JP2009297326A - 超音波探触子および超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子および超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、超音波の反射波に含まれる高調波成分を受信して増幅することができる超音波探触子および超音波診断装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る、被検体内に第1超音波信号を送信し第1超音波信号に基づく被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子2は、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって送信電気信号を第1超音波信号に変換する送信用圧電部22と、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって第2超音波信号を受信電気信号に変換する受信用圧電部24と、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、受信電気信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部27とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波を送受信可能な超音波探触子に関し、特に、高調波成分を受信して増幅することができる超音波探触子およびこの超音波探触子を備えた超音波診断装置に関する。
超音波は、通常、16000Hz以上の音波をいい、非破壊、無害および略リアルタイムでその内部を調べることが可能なことから、欠陥の検査や疾患の診断等の様々な分野に応用されている。その一つに、被検体内を超音波で走査し、被検体内から来た超音波の反射波(エコー)から生成した受信信号に基づいて当該被検体内の内部状態を画像化する超音波診断装置がある。この超音波診断装置は、医療用では、他の医療用画像装置に較べて小型で安価であり、そして、X線等の放射線被爆が無く安全性が高いこと、また、ドップラ効果を応用した血流表示が可能であること等の様々な特長を有している。このため、超音波診断装置は、循環器系(例えば心臓の冠動脈等)、消化器系(例えば胃腸等)、内科系(例えば肝臓、膵臓および脾臓等)、泌尿器系(例えば腎臓および膀胱等)および産婦人科系等で広く利用されている。この超音波診断装置には、被検体に対して超音波(超音波信号)を送受信する超音波探触子が用いられている。この超音波探触子は、圧電現象を利用することによって、送信の電気信号に基づいて機械振動して超音波(超音波信号)を発生し、被検体内部で音響インピーダンスの不整合によって生じる超音波(超音波信号)の反射波を受けて受信の電気信号を生成する複数の圧電素子を備え、これら複数の圧電素子が例えばアレイ状に2次元配列されて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
この超音波の反射波は、一般に、微弱であり、また、2次元アレイの超音波探触子では、圧電素子における超音波の受信面積が小さい(狭い)。このため、良好な超音波画像を形成するために、圧電素子から出力される受信電気信号を増幅する必要がある。例えば、特許文献2に開示の超音波診断装置は、超音波を発生するための送信パルスを発生する送信手段と、前記送信パルスに応じて超音波を発生する送信専用素子と、超音波を受波して電気信号に変換する受信専用素子と、前記受信専用素子で形成された電気信号を増幅するものであり、前記送信パルスが供給されないように構成された増幅手段と、前記増幅手段により増幅された電気信号に基づいて超音波画像を形成する画像処理手段とを有している。そして、この構成によって、特許文献2に開示の超音波診断装置では、2次元アレイプローブ内に集積度の低い増幅手段を設けることができ、電気信号のSN比の向上を図ることができる。
特開2004−088056号公報 特開2000−139907号公報
ところで、近年では、超音波探触子から被検体内へ送信された超音波の周波数(基本周波数)成分ではなく、その高調波周波数成分(高調波成分)によって被検体内の内部状態の画像を形成するハーモニックイメージング(Harmonic Imaging)技術が研究、開発されている。このハーモニックイメージング技術では、超音波探触子は、基本周波数成分に対する高調波成分を受信する必要がある。そして、この超音波の反射波に含まれる高調波成分は、この超音波の反射波に含まれる基本周波数成分に較べて微弱であるため、超音波探触子は、この高調波成分を増幅する必要もある。
