figure 2009511665
(式中、RおよびRは、水素、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、
−C12アルケニル、C1−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、C−C12アリール(フェニルを含む)、C−C12ハロアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロカーボンオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカーボンオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択され、;RおよびRは、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C1−C12アルキニル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、C−C12アリール(フェニルを含む)、C−C12ハロアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロカーボンオキシ、少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカーボンオキシ、等よりなる群からそれぞれ独立して選択される)
を有する少なくとも1つの1価フェノールの重合生成物から本質的になるポリ(アリーレンエーテル)を封鎖することによって製造される。適した1価フェノールには、Hayの米国特許第3,306,875号に記載のものが含まれ、非常に好ましい1価フェノールには2,6−ジメチルフェノールおよび2,3,6−トリメチルフェノールが含まれる。ポリ(アリーレンエーテル)は少なくとも2つの1価フェノール、例えば2,6ジメチルフェノールおよび2,3,6−トリメチルフェノールのコポリマーでもよい。
1つの態様では、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、構造
Figure 2009511665
(式中、R11〜R13はそれぞれ独立して、水素、C−C18ヒドロカルビル、C−C18ヒドロカルビルオキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、チオカルボキシレート等であり;R〜R13はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、C−C12アルキル、ヒドロキシ、アミノ等よりなる群からそれぞれ独立して選択される)
を有する少なくとも1つの封鎖基を含む。非常に好ましい封鎖基には、アクリレート(R11=R12=R13=水素)およびメタクリレート(R11=メチル、R12=R13=水素)が含まれる。接頭語「(メト)アクリル−」は「アクリル」または「メタクリル」のいずれかを意味することは無論のことである。
1つの態様では、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、Qが2価フェノールの残基であり、yが2である上記構造に相当する。例えば、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、構造
Figure 2009511665
[式中、Qは、水素、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルケニルアルキル、C−C12アルキニル、C−C12アルキニルアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C−C12ハロアルキル、C−C12ヒドロカルビルオキシ、および少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカルビルオキシよりなる群からそれぞれ独立して選択され、;Qは、ハロゲン、第1もしくは第2C−C12アルキル、C−C12アルケニル、C−C12アルケニルアルキル、C−C12アルキニル、C−C12アルキニルアルキル、C−C12アミノアルキル、C−C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C−C12ハロアルキル、C−C12ヒドロカルビルオキシ、および少なくとも2つの炭素原子がハロゲンおよび酸素原子を分離するC−C12ハロヒドロカルビルオキシよりなる群からそれぞれ独立して選択され、;R21はそれぞれ独立して水素またはメチルであり;xはそれぞれ独立して1〜約100であり;zは0または1であり;そしてYは構造
Figure 2009511665
(式中、R22、R23およびR24は、水素およびC−C12ヒドロカルビルからそれぞれ独立して選択される)
を有する]
を有するジ封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を含んでいてもよい。
封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を製造する方法は特に限定されない。封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)と封鎖剤との反応によって形成しうる。封鎖剤には、フェノール基と反応する文献で公知の化合物が含まれる。そのような化合物には、例えば、無水物、酸塩化物、エポキシ、カーボネート、エステル、イソシアネート、シアネートエステル、またはアルキルハライド基を含む、モノマーおよびポリマーが含まれる。封鎖剤は有機化合物に限定されず、例えば、リンおよび硫黄ベースの封鎖剤も含まれる。