JP2009275599A - 燃料供給装置 - Google Patents

燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009275599A
JP2009275599A JP2008127646A JP2008127646A JP2009275599A JP 2009275599 A JP2009275599 A JP 2009275599A JP 2008127646 A JP2008127646 A JP 2008127646A JP 2008127646 A JP2008127646 A JP 2008127646A JP 2009275599 A JP2009275599 A JP 2009275599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure fuel
low
fuel pump
bellows
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008127646A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Imanaka
肇 今中
Susumu Kobayashi
将 小林
Hokuto Kusaka
北斗 日下
Mitsuyoshi Kawarabayashi
光義 河原林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2008127646A priority Critical patent/JP2009275599A/ja
Publication of JP2009275599A publication Critical patent/JP2009275599A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】適用するエンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプの吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプの吐出量を適切に維持することができる燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】燃料供給装置1に、高圧燃料を燃料噴射装置に供給する高圧燃料ポンプ10と、低圧燃料を燃料供給源から高圧燃料ポンプ10に供給する低圧燃料ポンプ60と、を備えて、低圧燃料ポンプ60を、ベローズポンプとして高圧燃料ポンプ10と一体に構成し、同一のカム軸21の回転により当該高圧燃料ポンプ10とともに駆動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧燃料ポンプと低圧燃料ポンプとを備える燃料供給装置に関する。
従来、エンジンに適用される、燃料供給の手段としての燃料供給装置には高圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプ(フィードポンプ)とが備えられる。このような燃料供給手段のうち、高圧燃料ポンプをベローズポンプとしたものは公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。一方、低圧燃料ポンプをプランジャポンプや、トロコイドポンプや、ギヤポンプや、ベーンポンなどとしたものが公知となっている。
特開9−195944号公報
従来のような燃料供給装置において、低圧燃料ポンプはエンジンにより駆動されることから、エンジンが例えば高温かつ低回転となる状態であるときに、低圧燃料ポンプの吐出量に対してポンプ室の隙間からの燃料のリークの割合が大きくなり、低圧燃料ポンプの吐出効率が低下して、高圧燃料ポンプへ供給する燃料の供給量が不足し、高圧燃料ポンプの吐出量が減少する不具合が生じていた。この不具合が例えばエンジンの再始動不良につながっていた。
そこで本発明は、適用するエンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプの吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプの吐出量を適切に維持することができる燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、高圧燃料を燃料噴射装置に供給する高圧燃料ポンプと、低圧燃料を燃料供給源から前記高圧燃料ポンプに供給する低圧燃料ポンプと、を備える燃料供給装置であって、前記低圧燃料ポンプをベローズポンプとして前記高圧燃料ポンプと一体に構成し、同一のカム軸の回転により当該高圧燃料ポンプとともに駆動させるものである。
請求項2においては、前記低圧燃料ポンプは、前記高圧燃料ポンプに連設される低圧燃料ポンプハウジングと、前記低圧燃料ポンプハウジングに固定され、燃料吸入通路および燃料吐出通路を有するポンプヘッドと、前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に前記カム軸と同軸心方向に伸縮可能に設けられ、基端部を前記ポンプヘッドに固着して、内部に前記燃料吸入通路および前記燃料吐出通路と連通されるポンプ室を構成する筒形状のベローズと、前記ベローズの先端部に前記カム軸の一端面と対向するように設けられ、該ベローズの先端部の開口部を閉塞するプレートと、を備え、前記ベローズを前記カム軸の回転により当該カム軸の一端面に設けられるフェイスカムに追従させて伸縮させるものである。
請求項3においては、前記低圧燃料ポンプは、前記ベローズの内部で前記ポンプヘッドと前記プレートとの間に、該プレートを介して当該ベローズを前記フェイスカム側に付勢するばねを備えるものである。
請求項4においては、前記低圧燃料ポンプは、前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記ベローズにその伸縮方向に摺動可能に外嵌され、該ベローズの動作方向をその伸縮方向のみに規制する筒形状のベローズガイドを備えるものである。
請求項5においては、前記低圧燃料ポンプは、前記ベローズガイドの先端部に、前記フェイスカムと対向するように設けられ、該ベローズガイドの先端部側の開口部を閉塞して前記プレートを覆う蓋部を備え、前記蓋部に、前記フェイスカムと当接可能な球状体を備えるものである。
請求項6においては、前記フェイスカムは、前記カム軸と別体で構成するものである。
