JP2009297597A - 竪型ローラミル - Google Patents

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Abstract

【課題】分級機の分級性能を向上するべく、一次分級を効果的に行うことで、気流の速度やこれに伴われる粒子の濃度分布をより均一にした、竪型ローラミルを提供する。
【解決手段】ハウジング2と、ハウジング2内に被粉砕物を供給する供給部3と、ハウジング2内の底部に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部4と、ハウジング2内において粉砕部4の上方に設けられた回転分級羽根8を有する回転分級機5と、粉砕部4で粉砕された被粉砕物を回転分級機5に気流輸送する輸送機構6と、を備えてなる竪型ローラミル1である。ハウジング2の内壁面の、粉砕部4と回転分級機5との間に、粉砕部4側から回転分級機5側に上昇する気流中の粉砕物を分級する分級面を有する分級体14が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、竪型ローラミルに関する。
従来、微粉炭やセメントなどの被粉砕物を所望の粒子径に粉砕し、分級する装置として、竪型ローラミルが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
この竪型ローラミルは、粉砕部で被粉砕物を粉砕し、この粉砕物を気流に乗せて上昇させ、上昇した粉砕物を粉砕部の上方に設けられた分級機で分級するものである。
このような竪型ローラミルにあっては、気流に混在させる粒子(粉砕物)を粒子直径によって分類するための分級機、例えば回転分級機の性能が非常に重要となっており、その高性能化が望まれている。このような要求に対して従来では、回転分級機の形状や羽根形状などを工夫することなどにより、分級性能を高めていた。
ところで、分級機の分級性能を高く保つためには、この分級機に流入する気流の速度やこれに伴われる粒子の濃度分布を、均一な状態にするのが望ましいことが知られている。すなわち、気流の速度(流速)や粒子の濃度分布に大きな偏りがあると、本来、分級機に流入しないはずの大きな粒径の粒子が分級機に流入してしまい、所望の分級性能が得られなくなってしまうからである。
特開平11−057515号公報 特開平02−152582号公報 特開平09−85111号公報 特開平09−131541号公報
しかしながら、竪型ローラミル内部には、粉砕部を構成する回転ローラや周辺機器、ピボット装置など、複雑な形状をした構造物が多く設けられている。そのため、このローラミル内に形成される気流は、複雑で偏ったものとなっている。したがって、分級機の機能のみで分級性能を高く保つのは、非常に困難になっている。すなわち、回転分級機の場合、回転分級羽根の回転速度を高くすれば、気流の偏り等にもある程度は対応可能であるが、その場合には回転速度を上げることで回転分級機に多くの負荷がかかってしまい、装置の運転コストなどが過大になってしまう。また、回転分級機そのものを大きくすることが必要になることもある。
なお、前記の特許文献1は分級機の構造に関するものであるが、前述したように、分級機の性能をいくら向上させても、この分級機に流入する気流の偏りや粒子濃度の不均一さが改善されないと、より良好な分級を行うにはやはり限界がある。
また、特許文献2は分級機の外周ケーシングで整流する装置に関するものであるが、この装置が分級機外周に設置されていることから、分級機の下方から流れてきて分級機内に入る気流に対しては、分級効果が期待できない。
特許文献3は、竪型ローラミル内の流れの向きを変える装置に関するもので、ミル内部の流れを中心向きに偏流させる装置であり、全体的な流れの向きを変えることで一次分級に何らかの効果を持つと推測される。しかし、この装置は、粉砕物に対して積極的に関与するものではなく、したがって一次分級について十分な効果が得られるとは考えにくい。
