JP2009510173A - Il−29の生産および精製の方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒトゲノムおよび他のゲノムからの遺伝子の入手可能性および同定の増大は、組換えタンパク質の効率的な発現および精製の必要性の増大をもたらしている。細菌におけるタンパク質の発現は、クローニングされた遺伝子の生産のために際立って最も広く用いられているアプローチである。多くの理由から、細菌における発現は真核細胞における発現よりも好まれている。例えば、細菌は真核細胞よりもはるかに増殖させることが容易である。より具体的には、多岐にわたる精巧な分子遺伝学的ツールおよび数千種もの突然変異株が利用可能であることが、大腸菌(E. coli)をタンパク質生産のための発現宿主として極めて有用なものにしている。しかし、大腸菌における機能性タンパク質、特に真核生物由来のものの高レベル生産はしばしば困難である。
以下の説明においては数多くの用語が広範囲にわたって用いられる。以下の定義は、本発明の理解を促すために提供される。
ヒトIL-29遺伝子は、シグナル配列を含まない、182アミノ酸の成熟ポリペプチドをコードする。原核発現系を用いて発現させるIL-29配列はN末端メチオニンを有し、そのヌクレオチド配列および対応するアミノ酸配列はそれぞれSEQ ID NO:11および12(本明細書ではIL-29野生型配列と称する)に示されている。SEQ ID NO:11のヌクレオチド配列はコドン最適化された配列を示しており、これは本発明の範囲に含まれる。「IL-29」、「組換えIL-29」、「組換えヒトIL-29」は、本明細書において互換的に用いられ、IL-29分子全般を指し、これにはIL-29野生型(SEQ ID NO:12)、IL-29 C172S(SEQ ID NO:2)、IL-29 C172Sロイシンインサート(SEQ ID NO:4)、IL-29 C172S d2-7(SEQ ID NO:6)、IL-29 C1突然変異体(SEQ ID NO:8)、IL-29 C5突然変異体(SEQ ID NO:10)、それらの断片(N末端、C末端ならびにNおよびC末端の断片)、変異体および融合物が含まれる。
34〜531によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜177;SEQ ID NO:9のヌクレオチド34〜528によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜176;SEQ ID NO:9のヌクレオチド34〜525によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜175;SEQ ID NO:9のヌクレオチド34〜522によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜174;SEQ ID NO:9のヌクレオチド34〜519によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜173;SEQ ID NO:9のヌクレオチド34〜516によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基12〜172;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜546によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜182;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜543によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜181;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜540によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜180;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜537によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜179;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜534によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜178;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜531によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜177;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜528によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜176;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜525によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜175;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜522によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜174;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜519によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜173;SEQ ID NO:9のヌクレオチド37〜516によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基13〜172;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜546によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜182;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜543によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜181;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜540によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜180;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜537によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜179;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜534によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜178;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜531によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜177;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜528によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜176;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜525によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜175;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜522によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜174;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜519によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基40〜173;SEQ ID NO:9のヌクレオチド40〜516によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基14〜172;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜546によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜182;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜543によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜181;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜540によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜180;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜537によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜179;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜534によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜178;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜531によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜177;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜528によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜176;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜525によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜175;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜522によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜174;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜519によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜173;SEQ ID