請求項7においては、前記フェイスカムは、前記球状体と接する球状体側の側面を当該球状体側へ傾斜させた平面とするものである。
請求項8においては、前記低圧燃料ポンプは、前記球状体と前記フェイスカムとの間に、該球状体に固定され、該フェイスカムの球状体側の側面と平面で接する間座を備えるものである。
請求項9においては、前記低圧燃料ポンプは、前記ベローズを外部から伸縮させることが可能な操作手段を備えるものである。
請求項10においては、前記操作手段は、前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記ベローズガイドの外周面から突設される突起と、該突起と当接されこれを前記ベローズの伸縮方向に移動可能とする揺動レバーと、を備え、前記低圧燃料ポンプハウジングの外部に、前記揺動レバーと連動連結され、該揺動レバーを揺動可能とする手動レバーを備えるものである。
請求項11においては、前記操作手段は、前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記揺動レバーを前記突起に接しない揺動位置に付勢するばねを備えるものである。
請求項12においては、前記低圧燃料ポンプは、前記ポンプヘッドと前記ベローズと前記プレートとを一つのユニットとして前記低圧燃料ポンプハウジングに対して着脱可能とし、前記ユニットを前記低圧燃料ポンプハウジングから外した場合、該ユニットに前記ベローズの伸縮を規制する規制手段を構成可能とするものである。
請求項13においては、前記規制手段は、前記ユニットに、前記プレートの前記ポンプ室側面に設けられる第一被固定部と、前記ポンプヘッドに前記ベローズの伸縮方向に設けられる第二被固定部と、前記第一被固定部と固定される固定具と、を備えて構成するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、低圧燃料ポンプでポンプ室の隙間がなくなるため、燃料供給装置を適用するエンジンが高温かつ低回転となる状態であっても、燃料がポンプ室からリークすることを防止することができる。したがって、エンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプの吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプの吐出量を適切に維持することができる。
請求項2においては、低圧燃料ポンプでポンプ室の隙間がなくなるため、燃料供給装置を適用するエンジンが高温かつ低回転となる状態であっても、燃料がポンプ室からリークすることを防止することができる。したがって、エンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプの吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプの吐出量を適切に維持することができる。
さらに、低圧燃料ポンプと高圧燃料ポンプとがカム軸の軸心方向に沿って配置されるため、燃料供給装置の一方向の幅を抑制して、燃料供給装置の小型化を図ることができる。
請求項3においては、圧縮ばねの荷重を任意に設定して、ベローズのばね作用による付勢力に圧縮ばねによる適切な付勢力を加えて、ベローズをフェイスカム側に付勢することができる。したがって、ベローズをフェイスカムに確実に追従させて伸縮させることが可能となり、低圧燃料ポンプの吐出効率の低下を防止することができる。
請求項4においては、燃料供給装置を適用するエンジンの運転時、ベローズにその伸縮方向と直交する方向に力がかかり、ベローズが破損することを防ぐことができる。
請求項5においては、フェイスカムの回転時に、球状体が球面でフェイスカムの球状体側の側面に接することになるため、球状体とフェイスカムとの動きが滑らかになり、互いの接触部の摩耗を防ぐことができる。
請求項6においては、カム軸の加工を容易に行うことができる。
請求項7においては、フェイスカムを安価に製作することができる。
請求項8においては、フェイスカムの回転時に、間座が平面でフェイスカムの球状体側の側面と接することになるため、球状体とフェイスカムとの接触部の面圧を下げて、接触部の摩耗を防止することができる。
請求項9においては、エンジン停止時に、低圧燃料ポンプを外部から強制的に駆動させることができる。
請求項10においては、操作手段による低圧燃料ポンプの操作時に、ベローズにその伸縮方向と直交する方向に力がかかり、ベローズが破損することを防止することができる。
請求項11においては、燃料供給装置を適用するエンジンの運転時に生じる振動にて揺動レバーと突起とが接することを防ぐことができ、低圧燃料ポンプによる不規則な燃料の供給を阻止することができる。そのため、エンジンを安定して運転することが可能となる。
請求項12においては、低圧燃料ポンプの分解時に、ベローズが限度範囲を超えて伸び、破損することを防止することができる。
請求項13においては、規制手段を簡単な構造で構成することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施形態に係る燃料供給装置1は、ディーゼルエンジンにおいて、燃料を燃料供給源から燃料噴射装置へ供給するための手段であり、エンジン本体に付設される。この燃料供給装置1は低圧燃料ポンプ60と高圧燃料ポンプ10とを備え、低圧燃料ポンプ60により燃料供給源から高圧燃料ポンプ10に低圧燃料を供給し、高圧燃料ポンプ10により燃料噴射装置に高圧燃料を供給するように構成される。
まず、高圧燃料ポンプ10について説明する。なお、以下の説明では図1における高圧燃料ポンプ10側を前側とし、低圧燃料ポンプ60側を後側とする。
高圧燃料ポンプ10においては、図1に示すように、高圧燃料ポンプハウジング11の上部に複数のプランジャバレル12が挿嵌される。各プランジャバレル12の下部内にはプランジャ13が上下方向に往復動自在に設けられ、プランジャ13の下部が当該プランジャバレル12の下端部から下方へ突出される。プランジャバレル12及びプランジャ13の下方にはばね受け14が配設される。
ばね受け14はプランジャ13の下端部と嵌合されて、プランジャ13とともに上下方向に往復動可能とされる。ばね受け14とプランジャバレル12の下端部との間にはばね15が介装され、プランジャ13の軸心方向、即ち上下方向に伸縮可能とされる。このばね15の付勢力によりプランジャ13がばね受け14を介して下方へ付勢される。
