JP2009280466A - 電気化学的活性材料用製造装置、電気化学的活性材料の製造方法及び非水電解質二次電池。 - Google Patents
電気化学的活性材料用製造装置、電気化学的活性材料の製造方法及び非水電解質二次電池。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電池用活物質を効率的かつ安価に生産することのできる製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】電池用活物質の原材料を含む流体は、下方から供給される気体によって激しく浮遊流動している硬質ボールが配された流動層13に供給され、硬質ボールの表面に分散しながら膜状に付着し、気体と接触することによって効率的に乾燥され、硬質ボールの表面に残った原材料は硬質ボール同士の衝突や摩擦によってボール表面から剥離、微粉化され、気体によって排気口12へ排出され、特にリン酸鉄リチウムに代表されるポリアニオン型正極材料の製造工程に好適に用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】電池用活物質の原材料を含む流体は、下方から供給される気体によって激しく浮遊流動している硬質ボールが配された流動層13に供給され、硬質ボールの表面に分散しながら膜状に付着し、気体と接触することによって効率的に乾燥され、硬質ボールの表面に残った原材料は硬質ボール同士の衝突や摩擦によってボール表面から剥離、微粉化され、気体によって排気口12へ排出され、特にリン酸鉄リチウムに代表されるポリアニオン型正極材料の製造工程に好適に用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気化学的活性材料用製造装置、電気化学的活性材料の製造方法及び非水電解質二次電池に関するものである。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器類用及び電気自動車用の電源としてエネルギー密度が高く、サイクル特性の優れた非水電解質二次電池が注目されている。このような非水電解質二次電池の中で、現在最も広く市場に出回っているのがリチウム二次電池である。この電池の用途の主流は、2Ah以下の携帯電話を中心とした小形民生用途である。現在、リチウム二次電池用の正極活物質としては数多くのものが存在するが、最も一般的に知られているのは、作動電圧が4V付近のリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)やリチウムニッケル酸化物(LiNiO2)、又はスピネル構造を持つリチウムマンガン酸化物(LiMn2O4)等を基本構成とするリチウム含有遷移金属酸化物である。その中でも、リチウムコバルト酸化物は、電池容量2Ahまでの小容量リチウム二次電池において、充放電特性とエネルギー密度とに優れることから正極活物質として広く採用されている。
しかしながら、今後の中形・大形、特に大きな需要が見込まれる産業用途への展開を考えた場合、電池の安全性が非常に重要視されるので、現在の小形電池の仕様では要求される安全性を満足させることが困難である。この原因の一つは、これらの正極活物質の熱安定性が低いことである。そこで、最近、正極活物質として熱安定性の高いオリビン構造を有するリン酸鉄リチウム(LiFePO4)が注目を集めており、この活物質を用いた非水電解質二次電池に関することが特許文献1〜3にて公開されている。この活物質は、リンと酸素とが共有結合しているので、高温においても酸素を放出することがないために、正極活物質として使用することによって、電池の安全性を飛躍的に高めることができる。また、産出量が多く安価な鉄を原料に用いていることも注目を集める一因となっている。
このリン酸鉄リチウムを固相反応で製造する場合、原材料と溶媒とを粉砕混合してスラリー状流体を得る工程と、前記流体を乾燥して前駆体を得る工程と、前記前駆体を焼成する工程とを少なくとも経ることが必要である。前記流体を乾燥して前駆体を得る工程において、その手法の一つとして、蒸発乾固や真空乾燥等が挙げられるが、いずれの手法も乾燥した前駆体が凝集するために、焼成の前に前駆体を再度粉砕する工程が必要であり、相当の時間を要するという問題があった。
この問題を解決するための手法として、スプレードライヤー(噴霧乾燥機)を使用することが特許文献4〜8に記載されている。この装置を用いることによって、前駆体が凝集せずにスラリーの乾燥ができるために、前駆体の粉砕の必要がなくなるので、工業的に安価に製造することが可能となった。しかしながら、この装置を用いた場合においても、前駆体の粒子径を小さく制御するためには、スラリー状流体の固形分濃度を極めて薄くして、流体の供給速度を遅くする必要があり、工業的に効率的かつ安価に製造する上で問題があった。
