JP2009292481A - 仕切り付き運搬用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面を傷付けることなく紙パックを容器から出し入れ可能に仕切り付き運搬用容器を構成する。
【解決手段】底板(2)の上面に縦横に交差する仕切り片(5、6)が突設された仕切り付き運搬用容器において、縦横の仕切り片(5、6)の高さを、その交差部分(7)を最も低く設けるとともに、交差部(7、7)の間の中間部分(5a、6a)を最も高く設けて、仕切り片(5、6)を上端が波形を呈する形状に形成する。
【選択図】図1
【解決手段】底板(2)の上面に縦横に交差する仕切り片(5、6)が突設された仕切り付き運搬用容器において、縦横の仕切り片(5、6)の高さを、その交差部分(7)を最も低く設けるとともに、交差部(7、7)の間の中間部分(5a、6a)を最も高く設けて、仕切り片(5、6)を上端が波形を呈する形状に形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、飲料用容器、特に牛乳や乳飲料、ジュースなどが充填された紙パックを収納し運搬するのに好適な合成樹脂製の運搬用容器に関する。
飲料水が充填されたガラス瓶などの飲料容器を運搬する場合、搬送中の衝撃を与えずに飲料容器を保護するため、図7に示されるように、底板上面が仕切り片101で格子状に仕切られた運搬用容器100が用いられている。
このような仕切り付きの運搬用容器100では、飲料容器Bを充填機で容器内部に挿入する際に飲料容器Bが仕切り片101で区画された領域の中央に誘導されるようにするため、同図(B)に示されるように、縦横の仕切り片101の交差部101aよりも仕切り片101の中央部101bが低くなるように形成されている(例えば特許文献1参照)。
このような仕切り付きの運搬用容器100では、飲料容器Bを充填機で容器内部に挿入する際に飲料容器Bが仕切り片101で区画された領域の中央に誘導されるようにするため、同図(B)に示されるように、縦横の仕切り片101の交差部101aよりも仕切り片101の中央部101bが低くなるように形成されている(例えば特許文献1参照)。
一方、牛乳パックなどの紙パックは、缶やプラスチックなどからなる容器と比較して内外圧に対する耐性が低く、運搬車両の積載棚に積んで搬送した際に車両が揺れて紙パックが倒れたり紙パック同士がぶつかったりすると、その衝撃でパック表面が凹んで傷が付いたりパックの底の重合シール部分に隙間ができて内容液が漏れ出たりする虞れがある。
そのため、例えば横断面が約70mm角で内容量が1000mlのサイズの紙パックの運搬には、図8に示されるような、12個単位で紙パックPを隙間を開けずに収納可能な紙パック専用の容器102が用いられ、当該容器の内部に紙パックPを縦3列、横4列に立て並べて梱包し、容器内周面全体で収納された紙パックPを揺動不能に保持して搬送中の衝撃が加わらないようしている(例えば特許文献2参照)。
そのため、例えば横断面が約70mm角で内容量が1000mlのサイズの紙パックの運搬には、図8に示されるような、12個単位で紙パックPを隙間を開けずに収納可能な紙パック専用の容器102が用いられ、当該容器の内部に紙パックPを縦3列、横4列に立て並べて梱包し、容器内周面全体で収納された紙パックPを揺動不能に保持して搬送中の衝撃が加わらないようしている(例えば特許文献2参照)。
図示した紙パック専用の容器102は、その内部に紙パックPが隙間なく収納されるので、搬送中に紙パックPが倒れてパックの底が破損するようなことはなく、紙パックPをまとめて安全に運搬することが可能である。
しかし、この容器102では、12個の紙パックPを一単位としてまとめて運搬するのには都合が良いものの、紙パックPが端数の場合は、それらを容器102に収納すると不足本数分の隙間ができ、搬送中の揺れで紙パックPが倒れて容器内面に衝突し、或いは紙パックP同士がぶつかり合うことを防止することができない。
