JP2009284261A - 色処理装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】特定デバイスで特定色の純色の階調が適正に再現される色域変換を実現する。
【解決手段】出力デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々をデバイス非依存色空間上で表す色値群を特定色の純色階調データとして取得し(50,52)、入力色値が特定色の純色に相当する色値範囲か否か判定し(58)、該当する色値については、対応する出力色値が出力デバイスの色再現域の外郭上に位置しかつ特定色の純色階調データの色値群により近い色値となるように、定点を設定して出力色値を設定し(60〜78)、色域変換の変換条件を生成する。
【選択図】図4

Description

本発明は色処理装置、方法及びプログラムに係り、特に、所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように入力色値を変換する色域変換条件を生成する色処理装置、該色処理装置に適用可能な色処理方法、及び、コンピュータを前記色処理装置として機能させるための色処理プログラムに関する。
コンピュータに接続されるカラープリンタやディスプレイ、スキャナ等の入出力デバイスは色再現域等の色再現特性が互いに異なっている。このため、各デバイス間で色を受け渡す場合には、デバイス毎の色再現特性の相違を補正して各デバイスで利用者の意図通りの色を再現させることを目的として、各デバイスの色再現特性に応じて各デバイス毎に用意されたプロファイル(色空間の色値を対応する色値に変換するための色変換条件、主に利用されているのは特定デバイスに依存するデバイス依存色空間と特定デバイスに依存しないデバイス非依存色空間の間の色変換を行う色変換条件)に従って色変換が行われる。
色変換にあたって白色点を一致させる技術は多数提案されており、例えば非特許文献1には、測色的になるべく近い色再現を意図した色再現モードであるカラリメトリック(Colorimetric)において、PCS(Profile Connection Space)がCIELAB色空間である場合に、用紙の白色点をCIELAB色空間における規格上の白色点であるL=100,a=b=0に正規化する方法や、見た目がなるべく等しい色再現を意図した色再現モードであるパーセプチュアル(Perceptual)において、PCS(Profile Connection Space)がCIELAB色空間である場合に、CIEXYZ色空間上における標準光源(D50光源)の白色点のXYZ値をそれぞれ0.89倍した値を用いて規格化を行う方法が標準化(非特許文献1を基にISO_15076-1_2005として標準化)されている。
また、色再現の階調性を維持する技術も幾つか提案されており、例えば特許文献1には、同一の画像を複数の出力装置に出力した際の階調特性を略一致させることで画像の見えを略一致させることを目的として、入力画像信号を出力装置の色再現域内の出力画像信号に所定の色空間上で変換する色空間信号変換部4は、入力画像信号、所定色の目標値及び所定の標準階調特性に基づいて、出力画像信号の階調特性が標準階調特性の少なくとも一部に合うように変換関数を決定する技術が開示されている。
また特許文献2には、異なる出力デバイス間において同様な色再現性を実現するために、第1のプリンタ及び該第1のプリンタにおける出力のシミュレーションを実行する第2のプリンタの色再現範囲の違いに基づき、両者の色再現範囲の違いが大きい場合はマッチングオプションとして色空間圧縮を行う知覚重視のオプションを設定し、両者の色再現範囲の違いが大きくない場合はマッチングオプションとして色空間圧縮を行わない測色値重視のオプションを設定する技術が開示されている。
また特許文献3には、入力色空間内の色を目標色として設定し、目標色の明度あるいは彩度を算出し、目標色の明度あるいは彩度を保存して入力色空間とカラー画像出力装置が有する色再現範囲の最明部および最暗部を一致させることで、階調画像に対しても違和感なく、色の見えが合うようにカラー画像出力装置の色再現を制御する技術が開示されている。
International Color Consortium,"Specification ICC.1:2004-10(Profile version4.2.0.0) Image technology colour management Architecture,profile format,and data structure [REVISION of ICC.1:2003-09]",2006年5月22日 特開2007−221336号公報 特許第4035283号公報 特開2005−260801号公報
一般に、特定デバイスで特定色の純色の階調が適正に再現される色域変換を実現することは困難であった
請求項1記載の発明に係る色処理装置は、特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得する取得手段と、所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定する判定手段と、前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成する生成手段と、を含んで構成されている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記生成手段は、前記特定色に相当すると判定された入力色値に対し、当該入力色値の色相及び彩度に基づいて当該入力色値を前記色値群により近い出力色値へ変換するための定点を設定し、所定の色空間上の設定した定点と前記特定色に相当すると判定された入力色値を結ぶ直線上かつ前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域の外郭上の色値を出力色値として設定し、前記特定色に相当すると判定された入力色値が前記設定した出力色値へ変換されるように前記色域変換条件を生成する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記生成手段は、前記取得手段によって取得された色値群から、該色値群によって表される特定色の純色の階調において、前記特定色に相当すると判定された入力色値の彩度に対応する色値の色相を求め、前記特定色に相当すると判定された入力色値の色相と前記求めた色相との重み付き平均に相当する色相を前記定点の色相として決定する。