なお、特許文献9には、「Ni(OH)2粉2,000gを飽和状態(ほぼ5N)のLiOH水溶液5,000mlと室温で混合してスラリーを用意した。このスラリーを1cm3/secの速度でNiroアトマイザースラリードライヤー(アトマイズホイールスピニング30,000RPM)に供給した。」(段落0042参照)との記載があるが、特許文献9における前記「Niroアトマイザースラリードライヤー」は、「アトマイズされたスラリーをホイールから250℃の空気中に噴出し」(段落0042参照)との記載からみて、本願明細書において従来技術に属するところの「スプレードライヤー」に相当するものであり、本願特許請求の範囲に記載の装置にはあたらない。
特許第3484003
特開2000−294238
特開2001−250555
特開2002−326818
特開2003−034538
特開2004−241146
特開2003−300734
特開2007−180025
特開平06−342657
上記したように、リン酸鉄リチウムを固相反応で製造する場合、原材料と溶媒とを混合してスラリー状流体を得る工程と、前記流体を乾燥して前駆体を得る工程と、前記前駆体を焼成する工程とを少なくとも経ることが必要である。前記流体を乾燥して前駆体を得る工程において、その手法として、スプレードライヤー(噴霧乾燥機)を使用した場合、前駆体の粒子径を小さく制御するためには、スラリー状流体の固形分濃度を極めて薄くして、流体の供給速度を遅くする必要があり、工業的に効率的かつ安価に製造する上で問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、リン酸鉄リチウムを効率的かつ安価に量産するための装置、その製造方法及び非水電解質二次電池を提供することを目的とするものである。
本発明は、電気化学的活性材料となる遷移金属カルコゲン化合物の原材料と溶媒とを含む流体を乾燥・微粉化する装置であって、前記装置は、気体が下方から供給され、上方に排出される乾燥塔を有しており、前記流体を前記乾燥塔内に導入するための手段と、前記乾燥塔内に導入した前記流体を微粉化するための手段とを備えていることを特徴とする電気化学的活性材料用製造装置である。
また、本発明は、前記流体を微粉化するための手段は、硬質ボールを配する流動層を備えていることを特徴としている。
また、本発明は、電気化学的活性材料となる遷移金属カルコゲン化合物の製造方法であって、前記遷移金属カルコゲン化合物の原材料と溶媒とを混合して流体を得る工程と、前記電気化学的活性材料用製造装置を用いて前記流体を乾燥・微粉化して前記遷移金属カルコゲン化合物の前駆体を得る工程と、前記前駆体を焼成して遷移金属カルコゲン化合物を得る工程とを備えることを特徴とする電気化学的活性材料の製造方法である。
また、本発明は、前記遷移金属カルコゲン化合物がオリビン構造を有する化合物であることを特徴としている。
また、本発明は、電気化学的活性材料用製造装置を工程中に採用して製造された非水電解質二次電池である。
本発明によれば、遷移金属カルコゲン化合物を含む電気化学的活性材料を安価に量産することのできる電気化学的活性材料用製造装置を提供できる。
また、本発明によれば、遷移金属カルコゲン化合物を含む電気化学的活性材料を安価に量産することのできる電気化学的活性材料の製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、遷移金属カルコゲン化合物を含む電気化学的活性材料を安価に量産することのできる電気化学的活性材料の製造方法を提供できる。
以下、図を用いて本発明の一実施形態を例示することにより、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る電気化学的活性材料用製造装置の一例を示す模式断面図である。図1に示すように、本装置は、乾燥塔10とこの乾燥塔10に下方から気体を供給する吸気部20とを有する。乾燥塔10は、ほぼ円筒形の下部10aから、より大口径の上部10cへ向けて上向きに広がるテーパをなした中間部10bを備える。乾燥塔10の下端部に配された吸気部20には吸気口11が設けられ、乾燥塔10の上端部には排気口12が設けられている。乾燥塔10の底部と吸気口11との間には、多数の硬質ボールが投入された底面網状の槽が設けられており、この槽の中では前記硬質ボールがいくつかの層状をなして積み重なり、前記槽の網状底面を通じて気体が供給された時に硬質ボールが流動することとなる流動層13を形成している。乾燥塔10の下部10aには、流動層13の内部に到達するようにノズル14が外部から挿入されている。
上記構成を有する本発明の装置において、吸気口11から導入された気体は、硬質ボールが配されている流動層13の内部を通って、乾燥塔10の内部に供給され、排気口12から排出される。また、この吸気口11から導入される気体は、その流量を周期的に変化させることによって、流動層13に配されている硬質ボールを激しく浮遊流動させることができる。ノズル14から流動層13内に導入された流体は、流動している硬質ボールの表面に分散しながら膜状に付着し、吸気口11から導入された気体と接触することによって、効率的に溶媒が乾燥される。溶媒の蒸発によって硬質ボールの表面に残った原材料は、硬質ボール同士の衝突や摩擦によって、その表面から剥離し、微粉化される。乾燥した原材料の微粉末は、吸気口11から導入された気体によって、排気口12へ排出される。排出された原材料の微粉末は、粉末回収装置で回収される。流動層の網状底面の面積が大きいほど、流体の処理能力は高くなる。