特許文献4は、竪型ローラミル内の流れの向きを変える装置に関するもので、中央に逆円錐台形状の構造体を設置するものであり、一次分級される粉砕物に対して従属的に効果を与えるものと推測される。しかし、この装置は、粉砕物に対して積極的に関与するものではなく、ミル内の流れを上昇する粉砕物についてもほとんど関与しないものであるから、一次分級について十分な効果が得られるとは考えにくい。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、分級機の分級性能を向上するべく、一次分級を効果的に行うことで、気流の速度やこれに伴われる粒子の濃度分布をより均一にした、竪型ローラミルを提供することにある。
本発明者は前記目的を達成するべく、竪型ローラミル内の気流についてシミュレーションを行ったところ、気流は分級機に到達する前の段階で、かなり複雑な流れになっていることが確認された。したがって、この分級機に到達する前の段階で気流を安定させ、気流の速度やこれに伴われる粒子の濃度分布を均一にすることが、分級性能を向上するうえで効果的であるとの知見を得た。また、竪型ローラミル内に生じる気流には、旋回成分が付与されることが多く、したがって遠心力の効果により、ローラミルの内壁面近傍において上昇流れが形成されるとの知見も得た。そこで、このような知見のもとに鋭意検討を重ねた結果、本発明者は本発明を完成させた。
すなわち、本発明の竪型ローラミルは、ハウジングと、前記ハウジング内に被粉砕物を供給する供給部と、前記ハウジング内の底部に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部と、前記ハウジング内において前記粉砕部の上方に設けられた回転分級羽根を有する回転分級機と、前記粉砕部で粉砕された粉砕物を前記回転分級機に気流輸送する輸送機構と、を備えてなり、前記ハウジングの内壁面の、前記粉砕部と前記回転分級機との間に、前記粉砕部側から前記回転分級機側に上昇する気流中の粉砕物を分級する分級面を有する分級体が設けられたことを特徴としている。
この竪型ローラミルによれば、粉砕部と回転分級機との間に、粉砕部側から回転分級機側に上昇する気流中の粉砕物を分級する分級面を有する分級体を設けたので、この上昇気流中に同伴された粉砕物が前記分級面で一次分級され、特に大きな粒径の粗粒子が気流中から除去される。よって、粗粒子が除去されることでこの上昇気流の流速やこれに伴われる粉砕物粒子の濃度分布の偏りが抑制される。
また、前記竪型ローラミルにおいては、前記分級体の分級面は、下方に向き、かつ、該分級面が接するハウジングの内壁面との間の角度が、鋭角であるのが好ましい。
このようにすれば、分級面が、ハウジングの内壁面に沿って上昇する気流の速度を一旦低下させ、その後分級面を迂回させて気流を上昇させるので、気流中の粉砕物の粗粒子を気流中から効果的に除去することができる。
また、前記竪型ローラミルにおいては、前記分級体は、前記ハウジングの周方向において、その全周に亘って設けられているのが好ましい。
このようにすれば、粉砕部側から回転分級機側に上昇する気流をより良好に一次分級し、その流速やこれに伴われる粉砕物粒子の濃度分布の偏りを十分に抑制することができる。
また、前記竪型ローラミルにおいては、前記分級体は板状の分級板からなり、前記分級面は前記分級板の下方に向く面からなっているのが好ましい。
このようにすれば、分級面の形成が容易になる。
また、前記竪型ローラミルにおいては、前記ハウジングの内壁面の、前記分級体と前記回転分級機との間に、前記粉砕部側から前記回転分級機側に上昇する気流を整流する整流板が複数枚設けられているのが好ましい。
分級体と回転分級機との間に整流板が設けられているので、従来であれば、粉砕部側から回転分級機側に上昇する上昇気流は複雑な流れとなって流速や粒子の濃度分布に大きな偏りを生じ、これに起因して分級機の分級性能が損なわれていたが、整流板を設けたことによって気流が整流されるので、この上昇気流の流速やこれに伴われる粉砕物粒子の濃度分布の偏りが抑制される。