封鎖剤の例は、例えば、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水サリチル酸、サリチレート単位を含むポリエステル、サリチル酸のホモポリエステル、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、炭酸ジフェニル、例えば炭酸ジ(4−ニトロフェニル)、アクリロイルエステル、メタクリロイルエステル、アセチルエステル、フェニルイソシアネート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルフェニルイソシアネート、シアナトベンゼン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン)、3−(α−クロロメチル)スチレン、4−(α−クロロメチル)スチレン、臭化アリル等、カーボネートおよびそれらの置換誘導体、並びにそれらの混合物である。封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を形成するこれらのおよび他の方法は、例えば、Holochらの米国特許第3,375,228号;Goossensの第4,148,843号;Percecらの第4,562,243号、第4,663,402号、第4,665,137号、および第5,091,480号;Nelissenらの第5,071,922号、第5,079,268号、第5,304,600号、および第5,310,820号;Vianelloらの第5,338,796号;Yeagerらの第6,627,704 B2号;Petersらのヨーロッパ特許第261,574B1号に記載されている。
封鎖触媒は未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)と無水物との反応に用いてもよい。そのような化合物の例は、フェノールと上記封鎖剤との縮合を触媒しうる本技術分野で公知のものである。有用な物質は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウム水酸化物等のような塩基性化合物水酸化物塩;第3アルキルアミン、例えばトリブチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチルブチルアミ
ン等;第3混合アルキル−アリールアミンおよびそれらの置換誘導体、例えばN,N−ジメチルアニリン;複素環式アミン、例えばイミダゾール、ピリジン、およびそれらの置換誘導体、例えば2−メチルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−(1−ピロリノ)ピリジン、4−(1−ピペリジノ)ピリジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等を含めた塩基性化合物である。例えば、イソシアネートまたはシアネートエステルとフェノールの縮合を触媒することが知られているスズおよび亜鉛塩のような有機金属塩も有用である。
他の態様では、官能化ポリ(アリーレンエーテル)は、式
Figure 2009511665
[式中、L〜Lはそれぞれ独立して、水素、C−C12アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり;ここで、アルケニル基は
Figure 2009511665
(式中、L〜Lはそれぞれ独立して水素またはメチルであり、aは0、1、2、3または4である)
で表され;アルキニル基は
Figure 2009511665
(式中、Lは、水素、メチルまたはエチルであり、bは1、2、3または4である)
で表される]
の反復構造単位を含む環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含み、ここで、環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)中の合計L〜L置換基の約0.02〜約25モル%はアルケニルおよび/またはアルキニル基である。この範囲内において、好ましくは少なくとも約0.1モル%、より好ましくは少なくとも約0.5モル%はアルケニルおよび/またはアルキニル基である。またこの範囲内において、好ましくは約15モル%以下、より好ましくは約10モル%以下は、アルケニルおよび/またはアルキニル基である。この態様の環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)は公知の方法で製造しうる。例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)のような非官能化ポリ(アリーレンエーテル)を、n−ブチルリチウムのような試薬で金属化し、その後、臭化アリルのようなアルケニルハライドおよび/または臭化プロパギルのようなアルキニルハライドと反応させてもよい。環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を製造するこのおよび他の方法は、例えば、Katayoseらの米国特許第4,923,932号に記載されている。
他の態様では、環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)は、ポリ(アリーレンエーテル)およびα,β−不飽和カルボニル化合物またはβ−ヒドロキシカルボニル化合物の溶融
反応生成物である。α,β−不飽和カルボニル化合物の例は、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等である。β−ヒドロキシカルボニル化合物の例は、クエン酸等である。そのような官能化はポリ(アリーレンエーテル)を望ましいカルボニル化合物と約190〜約290℃の温度で溶融混合することによって一般に行われる。