一方、前記特許文献2に開示の超音波診断装置における送信専用素子および受信専用素子は、特許文献2における先行技術の送受信素子を特許文献2の発明の趣旨に応じて分割することによって生じたものである。このため、これら特許文献2の送信専用素子および受信専用素子における送信周波数帯域および受信周波数帯域は、同一である。したがって、前記特許文献2に開示の受信専用素子は、高調波成分を受信することに適するものではなく、また、受信専用素子から出力される電気信号を増幅する増幅手段は、高調波成分を増幅するものでもない。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、超音波の反射波に含まれる高調波成分を受信して増幅することができる超音波探触子および超音波診断装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明に係る一態様では、被検体内に第1超音波信号を送信し前記第1超音波信号に基づく前記被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子において、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって送信電気信号を前記第1超音波信号に変換する送信用圧電部と、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって前記第2超音波信号を受信電気信号に変換する受信用圧電部と、前記第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、前記受信電気信号の周波数成分のうち、前記第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部とを備えることを特徴とする。
このような構成の超音波探触子では、送信用圧電部が無機圧電材料を備えて構成されている。したがって、送信パワーを比較的簡単な構造で大きくすることが可能であるため、このような構成の超音波探触子は、比較的大きなパワーで基本波の第1超音波信号を送信することができ、より大きな第2超音波信号の高調波成分を得ることができる。そして、受信用圧電部が有機圧電材料を備えて構成されている。したがって、このような構成の超音波探触子は、周波数帯域を比較的簡単な構造で広帯域にすることが可能であるため、第2超音波信号に含まれる高調波成分を受信することができる。さらに、受信電気信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部が備えられている。このため、上記構成の超音波探触子は、第2超音波信号に含まれる高調波成分を増幅することができる。したがって、上記構成の超音波探触子は、第2超音波信号の高周波成分を背景技術に較べてより良好に受信することができ、そして、より良好に増幅することができる。
また、圧電素子で超音波信号を受信する場合に、通常、バイアス電圧が印加され、より大きな出力を得る場合には、大きなバイアス電圧の印加が必要となる。上記構成の超音波探触子では、受信電気信号を増幅する前記増幅部を備えるので、必ずしも大きなバイアス電圧の印可が必要ではない。このため、耐電圧が比較的低い有機圧電材料を受信用圧電部に用いることも可能となる。
そして、このような構成の超音波探触子は、第2超音波信号の高調波成分を増幅して出力することが可能であるので、ハーモニックイメージング技術によって超音波画像を形成する超音波診断装置に好適である。
また、上述の超音波探触子において、前記増幅部は、周波数とゲインとの対応関係を示すゲイン特性が非線形であることを特徴とする。
上記構成によれば、増幅部が非線形なゲイン特性を持つので、受信電気信号の高調波成分をより適切に増幅することが可能となる。
また、これら上述の超音波探触子において、第1端子の接続を、前記送信用圧電部に接続される第2端子、または、前記受信用圧電部に前記増幅部を介して接続される第3端子に切り換えることができるスイッチ部をさらに備えることを特徴とする。
上記構成によれば、スイッチ部が第1端子の接続を第2端子または第3端子に切り換えるので、第1端子を入出力端子とすることができ、この第1端子に接続する信号線を、送信用圧電部へ送信電気信号を送る送信用信号線および受信用圧電部から受信電気信号を送る受信用信号線として兼用することが可能となる。
また、これら上述の超音波探触子において、前記送信用圧電部および前記受信用圧電部は、前記送信用圧電部上に前記受信用圧電部が積層され、前記受信用圧電部の前方に前記第1および第2超音波信号の送受信面が在ることを特徴とする。
上記構成によれば、送信用圧電部および受信用圧電部は、第1および第2超音波信号の送受信方向において、送受信面、受信用圧電部および送信用圧電部の順で配置されている。このため、第2超音波信号を受信する際に、第2超音波信号が受信用圧電部に到達する超音波探触子内の伝播長は、送信用圧電部および受信用圧電部が第1および第2超音波信号の送受信方向において送受信面、送信用圧電部および受信用圧電部の順で積層されている場合に較べて、短くなり、第2超音波信号の減衰をより少なくすることができると共に、伝播中にノイズが乗る(重畳する)機会を低減することができる。したがって、上記構成の超音波探触子は、第1超音波信号に較べて微弱な第2超音波信号の受信に好適である。
また、これら上述の超音波探触子において、前記送信用圧電部は、アレイ状に2次元配列された複数の圧電素子を備え、前記受信用圧電部は、アレイ状に2次元配列された複数の有機圧電素子を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、被検体の3次元超音波画像の形成が可能となる。
そして、本発明の他の一態様にかかる超音波診断装置は、これら上述のうちのいずれかの超音波探触子を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、超音波の反射波に含まれる高調波成分を受信して増幅することができる超音波診断装置の提供が可能となる。