本発明の流動層13内に配される硬質ボールとしては、電気化学的活性材料の種類や目的によって適宜選択できる。例えば、セラミックスボールを好適に用いることができる。セラミックスボールとしては、アルミナ、ジルコニア等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。場合によっては、金属ボールを用いることもできる。また、この硬質ボールの粒子径は、特に限定されるものではないが、流動層13内で浮遊流動させるためには、1〜3mmのものが好適に使用される。
本発明の吸気口11から導入される気体の種類としては、電気化学的活性材料の種類や目的によって適宜選択できる。例えば、空気もしくは不活性ガスを好適に用いることができる。場合によっては、水素ガスや酸素ガス等の活性ガス、あるいは炭化水素ガス(エタノール、メタノール、メタンなど)等の有機ガスを空気中の自然含有量を超えて含有させてもよい。本発明の吸気口11から導入される気体の温度は、溶媒が乾燥できる温度であれば特に限定されるものではなく、例えば、80〜120℃の間で好適に設定できる。
本発明に適用することのできる電気化学的活性材料が含有する遷移金属カルコゲン化合物としては限定されるものではなく、例えばLiCoO2に代表されるリチウム遷移金属酸化物に適用できる。なかでも、LiFePO4に代表されるオリビン構造を有するリチウム遷移金属化合物は、それ自体の電子伝導性に劣るので、焼成前に充分な微粉化を行うことが好ましい。従って、本発明をLiFePO4に代表されるオリビン構造を有する遷移金属カルコゲン化合物に適用すると、本発明の効果が好適に発揮されるため、好ましい。
本発明に好適に適用することのできるオリビン構造を有するリチウム遷移金属化合物としては、例えば、LiFePO4、LiCoPO4、LiVPO4、LiVPO4F、LiMnPO4、LiMn7/8Fe1/8PO4、LiNiVO4、LiCoPO4、Li3V2(PO4)3、LiFeP2O7、Li3Fe2(PO4)3、Li2CoSiO4、Li2MnSiO4、Li2FeSiO4等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の乾燥・微粉化する装置に供される流体は、リチウム源と遷移金属源と典型元素源とを少なくとも含有する。前記流体の種類は、合成方法に応じて適宜選択することができ、原料の固形分を溶媒に分散したスラリー状であってもよく、原料を溶媒に溶解した溶液であってもよい。固相法によって合成する場合にスラリー状流体を選択できる。あるいはゾルゲル法によって合成する場合に溶液である流体を選択できる。固相法によって合成する場合については本願明細書の実施例に詳述する。ゾルゲル法によって合成する場合、原料を溶解した溶液を本発明の製造装置に適用すると、溶液は蒸発乾固され、原料の微粉体を得ることができる。
スラリー状流体(以下、単に「スラリー」ともいう)の場合、固形分の分散媒である溶媒としては、各種の有機溶媒、水性溶媒が使用できるが、好ましくはアルコール類又は水を使用する。スラリー中の未溶解固形物の平均粒子径は、2μm以下、好ましくは、1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。スラリー中の固形分の平均粒子径が2μm以下であることにより、スラリーと溶媒が分離しやすくなるおそれを低減できる。スラリー中の固形分の平均粒子径を制御する方法としては、原料粉末を予めボールミル、ジェットミル等により乾式粉砕し、これを溶媒に分散させる方法、原料粉末を溶媒に分散後、媒体攪拌形粉砕機等を使用して湿式粉砕する方法が挙げられる。
本発明の原材料粉末を焼成して電気化学的活性材料とする装置としては、雰囲気制御ができるものであれば特に制限はなく、例えば箱形炉、管状炉、トンネル炉、ロータリーキルン等を使用することができる。
リチウム遷移金属化合物を形成するための原料としてのリチウム源としては、Li2CO3、LiNO3、LiOH、LiOH・H2O、LiCl、LiI、CH3COOLi、Li2O、ジカルボン酸Li、クエン酸Li、脂肪酸Li、アルキルリチウム等を用いることができる。
リチウム遷移金属化合物を形成するための原料としての遷移金属源は、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、バナジウム等の各種の遷移金属を含有する。通常、遷移金属源としては、遷移金属の酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、修酸塩、酢酸塩等の有機酸塩、水酸化物、オキシ水酸化物、ハロゲン化合物等を使用することができる。
