JP2009276681A - ネオン光吸収性フィルム及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ - Google Patents

ネオン光吸収性フィルム及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】ネオン光吸収性色素としてシアニン系色素を含有した粘着層を有する、耐熱性、耐湿熱性が良いネオン光吸収性フィルム、更にはこれを利用したPDP用光学フィルタを開発すること。
【解決手段】透明基材の一方の面にアクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有する粘着剤により形成された粘着層を設けてなるネオン光吸収性フィルムは、耐熱性試験あるいは耐湿熱性試験でも優れた該安定性を保持できる。目的のネオン光吸収性フィルムが得られ、このフィルムを利用したPDP用光学フィルタが開発できた。
【選択図】なし

Description

本発明はネオン光領域における波長を吸収し、耐熱性、耐湿熱性に優れる、粘着層にネオン光吸収性色素を含有させたネオン光吸収性フィルム及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)用光学フィルタに関する。
PDPの原理は2枚の板状ガラスで挟まれたセルに封入した希ガス(ネオン、キセノン等)に電圧をかけ、プラズマ状態になった希ガスが発する紫外線がセル壁面に処理された発光体に当たることで映像に必要な可視光線を発生させるものであるが、可視光線と同時に近赤外線、人体に有害な電磁波、ネオンガスに起因し、赤色光の色純度を下げる波長595nm近辺の橙色光線(以下、ネオン光と記す)等の有害な電磁波も一緒に放出されるため、有益な可視光線は透過するが、ネオン光をはじめとし近赤外線や人体に有害な電磁波は遮蔽する必要があり、そのための光学フィルタが必要とされる。(特許文献1)
光学フィルタに用いられる部材としては電磁波遮蔽フィルムがあり、金属材料による多層スパッタ膜を用いることで、近赤外線と人体に有害な電磁波を同時にカットすることができる。(特許文献2、3)
しかしながら、ネオン光に関しては別途吸収層を設ける必要があり、従来はネオン光を吸収する特定の色素をバインダ樹脂に添加して透明基材に塗布したネオン吸収性フィルムと近赤外線及び電磁波遮蔽機能を有する基材、防眩および反射防止フィルム等を粘着剤によって貼り合わせた光学フィルタを使用している。上記の色素としては、少量の添加で十分な吸収特性があるシアニン系色素が使用されている。(特許文献4)
ネオン光吸収性色素を粘着剤に含有できると、光学フィルタを構成する任意の層間にネオン光吸収能を付与することができるため、光学フィルタ製造の効率が著しく向上することが期待できる。しかしながら、シアニン系色素に代表されるネオン光吸収性色素をアクリル系粘着剤に添加すると、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等の高分子体からなる塗布用バインダ樹脂への添加とは異なり、耐熱性試験あるいは耐湿熱性試験後の色素の劣化が大きくネオン光吸収機能が失われてしまうという粘着剤特有の問題がある。また、粘着剤および粘土鉱物と組み合わせることにより、耐熱性あるいは耐湿熱性を向上させる検討は行われている。(特許文献5)しかしながら、上記のような色素と粘土鉱物を含有している粘着剤溶液をフィルムに塗工すると異物が非常に発生しやすく生産性が悪くなるという問題がある。
特開2000−98131号公報 特許第3753482号 特開平10−282335号公報 特開2004−325532号公報 特開2007−233323号公報
塗布乾燥後に行うエージング作業の前後でのネオン光吸収能が変化しないよう、粘着剤が塗布乾燥直後であっても十分な架橋密度を持った高分子となる粘着剤であって、シアニン系色素に代表されるネオン光吸収性色素を添加剤等により粘着剤中で安定化し、耐熱性試験あるいは耐湿熱性試験でも優れた該安定性を保持でき、塗工中に異物が発生しにくい機能性樹脂層を有する機能性フィルムを開発することが本発明の課題となっている。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、シアニン系ネオン光吸収性色素を粘着剤及び特定のイオン液体と組み合わせることにより、耐熱性試験あるいは耐湿熱性試験でも優れた該安定性を保持できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)透明基材の一方の面にアクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有する粘着剤により形成された粘着層を設けてなるネオン光吸収性フィルム、
(2)前記アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が−80〜0℃である(1)に記載のネオン光吸収性フィルム、
(3)前記ネオン光吸収性色素が下記式(1)で表されるシアニン系色素である(1)又は(2)に記載のネオン光吸収性フィルム、
Figure 2009276681
[式中、Q、Qはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい含窒素縮合複素環を形成し、R、Rはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Lはモノ、ジまたはトリカルボシアニンを形成するための連結基を示し、Xは一価陰イオンを示す。]
(4)前記イオン液体を構成するアニオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオンである(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム、