本発明にかかる超音波探触子および超音波診断装置は、超音波の反射波(第2超音波信号)に含まれる高調波成分を受信して増幅することができる。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。図2は、実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。図3は、実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す図である。図4は、実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す斜視図である。
超音波診断装置Sは、図1および図2に示すように、図略の生体等の被検体に対して超音波(第1超音波信号)を送信すると共に、この被検体で反射した超音波の反射波(エコー、第2超音波信号)を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号(送信電気信号)を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して第1超音波信号を送信させると共に、超音波探触子2で受信された被検体内から来た第2超音波信号に応じて超音波探触子2で生成された電気信号の受信信号(受信電気信号)に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する超音波診断装置本体1とを備えて構成される。
超音波診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像処理部14と、表示部15と、制御部16とを備えて構成されている。
操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力するものであり、例えば、複数の入力スイッチを備えた操作パネルやキーボード等である。
送信部12は、制御部16の制御に従って、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を供給して超音波探触子2に第1超音波信号を発生させる回路である。送信部12は、例えば、高電圧のパルスを生成する高圧パルス発生器等を備えて構成される。受信部13は、制御部16の制御に従って、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する回路であり、この受信信号を画像処理部14へ出力する。受信部13は、例えば、ケーブル3の伝送損失(伝送ロス)を補償すべく、受信信号を予め設定された所定の増幅率で増幅する増幅器、および、この増幅器で増幅された受信信号をアナログ信号からディジタル信号へ変換するアナログ−ディジタル変換器等を備えて構成される。
画像処理部14は、制御部16の制御に従って、受信部13で受信した受信信号に基づいて被検体内の内部状態の画像(超音波画像)を生成する回路である。
上述のハーモニックイメージング技術には、例えば、特開2001−286472号公報等に開示されているように、大別すると、フィルタ法と位相反転法(パルスインバージョン法)との2つの方法がある。このフィルタ法は、高調波検出フィルタによって基本波成分と高調波成分とを分離し、高調波成分だけを抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。また、この位相反転法は、同一方向に続けて互いに位相が反転している第1および第2送信信号を送信し、これら第1および第2送信信号に対応する第1および第2受信信号を加算することによって高調波成分を抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。第1および第2受信信号における基本波成分は、位相が反転しているが、高調波の例えば第2次高調波成分は、同相となるため、第1および第2受信信号を加算することによってこの第2次高調波成分が抽出される。
画像処理部14では、例えば、フィルタ法によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基づいてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。また例えば、画像処理部14では、位相反転法(パルスインバージョン法)によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基づいてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。
表示部15は、制御部16の制御に従って、画像処理部14で生成された被検体の超音波画像を表示する装置である。表示部15は、例えば、CRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
制御部16は、例えば、マイクロプロセッサ、記憶素子およびその周辺回路等を備えて構成され、これら超音波探触子2、操作入力部11、送信部12、受信部13、画像処理部14および表示部15を当該機能に応じてそれぞれ制御することによって超音波診断装置Sの全体制御を行う回路である。
超音波探触子(超音波プローブ)2は、被検体内に第1超音波信号を送信しこの第1超音波信号に基づく被検体内から来た第2超音波信号を受信する装置であって、第1および第2圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる第1および第2圧電部を備えている。