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記生成手段は、前記特定色に相当すると判定された入力色値の彩度を、前記定点の色相として決定した色相における前記特定デバイスの色再現域の彩度の最大値と比較し、前記入力色値の彩度が前記色再現域の最大彩度よりも小さい場合には、前記定点が前記定点の色相における前記特定デバイスの色再現域の外郭近傍に位置するように前記定点の彩度及び明度を決定する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記生成手段は、前記入力色値の彩度が前記色再現域の最大彩度以上の場合には、前記定点が前記定点の色相における前記特定デバイスの色再現域の最大彩度の点近傍に位置するように前記定点の彩度及び明度を決定する。
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明において、前記特定色は前記特定デバイスにおける1次色又は2次色とされている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明において、前記特定色は黄色とされている。
請求項8記載の発明に係る色処理方法は、コンピュータにより、特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得し、所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定し、前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成する。
請求項9記載の発明に係る色処理プログラムは、コンピュータを、特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得する取得手段、所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定する判定手段、及び、前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成する生成手段として機能させる。
請求項10記載の発明に係る色処理プログラムは、コンピュータを、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の色処理装置を構成する各手段として機能させる。
請求項1,8,9,10記載の発明は、特定デバイスで特定色の純色の階調が適正に再現される色域変換を実現できる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の発明は、簡易なアルゴリズムで適正な出力色値を得ることができる、という効果を有する。
請求項3記載の発明は、適正な出力色値が得られるように定点の色相を決定することができる、という効果を有する。
請求項4記載の発明は、入力色値の彩度が比較的小さい場合に、適正な出力色値が得られるように定点の彩度及び明度を決定することができる、という効果を有する。
請求項5記載の発明は、入力色値の彩度が比較的大きい場合にも、適正な出力色値が得られるように定点の彩度及び明度を決定することができる、という効果を有する。
請求項6、7記載の発明は、純色の階調が再現されているか否かが目立ち易い色について、純色の階調を特定デバイスで適正に再現させることができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係るコンピュータ・システム10の概略構成が示されている。コンピュータ・システム10は、LAN等から成るネットワーク12に、PC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)等から成る複数台のクライアント端末14と、コンピュータ・システム10に画像(データ)を入力する入力デバイス16と、コンピュータ・システム10から入力された画像データを画像として可視化する出力デバイス18が各々接続されて構成されている。なお、入力デバイス16としては、例えば原稿を読み取って画像データを出力するスキャナが、出力デバイス18としては、例えば入力された画像データが表す画像を用紙へ印刷する画像形成装置(プリンタ、或いはプリンタに複写機やファクシミリ装置としての機能も付加された複合機)が挙げられる。なお、ネットワーク12はインターネット等のコンピュータ・ネットワークにも接続されていてもよい。
ネットワーク12に接続された個々のクライアント端末14は、CPU14A、RAM等から成るメモリ14B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部14C、ネットワークインタフェース(I/F)部14Dを備えており、ネットワークI/F部14Dを介してネットワーク12に接続されている。また、クライアント端末14には、出力デバイスの1つである表示装置20、入力手段としてのキーボード22及びマウス24が各々接続されている。なお、スキャナ等の入力デバイス16や画像形成装置等の他の出力デバイス18についても、表示装置20と同様にクライアント端末14に直接接続されていてもよい。例えば入力デバイス16としてはスキャナ以外にデジタルスチルカメラ等が挙げられるが、デジタルスチルカメラ等はクライアント端末14に直接接続される。