プランジャバレル12の下方にはまた、タペット16がプランジャ13と同一軸心上に配置され、高圧燃料ポンプハウジング11に上下方向に往復動自在に設けられる。タペット16は有底筒形状のタペットガイド16aと、タペットローラ16bとを有し、タペットガイド16aの底部内にタペットローラ16bをその下部が下方へ突出するように回転自在に支持して構成される。
タペットガイド16aの上部内にはばね受け14が嵌設される。これにより、タペット16がばね受け14を介してプランジャ13とともにばね15の付勢力により下方へ付勢され、タペットローラ16bにてその下方に設けられたカム軸21上のカム22に圧接される。
カム軸21はプランジャ13の軸心方向に対して直交する方向、即ち前後方向へ延出され、高圧燃料ポンプハウジング11の下部に回転自在に支持される。カム軸21の後端側には低圧燃料ポンプ60が設けられ、前端側には駆動ギヤが設けられる。駆動ギヤにはディーゼルエンジンのクランク軸からの動力が伝達可能とされ、この動力伝達時にカム軸21が駆動ギヤとともに回転される。
さらに、カム軸21の各タペット16に対向する位置にはカム22がそれぞれ互いに適切な位相差をもって並列に設けられる。カム22には前述のようにタペット16のタペットローラ16bが圧接されており、この圧接状態でカム22がカム軸21の回転にともなって当該カム軸21と一体的に回転される。
また、各プランジャバレル12の上部内には吸入側逆止弁31と、吐出側逆止弁32と、継手33とがプランジャ13と同一軸心上に配置され、該プランジャ13側から順に上方に向かって設けられる。これらの部材のうち上側に位置する継手33はプランジャバレル12から上方へ突出され、配管などと接続可能とされる。
一方、下側に位置する吸入側逆止弁31の下方では、プランジャバレル12とプランジャ13とにより加圧室35が形成される。この加圧室35は、高圧燃料ポンプハウジング11やプランジャバレル12等に形成された燃料吸入通路41を通じて低圧燃料ポンプ60に連通され、かつ継手33やこれに接続された配管などで形成された燃料吐出通路42を通じ燃料噴射装置に連通される。
燃料吸入通路41には吸入側逆止弁31が配置され、この吸入側逆止弁31を介して低圧燃料ポンプ60から吐出される低圧燃料が加圧室に吸入される。また、燃料吐出通路42には吐出側逆止弁32が配置され、加圧室35で高圧化された高圧燃料が当該加圧室35から吐出側逆止弁32を介して吐出される。
このような構成において、カム軸21が回転されるにともなって、低圧燃料ポンプ60が後述するように駆動されるとともに、該カム軸21上のカム22が回転される。このカム22の回転により、プランジャ13がタペット16とともにばね15で下方へ付勢された状態でプランジャバレル12の下部内を上下方向に往復動され、加圧室35への燃料の吸入と、加圧室35からの燃料の吐出とが交互に行われる。
すなわち、カム22の回転に応じて、プランジャ13がばね15の付勢力によりプランジャバレル12内で最上位置から下降する際に、燃料の吸入行程が開始され、低圧燃料ポンプ60から吐出され燃料吸入通路41を通じて圧送される低圧燃料が、吸入側逆止弁31を介して加圧室35に吸入される。
一方、プランジャ13がタペット16とともにばね15の付勢力に抗してカム22にて押し上げられ、最下位置から上昇する際に、燃料の吐出行程が開始され、加圧室35に吸入された燃料が加圧されて、高圧化された高圧燃料が吐出側逆止弁32を介して吐出され、燃料吐出通路42を通じて燃料噴射装置へ圧送される。
つづいて、低圧燃料ポンプ60について説明する。
図1及び図2に示すように、低圧燃料ポンプ60はベローズポンプであり、高圧燃料ポンプ10の後部に固設され、高圧燃料ポンプ10と一体に構成される。この低圧燃料ポンプ60においては、高圧燃料ポンプハウジング11の後部に低圧燃料ポンプハウジング61が連設され、低圧燃料ポンプハウジング61の後部にポンプヘッド62が固設される。
低圧燃料ポンプハウジング61の前部中央付近には前方に開口する前開口部61aが設けられ、前部外周付近には前後方向へ貫通する複数のボルト貫通孔61bが設けられる。また、後部中央付近には後方に向かって開口する後開口部61cが設けられ、後部外周付近に後方に開口するボルト固定孔が設けられる。これらの前開口部61aと後開口部61cとは連通されて、低圧燃料ポンプハウジング61が中央部を中空とする中空形状とされる。
さらに、低圧燃料ポンプハウジング61の上部には両端の開口部をそれぞれ前方と後方とに開口させる連通孔61dが前後方向へ直線状に延びるように設けられる。この連通孔61dに燃料吐出通路72の前部が構成可能とされる。
ここで、高圧燃料ポンプハウジング11のうち、低圧燃料ポンプハウジング61の前開口部61aと対向する部分には後方に開口する開口部11aが設けられる。そして、前述のカム軸21が開口部11a内に後端部が位置する、もしくは後端面が臨むように配置される。
ポンプヘッド62の前部下寄りには前方へ突出する突出部62aが設けられ、前部外周付近に前後方向へ貫通する複数のボルト貫通孔が設けられる。突出部62aには両端の開口部をそれぞれ前方と後方とに開口させる挿入孔62bが前後方向へ直線状に延びるように設けられ、この挿入孔62bに燃料吸入通路71の一部が構成可能とされる。
さらに、ポンプヘッド62の上部には両端の開口部をともに前方に開口させる連通孔62cが突出部62a付近から前部外周付近にまで屈曲しながら延びるように設けられ、低圧燃料ポンプハウジング61の連通孔61dと連通される。この連通孔62cに燃料吐出通路72の後部が構成可能とされる。
そして、低圧燃料ポンプ60の前側において、低圧燃料ポンプハウジング61の前開口部61aの縁部が前方へ突出されて、高圧燃料ポンプ10の開口部11aに嵌入される。加えて、複数の各ボルト貫通孔61bが開口部11a周辺に設けられたボルト固定孔11bと一致するように配置されて、ボルトがボルト貫通孔61bに挿入され、ボルト固定孔11bに螺入される。
こうして、低圧燃料ポンプハウジング61が高圧燃料ポンプハウジング11に前開口部61aを開口部11aに連通させるとともに、連通孔61dを高圧燃料ポンプハウジング11で燃料吸入通路41を構成する連通孔11cに連通させた状態で固定される。
低圧燃料ポンプ60の後側では、ポンプヘッド62の突出部62aが、低圧燃料ポンプハウジング61の後開口部61cに嵌入される。加えて、複数の各ボルト貫通孔が低圧燃料ポンプハウジング61のボルト固定孔と一致するように配置されて、ボルトがボルト貫通孔に挿入され、ボルト固定孔に螺入される。