1つの態様では、官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂はカルボン酸、グリシジルエーテル、ビニルエーテルおよび無水物から選択される少なくとも1つの末端官能基を含む。これらの特定の官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂はエポキシ樹脂との組み合わせで特に有用である。末端カルボン酸基で置換されたポリ(アリーレンエーテル)樹脂の適した製造法は、例えば、Petersらのヨーロッパ特許第261,574B1号に記載されている。グリシジルエーテル−官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂およびそれらの製造法は、例えば、Amagaiらの米国特許第6,794,481号、Ishiiらの米国特許第6,835,785号およびTokiwaらの米国特許出願公開第2004/0265595A1号に記載されている。ビニルエーテル−官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂およびそれらの製造法は、例えば、FanのU.S. Statutory
Invention Registration No.H521に記載されている。無水物−官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂およびそれらの製造法は、例えば、Petersらのヨーロッパ特許第261,574B1号およびOhnoらの米国特許出願公開第2004/0258852A1号に記載されている。
官能化ポリ(アリーレンエーテル)の分子量または固有粘度は特に限定されない。1つの態様では、官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂のクロロホルム中、25℃で測定した固有粘度は約0.03〜約0.6dL/gである。この範囲内で、固有粘度は少なくとも約0.06dL/gまたは少なくとも約0.1dL/gである。またこの範囲内で、固有粘度は約0.5dL/g以下または約0.4dL/g以下または約0.3dL/g以下である。一般に、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は相当する非官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度から著しくは変化しない。具体的には、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は一般に非官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度の10%以内である。異なる分子量および固有粘度を有する少なくとも2種の官能化ポリ(アリーレンエーテル)のブレンドを用いることも当然に考えられる。組成物は少なくとも2種の官能化ポリ(アリーレンエーテル)のブレンドを含んでいてもよい。そのようなブレンドは、個々に製造され、単離されたポリ(アリーレンエーテル)から製造しうる。あるいは、そのようなブレンドは、単一ポリ(アリーレンエーテル)と少なくとも2種の官能化剤との反応によって製造してもよい。例えばポリ(アリーレンエーテル)を2種の封鎖剤と反応させるか、あるいはポリ(アリーレンエーテル)を金属化し、2種の不飽和アルキル化剤と反応させてもよい。さらに別に、異なるモノマー組成および/または分子量を有する少なくとも2種のポリ(アリーレンエーテル)の混合物を単一官能化剤と反応させてもよい。
1つの態様は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)が封鎖ポリ(アリーレンエーテル)または環−官能化ポリ(アリーレンエーテル)であり;硬化性化合物が、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される、硬化性組成物である。
硬化性組成物は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、硬化性化合物および難燃剤の合計100重量部当たり、約5〜約80重量部の官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含みうる。この範囲内で、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の量は少なくとも約10重量部、または少なくとも約20重量部である。またこの範囲内で、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の量は約70重量部以下、また約50重量部以下である。
硬化性組成物は、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等、およびそれらの組み合わせから選択される硬化性化合物を含む。これらの硬化性化合物およびそれらの製造法は本技術分野で公知であり、多くの例を商業的に入手できる。硬化性組成物は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、硬化性化合物および難燃剤の合計100重量部当たり、約20〜約
95重量部の硬化性化合物を含みうる。この範囲内で、硬化性化合物の量は少なくとも約30重量部、または少なくとも約40重量部である。またこの範囲内で、硬化性化合物の量は約90重量部以下、また約80重量部以下である。
官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂および硬化性化合物の他に、硬化性組成物は上記の難燃剤を含む。難燃剤は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、硬化性化合物および難燃剤の合計100重量部当たり、約1〜約40重量部の難燃剤を含みうる。この範囲内で、難燃剤の量は少なくとも約10重量部、または少なくとも約15重量部である。またこの範囲内で、難燃剤の量は約30重量部以下である。
1つの態様は、(a)封鎖ポリ(アリーレンエーテル)樹脂;(b)トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される硬化性組成物;および(c)式
Figure 2009511665
(式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
を有するリン塩;および構造
Figure 2009511665
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシドを含む難燃剤を含む硬化性組成物である。