ここで、注目すべきは、第1圧電部が、送信専用であって、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号の送信信号(送信電気信号)を第1超音波信号に変換する送信用圧電部であり、第2圧電部が、受信専用であって、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって前記第2超音波信号を電気信号の受信信号(受信電気信号)に変換する受信専用の受信用圧電部であることである。そして、注目すべきは、この超音波探触子2が、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、受信電気信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部をさらに備えることである。
このような構成の超音波探触子2は、例えば、図3および図4に示すように、平板状の音響制動部材21と、この音響制動部材21の一方主面上に積層された送信用圧電部22と、この送信用圧電部22上に積層された中間層23と、この中間層23上に積層された受信用圧電部24と、この受信用圧電部24上に積層された音響整合層25と、この音響整合層25上に積層された音響レンズ26と、受信用圧電部24の出力を増幅する増幅部27と、ケーブル3の接続先を送信用圧電部22および増幅部27を介して受信用圧電部24のうちの一方に切り換えるスイッチ部28とを備えて構成される。なお、図3には、超音波探触子2に加えて、超音波診断装置本体1の一部が記載され、また、図3では、接地線の図示が省略されている。そして、図4では、音響整合層25、音響レンズ26、増幅部27およびスイッチ部28の図示が省略されている。これら音響制動部材21、送信用圧電部22、中間層23、受信用圧電部24、音響整合層25、音響レンズ26、増幅部27およびスイッチ部28は、超音波探触子2のハウジング(筐体)H内に収容されている。
音響制動部材21は、超音波を吸収する材料から構成され、送信用圧電部22から音響制動部材21方向へ放射される超音波を吸収するものである。音響制動部材21は、一般に、ダンパあるいはバッキング層とも呼ばれる。
送信用圧電部22は、スイッチ部28およびケーブル3を介して超音波診断装置本体1の送信部12と接続されており、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号の送信信号を第1超音波信号に変換するものである。送信用圧電部22は、単一の圧電素子から構成されてもよいが、本実施形態では、複数の無機圧電素子を備えて構成されている。これら複数の無機圧電素子は、ライン上に一列に配列されて構成されてもよいが、本実施形態では、例えば、図4に示すように、互いに所定の間隔を空けて平面視にて線形独立な2方向に、例えば、互いに直交する2方向にm行×n列でアレイ状に2次元配列されて構成されている(m、nは、正の整数である)。各無機圧電素子は、無機圧電材料から成る圧電体における互いに対向する両面にそれぞれ電極を備えて構成されている。この圧電体の厚さは、例えば、送信すべき超音波の周波数や無機圧電材料の種類等によって適宜に設定される。これら複数の無機圧電素子のそれぞれには、送信部12からケーブル3およびスイッチ部28を介して電気信号の送信信号が入力される。この電気信号は、各無機圧電素子の各電極に入力される。複数の無機圧電素子は、この電気信号を圧電現象を利用することによって超音波信号に変換してこの超音波信号を送信する。超音波探触子2が被検体に当てられることによって、送信用圧電部22で生成された超音波信号が被検体内へ送信される。
無機圧電材料は、例えば、いわゆるPZT、水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ニオブ酸タンタル酸カリウム(K(Ta,Nb)O)、チタン酸バリウム(BaTiO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)およびチタン酸ストロンチウム(SrTiO)等である。
中間層(バッファ層)23は、送信用圧電部22と受信用圧電部24とを積層するための部材である。本実施形態では、中間層23は、送信用圧電部22と受信用圧電部24との音響インピーダンスを整合させる部材である。
受信用圧電部24は、増幅部27、スイッチ部28およびケーブル3を介して超音波診断装置本体1の受信部13と接続されており、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって第2超音波信号を電気信号の受信信号に変換するものである。受信用圧電部24は、単一の圧電素子から構成されてもよいが、本実施形態では、複数の有機圧電素子を備えて構成されている。これら複数の有機圧電素子は、ライン上に一列に配列されて構成されてもよいが、本実施形態では、例えば、図4に示すように、中間層24を介して各無機圧電素子上に積層されている。すなわち、これら複数の有機圧電素子は、互いに所定の間隔を空けて平面視にて線形独立な2方向に、例えば、互いに直交する2方向にm行×n列でアレイ状に2次元配列されて構成されている(m、nは、正の整数である)。各有機圧電素子は、有機圧電材料から成る圧電体における互いに対向する両面にそれぞれ電極を備えて構成されている。複数の有機圧電素子のそれぞれでは、反射波の第2超音波信号が受信され、圧電現象を利用することによってこの受信した第2超音波信号を電気信号に変換してこの電気信号を出力する。この電気信号は、各有機圧電素子の電極から出力される。この電気信号は、増幅部27、スイッチ部28およびケーブル3を介して超音波診断装置本体1の受信部13へ出力される。
