JP2009290915A - モータ - Google Patents

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Tatsuya Takemura
達也 竹村
Masashi Takahashi
昌志 高橋
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Abstract

【課題】モータケースの内側に固定されたステータコアとフランジに保持された軸受との間に高い同軸度を確保でき、かつ、フランジをアルミニウム系金属により形成した場合でも回転軸の傾きなどを防止することのできるモータを提供すること。
【解決手段】モータ1において、ステータコア2は、モータケース51の開口端51aから一部が突出しており、かかる突出部分21の外周面には、回転軸81に対する軸受61を保持するフランジ52の筒状胴部522の内周面が当接している。フランジ52は、全体がアルミニウム系金属であるが、軸受61は、アルミニウム系金属よりも熱膨張係数の小さな鉄系金属からなる円筒状インサート67を介してフランジ52の軸受保持部521に保持されている。
【選択図】図1

Description

本発明はモータに関し、さらに詳しくは、モータの構造に関するものである。
従来、同期モータでは、図4に示すように、筒状のモータケース51の内側にステータコア2が焼きバメにより固定され、モータケース51の開口がフランジ52によって塞がれた構造が多く採用されている。フランジ52には、回転軸81に対する軸受61を直接、保持する軸受保持部521と、この軸受保持部521の外周端部からモータケース51に向けて突出する筒状胴部522とを備えており、筒状胴部522の開口端がモータケース51の開口端の内側にインロー構造をもって嵌められている。このため、ステータコア2の端部は、フランジ52と干渉しないように、モータケース51の開口端から所定の寸法だけ内側に引っ込んだ位置にある(特許文献1参照)。
特開2007−189830号公報
しかしながら、図4に示す構造では、ステータコア2と軸受61との同軸度の確保は、モータケース51およびフランジ52を介して行なわれているため、モータケース51の内径寸法や中心精度といった部品精度や、モータケース51とフランジ52との連結部分での寸法精度などが低いと、ステータコア2と軸受61の同軸度が低下し、回転軸81が傾いてしまうという問題点がある。かかる問題点は、組み立て途中で調整することも可能ではあるが、かかる調整作業を行なうと、その分、生産性が低下し、コストが増大する。
また、モータケース51やフランジ52には、コスト、放熱性、加工性、焼きバメの容易性などの観点からアルミニウム系金属が用いられることが多いが、アルミニウム系金属は熱膨張係数が大きいため、モータ温度や環境温度が上昇すると、フランジ52の軸受保持部521において、軸受61を保持する穴521sが広がってしまい、その結果、軸受61に偏心やガタつき、傾きが発生し、回転軸81の回転性能が低下するという問題点がある。
そこで、本発明の課題は、軸受を保持したフランジをモータケースに取り付けた構造を採用した場合でも、モータケースの内側に固定されたステータコアと軸受との間に高い同軸度を確保して回転軸の傾きを確実に防止することのできるモータを提供することにある。
次に、本発明の課題は、フランジをアルミニウム系金属により形成した場合でも、軸受のガタつきや傾きに起因する回転軸の傾きを防止することのできるモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明では、モータ軸線方向に端部が開口する筒状のモータケースと、前記モータケースの内側に配置された環状のステータコア、および該ステータコアにおいて半径方向内側に突出する複数の突極に巻回された駆動コイルを備えたステータと、回転軸および永久磁石を備えたロータと、前記モータケースの開口を塞ぐフランジと、当該フランジに保持されて前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、を有するモータにおいて、前記ステータコアは、前記フランジが配置されている側で前記モータケースの開口端からモータ軸線方向に突出した突出部分を備え、前記フランジは、前記軸受を保持する軸受保持部と、該軸受保持部の外周端部から前記モータケースに向けて突出する筒状胴部を備え、前記筒状胴部の内周面は、前記ステータコアの前記突出部分の外周面に当接していることを特徴とする。