他の態様は、(メト)アクリレート封鎖ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)樹脂;(b)トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、またはそれらの組み合わせ;および(c)アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤を含む硬化性組成物である。
本発明は、硬化性組成物の硬化で得られる部分的におよび完全に硬化した組成物を含む。硬化は、熱硬化(硬化剤の添加または添加なしで)および光化学硬化を含む本技術分野で公知の方法によって行われる。本発明はまた、硬化性組成物から形成される物品を含む。そのような物品は、例えば、樹脂トランスファー成形;シート成形;バルク成形;引抜成形;反応射出成形(RIM)を含む射出成形;大気圧成形(APM);遠心および静止注入開放式金型注入成形を含む注入成形;湿式または乾式レイアップおよび噴霧レイアップを含む積層を含めた本技術分野で公知の熱硬化処理法を用いて形成することができ;そしてまたこれらの方法には、円筒接触圧成形を含む接触圧成形;圧縮成形;真空アシスツ樹脂トランスファー成形および化学的アシスト樹脂トランスファー成形;シーマンの複合材樹脂注入製造法(SCRIMP);樹脂およびガラスの連続組み合わせの開放成形;および円筒フィラメント巻きを含むフィラメント巻きが含まれる。
本発明はさらに、硬化性組成物の製造法を含む。従って、1つの態様は、(a)官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂;(b)トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される硬化性組成物;および(c)(c1)式
Figure 2009511665
(式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
を有するリン塩;および(c2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物を含む難燃剤をブレンドして均質なブレンドを形成することを含む、硬化性組成物の製造法である。
本発明を次の実施例によってさらに説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されない。表中のEx.およびC.Ex.は、それぞれ実施例および比較実施例を示す。
実施例1−4、比較実施例1−7
これらの実施例および比較実施例は、本発明のリン塩およびホスフィン化合物の難燃剤相乗作用を説明するものである。全ての組成物は、デグサ社から得たトリアリルイソシアヌレート(「TAIC」)47.5重量部;Braatらの米国特許第6,384,176号の方法により製造した固有粘度0.12dL/gのメタクリレート封鎖ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)(「MA−PPE」)27.2重量部;およびオーエンス−コーニング社から497−14Cとして得た直径約14μm、初期長さ約4mmのガラス繊維25.3重量部を含んでいた。試料は難燃剤の種類および量を変えた。比較実施例1は難燃剤を含んでいなかった。比較実施例2−4は、クラリアント社からOP930として得たアルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)(「Al(OPEt」)を次第に増やした量で含んでいた。比較実施例5−7は、シグマ−アルドリッチ社から得たアリルジフェニルホスフィンオキシド(「ADPPO」)を次第に増やした量で含んでいた。実施例1−4は、アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)およびアリルジフェニルホスフィンオキシドの両方を、量を変えて含んでいた。全てそろった配合は表1に示す。成分量は重量部(pbw)で表した。
硬化性組成物は、メタクリレート封鎖ポリ(アリーレンエーテル)、トリアリルイソシアヌレートおよびt−ブチルカテコールの混合物を、ポリ(アリーレンエーテル)が溶解するまで、90〜95℃で加熱することによって製造した。次に、アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)およびアリルジフェニルホスフィンオキシドを加え、温度を90〜95℃に維持しながら混合した。次に、細断したトガラス繊維を加え、温度を90〜95℃に維持しながら混合した。最後に、過酸化物を加え、急いで混合した。硬化性組成物は、254mm×254mm×3.175mm(10インチ×10インチ×0.125インチ)の型へ移すことによって成形した。型は100℃に予熱し、そして100℃のオーブンに15〜18時間置いた。次に、温度を段階的に上げた:110℃で1時間、125℃で2時間、150℃で1時間、そして175℃で10分間。オーブンのスイッチを切り、型を周囲温度に一晩冷却した。硬化したプラックを型から取り出し、ダイヤモンド刃を有するタイル切断のこぎりを用いて寸法127mm×12.7mm×3.175mm(