有機圧電材料は、例えば、フッ化ビニリデンの重合体を用いることができる。また例えば、有機圧電材料は、フッ化ビニリデン(VDF)系コポリマを用いることができる。このフッ化ビニリデン系コポリマは、フッ化ビニリデンと他の単量体との共重合体(コポリマ)であり、他の単量体としては、3フッ化エチレン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレン等を用いることができる。フッ化ビニリデン系コポリマは、その共重合比によって厚み方向の電気機械結合定数(圧電効果)が変化するので、例えば、超音波探触子の仕様等に応じて適宜な共重合比が採用される。例えば、フッ化ビニリデン/3フッ化エチレンのコポリマの場合では、フッ化ビニリデンの共重合比が60mol%〜99mol%が好ましく、有機圧電素子を無機圧電素子に積層する複合素子の場合では、フッ化ビニリデンの共重合比が85mol%〜99mol%がより好ましい。また、このような複合素子の場合では、他の単量体は、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレンが好ましい。また例えば、有機圧電材料は、ポリ尿素を用いることができる。このポリ尿素の場合では、蒸着重合法で圧電体を作成することが好ましい。ポリ尿素用のモノマとして、一般式、HN−R−NH構造を挙げることができる。ここで、Rは、任意の置換基で置換されてもよいアルキレン基、フェニレン基、2価のヘテロ環基、ヘテロ環基を含んでもよい。ポリ尿素は、尿素誘導体と他の単量体との共重合体であってもよい。好ましいポリ尿素として、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を用いる芳香族ポリ尿素を挙げることができる。
音響整合層25は、送信用圧電部22の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとると共に、受信用圧電部24の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとる部材である。音響整合層25は、単層で構成されてもよく、あるいは、複数層で構成されてもよい。例えば、受信周波数帯域を広帯域化する場合では、音響整合層25は、複数層で構成されることが好ましい。音響レンズ26は、被検体に向けて送信される超音波を収束する部材であり、例えば、図3に示すように、円弧状に膨出した形状とされている。
増幅部27は、その入力端が受信用圧電部24に接続され、その出力端がスイッチ部28に接続され、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、受信用圧電部24から出力された受信電気信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する回路である。
増幅部27は、例えば、非線形増幅器とハイパスフィルタとを備えて構成される。非線形増幅器は、周波数とゲインとの対応関係を示すゲイン特性が非線形である。非線形増幅器は、互いに異なる通過帯域を有する複数n個のバンドパスフィルタと(nは、正整数である)、各バンドパスフィルタで非線形高次高調波をf2、f3、・・・、fnのn次まで帯域分割された各帯域のノイズレベルを算出するノイズレベル算出器と、このノイズレベル算出器で算出したノイズレベルに基づいて各帯域の増幅特性を算出する増幅特性算出器と、この増幅特性算出器で算出した各帯域の増幅特性に従って相似的にまたは矩形波的に各帯域の受信信号に含まれるノイズ信号を抑制する抑制器とを備えて構成され、全体として各帯域の受信信号を非線形高調波に応じて増幅するものある。非線形増幅部は、受信波の非線形高次高調波の信号強度レベルをその次数に応じて増幅する。例えば、非線形増幅部は、2次高調波を増幅する場合にはA2倍で増幅し、3次高調波を増幅する場合にはA3倍で増幅し、このようにn次高調波を増幅する場合にはAn倍で増幅する。3次高調波を選択的に増幅する場合には、3次高調波を増幅するための増幅率A3の比率を上げ、その他の増幅率の比率を下げることができる。そして、非線形増幅のゲイン特性は、第2高調波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する観点から、「ゲイン=Σ(fn×An)(Σはk=2からnまでの和である)」の非線形の和に比例する関係で表される。周波数fnは、基本波の周波数の設定によって決まるので、無機圧電素子の周波数定数に依存する。Anの係数は、圧電素子の材料によって適宜に選択される。
また、ハイパスフィルタの通過周波数帯域は、ノイズを低減すべく、受信電気信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分が通過するように、適宜に設定される。例えば、ハーモニックイメージング技術によって超音波画像を生成する場合に第2次高調波を用いる場合には、ハイパスフィルタの通過周波数帯域は、受信電気信号の周波数成分のうち、第2次高調波成分が通過するように設定される。また例えば、ハーモニックイメージング技術によって超音波画像を生成する場合に第3次高調波を用いる場合には、ハイパスフィルタの通過周波数帯域は、受信電気信号の周波数成分のうち、第3次高調波成分が通過するように設定される。なお、ハイパスフィルタは、これに代えてバンドパスフィルタであっても良い。