NO:9のヌクレオチド43〜516によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基15〜172;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜546によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜182;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜543によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜181;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜540によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜180;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜537によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜179;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜534によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜178;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜531によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜177;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜528によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜176;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜525によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜175;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜522によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜174;SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜519によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜173;および、SEQ ID NO:9のヌクレオチド46〜516によってコードされるSEQ ID NO:10のアミノ酸残基16〜172が含まれる。本発明のIL-29 C5突然変異体の、N末端およびC末端が修飾された生物活性のある突然変異体は、例えば、大腸菌において発現させた場合に、N末端メチオニンを含んでもよい。
ードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基13〜175;SEQ ID NO:7のヌクレオチド37〜522によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基13〜174;SEQ ID NO:7のヌクレオチド37〜519によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基13〜173;SEQ ID NO:7のヌクレオチド37〜516によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基13〜172;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜543によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜181;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜540によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜180;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜537によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜179;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜534によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜178;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜531によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜177;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜528によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜176;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜525によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜175;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜522によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜174;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜519によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜173;SEQ ID NO:7のヌクレオチド40〜516によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基14〜172;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜543によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜181;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜540によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜180;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜537によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜179;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜534によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜178;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜531によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜177;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜528によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜176;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜525によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜175;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜522によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜174;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜519によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜173;SEQ ID NO:7のヌクレオチド43〜516によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基15〜172;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜543によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜181;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜540によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜180;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜537によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜179;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜534によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜178;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜531によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜177;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜528によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜176;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜525によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜175;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜522によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜174;SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜519によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜173;および、SEQ ID NO:7のヌクレオチド46〜516によってコードされるSEQ ID NO:8のアミノ酸残基16〜172が含まれる。本発明のIL-29 C1突然変異体の、N末端およびC末端が修飾された生物活性のある突然変異体は、例えば、大腸菌において発現させた場合に、N末端メチオニンを含んでもよい。
本発明は、原核宿主から組換えIL-29タンパク質を生産および精製するための発現ベクターおよび方法を提供する。IL-29は以前にはzcyto21と呼ばれており(IL-29およびzcyto21は本明細書で互換的に用いられる)、同一出願人による米国特許第6,927,040号、米国特許第7,038,032号、WO 04/037995、WO 05/023862、米国特許出願公開第2005-0244423号、米国特許出願公開第2006-012644号、米国特許出願第11/458,945号および米国特許出願第11/489,894に詳細に記載されており、これらはすべてその全体が参照により本明細書に組み入れられる。特に、本発明の発現ベクターおよび方法は、大腸菌における翻訳用にコドンおよびmRNA二次構造を最適化するためにヌクレオチド中に特定の変化を有するIL-29コード配列を用いる、IL-29の大規模生産のための大腸菌発現系を含む。本明細書に記載した発現ベクターおよび増殖条件を用いると、細菌から回収される組換えタンパク質の収量が有意に増進された。もう1つの態様においては、高細胞密度流加発酵の開発を容易にするために、別の大腸菌株であるW3110をIL-29の大規模生産のための宿主として選択した。この宿主株は非病原性であり、最小限に規定された発酵培地中で高い細胞密度となるまで増殖することができる。