5インチ×0.5インチ×0.125インチ)の試験物品に切断した。試験物品の難燃性はアンダーライターのラボラトリーUL94試験法に従って測定した。V−0の評価の場合、第1または第2燃焼からの個々の燃焼時間は10秒を越えず;5試料の燃焼時間の合計は50秒を越えず;そして試料の下に置いたコットンゲージ片を燃やす落下粒子は許されない。V−1の評価の場合、第1または第2燃焼からの個々の燃焼時間は30秒を越えず;5試料の燃焼時間の合計は250秒を越えず;そして試料の下に置いたコットンゲージ片を燃やす落下粒子は許されない。V−2の評価の場合、第1または第2燃焼からの個々の燃焼時間は30秒を越えず;5試料の燃焼時間の合計は250秒を越えず;そして試料の下に置いたコットンゲージ片を燃やす落下粒子は許容される。「消炎時間(秒)」とは、UL94試験での試料当たりの平均(5試料の平均)消炎時間を秒の単位で表したものを指す。難燃性試験結果は表1に示す。結果は、リン酸塩およびホスフィン化合物が共に穏やかに有効な難燃剤であること、並びにリン酸塩およびホスフィン化合物の組み合わせが非常に有効な難燃剤であることを示している。例えば、比較実施例4(11.11pbw Al(OPEt)、比較実施例7(11.11pbw ADPPO)、および実施例1(各5.56pbw Al(OPEtおよびADPPO)はいずれも難燃剤の合計量が同じであるが、各消炎時間はそれぞれ44.1、104.3および13.2秒である。実施例2−4は、難燃剤組み合わせが、官能化ポリ(アリーレンエーテル)および硬化性化合物の合計100重量部当たり合計約23重量部の難燃剤で5秒程度の消炎時間の達成を可能にしていることをさらに示している。
表1
Figure 2009511665
表1(続き)
Figure 2009511665
実施例5−14、比較実施例8−10
これらの実施例では、トリフェニルホスフィンオキシドをホスフィン化合物として用いるとき、先の実施例で証明された相乗効果がやはり得られることを示す。トリフェニルホスフィンオキシド(「TPPO」)はシグマ−アルドリッチ社から得た。組成物は上記のように製造し、成形し、そして試験した。配合および結果は表2に示す(比較実施例1−4の結果を繰り返す)。結果は、リン酸塩およびホスフィン化合物が共に穏やかに有効な難燃剤であること、並びにリン酸塩およびホスフィン化合物の組み合わせが非常に有効な難燃剤であることを示している。例えば、比較実施例4(11.11pbw Al(OPEt)、比較実施例10(11.11pbw TPPO)、および実施例6(各5
.56pbw Al(OPEtおよびTPPO)はいずれも難燃剤の合計量が同じであるが、各消炎時間はそれぞれ44.1、91.1および18.6秒である。実施例8−14は、難燃剤組み合わせが、官能化ポリ(アリーレンエーテル)および硬化性化合物の合計100重量部当たり約19重量部の少ない難燃剤で10秒未満の消炎時間の達成を可能にしていることをさらに示している。
表2
Figure 2009511665
表2(続き)
Figure 2009511665
表2(続き)
Figure 2009511665
実施例15−54、比較実施例11−17
これらの実施例では、硬化性組成物を用いるラミネートの製造を説明する。ラミネートは、ガラス布(17.78cm(7インチ))×19.05cm(7.5インチ))を樹脂および難燃剤のトルエン溶液で含浸することによって製造した。樹脂溶液を30分間混合した後、樹脂溶液を65℃に15〜30秒間加熱した。ガラス布の浸漬2回サイクル後、ガラス布を蒸発することによって一晩乾燥して、約50重量%含浸された硬化性組成物(すなわち、「プレプレグ」)を得た。ラミネートは、いくつかのプレプレグを積み重ね、温度150〜180℃、圧力13.34キロニュートン(3000ポンド)で4分間圧縮成形し、そしてホットプレス中で3分間冷却することによって製造した。各ラミネートの平均の厚さはマイクロメーターを用いて測定した。平均第1消炎時間および平均第2消炎時間はUL94に従って測定した。
配合は表3に示す。先に記載した成分の他に、硬化性組成物は硬化開始剤2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシンおよび硬化抑制剤t−ブチ
ルカテコールを含んでいた。表3に示す燃焼試験結果は、難燃剤組成物が、官能化ポリ(アリーレンエーテル)および硬化性化合物の合計100重量部当たり約20重量部の少ない難燃剤で非常に望ましいV−0評価を堅実に達成することを可能にしていることを示している。難燃剤の量が増加するにつれて、より良好な消炎時間となる。さらに、よりすぐれた消炎時間はより高濃度の試料で期待される。
表3
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
表3(続き)
Figure 2009511665
誘電特性をいくつかのラミネートについて測定した。誘電率(Dk)および誘電正接(Df)はBaker−Jarvis J., Janezic M., Riddle B., Holloway C., Paulter N., and Blendell J. NIST Technical Note 1520, Dielectric and Conductor−Loss Characterization and Measurements on Electronic Packaging Materials(3.2.1節および3.2.2節),2001に従って特定の周波数で測定した。結果は表4に示す。平均値は2つの独立した測定についての値である。結果は、難燃性の程度はラミネートの誘電性を変えないことを示している。
表4
Figure 2009511665
表4(続き)
Figure 2009511665
表4(続き)
Figure 2009511665
表4(続き)
Figure 2009511665
表4(続き)
Figure 2009511665
表4(続き)
Figure 2009511665
好ましい態様を参考にして本発明を説明してきたが、本技術分野における当業者が本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更および構成要素の同等の置換を行いうることは無論のことである。さらに、個々の状況または物質を、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく本発明の教示に合うように様々に変更しうる。従って、本発明は、本発明を実施する上で最善の方法として記載された個々の態様に限定されるものではなく、請求の範囲に入る全ての態様を含む。
記載された全ての範囲は終点を含み、終点は互いに組合せ可能である。
引用特許、引用特許出願および他の引例は参照することによって全て本明細書に組み入れられたものとする。
本発明の説明(特に請求の範囲)における名詞は、特に断りがなかったり矛盾しなければ、単数および複数の両方を含むと解釈すべきである。さらに、ここにおける「第1」、