スイッチ部28は、ケーブル3を介して超音波診断装置本体1の送信部12および受信部13に接続されると共に、送信用圧電部22および増幅部27を介して受信用圧電部24に接続され、ケーブル3の接続先を送信用圧電部22および増幅部27を介して受信用圧電部のうちの一方に切り換える回路である。より具体的には、図3に示すように、例えば、スイッチ部28は、第1ないし第2端子281、282、283を備え、ケーブル3を介して超音波診断装置本体1の制御部16から送信されて来る制御信号によって、第1端子281の接続を、送信用圧電部22に接続される第2端子282、または、受信用圧電部283に増幅部27を介して接続される第3端子283に切り換える回路である。
ケーブル3は、本実施形態では、送信信号や受信信号を伝送するための信号線と、超音波診断装置本体1の制御部16から出力された制御信号を伝送するための制御信号線とを備えて構成されている。信号線の一方は、超音波診断装置本体1の送信部12および受信部13に接続され、その他方は、スイッチ部28の第1端子281に接続される。
このような構成の超音波診断装置Sでは、例えば、操作入力部11から診断開始の指示が入力されると、制御部16の制御によって送信部12で電気信号の送信信号が生成される。この生成された電気信号の送信信号は、ケーブル3を介して超音波探触子2へ供給される。より具体的には、制御部16の制御によってスイッチ部28がスイッチングされることでその第1端子1がその第2端子282に接続され、この電気信号の送信信号は、超音波探触子2における複数の送信用圧電部22へそれぞれ供給される。この電気信号の送信信号は、例えば、所定の周期で繰り返される電圧パルスである。複数の送信用圧電部22は、それぞれ、この電気信号の送信信号が供給されることによってその厚み方向に伸縮し、この電気信号の送信信号に応じて超音波振動する。この超音波振動によって、複数の送信用圧電部22は、中間層23、受信用圧電部24、音響整合層25および音響レンズ26を介して超音波(第1超音波信号)を放射する。超音波探触子2が被検体に例えば当接されていると、これによって超音波探触子2から被検体に対して第1超音波信号が送信される。
なお、超音波探触子2は、被検体の表面上に当接して用いられてもよいし、被検体の内部に挿入して、例えば、生体の体腔内に挿入して用いられてもよい。
この被検体に対して送信された第1超音波信号は、被検体内部における音響インピーダンスが異なる1または複数の境界面で反射され、超音波の反射波(第2超音波信号)となる。この第2超音波信号には、送信された第1超音波信号の周波数(基本波の基本周波数)成分だけでなく、基本周波数の整数倍の高調波の周波数成分も含まれる。例えば、基本周波数の2倍、3倍および4倍などの第2次高調波成分、第3次高調波成分および第4次高調波成分等も含まれる。この第2超音波信号は、超音波探触子2で受信される。より具体的には、この第2超音波信号は、音響レンズ26および音響整合層25を介して受信用圧電部24で受信され、受信用圧電部24で機械的な振動が電気信号に変換されて受信信号として取り出される。この取り出された電気信号の受信信号は、増幅部27へ出力される。増幅部27は、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、電気信号の受信信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する。本実施形態では、増幅部27は、非線形なゲイン特性でこれを増幅する。この増幅された電気信号の受信信号は、増幅部27からスイッチ部28およびケーブル3を介して受信部13で受信される。ここで、超音波診断装置本体1の制御部16は、この受信信号の受信タイミングに合わせて制御部16の制御によってスイッチ部28がスイッチングされることでその第1端子1がその第3端子283に接続されている。受信部13は、この入力された受信信号を受信処理し、より具体的には、例えば増幅した後にアナログ信号からディジタル信号へ変換し、画像処理部14へ出力する。
ここで、上述において、各送信用圧電部22から順次に第1超音波信号が被検体に向けて送信され、被検体で反射した第2超音波信号が受信用圧電部24で受信される。
そして、画像処理部14は、制御部16の制御によって、受信部13で受信した受信信号に基づいて、例えばハーモニックイメージング技術を用いて、送信から受信までの時間や受信強度などから被検体内の内部状態の画像(超音波画像)を生成し、表示部15は、制御部16の制御によって、画像処理部14で生成された被検体内の内部状態の画像を表示する。