本発明の1つの態様においては、特に本発明の発現系を用いたIL-29の大規模生産が求められる場合に、バッチ発酵を用いることができる。一般に、バッチ発酵は、IL-29を発現する大腸菌株を、振盪フラスコ培養下で適した増殖培地中にて、光学密度(OD)が600nmで5〜20になるまでの増殖が可能となるように増殖させることによって、第一段階の播種フラスコを調製することを含む。適した培地は、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酵母エキス、加水分解された動物タンパク質、加水分解された植物タンパク質または加水分解されたカゼインなどの供給源からの窒素を含む。ホスフェートは、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸またはリン酸ナトリウムから供給することが考えられる。培地の他の構成成分には、塩化マグネシウムまたは硫酸マグネシウム、硫酸第二鉄または塩化第二鉄および他の微量元素が含まれる。増殖培地には、増殖を増進するために、フルクトース、グルコース、ガラクトース、ラクトースおよびグリセロールなどの炭水化物を補給することができる。
発酵容器に適した増殖培地(例えば、以下の表3を参照)を調製して滅菌する。培地のpHはpH 6.2〜7.2に、好ましくはpH約6.8に調整する。増殖培地には増殖を増進するために炭水化物を補給することができる。好ましい炭水化物添加物は、10〜30g/L培地で、好ましくは10〜20g/Lで添加される、グリセロールまたはグルコースである。容器は適切な通気および撹拌レベルに設定し、10〜20時間にわたって増殖させた、ODが600nmで5〜20である第一段階播種フラスコ培養物または第二段階播種容器からの接種を行う。接種レベルは1〜5%(容積/容積基準で)であり、好ましくは1〜2% v/vである。溶存酸素レベルは、撹拌速度を高めること、通気量(aeration rate)を増やすこと、酸素中でスパージングを行うこと、またはそれらの種々の組み合わせによって、20%を越える飽和度で維持する。
発酵容器に適した増殖培地(例えば、以下の表3を参照)を調製して滅菌する。培地のpHはpH 6.2〜7.2に、好ましくはpH約6.8に調整する。増殖培地には増殖を増進するために炭水化物を補給することができる。好ましい炭水化物添加物は、10〜30g/L培地で、好ましくは10〜20g/Lで添加される、グリセロールまたはグルコースである。増殖培地には増殖を増進するためにタンパク質を補給することができる。好ましいタンパク質添加物は、5〜30g/L培地で、好ましくは5〜10g/Lで添加される、ダイズペプトンおよび/または酵母エキスである。容器は適切な通気および撹拌レベルに設定し、10〜20時間にわたって増殖させた、ODが600nmで5〜20である第一段階播種フラスコ培養物または第二段階播種容器からの接種を行う。接種レベルは1〜5%(v/v)であり、好ましくは1〜2% v/vである。溶存酸素レベルは、撹拌速度を高めること、通気量を増やすこと、酸素中でスパージングを行うこと、またはそれらの種々の組み合わせによって、20%を越える飽和度で維持する。
発酵容器に適した増殖培地を調製して滅菌する。培地のpHはpH 6.2〜7.2に、好ましくはpH約6.8に調整する。増殖培地には増殖を増進するために炭水化物を補給することができる。好ましい炭水化物添加物は、10〜30g/L培地で、好ましくは10〜20g/Lで添加される、グリセロールまたはグルコースである。容器は適切な通気および撹拌レベルに設定し、10〜20時間にわたって増殖させた、ODが600nmで5〜20である第一段階播種フラスコ培養物または第二段階播種容器からの接種を行う。接種レベルは1〜5%(v/v)であり、好ましくは1〜2% v/vである。溶存酸素レベルは、撹拌速度を高めること、通気量を増やすこと、酸素中でスパージングを行うこと、またはそれらの種々の組み合わせによって、20%を越える飽和度で維持する。
発酵の後に細胞を遠心分離によって収集し、脱イオン水中に再懸濁させて、APV-Gaulinホモジナイザーまたは他の種類の細胞破壊装置でホモジネート化する。または、細胞を発酵槽から直接採取し、脱イオン水を添加した後に、APV-Gaulinホモジナイザーでホモジネート化する。続いてホモジネートを遠心分離し(連続モードまたはまたはバッチモードで)、上清をデカントした後に、封入体を含むペレットを入手する。続いて封入体ペレットを、種々のレベルの以下の化合物の存在下または非存在下において、水またはTris緩衝液中で洗浄する:塩化ナトリウム、尿素、Triton X-100、ラウリル硫酸ナトリウム。
発酵操作の終了時に温度を4〜20℃に下方調整する。発酵ブロスを容器から収集し、ブロスの採取は試料採取ポートを通して行う。または、ブロスを試料採取ポートの1つを通して排出させる。発酵ブロスは10〜30%の固体を含みうる。
ホモジナイゼーション工程の終了時に、破壊された細胞を1L遠心ボトルに移し、それぞれに0.75〜1.0Lを入れる。ペレットを収集するためには、KompSpin KAJ7.100ローターを備えたBeckman J6MI遠心機を7,500〜16,000×Gで用いることができる。Beckman JLA-8.1固定角ローターを備えたBeckman Avanti JHC遠心機(7,500〜16,000×G)または2.25Lボトルを備えたAries JS 5.0 Swinging Bucketローターを7,500〜16,000×Gで用いることもできる。
ホモジナイゼーション工程の終了時に、破壊された細胞を冷却保持タンクに移す。溶液を、CarrまたはWestfaliaディスクスタック遠心機などの適切な連続遠心機に通す。溶液は、用いる遠心機に応じて、1時間につき1〜200Lの供給速度で通させることができる。遠心機の遠心力は7,500〜15,000×Gであるべきである。Carr BiopilotまたはSharples清澄機などの非排出式遠心機の場合は、溶液を遠心機に通し、ペレットがボウルに集められる。封入体ペーストをボウルからかき出す。ペレットはそのまま用いることもでき、または再び希釈して遠心機に通させることもできる。上清は廃棄する。
洗浄した封入体ペレットを、ジチオトレイトール(DTT)10〜50mMを含む塩酸グアニジン(4〜6M)中で可溶化する。可溶化は15〜25℃で1〜2時間かけて行う。続いて、可溶化された材料を遠心分離によって清澄化するか、または清澄化処理を行わずに用いる。可溶性画分中のIL-29の量を決定するためにHPLC分析を行う。この濃度に基づき、GuHCl/IL-29溶質をリフォールディング緩衝液混合物中に最終濃度1.25〜2.0mg/mLとして希釈する。
洗浄した封入体調製物は、βメルカプトエタノール(10〜100mM)またはジチオトレイトール(5〜50mM)などの還元剤を含む、塩酸グアニジン(5〜8M)または尿素(7〜8M)を用いて可溶化することができる。溶液はTris、リン酸、HEPESまたは他の適切な緩衝液中に調製することができる。封入体を、尿素(1〜2M)を伴う、または伴わない、pH 10〜11.5のTris緩衝液中に可溶化することもできる。1リットルの発酵ブロスからの細胞を、50〜200mlの記載した溶液を用いて可溶化することができる。好ましい方法は、1リットルの発酵ブロスからの洗浄した封入体ペレットを、40mM DTTを含む100mM Tris pH 8.0中に調製した150mlの6M GuHCl中に可溶化することである。スラリーは、スパーテルを用いた混合に続いて、Omni EZホモジナイザーによるホモジナイゼーションまたは機械的装置を用いた混合を行うことにより、再懸濁化される。可溶化工程を完了させるために、混合物を4〜30℃で混合しながら30〜90分間インキュベートする。適切な遠心機を用いて、試料を7500〜16,000×G、4℃で10〜30分間遠心分離することができる。上清試料をデカントして保管する。清澄化していない試料をリフォールディングのために用いることもできる。
洗浄した封入体調製物を、水による封入体のスラリーとして生成させることができる。これは遠心分離および連続遠心機を用いた洗浄の後には典型的である。塩酸グアニジン(4〜6M)または尿素(4〜7M)などの可溶化剤を、乾燥粉末形態で封入体スラリーに添加することができる。緩衝液(Tris、リン酸、HEPES)、塩類(塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム)および他の化合物、例えばPEG 3500などを、スラリー化した混合物に粉末形態で添加することもできる。βメルカプトエタノール(10〜100mM)またはジチオトレイトール(5〜50mM)などの還元剤を粉末または液体の形態で添加することができる。スラリーは、高出力の混合機およびインペラーであるOmni EZホモジナイザーを用いて混合することによって、または機械的装置を用いて混合することによって再懸濁させる。可溶化工程を完了させるために、混合物を4〜30℃で混合しながら30〜90分間インキュベートする。適切な遠心機を用いて、試料を7500〜16,000×G、4℃で10〜30分間遠心分離することができる。上清試料をデカントして保管する。または、清澄化を行わずに溶液を用いる。
リフォールディングは、アルギニン、シスチン、システイン、DTTおよび塩類を含むリフォールディング混合物に溶質溶液をゆっくりと添加することによって行う。IL-29溶質はバッチまたは流加によって添加することができる。組換えヒトIL-29のリフォールディング反応は、pHを5.8〜6.1、好ましくは約5.9に調整することによって停止する。酸性化されたリフォールディング物を、ミスフォールディングしたタンパク質および非フォールディングタンパク質を沈殿させるため、ならびに捕捉カラムへのローディング用にリフォールディング物の状態を調節するために、25mM酢酸ナトリウム、pH 5.6で4.25倍に希釈する。沈殿物を一晩おいて沈降させ、その後に上清を、粗いフィルター(定格0.8μm)および微細(定格0.2μm)フィルターが連続したもので構成される一連のデプスフィルターを通して清澄化する。
清澄化し、希釈したIL-29を、陽イオン交換カラム、例えば、ToyoPearl SP 550C(Tosoh Bioscience)によりpH 5.5で捕捉する。平衡化緩衝液は50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5であり、結合したIL-29は、直線勾配を2M塩化ナトリウム、50mM酢酸ナトリウム中、pH 5.5まで上昇させることによって溶出させる。捕捉カラム溶出液プールを1.0M (NH4)2SO4に調整し、続いて不溶性材料を除去するために0.45μmフィルターに通す。
濾過され、調整された溶液を、50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によってあらかじめ平衡化した、疎水性相互作用クロマトグラフィー(「HIC」」)カラム、例えば、ToyoPearl Super Butyl 550C(Tosoh Bioscience)にローディングする。HICカラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いて、IL-29を50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させる。HIC溶出液プールを水で6倍に希釈した上で濾過し、50mM酢酸ナトリウム、300mM塩化ナトリウム、pH 5.5で平衡化した陽イオン交換カラム、SP Sepharose HP(GE Healthcare)に適用する。この高性能陽イオン交換カラムを平衡化緩衝液で洗浄し、続いて50mM酢酸ナトリウム、800mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させる。続いて、溶出液プールを、5kDa分子量カットオフのポリエーテルスルホン膜を備えたタンジェンシャルフロー濾過システムにおける限外濾過によって濃縮する。濃縮された生成物であるIL-29バルク中間体を濾過し、分取して≦60℃以下で保存する。