本発明において、ステータコアは、モータケースの開口端から一部が突出しており、かかるステータコアの突出部分の外周面には、回転軸に対する軸受を保持するフランジの筒状胴部の内周面が当接している。従って、ステータコアと軸受との同軸度の確保は、フランジを介して直接行なわれ、モータケースが関与していない。このため、モータケースの内径寸法や中心精度といった部品精度や、モータケースとフランジとの連結部分での寸法精度が低い場合でも、ステータコアと軸受の同軸度が高い。従って、モータの組み立て途中に調整作業を行なわなくても、回転軸の傾きを確実に防止することができる。
本発明において、前記筒状胴部の開口端は、前記モータケースの前記開口端に当接していることが好ましい。このように構成すると、フランジのモータ軸線方向の位置をモータケースによって規定することができる。
本発明において、前記ステータコアは、外周面が前記モータケースの内周面に当接した状態で固定されていることが好ましい。このように構成すると、ステータコアとのモータケースとの間に高い同軸度を得ることができる。従って、前記フランジに保持された前記軸受と、該軸受と対をなす他の軸受とからなる2つの軸受によって回転軸を回転可能に支持した場合に、他の軸受がモータケースを基準に固定されている場合でも、かかる他の軸受とステータコアとの間にも高い同軸度を得ることができる。従って、回転軸が傾くことをより確実に防止することができる。
本発明において、前記ステータコアは、前記モータケースの内周面に沿って周方向に環状に配列された複数の分割コアからなり、この場合、当該複数の分割コアは、前記モータケースの内周面によって環状に配列された状態が維持されている構成を採用することができる。かかる構成は、前記モータケースと前記分割コアとのモータ軸線方向における重なり寸法が、前記モータケースの内周面のみによって、前記複数の分割コアが環状に配列された状態を維持可能な寸法である構成を採用することによって実現することができる。このように構成すると、ステータコアがモータケースの開口端から突出した構造を採用した場合でも、組み立て途中、ステータコアを固定しておくことができ、組み立て作業が容易である。
本発明において、前記軸受保持部は、金属製であり、前記軸受は、前記軸受保持部に比して熱膨張係数が小さな材料からなる円筒状インサートを介して当該軸受保持部に保持されていることが好ましい。例えば、前記フランジは、全体がアルミニウム系金属からなり、前記円筒状インサートは、鉄系金属からなる。このように構成すると、モータ温度や環境温度が上昇してフランジの軸受保持部において軸受を保持する穴や凹部が拡径しても、軸受に偏心やガタつき、傾きが発生せず、回転軸の回転性能が低下することがない。
本発明において、前記回転軸は、前記フランジに保持された前記軸受と、該軸受と対をなす他の軸受とからなる2つの軸受によって回転可能に保持され、前記2つの軸受のうち、反出力側に配置された軸受よりさらに反出力側では、前記回転軸の回転を検出するエンコーダが構成され、前記2つの軸受のうち、出力側に配置された軸受は、反出力側に付勢されている一方、反出力側の軸受は、モータ軸線方向の位置が固定されていることが好ましい。このように構成すると、回転軸がモータ軸線方向にブレないので、エンコーダによる回転軸の回転検出を高い精度で行なうことができる。
本発明において、前記フランジは、前記モータケースのモータ軸線方向の両端部のうち、出力側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、出力側での回転軸の傾きを確実に防止することができるので、安定した回転を出力することができる。
本発明において、ステータコアは、モータケースの開口端から一部が突出しており、かかるステータコアの突出部分の外周面には、回転軸に対する軸受を保持するフランジの筒状胴部の内周面が当接している。従って、ステータコアと軸受との同軸度の確保は、フランジを介して行なわれているため、モータケースの内径寸法や中心精度といった部品精度や、モータケースとフランジとの連結部分での寸法精度が低い場合でも、ステータコアと軸受の同軸度が高い。従って、モータの組み立て途中に調整作業を行なわなくても、回転軸の傾きを確実に防止することができる。
図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るモータを説明する。なお、以下の説明では、図4に示す従来の構成との対応関係が分かりやように、共通する機能を担う部分には同一の符号を付して説明する。
[モータの全体構成]