(5)前記粘着剤が架橋剤を含有する粘着剤である(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム、
(6)前記粘着層を設けた透明基材の一面の反対面に、ハードコート層、導電層、防眩層および反射防止層から選ばれた少なくとも一層が積層されていることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム、
(7)(1)乃至(6)のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルムおよび電磁波遮蔽機能を有するフィルム若しくは減反射機能を有するフィルムを構成要素とするプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ、
(8)アクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有するネオン光吸収性粘着剤、
に関する。
本発明のネオン光吸収性フィルムは、ネオン光吸収能が良好でまたその耐熱性や耐湿熱性が優れ、更に粘着層を有することにより他の機能性フィルムと簡便に複合ができ、PDP用光学フィルタ等の調整も極めて容易である。
本発明に使用する粘着剤としては、透明支持フィルムの表面に透明な層を形成し、透明性、接着性、耐熱性等に優れている点でアクリル系樹脂粘着剤が好適である。アクリル系樹脂粘着剤は、官能基を持たない(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として、これに官能基を有する(メタ)アクリル酸系モノマーや不飽和多塩基酸との共重合体である。官能基を有する(メタ)アクリル酸系モノマーは架橋剤を用いる場合の反応点として活用され、架橋により粘着性の改良、共重合体のガラス転移温度の制御による凝集力や耐熱性の向上等が期待できる。官能基を持たない(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸系アルキルエステル以外の官能基を有する(メタ)アクリル酸系モノマーや不飽和多塩基酸の使用量は、共重合体を構成する全モノマー重量中に占める割合は、0.1〜10重量%、2〜6重量%がより好ましい。
官能基を持たない(メタ)アクリル酸系アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、アクリル酸フェネチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル又は(メタ)アクリル酸ドデシルなどの、アルキル基の炭素数が1〜12であるアクリル酸アルキルエステル乃至メタアクリル酸アルキルエステルが挙げられるが、これらは必要に応じ2種類以上を併用しても良い。
官能基を有する(メタ)アクリル酸系モノマーの具体例としては、アクリル酸又はメタアクリル酸の如きカルボキシル基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルの如きヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、モルホリルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−tert−ブチルアミノエチルアクリレートの如きアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル(メタ)アクリレートの如きエポキシ基又はアクリル酸、マレイン酸などを挙げることができる。不飽和多塩基酸の具体例としては、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸又はフマール酸の如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
粘着剤は架橋剤を配合することにより前記共重合体に架橋処理を施すことができる。使用し得る架橋剤の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物などの脂肪族ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又はトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物等の芳香族ジイソシアネートの如きポリイソシアネート、トリメチロールメラミンの如きメラミン化合物、ヘキサメチレンジアミン又はトリエチルジアミンの如きポリアミン、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル又はビスフェノールA・エピクロルヒドリンの如きエポキシ化合物、アルミニウムアセチルアセトンの如き金属キレート化合物、塩化アルミニウムの如き金属塩等が用いられる。その配合量は、共重合体100重量部あたり0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部程度である。
上記のアクリル樹脂系粘着剤は粘着力、凝集力に優れると共に、ポリマー中に不飽和結合がないため光や酸素に対する安定性が高く、また、モノマーの種類や分子量の選択の自由度が高いという理由からも好ましく、透明支持フィルムへの密着性を保持するために分子量(重合度)の高いもの、即ち、主ポリマーの重量平均分子量(Mw)は60万〜200万程度が好ましく、より好ましくは80万〜180万程度である。