こうして、ポンプヘッド62が低圧燃料ポンプハウジング61に後開口部61cを閉塞し、かつ挿入孔62bおよび連通孔62cを後開口部61c内に連通させるとともに、連通孔62cを連通孔61dに連通させた状態で固定される。
このような低圧燃料ポンプハウジング61の内部、すなわち前開口部61aおよび後開口部61c内に、筒形状のベローズ81がカム軸21に対し平行に、かつカム軸21と同軸心方向、即ち前後方向へ延出するように設けられ、この方向に伸縮可能とされる。ベローズ81は基端部が後開口部61c内に位置し、先端部が前開口部61a内に位置するように配置される。
ベローズ81の基端部はポンプヘッド62の突出部62a外周付近に固定され、先端部は自由端とされる。このベローズ81の先端部にはプレート82が固定される。これらのポンプヘッド62とプレート82とによりベローズ81の後端部および先端部の開口部がそれぞれ閉塞されて、ベローズ81の内部にポンプ室81aが構成される。
ポンプ室81aは、ポンプヘッド62の燃料吸入通路71と連通されるとともに、燃料吐出通路72と連通される。燃料吸入通路71は、挿入孔62bに挿入された継手75や、継手75に接続された配管などで構成され、燃料供給源とも連通される。燃料吸入通路71には逆止弁76が配置されて、燃料供給源から燃料吸入通路71を通じて送られる燃料が、逆止弁76を介してポンプ室81aに吸入される。
一方、燃料吐出通路72は連通孔62cおよび連通孔61dで構成され、高圧燃料ポンプハウジング11の燃料吸入通路41とも連通される。燃料吐出通路72には逆止弁77が配置されて、ポンプ室81aから燃料吐出通路72へ吐出され燃料が、逆止弁77を介して燃料吸入通路41に圧送される。
ベローズ81の内部、即ちポンプ室81a内でポンプヘッド62とプレート82との間に、圧縮ばね83が介装される。圧縮ばね83は基端部がポンプヘッド62に圧接し、先端部がプレート82に圧接するように配置され、前後方向に伸縮可能とされる。つまり、圧縮ばね83の伸縮方向がベローズ81の伸縮方向と同一とされて、この圧縮ばね83の付勢力によりベローズ81がプレート82を介して前方へ付勢される。
低圧燃料ポンプハウジング61の内部、すなわち前開口部61aおよび後開口部61c内には、筒形状のベローズガイド85が前後方向へ延出するように設けられる。ベローズガイド85はベローズ81の動作可能な方向を伸縮方向のみに規制するものであり、ベローズ81にこれと同程度の前後幅をもって前後方向へ移動可能に外嵌される。ここで、ベローズガイド85は基端部が後開口部61c内に位置し、先端部が前開口部61a内に位置するように配置される。
ベローズガイド85の後端部には径方向へ突出する係止部85aが形成され、低圧燃料ポンプハウジング61の前開口部61aと後開口部61cとの間に形成された段形状の被係止部61eと係止可能とされる。ベローズガイド85は、係止部85aがポンプヘッド62に接する位置から被係止部61eと係止する位置までの範囲で前後方向に移動可能とされており、係止部85aが被係止部61eに係止することで、前方への移動を規制される。
ベローズガイド85の先端部には蓋部85bが備えられる。蓋部85bはカム軸21の後端部に面し、かつプレート82を覆うように配置される。蓋部85bのカム軸21側には、金属製またはセラミック製の球状体86が嵌合され固定される。球状体86はベローズガイド85及びプレート82を介して圧縮ばね83の付勢力により前方へ押されて、開口部11a内でフェイスカム90に圧接される。
フェイスカム90はカム軸21の後端部に設けられる。フェイスカム90は、カム軸21と別体に構成されて、カム軸21の後端面に固定具となるボルト91等により固定され、カム軸21と一体的に回転可能とされる。このフェイスカム90の回転は当該フェイスカム90にベローズガイド85の球状体86が圧接された状態で行われる。なお、フェイスカム90はカム軸21と一体に構成することも可能である。
フェイスカム90は、本実施形態においては、球状体86側の側面に周方向に一定の間隔、ここでは90度ごとにカム山90aを有して構成される。但し、カム山の数は限定するものではなく、適宜変更可能である。フェイスカム90の回転に際し、フェイスカム90のカム山90aが球状体86に圧接されることで、球状体86が圧縮ばね83の付勢力に抗して後方へ押されて後位置に移動され、これにともなってベローズ81が収縮される。
そして、フェイスカム90のカム山90aが球状体86から離れることで、球状体86がベローズ81及び圧縮ばね83の付勢力により前方へ押されて後位置から前位置に移動され、これにともなってベローズ81が伸長される。こうして、カム軸21の回転時に、このカム軸21と一体的に回転するフェイスカム90に追従して、ベローズ81が伸縮される。
このような構成において、カム軸21が回転されるにともなって、前述のように高圧燃料ポンプ10が駆動されるとともに、カム軸21の後端面に備えられたフェイスカム90が回転される。低圧燃料ポンプ60では、フェイスカム90の回転により、球状体86が前後へ移動されて、ベローズ81が前後方向に伸縮される。このベローズ81の伸縮により、ポンプ室81aへの燃料の吸入と、ポンプ室81aからの燃料の吐出とが交互に行われ、燃料が燃料供給源から高圧燃料ポンプ10に供給される。
すなわち、フェイスカム90の回転に応じて球状体86が前位置へと移動される際に、ベローズ81がベローズ自体および圧縮ばね83の付勢力により伸長される。このベローズ81の伸長にともなって、燃料の吸入工程が開始され、ポンプ室81aが拡大されることで、燃料が燃料供給源から吸い上げられ、燃料吸入通路71を通じてポンプ室81aに吸入される。
ついで、フェイスカム90の回転に応じて球状体86が前位置から後位置へと移動される際に、ベローズ81がベローズ自体および圧縮ばね83の付勢力に抗して収縮される。このベローズ81の収縮にともなって、燃料の吐出工程が開始され、ポンプ室81aが縮小されることで、低圧燃料がポンプ室81aから燃料吐出通路72へ吐出され、高圧燃料ポンプに供給される。
以上のように、本発明の一実施形態に係る燃料供給装置1は、高圧燃料を燃料噴射装置に供給する高圧燃料ポンプ10と、低圧燃料を燃料供給源から高圧燃料ポンプ10に供給する低圧燃料ポンプ60と、を備えるものであって、低圧燃料ポンプ60をベローズポンプとして高圧燃料ポンプ10と一体に構成し、同一のカム軸21の回転により当該高圧燃料ポンプ10とともに駆動させるようになっている。