図1(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したモータを軸線方向で切断したときの断面図、ステータを出力側からみた上面図、および出力側のフランジを反出力側からみた下面図であり、図1(a)は、モータを図1(b)、(c)のD−D′線に沿って切断したときの断面図に相当する。なお、図1(b)に示すステータと、図1(c)に示すフランジとは、みる方向が上下逆であるため、対応する部分は反転して表されている。
図1(a)に示すように、本形態のモータ1は、比較的出力トルクの大きい永久磁石同期電動機であり、出力側および反出力側の両方に開口部511、512を備えた略円筒状のモータケース51と、モータケース51の出力側の開口部511を覆うフランジ52と、モータケース51の反出力側の開口部512を覆う端板53とによってハウジング5が形成されている。モータケース51とフランジ52とはボルト56aによって締結され、モータケース51と端板53とはボルト56bによって締結されている。
ハウジング5の内側には、円環状のステータ4が配置されているとともに、ステータ4の内側にはロータ8が配置されている。ロータ8は、回転軸81の外周に永久磁石82が固着された構造を有しており、回転軸81は、フランジ52に保持された出力側の軸受61と、端板53に保持された反出力側の軸受62とによって回転可能に支持されている。
ステータ4は、円環状のステータコア2を備えており、ステータコア2は、外周面がモータケース51の内周面に当接した状態で固定されている。ステータコア2は、半径方向内側に突出する複数の突極S11を周方向において等角度間隔に備えており、かかる突極S11には絶縁部材22を介して駆動コイル3が巻回されている。
ここで、ステータコア2は、図1(b)に示すように、図2を参照して説明する複数の分割コアS1を環状に配列してなり、複数の分割コアS1の各々に突極S11が形成されている。本形態において、モータケース51はアルミニウム系金属からなり、分割コアS1は、モータケース51の内側に焼きバメにより固定されている。このため、ステータコア2は、外周面がモータケース51の内周面に当接した状態で固定されている。
駆動コイル3は、巻線の巻始めと巻終わりの両端末がステータコア2の一方の端縁側に配置され、本形態において、両端末は、図1(a)の下方側端縁に配置されている。このため、ステータコア2の下方位置には、各駆動コイル3に電流を供給するための配線基板35が配置されており、駆動コイル3の巻線端末は配線基板35に接続されている。ハウジング5には、駆動コイル3に電力を供給するための給電部材38を挿通させる挿通部50aが形成されている。給電部材38には、駆動コイル3に供給する電流の大きさに応じた電線等が用いられており、給電部材38の一方端には端子38aが接続され、かかる端子38aを介して配線基板35に給電部材38が接続されている。給電部材38の他方端は、挿通部50aを介してハウジング5の外部に導出されており、コネクタ(図示せず)等を介してモータ1の駆動電源に接続される。そして、各駆動コイル3に電流が供給されることによって発生する回転磁界が、ロータ8に取り付けられた永久磁石82に作用して、ロータ8が回転し、回転軸81から回転トルクが出力される。
(ステータコア2の構成)
図2(a)、(b)は各々、本形態のモータ1において、ステータコア2を構成する分割コア1つ分の斜視図、および分割コアの分解斜視図である。
本形態において、ステータコア2は、図2(a)、(b)を参照して以下に説明する分割コアS1が、図1(b)に周方向に複数、円環状に配列されて構成された構成になっている。図2(a)、(b)に示すように、各分割コアS1は断面略扇形に形成された円弧部S12を有しており、この円弧部S12の内側S12aには、半径方向に突出する突極S11が形成されている。突極S11は軸方向に延設するように形成されており、分割コアS1の円弧部S12が周方向に並んで配置されることにより略円筒状のステータコア2が構成され、各分割コアS1に設けられた突極S11は、ステータコア2の内側において周方向に等間隔に並んで配置される。各突極S11の先端は、図1(a)に示す永久磁石82の外周面と対向する先端面S11aの面積が大きくなるように、周方向の端部が周方向に張り出して張り出し部S11bを備えた形状になっている。かかる分割コアS1は、薄板状の磁性鋼板が型抜きされた同一形状の板材S13を積層し、ダボかしめ等により接合することにより形成される。