上記のアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は−80〜0℃であり、−60〜−20℃が好ましい範囲である。通常コーティング用として用いられるアクリル樹脂のTgは85℃以上であり、80℃以下では使用できないと言われている。
本発明における粘着剤に前記の成分のほか、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、天然又は合成ゴム系樹脂又はシリコン系樹脂等を必要により適宜選択して配合することが出来る。又ネオン光吸収性色素を含有する粘着層の耐久性を向上させるために、酸化防止剤又は紫外線吸収剤等を添加することができ、酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、硫黄系、リン酸系、亜リン酸系又は金属錯体系等のものを、紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系又はベンゾトリアゾール系等のものをそれぞれ挙げることができる。さらに本発明の効果を損なわない範囲で、最大吸収波長が300〜800nmの範囲にある色調補正色素や近赤外吸収性色素、レベリング剤、帯電防止剤等が含有されてもよい。
本発明で使用するネオン光吸収性色素は波長570nmから610nmに吸収極大を有し、また、要望されるネオン光の吸収波長域や吸収割合、或いは価格などの兼ね合いで他の1種類以上のネオン光吸収性色素と併用してもよく、例えばシアニン系、スクアリリウム系、キサンテン系、オキソノール系、ポルフィリン系又はアゾ系等の色素から選ばれ、上記式(1)で表されるシアニン系色素が好ましい。また、本発明に使用するシアニン系色素は例えば下記式(2)の構造で表される。ただし、本発明に使用するシアニン系色素はこれに限定されるものではない。また、ネオン光吸収性色素の配合量は、適宜設定すればよく、吸収の極大値における透過率が10から70%になるように配合することが好適である。
Figure 2009276681
本発明に使用されるイオン性液体は、常温で液状の塩であり常温溶融塩と呼ばれることもある。イオン性液体はアニオンとカチオンのみから構成され、種々の組み合わせによるイオン性液体が合成されている。例えば大野弘幸監修「イオン液体2」((株)シーエムシー出版2006年発行)には、市販のものや種々の合成法が記載されている。
本発明において、ネオン光吸収性粘着層中にイオン性液体を含有させることが重要である。イオン性液体を含有させることによりネオン光吸収性色素、特にシアニン系色素の熱や湿気による劣化を低減させることが可能となる。シアニン系色素のアニオンとイオン性液体のアニオンが同一の場合には、他の色素や樹脂に含有されるアニオンとシアニン系色素のアニオンのイオン交換を妨げてシアニン系色素が安定化され、耐熱性が向上する。
イオン性液体を構成するアニオン種として特に限定されるものではないが、例えば塩素、臭素、ヨウ素、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、チオシアン酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド酸又はトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド酸等が好ましい例として挙げられ、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド酸又はテトラフルオロホウ酸がより好ましい。さらにシアニン系色素の対イオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの場合には、同じ対イオンを用いることで耐熱性の向上効果が得られる。
イオン性液体を構成するカチオン種としては、イミダゾリウム系、ピリジニウム系、脂肪族アンモニウム系又は脂環族アンモニウム系が挙げられる。イミダゾリウム系カチオンとしては、下記式(3)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2009276681
ピリジリニウム系カチオンとしては、下記式(4)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2009276681
脂肪族アンモニウム系カチオンとしては、下記式(5)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2009276681
脂環族アンモニウム系カチオンとしては、下記式(6)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2009276681
(式(3)及至式(6)中、R及至R10はそれぞれ独立に置換又は無置換のアルキル基(好ましくは、炭素数が1〜20であり、直鎖状であっても分岐状であっても、また脂環式であってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、或いは置換又は無置換のアルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、直鎖状であっても分岐状であってもよく、例えばビニル基、アリル基、ブテニル基等)を表し、より好ましくは炭素数2〜6のアルキル基である。好ましい置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、アルコキシ基、(メトキシ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、アシル基(アセチル基、プロピオニル基等)、スルホニル基(メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アミド基(アセチルアミド基、ベンゾイルアミノ基等)、カルバモイル基(N,N−ジメチルカルバモイル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、アリール基(フェニル基、トルイル基等)、複素環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基等)等が挙げられる。