これにより、低圧燃料ポンプ60でポンプ室81aの隙間がなくなるため、燃料供給装置1を適用するディーゼルエンジンが高温かつ低回転となる状態であっても、燃料がポンプ室81aからリークすることを防止することができる。したがって、ディーゼルエンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプ60の吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプ10の吐出量を適切に維持することができる。
そのため、たとえばエンスト後に再始動する場合において、ディーゼルエンジンが高温かつ低回転となる状態であるときでも、燃料供給装置1では、燃料が所定の供給圧力で低圧燃料ポンプ60により高圧燃料ポンプ10に確実に供給され、適量の燃料が高圧燃料ポンプ10により燃料噴射装置に供給されるため、ディーゼルエンジンの再始動不良が防止される。
また、燃料供給装置1において、低圧燃料ポンプ60は、高圧燃料ポンプ10にカム軸21の軸心方向に連設される低圧燃料ポンプハウジング61と、低圧燃料ポンプハウジング61に固定され、燃料吸入通路71および燃料吐出通路72を有するポンプヘッド62と、低圧燃料ポンプハウジング61の内部にカム軸21と同軸心方向に伸縮可能に設けられ、基端部をポンプヘッド62に固着して、内部に燃料吸入通路71および燃料吐出通路72と連通されるポンプ室81aを構成する筒形状のベローズ81と、ベローズ81の先端部にカム軸21の一端面と対向するように設けられ、ベローズ81の先端部の開口部を閉塞するプレート82と、を備え、ベローズ81をカム軸21の回転により当該カム軸21の一端面に設けられるフェイスカム90に追従させて伸縮させるように構成される。
これにより、低圧燃料ポンプ60でポンプ室81aの隙間がなくなるため、燃料供給装置1を適用するディーゼルエンジンが高温かつ低回転となる状態であっても、燃料がポンプ室81aからリークすることを防止することができる。したがって、ディーゼルエンジンの状態にかかわらず低圧燃料ポンプ60の吐出効率が低下することを防止して、高圧燃料ポンプ10の吐出量を適切に維持することができる。
さらに、低圧燃料ポンプ60と高圧燃料ポンプ10とがカム軸21の軸心方向に沿って配置されるため、燃料供給装置1の一方向の幅を抑制して、燃料供給装置1の小型化を図ることができる。
また、燃料供給装置1において、低圧燃料ポンプ60は、ベローズ81の内部でポンプヘッド62とプレート82との間に、プレート82を介してベローズ81をフェイスカム90側に付勢する圧縮ばね83を備えるように構成される。
これにより、圧縮ばね83の荷重を任意に設定して、ベローズ81のばね作用による付勢力に圧縮ばね83による適切な付勢力を加えて、ベローズ81をフェイスカム90側に付勢することができる。したがって、ベローズ81をフェイスカム90に確実に追従させて伸縮させることが可能となり、低圧燃料ポンプ60の吐出効率の低下を防止することができる。
また、燃料供給装置1において、低圧燃料ポンプ60は、低圧燃料ポンプハウジング61の内部に、ベローズ81にその伸縮方向に摺動可能に外嵌され、ベローズ81の動作方向をその伸縮方向のみに規制する筒形状のベローズガイド85を備えるように構成される。
これにより、燃料供給装置1を適用するディーゼルエンジンの運転時、ベローズ81にその伸縮方向と直交する方向に力がかかり、ベローズ81が破損することを防ぐことができる。
また、燃料供給装置1において、低圧燃料ポンプ60は、ベローズガイド85の先端部に、前記フェイスカム90と対向するように設けられ、該ベローズガイド85の先端部の開口部を閉塞して前記プレート82を覆う蓋部85bを備え、蓋部85bに、前記フェイスカム90と当接可能な球状体86を備えるように構成される。
これにより、フェイスカム90の回転時に、球状体86が球面でフェイスカム90の球状体86側の側面に接することになるため、球状体86とフェイスカム90との動きが滑らかになり、互いの接触部の摩耗を防ぐことができる。
また、燃料供給装置1において、フェイスカム90は、カム軸21と別体で構成される。
これにより、カム軸21の加工を容易に行うことができる。
図3に示すように、燃料供給装置1においてはまた、別実施形態のフェイスカムとして、フェイスカム95を用いることも可能である。この場合、図3(a)に示すように、フェイスカム95は、カム軸21と別体に構成されて、カム軸21の後端面に固定具となるボルト96等により固定され、カム軸21と一体的に回転可能とされる。このフェイスカム95の回転は当該フェイスカム95にベローズガイド85の球状体86が圧接された状態で行われる。なお、フェイスカム95はカム軸21と一体に構成することも可能である。
フェイスカム95は球状体86側の側面95aをプレート82側に対して傾斜させた平面、即ちプレート82側に対して突出量が漸次変化する平面状の斜面として構成され、この球状体86側の側面95aにて球状体86と摺接される。フェイスカム95の回転に際しては、フェイスカム95の球状体86側の側面95aのうち、最大突出部分が球状体86に圧接されることで、球状体86がベローズ81および圧縮ばね83の付勢力に抗して後方へ押されて後位置に移動され、ベローズ81が収縮される。
そして、フェイスカム95が更に回転され、フェイスカム95の球状体86側の側面95aのうち、最小突出部分が球状体86に圧接されることで、球状体86がベローズ81及び圧縮ばね83の付勢力により前方へ押されて後位置から前位置に移動され、ベローズ81が伸長される。こうして、カム軸21の回転時に、このカム軸21と一体的に回転するフェイスカム95に追従して、ベローズ81が伸縮される。
このように燃料供給装置1においてはまた、フェイスカム95は、球状体86と接する球状体86側の側面95aを当該球状体86側へ傾斜させた平面とするように構成される。
これにより、フェイスカム95を安価に製作することができる。
さらに、図3(b)に示すように、フェイスカム95の球状体86側の側面95aと球状体86との間に、間座98を介装することも可能である。この場合、間座98はフェイスカム95側の側面98aをプレート82側に対して傾斜させた平面、即ちフェイスカム95側に対して突出量が漸次変化する平面状の斜面として構成されて、このフェイスカム95側の側面98aにてフェイスカム95の球状体86側の側面95aと平面で摺接される。また間座98は、フェイスカム95側の側面98aの前後反対側で球状体86と嵌合され固定される。
こうして、間座98がベローズガイド85と球状体86を介して連結され、圧縮ばね83の付勢力によりフェイスカム95側の側面98aでフェイスカム95の球状体86側の側面95aに圧接される。そして、前記同様にカム軸21の回転時に、このカム軸21と一体的に回転するフェイスカム95に追従して、ベローズ81が伸縮される。