また、クライアント端末14の記憶部14Cには、OS(Operating System)のプログラム、OS上で動作し入力デバイス16や出力デバイス18を使用する各種のアプリケーション・プログラム、クライアント端末14で次に述べる色変換処理を行うための色変換プログラムが予め各々インストールされており、色変換処理で使用するプロファイル等の色変換条件を登録可能な色変換条件DB(データベース)、色予測モデルのプログラム及びベースデータも各々記憶されている。
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態に係るクライアント端末14には、或る入力デバイス16から入力された画像データや、或る出力デバイス18における画像の出力に用いた画像データを、別のデバイス(出力デバイス18)における画像の出力に用いる場合に、デバイス毎の色再現特性の相違を補正して各デバイスで利用者の意図通りの色を再現させる色変換処理を行うために、図2に示す色変換処理部が設けられている。
図2に示すように、本実施形態に係る色変換処理部は、第1色変換における色変換条件を生成する第1色変換条件生成部と、色域変換における変換条件を生成する色域変換条件生成部と、第2色変換における色変換条件を生成する第2色変換条件生成部と、第3色変換における色変換条件を生成する第3色変換条件生成部と、入力された画像データに対して色変換処理を行う色変換処理部と、から構成されている。色変換処理部はCLUT(カラールックアップテーブル)から成り、この色変換処理部には、色変換処理対象の画像データとして、当該画像データの個々の画素の色を特定のデバイス(装置)に依存しない色空間(第1のデバイス非依存色空間)上の色値で表す画像データが入力される。色変換処理部のCLUTには、1回の変換によって第1色変換、色域変換、第2色変換及び第3色変換を実現する変換条件(色変換係数)がセットされ、当該変換条件(色変換係数)に従って入力された画像データが変換されることで、前述の色変換処理が実現される。
なお、本実施形態で説明する態様は、ICCの規格に記載されているPrinter Profile形式のように、不定のデバイスから一定のデバイス(例えば画像形成装置等の出力デバイス18)への色信号(色情報)出力のための色変換条件(係数)を生成する態様であり、色変換処理部には特定のデバイスに依存しない色空間(第1のデバイス非依存色空間)の色値が入力されるが、本発明はデバイスリンクProfile形式のように、一定の第1のデバイス(入力デバイス)から一定の第2のデバイス(出力デバイス)への色信号(色情報)出力のための色変換条件(係数)を生成する態様にも適用可能であり、この場合、色変換処理部には特定のデバイスに依存する色空間(デバイス依存色空間)の色値が入力される。
以下、各変換処理について説明する。本実施形態に係る第1色変換は、第1のデバイス非依存色空間上の色値を、特定のデバイス(装置)に依存せず色域変換に適した色空間(第2のデバイス非依存色空間)上の色値へ変換する色変換である。なお、以下では第1のデバイス非依存色空間としてCIELAB色空間を適用した態様を説明するが、本実施形態におけるCIELAB色空間は本発明に係る所定の色空間に対応している。また、第2のデバイス非依存色空間としては、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色空間が好適であり、例えば色の見えモデルであるCIECAM02によって規定される色空間JCh、或いは色空間JChから求まる色空間Jabがより好ましい。なお、色空間Jabの色属性値a,bは、色空間JChの色属性値C,hから生成したac,bcに相当し、色相及び彩度と相互に変換可能な特徴を有している。また、色の見えモデルCIECAM02に代えて色の見えモデルCIECAM97s等を用いてもよい。また、第2のデバイス非依存色空間としてCIELAB色空間を適用することも可能であり、この場合は第1色変換及び第1色変換条件生成部を省略することができる。
第1色変換条件生成部には、第1のデバイス非依存色空間上に設定した多数の格子点の各々の色値(第1のデバイス非依存色空間上の色値)が格子点データとして入力され、第1色変換条件生成部は、入力された格子点データが表す各格子点の色値(第1のデバイス非依存色空間上の色値)を第2のデバイス非依存色空間上の色値(色変換係数)へ各々変換することで、第1色変換における色変換条件を生成する。なお、ここでいう第1色変換の色変換条件は、第1色変換条件生成部に入力された各格子点の第1のデバイス非依存色空間上での色値を入力値、変換によって得られた色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の色値)を出力値とし、前記入力値を前記出力値へ変換する変換条件を意味している。