この段階は、宿主細胞タンパク質およびIL-29疎水性変異体を除去するために疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、IL-29のさらなる精製を実現するために設計されている。典型的には、ToyoPearl Super Butyl 550C樹脂(Tosoh Bioscience)をこの段階のために用いる。樹脂を50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によって平衡化する。捕捉カラムから溶出したIL-29のプールを、50mM酢酸ナトリウム、2.0M (NH4)2SO4、pH 5.5による2倍希釈によって1.0M (NH4)2SO4に調整し、続いて定格0.2μmまたは0.45μmのフィルターに通す。続いて、調整され、濾過されたIL-29を、平衡化された樹脂に、樹脂1リットル当たりIL-29が1.0〜20g、好ましくは樹脂1リットル当たりIL-29が≦18gというロード率でローディングする。非結合材料を除去するためにカラムを平衡化緩衝液で洗浄し、続いてIL-29を、50mM酢酸ナトリウム、1.0M (NH4)2SO4から、硫酸アンモニウムを含まない50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させる。IL-29はカラムから、約0.75M (NH4)2SO4から0M (NH4)2SO4で溶出する。前述のすべての段階は16〜24℃で行う。
この段階は、荷電変異体をIL-29溶液から除去するために高性能陽イオン交換クロマトグラフィーを使用する。「高性能」とは、主として樹脂ビーズサイズの低下により、異なる荷電構成成分を互いにより良く分離する能力のことを指す。本明細書に記載する工程では、高性能陽イオン交換樹脂ビーズは、より分解能の低い捕捉(SP550C)段階のために用いられる陽イオン交換樹脂ビーズよりも約9分の1の小ささである。この精製段階のためには、SP Sepharose HP樹脂(GE Healthcare)を用いる。樹脂を50mM酢酸ナトリウム、300mM塩化ナトリウム、pH 5.5によって平衡化する。HICカラムからのプールを水または低イオン強度緩衝液で6倍に希釈し、続いてカラムへのローディング用の準備として0.2μmで濾過する。続いて、調整され、濾過されたIL-29溶液を、樹脂1リットル当たりIL-29が1.0〜50g、好ましくは樹脂1リットル当たりIL-29が15〜30gというロード率でローディングする。非結合材料を除去するためにカラムを平衡化緩衝液で洗浄し、続いてIL-29を、50mM酢酸ナトリウム、800mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配を用いて溶出させる。IL-29は約0.4M〜0.6Mの塩化ナトリウムでカラムから溶出する。
この段階は、SP HPカラムの溶出液を濃縮し、IL-29バルク中間体を生成させるために設計されている。5kDa分子量カットオフのポリエーテルスルホン製タンジェンシャルフロー濾過(TFF)プレート・フレーム膜を15〜25psiの膜間圧で用いて、SPHPプールを約2〜4倍に濃縮する。濃縮された保持物質をTFFシステムを用いて取り出し、システムを緩衝液(例えば50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5)ですすぎ洗いし、すすぎ洗い液を濃縮された保持物質と合わせる。続いてこの溶液を0.2μm膜を通して濾過した上で適切な容器に充填し、その後のPEG化反応のために準備して保存した。この限外濾過段階を達成するために、再生セルロースで、および/またはさまざまな多孔度、例えば3kDa分子量カットオフのプレート・フレーム膜または10kDa分子量カットオフのホローファイバーシステムで構成されるもののような異なる組成の膜を用いることができる。または、SPHPプールが以下のPEG化反応を実施するのに十分なIL-29濃度を有する場合には、この濃縮段階を省いてもよい。
IL-29バルク中間体の純度は、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル分析によって、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%である。凝集物は、サイズ排除HPLCによって、1.0%未満、0.9%未満、0.8%未満、0.7%未満、0.6%未満、0.5%未満、0.4未満、0.3%未満、0.2%未満、0.1%未満または0.005%未満である。陽イオン交換HPLCによる荷電の不均一性は、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%であり、逆相HPLCによって測定される純度は少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%である。
本発明のIL-29ポリペプチド、融合物、断片、突然変異体および変異体は、ポリエチレングリコール(「PEG」)によって修飾することがででき、この工程は「PEG化」として公知である。IL-29ポリペプチドのPEG化は、当技術分野で公知のPEG化反応のいずれかによって行うことができる(例えば、EP 0154316号、Delgado et al., Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 9:249(1992)、Duncan and Spreafico, Clin. Pharmacokinet. 27:290 (1994)およびFrancis et al., Int J Hematol 68:1(1998)を参照)。例えば、PEG化は、反応性ポリエチレングリコール分子とのアシル化反応によって、またはアルキル化反応によって実施することができる。代替的なアプローチにおいて、IL-29ポリペプチド結合物は、PEGの末端ヒドロキシ基またはアミノ基が活性化リンカーによって置換された活性化PEGを縮合させることによって形成される(例えば、Karasiewicz et al., 米国特許第5,382,657号を参照)。
IL-29のペグ化の後に、反応物を50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5で2倍に希釈し、続いて0.2μm濾過して、50mM酢酸ナトリウム, 200mM塩化ナトリウム、pH 5.5で平衡化された第2の陽イオン交換カラム(例えば、SP Sepharose HP(GE Healthcare))にローディングする。この高性能陽イオン交換カラムを平衡化緩衝液で洗浄し、続いて50mM酢酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配を用いて溶出させる。続いて、モノペグ化IL-29を含む溶出液プールを、5kDa分子量カットオフポリエーテルスルホン膜を備えたタンジェンシャルフロー濾過システムにおける限外濾過によって濃縮する。濃縮後に、保持物質を7倍透析容積の調合緩衝液に対してダイアフィルトレーションし、モノペグ化IL-29(「PEG-IL-29」)バルク原薬を生じさせる。続いて、調合されたバルク原薬を0.2μm濾過し、充填して、将来用いるために≦60℃で保存する。
この段階は、多PEG化(タンパク質1つ当たり2つまたはそれ以上のPEG基を含む)および非PEG化IL-29タンパク質を所望のモノペグ化種から分離するために、高性能陽イオン交換クロマトグラフィーを用いる。ここでは、SP Sepharose HP樹脂(GE Healthcare)を用いる。樹脂を50mM酢酸ナトリウム, 200mM塩化ナトリウム、pH 5.5で平衡化する。反応混合物を水または低イオン強度緩衝液(好ましくは50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5)で2倍に希釈し、続いてカラムへのローディング用の準備として0.2μmで濾過する。続いて、調整され、濾過された溶液を、平衡化された樹脂にローディングし、続いて非結合材料を除去するためにそれを平衡化緩衝液で洗浄する。PEG化IL-29タンパク質を、50mM酢酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させる。モノペグ化IL-29は約0.3M〜0.5M塩化ナトリウムでカラムから溶出する。続いて、50mM酢酸ナトリウム、1M塩化ナトリウム、pH 5.5への段階を用いて、非PEG化IL-29をカラムから溶出させる。
この段階は、PEG-IL-29を含むSP HPカラム溶出液を濃縮し、溶液を調合緩衝液に交換して、PEG-IL-29バルク中間体を生成させるために設計されている。5kDa分子量カットオフのポリエーテルスルホン製タンジェンシャルフロー濾過(TFF)プレート・フレーム膜を用いて、SPHPプールを約10〜15倍に濃縮する。濃縮後に、保持物質を5〜10倍透析容積の調合緩衝液に対してダイアフィルトレーションする。濃縮および緩衝液交換はいずれも、15〜25psiの範囲の膜間圧で行う。続いて、緩衝液が交換された濃縮物をTFFシステムから取り出し、システムを緩衝液ですすぎ洗いし、すすぎ洗い液を濃縮された保持物質と合わせる。続いて、溶液を0.2μm膜で濾過した上で、適切な容器に充填して、バルク原薬として保存する。
IL-29またはPEG-IL-29のいずれかを、不純物または混入物を除去するためにさらに精製することが必要な場合もある。陰エンドトキシンレベルを低下させるためにイオン交換カラムを用いてもよい。IL-29を<10mS/cm未満の導電率レベルになるまで希釈し、pHを8.0に調整する。それを、20mM Tris、pH 8.0に対して平衡化されたQ Sepharose FFカラムに適用する。IL-29はこのカラムを通過して、ローディング物と比較してエンドトキシンが約80%減少するはずである。IL-29ポリペプチドまたはPEG-IL29ポリペプチドのエンドトキシンレベルは、USP <85>に基づくリムルス・アメーバ様細胞溶解物アッセイ法において、IL-29ポリペプチドまたはPEG-IL29ポリペプチド1mg当たり10エンドトキシン単位未満であると考えられる(例えば、R. Nachum and R. N. Berzofsky, J. Clinical Microbiology, 21(5):759-763 (May 1985)を参照)。また、Mustang QまたはMustang E荷電膜(Pall)を、pH 5.0〜9.0の溶液中のエンドトキシンレベルを低下させるために用いることもできる。
PEG-IL-29バルク原薬の純度は、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル分析によって、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%である、または99%を上回る。凝集物は、サイズ排除HPLCによって、1.0%未満、0.9%未満、0.8%未満、0.7%未満、0.6%未満、0.5%未満、0.4未満、0.3%未満、0.2%未満、0.1%未満または0.005%未満である。陽イオン交換HPLCによる荷電の不均一性は、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%であり、逆相HPLCによって測定されるモノPEG純度は少なくとも少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%である、または99%を上回る。PEG-IL-29の力価は上記の細胞利用活性アッセイ法を用いて測定した。PEG-IL-29はIL-29細胞利用力価バイオアッセイ法において活性を有した。
実施例1
発現ベクターpTAP395の構築