このように燃料供給装置1においてはまた、低圧燃料ポンプ60は、球状体86とフェイスカム95との間に、球状体86に固定され、フェイスカム95の球状体86側の側面95aと平面で接する間座98を備えるように構成される。
これにより、フェイスカム95の回転時に、間座98が平面でフェイスカム95の球状体86側の側面95aと接することになるため、球状体86とフェイスカム95との接触部の面圧を下げて、接触部の摩耗を防止することができる。
図1、図2、図4に示すように、このような低圧燃料ポンプ60においてはまた、ベローズ81を外部から手動で強制的に伸縮させるための操作手段が備えられる。この操作手段は低圧燃料ポンプハウジング61の内部から外部にわたって設けられ、たとえば突起101と、揺動レバー102と、戻りばね103と、手動レバー104とを備えて構成される。
低圧燃料ポンプハウジング61の内部のうち、前開口部61a内では、突起101がベローズガイド85の前後中途部にその外周面から径方向、ここでは下方へ突出するように設けられる。揺動レバー102は突起101の下方に上下方向へ延出するように設けられ、その基端部で支持軸105を介して低圧燃料ポンプハウジング61の壁部に前後方向へ揺動可能に支持される。この支持軸105は低圧燃料ポンプハウジング61の左右の壁部に前開口部61a内を通って貫設される。
揺動レバー102の先端部は突起101の前方に配置され、揺動レバー102の揺動により突起101に当接可能とされる。そして、揺動レバー102の先端部が突起101に当接された状態で、揺動レバー102の更なる揺動に応じて突起101が後方へ押されることによって、ベローズ81が圧縮ばね83の付勢力に抗して収縮される。
揺動レバー102の基端部には戻りばね103が設けられる。この戻りばね103の付勢力により揺動レバー102が前方へ付勢され、ストッパ106に圧接可能とされる。揺動レバー102は通常ではストッパ106に圧接され、先端部が突起101に接しない揺動位置に保持される。
一方、低圧燃料ポンプハウジング61の外部では、手動レバー104が低圧燃料ポンプハウジング61から後方へ突出するよう設けられる。手動レバー104は、揺動レバー102と同一の支持軸105を介して低圧燃料ポンプハウジング61の壁部に上下方向へ揺動可能に支持され、揺動レバー102と一体的に支持軸105を揺動支点として揺動される。
このような構成において、揺動レバー102は通常では戻りばね103の付勢力により先端部が突起101と当接しない揺動位置に保持され、これに連動して手動レバー104は最上位置に向かって上方へ揺動される。そして、手動レバー104が最上位置から最下位置に向かって下方へ動かされることによって、揺動レバー102が後方へ揺動され、まずその先端部が突起101と当接される。
揺動レバー102の先端部が突起101に当接された後、揺動レバー102が更に後方へ揺動され、つづいてその先端部により突起101が後方へ押される。この突起101の後方への移動にともなって、ベローズ81がベローズ自体および圧縮ばね83の付勢力に抗して収縮される。手動レバー104が最下位置に至ると、ベローズ81が最も収縮される。
この状態で手動レバー104が最下位置から最上位置に向かって上方へ動かされることによって、揺動レバー102がまず前方へ揺動され、その先端部と突起101との当接状態が解除される。その後、手動レバー104が最上位置に至ると、揺動レバー102は戻りばね103の付勢力により先端部が突起101と当接しない揺動位置に保持される。
この手動レバー104の移動操作に際して、揺動レバー102の先端部と突起101との当接状態が解除されることから、ベローズ81がベローズ自体および圧縮ばね83の付勢力により伸長される。手動レバー104が最上位置に至ることで、ベローズ81が最も伸長される。こうして、手動レバー104の移動操作が繰り返されることで、ベローズ81が伸縮されて、外部から手動で低圧燃料ポンプ60が駆動される。
以上のように、燃料供給装置1においてはまた、低圧燃料ポンプ60は、ベローズ81を外部から伸縮させることが可能な操作手段を備えるように構成される。
これにより、エンジン停止時に、低圧燃料ポンプ60を外部から強制的に駆動させることができる。たとえば、低圧燃料ポンプ60に空気が混入していると、低圧燃料ポンプ60が正常に駆動せず、ディーゼルエンジンが始動しない。そこで、このような場合には、低圧燃料ポンプ60を外部から手動で強制的に駆動させて、低圧燃料ポンプ60から空気を抜くことにより、ディーゼルエンジンを始動させることが可能となる。
また、燃料供給装置1において、前記操作手段は、低圧燃料ポンプハウジング61の内部に、ベローズガイド85の外周面から突設される突起101と、突起101と当接されこれをベローズ81の伸縮方向に移動可能とする揺動レバー102と、を備え、低圧燃料ポンプハウジング61の外部に、揺動レバー102と連動連結され、揺動レバー102を揺動可能とする手動レバー104を備えるように構成される。
これにより、操作手段による低圧燃料ポンプ60の操作時に、ベローズ81にその伸縮方向と直交する方向に力がかかり、ベローズ81が破損することを防止することができる。
また、燃料供給装置1において、操作手段は、低圧燃料ポンプハウジング61の内部に、前記揺動レバー102を前記突起101に接しない揺動位置に付勢する戻りばね103を備えるように構成される。
これにより、燃料供給装置1を適用するディーゼルエンジンの運転時に生じる振動にて揺動レバー102と突起101とが接することを防ぐことができ、低圧燃料ポンプ60による不規則な燃料の供給を阻止することができる。そのため、ディーゼルエンジンを安定して運転することが可能となる。
図5に示すように、このような低圧燃料ポンプ60においてはまた、ポンプヘッド62と、ベローズ81と、プレート82とが一つのユニット110とされる。そしてこのユニット110が低圧燃料ポンプハウジング61に対して着脱可能とされ、低圧燃料ポンプ60の組立性やメンテナンス性の向上が図られる。
ところが、ポンプヘッド62と低圧燃料ポンプハウジング61との固定状態が解除され、ユニット110が低圧燃料ポンプハウジング61から外された場合、プレート82と固定されたベローズ81の先端部は自由端であることから、ベローズ81が自由に伸長可能となり、限度範囲を超えて伸長し破損するおそれが生じる。