また、本実施形態に係る色域変換は、第1色変換を経た色値を、デバイス毎の色の見えの差(この見えの差は、主として個々のデバイスの色域(色再現域)の相違に起因する)が補正されると共に、第2のデバイス非依存色空間上での色値が、第2のデバイス非依存色空間上での出力デバイスの色再現域内に収まるように変換する色域変換(ガマットマッピングともいう)である。色域変換条件生成部には、第1色変換条件生成部から出力された色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の色値)が入力され、色域変換条件生成部は、入力された色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の色値)を、所定の変換ルールに従って第2のデバイス非依存色空間上の新たな色値(色変換係数)へ各々変換することで、色域変換における変換条件を生成する。なお、ここでいう色域変換の変換条件は、色域変換条件生成部に入力された色変換係数を入力値、変換によって得られた色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の新たな色値)を出力値とし、前記入力値を前記出力値へ変換する変換条件を意味している。なお、色域変換条件の生成については後で詳述する。
また、本実施形態に係る第2色変換は、色域変換を経た第2のデバイス非依存色空間上の色値を、特定のデバイス(装置)に依存しない別の色空間(第3のデバイス非依存色空間):例えばCIELAB色空間)上の色値へ変換する色変換である。第2色変換条件生成部には、色域変換条件生成部から出力された色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の色値)が入力され、第2色変換変換条件生成部は、入力された色変換係数(各格子点の第2のデバイス非依存色空間上の色値)を、第3のデバイス非依存色空間上の色値(色変換係数)へ各々変換することで、第2色変換における変換条件を生成する。なお、ここでいう第2色変換の色変換条件は、第2色変換条件生成部に入力された色変換係数を入力値、変換によって得られた色変換係数(各格子点の第3のデバイス非依存色空間上の新たな色値)を出力値とし、前記入力値を前記出力値へ変換する変換条件を意味している。
また、本実施形態に係る第3色変換は、第2色変換を経た第3のデバイス非依存色空間上の色値を、出力デバイスに依存する色空間(出力デバイス依存色空間:例えば出力デバイスが表示装置20であればRGB色空間、出力デバイスが画像形成装置であればCMYK色空間)上の色値へ変換する色変換である。第3色変換条件生成部には、第2色変換条件生成部から出力された色変換係数(各格子点の第3のデバイス非依存色空間上の色値)が入力され、第3色変換変換条件生成部は、入力された色変換係数(各格子点の第3のデバイス非依存色空間上の色値)を、デバイス依存色空間上の色値(色変換係数)へ各々変換することで、第3色変換における変換条件を生成する。なお、ここでいう第3色変換の色変換条件は、第3色変換条件生成部に入力された色変換係数を入力値、変換によって得られた色変換係数(各格子点のデバイス依存色空間上の色値)を出力値とし、前記入力値を前記出力値へ変換する変換条件を意味している。
なお、本実施形態に係る第3色変換における色変換条件(色変換係数/プロファイル)としては、例えば各種メーカや業界団体が提供しているICCProfile形式の色変換係数を用いてもよいし、より高精度な色変換のために、上記の色変換係数による色変換の前処理や後処理として、階調テーブルやガンマ曲線に基づく1次元の色変換を付加してもよいし、上記の色変換係数による色変換と上記の前処理又は後処理を単一の色変換条件に統合して第4色変換を行うことも可能であるが、色予測モデル(少数の入力色値と出力色値の対応関係を表すベースデータ(素データともいう)に基づいて、対応する出力色値が未知の入力色値が入力されると、入力された入力色値に対応する出力色値を各種のアルゴリズムによって推定演算して出力するプログラム)を用いて色変換条件(色変換係数)を生成することが望ましく、本実施形態に係る第3色変換条件生成部においても、色予測モデルを用いて第3色変換の色変換条件(色変換係数/プロファイル)を生成している。
色予測モデルは、デバイス依存色空間とデバイス非依存色空間との間の色変換特性(色変換条件)を予測・推定するもので、一般に線形演算(線形補間)よりも高い補間性能、スムージング性能を備えている(測定誤差や装置によるノイズ、面内ムラに強い)。色予測モデルには、統計的な手法を用いる方法(Makoto Sasaki and Hiroaki Ikegami, Proc. of International Congress of Imaging Science 2002 (2002) p.413-141)や、ニューラルネットを利用する方法、ノウゲバウワーやクベルカムンク等の物理モデルを基にする方法がある。また色予測モデルには、順方向の色変換(デバイス依存色空間からデバイス非依存色空間への色変換)の色変換特性を予測・推定するもの、逆方向の色変換(デバイス非依存色空間からデバイス依存色空間への色変換) の色変換特性を予測・推定するもの、順方向の色変換及び逆方向の色変換の色変換特性の予測・推定が可能なものが存在しているが、何れのモデルについてもベースデータ(素データ)に基づいて色変換特性の予測・推定を行う。
色予測モデルによる色変換条件の生成に用いられる素データは、具体的には、例えば図3の(1)に示すように、入力色値(デバイス依存色空間上の色値)が既知の各色のパッチ(色票)を生成し(例えば出力デバイスとしての画像形成装置へ画像データを出力する際の第3色変換のプロファイルを生成する場合、色票の生成は画像形成装置への入力色値(出力デバイス依存色空間上の色値)が既知の色票を出力デバイスとしての画像形成装置によって印刷させることによって成される)、生成した各色票について、出力色値(デバイス非依存色空間上の色値)を測色計等によって各々計測することで、各色票の入力色値と出力色値を対応付けるベースデータ(素データ)を生成しておく(図3の(2)も参照)。第3色変換条件生成部では通常、このベースデータを取得して色予測モデルにセットし (図3の(4)も参照)、ベースデータをセットした色予測モデルに、第2色変換条件生成部から入力された色変換係数(各格子点の第3のデバイス非依存色空間上の色値)を順に入力する処理を行い、色予測モデルから順に出力される色値(出力デバイス依存色空間上の色値)を色変換係数(各格子点の出力デバイス依存色空間上の色値)として用いている(図3の(5)も参照)。