しかし、この容器102では、12個の紙パックPを一単位としてまとめて運搬するのには都合が良いものの、紙パックPが端数の場合は、それらを容器102に収納すると不足本数分の隙間ができ、搬送中の揺れで紙パックPが倒れて容器内面に衝突し、或いは紙パックP同士がぶつかり合うことを防止することができない。
この場合、容器102の内部に紙パックPを個別に仕切る仕切り片を設ければ、端数の紙パックPを揺らしたり収納位置をずらしたりすることなく運搬することが可能となるが、その反面、容器内部に仕切り片があると、仕切り片で区画された領域内に紙パックPを出し入れする際に、紙パックPの表面、特にパックの底部を、仕切り片と衝突させたり引っ掛けたりして破損させ、そこから液漏れさせてしまい易かった。
そのため、現状、紙パックPの運搬に仕切り付き容器は用いられておらず、紙パックPの運搬には、前記図8に示された、12個の紙パックPをまとめて収納する専用の容器102が用いられ、端数の紙パックPは緩衝材を入れた別の容器の中に寝かせて収納するなど、補助資材を用いて運搬するようにしていた。
そのため、現状、紙パックPの運搬に仕切り付き容器は用いられておらず、紙パックPの運搬には、前記図8に示された、12個の紙パックPをまとめて収納する専用の容器102が用いられ、端数の紙パックPは緩衝材を入れた別の容器の中に寝かせて収納するなど、補助資材を用いて運搬するようにしていた。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、紙パックの運搬に利用される容器において、容器内部に紙パックを個別に挿入する仕切り片を設けて端数の紙パックを収納して運搬できるようにするとともに、紙パックを容器から出し入れする際に紙パックの表面を傷付けずに、仕切り片で区画された領域内に確実に収納して安全に且つ手間をかけずに運搬することができるようにすることを課題とする。
この種の仕切り付き運搬用容器は、前記図7に示される如く、仕切り片101の中央部101bを低く交差部101aを高く設けてあるが、これを紙パックの運搬に用いた場合、紙パックの底部を破損させ易い。
これは、充填機により自動で或いは手作業で紙パックを容器に収納する際に、紙パックの底部コーナー部が仕切り片の交差部に衝突し、紙パックを下方へ押し込む力が加わることと相俟って底部コーナー部に大きな衝撃が加わり、また、容器に収納された紙パックを取り出す際に、紙パックを斜めに引き抜くと底部コーナー部が仕切り片の交差部に衝突して衝撃が加わり、そして、内容液が充填された紙パックは、その四側面内壁に横方向の圧力、底部には下方向の圧力がかかり、且つ紙自体はあまり伸縮しない素材であることから、紙パックの四側面と底部のコーナー部に応力が集中し、小さな外圧や衝撃が加わっても変形を来たし易いからである。
一方、紙パックの表面で外圧や衝撃を受けても変形し難い箇所はその四側面の略中央部であり、よって、紙パックを容器から出し入れする際に仕切り片が前記四側面の略中央部に当たるようにすれば、仕切り片との衝突によって紙パックが受けるダメージは抑えられ、底部の破損は防止できると考えられる。
これは、充填機により自動で或いは手作業で紙パックを容器に収納する際に、紙パックの底部コーナー部が仕切り片の交差部に衝突し、紙パックを下方へ押し込む力が加わることと相俟って底部コーナー部に大きな衝撃が加わり、また、容器に収納された紙パックを取り出す際に、紙パックを斜めに引き抜くと底部コーナー部が仕切り片の交差部に衝突して衝撃が加わり、そして、内容液が充填された紙パックは、その四側面内壁に横方向の圧力、底部には下方向の圧力がかかり、且つ紙自体はあまり伸縮しない素材であることから、紙パックの四側面と底部のコーナー部に応力が集中し、小さな外圧や衝撃が加わっても変形を来たし易いからである。
一方、紙パックの表面で外圧や衝撃を受けても変形し難い箇所はその四側面の略中央部であり、よって、紙パックを容器から出し入れする際に仕切り片が前記四側面の略中央部に当たるようにすれば、仕切り片との衝突によって紙パックが受けるダメージは抑えられ、底部の破損は防止できると考えられる。