このような分割コアS1を用いてステータコア2を構成する際、分割コアS1には上下から2つの絶縁部材22が装着される。絶縁部材22は、突極S11の軸方向の端面S11cに当接する基部24と、突極S11の両側面S11dに当接する側部26と、円弧部S12の内側S12aに当接する張り出し部28と、突極S11の先端に形成された張り出し部S11bに当接する張り出し部29とが一体的に形成されている。このような絶縁部材22は、絶縁性の合成樹脂材料を射出成形等により成形し形成される。
かかる絶縁部材22は各々、基部24が分割コアS1の突極S11の軸方向の端面S11cに対向し、かつ両側部26の間に突極S11を挟み込むように配置される。そして、絶縁部材22を両側から互いに接近させることで先端部22a、22bが部分的に重ね合い、絶縁部材22同士が係合して、絶縁部材22が分割コアS1に装着される。ここで、互いに係合される絶縁部材22の先端部22a、22bのうち、一方の先端部22aは外側が削り取られたように肉薄に形成され、他方の先端部22bは内側が削り取られたように肉薄に形成されている。従って、先端部22a、22bが互いに重なり合うように係合することで、分割コアS1の突極S11は、両端面S11c、両側面S11d、円弧部S12の内側S12aが絶縁部材22で隙間無く覆われる。それ故、分割コアS1と、絶縁部材22を介して突極S11に装着される駆動コイル3との間の絶縁が確実に確保される。また、絶縁部材22において、互いに係合される側部26と、上下の張り出し部28、29の先端部22a、22bが互い違いに肉薄に形成されているので、これらの先端部22a、22bが部分的に重なり合うように係合しても、側部26の内側面や外側面に段差が生じない。従って、側部26の内側面は突極の外周面に隙間無く当接される。また、側部26の外側面に巻回される駆動コイル3の巻線の表面が側部26の先端縁により傷付けられて、断線等を起こす虞がない。さらに、上側および下側の張り出し部28、29にも段差が生じないため、駆動コイル3の巻線が傷つけられて断線してしまうことがない。さらに、分割コアS1の円弧部S12の内側S12a、および突極S11の先端側に形成された張り出し部S11bと、絶縁部材22の張り出し部28、29との間に隙間が生じない。
絶縁部材22の基部24には、図1(a)を参照して説明した配線基板35が載置される台座部24aが形成されている。台座部24aは、基部24の外周方向にフランジ状に突出しており、基部24と略平行な平面状の載置面24bが形成されている。また、載置面24bの外周縁では、配線基板35の端縁形状に対応する形状の位置決め壁部24cが軸方向に突出しており、かかる位置決め壁部24cには、駆動コイル3の巻線端末31、32が挿通されるスリット24d、24eが形成されている。
かかる複数の分割コアS1は、図1(b)および図2(a)、(b)に示すように、モータケース51の内側に焼きバメにより周方向に環状に配列された状態で固定される。ここで、分割コアS1の円弧部S12は、外周面が周方向に連接する3つの平面S12e、S12f、S12gを備えており、完全な円弧面にはなっていない。それでも、複数の分割コアS1のいずれにおいても、分割コアS1の円弧部S12の外周面のうち、周方向の両側に位置する2つの平面S12e、S12gがモータケース51の内周面に当接する。このため、複数の分割コアS1は、モータケース51の内側に周方向に環状に配列された状態で固定されるとともに、ステータコア2とモータケース51との間には高い同軸度が確保される。
(端板53およびその周辺の構成)
再び図1(a)において、本形態のモータ1の反出力側では、端板53の中央に段付きの穴53eが形成されており、かかる穴53eに軸受62が保持されている。軸受62は、回転軸81の反出力側部分812の段部に装着された内輪621と、端板53の穴53eに保持された外輪623と、内輪621と外輪623との間に保持されたベアリングボール622とを備えた軸受であり、内輪621、外輪623、およびベアリングボール622は、高炭素クロム軸受鋼などといった鉄系材料からなる。端板53の出力側に位置する端面には、外輪623を出力側で覆う止め輪68がボルト62eで止められており、軸受62はモータ軸線L方向の位置が固定されている。
端板53の反出力側に位置する端面には支持基板58がボルト58eにより止められており、かかる支持基板58にはセンサ基板59が支持されている。支持基板58およびセンサ基板59には、回転軸81の反出力側の軸端部813を通す穴が形成されており、支持基板58およびセンサ基板59の穴を貫通して反出力側に突出した軸端部813は、端板53に固定されたカバー57で覆われている。また、軸端部813には、回転軸81の回転検出を行なうマグネット91が取り付けられており、センサ基板59において、マグネット91に近接する位置には、マグネット91と磁気式のエンコーダ90を構成する磁気センサ(図示せず)が実装されている。なお、軸端部813は、回転振れを防止することを目的に2つで一組の軸受71で支持されており、かかる軸受71の内輪、外輪、およびベアリングボールは、高炭素クロム軸受鋼などといった鉄系材料からなる。