色変換処理部のCLUTには、当該CLUTによる色変換処理の変換条件を規定する入力値として、前述の格子点データが表す各格子点の色値(第1のデバイス非依存色空間上の色値)が、前記変換条件を規定する出力値として、第1色変換条件生成部、色域変換条件生成部、第2色変換条件生成部及び第3色変換条件生成部における各処理を経て第3色変換条件生成部から出力された色変換係数(各格子点の出力デバイス依存色空間上の色値)が各々セットされる。そして色変換処理部は、入力された画像データ(各画素の色を第1のデバイス非依存色空間上の色値で表す画像データ)をCLUTに従って変換する。これにより、入力画像データは各画素の色を出力デバイス依存色空間上の色値で表す画像データへ変換され、変換後の画像データを出力デバイスへ出力し、出力デバイスにおける画像の出力に供することで、出力デバイスによって出力される画像の色の見えを利用者の意図通りにしたり、或いは利用者の意図に近づけることができる。
なお、クライアント端末14の記憶部14Cにインストールされている色変換プログラムは、上述した色変換処理部の各機能ブロックを実現するための複数のプログラム(第1色変換条件生成部として機能する第1色変換条件生成プログラム、色域変換条件生成部として機能する色域変換条件生成プログラム、第2色変換条件生成部として機能する第2色変換条件生成プログラム、第3色変換条件生成部として機能する第3色変換プログラム、色変換処理部として機能する色変換処理プログラム)から構成されている。なお、図1では色変換プログラムをOSのプログラムと別に示しているが、色変換プログラムはOS標準のプログラムとしてOSのプログラムに含まれていてもよい。また、色変換プログラムを構成する複数のプログラムのうち第1色変換条件生成プログラムは本発明に係る色処理プログラムに対応している。
次に図3を参照し、出力デバイスで特定色の純色の階調を適正に再現させることを目的として色域変換条件生成部で行われる色域変換条件生成処理について、図4を参照して説明する。なお、この色域変換条件生成処理は色域変換条件生成部に対応する処理であり、クライアント端末14のCPU14Aによって色域変換条件生成プログラムが実行されることで実現される。
色域変換条件生成処理では、まずステップ50において、特定色の純色の階調を出力デバイス依存色空間の色値で表す階調データを生成し、メモリ14Bに記憶させる。上記の特定色としては、出力デバイスから出力される画像のうち純色の階調が再現されているか否かが目立ち易い色が望ましく、例えば出力デバイスにおける1次色又は2次色を適用することができる。例えば出力デバイスが画像形成装置、出力デバイス依存色空間がCMYK色空間であれば、1次色はC,M,Y、2次色はその補色であるR,G,Bであるので、上記の特定色としてはC,M,Y,R,G,Bの何れかの色を適用することができる。
また、色域変換を行うデバイス非依存色空間(本実施形態では第2のデバイス非依存色空間)上での出力デバイスの色再現域は、特に黄色に相当する領域において、明度の変化に対して彩度が急峻に変化する形状となっていることが一般的であり、これに伴い、公知のガマットマッピング手法で色域の全域に亘ってマッピング(色域変換条件の生成)を行ったとすると、出力デバイスから出力される画像のうち特に黄色の純色の階調や青色の純色から黒側の最低明度に向かう階調で、階調のとびや反転等の階調の破綻が生じ易いという問題がある。このため、上記の特定色としては特に最高明度からの黄色や最低明度からの青色を適用することが好ましい。一例として、出力デバイスが画像形成装置、出力デバイス依存色空間がCMYK色空間であり、特定色として黄色を適用した場合、ステップ50では、上記の階調データとしてC,M,Y,K=(0,0,0,0)〜(0,0,100,0)の範囲内の色値群から成る階調データを生成することができる。
次のステップ52では、ステップ50で生成してメモリ14Bに記憶させた階調データの各色値を、デバイスモデル(第3色変換生成部における色変換係数の生成に用いる色予測モデル)のプログラムに順に入力することで、デバイス非依存色空間(例えばCIELAB色空間等)の色値へ各々変換し、変換後の色値をメモリ14Bに記憶させる。このステップ52の変換によって得られる色値群は、本発明に係る「特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群」に相当し、以下では変換後の色値群を「特定色の純色階調データ」と称する。なお、出力デバイスで再現される特定色の純色の階調のデバイス非依存色空間上での軌跡は、一般に、グレイ軸上の白色点(最大明度点)と特定色の最大彩度点を結び、明度方向及び彩度方向の変化に加えて途中で色相方向にも変化(屈曲)する曲線(3次元に屈曲する曲線)となるので、上記の特定色の純色階調データについても、純色階調データを構成する各色値によって上記の曲線を表すデータとなる。上記のステップ50,52は本発明の取得手段に対応している。
なお、特定色の純色階調データの取得は、上記のようにデバイスモデル(色予測モデル)を利用して行うことに限られるものではなく、色予測モデルを利用した色変換条件の生成に用いる素データ(ベースデータ)と同様に、ステップ50で生成した階調データの各色値を出力デバイスに入力し、出力デバイスによって各色値に対応するパッチ(色票)を生成し、生成した色票のデバイス非依存色空間上での色値を測色系等によって各々計測することで特定色の純色階調データを取得することも可能である。