以上、説明したように、超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、送信用圧電部22が無機圧電材料を備えて構成されている。したがって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、送信パワーを比較的簡単な構造で大きくすることが可能であるため、比較的大きなパワーで基本波の第1超音波信号を送信することができ、より大きな第2超音波信号の高調波成分を得ることができる。そして、超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、受信用圧電部24が有機圧電材料を備えて構成されている。したがって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、受信周波数帯域を比較的簡単な構造で広帯域にすることが可能であるため、第2超音波信号に含まれる高調波成分を受信することができる。さらに、超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、電気信号の受信信号の周波数成分のうち、第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部27を備えて構成されている。したがって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、第2超音波信号に含まれる高調波成分を増幅することができる。よって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、第2超音波信号の高周波成分を背景技術に較べてより良好に受信することができ、そして、より良好に増幅することができる。
また、圧電素子で超音波信号を受信する場合に、通常、バイアス電圧が印加され、より大きな出力を得る場合には、大きなバイアス電圧の印加が必要となる。しかしながら、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、増幅部27を備えるので、必ずしも大きなバイアス電圧の印可が必要ではない。このため、耐電圧が比較的低い有機圧電材料を受信用圧電部24に用いることが可能となっている。
そして、この超音波探触子2は、第2超音波信号の高調波成分を増幅して出力することが可能であるので、ハーモニックイメージング技術によって超音波画像を形成する超音波診断装置Sに好適である。
また、本実施形態の超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、増幅部27は、ゲイン特性が非線形である。このため、電気信号の受信信号の高調波成分がその次数に応じて選択的であるように増幅され、受信信号の高調波成分をより適切に増幅することが可能となる。
また、本実施形態の超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、第1端子281の接続を、送信用圧電部22に接続される第2端子282、または、受信用圧電部24に増幅部27を介して接続される第3端子283に切り換えることができるスイッチ部28を備えて構成されている。このため、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、スイッチ部28がその第1端子281の接続を第2端子282または第3端子283に切り換えるので、第1端子281を入出力端子とすることができ、この第1端子281に接続する信号線を、送信用圧電部22へ送信信号の電気信号を送る送信用信号線および受信用圧電部24から受信信号の電気信号を送る受信用信号線として兼用することが可能となる。
また、本実施形態の超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、送信用圧電部22上に中間層23を介して受信用圧電部24が積層され、受信用圧電部24の前方に第1および第2超音波信号の送受信面(音響レンズ26の表面)が在るように、構成されている。なお、受信用圧電部24は、送信用圧電部22上に直接的に積層されていても良く、また、中間層23の他に、他の層がさらに在ってもよい。このため、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、第2超音波信号を受信する際に、第2超音波信号が受信用圧電部24に到達する超音波探触子2内の伝播長は、送信用圧電部22および受信用圧電部24が第1および第2超音波信号の送受信方向において送受信面、送信用圧電部22および受信用圧電部24の順で積層されている場合に較べて、短くなる。したがって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、第2超音波信号の減衰をより少なくすることができると共に、伝播中にノイズが乗る(重畳する)機会を低減することができる。よって、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、第1超音波信号に較べて微弱な第2超音波信号の受信に好適である。
また、本実施形態の超音波診断装置Sおよび超音波探触子2は、送信用圧電部22がアレイ状に2次元配列された複数の圧電素子を備えて構成され、受信用圧電部24がアレイ状に2次元配列された複数の有機圧電素子を備えて構成されている。このため、この超音波診断装置Sおよび超音波探触子2では、被検体の3次元超音波画像の形成が可能となる。
次に、実施例について説明する。
(実施例)
図4に示すマトリクス(2次元配列)アレイの超音波探触子2が試作された。より具体的には、受信用圧電部24は、有機圧電フィルムによって形成され、この有機圧電フィルムは、フッ化ビニリデン/3フッ化エチレン(75:25)の共重合ペレットを使用して縦横3倍に無溶媒溶融延伸することによって、厚さ75μmで15cm×15cmの正方形フィルムとして形成された。この有機圧電フィルムの両面にアルミニウムを蒸着することによって電極が形成され、通常の分極処理が行われた。その共振周波数は、8MHzであることをオシロスコープ(アジレント社製DSO5012A)で観察した。