(フランジ52およびその周辺の構成)
図3(a)、(b)は各々、本発明を適用したモータ1の図1(a)の矢印Aで示す部分を拡大して示す説明図、および図1(a)の矢印Bで示す部分を拡大して示す説明図である。
図1(a)、(c)および図3(a)、(b)に示すように、本形態のモータ1において出力側に配置されたフランジ52は、軸受保持部521と、軸受保持部521の外周端部からモータケース51に向けて突出する円筒状の筒状胴部522を備えており、軸受保持部521には、回転軸81の出力側部分811を支持する軸受61が保持されている。
軸受保持部521の中央には回転軸81を通す中央穴521e(図1(c)参照)が形成されているとともに、フランジ52の反出力側に位置する下面には、中央穴521eの周りに軸受61を保持するための凹部521gが形成されている。かかる凹部521gの内側に軸受61を配置するにあたって、本形態では、凹部521gの内周壁521hに嵌るように円筒状インサート67が装着されており、かかる円筒状インサート67を介して軸受61が保持されている。
軸受61は、回転軸81の外周側に装着された内輪611と、円筒状インサート67の内周側に装着された外輪613と、内輪611と外輪613との間に保持されたベアリングボール612とを備えた軸受であり、内輪611、外輪613、およびベアリングボール612は、高炭素クロム軸受鋼などといった鉄系材料からなる。本形態では、フランジ52の凹部521gの底部521iと軸受61との間には、波板状のバネ66が配置されており、かかるバネ66は、軸受61を反出力側に付勢している。ここで、バネ66は、内輪611および外輪613を反出力側に付勢しているが、内輪611は、回転軸81の段部によって回転軸81上を移動することがない。従って、バネ66の付勢力は、回転軸81を反出力側に付勢する力として作用する。
本形態では、フランジ52は全体がアルミニウム系金属から構成されている。円筒状インサート67は鉄系金属から構成されており、その外周面には、凹部521gからの抜けや空回りを防止するためのローレット加工が施されている。
このように構成した出力側のフランジ52をモータケース51に連結するにあたって、フランジ52は、筒状胴部522の開口端522aがモータケース51の開口端51aに当接しており、フランジ52は、モータケース51の開口端51aを基準にモータ軸線L方向の位置が規定されている。
また、ステータコア2は、モータケース51の出力側の開口端51aからモータ軸線L方向に突出した突出部分21を備えており、フランジ52の筒状胴部522は、その内周面がステータコア2の突出部分21の外周面に当接している。従って、フランジ52は、ステータコア2の外周面を基準に半径方向の位置が規定されている。すなわち、図1(b)および図2(a)、(b)に示すように、分割コアS1の円弧部S12は、外周面が周方向に連接する3つの平面S12e、S12f、S12gを備えており、完全な円弧面にはなっていないが、複数の分割コアS1のいずれにおいても、分割コアS1の円弧部S12の外周面のうち、周方向の両側に位置する2つの平面S12e、S12gがフランジ52の筒状胴部522の内周面に当接する。このため、ステータコア2とフランジ52との間には高い同軸度が確保される。
ここで、ステータコア2は、モータケース51の内周面に沿って配列された分割コアS1からなるため、突出部分21の寸法(モータ軸線L方向における突出寸法)が長すぎると、その分、モータケース51とステータコア2(分割コアS1)との重なり寸法が短くなって、モータケース51の内周面でステータコア2(分割コアS1)を拘束できなくなる。そこで、本形態では、モータケース51とステータコア2(分割コアS1)とのモータ軸線L方向における重なり寸法、すなわち、突出部分21のモータ軸線L方向における突出寸法は、モータケース51の内周面のみによって、複数の分割コアS1が環状に配列された状態を維持可能な寸法に設定されている。それ故、ステータコア2がモータケース51の開口端から突出した構造を採用した場合でも、組み立て途中、ステータコア2を固定しておくことができ、組み立て作業が容易である。
[本形態の主な効果]