次のステップ54では、予め算出されて記憶部14Cに記憶されている、色域変換を行うデバイス非依存色空間上での出力デバイスの色再現域の外郭形状を表すデータ(出力デバイスの色域データ)を記憶部14Cから読み込んでメモリ14Bに記憶させる。ステップ56では、第1色変換条件生成部から色域変換条件生成部に入力された色値データ(色変換係数)を記憶部14Cから読み出してメモリ14Bに記憶させた後に、メモリ14Bに記憶させた色値データの中から未処理の単一の格子点に対応する色値を処理対象としてメモリ14Bから取り込む。またステップ58では、処理対象の色値を予め設定された特定色の純色の色値範囲と比較することで、処理対象の色値が特定色の純色に相当する色値か否か判定する。また、本発明に係る「純色に相当する色値」とは、純色再現の計算に関係する色値のことを指し、純色に一致する色値であってもよいし、入力色値の中に純色に一致する色値が存在せず、純色に一致する色値が複数の入力色値からの補間で求まる場合に、この補間演算に用いる色値(補間演算によって求まる色値に影響を及ぼす色値)も含まれる。この判定は本発明に係る判定手段に対応している。
ステップ58の判定が否定された場合、処理対象の色値は出力デバイスで特定色の純色として再現される色値ではないと判断できるので、ステップ80へ移行し、公知のガマットマッピング手法に従い、処理対象の色値に対応する出力色値(色変換係数)を、当該出力色値が先のステップ54で読み込んだデータが表す出力デバイスの色再現域内に収まるように設定し、設定した出力色値(色変換係数)を記憶部14Cに記憶させた後にステップ82へ移行する。
なお、上記のステップ80の処理に適用可能なガマットマッピング手法としては、例えば、色域内のうちの共通領域内は測色的一致となり、共通領域外に対しては出力デバイスの色再現域内に収まるように色値の変換を行う貼り付け型ガマットマッピング(この貼り付け型ガマットマッピングには、より詳しくは、明度保存を優先させる手法や、彩度保存を優先させる手法がある)や、色域内の各色値の相対的な関係が保存されるように色域内の全領域に対して色値の変換を行う圧縮伸張型ガマットマッピング、色域内の各領域毎に異なる圧縮手法を適用する適応型ガマットマッピング、貼り付け型ガマットマッピングと圧縮伸張型ガマットマッピングを組み合わせたマッピング手法(例えば部分的に測色的一致、部分的に圧縮を行う等)があり、これらの何れを適用してもよい。
一方、ステップ58の判定が肯定された場合、処理対象の色値は出力デバイスで特定色の純色として再現される色値であるので、ステップ60〜ステップ78において、出力デバイスから出力される画像のうち特定色の階調に階調のとびや反転等の階調の破綻が生じないように対応する出力色値を設定する処理を行う。すなわち、まずステップ60では処理対象の色値の明度L、彩度C及び色相hを演算する。
また、先のステップ50,52で生成されてメモリ14Bに記憶された特定色の純色階調データは、出力デバイスで再現される特定色の純色の階調をデバイス非依存色空間上の複数の色値で表すデータであるが、ステップ62では、特定色の純色階調データが表す特定色の純色の階調上の各色値のうち彩度Cxが彩度Cに一致する色値を求め、当該色値の色相hxを求める。なお、ステップ62の処理は、特定色の純色階調データを構成する各色値の中に彩度Cxが彩度Cに一致する色値が存在していた場合は、単に当該色値の色相hxを演算することで行うことができるが、特定色の純色階調データを構成する各色値の中に彩度Cxが彩度Cに一致する色値が存在していなかった場合は、特定色の純色階調データを構成する各色値の中から、彩度Cxが彩度Cに近い値を示している複数の色値を抽出し、抽出した複数の色値の各々の色相hxから、彩度Cxが彩度Cに一致する色値の色相hxを補間演算によって求めることで実現できる。
次のステップ64では、処理対象の色値の色相hとステップ62で求めた色相hxを次の(1)式に代入して演算することで、処理対象の色値に対応する出力色値を求めるための定点(アンカー)の色相haを求める。
ha←(1−Ka)・hx+Ka・h …(1)
なお、(1)式におけるKaは定数であり、1よりも小さい値、例えば0.9程度の値が用いられる。上記の(1)式により、定点の色相haは、処理対象の色値の色相hと、出力デバイスによって特定色の純色として再現されかつ処理対象の色値と彩度が等しい色値の色相hxの間に相当し、色相hxに近い色相となる。後述するように、本実施形態では、処理対象の色値に対応する出力色値≒定点の色値とされるので、処理対象の色値は、本実施形態に係る色域変換条件生成処理で生成された色域変換条件により、色相hから色相haへ変更されることになる。なお、本実施形態では(1)式からも明らかなように、色相haが色相hxに近いものの色相hxと相違しているが、その理由は、先のステップ58の判定が否定される色値(特定色の純色の色値範囲外の色値)との間で不自然な色相の相違が生ずることを回避するためである。
次のステップ66では、先のステップ54で記憶部14Cから読み込んでメモリ14Bに記憶させた出力デバイスの色域データの中から色相haの色相面のデータを抽出し、抽出したデータが表す色相haの色相面における最大彩度点(図5参照、この最大彩度点はCUSP点ともいう)の彩度Ccを算出する。またステップ68では、先のステップ60で演算した処理対象の色値の彩度Cが、ステップ66で算出した色相haの色相面における最大彩度点の彩度Ccよりも小さいか否か判定する。判定が肯定された場合(処理対象の色値が図5に示す「入力色値A」のような位置に位置している色値である場合)はステップ70へ移行し、定点の明度Laとして、先のステップ62で求めた色値(特定色の純色階調データが表す特定色の純色の階調上の各色値のうち彩度Cxが彩度Cに一致する色値)の明度Lxを設定すると共に、定点の彩度Caとして、先のステップ62で求めた前記色値の彩度Cxに定数Kbを乗じた値を設定する(次の(2)式も参照)。