これらの基はそれぞれ独立して存在しうるものである。例えば、RとR、RとR、RとRおよびRとRのそれぞれの組合せが異なる基の組合せであってもよい。すなわち1個のアミノ基に無置換の直鎖アルキル基とシアノ置換アルキル基が置換したもの、無置換の分岐鎖アルキル基とシアノ置換アルキル基が置換したもの、無置換の直鎖アルキル基と無置換の分岐鎖アルキル基が置換したものなどでもよい。
本発明において好ましく使用されるイオン液体のとしては、N−n−ブチルー3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらは市場から容易に入手が可能である。又これらのイオン液体は2種以上を混合して用いることも可能である。
以下、アクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有する粘着層を透明基材フィルム上に形成してネオン光吸収性フィルムを作成する方法について詳細に説明する。尚、数種のネオン光吸収性色素を併用する場合には、以下のシアニン系色素を使用した塗工液の調製法と同様にして調製された塗工液に混合して塗工する方法が合理的である。
本発明のネオン光吸収性フィルムは、波長570〜610nmの透過率が10から70%になるよう設計されるのが好ましく、ネオン光吸収性色素は、粘着剤に対して概ね0.01〜1重量%になるように粘着剤中に含有させればよい。必要に応じて他の1種類以上のネオン光吸収性色素と併用してもよく、その場合粘着剤に対して大体0.01〜1重量%になるように粘着剤中に含有させればよい。
本発明のネオン光吸収性フィルムを製造するにあたり、ネオン光吸収能を有する粘着層を形成するための粘着剤は溶剤に溶解した塗工液として調製したのち塗工に供するのが好ましい態様である。即ち、例えば前記のアクリル系樹脂100重量部、ネオン光吸収性色素としてのシアニン系色素0.01〜1重量部、イオン液体0.3〜10重量部、紫外線吸収剤などのその他の添加剤0〜10重量部を溶剤中に溶解又は分散させて得られる塗工液を、透明基材フィルム上に塗工し、乾燥すればよい。塗工液中の粘着剤成分の全含有量は重量%で通常10〜30%、好ましくは15〜25%になるように調整する。
本発明のネオン光吸収性フィルムは、例えば、下記する透明基材フィルム上に前記した塗工液を塗工し、乾燥させることにより製造できる。ネオン光吸収性色素、イオン液体及び他の添加剤を含有する粘着層の厚みは、通常5〜50μm、好ましくは10〜30μmとなるように塗布され、80〜140℃、好ましくは100〜130℃で乾燥することにより溶剤を除く粘着層の成分が透明基材フィルム上に固定される。
なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムのような剥離(離型)フィルム上に前記と同様にしてアクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素、イオン液体及びその他の添加剤を含有する粘着層を設け、次いでこれを後記する機能フィルムの機能性を有する層が設けられた面とは反対側の面に貼り合わせることにより粘着層を転写するという方法も採用できる。
前記において塗工液を調製する上で使用しうる溶剤の例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール又はジアセトンアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン等のケトン類、、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ又はメチルセロソルブ等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、酢酸メチル、酢酸エチル又は酢酸ブチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン又はジクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン又はモノクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、又はn−へキサン又はn−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、テトラフルオロプロピルアルコール又はペンタフルオロプロピルアルコール等のフッ素系溶剤等を挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよく、必要に応じて適宜混合して用いてもよい。
前記塗工液の塗工は、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、リップコート法又はダイコーター法等のそれ自体公知の塗工方法を採用することが出来る。これらの方法により、前記の通り、仕上がりの膜厚が通常5〜50μm、好ましくは15〜30μmとなるように前記塗工液が塗付され、80〜140℃で乾燥することによって粘着層が形成される。通常、この後エージング処理が行われる。エージング処理の条件は、使用するアクリル系樹脂、架橋剤の種類、量等によって異なるが、本発明においては、25〜50℃の恒温槽中に、1日〜1週間程度保管する方法が好ましい。