リチウム遷移金属化合物を形成するための原料としての典型元素源は、リン、珪素等の各種典型元素を含有する。リンとしては、リン酸水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム等のリン酸水素アンモニウム塩等を、珪素としては、二酸化珪素、オルト珪酸やメタ珪酸等の珪酸等を使用することができる。また、Li3PO4やFe3(PO4)2・8H2O等のリチウム源や遷移金属源が共存する化合物を使用することもできる。
正極に用いる結着剤としては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース、又はこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を使用することができる。正極に用いられる導電剤としては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、Ni、Ti、Al、Fe又はこれらの二種以上の合金もしくは炭素材料が挙げられる。なかでも、炭素材料を用いることが好ましい。炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ニードルコークスなどの無定形炭素が挙げられる。
結着剤を混合する際に用いる溶媒としては非水溶媒又は水溶液を用いることができる。非水溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤などを加えてもよい。
アミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤などを加えてもよい。
負極に用いる結着剤としては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)あるいはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリフッ化ビニリデン、カルボキシ変成ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン又はこれらの誘導体などからなる群から選択される少なくとも1種を使用することができる。
本発明に用いる負極活物質としては、本発明に用いる負極活物質としては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、黒鉛、及び非晶質炭素などの炭素材料、酸化物、窒化物、及びリチウム合金などが挙げられる。リチウム合金としては、例えばリチウムとアルミニウム、亜鉛、ビスマス、カドミウム、アンチモン、シリコン、鉛、又は錫などからなる群から選択される少なくとも1種の金属との合金を用いることができる。また、酸化物、窒化物、及びリチウム合金は、種々の炭素材料と混合あるいは担持させて使用することができる。
また、負極活物質及び結着剤を混合する時に用いる溶媒としては、非水溶媒又は水溶液を用いることができる。非水溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤などを加えてもよい。
ムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤などを加えてもよい。
正極材料の粉体及び負極材料の粉体は、平均粒子サイズ100μm以下であることが望ましい。特に、正極材料の粉体は、電子伝導性の観点から50μm以下であることが望ましい。粉体を所定の形状で得るためには粉砕機や分級機が用いられる。
例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には水、N−メチル−2−ピロリドン、あるいはエタノール等の有機溶剤を共存さ
せた湿式粉砕を用いることが適している。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
せた湿式粉砕を用いることが適している。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
本発明に用いる電解液の有機溶媒としては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、エーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物、リン酸エステル系化合物、スルホラン系炭化水素類などを用いることができるが、これらのうちでもエーテル類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、ハロゲン化炭化水素類、カーボネート類、スルホラン系炭化水素類が好ましい。