La←Lx Ca←Kb・Cx …(2)
なお、定数Kbは1よりも小さい値であり、例えばステップ80において、特定色の純色の色値範囲外の色値に対する彩度変更率と同程度の値を用いることができる。これにより、特定色の純色の色値範囲外の色値との間で不自然な彩度の相違が生ずることを回避することができる。
また、定点の色値は、先のステップ64で定点の色相haが設定され、上記のステップ70で明度La及び彩度Caが設定されることで確定するが、このうち明度Laについては、特定色の純色の階調上の各色値のうち彩度Cxが彩度Cに一致する色値の明度Lxが、彩度Caについては前記色値の彩度Cxよりも若干小さい値が設定されるのに対し、色相haが先の(1)式により上記色値の色相hxと相違しているので、色値が確定した定点がデバイス非依存色空間上での出力デバイスの色再現域外に位置している可能性がある。このため、次のステップ72では定点がデバイス非依存色空間上での出力デバイスの色再現域外に位置しているか否か判定する。この判定は、例えば定点の色値に対して明度Lのみ0とした仮想点を想定し、定点と仮想点を結ぶ線分と出力デバイスの色再現域外郭との交点の数を計数することで行うことができる(交点の数が偶数であれば定点が色域外、交点の数が奇数であれば定点が色域内又は色域外郭上と判断する)。
ステップ72の判定が否定された場合は、定点が出力デバイスの色再現域内又は色再現域の外郭上に位置しており、定点の色値は適正な出力色値を設定可能な値と判断できるので、定点の色値を変更することなくステップ78へ移行する。一方、ステップ72の判定が肯定された場合は定点が出力デバイスの色再現域外に位置しており、出力色値として、出力デバイスの色再現域内又は色再現域の外郭上に位置する適正な色値を設定することは困難である。このため、ステップ72の判定が肯定された場合はステップ74へ移行し、定点の明度Laを、定点と仮想点を結ぶ線分と出力デバイスの色再現域の外郭との交点のうち定点に最も近い交点における明度へ変更した後にステップ78へ移行する。これにより、図5に「入力色値Aに対応する定点」と表記して示すように、出力デバイスの色再現域の外郭上又はその近傍で、かつ処理対象の色値よりも出力デバイスで再現される特定色の純色の階調のデバイス非依存色空間上での軌跡に近い位置に定点が位置するように、定点の色値を設定することができる。
また、先のステップ68の判定が否定された場合(処理対象の色値が図5に示す「入力色値B」のような位置に位置している色値である場合)はステップ76へ移行し、定点が色相haの色相面における最大彩度点近傍(図5に「入力色値Bに対応する定点」と表記して示す定点の位置も参照)に位置するように、定点の明度La及び彩度Caを設定し、ステップ78へ移行する。なお、ステップ76では最大彩度点の明度及び彩度をそのまま定点の明度La及び彩度Caとして設定してもよいが、定点が最大彩度点よりも出力デバイスの色再現域の若干内側に位置するように、例えば先の(2)式と同様、最大彩度点の彩度に1よりも小さい定数を乗じた値を定点の彩度Caとして設定するようにしてもよい。この場合も、出力デバイスの色再現域の外郭上又はその近傍で、かつ処理対象の色値よりも出力デバイスで再現される特定色の純色の階調のデバイス非依存色空間上での軌跡に近い位置に定点が位置するように、定点の色値を設定することができる。
次のステップ78では、上述した処理を経て決定した定点に基づき、処理対象の色値に対応する出力色値を設定し、設定した出力色値を色変換係数として記憶部14Cに記憶させる。この出力色値の設定は、例えば処理対象の色値と定点を結ぶ線分を設定し、設定した線分と出力デバイスの色再現域の外郭との交点を求め、求めた交点の色値を出力色値として設定することで行うことができる。これにより、処理対象の色値に対応する出力色値(色変換係数)として、定点の色値に近い色値、すなわち色再現域の外郭上で、かつ処理対象の色値よりも出力デバイスで再現される特定色の純色の階調のデバイス非依存色空間上での軌跡に近い適正な色値を設定することができる。
次のステップ82では、先のステップ56で記憶部14Cから読み出してメモリ14Bに記憶させた色値データ(前段から入力された色変換係数)の全ての色値(全ての格子点に対応する色値)に対して上記処理を行ったか否か判定する。判定が否定された場合はステップ56に戻り、ステップ82の判定が肯定される迄ステップ56〜ステップ82を繰り返す。これにより、上記の色値データの全ての色値に対し、対応する出力色値(後段へ出力する色変換係数)が各々設定・記憶されることになる。そして、ステップ82の判定が肯定されるとステップ84へ移行し、記憶部14Cに記憶させた出力色値(色変換係数)を後段(第2色変換条件生成部)へ出力し、処理を終了する。
上記の色域変換条件生成処理によって生成された色変換係数は第2色変換条件生成部における第2色変換条件(色変換係数)の生成における入力色値として用いられ、第2色変換条件生成部で生成された色変換係数は第3色変換条件生成部における第3色変換条件(色変換係数)の生成における入力色値として用いられる。本実施形態では、色変換処理部のCLUTによる1回の変換によって第1色変換、色域変換、第2色変換及び第3色変換を実現するために、第3色変換条件生成部で生成された色変換係数が色変換処理部のCLUTの各格子点にセットされる。これにより、各画素の色を第1のデバイス非依存色空間上の色値で表す画像データの色値が色変換処理部のCLUTに入力されると、第1色変換、色域変換、第2色変換及び第3色変換を統合した変換が行われることで、入力された色値は、出力デバイス依存色空間としてのCMYK色空間上の色値C,M,Y,Kへ変換されて出力されることになる。