本発明に使用される透明基材フィルムとしては、透明性が高く、傷などがなく、光学フィルムとしての使用に耐えられるものであれば特に限定されないが、厚さについては、10〜500μmが作業性が良好で、好ましい範囲といえる。フィルムとしては、ポリエエチレンテレフタレート(PET)又はポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル類、ポリカーボネート(PC)類、トリアセテート類、ポリアクリレート類、ポリメチルメタクリレート(PMMA)類、セルロース類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリスチレン類又はウレタン系等のフィルムの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくはPET,PC又はPMMA等のフィルムが用いられる。また透明基材フィルムの表面には塗工膜との密着性を上げるためにコロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理やアンカーコート剤、プライマー等のコーティングを施すこともできる。尚、透明基材フィルム自体が、例えば減反射性、防眩・減反射性、帯電防止性、防汚性、電磁波遮蔽性又は色調調整などの機能を単独あるいは複数有するフィルムであればより好ましく、光学フィルタの合理的製造が可能になる。
本発明のネオン光吸収性フィルムは、これを単独で光学用フィルムとして用いることもできるが、好ましい態様においては、本発明のネオン光吸収性フィルム以外の、任意の機能性を有するフィルムを1種以上積層して光学フィルタとして用いられる。ここで、任意の機能性を有するフィルムとしては、例えば、表示部への背景の映りこみを防止すると同時に表示画像のコントラストを向上させるための減反射機能、防眩機能を有するフィルム(減反射フィルム)、PDPなどの表示装置から発せられる電磁波をカットするための電磁波遮蔽能を有するフィルム(電磁波遮蔽フィルム)、ネオン光をカットするフィルム、耐擦傷性を付与するハードコート層又は最表面の汚れを防止するための防汚層を有するフィルム等が挙げられる。
次に前記の各種機能を有するフィルムの例について以下に説明するが、機能性のフィルムがこれらに限定されるものではない。
減反射フィルムは、表面反射光と界面反射光を干渉させることにより反射光を低減するものである。PETなどの透明基材フィルムの表面に低屈折率剤、例えばフッ化マグネシウム又はシリカ等をバインダー樹脂と共にコーティングした低屈折率層を設けたフィルム又は透明基材フィルムと低屈折率層との間にハードコート層、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、ジルコニア等を含有した高屈折率層を施し、各層による反射光を打ち消すようにコントロールして視認性を良くしたフィルムである。防眩・減反射フィルムは減反射フィルムの高屈折率層やその他の層に、例えばポリスチレン系樹脂やアクリル系樹脂等の微細粒子を分散させて、外部からの光を乱反射させて更に視認性を良くしたフィルムである。
電磁波遮蔽フィルムには、銅などの金属の極細線を網目のような幾何学模様に透明基材フィルムに保持させたメッシュタイプと、可視光線透過性を有する範囲で金属の極薄膜を透明基材フィルムに保持させた薄膜タイプがある。後者の薄膜タイプは一般的に近赤外線を反射し透過させないので、特に近赤外線吸収性フィルムを必要としない。本発明のネオン光吸収性フィルムはメッシュタイプと薄膜タイプの電磁波遮蔽フィルムの両方を使用目的に準じて好適に使用できる。
PDPにおいて、耐擦傷性を付与するためのハードコート層又は最表面の汚れを防止するための防汚層を有するフィルム、それぞれの層を積層させるための粘着層又は接着フィルム等はそれぞれ公知の方法により調製して使用したり、市販品がそのまま使用できる。
本発明の光学フィルタは、本発明のネオン光吸収性フィルムを必須の構成要素として、電磁波遮蔽機能、減反射機能等その他の機能を有する前記フィルムを順次積層して得られる。本発明の光学フィルタはあらかじめ硝子板やプラスチック板に貼合してプラズマディスプレイの前面に取り付けても、PDPの前面に直接貼合して使用してもよい。
本発明のネオン光吸収性粘着剤は、例えば、前記アクリル系樹脂100重量部、ネオン光吸収性色素0.01〜1重量部、イオン液体0.3〜10重量部、紫外線吸収剤などのその他の添加剤0〜10重量部を前記溶剤中に溶解又は分散させて得られる。塗工液中の粘着剤成分の全含有量は重量%で10〜30%、好ましくは15〜25%になるように調整するのが好ましい。本発明のネオン光吸収性粘着剤はネオン光吸収性フィルムを調製する上で好ましく使用される。
本発明のネオン光吸収性フィルムは、その製造法が簡便で、ネオン光吸収能の経時安定性に優れると同時に、光学用機能フィルムの基板として多用されるガラス、PETフィルム、ポリカーボネート等に対する粘着能力に優れている。又、このネオン光吸収性フィルムに他の機能性フィルムを積層して得られる光学フィルタは、PDP用の光学フィルタとして、積層された各種機能性フィルムの機能と相俟って優れたネオン光吸収効果を与える。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、特に断りのない限り、「部」は重量部を、「%」は重量%をそれぞれ意味する。
実施例1
<ネオン光吸収性フィルムの作製1>
表1に示す各原料を均一になるように混合溶解した塗工液を、MRF−75(商品名、剥離PETフィルム、三菱化学ポリエステルフィルム製)上にコンマコーターで0.8m/分の塗工速度、乾燥温度110℃により、粘着層の厚さが18μmになるように塗工して粘着層を形成し、厚さ100μmの易接着処理PETフィルム(A4300;東洋紡績製)上の易接着面を貼りあわせることによってネオン光吸収性フィルムを得た。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは583nmであった。