本発明の竪型ローラミルにあっては、分級面を有する分級体を設けたことによって気流中の粉砕物を一次分級し、粗粒子を気流中から除去することで上昇気流の流速やこれに伴われる粉砕物粒子の濃度分布の偏りを抑制しているので、上昇気流の流速や粉砕物粒子の濃度分布を均一化して粒子径の大きい余計な粗粒子が分級機に到達することを抑制し、分級機の分級性能を向上することができる。また、分級機の分級性能が向上するので、分級機の回転速度を上げる等の分級機にかかる負担を軽減し、装置の運転コストの低減化を可能にするとともに、回転分級機そのものを大きくする必要もなくなり、装置コストの上昇も抑えることができる。
以下、本発明の竪型ローラミルを詳しく説明する。
図1は、本発明の竪型ローラミルの第1実施形態の概略構成を示す図であり、図1において符号1は竪型ローラミルである。この竪型ローラミル1は、被粉砕物としての塊炭(原炭)を粉砕し、所望の粒径の微粉炭(粉砕物)を分級し排出するもので、ハウジング2と、ハウジング2内に被粉砕物を供給する供給部3と、ハウジング2内の底部に設けられた粉砕部4と、ハウジング2内に上部に設けられた回転分級機5と、粉砕物を回転分級機5に気流輸送する輸送機構6と、を備えて構成されたものである。
ハウジング2は、鉛直方向に沿って立てられた略円筒状のもので、その上部開口を覆って蓋体7を有したものである。蓋体7には、その中央部に円筒状の供給部3が挿通されている。この供給部3は、鉛直方向に沿って配置されたもので、その上部開口が蓋体7の外側に配置され、下部開口がハウジング2内の前記回転分級機5の下方に配置されたものである。供給部3の上部開口には、図示しないシューター等の原炭供給装置が接続されており、これによって所定量の塊炭(被粉砕物)が、ハウジング2内に自動的に供給されるようになっている。
また、蓋体7には、その底面側に回転分級機5が取り付けられている。この回転分級機5は、蓋体7の中心部に設けられた回転ロータ(図示せず)に、図2に示すように多数枚の回転分級羽根8を回転ロータの周方向に等間隔で配置したもので、駆動装置(図示せず)によって回転ロータを回転させることにより、回転分級羽根8を所定の回転速度、例えば数十〜百rpm程度で同方向に回転させるものである。
そして、このような構成のもとに回転分級機5は、回転分級羽根8の回転によって生じる気流の遠心力により、所定の粒径より大きな粗粉を回転分級機5の外側に押しやり、この大きな粗粉を重力によって落下させる。また、所定の粒径より小さな微粉については、回転分級羽根8間をすり抜けさせ、通過させる。そして、図1に示すように蓋体7に設けられた排出管9を通過させ、ハウジング2の外部に製品微粉として排出するようになっている。
また、この回転分級機5の下方には、回転分級羽根8の下側に気流案内部10が設けられている。この気流案内部10は、下側を小径とし、上側と大径とする円錐台状のもので、その外周面に沿って後述する上昇気流を回転分級機5の外周側に案内するものである。
粉砕部4は、ハウジング2内の底部に設けられた粉砕テーブル11と、この粉砕テーブル11上を転動する複数の回転ローラ12と、粉砕テーブル11をハウジング2の周方向に沿って回転させるための駆動装置(図示せず)とを備えて構成されたものである。
粉砕テーブル11は、複数のテーブルセグメント(図示せず)が円盤状に組み合わされたもので、この円盤が水平面上にて比較的低速で回転するよう構成されたものである。回転ローラ12は、油圧あるいはバネ等によって粉砕テーブル11の外周部に圧接させられ、その状態で粉砕テーブル11の回転によりこの粉砕テーブル11上を転動するものである。
このような構成のもとに粉砕部4は、前記供給部3から粉砕テーブル11の中央部に供給された塊炭(被粉砕物)を、粉砕テーブル11の遠心力によってその外周側に移動させ、各テーブルセグメントの上面と回転ローラ12との間にかみ込み、圧縮力と剪断力とによって粉砕するようになっている。
輸送機構6は、ハウジング2の底部側側面に設けられた吸気部13と、この吸気部13の吸気口13aから外部の空気を吸入させるための吸引手段(図示せず)とを備えたもので、吸引手段によってハウジング2内に吸引した空気を粉砕テーブル11上に案内し、その後、ハウジング2内を上昇させて前記回転分級機5に流入させるようにしたものである。このような構成のもとにこの輸送機構6は、ハウジング2内の底部側、すなわち粉砕テーブル11側から、ハウジング2内の上部側、すなわち回転分級機5側に向かう気流を生じさせ、この気流に乗せて(同伴させて)粉砕テーブル11上の粉砕物、すなわち微粉炭や一部の粗粉炭を上昇させ、回転分級機5側に輸送するようになっている。