なお、上記では単一の色を本発明に係る特定色として扱う処理を説明したが、これに限定されるものではなく、互いに異なる複数の色に本発明を適用し、各色について純色階調データを取得すると共に、各色の純色に相当する色値に対し、各色の純色階調データに基づいて出力色値を各々設定するようにしてもよい。
また、上記では本発明に係る特定デバイスとして画像形成装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば画像表示装置等の任意のデバイスを適用可能である。また上記では、出力デバイス依存色空間としてCMYK色空間を、本発明に係る所定の色空間としてCIELAB色空間を適用した態様を説明したが、これらの色空間についても、特定デバイスの種類等に応じて適宜変更可能である。
また、上記では本発明に係る色処理プログラムに対応する色変換プログラムがクライアント端末14の記憶部14Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係る色処理プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
本実施形態に係るコンピュータ・システムの概略構成を示すブロック図である。 本実施形態における色変換処理の流れを示す概略図である。 第3色変換における色変換条件生成の流れを示す概略図である。 色域変換条件生成処理の内容を示すフローチャートである。 特定色の純色に相当する色値に対応する出力色値を求める処理を説明するための概念図である。
符号の説明
10 コンピュータ・システム
14 クライアント端末
14B メモリ
14C 記憶部
16 入力デバイス
18 出力デバイス

Claims (10)

  1. 特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得する取得手段と、
    所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定する判定手段と、
    前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成する生成手段と、
    を含む色処理装置。
  2. 前記生成手段は、前記特定色に相当すると判定された入力色値に対し、当該入力色値の色相及び彩度に基づいて当該入力色値を前記色値群により近い出力色値へ変換するための定点を設定し、所定の色空間上の設定した定点と前記特定色に相当すると判定された入力色値を結ぶ直線上かつ前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域の外郭上の色値を出力色値として設定し、前記特定色に相当すると判定された入力色値が前記設定した出力色値へ変換されるように前記色域変換条件を生成する請求項1記載の色処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記取得手段によって取得された色値群から、該色値群によって表される特定色の純色の階調において、前記特定色に相当すると判定された入力色値の彩度に対応する色値の色相を求め、前記特定色に相当すると判定された入力色値の色相と前記求めた色相との重み付き平均に相当する色相を前記定点の色相として決定する請求項2記載の色処理装置。
  4. 前記生成手段は、前記特定色に相当すると判定された入力色値の彩度を、前記定点の色相として決定した色相における前記特定デバイスの色再現域の彩度の最大値と比較し、前記入力色値の彩度が前記色再現域の最大彩度よりも小さい場合には、前記定点が前記定点の色相における前記特定デバイスの色再現域の外郭近傍に位置するように前記定点の彩度及び明度を決定する請求項3記載の色処理装置。
  5. 前記生成手段は、前記入力色値の彩度が前記色再現域の最大彩度以上の場合には、前記定点が前記定点の色相における前記特定デバイスの色再現域の最大彩度の点近傍に位置するように前記定点の彩度及び明度を決定する請求項4記載の色処理装置。
  6. 前記特定色は前記特定デバイスにおける1次色又は2次色である請求項1〜請求項5の何れか1項記載の色処理装置。
  7. 前記特定色は黄色である請求項1〜請求項5の何れか1項記載の色処理装置。
  8. 特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得し、
    所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定し、
    前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成するコンピュータによる色処理方法。
  9. コンピュータを、
    特定デバイスで特定色の純色として再現される複数の色の各々を前記特定デバイスに依存しない所定の色空間上で表す色値群を取得する取得手段、
    所定の色空間上の入力色値が前記特定色の純色に相当する色値か否かを判定する判定手段、
    及び、前記所定の色空間上での入力色値が前記所定の色空間上での特定デバイスの色再現域内に収まるように前記入力色値を変換する色域変換条件を、前記判定手段によって前記特定色に相当すると判定された入力色値が、前記取得手段によって取得された色値群により近い出力色値へ変換されるように生成する生成手段
    として機能させるための色処理プログラム。
  10. コンピュータを、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の色処理装置を構成する各手段として機能させるための色処理プログラム。
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