表1
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(商品名TY−102;化合物1(ADEKA製)) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
(註)
商品名TY−102;シアニン系色素
商品名チヌビン109;ベンゾトリアゾール系化合物
商品名M12ATY;金属キレート化合物
商品名L45EY;イソシアネート化合物
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例2
<ネオン光吸収性フィルムの作製2>
実施例1において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは581.5nmであった。
表2
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(商品名TY−102;化合物1(ADEKA製)) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例3
<ネオン光吸収性フィルムの作製3>
実施例1において、シアニン系色素(化合物1)をシアニン系色素(化合物2)替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは580nmであった。
表3
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物2) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例4
<ネオン光吸収性フィルムの作製4>
実施例3において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは578.5nmであった。
表4
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物2) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例5
<ネオン光吸収性フィルムの作製5>
実施例1において、シアニン系色素(化合物1)をシアニン系色素(化合物3)替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは577.5nmであった。
表5
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物3) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例6
<ネオン光吸収性フィルムの作製6>
実施例5において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは576nmであった。
表6
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物3) 0.024部
イオン液体(N−n−ブチル−3−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
<PDP用光学フィルタの作製>
保護フイルムと粘着層を有するES−1534U(HCD−42−02)(商品名、電磁波遮蔽フィルム、日立化成工業製)の保護フィルムを剥がし、その上に、上記のネオン光吸収性フィルムを粘着層を介して貼合し、PDP用光学フィルタを得た。この光学フィルタはPDPモジュールの前面に直接貼っても、ガラス板のような透明板に貼ってモジュールの前に取り付けてもよく、いずれもPDPフィルタとして必要な性能を十分に発揮するものであった。
実施例7
<ネオン光吸収性フィルムの作製7>
実施例1において、イオン液体の種類を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表7
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物1) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
実施例8
<ネオン光吸収性フィルムの作製8>
実施例7において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表8
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物1) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
実施例9
<ネオン光吸収性フィルムの作製9>
実施例7において、シアニン系色素(化合物1)をシアニン系色素(化合物2)替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表9
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物2) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
実施例10
<ネオン光吸収性フィルムの作製10>
実施例9において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表10
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物2) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