そこで、ユニット110にはベローズ81の伸縮を規制する規制手段が構成可能とされる。この規制手段では、ユニット110に第一被固定部と、第二被固定部と、固定具とが備えられる。これらのうち、固定具は規制手段の構成時に別途用意される。
たとえば、第一被固定部は、プレート82の前記ポンプ室側面の中央付近に設けられ、ポンプヘッド62の挿入孔62bと同軸心上で後方に開口する固定孔111として構成される。第二被固定部は、ポンプヘッド62の挿入孔62bの開口端面112として構成される。固定具は、ボルト113等で構成される。
ユニット110が低圧燃料ポンプハウジング61から外されて、規制手段が構成される場合、ボルト113が、挿入孔62bの開口端面112に外側から当接される間座114に挿入されたあとで、ポンプヘッド62の挿入孔62bからポンプ室81a内に挿入され、プレート82の固定孔111に螺入される。これにより、ボルト113が固定孔111に固定されるとともに、圧縮ばね83の付勢力により間座114を介して挿入孔62bの開口端面112に固定されて、ベローズ81の伸長が規制され、その伸長状態(長さ)が保持される。
ここでは加えて、ナット115を間座114の外側に当接させてボルト113に螺合し、このナット115により挿入孔62bの開口端面112でのボルト113の固定位置を変更することによって、ベローズ81をより伸長させた状態、またはより収縮させた状態に保持するように、ベローズ81の伸縮状態を任意に調整し、その伸縮を規制することが可能となっている。
以上のように、燃料供給装置1においてはまた、低圧燃料ポンプ60は、ポンプヘッド62とベローズ81とプレート82とを一つのユニット110として低圧燃料ポンプハウジング61に対して着脱可能とし、ユニット110を低圧燃料ポンプハウジング61から外した場合、ユニット110にベローズ81の伸縮を規制する規制手段を構成可能とされる。
これにより、低圧燃料ポンプの分解時に、ベローズ81が限度範囲を超えて伸び、破損することを防止することができる。
また、燃料供給装置1において、前記規制手段は、ユニット110に、プレート82のポンプ室側面に設けられる固定孔(第一被固定部)111と、ポンプヘッド62にベローズ81の伸縮方向に設けられるポンプヘッド62の開口端面112(第二被固定部)112と、固定孔111と固定されるボルト(固定具)113と、を備えて構成される。
これにより、規制手段を簡単な構造で構成することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料供給装置の構成を示す側面断面図。 低圧燃料ポンプの構成を示す側面断面図。 (a)別実施形態のフェイスカムを適用した場合におけるフェイスカム付近の構成を示す側面断面図。(b)別実施形態のフェイスカム及び間座を適用した場合におけるフェイスカム付近の構成を示す側面断面図。 ベローズの操作手段付近の構成を示す正面断面図。 ユニットの構成を示す側面断面図。
符号の説明
1 燃料供給装置
10 高圧燃料ポンプ
21 カム軸
60 低圧燃料ポンプ
61 低圧燃料ポンプハウジング
62 ポンプヘッド
71 燃料吸入通路
72 燃料吐出通路
81 ベローズ
81a ポンプ室
82 プレート
83 圧縮ばね
85 ベローズガイド
85b 蓋部
86 球状体
90 フェイスカム
95 フェイスカム
95a 球状体側の側面
98 間座
101 突起
102 揺動レバー
103 戻りばね
104 手動レバー
110 ユニット
111 固定孔(第一被固定部)
112 挿入孔の開口端面(第二被固定部)
113 ボルト(固定具)

Claims (13)

  1. 高圧燃料を燃料噴射装置に供給する高圧燃料ポンプと、
    低圧燃料を燃料供給源から前記高圧燃料ポンプに供給する低圧燃料ポンプと、を備える燃料供給装置であって、
    前記低圧燃料ポンプをベローズポンプとして前記高圧燃料ポンプと一体に構成し、同一のカム軸の回転により当該高圧燃料ポンプとともに駆動させる、燃料供給装置。
  2. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記高圧燃料ポンプに連設される低圧燃料ポンプハウジングと、
    前記低圧燃料ポンプハウジングに固定され、燃料吸入通路および燃料吐出通路を有するポンプヘッドと、
    前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に前記カム軸と同軸心方向に伸縮可能に設けられ、基端部を前記ポンプヘッドに固着して、内部に前記燃料吸入通路および前記燃料吐出通路と連通されるポンプ室を構成する筒形状のベローズと、
    前記ベローズの先端部に前記カム軸の一端面と対向するように設けられ、該ベローズの先端部の開口部を閉塞するプレートと、を備え、
    前記ベローズを前記カム軸の回転により当該カム軸の一端面に設けられるフェイスカムに追従させて伸縮させる、請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記ベローズの内部で前記ポンプヘッドと前記プレートとの間に、該プレートを介して当該ベローズを前記フェイスカム側に付勢するばねを備える、請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記ベローズにその伸縮方向に摺動可能に外嵌され、該ベローズの動作方向をその伸縮方向のみに規制する筒形状のベローズガイドを備える、請求項2または請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記ベローズガイドの先端部に、前記フェイスカムと対向するように設けられ、該ベローズガイドの先端部側の開口部を閉塞して前記プレートを覆う蓋部を備え、
    前記蓋部に、前記フェイスカムと当接可能な球状体を備える、請求項4に記載の燃料供給装置。
  6. 前記フェイスカムは、
    前記カム軸と別体で構成する、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  7. 前記フェイスカムは、
    前記球状体と接する球状体側の側面を当該球状体側へ傾斜させた平面とする、請求項5または請求項6に記載の燃料供給装置。
  8. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記球状体と前記フェイスカムとの間に、該球状体に固定され、該フェイスカムの球状体側の側面と平面で接する間座を備える、請求項7に記載の燃料供給装置。