さらに、これらの例としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1、4−ジオキサン、アニソール、モノグライム、4−メチル−2−ペンタノン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、1、2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メチルフォルメイト、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルチオホルムアミド、スルホラン、3−メチル−スルホラン、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、及びホスファゼン誘導体及びこれらの混合溶媒などを挙げることができる。なかでも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、及びジエチルカーボネートを単独で又は2種以上を混合して使用することが好ましい。
また、本発明に用いる溶質としては、特に制限はなく、種々の溶質を適宜使用できる。例えば、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiPF(CF3)5、LiPF2(CF3)4、LiPF3(CF3)3、LiPF4(CF3)2、LiPF5(CF3)、LiPF3(C2F5)3、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(C2F5CO)2、LiI、LiAlCl4、LiBC4O8などを単独で又は2種以上を混合して使用することができる。なかでもイオン伝導性が良好なことから、LiPF6を使用することが好ましい。さらに、これらのリチウム塩濃度は0.5〜2.0 mol dm−3とするのが好ましい。
また、電解質中にビニレンカーボネートやブチレンカーボネートなどのカーボネート類、ビフェニル、シクロヘキシルベンゼンなどのベンゼン類、プロパンスルトンなどの硫黄類、エチレンサルファイド、フッ化水素、トリアゾール系環状化合物、フッ素含有エステル類、テトラエチルアンモニウムフルオライドのフッ化水素錯体又はこれらの誘導体、ホスファゼン及びその誘導体、アミド基含有化合物、イミノ基含有化合物、又は窒素含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有しても使用できる。また、CO2、NO2、CO、SO2などから選択される少なくとも1種を含有しても使用できる。
本発明に用いるセパレータとしては、特に制限はなく、種々の材料を適宜使用できる。例えば、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜などが挙げられ、なかでも、合成樹脂微多孔膜が好ましい。合成樹脂微多孔膜の材質としては、ナイロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィンが用いられ、なかでもポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、又はこれらを複合した微多孔膜などのポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗などの面で好ましい。また、材料、重量平均分子量や空孔率の異なる複数の微多孔膜が積層してなるものや、これらの微多孔膜に各種の可塑剤、酸化防止剤、難燃剤などの添加剤を適量含有しているものを使用することができる。
また、上記電解質には固体又はゲル状のイオン伝導性電解質を組み合わせて使用することができる。組み合わせる場合、非水電解質電池の構成としては、正極、負極及びセパレータと有機又は無機の固体電解質と上記非水電解液との組み合わせ、又は正極、負極及びセパレータとしての有機又は無機の固体電解質膜と上記非水電解液との組み合わせが挙げられる。また、イオン伝導性電解質には有孔性高分子固体電解質膜も使用することができる。イオン伝導性電解質としてはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレングリコール及びこれらの誘導体、LiI、Li3N、Li1+xMxTi2−x(PO4)3(M=Al、Sc、Y、La)、Li0.5−3xR0.5+xTiO3(R=La、Pr、Nd、Sm)、又はLi4−xGe1−xPxS4に代表されるチオリシコンを使用することができる。さらに、LiI−Li2O−B2O5系、Li2O−SiO2系などの酸化物ガラス、又はLiI−Li2S−B2S3系、LiI−Li2S−SiS2系、Li2S−SiS2−Li3PO4系などの硫化物ガラスを使用することができる。
正極及び負極は、前記材料、導電剤及び結着剤をN−メチル−2−ピロリドン、トルエン等の有機溶媒に混合させた後、得られた混合液を下記に詳述する集電体の上に塗布し、乾燥することによって、好適に作製される。
塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコータ、ダイコーター等の手段を用いて任意の厚み及び任意の形状に塗布することが望ましいが、これらに限定されるものではない。