本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、底板上面に縦横に交差する仕切り片が突設された仕切り付き運搬用容器において、前記縦横の仕切り片の高さを、その交差部分を最も低く設けるとともに、交差部と交差部の間、又は交差部と側板内面との間の中間部分を最も高く設けてあることを特徴とするものである。
これによれば、充填機などで紙パックを容器に収納する際、仕切り片で区画された領域の上方から紙パックを下方へ移動させれば、先ず紙パックの四側面の中央部に仕切り片の先端が各々当接して紙パックの挿入位置が位置決めされ、紙パックをそのまま下降させれば、前記領域内に紙パックを正確に挿入することができる。
この場合に、紙パックの四側面の中央部が仕切り片の先端に当接して挿入位置が位置決めされるので、仕切り片の交差部に底部コーナー部が衝突することはなく、仮に挿入操作中に紙パックがぶれて仕切り片の交差部に衝突したとしても、既に四側面の中央部に仕切り片が当接している状態であるので、底部コーナー部に加わる衝撃は極めて小さく、底部が破損する程のダメージが紙パックに加わることはない。また、容器に収納された紙パックを取り出すときに、紙パックを斜めに引き抜いたとしても、紙パックはその四側面の中央部に仕切り片を当接させたまま引き抜かれるので、衝撃に対して弱い底部コーナー部が仕切り片に衝突することはなく、底部を破損に至らしめる衝撃が紙パックに加わる虞れはない。
この場合に、紙パックの四側面の中央部が仕切り片の先端に当接して挿入位置が位置決めされるので、仕切り片の交差部に底部コーナー部が衝突することはなく、仮に挿入操作中に紙パックがぶれて仕切り片の交差部に衝突したとしても、既に四側面の中央部に仕切り片が当接している状態であるので、底部コーナー部に加わる衝撃は極めて小さく、底部が破損する程のダメージが紙パックに加わることはない。また、容器に収納された紙パックを取り出すときに、紙パックを斜めに引き抜いたとしても、紙パックはその四側面の中央部に仕切り片を当接させたまま引き抜かれるので、衝撃に対して弱い底部コーナー部が仕切り片に衝突することはなく、底部を破損に至らしめる衝撃が紙パックに加わる虞れはない。
前記構成の容器において、仕切り片で区画された領域内に紙パックを収納した状態で、仕切り片と紙パックの外周面との隙間が大きいと、容器搬送中の振動によって前記領域内で紙パックも振動し、容器上面にぶつかったときの衝撃で底部が破損することがある。
よって、底面における縦横寸法が同じ〔A〕である紙パックに対し、縦横の仕切り片で区画される領域をその縦横寸法が略同じ〔A〕となるように対向仕切り片の設置間隙を設定し、前記紙パック用の収納容器として構成することが好ましい。
このように構成することで、容器に収納した紙パックの四側面には仕切り片が隙間なく接合し、紙パックは仕切り片で揺動不能に保持され、搬送中の揺れで底部に衝撃が加わることを防止することができる。
より確実に紙パックを仕切り片で保持するためには、紙パックの底面における縦横寸法〔A〕と、内溶液が充填されて液圧で四側面が胴膨れしている状態の最大寸法〔A+α〕に対し、〔A〕<(対向仕切り片の設置間隙)≦〔A+α〕の範囲に設定することが好ましい。
よって、底面における縦横寸法が同じ〔A〕である紙パックに対し、縦横の仕切り片で区画される領域をその縦横寸法が略同じ〔A〕となるように対向仕切り片の設置間隙を設定し、前記紙パック用の収納容器として構成することが好ましい。
このように構成することで、容器に収納した紙パックの四側面には仕切り片が隙間なく接合し、紙パックは仕切り片で揺動不能に保持され、搬送中の揺れで底部に衝撃が加わることを防止することができる。
より確実に紙パックを仕切り片で保持するためには、紙パックの底面における縦横寸法〔A〕と、内溶液が充填されて液圧で四側面が胴膨れしている状態の最大寸法〔A+α〕に対し、〔A〕<(対向仕切り片の設置間隙)≦〔A+α〕の範囲に設定することが好ましい。