送信用圧電部22は、セラミック圧電層によって形成され、中間層23が接合された。中間層23は、圧電セラミックの整合層として機能するとともにバッキング層として機能するように、ビスフェノール型エポキシ樹脂に平均粒子径2μmのタングステン粒子を7%混合した定法の組成で作成された。
送信用圧電部22としてのセラミック圧電層には、圧電セラミック粉末としてPNN(ニッケルニオブ酸鉛)、PT(チタン酸鉛)およびPZ(ジルコン酸鉛)の成分からなる粉末が用いられ、そのモル比は、0.48PNN:0.38PT:0.14PZとされた。これが、PVB(ポリビニルブチラール)を用いて混合され、スラリー化された後に塗設され、焼結後膜圧が500μmとなる共振周波数4MHzの圧電セラミックシート(グリーンシート)が得られた。この圧電セラミックシート上に、前記のPNN−PT−PZの粉末を18体積%含む白金ペーストをスクリーン印刷法によって、膜厚が約5μmとなる内部電極形状が塗布された。これが、40GPa圧で圧着され、大気中の雰囲気で、1150℃の電気炉内に保持されて、約3時間の焼成熱処理が行われ、成型体が得られた。この成型体がDISCO社製のダイシングソーによって128×128素子のアレイ状に切断され、図4に示す圧電素子が得られた。
この実施例において、セラミック圧電素子側の内部電極用ペーストとして、圧電セラミックと同じ組成の粉体が18体積%含む金属導電体(Pt)ペーストを用いが、このような圧電セラミックと同じ組成の粉体を混合使用することは、圧電セラミック層と内部電極層との密着性を向上するために有効な方法として使用される。
この得られた128×128素子のアレイ状の圧電素子が超音波探触子2に組み込まれ、この超音波探触子2がインピーダンスマッチングを行って探触子として超音波診断装置Sに使用された。性能評価は、100nm〜1mm間隔に深さ1cm〜5cmまで順次ステンレス針を並べたアガロースファントームを使用することで行われた。送信基本周波数4MHz、受信周波数2次高調波8MHz、3次高調波12MHzとなるように回路設計がなされ、非線形増幅器は、2次高調波を22dBで、3次高調波を43dBで非線形に増幅するものとして、ノイズフィルタは、2次高調波を2dB、3次高調波を3dBで抑制する回路として撮像した。撮像の解像度を非線形増幅しないものと比較すると、シグナルノイズ比が16dB向上した。このレベルは、例えば、胆嚢の有形ポリープをスペックルノイズ抑制下に鑑別出来るレベルであった。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す図である。 実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す斜視図である。
符号の説明
S 超音波診断装置
H ハウジング
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
22 送信用圧電部
24 受信用圧電部
27 増幅部
28 スイッチ部
281 第1端子
282 第2端子
283 第3端子

Claims (6)

  1. 被検体内に第1超音波信号を送信し前記第1超音波信号に基づく前記被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子において、
    無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって送信電気信号を前記第1超音波信号に変換する送信用圧電部と、
    有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって前記第2超音波信号を受信電気信号に変換する受信用圧電部と、
    前記第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に、前記受信電気信号の周波数成分のうち、前記第2超音波信号の高調波成分に対応する周波数成分を増幅する増幅部とを備えること
    を特徴とする超音波探触子。
  2. 前記増幅部は、周波数とゲインとの対応関係を示すゲイン特性が非線形であること
    を特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 第1端子の接続を、前記送信用圧電部に接続される第2端子、または、前記受信用圧電部に前記増幅部を介して接続される第3端子に切り換えることができるスイッチ部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波探触子。
  4. 前記送信用圧電部および前記受信用圧電部は、前記送信用圧電部上に前記受信用圧電部が積層され、前記受信用圧電部の前方に前記第1および第2超音波信号の送受信面が在ること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の超音波探触子。
  5. 前記送信用圧電部は、アレイ状に2次元配列された複数の圧電素子を備え、
    前記受信用圧電部は、アレイ状に2次元配列された複数の有機圧電素子を備えること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の超音波探触子。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の超音波探触子を備えること
    を特徴とする超音波診断装置。
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