集電体としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよく、つぎのような材料を用いることが適している。これらの材料については表面を酸化処理することも可能である。
正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることが適している。
負極用集電体としては、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、導電性、耐還元性の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることが適している。
集電体の形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体等が用いられる。厚みの限定は特にないが、1〜500μmのものが用いられる。
これらの集電体の中で、正極としては、耐酸化性に優れているアルミニウム箔が、負極としては、耐還元性、電導性に優れ、安価な銅箔、ニッケル箔、鉄箔、及びそれらの一部を含む合金箔を使用することが好ましい。
さらに、粗面表面粗さが0.2μmRa以上の箔であることが好ましく、これにより正極材料又は負極材料と集電体との密着性は優れたものとなる。よって、このような粗面を有することから、電解箔を使用するのが好ましい。特に、ハナ付き処理を施した電解箔は最も好ましい。さらに、該箔に両面塗工する場合、箔の表面粗さが同じ、又はほぼ等しいことが望まれる。
本発明に係る非水電解質二次電池は、電解質を、例えば、非水電解質電池用セパレータと正極と負極とを積層する前又は積層した後に注液し、最終的に、外装材で封止することによって好適に作製される。また、正極と負極とが非水電解質電池用セパレータを介して積層された発電要素を巻回してなる非水電解質電池においては、電解質は、前記巻回の前後に発電要素に注液されるのが好ましい。注液法としては、常圧で注液することも可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法も使用可能である。
非水電解質二次電池の外装体の材料としては、ニッケルメッキした鉄やステンレススチール、アルミニウム、金属樹脂複合フィルム等が一例として挙げられる。非水電解質二次電池の構成については特に限定されるものではなく、正極、負極及び単層又は複層のセパレータを有するコイン電池やボタン電池、さらに、正極、負極及びロール状のセパレータを有する円筒型電池、角型電池、扁平型電池等が一例として挙げられる。
以下、流体がスラリー状であり、固相法により遷移金属カルコゲン化合物を合成する場合を実施例により例示して、本発明を説明する。
[実施例1]
(LiFePO4/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC2O4・2H2O)とリン酸二水素アンモニウム(NH4H2PO4)と炭酸リチウム(Li2CO3)とをモル比が2:2:1となるように秤量したのちに、固形分濃度が50質量%となるようにエタノールを加えて、湿式媒体攪拌形粉砕機で1時間、粉砕・混合をおこないスラリーを得た。
(LiFePO4/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC2O4・2H2O)とリン酸二水素アンモニウム(NH4H2PO4)と炭酸リチウム(Li2CO3)とをモル比が2:2:1となるように秤量したのちに、固形分濃度が50質量%となるようにエタノールを加えて、湿式媒体攪拌形粉砕機で1時間、粉砕・混合をおこないスラリーを得た。
このスラリーを乾燥・微粉化する装置(スラリードライヤー、乾燥塔寸法218mmΦ(図1中の10cに該当)、98mmΦ(図1中の10aに該当)、高さ574mm)を用いて、前駆体粉末を得た。このとき、乾燥ガスには窒素を用い、酸素濃度を0.1%以下とした。乾燥ガスの風量は2.9m/s、乾燥ガス入口温度は120℃とした。スラリー供給速度は、排出口でのガス温度が100℃となるようにスラリーの投入量を自動的に調整した。また、この装置の流動層底面網部の面積は、0.0075m2であり、流動層内に配する硬質ボールとしてセラミックスボールを用いた。具体的には、粒子径2mmのアルミナ製ボールを用いた。スラリーを供給するノズルには硬質ボールの逆流を防ぐため、ノズル先端部に逆止弁を設けた。この装置の処理量は、エタノール蒸発量で3.0kg/hrであり、前駆体粉末が3.0kg/hrの速度で得られる。排ガスは、冷却することでエタノールを回収すること、さらに乾燥ガスとして再利用することが可能である。
得られた前駆体粉末の平均粒子径は、レーザ回折粒度分布測定装置を用いて測定し、2.3μmであった。つぎに、その前駆体粉末を窒素流通下(5.0 リットル/分)で700℃、5時間の条件でロータリーキルンを用いて焼成することによって、LiFePO4粉末を得た。