「第2」等の用語は、順序、量または重要性を示すものではなく、構成要素を互いに区別するために用いるものである。

Claims (30)

  1. (a)熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂;および
    (b)(b1)式
    Figure 2009511665
    (式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
    を有するリン塩;および
    (b2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物
    を含む難燃剤
    を含む組成物。
  2. 組成物が熱可塑性樹脂を含み、熱可塑性樹脂が、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(アリーレンスルフィド)、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−スチレン)、ポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)、ポリ(アクリロニトリル−コ−スチレン−コ−アクリレート)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリシロキサン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 組成物が熱可塑性樹脂を含み、熱可塑性樹脂がポリ(アリーレンエーテル)を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 組成物が熱硬化性樹脂を含み、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、ビニル樹脂、ベンゾキサジン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシメチルフラン、イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、不飽和ポリエステルイミド、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. 組成物が熱硬化性樹脂を含み、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 組成物が熱硬化性樹脂を含み、熱硬化性樹脂がトリアリルシアヌレートを含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 組成物が熱硬化性樹脂を含み、熱硬化性樹脂がトリアリルイソシアヌレートを含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂および難燃剤の合計100重量部当たり、約50〜約99重量部の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
  9. d+がオニウムイオンである、請求項1に記載の組成物。
  10. オニウムイオンが、アンモニウムカチオン、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、テトラ−(C−C12)−ヒドロカルビルアンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、テトラ−(C−C12)−ヒドロカルビルホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン、モノ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン、ジ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン、トリ−(C−C12)−ヒドロカルビルスルホニウムカチオン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. d+が、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、アンチモン、スズ、ゲルマニウム、チタン、亜鉛、鉄、ジルコニウム、セリウム、ビスマス、ストロンチウム、マンガン、リチウム、ナトリウム、カリウム、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
  12. d+がAl3+である、請求項1に記載の組成物。
  13. およびRがそれぞれ独立してC−Cアルキルである、請求項1に記載の組成物。
  14. およびRがそれぞれメチルまたはエチルである、請求項1に記載の組成物。
  15. Mがアルミニウムであり、mおよびnがそれぞれ0である、請求項1に記載の組成物。
  16. リン塩がアルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)である、請求項1に記載の組成物。
  17. リン塩およびホスフィン化合物の合計100重量部当たり、約5〜約95重量部のリン塩を含む、請求項1に記載の組成物。
  18. ホスフィン化合物がトリヒドロカルビルホスフィンを含み、トリヒドロカルビルホスフィンが構造
    Figure 2009511665
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルであり、ただし、トリヒドロカルビルホスフィンは少なくとも6個の炭素原子を有する)
    を有する、請求項1に記載の組成物。
  19. トリヒドロカルビルホスフィンが、トリフェニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、トリアリルホスフィン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項18に記載の組成物。