また、紙パック用の収納容器として構成する場合に、容器の底板上面に紙パックが縦3列、横4列に立て並べて収納される大きさに構成することできる。この場合、底板上面には、縦横に立て並べた各紙パックが個別に仕切られるように、仕切り片を格子状に設けることができる。
また、仕切り片を格子状に設けずに、縦仕切り片を底板上面における横3列目と4列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設けるとともに、横仕切り片を底板上面における縦1列目と2列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設けた構成としてもよい。これによれば、一対の縦横の仕切り片で区画された各領域に、端数の紙パックを揺動不能に保持して運搬することが可能である。
また、仕切り片を格子状に設けずに、縦仕切り片を底板上面における横3列目と4列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設けるとともに、横仕切り片を底板上面における縦1列目と2列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設けた構成としてもよい。これによれば、一対の縦横の仕切り片で区画された各領域に、端数の紙パックを揺動不能に保持して運搬することが可能である。
なお、本発明の仕切り付き運搬用容器は、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂材を用いて射出成形法により成形することができ、また、横断面が正方形の紙パックの他に横断面が矩形の紙パック、その他紙パック以外の物品であって、底部の剛性が低く損傷し易い適宜な物品を収納して運搬するための容器にも適用可能である。
本発明の好適な一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の運搬用容器の一実施形態の斜視図と側板を破断した内部透視図、図2は図1の容器を上方から見たときの底板上の仕切り片の設置位置を示した図、図3は図1の容器における仕切り片で区画された領域内に紙パックを挿入する状態を示した図、図4は内溶液が充填された紙パックPを側面と底面から見たときのパックの膨らみを表した図、図5は本発明の他の実施形態の運搬用容器の側板を破断した内部透視図、図6は図5の容器を上方から見たときの底板上の仕切り片の設置位置を示した図である。
図1は本発明の運搬用容器の一実施形態の斜視図と側板を破断した内部透視図、図2は図1の容器を上方から見たときの底板上の仕切り片の設置位置を示した図、図3は図1の容器における仕切り片で区画された領域内に紙パックを挿入する状態を示した図、図4は内溶液が充填された紙パックPを側面と底面から見たときのパックの膨らみを表した図、図5は本発明の他の実施形態の運搬用容器の側板を破断した内部透視図、図6は図5の容器を上方から見たときの底板上の仕切り片の設置位置を示した図である。
図1〜図4に示された容器1は、横断面が約70mm角〔A〕で容量が1000mlのレギュラータイプの紙パックPの運搬用容器として構成されたものであり、この容器1は、平面視矩形を呈する底板2の周囲に短手側板3、3と長手側板4、4を略垂直に立ち上げて上面を開口した有底箱型に形成されているとともに、底板2の上面には互いに交差する三つの縦仕切り片5と二つの横仕切り片6とが適宜な高さで一体に突設されて底板2の上面が縦3列、横4列の計12個の収納領域に仕切られ、各領域内に紙パックPを個別に立てて収納し、運搬することができるように構成してある。
より詳しくは、図2に示されるように、三つの縦仕切り片5は、各々短手側板3と平行に長手側板4、4の内面間に帯状に連なった薄肉の仕切りであり、底板2の上面上で、その両側の縦仕切り片5、5はそれぞれ短手側板3の内面から約70mm〔A〕の間隙を開けた位置、中央の縦仕切り片5は当該両側の縦仕切り片5、5からそれぞれ約70mm〔A〕の間隙を開けた位置に各々設置してある。