そして、本発明においては、ハウジング2の内壁面の、粉砕部4と回転分級機5との間、すなわち回転ローラ12の上端と回転分級機5の下端との間に、前記輸送機構6によって生じた気流を一次分級する分級板(分級体)14が設けられている。分級板14は、本実施形態では図3に示すように、略円筒状のハウジング2の周方向において、その全周に亘って連続して設けられている。
また、この分級板14は、図4に示すようにその下面を、粉砕部4側から回転分級機5側に上昇する気流中の粉砕物を分級する分級面14aとしたもので、この分級面14aが、下方に向き、かつ、該分級面14aが接するハウジング2の内壁面2aとの間の角度が鋭角となるように、ハウジング2の内壁面に取り付けられたものである。分級面14aとハウジング2の内壁面2aとの間の角度としては、鋭角であれば特に限定はされないものの、20°以上80°以下程度の範囲にするのが好ましい。
20°未満では、ハウジング2の中心側に張り出す分級面14aの平面視した幅が狭くなり、気流に与える影響が少なくなってしまうからである。なお、分級板14として幅の広いものを用いれば、平面視した幅も広くなるものの、その場合には分級板14についての材料費が高くなってしまい、好ましくない。また、80°を越えると、上昇する気流の速度をこの分級面14aで一旦低下させる効果が小さくなり、気流中に同伴された粗粉炭(粗粒子)を分級面14aでトラップする効果が小さくなってしまうからである。
ここで、分級板14の幅、すなわちハウジング2の中心側に張り出す長さとなる幅は、前記の角度によっても異なるものの、ハウジング2の直径(内径)の5〜20%程度とされる。また、分級板14は鉄等の金属によって形成されたもので、その厚さについては、その端面によって気流を乱すことなく、さらに、気流に含まれる粉砕物(微粉炭)等が衝突することで破損しない強度を有する厚さとされる。
このような構成の竪型ローラミル1によって塊炭(原炭)を粉砕し、所望の粒径の微粉炭を分級し排出管9から排出するには、従来と同様にして供給部3より塊炭(原炭)を供給し、粉砕部4を駆動させるとともに、輸送機構6、回転分級機5をそれぞれ駆動させる。すると、塊炭は粉砕部4において粉砕され、粗粉炭や微粉炭となる。
ここで、本実施形態では、粒径が100μm程度以下の微粉炭はこれを輸送する気流とともに回転分級機5内に流入させ、これより大きい粗粉炭は回転分級羽根8の遠心力によって外側に押しやるように、回転分級羽根8の回転速度等が設定されている。これは、粒径が100μm程度を超えた粗粉炭は、例えば微粉炭焚ボイラの燃料として用いた場合に、燃焼に寄与しない未燃部分が残ってしまい、エネルギー効率を低下させてしまうからである。なお、分級板14を設けない従来のものでは、本実施形態と同様にして、粒径が100μm程度より大きい粗粉炭を回転分級羽根8の遠心力によって外側に押しやるように設定した場合でも、1mm程度の粗粉炭まで回転分級機5内に流入することがあった。
本実施形態では、粉砕部4において形成された粗粉炭や微粉炭は、輸送機構6によって生じさせられた気流に乗せられ、粉砕部4の粉砕テーブル11上からハウジング2内の上部側に運ばれる。その際、輸送機構6の吸引手段によって吸引された空気は、ハウジング2の内周面に沿ってその周方向に案内され流れることにより、上昇流を形成する上昇成分とは別に、旋回流を形成する旋回成分が付与されるようになる。したがって、粗粉炭や微粉炭を乗せて運ぶ(同伴する)気流は、旋回成分を含むことでその遠心力によってハウジング2の内壁面側に流れるようになり、これによってこの内壁面近傍を上昇するようになる。
また、このようにして粉砕テーブル11上で粗粉炭や微粉炭を同伴させた気流は、回転ローラ12やこれを支持する支持機構(図示せず)などと衝突し、これらを回り込むことなどにより、二次流れを生じる。したがって、これら回転ローラ12や支持機構を通過した時点では、粗粉炭や微粉炭を同伴する気流は、その流速や粉砕物粒子(粗粉炭、微粉炭)の濃度分布に偏りを有したものとなっている。