実施例11
<ネオン光吸収性フィルムの作製11>
実施例7において、シアニン系色素(化合物1)をシアニン系色素(化合物3)替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表11
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物3) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 0.48部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
実施例12
<ネオン光吸収性フィルムの作製12>
実施例11において、イオン液体の配合量を替えた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
表12
材 料 使用量
アクリル系樹脂(商品名PTR−104;日本化薬製) 111.0部
ネオン光吸収性色素(シアニン系色素;化合物3) 0.024部
イオン液体(N−メチル−N−プロピルピペリジウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニル)イミド) 4.8部
紫外線吸収剤(商品名チヌビン109;チバガイギー製) 1.3部
硬化剤(商品名M12ATY;日本化薬製) 0.96部
硬化剤(商品名L45EY;日本化薬製) 1.1部
メチルエチルケトン 73.7部
比較例1
<ネオン光吸収性フィルムの作製13>
実施例1のイオン液体を除いた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは588nmであった。
比較例2
<ネオン光吸収性フィルムの作製14>
実施例3のイオン液体を除いた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは585.5nmであった。
比較例3
<ネオン光吸収性フィルムの作製15>
実施例5のイオン液体を除いた以外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。また、UV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を測定したところ、λmaxは579nmであった。
<試験方法>
試験前の各実施例フィルム及び各比較例フィルムの試験片の視感透過率(Y/%)および色度座標(x、y)を測定し、これを0時間として耐久性試験を行った。
耐久性試験は80℃の恒温槽中に500時間保管する耐熱性試験と、60℃−相対湿度90%の恒温恒湿槽中に500時間保管する耐湿熱性試験を行った。
測定はUV−3150(商品名、分光光度計、島津製作所製)を使用し、視感透過率(Y/%)および色度座標(x、y)はJIS Z 8701のXYZ表色系による色の表示方法に準拠して算出した。
耐久性試験の結果を表13および表14に示した。
Figure 2009276681
Figure 2009276681
<結果の考察>
イオン液体を含有している実施例1〜12はいずれの耐久性試験においても良好な結果が得られた。イオン液体を含有していない比較例1〜3は視感透過率の変化ならびに色目の変化が大きい上、ネオン光吸収におけるλmaxでの透過率変化が大きくネオン光吸収性フィルムとしては実用的ではない。

Claims (8)

  1. 透明基材の一方の面にアクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有する粘着剤により形成された粘着層を設けてなるネオン光吸収性フィルム。
  2. 前記アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が−80〜0℃である請求項1に記載のネオン光吸収性フィルム。
  3. 前記ネオン光吸収性色素が下記式(1)で表されるシアニン系色素である請求項1又は2に記載のネオン光吸収性フィルム。
    Figure 2009276681
    [式中、Q、Qはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい含窒素縮合複素環を形成し、R、Rはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Lはモノ、ジまたはトリカルボシアニンを形成するための連結基を示し、Xは一価陰イオンを示す。]
  4. 前記イオン液体を構成するアニオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオンである請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム。
  5. 前記粘着剤が架橋剤を含有する粘着剤である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム。
  6. 前記粘着層を設けた透明基材の一面の反対面に、ハードコート層、導電層、防眩層および反射防止層から選ばれた少なくとも一層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のネオン光吸収性フィルムおよび電磁波遮蔽機能を有するフィルム若しくは減反射機能を有するフィルムを構成要素とするプラズマディスプレイパネル用光学フィルタ。
  8. アクリル系樹脂、ネオン光吸収性色素及びイオン液体を含有するネオン光吸収性粘着剤。
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