IL-29 C172S d2-7(SEQ ID NO:5)のための大腸菌発現ベクターを構築するために用いた骨格はpTAP395とした。pTAP395は、srpプロモーター、2つの転写ターミネーターrrnB T1およびrrnB T2、カナマイシン耐性遺伝子、複製起点、URA3選択マーカーおよび酵母におけるプラスミド複製のためのARS-CENS6座位を含んでいた。pTAP395はpTAP238から作製されたが、pTAP238とは異なる翻訳エンハンサーを有する。pTAP395は、chan2またはzymo2として公知である翻訳エンハンサーを有していた(SEQ ID NO:13)。pTAP395は、オリゴ体zc42188(SEQ ID NO:14)、zc42187(SEQ ID NO:15)、zc42194(SEQ ID NO:16)およびzc29741(SEQ ID NO:17)を用いて、オーバーラップPCRストラテジーを実施することによって構築した。PCR断片の末端はpTAP395と相同であった。XbaI部位とSmaI部位との間の中央領域にはzymo2((SEQ ID NO:13))翻訳エンハンサーが含まれた。PCR試薬濃度は以下の通りとした:1μMのzc42188(SEQ ID NO:14)およびzc29741(SEQ ID NO:17);50nMのzc42187(SEQ ID NO:15)およびzc42194(SEQ ID NO:16);0.2mMの各dNTP;1×反応緩衝液;ならびに0.05U/μLのPwo(Roche)。反応は以下の10サイクルからなった:94℃を30秒間、55℃を30秒間および72℃を30秒間。4つの反応をすべてに関して行った。DNAを2倍容積の100%エタノールを用いて沈殿させ、微量遠心機で遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを10μLの水に再懸濁させた。結果として生じたDNA断片を、2% 1×TBEアガロースゲルでの2μLの電気泳動によってサイズに関して検査した。PCR断片のサイズは予想された通り、約150bpであった。残りのDNAを、SmaIで消化した100ngのpTAP238と混合した。続いてDNA混合物を100μLのエレクトロコンピテント(electrocompetent)SF838-9Dα酵母細胞(S. cerevisiae)と混合し、以下の条件下で電気穿孔法を行った:25μF、0.75kVおよび∞オーム。600マイクロリットルの1.2Mソルビトールを細胞に添加し、続いてそれを-Ura Dプレートに広げて、30℃で約72時間インキュベートした。単一のプレートからのUra+酵母形質転換体を2〜3mLのH2Oで再懸濁させ、細胞をペレット化するために短時間の遠心分離を行った。細胞ペレットを1mLの溶解緩衝液(2%Triton X-100、1% SDS、100mM NaCl、10mM Tris、pH 8.0、1mM EDTA)中に再懸濁させた。500マイクロリットルの溶解混合物を、300μLの酸洗浄したガラスビーズおよび500μLのフェノール-クロロホルムを含むEppendorfチューブに添加した。試料を1分間間隔で2回または3回ボルテックス処理し、続いてEppendorf遠心機にて最大速度で5分間遠心分離した。300マイクロリットルの水相を新たなチューブに移した。DNAを600μLの100%エタノールを用いて沈殿させ、4℃で10分間遠心分離した。DNAペレットを100μL H2O中に再懸濁させた。40マイクロリットルのエレクトロコンピテントMC1061細胞を、1μLのプラスミドDNA調製物によって形質転換させた。細胞には2.0kV、25μFおよび400オームのパルス処理を与えた。電気穿孔法の後に、600μLのSOCを細胞に添加し、37℃で1時間かけて回復させた。続いて細胞を1つのアリコートとして、25μg/mLカナマイシンを含むLBプレート(LBブロス(Lennox)、1.8% Bacto(商標)Agar(Difco))上にプレーティングし、37℃で一晩増殖させた。プライマーzc42188(SEQ ID NO:14)およびzc29741(SEQ ID NO:17)を用いたコロニーPCRによるスクリーニングによって、改変された翻訳エンハンサーに関するDNA配列を含む正しい構築物を保有する細胞が同定された。PCR条件は以下の通りとした:0.2μMの各オリゴ体;0.2mMの各dNTP;1×反応緩衝液;および0.05U/μLのTaq(Roche)。各反応に関するテンプレートは、形質転換プレートから選び取り10μLのLB中に懸濁させた単一のコロニーとした。PCRは以下の25サイクルからなった:94℃を30秒間、55℃を30秒間、および72℃を1分間。8つのクローンがすべて、2%アガロースゲル上での分析による判断で陽性であり、その3つを配列解析に供した。この正しいクローンはpTAP395として公知となった。
コドン最適化がなされたIL-29遺伝子の構築
大腸菌における翻訳のためにコドン最適化がなされたIL-29コード配列を、10種の一部重複するオリゴヌクレオチドから構築した(オリゴ体番号:zc44,559(SEQ ID NO:18)、zc44,566(SEQ ID NO:19)、zc44,565(SEQ ID NO:20)、zc44,562(SEQ ID NO:21)、zc44,563(SEQ ID NO:22)、zc44,560(SEQ ID NO:23)、zc44,561(SEQ ID NO:24)、zc44,564(SEQ ID NO:25)、zc44,557(SEQ ID NO:26)およびzc44,558(SEQ ID NO:27)。プライマー伸長後にPCR増幅を行うことにより、完全長の最適化されたIL-29遺伝子が作製された。最終的なPCR産物をクローニングベクター、pCR-Blunt II TOPO中に連結によって挿入した。この連結混合物をコンピテント大腸菌TOP10に形質転換導入した。カナマイシン耐性クローンをコロニーPCRによってスクリーニングした。陽性クローンをDNAシークエンシングによって確認した。
発現ベクターpCHAN15の構築
IL-29 C172S(SEQ ID NO:1)突然変異体を作製するために用いたストラテジーは、QuikChange(登録商標)Site-Directed Mutagenesis Kit(Stratagene, La Jolla, CA)を基にしている。製造元の提案に従ってC172S変異を導入するためにプライマーを設計した。プライマーはzc44,340(SEQ ID)NO:28)およびzc44,341(SEQ ID NO:29)と命名した。QuikChange Mutagenesis Kitに備わった説明書に従ってIL-29 C172S突然変異体を作製するためにPCRを行った。5つの同一な50μL反応物を用意した。各反応物は、2.5μLのpSDH175(最適化されたIL-29遺伝子配列を有する発現構築物)をテンプレートとして含んだ。PCR混合液は、以下の試薬を含んだ:30μLの10×PCR緩衝液、125ng(27.42μL)のzc44,340(SEQ ID NO:28)。125ng(9.18μL)のzc44,341(SEQ ID NO:29)、6μLのdNTP、6μLのPfu Turboポリメラーゼ(Strategene)および206.4μLの水。各反応物には47.5μLの混合液を加えた。PCR条件は以下の通りとした:95℃で30秒間を1サイクル、その後に95℃を30秒間、55℃を1分間、68℃を7分間を16サイクル、さらに68℃で7分間を1サイクル。最終サイクルの後には、反応物を4℃に保った。5つのPCR反応物のすべてを1つのチューブにまとめた。製造元の指示に従って、5μLの制限酵素DpnIをPCR反応物に添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートした。10%の3M酢酸ナトリウムおよび2倍容積の100%エタノールを添加することによってDNAを沈殿させた。DNAペレットを20μLの水に再懸濁させ、大腸菌株DH10Bに形質転換導入した。続いて、電気穿孔を行った細胞を37℃で1時間おいて回復させた。細胞を、25μg/mLカナマイシンを含むLB寒天培地にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。10種のクローンを、IL-29 C172Sを含むインサートの存在に関してスクリーニングした。QIAprepTM Spin Miniprep Kit(Qiagen)を用いて、DNAを10個のクローンすべてから単離し、XbaI(Roche)およびPstI(New England Biolabs)による消化によってインサートの存在に関して分析した。9種のクローンがインサートを含んでおり、シークエンシングによってIL-29 C172S変異が導入されたことが確かめられた。配列が確認された1種のクローンを保存し、pSDH188と表記した。引き続いて、IL-29 C172Sインサートを発現ベクターpTAP395中にサブクローニングした。その結果得られた構築物はpCHAN15として公知となった。
発現ベクターpTAP440の構築
pTAP440の構築のために用いたオリゴ体は、zc49249(順方向プライマー)(SEQ ID NO:30)およびzc45403(逆方向プライマー)(SEQ ID NO:31)であった。zc49249の5'末端の最初の38塩基はベクター骨格pTAP395と相同である。残りの26塩基は、最初のメチオニンコドン(ATG)の後に、IL-29遺伝子と相同なDNA配列が第8コドン以後続く。逆方向プライマーzc45403(SEQ ID NO:31)の5'末端は、ベクター骨格と相同な39塩基からなる。オリゴ体の第2の半分である25塩基は、C172S変異をコードする塩基対変化を含む、最適化されたIL-29遺伝子と相同である。IL-29の遺伝子を増幅するために、以下の最終濃度の試薬を、総反応容積100μL中に用いた:0.2μMの各オリゴ体;0.2mMの各dNTP;1×反応緩衝液;10% DMSO;および0.05U/μLのPwo(Roche)。増幅のために用いたテンプレートはpCHAN15とした。反応は、以下の25サイクルからなった:94℃を30秒間、55℃を30秒間、および72℃を1分間。DNAを2倍容積の100%エタノールを用いて沈殿させ、微量遠心機でペレット化した。上清を廃棄し、ペレットを10μLの水に再懸濁させた。その結果生じたDNA断片を、1% 1×TBEアガロースゲルでの2μLの電気泳動によってサイズに関して検査した。PCR断片のサイズは予想された通り、約500bpであった。8マイクロリットルのDNAを、SmaIで消化した2μLのpTAP395と混合した。
グルコース流加発酵‐ECD686(IL-29:C172S)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpSDH177を含む0.10mLの大腸菌W3110(EE675)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターはC172S型のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵‐ECD712(IL-29 C172S)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpCHAN15を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD1[F-IN(rrnD-rrnE)1 lambda-ΔompT::tet](EE733)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターはC172S型のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵‐ECD856(IL-29:C172S+ロイシン)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP438を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD1(EE831)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、N末端のメチオニンの後に付加されたロイシンを含む、C172S型のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵‐ECD859(IL-29 C172S d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD1(EE833)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵+ダイズペプトン‐ECD892(IL-29 C172S d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌W3110(EE826)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵+酵母エキス‐ECD880(IL-29 C172S d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD1(EE833)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵+酵母エキス供給‐EGD920(IL-29 C172S d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD1(EE833)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵+酵母エキス供給‐ECD 964(IL-29:d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD5(EE867)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