そして、この気流は、ハウジング2の内壁面近傍を上昇して粉砕部4を通過し、回転ローラ12の上端を越えると、図4に示すように分級板14の分級面14aによってその流れ、すなわち上昇が遮られことにより、速度が一旦低下する。その後、分級面14aを迂回し、ハウジング2の中央部分を上昇するようになる。
その際、上昇気流中に同伴された粉砕物中の粗粉炭(粗粒子)は、その慣性力によって分級面14aを迂回しきれず、そのまま直進(上昇)することで分級面14aにトラップされる。このようにトラップされた粗粉炭Sは、分級面14aが下方に向き、かつ、該分級面14aが接するハウジング2の内壁面2aとの間の角度が鋭角になっているので、下方から上昇する気流に押し上げられて分級面14aの下側に留まる。なお、このようにして分級面14aの下側に留まっている粗粉炭Sは、下方から連続して流れてくる気流中の粗粉炭と集合(凝集)し、この集合物としての自重が気流による押し上げ力より大きくなると、粉砕部4に落下する。
一方、図4中に実線の矢印で示すように、分級面14aを迂回してハウジング2の中央部分を上昇する気流は、分級面14aで一次分級されたことにより、同伴していた粉砕物中の粗粉炭Sが除去され、残った粉砕物のほとんどが微粉炭Bとなる。すなわち、微粉炭はその自重が軽く、上昇する気流の慣性力によって分級面14aに衝突させられることなく、したがってここにトラップされることなく、分級面14aを迂回する気流に乗って分級面14aを迂回するからである。
したがって、この気流は、粉砕物粒子(粗粉炭、微粉炭)の濃度分布に偏りがなくなり、同伴する粉砕物粒子のほとんどが回転分級機5内に流入させられて製品として排出される微粉炭となる。また、このように粉砕物粒子の濃度分布に偏りがなくなることなどにより、流速の偏りも抑制される。
よって、分級面14aを迂回してさらに上昇する気流は、回転分級機5近傍に到ると、気流中に僅かに含まれる粒子径が1mm以上の粗粉炭はもちろん、粒子径が100μm〜1mm程度の粒子についても、回転分級羽根8の回転による遠心力によってほとんどが押し戻され、遮断されて落下させられる。一方、粒子径が100μm以下の微粉炭については、これを同伴する気流の速度が前記の遠心力よりも大となり、したがってこの遠心力に抗して回転分級機5内に流入する。そして、この回転分級機5内を経て排出管9より排出され、例えば微粉炭焚ボイラの燃料として用いられる。
このような構成の竪型ローラミル1にあっては、分級面14aを有する分級板14を設けたことによって気流中の粉砕物を一次分級し、粗粉炭を気流中から除去することで上昇気流の流速やこれに伴われる粉砕物粒子の濃度分布の偏りを抑制しているので、上昇気流の流速や粉砕物粒子の濃度分布を均一化して粒子径の大きい余計な粗粉炭が回転分級機5に到達することを抑制し、かつ、回転分級機5内に流入するのを抑制することができ、これによって回転分級機5による分級性能を向上することができる。
また、回転分級機5の分級性能を向上できるので、回転分級機5の回転速度を上げる等の分級機にかかる負担を軽減し、装置の運転コストの低減化を可能にするとともに、回転分級機5そのものを大きくする必要もなくなり、装置コストの上昇も抑えることができる。
なお、前記実施形態では分級板14を、図3に示したようにハウジング2の周方向において、その全周に亘って連続して設けたが、図5に示すように、複数の分級板15を、ハウジング2の周方向に間隔をあけて断続的に配設してもよい。このように構成すれば、一次分級効果は低くなるものの、分級板に関する材料コストを低減することができ、また、竪型ローラミルの総重量についてもこれを軽くすることができる。
次に、本発明の竪型ローラミルの第2実施形態を説明する。図6は、竪型ローラミルの第2実施形態の概略構成を示す図であり、図6において符号20は竪型ローラミルである。この竪型ローラミル20が図1に示した竪型ローラミル1と異なるところは、前記ハウジング2の内壁面の、前記分級板14と前記回転分級機5との間に、前記粉砕部4側から前記回転分級機5側に上昇する気流を整流する整流板21を複数枚設けた点にある。