また、二つの横仕切り片6は、ともに長手側板4と平行に短手側板3、3の内面間に帯状に連なった薄肉の仕切りであり、底板2の上面上で、それぞれ長手側板4の内面から約70mm〔A〕の間隙を開け、且つ互いに約70mm〔A〕の間隙を開けた位置に設置してある。
そして、これら縦横の仕切り片5、6は、底板2の上面からの突出高さが、その交差部と、交差部の間の部分とで異なるように設けてある。すなわち、図3に示されるように、両仕切り片5、6の上端は、その交差部7で最も低く、交差部7と交差部7の間の中間部5a、6aで最も高くなるように設定されており、湾曲した各中間部5a、6aを頂点として両側の交差部7、7に亘って漸次低くなるように、つまり交差部7、7を挟んでその中央が山型に突出した形状に形成してある。
また、二つの横仕切り片6は、ともに長手側板4と平行に短手側板3、3の内面間に帯状に連なった薄肉の仕切りであり、底板2の上面上で、それぞれ長手側板4の内面から約70mm〔A〕の間隙を開け、且つ互いに約70mm〔A〕の間隙を開けた位置に設置してある。
そして、これら縦横の仕切り片5、6は、底板2の上面からの突出高さが、その交差部と、交差部の間の部分とで異なるように設けてある。すなわち、図3に示されるように、両仕切り片5、6の上端は、その交差部7で最も低く、交差部7と交差部7の間の中間部5a、6aで最も高くなるように設定されており、湾曲した各中間部5a、6aを頂点として両側の交差部7、7に亘って漸次低くなるように、つまり交差部7、7を挟んでその中央が山型に突出した形状に形成してある。
かかる縦横の仕切り片5、6は、レギュラータイプの紙パックPを運搬する場合、その厚み(D)を2mm程度とし、交差部7の高さ(T1)を42mm程度、中間部5a、6aの高さ(T2)を57mm程度に設定することができる(図3参照)。
また、前述の通り、対向仕切り片間の間隙は約70mm〔A〕に設定されるが、縦横の仕切り片5、6で区画される領域内に紙パックPを挿入した状態で、紙パックPの外周面と仕切り片5、6との間の隙間が大きいと、搬送中の揺れで紙パックPが振動してパックの底部を破損させてしまうことがある。一方、容量が1000mlのレギュラータイプの紙パックPは、内容液が充填されている状態で、図4に示されるように、内容液の重量がパックの内壁にかかり、胴部下側は液圧により若干膨れて、胴部の断面の最大寸法は74mm程度〔A+α〕となる。よって、紙パックPの外周面と仕切り片5、6との間の隙間が小さすぎると、紙パックPを挿入する際にパックの表面を傷付けてしまうことにもなりかねない。
従って、縦横の仕切り片5、6で挿入された紙パックPを確実且つ安定的に保持するには、対向仕切り片の設置間隙を、紙パックPの胴部の膨れを考慮して、〔A〕<(対向仕切り片の設置間隙)≦〔A+α〕の範囲、具体的には74.5mm程度とするのが好ましい。
また、前述の通り、対向仕切り片間の間隙は約70mm〔A〕に設定されるが、縦横の仕切り片5、6で区画される領域内に紙パックPを挿入した状態で、紙パックPの外周面と仕切り片5、6との間の隙間が大きいと、搬送中の揺れで紙パックPが振動してパックの底部を破損させてしまうことがある。一方、容量が1000mlのレギュラータイプの紙パックPは、内容液が充填されている状態で、図4に示されるように、内容液の重量がパックの内壁にかかり、胴部下側は液圧により若干膨れて、胴部の断面の最大寸法は74mm程度〔A+α〕となる。よって、紙パックPの外周面と仕切り片5、6との間の隙間が小さすぎると、紙パックPを挿入する際にパックの表面を傷付けてしまうことにもなりかねない。
従って、縦横の仕切り片5、6で挿入された紙パックPを確実且つ安定的に保持するには、対向仕切り片の設置間隙を、紙パックPの胴部の膨れを考慮して、〔A〕<(対向仕切り片の設置間隙)≦〔A+α〕の範囲、具体的には74.5mm程度とするのが好ましい。