つづいて、得られたLiFePO4粉末にポリビニルアルコール(分子量約1500)を重量比が1:1になるように乾式混合し、この混合物を、窒素流通下(5.0リットル/分)で700℃、1時間熱処理することでLiFePO4粉末にカーボンコート処理を施した。
(正極板の製作)
上記の方法により製作したリン酸鉄リチウム(LiFePO4/C)と導電剤であるアセチレンブラックと結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比80:8:12の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて充分混練して、正極ペーストを製作した。この正極ペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体上の両面に塗布し、乾燥したのちに、プレス加工をおこなったものを正極板とした。正極板には正極端子を抵抗溶接によって溶接した。
上記の方法により製作したリン酸鉄リチウム(LiFePO4/C)と導電剤であるアセチレンブラックと結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比80:8:12の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて充分混練して、正極ペーストを製作した。この正極ペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体上の両面に塗布し、乾燥したのちに、プレス加工をおこなったものを正極板とした。正極板には正極端子を抵抗溶接によって溶接した。
(負極板の製作)
負極材料である人造黒鉛(平均粒径6μm、X線回折分析による面間隔(d002)0.337nm、c軸方向の結晶の大きさ(Lc)55nm)と結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比94:6の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて充分混練して、負極ペーストを製作した。この負極ペーストを厚さ15μmの銅箔集電体上の両面に塗布し、乾燥したのちに、プレス加工をおこなったものを負極板とした。負極板には負極端子を抵抗溶接によって溶接した。
負極材料である人造黒鉛(平均粒径6μm、X線回折分析による面間隔(d002)0.337nm、c軸方向の結晶の大きさ(Lc)55nm)と結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比94:6の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて充分混練して、負極ペーストを製作した。この負極ペーストを厚さ15μmの銅箔集電体上の両面に塗布し、乾燥したのちに、プレス加工をおこなったものを負極板とした。負極板には負極端子を抵抗溶接によって溶接した。
(電解液の調製)
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比1:1の割合で混合した溶媒にLiPF6を1mol/lの濃度で溶解させ、非水電解質を製作した。この電解質中の水分量は30ppm未満とした。
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比1:1の割合で混合した溶媒にLiPF6を1mol/lの濃度で溶解させ、非水電解質を製作した。この電解質中の水分量は30ppm未満とした。
(電池の製作)
上述の部材を用いて、露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下においてラミネート電池を製作した。正極板と負極板とを20μmの厚みのPP製セパレータを介して長円形状に巻回した。外装体として、ポリエチレンテレフタレート(15μm)/アルミニウム箔(50μm)/金属接着性ポリプロピレンフィルム(50μm)からなる金属樹脂複合フィルムを用い、この極群を正極端子及び負極端子の開放端部が外部露出するように注液孔となる部分を除いて気密封止した。この注液孔から一定量の非水電解質を注液後、真空状態で注液孔部分を熱封口し、本発明による実施例1の非水電解質二次電池を製作した。得られた非水電解質二次電池の寸法は49.3mm×33.7mm×5.17mmで、設計容量は500mAhとした。なお、この設計容量は、1g当たりのLiFePO4の電気量を160mAhとして算出した。
上述の部材を用いて、露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下においてラミネート電池を製作した。正極板と負極板とを20μmの厚みのPP製セパレータを介して長円形状に巻回した。外装体として、ポリエチレンテレフタレート(15μm)/アルミニウム箔(50μm)/金属接着性ポリプロピレンフィルム(50μm)からなる金属樹脂複合フィルムを用い、この極群を正極端子及び負極端子の開放端部が外部露出するように注液孔となる部分を除いて気密封止した。この注液孔から一定量の非水電解質を注液後、真空状態で注液孔部分を熱封口し、本発明による実施例1の非水電解質二次電池を製作した。得られた非水電解質二次電池の寸法は49.3mm×33.7mm×5.17mmで、設計容量は500mAhとした。なお、この設計容量は、1g当たりのLiFePO4の電気量を160mAhとして算出した。