グルコース流加発酵+酵母エキス供給‐ECD 1065(IL-29 C172S d2-7)
振盪フラスコ(100ml培地の入った500mlバッフルフラスコ)にZSM培地を調製した。増殖は、研究用ワーキングセルバンクのバイアルからの、発現ベクターpTAP440を含む0.10mLの大腸菌ZGOLD5(EE867)を、振盪フラスコに接種することによって開始させた。このベクターは、第2アミノ酸から第7アミノ酸までの欠失を含む形態のIL-29分子をコードする。振盪フラスコ内での増殖は温度32℃で行い、撹拌設定は250rpmとした。培養物を、OD600が8〜20単位となるまで一晩(16時間)増殖させた。
発酵ブロスの直接ホモジナイゼーションおよびバッチ遠心分離
ECD892(上記)からの発酵ブロス(0.90L)を0.90Lの脱イオン水と混合した。希釈したブロス混合物を、APV-Gaulin 2000ホモジナイザーに10,000psiで通した。ホモジナイザーの流出口を、2〜8℃に設定された再循環式水浴につながれた熱交換器と接続した。ホモジナイザーを通した後に混合物を採取し、10,00psiで2回目の通過を行わせた。この工程を3回目の最後の回も繰り返した。ホモジネート中のIL-29の収量は10.9g/L発酵槽ブロスであり、工程収率は87%であった。
発酵ブロスの直接ホモジナイゼーションおよび連続遠心分離
ECD967(Il-29=8.0g/L)からの発酵ブロス(80.0Kg)を80.0Kgの脱イオン水と混合した。希釈したブロス混合物を、Niro-Sovaiホモジナイザーに800バールで通した。ホモジナイザーの流出口を、2〜8℃に設定された再循環式水浴につながれた熱交換器と接続した。ホモジナイザーを通した後に混合物を採取し、同じ圧力で2回目の通過を行わせた。この工程を3回目の最後の回も繰り返した。ホモジネート中のIL-29の収量は7.24g/L発酵槽ブロスであり、工程収率は90%であった。
グアニジン溶液を用いたWIBペレットの可溶化
実施例14に記載した通りに、発酵物ECD917からWIBペレットを作製した。2リットルの発酵ブロスからのWIBペレットの湿重量は約400gであった。40mMジチオトレイトールを含む6MグアニジンHCl溶液を、以下の表4に記載した通りに調製した。300ミリリットルのこの溶液をWIBペレットに添加し、小型の手持ち式ホモジナイザーを用いてペレットを溶液中に分散させた。この溶液を室温で1時間かけて可溶化させた。可溶化の後に、700mlの溶体が得られた。この材料のIL-29含有量は19.5mg/mlであり、溶体は13.65gのIL-29を含んでいた。これは発酵ブロス1リットル当たりIL-29 6.82gに等しく、工程収率は70%であった。
グアニジン粉末を用いた排出固形物の可溶化
Tris塩基(11.0g)およびTris HCl(23.4g)の粉末を、実施例15に記載された2.4KgのECD967排出固形物に添加した。粉末を混合して溶液にし、pHを8.0に調整した。ジチオトレイトール(14.8g)およびグアニジンHCl(1.37Kg)を混合物に添加した。温度調整を行わずに溶液を1時間かけて混合させた。可溶化の後の混合物の重量は3.78Kgであり、55.72グラムのIL-29を含んでいた。
システインおよびシスチンを用いた、可溶化されたWIBペレットのリフォールディング
5.0Lのガラス製リフォールディング容器に、3.0Lの1.1MアルギニンHCl緩衝液および0.167Lの20×塩を満たした(以下の表5を参照)。撹拌バーを容器内に加え、容器を撹拌プレート上に置いた。続いてこの全体を、低速での混合設定にした8℃の冷却インキュベーターに入れた。この溶液に対して0.77gのDTTおよび0.167Lの120mMシスチン溶液(以下の表6を参照)を添加した。この混合物を用いて、比6:1のシステインおよびシスチン酸化還元対を作製した。pHはNaOHによって8.0に調整した。調製後に、0.3Lの緩衝液を容器から除去し、実施例16に上述した通りのECD917からの溶質溶液300mlと置き換えた。この300mlの溶体は5.85gのIL-29を含み、非フォールディングIL-29の開始時濃度は1.95mg/mLであった。この溶液を6時間かけてリフォールディングさせ、20%酢酸でpHを5.5に調整することによって停止させた。リフォールディング物の最終濃度は1.12mg/mLであった。リフォールディング収率は57%であり、3.4gのリフォールディングしたIL-29が生成された。
システインおよびシスチンを用いた排出固形物のリフォールディング
1.1MアルギニンHClを含むリフォールディング緩衝液を上記の表5の通りに調製した。塩類溶液(20倍)および120mMシスチン溶液も下記の表7の通りに調製した。アルギニン緩衝液(30.0L)を、50Lジャケット付きタンクに、撹拌(100rpm)しながら8℃の冷却設定で分注した。このアルギニン緩衝液に対して、1.67Lの20倍塩類および1.67Lの120mMシスチン溶液を添加した。ジチオトレイトール(7.7g)を添加し、10N NaOHによってpHをpH 8.0に調整した。実施例17で調製した溶体(3.35L)を、この混合物に4時間かけて添加した。非フォールディングIL-29のリフォールディング開始時濃度は1.72mg/mlであった。リフォールディングをさらに2時間進行させた後に、pHが5.5に低下するまで20%酢酸を添加することによって反応を停止させた。120Lの25mM酢酸緩衝液、pH 5.5を添加することによって溶液を希釈した。溶液を室温で一晩おいて沈降させた。この混合物をCuno BioPlusフィルターを用いて濾過した。リフォールディング後のIL-29濃度は0.90mg/mLであった。希釈し清澄化した溶液中のIL-29濃度は0.19mg/mLであった。清澄化したブロス中のリフォールディングしたIL-29の総量は29.85gであり、リフォールディング収率は54%であった。
再生IL-29の清澄化および捕捉
pHを6.0に低下させることで、IL-29リフォールディング反応は停止する。酸性化されたリフォールディング物を、ミスフォールディングしたタンパク質および非フォールディングタンパク質を沈殿させるため、ならびに捕捉カラムへのローディング用にリフォールディング物の状態を調節するために、25mM酢酸ナトリウム、pH 5.6で4.25倍に希釈する。沈殿物を一晩おいて沈降させ、その後に上清を、粗いCuno Zeta Plus Maximizer 30M03(定格0.8μm)および微細Cuno Zeta Plus Maximizer 90M05(定格0.2μm)フィルターが連続したもので構成される一連のデプスフィルターを通して清澄化する。
Super Butyl 550C樹脂を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィー
IL-29 C172S d2-7タンパク質を含む捕捉プールを、50mM酢酸ナトリウム、2.0M (NH4)2SO4、pH 5.5による2倍希釈を行うことによって、1.0M (NH4)2SO4に調整した。不溶性材料を除去するために、この溶液を0.45μmフィルターに通した。濾過され、調整されたHICローディング溶液を、50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によってあらかじめ平衡化したToyoPearl Super Butyl 550C(Tosoh Bioscience)カラムに対して適用した。この場合には、10Lの発酵ブロスから生じたIL-29を精製するために、高さ14cm×直径14cmのカラム(CV 2.16L)を室温にて150cm/hrで動作させた(樹脂1リットル当たり12.4gのIL-29をローディングした)。このHICカラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてIL-29を、カラム容積(CV)の10倍を用いる50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。280nmの吸光度に基づき、CV画分の1/3を溶出ピークの前端の0.1AUから後端の0.1AUにかけて採取した。280nmの吸光度の測定を各画分について行い、A280が最大である画分を同定した。プール化のためには、上り勾配での最大OD280の少なくとも20%を含む画分から、下り勾配での最大OD280の少なくとも45%を含むものまでをまとめた。
Butyl 650M樹脂を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィー
IL-29 C172S d2-7タンパク質を含む捕捉プールを、50mM酢酸ナトリウム、2.0M (NH4)2SO4、pH 5.5による2倍希釈を行うことによって、1.0M (NH4)2SO4に調整した。不溶性材料を除去するために、この溶液を0.45μmフィルターに通した。濾過され、調整されたHICローディング溶液を、50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によってあらかじめ平衡化したToyoPearl Butyl 650M(Tosoh Bioscience)カラムに対して適用した。この場合には、4Lの発酵ブロスから生じたIL-29を精製するために、高さ11cm×直径10cmのカラム(CV 0.86L)を室温にて150cm/hrで動作させた(樹脂1リットル当たり8.6gのIL-29をローディングした)。このHICカラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてIL-29を、カラム容積(CV)の10倍を用いる50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。実質的に同様な段階溶出法が、IL-29のC172 Leuインサート変異体をButyl 650M樹脂で精製するために用いられている。
Phenyl 650M樹脂を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィー
IL-29 C172Sタンパク質を含む捕捉プールを、50mM酢酸ナトリウム、2.0M (NH4)2SO4、pH 5.5による2倍希釈を行うことによって、1.0M (NH4)2SO4に調整した。不溶性材料を除去するために、この溶液を0.45μmフィルターに通した。濾過され、調整されたHICローディング溶液を、50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によってあらかじめ平衡化したToyoPearl Phenyl 650M(Tosoh Bioscience)カラムに対して適用した。この場合には、5Lの発酵ブロスから生じたIL-29を精製するために、高さ10cm×直径10cmのカラム(CV 0.785L)を室温にて150cm/hrで動作させた(樹脂1リットル当たり7.0gのIL-29をローディングした)。このHICカラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてIL-29を、カラム容積(CV)の10倍を用いる50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。実質的に同様な段階溶出法が、天然型IL-29をPhenyl 650M樹脂で精製するために用いられている。