このように構成された運搬用容器1によれば、図3に示されるように、紙パックPを収納するため、縦横の仕切り片5、6で区画された領域の上方から紙パックPを下方へ移動させれば、紙パックPの四側面の中央部に仕切り片5、6の中間部5a、6aが当接して挿入位置が位置決めされ、紙パックPをそのまま下降させれば、仕切り片5、6で囲われた領域内の中央に紙パックを正確に挿入することができる。
挿入の際、紙パックPはその表面で最も強度が大きい四側面の中央に仕切り片5、6の上端が当接し、強度が小さい底部コーナー部に仕切り片5、6が衝突することはないので、紙パックPを破損させることなく容器1に収納することができる。また、紙パックPを容器1から取り出す際には、紙パックPの四側面の中央に仕切り片5、6の上端が当接して引き抜き方向が規制され、仮に紙パックPを斜めに引き抜いたとしても、当該四側面の中央に衝撃が加わるのみでパックの底部コーナー部に衝撃が加わることはなく、容器1から取り出す操作においても紙パックPを破損させる虞れはない。
また、仕切り片5、6で囲われた領域内に収納された紙パックPは、その外周面に仕切り片5、6がぴったりと隙間なく接合して揺動不能に保持され、立設状態のまま振動させることなく、安全に運搬することが可能である
挿入の際、紙パックPはその表面で最も強度が大きい四側面の中央に仕切り片5、6の上端が当接し、強度が小さい底部コーナー部に仕切り片5、6が衝突することはないので、紙パックPを破損させることなく容器1に収納することができる。また、紙パックPを容器1から取り出す際には、紙パックPの四側面の中央に仕切り片5、6の上端が当接して引き抜き方向が規制され、仮に紙パックPを斜めに引き抜いたとしても、当該四側面の中央に衝撃が加わるのみでパックの底部コーナー部に衝撃が加わることはなく、容器1から取り出す操作においても紙パックPを破損させる虞れはない。
また、仕切り片5、6で囲われた領域内に収納された紙パックPは、その外周面に仕切り片5、6がぴったりと隙間なく接合して揺動不能に保持され、立設状態のまま振動させることなく、安全に運搬することが可能である
図5及び図6は、他の実施形態の運搬用容器1を示しており、これは、計12個の紙パックPを縦3列、横4列に隙間なく立て並べて載せることができるように形成された容器1の底部2の上面に、縦仕切り片5と横仕切り片6をそれぞれ一つづつ突設して底部2上を大きさの異なる四つの領域に区画し、11個以下の端数の紙パックPでも容器1に収納して運搬することができるように構成したものである。
より詳しくは、図6に示されるように、底板2の上面は、縦が約210mm〔A×3〕、横が約280mm〔A×4〕の大きさに形成されており、当該上面における横3列目と4列目に収納される紙パックPの隣接間隙に沿った位置、つまり短手側板3から約70mm〔A〕だけ離間した位置に沿って短手側板3と平行に対向長手側板4、4間に縦仕切り片5を設置し、また、縦1列目と2列目に収納される紙パックPの隣接間隙に沿った位置、つまり長手側板4から約70mm〔A〕だけ離間した位置に沿って長手側板4と平行に対向短手側板3、3間に横仕切り片6を設置してある。
また、縦横の仕切り片5、6は、その交差部7と両側板3、4との交差部の高さを最も低く設けるともに、紙パックPを収納した状態で紙パックPの側面の略中央部が面する位置を最も高くし、また、パックの側面コーナー部が面する位置を最も低くして、その上端の高さが長手方向に沿って波形に変位する形状に設けてある。なお、両仕切り片5、6の厚みや最も高い部分と低い部分の寸法は前記形態と同様である。
また、縦横の仕切り片5、6は、その交差部7と両側板3、4との交差部の高さを最も低く設けるともに、紙パックPを収納した状態で紙パックPの側面の略中央部が面する位置を最も高くし、また、パックの側面コーナー部が面する位置を最も低くして、その上端の高さが長手方向に沿って波形に変位する形状に設けてある。なお、両仕切り片5、6の厚みや最も高い部分と低い部分の寸法は前記形態と同様である。