以上説明したように、本形態のモータ1において、ステータコア2は、モータケース51の開口端51aから一部が突出しており、かかるステータコア2の突出部分21の外周面には、回転軸81に対する軸受61を保持するフランジ52の筒状胴部522の内周面が当接している。従って、ステータコア2と軸受61との同軸度の確保は、フランジ52を介して直接行なわれ、モータケース51が関与していない。このため、モータケース51の内径寸法や中心精度といった部品精度や、モータケース51とフランジ52との連結部分での寸法精度が低い場合でも、ステータコア2と軸受61の同軸度が高い。従って、モータ1の組み立て途中に調整作業を行なわなくても、回転軸81の傾きを確実に防止することができる。
しかも、上記の構造を出力側のフランジ52に適用したため、回転軸81の出力側での傾きを確実に防止することができるので、安定した回転を出力することができる。
また、筒状胴部522の開口端522aは、モータケース51の開口端51aに当接しているため、フランジ52のモータ軸線L方向の位置をモータケース51によって規定することができる。
さらに、ステータコア2は、外周面がモータケース51の内周面に当接した状態で固定されているため、ステータコア2とのモータケース51との間にも高い同軸度が確保されている。従って、フランジ52に保持された軸受61と対をなす他の軸受62が端板53を介してモータケース51を基準に固定されている場合でも、軸受62とステータコア2との間にも高い同軸度を得ることができる。従って、回転軸81が傾くことをより確実に防止することができる。
さらにまた、フランジ52は、全体がアルミニウム系金属であるが、軸受61は、アルミニウム系金属よりも熱膨張係数の小さな鉄系金属からなる円筒状インサート67を介してフランジ52の軸受保持部521に保持されている。すなわち、アルミニウム系金属の熱膨張係数(線膨張係数)は23×10-6/℃であるが、鉄系金属の熱膨張係数(線膨張係数)は11.7×10-6/℃である。しかも、円筒状インサート67は、軸受61よりも寸法が長い。従って、モータ1の温度や環境温度が上昇してフランジ52の軸受保持部521において、軸受61を保持する凹部521gが広がっても、軸受61は、円筒状インサート67を介してフランジ52の軸受保持部521に姿勢よく保持されている。それ故、モータ1の温度や環境温度が上昇しても、軸受61には偏心やガタつき、傾きが発生せず、回転軸81の回転性能が高い状態を維持することができる。よって、モータケース51やフランジ52には、コスト、放熱性、加工性、焼きバメの容易性などの面で優れたアルミニウム系金属を用いても、モータ特性や信頼性に優れたモータ1を実現することができる。
また、軸受61、62のうち、出力側に配置された軸受61は、バネ66によって反出力側に付勢されている一方、反出力側の軸受62は、モータ軸線L方向の位置が固定されているため、回転軸81がモータ軸線L方向にブレないので、回転軸81の反出力側の軸端部813に設けたエンコーダ90の検出精度が高い。
[その他の実施の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、モータケース51の出力側の開口を覆うフランジ52とステータコア2とを直接、連結したが、モータケース51の反出力側の開口を覆う端板53に対して、フランジ52に採用したステータコア2との連結構造を採用してもよい。
また、上記実施の形態では、ステータコア2として分割コアS1を用いたが、全体で一体のステータコア2を用いた場合に、フランジ52とステータコア2とを直接、連結する構造を採用してもよい
また、上記実施の形態では、フランジ52にアルミニウム系金属を用い、円筒状インサート67に鉄系金属を用いたが、フランジ52を構成する金属材料よりも熱膨張係数が小さい金属材料の円筒状インサート67を用いるのであれば、フランジ52および円筒状インサート67を構成する金属材料としてはアルミニウム系金属や鉄系金属以外の組み合わせであってもよい。
さらに、上記実施形態においては、本発明を永久磁石同期電動機を適用した例を示したが、例えばステッピングモータや電磁石同期電動機などのその他の同期電動機や、誘導電動機、整流子電動機、その他の電動機に本発明を適用してもよい。
(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したモータをモータ軸線Lに沿って切断したときの断面図、ステータを出力側からみた上面図、および出力側のフランジを反出力側からみた下面図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用したモータにおいて、ステータコアを構成する分割コア1つ分の斜視図、および分割コアの分解斜視図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用したモータの図1(a)の矢印Aで示す部分を拡大して示す説明図、および図1(a)の矢印Bで示す部分を拡大して示す説明図である。 従来のモータの説明図である。