  9. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記ベローズを外部から伸縮させることが可能な操作手段を備える、請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  10. 前記操作手段は、
    前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記ベローズガイドの外周面から突設される突起と、該突起と当接されこれを前記ベローズの伸縮方向に移動可能とする揺動レバーと、を備え、
    前記低圧燃料ポンプハウジングの外部に、前記揺動レバーと連動連結され、該揺動レバーを揺動可能とする手動レバーを備える、請求項9に記載の燃料供給装置。
  11. 前記操作手段は、
    前記低圧燃料ポンプハウジングの内部に、前記揺動レバーを前記突起に接しない揺動位置に付勢するばねを備える、請求項10に記載の燃料供給装置。
  12. 前記低圧燃料ポンプは、
    前記ポンプヘッドと前記ベローズと前記プレートとを一つのユニットとして前記低圧燃料ポンプハウジングに対して着脱可能とし、
    前記ユニットを前記低圧燃料ポンプハウジングから外した場合、該ユニットに前記ベローズの伸縮を規制する規制手段を構成可能とする、請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  13. 前記規制手段は、
    前記ユニットに、前記プレートの前記ポンプ室側面に設けられる第一被固定部と、前記ポンプヘッドに前記ベローズの伸縮方向に設けられる第二被固定部と、前記第一被固定部と固定される固定具と、を備えて構成する、請求項12に記載の燃料供給装置。
JP2008127646A 2008-05-14 2008-05-14 燃料供給装置 Pending JP2009275599A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008127646A JP2009275599A (ja) 2008-05-14 2008-05-14 燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008127646A JP2009275599A (ja) 2008-05-14 2008-05-14 燃料供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009275599A true JP2009275599A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41441265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008127646A Pending JP2009275599A (ja) 2008-05-14 2008-05-14 燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009275599A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3112664A1 (en) * 2015-06-29 2017-01-04 Delphi International Operations Luxembourg S.à r.l. Fluid pump
JP2019132215A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 いすゞ自動車株式会社 燃料ポンプ駆動構造
CN111655998A (zh) * 2018-01-31 2020-09-11 五十铃自动车株式会社 燃料泵驱动构造

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3112664A1 (en) * 2015-06-29 2017-01-04 Delphi International Operations Luxembourg S.à r.l. Fluid pump
JP2019132215A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 いすゞ自動車株式会社 燃料ポンプ駆動構造
CN111655998A (zh) * 2018-01-31 2020-09-11 五十铃自动车株式会社 燃料泵驱动构造
JP7153208B2 (ja) 2018-01-31 2022-10-14 いすゞ自動車株式会社 燃料ポンプ駆動構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009275599A (ja) 燃料供給装置
JP2011157651A (ja) 水噴射式織機における水噴射装置
JP5119332B2 (ja) ポンプ、特に燃料高圧ポンプ
JP2008095573A (ja) 高圧ポンプ
JP5071401B2 (ja) 燃料供給装置
JP2006514202A5 (ja)
JP4124717B2 (ja) ディーゼルエンジンの逆回転防止機構
JP2008038604A (ja) 燃料供給装置
JP5020767B2 (ja) サプライポンプ
CN111636988B (zh) 燃料喷射泵
JP5633387B2 (ja) 燃料供給ポンプ
WO2017057252A1 (ja) ディーゼルエンジン
JP2010261315A (ja) 気筒の休止装置
JP2010275874A (ja) 燃料噴射ポンプ
JP4985476B2 (ja) 燃料供給ポンプの逆止弁
US20090191077A1 (en) Pump
JP2004324497A (ja) 回転直線変換装置および燃料噴射ポンプ
WO2000055495A1 (fr) Pompe d'alimentation en combustible
CN111655998B (zh) 燃料泵驱动构造
GB2571934A (en) High pressure multi-mode fuel pump system
JP2010059856A (ja) 高圧燃料ポンプ
US9140244B2 (en) Piston pump with cam actuated valves
JP2006118380A (ja) 液体用ポンプ
JP2006183579A (ja) 燃料噴射ポンプ用弁装置
WO2019151035A1 (ja) 燃料ポンプ駆動構造