すなわち、この竪型ローラミル20では、分級板14の上端と回転分級機5の下端との間に、前記輸送機構6によって生じた気流を整流する矩形板状の整流板21が設けられている。整流板21は、図7(a)に示すように略円筒状のハウジング2の周方向に沿って、その内壁面に多数枚(複数枚)が等間隔で設けられている。また、これら整流板21は、本実施形態では、図7(b)に示すようにその長辺が鉛直方向に沿って配置され、短辺がハウジング2の中心に向けて放射状に配置されている。
整流板21の高さ、すなわちその長辺の長さとしては、特に限定されないものの、より良好な整流効果を得るため、分級板14の少し上から回転分級機5の下端にまで延びる程度の長さとするのが好ましい。また、その幅、すなわち短辺の長さとしては、ハウジング2の半径(内径の半分)の10〜30%程度の長さ、好ましくは20%程度の長さとされる。
また、整流板21は鉄等の金属によって形成されたもので、その厚さについては、その端面によって気流を乱すことなく、さらに、気流に含まれる粉砕物(微粉炭)等が衝突することで破損しない強度を有する厚さとされる。
このような構成の竪型ローラミル1によって塊炭(原炭)を粉砕し、所望の粒径の微粉炭を分級し排出管9から排出するには、前記の第1実施形態と同様にして供給部3より塊炭(原炭)を供給し、粉砕部4を駆動させるとともに、輸送機構6、回転分級機5をそれぞれ駆動させる。すると、塊炭は粉砕部4において粉砕され、粗粉炭や微粉炭となる。なお、本実施形態でも前記実施形態と同様に、粒径が100μm程度以下の微粉炭はこれを輸送する気流とともに回転分級機5内に流入させ、これより大きい粗粉炭は回転分級羽根8の遠心力によって外側に押しやるように、回転分級羽根8の回転速度等が設定されている。
本実施形態では、粉砕部4において形成された粗粉炭や微粉炭は、輸送機構6によって生じさせられた気流に乗せられ、粉砕部4の粉砕テーブル11上からハウジング2内の上部側に運ばれる。
その際、粉砕テーブル11上で粗粉炭や微粉炭を同伴させた気流は、前述したように分級面14aを有する分級板14によって粉砕物が一次分級される。そして、このように一次分級された気流は、さらに多数枚の整流板21によってその流れが整えられ、整流される。すなわち、二次流れが整流板21の長辺方向に沿って鉛直方向上方に向かう流れに変えられ、また、旋回成分も上昇成分に変更させられる。その結果、整流板21を通過した気流は二次流れが抑制され上昇成分が増加した上昇流となり、流速の偏りが低減された状態で粉砕部4の上方に配置された回転分級機5側に向かう。
また、このように上昇する過程で、気流に同伴された粗粉炭は、その自重が気流の上昇力を上回ることで落下する。粗粉炭がその自重によって上昇気流から脱離することにより、整流板21で整流された上昇気流は、同伴する粉砕粒子中の粗粉炭の割合が少なくなり、粉砕物粒子(粗粉炭、微粉炭)の濃度分布の偏りが低下することによって、回転分級機5内に流入させられて製品として排出される微粉炭の割合が高くなる。
よって、整流板21を通過してさらに上昇する気流は、回転分級機5近傍に到ると、気流中に僅かに含まれる粒子径が1mm以上の粗粉炭はもちろん、粒子径が100μm〜1mm程度の粒子についても、回転分級羽根8の回転による遠心力によってほとんどが押し戻され、遮断されて落下させられる。一方、粒子径が100μm以下の微粉炭については、これを同伴する気流の速度が前記の遠心力よりも大となり、したがってこの遠心力に抗して回転分級機5内に流入する。そして、この回転分級機5内を経て排出管9より排出され、例えば微粉炭焚ボイラの燃料として用いられる。
このような構成の竪型ローラミル20にあっては、整流板21を設けたことによって粉砕部4を通過し分級板14を経て上昇してきた気流を整流し、上昇気流の流速やこれに同伴される粉砕物粒子の濃度分布の偏りを抑制しているので、上昇気流の流速や粉砕物粒子の濃度分布を均一化して粒子径の大きい余計な粗粉炭が回転分級機5に到達するのを抑制し、かつ、回転分級機5内に流入するのを抑制することができ、これによって回転分級機5による分級性能を向上することができる。