符号の説明
1 モータ
2 ステータコア
3 駆動コイル
4 ステータ
8 ロータ
21 ステータコアの突出部分
51 モータケース
51a モータケースの開口端
52 フランジ
53 端板
61 出力側の軸受
62 反出力側の軸受
66 バネ
67 円筒状インサート
81 回転軸
82 永久磁石
90 エンコーダ
521 軸受保持部
522 筒状胴部
522a フランジの筒状胴部の開口端
S11 突極
S1 分割コア
L モータ軸線

Claims (9)

  1. モータ軸線方向に端部が開口する筒状のモータケースと、
    前記モータケースの内側に配置された環状のステータコア、および該ステータコアにおいて半径方向内側に突出する複数の突極に巻回された駆動コイルを備えたステータと、
    回転軸および永久磁石を備えたロータと、
    前記モータケースの開口を塞ぐフランジと、
    当該フランジに保持されて前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    を有するモータにおいて、
    前記ステータコアは、前記フランジが配置されている側で前記モータケースの開口端からモータ軸線方向に突出した突出部分を備え、
    前記フランジは、前記軸受を保持する軸受保持部と、該軸受保持部の外周端部から前記モータケースに向けて突出する筒状胴部を備え、
    前記筒状胴部の内周面は、前記ステータコアの前記突出部分の外周面に当接していることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記筒状胴部の開口端は、前記モータケースの前記開口端に当接していることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1または2に記載のモータにおいて、
    前記ステータコアは、外周面が前記モータケースの内周面に当接した状態で固定されていることを特徴とするモータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記ステータコアは、前記モータケースの内周面に沿って周方向に環状に配列された複数の分割コアからなり、
    当該複数の分割コアは、前記モータケースの内周面によって環状に配列された状態が維持されていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記ステータコアは、前記モータケースの内周面に沿って周方向に環状に配列された複数の分割コアからなり、
    前記モータケースと前記分割コアとのモータ軸線方向における重なり寸法は、前記モータケースの内周面のみによって、前記複数の分割コアが環状に配列された状態を維持可能な寸法であることを特徴とするモータ。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記軸受保持部は、金属製であり、
    前記軸受は、前記軸受保持部に比して熱膨張係数が小さな材料からなる円筒状インサートを介して当該軸受保持部に保持されていることを特徴とするモータ。
  7. 請求項6に記載のモータにおいて、
    前記フランジは、全体がアルミニウム系金属からなり、
    前記円筒状インサートは、鉄系金属からなることを特徴とするモータ。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記回転軸は、前記フランジに保持された前記軸受と、該軸受と対をなす他の軸受とからなる2つの軸受によって回転可能に支持され、
    前記2つの軸受のうち、反出力側に配置された軸受よりさらに反出力側には、前記回転軸の回転を検出するエンコーダが構成されており、
    前記2つの軸受のうち、出力側に配置された軸受は、反出力側に付勢されている一方、反出力側の軸受は、モータ軸線方向の位置が固定されていることを特徴とするモータ。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載のモータにおいて、
    前記フランジは、前記モータケースのモータ軸線方向における両端部のうち、出力側に配置されていることを特徴とするモータ。
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