  20. ホスフィン化合物がトリヒドロカルビルホスフィンオキシドを含み、トリヒドロカルビルホスフィンオキシドが構造
    Figure 2009511665
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルであり、ただし、トリヒドロカルビルホスフィンオキシドは少なくとも6個の炭素原子を有する)
    を有する、請求項1に記載の組成物。
  21. トリヒドロカルビルホスフィンオキシドが、トリフェニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項20に記載の組成物。
  22. リン塩およびホスフィン化合物の合計100重量部当たり、約5〜約95重量部のホスフィン化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  23. 熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂および難燃剤の合計100重量部当たり、約1〜約50重量部の難燃剤を含む、請求項1に記載の組成物。
  24. (a)ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(アリーレンスルフィド)、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−スチレン)、ポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)、ポリ(アクリロニトリル−コ−スチレン−コ−アクリレート)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリシロキサン、およびそれらの組み合わせから選択される熱可塑性樹脂;および
    (b)(b1)式
    Figure 2009511665
    (式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロ
    カルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
    を有するリン塩;および
    (b2)構造
    Figure 2009511665
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
    を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシド
    を含む難燃剤
    を含む組成物。
  25. (a)ポリ(アリーレンエーテル)を含む熱可塑性樹脂;および
    (b)アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、ジアリルフェニルホスフィンオキシド、トリアリルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤
    を含む組成物。
  26. (a)エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、ビニル樹脂、ベンゾキサジン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシメチルフラン、イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、不飽和ポリエステルイミド、およびそれらの組み合わせから選択される熱硬化性樹脂;および
    (b)(b1)式
    Figure 2009511665
    (式中、Md+はAl3+であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−Cヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0である)
    を有するリン塩;および
    (b2)構造
    Figure 2009511665
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立してC−C12ヒドロカルビルである)
    を有するトリヒドロカルビルホスフィンオキシド
    を含む難燃剤
    を含む組成物。
  27. (a)ビスフェノールAエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂;および
    (b)アルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)、並びにトリフェニルホスフィンオキシド、アリルジフェニルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィンオキシドを含む難燃剤
    を含む組成物。
  28. 請求項1に記載の組成物を含む物品。
  29. 該組成物を含む少なくとも1つの層を有するフィルム、シート、成形品または複合材料を含む、請求項28に記載の物品。
  30. (a)熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂;および
    (b)(b1)式
    Figure 2009511665
    (式中、Md+は金属イオンまたはオニウムイオンであり;dはMの種類およびその酸化状態により1、2、3または4であり;RおよびRはそれぞれ独立してC−C18ヒドロカルビルであり;mおよびnはそれぞれ独立して0または1である)
    を有するリン塩;および
    (b2)トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスフィンオキシド、およびそれらの組み合わせから選択されるホスフィン化合物
    を含む難燃剤
    をブレンドして、均質なブレンドを形成することを含む、組成物の製造方法。
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