他のHIC樹脂を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィー
IL-29 C172Sタンパク質を含む捕捉プールを、50mM酢酸ナトリウム、3.0M (NH4)2SO4、pH 5.5による2倍希釈を行うことによって、1.5M (NH4)2SO4に調整した。不溶性材料を除去するために、この溶液を0.45μmフィルターに通した。濾過され、調整されたHICローディング溶液を分け、50mM酢酸ナトリウム、1.5M (NH4)2SO4、pH 5.5によってそれぞれあらかじめ平衡化した6種の別々のカラムにローディングした。検討した樹脂には以下が含まれる:Ether 650M(Tosoh Bioscience)、PPG 600M(Tosoh Bioscience)、Octyl Sepharose(GE Healthcare)、Phenyl Sepharose 6 Fast Flow(低置換バージョン、GE Healthcare)、Butyl Sepharose 4 Fast Flow(GE Healthcare)およびPhenyl Sepharose 6 Fast Flow(高置換バージョン、GE Healthcare)。この場合には、樹脂1リットル当たりIL-29 5gのロード率のIL-29を精製するために、それぞれ高さ8cm×直径1.6cmのカラム(CV 16mL)を室温にて150cm/hrで動作させた。それぞれのHICカラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてIL-29を、カラム容積(CV)の10倍を用いる50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。
高性能陽イオン交換クロマトグラフィーによるIL-29の精製
IL-29 C172S d2-7を含むHIC溶出液プールを水で6倍に希釈した後に0.2μmで濾過し、50mM酢酸ナトリウム、300mM塩化ナトリウム、pH 5.5によって平衡化したSP Sepharose HP(GE Healthcare)カラムに適用した。この場合には、樹脂1リットル当たりIL-29 15.6gのロード率でローディングした後にIL-29を精製するために、高さ16cm×直径10cmのカラム(CV 1.26L)を125cm/hrで動作させた。この高性能陽イオン交換カラムを平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてCVの20倍を用いた50mM酢酸ナトリウム、800mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。280nmの吸光度に基づき、CV画分の1/3を溶出ピークの前端の0.1AUから後端の0.1AUにかけて採取した。280nmの吸光度の測定を各画分について行い、A280が最大である画分を同定した。プール化のためには、上り勾配での最大OD280の少なくとも20%を含む画分から、下り勾配での最大OD280の少なくとも80%を含むものまでをまとめた。同様の方法が、C172SおよびC172Sロイシンインサート型のIL-29を精製するために用いられている。
他の陽イオン交換樹脂を用いたIL-29の精製
天然型IL-29を含む捕捉プールを、50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5によって導電率が40mS/cm未満となるまで希釈し、続いてカラムローディング物を作製するために濾過した。濾過され、調整された溶液を分け、塩化ナトリウムを含む50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5によってそれぞれあらかじめ平衡化した2種の別々のカラムにローディングした。検討した樹脂には以下が含まれる:CM Sepharose Fast Flow(GE Healthcare)およびFractogel SO3-(EMD Biosciences)。この場合には、樹脂1リットル当たりIL-29 5gのロード率でカラムにローディングした後のIL-29を精製するために、それぞれ高さ8cm×直径1.6cmのカラム(CV 16.1ml)を室温にて150cm/hrで動作させた。それぞれの陽イオン交換カラムを、非結合材料を除去するために平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてIL-29を、カラム容積(CV)の20倍をかけて50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5中の塩濃度を上昇させる直線勾配によって溶出させた。CM Sepharoseカラムの場合は勾配は100〜800mMの塩化ナトリウムにわたり、一方、Fractogel樹脂の場合は勾配は400mM〜2Mの塩化ナトリウムであった。
疎水性荷電誘導クロマトグラフィーによるIL-29の精製
IL-29 C172Sを含むHIC溶出液プールを濃縮し、緩衝液を50mM Tris、100mM NaCl、pH 8に交換した。この材料を、50mM Tris、100mM NaCl、pH 8によってあらかじめ平衡化したメルカプトエチルピリジン(MEP)HyperCel(BioSepra)カラムに適用した。この場合には、樹脂1リットル当たりIL-29 10gのロード率のIL-29を精製するために、高さ6cm×直径1.1cmのカラム(CV 5.7mL)を90cm/hrで動作させた。MEP HyperCel樹脂を平衡化緩衝液、pH 8によって洗浄し、続いてクエン酸-リン酸緩衝液、pH 6.5によって洗浄した。続いて、組換えIL-29を、CVの10倍を用いるクエン酸-リン酸緩衝液、pH 4.5への直線勾配によってHClC樹脂から溶出させた。
固定化金属アフィニティークロマトグラフィーによるIL-29の精製
天然型のIL-29を含む捕捉プールを、あらかじめ(硫酸銅からの)銅によって荷電させ、50mM酢酸ナトリウム、800mM塩化ナトリウム、pH 5.5によって平衡化したChelating Sepharose(GE Healthcare)カラムに適用した。樹脂1リットル当たりのIL-29がほぼ5gのロード率のIL-29を精製するために、高さ8cm×直径1.6cmのカラム(CV 16.1mL)を150cm/hrで動作させた。銅キレート化された樹脂を平衡化緩衝液によって洗浄し、CVの10倍を用いる25mM酢酸ナトリウム、800mM塩化ナトリウム、500mMイミダゾール、pH 5.5を含む緩衝液への直線勾配によってIL-29を溶出させた。同様の結果が、(硫酸ニッケルからの)ニッケルまたは(塩化亜鉛からの)亜鉛のいずれかをキレート化される二価陽イオンとして用いた場合に得られている。
精製されたIL-29バルク中間体の濃縮
SPHPプールを、5kDa分子量カットオフのポリエーテルスルホン製タンジェンシャルフロー濾過(TFF)プレート・フレーム膜をほぼ20psiの膜間圧で用いて約2〜3倍に濃縮した。ここで述べる10L規模の工程のためには、0.1m2の膜面積および15L/hrの投入流量を用いた。保持物質を15mg/mLに濃縮した後に、それをTFFシステムから取り出し、システムを50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5ですすぎ洗いした。すすぎ洗い液を濃縮された保持物質と合わせて、ほぼ12.5mg/mLの最終濃度が得られた。続いてこの溶液を0.2μm膜に通して濾過した後に、適切な容器に充填して、その後のPEG化反応のためにほぼ-60℃以下に準備して保存する。
20kDa直鎖状mPEG-プロピオンアルデヒドによるIL-29のPEG化
PEG化反応の準備として、IL-29バルク中間体を解凍させて反応容器に移した。希釈用の緩衝液である、100mMのシアノ水素化ホウ素ナトリウム還元剤保存溶液および100g/Lの誘導体化PEG(20kDa直鎖状メトキシPEGプロピオンアルデヒド)保存溶液を反応物に添加して、50mM酢酸ナトリウム緩衝液中に5g/LのIL-29、10g/Lの誘導体化PEG(モル比でIL-29が1に対してPEGが2)および20mMシアノ水素化ホウ素ナトリウム、pH 5.5を含む混合物を作製した。この実施例では、13.54g/LのIL-29バルク中間体16g(容積1.18L)を1.06Lの50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5、0.64Lの100mM還元剤保存液および0.32Lの100g/L PEG保存液と混合して、上記の反応パラメーターを有する容積3.2Lを作製した。反応を、弱い照明下にて20℃でほぼ18時間混合しながら進行させた。これらの反応条件は、C172Sロイシンインサート型またはC172S d2-7型の組換えIL-29を出発材料として用いた場合に、65〜75%のモノペグ化IL-29と、それぞれ10〜20%の非PEG化種および多PEG化種との混合物を生じさせた。同様の結果は、IL-29を3g/Lの濃度で、50mM酢酸ナトリウム緩衝液中の6g/Lの誘導体化PEG(モル比でIL-29が1に対してPEGが2)および20mMシアノ水素化ホウ素ナトリウム、pH 5.5と反応させた場合にも得られている。
30kDa直鎖状mPEG-プロピオンアルデヒドによるIL-29のPEG化
PEG化反応の準備として、IL-29バルク中間体を解凍させて反応容器に移した。希釈用の緩衝液である、100mMのシアノ水素化ホウ素ナトリウム還元剤保存溶液および150g/Lの誘導体化PEG(30kDa直鎖状メトキシPEGプロピオンアルデヒド)保存溶液を反応物に添加して、50mM酢酸ナトリウム緩衝液中に5g/LのIL-29、15g/Lの誘導体化PEG(モル比でIL-29が1に対してPEGが2)および20mMシアノ水素化ホウ素ナトリウム、pH 5.5を含む混合物を作製した。この実施例では、12.8g/LのIL-29 C172S バルク中間体2.5mg(容積195μL)を155μLの50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5、100μLの100mM還元剤保存液および50μLの150g/L PEG保存液と混合して、上記の反応パラメーターを有する容積0.5mLを作製した。反応を、弱い照明下にて20℃でほぼ18時間混合しながら進行させた。これらの反応条件は、モノペグ化IL-29が、5g/L IL-29と20kDaバージョンのmPEG-プロピオンアルデヒドとの2:1のPEG:タンパク質反応と対比して同等なレベルにある混合物を生じさせた。
高性能陽イオン交換クロマトグラフィーによるPEG-IL-29の精製
PEG反応が完了した後に、反応混合物を50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5によって2倍に希釈した上で0.2μmで濾過し、50mM酢酸ナトリウム、200mM塩化ナトリウム、pH 5.5によって平衡化したSP Sepharose HP(GE Healthcare)カラムにローディングした。この実施例では、8gのIL-29を用いるPEG反応によって生じたPEG-IL-29を精製するために、高さ16cm×直径10cmのカラム(CV 1.26L)を125cm/hrで動作させた。この高性能陽イオン交換カラムを平衡化緩衝液によって洗浄し、続いてCVの10倍をかけた50mM酢酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH 5.5への直線勾配によって溶出させた。280nmの吸光度に基づき、CV画分の1/3を溶出ピークの前端の0.1AUから後端の0.1AUにかけて採取した。逆相HPLCによって画分をモノPEG-IL-29の含有量に関して分析し、少なくとも99%のモノPEG化IL-29を含む画分をプールした。PEG-IL-29がC172Sロイシンインサート型またはC172S d2-7型の分子のいずれに由来するかにかかわらず、同様の結果が得られている。