このように構成された運搬用容器1によれば、底板2の上面が縦横の仕切り片5、6で四つの領域に区画され、各々の領域に1個、2個、3個及び6個の紙パックPを立てて収納することができる。すなわち、図6に示されるように、底板2の上面は、1個の紙パックPを収納可能な領域(I)、2個の紙パックPを収納可能な領域(II)、3個の紙パックPを収納可能な領域(III)、6個の紙パックPを収納可能な領域(IV)に区画されるので、11個以下の端数の紙パックPを運搬する場合に、その数に応じて各領域に紙パックPを収納することにより、各領域内で紙パックPを立てたまま運搬することが可能である。12個の紙パックPを運搬するときは、全ての領域に紙パックPを収納すればよい。
また、紙パックPを容器1に出し入れする際に、紙パックPはその表面で最も強度が大きい四側面の中央部に仕切り片5、6の上端が当接し、強度が小さい底部コーナー部に仕切り片5、6が衝突することはないので、紙パックPを破損させることなく収納し、取り出すことが可能である。
各領域に収納された紙パックPは、その外周面に、側板3、4の内面、縦横の仕切り片5、6の表面又は隣接する紙パックPの外周面がぴったりと隙間なく接合するため、搬送中に容器が揺れても、紙パックPが倒れたり紙パックP同士がぶつかったりするようなことはなく、立設状態に保持したままで紙パックPを破損させずに安全に運搬することが可能である。
また、紙パックPを容器1に出し入れする際に、紙パックPはその表面で最も強度が大きい四側面の中央部に仕切り片5、6の上端が当接し、強度が小さい底部コーナー部に仕切り片5、6が衝突することはないので、紙パックPを破損させることなく収納し、取り出すことが可能である。
各領域に収納された紙パックPは、その外周面に、側板3、4の内面、縦横の仕切り片5、6の表面又は隣接する紙パックPの外周面がぴったりと隙間なく接合するため、搬送中に容器が揺れても、紙パックPが倒れたり紙パックP同士がぶつかったりするようなことはなく、立設状態に保持したままで紙パックPを破損させずに安全に運搬することが可能である。
なお、図示した形態では、紙パックを縦3列、横4列に立て並べて収納する容器の構成を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば縦横3列づつや、縦4列、横5列など、適宜な数の紙パックを収納する容器として構成することができる。また、底部断面が正方形の紙パックの他に断面が矩形の紙パックを収納する容器として、或いは紙パック以外の容器や瓶体など、適宜な物品を収納する容器として構成することが可能である。
1 運搬用容器、2 底板、3 短手側板、4 長手側板、5 縦仕切り片、6 横仕切り片、7 交差部、P 紙パック
Claims (4)
- 底板上面に縦横に交差する仕切り片が突設された運搬用容器において、
前記縦横の仕切り片は、その高さが交差部分が最も低く、交差部と交差部の間、又は交差部と側板内面との間の中間部分を最も高く設けてあることを特徴とする仕切り付き運搬用容器。 - 縦横の仕切り片で区画される領域をその縦横寸法が略同じ〔A〕となるように対向仕切り片の設置間隙を設定し、底面における縦横寸法が同じ〔A〕である紙パック用の収納容器として構成された請求項1に記載の仕切り付き運搬用容器。
- 底板上面に紙パックが縦3列、横4列に立て並べて収納されるように構成された請求項2に記載の仕切り付き運搬用容器。
- 縦仕切り片を底板上面における横3列目と4列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設け、横仕切り片を底板上面における縦1列目と2列目に収納される紙パックの隣接間隙に沿った位置にのみ設けた構成を有する請求項3に記載の仕切り付き運搬用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2008
- 2008-06-02 JP JP2008144845A patent/JP2009292481A/ja active Pending
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