また、回転分級機5の分級性能を向上できるので、回転分級機5の回転速度を上げる等の分級機にかかる負担をさらに軽減し、装置の運転コストをより低減化するとともに、回転分級機5そのものを大きくする必要もなくなり、装置コストの上昇をより一層抑えることができる。
なお、前記実施形態では図7(b)に示したように矩形状の整流板21を、その長辺が鉛直方向に沿うように配置したが、このように長辺を鉛直方向に沿わせるのに代えて、図8に示すように長辺を鉛直方向に対し斜めに配設してもよい。すなわち、ハウジング2の周方向に沿って多数配設される整流板21を、鉛直方向に対して下側から上側に行くにつれて傾斜させて(斜めに)配置する。その場合に、この鉛直方向に対し、下側から上側に向かって傾斜する方向を、前記回転分級機5の回転分級羽根8の回転方向と同じ方向にする。
このようにすれば、斜めに配設された整流板21により、上昇気流を回転分級羽根8の回転方向と同じ方向に旋回させることができ、したがってこの上昇気流が回転分級羽根8に流入する際の負荷を低減し、回転分級機5の耐久性を向上するとともに、回転分級機5の出力に要するエネルギーの低減化を図ることができる。
本発明の竪型ローラミルの第1実施形態の概略構成を、模式的に示す要部断面図である。 回転分級機の概略構成図である。 ハウジング対する分級板の配置を示す平面図である。 ハウジング対する分級板の配置とその作用を説明するための要部側断面図である。 ハウジング対する整流板の配置を示す平面図である。 本発明の竪型ローラミルの第2実施形態の概略構成を、模式的に示す要部断面図である。 整流板の配置を示す図であって、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 整流板を斜めに配置した状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1、20…竪型ローラミル、2…ハウジング、3…供給部、4…粉砕部、5…回転分級機、6…輸送機構、11…粉砕テーブル、12…回転ローラ、14、15…分級板(分級体)、14a…分級面、21…整流板、S…粗粉炭、B…微粉炭

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に被粉砕物を供給する供給部と、
    前記ハウジング内の底部に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部と、
    前記ハウジング内において前記粉砕部の上方に設けられた回転分級羽根を有する回転分級機と、
    前記粉砕部で粉砕された粉砕物を前記回転分級機に気流輸送する輸送機構と、を備えてなり、
    前記ハウジングの内壁面の、前記粉砕部と前記回転分級機との間に、前記粉砕部側から前記回転分級機側に上昇する気流中の粉砕物を分級する分級面を有する分級体が設けられたことを特徴とする竪型ローラミル。
  2. 前記分級体の分級面は、下方に向き、かつ、該分級面が接するハウジングの内壁面との間の角度が、鋭角であることを特徴とする請求項1記載の竪型ローラミル。
  3. 前記分級体は、前記ハウジングの周方向において、その全周に亘って設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の竪型ローラミル。
  4. 前記分級体は板状の分級板からなり、前記分級面は前記分級板の下方に向く面からなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の竪型ローラミル。
  5. 前記ハウジングの内壁面の、前記分級体と前記回転分級機との間に、前記粉砕部側から前記回転分級機側に上昇する気流を整流する整流板が複数枚設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の竪型ローラミル。
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