非水電解質二次電池の高率放電特性を測定した。測定条件は、0.1It(約10時間率、50mA)定電流で3.8Vまで、さらに3.8Vの定電圧で、合計15時間充電し、つぎに、0.1It(約10時間率、50mA)定電流で2.0Vまで放電をおこない、この時の放電容量を「低率放電容量」とした。また、0.1It(約10時間率、50mA)定電流で3.8Vまで、さらに3.8Vの定電圧で、合計15時間充電し、つぎに、10It(約0.1時間率、5A)定電流で2.0Vまで放電をおこない、この時の放電容量を「高率放電容量」とした。そして、低率放電容量に対する高率放電容量の比を「高率/低率容量比(%)」とし、高率放電特性値を表す指標とした。得られた低率放電容量は470mAh、高率放電容量は270mAh、高率/低率容量比は57%と良好な特性を有することが確認された。
本発明の製造装置によれば、特に、中型・大型、特に大きな需要が見込まれる産業用途向けリチウムイオン電池への適用が期待されているリン酸鉄リチウムに代表されるオリビン構造を有する電極材料に対して、効率的かつ安価に生産することが可能である。また、本発明の製造装置を用いて得られた電極材料を電極に用いた電池は、性能的にも良好であるので、産業上の利用可能性は極めて大である。
10 乾燥塔
11 吸気口
12 排気口
13 流動層
14 ノズル
20 吸気部
11 吸気口
12 排気口
13 流動層
14 ノズル
20 吸気部
Claims (5)
- 電気化学的活性材料となる遷移金属カルコゲン化合物の原材料と溶媒とを含む流体を乾燥・微粉化する装置であって、前記装置は、気体が下方から供給され、上方に排出される乾燥塔を有しており、前記流体を前記乾燥塔内に導入するための手段と、前記乾燥塔内に導入した前記流体を微粉化するための手段とを備えていることを特徴とする電気化学的活性材料用製造装置。
- 前記流体を微粉化するための手段は、硬質ボールを配する流動層を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学的活性材料用製造装置。
- 電気化学的活性材料となる遷移金属カルコゲン化合物の製造方法であって、前記遷移金属カルコゲン化合物の原材料と溶媒とを混合して流体を得る工程と、請求項1又は2記載の電気化学的活性材料用製造装置を用いて前記流体を乾燥・微粉化して前記遷移金属カルコゲン化合物の前駆体を得る工程と、前記前駆体を焼成して遷移金属カルコゲン化合物を得る工程とを備えることを特徴とする電気化学的活性材料の製造方法。
- 前記遷移金属カルコゲン化合物がオリビン構造を有する化合物であることを特徴とする請求項3記載の電気化学的活性材料の製造方法。
- 請求項1記載の電気化学的活性材料用製造装置を工程中に採用して製造された非水電解質二次電池。
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JP2008136535A JP2009280466A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 電気化学的活性材料用製造装置、電気化学的活性材料の製造方法及び非水電解質二次電池。 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012054077A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-15 | Gs Yuasa Corp | 二次電池用活物質及び二次電池用活物質の製造方法、並びに、それを用いた二次電池 |
JP2013525976A (ja) * | 2010-04-21 | 2013-06-20 | エルジー・ケム・リミテッド | スルフィド結合を有する硫黄化合物を含むリン酸鉄リチウム、およびそれを使用するリチウム二次電池 |
JP2013160419A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Nitto Denki Engineering:Kk | 振動流動乾燥・冷却装置 |
WO2023276860A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 出光興産株式会社 | 改質硫化物固体電解質粉体の製造方法 |
-
2008
- 2008-05-26 JP JP2008136535A patent/JP2009280466A/ja active Pending
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