PEG-IL-29の限外濾過/ダイアフィルトレーション
モノペグ化IL-29を含むSP HP溶出液プールを、膜間圧がほぼ20psiである5kDa分子量カットオフのポリエーテルスルホン製プレート・フレーム膜を備えたタンジェンシャルフロー濾過システムにおける限外濾過によって濃縮した。ここで述べる7.7g規模の工程のためには、0.1m2の膜面積および15L/hrの投入流量を用いた。保持物質をほぼ15〜20mg/mLに濃縮した後に、それを透析容積の7倍の調合緩衝液に対してダイアフィルトレーションさせた。調合されたバルク体をTFFシステムから取り出し、システムを調合緩衝液ですすぎ洗いした。すすぎ洗い液を濃縮された保持物質と合わせて、ほぼ12〜14mg/mLの最終濃度が得られた。続いてこの溶液を0.2μm膜に通して濾過した後に、適切な容器に充填して、PEG-IL-29バルク原薬を作製するために≦-60℃以下で保存した。
Claims (37)
- IL-29ポリペプチドを生産する方法であって、
以下の段階を含む方法:
(a)誘導性プロモーターと機能的に連結されたIL-29ポリペプチドをコードする核酸分子を含む原核宿主細胞を、第1の増殖培地中にて、コードされるIL-29ポリペプチドを振盪フラスコ内でOD600が5〜20となるまで発現させる条件下で培養する段階;
(b)宿主細胞を含む1〜5% v/vの振盪フラスコ培地を発酵容器に接種する段階;
(c)宿主細胞をpH 6.2〜7.2の第2の増殖培地中で培養する段階であり、6〜8時間の発酵経過時間の時点で発酵容器に炭水化物供給溶液を供給する段階;
(d)20〜30時間の発酵経過時間の時点で誘導物質を発酵容器に添加する段階;および
(e)48〜56時間の発酵経過時間の時点で原核宿主細胞を収集する段階。 - 炭水化物供給溶液がグリセロールまたはグルコースを10〜30g/L増殖培地の濃度で含み、供給速度が1時間につき1リットル当たりグリセロールまたはグルコースが5〜15グラムである、請求項1記載の方法。
- 原核宿主細胞が大腸菌(Escherichia coli)である、請求項1記載の方法。
- 大腸菌細胞がW3110である、請求項3記載の方法。
- 大腸菌細胞がZGOLD1である、請求項3記載の方法。
- 大腸菌細胞がOmpT欠損性である、請求項3記載の方法。
- 大腸菌細胞がZGOLD5である、請求項3記載の方法。
- 大腸菌細胞がfhuA欠損性である、請求項3記載の方法。
- 大腸菌細胞がOmpTおよびfhuA欠損性である、請求項3記載の方法。
- コードされるIL-29ポリペプチドが、SEQ ID NO:2、4、6、8、10および12からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 段階(d)の誘導物質がイソプロピルチオガラクトピラノシドである、請求項1記載の方法。
- イソプロピルチオガラクトピラノシドが0.5mM〜2mMの濃度で培養物に添加される、請求項11記載の方法。
- IL-29ポリペプチドを原核宿主細胞から回収するための方法であって、
以下の段階を含む方法:
(a)誘導性プロモーターと機能的に連結されたIL-29ポリペプチドをコードする核酸分子を含む原核宿主細胞を、増殖培地中にて、コードされるIL-29ポリペプチドを発現させる条件下で培養する段階;
(b)IL-29ポリペプチドの発現を誘導するために誘導物質を添加する段階;
(c)原核宿主細胞を収集する段階;
(d)原核宿主細胞を溶解させる段階;
(e)溶解された原核宿主細胞を遠心分離する段階;
(f)封入体ペレットを回収する段階;
(g)封入体ペレットを4〜6Mの塩酸グアニジンおよび10〜50mMのジチオトレイトール中にて15〜25℃で1〜2時間にわたり可溶化する段階;および
(h)可溶化されたIL-29ポリペプチドを、0.05〜0.5%のポリエチレングリコール、塩、0.5M〜1.25Mのアルギニンおよび還元された分子と酸化された分子との混合物を含むリフォールディング緩衝液に温度4〜30℃およびpH 7.3〜8.5にて1〜26時間にわたり添加する段階であり、可溶化されたIL-29ポリペプチドがリフォールディングされる段階;
(i)pHを5.5〜6.5に調整することによってリフォールディング反応を停止させる段階;
(j)反応停止したリフォールディング溶液を水またはpH 5〜7の低イオン強度緩衝液で1.5〜10倍に希釈する段階;および
(k)反応停止し希釈したリフォールディング溶液を、沈殿物または粒子状物質を除去するためにフィルターで濾過する段階。 - 段階(d)の原核宿主細胞がホモジナイゼーションによって溶解される、請求項13記載の方法。
- 段階(e)の溶解された原核宿主細胞が、バッチ遠心法または連続遠心法のいずれかによって遠心分離される、請求項13記載の方法。
- 段階(h)のIL-29ポリペプチドが、リフォールディング緩衝液に0.05〜3.0mg/mlの最終濃度まで添加される、請求項13記載の方法。
- リフォールディング緩衝液の還元された分子と酸化された分子との混合物が、システインとシスチン、ジチオトレイトールとシスチン、還元グルタチオンと酸化グルタチオン、およびジチオトレイトールと酸化グルタチオンからなる群より選択される、請求項13記載の方法。
- IL-29ポリペプチドを精製する方法であって、
以下の段階を含む方法:
(a)請求項13の段階(k)に従ってIL-29ポリペプチドを提供する段階;
(b)段階(a)のリフォールディングしたIL-29ポリペプチドを含む濾過溶液を、pH 5.5の酢酸ナトリウムによって平衡化された陽イオン交換クロマトグラフィーカラムにローディングする段階;
(c)結合したIL-29ポリペプチドを、酢酸ナトリウム中の塩化ナトリウム、pH 5.5によって溶出させる段階;および
(d)溶出液を硫酸アンモニウムによって1Mの濃度に調整して、調整されたIL-29ポリペプチド溶出液を0.45μmフィルターに通す段階。 - IL-29ポリペプチドが、0〜2Mの塩化ナトリウムの直線勾配溶出を用いた後に約0.7M〜0.8Mの塩化ナトリウムのプールを形成するように、陽イオン交換カラムから溶出する、請求項18記載の方法。
- 以下の段階をさらに含む、請求項18記載の方法:
(e)段階(d)のIL-29ポリペプチドを、50mM酢酸ナトリウム、1.5M硫酸アンモニウム、pH 5.5によって平衡化された疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムにローディングする段階;
(f)直線性50mM酢酸ナトリウム、1.5M硫酸アンモニウムから硫酸アンモニウムを含まない50mM酢酸ナトリウムまでを、pH 5.5でIL-29ポリペプチドを溶出させる段階;
(g)溶出液を水または低イオン強度緩衝液によって約6倍に希釈して、希釈したIL-29ポリペプチド溶出液を0.2μmまたは0.45μmのフィルターに通す段階。 - IL-29ポリペプチドが、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムから約0.75M硫酸アンモニウム〜0M硫酸アンモニウムで溶出する、請求項20記載の方法。
- 以下の段階をさらに含む、請求項20記載の方法:
(h)段階(g)のIL-29ポリペプチドを、0〜300mMの塩化ナトリウム、pH 5.5を含む50mM酢酸ナトリウムによって平衡化された高性能陽イオン交換クロマトグラフィーカラムにローディングする段階;および
(i)IL-29ポリペプチドを、50mM酢酸ナトリウム中のより高濃度の塩化ナトリウム、pH 5.5によって段階溶出または勾配溶出の方式で溶出させる段階。 - IL-29ポリペプチドが、300〜800mMの塩化ナトリウムの勾配溶出を用いた後に約0.4Mの塩化ナトリウム〜0.6M塩化ナトリウムで高性能陽イオン交換クロマトグラフィーカラムから溶出する、請求項22記載の方法。
- IL-29ポリペプチドを濃縮する方法であって、
以下の段階を含む方法:
(a)請求項22の段階(i)に従ってIL-29ポリペプチドを提供する段階;
(b)IL-29ポリペプチドを、1つまたは複数の3〜10kDa分子量カットオフ膜を含むタンジェンシャルフロー濾過プレート・フレームシステムに添加する段階;
(c)溶液をより高濃度に限外濾過するために15〜25psiの膜間圧をシステムに印加する段階;および
(c)濃縮されたIL-29ポリペプチドを0.2μm膜に通して濾過する段階。 - IL-29ポリペプチドをモノペグ化する方法であって、
以下の段階を含む方法:
(a)酢酸ナトリウム緩衝液中にある3〜5g/LのIL-29ポリペプチドを提供する段階;
(b)10〜20mMのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを段階(a)の溶液に添加する段階;
(c)2倍モル過剰の誘導体化ポリエチレングリコールを段階(b)の溶液に添加する段階;および
(d)段階(c)の溶液を16〜20℃で10〜18時間にわたり混合する段階。 - モノペグ化IL-29ポリペプチドを精製する方法であって、
以下の段階を含む方法:
(e)請求項25の段階(d)に従ってモノペグ化IL-29ポリペプチドを提供する段階;
(f)段階(e)の溶液を50mM酢酸ナトリウム、pH 5.5によって2倍に希釈する段階;
(g)段階(f)の溶液を0.2μm膜に通して濾過する段階;
(h)段階(g)の溶液を、50mM酢酸ナトリウム、200mM塩化ナトリウム、pH 5.5によって平衡化された高性能陽イオン交換クロマトグラフィーカラムにローディングする段階;
(i)モノペグ化IL-29ポリペプチドを、50mM酢酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH 5.5の直線勾配によって高性能陽イオン交換クロマトグラフィーカラムから溶出させる段階;
(j)モノペグ化IL-29ポリペプチドを、1つまたは複数の3〜10kDa分子量カットオフ膜を含むタンジェンシャルフロー濾過プレート・フレームシステムに添加する段階;
(k)溶液をより高濃度に限外濾過するために15〜25psiの膜間圧をシステムに印加する段階;
(l)ダイアフィルトレーションによる、濃縮されたIL-29ポリペプチドの適切な調合緩衝液への緩衝液交換のためにシステムを用いる段階;および
(m)濃縮されたモノペグ化IL-29ポリペプチドを0.2μm膜に通して濾過する段階。 - ポリエチレングリコールが、20kDaまたは30kDaのモノ-メトキシPEG-プロピオンアルデヒドを含む、請求項26記載の方法。
- ポリエチレングリコールがIL-29ポリペプチドとN末端で結合している、請求項26記載の方法。
- IL-29ポリペプチドがドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル分析によって少なくとも98%の純度であり、凝集物がサイズ排除HPLCによって0.2%未満である、請求項22記載の方法。
- IL-29ペプチドがドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル分析によって少なくとも98%の純度であり、凝集物がサイズ排除HPLCによって0.2%未満である、請求項24記載の方法。
- IL-29ポリペプチドのエンドトキシンレベルが、USP <85>に基づくリムルス・アメーバ様細胞(Limulus amoebocyte)溶解物アッセイ法においてIL-29ポリペプチド1mg当たり10エンドトキシン単位未満である、請求項24記載の方法。
- モノペグ化IL-29ポリペプチドが、逆相HPLCによる測定で少なくとも99%のモノペグ化される、請求項25記載の方法。
- 請求項1記載の方法によって生産されたIL-29ポリペプチド。
- 請求項22記載の方法によって生産されたIL-29ポリペプチド。
- 請求項24記載の方法によって生産されたIL-29ポリペプチド。
- 請求項25記載の方法によって生産されたモノペグ化IL-29ポリペプチド。
- 請求項26記載の方法によって生産された、精製されたモノペグ化IL-29ポリペプチド。
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